JP7334091B2 - 冷蔵庫 - Google Patents

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本発明の実施形態は、冷蔵庫に関する。
センサの検出値に基づいて冷却制御を行う冷蔵庫が知られている。ところで、冷蔵庫は、さらなる冷却制御の向上が期待されている。
特開平11-304329号公報
本発明が解決しようとする課題は、さらなる冷却制御の向上を図ることができる冷蔵庫を提供することである。
実施形態の冷蔵庫は、筐体と、冷却器と、圧縮機と、送風機と、貯蔵室温度センサと、冷却器温度センサと、制御部とを持つ。前記筐体は、貯蔵室を含む。前記冷却器は、前記筐体内に設けられている。前記圧縮機は、前記冷却器に供給される冷媒を圧縮する。前記送風機は、前記冷却器により冷却された冷気を前記貯蔵室に送る。前記貯蔵室温度センサは、前記貯蔵室内の温度である貯蔵室温度を検出する。前記冷却器温度センサは、前記冷却器の温度である冷却器温度を検出する。前記制御部は、前記貯蔵室温度と前記冷却器温度との差が目標温度差または目標温度差範囲内になるように前記送風機の送風量を制御する。前記制御部は、前記貯蔵室の目標冷却温度と前記貯蔵室温度とに基づいて前記圧縮機の圧縮能力を変更し、前記圧縮機の圧縮能力を大きくする場合、前記目標温度差または前記目標温度差範囲を小さくする。
第1の実施形態の冷蔵庫を示す正面図。 図1中に示された冷蔵庫のF2-F2線に沿う断面図。 第1の実施形態の冷凍サイクル装置の構成図。 第1の実施形態の冷蔵庫の制御部を示すブロック図。 第1の実施形態の送風機回転数テーブルを示す図。 第1の実施形態の制御部が第1目標温度差範囲で特定制御を行うときの、第1冷却器温度差の推移の一例を示すグラフ。 第1の実施形態の冷蔵運転における特定制御を示すフローチャート。 第2の実施形態の冷蔵庫の制御部を示すブロック図。 第2の実施形態の冷蔵運転における非安定状態と安定状態における、第1貯蔵室温度と第1ファンの回転数の一例を示す図。 第2の実施形態の目標値補正処理における高回転閾値による第1冷却器温度差の補正の一例を示す図。 第2の実施形態の目標値補正処理における低回転閾値による第1冷却器温度差の補正の一例を示す図。 第2の実施形態の冷蔵運転における目標値補正処理を示すフローチャート。 第2の実施形態の断熱性能の劣化による第1貯蔵室温度の変化率増加について説明する図。
以下、実施形態の冷蔵庫を、図面を参照して説明する。以下の説明では、同一または類似の機能を有する構成に同一の符号を付す。そして、それら構成の重複する説明は省略する場合がある。本明細書では、冷蔵庫の正面に立つユーザから冷蔵庫を見た方向を基準に、左右を定義している。また、冷蔵庫から見て冷蔵庫の正面に立つユーザに近い側を「前」、遠い側を「後ろ」と定義している。
また本明細書で「XXに基づく」とは、「少なくともXXに基づく」ことを意味し、XXに加えて別の要素に基づく場合も含む。また「XXに基づく」とは、XXを直接に用いる場合に限定されず、XXに対して演算や加工が行われたものに基づく場合も含む。「XX」は、任意の要素(例えば任意の情報)である。また、「制御量(例えば冷却能力や送風量)を決定する」とは、決定対象の制御量を直接に導出する場合に限定されず、基準となる制御量に対して補正を行うことで決定対象となる制御量を導出する場合も含む。
(第1の実施形態)
[1.冷蔵庫の全体構成]
図1から図7を参照し、第1の実施形態の冷蔵庫1について説明する。まず、冷蔵庫1の全体構成について説明する。ただし、冷蔵庫1は、以下に説明する構成の全てを有する必要はなく、いくつかの構成が適宜省略されてもよい。
図1は、第1の実施形態の冷蔵庫1を示す正面図である。図2は、図1中に示された冷蔵庫1のF2-F2線に沿う断面図である。図1および図2に示すように、冷蔵庫1は、例えば、筐体10、複数の扉11、複数の棚12、複数の容器13、流路形成部品14、冷却ユニット15、および制御盤19を有する。
筐体10は、上壁21、下壁22、左右の側壁23,24、および後壁25を有する。上壁21および下壁22は、略水平に広がっている。左右の側壁23,24は、下壁22の左右の端部から上方に起立し、上壁21の左右の端部に繋がっている。後壁25は、下壁22の後端部から上方に起立し、上壁21の後端部に繋がっている。
図2に示すように、筐体10は、例えば、内箱51、外箱52、および断熱部53を有する。内箱51は、筐体10の内面を形成する部材であり、例えば合成樹脂製である。外箱52は、筐体10の外面を形成する部材であり、例えば金属製である。外箱52は、内箱51よりも一回り大きく形成されており、内箱51の外側に配置されている。内箱51と外箱52との間には、断熱部53が設けられる。断熱部53は、例えば、発泡ウレタンのような発泡断熱材である。断熱部53は、真空断熱材を含んでもよい。
筐体10の内部には、複数の貯蔵室27が設けられている。複数の貯蔵室27は、例えば、冷蔵室27A、野菜室27B、製氷室27C、小冷凍室27D、および主冷凍室27Eを含む。本実施形態では、最上部に冷蔵室27Aが配置され、冷蔵室27Aの下方に野菜室27Bが配置され、野菜室27Bの下方に製氷室27Cおよび小冷凍室27Dが配置され、製氷室27Cおよび小冷凍室27Dの下方に主冷凍室27Eが配置されている。ただし、貯蔵室27の配置は、上記例に限定されず、例えば野菜室27Bと主冷凍室27Eの配置が逆でもよい。筐体10は、各貯蔵室27の前面側に、各貯蔵室27に対して食材の出し入れを可能にする開口を有する。
筐体10は、第1および第2の仕切部28,29を有する。第1および第2の仕切部28,29は、例えば、それぞれ略水平方向に沿う仕切壁である。第1仕切部28は、冷蔵室27Aと野菜室27Bとの間に位置し、冷蔵室27Aと野菜室27Bとの間を仕切っている。一方で、第2仕切部29は、野菜室27Bと、製氷室27Cおよび小冷凍室27Dとの間に位置し、野菜室27Bと、製氷室27Cおよび小冷凍室27Dとの間を仕切っている。第2仕切部29は、断熱性を有する。
複数の貯蔵室27の開口は、複数の扉11によって開閉可能に閉じられている。複数の扉11は、例えば、冷蔵室27Aの開口を閉じる左右の冷蔵室扉11Aa,11Ab、野菜室27Bの開口を閉じる野菜室扉11B、製氷室27Cの開口を閉じる製氷室扉11C、小冷凍室27Dの開口を閉じる小冷凍室扉11D、および主冷凍室27Eの開口を閉じる主冷凍室扉11Eを含む。
複数の棚12は、冷蔵室27Aに設けられている。
複数の容器13は、冷蔵室27Aに設けられた冷蔵室容器13A(例えばチルド室容器)、野菜室27Bに設けられた第1および第2の野菜室容器13Ba,13Bb、製氷室27Cに設けられた製氷室容器(不図示)、小冷凍室27Dに設けられた小冷凍室容器13D、および主冷凍室27Eに設けられた第1および第2の主冷凍室容器13Ea,13Ebを含む。
流路形成部品14は、筐体10内に配置されている。流路形成部品14は、第1ダクト部品31と、第2ダクト部品32とを含む。第1ダクト部品31と、第2ダクト部品32とのそれぞれは、ダクトの一例である。
第1ダクト部品31は、筐体10の後壁25に沿って設けられ、鉛直方向に延びている。第1ダクト部品31は、例えば、野菜室27Bの下端部の後方から冷蔵室27Aの上端部の後方まで延びている。第1ダクト部品31と筐体10の後壁25との間には、冷気(空気)が流れる通路である第1ダクト空間D1が形成されている。第1ダクト部品31は、複数の冷気吹出口31aと、冷気戻り口31bとを有する。複数の冷気吹出口31aは、冷蔵室27Aにおいて複数の高さ位置に分かれて設けられている。複数の冷気吹出口31aは、後述する第1冷却器41よりも上方に位置する。冷気戻り口31bは、第1ダクト部品31の下端部に設けられ、野菜室27Bの後方に位置する。
第2ダクト部品32は、筐体10の後壁25に沿って設けられ、鉛直方向に延びている。第2ダクト部品32は、例えば、主冷凍室27Eの後方から製氷室27Cおよび小冷凍室27Dの上端部の後方まで延びている。第2ダクト部品32と筐体10の後壁25との間には、冷気(空気)が流れる通路である第2ダクト空間D2が形成されている。第2ダクト部品32は、冷気吹出口32aと、冷気戻り口32bとを有する。冷気吹出口32aは、第2ダクト部品32の上端部に設けられ、製氷室27Cおよび小冷凍室27Dの後方に位置する。冷気戻り口32bは、第2ダクト部品32の下端部に設けられ、主冷凍室27Eの後方に位置する。
冷却ユニット15は、第1貯蔵室を冷却する第1冷却モジュール40と、第2貯蔵室を冷却する冷却する第2冷却モジュール45と、冷媒を循環させることにより第1冷却モジュール40と第2冷却モジュール45を冷却する冷凍サイクル装置70(図3参照)とを含む。第1貯蔵室は、例えば、冷蔵温度帯の貯蔵室(冷蔵室27A、野菜室27B)のいずれかである。第2貯蔵室は、第1貯蔵室よりも低い温度帯に冷却される貯蔵室であり、例えば、冷凍温度帯の貯蔵室(製氷室27C、小冷凍室27D、主冷凍室27E)のいずれかである。
第1冷却モジュール40は、例えば、第1冷却器41と、第1ファン43とを含む。第1冷却器41は、第1ダクト空間D1に配置されている。第1冷却器41は、例えば、冷蔵室27Aの下端部に対応する高さに配置されている。第1冷却器41は、後述する圧縮機17により圧縮された冷媒が供給され、第1ダクト空間D1を流れる冷気を冷却する。
第1ファン43は、例えば、第1ダクト部品31の冷気戻り口31bに設けられている。第1ファン43が駆動されると、野菜室27Bの空気が冷気戻り口31bから第1ダクト空間D1内に流入する。第1ダクト空間D1内に流入した空気は、第1ダクト空間D1内を上方に向けて流れ、第1冷却器41によって冷却される。第1冷却器41によって冷却された冷気は、第1ダクト空間D1内を上方に向けて流れ、複数の冷気吹出口31aから冷蔵室27Aに吹き出される。冷蔵室27Aに吹き出された冷気は、冷蔵室27Aを流れた後、野菜室27Bを経由して、再び冷気戻り口31bに戻る。これにより、冷蔵室27Aおよび野菜室27Bを流れる冷気が冷蔵庫1内で循環され、冷蔵室27Aおよび野菜室27Bの冷却が行われる。第1ファン43は、「第1送風機」の一例である。
一方で、第2冷却モジュール45は、例えば、第2冷却器46と、第2ファン48とを含む。第2冷却器46は、第2ダクト空間D2に配置されている。第2冷却器46は、後述する圧縮機17により圧縮された冷媒が供給され、第2ダクト空間D2を流れる冷気を冷却する。本実施形態では、第1冷却器41と第2冷却器46とにより「冷却器」の一例が構成されている。
