JP7267828B2 - 冷蔵庫 - Google Patents

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    • F25D29/00Arrangement or mounting of control or safety devices
    • F25D29/005Mounting of control devices

Description

本発明の実施形態は、冷蔵庫に関する。
冷蔵室よりも低い温度に保たれるチルド室を備えた冷蔵庫が知られている。チルド室は、発酵食品や生鮮食品などの食品を、できるだけ低温で凍らない温度で保存する。
特開2015-102320号公報
ところで今後、冷蔵庫内での食品の鮮度保持に関して、低温温度帯の冷却と高温温度帯の冷却とを交互に繰り返すことでより高いレベルでの食品の鮮度保持が求められる場合が想定される。しかしながら、上記のような制御の運転条件が固定的であると、扉の開閉や食品などの負荷の投入により庫内の温度が上昇した場合に、食品の鮮度保持に関して逆に悪い状態が生じる可能性があり得る。
本発明が解決しようとする課題は、冷蔵庫が置かれている環境や、ユーザによる冷蔵庫の使用状況に応じて、適切な冷却制御を行うことが可能な冷蔵庫を提供することである。
実施形態の冷蔵庫は、筐体と、温度センサと、冷却部と、制御部とを持つ。前記筐体は、貯蔵部を含む。前記冷却部は、前記貯蔵部を冷却する。前記温度センサは、前記筐体内に設けられている。前記制御部は、前記貯蔵部を第1温度帯で冷却するように前記冷却部を制御する低温冷却制御と、前記貯蔵部を前記第1温度帯よりも高い第2温度帯で冷却するように前記冷却部を制御する高温冷却制御とを交互に繰り返すとともに、前記筐体外からの温度影響が生じた場合に、前記低温冷却制御と前記高温冷却制御とのうち少なくとも一方の内容を変更する。前記制御部は、前記温度センサの検出結果に基づいて得られる温度値を所定の周期で取得し、前記低温冷却制御では、前記温度値が前記第1温度帯に到達した後に前記温度値の時間積分を開始することで前記低温冷却制御における指標値を導出し、当該指標値が低温冷却制御用基準値に到達することに応じて前記低温冷却制御を前記高温冷却制御に切り替え、
前記高温冷却制御では、前記温度値が前記第2温度帯に到達した後に前記温度値の時間積分を開始することで前記高温冷却制御における指標値を導出し、当該指標値が高温冷却制御用基準値に到達することに応じて前記高温冷却制御を前記低温冷却制御に切り替える。
第1の実施形態の冷蔵庫を示す正面図。 図1中に示された冷蔵庫のF2-F2線に沿う断面図。 第1の実施形態の冷凍サイクル装置を示す構成図。 第1の実施形態の冷蔵庫の制御部を示すブロック図。 第1の実施形態の冷蔵庫が特別チルド運転を行う場合のチルド室の空気温度の変化を示す図。 第1の実施形態における時間積分値に基づいて低温冷却制御と高温冷却制御の切り替えを行う特別チルド運転での温度値を示す図。 第1の実施形態の冷蔵庫の動作例を示すフローチャート。 第2の実施形態における温度平均値に基づいて低温冷却制御と高温冷却制御の切り替えを行う特別チルド運転での温度値を示す図。 第4の実施形態による扉の開閉に基づく高温冷却制御の実施時間と低温冷却制御の実施時間の変更の例を示す図。 第5の実施形態による庫外の空気温度に基づく高温冷却制御の実施時間と低温冷却制御の実施時間の変更の例を示す図。 第1~第5の実施形態の第1変形例による冷蔵室温度に基づくチルド室温度の推定の例を示す図。
以下、実施形態の冷蔵庫を、図面を参照して説明する。以下の説明では、同一または類似の機能を有する構成に同一の符号を付す。そして、それら構成の重複する説明は省略する場合がある。本明細書では、冷蔵庫の正面に立つユーザから冷蔵庫を見た方向を基準に、左右を定義している。また、冷蔵庫から見て冷蔵庫の正面に立つユーザに近い側を「前」、遠い側を「後ろ」と定義している。
また本明細書で「XXに基づく」とは、「少なくともXXに基づく」ことを意味し、XXに加えて別の要素に基づく場合も含む。また「XXに基づく」とは、XXを直接に用いる場合に限定されず、XXに対して演算や加工が行われたものに基づく場合も含む。「XX」は、任意の要素(例えば任意の情報)である。また、「内容を変更する」とは、決定対象を直接に導出する場合に限定されず、基準値に対して変更を行うことで決定対象を導出する場合も含む。
(第1の実施形態)
[1.冷蔵庫の全体構成]
図1から図7を参照し、第1の実施形態の冷蔵庫1について説明する。まず、冷蔵庫1の全体構成について説明する。ただし、冷蔵庫1は、以下に説明する構成の全てを有する必要はなく、いくつかの構成が適宜省略されてもよい。
図1は、第1の実施形態の冷蔵庫1を示す正面図である。図2は、図1中に示された冷蔵庫1のF2-F2線に沿う断面図である。図1および図2に示すように、冷蔵庫1は、例えば、筐体10、複数の扉11、複数の棚12、複数の容器13、流路形成部品14、冷却部15、および制御盤16を有する。
筐体10は、上壁21、下壁22、左右の側壁23,24、および後壁25を有する。
上壁21および下壁22は、略水平に広がっている。左右の側壁23,24は、下壁22の左右の端部から上方に起立し、上壁21の左右の端部に繋がっている。後壁25は、下壁22の後端部から上方に起立し、上壁21の後端部に繋がっている。
図2に示すように、筐体10は、例えば、内箱10a、外箱10b、および断熱部10cを有する。内箱10aは、筐体10の内面を形成する部材である。外箱10bは、筐体10の外面を形成する部材である。外箱10bは、内箱10aよりも一回り大きく形成されており、内箱10aの外側に配置されている。内箱10aと外箱10bとの間には、発泡ウレタンのような発泡断熱材を含む断熱部10cが設けられている。
筐体10の内部には、複数の貯蔵室27が設けられている。複数の貯蔵室27は、例えば、冷蔵室27A、野菜室27B、製氷室27C、小冷凍室27D、および主冷凍室27Eを含む。本実施形態では、最上部に冷蔵室27Aが配置され、冷蔵室27Aの下方に野菜室27Bが配置され、野菜室27Bの下方に製氷室27Cおよび小冷凍室27Dが配置され、製氷室27Cおよび小冷凍室27Dの下方に主冷凍室27Eが配置されている。ただし、貯蔵室27の配置は、上記例に限定されず、例えば野菜室27Bと主冷凍室27Eの配置が逆でもよい。筐体10は、各貯蔵室27の前面側に、各貯蔵室27に対して食品の出し入れを可能にする開口を有する。冷蔵室27の下部の一部は、チルド室27AAとして形成されている。チルド室27AAは、「貯蔵部」の一例である。
筐体10は、第1および第2の仕切部28,29を有する。第1および第2の仕切部28,29は、例えば、それぞれ略水平方向に沿う仕切壁である。第1仕切部28は、冷蔵室27Aと野菜室27Bとの間に位置し、冷蔵室27Aと野菜室27Bとの間を仕切っている。一方で、第2仕切部29は、野菜室27Bと、製氷室27Cおよび小冷凍室27Dとの間に位置し、野菜室27Bと、製氷室27Cおよび小冷凍室27Dとの間を仕切っている。第2仕切部29は、断熱性を有する。
複数の貯蔵室27の開口は、複数の扉11によって開閉可能に閉じられている。複数の扉11は、例えば、冷蔵室27Aの開口を閉じる左右の冷蔵室扉11Aa,11Ab、野菜室27Bの開口を閉じる野菜室扉11B、製氷室27Cの開口を閉じる製氷室扉11C、小冷凍室27Dの開口を閉じる小冷凍室扉11D、および主冷凍室27Eの開口を閉じる主冷凍室扉11Eを含む。以下、左右の冷蔵室扉11Aa,11Abは、単に、扉11Aa,11Abと記す場合がある。
複数の棚12は、冷蔵室27Aに設けられている。
複数の容器13は、チルド室27AAに設けられたチルド室容器13A、野菜室27Bに設けられた第1および第2の野菜室容器13Ba,13Bb、製氷室27Cに設けられた製氷室容器(不図示)、小冷凍室27Dに設けられた小冷凍室容器13D、および主冷凍室27Eに設けられた第1および第2の主冷凍室容器13Ea,13Ebを含む。
流路形成部品14は、筐体10内に配置されている。流路形成部品14は、第1ダクト部品31と、第2ダクト部品32とを含む。
第1ダクト部品31は、筐体10の後壁25に沿って設けられ、鉛直方向に延びている。第1ダクト部品31は、例えば、野菜室27Bの下端部の後方から冷蔵室27Aの上端部の後方まで延びている。第1ダクト部品31と筐体10の後壁25との間には、冷気(空気)が流れる通路である第1ダクト空間D1が形成されている。第1ダクト部品31は、複数の冷蔵室冷気吹出口31a、チルド室冷気吹出口31bと、冷気戻り口31cとを有する。複数の冷蔵室冷気吹出口31aは、チルド室27AAよりも上方において複数の高さ位置に分かれて設けられている。チルド室冷気吹出口31bは、チルド室27AAに開口しており、第1ダクト空間D1から冷気をチルド室27AAに吹き出すように設けられている。冷気戻り口31cは、第1ダクト部品31の下端部に設けられ、野菜室27Bの後方に位置する。
第2ダクト部品32は、筐体10の後壁25に沿って設けられ、鉛直方向に延びている。第2ダクト部品32は、例えば、主冷凍室27Eの後方から製氷室27Cおよび小冷凍室27Dの上端部の後方まで延びている。第2ダクト部品32と筐体10の後壁25との間には、冷気(空気)が流れる通路である第2ダクト空間D2が形成されている。第2ダクト部品32は、冷気吹出口32aと、冷気戻り口32bとを有する。冷気吹出口32aは、第2ダクト部品32の上端部に設けられ、製氷室27Cおよび小冷凍室27Dの後方に位置する。冷気戻り口32bは、第2ダクト部品32の下端部に設けられ、主冷凍室27Eの後方に位置する。
冷却部(冷却ユニット)15は、後述する第1貯蔵室を冷却する第1冷却モジュール40と、後述する第2貯蔵室を冷却する冷却する第2冷却モジュール45と、圧縮機49と、冷媒を循環させることにより第1冷却モジュール40と第2冷却モジュール45を冷却する冷凍サイクル装置50(図3参照)とを含む。第1貯蔵室は、例えば、冷蔵温度帯の貯蔵室(冷蔵室27A、チルド室27AA、野菜室27B)である。第2貯蔵室は、例えば、冷凍温度帯の貯蔵室(製氷室27C、小冷凍室27D、主冷凍室27E)である。
第1冷却モジュール40は、例えば、冷蔵用冷却器41と、冷蔵用ファン43とを含む。冷蔵用冷却器41は、第1ダクト空間D1に配置されている。冷蔵用冷却器41は、例えば、チルド室27AAに対応する高さに配置されている。冷蔵用冷却器41は、後述する圧縮機49により圧縮された冷媒が供給され、第1ダクト空間D1を流れる冷気を冷却する。
冷蔵用ファン43は、例えば、第1ダクト部品31の冷気戻り口31cに設けられている。冷蔵用ファン43は、「第1送風機」の一例である。冷蔵用ファン43が駆動されると、野菜室27Bの空気が冷気戻り口31cから第1ダクト空間D1内に流入する。第1ダクト空間D1内に流入した空気は、第1ダクト空間D1内を上方に向けて流れ、冷蔵用冷却器41によって冷却される。冷蔵用冷却器41によって冷却された冷気は、複数の冷蔵室冷気吹出口31aから冷蔵室27Aに吹き出され、チルド室冷気吹出口31bからチルド室27AAに吹き出される。冷蔵室27Aに吹き出された冷気とチルド室27AAに吹き出された冷気とは、冷蔵室27Aおよびチルド室27AAをそれぞれ流れた後、野菜室27Bを経由して、再び冷気戻り口31cに戻る。これにより、冷蔵室27A、チルド室27AA、および野菜室27Bを流れる冷気が冷蔵庫1内で循環され、冷蔵室27A、チルド室27AA、および野菜室27Bの冷却が行われる。
