JP6895023B2 - 耐熱性紙材の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、耐熱性紙材及び耐熱性紙容器に関する。
近年、電子レンジやオーブン等の加熱調理機を用いてそのまま調理できる食品が一般化している。その容器としては、紙、陶器、プラスチック、耐熱ガラス、アルミニウム等が用いられ、其々用途に応じて使い分けされている。
その中でも、紙を用いた容器は、安価であり、また廃棄処理が容易である等の利点があるため、広く使用されている。ここで、紙を使用した容器としては、紙の片面又は両面に耐熱性のある合成樹脂フイルムを積層して複合材料化したものが用いられている。耐熱性のある合成樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリメチルペンテン樹脂、ポリプロピレン樹脂等が用いられている。また、食品を保持する以外の用途においても、このような紙を用いた容器は広く用いられている。
しかし、ポリエチレンテレフタレート樹脂をラミネートした紙容器では、加熱調理等の熱処理を行った際、食品等の内容物との剥離性を高めることが求められており、パンやケーキ等の付着を低減することが求められていた。また、特に食品を保持する用途では、その紙容器が原因となる食品の味や臭いへの変化を少なくすることが求められていた。
また、ポリメチルペンテン樹脂を積層した紙容器では、ヒートシール性、ガスバリア性を高めることが求められており、特に食品を保持する用途では、紙臭を食品に移行し難くし、内容物の食品臭を外に洩れ難くすることが求められていた。また、低温時の衝撃強度を高めることも求められており、移送時(例えば、冷凍庫等からの取り出し時)に落下しても容器が破損し難いことが求められていた。
また、ポリプロピレン樹脂を積層した紙容器では、耐熱性を高めて高温の熱処理にも対応することが求められており、特に食品を保持する用途では、油分を多く含む食品の高温調理に適した容器が求められていた。また、ガスバリア性を高めることが求められるとともに、特に食品を保持する用途では、紙臭を食品に移行し難くし、内容物の食品臭を外に洩れ難くすることも求められていた。
こうした課題を解決すべく、特許文献1には、ポリブチレンテレフタレート樹脂を積層した紙容器が開示されている。この紙容器は、特に食品を保持する用途に用いた場合に、加熱調理後の食品の風味を損なわないという大きな利点を持っており、食品の加熱調理用の紙容器として好適である。しかしながら、特許文献1にて提案されている加熱調理用の紙容器は、電子レンジの調理には適しているものの、さらに高温の熱処理にも十分に耐えるとともに、容器への成形性の高い紙容器が求められていた。
また、特許文献2には、紙等の基材フイルムもしくはシートに、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンイソフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート−イソフタレートコポリマーあるいは1,4−ジシクロヘキサンジメチレンテレフタレート−イソフタレートコポリマーを、押出加工前の樹脂の極限粘度に対する押出加工後の樹脂の極限粘度の比率を、85%以上に保持して押出ラミネートしてなる低結晶化度ポリエステル層が設けられているポリエステルコート積層フイルムが提案されている。この積層体は、ポリエステルの持つ耐薬品性、耐油性、ガス遮断性、防浸性に優れ、且つ適度のヒートシール性を呈することが記載されている。しかしながら、実施例に具体的に記載されているものはポリエチレンテレフタレートやその共重合体であり、ポリブチレンテレフタレート樹脂は記載されていない。また、特許文献2のポリエステルコート積層フイルムは、本発明の紙容器が想定しているような高温での熱処理の用途には、変形や変色等の面で不向きである。
また、特許文献3には、末端カルボキシル基含量が、35ミリ当量/kg以下のポリブチレンテレフタレート系樹脂と酸化防止剤とで構成される樹脂組成物からなる成形品が提案されている。この成形品は、耐溶剤抽出性を有しているが、この成形品からなる容器も高温での熱処理等を意図したものではなく、耐熱紙にラミネートした積層体やそれを成形してなる耐熱性紙容器の有用性については、何も示唆していない。
