JP6430182B2 - 自動車シート用クッション - Google Patents

自動車シート用クッション Download PDF

Info

Publication number
JP6430182B2
JP6430182B2 JP2014178546A JP2014178546A JP6430182B2 JP 6430182 B2 JP6430182 B2 JP 6430182B2 JP 2014178546 A JP2014178546 A JP 2014178546A JP 2014178546 A JP2014178546 A JP 2014178546A JP 6430182 B2 JP6430182 B2 JP 6430182B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
seat
cushion
driver
curved
shape
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014178546A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016052806A (ja
Inventor
健一 村口
健一 村口
寿子 野村
寿子 野村
Original Assignee
株式会社ピーエーエス
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社ピーエーエス filed Critical 株式会社ピーエーエス
Priority to JP2014178546A priority Critical patent/JP6430182B2/ja
Publication of JP2016052806A publication Critical patent/JP2016052806A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6430182B2 publication Critical patent/JP6430182B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Chair Legs, Seat Parts, And Backrests (AREA)
  • Seats For Vehicles (AREA)
  • Mattresses And Other Support Structures For Chairs And Beds (AREA)

Description

本発明は、自動車シート用クッションに関する。
自動車シート用クッションは、自動車のシートに載置されるものである。従来の自動車シート用クッションにあっては、運転者の精神的ストレスを和らげることを目的とするものは存在していない。
なお、運転者の左右方向の姿勢の崩れを抑制する座位保持装置としては、特開2012−45098号公報所載のものが公知である。この公報所載の座位保持装置は、運転者の肩甲骨に当接する部分に略水平な肩甲骨補助凸条を設け、この肩甲骨補助凸条が運転者の左右方向の上体の崩れを抑制するものである。
このように上記公報所載の座位保持装置は姿勢の崩れを抑制できるものであるものの、運転者の精神的ストレスを和らげるものではない。
特開2012−45098号公報
本発明者らは自動車運転時における運転者の姿勢と、運転者の精神的ストレスとの関係を鋭意検討した結果、運転時には運転者は上体上方(上部胸椎、肋骨及び肩甲骨のライン)が若干前傾姿勢となるため、肩甲骨付近が座席の背もたれとの間に隙間が生じ、これにより運転者が不安定感を覚えることを判明した。
本発明は、背部の表面形状を鋭意検討し、着席者が精神的にリラックスしやすい自動車シート用クッションを提供することを課題とする。
上記課題を解決するためになされた本発明に係る自動車シート用クッションは、
自動車のシートに載置される自動車シート用クッションであって、
シート座面に載置され着席者の臀部の当接する座部と、着席者の背中の当接する背部とを備え、
上記背部が、着席者の胴部の当接する胴部相当部位において幅方向凹状に湾曲するとともに上下方向上方が背面側に傾斜し、着席者の肩甲骨が当接する肩甲骨相当部位において上下方向略鉛直である表面形状を有することを特徴とする。
当該自動車シート用クッションにあっては、自動車のシートに載置されることで、当該自動車シート用クッションに着席者が着席すると、背部の胴部相当部位の表面形状が幅方向凹状に湾曲するとともに上下方向上方が背面側に傾斜しているので、着席者の胴部が背部に的確に納まりやすい。そして、当該自動車シート用クッションにあっては、背部の肩甲骨相当部位の表面形状が上下方向略鉛直に配されているので、上述のように安定して収まっている腰部の上側の肩甲骨付近が背部と当接した状態となりやすく、着席者の肩甲骨付近と当該自動車シート用クッションとの間に隙間が生じにくい。特に、例えば運転者のように正面を視認する着席者にあっては、上体上方(上部胸椎、肋骨及び肩甲骨のライン)が若干前傾姿勢となりやすいものの、上述のように肩甲骨付近は背部に当接していることで、運転者に精神的安心感を与え、このため着席者が精神的にリラックスしやすい。なお、「上下方向略鉛直」とは、肩甲骨相当部位が水平方向に対して略垂直となることを意味し、当該自転車シート用クッションを水平面に載置した際、外力が作用していない状態で肩甲骨相当部位が水平となす角度が、85°以上100°以下、好ましくは90°以上95°以下であることを意味する。
