JP6880926B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

この発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ、又は、それらの複合機等の画像形成装置に関するものである。
従来から、複写機やプリンタ等の画像形成装置において、定着工程時にシートに生じたカール(バックカール)を矯正するために、定着装置の下流側にバックカール矯正機構を設ける技術が知られている(例えば、特許文献1、2参照。)。
詳しくは、特許文献1、2における画像形成装置は、定着装置の下流側に、駆動ローラと従動ローラとからなる搬送ローラ対(補助ローラ対)が設置されている。さらに、その搬送ローラ対の下流側には、搬送ローラ対によって搬送されるシートに接触しない退避位置と、搬送ローラ対によって搬送されるシートを押圧してシートのカールを矯正する矯正位置と、を切り替え可能に構成されたガイド部材が設けられている。
そして、駆動ローラと従動ローラとが圧接して形成されるニップ部にシートを挟持しながら、駆動ローラと従動ローラとがそれぞれ搬送方向に沿うように回転することで、搬送ローラ対によって定着工程後のシートがガイド部材の位置に向けて挟持・搬送されることになる。そして、バックカールが生じたシートは、搬送ローラ対によって挟持・搬送されながら、矯正位置に移動したガイド部材に押圧されてカール矯正されることになる。
上述した従来の画像形成装置は、定着装置の下流側に設置したカール矯正機構によって、定着工程時に生じたシートのカールが矯正される効果が期待できるものの、その効果はまだまだ不充分なものであった。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、定着工程時に生じたシートのカールが充分に矯正される、画像形成装置を提供することにある。
この発明における画像形成装置は、定着部材と加圧部材とが圧接する定着ニップ部に対して所定の搬送方向にシートを搬送して、当該シートの表面に担持されたトナー像を定着する定着装置と、前記定着ニップ部に対して前記搬送方向の下流側に設置されて、駆動ローラと従動ローラとからなり、前記駆動ローラと前記従動ローラとのニップ部にシートを挟持した状態で前記搬送方向に沿うように回転駆動されて当該シートを前記搬送方向に搬送する補助ローラ対と、前記補助ローラ対に対して前記搬送方向の下流側であって前記補助ローラ対の近傍に設置されて、前記補助ローラ対の前記ニップ部を通る仮想接線を遮らない第1位置と、前記仮想接線を遮るように突出して前記補助ローラ対から送出されるシートの搬送を案内しつつ当該シートに対して前記定着ニップ部にて形成されるカールの方向とは逆方向の逆カールを形成して当該カールを矯正する第2位置と、を移動機構によって移動可能に構成されたガイド部材と、を備え、前記駆動ローラと前記従動ローラとのうち前記ガイド部材に対向する側に配置されたローラは、幅方向に間隔をあけて配置された複数のローラ部を具備し、前記ガイド部材は、幅方向に間隔をあけて配置された複数のリブ状部材を具備し、前記複数のリブ状部材は、それぞれ、前記幅方向に直交する断面でみたときに前記搬送方向の先端から後端にかけて直線状に形成されたリブ面を有し、前記ガイド部材は、前記第2位置に位置した状態で、矯正されるシートに対向する前記リブ面が前記仮想接線に対して前記搬送方向になす角度が、前記複数のリブ状部材のうち、幅方向中央部に設置されたリブ状部材の前記角度に比べて幅方向両端部に設置されたリブ状部材の前記角度が小さくなるように形成されるとともに、前記幅方向に直交する断面でみたときに、前記リブ面における前記搬送方向の上流側が前記ローラ部にオーバーラップするように形成されたものである。
本発明によれば、定着工程時に生じたシートのカールが充分に矯正される、画像形成装置を提供することができる。
この発明の実施の形態における画像形成装置を示す全体構成図である。 定着装置から排紙ローラ対に至る排紙搬送路を示す拡大図である。 補助ローラ対の駆動ローラと、ガイド部材と、を回転軸方向に示す概略図である。 第2位置に位置した状態のガイド部材における、(A)幅方向中央部を示す図と、(B)幅方向両端部を示す図と、である。 シートとして厚紙が搬送されるときの排紙搬送路を示す図である。 両面プリント時において、(A)オモテ面に定着工程が施された後のシートの軌跡を示す図と、(B)ウラ面に定着工程が施された後のシートの軌跡を示す図と、である。 変形例1における、第2位置に位置した状態のガイド部材の、(A)第1リブ状部材を示す図と、(B)第2リブ状部材を示す図と、(C)第3リブ状部材を示す図と、である。 変形例2における、補助ローラ対の駆動ローラと、ガイド部材と、を回転軸方向に示す概略図である。
以下、この発明を実施するための形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
まず、図1にて、画像形成装置1における全体の構成・動作について説明する。
図1に示すように、本実施の形態における画像形成装置1は、タンデム型カラープリンタである。画像形成装置本体1の上方にあるボトル収容部101には、各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)に対応した4つのトナーボトル102Y、102M、102C、102Kが着脱可能(交換可能)に設置されている。
ボトル収容部101の下方には中間転写ユニット85が配設されている。その中間転写ユニット85の中間転写ベルト78(像担持体)に対向するように、各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)に対応した作像部4Y、4M、4C、4Kが並設されている。
画像形成装置本体1の下方には、用紙等のシートPが複数枚重ねて収納された給紙部12(給紙カセット)が設置されている。
また、画像形成装置本体1の右上方には、シートPをスタック部100に向けて搬送(排紙)したり、シートPを反転(スイッチバック)させて両面搬送路K5に向けて搬送したりするための搬送装置30が設置されている。