一方で、第2冷却モジュール45は、例えば、冷凍用冷却器46と、冷凍用ファン48とを含む。冷凍用冷却器46は、第2ダクト空間D2に配置されている。冷凍用冷却器46は、後述する圧縮機49により圧縮された冷媒が供給され、第2ダクト空間D2を流れる冷気を冷却する。
冷凍用ファン48は、例えば、第2ダクト部品32の冷気戻り口32bに設けられている。冷凍用ファン48は、「第2送風機」の一例である。冷凍用ファン48が駆動されると、主冷凍室27Eの空気が冷気戻り口32bから第2ダクト空間D2内に流入する。第2ダクト空間D2内に流入した空気は、第2ダクト空間D2内を上方に向けて流れ、冷凍用冷却器46によって冷却される。冷凍用冷却器46によって冷却された冷気は、冷気吹出口32aから製氷室27C、小冷凍室27D、および主冷凍室27Eに流入する。製氷室27Cおよび小冷凍室27Dに流入した冷気は、製氷室27Cおよび小冷凍室27Dを流れた後、主冷凍室27Eを経由して、再び冷気戻り口32bに戻る。これにより、製氷室27C、小冷凍室27D、および主冷凍室27E内に流れる冷気が冷蔵庫1内で循環され、製氷室27C、小冷凍室27D、および主冷凍室27Eの冷却が行われる。
圧縮機49は、例えば、冷蔵庫1の底部の機械室に設けられている。圧縮機49は、貯蔵室27の冷却に用いられる冷媒ガスを圧縮する。圧縮機49により圧縮された冷媒ガスは、後述する凝縮器51などを経由して、冷蔵用冷却器41および冷凍用冷却器46に送られる。
制御盤16は、例えば、筐体10の上壁21に設けられている。本実施形態では、筐体10の上壁21の上面は、下方に向けて窪んだ凹部21aを有する。制御盤16は、凹部21aに配置されている。なお、制御盤16については、詳しく後述する。
[2.冷凍サイクル装置]
上述のように構成された冷蔵庫1は、後述の制御部100によって制御される冷凍サイクル装置50によって冷却される。
[2.1.冷凍サイクル装置の構成]
図3は、冷凍サイクル装置50を示す構成図である。冷凍サイクル装置50は、冷媒の流れ順に、圧縮機49と、凝縮器51と、ドライヤ52と、三方弁53と、キャピラリーチューブ54,55と、冷蔵用冷却器41と、冷凍用冷却器46とが環状に接続されることにより構成される。圧縮機49の高圧吐出口には、凝縮器51とドライヤ52とが順に接続パイプ56を介して接続されている。ドライヤ52の吐出側には、三方弁53が接続されている。三方弁53は、ドライヤ52が接続される1つの入口と、2つの出口とを有している。三方弁53の2つの出口のうち、一方の出口には冷蔵側キャピラリーチューブ54と冷蔵用冷却器41とが順に接続されている。冷蔵用冷却器41は、接続配管である冷蔵側サクションパイプ57を介して圧縮機49に接続されている。
三方弁53の2つの出口のうち、他方の出口には、冷凍側キャピラリーチューブ55と冷凍用冷却器46とが順に接続されている。冷凍用冷却器46は、接続配管である冷凍側サクションパイプ58を介して圧縮機49に接続されている。なお、冷凍用冷却器46と圧縮機49との間には、冷蔵用冷却器41からの冷媒が冷凍用冷却器46側に逆流しないための逆止弁59が設けられている。
[2.2.冷凍サイクル装置の冷媒の流れ]
次に、冷凍サイクル装置50の冷媒の流れを説明する。まず、冷凍サイクル装置50を循環する冷媒は、圧縮機49により圧縮されて、高温、高圧のガス状冷媒となり、流路Aを流れる。このガス状冷媒は、凝縮器51により放熱されて、中温、高圧の液状冷媒となる。その後、ドライヤ52を通って、汚れや水分などの不純物が取り除かれた液状冷媒は、三方弁53により絞り制御されながら、冷蔵側キャピラリーチューブ54(又は冷凍側キャピラリーチューブ55)に入る。このとき、冷蔵側キャピラリーチューブ54(又は冷凍側キャピラリーチューブ55)内の中温、高圧の液状冷媒は、冷蔵側サクションパイプ57(又は冷凍側サクションパイプ58)内の冷媒と熱交換されながら減圧される。そして、この冷媒は、冷蔵用冷却器41(又は冷凍用冷却器46)を通過しながら蒸発し、第1冷却モジュール40(又は第2冷却モジュール45)内が冷却される。その後、低温、低圧のガス状となった冷媒は、冷蔵側サクションパイプ57(又は冷凍側サクションパイプ58)に流入する。このとき、冷蔵用冷却器41(又は冷凍用冷却器46)から冷蔵側サクションパイプ57(又は冷凍側サクションパイプ58)に流入した直後の冷媒ガスの温度は、-10℃前後と低温である。しかし、この冷媒ガスは、サクションパイプ57(又はサクションパイプ58)を通る間に、前記キャピラリーチューブ54(又はキャピラリーチューブ55)内の冷媒と熱交換されて、最終的には室温程度にまで昇温される。そして、この冷媒ガスが、圧縮機49に再び吸入されて、冷媒の循環が完了する。
上記の冷凍サイクル装置50において、三方弁53は、制御部100(図4参照)によって制御されており、流路Bおよび流路Cのうち一方又は両方を選択する。流路Bは、第1貯蔵室(冷蔵室27A、チルド室27AA、および野菜室27B)を冷却するために冷媒を冷蔵用冷却器41に供給する流路であり、一方、流路Cは、第2貯蔵室(製氷室27C、小冷凍室27D、および主冷凍室27E)を冷却するために冷媒を冷凍用冷却器46に供給する流路である。これら二つの流路は合流点Dにおいて合流し、冷媒はこの合流点Dから矢印Eの方向に流れて圧縮機49へと戻る。
[3.制御]
図4は、冷蔵庫1の制御部100を示すブロック図である。制御盤16は、マイコン、タイマなどを有したコンピュータで構成される制御部100を備え、冷蔵庫1の全般を制御する。冷蔵用ファン43、冷凍用ファン48、圧縮機49、三方弁53、冷蔵室温度センサ110、チルド室温度センサ111、冷凍室温度センサ112、庫外温度センサ114、扉開閉検知センサ115、記憶部116、および操作パネル部150は、それぞれ制御部100に接続されており、それぞれ制御部100からの指令によって制御される。
冷蔵室温度センサ110は、冷蔵室27Aに設けられており、冷蔵室27A内の空気温度を検出する。チルド室温度センサ111は、チルド室27AAに設けられており、チルド室27AAの空気温度を検出する。冷凍室温度センサ112は、主冷凍室27Eに設けられており、主冷凍室27E内の空気温度を検出する。冷蔵室温度センサ110と、チルド室温度センサ111と、冷凍室温度センサ112とは、それぞれ、例えばサーミスタである。チルド室温度センサ111は、「温度センサ」の一例である。チルド室温度センサ111によって検出されるチルド室27AAの空気温度は、「温度センサの検出結果に基づいて得られる温度値」の一例である。
庫外温度センサ114は、筐体10の外側に設けられており、冷蔵庫1の外部の空気温度を検出する。扉開閉検知センサ115は、筐体10において扉11Aa,11Abに面する位置に設けられており、扉11Aa,11Abの開閉を検知する。
制御部100は、第1貯蔵室を冷却する冷蔵運転を行うには、三方弁53を切り替えて冷媒の流路を流路Bに切り替えることにより、冷蔵用冷却器41を冷却する。また、制御部100は、第2貯蔵室を冷却する冷凍運転を行うには、三方弁53を切り替えて冷媒の流路を流路Cに切り替えることにより、冷凍用冷却器46を冷却する。尚、流路Bおよび流路Cの両方を選択した場合は、冷蔵運転と冷凍運転との両方が行われる。
制御部100は、例えば冷蔵運転と冷凍運転を交互に行うことにより、第1貯蔵室と、第2貯蔵室とが、それぞれの設定温度帯に保たれるように、冷却部15を制御する。制御部100は、冷蔵運転を、下記に説明する通常チルド運転と特別チルド運転のいずれか1つに従って行う。
記憶部116は、冷蔵庫1の運転に必要な情報を記憶する。記憶部116は、例えば、冷却運転の制御に関わるデータを記憶する。これらについては、後述する。
操作パネル部150は、各貯蔵室の設定温度や運転モードを切り替えるための操作(例えば、通常チルド運転と特別チルド運転との切り替え操作)を受け付けるとともに、設定内容や現在の運転状況を表示させる。操作パネル部150は、例えば、いわゆるタッチ式の操作パネル部である。タッチ式の操作パネル部は、静電容量式スイッチによって構成されるタッチセンサを備える。
尚、設定温度とは、貯蔵室内が維持される温度帯(設定温度帯)に含まれる温度である。例えば、第1貯蔵室(27A、27AA、27B)の設定温度は、1℃~4℃(第1貯蔵室の設定温度帯)に含まれる温度である。一方、目標冷却温度は、冷蔵運転と冷凍運転において、フィードバック制御等における目標値である。目標冷却温度は、設定温度と同様に、貯蔵室内が常に維持される温度帯(設定温度帯)の中央値でもよいし、中央値よりも低くてもよい。
<通常チルド運転>
まず、通常チルド運転について説明する。
通常チルド運転においては、制御部100は、冷却部15を制御することにより、チルド室27AAを通常チルド目標温度に冷却する。例えば、制御部100は、通常チルド目標温度を所定の計算により冷蔵室目標温度に換算し、冷蔵室温度センサ110で検出された冷蔵室27Aの空気温度を冷蔵室目標温度にするように、PID制御(Proportional-Integral-Differential Control)などのフィードバック制御に従って冷却部15を制御する。これによって、チルド室27AAは、通常チルド目標温度に対応する通常チルド温度帯に保たれる。通常チルド目標温度は、例えば0~1℃に含まれる温度である。制御部100が、チルド室27AAを通常チルド目標温度にするように冷却部15を制御すると、通常チルド温度帯の中心温度は、通常チルド目標温度と略同じになる。したがって、通常チルド運転における通常チルド温度帯の中心温度も、例えば0~1℃に含まれる温度である。尚、中心温度とは、対象となる運転が実施される期間における最大温度と最小温度の和を2で除算した値である。制御部100が運転モードを切り替えた直後においてまだ温度が安定していない期間における温度は、中心温度の計算において除外されてもよい。本明細書において、「冷却部15を制御する」とは、例えば、冷蔵用ファン43と、冷凍用冷却器46と、圧縮機49とのうちいずれか1つ以上を制御することを意味する。
上記説明したように、制御部100は、三方弁53を制御することにより、冷媒の流路を図3に示される流路Bと流路Cとを交互に切り替える。流路Bに冷媒が流れている時には、冷蔵温度帯の貯蔵室(冷蔵室27A、チルド室27AA、野菜室27B)が冷却される。流路Cに冷媒が流れている時には、冷凍温度帯の貯蔵室(製氷室27C、小冷凍室27D、主冷凍室27E)が冷却される。制御部100は、例えば、40分の間、流路Bに冷媒を流して、冷蔵温度帯の貯蔵室の冷却を行い、60分の間、流路Cに冷媒を流して、冷凍温度帯の貯蔵室の冷却を行うことを交互に繰り返す。
上述したように、制御部100は、冷蔵庫1のデフォルト状態では、通常チルド運転でチルド室27AAを冷却するように設定されている。すなわち、制御部100は、冷蔵庫1の電源が切られた状態から冷蔵庫1の電源が入れられた場合に、通常チルド運転によりチルド室27AAを冷却する。
尚、上記では、通常チルド運転において、制御部100は、チルド室27AAを凍結寸前の温度である通常チルド目標温度(例えば、0~1℃に含まれる温度)に冷却するものとした。しかし、制御部100は、チルド室27AAを、半凍結・微凍結状態の温度であるいわゆるパーシャルの目標温度(例えば、-1℃~-3℃に含まれる温度)に冷却するものであってもよい。これによって、チルド室27AAは、パーシャルの目標温度に対応するパーシャル温度帯に保たれる。制御部100がチルド室27AAをパーシャルの目標温度にするように冷却部15を制御すると、パーシャルの温度帯の中心温度は、パーシャルの目標温度と略同じになる。したがって、パーシャルの温度帯の中心温度も、例えば、-1℃から-3℃のうちの任意の温度である。中心温度の計算は上記と同じである。
