JP2005299173A - 塔状構造物の制振構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 重り2と、鉄塔(塔状構造物)1に対する重り2の相対変位を緩衝する減衰部材4とを有するチューンドマスダンパーを設置した塔状構造物の制振構造であって、重り2を、鉄塔1から振り子状に吊り下げるとともに、重り2と鉄塔1との間に、減衰部材4を、水平方向に対して傾斜する方向に設置したことを特徴とする。
【選択図】 図2
Description
このTMDは、重りとスプリングとダンパーとを用いたパッシブ制振の一種であり、上記塔状構造物の頂部に、当該塔状構造物の固有周期とほぼ等しい固有周期を有する上記TMDを設置して、強風時等に生じる塔状構造物の振動を、上記TMDにおける運動エネルギーおよびダンパーの減衰エネルギーによって吸収し、上記塔状構造物の揺れを抑制するものである。
この制振構造は、鉄塔等の構造物上の取付台に、ポスト部材の下端部を自在継手を介して枢支し、かつ取付台周辺と上記ポスト部材との間にコイルバネおよびジャッキを介装するとともに、上記ポスト部材の上部に重錘を当該ポスト部材と一体的に揺動するように取り付けたものである。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の重りが、その変位時に上記塔状構造物と干渉しない外径を有するリング状に形成され、上記塔状構造物を囲繞するように上記塔状構造物の外周部から吊り下げられていることを特徴とするものである。
加えて、この重りと塔状構造物との間に設置される減衰部材を、重りの変位方向とほぼ一致する水平方向に対して傾斜させているので、上記重りの変位に対する減衰部材の伸縮量や応答速度といった応答値も低減化させることができる。この結果、大地震時等に発生する大きな揺れに対しても、所望の制震効果を発揮し得るTMDの設計が可能となる。
さらに、請求項4に記載の発明によれば、上記減衰部材を、上記重りの周方向の複数箇所に設置しているので、重りが如何なる方向に変位した場合においても、効果的に振動エネルギーの吸収ができ、減衰効果を得ることが可能となる。
加えて、仮に重り2の変位方向にスプリング3およびオイルダンパー4を設けると、重り2の変位量がそのままスプリング3およびオイルダンパー4の応答値になるのに対して、この制振構造においては、重り2と鉄塔1との間に設置されるスプリング3およびオイルダンパー4を、それぞれ重り2の変位方向となる水平方向に対して約45°傾斜させているので、重り2の変位に対するスプリング3およびオイルダンパー4の応答値も低減化させることができる。
そして、スプリング3およびオイルダンパー4における伸縮量および変位速度といった応答値を小さくすることができることに加えて、重り2をリング状に形成し、鉄塔1を囲繞するように設けているので、鉄塔1の総重量に対して、容易に大きな質量比を確保することができる。この結果、従来構造上困難であって大地震時等における大きな揺れに対して所定の制震効果を発揮し得るTMDの設計も可能となる。
本発明の効果を確認するために、本発明に係る総高さ100mの建物搭載型鉄塔と、既存の通信鉄塔とについて、図2に示した構成を有するTMDを設置した場合を想定して、下記条件のもとで時刻歴応答解析を行った。
当該解析に用いた諸元は、次の通りである。
建物:高さ27m、重量8386tf、固有周期(1次0.26sec)
鉄塔:高さ73m(17層−18階、階高;3.350m、重量 208tf)
固有周期(1次1.00sec、2次0.30sec、3次0.14sec)
吊設位置;下層より1.5m上方(上層より1.85m下方)で、柱部材より
1.6m離間した位置
オイルダンパー4基、1基あたり145kgf/kine
各オイルダンパーの水平方向に対する傾斜角度;41°
スプリング4基、1基あたり454kgf/cm
各スプリングの水平方向に対する傾斜角度;47°
(1)重りの水平方向の応答変位:δmax=15.9cm
(2)重りの水平方向の応答速度:Vmax=158kine
(3)スプリングの応答変位 :δmax=11.3cm
(4)オイルダンパーの応答速度:Vmax=112kine
このように、本発明に係る鉄塔の制振構造によれば、上記重りの変位に対する減衰部材の伸縮量や応答速度といった応答値も低減化させることができる結果、大地震時等に発生する大きな揺れに対しても、所望の制震効果を発揮し得るTMDの設計が可能となることが検証された。
さらにまた、これらの傾斜角度についても、上述した約45°に限らず、水平方向に対して傾斜する限りにおいて、当該スプリングやオイルダンパーの仕様や、他の寸法諸元に合わせて、適宜角度に設定可能である。
2 重り
3 スプリング(同期調整用の付勢部材)
4 オイルダンパー(減衰部材)
5 ステージ
8 ワイヤ
Claims (4)
- 重りと、塔状構造物に対する上記重りの相対変位を緩衝する減衰部材とを有するチューンドマスダンパーを設置した塔状構造物の制振構造であって、
上記重りを、上記塔状構造物から振り子状に吊り下げるとともに、当該重りと上記塔状構造物との間に、上記減衰部材を、水平方向に対して傾斜する方向に設置したことを特徴とする塔状構造物の制振構造。 - 上記重りと上記塔状構造物との間に、上記チューンドマスダンパーの同期調整用の付勢部材を設けたことを特徴とする請求項1に記載の塔状構造物の制振構造。
- 上記重りは、その変位時に上記塔状構造物と干渉しない外径を有するリング状に形成され、上記塔状構造物を囲繞するように上記塔状構造物の外周部から吊り下げられていることを特徴とする請求項1または2に記載の塔状構造物の制振構造。
- 上記減衰部材は、上記重りの周方向の複数箇所に設置されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の塔状構造物の制振構造。
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JP2004115511A JP2005299173A (ja) | 2004-04-09 | 2004-04-09 | 塔状構造物の制振構造 |
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