各作像部4Y、4M、4C、4Kには、それぞれ、感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kが配設されている。また、各感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kの周囲には、それぞれ、帯電部75、現像装置76、クリーニング装置77、除電部、等が配設されている。そして、各感光体ドラム5Y、5M、5C、5K上で、作像プロセス(帯電工程、露光工程、現像工程、転写工程、クリーニング工程)がおこなわれて、各感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kの表面に各色の画像が形成されることになる。
感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kは、メインモータによって図1の時計方向に回転駆動される。そして、帯電部75の位置で、感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kの表面が一様に帯電される(帯電工程である。)。
その後、感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kの表面は、露光部3(書込み部)から発せられたレーザ光の照射位置に達して、この位置での露光走査によって各色に対応した静電潜像が形成される(露光工程である。)。
その後、感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kの表面は、現像装置76との対向位置に達して、この位置で静電潜像が現像されて、各色のトナー像が形成される(現像工程である。)。
その後、感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kの表面は、中間転写ベルト78及び第1転写バイアスローラ79Y、79M、79C、79Kとの対向位置に達して、この位置で感光体ドラム5Y、5M、5C、5K上のトナー像が中間転写ベルト78上に転写される(1次転写工程である。)。このとき、感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kの表面には、僅かながら未転写トナーが残存する。
その後、感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kの表面は、クリーニング装置77との対向位置に達して、この位置で感光体ドラム5Y、5M、5C、5K上に残存した未転写トナーがクリーニング装置77のクリーニングブレードによって機械的に回収される(クリーニング工程である。)。
最後に、感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kの表面は、除電部との対向位置に達して、この位置で感光体ドラム5Y、5M、5C、5K上の残留電位が除去される。
こうして、感光体ドラム5Y、5M、5C、5K上でおこなわれる、一連の作像プロセスが終了する。
その後、現像工程を経て各感光体ドラムの表面に形成した各色のトナー像を、中間転写ベルト78の表面に重ねて転写する。こうして、中間転写ベルト78の表面にカラー画像が形成される。
ここで、中間転写ユニット85は、中間転写ベルト78、4つの1次転写バイアスローラ79Y、79M、79C、79K、2次転写バックアップローラ82、クリーニングバックアップローラ83、テンションローラ84、中間転写クリーニング装置80、等で構成される。中間転写ベルト78は、3つのローラ82〜84によって張架・支持されるとともに、メインモータに連結された1つのローラ82の回転駆動によって図1中の矢印方向に無端移動される。
4つの1次転写バイアスローラ79Y、79M、79C、79Kは、それぞれ、中間転写ベルト78を感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kとの間に挟み込んで1次転写ニップを形成している。そして、1次転写バイアスローラ79Y、79M、79C、79Kに、トナーの極性とは逆の転写バイアスが印加される。
そして、中間転写ベルト78は、矢印方向に走行して、各1次転写バイアスローラ79Y、79M、79C、79Kの1次転写ニップを順次通過する。こうして、感光体ドラム5Y、5M、5C、5K上の各色のトナー像が、中間転写ベルト78の表面に重ねて1次転写される(1次転写工程である。)。
その後、各色のトナー像が重ねて1次転写された中間転写ベルト78は、転写装置としての2次転写ローラ89との対向位置に達する。この位置では、2次転写バックアップローラ82が、2次転写ローラ89(転写装置)との間に中間転写ベルト78を挟み込んで2次転写ニップを形成している。そして、中間転写ベルト78上に形成された4色のトナー像は、この2次転写ニップの位置に搬送されたシートP上に転写される(2次転写工程である。)。このとき、中間転写ベルト78には、シートPに転写されなかった未転写トナーが残存する。
その後、中間転写ベルト78は、中間転写クリーニング装置80の位置に達する。そして、この位置で、中間転写ベルト78上の未転写トナーが回収される。
こうして、中間転写ベルト78上でおこなわれる、一連の転写プロセスが終了する。
ここで、2次転写ニップの位置に搬送されるシートPは、装置本体1の下方に配設された給紙部12から、第1搬送路K1を経由して搬送されたものである。
詳しくは、給紙部12には、転写紙等のシートPが複数枚重ねて収納されている。そして、給紙ローラ31が図1中の反時計方向に回転駆動されると、給紙ローラ31とフリクションパッド32との間に挟まれた一番上のシートPが、第1搬送路K1を形成するガイド板に案内されながら、レジストローラ対33(タイミングローラ対)のローラ間に向けて給送される。
レジストローラ対33(タイミングローラ対)に搬送されたシートPは、回転駆動を停止したレジストローラ対33のローラニップ(ニップ部)の位置で一旦停止する。そして、中間転写ベルト78上のカラー画像にタイミングを合わせて、レジストローラ対33が回転駆動されて、シートPが2次転写ニップ(画像形成部)に向けて搬送される。こうして、シートP上に、所望のカラー画像が転写される。