<特別チルド運転>
次に、実施形態の特別チルド運転について説明する。
図5は、冷蔵庫1が特別チルド運転を行う場合のチルド室27AAの空気温度の変化を示す図である。図5においては、縦軸にチルド室27AAの空気温度が示され、横軸に経過時間が示される。
冷蔵庫1の制御部100は、チルド室27AAの温度制御について、通常チルド運転と特別チルド運転を選択的に実行することができる。例えば、操作パネル部150をユーザがタッチすることにより、通常チルド運転と特別チルド運転の切り替えを行うことができる。尚、図5は、特別チルド運転の開始からの測定結果ではなく、特別チルド運転の途中からの空気温度の変化を示している。
特別チルド運転においては、制御部100は、チルド室27AAを第1温度帯で冷却するように冷却部15を制御する低温冷却制御と、チルド室27AAを第1温度帯よりも高い第2温度帯で冷却するように冷却部15を制御する高温冷却制御とを交互に繰り返す運転を行う。尚、低温冷却制御と高温冷却制御との間に、任意の制御が行われてもよい。ここで、任意の制御は特に限定されるものではない。任意の制御が行われても、本実施形態の特別チルド運転を実現することができる。つまり、低温冷却制御と高温冷却制御との間に任意の制御を実行することは、本実施形態の特別チルド運転の一部を構成するものである。
第1温度帯は、制御部100がチルド室27AAを特別チルド低温目標温度に基づいて冷却するように制御したときのチルド室27AAの温度帯である。特別チルド低温目標温度(第1温度帯の中心温度)は、例えば、-5℃である。特別チルド低温目標温度は、氷点以下の温度であり、0℃未満の温度である。本実施形態では、第1温度帯の最大値は、0℃未満の温度である。第1温度帯は、通常チルド温度帯よりも低い温度帯である。第1温度帯は、チルド室27AAの貯蔵物(食品)の表面を微凍結させる温度である。第1温度帯は、チルド室27AAの貯蔵物の真ん中のほうまで氷結させるのではなく、表面のみに氷結した層を作ることができる温度帯である。
第2温度帯は、制御部100がチルド室27AAを特別チルド高温目標温度に冷却するように制御したときのチルド室27AAの温度帯である。特別チルド高温目標温度(第2温度帯の中心温度)は、例えば、1℃である。特別チルド高温目標温度は、氷点よりも高い温度であり、0℃以上の温度である。本実施形態では、第2温度帯の最大値は、0℃以上の温度であり、第2温度帯の最小値は、0℃未満の温度である。第2温度帯は、通常チルド温度帯よりも高い温度帯である。第2温度帯は、チルド室27AAの貯蔵物の表面を作られた微凍結の層を融解させることができる温度である。
本実施形態においては、第2温度帯は、最大氷結晶生成帯(例えば、-5℃~-1℃)よりも高い温度を含む。最大氷結晶生成帯とは、食品中の水分における氷結晶の生成が最大となり、食品中の水分がほとんど凍結する温度帯である。また、制御部100は、第2温度帯においては、チルド室27AAに貯蔵される食品の温度が最大氷結晶生成帯よりも高い温度になるように冷却部15を制御している。
第1温度帯は、制御部100がチルド室27AAを特別チルド低温目標温度に冷却するように制御したときにおいて、チルド室27AAの空気温度の極大値の平均値と極小値の平均値との間の温度帯であってもよい。このとき、チルド室27AAの空気温度の極大値の平均値と極小値を求める際には、外れ値を除外して平均値を計算してもよい。第2温度帯についても同様である。第1温度帯の中心温度は、制御部100がチルド室27AAを特別チルド低温目標温度に冷却するように制御したときにおける、チルド室27AAの空気温度の極大値の平均値と極小値の平均値との平均値であってよい。このとき、チルド室27AAの空気温度の極大値の平均値と極小値の平均値を求める際には、外れ値を除外して平均値を計算してもよい。第2温度帯の中心温度についても同様である。
図5に示されるように、制御部100がチルド室27AAの冷却を第2温度帯から第1温度帯に変更してまだチルド室27AAの空気温度が安定していない期間におけるチルド室27AAの空気温度は、第1温度帯の空気温度の極大値と極小値から除外されもよい。同様に、制御部100がチルド室27AAの冷却を第1温度帯から第2温度帯に変更してまだチルド室27AAの空気温度が安定していない期間におけるチルド室27AAの空気温度は、第2温度帯の空気温度の極大値と極小値から除外されもよい。
本明細書において「ある温度帯が別の温度帯よりも高い」という表現は、「ある温度帯の中心温度が、別の温度帯の中心温度よりも高い」という意味であり、「ある温度帯」の一部に、「別の温度帯」の一部が重なる場合も含むものとする。同様に、「ある温度帯が別の温度帯よりも低い」という表現は、「ある温度帯の中心温度が、別の温度帯の中心温度よりも低い」という意味であり、「ある温度帯」の一部に、「別の温度帯」の一部が含まれている場合も含むものとする。
通常チルド運転では、チルド室27AAを高温気味にすると、鮮度が維持されにくい。逆に、チルド室27AAをパーシャルの温度、例えば-1℃の目標温度まで冷却してチルド室27AAを低温気味にすると、食品が凍ってしまう。このため、温度制御を適切に行わないと、食品内部まで徐々に微凍結して、凍結した部分が解凍時にドリップが発生するなど、食品状態が悪化してしまう可能性があった。そこで、特別チルド運転においては、例えば、低温冷却制御のデフォルト実施時間(例えば、2時間)の間、-5℃の低温目標温度にするように冷却(低温冷却制御)し、高温冷却制御のデフォルト実施時間(例えば、7時間)の間、1℃の高温目標温度にするように冷却(高温冷却制御)するということを繰り返すように制御を行うことにより、食品表面のみ微凍結することにより、食品の乾燥・酸化を抑制することができ、食品を冷凍しなくてもチルドで鮮度維持することができる。
低温冷却制御のデフォルト実施時間は、低温目標温度にするように冷却を行う時間として、デフォルトで設定されている時間である。高温冷却制御のデフォルト実施時間は、高温目標温度にするように冷却を行う時間として、デフォルトで設定されている時間である。後述するように、制御部100は、低温冷却制御のデフォルト実施時間を基準として、低温冷却制御の実施時間を変更し、高温冷却制御のデフォルト実施時間を基準として、高温冷却制御の実施時間を変更することがある。
高温冷却制御のデフォルト実施時間は、食品の表面の凍結を融解させることができる、任意の時間であってよい。好ましくは、高温冷却制御のデフォルト実施時間は、例えば、4時間以上である。より好ましくは、高温冷却制御のデフォルト実施時間は、例えば、7時間である。低温冷却制御のデフォルト実施時間は、食品の鮮度を維持できる、1時間以上の時間であってよい。低温冷却制御のデフォルト実施時間は、例えば、2時間である。
図5に示されるように、低温冷却制御と高温冷却制御とが行われているそれぞれの期間において、制御部100は、三方弁53を切り替えて冷媒の流路を流路Bに切り替えることにより冷蔵用冷却器41を冷却する冷蔵運転と、三方弁53を切り替えて冷媒の流路を流路Cに切り替えることにより冷凍用冷却器46を冷却する冷凍運転とを交互に行う。このため、低温冷却制御と高温冷却制御とが行われているそれぞれの期間において、冷蔵運転が行われている40分間には、チルド室27AAの空気温度は低下し、冷凍運転が行われている60分間には、チルド室27AAの空気温度は上昇するということを繰り返す。図5において、低温冷却制御と高温冷却制御とが行われているそれぞれの期間において、チルド室27AAの空気温度を示す線が鋸歯状に上下することを繰り返しているのは、このためである。
本実施形態では、制御部100は、特別チルド運転において、チルド室27AAを第1温度帯で冷却するように冷却部15を制御する低温冷却制御と、チルド室27AAを第1温度帯よりも高い第2温度帯で冷却するように冷却部15を制御する高温冷却制御とを交互に繰り返すとともに、筐体10の外からの温度影響が生じた場合に、低温冷却制御と高温冷却制御とのうち少なくとも一方の内容(運転条件)を変更する。
「筐体10の外からの温度影響」とは、例えば、冷蔵室扉11Aa,11Abの開閉や、冷蔵室27Aやチルド室27AAの空気温度よりも温度が高い食品または温度が低い食品などの負荷が冷蔵室27Aやチルド室27AAに投入されることにより、冷蔵室27Aやチルド室27AAの空気温度が影響を受けることである。また、「筐体10の外からの温度影響」とは、例えば、筐体10を通じた庫外の空気(冷蔵庫1の外部の空気)の温度による冷蔵室27Aやチルド室27AAの空気温度への影響も含む。
例えば、制御部100は、少なくとも低温冷却制御中に受ける筐体10外からの温度影響に応じて低温冷却制御の内容を変更し、少なくとも高温冷却制御中に受ける筐体10外からの温度影響に応じて高温冷却制御の内容を変更する。
ここで、低温冷却制御と高温冷却制御とのうち少なくとも一方の内容を変更することは、例えば、高温冷却制御の実施時間の長さと低温冷却制御の実施時間の長さとのうち少なくとも一方を変更することと、高温冷却制御の実施時間における圧縮機49の制御内容(例えば、運転周波数、運転時間、運転タイミング)と低温冷却制御の実施時間における圧縮機49の制御内容(例えば、運転周波数、運転時間、運転タイミング)とのうち少なくとも一方を変更することと、高温冷却制御の実施時間における冷蔵用ファン43の制御内容(例えば、回転数、運転時間、運転タイミング)と低温冷却制御の実施時間における冷蔵用ファン43の制御内容(例えば、回転数、運転時間、運転タイミング)とのうち少なくとも一方を変更することとのうちいずれか1つ以上を含む。また本明細書で「変更する」とは、例えば、前回の低温冷却制御(または高温冷却制御)の内容(実施時間や制御内容のうち少なくとも1つ)に対して、現在の低温冷却制御(または高温冷却制御)の内容(実施時間や制御内容などのうち少なくとも1つ)を異なるものにすることを意味する。
例えば、制御部100は、特別チルド運転において、低温冷却制御中に、筐体10外からの温度影響を受けてチルド室27AAの温度が上昇した場合には、制御部100は、低温冷却制御のデフォルト実施時間に対して低温冷却制御の実施時間を延長する(すなわち、高温冷却制御への切り替えタイミングを遅らせる)こと、低温冷却制御における圧縮機49のデフォルト制御内容に対して制御内容を大きくする(例えば、運転周波数を高くする、および/または、運転時間を長くする)こと、低温冷却制御における冷蔵用ファン43のデフォルトの制御内容に対して制御内容を大きくする(例えば、回転数を増加させる、および/または、運転時間を長くする)こと、圧縮機49と冷蔵用ファン43の運転タイミングを一致させることのうちいずれか1つを行う。一方で、制御部100は、特別チルド運転において、低温冷却制御中に、筐体10外からの温度影響を受けてチルド室27AAの温度が低下した場合には、制御部100は、低温冷却制御のデフォルト実施時間に対して低温冷却制御の実施時間を短縮する(すなわち、高温冷却制御への切り替えタイミングを早める)こと、低温冷却制御における圧縮機49のデフォルト制御内容に対して制御内容を小さくする(例えば、運転周波数を低くする、および/または、運転時間を短くする)こと、低温冷却制御における冷蔵用ファン43のデフォルト制御内容よりも制御内容を小さくする(例えば、回転数を減少させる、および/または、運転時間を短くする)こと、圧縮機49と冷蔵用ファン43の運転タイミングをずらすことのうちいずれか1つを行う。
