JP7269710B2 - 耐熱性紙材の接合方法、及びカップ状容器の製造方法 - Google Patents

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本発明は耐熱性紙材の接合方法、及びカップ状容器の製造方法に関し、より具体的には、熱水レトルト処理の可能なバリア性と耐水性を有する耐熱性紙材の接合方法と、それを用いたカップ状容器の製造方法に関する。
ジュース等の飲料を充填して使用するカップ状紙容器としては、紙を基材とし両面にポリエチレンテレフタレート(PET)等の熱可塑性樹脂層を設けた積層材料を所定の形状に打ち抜いたブランクを胴部及び底部に用い、胴部及び底部に貼り合わせ部を設けて成形した紙カップが一般的であった。
このような紙カップでは、内部の水分を漏出させないことは勿論、外部からの水分やガスの浸透に対する耐性を確保することや、加工後又は使用中の積層材に剥離やピンホール等が発生しないことが求められる。
ここで、容器に用いる紙の端面からの水分浸透への耐性を高める方法として、紙の耐水性を改良することによって、この目的を達成する方法が提案されている。
特許文献1では、胴部と底部のブランク板が、少なくとも最外層の耐熱性熱接着性樹脂層と、中間層のコップ原紙及びガスバリア層と、最内層の耐熱性熱接着性樹脂層とを含む積層シートで形成され、且つ、該コップ原紙の米坪量が150~400g/mの範囲であって、該コップ原紙のステキヒト・サイズ度が400秒以上である原紙を使用する、レトルト殺菌処理可能な紙カップが提案されている。
特許文献2では、紙カップの胴部材の紙基材の内面にポリエチレンテレフタレート又はポリブチレンテレフタレートが積層され、その上にガスバリア層と低融点のシーラント層が積層された紙カップが提案されている。
特開2005-035574号公報 特開2013-180793号公報
しかし、特許文献1の紙カップでは、耐熱性熱接着性樹脂層を構成する樹脂として、ポリプロピレンやポリエチレン等のオレフィン系樹脂や非晶性ポリエステルが用いられており、耐熱性が不十分であった。さらに、水分浸透性の指標としてのステキヒト・サイズが通常の倍以上の秒数となる原紙が必要となることで、特殊な紙を使用する必要が生じるため、経済性及び加工技術面からの問題もある。
また、特許文献2の紙カップは、低融点のシーラント層を表面に積層される必要があるため、耐熱性が低いものであった。ここで、結晶化度の低い非晶性ポリエチレンテレフタレートを紙基材に積層することで、特許文献2のような低融点のシーラント層を用いずに接合することも考えられる。しかし、この非晶性ポリエチレンテレフタレートも、耐熱性に劣るものであり、耐熱性を向上させるには、接合後にアニール等の結晶化処理を行ってポリエチレンテレフタレートを結晶化させる必要があるため、工程が煩雑になり経済性面で問題となる。
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたものであり、特殊な原紙や結晶化の工程を必要とせずに、耐熱性をより高めることが可能な、耐熱性紙材の接合方法と、それを用いたカップ状容器の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた。その結果、表面がポリブチレンテレフタレート樹脂によってラミネートされた耐熱紙を用いるとともに、ラミネートされた表面に真空紫外光を照射させて形成される処理層を接合させることで、上記の課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
より具体的に、本発明は、以下のものを提供する。
(1)本発明の接合方法は、表面にポリブチレンテレフタレート樹脂がラミネートされた耐熱紙からなる複数の耐熱性紙材の前記表面に、真空紫外光をそれぞれ照射して処理層を形成する処理層形成工程と、前記処理層が対向して接触するように、前記複数の耐熱性紙材を位置決めする位置決め工程と、前記位置決めされた複数の耐熱性紙材を加圧し、対向及び接触している前記処理層を互いに接合する接合工程と、を含み、前記ポリブチレンテレフタレート樹脂として、JIS K 7209に規定される23℃の水中に24時間浸漬させた後の吸水率が0.5質量%以下であるものを用いる、接合方法である。
(2)また、本発明の接合方法は、表面にポリブチレンテレフタレート樹脂がラミネートされた耐熱紙からなる耐熱性紙材の前記表面の複数箇所に、真空紫外光をそれぞれ照射して複数の処理層を形成する処理層形成工程と、前記複数の処理層が対向して接触するように、前記耐熱性紙材を位置決めする位置決め工程と、前記位置決めされた前記耐熱性紙材を加圧し、対向及び接触している前記処理層を互いに接合する接合工程と、を含み、前記ポリブチレンテレフタレート樹脂として、JIS K 7209に規定される23℃の水中に24時間浸漬させた後の吸水率が0.5質量%以下であるものを用いる、接合方法である。
(3)また、本発明の接合方法は、前記処理層形成工程の前に、耐熱紙ロールから前記耐熱紙を切り出して前記耐熱性紙材を得る紙材切出工程をさらに含む、(1)又は(2)に記載の接合方法である。
(4)また、本発明の接合方法は、耐熱紙ロールから供給される、表面にポリブチレンテレフタレート樹脂がラミネートされた耐熱紙の前記表面に、真空紫外光を照射して1つ以上の処理層を形成する処理層形成工程と、前記処理層が形成された前記耐熱紙から、1つ以上の接合用紙材を切り出す紙材切出工程と、切り出された1つ以上の前記接合用紙材に含まれる複数の前記処理層が対向して接触するように、前記接合用紙材を位置決めする位置決め工程と、位置決めされた接合用紙材を加圧し、対向及び接触している前記処理層を互いに接合する接合工程と、を含み、前記ポリブチレンテレフタレート樹脂として、JIS K 7209に規定される23℃の水中に24時間浸漬させた後の吸水率が0.5質量%以下であるものを用いる、接合方法である。
(5)本発明のカップ状容器の製造方法は、少なくとも胴部材及び底部材を有するカップ状容器の製造方法であって、表面にポリブチレンテレフタレート樹脂がラミネートされた耐熱紙からなる、前記胴部材及び前記底部材の前記表面に、真空紫外光をそれぞれ照射して処理層を形成する処理層形成工程と、前記胴部材の処理層と、前記底部材の処理層とが対向して接触するように、前記胴部材及び前記底部材を位置決めする位置決め工程と、前記位置決めされた前記胴部材及び前記底部材を加圧し、対向及び接触している前記処理層を互いに接合する接合工程と、を含み、前記ポリブチレンテレフタレート樹脂として、JIS K 7209に規定される、23℃の水中に24時間浸漬させた後の吸水率が0.5質量%以下であるものを用いる、カップ状容器の製造方法である。