その後、2次転写ニップ(画像形成部)の位置でカラー画像が転写されたシートPは、定着装置20の位置に搬送される。そして、この位置(定着部材としての定着ベルト21と加圧部材としての加圧ローラ22とが圧接して形成された定着ニップ部である。)で、熱と圧力とにより、表面に担持されたトナー像がシートP上に定着される(定着工程である。)。
ここで、本実施の形態では、定着部材として定着ベルトを用いたが、定着部材として定着ローラや定着フィルムなどを用いることもできる。また、本実施の形態では、加圧部材として加圧ローラを用いたが、加圧部材として加圧ベルトや加圧パッドなどを用いることもできる。
そして、定着工程後のシートPは、補助ローラ対53によって挟持・搬送されながらガイド部材55の位置を通過して、切替部材45(分岐爪)によって排紙搬送路K2に案内されて、排紙ローラ対41(搬送ローラ対)によって、装置外へと排出される。排紙ローラ対41によって装置外に排出されたシートPは、出力画像として、スタック部100上に順次スタックされる。
こうして、画像形成装置における、一連の画像形成プロセスが完了する。
ここで、上述した給紙部12からスタック部100に至るシートP(又は、画像形成装置1)の動作は、片面プリントモード(シートPのオモテ面のみに画像を形成するモードである。)が選択されている場合のものである。
なお、片面プリントモード時(又は、両面プリントモード時において両面へのプリントが終了した後のシートPをスタック部100に排出するとき)には、排紙搬送路K2を開放して中継搬送路K3を閉鎖するように切替部材45が支軸45a(回動軸)を中心にして反時計方向に回動した位置(図1に示す位置である。)で停止することになる(図2、図5、図6(B)をも参照できる。)。
これに対して、両面プリントモード(シートPのオモテ面とウラ面とにそれぞれ画像を形成するモードである。)が選択されている場合には、以下のようにシートP(又は、画像形成装置1)が動作することになる。
給紙部12から給送されたシートPが、第1搬送路K1、2次転写ニップを経由して定着装置20に達するまでの工程は、片面プリントモード時のものと同様である。そして、定着工程後のシートP(オモテ面に画像が形成された状態のものである。)は、切替部材45によって中継搬送路K3を経由してスイッチバック搬送路K4に案内される。このとき、排紙搬送路K2を閉鎖して中継搬送路K3を開放するように切替部材45が支軸45a(回動軸)を中心にして時計方向に回動した位置で停止することになる(図6(A)を参照できる。)。
そして、スイッチバック搬送路K4において、シートPの後端部(搬送方向の後端部である。)がスイッチバックローラ42のニップ部に達すると(シートPの後端部が中継搬送路K3と両面搬送路K5との分岐点を通過すると)、スイッチバックローラ42の回転駆動を一時的に停止させる。このとき、シートP(オモテ面に対して定着工程が施された後のシートPである。)は、スイッチバックローラ42によって後端部が保持された状態で、先端部の側が露呈部として装置の外部(スタック部100の上方の位置である。)に露呈した状態になる。
その後、スイッチバックローラ42を逆方向に回転駆動することで、シートPの搬送方向を逆転させて、両面搬送路K5に向けてシートPを搬送する。このとき、中継搬送路K3を閉鎖して排紙搬送路K2(及び、両面搬送路K5)を開放するように切替部材45が支軸45aを中心にして反時計方向に回動した位置で停止している。
その後、図1を参照して、両面搬送路K5に導かれたシートPは、両面搬送路K5に設置された複数の搬送ローラ46、47によって搬送されて、2次転写ニップの位置に導かれる。そして、シートPは、この位置で、オモテ面への2次転写工程時と同じように、ウラ面への2次転写工程がおこなわれて、その後に定着装置20に向けて搬送されて、ウラ面への定着工程がおこなわれる。
そして、定着工程後のシートP(両面へのプリントが終了した後のシートPである。)は、先に説明したように、排紙搬送路K2を経て排紙ローラ対41のニップ部に導かれて、排紙ローラ対41によって装置外へと排出されて、スタック部100上に順次スタックされる。
次に、図2にて、画像形成装置本体1に設置される定着装置20の構成・動作について詳述する。
図2を参照して、定着装置20は、定着部材としての定着ベルト21(ベルト部材)、固定部材26(ニップ部形成部材)、補強部材23、加熱手段としての2つのヒータ25(熱源)、加圧部材としての加圧ローラ22、反射部材27、等で構成される。
ここで、定着ベルト21(定着部材)は、薄肉で可撓性を有する無端状ベルトであって、図2中の矢印方向(反時計方向)に回転(走行)する。定着ベルト21は、内周面(固定部材26との摺接面である。)側から、基材層、弾性層、離型層が順次積層されていて、その全体の厚さが1mm以下に設定されている。
定着ベルト21の基材層は、層厚が30〜50μmであって、ステンレス、ニッケル等の金属材料やポリイミド等の樹脂材料で形成されている。
定着ベルト21の弾性層は、層厚が100〜300μmであって、シリコーンゴム、発泡性シリコーンゴム、フッ素ゴム、等のゴム材料で形成されている。弾性層を設けることで、ニップ部における定着ベルト21表面の微小な凹凸が形成されなくなり、シートP上のトナー像Tに均一に熱が伝わりユズ肌画像の発生が抑止される。
定着ベルト21の離型層は、層厚が5〜50μmであって、PFA(テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、ポリイミド、ポリエーテルイミド、PES(ポリエーテルサルファイド)、等の材料で形成されている。離型層を設けることで、トナーT(トナー像)に対する離型性(剥離性)が担保される。
定着ベルト21の内部(内周面側)には、固定部材26、2つのヒータ25、補強部材23、反射部材27、等が固設されている。
ここで、固定部材26は、定着ベルト21の内周面に摺接するように固定されている。そして、固定部材26が定着ベルト21を介して加圧ローラ22に圧接することで、シートPが搬送されるニップ部が形成される。
そして、定着ベルト21は、その内部に設置されたヒータ25の輻射熱(赤外粋光)により直接的に加熱される。