例えば、制御部100は、特別チルド運転において、高温冷却制御中に、筐体10外からの温度影響を受けてチルド室27AAの温度が上昇した場合には、高温冷却制御のデフォルト実施時間に対して高温冷却制御の実施時間を短縮する(すなわち、低温冷却制御への切り替えタイミングを早める)こと、高温冷却制御における圧縮機49のデフォルト制御内容に対して制御内容を大きくする(例えば、運転周波数を高くする、および/または、運転時間を長くする)こと、高温冷却制御における冷蔵用ファン43のデフォルト制御内容に対して制御内容を大きくする(例えば、回転数を増加させる、および/または、運転時間を長くする)こと、圧縮機49と冷蔵用ファン43の運転タイミングを一致させることのうちいずれか1つを行う。一方で、制御部100は、特別チルド運転において、高温冷却制御中に、筐体10外からの温度影響を受けてチルド室27AAの温度が低下した場合には、高温冷却制御のデフォルト実施時間に対して高温冷却制御の実施時間を延長する(すなわち、低温冷却制御への切り替えタイミングを遅らせる)こと、高温冷却制御における圧縮機49のデフォルト制御内容に対して制御内容を小さくする(例えば、運転周波数を低くする、および/または、運転時間を短くする)こと、高温冷却制御における冷蔵用ファン43のデフォルト制御内容に対して制御内容を小さくする(例えば、回転数を低下させる、および/または、運転時間を短くする)こと、圧縮機49と冷蔵用ファン43の運転タイミングをずらすことのうちいずれか1つを行う。
尚、特別チルド運転においては、特別チルド高温目標温度と、高温冷却制御の実施時間の長さと、特別チルド低温目標温度と、低温冷却制御の実施時間の長さとは、上記の例に限られない。特別チルド運転において、特別チルド高温目標温度と、高温冷却制御の実施時間の長さと、特別チルド低温目標温度と、低温冷却制御の実施時間の長さは、任意の値であってよい。好ましくは、特別チルド高温目標温度と、高温冷却制御の実施時間の長さと、特別チルド低温目標温度と、低温冷却制御の実施時間の長さは、高温冷却制御において、低温冷却制御の時に形成された食品表面の凍結が融解させ、食品の融解が内部に進行しないような値に設定されることが好ましい。しかしながら、本実施形態はそれに限定されない。特別チルド高温目標温度と、高温冷却制御の実施時間の長さと、特別チルド低温目標温度と、低温冷却制御の実施時間の長さは、冷蔵庫1に保存される食品の品質を向上させることができる値に設定されていれば、どのような値であってもよい。
<時間積分値に基づいて低温冷却制御と高温冷却制御の切り替えを行う特別チルド運転>
本実施形態では、制御部100は、チルド室温度センサ111の検出結果に基づいて得られる温度値Tcを所定の周期で取得し、所定の周期で取得された温度値Tcの経過を反映させた指標値Iを導出し、指標値Iに基づき低温冷却制御と高温冷却制御とを切り替える。例えば、制御部100は、チルド室温度センサ111の検出結果に基づいて得られる温度値Tcに基づいて得られる温度値を所定の周期で時間積分することで指標値(時間積分値)Iを導出し、指標値Iに基づき低温冷却制御と高温冷却制御とのうち少なくとも一方の内容を変更する。例えば、制御部100は、指標値I(時間積分値)に基づき、低温冷却制御と高温冷却制御とを切り替えるタイミング(すなわち、低温冷却制御と高温冷却制御とのうち少なくとも一方の実施時間)を変更する。
温度値Tcは、所定基準(例えば、0℃)からの温度乖離値の一例である。0℃に限らず、第1温度帯の中心温度と第2温度帯の中心温度とのうちのいずれかの温度であってもよい。
尚、チルド室温度センサ111の検出結果に基づいて得られる温度値Tcを取得するとは、例えば、チルド室温度センサ111が備えるサーミスタの抵抗変化を、A/D(Analog to Digital)変換器を用いて検出し検出結果に基づいて温度値Tcを算出することを含む。A/D変換と抵抗変化から温度値Tcを算出することは、制御部100によって行われてもよいし、チルド室温度センサ111に備えられた構成要素によって行われてもよい。
図6は、本実施形態における時間積分値に基づいて低温冷却制御と高温冷却制御の切り替えを行う特別チルド運転での温度値Tcを示す図である。図6においては、縦軸に温度値Tcが示され、横軸に経過時間が示される。
図6では、高温冷却制御の設定温度帯(第2温度帯)の中心温度(特別チルド高温目標温度)は、+1度である。高温冷却制御の設定温度帯は、+0.5℃~+1.5℃の間であり、1℃の幅がある。一方、低温冷却制御の設定温度帯(第1温度帯)の中心温度(特別チルド低温目標温度)は、-5℃である。低温冷却制御の設定温度帯は、-6℃~-4℃の間であり、2℃の幅がある。高温冷却制御の設定温度帯の幅(1℃)は、低温冷却制御の設定温度帯の幅(2℃)よりも狭い。高温冷却制御において目標温度から逸脱することは食品の腐食に繋がるので、高温冷却制御においては設定温度帯が狭くされることにより目標温度から逸脱することをより高いレベルで抑制するためである。尚、図6では、高温冷却制御の設定温度帯(第2温度帯)と低温冷却制御の設定温度帯(第1温度帯)が、オーバーラップしない例を示している。
本実施形態では、制御部100は、温度値Tcを積分単位時間ごと(例えば1分ごと)に取得する。例えば、図6に示されるように、制御部100は、冷却部15の制御を低温冷却制御から高温冷却制御に切り替えて(t1)、温度値Tcが高温冷却制御の設定温度帯の下限値(+0.5℃)以上となった時(t2)、温度値Tcを積分単位時間ごとに積算して指標値Iを算出することを開始する。尚、制御部100は、高温冷却制御の設定温度帯の下限値とは異なる温度に温度値Tcが達した時に、指標値Iを算出することを開始してもよい。「温度値Tcが高温冷却制御の設定温度帯の下限値以上となった時」は、「温度値が所定範囲内に到達すること」の一例である。「積分単位時間ごと」は、「所定の周期」の一例である。
制御部100は、指標値Iが後述する高温冷却制御用基準値Rhに到達すると、温度値Tcを積算して指標値Iを算出することを終了し、冷却部15の制御を高温冷却制御から低温冷却制御に切り替える(t3)。
高温冷却制御用基準値Rhの設定とt3のタイミングについて、筐体10外からの温度影響がない場合と、筐体10外からの温度影響がある場合に分けて説明する。まず、筐体10外からの温度影響がない場合について説明する。例えば、高温冷却制御において、第2温度帯の中心温度が「+1℃」で7時間の冷却を行うことを基準とする場合(高温冷却制御のデフォルト実施時間を7時間とする場合)、高温冷却制御用基準値Rhは、1℃×7時間×60分=420℃分とする。これにより、筐体10外からの温度影響がなく、温度値Tcとして「+1℃」が7時間継続した場合、指標値(時間積分値)Iは1℃×7時間×60分=420℃分となるので、7時間経過した時点で、制御部100は、温度値Tcを積算して指標値Iを算出することを終了し、冷却部15の制御を高温冷却制御から低温冷却制御に切り替える。
次に、筐体10外からの温度影響がある場合について説明する。例えば、5時間を経過した時点で、ユーザが扉11Aa、Abを開閉したり、熱い食品をチルド室27AAに貯蔵したことによって、筐体10外からの温度影響に応じて、温度値Tcが3℃に上昇したものとする。この場合、温度値Tcとして「+1℃」が5時間継続し、その後、温度値Tcとして「+3℃」が40分継続すると、指標値(時間積分値)Iは1℃×5時間×60分+3℃×40分=420℃分となるので、5時間40分経過した時点で、制御部100は、温度値Tcを積算して指標値Iを算出することを終了し、冷却部15の制御を高温冷却制御から低温冷却制御に切り替える。
上記のようにすれば、扉11Aa、Abの開閉や食品などの負荷が入り、温度上昇した場合には、デフォルト実施時間に達する前に指標値(時間積分値)Iが高温冷却制御用基準値Rhよりも大きくなり、高温冷却制御の実施時間を短縮することができる。これにより、筐体10外からの温度影響がある場合であっても、チルド室27AAの温度が必要なだけ上がらずに(例えば、表面の微凍結層が十部に融解しないまま)、低温冷却制御に切り替えられることを抑制することができる。
次に、図6に示されるように、制御部100は、冷却部15の制御を高温冷却制御から低温冷却制御に切り替えて(t3)、温度値Tcが低温冷却制御の設定温度帯の上限値(-4℃)以上となった時(t4)、温度値Tcを積分単位時間ごとに積算して指標値Iを算出することを開始する。尚、制御部100は、低温冷却制御の設定温度帯の上限値とは異なる温度に温度値Tcが達した時に、指標値Iを算出することを開始してもよい。「温度値Tcが低温冷却制御の設定温度帯の上限値以上となった時」は、「温度値が所定範囲内に到達すること」の一例である。
制御部100は、指標値Iが後述する低温冷却制御用基準値Rlに到達すると、温度値Tcを積分単位時間ごと(例えば、1分ごと)に積算して指標値Iを算出することを終了し、冷却部15の制御を低温冷却制御から高温冷却制御に切り替える(t5)。
低温冷却制御用基準値Rlの設定とt5のタイミングについて、筐体10外からの温度影響がない場合と、筐体10外からの温度影響がある場合に分けて説明する。まず、筐体10外からの温度影響がない場合について説明する。例えば、低温冷却制御において、「-5℃」で2時間の冷却を行うことを基準とする場合(低温冷却制御のデフォルト実施時間を2時間とする場合)、低温冷却制御用基準値Rlは、-5℃×2時間×60分=-600℃分とする。これにより、筐体10外からの温度影響がなく、温度値Tcとして「-5℃」が2時間継続した場合、指標値(時間積分値)Iは-5℃×2時間×60分=-600℃分となるので、2時間経過した時点で、制御部100は、温度値Tcを積算して指標値Iを算出することを終了し、冷却部15の制御を低温冷却制御から高温冷却制御に切り替える。
次に、筐体10外からの温度影響がある場合について説明する。例えば、1時間を経過した時点で、ユーザが扉11Aa、Abを開閉したり、温かい食品をチルド室27AAに貯蔵したことなどによって、筐体10外からの温度影響に応じて、温度値Tcが-2℃に上昇したものとする。この場合、温度値Tcとして「-5℃」が1時間継続し、その後、温度値Tcとして「-2℃」が150分継続すると、指標値(時間積分値)Iは-5℃×1時間×60分+-2℃×150分=-600℃分となるので、3時間30分経過した時点で、制御部100は、温度値Tcを積算して指標値Iを算出することを終了し、冷却部15の制御を低温冷却制御から高温冷却制御に切り替える。
上記のようにすれば、低温冷却制御中に温度上昇があった場合には、指標値Iが低温冷却制御用基準値Rlに到達するのにかかる時間が増加するので、低温冷却制御の実施期間を長く調整することができる。これにより、筐体10外からの温度影響がある場合であっても、チルド室27AAの温度が必要なだけ下がりきらずに(例えば、表面の微凍結層が十部に形成されないまま)、高温冷却制御に切り替えられることを抑制することができる。
<冷蔵庫1の動作例>
図7は、冷蔵庫1の動作例を示すフローチャートである。例えば、操作パネル部150をユーザがタッチすることにより特別チルド運転への切り替えを指示すると、制御部100は図7に示される処理を開始する。
まず、制御部100は、記憶部116に記憶される指標値(積分値)Iの変数を初期化する(ステップS100)。その後、制御部100は、温度値Tcを取得する(ステップS110)。
