JP2009103759A - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】低コストで、かつ簡単な構成で確実にトナー画像を定着することができると共に結露を防ぐことのできる定着装置及び画像形成装置を提供する。
【解決手段】トナー画像が転写されたシートSを加熱及び加圧する定着部5Aから放射される熱線を熱反射部材30により、トナー画像が転写されたシートSを定着部5Aに案内する入口ガイド23と、定着部5Aによりトナー画像が定着したシートSを下流側に案内する排紙ガイド25の少なくとも一方に向かわせるようにする。
【選択図】図2

Description

本発明は、定着装置及び画像形成装置に関し、特にトナー像の定着性を向上させると共に、結露を防ぐための構成に関するものである。
従来、複写機、プリンタ、ファクシミリ装置等の画像形成装置においては、電子写真技術を用いて画像を形成するようにしたものがある。このような画像形成装置では、シートに画像を形成する場合には、まず感光層を有する像担持体表面にレーザを照射することにより静電潜像を形成する。
次に、この静電潜像にトナーを付着させることにより静電潜像を可視像化した後、トナー像を静電気力によりシートに転写するようにしている。ここで、このようにシートに転写しただけではトナー像はシート上に載っているだけであり、固定されていないので、この後、トナー像をシートの上に永久的に定着(固定)させることにより、シートにトナー画像を形成する。
ところで、トナー像をシート上に永久的に定着させる方法としては、熱を加えて粉末状のトナーを溶融し、さらにトナーとシートを圧迫させるように圧力をかけるのが最も有用である。このため、電子写真方式を用いた画像形成装置においては、一般的に、トナー像をシート上に永久的に定着させる手段として、定着ローラ及び加圧ローラを有する定着装置を備えている。
ここで、定着ローラ及び加圧ローラは一定の圧力により互いに当接しながら等速度で回転するようになっている。また、定着ローラ及び加圧ローラの表面は、いずれも弾性体ゴムで構成されており、定着ローラ表面、もしくは定着ローラ及び加圧ローラ表面は、ローラ円筒芯金空洞内に設けられたヒータによって150〜240℃に熱せられている。なお、ローラ表面の温度は、温度検知装置からの信号により所定温度となるよう制御されている。
そして、このような構成の定着装置において、トナー像が転写されたシートが、トナー担持面を定着ローラ側に向けて定着ローラと加圧ローラとの間の定着ニップに突入することにより、トナー像に熱と圧力が加えられ、シートへのトナー像の定着が行われる。
近年、市場のカラー化、高速化に伴って、定着装置に要求される性能はますます厳しくなってきている。例えば、カラー画像をシート上に形成する場合は、トナーを4色使用するため、定着するトナーの絶対量が増加する。さらに、各色のトナーを良く溶かして、合成色を発色させることが必要となってくる。
このため、トナー自体の溶融温度を下げて混色しやすくするだけでなく、カラー画像を形成する画像形成装置に用いられる定着装置においては、定着ローラと加圧ローラの硬度を下げることにより定着ニップを増やし、定着性を確保する等の対策がとられている。
また、高速化が進んでくると、同じニップ長さでも定着に使われる時間が短くなるため、シートに与えられる熱量が少なくなり、定着性が悪化する。このため、定着性を満たすために、例えば定着装置の手前のシート搬送部においてプレ加熱を行うことにより、加熱時間を増やすようにしたものがある(特許文献1参照)。そして、このように定着前にプレ加熱した場合は、定着装置に入る前にシートがある程度の温度まで上昇するため、定着に使われる時間が短くても定着性は格段に向上する。
ところで、このような従来の定着装置において、発生する熱が、定着装置周辺に逃げてしまうと電力コストが上昇する。そこで、このような不具合を解決するため、従来は定着装置内部の保温性を高めると共に熱の拡散を防ぐため、定着装置を断熱カバーにより取り囲むようにするものがある。
ここで、このような断熱カバーとしては、断熱カバーの加熱ローラ側の表面に、加熱ローラからの輻射熱を反射する熱反射層を用いるものが提案されている(特許文献2参照)。また、熱伝導率が小さいガラス繊維などの基材を積層フィルムの袋に真空封入して構成された真空断熱材を、断熱カバーの内部を構成する素材として用いることにより断熱カバーの断熱性を高めるようにしたものもある(特許文献3参照)。