加熱手段としての2つのヒータ25は、いずれも、ハロゲンヒータであって、それぞれの両端部が定着装置20の側板に固定されている。そして、装置本体1の電源部により出力制御されたヒータ25の輻射熱によって、定着ベルト21において主としてニップ部を除く部分であってヒータ25に対向する対向面(定着ベルト21の周方向の一部である。)が加熱される。さらに、加熱された定着ベルト21の表面からシートP上のトナー像に熱が加えられる。なお、ヒータ25の出力制御は、定着ベルト21表面に対向するサーモパイル等の温度センサによるベルト表面温度の検知結果に基いておこなわれる。また、このようなヒータ25の出力制御によって、定着ベルト21の温度(定着温度)を所望の温度に設定することができる。
ここで、本実施の形態では、ニップ部を形成する固定部材26の強度を補強する補強部材23が、定着ベルト21の内周面側に固設されている。そして、補強部材23が固定部材26及び定着ベルト21を介して加圧ローラ22に当接することで、定着ニップ部において固定部材26が加圧ローラ22の加圧力を受けて大きく変形する不具合を抑止している。
また、本実施の形態では、補強部材23における、ヒータ25に対向する面の側に、反射部材27(反射板)が固設されている。すなわち、補強部材23は、その内部(凹部の内側)に反射部材27を介してヒータ25が配設されている。これにより、ヒータ25から補強部材23に向かう熱(補強部材23を加熱する熱)が反射部材27で反射されて定着ベルト21の加熱に用いられることになるために、定着ベルト21の加熱効率がさらに向上することになる。なお、反射部材27の材料としては、アルミニウムやステンレス等を用いることができる。
図2を参照して、加圧ローラ22(ニップ部の位置で定着ベルト21の外周面に当接する加圧部材である。)は、中空構造の芯金上に弾性層を形成したものである。加圧ローラ22の弾性層は、発泡性シリコーンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム等の材料で形成されている。なお、弾性層の表層にPFA、PTFE等からなる薄肉の離型層を設けることもできる。加圧ローラ22は定着ベルト21に圧接して、双方の部材間に所望の定着ニップ部を形成する。また、加圧ローラ22には駆動モータ91(駆動手段)の駆動ギアに噛合するギアが設置されていて、加圧ローラ22は図2中の矢印方向(時計方向)に回転駆動される。
また、本実施の形態において、定着ベルト21の内周面に摺接する固定部材26は、加圧ローラ22との対向面(摺接面)が、加圧ローラ22の曲率にならうように凹状に形成されている。これにより、シートPは加圧ローラ22の曲率にならうように定着ニップ部から送出されるために、定着工程後のシートPが定着ベルト21に吸着して分離しないような不具合を抑止することができる。
以下、上述のように構成された定着装置20の通常時の動作について簡単に説明する。
装置本体1の電源スイッチが投入されると、ヒータ25に電力が供給されるとともに、加圧ローラ22の図2中の矢印方向の回転駆動が開始される。これにより、定着ニップ部における加圧ローラ22との摩擦力によって、定着ベルト21も図2中の矢印方向に従動回転する。
その後、給紙部12からシートPが給送されて、2次転写ローラ89の位置で、シートP上に未定着のカラー画像が担持(転写)される。未定着画像(トナー像)が担持されたシートPは、搬送ガイド板に案内されながら図2の破線矢印方向に搬送されて、圧接状態にある定着ベルト21及び加圧ローラ22の定着ニップ部に送入される。
そして、ヒータ25によって加熱された定着ベルト21による加熱と、補強部材23によって補強された固定部材26と加圧ローラ22との押圧力とによって、シートPの表面にトナー像が定着される。その後、定着ニップ部から送出されたシートPは、分離板52と搬送ガイド板51との間を通過した後に、補助ローラ対53によって、破線矢印方向にさらに搬送されることになる。
なお、本実施の形態では、定着ベルト21を加熱する加熱手段としてヒータ25を用いたが、定着ベルトを加熱する加熱手段として電磁誘導コイルや抵抗発熱体などを用いることもできる。また、本実施の形態では、加熱手段によって定着部材(定着ベルト21)を内周面側から加熱するように構成したが、加熱手段によって定着部材を外周面側から加熱するように構成することもできる。
以下、図2〜図6等を用いて、本実施の形態における画像形成装置1の、特徴的な構成・動作について詳述する。
先に図1、図2を用いて説明したように、本実施の形態における画像形成装置1には、定着ニップ部(定着ベルト21と加圧ローラ22とが圧接する部分である。)に対して搬送方向の下流側に、補助ローラ対53が設置されている。補助ローラ対53は、駆動手段としての駆動モータ91によって搬送方向に沿うように回転駆動されて定着ニップ部から送出されるシートPを搬送方向に搬送する。
詳しくは、図2、図3等を参照して、補助ローラ対53は、駆動ローラ53aと従動ローラ53bとで構成されている。駆動ローラ53aは、金属材料からなる軸部53a1(芯金)上に、シリコン、EPDM、ウレタン、フッ素ゴム等の高摩擦係数のソリッドゴム材料からなるローラ部53a2が、幅方向(図2の紙面垂直方向で合って、図3の左右方向である。)の複数箇所に分割して形成されたものである。すなわち、駆動ローラ53a(駆動ローラ53aと従動ローラ53bとのうちガイド部材55に対向する側に配置されたローラである。)には、幅方向に間隔をあけて配置された複数のローラ部53a2(本実施の形態では、4つのローラ部53a2である。)が設けられている。また、駆動ローラ53aの軸部53a1の一端側には、従動ギア96が設置されている。また、駆動ローラ53aの従動ギア96は、駆動モータ91(駆動手段)のモータ軸に設置された駆動ギア95に噛合している。
また、従動ローラ53bは、金属材料からなる中空構造の軸部(芯金)上に、厚さが30〜300μm程度のPFA、ETFA、FEP等からなる低摩擦係数の弾性層(チューブ)が幅方向にわたって形成されたものであって、スプリングによって駆動ローラ53aのローラ部53a2に圧接してニップ部を形成するように付勢されている。従動ローラ53bの軸部を中空構造とすることで、低熱容量化されて、シートPから生じる水蒸気による結露を防止することができる。また、従動ローラ53bの軸部に低摩擦係数の弾性層を設けることで、従動ローラ53bの表面にトナーが付着しにくくなる。
