JP7274158B2 - フルオロポリエーテル化合物 - Google Patents
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Description
[1] 下記式(1):
Aは、二価の有機基であり、
RFは、フルオロポリエーテル基を含む二価の有機基である。]
で表される含フッ素環状化合物。
[2] RFは、-Rf1 p-RFa-Oq-であり、
Rf1は、1個又はそれ以上のフッ素原子により置換されていてもよいC1-6アルキレン基であり、
RFaは、二価のフルオロポリエーテル基であり、
pは、0又は1であり、
qは、0又は1である、
上記[1]に記載の含フッ素環状化合物。
[3] RFaは、下記式:
-(OC6F12)a-(OC5F10)b-(OC4F8)c-(OC3Rh 6)d-(OC2F4)e-(OCF2)f-
[式中:
Rhは、各出現においてそれぞれ独立して、水素原子、フッ素原子又は塩素原子であり、
a、b、c、d、e及びfは、それぞれ独立して、0~200の整数であって、a、b、c、d、e及びfの和は1以上であり、a、b、c、d、e又はfを付して括弧でくくられた各繰り返し単位の存在順序は式中において任意である。]
で表される基である、上記[2]に記載の含フッ素環状化合物。
[4] RFaは、それぞれ独立して、下記式(f1)、(f2)、(f3)、(f4)又は(f5):
-(OC3F6)d-(OC2F4)e- (f1)
[式中、dは1~200の整数であり、eは0又は1である。]、
-(OC4F8)c-(OC3F6)d-(OC2F4)e-(OCF2)f- (f2)
[式中、c及びdは、それぞれ独立して、0~30の整数であり、
e及びfは、それぞれ独立して、1~200の整数であり、
c、d、e及びfの和は、10~200の整数であり、
添字c、d、e又はfを付して括弧でくくられた各繰り返し単位の存在順序は、式中において任意である。]、
-(Ra-Rb)g- (f3)
[式中、Raは、OCF2又はOC2F4であり、
Rbは、OC2F4、OC3F6、OC4F8、OC5F10及びOC6F12から選択される基であるか、あるいは、これらの基から選択される2又は3つの基の組み合わせであり、
gは、2~100の整数である。]、
-(OC6F12)a-(OC5F10)b-(OC4F8)c-(OC3F6)d-(OC2F4)e-(OCF2)f- (f4)
[式中、eは、1以上200以下の整数であり、a、b、c、d及びfは、それぞれ独立して0以上200以下の整数であり、a、b、c、d、e又はfを付して括弧でくくられた各繰り返し単位の存在順序は式中において任意である。]
-(OC6F12)a-(OC5F10)b-(OC4F8)c-(OC3F6)d-(OC2F4)e-(OCF2)f- (f5)
[式中、fは、1以上200以下の整数であり、a、b、c、d及びeは、それぞれ独立して0以上200以下の整数であり、a、b、c、d、e又はfを付して括弧でくくられた各繰り返し単位の存在順序は式中において任意である。]
で表される基である、上記[2]又は[3]に記載の含フッ素環状化合物。
[5] Aは、-R2-R1-R2-であり、
R1は、二価の有機基であり、
R2は、それぞれ独立して、アルキレン基、酸素原子、-COO-、-OCO-、-CONR11-、又は-NR11CO-であり、
R11は、水素原子又はC1-6アルキル基である、
上記[1]~[4]のいずれか1項に記載の含フッ素環状化合物。
[6] Aは、-R2-R4-R6-R4-R2-であり、
R2は、それぞれ独立して、アルキレン基、酸素原子、-COO-、-OCO-、-CONR11-、又は-NR11CO-であり、
R11は、水素原子又はC1-6アルキル基であり、
R4は、それぞれ独立して、単結合、又は二価の有機基であり、
R6は、-CH=CH-、-CH=CH-CH=CH-、-C≡C-、-C≡C-C≡C-、又は
Ph1は、それぞれ独立して、置換基を有していてもよいフェニル基であり、
Ar1は、それぞれ独立して、置換基を有していてもよいフェニレン基であり、
*は結合部位を表す。]
である、
上記[1]~[5]のいずれか1項に記載の含フッ素環状化合物。
[7] 前記含フッ素環状化合物の分子量分布は1.0~4.0である、上記[1]~[6]のいずれか1項に記載の含フッ素環状化合物。
[8] 両末端にカップリング官能基を有するフルオロポリエーテル基含有鎖状化合物。
[9] 上記[1]~[7]のいずれか1項に記載の含フッ素環状化合物、並びに