(6)また、本発明のカップ状容器の製造方法は、少なくとも胴部材及び底部材を有するカップ状容器の製造方法であって、表面にポリブチレンテレフタレート樹脂がラミネートされた耐熱紙からなる前記胴部材の前記表面の複数箇所に、真空紫外光をそれぞれ照射して複数の処理層を形成する処理層形成工程と、複数の前記処理層が対向して接触するように、前記胴部材を位置決めする位置決め工程と、前記位置決めされた前記胴部材を加圧し、対向及び接触している前記処理層を互いに接合する接合工程と、を含み、前記ポリブチレンテレフタレート樹脂として、JIS K 7209に規定される23℃の水中に24時間浸漬させた後の吸水率が0.5質量%以下であるものを用いる、カップ状容器の製造方法である。
(7)また、本発明のカップ状容器の製造方法は、前記処理層形成工程の前に、耐熱紙ロールから前記耐熱紙を切り出して前記胴部材を得る紙材切出工程をさらに含む、(5)又は(6)に記載のカップ状容器の製造方法である。
(8)また、本発明のカップ状容器の製造方法は、耐熱紙ロールから供給される、表面にポリブチレンテレフタレート樹脂がラミネートされた耐熱紙からなる耐熱性紙材の前記表面に、真空紫外光を照射して処理層を形成する処理層形成工程と、前記処理層が形成された前記耐熱性紙材から、胴部材及び底部材を切り出す紙材切出し工程と、前記胴部材の処理層と、前記底部材の処理層とが対向して接触するように、前記胴部材及び前記底部材を位置決めする位置決め工程と、位置決めされた前記胴部材及び前記底部材を加圧し、対向及び接触している前記処理層を互いに接合する接合工程と、を含み、前記ポリブチレンテレフタレート樹脂として、JIS K 7209に規定される23℃の水中に24時間浸漬させた後の吸水率が0.5質量%以下であるものを用いる、カップ状容器の製造方法である。
(9)また、本発明のカップ状容器の製造方法は、最表層がポリブチレンテレフタレート樹脂からなるカップ状容器を得る、(5)から(8)のいずれかに記載のカップ状容器の製造方法である。
本発明によることで、特殊な原紙や結晶化の工程を必要とせずに、耐熱性をより高めることが可能な、耐熱性紙材の接合方法と、それを用いたカップ状容器の製造方法を提供することができる。
第1実施形態に係る接合方法の工程を概略的に示す図である。 第1実施形態に係る接合方法の工程を概略的に示す図である。 カップ状容器の製造工程を示す説明図である。
以下、本発明の具体的な実施形態について、詳細に説明する。本発明は、以下の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の目的の範囲内において、適宜変更を加えて実施することができる。
<接合方法の第1実施形態について>
図1(a)~図1(c)は、本実施形態に係る接合方法の工程を概略的に示す図である。本実施形態に係る接合方法は、表面にポリブチレンテレフタレート樹脂がラミネートされた耐熱紙からなる第1耐熱性紙材101及び第2耐熱性紙材102の表面に真空紫外光をそれぞれ照射して処理層111a、112aを形成する処理層形成工程と、処理層111a、112aが対向して接触するように第1耐熱性紙材101及び第2耐熱性紙材102を位置決めする位置決め工程と、位置決めされた第1耐熱性紙材101及び第2耐熱性紙材102を加圧し、対向及び接触している処理層111a、112aを互いに接合する接合工程とを有する。また、図示しない耐熱紙ロールから耐熱紙を切り出して第1耐熱性紙材101及び第2耐熱性紙材102を得る紙材切出工程を有してもよい。
本実施形態に係る接合方法によることで、低融点のシーラント層を用いたり、接合後に結晶化処理を行ったりすることなく、耐熱性の高いポリブチレンテレフタレート樹脂をラミネートした胴部材及び底部材のような、複数の耐熱性紙材を接合させた容器を得ることができるため、高温での加熱調理後のように、容器を高温においた後であっても、容器の形状や表面性状を保持し易くすることができる。
[耐熱紙]
本実施形態では、表面にポリブチレンテレフタレート樹脂がラミネートされた耐熱紙(以下、「ラミネート耐熱紙」という場合がある。)が用いられる。この耐熱紙は、最表層がポリブチレンテレフタレート樹脂でラミネートされているものであればよく、耐熱紙の種類や、中間層の有無及びその構成については、同じものであってもよく、互いに異なっていてもよい。
ここで、複数の耐熱紙を組み合わせて用いる場合、耐熱紙の組合せは、真空紫外光を照射した後の処理層が接合しうる組合せであれば限定されない。しかしながら、複数の耐熱紙の接合性がより高められるため、表面のポリブチレンテレフタレート樹脂の組成が同じであることが好ましい。
(ポリブチレンテレフタレート樹脂)
耐熱紙にラミネートされているポリブチレンテレフタレート樹脂は、多価アルコール成分である1,4-ブタンジオールを主成分とするジオール成分を、多価カルボン酸成分であるテレフタル酸を主成分とするジカルボン酸成分又はそのアルコールエステル成分とを縮合して得られるブチレンテレフタレート単位を主たる繰り返し単位とするポリエステルであり、本発明の効果を阻害しない範囲でポリブチレンテレフタレートを主体とする共重合体であってもよい。ここで、ポリブチレンテレフタレート樹脂は、多価カルボン酸-多価アルコールのエステル単位のうち、ブチレンテレフタレート単位を60モル%以上含むことが好ましい。
このポリブチレンテレフタレート樹脂は、高分子鎖末端のカルボキシル基含有量(215℃のベンジルアルコールに溶解し、水酸化ナトリウムで滴定して求めた値)が、60ミリ当量/kg(以下、「m当量/kg」と略称する。)未満のものが好ましく、50m当量/kg未満のものがより好ましい。
カルボキシル基含有量を60m当量/kg以下にすることで、高温で加熱調理を行った際にも樹脂の加水分解が抑えられるため、耐熱紙の表面にラミネートされたポリブチレンテレフタレート樹脂の艶がなくなり、触感が悪くなり又はポリマー臭がする等の不具合を低減することができる。
このようなポリブチレンテレフタレート樹脂を得る方法としては、公知の合成方法により得られたポリブチレンテレフタレート樹脂を、例えば、固相重合により、溶出成分のオリゴマー量を低減させる方法や、カルボキシル基(-OH基)を含む反応性モノマーと反応させることにより減少させる等の方法がある。
