JP2005138381A - 耐熱性紙カップ用積層紙 - Google Patents

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浩史 藤崎
Masaaki Kimoto
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Abstract

【課題】ポリエステル単層フィルムをウエットラミ、ドライラミ等で原紙の片面もしくは両面に積層したり、ポリエステル樹脂を押し出しラミネートにて原紙の片面もしくは両面に単層で積層した積層紙を使用して耐熱性紙カップを成型する際のホットエアーシール適性が優れた積層紙を提供する。
【解決手段】原紙の少なくとも片面側にポリエステル樹脂を積層した耐熱紙カップ用積層紙において前記ポリエステル樹脂のガラス転移点が45℃〜65℃で結晶性を有している。
【選択図】なし

Description

本発明は電子レンジ、オーブンレンジに使用可能な耐熱性紙カップ用積層紙に関する。
従来より耐熱性紙容器用紙として原紙にポリエチレンテレフタレート(以下、「PET」と略称)、ポリブチレンテレフタレート、ポリメチルペンペンテン等の耐熱性樹脂を押し出しラミネートしたものや、2軸延伸PETフィルム等の耐熱フィルムをドライラミネート、ウエットラミネート等にて原紙に貼合させたものが用いられてきた。
この様な耐熱性紙容器の形態の殆どが皿状であり、この耐熱性紙皿を製造する際にはシールする工程がなくシールに関するトラブルは皆無であったが、この様な耐熱性紙皿は底が浅くピザパイ等の固形物を載せオーブンレンジ、電子レンジ等で加熱調理する用途には使用可能であったがグラタン等の半固体、スープ等の液体をオーブンレンジ、電子レンジ等で加熱調理したい場合には内容量が制限されるため容器としては十分な性能を発揮できなかった。
また、内容量を多くするために上記積層紙を深く絞ろうとすると原紙割れ、樹脂切れ等が発生し外部への内容物の漏れにつながり製品の品質に問題を生じた。
これらのことから十分な内容量を確保するには胴紙と底紙の組み合わせからなる紙カップを使用する必要があった。
しかしながら、この紙カップを成型する際には胴紙と底紙をシールする工程があり、上記2軸延伸PETフィルムを貼合した積層紙を用いた場合には延伸配向によりPETが結晶化しておりシールすることが不可能であった。
また、PET樹脂を押し出しラミネートにて積層した積層紙を用いた場合、積層紙の段階ではPET樹脂が結晶化しておらずヒートバーシールの様なシール方法ではシールすることは可能であったが耐熱性を要求されない用途の紙カップのシール面に通常使用されているポリエチレン(以下、「PE」と略称)のシール性レベルと比較すると数段の差があり、シールするためにはPEを積層した積層紙のシール条件より強い条件で行わなければならなかった。
このPETのシール性を改良したシール性ポリエステルとしてはイーストマンケミカル社製のPETG、三井デュポンポリケミカル社製のシーラー(登録商標)PT等がよく知られている。
このようなシール性ポリエステル樹脂は、紙カップや紙カートン等の最内層のフレーバーバリヤーシーラントとして用いられているケースが多いが、このような用途の場合、耐熱性を要求されないため最内層ポリエステルと原紙との間にPEや接着性樹脂等のオレフィン系の樹脂が積層されている場合が殆どであり(実開平4−109010号公報、特開平4−267732号公報、特開平7−214730号公報等)、この加熱流動性の高いオレフィン系樹脂層がシールに関与するためにヒートバー、ホットエアー等によるシールも比較的容易にできた。
しかし、耐熱性を要求される分野では、構成中にこのような加熱流動性の高いオレフィン系の樹脂を用いることができずシール性ポリエステル樹脂を単層でラミする必要がある。
上記シール性ポリエステル樹脂を積層した積層紙の場合、ヒートバーシールのように加熱とプレスを同時に行うシールする方法ではPEを積層した積層紙に近いレベルのシール性が得られる傾向にあったが、ホットエアーシールの様に加熱してからプレスするまでに時間差(タイムラグ)がある様なシール方法ではPEを積層した積層紙と同条件でシールを行うとその間で樹脂表面が冷えてしまい十分なシール性が得られず、特に内容物が液体の場合外部への漏れが多発する傾向にあった。
またイーストマンケミカル社のPETGの場合、非結晶性であり耐熱性も不十分であった。
