JP7278872B2 - 抜栓キャップ - Google Patents
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Description
内容物を注出する注出口、注出口を介して注出される内容物を案内する注出筒及び注出口を封止すると共に切断可能に設けられた栓体を有して構成される中栓と、中栓に螺合して着脱自在に装着されたオーバーキャップと、を有し、中栓及びオーバーキャップに、オーバーキャップの螺脱操作に応じて栓体を切断して注出口を形成して開栓状態に設定する切断機構を備える抜栓キャップであって、
中栓には開栓状態を示すマークが設けられ、オーバーキャップにはマークと重なる窓部が形成されており、オーバーキャップを螺脱方向に回転させたときに、マークが窓部を介して現出するものであり、
前記マークを表示した起立片が薄肉連結部を介して破断可能に前記中栓に連結され、前記起立片と対向する前記オーバーキャップの位置に窓部が形成されると共に、前記起立片が前記オーバーキャップの外周壁と頂壁に垂下設されたネジ筒部との間に形成される移動空間内に配置されていることを特徴とする、と云うものである。
本発明の主たる手段では、オーバーキャップを容器本体に取り付けた直後のセット初期状態からオーバーキャップを回転させると、窓部に例えば「OPEN」の文字から成るマークが現れるため、抜栓キャップの栓体部分における開栓状態を視覚的を通じて容易に判別することができる。
またオーバーキャップを回転させると、薄肉連結部が破断して起立片を中栓から分離させることができると共に、分離後の起立片は移動空間内を周方向に移動してオーバーキャップと一緒に回転移動することが可能とし得る。
上記手段では、オーバーキャップの頂壁に形成されている窓部を通じて視認されるマークにより、抜栓キャップの開栓状態を判別することができる。
上記手段では、オーバーキャップの側面である外壁部に形成されている窓部を通じてマークを視認することにより、抜栓キャップの栓体部分の開栓状態を判別することができる。
上記手段では、分離後の起立片を、押圧突起と逆回転防止突起との間に保持することが可能となり、起立片に表示されているマークとオーバーキャップ側に形成されている窓部とが重なる状態を維持することができるため、常に窓部を介してマークを視認することができるようになる。
上記手段では、特徴のあるマークを採用することで、抜栓キャップの栓体部分における開栓状態を容易に判別することができるようになる。
また窓部とマークとに位置関係は、開栓状態に設定された後はその位置関係を維持することが可能となるため、再度閉栓状態に戻しても過去に開栓状態に設定されたことのある抜栓キャップであると判別することができる。
このため、不用意な開栓や不正な開栓を防止することができる。
尚、以下の説明において、軸方向とは図1(a)に示すキャップ軸Oに沿う方向を、周方向とはキャップ軸Oを周回する方向を、螺脱方向とは周方向のうちオーバーキャップが開蓋する方向(以下の実施例では、反時計回り方向)を、螺着方向とは周方向のうちオーバーキャップが閉蓋する方向(以下の実施例では、時計回り方向)を夫々意味する。
尚、図2(b)に破線で示すように、起立片3は、成形金型の構成上、略水平姿勢の状態で成形されるが、同図中に実線で示すように、上壁7との薄肉連結部3aにおいて鉛直方向に略90度折り曲げて起立姿勢とした状態で使用される。
底壁17は、栓体15の下端を拡径筒状に形成して成る拡径部20と、栓体15と拡径部20との境目の段差部分に径方向外側向かって周突設された第1係着突部21と、拡径部20の下端にリング状に連設されたフランジ部22とを有して形成されており、フランジ部22の外周端と注出筒10の基部11の内周端との間がリング状に形成された薄肉弱化部14を介して一体に連結されている。
尚、本実施例では、切断凹部18を周方向6箇所の位置に設けた場合を示して説明するが、切断凹部18の個数は6箇所に限らず、栓体15の形状や大きさに合わせて適宜変更することができる。
また頂壁40の内面には、その中央側に切断筒部43が、外周側にネジ筒部44が夫々同心円状に一体に垂下設され、切断筒部43とネジ筒部44との間には、音出し部材45が周方向に180度の間隔を有する2箇所の位置に形成されている。
尚、本実施例では、切断凸部51が、栓体15に形成された切断凹部18と同数で且つ周方向の計6箇所に設けているが、これらは同数であれば6箇所に限られるものではなく、例えば軸対称となる2箇所の位置に設ける構成であってもよい。
尚、本実施例では、ストッパー28及びクサビ状凹部56は周方向2箇所の位置に形成した場合を示して説明したが、これらは2箇所に限定されるものではなく、必要に応じて適宜変更することが可能である。