さらに、特許文献4には、末端カルボキシル基含有量が60ミリ当量/kg未満であるポリブチレンテレフタレート樹脂を耐熱紙にラミネートした積層体を成形してなる加熱調理用の耐熱性紙容器が提案されている。これに対し、ポリエステルと、基材である紙との密着性をより高めるとともに、特に厚い紙を用いた場合であっても、耐熱性紙材を耐熱性紙容器に成形した際の形状の保持を高める手法が求められていた。
特開平01−070620号公報 特開昭55−166247号公報 特開平10−025404号公報 特開2000−093296号公報
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたものであり、ポリエステルと、基材である紙との密着性が優れ、成形した際の形状の保持に優れた耐熱性紙材と、これを用いた耐熱性紙容器を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた。その結果、耐熱紙の平滑度の小さい面に、ポリブチレンテレフタレート樹脂をラミネートすることにより、上記の課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
より具体的に、本発明は、以下のものを提供する。
(1)本発明の耐熱性紙容器は、ポリブチレンテレフタレート樹脂が耐熱紙にラミネートされており、ラミネート後のポリブチレンテレフタレート樹脂の結晶化割合を10〜30%となるようにした積層体が成形されてなる、電子レンジ及び160〜220℃に達する熱処理で使用可能な耐熱性紙容器であって、前記耐熱紙は、ラミネート面のJIS P8119に規定される平滑度が50秒未満であり、秤量が100g/m以上である、耐熱性紙容器である。
(2)また、本発明の耐熱性紙容器は、前記ポリブチレンテレフタレート樹脂は、末端カルボキシル基含有量が60ミリ当量/kg未満であり、前記耐熱性紙容器が加熱調理に用いられる、(1)に記載の耐熱性紙容器である。
(3)また、本発明の耐熱性紙容器は、前記耐熱紙は、ラミネート面のJIS P8119に規定される平滑度が30秒未満である、(1)又は(2)に記載の耐熱性紙容器である。
(4)また、本発明の耐熱性紙容器は、[内容物重量(g)÷容積(cm)]÷[秤量(g/m)]が0.001以上となる用途に用いられる、(1)から(3)のいずれかに記載の耐熱性紙容器である。
(5)本発明の耐熱性紙材は、ポリブチレンテレフタレート樹脂が耐熱紙にラミネートされており、ラミネート後のポリブチレンテレフタレート樹脂の結晶化割合が10〜30%となるようにした積層体からなる、電子レンジ及び160〜220℃に達する熱処理で使用可能な耐熱性紙材であって、前記耐熱紙は、ラミネート面のJIS P8119に規定される平滑度が50秒未満であり、秤量が100g/m以上である、耐熱性紙材である。
(6)また、本発明の耐熱性紙材は、前記ポリブチレンテレフタレート樹脂は、末端カルボキシル基含有量が60ミリ当量/kg未満であり、前記耐熱性紙材が加熱調理に用いられる、(5)に記載の耐熱性紙材である。
(7)また、本発明の耐熱性紙材は、前記耐熱紙は、ラミネート面のJIS P8119に規定される平滑度が30秒未満である、(5)又は(6)に記載の耐熱性紙材である。
(8)また、本発明の耐熱性紙材は、[内容物重量(g)÷容積(cm)]÷[秤量(g/m)]が0.001以上となる容器の用途に用いられる、(5)から(7)のいずれかに記載の耐熱性紙材である。
(9)本発明の耐熱性紙材の製造方法は、ポリブチレンテレフタレート樹脂を耐熱紙にラミネートし、ラミネート後のポリブチレンテレフタレート樹脂の結晶化割合を10〜30%となるようにする、電子レンジ及び160〜220℃に達する熱処理で使用可能な加熱処理用耐熱性紙材の製造方法であって、前記耐熱紙として、ラミネート面におけるJIS P8119に規定される平滑度が50秒未満であり、秤量が100g/m以上であるものを用いる、耐熱性紙材の製造方法である。