下記式(1’):
Aは、各出現においてそれぞれ独立して、二価の有機基であり、
RFは、各出現においてそれぞれ独立して、フルオロポリエーテル基を含む二価の有機基であり、
nは、2~100の整数である。]
で表される含フッ素環状化合物、両末端にカップリング官能基を有するフルオロポリエーテル基含有鎖状化合物、及び下記式(3):
Rf2-Rf1 p-RFa-Oq-Rf3
[式中:
Rf1は、1個又はそれ以上のフッ素原子により置換されていてもよいC1-6アルキレン基であり、
Rf2は、水素原子またはフッ素原子であり、
Rf3は、1個又はそれ以上のフッ素原子により置換されていてもよいC1-6アルキレン基であり、
RFaは、二価のフルオロポリエーテル基であり、
pは、0又は1であり、
qは、0又は1である。]
で表される含フッ素オイル
から選択される少なくとも1種
を含む組成物。
[10] 上記[1]~[7]のいずれか1項に記載の含フッ素環状化合物、及び式(1’)で表される含フッ素環状化合物を含む、上記[9]に記載の組成物。
[11] 上記[1]~[7]のいずれか1項に記載の含フッ素環状化合物、式(1’)で表される含フッ素環状化合物、及び両末端にカップリング官能基を有するフルオロポリエーテル基含有鎖状化合物を含む、上記[9]又は[10]に記載の組成物。
[12] 上記[1]~[7]のいずれか1項に記載の含フッ素環状化合物、及び下記式(3):
Rf2-Rf1 p-RFa-Oq-Rf3
[式中:
Rf1は、1個又はそれ以上のフッ素原子により置換されていてもよいC1-6アルキレン基であり、
Rf2は、水素原子又はフッ素原子であり、
Rf3は、1個又はそれ以上のフッ素原子により置換されていてもよいC1-6アルキレン基であり、
RFaは、二価のフルオロポリエーテル基であり、
pは、0又は1であり、
qは、0又は1である。]
で表される含フッ素オイル
をさらに含む、上記[9]に記載の組成物。
[13] 請求項1~7のいずれか1項に記載の含フッ素環状化合物、式(1’)で表される含フッ素環状化合物、両末端にカップリング官能基を有するフルオロポリエーテル基含有鎖状化合物、及び式(3)で表される含フッ素オイルを含む、上記[9]に記載の組成物。
[14] 請求項1~7のいずれか1項に記載の含フッ素環状化合物、及び
含フッ素オイル、フルオロポリエーテル基含有アルキルエステル、ロフィン及びFeからなる群から選択される少なくともいずれか1つ
を含む混合物。
[15] 上記[1]~[7]のいずれか1項に記載の含フッ素環状化合物を含む成形体。
[16] 上記[9]~[13]のいずれか1項に記載の組成物を含む成形体。
本開示は、下記式(1):
Aは、二価の有機基であり、
RFは、フルオロポリエーテル基を含む二価の有機基である。]
で表される含フッ素環状化合物を提供する。A及びRFは互いの両端と結合し、環状化合物を形成している。
-R2-R1-R2-
[式中:
R1は、二価の有機基であり、
R2は、それぞれ独立して、アルキレン基、酸素原子、-COO-、-OCO-、-CONR11-、又は-NR11CO-であり、
R11は、水素原子又はC1-6アルキル基である。]
で表される基である。
-R2-R4-R6-R4-R2-
[式中:
R2は、それぞれ独立して、アルキレン基、酸素原子、-COO-、-OCO-、-CONR11-、又は-NR11CO-であり、
R11は、水素原子又はC1-6アルキル基であり、
R4は、単結合、又は二価の有機基であり、
R6は、-CH=CH-、-CH=CH-CH=CH-、-C≡C-、-C≡C-C≡C-、又は
Ph1は、それぞれ独立して、置換基を有していてもよいフェニル基であり、
Ar1は、それぞれ独立して、置換基を有していてもよいフェニレン基であり、
*は結合部位を表す。)
である。]
で表される基である。なお、式中、2つのイミダゾール環は、炭素-炭素結合、炭素-窒素結合、又は窒素-窒素結合のいずれで結合していてもよい。
R17は、単結合、又はC1-6アルキレン基であり、
R18は、アリーレン基であり、
R19は、単結合、又はC1-6アルキレン基である。
Ph1は、それぞれ独立して、置換基を有していてもよいフェニル基であり、
Ar1は、それぞれ独立して、置換基を有していてもよいフェニレン基であり、
*は結合部位を表す。]
である。
-(CαFβRh γO)δ-
[式中:
Rhは、水素原子、フッ素原子又は塩素原子であり、
α、β、γ、及びδは、各出現においてそれぞれ独立して、任意の整数であり、