なお、本実施の形態において、駆動ローラ53aは、定着工程後のシートPの非定着面に接触する側に配置され、従動ローラ53bは、定着工程後のシートPの定着面(定着直後の定着画像が担持された表面である。)に接触する側に配置されている。
このような構成により、駆動モータ91の稼働によって、駆動ローラ53aが図2の時計方向に回転駆動されて、駆動ローラ53aとの摩擦抵抗によって従動ローラ53bも図2の反時計方向に従動回転することになる。このようにして、補助ローラ対53によってシートPが図2の破線矢印方向(搬送方向)に挟持・搬送されることになる。すなわち、駆動モータ91、駆動ギア95、従動ギア96などが、補助ローラ対53を回転駆動する駆動手段として機能することになる。
ここで、本実施の形態において、駆動手段は、補助ローラ対53が搬送方向に沿う正方向(図2の矢印方向である。)にのみ回転して逆方向には回転しないように、補助ローラ対53に対して駆動力を伝達するワンウェイクラッチ機構が設けられている。詳しくは、駆動ローラ53aに設置された従動ギア96は、ワンウェイクラッチ97が内周部に一体的に形成されたワンウェイギアであって、従動ギア96がワンウェイクラッチ97を介して軸部53a1に挿入された状態になっている。このような構成により、駆動ローラ53aは、図2の時計方向の駆動力が作用したときにのみその方向に回転して、反時計方向の駆動力が作用した時には回転せずに空転することになるため、シートPの良好な搬送性が維持されるとともに、シートPが定着装置20の位置でジャム(紙詰り)してしまったときにシートPがユーザーによって搬送方向の逆方向に引き抜かれてしまう不具合などを防止することができる。
また、本実施の形態における画像形成装置1には、補助ローラ対53に対して搬送方向の下流側に、排紙ローラ対41が設置されている。排紙ローラ対41は、駆動ローラと従動ローラとからなり、駆動モータ91によって搬送方向に沿うように回転駆動されて補助ローラ対53から送出されるシートPを搬送方向に搬送して画像形成装置本体1の外部に排出するものである。排紙ローラ対41における駆動ローラと従動ローラとは、いずれも、軸部(芯金)上に、ゴム材料、樹脂材料などからなるローラ部が形成されたものであって、駆動モータ91にギア列を介して連結された駆動ローラが回転駆動されることで、それぞれのローラが図2の矢印方向に回転してシートPを挟持・搬送することになる。
また、搬送ローラ対としての補助ローラ対53は、そのニップ部から従動ローラ53bの側に湾曲した排紙搬送路K2(図2の垂直方向下方から水平方向左方に向けて湾曲する搬送路である。)に設置されている。
ここで、図2〜図6等を参照して、本実施の形態における画像形成装置1には、補助ローラ対53に対して搬送方向の下流側であって補助ローラ対53の近傍で駆動ローラ53aに対向する側に、ガイド部材55が設置されている。
このガイド部材55は、補助ローラ対53のニップ部を通る仮想接線Z(図2、図4、図5にて一点鎖線で示す接線である。)を遮らない第1位置(図5の位置である。)と、その仮想接線Zを遮るように突出して補助ローラ対53から送出されるシートPの搬送を案内しつつシートPに対して定着ニップ部にて形成されるカールの方向とは逆方向の逆カールを形成して当該カールを矯正する第2位置(図2、図4の位置である。)と、を移動機構93によって移動可能に構成されたものである。
詳しくは、図3を参照して、ガイド部材55は、幅方向(図2の紙面垂直方向であって、図3の左右方向である。)に間隔をあけて配置された複数のリブ状部材55A〜55C(本実施の形態では、5つのリブ状部材である。)が設けられたものである。
複数のリブ状部材55A〜55Cは、矯正されるシートPに対向するガイド面として機能するリブ面W(図4等を参照できる。)を有している。
さらに具体的に、ガイド部材55は、支軸55b上において、駆動ローラ53a(補助ローラ対53)におけるローラ部53a2とローラ部53a2との間に相当する複数の位置に、略三角形のリブ状部材55A〜55Cが形成されたものであって、駆動ローラ53aの軸部53a1に設置された軸受55aを回転中心として軸部53a1に対して回転可能に設置されている。
また、図3を参照して、ガイド部材55には、ガイド部材55を軸部53a1(軸受55a)を回転中心として図2、図5の反時計方向に回転させるように付勢するスプリング94が接続されている。また、図示は省略するが、ガイド部材55には、スプリング94に付勢されたガイド部材55が図2、図5の反時計方向に制限なく回転することなく、装置本体1に形成された突起部に係合して、図2に示す位置でその回転が制限されるように係止されるストッパ部が形成されている。
また、図3を参照して、ガイド部材55には、スプリング94の付勢力に抗するようにガイド部材55を軸部53a1(軸受55a)を回転中心として図2、図5の時計方向に回転させるように付勢するソレノイド93が接続されている。
すなわち、ソレノイド93やスプリング94等が、ガイド部材55を、図5に示す第1位置と、図2に示す第2位置と、の間で回動させる移動機構として機能することになる。
そして、このように構成された移動機構は、シートPの厚さが所定値X以下である場合には、少なくともシートPがガイド部材55の位置に達する前から通過する後まで、ガイド部材55を第2位置に移動させるように制御される。具体的に、厚さが所定値X以下のシートP(坪量が160g/m2以下のシートPである。)が通紙される場合には、制御部によってソレノイド93への通電がオフ状態にされて、ガイド部材55は図2、図4の回動位置に回動されることになる。
これに対して、移動機構は、シートPの厚さが所定値Xを超える場合には、少なくともシートPがガイド部材55の位置に達する前から通過する後まで、ガイド部材55を第1位置に移動させるように制御される。具体的に、厚さが所定値Xを超えるシートP(坪量が160g/m2を超えるシートPである。)が通紙される場合には、制御部によってソレノイド93への通電がオン状態にされて、ガイド部材55は図5の回動位置に回動されることになる。
