JP7268470B2 - 定着装置および画像形成装置 - Google Patents
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Description
被測定物(定着部材など)と温度センサの間の空間には、温度誤検出の懸念があるため、他の部品は配置できない。その結果、遮蔽物が無いために、プリント時に加熱された用紙から発生した水蒸気を含んだ気流が、温度センサに容易に到達する。このため、温度センサの一部(主にはレンズ部分)が結露してしまい、正確な温度検出ができないという問題があった。
しかしながら、特許文献1の技術は多くの部品を必要としていた。
図1に示した画像形成装置100は、複数の色画像を形成する作像部がベルトの展張方向に沿って並置されたタンデム方式のカラープリンタある。なお、本発明はこの方式に限られず、またプリンタだけではなく複写機やファクシミリ装置などを対象とすることも可能である。
画像形成装置100では、各感光体ドラム20Y、20C、20M、20Bkに形成された可視像が、各感光体ドラムに対峙しながら矢印A1方向に移動可能な無端ベルトである中間転写体(以下、転写ベルトという)11に対して1次転写される。この1次転写行程の実行によってそれぞれの色の画像が重畳転写され、その後、記録シートなどが用いられる記録材Sに対して2次転写行程を実行することで一括転写される。
各感光体ドラム20Y、20C、20M、20Bkは、A1方向の上流側からこの順で並んでいる。各感光体ドラム20Y、20C、20M、20Bkは、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの画像をそれぞれ形成するための画像ステーションに備えられている。
従動ローラ73は、転写ベルト11に対する張力付勢手段としての機能も備えており、このため、従動ローラ73には、バネなどを用いた付勢手段が設けられている。このような転写ベルトユニット10と、1次転写ローラ12Y、12C、12M、12Bkと、2次転写ローラ5と、クリーニング装置13とで転写装置71が構成されている。
転写装置71に装備されているクリーニング装置13は、詳細な図示を省略するが、転写ベルト11に対向、当接するように配設されたクリーニングブラシとクリーニングブレードとを有している。クリーニング装置13は、転写ベルト11上の残留トナー等の異物をクリーニングブラシとクリーニングブレードとにより掻き取り、除去して、転写ベルト11をクリーニングするようになっている。
クリーニング装置13はまた、転写ベルト11から除去した残留トナーを搬出し廃棄するための排出手段を有している。
図2は、一実施形態にかかる定着装置の一例の概略構成について説明する図である。
定着装置200は、回転可能な定着部材としての定着ベルト201と、これに対向配置されて回転可能な加圧部材としての加圧ローラ203とを有し、複数の熱源としてのハロゲンヒータ202A,202Bにより定着ベルト201が内周側から輻射熱で直接加熱される。
図2では熱移動補助部材216の形状が平坦状であるが、凹形状やその他の形状であっても良い。凹形状のニップ部の場合、記録材先端の排出方向が加圧ローラ寄りになり、分離性が向上するのでジャムの発生が抑制される。
熱移動補助部材216は、端部ヒータ226の熱が局所的に留まることを防止し、積極的に長手方向に熱を移動させて長手方向の温度不均一性を低減するために設けられている。
このため、熱移動補助部材216は短時間で熱移動が可能な材料であることが望ましく、熱伝導率の高い銅やアルミニウム、銀といった部材であることが望ましい。コスト、入手性、熱伝導率特性、加工性を総合的に考慮すると、銅を用いることが最も望ましい。
本実施形態では、熱移動補助部材216の定着ベルト201の内面に対向する面は、定着ベルト201に直接接触する面であり、ニップ形成面となる。
上記のような構成により安価で、ウォームアップが速い定着装置を実現することが可能となる。
定着装置200Aは、ハロゲンヒータ202を2本構成で備える。なお、図示しないが、ハロゲンヒータは、1本の構成でも良く、3本より多くても良い。
電子写真の定着装置内では、プリント中は用紙を加熱するため、用紙に含まれる水分が蒸発して水蒸気となり、拡散する。特に画像形成装置自身が冷えている状態では、定着装置周辺部品が結露することがある。非接触温度センサを使用する定着装置の構成では、定着部材から温度センサまでの間に遮蔽物が無いため、水蒸気を含んだ気流がサーモパイルまで到達することがある。サーモパイルは、被測定物からの赤外光を受光して温度検出するが、受光部が結露してしまうと検出温度の誤検出を起こしてしまう。
・非接触温度センサは、被測定物に対し、定着装置のカバーを挟んで反対側に配置されている。
・定着装置カバーは、被測定物より発せられる赤外光を、非接触温度センサに照射するための開口部が設けられている。
・定着装置カバーは、センサ開口部近傍に、重力方向に沿った上下方向に凹みを設けた。
・定着装置カバーの内側と被測定物の間に構造体(フレーム)があり、同様にセンサ開口部を持つ。フレームの開口部には、カバー内側に向けて、隙間を小さくするためにリブを設けた。
以下、各実施形態について説明する。