一方、従来の定着装置においては、定着装置による加熱によりシートに含まれる水分が蒸発し、この水蒸気が定着装置の下流に配置された排紙ガイド等に付着して結露を生じる場合がある。なお、結露は電源ON時のウォームアップ直後に通紙する場合に発生し易い。これは、ウォームアップ直後、排紙ガイド等が十分に暖められていないために、定着装置から排出される水蒸気が排紙ガイド等に接触して冷えるためである。
ここで、排紙ガイド等に結露が生じると、定着装置から排出されるシートに水滴が付着したり、シートが排紙ガイド等に付着したりする。この結果、シート搬送不良が発生したり、裏面転写抜け等の画像劣化やシートの角折れ、先端傷といった多くのトラブルがする。特に、近年では、クイックスタートや省エネルギーの観点から低熱容量化した定着装置が主流になってきており、結露に対する課題解決が重要となってきている。
そこで、このような不具合を解決するため、従来は、例えばシート通路を形成する上/下ガイド板に発熱体を配置すると共にガイド板近傍に温度センサを配置するようにしたものがある(特許文献4参照)。このような従来の定着装置では、温度センサが検知したガイド板の温度に基づいて発熱体を発熱させてガイド板を一定温度に保つことにより、結露を防止するようにしている。
また、排気ファンを設けて結露が起き易い部分の空気を排気し、かつガイド板等の排紙ガイド部分に伝熱部材を設け、この伝熱部材に定着装置の熱を供給することによりガイド部分を加熱し、結露を防止するようにしたものがある(特許文献5参照)。
特開平11−344883号公報 特開2006−251654号公報 特開2003−271044号公報 特開平4−166968号公報 特開平8−211819号公報
しかしながら、このような従来の定着装置において、既述したように定着性を向上させるためにプレ加熱を行うようにすると、コストアップを招き、また構造が複雑となって装置の小型化を阻害するばかりでなく、多くの電力を費やしてしまう。
また、既述した特許文献4に記載のもののように上/下ガイド板に配置された発熱体と温度センサを用いてガイドの結露を防止するようにした場合には、コストアップを招く他、構造が複雑となって装置の小型化を阻害する。
さらに、既述した特許文献5に記載のもののように、排気ファンを用いて除湿を行うようにした場合、排気効率を上げるためには排気ファンの配置が制限され、また排気通路の構造が複雑になる。このため、コストアップを招くと共に装置の小型化を阻害する。また、排気ファンの気流により、シートが浮き上がる等、シートの搬送不良の原因にもなる。
そこで、本発明は、このような現状に鑑みてなされたものであり、低コストで、かつ簡単な構成で確実にトナー画像を定着することができると共に結露を防ぐことのできる定着装置及び画像形成装置を提供することを目的とするものである。
本発明は、トナー画像が転写されたシートを加熱して前記トナー画像をシートに定着させる定着装置において、前記トナー画像が転写されたシートを加熱する定着部と、前記定着部のシート搬送方向上流側に設けられ、前記トナー画像が転写されたシートを前記定着部に案内する上流搬送ガイドと、前記定着部のシート搬送方向下流側に設けられ、前記定着部により前記トナー画像が定着したシートを下流側に案内する下流搬送ガイドと、前記定着部から放射される熱線を反射して前記上流搬送ガイド及び前記下流搬送ガイドの少なくとも一方に向かわせる反射部材と、を備えたことを特徴とするものである。
本発明のように、定着部から放射される熱線を反射部材によって上流搬送ガイドと下流搬送ガイドの少なくとも一方に向かわせることにより、低コストで、かつ簡単な構成で確実にトナー画像を定着することができると共に結露を防ぐことができる。
以下、本発明の最良な実施の形態について、図面を参照して詳しく説明する。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る定着装置を備えた画像形成装置の一例であるカラー複写機の概略構成を示す図である。
図1において、200はカラー複写機、201はカラー複写機本体(以下、装置本体という)である。この装置本体201には画像形成部202、画像形成部202にシートSを給送する給紙部203が設けられている。