次に、制御部100は、温度値Tcが高温冷却制御の設定温度帯の下限値以上であるか否かを判定する(S115)。ステップS115において、制御部100は、温度値Tcが高温冷却制御の設定温度帯の下限値以上であると判定すると、ステップS120に進む。ステップS115において、制御部100は、温度値Tcが高温冷却制御の設定温度帯の下限値以上ではないと判定すると、ステップS110に戻って、再度温度値Tcを取得する。
次に、制御部100は、温度値Tcを積算して指標値(積分値)Iを計算する(ステップS120)。
次に、制御部100は、指標値Iが高温冷却制御用基準値Rh以上であるか否かを判定する(S130)。ステップS130において、制御部100は、指標値Iが高温冷却制御用基準値Rh以上であると判定すると、ステップS140に進む。ステップS130において、制御部100は、指標値Iが高温冷却制御用基準値Rh以上ではないと判定すると、積分単位時間(例えば、1分)の間、待機し(ステップS135)、温度値Tcを取得し(ステップS137)、ステップS120に戻る。
ステップS140において、制御部100は、冷却部15の制御を高温冷却制御から低温冷却制御に切り替える。次に、制御部100は、記憶部116に記憶される指標値(積分値)Iの変数を初期化する(ステップS150)。その後、制御部100は、温度値Tcを取得する(S160)。
次に、制御部100は、温度値Tcが低温冷却制御の設定温度帯の上限値以下であるか否かを判定する(S165)。ステップS165において、制御部100は、温度値Tcが低温冷却制御の設定温度帯の上限値以下であると判定すると、ステップS170に進む。ステップS165において、制御部100は、温度値Tcが低温冷却制御の設定温度帯の上限値以下ではないと判定すると、ステップS160に戻って、再度温度値Tcを取得する。
次に、制御部100は、温度値Tcを積算して指標値(積分値)Iを計算する(ステップS170)。
次に、制御部100は、指標値Iが低温冷却制御用基準値Rl以下であるか否かを判定する(S180)。ステップS130において、制御部100は、指標値Iが低温冷却制御用基準値Rl以下であると判定すると、ステップS190に進む。ステップS180において、制御部100は、指標値Iが低温冷却制御用基準値Rl以下ではないと判定すると、積分単位時間(例えば、1分)の間、待機し(ステップS185)、温度値Tcを取得し(ステップS187)、ステップS170に戻る。
ステップS190において、制御部100は、冷却部15の制御を高温冷却制御から低温冷却制御に切り替え、ステップS100に戻り、フローを繰り返す。尚、本フローチャートの処理は、例えば、操作パネル部150をユーザがタッチすることにより通常チルド運転への切り替えを指示すると、随時割り込みがかかり終了するものとする。
本実施形態によれば、制御部100は、筐体10外からの温度影響が生じた場合に、低温冷却制御と高温冷却制御とのうち少なくとも一方の内容を変更する。このような構成によれば、筐体10外からの温度影響が生じた場合に、冷却制御の内容を変更することができるので、食品の保存状態の向上を図ることができる。
本実施形態によれば、制御部100は、少なくとも低温冷却制御中に受ける筐体10外からの温度影響に応じて低温冷却制御の内容を変更し、少なくとも高温冷却制御中に受ける筐体10外からの温度影響に応じて高温冷却制御の内容を変更する。このような構成によれば、筐体10外からの温度影響に応じて、冷却制御の内容をリアルタイムで変更することができるので、食品の保存状態の更なる向上を図ることができる。
本実施形態によれば、制御部100は、チルド室温度センサ111の検出結果に基づいて得られる温度値Tcを所定の周期で取得し、所定の周期で取得された温度値Tcの経過を反映させた指標値Iを導出し、指標値Iに基づき低温冷却制御と高温冷却制御とを切り替える。このような構成によれば、温度値Tcの変化に応じて低温冷却制御と高温冷却制御とを切り替えることができるので、冷蔵庫1に備えられたチルド室温度センサ111を利用した制御によって、冷蔵庫1のコスト増大を抑制しつつ、食品の保存状態の向上を図ることができる。
本実施形態によれば、チルド室温度センサ111の検出結果に基づいて得られる温度値Tcを所定の周期で時間積分することで指標値Iを導出し、指標値Iに基づき低温冷却制御と高温冷却制御とを切り替える。このような構成によれば、現在実行中の冷却制御での温度値Tcの経過(過去の経緯)を表す指標値Iに基づいて、低温冷却制御と高温冷却制御とを切り替えることができる。これにより、チルド室27AAに貯蔵された食品が現在実行中の冷却制御によって適切な冷却がなされたタイミングで、現在実行中の冷却制御を終了して次の冷却制御に移行することができるので、筐体10外からの温度影響を受けた場合であっても、冷却制御を適切な実施時間で実行することができ、チルド室27AAに貯蔵された食品の保存状態の更なる向上を図ることができる。
図6に示されるように、低温冷却制御から高温冷却制御に切り替えられた直後(t2の直後)では、チルド室27AAの空気温度が高温冷却制御の設定温度帯の上限値に達することなく温度低下を開始し、高温冷却制御から低温冷却制御に切り替えられた直後(t4の直後)では、チルド室27AAの空気温度が低温冷却制御の設定温度帯の下限値に達することなく温度上昇を開始する。これは、上記述べたように、低温冷却制御と高温冷却制御とが行われているそれぞれの期間において、所定の時間間隔ごとに冷蔵運転と冷凍運転が交互に行われるためである。t2の直後では、高温冷却制御の設定温度帯の上限値に達する前に、所定の時間間隔に従って冷凍運転から冷蔵運転に切り替えられたものである。t4の直後では、低温冷却制御の設定温度帯の下限値に達する前に、所定の時間間隔に従って冷蔵運転から冷凍運転に切り替えられたものである。本実施形態によれば、このような場合であっても、温度値Tcの積算値Iに基づいて高温冷却制御の実施時間と低温冷却制御の実施時間を制御することができる。
本実施形態によれば、温度値Tcが所定範囲内に到達した後に温度値Tcの時間積分を開始する。このような構成によれば、温度値Tcが、低温冷却制御と高温冷却制御とのそれぞれにおいて安定してから温度値Tcの時間積分を開始するので、低温冷却制御と高温冷却制御との間の不安定な時期の温度値Tcを指標値Iの計算から除外することができる。これによって、指標値Iがより正確に筐体10外からの温度影響を反映することができ、食品の保存状態の更なる向上を図ることができる。
尚、低温冷却制御において、チルド室27AAの空気温度が特別チルドの低温目標温度に保たれた場合に想定される積算値Iに比べて、温度値Tcを時間積分して得られた積算値Iが大きい場合は、低温冷却制御における圧縮機49のデフォルト制御内容に対して制御内容を大きくする(例えば、運転周波数を高くする、および/または、運転時間を長くする)こと、低温冷却制御における冷蔵用ファン43のデフォルトの制御内容に対して制御内容を大きくする(例えば、回転数を増加させる、および/または、運転時間を長くする)こと、圧縮機49と冷蔵用ファン43の運転タイミングを一致させることなどを行ってよい。高温冷却制御において、チルド室27AAの空気温度が特別チルドの高温目標温度に保たれた場合に想定される積算値に比べて、温度値Tcを時間積分して得られた積算値Iが小さい場合は、高温冷却制御における圧縮機49のデフォルト制御内容に対して制御内容を小さくする(例えば、運転周波数を低くする、および/または、運転時間を短くする)こと、高温冷却制御における冷蔵用ファン43のデフォルトの制御内容に対して制御内容を小さくする(例えば、回転数を低下させる、および/または、運転時間を短くする)こと、圧縮機49と冷蔵用ファン43の運転タイミングをずらすことなどを行ってよい。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について説明する。第2の実施形態は、所定の期間におけるチルド室27AAの空気温度の平均値に基づいて低温冷却制御と高温冷却制御とのうち一方の内容が変更される点で、第1の実施形態とは異なる。なお以下に説明する以外の構成は、第1の実施形態と同様である。
図8は、第2の実施形態の温度平均値に基づいて低温冷却制御と高温冷却制御の切り替えを行う特別チルド運転での温度値Tcを示す図である。第1の実施形態では、制御部100は、温度値Tcを積分単位時間ごと(例えば1分ごと)に積算することにより、指標値(時間積分値)Iを算出した。これに代えて第2の実施形態では、制御部100は、所定の期間(平均算出区間)に検出された温度値Tcを平均化する処理を平均化単位時間ごと(例えば1分ごと)行うことで、指標値(温度平均値)Iを算出して、低温冷却制御と高温冷却制御とのうち少なくとも一方の内容を変更する。例えば、制御部100は、指標値I(温度平均値)に基づき、低温冷却制御と高温冷却制御とを切り替えるタイミング(すなわち、低温冷却制御と高温冷却制御とのうち少なくとも一方の実施時間)を変更する。指標値I(温度平均値)は、所定の周期で取得された温度値の経過を反映させた指標値の別の一例である。
例えば、特別チルド運転では、低温冷却制御と高温冷却制御を通算して平均温度が、所定の特別チルド運転通算平均温度(例えば、-1℃)になるように冷却制御される。尚、所定の特別チルド運転通算平均温度は、-1℃に限られず、第1温度帯の中心温度と第2温度帯の中心温度との間の任意の温度であってよい。例えば、制御部100は、高温冷却制御において指標値(温度平均値)Iが-0.5℃(高温冷却制御用基準値Rh)以上になったときに、冷却部15の制御を高温冷却制御から低温冷却制御に切り替える。一方、制御部100は、低温冷却制御において指標値(温度平均値)Iが-1.5℃(低温冷却制御用基準値Rl)以下になったときに、冷却部15の制御を低温冷却制御から高温冷却制御に切り替える。
第2の実施形態の「平均値に基づいて低温冷却制御と高温冷却制御の切り替えを行う特別チルド運転」は、指標値Iとして上記の平均温度値を使用する点以外は、第1の実施形態における「時間積分値に基づいて低温冷却制御と高温冷却制御の切り替えを行う特別チルド運転」と同様である。従って、第1の実施形態における「時間積分値に基づいて低温冷却制御と高温冷却制御の切り替えを行う特別チルド運転」の説明と「時間積分値に基づいて低温冷却制御と高温冷却制御の切り替えを行う特別チルド運転のフローチャート」の説明において、「時間積分値」を「平均値」と読み替えてここに援用する。また、ステップS100とステップS150の指標値Iの初期化については、下記の平均算出区間の設定に従って、適宜行われる。第2の実施形態においては、制御部100は、第1の実施形態と同様に、温度値Tcが所定範囲内に到達すると平均値の算出を開始する。
第2の実施形態においては、高温冷却制御用基準値Rhと低温冷却制御用基準値Rlとは、上記説明した特別チルド運転の効果を達成することができるように適切に設定されることができる。また、指標値(温度平均値)Iは、特別チルド運転が実行されている期間における、所定時間過去から現在までの温度値Tcの平均値である。例えば、高温冷却制御における指標値(温度平均値)Iは、少なくとも1回以上の過去の高温冷却制御において検出された検出結果Tcと、少なくとも1回以上の過去の低温冷却制御において検出された検出結果Tcと、現在実行中の高温冷却制御において検出された検出結果Tcとを通算した平均値である。一例としては、高温冷却制御(t6~)における指標値(温度平均値)Iは、前回の高温冷却制御(t2~t3)と、前回の低温冷却制御(t4~t5)と、現在の高温冷却制御(t6~)とを含む平均算出区間における温度値Tcの平均値である。同様に、低温冷却制御における指標値(温度平均値)Iは、少なくとも1回以上の過去の低温冷却制御時に検出された検出結果Tcを通算した温度値Tcと、少なくとも1回以上の過去の高温冷却制御において検出された検出結果Tcと、現在実行中の高温冷却制御において検出された検出結果Tcとの平均値である。一例としては、低温冷却制御(t4~t5)における指標値(温度平均値)Iは、前回の低温冷却制御(t1より前)と、前回の高温冷却制御(t2~t3)と、現在の低温冷却制御(t4~t5)とを含む平均算出区間における温度値Tcの平均値である。