実際にカップを成型する際のシール方法は、ヒートバーシールよりも短時間でシールでき生産効率の良いホットエアーシールが主流であり、このホットエアーシール性の良好な耐熱性紙カップ用積層紙の開発が望まれていた。
特開平7−214730号公報
本発明者らは上記課題につき鋭意検討を重ねた結果、ある特定のガラス転移点を持つ結晶性ポリエステル樹脂を原紙に積層した積層紙を用いることによりカップ成型時のホットエアーシール適性が向上することを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明の解決しようとする課題は、ポリエステル単層フィルムをウエットラミ、ドライラミ等で原紙の片面もしくは両面に積層したり、ポリエステル樹脂を押し出しラミネートにて原紙の片面もしくは両面に単層で積層した積層紙を使用して耐熱性紙カップを成型する際のホットエアーシール適性が優れた積層紙を提供することにある。
上記課題を達成するために請求項1の発明では、
原紙の少なくとも片面側にポリエステル樹脂を積層した耐熱紙カップ用積層紙において、前記ポリエステル樹脂のガラス転移点が45℃〜65℃で結晶性を有していることを特徴とする。
また、請求項2の発明では、
前記結晶性ポリエステルの融点が160℃以上であることを特徴とする。
更に、請求項3の発明では、
前記原紙の平滑度(JAPAN TAPPI 5−B 王研式)が30秒以下であることを特徴とする。
また、請求項4の発明では、
前記原紙の坪量が100〜500g/m、ポリエステル樹脂層の厚みが10〜50μmの範囲にあることを特徴とする。
本発明の耐熱紙カップ用積層紙を用いたカップは耐熱性が優れる。
更に、本発明の耐熱紙カップ用積層紙はホットエアーシール適性が良好なためカップ成型時のシール不良の発生を抑えることが可能となり、カップ品質の安定に多大な効果がある。
以下に、本発明の紙カップ用積層紙の好適な実施の形態について詳細に説明する。
耐熱性紙カップ用積層紙は、原紙の少なくとも片側にポリエステル樹脂を積層しており、該ポリエステル樹脂のガラス転移点が45℃〜65℃で結晶性を有している。
ここで、原紙は天然繊維、合成繊維またはこれらの混合物を抄造して得られるものである。
抄造に用いられる天然繊維としてはモミ、トドマツ、シラベ、タイワンヒノキ、ヒノキ、スギ、カラマツ、エゾマツ、トウヒ、アカマツ、クロマツ等をパルプ化した針葉樹パルプ、イタヤカエデ、トチノキ、ミズメ、クスノキ、ブナ、ホオノキ、ドロノキ、シナノキ、ヤチダモ、ハリギリ、キリ、ミズナラ、ケヤキ、アカガシ等をパルプ化した広葉樹パルプ等の木材繊維、ケナフ、バガス、サトウキビ、竹、麻等をパルプ化した植物繊維、羊毛、絹糸等の動物繊維、石綿等の鉱物繊維等が挙げられる。
また合成繊維としてはポリエステル、ポリアミド、酢酸セルロース、ポリビニルアルコール等の熱可塑性樹脂を繊維化したものを使用できる。
上記の構成原料を混合したスラリーの添加剤には必要に応じて紙力向上やサイズ性能の付与の目的で従来より使用されている各種のアニオン性、ノニオン性、カチオン性あるいは両性の紙力増強剤、サイズ剤などを適宜選択して使用できる。
例えば、紙力増強剤としてはポリアクリルアミド系のアニオン性、ノニオン性、カチオン性あるいは両性の樹脂、ポリアミンポリアミドおよびその誘導体、カチオン性および両性澱粉などの各種紙力増強剤が使用できる。
サイズ剤としてはロジン系、石油樹脂系、アルキルケテンダイマー系、アルケニル無水コハク酸系などの各種サイズ剤を使用できる。
さらに一般に公知となっている填料、例えば、タルク、カオリン、炭酸カルシウム、二酸化チタンなどの鉱物質填料も適宜選択して使用できる。
これらの薬品を定着させる目的で硫酸バンドなどの無機系化合物を適宜組み合わせて使用できる。
また、抄紙用添加助剤としてはPH調整剤、消泡剤、粘剤なども必要に応じて使用できる。
また、サイズプレスコート、ゲートロールコート、キャレンダーコート、ブレードコート、ロールコート、エアナイフコート、バーコート等の塗工方法にて澱粉やポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド系の紙力増強剤、各種表面サイズ剤、顔料等を塗工することも可能である。