(10)また、本発明の耐熱性紙容器の製造方法は、前記ポリブチレンテレフタレート樹脂として、末端カルボキシル基含有量が60ミリ当量/kg未満であるものを用い、前記耐熱性紙材が加熱調理に用いられる、(9)に記載の耐熱性紙材の製造方法である。
(11)また、本発明の耐熱性紙容器の製造方法は、前記耐熱紙として、ラミネート面のJIS P8119に規定される平滑度が30秒未満であるものを用いる、(9)又は(10)に記載の耐熱性紙材の製造方法。
(12)本発明の耐熱性紙容器の製造方法は、(9)から(11)のいずれかに記載の製造方法によって得られる耐熱性紙材を用いて、前記耐熱性紙材を成形する工程を有する、耐熱性紙容器の製造方法である。
(13)また、本発明の耐熱性紙容器の製造方法は、前記成形によって、[内容物重量(g)÷容積(cm)]÷[秤量(g/m)]が0.001以上となる容器を成形する、(12)に記載の耐熱性紙容器の製造方法である。
本発明によることで、ポリエステルと、基材である紙との密着性が優れ、成形した際の形状の保持に優れた耐熱性紙材と、これを用いた耐熱性紙容器を提供することができる。
また、本発明によることで、取扱性及び成形性に優れた耐熱性紙材を提供することもでき、また、高温での熱処理を行った後の容器の表面性状の保持に優れ、内容物へのポリマー臭の移行がなく、高温での熱処理用の耐熱性容器として好適な耐熱性紙容器を提供することもできる。したがって、特に食品を保持する場合であっても、食品の保存性に優れ、そのまま電子レンジやオーブンレンジ等の加熱調理機で調理することができ、無味無臭であり、容器による食品の味や臭いへの変化がない耐熱性紙材と、これを用いた耐熱性紙容器を提供することもできる。
以下、本発明の具体的な実施形態について、詳細に説明する。本発明は、以下の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の目的の範囲内において、適宜変更を加えて実施することができる。
<耐熱性紙材及びその製造方法について>
本発明に係る耐熱性紙材は、ポリブチレンテレフタレート樹脂が、ラミネート面のJIS P8119における平滑度が50秒未満であり、且つ秤量100g/m以上である耐熱紙のラミネート面にラミネートされており、成形時に破れが発生せず且つ熱処理時の変形を防ぐため、ラミネート後のポリブチレンテレフタレート樹脂の結晶化割合が10〜30%となるようにした積層体からなるものである。
また、本発明に係る耐熱性紙材の製造方法は、耐熱紙として、ラミネート面におけるJIS P8119に規定される平滑度が50秒未満であり、且つ秤量が100g/m以上であるものを用い、この耐熱紙にポリブチレンテレフタレート樹脂を耐熱紙にラミネートし、ラミネート後のポリブチレンテレフタレート樹脂の結晶化割合を10〜30%となるようにするものであり、電子レンジ及び160〜220℃に達する熱処理で使用可能な耐熱性紙材を得るものである。
[ポリブチレンテレフタレート樹脂]
耐熱性紙材に用いられるポリブチレンテレフタレート樹脂は、多価アルコール成分である1,4−ブタンジオールを主成分とするジオール成分を、多価カルボン酸成分であるテレフタル酸を主成分とするジカルボン酸成分又はそのアルコールエステル成分とを縮合して得られるブチレンテレフタレート単位を主たる繰り返し単位とするポリエステルであり、本発明の効果を阻害しない範囲でポリブチレンテレフタレートを主体とする共重合体であってもよい。ここで、ポリブチレンテレフタレート樹脂は、多価カルボン酸−多価アルコールのエステル単位のうち、ブチレンテレフタレート単位を60モル%以上含むものとしてもよい。
このポリブチレンテレフタレート樹脂は、高分子鎖末端のカルボキシル基含有量(215℃のベンジルアルコールに溶解し、水酸化ナトリウムで滴定して求めた値)が、60ミリ当量/kg(以下、「m当量/kg」と略称する。)未満のものが好ましく、50m当量/kg未満のものがより好ましい。