ただし、少なくとも1つのβは1以上であり、
2α=β+γを満たす。]
で表される基である。
-(CαF2αO)δ-
[式中:
α、及びδは、各出現においてそれぞれ独立して、任意の整数である。]
で表される基である。
-(OC6F12)a-(OC5F10)b-(OC4F8)c-(OC3Rh 6)d-(OC2F4)e-(OCF2)f-
[式中:
Rhは、各出現においてそれぞれ独立して、水素原子、フッ素原子又は塩素原子であり、
a、b、c、d、e及びfは、それぞれ独立して、0~200の整数であって、a、b、c、d、e及びfの和は1以上であり、a、b、c、d、e又はfを付して括弧でくくられた各繰り返し単位の存在順序は式中において任意である。]
で表される基である。
-(OC3F6)d-(OC2F4)e- (f1)
[式中、dは、1~200の整数であり、eは、0又は1である。]、
-(OC4F8)c-(OC3F6)d-(OC2F4)e-(OCF2)f- (f2)
[式中、c及びdは、それぞれ独立して0以上30以下の整数であり、e及びfは、それぞれ独立して1以上200以下の整数であり、
c、d、e及びfの和は2以上であり、
添字c、d、e又はfを付して括弧でくくられた各繰り返し単位の存在順序は、式中において任意である。]、
-(R6-R7)g- (f3)
[式中、R6は、OCF2又はOC2F4であり、
R7は、OC2F4、OC3F6、OC4F8、OC5F10及びOC6F12から選択される基であるか、あるいは、これらの基から独立して選択される2又は3つの基の組み合わせであり、
gは、2~100の整数である。]、
-(OC6F12)a-(OC5F10)b-(OC4F8)c-(OC3F6)d-(OC2F4)e-(OCF2)f- (f4)
[式中、eは、1以上200以下の整数であり、a、b、c、d及びfは、それぞれ独立して0以上200以下の整数であって、また、a、b、c、d、e又はfを付して括弧でくくられた各繰り返し単位の存在順序は式中において任意である。]
-(OC6F12)a-(OC5F10)b-(OC4F8)c-(OC3F6)d-(OC2F4)e-(OCF2)f- (f5)
[式中、fは、1以上200以下の整数であり、a、b、c、d及びeは、それぞれ独立して0以上200以下の整数であって、また、a、b、c、d、e又はfを付して括弧でくくられた各繰り返し単位の存在順序は式中において任意である。]
-Rf1 p-RFa-Oq-
[式中:
Rf1は、1個又はそれ以上のフッ素原子により置換されていてもよいC1-6アルキレン基であり、
RFaは、二価のフルオロポリエーテル基であり、
pは、0又は1であり、
qは、0又は1であり、
mは、0~10の整数である。]
で表される基である。
Aは、各出現においてそれぞれ独立して、二価の有機基であり、
RF’は、各出現においてそれぞれ独立して、フルオロポリエーテル基を含む二価の有機基であり、
nは、2~100の整数である。]
で表される含フッ素環状化合物を提供する。
-RFA-(ZA-RFA)m-
[式中:
RFAは、それぞれ独立して、-Rf1 p-RFa-Oq-であり、
Rf1は、1個又はそれ以上のフッ素原子により置換されていてもよいC1-6アルキレン基であり、
RFaは、二価のフルオロポリエーテル基であり、
pは、0又は1であり、
qは、0又は1であり、
mは、0~10の整数であり、
ZAは、二価の有機基である。]
で表される基である。
-R2-R1-R2-
[式中、R1、及びR2は、上記と同意義である。]
で表される基である。
-R2-R4-R6-R4-R2-であり、
[式中、R2、R4、及びR6は、上記と同意義である。]
で表される基である。
Aは、二価の有機基であり、
RFは、フルオロポリエーテル基を含む二価の有機基である。]
で表される含フッ素環状化合物、又は下記式(1’):
Aは、各出現においてそれぞれ独立して、二価の有機基であり、
RF’は、各出現においてそれぞれ独立して、フルオロポリエーテル基を含む二価の有機基であり、
nは、2~100の整数である。]
で表される含フッ素環状化合物の製造方法であって、
両末端にカップリング官能基を有するフルオロポリエーテル基含有鎖状化合物をカップリング反応に付し、フルオロポリエーテル基含有鎖状化合物を環状に連結させることを含む、製造方法を提供する。
B-RFA’-(ZA’-RFA’)m’-B
[式中:
RFA’は、各出現においてそれぞれ独立して、フルオロポリエーテル基を含む二価の有機基であり、
ZA’は、各出現においてそれぞれ独立して、二価の有機基であり、