また、原紙は、ポリエステル樹脂層との接着性を向上させるためにオレフィン系、ポリエチレンイミン系、イソシアネート系、ポリエステル系、ポリウレタン系、ビニル系等の1液又は2液型のアンダーコート剤を原紙の抄造時に含有させるか、あるいは原紙の抄造後に原紙の表面に塗布されていてもよいが耐熱性を有しているものが好ましい。
また、原紙の平滑度(JAPAN TAPPI 5−B 王研式)は、30秒以下であることが好ましい。
この平滑度が30秒以下であると紙面−ポリエステル樹脂面をホットエアーシールにてシールする時に原紙表面が粗いためにホットエアーにて軟化したポリエステル樹脂が原紙表面に食い込み易く良好なホットエアーシール性が得られる。 また押し出しラミネート加工による原紙への接着性も良好となる。
一方、この平滑度が30秒を超えるとこの食い込み現象が起こり難くホットエアーシール性が悪くなったり、原紙への接着性も悪くなる傾向にある。
次ぎに、原紙の坪量は、100〜500g/mの範囲にあることが好ましい。 原紙の坪量が100g/mに満たないと容器としての強度が弱く流通時の衝撃等により容器が変形する可能性がある。一方、原紙の坪量が500g/mを超えると厚みが厚くなるためカップ成型時の段差が大きくなり、この段差を溶融ポリエステル樹脂で十分に埋めることができずに内容物の漏れの発生の可能性がある。
原紙に積層するポリエステル樹脂は、酸成分とジオール成分を縮重合してなる場合とヒドロキシカルボン酸を縮重合してなる場合が考えられる。
酸成分とジオール成分を縮重合してなるポリエステル樹脂は、酸成分としてテレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、コハク酸、グルタル酸、スベリン酸、マレイン酸、イタコン酸、アゼライン酸、ドデカンジカルボン酸等の芳香族、脂環式、脂肪族ジカルボン酸を単独又は複数の組み合わせで用いることができる。
これらの中でもテレフタル酸、イソフタル酸、アジピン酸、コハク酸、セバシン酸が好適に用いられる。
ジオール成分としてはエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6―ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,3−シクロヘキサンジオール、ポリエチレングリコール等の脂肪族、脂環式ジオールを単独又は複数の組み合わせで用いることができる。
これらの中でもエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコールが好適に用いられる。
更に酸成分とジオール成分からなるポリエステル樹脂は、所望によりトリメリット酸、トリメチロールプロパン等の三官能以上の多官能性化合物を用いてもよい。
また、ヒドロキシカルボン酸からなるポリエステル樹脂としては乳酸を重合して得られるポリ乳酸等を用いることができる。
その他に必要応じて可塑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、滑剤、帯電防止剤を配合してもよい。
前記ポリエステル樹脂は、上記成分を適宜に配合して重合することにより、ガラス転移温度を45〜65℃の範囲内に設定している。
ガラス転移温度が65℃を超えると、ホットエアーシール時に加熱からプレスまでの間に樹脂表面が冷えて固まり易くなりプレス後に十分な接着力を得ることができずシール不良品が発生する虞れがある。一方でガラス転移温度が45℃に満たないと製品としてロール巻き取り後、夏場の倉庫等の40℃を超える様な高温下で保管している際に接触面同士のブロッキングが発生する虞れがある。
またガラス転移温度が45℃未満であると夏場の倉庫等の40℃を超えるような高温保管下では外気温がガラス転移温度を上回る可能性もあり、その結果、結晶化が促進しシール不良が発生する虞れもある。
更に、前記ポリエステル樹脂は、結晶性を有している必要がある。
結晶性を有することにより押し出しラミ等により非結晶状態で積層された積層紙もオーブンレンジ、電子レンジにて加熱調理中に結晶化が進み耐熱性を帯びる。 結晶性を有していない場合には、非結晶状態のままで結晶化が進まず加熱による原紙水分等の蒸発により軟化したポリエステル層が押し上げられ膨れ現象が発生してしまう。
ここで言う結晶性とは何らかの処理によってポリエステル層が微量でも結晶部を持てばよく、積層紙の段階では非結晶状態でも加熱処理等を行うことにより結晶化が進めばいい。