カルボキシル基含有量を60m当量/kg以下にすることで、高温で熱処理を行った際にも樹脂の加水分解が抑えられるため、耐熱性紙材の表面にあるポリブチレンテレフタレート樹脂の艶がなくなって触感が悪くなる等の不具合を低減することができる。また、耐熱性紙材からのポリマー臭が低減されるため、内容物へのポリマー臭の移行を低減することができる。他方で、耐熱性紙材を食品以外の保持に用いる場合や、耐熱性紙材に優れた外観を要しない場合には、カルボキシル基含有量を60m当量/kg超としてもよい。
このようなポリブチレンテレフタレート樹脂を得る方法としては、公知の合成方法により得られたポリブチレンテレフタレート樹脂を、例えば、固相重合により、溶出成分のオリゴマー量を低減させる方法や、カルボキシル基(−OH基)を含む反応性モノマーと反応させることにより減少させる等の方法がある。
耐熱性紙材に用いるポリブチレンテレフタレート樹脂には、本発明の効果を妨げない範囲で、染料や顔料等の着色剤、可塑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、界面活性剤、潤滑剤、結晶化促進剤並びに遅延剤等の添加剤を含有させることができる。これらは目的に応じて複数含有してもよい。また、本発明の効果を妨げない範囲であれば、他の熱可塑性樹脂や無機充填剤を要求性能に応じて含有させることもできる。特に、耐熱性紙材を食品の保持に用いる場合には、これらの添加剤や熱可塑性樹脂、無機充填剤として、熱処理したときに食品により抽出されず、且つ、食品を汚染しない物質を用いることが好ましい。
[耐熱紙]
耐熱性紙材に用いられる耐熱紙としては、秤量が100g/m以上であり、且つ、ポリブチレンテレフタレート樹脂をラミネートする面(以下、「ラミネート面」という。)のJIS P8119における平滑度が50秒未満のものを用いる。その中でも、耐熱紙のラミネート面のJIS P8119における平滑度は、30秒未満であることが好ましく、28秒以下であることがより好ましい。本発明者らは、ラミネート面の平滑度を50秒未満にした場合であっても、耐熱紙にポリブチレンテレフタレート樹脂のフイルムをラミネートする際のフイルムにはネッキングが発生しないことを見出した。そして、耐熱紙としてラミネート面の平滑度が低い(平滑度の秒数が小さい)ものを用いることで、ラミネート面が粗面となってポリブチレンテレフタレート樹脂が保持され易くなるため、ポリブチレンテレフタレート樹脂と耐熱紙との密着性を高めることができる。このことで、耐熱紙の秤量を大きくして厚みを大きくした場合であっても、耐熱性紙材を成形した際の接合部の強度が高められて耐熱紙の形状が保持されるため、得られる耐熱性紙容器の形状保持性を高めることができる。
ここで、JIS P8119における平滑度(ベック法平滑度)は、特定の条件で接触させた試験片とリング状の平面との間を特定の初期差圧下で一定量の大気圧空気が流れるのに必要な時間(秒)である。この平滑度は、試験台のガラス平面上に置いた試験片(直径37.4mm±0.05mm、有効平面積10cm±0.05cmの円形)を、ゴム製押え板(直径45mm以上)を用いて1000kPaの圧力で押さえつけ、48.0〜50.7kPaまで真空引きされたガラス平面と試験片の接触面から大気圧の空気を吸い込ませて、10ccの空気の侵入に時間な時間(秒)を計測することで求められる。特に平滑度が高い(平滑度が300秒以上)試料については、10ccの空気の侵入に時間な時間(秒)を計測し、その値を10倍して平滑度の数値(秒)としてもよい。
また、耐熱紙としては、坪量が100g/m以上のものを用いる。ここで、耐熱紙の坪量は、好ましくは120g/m以上、より好ましくは150g/m以上とすることができる。耐熱紙として、坪量が100g/m以上のものを用いることで、容器形状への加工性を損なわずに、内容物の重量が大きい場合であっても変形が起こり難い耐熱性紙容器と、その材料としての耐熱性紙材を得ることができる。他方で、耐熱紙の坪量の上限は、好ましくは500g/m、より好ましくは400g/m、さらに好ましくは300g/mとする。耐熱紙として、坪量が500g/m以下のものを用いることで、加熱成形によって耐熱性紙容器を得る際に、得られる紙容器のコーナー部分やエッジ部分への割れや破れを低減することができる。