m’は、0~10の整数であり、
Bは、それぞれ独立して、カップリング官能基を含む基である。]
で表される。
-R2-R1-R2-
[式中、R1、及びR2は、上記と同意義である。]
で表される基である。
-R2-R4-R6-R4-R2-であり、
[式中、R2、R4、及びR6は、上記と同意義である。]
で表される基である。
-R7-R8-R9
[式中:
R7は、アルキレン基、酸素原子、-COO-、又は-CONR11-であり、
R11は、水素原子又はC1-6アルキル基であり、
R8は、単結合、又は二価の有機基であり、
R9は、カップリング官能基である。]
で表される基である。
R17は、単結合、又はC1-6アルキレン基であり、
R18は、アリーレン基であり、
R19は、単結合、又はC1-6アルキレン基である。
又は下記式:
Ph1は、それぞれ独立して、置換基を有していてもよいフェニル基であり、
Ar1は、それぞれ独立して、置換基を有していてもよいフェニレン基であり、
*は結合部位を表す。)
で表される基である。
Ph1は、それぞれ独立して、置換基を有していてもよいフェニル基であり、
Ar1は、それぞれ独立して、置換基を有していてもよいフェニレン基であり、
*は結合部位を表す。)
で表される基である。
ZA’は、各出現においてそれぞれ独立して、-R2-R4-R6-R5-R3-であり、
R2は、アルキレン基、酸素原子、-COO-、又は-CONR11-であり、
R3は、アルキレン基、酸素原子、-OCO-、又は-NR11CO-である、
R11は、水素原子又はC1-6アルキル基であり、
R4は、単結合、又は二価の有機基であり、
R5は、単結合、又は二価の有機基であり、
R6は、下記式:
Ph1は、それぞれ独立して、置換基を有していてもよいフェニル基であり、
Ar1は、それぞれ独立して、置換基を有していてもよいフェニレン基であり、
*は結合部位を表す。]
で表される基であり、
Bは、-R7-R8-R9であり、
R7は、アルキレン基、酸素原子、-COO-、又は-CONR11-であり、
R11は、水素原子又はC1-6アルキル基であり、
R8は、二価の有機基であり、
R9は、下記式:
Ph1は、それぞれ独立して、置換基を有していてもよいフェニル基であり、
Ar1は、それぞれ独立して、置換基を有していてもよいフェニレン基であり、
*は結合部位を表す。]
で表される基である。
HC≡C-R8-R7-RFA’-R7-R8-C≡CH
[式中、RFA’、R7、及びR8は、上記と同意義である。]
で表される化合物を反応させて、環内に-C≡C-C≡C-を含む環状化合物を得ることを含む方法により得ることができる。
CH2=CH-R8-R7-RFA’-R7-R8-CH=CH2
[式中、RFA’、R7、及びR8は、上記と同意義である。]
で表される化合物を反応させて、環内に-HC=CH-を含む環状化合物を得ることを含む方法により得ることができる。
HOC-R8-R7-RFA’-R7-R8-COH
[式中、RFA’、R7、及びR8は、上記と同意義である。]
で表される化合物を反応させて、環内に-HC=CH-を含む環状化合物を得ることを含む方法により得ることができる。
R17は、単結合、又はC1-6アルキレン基であり、
R18は、アリーレン基であり、
R19は、単結合、又はC1-6アルキレン基である。
R13-R8-R7-RFA’-R7-R8-R13
[式中:
RFA’、R7、及びR8は、上記と同意義であり、
R13は、
Ph1、及びAr1は、上記と同意義であり、
*は結合部位を表す。)
で表される基である。]
で表される化合物を反応させて、環内に
Ph1、及びAr1は、上記と同意義であり、
*は結合部位を表す。]
で表される基を含む環状化合物を得ることを含む方法により得ることができる。
B-RFA’-(ZA’-RFA’)m’-B
で表される化合物である。
Rf2-Rf1 p-RFa-Oq-Rf3
[式中:
Rf1は、1個又はそれ以上のフッ素原子により置換されていてもよいC1-6アルキレン基であり、
Rf2は、水素原子またはフッ素原子であり、
Rf3は、1個又はそれ以上のフッ素原子により置換されていてもよいC1-6アルキレン基であり、
RFaは、二価のフルオロポリエーテル基であり、
pは、0又は1であり、
qは、0又は1である。]
で表される化合物である。
R13-R8-R7-RFA’-R7-R8-R13
[式中:
RFA’、R7、及びR8は、上記と同意義であり、
R13は、
(式中、
Ph1、及びAr1は、上記と同意義であり、