ここで、画像形成部202には、不図示のモータにより矢印Aの方向に回転する感光ドラム1、1次帯電器7a、除電装置7b、レーザ露光光学系8、感光ドラム上の残トナーをクリーニングするクリーナ装置12、現像ユニット13A等が配設されている。
なお、現像ユニット13Aは、フルカラー現像のためのトナーカートリッジと一体となったブラック用現像器13K、イエロー用現像器13Y、マゼンタ用現像器13M、シアン用現像器13Cの4色の現像器を有している。また、この現像ユニット13Aは、矢印Rで示す反時計方向に回転し、必要時に所望の色の現像器13A(13Y,13M,13C,13K)を感光ドラム1と対向する現像位置へと移動させることが可能となっている。
また、画像形成部202には、4色のトナー像を重ねて転写作像した後、シートSへ多色画像を転写する中間転写体である無端状の転写ベルト2、感光ドラム1上に現像された各色のトナー像を転写ベルト2に転写するための転写帯電器10が設けられている。さらに画像形成部202には、転写ベルト2からシートSへトナー画像を転写する2次転写ローラ121が設けられている。
ここで、転写ベルト2は不図示の駆動源により駆動されて転写ベルト2を矢印B方向へ駆動する駆動ローラ17と、テンションローラ18,19と、2次転写装置としての転写ローラ121のバックアップローラとして機能するローラ120に張架されている。なお、122は転写ベルト2を挟んで駆動ローラ17と対向する位置に設けられたベルトクリーナであり、このベルトクリーナ122に設けられたブレード122aにより転写ベルト2上の残留トナーが掻き落とされるようになっている。
給紙部203は、シートSを収容して装置本体201に着脱自在なカセット123,124が設けられている。このカセット123,124に収納されたシートSはピックアップローラ125a,126a及び分離ローラ対125b,126bにより送り出されるようになっている。また、この給紙部203は、手差しカセット131を備えており、この手差しカセット131に収納されたシートはピックアップローラ132及び分離ローラ対134により送り出されるようになっている。
なお、画像形成部202の上流側にはシートSの姿勢位置精度を高め、転写ベルト上のトナー像に合わせてシートSをタイミングよく送り出すためのレジストローラ129が配設されている。また、画像形成部202の下流側には、シート上の未定着画像を定着する定着装置5、画像が定着されたシートSを装置本体外に排出する排出ローラ対157等が配設されている。
次に、このような構成のカラー複写機200の画像形成動作について説明する。
装置本体201に設けられている不図示の制御装置から画像形成信号が出力されると、レーザ露光光学系8から光信号に変換された1色目の光像がレンズ及び各反射ミラーを経て感光ドラム上に投影される。なお、このとき感光ドラム1は、予め一次帯電器7aにより予定の帯電部電位で一様にマイナス帯電されており、光像が投影されることによって静電潜像が形成される。
次に、現像ユニット13A内に配された複数の現像器13Y,13M,13C,13Kのうち選択された1色目の色に対応した現像器により静電潜像が現像され、1色目のトナー像が形成される。この後、感光ドラム上に形成されたトナー像は転写帯電器10により転写ベルト2上に転写される。
ここで、カラーモードの場合には、トナー像が転写された転写ベルト2は次のトナー像が形成転写されるよう更に回転する。なお、この間、現像ユニット13Aは次の指定カラーの現像器を感光ドラム1に対向するよう矢印R方向に90°回転し、次の静電潜像を現像する準備をする。
そして、このようにして1色目の1次転写が終わった後、以降、1色目同様、2色目、3色目、4色目と潜像、現像、1次転写を繰り返すことにより転写ベルト2上に各色のトナー画像が順次重ねられていく。なお、1次転写が終わった感光ドラム1上に残留したトナーは、クリーナ装置12により除去・回収され、最後に、感光ドラム1は除電装置7bで一様に0ボルト付近まで除電されて、次の画像形成サイクルに備える。
一方、このような画像形成動作に並行してカセット123,124又は手差しカセット131に収納されたシートSはピックアップローラ125a,126a,132により給送される。この後、給送されたシートSはレジストローラ129で斜行が補正され、さらにタイミングが合わされて転写ベルト2と2次転写ローラ121とにより構成される二次転写部に送られる。