本発明で用いられる耐熱紙としては、パルプ繊維を用いない合成紙と、木材パルプ等のパルプ繊維を原料とするパルプ紙のいずれを用いることができる。その中でも、耐熱性の観点からパルプ紙を用いることがより好ましい。また、耐熱紙を食品の保持に用いる場合には、食品等を包む調理用紙容器や包装紙等として使用可能なものを用いることが好ましい。
本発明で用いられる耐熱紙は、耐熱性の許容できる範囲内で、延伸ポリエチレンテレフタレートフイルムやポリ塩化ビニリデンコート延伸ポリエチレンテレフタレートフイルム、セロハン、低密度、中密度又は高密度のポリエチレン、アイオノマー、ポノプロピレン等のプラスチックフイルムもしくはシートあるいはアルミニウム箔等と、耐熱紙との積層体であってもよいが、コスト面やポリマー臭の問題、廃棄の問題等の観点から、このような積層体にしなくてもよい。
[ポリブチレンテレフタレート樹脂の耐熱紙へのラミネート]
本発明の耐熱性紙材は、ポリブチレンテレフタレート樹脂が、耐熱紙のラミネート面にラミネートされた積層体からなるものである。耐熱紙へのポリブチレンテレフタレート樹脂のラミネートには、例えば、ポリブチレンテレフタレート樹脂を加熱溶融して、この樹脂を耐熱紙のラミネート面に供給してラミネート層を形成する方法が用いられる。このとき、ポリブチレンテレフタレート樹脂を加熱溶融して耐熱紙にラミネートする際の条件を制御することで、ラミネートされたポリブチレンテレフタレート樹脂の結晶化割合(X線回折法により測定した値)を、10〜30%の範囲内とすることが好ましい。
ポリブチレンテレフタレート樹脂の結晶化割合を10%以上にすることで、熱処理の際におけるポリブチレンテレフタレート樹脂の結晶化を低減し、熱処理時に結晶化に伴う収縮によって引き起こされる、容器の変形を抑えることができる。また、ポリブチレンテレフタレート樹脂の結晶化割合を30%以下にすることで、ラミネートした積層体を熱プレス等によって容器等に成形する際の柔軟性や延伸性、靭性を高め、且つラミネート層の破れを低減することができる。したがって、結晶化割合を10〜30%の範囲にコントロールすることにより、容器成形性や熱処理時の形状崩れや変形、外観の変化を抑えることができる。
耐熱紙にラミネートする際、このような結晶化割合のポリブチレンテレフタレート樹脂積層体を得る手段としては、ポリブチレンテレフタレート樹脂を耐熱紙にラミネートする際の樹脂の温度を管理することや、ラミネートした後の積層体を冷却及び加圧するチルロールの温度を管理することが挙げられ、これらにより所望の結晶化割合にコントロールすることができる。
ここで、ポリブチレンテレフタレート樹脂をラミネートする際の樹脂の温度は、例えば260℃以上にすることができ、280℃以上にすることが好ましい。他方で、樹脂温度の上限は、例えば300℃以下にすることができる。
また、ポリブチレンテレフタレート樹脂をラミネートした後の積層体を冷却及び加圧する際、チルロールの温度を40〜70℃に調節することが好ましく、50〜70℃に調節することがより好ましい。
ポリブチレンテレフタレート樹脂の耐熱紙へのラミネートの方法としては、慣用の方法、例えば、押出成形、射出成形、真空成形、圧縮成形、プレス成形等の方法等を用いることができる。また、ラミネート品は切削加工等の二次加工を施してもよい。
ラミネートにより得られる積層体における、ポリブチレンテレフタレート樹脂層の厚さは、ポリブチレンテレフタレート樹脂の特性等に応じて適宜設定することができ、例えば5μm以上60μm以下の範囲に設定することができる。この厚さを5μm以上にすることで、ピンホールの発生や、サージングによる厚みムラを低減することができるため、ラミネート層を安定して得ることができる。また、ポリブチレンテレフタレート樹脂層の厚さの上限は、ラミネート層の形成し易さや容器成形のし易さ、経済的理由により、60μm以下が好ましい。
ここで、ポリブチレンテレフタレート樹脂をラミネートした積層体は、ポリブチレンテレフタレート樹脂と耐熱紙との2層で構成してもよく、他の層を加えた3層以上で構成してもよい。このとき、積層体の少なくとも一方の表面に、ポリブチレンテレフタレート樹脂層が設けられていることが好ましい。