R21は、C1-6アルキル、OH、又はハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子又は臭素原子)であり、
R22は、カルボン酸含有基、エステル含有基、アミド含有基であり、
*は結合部位を表す。)
で表される基である。]
で表される化合物が挙げられる。
Rf-Rf1 p-RFa-Oq-R23-R24
[式中:
Rf1は、1個又はそれ以上のフッ素原子により置換されていてもよいC1-6アルキル基であり、
Rf1は、1個又はそれ以上のフッ素原子により置換されていてもよいC1-6アルキレン基であり、
RFaは、二価のフルオロポリエーテル基であり、
pは、0又は1であり、
qは、0又は1であり、
R23は、単結合、又は二価の有機基であり、
R24は、-COOH、-COOR25、又は-CONR26 2であり、
R25は、C1-6アルキル基であり、
R26は、水素原子またはC1-6アルキル基である。]
で表される化合物が挙げられる。
Rf-Rf1 p-RFa-Oq-CH2-CH(OH)-CH2-OH
Rf-Rf1 p-RFa-Oq-CH2-R24
で表される化合物であり得る。
ベンジル(4.3g、20mmol)、4-シアノベンズアルデヒド(2.7g、21mmol)及び酢酸アンモニウム(4.8g、62mmol)を、メタノール(60mL)と酢酸エチル(30mL)の混合溶媒に溶かし、2日間60℃で加熱攪拌した。室温に戻したあと、ろ過を行い、ろ物をメタノールで洗浄することで白色固体として目的物(3.6g、11mmol、収率55%)を得た。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 13.01 (bs, 1H), 8.25(d, J = 8.5 Hz 2H), 7.94 (d, J = 8.5 Hz 2H), 7.54-7.24 (m, 10H)
超脱水のテトラヒドロフラン(THF、30mL)に、4-(4,5-ジフェニル-1H-イミダゾール-2-イル)ベンゾニトリル(1.86g、5.79mmol)を溶かし、0℃で水酸化アルミニウムリチウムLAH(1.13g、29.8 mmol)を少しずつ加えた。室温に戻し、窒素下で22時間攪拌した。0℃で水を加え反応を停止させ、ろ過を行い、ろ物を酢酸エチルで洗浄し、洗浄液をろ液に加え、水で洗浄した。次いで、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過により硫酸ナトリウムを除き、溶媒留去、真空乾燥を行い、白色固体として目的物(1.72g、5.29mmol、収率91%)を得た。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 12.61 (bs, 1H), 8.01(d, J = 8.0 Hz 2H), 7.53-7.23 (m, 12H), 3.76 (s, 2H).
13C NMR (125 MHz, DMSO-d6) δ 145.69, 144.31, 128.41, 127.30, 125.02, 45.39
HR-MS (ESI+)、C22H19N3として計算値 [M+H]+ 326.1652, 測定値 326.1658
PFPE化合物(1)として、下記の化合物を準備した。
H3COOC-CF2-(OC2F4)m-(OCF2)n-COOCH3
(m≒19、n≒28)
PFPE化合物(1)(4.53g,1.05mmol)を、ヘキサフルオロ-m-キシレン(25mL)に溶かし、その溶液に4-(4,5-ジフェニル-1H-イミダゾール-2-イル)ベンジルアミン(2)のTHF溶液(1.32g,4.06mmol,50mL)を加え、窒素下室温で20時間攪拌を行った。その後溶媒留去し、残った固体をメタノールで洗い、乾燥することで、白色固体(4.50g,88%)としてロフィン型鎖状PFPE化合物を得た。
1H NMR (500 MHz, Novec(登録商標) 7200/MeOH (10/1, v/v)) δ 10.27 (bs, 2H), 8.47 (bs, 4H), 8.02 (bs, 8H), 7.91 (bs, 4H), 7.81-7.77 (m, 12H)
19F NMR (470 MHz, (2,4-ビストリフルオロメチルベンゼン/MeOH (10/1, v/v)) δ -54.23, -55.83, -57.55, -80.51, -82.24, -91.16, -92.82, -128.10, -131.74.