当該自動車シート用クッションにあっては、上記背部の表面形状が、上記肩甲骨相当部位において幅方向凹状に湾曲し、上記胴部相当部位の凹状が上記肩甲骨相当部位の凹状よりも深いことが好ましい。このように肩甲骨相当部位が幅方向凹状の表面形状であるので着席者の上体の姿勢のブレを抑制できる。また、この肩甲骨相当部位の凹状は胴部相当部位の凹状よりも浅いので、着席者が肩甲骨付近で背部によって圧迫等を受けることが少なく、このため運転者に与える精神的安心感を高めることができる。なお、凹状の深さは、横断面において最深部と最も高い所との差を意味する。
当該自動車シート用クッションにあっては、上記肩甲骨相当部位における背部の幅が上記胴部相当部位の背部の幅よりも狭いことが好ましい。これにより、着席者は肩部あたりの背部からの圧迫感を受けにくく、運転者に与える精神的安心感を高めることができる。
当該自動車シート用クッションにあっては、上記座部の表面形状が、着席者の坐骨の当接する坐骨相当部位において幅方向及び前後方向ともに凹状に湾曲していることが好ましい。これにより、上記座部の坐骨相当部位に着席者の臀部の坐骨が的確に納まり易く、このため上記背部の胴部相当部位及び肩甲骨相当部位に着席者の胴部及び肩甲骨が的確に位置しやすい。
なお、当該自動車シート用クッションにあっては、例えば座部と背部とが別体で構成され、座部と背部とがそれぞれ自動車シートに装着されるものであってもよいが、当該自動車シート用クッションにあっては、座部と背部とが一体的に形成されていることが好ましい。これにより、当該自動車シート用クッションを自動車のシートに容易に装着することができるとともに、装着した際に座部及び背部が正確に位置しやすい。
このように座部と背部とが一体的に形成されている場合、上記座部が、背面側において幅方向凹状に湾曲するとともに上記背部表面に連続する表面形状を有することが好ましい。これにより、この座部の背部側の部位によって、着席者の坐骨よりも後方側の臀部をも包み込むように保持でき、着席者の姿勢を的確に維持し、着席者に与える精神的安心感を高めることができる。
また、上記背部が、下部において幅方向凹状に湾曲するとともに上記座部表面に連続する表面形状を有することが好ましい。これにより、この背部の下部によって、着席者の臀部上方(及び腰部下方)を包み込むように保持でき、着席者の姿勢を的確に維持し、着席者に与える精神的安心感を高めることができる。
さらに、上記座部と上記背部とが側面視なす角度が95°以上110°以下であるとよい。これにより、当該自動車シート用クッションを自動車のシートに容易且つ確実に載置することが可能である。なお、座部と背部との側面視なす角度とは、座部を載置する仮想載置面の角度と、その仮想載置面に座部を載置した際に他の外力を加えない状態における背部の平均角度との差を意味する。なお、背部の平均角度とは、幅方向中央の断面形状における背部表面の傾斜角度の平均値を意味する。
以上説明したように、本発明の自動車シート用クッションは、着席者の肩甲骨付近に背部が当接することにより着席者に精神的安心感を与えやすく、着席者が精神的にリラックスしやすい。
本発明の一実施形態に係る自動車シート用クッションの概略的斜視図である。 図1の自動車シート用クッションの概略的正面図である。 図1の自動車シート用クッションの概略的平面図である。 図1の自動車シート用クッションの概略的側面図である。 図3におけるA−A線断面図である。 図3におけるB−B線断面図である。 図4におけるC−C線断面図である。 図4におけるD−D線断面図である。 図4におけるE−E線断面図である。 図4におけるF−F線断面図である。
以下、本発明の一実施形態として、運転席のシートに載置され、運転者(着席者)が座る自動車シート用クッションについて、図面を参酌しつつ説明する。
<全体構成>
本実施形態の自動車シート用クッションは、緩衝性(弾性)を有するクッション本体1を有し、さらにこのクッション本体1を被覆するカバー(図示省略)も有している。ここで、クッション本体1は、特に限定されるものではないが、発泡ウレタン等の発泡樹脂から構成されている。
当該自動車シート用クッション(クッション本体1)は、自動車のシートの座面に載置されて運転者の臀部が当接する座部10と、自動車のシートの背もたれ部に当接し運転者の背中が当接される背部20とを備えている。