ラミネートの方法の一例としては、実施例に記載される例のほか、115mmφの押出機を使用して、スリット幅1.0mmのT−ダイにより、290〜300℃の溶融ポリブチルテレフタレート樹脂を、秤量150〜350g/mの板紙に、10〜50μmの厚さとなるように、ラミネート速度35m/分でラミネートを行う例が挙げられる。そして、この方法を用いてラミネートを行い、且つ、温度を40〜60℃に調節したチルロールで冷却及び加圧しながら巻き取ることで得られる積層体は、上記範囲の結晶化割合にコントロールされている。
[耐熱性紙材の特性及び用途]
本発明の耐熱性紙材は、耐熱性や成形性に優れ、内容物を充填した際の容器形状の崩れや変形や熱処理後の外観の変化がなく、内容物との適度な密着性並びに剥離性を有している。それとともに、高温での熱処理を行った後における容器の形状や表面性状の保持に優れており、内容物へのポリマー臭の移行がない。そのため、本発明の耐熱性紙材は、電子レンジによる加熱処理の用途や、耐熱性紙材の温度が160〜190℃程度、又は、より厳しい190〜220℃に達する高温での熱処理の用途、例えば電子レンジやオーブンによる加熱調理の用途に、好ましく用いることができる。
但し、耐熱性紙材に対する、ポリブチレンテレフタレート樹脂の融点以上の温度での熱処理は、ポリブチレンテレフタレート樹脂が溶融するため好ましくない。この意味から、食品を内容物とした場合の熱処理を例に挙げれば、一般的に低温域〜中温域と言われている、タルト、スポンジケーキ、フルーツケーキ、パウンドケーキ、シュー、マドレーヌ等の焼成や、グラタン、ドリア等の加熱調理には最適である。勿論、ポリブチレンテレフタレート樹脂の融点を超えない範囲であれば、他の食品や、食品以外の内容物の熱処理にも好適である。
このような耐熱性紙材は、後述するように、食品容器等の耐熱性紙容器の作製に好適に用いることができる。また、そのまま食品等を包む厚手の包装紙等として用いることができ、袋等の形状にすることもできる。
<耐熱性紙容器及びその製造方法について>
本発明に係る耐熱性紙容器は、ポリブチレンテレフタレート樹脂が、ラミネート面のJIS P8119における平滑度が50秒未満であり、且つ秤量が100g/m以上である耐熱紙のラミネート面にラミネートされており、成形時に破れが発生せず且つ熱処理時の変形を防ぐため、ラミネート後のポリブチレンテレフタレート樹脂の結晶化割合が10〜30%となるようにした積層体からなるものである。
また、本発明に係る耐熱性紙容器の製造方法は、上述の耐熱性紙材を用いて、この耐熱性紙材を成形することで得られるものである。
耐熱性紙材を成形する手段については、耐熱性紙材の積層構造が保持される限り、特に限定されるものではなく、公知の種々の方法を採用することができる。一例として、熱プレス成形機を用いて、耐熱性紙材を適当な大きさにカッティングし、熱プレス等により加熱成形することで、耐熱性紙容器を得ることができる。
本発明に係る耐熱性紙容器は、特定の秤量を有する耐熱紙を用いて製造されるものであり、容器内に内容物を充填した際の形状の保持に優れたものとなっているため、容積に対する内容物の重量を多くすることができる。また、比重の大きい内容物にも耐えることができる。具体的には、[内容物重量(g)÷容積(cm)]÷[秤量(g/m)]の値が0.001以上となる用途に用いることが好ましく、前記式の値が0.003以上となる用途に用いることがより好ましく、0.005以上となる用途に用いることがさらに好ましい。なお、この値の上限については特に限定されないが、この値が極端に大きい用途では、容器が内容物の重量に耐えられずに変形する懸念があるため、例えば0.05以下としてもよく、また、0.01以下としてもよい。
この耐熱性紙容器は、最内層(内容物と接する側の表層)及び最外層(内容物と接しない側の表層)の一方又は両方に、ポリブチレンテレフタレート樹脂層があるように構成することが好ましい。その中でも、内容物と容器が適度に密着していることが好ましい場合は、ポリブチレンテレフタレート樹脂を最内層として構成することが好ましいが、内容物と容器が強固に密着していることが好ましい場合には、耐熱紙を最内層として構成してもよい。内容物の種類や、内容物を充填した後の工程に応じて、最内層及び最外層の一方又は両方にポリブチレンテレフタレート樹脂層を用いることで、其々要求に応じた容器を得ることができる。