(環化反応HABI型環状PFPEの合成)
上記で得たロフィン型鎖状PFPE化合物(2.57g)の2,4-ビストリフルオロメチルベンゼン/メタノール(v/v,10/1)溶液(66mL)に、水酸化カリウム(1.29g)とフェリシアン化カリウム(2.72g)を溶解させた水溶液(25mL)を加えて、遮光して窒素下で1時間攪拌した。有機層を分離し、水層をNovec(登録商標)7200/メタノール(10/1,v/v)で抽出した。得られた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し揮発成分を減圧下で留去し乾燥することで開始剤1(黄色固体、収量0.25g、収率10%)を得た。
1H NMR (500 MHz, Novec(登録商標) 7200/MeOH (10/1, v/v)) δ ppm 10.22 (bs, 1H), 9.93 (bs, 1H), 8.03-7.62 (m, 26H) 7.38 (bs, 2H).
19F NMR (470 MHz, 2,4-ビストリフルオロメチルベンゼン/MeOH (10/1, v/v)) δ ppm -54.26, -54.86, -57.58, -80.40, -82.12, -91.20, -92.86, -288.15, -131.79.
種々の濃度の溶液に調製したHABI型PFPE含有環状化合物(4)に対し、溶液を攪拌しながら光照射(364±5nm)を100分間行い、光照射停止後暗所で20分間攪拌した後、溶媒留去して黄色固体を得た。得られた固体の分子量分布をGPCによって求めた。その結果、光照射時の濃度が小さいほど高分子成分が小さくなり、2mg/mLの濃度からはほぼ一定となった。さらに、この濃度条件において得られたサンプルのピーク分子量(Mp)について、原料であるPFPE化合物(1)との比を計算すると、0.79となり、この値は一般的に環状になることによるピーク分子量の減少による値と一致していた。この結果から、光照射時の濃度が2mg/mL以下のとき、1分子のPFPE含有鎖状化合物からなる環状高分子が選択的に生成しているということができ、これ以下の基質濃度で環化反応を行えば、一般的な閉環反応においても1分子のPFPE含有鎖状化合物からなる環状高分子化合物を選択的に生成可能であると考えられる。この値は、鎖状高分子化合物の閉環反応により環状化合物を合成する際の一般的な濃度が0.5mg/mL以下であるのに対し、高い値となっている。このことはPFPE含有鎖状化合物を用いた単分子の閉環反応が高濃度で行うことができ、比較的容易に環状高分子化合物の合成が行えることを示唆している。
温度変調による放射光測定を実施した。具体的には、25℃から200℃まで加熱し、再度25℃まで冷却し、25℃、50℃、100℃、150℃、及び200℃において、放射光を測定した。
昇温時には、150℃でヘキサゴナル由来の散乱パターンが明確に確認され、200℃で等方相が確認された。また、降温時には、150℃でヘキサゴナル散乱パターンが現れ、100℃以下では散乱がブロードになった。
スライドガラスにHABI型PFPE含有環状化合物(4)を挟み、ホットステージで200℃まで加熱した。その後、10℃/分の降温条件で冷却した。この間のHABI型PFPE含有環状化合物(4)の状態を、偏光顕微鏡で観察した。その結果、146.5℃から結晶が確認された。
上記1で得られたHABI型PFPE含有環状化合物(4)を、200℃まで加熱し、溶融させた。その後、10℃/分の降温条件で室温まで冷却し、結晶性PFPE含有化合物を得た。
PFPE化合物(1)、プロパルギルアミン(5)、及び溶媒としてメタキシレンフルオライドを、室温で3日間、反応させ、プロパルギルアミド型PFPE含有鎖状化合物(6)を得た。反応の進行は、19FNMRにより確認した。
CuBr(25mg)、及びN,N,N’,N”,N”-ペンタメチルジエチレントリアミン(PMDETA)(0.04mL)を、F6-m-キシレン(90mL)に懸濁させ、1時間攪拌した。その溶液に、プロパルギルアミド型PFPE含有鎖状化合物(194mg)をF6-m-キシレン(10mL)に溶かした溶液を加えた。1日攪拌後、CuBr(65mg)及びPMDETA(0.12mL)を、F6-m-キシレン(5mL)に懸濁させ、1時間攪拌した溶液を加え、追加で1日攪拌を行った。その後、MeOHを少量加え、飽和食塩水による洗浄を行い、有機層に硫酸ナトリウムを加えてろ過し、ろ液を濃縮した。得られた油状物を、F6-m-キシレンとアセトンの混合溶媒(約10:1)に溶かし、シリカゲルに通したのちに濃縮することで、白濁した薄黄色油状物(42.3mg)を得た。得られたサンプルは1HNMRよりカップリング反応の進行を確認した。