上記座部10と背部20とは、図1〜図4に示すように、一体的に形成されている。上述のようにクッション本体1は弾性を有する部材から構成されているため、自動車のシートに当該自動車シート用クッションを載置すると、自動車のシートの形状に応じて変形して座部10と背部20とのなす角度が変更される。このため、自動車のシートに当該自動車シート用クッションを的確に載置することができる。
なお、座部10と背部20とが側面視なす角度の下限としては、95°が好ましく、100°がより好ましい。座部10と背部20とが側面視なす角度の上限としては、110°が好ましく、105°がより好ましい。座部10と背部20とが側面視なす角度が上記範囲内であることで、当該自動車シート用クッションを自動車のシートに容易且つ確実に載置することが可能である。なお、座部10と背部20との側面視なす角度とは、自動車のシートに載置されていない状態、つまりは他の外力を加えない状態における角度を意味し、具体的には、座部10を水平な仮想載置面に載置した際に他の外力を加えない状態における背部20の平均角度が水平面となす角度を意味する。なお、背部20の平均角度とは、幅方向中央の断面形状における背部20の表面の傾斜角度の平均値を意味する。
上記座部10と背部20とは別々に成形された後に接合されてクッション本体1を形成することも可能であるが、背部20と座部10とが一体成型されることでクッション本体1が形成されていることが好ましい。これにより容易且つ確実にクッション本体1を製造することができる。
上記座部10及び背部20は、連続した三次元曲面である表面形状を有しており、以下、座部10及び背部20の構成について詳述する。
<座部>
上記座部10の表面形状は、図5、図6及び図8に示すように、坐骨相当部位11において幅方向及び前後方向ともに凹状に湾曲している。ここで、坐骨相当部位11とは、運転者の坐骨が当接する部位を意味し、具体的には運転者の臀部が当接する座部10の表面のうち最も最下部に位置する部位を意味する。
上記座部10の横幅最大幅W1(図3参照)は、特に限定されないが、本実施形態においては427mmである。座部10の平均横幅の下限としては、300mmが好ましく、350mmがより好ましく、400mmがさらに好ましい。座部10の平均幅の上限としては、550mmが好ましく、500mmより好ましく、450mmがさらに好ましい。座部10の平均横幅が上記範囲内にあることで、座部10を自動車のシートの座面に容易に載置できるとともに、載置した座部10に運転者が容易に座ることができる。特に、座部10の平均横幅が上記下限以上であるので、運転者が運転中等において足を容易かつ滑らかに動かすことができる。
上記座部10の奥行き方向長さL1(座部10の最背面から前端までの長さ(図4参照))は特に限定されないが、この座部10の奥行き方向長さL1の下限としては、350mmが好ましく、400mmがより好ましく、450mmがさらに好ましい。座部10の奥行き方向長さL1の上限としては、550mmが好ましく、520mmがより好ましく、500mmがさらに好ましい。座部10の奥行き方向長さL1が上記範囲内にあることで、座部10を自動車のシートの座面に容易に載置できるとともに、載置した座部10に運転者が容易かつ確実に座ることができる。
上記坐骨相当部位11と座部10の前端との距離L2は特に限定されないが、座部10の奥行き方向長さL1に対する坐骨相当部位11と座部10の前端との距離L2の比の下限としては、0.6が好ましく、0.7がより好ましい。座部10の奥行き方向長さL1に対する坐骨相当部位11と座部10の前端との距離L2の比の上限としては、0.8が好ましく、0.75がより好ましい。座部10の奥行き方向長さL1に対する坐骨相当部位11と座部10の前端との距離L2の比が上記範囲内にあることで、運転者の坐骨が坐骨相当部位11に的確に位置しやすい。
上記座部10は、この坐骨相当部位11において上述のように幅方向に凹状に湾曲している(図8参照)。この坐骨相当部位11の深さD1(坐骨相当部位11の幅方向の側縁上面との上下差)は、特に限定されないが、坐骨相当部位11の深さD1の下限としては、15mmが好ましく、20mmがより好ましく、24mmがさらに好ましい。この坐骨相当部位11の深さD1の上限としては、40mmが好ましく、30mmがより好ましく、28mmがさらに好ましい。坐骨相当部位11の深さD1が上記範囲内であることで、運転者の坐骨が坐骨相当部位11に的確に納まりやすい。なお、図面において10bは、座部10の側面である。
坐骨相当部位11の背面側における座部10の表面形状は、上記背部20に連続するよう背面側が上方に傾斜する湾曲面である。つまり、座部10は、背面側において幅方向凹状に湾曲するとともに上記背部20表面に連続する表面形状を有している。
坐骨相当部位11の前方における座部10の表面形状は、前方側が上方に(若干)傾斜している。つまり、坐骨相当部位11の表面形状は、前後方向においても凹条に湾曲している。なお、この坐骨相当部位11の前方の傾斜角度は、上記坐骨相当部位11の背面側の傾斜角度に比べて小さい。