また、積層体の最外層が耐熱紙となるように構成してもよいが、ポリブチレンテレフタレート樹脂を最外層となるように構成することで、容器の外側に付着した水分による紙のふやけや油染みを防ぐことができるとともに、艶、光沢のある外観となるため、商品価値をさらに向上することができる。
特に、ポリブチレンテレフタレート樹脂層を耐熱性紙容器の最内層とし、且つ、公知の適切な蓋材を組み合わせることで、ポリブチレンテレフタレート樹脂のヒートシール性、ガスバリア性、耐低温衝撃性、イージーピーリング性、耐熱性等の特長を生かした容器を得ることができる。その一例として、グラタン、ドリア等を容器に充填した後、ヒートシールにより完全密閉して冷凍保存することができる。また、これを調理する際には、冷凍庫から取り出した後、イージーピーリング性によって簡単に蓋を剥がすことができるため、すぐにオーブン等を用いて調理することができる。
以下、実施例、比較例及び参考例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
JIS P8119における平滑度と、秤量が、表1の各実施例、比較例及び参考例に記載の値を有する、パルプ紙からなる各種板紙を耐熱紙として用い、固有粘度0.88dL/g、末端カルボキシル基含有量が15m当量/kgのポリブチレンテレフタレート樹脂を、それぞれの耐熱紙にラミネートした。ここで、ポリブチレンテレフタレート樹脂のラミネートは、90mmφの押出機を使用して、スリット幅0.8mmのT−ダイにより、290〜300℃の溶融ポリブチルテレフタレート樹脂を、25μmの厚さとなるように、ラミネート速度35m/分でラミネートを行った。次いで、温度を60℃に調節したチルロールで冷却及び加圧しながら、得られる積層体を巻き取ることで、耐熱性紙材を得た。
得られた耐熱性紙材に積層されたポリブチレンテレフタレート樹脂を耐熱紙から引き剥がし、X線回折法により結晶化割合を測定したところ、20%となった。
また、得られた耐熱性紙材について、熱プレス成形機を用いて、打抜き加工によって所定の大きさにカッティングするとともに、ポリブチレンテレフタレート樹脂層が内側になるように140℃で加熱成形し、ヒートセットすることで、容積400cmの耐熱性紙容器を得た。
[評価]
得られた耐熱性紙材と、内部で重量150gのケーキ生地を焼成した耐熱性紙容器について、以下の項目についての性能評価を各々行った。評価結果を表1に示す。
ラミネート層の密着性については、得られた耐熱性紙材を、JIS K6854−2に規定の180°剥離試験に準じて、試験片幅25mm、クロスヘッド速度100mm/minにて、積層されたポリブチレンテレフタレート樹脂を耐熱紙から引き剥がし、剥離面の状態を目視観察した。このとき、耐熱紙とポリブチレンフタレート樹脂が強固に接合していて、ポリブチレンテレフタレート樹脂側に耐熱紙のラミネート面が全体的に付着してくる場合を「◎」及び「○」とし、このうち、基材である耐熱紙層に破れが生じる場合を「◎」、耐熱紙層に破れは生じないものの耐熱紙層内が剥離する場合を「○」とした。また、ポリブチレンテレフタレート樹脂側に耐熱紙が一部付着した状態で界面剥離する場合を「△」、ほぼ全体がポリブチレンテレフタレート樹脂のラミネート層と耐熱紙の界面で剥離する(ポリブチレンテレフタレート樹脂側に耐熱紙が付着してこない)場合を「×」とした。結果を表1に示す。
また、耐熱性紙材の取扱性については、得られた耐熱性紙材に対して熱プレス成形機を用いて打抜き加工を行う際に、耐熱性紙材のロールを熱プレス成形機にセットする際のハンドリング性と、生産性(打抜き加工における、捨てショット数や、縁桟や送り桟の必要量を指し、これらによるロスがいずれも少ない方が生産性は良好となる)をもとに判定した。ハンドリング性及び生産性において、いずれも優れるものを「○」、これらのいずれかが劣るものを「△」、これらがいずれも劣るものを「×」とした。また、特にハンドリング性に優れ、連続成形を開始するまでの捨てショットが僅かで済むものを「◎」とした。結果を表1に示す。