さらに、同様の反応を、F6-m-キシレン:MeOH=9:1を用いて行った。CuBr(110mg)及びPMDETA(0.15mL)を、F6-m-キシレン(80mL)とMeOH(10mL)の混合溶媒に懸濁させ、1時間攪拌した。その溶液に、プロパルギルアミド型PFPE含有鎖状化合物(190mg)をF6-m-キシレン(10mL)に溶かした溶液を加えた。1日攪拌したのち、MeOHを少量加え、飽和食塩水による洗浄を行い、有機層に硫酸ナトリウムを加えろ過し、ろ液を濃縮した。得られた油状物をF6-m-キシレンとアセトンの混合溶媒(約10:1)に溶かし、シリカゲルに通したのちに濃縮することで、白濁した薄黄色油状物(98.3mg)を得た。得られたサンプルは1HNMRよりカップリング反応の進行を確認した。
GPCを用いて環化の確認を行った。反応前後のGPCデータから、Mn、Mw及び分子量分布を測定した。結果を下記表2及び図1に示す。
Claims (16)
- RFは、-Rf1 p-RFa-Oq-であり、
Rf1は、1個又はそれ以上のフッ素原子により置換されていてもよいC1-6アルキレン基であり、
RFaは、二価のフルオロポリエーテル基であり、
pは、0又は1であり、
qは、0又は1である、
請求項1に記載の含フッ素環状化合物。 - RFaは、下記式:
-(OC6F12)a-(OC5F10)b-(OC4F8)c-(OC3Rh 6)d-(OC2F4)e-(OCF2)f-
[式中:
Rhは、各出現においてそれぞれ独立して、水素原子、フッ素原子又は塩素原子であり、
a、b、c、d、e及びfは、それぞれ独立して、0~200の整数であって、a、b、c、d、e及びfの和は1以上であり、a、b、c、d、e又はfを付して括弧でくくられた各繰り返し単位の存在順序は式中において任意である。]
で表される基である、請求項2に記載の含フッ素環状化合物。 - RFaは、それぞれ独立して、下記式(f1)、(f2)、(f3)、(f4)又は(f5):
-(OC3F6)d-(OC2F4)e- (f1)
[式中、dは1~200の整数であり、eは0又は1である。]、
-(OC4F8)c-(OC3F6)d-(OC2F4)e-(OCF2)f- (f2)
[式中、c及びdは、それぞれ独立して、0~30の整数であり、
e及びfは、それぞれ独立して、1~200の整数であり、
c、d、e及びfの和は、10~200の整数であり、
添字c、d、e又はfを付して括弧でくくられた各繰り返し単位の存在順序は、式中において任意である。]、
-(Ra-Rb)g- (f3)
[式中、Raは、OCF2又はOC2F4であり、
Rbは、OC2F4、OC3F6、OC4F8、OC5F10及びOC6F12から選択される基であるか、あるいは、これらの基から選択される2又は3つの基の組み合わせであり、
gは、2~100の整数である。]、
-(OC6F12)a-(OC5F10)b-(OC4F8)c-(OC3F6)d-(OC2F4)e-(OCF2)f- (f4)
[式中、eは、1以上200以下の整数であり、a、b、c、d及びfは、それぞれ独立して0以上200以下の整数であり、a、b、c、d、e又はfを付して括弧でくくられた各繰り返し単位の存在順序は式中において任意である。]
-(OC6F12)a-(OC5F10)b-(OC4F8)c-(OC3F6)d-(OC2F4)e-(OCF2)f- (f5)
[式中、fは、1以上200以下の整数であり、a、b、c、d及びeは、それぞれ独立して0以上200以下の整数であり、a、b、c、d、e又はfを付して括弧でくくられた各繰り返し単位の存在順序は式中において任意である。]
で表される基である、請求項2に記載の含フッ素環状化合物。 - 結晶性を有する、請求項1に記載の含フッ素環状化合物。
- 前記含フッ素環状化合物の分子量分布は1.0~4.0である、請求項1に記載の含フッ素環状化合物。
- 下記式(2):