上記座部10は、坐骨相当部位11よりも前方から前端にかけて座部10の幅方向中央に設けられる凸条部13と、この凸条部13の左右両側に形成される一対の凹条部14とを備えている(図5〜図8参照)。この凸条部13及び一対の凹条部14は、図7及び図8に示すように、幅方向に連続する表面形状を有している。このため、上記凹条部14に運転者の足の太もも部分が納まりやすい。
上記凸条部13及び凹条部14は、図5及び図6に示すように、後方から前方にかけての中途部に最高点を有する形状に形成され、つまり凸条部13及び凹条部14の表面形状は前後方向に凸状に湾曲している。換言すれば、凸条部13及び凹条部14は、上記最高点よりも前端10a側において前方が下方に傾斜して設けられている。このため、運転者の太もも部分が凹条部14に納まっていても、太もも部分の前方側は凸条部13及び凹条部14によって規制されにくく、足の動作をスムーズに行い得る。
また、座部10は、底面10c(裏面)が幅方向及び前後方向ともに下方に凸状に湾曲している(図2、図4〜図8参照)。具体的には、座部10の底面10cは、図2、図7及び図8に示すように、幅方向において中央が平坦(水平)で両側が上方に向けて傾斜している。また、座部10の底面10cは、図4〜図6に示すように、前方にかけて徐々に上方に傾斜して設けられている。座部10の底面が上述のように形成されているため、座部10を自動車のシートに的確に載置することができる。
<背部>
上記背部20の表面形状は、胴部相当部位21において幅方向凹状に湾曲するとともに上下方向上方が背面側に傾斜するとともに、肩甲骨相当部位22において上下方向略鉛直に設けられている。胴部相当部位21とは、運転者の胴部の当接する部位を意味し、具体的には、上記坐骨相当部位11から29cm程度高い位置を意味する(図9の断面位置)。上記肩甲骨相当部位22とは、運転者の肩甲骨が当接する部位を意味し、具体的には、上記坐骨相当部位11から53cm程度高い位置を意味する(図10の断面位置)。
上記背部20は、表面形状が上記座部10の表面から連続する下方部分24と、この下方部分24から上方に連続するとともに下方部分24よりも背面側に傾斜する中間部分25と、この中間部分25から上方に連続するとともに中間部分25よりも鉛直方向に傾斜する上方部分26とに区画することができる(図5及び図6参照)。上記胴部相当部位21は上記中間部分25に含まれ、上記肩甲骨相当部位22は上記上方部分26に含まれる。上記下方部分24、中間部分25及び上方部分26はいずれも幅方向凹状に湾曲する表面形状を有する。
上記背部20の下方部分24は、運転者の臀部背面側を上記表面形状によって的確に納めることができる。上記中間部分25は、運転者の胴部を上記表面形状によって的確に納めることができる。上記上方部位26は、上述のように安定して収まっている腰部の上側である胸部背面が的確に当接し、このため、運転者の胸部背面と当該自動車シート用クッションとの間に隙間が生じにくい。
上記下方部分24は、幅方向凹状に湾曲し、かつ上記座部10表面に連続する表面形状を有している。つまり、背部20は、背面側において幅方向凹状に湾曲するとともに上記座部10表面に連続する表面形状を有している。換言すれば、当該自動車シート用クッションは、背部20の下方部分24及び座部10の背面側において、幅方向凹状に湾曲するとともに前後及び上下方向凹状に湾曲する三次元曲面形状を有している。これにより、運転者の臀部を包み込むように保持でき、運転者の姿勢を的確に維持することができる。
上記中間部分25は、幅方向凹状に湾曲するとともに上下方向上方が所定の傾斜角度で背面側に傾斜する表面形状を有している(図5、図6及び図9参照)。
この中間部分25の上記所定角度は、下方部分24との連続部分及び上方部分26との連続部を除いて略均一に設けられている(幅方向両側部(後述する膨出部29)を除く)。つまり中間部分25は、上下方向において傾斜角度が略一定に設けられている(下方部分24との連続部及び上方部分26との連続部を除く)。具体的には、図5及び図6に示すように、中間部分25の表面は縦断面において直線状となる。なお、略一定とは、中間部分25の傾斜角度が完全に一定の場合のみならず、中間部分25の平均傾斜角度との差の絶対値が3°以内である場合を含む。
この中間部分25の傾斜角度は、特に限定されるものではないが、この中間部分25の平均傾斜角度の下限としては100°が好ましく、105°がより好ましい。この中間部分25の平均傾斜角度の上限としては、120°が好ましく、115°がより好ましい。中間部分25の平均傾斜角度が上記範囲内であることで、運転者の胴部が的確に背部20に納まりやすい。なお、この平均傾斜角度は、当該自動車シート用クッションを水平面に載置した際に外力が働いていない状態で中間部分の表面が水平面となす角度の平均値を意味する。
上記上方部分26は、上述のように幅方向凹状に湾曲するとともに上下方向略鉛直に設けられる表面形状を有している(図5、図6及び図10参照)。