また、成形性については、耐熱性紙材を成形してヒートセットした際に、コーナー部分やエッジ部分に、割れや破れが発生したものを「×」、白化が発生したものを「△」、問題なく成形できたものを「○」とした。結果を表1に示す。
また、容器の形状保持性については、市販の家庭用ケーキ生地(日本製粉社製ケーキミックスM520)を該ケーキ生地の調理指示に従って調理したものを、得られた耐熱性紙容器に充填し、容器の変形状態を目視にて確認した。ケーキ生地を充填しても、容器の変形が見られなかったものを「○」、充填されたケーキ生地の重みにより、容器の変形が見られたものを「×」として、形状安定性を評価した。結果を表1に示す。
Figure 0006895023
表1に示されるとおり、実施例1〜2で得られた耐熱性紙材及び耐熱性紙容器では、ラミネート層の耐熱紙への密着性や、成形性、容器の形状保持性のいずれについても「○」となり、いずれも優れた結果となった。また、実施例1〜2で得られた耐熱性紙材及び耐熱性紙容器では、耐熱性紙材の取扱性が「◎」であり、取扱性の面で特に優れた結果となった。他方で、参考例1で得られた耐熱性紙材及び耐熱性紙容器については、密着性及び容器の形状保持性について「○」となり優れた結果となったが、成形性については「△」となり、成形性の面ではやや劣る結果となった。また、比較例1で得られた耐熱性紙材では、ラミネート層の耐熱紙への密着性が「×」であり、耐熱紙への密着性の面で劣る結果となった。また、比較例1〜3で得られた耐熱性紙材及び耐熱性紙容器については、密着性及び容器の形状保持性の一方又は両方が「△」又は「×」となり、これらの一方又は両方の面で劣る結果となった。また、参考例1及び比較例1〜3で得られた耐熱性紙材については、取扱性が「○」であり、取扱性の面で優れてはいるものの、実施例1〜2に比べては劣る結果となった。
また、各実施例、比較例及び参考例の耐熱性紙容器について、形状保持性の評価に用いたケーキ生地を充填したものを、該ケーキ生地の調理指示に従って200℃で18分間焼成した後、容器表面の艶(焼成前に比べてのポリブチレンテレフタレート樹脂層表面の光沢の減損)、容器表面の平滑性(ポリブチレンテレフタレート樹脂層表面を指先で撫でた際の焼成前に比べてのざらつきの増加)、ポリマー臭(容器自体及びケーキ表面のテトラヒドロフラン臭)を評価したところ、容器表面の艶と平滑性については変化せず、また、容器自体及びケーキ表面へのテトラヒドロフラン臭も生じず、いずれも良好な結果であった。
従って、本発明によれば、ポリエステルと基材である紙との密着性に優れ、また、取扱性及び成形性に優れた耐熱性紙材を得られることや、容器の形状保持性、表面性状の保持性に優れ、内容物へのポリマー臭の移行がなく、高温での熱処理用の耐熱性容器として好適な、耐熱性紙容器を得られることが推察される。

Claims (5)

  1. ポリブチレンテレフタレート樹脂を耐熱紙にラミネートし、ラミネート後のポリブチレンテレフタレート樹脂の結晶化割合を10〜30%となるようにする、電子レンジ及び160〜220℃に達する熱処理で使用可能な耐熱性紙材の製造方法であって、
    前記耐熱紙として、ラミネート面におけるJIS P8119に規定される平滑度が50秒未満であり、秤量が100g/m以上であるものを用いる、耐熱性紙材の製造方法。
  2. 前記ポリブチレンテレフタレート樹脂として、末端カルボキシル基含有量が60ミリ当量/kg未満であるものを用い、
    前記耐熱性紙材が加熱調理に用いられる、請求項に記載の耐熱性紙材の製造方法。
  3. 前記耐熱紙として、ラミネート面のJIS P8119に規定される平滑度が30秒未満であるものを用いる、請求項又はに記載の耐熱性紙材の製造方法。
  4. 請求項からのいずれかに記載の製造方法によって得られる耐熱性紙材を用いて、前記耐熱性紙材を成形する工程を有する、耐熱性紙容器の製造方法。
  5. 前記成形によって、[内容物重量(g)÷容積(cm)]÷[秤量(g/m)]が0.001以上となる容器を成形する、請求項に記載の耐熱性紙容器の製造方法。
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