B-R FA ’-(Z A ’-R FA ’) m’ -B (2)
[式中:
R FA ’は、各出現においてそれぞれ独立して、フルオロポリエーテル基を含む二価の有機基であり、
Z A ’は、各出現においてそれぞれ独立して、二価の有機基であり、
m’は、0~10の整数であり、
Bは、下記式:
-R 7 -R 8 -R 9
(式中:
R 7 は、アルキレン基、酸素原子、-COO-、又は-CONR 11 -であり、
R 11 は、水素原子又はC 1-6 アルキル基であり、
R 8 は、単結合、又は二価の有機基であり、
R 9 は、-C≡CH、-CH=CHR 20 (式中、R 20 は塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、水素原子、または-OSO 2 R 21 であり、R 21 は1個以上のフッ素を含んでいてもよいC 1-6 アルキル基または置換基を有していてもよいフェニル基である。)、-COH、
又は下記式:
Ph 1 は、それぞれ独立して、置換基を有していてもよいフェニル基であり、
Ar 1 は、それぞれ独立して、置換基を有していてもよいフェニレン基であり、
*は結合部位を表す。)
で表される基である。)
で表される基である。]
で表されるフルオロポリエーテル基含有鎖状化合物。 - 請求項1~7のいずれか1項に記載の式(1)で表される含フッ素環状化合物、並びに
下記式(1’):
Aは、各出現においてそれぞれ独立して、-R 2 -R 1 -R 2 -であり、
R 1 は、二価の有機基であり、
R 2 は、それぞれ独立して、アルキレン基、酸素原子、-COO-、-OCO-、-CONR 11 -、又は-NR 11 CO-であり、
R 11 は、水素原子又はC 1-6 アルキル基であり、
RFは、各出現においてそれぞれ独立して、フルオロポリエーテル基を含む二価の有機基であり、
nは、2~100の整数である。]
で表される含フッ素環状化合物、両末端にカップリング官能基を有するフルオロポリエーテル基含有鎖状化合物、及び下記式(3):
Rf2-Rf1 p-RFa-Oq-Rf3
[式中:
Rf1は、1個又はそれ以上のフッ素原子により置換されていてもよいC1-6アルキレン基であり、
Rf2は、水素原子又はフッ素原子であり、
Rf3は、1個又はそれ以上のフッ素原子により置換されていてもよいC1-6アルキレン基であり、
RFaは、二価のフルオロポリエーテル基であり、
pは、0又は1であり、
qは、0又は1である。]
で表される含フッ素オイル
から選択される少なくとも1種
を含む組成物。 - 前記式(1)で表される含フッ素環状化合物、及び式(1’)で表される含フッ素環状化合物を含む、請求項9に記載の組成物。
- 前記式(1)で表される含フッ素環状化合物、式(1’)で表される含フッ素環状化合物、及び両末端にカップリング官能基を有するフルオロポリエーテル基含有鎖状化合物を含む、請求項9に記載の組成物。
- 前記式(1)で表される含フッ素環状化合物、及び下記式(3):
Rf2-Rf1 p-RFa-Oq-Rf3
[式中:
Rf1は、1個又はそれ以上のフッ素原子により置換されていてもよいC1-6アルキレン基であり、
Rf2は、水素原子又はフッ素原子であり、
Rf3は、1個又はそれ以上のフッ素原子により置換されていてもよいC1-6アルキレン基であり、
RFaは、二価のフルオロポリエーテル基であり、
pは、0又は1であり、
qは、0又は1である。]
で表される含フッ素オイル
をさらに含む、請求項9に記載の組成物。 - 前記式(1)で表される含フッ素環状化合物、式(1’)で表される含フッ素環状化合物、両末端にカップリング官能基を有するフルオロポリエーテル基含有鎖状化合物、及び式(3)で表される含フッ素オイルを含む、請求項9に記載の組成物。
- 請求項1~7のいずれか1項に記載の含フッ素環状化合物、及び
含フッ素オイル、フルオロポリエーテル基含有アルキルエステル、ロフィン及びFeからなる群から選択される少なくともいずれか1つ
を含む混合物。 - 請求項1~7のいずれか1項に記載の含フッ素環状化合物を含む成形体。
- 請求項9に記載の組成物を含む成形体。
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