逆回転防止突起44bの上端は、螺着方向の端部が垂直に切立って形成されると共に、この螺脱方向の端部から螺着方向の端部に向かって傾斜するテーパ面を有して形成されており、移動空間P内に挿入された起立片3の下端に当接可能な位置に配置されている。
尚、組み立て直後のセット初期状態においては、起立片3は周方向において逆回転防止突起44bと保持突起44cとの間に配置される。
また図5(b)、図6及び図7では、逆回転防止突起44bの平面視形状として矩形状の場合を示しているが、螺合方向の端部をテーパ状に形成し、螺着方向の端部を垂直壁状など種々の形状を採用してもよい。
抜栓キャップを容器本体Aの口部1に装着するには、オーバーキャップCを中栓Bに打栓して中栓BにオーバーキャップCを組み付けて一体化した後、さらに口部1に中栓Bの嵌合凹部4を打栓して取り付ける。
オーバーキャップCを中栓Bに打栓する際には、図2(a)又は図3に示すように、オーバーキャップC側の切断筒部43に形成されている幅広寸法から成る一組の切断凸部51と、同じく中栓B側の栓体15に形成されている幅広寸法から成る一組の切断凹部18との周方向の位置決めした状態で行う。すると、他の4箇所の位置に設けられた切断凹部18と同じく他の4箇所の位置に設けられた切断凸部51同士についても同様に周方向に位置決めされることから、全ての切断凸部51を全ての切断凹部18内に嵌入させることができる。
このような状態に設定した上で打栓を行って、オーバーキャップCを中栓Bに押し込むと、図1(a)に示すように、オーバーキャップC側のネジ筒部44に形成されている雌ネジ55が、中栓B側のネジ壁部8に形成されている雄ネジ23を摺接しながら下方に乗り越え、オーバーキャップC側のネジ筒部44を中栓B側のネジ壁部8に嵌合させることができる。これにより、抜栓キャップをオーバーキャップCが中栓Bに一体的に組み付くセット初期状態に設定することができる。
尚、この際には、ネジ筒部44の下端に形成されているクサビ状凹部56が、中栓Bの上壁7に形成されているストッパー28に当接し、雄ネジ23と雌ネジ55とは螺合が完了した状態に設定される。尚、本実施例では、雄ネジ23と雌ネジ55とが螺合する際の回転角度を少なくするため、雄ねじ23及び雌ねじ55を多条ネジで形成している。
オーバーキャップCが中栓Bに組み付いたセット初期状態にある抜栓キャップは、嵌合凹部4を内容物が充填された容器本体Aの口部1上の載せた状態で打栓することにより取り付けられる。
オーバーキャップCを容器本体Aに取り付けた直後のセット初期状態にある抜栓キャップは、図6(a)(b)に示すように、オーバーキャップC側に設けられた窓部Sと起立片3の上面に表示されたマーク3cとは周方向に位置ずれた位置にあり、窓部Sを通じて内部のマーク3cを視認することができない状態に設定されている。
抜栓キャップの栓体15を開栓するには、まず外周壁41のローレット41aを把持した状態で、図6(a)(b)のセット初期状態からオーバーキャップCを螺脱方向(反時計回り方向)に回転させる。
すると、逆回転防止突起44bの上端が起立片3の下端を摺動しながら螺脱方向に乗り越えて起立片3に形成されている係止凹部3bに入り込んで係合し、図7(a)(b)に示すように、起立片3を押圧突起44aと逆回転防止突起44bとの間に保持(ロック)する。
尚、上壁7の外周端から分離した起立片3は、外周壁41の内周面に周突設されている支持凸部44dで支持されるため、分離後の起立片3が抜栓キャップの外部に落下することを防止することが可能となっている。
以下、第1実施例と同一の構成部分には同一の符号を付し、相違点を中心に説明する。
図8は本発明の抜栓キャップの第2実施例を示し、(a)は抜栓キャップの側面図、(b)は(a)の縦断面図、図9は開封前の抜栓キャップを示し、(a)は抜栓キャップの横断面図、(b)は抜栓キャップを(a)のIX矢視方向から示す正面図、図10は開封後の抜栓キャップを示し、(a)は抜栓キャップの横断面図、(b)は抜栓キャップを(a)のX矢視方向から示す正面図である。尚、図9(a)及び図10(a)においては、ネジ筒部44よりも内側の構成については省略して示している。
またマーク3cは、オーバーキャップCの外周壁41の見分けがつく態様であればどのようなものでもよく、第2実施例ではマーク3cとしてオーバーキャップCの外周面とは異なる色彩で着色した構成を採用している。
マーク3cの他の例としては、上記同様、起立片3の外周面に「OPEN」、「開封済」などの文字を表示させてもよいし、他の図形又は記号を表示させてもよい。あるいは起立片3の外周面に、オーバーキャップCのローレット41aとは異なる模様のローレットを施した構成、あるいは文字、図形、記号又は色彩等を任意に結合させて成る構成などであってもよく、これらは例えば印刷又は刻設などの手段により形成することができる。
尚、本実施例では、窓部S及び起立片3を軸対称となる周方向2箇所の位置に形成した場合を示して説明するが、これらは2箇所に限定されるものではなく、少なくとも1箇所に設けた構成であれば良い。