耐熱紙にラミネートするポリブチレンテレフタレート樹脂には、加熱調理したときに食品により抽出されず、且つ、食品を汚染しない物質であれば、染料や顔料等の着色剤、可塑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、界面活性剤、潤滑剤、結晶化促進剤並びに遅延剤等を含有させることができる。これらは目的に応じて複数含有してもよい。また、本発明の効果を妨げない範囲であれば、他の熱可塑性樹脂や有機充填剤、無機充填剤を要求性能に応じて含有させることもできる。ただし、無機充填剤を添加する場合、特に加熱調理の過程において、ポリブチレンテレフタレート樹脂と無機充填剤の線膨張係数の違いによって、ラミネート層表面から無機充填剤が剥離又は脱離し、食品を汚染する懸念があるため、耐熱紙にラミネートするポリブチレンテレフタレート樹脂は、無機充填剤を含まないことが好ましい。
耐熱紙にラミネートするポリブチレンテレフタレート樹脂は、JIS K 7209に規定される23℃の水中に24時間浸漬させた後の吸水率が0.5質量%以下である。本発明の接合方法及びカップ状容器の製造方法により作製される容器は、水分を含む食品を容器内に充填して用いることが想定され、その場合、ラミネート層の吸水率が高いと、加熱調理の際にポリブチレンテレフタレート樹脂の加水分解を促進するため、接合強度やガスバリア性、水分バリア性の低下に繋がるおそれがある。特に、ある程度体積の大きい成形品であれば、表層の吸水が成形品全体の物性に及ぼす影響は比較的少ないが、本発明のような薄いラミネート層においては、吸水の影響が大きくなるため、これを管理することが重要となる。本発明における吸水率は、0.4質量%以下であることが好ましく、0.3質量%以下であることがより好ましく、0.2質量%以下であることがさらに好ましく、0.1質量%以下であることが特に好ましい。ここで、ポリブチレンテレフタレート樹脂の吸水率の調整は、末端カルボキシル基の含有量、又は、共重合成分や添加剤(アロイ樹脂)等の種類や量を調整することで行うことができる。
(耐熱紙)
ポリブチレンテレフタレート樹脂をラミネートする耐熱紙としては、パルプ繊維を用いない合成紙と、木材パルプ等のパルプ繊維を原料とするパルプ紙のいずれも用いることができる。その中でも、耐熱性の観点からパルプ紙を用いることがより好ましい。
他方で、耐熱紙は、後述する真空紫外光を吸収するものであることが好ましい。これにより、真空紫外光に対して透明なポリブチレンテレフタレート樹脂組成物を用いてラミネート層を構成した場合であっても、真空紫外光の照射によるポリブチレンテレフタレート樹脂の性状変化を促進することができる。
耐熱紙としては、食品等を包む調理用紙容器や包装紙等として使用可能なものを用いることができる。また、耐熱性の許容できる範囲内で、延伸ポリエチレンテレフタレートフイルムやポリ塩化ビニリデンコート延伸ポリエチレンテレフタレートフイルム、セロハン等のプラスチックフイルム若しくはシート或いはアルミニウム箔等と、耐熱紙との積層体であってもよいが、コスト面やポリマー臭の問題、廃棄の問題等の観点から、このような積層体にしなくてもよい。
また、耐熱紙の厚さや坪量等についても、目的に応じて種々のものを用いることができるが、例えば秤量10~350g/m、好ましくは20~300g/mの板紙を用いることができる。特に、100~300g/m以下の板紙を用いることで、内容物の重量による変形の少ない、形状保持性に優れた容器とすることができる。
(ポリブチレンテレフタレート樹脂の耐熱紙へのラミネート)
ポリブチレンテレフタレート樹脂の耐熱紙へのラミネートには、例えば、ポリブチレンテレフタレート樹脂を加熱溶融して、この樹脂を耐熱紙のラミネート面に供給してラミネート層を形成する方法が用いられる。このとき、ポリブチレンテレフタレート樹脂を加熱溶融して耐熱紙にラミネートする際の条件を制御することで、ラミネートされたポリブチレンテレフタレート樹脂の結晶化割合(X線回折法により測定した値)を、10~30%の範囲内とすることが好ましい。
ポリブチレンテレフタレート樹脂の結晶化割合を10%以上にすることで、加熱調理の際におけるポリブチレンテレフタレート樹脂の結晶化を低減し、加熱調理時に結晶化に伴う収縮によって引き起こされる、容器の変形を抑えることができる。また、ポリブチレンテレフタレート樹脂の結晶化割合を30%以下にすることで、ラミネートした積層体を熱プレス等によって容器等に成形する際の柔軟性や延伸性、靭性を高め、且つラミネート層の破れを低減することができる。したがって、結晶化割合を10~30%の範囲にコントロールすることにより、容器成形性や加熱調理時の形状崩れや変形、外観の変化を抑えることができる。
耐熱紙にラミネートする際、このような結晶化割合のポリブチレンテレフタレート樹脂積層体を得る手段としては、ポリブチレンテレフタレート樹脂を耐熱紙にラミネートする際の樹脂の温度を管理することや、ラミネートした後の積層体を冷却及び加圧するチルロールの温度を管理することが挙げられ、これらにより所望の結晶化割合にコントロールすることができる。
ポリブチレンテレフタレート樹脂の耐熱紙へのラミネートの方法としては、慣用の方法、例えば、押出成形、射出成形、真空成形、圧縮成形、プレス成形等の方法等を用いることができる。また、ラミネート品は切削加工等の二次加工を施してもよい。
耐熱紙にラミネートするポリブチレンテレフタレート樹脂層の厚さは、5μm以上が好ましい。この厚さを5μm以上にすることで、ピンホールの発生や、サージングによる厚みムラを低減することができるため、ラミネート層を安定して得ることができる。また、ポリブチレンテレフタレート樹脂層の厚さの上限は、特に限定されないが、ラミネート層の形成や容器成形のし易さや、経済的な観点から、60μm以下が好ましく、50μm以下がより好ましい。
[紙材切出工程]
紙材切出工程では、表面にポリブチレンテレフタレート樹脂がラミネートされた耐熱紙を切り出して、所定の形状を有する複数の耐熱性紙材(第1耐熱性紙材101、第2耐熱性紙材102)を得る(図示せず)。特に、カップ状容器を作製する場合、ラミネート耐熱紙を切り出して、カップ状容器の胴部材や底部材を形成することができる。
紙材切出工程において耐熱紙を切り出す手段としては、ロールに巻かれた状態のラミネート耐熱紙(耐熱紙ロール)をプレス加工機に供給して打ち抜き、接合用紙材に切り出す手段を用いることができる。また、プレス加工による打ち抜きに限らず、カッターやレーザーによる切断等の公知の加工技術を用いることができる。さらに、紙材切出工程では、必要に応じ、接合用紙材に切り出す際のプレス加工と同時に、若しくは各種方法による切り出しの前又は後に、曲げ加工や絞り加工による賦形を行ってもよい。
[処理層形成工程]