第2ファン48は、例えば、第2ダクト部品32の冷気戻り口32bに設けられている。第2ファン48が駆動されると、主冷凍室27Eの空気が冷気戻り口32bから第2ダクト空間D2内に流入する。第2ダクト空間D2内に流入した空気は、第2ダクト空間D2内を上方に向けて流れ、第2冷却器46によって冷却される。第2冷却器46によって冷却された冷気は、冷気吹出口32aから製氷室27C、小冷凍室27D、および主冷凍室27Eに流入する。製氷室27Cおよび小冷凍室27Dに流入した冷気は、製氷室27Cおよび小冷凍室27Dを流れた後、主冷凍室27Eを経由して、再び冷気戻り口32bに戻る。これにより、製氷室27C、小冷凍室27D、および主冷凍室27E内流れる冷気が冷蔵庫1内で循環され、製氷室27C、小冷凍室27D、および主冷凍室27Eの冷却が行われる。第2ファン48は、「第2送風機」の一例である。また本実施形態では、第1ファン43と第2ファン48とにより「送風機」の一例が構成されている。
圧縮機17は、例えば冷蔵庫1の底部の機械室に設けられている。圧縮機17は、貯蔵室27の冷却に用いられる冷媒ガスを圧縮する。圧縮機17により圧縮された冷媒ガスは、後述する凝縮器71などを経由して、第1および第2の冷却器41,46に送られる。
制御盤19は、例えば、筐体10の上壁21に設けられている。本実施形態では、筐体10の上壁21の上面は、下方に向けて窪んだ凹部84を有する。制御盤19は、凹部84に配置されている。なお、制御盤19については、詳しく後述する。
[2.冷凍サイクル装置]
上述のように構成された冷蔵庫1は、後述の制御部100によって制御される冷凍サイクル装置70によって冷却される。
[2.1.冷凍サイクル装置の構成]
図3は、冷凍サイクル装置70の構成図である。冷凍サイクル装置70は、冷媒の流れ順に、圧縮機17と、凝縮器71と、ドライヤ72と、三方弁73と、キャピラリーチューブ74,75と、第1冷却器41と、アキュムレータ42と、第2冷却器46とが環状に接続されることにより構成される。圧縮機17の高圧吐出口には、凝縮器71とドライヤ72とが順に接続パイプ76を介して接続されている。ドライヤ72の吐出側には、三方弁73が接続されている。三方弁73は、ドライヤ72が接続される1つの入口と、2つの出口とを有している。三方弁73の2つの出口のうち、一方の出口には冷蔵側キャピラリーチューブ74と第1冷却器41とが順に接続されている。第1冷却器41は、接続配管である冷蔵側サクションパイプ77を介して圧縮機17に接続されている。
三方弁73の2つの出口のうち、他方の出口には、冷凍側キャピラリーチューブ75と第2冷却器46とが順に接続されている。第2冷却器46は、接続配管である冷凍側サクションパイプ78を介して圧縮機17に接続されている。なお、第2冷却器46と圧縮機17との間には、第1冷却器41からの冷媒が第2冷却器46側に逆流しないための逆止弁79が設けられている。
[2.2.冷凍サイクル装置の冷媒の流れ]
次に、冷凍サイクル装置70の冷媒の流れを説明する。まず、冷凍サイクル装置70を循環する冷媒は、圧縮機17により圧縮されて、高温、高圧のガス状冷媒となり、流路Aを流れる。このガス状冷媒は、凝縮器71により放熱されて、中温、高圧の液状冷媒となる。その後、ドライヤ72を通って、汚れや水分などの不純物が取り除かれた液状冷媒は、三方弁73により絞り制御されながら、冷蔵側キャピラリーチューブ74(又は冷凍側キャピラリーチューブ75)に入る。このとき、冷蔵側キャピラリーチューブ74(又は冷凍側キャピラリーチューブ75)内の中温、高圧の液状冷媒は、冷蔵側サクションパイプ77(又は冷凍側サクションパイプ78)内の冷媒と熱交換されながら減圧される。そして、この冷媒は、第1冷却器41(又は第2冷却器46)を通過しながら蒸発し、第1冷却モジュール40(又は第2冷却モジュール45)内が冷却される。冷蔵側には、第1冷却器41の側方上部に、余分な液冷媒(第1冷却器41で気化しなかった液体の冷媒)を溜めるアキュムレータ42が設けられる。その後、低温、低圧のガス状となった冷媒は、冷蔵側サクションパイプ77(又は冷凍側サクションパイプ78)に流入する。このとき、第1冷却器41(又は第2冷却器46)から冷蔵側サクションパイプ77(又は冷凍側サクションパイプ78)に流入した直後の冷媒ガスの温度は、-10℃前後と低温である。しかし、この冷媒ガスは、サクションパイプ77(又はサクションパイプ78)を通る間に、前記キャピラリーチューブ74(又はキャピラリーチューブ75)内の冷媒と熱交換されて、最終的には室温程度にまで昇温される。そして、この冷媒ガスが、圧縮機17に再び吸入されて、冷媒の循環が完了する。
上記の冷凍サイクル装置70において、三方弁73は、制御部100(図3参照)によって制御されており、流路B及び流路Cのうち一方又は両方を選択する。流路Bは、第1貯蔵室(27A、27B)を冷却するために冷媒を第1冷却器41に供給する流路であり、一方、流路Cは、第2貯蔵室(27C、27D、27E)を冷却するために冷媒を第1冷却器41に供給する流路である。これら二つの流路は合流点Dにおいて合流し、冷媒はこの合流点Dから矢印Eの方向に流れて圧縮機17へと戻る。
[3.制御]
次に、第1の実施形態の冷蔵庫1の制御について説明する。尚、本明細書で温度差に関する説明は、冷却器温度が貯蔵室温度よりも低い状態を前提としている。
[3.1.構成]
図4は、冷蔵庫1の制御部100を示すブロック図である。制御盤19は、マイコン、タイマなどを有したコンピュータで構成される制御部100を備え、冷蔵庫1の全般を制御する。第1貯蔵室温度センサ110、第2貯蔵室温度センサ112、第1冷却器温度センサ114、第2冷却器温度センサ115、記憶部116、圧縮機17、三方弁73、第1ファン43、第2ファン48、および操作パネル部150は、それぞれ制御部100に接続されており、それぞれ制御部100からの指令によって制御される。
第1貯蔵室温度センサ110は、例えば第1貯蔵室内に露出しており、第1貯蔵室内の温度(空気温度)を検出し、検出された温度を表す「第1貯蔵室温度」を出力する。第2貯蔵室温度センサ112は、同様に、第2貯蔵室内に露出しており、第2貯蔵室内の温度(空気温度)を検出し、検出された温度を表す「第2貯蔵室温度」を出力する。第1貯蔵室温度センサ110と第2貯蔵室温度センサ112とは、それぞれ、例えばサーミスタを含む。本実施形態では、第1貯蔵室温度センサ110と第2貯蔵室温度センサ112とにより「貯蔵室温度センサ」の一例が構成されている。
第1冷却器温度センサ114は、例えば、第1冷却器41に設けられている。第1冷却器温度センサ114は、第1冷却器41の温度を検出し、検出された温度を表す「第1冷却器温度」を出力する。一方で、第2冷却器温度センサ115は、第2冷却器46に設けられている。第2冷却器温度センサ115は、第2冷却器46の温度を検出し、検出された温度を表す「第2冷却器温度」を出力する。第1冷却器温度センサ114と第2冷却器温度センサ115とは、それぞれ、例えばサーミスタを含む。本実施形態では、第1冷却器温度センサ114と第2冷却器温度センサ115とにより「冷却器温度センサ」の一例が構成されている。
ここで、第1冷却器41は、冷媒が供給される入口が設けられた第1端部41aと、第1冷却器41内を通過した冷媒が排出される出口が設けられた第2端部41bとを有する(図3参照)。例えば、第1冷却器温度センサ114は、第1冷却器41の第1端部41aに取り付けられている。第1冷却器温度センサ114は、第1冷却器41の第1端部41aの温度を検出し、検出された温度を表す「第1冷却器温度」を出力する。ただし、第1冷却器温度センサ114は、第1冷却器41の第2端部41bに取り付けられてもよい。この場合、第1冷却器温度センサ114は、第1冷却器41の第2端部41bの温度を検出し、検出された温度を表す「第1冷却器温度」を出力する。
第2冷却器46は、冷媒が供給される入口が設けられた第1端部46aと、第2冷却器46内を通過した冷媒が排出される出口が設けられた第2端部46bとを有する。例えば、第2冷却器温度センサ115は、第2冷却器46の第1端部46aに取り付けられている。例えば、第2冷却器温度センサ115は、第2冷却器46の第1端部46aに取り付けられている。第2冷却器温度センサ115は、第2冷却器46の第1端部46aの温度を検出し、検出された温度を表す「第2冷却器温度」を出力する。ただし、第2冷却器温度センサ115は、第2冷却器46の第2端部46bに取り付けられてもよい。この場合、第2冷却器温度センサ115は、第2冷却器46の第2端部46bの温度を検出し、検出された温度を表す「第2冷却器温度」を出力する。
制御部100は、第1貯蔵室を冷却する冷蔵運転を行うには、三方弁73を切り替えて冷媒の流路を流路B(図3参照)に切り替えることにより、第1冷却器41を冷却する。また、制御部100は、第2貯蔵室を冷却する冷凍運転を行うには、三方弁73を切り替えて冷媒の流路を流路C(図3参照)に切り替えることにより、第2冷却器46を冷却する。尚、流路B及び流路Cの両方を選択した場合は、冷蔵運転と冷凍運転との両方が行われる。
制御部100は、例えば冷蔵運転と冷凍運転を予め設定された所定時間ごとに交互に行うことにより、第1貯蔵室と第2貯蔵室とがそれぞれの設定温度帯に保たれるように、冷却ユニット15を制御する。例えば、冷蔵運転において、制御部100が、第1貯蔵室温度センサ110によって検出された第1貯蔵室温度に基づいて、例えば冷却ユニット15をフィードバック制御(例えばPID(Proportional-Integral-Differential)制御)することにより、第1貯蔵室を冷蔵温度帯の設定温度に保ち、冷凍運転において、第2貯蔵室温度センサ112によって検出された第2貯蔵室温度に基づいて、例えば冷却ユニット15をフィードバック制御(例えばPID制御)することにより、第2貯蔵室を冷凍温度帯の設定温度に保つ。冷蔵運転と冷凍運転の制御については、後述する。
記憶部116は、冷蔵庫1の運転に必要な情報を記憶する。記憶部116は、例えば、第1貯蔵室を冷蔵温度帯の設定温度と、第2貯蔵室を冷凍温度帯の設定温度とを記憶する。また記憶部116は、後述する送風機回転数テーブルを記憶する。
操作パネル部150は、各貯蔵室の設定温度や運転モード(例えば後述する通常運転と特定運転)を切り替えるための操作を受け付けるとともに、設定内容や現在の運転状況を表示させる。操作パネル部150は、例えば、いわゆるタッチ式の操作パネル部である。タッチ式の操作パネル部は、静電容量式スイッチによって構成されるタッチセンサを備える。
尚、設定温度とは、貯蔵室内が常に維持される温度帯の温度である。例えば、第1貯蔵室(27A、27B)の設定温度は、1℃~4℃(第1貯蔵室の設定温度帯)の中央値である。一方、目標冷却温度とは、冷蔵運転と冷凍運転において、フィードバック制御等における目標値である。目標冷却温度は、設定温度と同様に貯蔵室内が常に維持される温度帯の中央値でもよいし、中央値よりも低くてもよい。
