JP7266133B2 - 振り子式制振装置 - Google Patents
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Description
近年、振り子式制振装置の大型化および大ストローク化によって長周期・長時間地震動を制御する制振装置が開発されている。
例えば、本出願人は、特許文献1に示すように、構造物に立設された外フレームに、複数本の吊材を介して1以上のフレームが同軸的に吊持され、最も内側のフレームに錘が吊持された振り子式制振装置を開発し、実用化に至っている。
なお、建物の屋上等の用途によっては、振り子式制振装置の設置スペースが限られている場合がある。そのため、長周期・長時間地震動を制御することを目的として、大型化された制振装置が設置できない場合がある。
特許文献2には、フレームの内側において当該フレームによって吊持された複数のフレームを同軸的に配置するとともに、最も内側のフレームによって錘を水平移動可能に吊持し、フレーム同士および最も内側のフレームと錘とを水平アクチュエータにより接続したアクティブ型の制振装置が開示されている。特許文献2の制振装置は、コンピュータによりアクチュエータの駆動量を制御することで、制振性を確保するとともに、装置の小型化を可能にしている。
このような観点から、本発明は、アクチュエータ等の動力を必要とせず、コンパクトで、かつ長周期・長時間地震動に対する高層建物の制振に効果的な振り子式制振装置を提案することを課題とする。
本実施形態の地震用TMD1は、図1に示すように、固定フレーム2と、2つの吊フレーム3,3と、錘4と、複数の水平ダンパー5,5,…(図3参照)とを備えている。
土台21は、建物Bに固定された鋼板である。土台21は、建物Bに埋め込まれたアンカーを介して固定されている。なお、土台21の建物Bへの固定方法は限定されるものではない。また、土台21の構成は支柱22を支持することが可能であれば限定されるものではなく、例えば、H形鋼や溝形鋼等の鋼材を組み合わせたものであってもよい。さらに、土台21は必要に応じて形成すればよい。
支柱22は、土台21の上面に立設されて、本体部23を支持している。本実施形態の支柱22は、H形鋼からなる。なお、支柱22を構成する材料は限定されるものではなく、例えば、溝形鋼や角鋼等であってもよい。支柱22は、本体部23の角部において、土台21と本体部23との間に介設されている。なお、支柱22の配置および数は限定されるものではなく、適宜決定すればよい。支柱22の両端は、それぞれ土台21および本体部23に溶接されている。なお、支柱22の土台21または本体部23への固定方法は限定されるものではなく、例えば、ボルト接合してもよい。
図2に示すように、吊持部24は、ワイヤ6を介して外側の吊フレーム3(第一吊フレーム31)を吊持している。本実施形態の吊持部24は、図1に示すように、鋼材を組み合わせることにより平面視八角形状に形成されている。なお、吊持部24の平面形状は限定されるものではない。また、吊持部24を構成する材料は限定されるものではなく、例えば、H形鋼や溝形鋼を使用すればよい。図4に示すように、吊持部24は、本体部23の上方に配置されており、本体部23の上面に立設された支持柱25によって支持されている。支持柱25は、鋼材からなり、吊持部24の角部において、本体部23と吊持部24との間に介設されている。なお、支持柱25を構成する材料は限定されるものではなく、例えば、H形鋼や溝形鋼を使用すればよい。
水平ダンパー5は、固定フレーム2と第一吊フレーム31(吊フレーム3)との間、第一吊フレーム31と第二吊フレーム32との間(吊フレーム3同士の間)、および第二吊フレーム32(吊フレーム3)と錘4との間にそれぞれ横架されている。
水平ダンパー5は、平面視で吊フレーム3に対して傾斜しており、水平ダンパー5の一端は吊フレーム3の各辺(本実施形態では本体部33,34の各辺)に取り付けられている。吊フレーム3を挟んで対向する内外一対の水平ダンパー5,5は、平面視V字状(互い違い)に配置されている。水平ダンパー5の他端は、他の吊フレーム3、固定フレーム2または錘4に取り付けられている。なお、水平ダンパー5は、固定フレーム2、吊フレーム3または錘4に対して、縦軸を中心に回動可能に固定されている。