このような制御をおこなうのは、厚さが所定値X以下の普通紙や薄紙などのシートPは、コシが弱くて、定着工程時に定着ニップ部における圧力を受けてカール(本実施の形態では、先に説明したように加圧ローラ22の曲率に沿うような方向のカールである。)が生じやすく、厚さが所定値Xを超える厚紙のシートPは、コシが強くて、定着工程時に定着ニップ部における圧力を受けてもカールが生じにくいためである。そのため、厚さが所定値X以下の普通紙や薄紙などのシートPが通紙される場合には、定着ニップ部から送出されたシートP(カールが形成されたシートPである。)に対して、補助ローラ対53で挟持・搬送しながら、ガイド部材55によって逆カール方向に湾曲させるような力を作用させて、カールの矯正をしている。
また、厚さが所定値Xを超える厚紙のシートPは、先に説明したようにカールが生じにくいことに加えて、ガイド部材55を図2の位置に回動させてしまうと、そのコシの強さによってガイド部材55に摺接する力が強くなり過ぎてしまい、シートPの裏面に擦れ跡が形成されてしまったり、ガイド部材55が摩耗してしまったりする。このようなことからも、厚さが所定値Xを超える厚紙のシートPが通紙される場合には、シートPに干渉しない位置にガイド部材55を回動させることになる。
なお、本実施の形態において、先に説明したシートPの厚さは、ユーザーによって操作部(画像形成装置1に対して通信可能に接続されたパソコン、又は、画像形成装置1の外装部に設けられた操作パネル、などである。)に入力される、シートPに関する情報に基いて検知することもできるし、給紙部12や搬送路などに設置される公知の紙厚センサによって直接的に検知することもできる。そして、そのようにして検知したシートPの厚さに基いて、上述したガイド部材55の制御がおこなわれることになる。
ここで、本実施の形態では、先に説明したように、ソレノイド93がオフ状態であるときに、ガイド部材55の回動位置が図2の位置(第2位置)になるように構成している。これは、カール矯正をおこなうための第2位置(図2の位置)の方が、単にシートPとの干渉を避ける第1位置(図5の位置)に比べて、その位置精度を高める必要があるためである。すなわち、第2位置は、ガイド部材55を装置本体1の突起部に係合させてその回動を制限する構成の精度を高めることで、その位置精度が比較的容易に高められることになる。
また、本実施の形態では、図2に示すように、ガイド部材55が第2位置に回動されているときに、ガイド部材55(リブ状部材55A〜55C)の一部が駆動ローラ53a(補助ローラ対53)のローラ部にオーバーラップして、駆動ローラ53a(補助ローラ対53)に対してガイド部材55が近接するように構成されている。このように構成した場合には、駆動ローラ53a(補助ローラ対53)に対してガイド部材55(リブ状部材55A〜55C)が離れた位置に設置される場合に比べて、補助ローラ対53によって挟持・搬送されるシートPに対して効率的かつ確実にカール矯正をおこなうことができる。
ここで、図4を参照して、本実施の形態において、ガイド部材55は、第2位置(図2、図4に示す位置である。)に位置した状態で、矯正されるシートPに対向するガイド面W(リブ面)が仮想接線Z(補助ローラ対53のニップ部を通る仮想接線である。)に対して搬送方向になす角度θ(以下、適宜に「ガイド角度」と呼ぶ。)が、幅方向中央部に比べて幅方向両端部が小さくなるように形成されている。
詳しくは、幅方向に間隔をあけて配置された5つのリブ状部材55A〜55C(図3を参照できる。)のうち、幅方向両端部に配置された2つのリブ状部材55Cのガイド角度θ2が、その他の部分(幅方向中央部)に配置された3つのリブ状部材55A、55Bのガイド角度θ1に比べて、小さくなうように構成されている(θ1>θ2である。)。
すなわち、ガイド部材55が第2の位置に移動している状態では、補助ローラ対53のニップ部から送出されたシートPに対して、幅方向両端部の部分には、両端部のリブ状部材55Cによる比較的急なガイド角度θ2で逆カール方向に大きく湾曲させるような力が作用して、それ以外の部分には、その他のリブ状部材55A、55Bによる比較的緩やかなガイド角度θ1で逆カール方向に小さく湾曲させるような力が作用することになる。
このように構成した場合には、すべてのリブ状部材55A〜55Cのガイド角度をすべて同じ角度(例えば、比較的緩やかなガイド角度θ1や、比較的急なガイド角度θ2である。)に設定する場合に比べて、補助ローラ対53によって挟持・搬送されるシートPに対してバランス良く効率的にカール矯正をおこなうことができる。
詳しくは、定着工程後のシートPに生じるカール(逆カールである。)は、幅方向中央部に比べて幅方向両端部が大きくなる。本実施の形態では、大きなカールが生じる幅方向両端部では、比較的急なガイド角度θ2に設定されたリブ状部材55Cによって逆カール方向に大きく湾曲させて、小さなカールが生じる幅方向中央部では、比較的緩やかなガイド角度θ1に設定されたリブ状部材55A、55Bによって逆カール方向に小さく湾曲させているため、ガイド部材55によってシートPが幅方向にわたってバランス良く効率的にカール矯正されることになる。すなわち、幅方向の位置によって異なるカールの大きさに合わせて、幅方向の位置によってカール矯正力を異ならせているため、シートPが幅方向にわたって均一にカール矯正されることになる。
ここで、本実施の形態では、先に図1等を用いて説明した切替部材45(分岐爪)が、ガイド部材55に対して搬送方向の下流側であってガイド部材55の近傍に設置されている。この切替部材45は、定着ニップ部から送出されるシートPの搬送路を、シートPを排紙ローラ対41の位置に導くための排紙搬送路K2と、シートPを両面搬送路K5(スイッチバック搬送路K4)に導くための中継搬送路K3と、のいずれかに切り替えるためのものであって、不図示のモータによって支軸45aを中心にして回動可能に構成されたものである。