また、前記ポリエステル層の厚みは10〜50μmの範囲内にあることが好ましい。
ポリエステル層の厚みが10μmに満たないと厚みが薄いために押し出しラミネート加工時の原紙とのラミ接着が弱くなったり、カップ成型時のホットエアー加熱からプレスまでの間に溶融したポリエステル樹脂が冷えて固まり易く、また、厚みが薄いため十分な目止め効果がないためプレスしても十分な接着力を得ることができずに内容物の漏れが発生する可能性がある。
一方でポリエステル層の厚みが50μmを超えると積層紙としての反発力が強くなりカップ成型時の反発による成型トラブル発生の可能性がある。
更に、前記ポリエステル樹脂は、融点が160℃以上であることが好ましい。
融点が160℃に満たないと十分な耐熱性が得られずに加熱調理中にポリエステル樹脂層が軟化し易く、その軟化したポリエステル樹脂層が原紙水分等の蒸発により押し上げられることによる膨れ現象等が発生してしまう可能性がある。
原紙にポリエステル樹脂を積層して積層紙を得る加工方法については特に制約はなく、上記ポリエステル樹脂を用い製膜したフィルムをドライラミネート、ウエットラミネート等の加工方法にて原紙と貼合したり、上記ポリエステル樹脂を押し出しラミネートにて原紙面に直接押し出すことにより得られる。
また、ラミネートする工程中あるいは事前にコロナ処理、プラズマ処理、オゾン処理等の物理化学的処理を施すことができ、押し出しラミネート加工時に溶融膜にオゾン処理を施すこともできる。
耐熱紙カップ用積層紙の実施例と、これに対する比較例について以下に説明する。尚、本発明はこれら実施例に制限されるものではない。
[実施例1]
坪量250g/mの一般カップ原紙(東京製紙株式会社製)の片面にイソフタル酸/アジピン酸変性PET樹脂(試作品、融点188℃、ガラス転移温度49℃)を20μmのラミ厚でダイ直下樹脂温度280℃にて押し出しラミネートし実施例1の耐熱紙カップ用積層紙を得た。
[実施例2]
坪量160g/mの耐酸カップ原紙(東京製紙株式会社製)の片面にウレタン−エステル2液硬化型タイプのAC剤(三井タケダケミカル株式会社製「主剤:タケラックA616、硬化剤:タケネートA65」)を塗布後、イソフタル酸/アジピン酸変性PET樹脂(試作品、融点190℃、ガラス転移温度56℃)を30μmのラミ厚でダイ直下樹脂温度280℃にて押し出しラミネートし、実施例2の耐熱紙カップ用積層紙を得た。
[実施例3]
坪量300g/mの耐酸カップ原紙(東京製紙株式会社製)の両面にウレタン−エステル2液硬化型タイプのAC剤(三井タケダケミカル株式会社製「主剤:タケラックA616、硬化剤:タケネートA65」)を塗布後、イソフタル酸/アジピン酸変性PET樹脂(試作品、融点210℃、ガラス転移温度62℃)を20μmのラミ厚でダイ直下樹脂温度280℃にて押し出しラミネートし実施例3の耐熱紙カップ用積層紙を得た。
[実施例4]
坪量220g/mの一般カップ原紙(東京製紙株式会社製)の片面に、ポリエチレンイミン(大日本インキ製「ディックドライAC108」)を塗布後、ポリ乳酸樹脂(三井化学株式会社製「レイシア」、融点165℃、ガラス転移温度58℃)を20μmのラミ厚でダイ直下樹脂温度230℃にて押し出しラミネートし、実施例4の耐熱紙カップ用積層紙を得た。
[比較例1]
坪量250g/mの一般カップ原紙(東京製紙株式会社製)の片面にポリエステルエマルジョンタイプのコート剤(高松油脂製「ペスレジンA−515G」)を塗布後、イソフタル酸変性PET樹脂(三井デュポンポリケミカル株式会社製「シーラーPT8307」、融点220℃、ガラス転移温度70℃)を30μmのラミ厚でダイ直下樹脂温度300℃にて押し出しラミネートし比較例1の積層紙を得た。
[比較例2]
坪量300g/mの耐酸カップ原紙(東京製紙株式会社製)の片面にポリエステルエマルジョンタイプのコート剤(高松油脂製「ペスレジンA−515G」)を塗布後、アロイ変性PET樹脂(三井デュポンポリケミカル株式社製「シーラーPT4274」、融点254℃、ガラス転移温度75℃)を20μmのラミ厚でダイ直下樹脂温度300℃にて押し出しラミネートし積層紙を得た。
[比較例3]
坪量250g/mの一般カップ用原紙(東京製紙株式会社製)の片面にポリエステルエマルジョンタイプのコート剤(高松油脂製「ペスレジンA−515G」)を塗布後、シクロヘキサンジメタノール変性PET樹脂(イーストマンケミカル社製「PETG6763」、非結晶性、ガラス転移温度81℃)を30μmのラミ厚でダイ直下樹脂温度280℃にて押し出しラミネートし比較例3の積層紙を得た。