[3.2.通常制御]
上記述べたように、制御部100は、検出された貯蔵室(例えば第1貯蔵室、第2貯蔵室)の空気温度に基づいて、貯蔵室の空気温度が目標冷却温度になるように冷却ユニット15をフィードバック制御することにより、貯蔵室を設定温度に保つ。より具体的には、通常制御においては、制御部100は、検出された貯蔵室の空気温度と目標冷却温度とに基づいて、貯蔵室の空気温度が目標冷却温度になるように冷却ユニット15の圧縮機17の運転周波数をフィードバック制御することにより、圧縮機17の運転周波数が決定される。すなわち、制御部100は、貯蔵室の空気温度と目標冷却温度との差が大きいほど、予め設定された範囲内で圧縮機17の運転周波数を高くする。一方で、制御部100は、貯蔵室の空気温度と目標冷却温度との差が小さいほど、予め設定された範囲内で圧縮機17の運転周波数を低くする。圧縮機17の運転周波数は、「圧縮機の冷却能力」の一例である。
図5は、送風機回転数テーブルを示す図である。通常制御においては、予め、圧縮機17の運転周波数と、送風機(例えば第1ファン43と第2ファン48)の回転数との関係が送風機回転数テーブルとして定められている。制御部100は、圧縮機17の運転周波数に応じて、送風機回転数テーブルに定められた回転数で送風機を動作させる。送風機回転数テーブルにおいては、圧縮機17の運転周波数が高くなると、それに応じて送風機の回転数が高くなるように設定されている。尚、送風機の回転数は、「送風量」の一例であり、「送風機の制御量」の一例である。また、図5には、1つの送風機回転数テーブルを示したが、冷蔵運転と冷凍運転とのそれぞれに別個の送風機回転数テーブルを用いてもよい。
上述したように、通常制御においては、圧縮機17がある運転周波数で運転されるとき、送風機はその運転周波数に応じて予め定められた固定値の回転数で動作させられる。このため、送風機は、例えば省エネ性という観点では必ずしも適正な回転数で動作させられるものではない。
[3.3.特定制御]
次に、特定制御について説明する。特定制御は、例えば、通常制御と比べて省エネ性で有利な制御である。特定制御においても、制御部100は、例えば、検出された貯蔵室の空気温度と目標冷却温度とに基づいて、冷却ユニット15の圧縮機17の運転周波数をフィードバック制御することにより、貯蔵室を設定温度に保つ。しかしながら、特定制御においては、制御部100は、送風機回転数テーブルに予め定められた回転数で送風機を動作させるものではなく、冷却器温度と貯蔵室温度との差に基づいて送風機を動作させる。言い換えると、制御部100は、送風機の送風量を圧縮機17の冷却能力とは独立して決定する。
特定制御においては、制御部100は、貯蔵室温度と冷却器温度との差が目標温度差または目標温度差範囲内になるように送風機の送風量を制御する。特定制御における冷蔵運転と冷凍運転のそれぞれについて、以下に説明する。
なお本明細書において「ある温度差(温度差X)がある目標温度差(目標温度差Y)よりも大きい(または小さい)」とは、温度差Xの幅(温度の開き具合)が目標温度差Xの幅(温度の開き具合)よりも大きい(または小さい)ことを意味する。また、「ある温度差(温度差X)がある目標温度差範囲Zの上限値よりも大きい」とは、温度差Xの幅(温度の開き具合)が、目標温度差範囲Zの上限値により規定される幅(温度の開き具合)よりも大きいことを意味する。同様に、「ある温度差(温度差X)がある目標温度差範囲Zの下限値よりも小さい」とは、温度差Xの幅(温度の開き具合)が、目標温度差範囲Zの下限値により規定される幅(温度の開き具合)よりも小さいことを意味する。
[3.3.1.特定制御による冷蔵運転]
例えば操作パネル部150が操作されて特定運転が選択されているときに、冷蔵運転が開始されると、制御部100は、以下のような特定制御を行う。特定制御における冷蔵運転においては、制御部100は、第1貯蔵室温度センサ110によって検出された第1貯蔵室温度と第1貯蔵室の目標冷却温度とに基づいて、圧縮機17の運転周波数をフィードバック制御することにより、圧縮機17の運転周波数を決定する。すなわち、制御部100は、第1貯蔵室の空気温度と第1貯蔵室の目標冷却温度との差が大きいほど、予め設定された範囲内で圧縮機17の運転周波数を高くする。一方で、制御部100は、第1貯蔵室の空気温度と第1貯蔵室の目標冷却温度との差が小さいほど、予め設定された範囲内で圧縮機17の運転周波数を低くする。
ここで、冷蔵運転が開始されてから所定時間内(例えば3分以内)は、通常制御と同様に、制御部100は、圧縮機17の運転周波数に応じて、図5に示した送風機回転数テーブルに定められた回転数で第1ファン43を動作させる。これは、冷蔵運転が開始された直後は、第1冷却器41が冷え切っておらず、第1貯蔵室温度センサ110によって検出された第1貯蔵室温度と、第1冷却器温度センサ114によって検出された第1冷却器温度との差分に基づいて第1ファン43の回転数の決定をしても、適切な回転数を決定することができない恐れがあるためである。
冷蔵運転が開始されてから所定時間経過後、制御部100は、第1貯蔵室温度センサ110によって検出された第1貯蔵室温度と、第1冷却器温度センサ114によって検出された第1冷却器温度との差分(第1冷却器温度差)に基づいて第1ファン43の回転数を決定する。詳しく述べると、制御部100は、第1冷却器温度センサ114によって検出された第1冷却器温度から、第1貯蔵室温度センサ110によって検出された第1貯蔵室温度を減算することにより、第1冷却器温度差を導出する。次に、制御部100は、第1冷却器温度差が第1目標温度差よりも大きいか小さいかを判定する。そして、制御部100は、第1冷却器温度差が第1目標温度差よりも大きい場合に、第1ファン43の回転数を増加させる。一方で、制御部100は、第1冷却器温度差が第1目標温度差よりも小さい場合に、第1ファン43の回転数を減少させる。
第1目標温度差は、事前に求められ記憶部116に記憶されていてよい。第1目標温度差は、冷却ユニット15が効率的に貯蔵室を冷却できる時における、第1貯蔵室温度センサ110によって検出された第1貯蔵室温度と、第1冷却器温度センサ114によって検出された第1冷却器温度との差分に基づいて求められる。第1目標温度差は、例えば、第1ファン43の回転数の増加によって第1貯蔵室の温度を下げる時における、単位温度あたりの消費電力量が少なくなる時の、第1貯蔵室温度センサ110によって検出された第1貯蔵室温度と、第1冷却器温度センサ114によって検出された第1冷却器温度との差分に基づいて求められることができる。第1目標温度差は、例えば、-10℃である。
本実施形態では、制御部100は、特定制御による冷蔵運転において、第1貯蔵室温度と第1冷却器温度との差の大きさに応じて、第1ファン43の送風量の増加幅および減少幅を決定する。例えば、第1冷却器温度差と第1目標温度差とが異なる場合は、制御部100は、第1目標温度差から第1冷却器温度差を減算することにより、指標値を導出する。制御部100は、上記指標値に所定の第1単位変更値を乗算することにより、第1ファン43の回転数の増加値または減少値を導出する。そして、制御部100は、第1ファン43の回転数を、第1ファン43の現在の回転数に増加値または減少値を加えた回転数に変更する。
例えば、第1単位変更値は、第1ファン43の回転数の変更によって第1貯蔵室の温度を変化させる時における、単位温度あたりの回転数の変化量に基づいて求めることができる。例えば、第1単位変更値は、150rpm/℃である。
以下、特定制御における冷蔵運転の具体的な例を説明する。
例えば、現在、第1ファン43は、1500rpmの回転数で動作しているものとする。また、第1貯蔵室温度センサ110によって検出された第1貯蔵室温度が5℃であり、第1冷却器温度センサ114によって検出された第1冷却器温度が-7℃であるとする。このとき、第1冷却器温度差は、第1貯蔵室温度に対して-12℃であるので、制御部100は、第1冷却器温度差(-12℃)は第1目標温度差(-10℃)よりも大きいと判定する。したがって、制御部100は、第1目標温度差(-10℃)から第1冷却器温度差(-12℃)を減算することにより、指標値(2℃)を導出する。制御部100は、指標値(2℃)に所定の第1単位変更値(例えば、150rpm/℃)を乗算することにより、増加値(300rpm)を導出する。尚、所定の第1単位変更値(例えば、150rpm/℃)は、第1量の一例である。
そして制御部100は、第1ファン43の回転数を、第1ファン43の現在の回転数(1500rpm)に増加値(300rpm)を加えた回転数(1800rpm)に変更する。これにより、第1冷却器温度に対して第1貯蔵室温度が高すぎる場合には、第1ファン43の回転数を増加させることにより、第1冷却器41と第1貯蔵室の空気との温度交換を促進させ、第1貯蔵室温度は低下させる。
同様に、例えば、第1冷却器温度差が第1目標温度差よりも小さい場合(例えば、第1貯蔵室温度が1℃であり、第1冷却器温度が-7℃であり、その結果、第1冷却器温度差が-8℃の場合)には、第1目標温度差から第1冷却器温度差を減算することによって得られる指標値が負の値となり、制御部100は、負の指標値に第1単位変更値を乗算することにより、減少値を導出する。制御部100は、第1ファン43の現在の回転数に、減少値を加えることにより、回転数を低下させる。これにより、第1冷却器温度に対して、第1貯蔵室温度が低すぎる場合には、第1ファン43の回転数を低下させることにより、第1冷却器41と第1貯蔵室の空気との温度交換を減少させ、第1貯蔵室温度を上昇させる。
特定制御による冷蔵運転によれば、第1貯蔵室温度センサ110によって検出された第1貯蔵室温度と、第1冷却器温度センサ114によって検出された第1冷却器温度との差分(第1冷却器温度差)を第1目標温度差と比較し、これらの差である指標値の大きさに応じて第1ファン43の回転数を決定する。これにより、第1ファン43を効率的な回転数で運転することができ、通常制御に比べて省エネを実現することができる。
[3.3.2.特定制御による冷凍運転]
次に、特定制御による冷凍運転について説明する。特定制御による冷凍運転は、特定制御による冷蔵運転と同様である。特定制御による冷蔵運転では、第1貯蔵室温度センサ110によって検出された第1貯蔵室温度と、第1冷却器温度センサ114によって検出された第1冷却器温度との差分(第1冷却器温度差)に基づいて第1ファン43の回転数を決定したが、特定制御による冷凍運転では、第2貯蔵室温度センサ112によって検出された第2貯蔵室温度と、第2冷却器温度センサ115によって検出された第2冷却器温度との差分(第2冷却器温度差)に基づいて第2ファン48の回転数を決定する。