次に、このように二次転写部に送られたシートSは、2次転写ローラ121によりトナー像が転写された後、定着装置5に搬送され、この後、定着装置5により加熱及び加圧されることにより、未定着転写画像が永久定着される。そして、このように画像が定着されたシートSは排出ローラ157により装置本体201から排出され、排紙トレイ130に排出される。
なお、本カラー複写機200は両面画像形成機能を有しており、シートSの両面に画像を形成する場合は、定着装置5による第1面の定着処理が終了した後、シートSは、まず実線の位置に回動したフラッパ150,151により両面パスPの方向へ搬送される。
そして、この後、トナー像が定着されたシートを再度、画像形成部202に搬送する再搬送路である両面パスPに搬送されたシートSは、導入ローラ対152を経て可撓性弾性シート153を撓ませて通過し、反転ローラ対154の方向へ搬送される。
ここで、この反転ローラ対54は不図示の正逆転可能なステッピングモータによって駆動されており、シートSの後端が図中Cで示す反転ポイントに達した瞬間に反転ローラ対154を停止させ、続いて逆転させるようにする。これにより、シートSは、搬送ローラ対155の方向に搬送され、この後、搬送ローラ対155及び横パスローラ対156によって給紙側縦パスローラ対128の方向へ搬送される。
次に、シートSは給紙側縦パスローラ対128に達した後、給紙側縦パスローラ対128及びレジストローラ129を経て画像形成部202に向けて再搬送される。そして、このようにして画像形成部202に再搬送されたシートSは、既述した作像プロセスによりトナー像がシートSの第2面に形成される。この後、定着装置5で熱定着されて排紙トレイ130に排出される。
ところで、本実施の形態において、定着装置5は、定着ベルト加熱方式、加圧用回転体駆動方式(テンションレスタイプ)の定着装置である。そして、図2は、このような定着装置の構成を示す図である。
図2において、20は第1の回転体(第1の定着部材)としての定着ベルトであり、この定着ベルト20は、ベルト状部材に弾性層を設けて構成された円筒状(エンドレスベルト状、スリーブ状)の部材である。22は加圧ローラである。
23は、定着ベルト20と加圧ローラ22との間に形成される定着ニップNに未定着トナー像を担持したシートSを案内する上流搬送ガイドである入口ガイドである。25は定着ニップNを通過してトナー像が定着されたシートを搬送ローラ26へ案内する下流搬送ガイドである排紙ガイドである。
16は加熱体(熱源)としての定着ヒータ、17は定着ヒータ16を保持する横断面が略半円弧状樋型の耐熱性・剛性を有するヒータホルダであり、定着ヒータ16はヒータホルダ17の下面に、ヒータホルダ17の長手方向に沿って配設されている。なお、定着ベルト20は、このヒータホルダ17にルーズに外嵌されており、図3に示すように定着フランジ50により回転方向と直交する幅方向の位置が規制されている。
加圧ローラ22は、ステンレス製の芯金に、射出成形により厚み約3mmのシリコーンゴム層を形成し、その上に厚み約40μmのPFA樹脂チューブを被覆して形成されたものである。そして、この加圧ローラ22の上側に、図2に示すように、定着ヒータ16、ヒータホルダ17、定着ベルト20等から成る定着ベルトユニット20Aがヒータ16側を下向きにして加圧ローラ22に並行に配置することにより、定着部5Aが構成される。
さらに、この定着ベルトユニット20Aは、ヒータホルダ17の両端部を介して不図示の加圧機構により、片側98N、総圧196Nの力で加圧ローラ側に付勢されている。これにより、定着ヒータ16の下向き面が、定着ベルト20を介して加圧ローラ22の軸線に沿って加圧ローラ22の弾性層に、弾性層の弾性に抗して所定の押圧力をもって圧接し、加熱定着に必要な所定幅の定着ニップNが形成される。なお、この不図示の加圧機構は圧解除機構を有しており、ジャム処理時等においては、この圧解除機構によって加圧を解除することにより、シートSの除去が容易となる。
また、加圧ローラ22は不図示の駆動手段により矢印方向に所定の周速度で回転駆動されると共に、この加圧ローラ22の回転駆動による加圧ローラ外面と定着ベルト20との、定着ニップNにおける圧接摩擦力により円筒状の定着ベルト20に回転力が作用する。