処理層形成工程では、図1(a)に示すように、複数の耐熱性紙材(第1耐熱性紙材101、第2耐熱性紙材102)のポリブチレンテレフタレート樹脂がラミネートされた表面に、真空紫外(VUV)光をそれぞれ照射して処理層111a、112aを形成する。本実施形態で用いられる耐熱性紙材は、真空紫外(VUV)光の照射によっても着色し難いポリブチレンテレフタレート樹脂がラミネートされたものであるため、処理層111a、112aにおける変色を低減させることができる。ここで、真空紫外光とは、紫外光の内で波長が200nm以下のものを指し、必ずしも真空中で照射しなければならないものではないが、当該波長域の紫外光は、空気による吸収が大きいため、空気中で照射する場合は、真空紫外光が伝播する距離を短くする必要がある。
図1(a)において、真空紫外光照射装置20は、Xeエキシマランプ等の光源21と、光源21から放出された光を照射物に向けて反射する反射板22とを有している。
本実施の形態では、まず、図1(a)に示すように、耐熱性紙材として第1耐熱性紙材101を用意し、真空紫外光照射装置20から第1耐熱性紙材101にラミネートされているポリブチレンテレフタレート樹脂101aに向けて、真空紫外光を照射する。この照射処理によって、第1耐熱性紙材101の表面にラミネートされているポリブチレンテレフタレート樹脂101aから、樹脂組成物の性状の変化した処理層111aが形成される。
同様に、耐熱性紙材として第2耐熱性紙材102を用意し、真空紫外光照射装置20から第2耐熱性紙材102にラミネートされているポリブチレンテレフタレート樹脂102aに向けて、真空紫外光を照射する。この照射処理によって、第2耐熱性紙材102の表面にラミネートされているポリブチレンテレフタレート樹脂102aから、樹脂組成物の性状が変化した処理層112aが形成される。
本実施の形態では、第1耐熱性紙材101や第2耐熱性紙材102を、ポリブチレンテレフタレート樹脂101a、102aによって表面がラミネートされた耐熱紙131a、132aによって構成することで、短時間又は照度の低い真空紫外光の照射であっても、そのポリブチレンテレフタレート樹脂101a、102aのラミネート層の厚さによっては(例えば100μm以下であれば)、ポリブチレンテレフタレート樹脂101a、102aの表面のみならず、耐熱紙131a、132aと接している側の面についても性状を変化させることができる。それにより、後述する位置決め工程及び接合工程を経ることで、ポリブチレンテレフタレート樹脂101a、102aの性状が変化した処理層111a、112aと、耐熱紙131a、132aの表面の接合をもより強固にすることができる。したがって、真空紫外光の過剰な照射によるポリブチレンテレフタレート樹脂101a、102aや処理層111a、112aの劣化による接合強度の低下を抑えながらも、後述する位置決め工程及び接合工程を経ることで、第1耐熱性紙材101と第2耐熱性紙材102を強固に接合することができる。
本実施の形態では、第1耐熱性紙材101及び第2耐熱性紙材102への真空紫外光の照射は所定の時間内であることが好ましい。より具体的には、第1耐熱性紙材101及び第2耐熱性紙材102への真空紫外光の照射時間の下限は、好ましくは0分を超え、より好ましくは5秒以上、さらに好ましくは30秒以上、さらに好ましくは1分以上とする。他方で、第1耐熱性紙材101及び第2耐熱性紙材102への真空紫外光の照射時間の上限は、好ましくは15分以下、より好ましくは11分以下、さらに好ましくは10分以下、さらに好ましくは7分以下とする。特に、本実施の形態では、真空紫外光の照射時間を短くすることで、第1耐熱性紙材101や第2耐熱性紙材102の表面にラミネートされたポリブチレンテレフタレート樹脂101a、102aや処理層111a、112aの劣化による、接合強度の低下を抑えることができる。
また、本実施の形態では、第1耐熱性紙材101及び第2耐熱性紙材102に照射する真空紫外光の照度の下限は、好ましくは1mW/cm以上、より好ましくは2mW/cm以上、さらに好ましくは3mW/cm以上とする。他方で、第1耐熱性紙材101及び第2耐熱性紙材102に照射する真空紫外光の照度の上限は、好ましくは100mW/cm以下、より好ましくは80mW/cm以下、さらに好ましくは50mW/cm未満とする。特に、本実施の形態では、真空紫外光の照度を小さくすることで、第1耐熱性紙材101や第2耐熱性紙材102の表面にラミネートされたポリブチレンテレフタレート樹脂101a、102aや処理層111a、112aの劣化による、接合強度の低下を抑えることができる。
また、本実施の形態では、第1耐熱性紙材101及び第2耐熱性紙材102への真空紫外光の照射は、真空条件下で行うことが好ましい。ここで、真空紫外光を照射する際の雰囲気の圧力は、真空紫外光を第1耐熱性紙材101や第2耐熱性紙材102に伝播させることが可能な大きさであればよい。その大きさとしては、例えば0.10MPa以下が好ましく、0.05MPa以下がより好ましく、0.02MPa以下がさらに好ましく、0.01MPa以下が特に好ましい。また、真空紫外光を照射する際の雰囲気の湿度は、水分の接合面への付着を抑えるため、低いことが好ましい。より具体的には、雰囲気の絶対湿度は、その雰囲気の温度における飽和水蒸気量より少ないことが好ましく、その80%以下であることがより好ましい。その絶対値としては、例えば15g/m以下が好ましく、10g/m以下がより好ましい。
また、本実施の形態では、第1耐熱性紙材101及び第2耐熱性紙材102への真空紫外光の照射は、第1耐熱性紙材101及び第2耐熱性紙材102の端部を含むように行うことが好ましい。これにより、後述する接合工程での押圧による、第1耐熱性紙材101及び第2耐熱性紙材102の接合を促進させることができる。
なお、第1耐熱性紙材101と第2耐熱性紙材102に対する真空紫外光の照射は、同一の真空紫外光照射装置を用いて同時に行ってもよい。また、上記の順番とは逆に、第2耐熱性紙材102への真空紫外光の照射を先に行い、その後で第1耐熱性紙材101へ真空紫外光を照射してもよい。
[位置決め工程]
位置決め工程では、図1(b)に示すように、第1耐熱性紙材101の処理層111aと第2耐熱性紙材102の処理層112aが対向して接触するように、第1耐熱性紙材101及び第2耐熱性紙材102とを位置決めする。すなわち、第1耐熱性紙材101の処理層111aと第2耐熱性紙材102の処理層112aとが対応して密着するようにする。
