JPS62220327A - 多層プラスチツク容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、エチレン／酢酸ビニル共重合体ケン化物を
中間層として含む多層プラスチック容器に関し、より詳
細には、レトルト食品を収容する加圧加熱殺菌用の容器
に関する。

〔従来技術およびその問題点〕

オレフィン樹脂を外層および内層、エチレン／酢酸ビニ
ル共重合体ケン化物（エチレン／ビニルアルコール共重
合体）を中間層（酸素バリヤ一層）とし、各々の層が接
着剤によって接合された多層プラスチック容器は、優れ
たＭ累バリセー性を有する容器としてよく知られている
。このような利点に注目してこの容器は、レトルト食品
を収容する加圧加熱殺菌（レトル］−殺菌）用の容器と
して利用されている。

しかしながら、この容器では加圧加熱殺菌工程中にバリ
ヤ一層が吸湿しバリヤー性が劣化するためにバリＶ一層
を例えば０．０５ａｍ以上の厚さにする必要があり、ま
た、このように酸素バリャー層を厚くすると多層プラス
チック端部の断面からエチレン／酢酸ビニル共重合体ケ
ン化物が溶出してレトルト釜内の熱水を汚染したり、さ
らにエチレン／酢酸ビニル共重合体ケン化物の粉末がレ
トルト食品容器に付着するという問題点があった。

この発明は上述の事情を背景にしてなされたものであり
、その目的とするところは、レトルト殺菌用の容器を構
成づる積層体の断面からエチレン／酢酸ビニル共重合体
ケン化物の溶出を簡易かつ経済的に防止することのでき
る多層プラスチック容器を提供することである。

〔問題点を解決するための手段■〕

本不発名らは上述の目的達成のために種々の試験研究を
行なった結果、積層体の断面の端部におけるバリヤ一層
を所定の厚さ以下にすれば意外にもエチレン／酢酸ビニ
ル共重合体ケン化物の溶出を実質的に阻止することがで
きることを見出し、この発明を完成するに到った。− すなわち、この発明の加圧加熱１［（レトルト殺菌）用
容器は、エチレン／酢酸ビニル共重合体ケン化物（以下
、Ｅ　Ｖ　Ｏｌ−１と略記することもある）の中間層（
ｌｌｉ！Ｉ素バリヤ一層）と、耐湿性熱可塑性樹脂、好
ましくは、プロピレン樹脂、の内外層とを含む積層体か
らなるプラスチック容器であって、断面が露出する積層
体の端部における中間層の層厚が０．０２＃Ｉｌｌ以下
、好ましくは０．００５〜０．０１ｍｇ＋であることを
特徴するものである。

〔作用および発明の効果〕

この発明にａ３いて、断面が露出する積層体の端部の中
間層の厚さが０．０２ｍ以下であることから、実質的に
ＥＶＯＨの溶出することを防止することができる。この
メカニズムは必ずしも明らかではないが、このような細
い層厚にすれば、レトルト殺菌の高圧高温下で中間層を
挟む両側の層が実質的に閉塞してＥＶＯＨの溶出すると
考えられる。

いずれにしてもこの発明によって次のような効果が得ら
れる。

（ａ）　　レトルト殺菌中、容器のフランジ部のカット
面（断面）などからＥＶＯＨの溶出を防止するので、レ
トルト釜中の熱水を汚染せず、またレトルト製品外観を
ＥＶＯＨの粉で汚すこともない。

（ｂ）　　中間層のＥＶＯＨの溶出を防ぐ為には、断面
が露出する端部を不溶性の物質で被覆することも考えら
れるが、このような繁雑な追加の工程は容器の製造原価
を上げる結果となる。これに対し本発明では、単に中間
層をその端部で細くするだけで済むので、極めて容易か
つ簡易に本発明の容器を製造することができる。したが
って、本発明によって簡易かつ経済的に防止することが
できる多層プラスチック容器を提供づ゛ることができる
。