そして、本実施の形態では、両面プリントモード時には、シートPの厚さに関わらず、図6(A)に示すように、オモテ面への定着工程がおこなわれたシートPが通過するときには、切替部材45によって排紙搬送路K2が閉鎖されて中継搬送路K3が開放されるとともに、移動機構93によってガイド部材55が第1位置に移動されて、図6(B)に示すように、ウラ面への定着工程がおこなわれたシートPが通過するときには、切替部材45によって排紙搬送路K2が開放されて中継搬送路K3が閉鎖されるとともに、移動機構93によってガイド部材55が第1位置に移動される。
すなわち、両面プリントモード時には、切替部材45が適宜に搬送路を切り替えるように回動するのに対して、ガイド部材55がシートPの厚さに関わらず常に第1位置(シートPに干渉しない位置である。)に回動した状態になるようにソレノイド93がオン状態に制御される。
このような制御をおこなうのは、両面プリントモード時には、オモテ面に対する定着工程が施されて定着ニップ部を通過した後のシートPにはカールが形成されるものの、ウラ面への定着工程が施されて定着ニップ部を通過した後のシートPにはそのカールを相殺するようなカールが形成されることになるためである。すなわち、両面プリント時には、シートPに対してガイド部材55や従動ローラ53bによるカール矯正をおこなわなくても、最終的に排紙ローラ対41によって排紙されるシートPにカール矯正がされることになる。
また、ウラ面への定着工程が施されて定着ニップ部を通過した後のシートPがガイド部材55に摺接してしまうと、シートPのオモテ面に既に定着されたトナー像がガイド部材55に削られてしまって、画像コスレや光沢スジなどの異常画像が生じてしまうためである。
<変形例1>
図7は、変形例1におけるガイド部材55が第2位置に位置した状態を示す図であって、図7(A)は幅方向の最も中央に位置する第1リブ状部材55Aを示す図であって、図7(B)は第1リブ状部材55Aの両隣に位置する第2リブ状部材55Bを示す図であって、図7(C)は幅方向両端部に位置する第3リブ状部材55Cを示す図である。これらのリブ状部材55A〜55Cの幅方向の位置関係は、図3を参照することができる。
図7に示すように、変形例1において、複数のリブ状部材55A〜55Cは、第2位置に位置した状態でガイド面W(リブ面)が仮想接線Zに対して搬送方向になす角度(ガイド角度θ)が、幅方向中央部に配置されたものから幅方向両端部に配置されたものになるにしたがい漸減するように形成されている。すなわち、第1リブ状部材55Aのガイド角度θ1と、第2リブ状部材55Bのガイド角度θ2と、第3リブ状部材55Cのガイド角度θ2と、は、θ1>θ2>θ3なる関係になっている。
定着工程後のシートPに生じるカールは、幅方向中央部から幅方向両端部に向けて徐々に大きくなるため、幅方向中央部から幅方向両端部に向けて徐々にガイド角度θが小さくなるように、ガイド部材55を構成している。これにより、ガイド部材55によってシートPが幅方向にわたってバランス良く効率的にカール矯正されることになる。
また、図7に示すように、変形例1において、複数のリブ状部材55A〜55Cは、ガイド面W(リブ面)の搬送方向の長さMが、幅方向中央部に配置されたものから幅方向両端部に配置されたものになるにしたがい漸増するように形成されている。すなわち、第1リブ状部材55Aのガイド面Wの長さM1と、第2リブ状部材55Bのガイド面Wの長さM2と、第3リブ状部材55Cのガイド面Wの長さM3と、は、M1<M2<M3なる関係になっている。
リブ状部材のガイド面W(リブ面)の長さMが長くなるほど、シートPに対してカール矯正を施す時間が長くなることになり、カール矯正力が大きくなる。変形例1では、幅方向中央部から幅方向両端部に向かうほど大きくなるカールに合わせて、幅方向中央部から幅方向両端部に向かうほどガイド面Wの長さMを大きくしてカール矯正力を増加しているため、シートPが幅方向にわたって均一にカール矯正されることになる。
<変形例2>
図8は、変形例2における、補助ローラ対53の駆動ローラ53aと、ガイド部材55と、を回転軸方向(幅方向)に示す概略図であって、本実施の形態における図3に対応する図である。
図8を参照して、変形例2における駆動ローラ53aにおいて、複数のローラ部53a2は、幅方向両端部に配置されたものの硬度が、幅方向中央部に配置されたものの硬度に比べて、小さくなるように形成されている。詳しくは、駆動ローラ53aの4つのローラ部53a2のうち、幅方向両端部の2つのローラ部53a2のゴム硬度が、他の2つのローラ部53a2のゴム硬度に比べて、小さくなるように形成されている。
このように構成することにより、補助ローラ対53のニップ部は、幅方向中央部に比べて幅方向両端部の方が、従動ローラ53b(駆動ローラ53aのローラ部53a2よりも硬度が高いローラ部で形成されている。)の曲率に沿うように凹状に湾曲した形状になる。そのため、補助ローラ対53は、定着工程後のカールが生じたシートPに対して、カールが大きくなる幅方向両端部に逆カール方向に湾曲させるような力を作用させて、カール矯正をおこなうことができる。
なお、このように駆動ローラ53aの複数のローラ部53a2の硬度を異ならせることによって、駆動ローラ53aと従動ローラ53bとの線速差が生じてしまうような場合には、通紙領域外において、従動ローラ53bのローラ部に当接するローラ部を駆動ローラ53aに設けて、そのローラ部の硬度を高く設定してもよい。
また、図8に示すように、変形例2における駆動ローラ53aにおいて、複数のローラ部53a2は、幅方向両端部に配置されたものの外径D2が、幅方向中央部に配置されたものの外径D1に比べて、大きくなるように形成されている(D1<D2である。)。
ローラ部53a2の外径Dが大きくなるほど、補助ローラ対53のニップ部でシートPを挟持する時間が長くなって、補助ローラ対53によってカール矯正を施す時間も長くなり、カール矯正力が大きくなる。変形例2では、シートPの幅方向両端部で生じる大きなカールに合わせて、幅方向両端部のローラ部53a2の外径D2を大きくしてカール矯正力を増加しているため、シートPが幅方向にわたって均一にカール矯正されることになる。
以上説明したように、本実施の形態における画像形成装置1は、定着ニップ部(定着装置20)の下流側に補助ローラ対53が設置されて、第1位置とカール矯正する第2位置とを移動機構93によって移動可能に構成されたガイド部材55が、補助ローラ対53近傍の下流側に設置されている。そして、ガイド部材55は、第2位置に位置した状態で、矯正されるシートPに対向するガイド面W(リブ面)が仮想接線Zに対して搬送方向になす角度(ガイド角度θ)が、幅方向中央部に比べて幅方向両端部が小さくなるように形成されている。