この位置決め工程は、上述の処理層形成工程を終えてから、できるだけ短時間(例えば24時間以内、好ましくは1時間以内、より好ましくは30分以内、さらに好ましくは10分以内、特に好ましくは5分以内)で行うことが望ましい。なお、紫外光として真空紫外光を照射する場合は、照射を終えてから位置決めする操作を行うまでの時間を比較的長くした場合(例えば1ヶ月、好ましくは2週間以内、より好ましくは1週間以内、さらに好ましくは5日以内、特に好ましくは3日以内)であっても、高い接合強度を得やすいため有利である。
処理層111a、112aを位置決めする際の雰囲気の圧力は、その前後の工程の条件に応じて選択することができる。この雰囲気の圧力は、常圧であってもよく、上述の真空条件であってもよい。また、処理層111a、112aを位置決めする際の雰囲気の湿度は、水分の接合面への付着を抑えるため、低いことが好ましい。より具体的には、雰囲気の絶対湿度は、その雰囲気の温度における飽和水蒸気量より少ないことが好ましく、その80%以下であることがより好ましい。その絶対値としては、例えば15g/m以下が好ましく、10g/m以下がより好ましい。
[接合工程]
接合工程では、図1(c)に示すように、位置決めされた第1耐熱性紙材101及び第2耐熱性紙材102を、例えば第1プレス部材31及び第2プレス部材32によって挟持する。そして、第1プレス部材31及び第2プレス部材32によって、第1耐熱性紙材101及び第2耐熱性紙材102を加圧し、対向及び接触している処理層111a、112aを互いに接合させる。
例えば、第1プレス部材31及び第2プレス部材32により、第1耐熱性紙材101の処理層111aと第2耐熱性紙材102の処理層112aを互いに押圧する方向に圧力を加える。この圧力は、0.5MPa以上の範囲で適宜調整すればよく、賦形性の観点では、好ましくは1MPa以上、より好ましくは2MPa以上としてもよい。圧力の上限は特に限定されないが、極端に高い圧力で押圧する場合、成型品の変形が問題となりうるため、60MPa以下とすることが好ましく、例えば30MPaであってもよい。加圧時間も1秒以上、120分以下の範囲で適宜調整すればよく、例えば60分にわたって加圧してもよい。接合性の観点では、加圧時間は30秒以上が好ましく、1分以上がより好ましく、5分以上がさらに好ましく、10分以上が特に好ましい。生産性の観点では、加圧時間は100分以下が好ましく、90分以下がより好ましく、60分以下がさらに好ましく、30分以下が特に好ましい。
ここで、第1プレス部材31及び第2プレス部材32は加熱装置(図示せず)を備えていてもよく、加熱装置を備えることで、第1耐熱性紙材101の処理層111aと第2耐熱性紙材102の処理層112aとを加熱することもできる。加熱装置を備える場合、処理層111a、112aにおける温度は、50℃からポリブチレンテレフタレート樹脂の融点である223℃までの範囲で適宜調整すればよく、例えば120℃で維持されるように加熱してもよい。目安としてはポリブチレンテレフタレート樹脂の荷重たわみ温度の0.5倍から2倍の範囲で調整すればよい。なお、本発明における荷重たわみ温度とは、JIS K 7191に準拠して荷重1.8MPaの条件で測定される値をいう。
このような加圧によって、第1耐熱性紙材101の処理層111aと第2耐熱性紙材102の処理層112aとは融合し、単一の接合層12aを形成するようになる。すなわち、第1耐熱性紙材101と第2耐熱性紙材102とは、それぞれの対向面において互いに融合されて連結される。これによって、第1耐熱性紙材101及び第2耐熱性紙材102は、接合層12aを通じて一体として接合される。
接合層12aは、真空紫外光により活性化された第1耐熱性紙材101の処理層111aと第2耐熱性紙材102の処理層112aとが、所定時間にわたる加熱及び加圧の工程によって融合したものである。したがって、接合層12aによる第1耐熱性紙材101及び第2耐熱性紙材102の接合は、耐熱性に優れ、機械的に堅牢であり、また、化学的にも安定である。
[カップ状容器の作製]
本実施形態に係る接合方法は、カップ状容器の作製に好ましく用いることができる。例えば、表面にポリブチレンテレフタレート樹脂がラミネートされた耐熱紙からなる胴部材及び底部材を用い、カップ状容器の胴部材を第1耐熱性紙材101とし、底部材を第2耐熱性紙材102として、上述の処理層形成工程、位置決め工程及び接合工程を行うことで、接合層12aにおいて胴部材と底部材とを接合されることができる。
<接合方法の第2実施形態について>
図2(a)~図2(c)は、本実施形態に係る接合方法の工程を概略的に示す図である。本実施形態に係る接合方法は、表面にポリブチレンテレフタレート樹脂10bがラミネートされた耐熱紙13bからなる耐熱性紙材100の表面の複数箇所に真空紫外光をそれぞれ照射して処理層111b、112bを形成する処理層形成工程と、処理層111b、112bが対向して接触するように耐熱性紙材100を位置決めする位置決め工程と、位置決めされた耐熱性紙材100を加圧し、対向及び接触している処理層111b、112bを互いに接合する接合工程とを有する。
本実施形態に係る接合方法によることで、カップ状容器の胴部材を環状に形成する場合のように、1枚の耐熱性紙材を折ったり曲げたりして接合させて成形した容器の耐熱性をより高めることができるため、高温での加熱調理後のように、容器を高温においた後であっても、容器の形状や表面性状を保持し易くすることができる。
[耐熱紙]
本実施形態でも、第1実施形態と同様の、表面にポリブチレンテレフタレート樹脂10bがラミネートされた耐熱紙13bからなる紙材が用いられる。
[紙材切出工程]
紙材切出工程では、表面にポリブチレンテレフタレート樹脂がラミネートされた耐熱紙を切り出して、所定の形状を有する耐熱性紙材100を得る(図示せず)。紙材切出工程において耐熱紙を切り出す手段としては、第1実施形態と同様の手段を用いることができる。
[処理層形成工程]
処理層形成工程では、図2(a)に示すように、耐熱性紙材100のポリブチレンテレフタレート樹脂10bがラミネートされた表面の複数箇所に、真空紫外(VUV)光をそれぞれ照射して処理層111b、112bを形成する。
図2(a)における真空紫外光照射装置20は、第1実施形態と同様に、Xeエキシマランプ等の光源21と、光源21から放出された光を照射物に向けて反射する反射板22とを有している。
本実施の形態では、まず、図2(a)に示すように、耐熱性紙材として耐熱性紙材100を用意し、真空紫外光照射装置20から耐熱性紙材100にラミネートされているポリブチレンテレフタレート樹脂10bの複数箇所に向けて、真空紫外光を照射する。この照射処理によって、耐熱性紙材100の表面にラミネートされているポリブチレンテレフタレート樹脂10bから、樹脂組成物の性状の変化した処理層111b、112bが形成される。