詳しく述べると、特定制御による冷凍運転においても、冷凍運転が開始されてから所定時間内(例えば3分以内)は、通常制御と同様に、制御部100は、圧縮機17の運転周波数に応じて、図5に示した送風機回転数テーブルに定められた回転数で第2ファン48を動作させる。そして、冷凍運転が開始されてから所定時間経過後、制御部100は、第2冷却器温度センサ115によって検出された第2冷却器温度から、第2貯蔵室温度センサ112によって検出された第2貯蔵室温度を減算することにより、第2冷却器温度差を導出する。次に、制御部100は、第2冷却器温度差が第2目標温度差よりも小さいか否かを判定する。そして制御部100は、第2冷却器温度差が第2目標温度差よりも大きい場合に、第2ファン48の回転数を増加させ、第2冷却器温度差が第2目標温度差よりも小さい場合に、第2ファン48の回転数を減少させる。第2目標温度差は、例えば、-1℃である。
本実施形態では、制御部100は、特定制御による冷凍運転において、第2貯蔵室温度と第2冷却器温度との差の大きさに応じて、第2ファン48の送風量の増加幅および減少幅を決定する。例えば、第2冷却器温度差と第2目標温度差とが異なる場合は、制御部100は、第2目標温度差から第2冷却器温度差を減算することにより、指標値を導出する。制御部100は、上記指標値に所定の第2単位変更値を乗算することにより、第2ファン48の回転数の増加値または減少値を導出する。そして、制御部100は、第2ファン48の回転数を、第2ファン48の現在の回転数に増加値または減少値を加えた回転数に変更する。第2単位増減値は、例えば、400rpm/℃である。尚、第1単位増減値よりも大きい第2単位増減値は、第2量の一例である。
[3.4.第1目標温度差範囲、第2目標温度差範囲]
上記の実施形態においては、第1冷却器温度差と比較される基準値として、1つの第1目標温度差が設定され、第2冷却器温度差と比較される基準値として、1つの第2目標温度差が設定された。しかしながら、第1目標温度差と第2目標温度差のそれぞれは、値ではなく、幅を持った範囲(第1目標温度差範囲、第2目標温度差範囲)であってもよい。
制御部100が第1目標温度差範囲で特定制御を行うときは、制御部100は、第1冷却器温度センサ114によって検出された第1冷却器温度から、第1貯蔵室温度センサ110によって検出された第1貯蔵室温度を減算することにより、第1冷却器温度差を導出する。そして、制御部100は、第1冷却器温度差が第1目標温度差範囲の上限値よりも大きいか、第1冷却器温度差が第1目標温度差範囲内に含まれるか、または第1冷却器温度差が第1目標温度差範囲の下限値よりも小さいかを判定し、第1冷却器温度差が第1目標温度差範囲の上限値よりも大きい場合に、第1冷却器温度差の大きさに基づいて第1ファン43の回転数を増加させ、第1冷却器温度差が第1目標温度差範囲内に含まれる場合には、第1ファン43の回転数を変更せず、第1冷却器温度差が第1目標温度差範囲の下限値よりも小さい場合に、第1冷却器温度差の大きさに基づいて第1ファン43の回転数を減少させる。冷凍運転においても同様である。この場合、制御部100は、第1目標温度差範囲に代えて、第2目標温度差範囲を用いて制御を行う。
冷蔵運転における第1目標温度差範囲は、例えば、-10℃±0.5℃であってよい。つまり、第1目標温度差範囲は、-9.5℃~-10.5℃の範囲であってよい。この場合、-10.5℃が第1目標温度差範囲の上限値に該当し、-9.5℃が第1目標温度差範囲の下限値に該当する。一方で、冷凍運転における第2目標温度差範囲は、例えば、-1℃±0.1℃であってよい。つまり、第2目標温度差範囲は、-0.9℃~-1.1℃の範囲であってよい。この場合、-1.1℃が第2目標温度差範囲の上限値に該当し、-0.9℃が第2目標温度差範囲の下限値に該当する。本実施形態では、第2目標温度差範囲は、第1目標温度差範囲よりも温度差幅(中心温度に対する上下の許容値)が小さく設定されている。
図6は、制御部100が第1目標温度差範囲で特定制御を行うときの、第1冷却器温度差の推移の一例を示すグラフである。図6において、横軸は時間の推移を示し、縦軸は第1冷却器温度差を示す。時刻t1において、冷凍運転が終了し、冷蔵運転が開始するものとする。上記述べたように、冷蔵運転が開始されてから所定時間(例えば5分)は、制御部100は、第1冷却器温度差に基づいて第1ファン43の回転数の決定をせずに、図5に示した送風機回転数テーブルに定められた回転数で第1ファン43を動作させる。t2において、冷蔵運転が開始されてから所定時間(例えば3分)が経過すると、制御部100は、第1冷却器温度差に基づいて決定された回転数で第1ファン43を動作させる。冷蔵運転では、例えば、図6では、第1目標温度差範囲は、-9.5℃~-10.5℃の範囲であるので、制御部100は、第1目標温度差範囲が-9.5℃~-10.5℃の範囲に収まるように、所定の周期で第1ファン43の回転数を調整する。t2から冷蔵運転が終了するt3まで、制御部100は、上記のように第1冷却器温度差に基づいて決定された回転数で第1ファン43を動作させる。t3において、冷蔵運転が終了し、制御部100は、冷凍運転を開始する。冷凍運転においても、同様に、冷凍運転が開始されてから所定時間(例えば3分)が経過後、制御部100は、第2冷却器温度差に基づいて決定された回転数で第2ファン48を動作させる。
尚、第1目標温度差範囲および第2目標温度差範囲を用いた制御について、上記説明した事項以外は、上述した第1目標温度差および第2目標温度差を用いた制御と同様である。第1目標温度差範囲および第2目標温度差範囲を用いた制御の説明は、第1目標温度差および第2目標温度差を用いた制御に関する説明において、「第1冷却器温度差が第1目標温度差よりも大きい」を「第1冷却器温度差が第1目標温度差範囲の上限値よりも大きい」と読み替え、「第1冷却器温度差が第1目標温度差よりも小さい」を「第1冷却器温度差が第1目標温度差範囲の下限値よりも小さい」と読み替え、「第2冷却器温度差が第2目標温度差よりも大きい」を「第2冷却器温度差が第2目標温度差範囲の上限値よりも大きい」と読み替え、「第2冷却器温度差が第2目標温度差よりも小さい」を「第2冷却器温度差が第2目標温度差範囲の下限値よりも小さい」と読み替えればよい。
第1冷却器温度差、第2冷却器温度差と比較される基準値として、幅を持った範囲である第1目標温度差範囲、第2目標温度差範囲が採用されることにより、一定の範囲では、送風機の回転数を変更しない。これにより、送風機の回転数を無駄に変更してしまうことを抑制できる。
[3.5.フローチャート]
図7は、冷蔵運転における特定制御を示すフローチャートである。以下、フローチャートを参照して、冷蔵運転における特定制御について例として説明するが、冷凍運転も上述した通り同様である。
操作パネル部150が操作されて特定運転が選択されているときに、冷蔵運転が開始されると、制御部100は、まず、ステップS100において、制御部100は冷蔵運転が開始されてから第1所定時間(例えば5分)以上経過したか否かを判定する。冷蔵運転が開始されてから第1所定時間以上経過していないと判定される場合は、制御部100はステップS100を繰り返す。冷蔵運転が開始されてから第1所定時間以上経過したと判定される場合は、制御部100はステップS110に進む。
ステップS110において、制御部100は、第1冷却器温度センサ114によって検出された第1冷却器温度から、第1貯蔵室温度センサ110によって検出された第1貯蔵室温度を減算することにより、第1冷却器温度差を導出する。
次に、制御部100は、第1冷却器温度差が第1目標温度差または第1目標温度差範囲内であるか否かを判定する(ステップS120)。ステップS120において、第1冷却器温度差が第1目標温度差または第1目標温度差範囲内であると判定される時、制御部100は、ステップS160に進む。
ステップS120において、第1冷却器温度差が第1目標温度差または第1目標温度差範囲内でないと判定される時、制御部100は、ステップS130進み、第1目標温度差から、第1冷却器温度差を減算することにより、指標値を導出する(ステップS130)。次に、制御部100は、導出した指標値に所定の第1単位変更値を乗算することにより、第1変更値(増加値または減少値)を導出する(ステップS140)。次に、制御部100は、第1ファン43の回転数を、第1ファン43の現在の回転数に第1変更値を加えた(または引いた)回転数に変更し(ステップS150)、ステップS160に進む。
ステップS160において、制御部100は、冷蔵運転が終了したか否かを判定する。ステップS160において、冷蔵運転が終了したと判定される場合(冷凍運転へ移行のタイミングであると判定される場合)は、制御部100は、本フローを終了する。ステップS160において、冷蔵運転が終了していないと判定される場合は、制御部100は、ステップS170に進む。
ステップS170において、制御部100は、第1冷却器温度差が第1目標温度差または第1目標温度差範囲内であるか否かを判定してから第2所定時間(例えば3分)以上経過したか否か判定する。第2所定時間は、例えば、第1所定時間よりも短い時間である。第2所定時間以上経過していないと判定される場合は、制御部100はステップS170を繰り返す。第2所定時間以上経過したと判定される場合は、制御部100はステップS110に戻り、第1冷却器温度差に基づく第1ファン43の回転数の調整を繰り返す。
以上のような構成によれば、冷蔵庫1のさらなる冷却制御の向上を図ることができる。すなわち、例えば通常制御においては、圧縮機17がある運転周波数で運転されるとき、送風機はその運転周波数に応じて予め定められた固定値の回転数で動作させられる。このため、送風機は、必ずしも適正な回転数で動作させられるものではない。
そこで本実施形態では、冷蔵庫1の制御部100は、送風機を予め定められた固定値の回転数で動作させるのではなく、冷却器温度と第1貯蔵室温度との差に基づいて送風機を動作させる。つまり、制御部100は、第1貯蔵室温度と冷却器温度との差が第1目標温度差または第1目標温度差範囲内になるように送風機の送風量を制御する。これにより、送風機を効率のよい回転数で動作させることができる。これによれば、送風機の送風量を適切に制御し、冷却制御を向上させた冷蔵庫1を提供することができる。
本実施形態では、冷蔵庫1の制御部100は、冷却器温度から第1貯蔵室温度を減算することによって得られる冷却器温度差が第1目標温度差または第1目標温度差範囲よりも大きい場合、送風機の送風量を増加させる。このような構成によれば、冷却器温度差が第1目標温度差または第1目標温度差範囲よりも大きい場合(つまり、例えば冷却器が十分に冷えている場合)に送風機の送風量を増加させ、これにより送風機を高効率で利用して冷却を促進することができる。これによれば、冷却制御をさらに向上させた冷蔵庫1を提供することができる。