この上方部分26の傾斜角度は、中間部分25との連続部を除いて略均一に設けられている。つまり上方部分26は、上下方向において傾斜角度が略一定に設けられている(中間部分25との連続部を除く)。具体的には、図5及び図6に示すように、上方部分26の表面は縦断面において直線状となる。なお、略一定とは、上下部分の傾斜角度が完全に一定の場合のみならず、上下部分の傾斜角度の平均値との差の絶対値が3°以内である場合を含む。
なお、上方部分26の表面形状が上下方向略鉛直であるとは、水平に対して上方部分26の平均傾斜角度が85°以上100°以下であることを意味する。この下限としては88°が好ましく、90°がより好ましい。この上限としては、98°が好ましく、95°がより好ましい。この平均傾斜角度は、当該自動車シート用クッションを水平面に載置した際に外力が働いていない状態での水平面となす角度の平均値を意味する。
上記中間部分25の平均傾斜角度は上記上方部分26の平均傾斜角度よりも大きく、中間部分25の平均傾斜角度と上方部分26の平均傾斜角度との差の下限としては、10°が好ましく、15°がより好ましい。この中間部分25の平均傾斜角度と上方部分26の平均傾斜角度との差の上限としては、30°が好ましく、25°がより好ましい。中間部分25の平均傾斜角度と上方部分26の平均傾斜角度との差が上記範囲内であることで、中間部分25及び上方部分26が上述した所望の機能を的確に発揮し得る。
上述のように中間部分25及び上方部分26の表面形状は幅方向凹状であり、上方部分26の凹状よりも中間部分25の凹状は深く設けられている。つまり、上記胴部相当部位21の凹状は上記肩甲骨相当部位22の凹状よりも深い。
具体的には、背部20は、図9に示すように上記中間部分25において両側部が前面側に膨出する膨出部29を有している。この膨出部29は、上下方向に沿って形成されるとともに中間部分25の上下中間位置が最も膨出するよう形成されている。なお、図中、20bは背部20の側面である。
上記中間部分25の凹状の深さD2(横断面(水平方向の断面)において最深部と最も高い所との差(図9参照))は特に限定されるものではないが、この中間部分25の凹状の深さD2の下限としては5cmが好ましく、8cmがより好ましい。中間部分25の凹状の深さD2の上限としては15cmが好ましく、12cmがより好ましい。中間部分25の凹状の深さD2が上記範囲内にあることで、この中間部分25に運転者の胴部が的確に納まりやすい。なお、中間部分25の凹状の深さとは、中間部分25の上下方向の各横断面において最も数値の高いもの(最も深いところの深さ)を意味する。
上記上方部分26の凹状の深さD3(横断面(水平方向の断面)において最深部と最も高い所との差(図10参照))は特に限定されるものではないが、この上方部分26の凹状の深さD3の下限としては0.3cmが好ましく、0.5cmがより好ましい。上方部分26の凹状の深さD3の上限としては3cmが好ましく、1.5cmがより好ましい。上方部分26の凹状の深さD3が上記範囲内にあることで、運転者の手の動きが規制されにくい。
上記背部20の高さは特に限定されるものではないが、背部20の上端20aと坐骨相当部位11との上下高さの差H1(図5参照)の下限としては、45cmが好ましく、50cmがより好ましい。背部20の上端と坐骨相当部位11との上下高さの差H1の上限としては、75cmが好ましく、65cmがより好ましい。これにより、当該自動車シート用クッションを容易かつ確実に自動車のシートに載置することができる。
上記中間部分25の下端(下方部分24の上端)の上下位置は、運転者の腸骨に当接する箇所であることが好ましい。この中間部分25の下端と坐骨相当部との上下高さの差H2の下限としては、5cmが好ましく、7cmがより好ましく、9cmがさらに好ましい。中間部分25の下端と坐骨相当部との上下高さの差H2の上限としては、20cmが好ましく、15cmがより好ましく、12cmがさらに好ましい。これにより、中間部分25が所望の機能を発揮しやすい。なお、上記上下高さの差H2の測定に際しては、上記中間部分25の下端は、幅方向中央の縦断面(図5)において上記下方部分24から傾斜角度が変化する連続部の上下方向中間位置とすることができる。
上記上方部分26の下端(中間部分25の上端)と坐骨相当部との上下高さの差H3の下限としては、30cmが好ましく、33cmがより好ましく、36cmがさらに好ましい。上方部分26の下端と坐骨相当部との上下高さの差H3の上限としては、50cmが好ましく、45cmがより好ましく、41cmがさらに好ましい。これにより、上方部分26が所望の機能を発揮しやすい。なお、上記上下高さの差H3の測定に際しては、上記上方部分26の下端は、幅方向中央の縦断面(図5)において上記中間部分25から傾斜角度が変化する連続部の上下方向中間位置とすることができる。
上記背部20の幅は特に限定されないが、上記上方部分26の幅W3(図10参照)が上記中間部分25の幅W2(図9参照)よりも狭いことが好ましく、つまりは肩甲骨相当部位22における背部20の幅が胴部相当部位21の背部20の幅よりも狭いことが好ましい。これにより中間部分25において運転者の胴部が的確に納まりやすく、また運転者の手の動きが規制されにくい。