本実施の形態では、耐熱性紙材100を、ポリブチレンテレフタレート樹脂10bによって表面がラミネートされた耐熱紙13bによって構成することで、短時間又は照度の低い真空紫外光の照射であっても、ラミネート層の厚さによっては(例えば100μm以下であれば)、ポリブチレンテレフタレート樹脂10bの表面のみならず、耐熱紙13bと接している側の面についても性状を変化させることができる。それにより、後述する位置決め工程及び接合工程を経ることで、ポリブチレンテレフタレート樹脂10bの性状が変化した処理層111b、112bと、耐熱紙13bの表面の接合をもより強固にすることができる。したがって、真空紫外光の過剰な照射によるポリブチレンテレフタレート樹脂10bや処理層111b、112bの劣化による接合強度の低下を抑えながらも、後述する位置決め工程及び接合工程を経ることで、耐熱性紙材100の複数箇所を強固に接合することができる。
本実施の形態では、耐熱性紙材100への真空紫外光の照射は所定の時間内であることが好ましい。より具体的には、耐熱性紙材100への真空紫外光の照射時間の下限は、1ヶ所当たり、好ましくは0分を超え、より好ましくは5秒以上、さらに好ましくは30秒以上、さらに好ましくは1分以上とする。他方で、耐熱性紙材100への真空紫外光の照射時間の上限は、1ヶ所当たり、好ましくは15分以下、より好ましくは11分以下、さらに好ましくは10分以下、さらに好ましくは7分以下とする。特に、本実施の形態では、真空紫外光の照射時間を短くすることで、耐熱性紙材100の表面にラミネートされたポリブチレンテレフタレート樹脂10bや処理層111b、112bの劣化による、接合強度の低下を抑えることができる。
また、本実施の形態では、耐熱性紙材100に照射する真空紫外光の照度の下限は、好ましくは1mW/cm以上、より好ましくは2mW/cm以上、さらに好ましくは3mW/cm以上とする。他方で、耐熱性紙材100に照射する真空紫外光の照度の上限は、好ましくは100mW/cm以下、より好ましくは80mW/cm以下、さらに好ましくは50mW/cm未満とする。特に、本実施の形態では、真空紫外光の照度を小さくすることで、耐熱性紙材100の表面にラミネートされたポリブチレンテレフタレート樹脂10bや処理層111b、112bの劣化による、接合強度の低下を抑えることができる。
[位置決め工程]
位置決め工程では、図2(b)に示すように、耐熱性紙材100の処理層111bと処理層112bが対向して接触するように、耐熱性紙材100を位置決めする。すなわち、耐熱性紙材100の処理層111bと処理層112bとが対応して密着するようにする。
この位置決め工程は、第1実施形態と同様に行うことが望ましく、また、処理層形成工程を終えてから、できるだけ短時間で行うことが望ましい。なお、紫外光として真空紫外光を照射する場合は、照射を終えてから位置決めする操作を行う時間を比較的長くした場合であっても、高い接合強度を得やすいため有利である。
[接合工程]
接合工程では、図2(c)に示すように、位置決めされた耐熱性紙材100の処理層111bと処理層112bを、例えば第1プレス部材31及び第2プレス部材32によって挟持する。そして、第1プレス部材31及び第2プレス部材32によって、耐熱性紙材100の処理層111bと処理層112bを加圧し、対向及び接触している処理層111b、112bを互いに接合させる。第1プレス部材31及び第2プレス部材32による加圧は、第1実施形態と同様に行うことができる。
このような加圧によって、耐熱性紙材100の処理層111bと処理層112bとは融合し、単一の接合層12bを形成するようになる。これによって、耐熱性紙材100は、処理層111bと処理層112bを通じて接合される。
<接合方法の第3実施形態について>
本実施形態に係る接合方法は、耐熱紙ロールから供給される、表面にポリブチレンテレフタレート樹脂がラミネートされた耐熱紙の表面に真空紫外光を照射して1つ以上の処理層を形成する処理層形成工程と、処理層が形成された耐熱紙から、1つ以上の接合用紙材(カップ状容器における胴部材や底部材、等)を切り出す紙材切出工程と、切り出された1つ以上の接合用紙材に含まれる複数の処理層が対向して接触するように接合用紙材を位置決めする位置決め工程と、位置決めされた接合用紙材を加圧し、対向及び接触している処理層を互いに接合する接合工程と、を有する。
本実施形態に係る接合方法によることで、ポリブチレンテレフタレート樹脂がラミネートされた耐熱紙に、あらかじめ真空紫外光を照射して処理層を形成したものを用意し、それをプレス加工で打ち抜いて所望の形状を有する接合用紙材を形成し、第1実施形態や第2実施形態と同様の接合方法を用いてカップ状容器を製造することができる。これにより、流動する耐熱紙に対して真空紫外光の照射を逐次行うことが可能になることで、切り出した後の耐熱性紙材を、逐一真空紫外光照射装置に設置する必要がなくなる。そのため、より効率的に、処理層を有する耐熱性紙材(接合用紙材)を得ることができる。
[耐熱紙]
本実施形態でも、第1又は第2実施形態と同様に、表面にポリブチレンテレフタレート樹脂がラミネートされた耐熱紙からなる紙材が用いられる。耐熱紙としては、ロールに巻かれた状態のラミネート耐熱紙(耐熱紙ロール)を用いることができる。
[処理層形成工程]
処理層形成工程では、ラミネート耐熱紙のうちポリブチレンテレフタレート樹脂がラミネートされた表面に、真空紫外(VUV)光をそれぞれ照射して1つ以上の処理層を形成する。ここで、処理層の形成は、後述する紙材切出工程によって切り出した際に、所望とされる位置に行うことができる。すなわち、複数の接合用紙材に1ヶ所ずつ処理層が設けられるようにしてもよく、1枚の接合用紙材に複数の処理層が設けられるようにしてもよい。
処理層形成工程は、耐熱紙ロールから耐熱紙を真空紫外光照射装置に供給しながら真空紫外光を照射することにより行うことができる。紫外線を照射した後は、再度ロールに巻いてから後述する紙材切出工程に供してもよく、また、真空紫外光を照射した後にロールに巻かずに紙材切出工程に供してもよい。
処理層形成工程における真空紫外光照射装置や、真空紫外光の照射条件については、第1又は第2実施形態と同様のものを用いることができる。
[紙材切出工程]