本実施形態では、冷蔵庫1の制御部100は、第1貯蔵室温度と前記冷却器温度との差の大きさに応じて、送風機の送風量の増加幅を決定する。このような構成によれば、冷却器温度差に応じて、送風機の送風量の増加幅を決定するので、送風機の送風量を適切に変更して冷却することができる。これによれば、送風機の送風量をさらに適切に増加させる制御をして、冷却制御をさらに向上させた冷蔵庫1を提供することができる。
本実施形態では、冷蔵庫1の制御部100は、冷却器温度から第1貯蔵室温度を減算することによって得られる冷却器温度差が第1目標温度差または第1目標温度差範囲よりも小さい場合、送風機の送風量を減少させる。このような構成によれば、冷却器温度差が第1目標温度差または第1目標温度差範囲よりも大きい場合(つまり、例えば冷凍冷却から冷蔵冷却への切り替えの直後など冷却器が十分に冷えていない場合)、送風機の送風量を減少させ、これにより送風機が抵効率で使用されることを抑制することができる。これによれば、冷却制御をさらに向上させた冷蔵庫1を提供することができる。
本実施形態では、冷蔵庫1の制御部100は、第1貯蔵室温度と冷却器温度との差の大きさに応じて、送風機の送風量の減少幅を決定する。このような構成によれば、冷却器温度差に応じて、送風機の送風量の減少幅を決定するので、送風機の送風量を適切に変更して冷却することができる。これによれば、送風機の送風量を適切に減少させる制御して、冷却制御をさらに向上させた冷蔵庫1を提供することができる。
本実施形態では、冷蔵庫1の制御部100は、第1貯蔵室温度と冷却器温度との差が第1目標温度差範囲よりも大きい場合、単位温度差当たり前記送風機の送風量を第1量増加させ、第2貯蔵室温度と冷却器温度との差が第2目標温度差範囲よりも大きい場合、単位温度差当たり送風機の送風量を、第1量よりも多い第2量増加させる。このような構成によれば、第1貯蔵室温度に適した第1単位増減値(第1量)と、第2貯蔵室温度に適した第2単位増減値(第2量)とに従って、送風機の送風量を増加させるので、第1貯蔵室温度と第2貯蔵室温度とのそれぞれに適した増加量で送風機の送風量を増加させることができる。これによれば、送風機の送風量を貯蔵室にあわせて適切に変更して冷却することができ、冷却制御をさらに向上させた冷蔵庫1を提供することができる。
本実施形態の冷蔵庫1では、制御部100は、冷蔵運転時には、第1冷却器温度差が第1目標温度差範囲(例えば、-10℃±0.5℃)内になるように、第1ファン43の回転数を制御し、冷凍運転時には、第2冷却器温度差が第1目標温度差範囲よりも温度差幅が小さな第2目標温度差範囲(例えば、-1℃±0.1℃)内になるように、第2ファン48の回転数を制御する。これによれば、第1冷却器温度差が大きい冷蔵冷却と、第2冷却器温度差が小さい冷凍冷却とのそれぞれあった第1目標温度差範囲と第2目標温度差範囲が採用されるので、適切なファンの制御を実現し、冷却制御をさらに向上させた冷蔵庫1を提供することができる。
本実施形態では、冷蔵庫1の冷却器は、冷媒が供給される入口を含む第1端部と、冷却器内を通過した前記冷媒が排出される出口を含む第2端部とを有し、冷却器温度センサは、冷却器の第2端部の温度を冷却器温度として検出してもよい。この場合、冷却器温度センサ(例えば第1冷却器温度センサ114)は、熱交換が終わった後の冷媒の温度を検出するので、十分に熱交換が行われて冷媒が気化している場合と、十分な熱交換が行われず冷媒が液体のまま第1冷却器41の出口に流れる場合とで、冷却器温度センサが検出する第1冷却器41の温度は大きく変化する。このような構成によれば、冷却器温度センサが、冷媒の気化の状態に応じた温度を検出しやすいので、精度の高い判定を行うことにより冷却制御をさらに向上させた冷蔵庫を提供することができる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態の冷蔵庫1の制御部110Aは、第1の実施形態と同様に、特定制御において、第1冷却器温度差が第1目標温度差になるように第1ファン43の制御量(例えば回転数)を調整し、第2冷却器温度差が第2目標温度差になるように第2ファン48の制御量(例えば回転数)を調整する。ここで第1の実施形態の特定制御で使用される目標温度差は、事前に求められ記憶部116に記憶される固定値である。一方で、第2の実施形態においては、目標温度差(第1目標温度差、第2目標温度差)は固定値ではなく、目標値補正処理において送風機の運転データに基づいて補正される。下記に説明する点以外については、第2の実施形態の冷蔵庫は、第1の実施形態の冷蔵庫1と同様な構成を備える。以下、冷蔵運転における目標値補正処理について例として説明するが、冷凍運転も同様である。
[1.構成]
図8は、第2の実施形態の冷蔵庫1の制御部100Aを示すブロック図である。第2の実施形態の冷蔵庫1は、第1の実施形態の冷蔵庫1に備えられる構成要素に加えて、例えば、第1ファン電流センサ44と、第2ファン電流センサ49とを備える。
第1ファン電流センサ44は、第1ファン43に供給される電流を検出し、検出結果を第1ファン電流検出値として制御部100Aに出力する。第2ファン電流センサ49は、第2ファン48に供給される電流を検出し、検出結果を第2ファン電流検出値として制御部100Aに出力する。
制御部100Aは、第1の実施形態の制御部100の処理に加えて、第1ファン電流検出値および第2ファン電流検出値を取得し、取得した第1ファン電流検出値および第2ファン電流検出値に基づいて、第1ファン43および第2ファン48の回転数をそれぞれ導出し、第1ファン43および第2ファン48の回転数に基づいて後述する目標値補正処理を行う。
尚、第1ファン電流センサ44、第2ファン電流センサ49は、電流ではなく電圧や電力を検出するものであってもよく、制御部100Aは、検出された電圧や電力に基づいてそれぞれの回転数を導出してもよい。また、制御部100Aは、第1ファン43、第2ファン48に対する制御指令に基づき、第1ファン43、第2ファン48のそれぞれの回転数を認識してもよい。
記憶部116は、第1の実施形態で説明したものに加えて、後述する高回転カウンタ、低回転カウンタ、高回転閾値、低回転閾値、高回転閾値時間、低回転閾値時間などの変数や定数を記憶する。
[2.非安定状態と安定状態]
図9は、第2の実施形態の冷蔵運転における非安定状態と安定状態における、第1貯蔵室温度センサ110によって検出される第1貯蔵室温度と第1ファン43の回転数の一例を示す図である。図9のグラフにおいて、横軸は時間を示す。図9の上側のグラフにおいて、縦軸は第1貯蔵室温度の温度[℃]を示す。図9の下側のグラフにおいて、縦軸は第1ファン43の回転数[rpm]を示す。第1の実施形態で説明したように、制御部100Aは、特定制御に従って、第1冷却器温度と第1貯蔵室温度との差に基づいて第1ファン43を動作させる。第2の実施形態においては、制御部100Aは、非安定状態では目標値補正処理を行わずに特定制御を行い、安定状態では目標値補正処理を行って特定制御を行う。
図9に示されるように、制御部100Aは、冷却ユニット15に冷蔵運転と冷凍運転を交互に行わせる。このため、図9では第1貯蔵室の温度変化が鋸状の波形となる。例えば、時刻t11では、制御部100Aは、冷却ユニット15に冷蔵運転を開始させる。図9の例においては、時刻t11に冷蔵室扉11Aa,11Abのうちいずれか1つがユーザによって開けられて、新しい食材が第1貯蔵室に入れられ、冷蔵室扉11Aa,11Abが閉じられたものとする。以下では冷蔵室扉11Aa,11Abのうちいずれか1つが開けられることを、開扉と称し、開かれた冷蔵室扉11Aa,11Abが全て閉じられることを閉扉と称する。図9に示す例では、第1貯蔵室に入れられた新しい食材によって、時刻t12まで温度上昇がみられる。閉扉されると、制御部100Aは、温度上昇した第1貯蔵室を目標冷却温度にするように圧縮機17をフィードバック制御するため、図示されるように、第1貯蔵室温度は時刻t11から時刻t13まで非安定状態となる。
第1貯蔵室温度が非安定状態となった後、制御部100Aが圧縮機17をフィードバック制御することにより、第1貯蔵室温度は徐々に安定し、時刻t13のタイミングで、制御部100Aは第1貯蔵室温度が安定し安定状態になったと判定する。例えば、制御部100Aは、第1貯蔵室温度の移動平均を算出し、算出した移動平均が所定値以内に収まった時に、第1貯蔵室温度が安定状態になったと判定することができる。制御部100Aが時刻t13のタイミングで第1貯蔵室温度が安定状態になったと判定すると、制御部100Aは、目標値補正処理を開始する。
[3.目標値補正処理]
図10は、第2の実施形態の目標値補正処理における高回転閾値による第1目標温度差の補正の一例を示す図である。なお図10およびこれ以降の図では、冷却器温度差は、説明の便宜上、絶対値で示す。
制御部100Aは、第1の実施形態と同様に、第1冷却器温度差が第1目標温度差になるように第1ファン43の制御量(例えば回転数)を調整する。図10に示す例では、時刻t21に冷凍運転から冷蔵運転に切り替わり、第1貯蔵室の冷却が開始される。このため、時刻t21では、第1冷却器41に冷たい冷媒が供給され、第1冷却器温度差が急激に拡大する。
本実施形態では、制御部100Aは、第2貯蔵室の冷却を終了し第1貯蔵室の冷却を開始する場合には、第1貯蔵室温度、第2貯蔵室温度、第1冷却器温度、および第2冷却器温度に関わらず、第1ファン43の送風量を初期送風量(初期制御量、初期回転数)とする。すなわち、制御部100Aは、初期送風量で第1貯蔵室を冷却することを開始する。初期送風量は、例えば、後述する目標値補正処理が行われて高回転閾値および低回転閾値が補正される場合であっても変更されない。初期送風量は、例えば常に一定である。初期送風量は、後述する低回転閾値よりも小さい値である。本実施形態では、初期送風量は、1400rpmである。
そして、制御部100Aは、時刻t22において、第1冷却器温度差が第1目標温度差よりも高くなった場合、第1ファン43の回転数を増加させる。制御部100Aは、第1冷却器温度差が大きくなるほど、第1ファン43の回転数を増加させる。これにより時刻t21以降の暫くの間は、第1ファン43の回転数が増加する。以降、制御部100Aは、第1冷却器温度差が第1目標温度差になるように第1ファン43の回転数を所定の周期で変更する。