本実施形態では、制御部100は、指標値(温度平均値)Iに基づいて低温冷却制御と高温冷却制御とを切り替える。このような構成によれば、過去の冷却制御と現在実行中の冷却制御とにおける温度値Tcの経過(過去の経緯)を表す指標値I(平均温度)に基づいて、低温冷却制御と高温冷却制御とを切り替えることができる。これにより、チルド室27AAに貯蔵された食品が、過去の冷却制御と現在実行中の冷却制御によって適切な冷却がなされたタイミングで、現在実行中の冷却制御を終了して次の冷却制御に移行することができるので、筐体10外からの温度影響を受けた場合であっても、冷却制御を適切な実施時間で実行することができ、チルド室27AAに貯蔵された食品の保存状態の更なる向上を図ることができる。
尚、低温冷却制御において、チルド室27AAの空気温度が特別チルドの低温目標温度に保たれた場合に想定される温度値Tcの指標値(温度平均値)Iに比べて、温度値Tcを平均化して得られた指標値(温度平均値)Iが大きい場合は、低温冷却制御における圧縮機49のデフォルト制御内容に対して制御内容を大きくする(例えば、運転周波数を高くする、および/または、運転時間を長くする)こと、低温冷却制御における冷蔵用ファン43のデフォルトの制御内容に対して制御内容を大きくする(例えば、回転数を増加させる、および/または、運転時間を長くする)こと、圧縮機49と冷蔵用ファン43の運転タイミングを一致させることなどを行ってよい。高温冷却制御において、チルド室27AAの空気温度が特別チルドの高温目標温度に保たれた場合に想定される温度値Tcの指標値(温度平均値)Iに比べて、温度値Tcを平均化して得られた指標値(温度平均値)Iが小さい場合は、高温冷却制御における圧縮機49のデフォルト制御内容に対して制御内容を小さくする(例えば、運転周波数を低くする、および/または、運転時間を短くする)こと、高温冷却制御における冷蔵用ファン43のデフォルトの制御内容に対して制御内容を小さくする(例えば、回転数を低下させる、および/または、運転時間を短くする)こと、圧縮機49と冷蔵用ファン43の運転タイミングをずらすことなどを行ってよい。
(第2の実施形態の第1変形例)
上記の第2の実施形態においては、高温冷却制御(t6~)における指標値(温度平均値)Iは、前回の高温冷却制御(t2~t3)と、前回の低温冷却制御(t4~t5)と、現在の高温冷却制御(t6~)とを含む平均算出区間における温度値Tcの平均値であり、低温冷却制御(t4~t5)における指標値(温度平均値)Iは、前回の低温冷却制御(t1より前)と、前回の高温冷却制御(t2~t3)と、現在の低温冷却制御(t4~t5)とを含む平均算出区間における温度値Tcの平均値であるものとした。第2の実施形態の第1変形例は、指標値(温度平均値)Iが前々回の高温及び低温冷却制御と現在の冷却制御とを含む平均算出区間における温度値Tcの平均値である点において、第2の実施形態とは異なる。なお以下に説明する以外の構成は、第2の実施形態と同様である。
第1変形例においては、高温冷却制御における指標値(温度平均値)Iは、前々回の高温冷却制御と、前々回の低温冷却制御と、現在の高温冷却制御とを含む平均算出区間における温度値Tcの平均値であり、低温冷却制御における指標値(温度平均値)Iは、前々回の低温冷却制御と、前々回の高温冷却制御と、現在の低温冷却制御とを含む平均算出区間における温度値Tcの平均値である。
第1変形例によれば、指標値(温度平均値)Iが前々回の高温及び低温冷却制御と現在の冷却制御とを含む平均算出区間における温度値Tcの平均値であるので、制御部100は、直近ではない過去の温度影響を考慮して、チルド室27AAに貯蔵された食品が現在実行中の冷却制御によって適切な冷却がなされたタイミングを判定することができ、現在実行中の冷却制御を終了して次の冷却制御に移行することができる。これにより、筐体10外からの温度影響を受けた場合であっても、冷却制御を適切な実施時間で実行することができ、チルド室27AAに貯蔵された食品の保存状態の更なる向上を図ることができる。
(第2の実施形態の第2変形例)
第2の実施形態の第2変形例は、指標値(温度平均値)Iが前回の高温または低温冷却制御と現在の冷却制御とを含む平均算出区間における温度値Tcの平均値である点において、第2の実施形態とは異なる。なお以下に説明する以外の構成は、第2の実施形態と同様である。
第2変形例においては、高温冷却制御における指標値(温度平均値)Iは、前回の低温冷却制御と、現在の高温冷却制御とを含む平均算出区間における温度値Tcの平均値であり、低温冷却制御における指標値(温度平均値)Iは、前回の高温冷却制御と、現在の低温冷却制御とを含む平均算出区間における温度値Tcの平均値である。
第2の実施形態においては、高温冷却制御用基準値Rhを-0.5℃とし、低温冷却制御用基準値Rlを-1.5℃とした。第2変形例においては、指標値(温度平均値)Iが前回の高温または低温冷却制御と現在の冷却制御とを含む平均算出区間における温度値Tcの平均値であるので、高温冷却制御用基準値Rhと低温冷却制御用基準値Rlとのそれぞれは、例えば、-1℃に設定されることができる。
第2変形例によれば、指標値(温度平均値)Iが前回の高温または低温冷却制御と現在の冷却制御とを含む平均算出区間における温度値Tcの平均値であるので、制御部100は、より簡単な処理によって、チルド室27AAに貯蔵された食品が現在実行中の冷却制御によって適切な冷却がなされたタイミングを判定することができ、現在実行中の冷却制御を終了して次の冷却制御に移行することができる。これにより、筐体10外からの温度影響を受けた場合であっても、冷却制御を適切な実施時間で実行することができ、チルド室27AAに貯蔵された食品の保存状態の更なる向上を図ることができる。
(第1の実施形態および第2の実施形態の変形例)
上述の指標値(時間積分値、温度平均値)Iに基づいて低温冷却制御と高温冷却制御の切り替えを行う特別チルド運転においては、指標値Iの導出は、扉開閉検知センサ115によって扉11Aa、Abの両方が閉じられていることを検知している時に行われることが好ましい。これにより、扉11Aa、Abのうち少なくとも一方が開かれて一時的に冷蔵庫1の外部の空気が冷蔵庫1内に流入し温度上昇している時(温度が不安定に変動する時)における温度値Tcが、指標値(時間積分値、温度平均値)Iに影響を与えることを抑制することができる。扉11Aa、Abが開けられた後に閉じられた場合には、扉11Aa、Abが閉じられて所定推定待機時間が経過した後に、指標値の導出が再開されることが好ましい。尚、所定推定待機時間は、冷蔵用ファン43によって第1貯蔵室内の空気が循環させられて、チルド室温度センサ111の検出結果が安定するのにかかる時間であってよい。例えば、所定推定待機時間は、1分である。
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態について説明する。第3の実施形態は、扉開閉検知センサ115によって扉11Aa、Abの少なくとも一方の開閉が検出された場合に、制御部100は、高温冷却制御と低温冷却制御とのうち少なくとも一方の内容が変更される点で、第1の実施形態とは異なる。なお以下に説明する以外の構成は、第1の実施形態と同様である。
本実施形態では、低温冷却制御が行われている間に扉11Aa、Abの少なくとも一方が開かれた場合に、低温冷却制御の内容を変更する。例えば、低温冷却制御が行われている間に扉11Aa、Abの少なくとも一方が開かれた場合に、低温冷却制御の実施時間を延長する。
本実施形態では、また、高温冷却制御が行われている間に扉11Aa、Abの少なくとも一方が開かれた場合に、高温冷却制御の内容を変更する。例えば、高温冷却制御が行われている間に扉11Aa、Abの少なくとも一方が開かれた場合に、高温冷却制御の実施時間を短縮する。
このように扉11Aa、Abの開閉に応じて、高温冷却制御の内容と低温冷却制御の内容との少なくとも一方を変更することで、冷蔵庫1に保存される食品の品質低下を抑制することができる。この扉開閉による冷却制御の内容の変更は、第1、第2の実施形態の指標値(時間積分値、温度平均値)Iに基づいて低温冷却制御および高温冷却制御の内容の変更をする特別チルド運転に組み合わせて実施することもできる。
本実施形態では、制御部100は、低温冷却制御が行われている間に扉11Aa、Abの少なくとも一方が開かれた場合は、低温冷却制御の実施時間を延長する。このような構成によれば、扉11Aa、Abの開閉によって温度上昇があることを見越して、実際に温度値Tcに影響が現れる前に、低温冷却制御の実施時間を延長する。これにより、予想される温度上昇を見越して適切なタイミングで、現在実行中の冷却制御を終了して次の冷却制御に移行することができるので、チルド室27AAに貯蔵された食品の保存状態の更なる向上を図ることができる。
本実施形態では、制御部100は、高温冷却制御が行われている間に扉11Aa、Abの少なくとも一方が開かれた場合は、高温冷却制御の実施時間を短縮する。このような構成によれば、扉11Aa、Abの開閉によって温度上昇があることを見越して、実際に温度値Tcに影響が現れる前に、高温冷却制御の実施時間を短縮する。これにより、予想される温度上昇を見越して適切なタイミングで、現在実行中の冷却制御を終了して次の冷却制御に移行することができるので、チルド室27AAに貯蔵された食品の保存状態の更なる向上を図ることができる。
また、冷却制御の実施時間を変更することに加えて、または、冷却制御の実施時間を変更することに代えて、低温冷却制御が行われている間に扉11Aa、Abの少なくとも一方が開かれた場合には、制御部100は、低温冷却制御における圧縮機49のデフォルト制御内容に対して制御内容を大きくする(例えば、運転周波数を高くする、および/または、運転時間を長くする)こと、低温冷却制御における冷蔵用ファン43のデフォルトの制御内容に対して制御内容を大きくする(例えば、回転数を増加させる、および/または、運転時間を長くする)こと、圧縮機49と冷蔵用ファン43の運転タイミングを一致させることなどを行ってもよい。冷却制御の実施時間を変更することに加えて、または、冷却制御の実施時間を変更することに代えて、高温冷却制御が行われている間に扉11Aa、Abの少なくとも一方が開かれた場合には、制御部100は、高温冷却制御における圧縮機49のデフォルト制御内容に対して制御内容を小さくする(例えば、運転周波数を低くする、および/または、運転時間を短くする)こと、高温冷却制御における冷蔵用ファン43のデフォルトの制御内容に対して制御内容を小さくする(例えば、回転数を低下させる、および/または、運転時間を短くする)こと、圧縮機49と冷蔵用ファン43の運転タイミングをずらすことなどを行ってよい。また、扉11Aa、Abが開けられていた時間に応じて、低温冷却制御の実施時間の変更量を決定してもよい。これにより、長く扉11Aa、Abが開けられていた場合に、より大きく冷却制御の実施時間を変更することが可能になる。