[比較例4]
坪量160g/mの耐酸カップ原紙(東京製紙株式会社製)の片面にウレタン−エステル2液硬化型タイプのAC剤(三井タケダケミカル株式会社製「主剤:タケラックA616、硬化剤:タケネートA65」)を塗布後、イソフタル酸変性PET樹脂(試作品、非結晶性、ガラス転移温度75℃)を30μmのラミ厚でダイ直下樹脂温度280℃にて押し出しラミネートし比較例4の積層紙を得た。
[比較例5]
坪量250g/mの一般カップ用原紙(東京製紙株式会社製)の片面にコハク酸変性PET樹脂(デュポン社製「BIOMAX4024」、融点199℃、ガラス転移温度44℃)を20μのラミ厚でダイ直下樹脂温度215℃にて押し出しラミネートし比較例5の積層紙を得た。
[比較例6]
坪量250g/mの一般カップ原紙(東京製紙株式会社製)の片面にイソフタル酸/アジピン酸変性PET樹脂(試作品、融点220℃、ガラス転移温度67℃)を20μmのラミ厚でダイ直下樹脂温度280℃にて押し出しラミネートし比較例6の耐熱カップ用積層紙を得た。
実施例1〜4、比較例1〜6にて得られた積層紙のホットエアーシール適性の評価を実施した結果を表1に、耐熱性、耐ブロッキング性の評価を実施した結果を表2に記す。
尚、上記各種評価は以下に示す方法に従って実施した。
その結果、実施例1〜4の積層紙は、耐熱性とホットエアーシール性の両方の性能において優れていることが確認された。
[ホットエアーシール適性評価方法]
ホットエアーシール充填成型機(中部機械株式会社製「RMH−418」)を使用して実施例1〜4、比較例1〜6にて得られた積層紙のポリエステル樹脂面をホットエアー温度を20℃刻みで240℃から420℃に設定して加熱した後にプレスした(この時の加熱からプレスまでのタイムラグは約5秒)。
この加熱プレス部を剥離し樹脂界面にて剥離した場合にはシール不可能(×)、部分的に樹脂界面ではなく紙層まで取られた場合には一部シール可能(△)、完全に紙層まで取られた場合にはシール可能(○)と評価した。
[耐熱性評価方法]
実施例1〜4、比較例1〜6にて得られた積層紙を10cm×10cmの大きさに切り取り(片面ラミの場合には樹脂面ではない方の面にアルミテープを貼り付ける)、200℃に設定した加熱オーブン(東京理化器械株式会社製「WFO−600ND」)内にて10分間加熱後に取り出した。
ポリエステル樹脂表面に発泡現象による細かい気泡の発生がない場合は耐熱性がある(○)と評価し、気泡の発生がある場合は耐熱性がない(×)と評価した。
[耐ブロッキング性評価方法]
実施例1〜4、比較例1〜6にて得られた積層紙を5cm×4cmの大きさに切り取り、紙面と樹脂面、樹脂面と樹脂面を重ね合わせ、その上に10kgの錘で荷重をかけて40℃に設定した加熱オーブン(東京理化器械株式会社製「WFO−600ND」)内にて24時間保管した。
この重ね合わせた紙面と樹脂面、樹脂面と樹脂面を剥離する時に容易に剥離する場合は耐ブロッキング性がある(○)と評価し、溶着し剥離が容易でない場合は耐ブロッキング性がない(×)と評価した。
Figure 2005138381
※上記温度はホットエアーシール温度

Figure 2005138381

Claims (4)

  1. 原紙の少なくとも片面側にポリエステル樹脂を積層した耐熱紙カップ用積層紙において、
    前記ポリエステル樹脂のガラス転移点が45℃〜65℃で結晶性を有していることを特徴とする耐熱紙カップ用積層紙。
  2. 前記結晶性ポリエステルの融点が160℃以上であることを特徴とする請求項1に記載の耐熱カップ用積層紙。
  3. 前記原紙の平滑度(JAPAN TAPPI 5−B 王研式)が30秒以下であることを特徴とする請求項1に記載の耐熱カップ用積層紙。
  4. 前記原紙の坪量が、100〜500g/m、ポリエステル樹脂層の厚みが10〜50μmの範囲にある請求項1記載の耐熱紙カップ用積層紙。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013212643A (ja) * 2012-04-02 2013-10-17 Act:Kk 容器用多層シート、その製造方法、及び容器

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