本実施形態では、制御部100Aは、目標値補正処理として、1回の冷蔵運転において所定の高回転閾値時間よりも長い時間の間、第1ファン43の回転数が所定の高回転閾値を超えた場合、その回の冷蔵運転終了時に第1目標温度差を第3単位変更値だけ増加させるように補正する。図10では、時刻t31、t32、t33、t34のタイミングの各々で第1目標温度差が増加させられる。言い換えると、所定の高回転閾値時間よりも長い時間の間に亘り第1ファン43の回転数が所定の高回転閾値を超えることがなくなるまで、第1目標温度差は、段階的に引き上げられる。第1ファン43の回転数は、運転データの一例である。「第1目標温度差を第3単位変更値だけ増加させる」ことは、送風機の送風量の制御を補正することの一例である。第3単位変更値は、例えば、0.1℃である。
目標値補正処理によって第1目標温度差が引き上げられると、第1冷却器温度差が第1目標温度差よりも大きいと判定されにくくなることにより、第1ファン43の回転数が増加しにくくなる。これによって、第1ファン43の回転数の過度な上昇が抑制される。
高回転閾値は、例えば、消費電力効率が悪化し始める第1ファン43の回転数である。換言すると、第1ファン43の回転数が高回転閾値を上回る状態が続くと、消費電力効率が悪化する恐れがある。例えば、高回転閾値は、2000rpmである。高回転閾値は、「第1閾値」の一例である。
高回転閾値時間は、例えば、第1ファン電流センサ44などのノイズによって、第1ファン電流検出値が誤検出され第1ファン43の回転数が高く誤検出された場合に、第1目標温度差を誤って補正しないようにするために設定される。つまり、高回転閾値時間以下の間、第1ファン43の回転数が高回転閾値を超えていると判定されても、第1目標温度差は補正されない。従って、高回転閾値時間は、第1ファン電流センサ44と、第2ファン電流センサ49などに発生するノイズの時間の長さよりも長い時間の長さに設定される。例えば、高回転閾値時間は、3分である。高回転閾値時間は、「第1時間」の一例である。
図11は、第2の実施形態の目標値補正処理における低回転閾値による第1目標温度差の補正の一例を示す図である。制御部100Aは、目標値補正処理として、1回の冷蔵運転において所定の低回転閾値時間を超える時間の間、第1ファン43の回転数が所定の低回転閾値より低くなった場合に、その回の冷蔵運転終了時に第1目標温度差を第4単位変更値だけ減少させるように補正する。低回転閾値は、上述の高回転閾値よりも低い値である。図11では、時刻t41、t42、t43のタイミングで第1目標温度差が減少させられる。言い換えると、所定の低回転閾値時間よりも長い時間の間に亘り第1ファン43の回転数が所定の低回転閾値より低くなることがなくなるまで、第1目標温度差は、段階的に引き下げられる。「第1目標温度差を第4単位変更値だけ減少させる」ことは、送風機の送風量の制御を補正することの一例である。第4単位変更値は、例えば、0.1℃である。
目標値補正処理によって第1目標温度差が引き下げられると、第1冷却器温度差が第1目標温度差よりも小さいと判定されにくくなることにより、第1ファン43の回転数が減少しにくくなる。これによって、第1ファン43の回転数の過度な減少が抑制される。
低回転閾値は、例えば、第1冷却器41が十分冷えている際に、第1貯蔵室を効率的に冷却できる最低限の第1ファン43の回転数である。換言すると、第1ファン43の回転数が低回転閾値を下回る状態が続くと、冷却効率が落ちる恐れがある。例えば、低回転閾値は、1600rpmである。低回転閾値は、「第2閾値」の一例である。
低回転閾値時間は、例えば、冷却効率の観点から第1ファン43が低回転閾値より低い回転数で動作し続けることを抑制するために設定される。つまり、低回転閾値時間よりも長い時間の間、第1ファン43が低回転閾値より低い回転数で動作し続けた場合に、第1目標温度差が補正される。従って、低回転閾値時間は、第1ファン43が低回転閾値より低い回転数で動作し続けると冷却効率が下がってしまう時間の長さに設定される。
第3、第4単位変更値は、同じ値であってもよい。第3単位変更値は、例えば、第4単位変更値よりも大きく設定されてもよい。この場合は、第1ファン43の回転数が高すぎることによる消費電力の悪化を効率的に抑制することができる。または、逆に、第1ファン43の回転数が低くなりすぎることによって効率的な冷却ができなくなるということを抑制することを重視する場合は、第4単位変更値は、例えば、第3単位変更値よりも大きく設定されてもよい。求められる特性に応じて、第3、第4単位変更値は、適宜設定されることができる。
[3.1.目標値補正処理のフローチャート]
図12は、第2の実施形態の冷蔵運転における目標値補正処理を示すフローチャートである。第1貯蔵室温度が安定状態になったと判定する場合に、制御部100Aは、目標値補正処理を実行する。また制御部100Aは、目標値補正処理の実行と並列に、図7に示す特定制御を実行する。以下、フローチャートを参照して、冷蔵運転における目標値補正処理について例として説明するが、冷凍運転も上述した通り同様である。
目標値補正処理が開始されると、制御部100Aは、第1ファン43の回転数を初期送風量に設定する(ステップS200)。初期送風量は、第1冷却器41が十分冷えきっていない時において適切な第1冷却器41の回転数である。
次に、制御部100Aは、目標値補正処理が開始されてから第3所定時間(例えば5分)以上経過したか否かを判定する(ステップS210)。第3所定時間以上経過していないと判定される場合は、制御部100Aは、ステップS210を繰り返す。第3所定時間以上経過したと判定される場合は、制御部100AはステップS220に進む。
次に、制御部100Aは、制御部100Aは、目標値補正処理が開始されてから、または、ステップS280が実行されてから、第4所定時間(例えば1分)以上経過したか否かを判定する(ステップS220)。第4所定時間以上経過していないと判定される場合は、制御部100Aは、ステップS220を繰り返す。第4所定時間以上経過したと判定される場合は、制御部100Aは、ステップS230に進む。
次に、制御部100Aは、高回転数カウンタを0に設定し、高回転フラグをFALSEに設定し、低回転フラグをFALSEに設定する(S230)。
次に、制御部100Aは、第1ファン43の回転数が高回転閾値より大きいか否か判定する(S240)。ステップS240において、制御部100Aは、第1ファン43の回転数が高回転閾値より大きいと判定すると、高回転カウンタを1だけ増加させる(S250)。ステップS240において、制御部100Aは、第1ファン43の回転数が高回転閾値以下であると判定すると、処理をステップS260に進める。
次に、制御部100Aは、第1ファン43の回転数が低回転閾値より小さいか否か判定する(S260)。ステップS260において、制御部100Aは、第1ファン43の回転数が低回転閾値より小さいと判定すると、低回転カウンタを1だけ増加させる(S270)。ステップS260において、制御部100Aは、第1ファン43の回転数が低回転閾値以上であると判定すると、処理をステップS280に進める。
ステップS280において、制御部100Aは、冷蔵運転が終了したか否かを判定する。ステップS280において、冷蔵運転が終了したと判定される場合(冷凍運転へ移行のタイミングであると判定される場合)は、制御部100Aは、処理をステップS290に進める。ステップS280において、冷蔵運転が終了していないと判定される場合は、制御部100Aは、処理をステップS220に戻し、ステップS220~S280のループを再度実行する。
ステップS290において、冷蔵運転が終了したと判定される場合、制御部100Aは、高回転カウンタが高回転閾値時間より大きいか否か判定する(S290)。ステップS340において、制御部100Aは、高回転カウンタが高回転閾値時間より大きいと判定すると、処理をステップS300に進め、第1目標温度差を所定の第3単位変更値だけ増加させる(ステップS300)。ステップS290において、制御部100Aは、高回転カウンタが高回転閾値時間以下であると判定すると、処理をステップS310に進める。
ステップS300において、高回転カウンタが高回転閾値時間以下であると判定された場合、制御部100Aは、低回転カウンタが低回転閾値時間より大きいか否か判定する(S310)。ステップS310において、制御部100Aは、低回転カウンタが低回転閾値時間より大きいと判定すると、制御部100Aは、処理をステップS320に進め、第1目標温度差を所定の第4単位変更値だけ減少させる(ステップS320)。ステップS310において、制御部100Aは、低回転カウンタが低回転閾値時間以下であると判定すると、目標値補正処理を終了する。
尚、このフローチャートでは、第4所定時間を例えば1分であるとしたので、高回転カウンタが第1ファン43の回転数が高低回転閾値を超えた時間を示すため、ステップS290において高回転カウンタを高回転閾値時間と比較しているが、第4所定時間が1分以外の場合は、高回転カウンタに第4所定時間を乗算して得られた値と高回転閾値時間を比較すればよい。ステップS300も同様である。第4所定時間は、処理負荷や求められる精度に応じて適宜決められればよい。
図13は、第2の実施形態の冷蔵庫1の断熱性能の経年劣化による第1貯蔵室温度の変化率増加について説明する図である。図13のグラフにおいて、横軸は時間を示し、縦軸は第1貯蔵室温度の温度[℃]を示す。図13における温度グラフTcoは、筐体10の断熱部53が悪化していない正常時において、冷蔵運転と冷凍運転が交互に行われた場合の第1貯蔵室温度を示す。温度グラフTcaは、筐体10の断熱性能が劣化している異常時において、冷凍運転中における第1貯蔵室温度の温度上昇を示す。
図示されるように、例えば筐体10の断熱性能が劣化すると、閉扉状態においても第1貯蔵室温度は安定せず、第1貯蔵室が冷却されていない冷凍運転中において第1貯蔵室温度が所定以上の高い変化率で温度上昇する。従って、第2の実施形態においては、制御部100Aは、このように第1貯蔵室温度が所定以上の高い変化率で温度上昇している場合は、上述した目標値補正処理を行わない。つまり、制御部100Aは、第1貯蔵室温度の変化率が所定の変化率以下である場合に、送風機の運転データに基づいて送風機の送風量の制御を補正する。所定の変化率は、例えば、実験やシミュレーションで導出された、筐体10の断熱性能が劣化したときにおける第1貯蔵室温度の温度上昇の変化率に基づいて設定された値である。
[4.第2の実施形態の利点]
貯蔵室に設けられた温度センサ110、112や、冷却器に設けられた温度センサ114,115は、温度センサの取り付け位置によっては検出値に誤差が生じる。すなわち、同じ型式の冷蔵庫であっても、個体差(例えば、温度センサの取り付け位置の製造公差)によって温度センサの検出値が異なることがある。このため、第1の実施形態の冷蔵庫1において冷却器温度差が目標温度差になるように送風機の回転数を調整する場合、温度センサの検出誤差を吸収するための余裕をもった目標温度差を設定する必要がある。この場合、冷蔵庫1の冷却の効率化という観点では改善の余地がある。