上記上方部分26の平均幅の下限としては、25cmが好ましく、28cmがより好ましく、30cmがさらに好ましい。上方部分26の平均幅の上限としては、40cmが好ましく、37cmがより好ましく、35cmがさらに好ましい。これにより上方部分26が所望の機能を的確に発揮しやすい。
上記中間部分25の平均幅の下限としては、30cmが好ましく、33cmがより好ましく、36cmがさらに好ましい。中間部分25の平均幅の上限としては、45cmが好ましく、41cmがより好ましく、39cmがさらに好ましい。これにより中間部分25が所望の機能を的確に発揮しやすい。
なお、上記下方部分24の幅W4(図2参照)は、上記中間部分25の幅W2よりも狭いことが好ましい。これにより当該自動車シート用クッションを自動車のシートに載置した際に、自動車のシートの座面と背もたれ部との角度に応じて座部10及び背部20が上記下方部分24によって容易かつ確実に変形することができる。この下方部分24の平均幅の下限としては、26cmが好ましく、29cmがより好ましく、31cmがさらに好ましい。下方部分24の平均幅の上限としては、41cmが好ましく、38cmがより好ましく、36cmがさらに好ましい。
上記背部20は、裏面20c(背面)が幅方向及び上下方向ともに後方側に凸状に湾曲している(図4〜図6、図9及び図10参照)。具体的には、背部20の裏面20cは、図9及び図10に示すように、幅方向において中央が平坦(水平)で両側が前方に向けて傾斜している。また、背部20の裏面20cは、図4〜図6に示すように、上方にかけて徐々に背面側に傾斜して設けられている。背部20の裏面20cが上述のように形成されているため、当該自転車シート用クッションを自動車のシートに的確に載置しやすい。
<利点>
上記構成からなる本実施形態の自動車シート用クッションは、背部20の中間部分25の表面形状が幅方向凹状に湾曲するとともに上下方向上方が背面側に傾斜しているので、運転者の胴部が背部20に的確に納まりやすい。
また、背部20の上方部分26の表面形状が上下方向略鉛直であるので、上述のように安定して収まっている腰部の上側の胸部背面が背部20と当接した状態となりやすく、運転者の胸部背面と背部20との間に隙間が生じにくい。特に、運転者が運転を行っている場合、正面を視認するために上体上方(上部胸椎、肋骨及び肩甲骨のライン)が若干前傾姿勢となるが、上述のように背部20の上方部分26の表面形状が上下方向略鉛直であるので、胸部背面と背部20との当接状態が維持されやすく、運転者に精神的安心感を与えることができ、このため運転者が精神的にリラックスしやすい。
さらに、上記中間部分25は上下方向上方が背面側に傾斜しているので、運転者の肋骨がこの中間部によって上方に持ち上げられるように支持され、これにより、胸部の圧迫感が少なくなり、運転者がよりリラックスしやすいとともに運転者の呼吸が容易となる。
また、座部10の表面形状が坐骨相当部位11において幅方向及び前後方向ともに凹状に湾曲しているので、坐骨相当部位11に運転者の臀部の坐骨が的確に納まりやすく、このため、運転者が的確な位置に座りやすい。また、座部10の背面側及び背部20の下方部分24の表面形状が、上述のように連続するとともに三次元曲面形状となっているため、この部分に運転者の臀部を的確に納めることができ、上述のように的確な位置に座った運転者の臀部が安定する。このように的確な位置に座った運転者の臀部が安定することで、背部20の中間部分25及び上方部分26を運転者の所望部位に的確に当接させることができる。さらに、上述のように臀部が座部10及び背部20の下方部分24に的確に納まることで、運転者に与える精神的安心感を高めることができる。
なお、上記実施形態は上記構成から上記利点を奏するものであったが、本発明の意図する範囲内で適宜設計変更可能である。
つまり、上記実施形態においては、主として運転席に好適に用いられる自動車シート用クッションを例にとり説明したが、本発明は必ずしもこれに限定されるものではなく、例えば助手席等にも適用することも可能である。
さらに、上記実施形態においては、クッション本体1にカバーを被覆した自動車シート用クッションを例にとり説明したが、本発明において上記カバーは必須の構成要件ではない。
以上のように、本発明の自動車シート用クッションは、着席者に精神的安心感を与えやすく、着席者が精神的にリラックスしやすいので、本発明の自動車シート用クッションは運転席のシートに載置されるクッションとして特に好適に用いることができる。
1 クッション本体
10 座部
10a 前端
10b 側面
10c 底面
11 坐骨相当部位
13 凸条部
14 凹条部
20 背部
20a 上端
20b 側面
20c 裏面
21 胴部相当部位
22 肩甲骨相当部
24 下方部分
25 中間部分
26 上方部分
29 膨出部