図4は、本発明の一実施形態の定着装置の外観を説明する図である。図4では、定着装置300の外観として、定着装置カバー31を表し、記録材Sの一例としての用紙21が定着装置300から排出される状態を表している。
定着装置カバー31は、開口部(「第1開口部」とも称する)37が設けられる。開口部37は、被測定物より発せられる赤外線を、非接触温度センサで受光するための貫通孔とする。
このようにすると、開口部37付近を凹み38により凹ませて気流が流れる風路とすることができる。
図5の一点破線は、非接触温度センサ60のレンズが、定着部材33の中心を向いて配置されていることを示している。
図5では、リブ36は樹脂部材の例を示しているが、板金加工で作成してもよい。
図6は、従来技術の定着装置の断面の一例を説明する図である。図6に示すように、定着装置300Pにおいて、定着装置内の水蒸気を含んだ気流は、定着装置カバー31の開口部37を通して非接触温度センサ60に到達する。また、フレーム35の開口部39Pを通った気流は、定着装置内部(例えば、定着装置カバー31とフレーム35との間)で乱流となり、温度検出に影響を及ぼすと推測される。
本実施形態では、定着装置カバーに設ける凹みの変形例について説明する。
図7は、実施形態2の定着装置カバーの凹み形状を説明する図である。図7では、定着装置カバー31Aに設けた凹み38A周囲を示し、他を省略している。定着装置カバー31Aは、重力方向上部を幅方向に狭くした例である。定着装置カバー31Aに設けられた凹み38A(風路)は、上に行くにつれて断面積(重力方向に垂直となる断面の面積)が小さくなる。凹み38Aは、断面積が下から上に行くにつれ徐々に小さくなってもよいし、任意の位置から上に向けて断面積が徐々に小さくなってもよい。少なくとも、定着装置カバー31Aは、例えば、上下方向の任意の位置の断面積より、当該位置より上の断面積が小さくなる凹み38Aを有するとよい。
なお、幅方向だけでなく、対角方向も狭くしても良い。また、定着装置カバーと対向する本体部品との組み合わせで同様な風路の形状を作り出しても良い。
本実施形態では、フレームに取り付けるリブの変形例を説明する。
図8は、実施形態3のリブ形状の一例を説明する図である。フレーム35に設けられるリブ36Aは、内側に向けて(定着部材33に向けて)伸ばした例である。このようにすると、定着装置カバー31の開口部37は、定着部材33に向かったリブ36Aで囲まれるようになる。リブ36Aにより、フレーム35と定着部材33との隙間を小さくすることで、用紙21から排出される、水蒸気を含んだ気流の排出を軽減することができる。
なお、リブは、フレーム35の外側と内側との両方を伸ばしても良い。また、リブは、一つの部品で構成しても良いし、複数の部品で構成しても良い。
リブ36Bは、図5に示すリブ36を、ハーネス46の配線を案内(固定)するように変形した例である。図9(A)は、図9(B)に示すIXA-IXA線に沿った断面を示し、図9(B)は、図9(A)に示すIXB-IXB線に沿った断面を示す。一点破線は、非接触温度センサ60のレンズの中央の位置を示す。
図9(A)に示すように、ハーネス46を強度のあるリブ36Bに添わせることで、ハーネス46を安定して固定することができ、定着装置カバー31の開口部37(温度検出窓)内にハーネス46が干渉することを防ぐことができる。また、リブの材料が樹脂の場合、高温になる定着部材33からの遮熱効果も得ることができる。
また、本発明は上記に示す実施形態に限定されるものではない。本発明の範囲において、上記実施形態の各要素を、当業者であれば容易に考えうる内容に変更、追加、変換することが可能である。
32 加圧部材(加圧ローラ)
33 定着部材(定着ベルト)
34 ハロゲンヒータ
35 フレーム
36、36A、36B リブ
37 開口部(第1開口部)
38、38A 凹み
39 開口部(第2開口部)
60 非接触温度センサ(サーモパイル)
100 画像形成装置
200、200A、300、300A 定着装置
Claims (4)
- 被測定物を内部に配し、第1開口部が設けられた定着装置カバーと、
前記定着装置カバーの内側と前記被測定物の間に配され、第2開口部が設けられた構造体と、
前記第2開口部から前記定着装置カバー内側に向けて前記構造体に取り付けられるリブと、
を備え、
前記定着装置カバーは、前記第1開口部の周囲に、重力方向に沿った上下方向に凹みが設けられ、
前記被測定物の温度は、前記定着装置カバーの外に配された非接触温度センサにより、前記第1開口部および前記第2開口部を通して検出され、
前記凹みは、前記上下方向の任意の位置の断面積より、前記任意の位置より上になるにつれ断面積が小さくなる
ことを特徴とする定着装置。 - 前記リブは、前記被測定物に向けて延在し、
前記第1開口部は、前記リブで囲まれている
ことを特徴とする請求項1に記載の定着装置。 - 前記リブは、ハーネスガイドとして機能する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の定着装置。 - 請求項1から3のいずれか一項に記載の定着装置を備える画像形成装置。
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