紙材切出工程では、処理層が形成された耐熱紙を切り出して、所定の形状を有する1つ以上の接合用紙材を得る。ここで、接合用紙材としては、複数の接合用紙材を得てもよく、この場合に得られる接合用紙材は、例えば後述する位置決め工程において、図1(b)に記載される第1耐熱性紙材101、第2耐熱性紙材102として用いることができる。また、接合用紙材としては、1つの接合用紙材を得てもよく、この場合に得られる接合用紙材は、例えば後述する位置決め工程において、図2(b)に記載される耐熱性紙材100として用いることができる。
紙材切出工程において耐熱紙を切り出す手段としては、第1又は第2実施形態と同様に、耐熱紙をプレス加工機に供給して打ち抜き、接合用紙材に切り出す手段を用いることができる。また、プレス加工による打ち抜きに限らず、カッターやレーザーによる切断等の公知の加工技術を用いることができる。さらに、紙材切出工程では、必要に応じ、接合用紙材に切り出す際のプレス加工と同時に、若しくは各種方法による切り出しの前又は後に、曲げ加工や絞り加工による賦形を行ってもよい。
また、本実施の形態では、耐熱紙を切り出す際の雰囲気の温度及び圧力は、その前後の工程の条件に応じて選択することができる。特に、この雰囲気の圧力は、常圧であってもよく、上述の真空条件であってもよい。また、耐熱紙を切り出す際の雰囲気の湿度は、水分の接合面への付着を抑えるため、低いことが好ましい。より具体的には、雰囲気の絶対湿度は、その雰囲気の温度における飽和水蒸気量より少ないことが好ましく、その80%以下であることがより好ましい。その絶対値としては、例えば15g/m以下が好ましく、10g/m以下がより好ましい。
[位置決め工程]
位置決め工程では、切り出された1つ以上の接合用紙材に含まれる複数の処理層が対向して接触するように、接合用紙材を位置決めする。例えば、図1(b)に示すように、第1耐熱性紙材101の処理層111aと第2耐熱性紙材102の処理層112aが対向して接触するように、第1耐熱性紙材101及び第2耐熱性紙材102とを位置決めしてもよい。また、図2(b)に示すように、耐熱性紙材100の処理層111bと処理層112bが対向して接触するように、耐熱性紙材100を位置決めしてもよい。
この位置決め工程は、第1又は第2実施形態と同様に行うことが望ましく、また、処理層形成工程を終えてから、できるだけ短時間で行うことが望ましい。特に、本実施形態では、紫外光として真空紫外光を照射する場合は、照射を終えてから耐熱紙を切り出して位置決めする操作を行うまでの時間が比較的長くなり易いが、その場合であっても、高い接合強度を得やすいため有利である。
[接合工程]
接合工程では、位置決めされた接合用紙材において対向及び接触している処理層を加圧し、接合用紙材を互いに接合させる。例えば、図1(c)に示すように、位置決めされた第1耐熱性紙材101及び第2耐熱性紙材102を、例えば第1プレス部材31及び第2プレス部材32によって加圧し、対向及び接触している処理層111a、112aを互いに接合することができる。また、図2(c)に示すように、位置決めされた耐熱性紙材100の処理層111bと処理層112bを、第1プレス部材31及び第2プレス部材32によって加圧し、対向及び接触している処理層111b、112bを互いに接合することができる。第1プレス部材31及び第2プレス部材32による加圧は、第1又は第2実施形態と同様に行うことができる。
<カップ状容器の製造方法について>
本発明に係る第1実施形態及び第2実施形態の接合方法の一方又は両方を用いることで、カップ状容器を得ることができる。
カップ状容器は、例えば図3に示されるように、胴部材50の一方の端縁51を、他方の端縁52に重ね合わせて接合させて、胴部貼り合わせ部53を有する円筒形状の胴部5を作製する工程と、この胴部5の下部(胴部下部54)の内面に、底部材60の底面61に対して略垂直に設けられた周縁部62の外面を重ね合わせて接合させ、底部貼り合わせ部63を有するカップ状容器7を組み立てる工程を有する。
ここで、円筒形状の胴部5を作製する工程では、第2実施形態の接合方法を用いることが好ましい。すなわち、図2(a)~図2(c)に示すように、胴部材50として、表面にポリブチレンテレフタレート樹脂10bがラミネートされた耐熱紙13bからなる耐熱性紙材100を用い、胴部材50を構成する耐熱性紙材100のポリブチレンテレフタレート樹脂10bがラミネートされた表面のうち端縁51、52に、真空紫外光をそれぞれ照射して処理層111b、112bを形成する処理層形成工程と、処理層111bと処理層112bが対向して接触するように、この胴部材50を位置決めする位置決め工程と、位置決めされた胴部材50を加圧し、対向及び接触している処理層111b、112bを互いに接合する接合工程を行うことで、図3の胴部貼り合わせ部53において単一の接合層12bが形成された、円筒形状の胴部5を得ることができる。
また、カップ状容器7を組み立てる工程では、第1実施形態の接合方法を用いることが好ましい。すなわち、図1(a)~図1(c)に示すように、胴部5を構成する胴部材50として、表面にポリブチレンテレフタレート樹脂101aがラミネートされた耐熱紙131aからなる第1耐熱性紙材101を用い、また、底部材60として、表面にポリブチレンテレフタレート樹脂102aがラミネートされた耐熱紙132aからなる第2耐熱性紙材102を用い、胴部材50のうち胴部下部54の内面にあたる部分と、底部材60の周縁部62の外面に、真空紫外光をそれぞれ照射して処理層111a、112aを形成する処理層形成工程と、胴部材50の処理層111aと底部材60の処理層112aが対向して接触するように、胴部材50及び底部材60を位置決めする位置決め工程と、位置決めされた胴部材50及び底部材60を加圧し、対向及び接触している処理層111a、112aを互いに接合する接合工程を行うことで、図3の底部貼り合わせ部63において単一の接合層12aが形成された、カップ状容器7を得ることができる。
このようにして得られるカップ状容器7は、耐熱性や成形性に優れ、加熱調理後の容器形状の崩れや変形、外観の変化がなく、食品との適度な密着性並びに剥離性を有しており、電子レンジのみならず、オーブン等の高温での加熱調理後の容器の形状や表面性状の保持に優れており、食品へのポリマー臭の移行がない。そのため、温度が160~190℃程度、又は、より厳しい190~220℃に達する高温での加熱調理の用途に好ましく用いることができる。また、100℃以下の飲料水を保持する紙コップの用途にも好ましく用いることができる。
但し、ポリブチレンテレフタレート樹脂の融点以上の温度での加熱調理の用途は、ポリブチレンテレフタレート樹脂が溶融するため好ましくない。この意味から、一般的に低温域~中温域と言われている、タルト、スポンジケーキ、フルーツケーキ、パウンドケーキ、シュー、マドレーヌ等の焼成や、グラタン、ドリア等の加熱調理には最適である。勿論、ポリブチレンテレフタレート樹脂の融点を超えない範囲であれば、他の食品の加熱調理にも好適である。