(第3の実施形態の変形例)
第3の実施形態の変形例は、扉11Aa、Abの両方が開かれた場合に、扉11Aa、Abの少なくとも一方が開かれた場合よりも、より大きく冷却制御の内容を変更する点において、第3の実施形態とは異なる。なお以下に説明する以外の構成は、第3の実施形態と同様である。
本変形例では、制御部100は、低温冷却制御が行われている間に扉11Aa、Abの両方が開かれた場合は、扉11Aa、Abの少なくとも一方が開かれた場合よりも、より大きく低温冷却制御の実施時間を延長し、高温冷却制御が行われている間に扉11Aa、Abの両方が開かれた場合は、扉11Aa、Abの少なくとも一方が開かれた場合よりも、より大きく低温冷却制御の実施時間を延長する。
本変形例によれば、扉11Aa、Abの両方が開かれて、より大きな温度上昇が見込まれる時には、より大きく冷却制御の内容を行う。したがって、扉11Aa、Abに起因して予想される温度上昇を見越して適切なタイミングで、現在実行中の冷却制御を終了して次の冷却制御に移行することができるので、チルド室27AAに貯蔵された食品の保存状態の更なる向上を図ることができる。
(第4の実施形態)
次に、第4の実施形態について説明する。第4の実施形態では、制御部100が、扉11Aa、Abの少なくとも一方が開かれる前におけるチルド室温度センサ111の検出結果に基づいて得られる温度値Tc1と、扉11Aa、Abの少なくとも一方が開かれて閉じられた後における温度値Tc2との差分値(Tc2-Tc1)に基づき、低温冷却制御と高温冷却制御とのうち少なくとも一方の内容を変更する点で、第1の実施形態とは異なる。なお以下に説明する以外の構成は、第1の実施形態と同様である。
制御部100は、扉11Aa、Abの少なくとも一方が開かれる直前においてチルド室温度センサ111の検出結果に基づいて得られた温度値Tcを、温度値Tc1として記憶部116に記憶させる。また、制御部100は、扉11Aa、Abの少なくとも一方が開かれて閉じられてから後述する所定推定待機時間経過後にチルド室温度センサ111の検出結果に基づいて得られた温度値Tcを、温度値Tc2として記憶部116に記憶させる。
図9は、扉11Aa、Abの開閉に基づく高温冷却制御の実施時間と低温冷却制御の実施時間の変更の例を示す図である。例えば、扉開閉検知センサ115によって扉11Aa、Abの少なくとも一方の開閉が検出されると、制御部100は、扉11Aa、Abの少なくとも一方が開かれる前における温度値Tc1と、扉11Aa、Abの少なくとも一方が開閉されて所定推定待機時間経過後における温度値Tc2の差分値(Tc2-Tc1)に基づいて、低温冷却制御の内容と高温冷却制御の内容とのうち少なくとも一方の変更、および、低温冷却制御の実施時間と高温冷却制御の実施時間とのうち少なくとも一方の変更を行う。図9の例では、1℃の差分値(Tc2-Tc1)につき0.2時間の変更を行っている。
例えば、高温冷却制御を実行している時に、扉11Aa、Abの少なくとも一方が開かれるケースを説明する。この時、扉11Aa、Abの少なくとも一方が開かれる前における温度値Tc1が+1℃であり、扉11Aa、Abの少なくとも一方が開閉されて所定推定待機時間(例えば、1分)経過後における温度値Tc2が+2℃である場合、差分値(Tc2-Tc1=2℃-1℃))は、1℃となる。例えば、図9に従って、1℃の差分値に対して、制御部100は、高温冷却制御のデフォルト実施時間(例えば、7時間)を0.2時間減少させるように変更を行うことにより、高温冷却制御の実施時間を6.8時間とする。
例えば、低温冷却制御を実行している時に、扉11Aa、Abの少なくとも一方が開かれるケースを説明する。この時、扉11Aa、Abの少なくとも一方が開かれる前における温度値Tc1が-5℃であり、扉11Aa、Abの少なくとも一方が開閉されて所定推定待機時間(例えば、1分)経過後における温度値Tc2が-4℃である場合、差分値(Tc2-Tc1=(-4℃)-(-5℃))は、1℃となる。例えば、図9に従って、1℃の差分値に対して、制御部100は、低温冷却制御のデフォルト実施時間(例えば、2時間)を0.2時間増加させるように変更を行うことにより、低温冷却制御の実施時間を2.2時間とする。
扉11Aa、Abの少なくとも一方の開閉によって生じた1℃の温度上昇に対して、このように高温冷却制御の実施時間と低温冷却制御の実施時間を変更することにより、冷却制御を適切な実施時間で実行することができ、チルド室27AAに貯蔵された食品の保存状態の更なる向上を図ることができる。
上述した温度値の差分値による冷却制御実施時間の変更は、第1、第2の実施形態の指標値(時間積分値、温度平均値)に基づいて低温冷却制御と高温冷却制御の切り替えを行う特別チルド運転に組み合わせて実施することもできる。また、上記では、高温冷却制御のデフォルト実施時間と低温冷却制御のデフォルト実施時間の両方を変更しているが、どちらか一方を変更してもよい。
本実施形態では、制御部100は、扉11Aa、Abの少なくとも一方が開かれる前におけるチルド室温度センサ111の検出結果に基づいて得られる温度値Tc1と、扉11Aa、Abの少なくとも一方が開かれて閉じられた後における温度値Tc2との差分値(Tc2-Tc1)に基づき、低温冷却制御の実施時間と高温冷却制御の実施時間とのうち少なくとも一方の長さを変更する。このような構成によれば、扉11Aa、Abの開閉による温度影響に応じて、冷却制御の実施時間を調整する。これにより、筐体10外からの温度影響を受けた場合であっても、冷却制御の実施時間を適切に調整するので、チルド室27AAに貯蔵された食品の保存状態の更なる向上を図ることができる。
図9の例では、低温冷却制御の実施時間と、高温冷却制御の実施時間の両方に対して、1℃の差分値(Tc2-Tc1)につき0.2時間という共通の変更値を適用した。しかしながら、低温冷却制御の実施時間と、高温冷却制御の実施時間とにおいて変更値を差をつけてもよい。例えば、高温冷却制御の実施時間に対しては、1℃の差分値(Tc2-Tc1)につき0.3時間の変更を行い、低温冷却制御の実施時間に対しては、1℃の差分値(Tc2-Tc1)につき0.2時間の変更を行ってもよい。これにより、扉11Aa、Abの開閉による温度上昇に対して、高温冷却制御の実施時間を低温冷却制御の実施時間の変更量よりも大きい変更量をもって短縮することができるので、食品の劣化が起こりやすい高温冷却制御の実施時間をより大きく短縮し、温度の過度な上昇による食品品質の劣化をより確実に抑制することが可能となる。
また、冷却制御の実施時間を変更する制御に加えて、または、冷却制御の実施時間を変更する制御に代えて、低温冷却制御中における扉11Aa、Abの開閉による温度上昇に対して、制御部100は、低温冷却制御における圧縮機49のデフォルト制御内容に対して制御内容を大きくする(例えば、運転周波数を高くする、および/または、運転時間を長くする)こと、低温冷却制御における冷蔵用ファン43のデフォルトの制御内容に対して制御内容を大きくする(例えば、回転数を増加させる、および/または、運転時間を長くする)こと、圧縮機49と冷蔵用ファン43の運転タイミングを一致させることなどを行ってもよい。冷却制御の実施時間を変更する制御に加えて、または、冷却制御の実施時間を変更する制御に代えて、高温冷却制御中における扉11Aa、Abの開閉による温度上昇に対して、制御部100は、高温冷却制御のデフォルト実施時間に対して高温冷却制御の実施時間を短縮する(すなわち、低温冷却制御への切り替えタイミングを早める)こと、高温冷却制御における圧縮機49のデフォルト制御内容に対して制御内容を小さくする(例えば、運転周波数を低くする、および/または、運転時間を短くする)こと、高温冷却制御における冷蔵用ファン43のデフォルト制御内容よりも制御内容を小さくする(例えば、回転数を減少させる、および/または、運転時間を短くする)こと、圧縮機49と冷蔵用ファン43の運転タイミングをずらすことのうちいずれか1つを行う。また、差分値(Tc2-Tc1)に応じて、圧縮機49と冷蔵用ファン43の制御内容を決定してもよい。これにより、長く扉11Aa、Abが開けられて大きく温度した場合に、より大きく制御内容の調整を行うことが可能になる。
(第5の実施形態)
次に、第5の実施形態について説明する。第5の実施形態では、制御部100が、庫外温度センサ114によって検出された庫外の空気温度に基づき、低温冷却制御と高温冷却制御とのうち少なくとも一方の内容を変更する点で、第1の実施形態とは異なる。なお以下に説明する以外の構成は、第1の実施形態と同様である。
図10は、庫外の空気温度に基づく高温冷却制御の実施時間と低温冷却制御の実施時間の変更の例を示す図である。例えば、制御部100は、庫外温度センサ114によって検出された庫外の空気温度に基づき、低温冷却制御と高温冷却制御とのうち少なくとも一方の内容を変更する。例えば、制御部100は、庫外温度センサ114によって検出された庫外の空気温度に基づき、低温冷却制御の実施時間と高温冷却制御の実施時間とのうち少なくとも一方を変更する。
例えば、高温冷却制御を実行している時に、庫外の空気温度が10℃未満となる場合には、制御部100は、高温冷却制御のデフォルト実施時間に対して、高温冷却制御の実施時間を0.5時間増やす。例えば、低温冷却制御を実行している時に、庫外の空気温度が10℃未満となる場合には、制御部100は、低温冷却制御のデフォルト実施時間に対して、低温冷却制御の実施時間を0.5時間減らす。
例えば、高温冷却制御を実行している時に、庫外の空気温度が25℃以上となる場合には、制御部100は、高温冷却制御のデフォルト実施時間に対して、高温冷却制御の実施時間を0.5時間減らす。例えば、低温冷却制御を実行している時に、庫外の空気温度が25℃以上となる場合には、制御部100は、低温冷却制御のデフォルト実施時間に対して、低温冷却制御の実施時間を0.5時間増やす。
庫外の空気温度に応じて、このように高温冷却制御の実施時間と低温冷却制御の実施時間を変更することにより、冷却制御を適切な実施時間で実行することができ、チルド室27AAに貯蔵された食品の保存状態の更なる向上を図ることができる。
上述した庫外の空気温度による冷却制御実施時間の変更は、第1の実施形態のデフォルト実施時間に基づく特別チルド運転に組み合わせて実施することもできるし、第1、第2の実施形態の指標値(時間積分値、温度平均値)に基づいて低温冷却制御と高温冷却制御の切り替えを行う特別チルド運転に組み合わせて実施することもできる。また、上述した庫外の空気温度による冷却制御実施時間の変更は、第4実施形態の温度値の差分値による冷却制御実施時間の変更と組み合わせて実施されてもよい。