この結果、定着ベルト20は、内面側が定着ヒータ16の下向き面に密着した状態で定着ヒータ16に沿って摺動しながらヒータホルダ17の外回りを従動回転する。なお、定着ベルト20の内面にはグリスが塗布されており、ヒータホルダ17と定着ベルト内面との摺動性を確保している。
また、このように加圧ローラ22の回転駆動に伴って定着ベルト20が従動回転状態になった後、定着ヒータ16に通電がなされると、定着ヒータ16が昇温して所定の温度に保たれる。
そして、画像形成動作の際には、この状態となった後、二次転写部を抜け、未定着トナー像を担持したシートSが入口ガイド23に案内され、定着ベルト20と加圧ローラ22との間に導入される。なお、このシートは、定着ニップNにおいてシートSのトナー像担持面側が定着ベルト20の外面に密着し、定着ベルト20と一緒に定着ニップNを挟持搬送されていく。
さらに、この挟持搬送過程において、定着ヒータ16の熱が定着ベルト20を介してシートSに付与され、シートS上の未定着トナー像TがシートS上に加熱・加圧されて溶融定着される。なお、この後、定着ニップNを通過したシートSは定着ベルト20から曲率分離され、排紙ガイド25を経由し、搬送ローラ26を経て排出ローラ157により排出される。
ところで、シートSを定着ニップNにガイドする入口ガイド23は、図4に示すように、樹脂等からなる基材23aと、基材23aの表面に積層された断熱層23bと、断熱層23bの表面に設けられた薄い吸熱層23cとから構成されている。
ここで、基材23aと入口ガイド23の表層を成す吸熱層23cとの間に設けられた断熱層23bは、ガラス繊維やフェルト等からなる。また、吸熱層23cは吸熱しやすく、熱伝導性の良好な材質からなるものである。この吸熱層23cとしては、例えば、断熱層23bの表面に蒸着されたアルミニウムの蒸着面上に黒色塗装したものが用いられ、吸熱層23cの表面は、平坦に形成されている。しかし、この吸熱層23cとしては、熱伝導性の良好な材質からなるものであれば、アルミニウム以外の金属の蒸着面からなるものであってもよく、他の吸熱材からなるものであってもよい。
なお、定着下流側の排紙ガイド25の構成も、入口ガイド23と同様の構成である。即ち、後述する図5に示すように、樹脂等からなる基材25aと、基材25aの表面に積層された断熱層25bと、断熱層25bの表面に設けられた薄い吸熱層25cとから構成されている。
一方、図2に示すように、入口ガイド23及び排紙ガイド25の上方には、また定着ベルトユニット20Aを上方から覆うように湾曲した熱反射部材30が設けられている。言い換えれば、熱反射部材30のシート搬送方向上流側部分は、定着ベルトユニット20Aのシート搬送方向上流側部分及び入口ガイド23のシート搬送面に対向するように配置されている。また、熱反射部材30のシート搬送方向下流側部分は、定着ベルトユニット20Aのシート搬送方向下流側部分及び排紙ガイド25のシート搬送面に対向するように配置されている。
ここで、この熱反射部材30は定着部5Aから放射される赤外線(熱線)を反射して入口ガイド23及び排紙ガイド25に向かわせるためのものである。そして、この反射部材である熱反射部材30の内周面には定着ベルト20から放射される赤外線を反射するための熱反射層31が設けられている。また、熱反射部材30の上方には断熱用の定着カバー501が設けられており、この定着カバー501により定着ベルトユニット20Aの外部への熱の移動を抑制している。
ここで、湾曲形状を有した反射面を構成する熱反射層31は、例えばアルマイト、又は鏡面加工されたアルミニウム、ステンレス、鉄板により形成されている。また、熱反射層31は、ニッケル、クロム、パラジウム、亜鉛、すず、金及び銀などによってメッキすることにより放射率が0.5以下になるようにしてもよい。
ところで、熱反射部材30は、熱源である定着ヒータ16から、定着ベルト20を介して放射される赤外線の一部を入口ガイド23及び排紙ガイド25のシート搬送面を構成する吸熱層25cへ向けて効率よく反射するように、なだらかに湾曲している。
そして、図5に示すように定着ベルト20から矢印方向に赤外線(熱線)が放射され、放射された赤外線の一部が熱反射部材30へ向かうと、この赤外線は、ある入射角で熱反射層31へ向かい、熱反射層31の法線と対称に反射される。