そこで本実施形態では、制御部100Aは、貯蔵室温度と冷却器温度と基づいて送風機の送風量を制御し、送風機の運転データに基づいて送風機の送風量の制御を補正する。このような構成によれば、送風機の送風量を更に適切に制御することができる。これにより、目標温度差に上記のような余裕を持たせる必要性が無くまたは小さく、目標温度差としてさらに適した数値を設定することができる。これにより、冷蔵庫1の冷却のさらなる効率化を図ることができる。言い換えると、本実施形態のような構成によれば、冷蔵庫1に個体差がある場合であっても、それら冷蔵庫1それぞれに対して冷却制御の向上を図ることができる。
本実施形態では、送風機の制御量が第1閾値よりも高い場合、制御部100Aは、目標温度差を引き上げる。このような構成によれば、送風機の送風量が高すぎる場合に、送風機の送風量の上昇を抑制することができる。これにより、送風機の送風量の過度な上昇を抑制し、冷却制御を更に向上させた冷蔵庫を提供することができる。
本実施形態では、第1時間よりも長い間、送風機の送風量が第1送風量閾値よりも高い場合、制御部100Aは、目標温度差を引き上げる。このような構成によれば、第1時間よりも長い間、送風機の送風量が高すぎる場合に、送風機の送風量の上昇を抑制することができる。これにより、瞬間的な送風量の誤検出によって送風機の送風量を誤って補正することを抑制し、冷却制御を更に向上させた冷蔵庫を提供することができる。
本実施形態では、送風機の制御量が第2閾値よりも低い場合、制御部100Aは、目標温度差を引き下げる。このような構成によれば、送風機の送風量が低すぎる時に、送風機の送風量の減少を抑制することができる。これにより、送風機の送風量の過度な減少を抑制し、冷却制御を更に向上させた冷蔵庫を提供することができる。
本実施形態では、制御部100Aは、第2貯蔵室の冷却を終了し第1貯蔵室の冷却を開始する場合には、貯蔵室温度と冷却器温度に関わらず、第1送風機の送風量を初期送風量とする。このような構成によれば、冷却開始時における送風機の送風量を適切に設定することができる。これにより、例えば冷却器の温度が高い冷却開始のタイミングでは送風機を低回転に制御し、これにより省エネ性を高めることができる。
尚、本実施形態でも、第1の実施形態と同様に、第1目標温度差と第2目標温度差のそれぞれは、値ではなく、幅を持った範囲(第1目標温度差範囲、第2目標温度差範囲)であってもよい。この場合、「目標温度差を引き上げる」は、「目標温度差範囲の上限値を引き上げる」と読み替えられ、「目標温度差を引き下げる」は、「目標温度差範囲の下限値を引き下げる」と読み替えられてよい。
尚、本実施形態では、1回の冷蔵運転において所定の高回転閾値時間(または低回転閾値時間)よりも長い時間の間、第1ファン43の回転数が所定の高回転閾値(または低回転閾値)を超えた場合、その回の冷蔵運転の終了時に目標温度差を補正しているが、これに代えて、1回の冷蔵運転において所定の高回転閾値時間(または低回転閾値時間)よりも長い時間の間、第1ファン43の回転数が所定の高回転閾値(または低回転閾値)を超えた時点で(すなわち1回の冷蔵運転の途中で)目標温度差を補正し、その後、補正された目標温度差に基づいて送風機の回転数を制御してもよい。
[5.付記]
また、本実施形態の冷蔵庫は、下記に述べる付記(1)~(3)のような態様をとることができる。
付記(1)
貯蔵室を含む筐体と、
前記筐体内に設けられた冷却器と、
前記冷却器により冷却された冷気を前記貯蔵室に送る送風機と、
前記貯蔵室内の温度である貯蔵室温度を検出する貯蔵室温度センサと、
前記冷却器の温度である冷却器温度を検出する冷却器温度センサと、
前記貯蔵室温度と前記冷却器温度と基づいて前記送風機の送風量を制御し、前記送風機の運転データに基づいて前記送風機の送風量の制御を補正する制御部と、
を備えた冷蔵庫。
付記(2)
前記筐体の開口を開閉可能に閉じる扉をさらに備え、
前記制御部は、前記扉が前記開口を閉じている場合に、前記送風機の運転データに基づいて前記送風機の送風量の制御を補正する、
前記付記(1)に記載の冷蔵庫。
付記(3)
前記制御部は、前記貯蔵室温度の変化率が所定の変化率以下である場合に、前記送風機の運転データに基づいて前記送風機の送風量の制御を補正する、
前記付記(1)または(2)に記載の冷蔵庫。
(実施形態に共通の変形例1)
第1および第2実施形態の変形例1の冷蔵庫においては、第1および第2実施形態の冷蔵庫1と同様に、特定制御において、制御部100は、第1貯蔵室温度センサ110によって検出された第1貯蔵室温度と、第1冷却器温度センサ114によって検出された第1冷却器温度との差分(第1冷却器温度差)の大きさに基づいて第1ファン43の回転数を決定する。このとき、変形例1の冷蔵庫の制御部100は、第1ファン43の回転数に下限を設けている。すなわち、第1ファン43の回転数を一定の下限値以下には減少させない。図2に示されるように、流路形成部品14は、第1ダクト部品31と、第2ダクト部品32とを含んでおり、垂直方向に延在している。このとき、第1ファン43の回転数が一定の下限値を下回ると、第1貯蔵室の上部に冷気が届かなくなり十分な冷却ができなくなる場合がある。
第1および第2実施形態の変形例1の冷蔵庫は、筐体10内に設けられ、上方に向けて延びたダクト(例えば第1ダクト部品31)を備えており、送風機(例えば第1ファン43)は、第1ダクト部品31を介して冷気を第1貯蔵室に送り、第1貯蔵室温度と前記冷却器温度との差(例えば第1冷却器温度差)が第1目標温度差または第1目標温度差範囲よりも小さい場合、送風機の送風量が予め設定された最低送風量(例えば下限値)以上である範囲で、前記送風機の送風量を減少させる。これにより、変形例1の冷蔵庫では、第1貯蔵室の温度上昇を抑制し、食品品質を向上させることができる。
このような構成によれば、送風機の送風量が予め設定された最低送風量以上である範囲において、送風機の送風量を減少させるので、送風機の送風量は予め設定された最低送風量未満にはならない。これにより、第1貯蔵室の上部の温度上昇を抑制することができ、冷却制御をさらに向上させた冷蔵庫1を提供することができる。
(実施形態に共通の変形例2)
上述した第1および第2実施形態の冷蔵庫1では、特定制御においては、制御部100は、圧縮機17の運転周波数をフィードバック制御して、冷却器温度と第1貯蔵室温度との差に基づいた回転数で送風機を動作させた。しかしながら、送風機の回転数を、圧縮機17の運転周波数と連動させてもよい。
第1および第2実施形態の変形例2の冷蔵庫1では、制御部100は、第1貯蔵室の目標冷却温度と第1貯蔵室温度とに基づいて圧縮機17の圧縮能力を変更し、圧縮機17の圧縮能力を大きくする場合、第1目標温度差または第1目標温度差範囲を小さくする。このような構成によれば、圧縮機17の圧縮能力を大きくして強い冷却力が必要な場合に、第1目標温度差または第1目標温度差範囲を小さくすることにより、送風機の送風量の増加を促進し、強い冷却力が必要な時に送風機が冷却を促進する。これにより、強い冷却力を必要な時に強い冷却力を発揮することができる、冷却制御をさらに向上させた冷蔵庫を提供することができる。
(実施形態に共通の変形例3)
第1および第2実施形態の変形例1の冷蔵庫1は、上述した第1および第2実施形態の冷蔵庫1と同様に構成されるが、変形例3の冷蔵庫1は、アキュムレータ温度センサ42a(図3中に2点鎖線で示す)を更に備える。アキュムレータ温度センサ42aは、例えばアキュムレータ42に設けられており、アキュムレータ42の温度を「冷却器温度」として検出する。アキュムレータ温度センサ42aは、制御部100に接続されており、冷却器温度を制御部100に出力する。
変形例3の冷蔵庫1では、冷却器に接続されて冷却器で気化されなかった液体の冷媒を貯留するアキュムレータ42をさらに備え、冷却器温度センサ(例えばアキュムレータ温度センサ42a)は、アキュムレータ42の温度を冷却器温度として検出する。この場合、アキュムレータ温度センサ42aは、熱交換が終わった後の冷媒の温度を検出するので、十分に熱交換が行われて冷媒が気化している場合と、十分な熱交換が行われず冷媒が液体のまま第1冷却器41の出口に流れる場合とで、アキュムレータ温度センサ42aが検出するアキュムレータ42の温度は大きく変化する。このような構成によれば、アキュムレータ温度センサ42aが、冷媒の気化の状態に応じた温度を検出しやすいので、精度の高い判定を行うことにより冷却制御をさらに向上させた冷蔵庫を提供することができる。
以上、実施形態および変形例について説明した。ただし、実施形態は上記例に限定されない。上述した実施形態では、上述した実施形態においては、操作パネル部150で通常運転が選択されると、制御部100は、通常制御に従って冷却ユニット15を制御し、特定運転が選択されると、制御部100は、特定制御に従って冷却ユニット15を制御するものした。しかしながら、通常制御と、特定制御とは、所定の条件(例えば、温度センサで検出された温度と所定の閾値との比較)に基づいて、自動的に切り替えられてもよい。
また、制御部100は、第1貯蔵室と第2貯蔵室との一方についてのみ、特定制御に従って冷却ユニット15を制御してもよい。この場合、「貯蔵室温度センサ」は、第1貯蔵室温度センサ110と、第2貯蔵室温度センサ112とのうちいずれか1つのみによって構成されてもよい。「冷却器温度センサ」は、第1冷却器温度センサ114と、第2冷却器温度センサ115と、アキュムレータ温度センサ42aとのうちいずれか1つのみによって構成されてもよい。
また、上述した実施形態では、第1貯蔵室に送られる空気を冷却する第1冷却器41と、第2貯蔵室に送られる空気を冷却する第2冷却器46とが別々に設けられている。これに代えて、第1貯蔵室に送られる空気および第2貯蔵室に送られる空気の両方を冷却する1つの冷却器と、第1貯蔵室に送られる空気と第2貯蔵室に送られる空気とを調整するダンパ装置が設けられてもよい。第1貯蔵室に送られる空気および第2貯蔵室に送られる空気の両方を冷却する1つの冷却器とダンパ装置が設けられている場合の説明は、上述した第1及び第2実施形態の第1冷却器41と第2冷却器46とが別々に設けられている場合の説明において、「第1冷却器41」と「第2冷却器46」とを「冷却器」、「第1冷却器温度」と「第2冷却器温度」とを「冷却器温度」、「第1冷却器温度差」と「第2冷却器温度差」とを「冷却器温度差」、「第1目標温度差」と「第2目標温度差」とを「目標温度差」、「第1単位変更値」と「第2単位変更値」とを「単位変更値」、「第1変更値」と「第2変更値」とを「変更値」、「第1ファン43の送風量」を「ファンとダンパ装置によって第1貯蔵室に送られる空気の量」、「第2ファン48の送風量」を「ファンとダンパ装置によって第2貯蔵室に送られる空気の量」と読み替えればよい。