また、水平ダンパー5,5,…は、本体部23と支持板42との間にジグザグ状に配置されているため、錘4が揺れた際にねじれることが防止されている。すなわち、吊フレーム3を挟む内外一対の水平ダンパー5,5を、図5(a)に示すように、平行に配置すると、地震動を受けた際に、図5(b)に示すように錘4が回転してしまうおそれがある。一方、図6(a)に示す本実施形態の地震用TMD1によれば、吊フレーム3を挟む内外一対の水平ダンパー5,5が互い違いになるように平面視V字状に配置されているため、地震動を受けた場合であっても、図6(b)に示すように、錘4の回転(ねじれ)を制御することができる。そのため、地震用TMD1の作動の安定性が向上する。また、錘4にねじれが生じると、地震用TMD1が設置された躯体にねじれ反力が作用するが、本実施形態の地震用TMD1によれば、ねじれ反力を小さくすることが可能となり、その結果、躯体への負担が小さくなる。さらに、錘4のねじれを抑制することで、地震用TMD1の各フレーム(固定フレーム2および吊フレーム3)屁の負担の軽減、ひいては、各部材の小断面化を図ることが可能となる。
また、本実施形態の地震用TMD1は、アクチュエータを使用していないため、駆動手段を要しない。その結果、維持管理の簡素化およびランニングコストの低減化を図ることができる。
前記実施形態では、地震用TMD1が2つの吊フレーム3を備えている場合について説明したが、地震用TMD1が備える吊フレーム3の数は限定されるものではなく、例えば、1つであってもよいし、3つ以上であってもよい。吊フレーム3が1つの地震用TMD1(2段振り子式制振装置)は、固定フレーム2と、固定フレーム2の内側で同心状に配設されて固定フレーム2によって吊持された1つの吊フレーム3と、吊フレーム3の内側に配設されて吊フレーム3によって吊持された錘4と、錘4と吊フレーム3の間および吊フレーム3と固定フレーム2との間に横架された複数の水平ダンパー5,5,…とを備えるものとする。
前記実施形態では、矩形状の吊フレーム3(本体部33,34)の各辺に内外一対の水平ダンパー5,5が取り付けられているものとしたが、水平ダンパー5の取り付け個所は、周方向に対して等間隔であれば限定されるものではない。すなわち、吊フレーム3(本体部33,34)の平面形状が矩形以外の多角形の場合には、必ずしも各辺に取り付ける必要はない。また、吊フレーム3(本体部33,34)の平面形状が円形や楕円形の場合には、複数の水平ダンパー5,5,…を等間隔に配置すればよい。
2 固定フレーム
3 吊フレーム
31 第一吊フレーム
32 第二吊フレーム(最も内側に配設された吊フレーム)
4 錘
5 水平ダンパー
6 ワイヤ
Claims (2)
- 構造物に固定された固定フレームと、
前記固定フレームの内側で同心状に配設された吊フレームと、
前記吊フレームの内側に配設された錘と、
前記錘と前記吊フレームとの間および前記吊フレームと前記固定フレームとの間に横架された複数の水平ダンパーと、を備える振り子式制振装置であって、
前記水平ダンパーは、平面視で前記吊りフレームに対して傾斜しており、かつ、前記固定フレーム、前記吊フレームまたは前記錘に対して、前記水平ダンパーの軸方向と直交する方向の軸を中心に回動可能に配置されていることを特徴とする振り子式制振装置。 - 前記吊フレームを挟んで対向する内外一対の前記水平ダンパーは、平面視V字状に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の振り子式制振装置。
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JP2018120157A Division JP7068067B2 (ja) | 2018-06-25 | 2018-06-25 | 振り子式制振装置 |
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