次に、セット初期状態からオーバーキャップCを螺脱方向(反時計回り方向)に回転させると、図10(a)に示すように、逆回転防止突起44bの上端が起立片3の下端を摺動しながら螺脱方向に乗り越えて起立片3に形成されている係止凹部3bに入り込んで係合し、起立片3を押圧突起44aと逆回転防止突起44bとの間に保持(ロック)する。
図11は切断機構の変形例を示す平面図である。
尚、以下においては、第1、第2実施例と同一の構成部分には同一の符号を付し、相違点である切断機構を中心に説明する。
他方、第2係合突起85は、螺脱方向の端部に略径方向に沿って形成された第2係合面86と、その反対方向である螺着方向の端部に傾斜状に形成された第2非係合面87とを有して構成される。
オーバーキャップCを容器本体Aに取り付けた直後のセット初期状態では、第2係合突起85の第2非係合面87が、第1係合突起81の第1非係合面83に当接する状態又は近接して対向する状態に設定されている。
B : 中栓
C : オーバーキャップ
O : キャップ軸
P : 移動空間
S : 窓部
1 : 口部
2 : 係合凹部
3 : 起立片
3a : 薄肉連結部
3b : 係止凹部
3c : マーク
4 : 嵌合凹部
5 : 外筒
6 : 内筒
7 : 上壁
8 : ネジ壁部
9 : 天壁
10 : 注出筒
10a: 注出口
11 : 基部
12 : リップ部
14 : 薄肉弱化部
15 : 栓体
17 : 底壁
18 : 切断凹部
20 : 拡径部
21 : 第1係着突部
22 : フランジ部
23 : 雄ネジ
25 : 段差部
26 : 音出し突起
27 : 係合凸部
28 : ストッパー
28a: 第1当接面
28b: 第1傾斜面
29 : 切欠き凹部
30 : 分別機構
31 : スリット
32 : 封緘リング
33 : 切断部
40 : 頂壁
41 : 外周壁
41a: ローレット
42 : 傾斜面
43 : 切断筒部
44 : ネジ筒部
44a: 押圧突起
44b: 逆回転防止突起
44c: 保持突起
44d: 支持凸部
45 : 音出し部材
45a: 基部
45b: 振動片
48 : 第2係着突部
50 : 密封筒
51 : 切断凸部
55 : 雌ネジ
56 : クサビ状凹部
56a: 第2当接面
56b: 第2傾斜面
58 : 振動片
81 : 第1係合突起
82 : 第1係合面
83 : 第1非係合面
85 : 第2係合突起
86 : 第2係合面
87 : 第2非係合面
Claims (5)
- 内容物を注出する注出口(10a)、該注出口(10a)を介して注出される内容物を案内する注出筒(10)及び前記注出口(10a)を封止すると共に切断可能に設けられた栓体(15)を有して構成される中栓(B)と、
該中栓(B)に螺合して着脱自在に装着されたオーバーキャップ(C)と、を有し、
前記中栓(B)及び前記オーバーキャップ(C)に、前記オーバーキャップ(C)の螺脱操作に応じて前記栓体(15)を切断して前記注出口(10a)を形成して開栓状態に設定する切断機構を備える抜栓キャップであって、
前記中栓(B)には開栓状態を示すマーク(3c)が設けられ、前記オーバーキャップ(C)には前記マーク(3c)と重なる窓部(S)が形成されており、
前記オーバーキャップ(C)を螺脱方向に回転させたときに、前記マーク(3c)が前記窓部(S)を介して現出するものであり、
前記マーク(3c)を表示した起立片(3)が薄肉連結部(3a)を介して破断可能に前記中栓(B)に連結され、前記起立片(3)と対向する前記オーバーキャップ(C)の位置に前記窓部(S)が形成されると共に、前記起立片(3)が前記オーバーキャップ(C)の外周壁(41)と頂壁(40)に垂下設されたネジ筒部(44)との間に形成される移動空間(P)内に配置されていることを特徴とする抜栓キャップ。 - 起立片(3)の上面にマーク(3c)が表示され、前記起立片(3)の上面と対向するオーバーキャップ(C)の頂壁(40)に窓部(S)が形成されている請求項1記載の抜栓キャップ。
- 起立片(3)の外周面にマーク(3c)が表示され、前記起立片(3)の外周面と対向するオーバーキャップ(C)の外周壁(41)に窓部(S)が形成されている請求項1記載の抜栓キャップ。
- ネジ筒部(44)の外周面に、少なくとも起立片(3)を螺脱方向に押圧する押圧突起(44a)と、前記起立片(3)が螺脱方向に乗り越え可能に形成されると共に反対方向である螺着方向への乗り越えを規制する逆回転防止突起(44b)と、が設けられている請求項1乃至3のいずれか一項に記載の抜栓キャップ。
- マーク(3c)が、文字、図形、記号若しくは色彩又はこれらの結合のいずれかにより形成されている請求項1乃至4のいずれか一項に記載の抜栓キャップ。
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