これにより、定着工程時に生じたシートPのカールを充分に矯正することができる。
なお、本実施の形態では、中間転写ベルト78(中間転写体)に担持されたトナー像が転写装置としての2次転写ローラ89によってシートP上に転写されるカラー画像形成装置1に対して本発明を適用したが、感光体ドラム(又は、感光体ベルト)に担持されたトナー像が転写装置としての転写ローラ(又は、転写ベルト、転写チャージャ)によってシートP上に転写されるモノクロ画像形成装置に対しても当然に本発明を適用することができる。
そして、そのような場合であっても、本実施の形態のものと同様の効果を得ることができる。
なお、本発明が本実施の形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、本実施の形態の中で示唆した以外にも、本実施の形態は適宜変更され得ることは明らかである。また、前記構成部材の数、位置、形状等は本実施の形態に限定されず、本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にすることができる。
1 画像形成装置(画像形成装置本体)、
20 定着装置、
21 定着ベルト(定着部材)、
22 加圧ローラ(加圧部材)、
41 排紙ローラ対、
45 切替部材、
53 補助ローラ対、
53a 駆動ローラ、
53a1 軸部、 53a2 ローラ部、
53b 従動ローラ、
53a1 軸部(回転中心)、
55 ガイド部材、
55A〜55C リブ状部材、
55a 軸受(回転中心)、 55b 支軸、
91 駆動モータ(駆動手段)、
93 移動機構(ソレノイド)、
94 スプリング(付勢部材)、
Z 仮想接線、 W ガイド面(リブ面)、 θ ガイド角度、
K2 排紙搬送路、 K3 中継搬送路、 K4 スイッチバック搬送路、
K5 両面搬送路、 P シート(記録媒体)。
特開2016−173500号公報 特開2016−177063号公報

Claims (6)

  1. 定着部材と加圧部材とが圧接する定着ニップ部に対して所定の搬送方向にシートを搬送して、当該シートの表面に担持されたトナー像を定着する定着装置と、
    前記定着ニップ部に対して前記搬送方向の下流側に設置されて、駆動ローラと従動ローラとからなり、前記駆動ローラと前記従動ローラとのニップ部にシートを挟持した状態で前記搬送方向に沿うように回転駆動されて当該シートを前記搬送方向に搬送する補助ローラ対と、
    前記補助ローラ対に対して前記搬送方向の下流側であって前記補助ローラ対の近傍に設置されて、前記補助ローラ対の前記ニップ部を通る仮想接線を遮らない第1位置と、前記仮想接線を遮るように突出して前記補助ローラ対から送出されるシートの搬送を案内しつつ当該シートに対して前記定着ニップ部にて形成されるカールの方向とは逆方向の逆カールを形成して当該カールを矯正する第2位置と、を移動機構によって移動可能に構成されたガイド部材と、
    を備え、
    前記駆動ローラと前記従動ローラとのうち前記ガイド部材に対向する側に配置されたローラは、幅方向に間隔をあけて配置された複数のローラ部を具備し、
    前記ガイド部材は、幅方向に間隔をあけて配置された複数のリブ状部材を具備し、
    前記複数のリブ状部材は、それぞれ、前記幅方向に直交する断面でみたときに前記搬送方向の先端から後端にかけて直線状に形成されたリブ面を有し、
    前記ガイド部材は、前記第2位置に位置した状態で、
    矯正されるシートに対向する前記リブ面が前記仮想接線に対して前記搬送方向になす角度が、前記複数のリブ状部材のうち、幅方向中央部に設置されたリブ状部材の前記角度に比べて幅方向両端部に設置されたリブ状部材の前記角度が小さくなるように形成されるとともに、
    前記幅方向に直交する断面でみたときに、前記リブ面における前記搬送方向の上流側が前記ローラ部にオーバーラップするように形成されたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記複数のリブ状部材は、前記第2位置に位置した状態で前記リブ面が前記仮想接線に対して前記搬送方向になす角度が、幅方向中央部に配置されたものから幅方向両端部に配置されたものになるにしたがい漸減するように形成されたことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記複数のリブ状部材は、前記リブ面の前記搬送方向の長さが、幅方向中央部に配置されたものから幅方向両端部に配置されたものになるにしたがい漸増するように形成されたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記複数のローラ部は、幅方向両端部に配置されたものの硬度が、幅方向中央部に配置されたものの硬度に比べて、小さくなるように形成されたことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の画像形成装置。
  5. 前記複数のローラ部は、幅方向両端部に配置されたものの外径が、幅方向中央部に配置されたものの外径に比べて、大きくなるように形成されたことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の画像形成装置。
  6. 前記移動機構は、
    前記シートの厚さが所定値以下である場合には、少なくとも前記シートが前記ガイド部材の位置に達する前から通過する後まで、前記ガイド部材を前記第2位置に移動させて、
    前記シートの厚さが前記所定値を超える場合には、少なくとも前記シートが前記ガイド部材の位置に達する前から通過する後まで、前記ガイド部材を前記第1位置に移動させることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の画像形成装置。
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