〔問題点を解決するための手段■〕

この発明を以下、詳細に説明する。

この発明の多層プラスチック容器を構成する積層体は、
エチレン／酢酸ビニル共重合体ケン化物（ＥＶＯＨ）の
中間位と、耐湿性熱可塑性樹脂の内層および外層とを、
少なくとも含む。

エチレン／酢酸ビニル共重合体ケン化物は、この発明の
多層容器に酸素バリセー性を付与するために用いられる
。このＥＶＯＨとしては、例えば、エチレン含有量が２
５〜６０モル％のエチレン／酢酸ビニル共重合体を、ケ
ン化度が９６％以上、特に９９％以上になるようにケン
化したエチレン／ビニルアルコール共重合体を用いるこ
とができる。このＥＶＯＨには、酸素バリヤ一層として
の役割を損なわない限り他の樹脂、添加剤を含有するこ
とができる。

この発明において、多層容器を構成する内層および外層
は耐湿性熱可塑性樹脂からなる。容器の機械的強度、剛
性等の見地から、種々の熱可塑性ａ４１１１ｉを用いる
ことができる。その具体例としては、ポリエチレン樹脂
、ポリプロピレン樹脂、ポリエステル樹脂などがある。

容器に透明性を付与するとぎは、結晶性ポリプロピレン
あるいは結晶性プロピレン／エチレン共重合体などのオ
レフィン樹脂を用いることができる。このオレフィン樹
脂には、改質するために他の成分を添加することができ
る。例えば、隣接する層との接着性を改善するために酸
素バリー一層や接着剤層を構成する樹脂類を少量成分と
して含めてもよい。内外層を構成する耐湿性熱可塑性樹
脂が、ポリエチレンテレフタレー１−やポリプロピレン
等である場合、これに延伸による分子配向を与えること
ができる。

上記した中間層、内層、外層、およびこれらの各層を接
合する接着剤層の他に、所望によって任意の層を含める
ことができる。例えばアルミニウムなどの金属箔、紙、
布、綱、プラ・スチツク層などを含めでもよい。

この発明の多層容器のｔｒａｍ体を構成するために、各
層は通常、接着剤によって接合される。この接着剤は、
層の種類に応じて適宜変更することが望ましい。例えば
、ポリプロピレン層とエチレン／酢酸ビニル共重合体ケ
ン化物との接合の場合、その接着剤としては、共押出し
法によるポリオレフィン樹脂またドライラミネーション
法によるイソシアネート系接着剤などがある。

この発明の多層容器は、多層構成のパリソンまたはシー
１−を同時溶融押出成形“、同時射出成形、あるいはラ
ミネートによって形成し、次いでこのパリソンあるいは
シートから公知の手段・手法によって容器状に製造され
る。すなわら、多層パリソンからは、溶融パリソンを直
ちに金型で挟んでパリソン内部に流体を吹き込んで、ま
たはパリソンを延伸温度に調節し器壁を延伸させて容器
に成形することができる。また、多層シートからは、真
空成形、圧空成形、深絞り、型押しなどによって容器に
成形することができる。

この発明の特徴の一つは、断面が露出する積層体の端部
にＪ３ける中間層の厚さが０．０２ｓ以下、好ましくは
、０．００５〜Ｏ，Ｏ’１ｍであることである。通常、
容器本体の中間層の厚さが０．０２ＪＩＩ以上であるこ
とから、この端部において中間層の厚さを薄くする必要
がある。端部を薄くする方法としては、任意の手段・手
法を採ることができる。例えばその方法として、端部を
熱板で挟んで圧縮する方法、また真空成形または圧空成
形の時にシートの端部を特に強く引き込むもしくは吹き
つけて薄くする方法などがある。また、中間層の厚さを
０１ｌＩＩＩとすることができる。づなわち、断面の中
間層を内外層で閉塞することができる。