また、本実施形態においては、庫外の空気温度に基づいて、冷却制御の実施時間の制御を行ったが、冷却制御の実施時間を変更する制御に加えて、または、冷却制御の実施時間を変更する制御に代えて、制御部100は、低温冷却制御において庫外の空気温度が上昇した場合に、低温冷却制御における圧縮機49のデフォルト制御内容に対して制御内容を大きくする(例えば、運転周波数を高くする、および/または、運転時間を長くする)こと、低温冷却制御における冷蔵用ファン43のデフォルトの制御内容に対して制御内容を大きくする(例えば、回転数を増加させる、および/または、運転時間を長くする)こと、圧縮機49と冷蔵用ファン43の運転タイミングを一致させることなどを行ってもよい。また、冷却制御の実施時間を変更する制御に加えて、または、冷却制御の実施時間を変更する制御に代えて、制御部100は、高温冷却制御中における庫外の空気温度が上昇した場合に、高温冷却制御のデフォルト実施時間に対して高温冷却制御の実施時間を短縮する(すなわち、低温冷却制御への切り替えタイミングを早める)こと、高温冷却制御における圧縮機49のデフォルト制御内容に対して制御内容を小さくする(例えば、運転周波数を低くする、および/または、運転時間を短くする)こと、高温冷却制御における冷蔵用ファン43のデフォルト制御内容よりも制御内容を小さくする(例えば、回転数を減少させる、および/または、運転時間を短くする)こと、圧縮機49と冷蔵用ファン43の運転タイミングをずらすことのうちいずれか1つを行う。また、差分値(Tc2-Tc1)に応じて、圧縮機49と冷蔵用ファン43の制御内容を決定してもよい。これにより、長く扉11Aa、Abが開けられて大きく温度した場合に、より大きく制御内容の調整を行うことが可能になる。
(第1~第5の実施形態の第1変形例)
図11は、冷蔵室温度に基づくチルド室温度の推定の例を示す図である。図示されるように、冷蔵室温度センサ110によって検出される第1貯蔵室内の空気温度(冷蔵室温度)の温度変化と、チルド室温度センサ111によって検出されるチルド室27AAの空気温度(チルド室温度)の温度変化との間には、一定の比例関係がある。また、高温冷却制御における冷蔵運転の終了時と、低温冷却制御における冷蔵運転の終了時には、チルド室温度と冷蔵室温度との温度値の差分値に一定の関係がある。これによって、冷蔵室温度センサ110によって検出される冷蔵室温度に基づいて、チルド室温度を推定することが可能になる。
例えば、図11の例では、高温冷却制御における冷蔵運転の終了時においては、冷蔵室温度が約3.5℃であり、チルド室温度が約2.5℃である。つまり、冷蔵室温度とチルド室温度との温度値の差分値は、約1℃である。この時点から、冷蔵室温度が4℃低下すると、チルド室温度は8℃低下する。つまり、冷蔵室温度の温度低下1℃に対して、チルド室温度は2℃低下する。この関係に基づいて、例えば、冷蔵室温度が、高温冷却制御における冷蔵運転の終了時の冷蔵室温度に対して3℃低下した場合は、チルド室温度は3℃×2=6℃低下したものと推測され、高温冷却制御における冷蔵運転の終了時のチルド室温度2.5℃に基づいて、この時のチルド室温度は、2.5℃-6℃=-3.5℃であると推定される。
このように、冷蔵室温度センサ110によって検出される冷蔵室温度に基づいて、チルド室温度を推定する場合は、チルド室温度センサ111は設けられていなくてもよい。このように、チルド室温度センサ111を設けない冷蔵庫にも、上述の実施形態や変形例の構成を適用することができる。尚、冷蔵室温度センサ110によって検出される冷蔵室温度に基づいて推定されたチルド室温度は、「温度センサの検出結果に基づいて得られる温度値」の一例である。
(第1~第5の実施形態の第2変形例)
上記では、冷蔵室27Aを冷凍用冷却器46で冷却し、主冷凍室27Eを冷蔵用冷却器41で冷却する、2エバポレーター型の冷蔵庫1の例を説明した。しかし、冷蔵室27Aと主冷凍室27Eで共通の冷却器で冷却する場合(1エバポレーター型の冷蔵庫)にも、実施形態や変形例の構成を適用することができる。この場合、低温冷却制御と高温冷却制御とのうち少なくとも一方の内容を変更する方法としては、上記に加えて、チルド室27AAへの送風を制御するダンパ装置を制御することによっても行うことができる。
(第1~第5の実施形態の第3変形例)
上記では、温度値Tcから指標値(積分値、平均値)を算出して、この指標値に基づいて低温冷却制御の内容と高温冷却制御の内容とのうち少なくとも一方の内容を変更した。特別チルド運転においては、温度値Tcに限らず、例えば、庫外や庫内を撮影するカメラによって、筐体10外からの温度影響を判定し、この判定結果に基づいて低温冷却制御と高温冷却制御とのうち少なくとも一方の内容を変更してもよい。例えば、庫内を撮影するカメラで、チルド室27AAに貯蔵される食品の種類と量とのうち少なくとも一方を判定し、この判定結果に基づいて低温冷却制御と高温冷却制御とのうち少なくとも一方の内容を変更してもよい。庫内を撮影するカメラは、「筐体内への食品の入庫を検知可能な検出手段」の一例である。これにより、庫外からの熱影響が実際にチルド室27AAの温度変化として現れる前に、冷却制御の内容を変更する。したがって、チルド室27AAに貯蔵される食品に起因して予想される温度上昇を見越して適切なタイミングで、現在実行中の冷却制御を終了して次の冷却制御に移行することができるので、チルド室27AAに貯蔵された食品の保存状態の更なる向上を図ることができる。
(第1~第5の実施形態の第4変形例)
尚、上記では、温度値Tcから指標値(積分値、平均値)を算出して、この指標値に基づいて低温冷却制御と高温冷却制御とのうち少なくとも一方の内容を変更した。特別チルド運転においては、温度値Tcに限らず、チルド室27AAに貯蔵された食品の食品温度を測定する温度センサの検出結果について指標値(時間積分値、温度平均値)Iを算出して、この指標値に基づいて低温冷却制御と高温冷却制御とのうち少なくとも一方の内容を変更してもよい。例えば、食品温度を測定する温度センサは、チルド室27AAにおいて食品が載置される金属製トレイに接する温度センサであってよい。食品温度を測定する温度センサは、「筐体内への食品の入庫を検知可能な検出手段」の一例である。これにより、食品による庫外からの熱影響を正確に算定し、より正確な温度制御によって特別チルド運転をすることができる。
以上、いくつかの実施形態および変形例について説明したが、実施形態は、上記例に限定されない。例えば、実施形態および変形例は、互いに組み合わせて実現可能である。例えば、デフォルト実施時間に基づく特別チルド運転と、指標値(時間積分値)に基づいて低温冷却制御と高温冷却制御の切り替えを行う特別チルド運転と、指標値(温度平均値)に基づいて低温冷却制御と高温冷却制御の切り替えを行う特別チルド運転とは、互いに組み合わせ実現可能である。
以上説明した少なくともひとつの実施形態において、制御部は、貯蔵部を第1温度帯で冷却するように冷却部を制御する低温冷却制御と、貯蔵部を第1温度帯よりも高い第2温度帯で冷却するように冷却部を制御する高温冷却制御とを交互に繰り返し、筐体内に設けられた温度センサと、扉の開閉を検知する扉開閉検知センサと、筐体内への食品の入庫を検知可能な検出手段とのうち少なくとも1つによる検出結果に基づいて、低温冷却制御と高温冷却制御とのうち少なくとも一方の内容を変更する。このような構成によれば、冷蔵庫が置かれている環境や、ユーザによる冷蔵庫の使用状況に応じて、適切な冷却制御を行うことが可能となる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1…冷蔵庫、10…筐体、11(11Aa、11Ab、11Ab、11B、11C、11D、11E)…扉、15…冷却部、27(27A、27A、27AA、27B、27C、27D、27E)…貯蔵室、40…第1冷却モジュール、45…第2冷却モジュール、49…圧縮機、50…冷凍サイクル装置、100…制御部、110…冷蔵室温度センサ、111…チルド室温度センサ、114…庫外温度センサ、115…扉開閉検知センサ、116…記憶部。

Claims (8)

  1. 貯蔵部を含む筐体と、
    前記貯蔵部を冷却する冷却部と、
    前記筐体内に設けられた温度センサと、
    前記貯蔵部を第1温度帯で冷却するように前記冷却部を制御する低温冷却制御と、前記貯蔵部を前記第1温度帯よりも高い第2温度帯で冷却するように前記冷却部を制御する高温冷却制御とを交互に繰り返すとともに、前記筐体外からの温度影響が生じた場合に、前記低温冷却制御と前記高温冷却制御とのうち少なくとも一方の内容を変更する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、
    前記温度センサの検出結果に基づいて得られる温度値を所定の周期で取得し、
    前記低温冷却制御では、前記温度値が前記第1温度帯に到達した後に前記温度値の時間積分を開始することで前記低温冷却制御における指標値を導出し、当該指標値が低温冷却制御用基準値に到達することに応じて前記低温冷却制御を前記高温冷却制御に切り替え、
    前記高温冷却制御では、前記温度値が前記第2温度帯に到達した後に前記温度値の時間積分を開始することで前記高温冷却制御における指標値を導出し、当該指標値が高温冷却制御用基準値に到達することに応じて前記高温冷却制御を前記低温冷却制御に切り替える、
    蔵庫。
  2. 前記制御部は、少なくとも前記低温冷却制御中に受ける前記筐体外からの温度影響に応じて前記低温冷却制御の内容を変更し、少なくとも前記高温冷却制御中に受ける前記筐体外からの温度影響に応じて前記高温冷却制御の内容を変更する
    請求項1に記載の冷蔵庫。
  3. 貯蔵部を含む筐体と、
    前記貯蔵部を冷却する冷却部と、
    前記筐体内に設けられた温度センサと、
    前記貯蔵部を第1温度帯で冷却するように前記冷却部を制御する低温冷却制御と、前記貯蔵部を前記第1温度帯よりも高い第2温度帯で冷却するように前記冷却部を制御する高温冷却制御とを交互に繰り返すとともに、前記筐体外からの温度影響が生じた場合に、前記低温冷却制御と前記高温冷却制御とのうち少なくとも一方の内容を変更する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、
    前記温度センサの検出結果に基づいて得られる温度値を所定の周期で取得し、
    前記低温冷却制御と前記高温冷却制御とのうちの一方である実行中の冷却制御のその時点までの実施時間と、前記低温冷却制御と前記高温冷却制御とのうちの他方である冷却制御の過去の1回の実施時間とを少なくとも含む平均算出区間における前記温度値の平均温度を算出することで指標値を導出し、前記指標値に基づき前記低温冷却制御と前記高温冷却制御とを切り替える、
    蔵庫。
  4. 前記筐体の開口を開閉可能に閉じる扉を備え、
    前記制御部は、前記扉が閉じている場合に、前記指標値の導出を行う
    請求項から請求項のうちいずれか1項に記載の冷蔵庫。
  5. 前記筐体の開口を開閉可能に閉じる扉を備え、
    前記制御部は、前記低温冷却制御が行われている間に前記扉が開かれた場合は、前記低温冷却制御の実施時間を延長する
    請求項1から請求項のうちいずれか1項に記載の冷蔵庫。
  6. 前記筐体の開口を開閉可能に閉じる扉を備え、
    前記制御部は、前記高温冷却制御が行われている間に前記扉が開かれた場合は、前記高温冷却制御の実施時間を短縮する
    請求項1から請求項のうちいずれか1項に記載の冷蔵庫。
  7. 前記筐体の開口を開閉可能に閉じる扉を備え、
    前記制御部は、前記扉が開かれる前における前記温度値と、前記扉が開かれて閉じられた後における前記温度値との差分値に基づき、前記低温冷却制御の実施時間と前記高温冷却制御の実施時間とのうち少なくとも一方の長さを変更する
    請求項1から請求項のうちいずれか1項に記載の冷蔵庫。
  8. 前記筐体の外部の温度を検出する庫外温度センサを備え、
    前記制御部は、前記庫外温度センサの検出結果に基づいて得られる外部温度値に基づき、前記低温冷却制御の実施時間と前記高温冷却制御の実施時間とのうち少なくとも一方の長さを変更する
    請求項1から請求項のうちいずれか1項に記載の冷蔵庫。
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