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
JIS P8119における平滑度が32秒、秤量210g/mのパルプ紙からなる板紙からなる耐熱紙に、ウィンテックポリマー社製、末端カルボキシル基含有量が15m当量/kgのポリブチレンテレフタレート樹脂(JIS K 7209で規定される、23℃の水中に24時間浸漬した後の吸水率が0.1質量%のもの)が50μmの厚さでラミネートされた耐熱紙を、耐熱性紙材として用いた。この耐熱性紙材に積層されたポリブチレンテレフタレート樹脂を耐熱紙から引き剥がし、X線回折法により結晶化割合を測定したところ、20%であった。
実施例1として、この耐熱性紙材を5cm×2cmの短冊状に切り出し、耐熱性紙材のポリブチレンテレフタレート樹脂がラミネートされた表面全体に、照度30mW/cmの真空紫外光を1分間照射して処理層を形成する処理層形成工程を行い、次いで、処理層が形成された短冊状の耐熱性紙材を2枚で1組にして、2つの処理層がそれぞれの長手方向の端部が2cm×2cmにわたって対向して接触するように、短冊状の耐熱性紙材の両端を位置決めする位置決め工程を行った。そして、位置決めされた耐熱性紙材を、すぐに120℃の温度及び2MPaの圧力で10分間にわたり加熱及び加圧し、対向及び接触している処理層を互いに接合する接合工程を行うことで、5cm×2cmの耐熱性紙材2枚が長手方向の端部2cmにおいてオーバーラップした状態で接合された、8cm×2cmの接合品を得た。
他方で、比較例1として、真空紫外光を照射しない以外は実施例1と同様の操作を行った。また、比較例2として、真空紫外光の代わりにウエッジ社製コロナ放電処理装置A4SW-FLNWを用いて、出力0.4kW、照射距離1mm、照射速度1m/minで2回、合計処理時間1分にてコロナ放電処理を行う以外は実施例1と同様の操作を行った。
実施例1及び比較例1~2について、8cm×2cmの接合品の両端を手で引っ張り、接合部を引き剥がして界面の接合状態を確認した。
その結果、実施例1では、5cm×2cmの短冊状の耐熱性紙材の一方にラミネートされていたポリブチレンテレフタレート樹脂が、接合部の全面にわたって耐熱性紙材から剥離して、他方の耐熱性紙材の接合部のポリブチレンテレフタレート樹脂に付着したため、ポリブチレンテレフタレート樹脂同士が強固に密着していることが確認された。他方で、比較例1では、短冊状の耐熱性紙材の接合部におけるポリブチレンテレフタレート樹脂が、それぞれの処理層の表面(すなわち接合部の界面)で剥離したため、ポリブチレンテレフタレート樹脂同士は十分に接合していないことが確認された。また、比較例2では、一方の短冊状の耐熱性紙材にラミネートされていたポリブチレンテレフタレート樹脂が、接合部の一部のみにおいて、他方の耐熱性紙材の接合部のポリブチレンテレフタレート樹脂に付着したため、実施例1に比べ接合性に劣った状態であることが確認された。
また、各実施例及び比較例の接合品について、200℃で18分間にわたり加熱処理した後、接合品の表面の艶(加熱処理前に比べてのポリブチレンテレフタレート樹脂層表面の光沢の減損)、接合品表面の平滑性(ポリブチレンテレフタレート樹脂層の表面を指先で撫でた際の加熱処理前と比べたざらつきの増加)、ポリマー臭(接合品の表面におけるテトラヒドロフラン臭)、接合状態(加熱処理後の接合品について、上述と同様に手で引き剥がした界面の接合状態)を評価したところ、接合品表面の艶、平滑性、接合状態については変化せず、また、テトラヒドロフラン臭も生じなかったため、いずれも良好な結果であった。
従って、本発明によれば、特殊な原紙や結晶化の工程を必要とすることなく、耐熱性が高くなるように耐熱性紙材を接合させることができ、また、耐熱性の高いカップ状容器を製造できることが推察される。
100 耐熱性紙材
101 第1耐熱性紙材
101a、102a、10b ポリブチレンテレフタレート樹脂
102 第2耐熱性紙材
111a、111b、112a、112b 処理層
12a、12b 接合層
131a、132a、13b 耐熱紙
20 真空紫外光照射装置
21 光源
22 反射板
31 第1プレス部材
32 第2プレス部材
5 胴部
50 胴部材
51、52 端縁
53 胴部貼り合わせ部
54 胴部下部
60 底部材
61 底面
62 周縁部
63 底部貼り合わせ部
7 カップ状容器

Claims (5)

  1. 表面にポリブチレンテレフタレート樹脂がラミネートされた耐熱紙からなる耐熱性紙材の前記表面の複数箇所に、真空紫外光をそれぞれ照射して複数の処理層を形成する処理層形成工程と、
    複数の前記処理層が対向して接触するように、前記耐熱性紙材を位置決めする位置決め工程と、
    前記位置決めされた前記耐熱性紙材を少なくとも加圧し、対向及び接触している前記処理層を互いに接合する接合工程と、
    を含み、
    前記ポリブチレンテレフタレート樹脂として、JIS K 7209に規定される23℃の水中に24時間浸漬させた後の吸水率が0.5質量%以下であるものを用いる、接合方法。
  2. 前記処理層形成工程の前に、耐熱紙ロールから前記耐熱紙を切り出して前記耐熱性紙材を得る紙材切出工程をさらに含む、請求項1に記載の接合方法。
  3. 少なくとも胴部材及び底部材を有するカップ状容器の製造方法であって、
    表面にポリブチレンテレフタレート樹脂がラミネートされた耐熱紙からなる前記胴部材の前記表面の複数箇所に、真空紫外光をそれぞれ照射して複数の処理層を形成する処理層形成工程と、
    複数の前記処理層が対向して接触するように、前記胴部材を位置決めする位置決め工程と、
    前記位置決めされた前記胴部材を少なくとも加圧し、対向及び接触している前記処理層を互いに接合する接合工程と、
    を含み、
    前記ポリブチレンテレフタレート樹脂として、JIS K 7209に規定される23℃の水中に24時間浸漬させた後の吸水率が0.5質量%以下であるものを用いる、カップ状容器の製造方法。
  4. 前記処理層形成工程の前に、耐熱紙ロールから前記耐熱紙を切り出して前記胴部材を得る紙材切出工程をさらに含む、請求項に記載のカップ状容器の製造方法。
  5. 最表層がポリブチレンテレフタレート樹脂からなるカップ状容器を得る、請求項3又は4に記載のカップ状容器の製造方法。
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