次いで、本発明による多層プラスチック容器の例を、図
面を参照して説明する。第１図は、その多層容器１の断
面概略図である。この容器では、内層２、外層３、およ
び中間層（酸素バリヤ層）４が、接着剤層（図示せず）
を介して接合されて積層体を形成している。この発明に
４３いて、容器のフランジ部の端部５、すなわら断面６
が露出する端部５が博くなっている。この例では、積層
体の端部全体が圧縮されて薄くなっているので、中間Ｆ
ＩＪ４の厚さを所定の厚さく０．０２ｗＲ）以下とする
ことができる。

第２図は、第１図と同様に多層容器１の断面概略図であ
る。この例では、容器１のフランジ部の外周に連続して
スカートが設番プられ、スカートの端部５．１なわち断
面６が露出する端部５の先端で中間層が内層および外層
で閉塞されている。このようなｎＦＨ化および閉塞化に
゛よって中間層４の厚さを、所定厚（０，０２ｇｍ以下
）に調節することができる。

第３図は、第１図と同様に多層容器１の断面概略図であ
る。この例では、第１図のように容器１のフランジ部の
端部５が薄層化され、ざらに容器底部の、断面６が露出
する端部５が薄くなっている。このような薄層化によっ
て中間図４の厚さが所定の厚さく０．０２厘以下）に調
節されている。

（実施例） 以下、この発明を例によって具体的に説明寸゛る。

友適旦 厚さ０．４３ｓＩのポリプロピレンの内層、厚さ０．０
２ＭのマレインＭ変性ポリプロピレン接着剤層、厚さ０
．０８４１１のエチレン／酢酸ビニル共重合体ケン化物
の中間層、厚さ０．０２咽のマレイン酸変性ポリプロピ
レン接着剤層、厚さ０．５５ｍ＋ポリプロピレンの外層
がその順序で積層された総厚１．１＃１Ｉ１１の多層シ
ートを共押出成形で調製した。

この多層シートから圧空真空成形法によって多層容器に
成形すると共に、フランジ部のカットエツジ部を熱板で
加圧して厚さを薄りシ次でカットした。よって断面が露
出した端部を約１０分の１に圧縮して、端部における中
間層の厚さを０．００８麿にした。

この容器を利用して、通常の方法でレトルト食品を包装
した。このときのレトルト殺菌は、３０分間、１２０℃
で実施された。このような殺菌処理にも拘らず、中間層
からエチレン／酢酸ビニル共重合体の溶出は実質的にな
かった。

比較例 断面が露出した端部を圧縮する工程を省略したこと以外
、実施例１と同様に容器を成形し、レトルト殺菌をした
。

この殺菌工程中、中間層からエチレン／酢酸ビニル共重
合体ケン化物が溶出し、しＩ・ルト釜の熱水を汚染し、
またレトルト食品の包装表面が粉で汚れた。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図および第３図はこの発１引の多層容器の
例を概略的に示す断面図である。 １・・・多層容器、２・・・内層、３・・・外層、４・
・・中間層、５・・・端部、６・・・断面。 出願人代理人　　佐　　藤　　−雄 １　事件の表示 昭和６１年　特許願　第６３６９８号 ２　発明の名称 多層プラスデック容器 ３　補正をする者 事件との関係　　特許出願人 東　　洋　　製　　罐　　株　　式　　会　　社４　　
代　　理　　人 東京都千代田区丸の内三丁目２番３号 電話東京（２１１）２３２１大代表 ７　補正の対象　“−・ 明細書の「発明の詳細な説明」の欄。 ８　補正の内容

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、エチレン／酢酸ビニル共重合体ケン化物の中間層と
   耐湿性熱可塑性樹脂の内外層とを含む積層体よりなるプ
   ラスチック容器であって、断面が露出する積層体の端部
   における中間層の厚さが０．０２ｍｍ以下であることを
   特徴とする加圧加熱殺菌用容器。 ２、端部における中間層の厚さが０．００５〜０．０１
   ｍｍである、特許請求の範囲第１項記載の容器。 ３、内層および／または外層がポリオレフィン樹脂から
   なる、特許請求の範囲第１項記載の容器。