図6は、熱反射部材30の湾曲面をミクロ的にみたときの入射角、反射角、傾斜角の関係を示す図である。入射光と反射光は、熱反射層31の法線に対して対称であり、またミクロな鏡面における局所的な入射角は局所的な反射角と等しいので、傾斜角φ、入射角θ1、反射角θ2は、次のような関係になる。
2φ=θ1+θ2
そして、このようにして反射された赤外線は、やがて図5に示すように入口ガイド23の吸熱面23c及び排紙ガイド25の吸熱面25cへ到達し、吸収される。この結果、赤外線を吸収した入口ガイド23の吸熱面23c及び排紙ガイド25の吸熱面25cの温度が上昇する。また、熱反射部材30によって反射された赤外線が入口ガイド23及び排紙ガイド25へ向かう経路の空間、すなわちシート搬送空間の温度も上昇する。
つまり、本実施の形態において、シートSが定着装置5へ到達する前、定着装置5をスタンバイ状態にさせるとき、入口ガイド23及び排紙ガイド25を温めることができる。また、熱反射部材30と入口ガイド23及び排紙ガイド25との間のシート搬送空間も温めることができる。
そして、このように定着部5Aから発する熱を用いて入口ガイド23及びシート搬送空間を温めることにより、定着部5Aに達する前にシートを予め加熱することができ、これにより比較的少ない消費電力であっても、定着性を向上させることができる。また、定着部5Aから発する熱を用いて排紙ガイド25及びシート搬送空間を温めることにより、結露を防止することができ、これにより画像や搬送における不良を防ぐと同時に、低コスト及び省エネを実現することができる。
このように、定着装置5の定着部5Aから放射される赤外線を熱反射部材30によって入口ガイド23及び排紙ガイド25に向かわせることにより、低コストで、かつ簡単な構成で確実にトナー画像を定着することができると共に結露を防ぐことができる。
なお、これまでの説明においては、定着部5Aから放射される赤外線(熱線)を熱反射部材30によって入口ガイド23及び排紙ガイド25に向かわせる場合について述べてきたが、本発明は、これに限らない。
例えば、使用環境等により結露の心配のない場合には、赤外線を入口ガイド23だけに向かわせるようにしても良い。つまり、使用環境等により、定着部5Aから放射される赤外線(熱線)を熱反射部材30によって入口ガイド23及び排紙ガイド25の少なくとも一方に向かわせるようにすれば良い。
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。
図7は、本実施の形態に係る定着装置の構成を示す図である。なお、図7において、既述した図2と同一符号は、同一または相当部分を示している。
図7において、30Aは熱反射部材であり、この熱反射部材30Aは、第1熱反射部材32と、第2熱反射部材35とに分割されている。ここで、この第1熱反射部材32は、定着ベルトユニット20Aのシート搬送方向上流側部分及び入口ガイド23のシート搬送面に対向するように配置されている。また、第2熱反射部材35は、定着ベルトユニット20Aのシート搬送方向下流側部分及び排紙ガイド25のシート搬送面に対向するように配置されている。
さらに、定着部5Aよりもシート搬送方向上流側の第1反射部分である第1熱反射部材32と、定着部5Aよりもシート搬送方向下流側の第2反射部分である第2熱反射部材35は、制御手段42の出力信号により動作する動作機構41により連結されている。この制御手段42は、移動機構である動作機構41を介して、例えばシートSが定着装置5を通過する場合は、図7に示すように第1及び第2熱反射部材32,35を熱線を反射する位置に移動させ、第1及び第2熱反射部材32,35を開放状態にする。
そして、このように第1及び第2熱反射部材32,35を開放状態にすることにより、定着部5Aから放射される赤外線を入口ガイド23及び排紙ガイド25に向かわせて入口ガイド23及び排紙ガイド25を温めることができる。また、第1及び第2熱反射部材32,35と、入口ガイド23及び排紙ガイド25との間のシート搬送空間も温めることができる。
また、シートSが定着装置5を通過しない場合、即ち通紙ジョブが終了して定着動作が終了すると、図7に示すように、第1及び第2熱反射部材32,35を、一端がそれぞれ入口ガイド23及び排紙ガイド25に当接する位置に移動させる。そして、このような位置に移動することにより、第1及び第2熱反射部材32,35は、入口ガイド23及び排紙ガイド25と共に定着ベルトユニット20Aを囲むことができる。