Claims (5)

  1. 自動車のシートに載置される自動車シート用クッションであって、
    シート座面に載置され着席者の臀部の当接する座部と、着席者の背中の当接する背部とを備え、
    上記背部が、着席者の胴部の当接する胴部相当部位において幅方向凹状に湾曲するとともに上下方向上方が背面側に傾斜し、着席者の肩甲骨が当接する肩甲骨相当部位において上下方向略鉛直である表面形状を有し、
    上記背部の表面形状が、上記肩甲骨相当部位において幅方向凹状に湾曲し、上記胴部相当部位の凹状が上記肩甲骨相当部位の凹状よりも深く、
    上記肩甲骨相当部位における背部の幅が上記胴部相当部位の背部の幅よりも狭く、
    上記胴部相当部位の両側には表面側に膨出する膨出部が設けられ、上記胴部相当部位の深さが5cm以上15cm以下であり、上記肩甲骨相当部位の深さが0.3cm以上3cm以下であり、
    上記座部と上記背部とが一体的に形成され、
    上記背部の裏面が幅方向及び上下方向ともに後方側に凸状に湾曲している
    ことを特徴とする自動車シート用クッション。
  2. 上記座部の表面形状が、着席者の坐骨の当接する坐骨相当部位において幅方向及び前後方向ともに凹状に湾曲している請求項1に記載の自動車シート用クッション。
  3. 上記座部が、背面側において幅方向凹状に湾曲するとともに上記背部表面に連続する表面形状を有する請求項に記載の自動車シート用クッション。
  4. 上記背部が、下部において幅方向凹状に湾曲するとともに上記座部表面に連続する表面形状を有する請求項又は請求項に記載の自動車シート用クッション。
  5. 上記座部と上記背部とが側面視なす角度が95°以上110°以下である請求項、請求項又は請求項に記載の自動車シート用クッション。
JP2014178546A 2014-09-02 2014-09-02 自動車シート用クッション Active JP6430182B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014178546A JP6430182B2 (ja) 2014-09-02 2014-09-02 自動車シート用クッション