以下にいくつかの冷蔵庫を付記する。
付記(A1)
貯蔵室を含む筐体と、
前記筐体内に設けられた冷却器と、
前記冷却器により冷却された冷気を前記貯蔵室に送る送風機と、
前記貯蔵室内の温度である貯蔵室温度を検出する貯蔵室温度センサと、
前記冷却器の温度である冷却器温度を検出する冷却器温度センサと、
前記貯蔵室温度と前記冷却器温度との差が目標温度差または目標温度差範囲内になるように前記送風機の送風量を制御する制御部と、
を備えた冷蔵庫。
付記(A2)
前記制御部は、前記冷却器温度から前記貯蔵室温度を減算することによって得られる温度差が前記目標温度差または前記目標温度差範囲の下限値よりも小さい場合、前記送風機の送風量を減少させる、
前記付記(A1)に記載の冷蔵庫。
付記(A3)
前記制御部は、前記貯蔵室温度と前記冷却器温度との差の大きさに応じて、前記送風機の送風量の減少幅を決定する、
前記付記(A2)に記載の冷蔵庫。
付記(A4)
前記筐体内に設けられ、上方に向けて延びたダクトをさらに備え、
前記送風機は、前記ダクトを介して前記冷気を前記貯蔵室に送り、
前記制御部は、前記貯蔵室温度と前記冷却器温度との差が前記目標温度差または前記目標温度差範囲の下限値よりも小さい場合、前記送風機の送風量が予め設定された最低送風量以上である範囲で、前記送風機の送風量を減少させる、
前記付記(A2)または前記付記(A3)に記載の冷蔵庫。
付記(A5)
前記貯蔵室は、第1貯蔵室と、前記第1貯蔵室よりも低い温度帯に冷却される第2貯蔵室とを含み、
前記送風機は、前記冷却器により冷却された冷気を前記第1貯蔵室と前記第2貯蔵室とに交互に送り、
前記貯蔵室温度センサは、前記第1貯蔵室内の温度である第1貯蔵室温度を検出する第1貯蔵室温度センサと、前記第2貯蔵室内の温度である第2貯蔵室温度を検出する第2貯蔵室温度センサとを含み、
前記制御部は、前記第1貯蔵室の冷却時に、前記第1貯蔵室温度と前記冷却器温度との差が第1目標温度差範囲内になるように前記送風機の送風量を制御し、前記第2貯蔵室の冷却時に、前記第2貯蔵室温度と前記冷却器温度との差が第2目標温度差範囲内になるように前記送風機の送風量を制御し、
前記第2目標温度差範囲は、前記第1目標温度差範囲よりも温度差幅が小さい、
前記付記(A1)から前記付記(A4)のうちいずれか1つに記載の冷蔵庫。
付記(A6)
前記冷却器は、冷媒が供給される入口が設けられた第1端部と、前記冷却器内を通過した前記冷媒が排出される出口が設けられた第2端部とを有し、
前記冷却器温度センサは、前記冷却器の第2端部に設けられ、
前記冷却器温度センサにより検出される前記冷却器温度は、前記冷却器の第2端部の温度である、
前記付記(A1)から前記付記(A5)のうちいずれか1つに記載の冷蔵庫。
付記(A7)
前記冷却器に接続されて前記冷却器で気化されなかった液体の冷媒を貯留するアキュムレータをさらに備え、
前記冷却器温度センサは、前記アキュムレータに設けられ、
前記冷却器温度センサにより検出される前記冷却器温度は、前記アキュムレータの温度である、
前記付記(A1)から前記付記(A6)のうちいずれか1つに記載の冷蔵庫。
付記(A8)
前記制御部は、前記送風機の運転データに基づいて前記送風機の送風量の制御を補正する、
前記付記(A1)から前記付記(A7)のうちいずれか1つに記載の冷蔵庫。
付記(A9)
貯蔵室を含む筐体と、
前記筐体内に設けられた冷却器と、
前記冷却器により冷却された冷気を前記貯蔵室に送る送風機と、
前記貯蔵室内の温度である貯蔵室温度を検出する貯蔵室温度センサと、
前記冷却器の温度である冷却器温度を検出する冷却器温度センサと、
前記貯蔵室温度と前記冷却器温度と基づいて前記送風機の送風量を制御し、前記送風機の運転データに基づいて前記送風機の送風量の制御を補正する制御部と、
を備えた冷蔵庫。
付記(A10)
前記制御部は、前記貯蔵室温度と前記冷却器温度との差が目標温度差または目標温度差範囲内になるように前記送風機の送風量を制御し、
前記制御部は、前記送風機の制御量が第1閾値よりも高くなる場合、前記目標温度差または前記目標温度差範囲の上限値を引き上げる、
前記付記(A8)または前記付記(A)9に記載の冷蔵庫。
付記(A11)
前記制御部は、前記送風機の制御量が第2閾値よりも低くなる場合、前記目標温度差または前記目標温度差範囲の下限値を引き下げる、
前記付記(A10)に記載の冷蔵庫。
以上説明した少なくともひとつの実施形態によれば、第1貯蔵室温度と冷却器温度との差が第1目標温度差または第1目標温度差範囲内になるように送風機の送風量を制御する制御部を持つことにより、さらなる冷却制御の向上を図ることができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1…冷蔵庫、15…冷却ユニット、17…圧縮機、27…貯蔵室、27A…冷蔵室(第1貯蔵室)、27B…野菜室(第1貯蔵室)、27C…製氷室(第2貯蔵室)、27D…小冷凍室(第2貯蔵室)、27E…主冷凍室(第2貯蔵室)、40…第1冷却モジュール、41…第1冷却器、42…アキュムレータ、42a…アキュムレータ温度センサ、43…第1ファン、44…第1ファン電流センサ、45…第2冷却モジュール、46…第2冷却器、48…第2ファン、49…第2ファン電流センサ、70…冷凍サイクル装置、100、100A…制御部、110…第1貯蔵室温度センサ、112…第2貯蔵室温度センサ、114…第1冷却器温度センサ、115…第2冷却器温度センサ、116…記憶部。

Claims (10)

  1. 貯蔵室を含む筐体と、
    前記筐体内に設けられた冷却器と、
    前記冷却器に供給される冷媒を圧縮する圧縮機と、
    前記冷却器により冷却された冷気を前記貯蔵室に送る送風機と、
    前記貯蔵室内の温度である貯蔵室温度を検出する貯蔵室温度センサと、
    前記冷却器の温度である冷却器温度を検出する冷却器温度センサと、
    前記貯蔵室温度と前記冷却器温度との差が目標温度差または目標温度差範囲内になるように前記送風機の送風量を制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記貯蔵室の目標冷却温度と前記貯蔵室温度とに基づいて前記圧縮機の圧縮能力を変更し、前記圧縮機の圧縮能力を大きくする場合、前記目標温度差または前記目標温度差範囲を小さくする、
    冷蔵庫。
  2. 前記制御部は、前記冷却器温度から前記貯蔵室温度を減算することによって得られる温度差が前記目標温度差または前記目標温度差範囲の上限値よりも大きい場合、前記送風機の送風量を増加させる、
    請求項1に記載の冷蔵庫。
  3. 前記制御部は、前記貯蔵室温度と前記冷却器温度との差の大きさに応じて、前記送風機の送風量の増加幅を決定する、
    請求項2に記載の冷蔵庫。
  4. 前記制御部は、前記冷却器温度から前記貯蔵室温度を減算することによって得られる温度差が前記目標温度差または前記目標温度差範囲の下限値よりも小さい場合、前記送風機の送風量を減少させる、
    請求項1から請求項3のうちいずれか1項に記載の冷蔵庫。
  5. 前記貯蔵室は、第1貯蔵室と、前記第1貯蔵室よりも低い温度帯に冷却される第2貯蔵室とを含み、
    前記冷却器は、第1冷却器と、第2冷却器とを含み,
    前記送風機は、前記第1冷却器により冷却された冷気を前記第1貯蔵室に送る第1送風機と、前記第2冷却器により冷却された冷気を前記第2貯蔵室に送る第2送風機とを含み、
    前記貯蔵室温度センサは、前記第1貯蔵室内の温度である第1貯蔵室温度を検出する第1貯蔵室温度センサと、前記第2貯蔵室内の温度である第2貯蔵室温度を検出する第2貯蔵室温度センサとを含み、
    前記冷却器温度センサは、前記第1冷却器の温度である第1冷却器温度を検出する第1冷却器温度センサと、前記第2冷却器の温度である第2冷却器温度を検出する第2冷却器温度センサとを含み、
    前記制御部は、前記第1貯蔵室の冷却時に、前記第1貯蔵室温度と前記第1冷却器温度との差が第1目標温度差範囲内になるように前記第1送風機の送風量を制御し、前記第2貯蔵室の冷却時に、前記第2貯蔵室温度と前記第2冷却器温度との差が第2目標温度差範囲内になるように前記第2送風機の送風量を制御し、
    前記第2目標温度差範囲は、前記第1目標温度差範囲よりも温度差幅が小さい、
    請求項1から請求項4のうちいずれか1項に記載の冷蔵庫。
  6. 前記制御部は、前記第1貯蔵室温度と前記第1冷却器温度との差が前記第1目標温度差範囲の上限値よりも大きい場合、単位温度差当たり前記第1送風機の送風量を第1量増加させ、前記第2貯蔵室温度と前記第2冷却器温度との差が前記第2目標温度差範囲の上限値よりも大きい場合、単位温度差当たり前記第2送風機の送風量を前記第1量よりも多い第2量増加させる、
    請求項5に記載の冷蔵庫。
  7. 前記制御部は、前記送風機の運転データに基づいて前記送風機の送風量の制御を補正する、
    請求項1から請求項のうちいずれか1項に記載の冷蔵庫。
  8. 貯蔵室を含む筐体と、
    前記筐体内に設けられた冷却器と、
    前記冷却器により冷却された冷気を前記貯蔵室に送る送風機と、
    前記貯蔵室内の温度である貯蔵室温度を検出する貯蔵室温度センサと、
    前記冷却器の温度である冷却器温度を検出する冷却器温度センサと、
    前記貯蔵室温度と前記冷却器温度との差が目標温度差または目標温度差範囲内になるように前記送風機の送風量を制御し、前記送風機の運転データに基づいて前記送風機の送風量の制御を補正する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記送風機の制御量が第1閾値よりも高くなる場合、前記目標温度差または前記目標温度差範囲の上限値を引き上げる、
    蔵庫。
  9. 前記制御部は、第1時間よりも長い間、前記送風機の制御量が前記第1閾値よりも高くなる場合、前記目標温度差または前記目標温度差範囲の上限値を引き上げる、
    請求項に記載の冷蔵庫。
  10. 前記貯蔵室は、第1貯蔵室と、前記第1貯蔵室よりも低い温度帯に冷却される第2貯蔵室とを含み、
    前記冷却器は、第1冷却器と、第2冷却器とを含み、
    前記送風機は、前記第1冷却器により冷却された冷気を前記第1貯蔵室に送る第1送風機と、前記第2冷却器により冷却された冷気を前記第2貯蔵室に送る第2送風機とを含み、
    前記制御部は、前記第2貯蔵室の冷却を終了し前記第1貯蔵室の冷却を開始する場合には、前記貯蔵室温度および前記冷却器温度に関わらず、前記第1送風機の送風量を初期送風量とする、
    請求項8または請求項9に記載の冷蔵庫。
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