このように、本実施の形態においては、第1及び第2熱反射部材32,35を、熱線を反射する位置と、一端が入口ガイド23及び排紙ガイド25に当接し、入口ガイド23及び排紙ガイド25と共に定着ベルトユニット20Aを囲む位置とに移動可能としている。
そして、通紙ジョブが終了して定着動作が終了すると、熱源である定着ヒータ16を含む定着ベルトユニット20Aを囲むことにより、定着装置内部の保温性が向上し、熱の拡散を防ぐことができる。この結果、通紙ジョブが終了してから次の通紙ジョブの時間が長いときでも、比較的短い時間で定着部5Aをスタンバイ状態にすることができ、消費電力を少なくすることができる。
本発明の第1の実施の形態に係る定着装置を備えた画像形成装置の一例であるカラー複写機の概略構成を示す図。 上記定着装置の構成を説明する側面図。 上記定着装置を構成する定着ベルト、加圧ローラ等を示す斜視図。 上記定着装置を構成する入口ガイドの構成を説明する図。 上記定着装置を構成する熱反射部材により定着ベルトから放射され赤外線が反射される様子を示す図。 上記熱反射部材により反射される赤外線の入射角、反射角、傾斜角との関係を示す図。 本発明の第2の実施の形態に係る定着装置の構成を説明する図。 上記定着装置の通紙ジョブが終了した後の状態を示す図。
符号の説明
5 定着装置
5A 定着部
16 定着ヒータ
20 定着ベルト
20A 定着ベルトユニット
22 加圧ローラ
23 入口ガイド
23a 基材
23b 断熱層
23c 吸熱層
25 排紙ガイド
25a 基材
25b 断熱層
25c 吸熱層
30 熱反射部材
30A 熱反射部材
31 熱反射層
32 第1熱反射部材
35 第2熱反射部材
41 動作機構
S シート
T 未定着トナー像

Claims (6)

  1. トナー画像が転写されたシートを加熱して前記トナー画像をシートに定着させる定着装置において、
    前記トナー画像が転写されたシートを加熱する定着部と、
    前記定着部のシート搬送方向上流側に設けられ、前記トナー画像が転写されたシートを前記定着部に案内する上流搬送ガイドと、
    前記定着部のシート搬送方向下流側に設けられ、前記定着部により前記トナー画像が定着したシートを下流側に案内する下流搬送ガイドと、
    前記定着部から放射される熱線を反射して前記上流搬送ガイド及び前記下流搬送ガイドの少なくとも一方に向かわせる反射部材と、を備えたことを特徴とする定着装置。
  2. 前記上流搬送ガイド及び前記下流搬送ガイドのうち熱線が反射されるガイドは、基材と、吸熱材で構成される表層と、前記基材と前記表層との間に設けられた断熱層とを有していることを特徴とする請求項1記載の定着装置。
  3. 前記反射部材は、前記定着部の前記熱線を放射する熱源の一部を囲むように設けられると共に、前記熱源に臨む湾曲形状の反射面を有していることを特徴とする請求項1又は2記載の定着装置。
  4. 前記反射部材を、前記定着部よりもシート搬送方向上流側の第1反射部分と、前記定着部よりもシート搬送方向下流側の第2反射部分とに分割し、前記第1反射部分及び前記第2反射部分を、前記熱線を反射する位置と、一端が前記上流搬送ガイド及び前記下流搬送ガイドに当接し、前記上流搬送ガイド及び前記下流搬送ガイドと共に前記熱源を囲む位置とに移動可能としたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の定着装置。
  5. 前記第1反射部分及び前記第2反射部分を、前記熱線を反射する位置と前記熱源を囲む位置に移動させる移動機構を備え、定着動作が終了すると、前記第1反射部分及び前記第2反射部分を、前記熱源を囲む位置に移動させるように前記移動機構を制御することを特徴とする請求項4記載の定着装置。
  6. 画像形成部と、前記画像形成部で形成されたトナー画像が転写されたシートを加熱して前記トナー像をシートに定着させる前記請求項1乃至5のいずれか1項に記載の定着装置とを備えたことを特徴とする画像形成装置。
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