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014178546A JP6430182B2 (ja) 2014-09-02 2014-09-02 自動車シート用クッション

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016052806A JP2016052806A (ja) 2016-04-14
JP6430182B2 true JP6430182B2 (ja) 2018-11-28

Family

ID=55744507

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014178546A Active JP6430182B2 (ja) 2014-09-02 2014-09-02 自動車シート用クッション

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6430182B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7051217B2 (ja) * 2018-03-19 2022-04-11 株式会社ジェイエスピー シートクッション
CN108466573A (zh) * 2018-05-24 2018-08-31 杭州友健科技有限公司 座垫和座椅
CN110303959A (zh) * 2019-06-28 2019-10-08 叶馨环保科技(上海)有限公司 一种能够在开车过程中同步快速消除驾驶疲劳的汽车坐垫

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5584110A (en) * 1978-12-20 1980-06-25 Tachikawa Spring Co Frame structure of seat
JP2003093190A (ja) * 2001-09-25 2003-04-02 Shin Caterpillar Mitsubishi Ltd 車両用シート
JP4269288B2 (ja) * 2005-08-05 2009-05-27 株式会社ホンダアクセス 身体サポート具
DE102006005506A1 (de) * 2006-02-07 2007-08-09 Dr.Ing.H.C. F. Porsche Ag Sportschalensitz für Fahrzeuge, insbesondere Personenkraftwagen
JP5189285B2 (ja) * 2006-12-22 2013-04-24 株式会社デルタツーリング バケットシート
GB2489639B (en) * 2010-01-08 2016-06-15 Nissan Motorsports Int Co Ltd Racing bucket seat and cooling system for racing car with the same
JP6320690B2 (ja) * 2012-06-05 2018-05-09 株式会社ピーエーエス 椅子用クッション及び椅子

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016052806A (ja) 2016-04-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6320690B2 (ja) 椅子用クッション及び椅子
US9637035B2 (en) Vehicle seat
JP6475278B2 (ja) 車両用シート
US10029593B2 (en) Vehicle seat
US9795218B2 (en) Cushion for chair and chair
JP6430182B2 (ja) 自動車シート用クッション
JP6309104B2 (ja) 乗り物用シート、乗り物用シート部材及び乗り物
CN107614321B (zh) 座垫
JP2014205490A (ja) シートクッションパッド
US20120049593A1 (en) Seat device having a function of retaining person's seated position
US20120049595A1 (en) Seat device having a function of retaining person's seated position
KR20150064713A (ko) 의자용 쿠션 및 의자
US20120049592A1 (en) Seat device having a function of retaining person's seated position
CN110077300B (zh) 椅垫和椅子
JP4417220B2 (ja) 車両用シート
JP5712877B2 (ja) 自動車用のシートクッション構造
JP3146000U (ja) 乗物用枕、及び、これを備えた乗物用の座席シート
JP2020203588A (ja) 乗物用シート
JP5891951B2 (ja) 車両用シート
EP2881011B1 (en) Cushion for chair and chair
US11377008B2 (en) Vehicle seat
JP6612950B1 (ja) サドル及びその製造方法
JP2023142722A (ja) 車両用シート
JP2022077596A (ja) 乗物用シート
JP2023055605A (ja) クッション

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160929

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170725

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170726

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170925

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20171107

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20171227

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20180112

A912 Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20180202

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20181031

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6430182

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250