JP7260516B2 - 一酸化ケイ素(SiO)ガス連続発生方法 - Google Patents

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Description

本発明は、一酸化ケイ素(SiO)ガス連続発生方法に関する。
「SiO製造用原料の供給を受け、供給された原料を加熱することで反応させてSiOガスを生成する反応部;及び内部温度が前記反応部の内部温度より低く維持され、回転部材を内部空間に備え、少なくとも一面に設けられた流入口を通って前記反応部で生成されたSiOガスが流れ込み、流れ込んだSiOガスを前記回転部材の表面に蒸着させてSiO蒸着物を回収する回収部を含むSiO製造装置」が過去に提案されている(例えば、特表2016-519046号公報等参照)。
特表2016-519046号公報
特許文献1に記載のSiO製造装置では、SiO製造用原料を貯蔵して反応部に供給するための供給部が構成されている。そして、供給部内のSiO製造用原料が反応部に自動的に(連続的に)投入され、一酸化ケイ素(SiO)ガスが発生する。しかし、かかる場合、発生した一酸化ケイ素(SiO)ガスの一部が供給部内に逆流して蒸着するおそれがある。そして、一酸化ケイ素(SiO)ガスが供給部に蒸着して堆積していくと、SiO製造用原料が供給部内で滞留しやすくなってしまう。この結果、SiO製造用原料の歩留りが低下するおそれがある。
本発明の課題は、一酸化ケイ素(SiO)ガス発生原料の歩留りの低下を防止することができる一酸化ケイ素(SiO)ガス連続発生方法を提供することである。
本発明の第1局面に係る一酸化ケイ素(SiO)ガス連続発生方法は、原料供給部内の一酸化ケイ素(SiO)ガス発生原料を反応室に連続的に投入する際に一酸化ケイ素(SiO)ガス発生原料の投入方向に向かうように不活性ガスを原料供給部に流通させる。また、不活性ガスの流通量は、反応室内の圧力が0Pa以上100Pa以下の範囲内になるように制御される。
上記方法によれば、一酸化ケイ素(SiO)ガスが原料供給部内に逆流して蒸着することを防止することができ、延いては、一酸化ケイ素(SiO)ガス発生原料が原料供給部内で滞留することを防止することができる。このため、この一酸化ケイ素(SiO)ガス連続発生方法では、一酸化ケイ素(SiO)ガス発生原料の歩留りの低下を防止することができる。また、上記方法によれば、不活性ガスの流通量は、反応室内の圧力が0Pa以上100Pa以下の範囲内になるように制御される。このため、この一酸化ケイ素(SiO)ガス連続発生方法では、一酸化ケイ素(SiO)ガスが発生する反応が適正に進み、一酸化ケイ素(SiO)ガスを連続的に発生させることができる。なお、ここで、一酸化ケイ素(SiO)ガス発生原料は、例えば、「ケイ素(Si)と二酸化ケイ素(SiO)との混合粉末」や「ケイ素(Si)とケイ酸リチウム(LiSi等)等のケイ酸塩との混合粉末」等である。また、不活性ガスは、例えば、希ガス(ヘリウム(He)、ネオン(Ne)、アルゴン(Ar)、クリプトン(Kr)、キセノン(Xe)等)、窒素(N)ガス、二酸化炭素(CO)ガス等であり、アルゴン(Ar)であることが好ましい。
本発明の実施の形態に係る一酸化ケイ素(SiO)ガス連続発生方法を用いて活物質粒体を製造するための装置の概略図である。
本実施の形態では、一酸化ケイ素(SiO)ガスを発生させるための一酸化ケイ素(SiO)ガス発生原料Srとして、例えば、「ケイ素(Si)と二酸化ケイ素(SiO)との混合粉末」や「ケイ素(Si)とケイ酸リチウム(LiSi等)等のケイ酸塩との混合粉末」が用いられる。「ケイ素(Si)と二酸化ケイ素(SiO)との混合粉末」は、酸化ケイ素粒体を製造する場合に用いられ、加熱処理されることによって一酸化ケイ素(SiO)ガスを発生する。「ケイ素(Si)とケイ酸リチウム(LiSi等)等のケイ酸塩との混合粉末」は、金属元素含有酸化ケイ素粒体を製造する場合に用いられ、加熱処理されることによってリチウム(Li)元素入りの一酸化ケイ素(SiO)ガスを発生する。なお、ケイ酸リチウムは、酸化リチウム(LiO)と二酸化ケイ素(SiO)との複合酸化物であり、モル比でLiO/SiO<2であることが好ましく、LiO/SiO≦1であることがより好ましく、LiO/SiO≦0.5であることが特に好ましい。また、金属元素としては、リチウム(Li)以外にナトリウム(Na)等のアルカリ金属、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)等のアルカリ土類金属といった、一酸化ケイ素(SiO)を還元し酸素を安定化することのできる元素であってもよい。
そして、本発明の実施の形態に係る一酸化ケイ素(SiO)ガス連続発生方法によって一酸化ケイ素(SiO)ガスを発生させ、後述する工程を経て、活物質粒体が製造される。このような活物質粒体としては、例えば、リチウムイオン二次電池の電極(特に、負極)の活物質として用いられる酸化ケイ素粒体や金属元素含有酸化ケイ素粒体等である。
ところで、本発明の実施の形態に係る一酸化ケイ素(SiO)ガス連続発生方法を用いて活物質粒体を最終的に製造するために、図1に示されるような蒸着装置100が用いられることが好ましい。蒸着装置100は製造費用抑制等の観点から優れている。以下、蒸着装置100について詳述する。
蒸着装置100は、図1に示されるように、主に、ルツボ110、ヒータ120、蒸着ドラム130、スクレーパ141、粒体ガイド143、チャンバ150、原料供給ホッパ160、不活性ガスタンク161、不活性ガス投入ライン162、原料導入管170、回収容器180、第1バルブVL1および第2バルブVL2から構成されている。
ルツボ110は、図1に示されるように天壁の中央部分が開口する耐熱容器であって、チャンバ150に設置されている。また、このルツボ110の天壁の周囲部の一箇所に貫通孔(図示せず)が形成されており、この貫通孔には原料導入管170が挿通されている。すなわち、原料供給ホッパ160内の一酸化ケイ素(SiO)ガス発生原料Srは、原料導入管170を通ってルツボ110に供給されている。また、このルツボ110の天壁の上側には、ガスガイドGgが配設されている。このガスガイドGgは、ルツボ110で発生する一酸化ケイ素(SiO)ガスを蒸着ドラム130に導く部材であって、図1に示される通り、天壁の中央部分を囲むように天壁の上面に設置されている。
ヒータ120は、ルツボ110を高温加熱するためのものであって、ルツボ110の外周を取り込むように配設されている。
蒸着ドラム130は、例えば、円筒形状の水平ドラムであって、図1に示されるように、ルツボ110の天壁の開口OPの上方に配設されており、その下部がガスガイドGgに囲まれている。そして、この蒸着ドラム130は、図示されない駆動機構により一方向に回転駆動される。なお、この蒸着ドラム130には、外周面を一定温度に保つための温度調節器(図示せず)が設けられている。この温度調節器は、外部から供給される冷却媒体により、蒸着ドラム130の外周面温度を、蒸着源ガスの蒸着に適した温度に冷却する。また、蒸着ドラム130の外周面温度は、蒸着ドラム上に残った析出物の上に堆積する析出物の結晶性に影響を与え得る。この温度が低すぎると、析出物の組織構造が疎になりすぎるおそれがあり、反対に高すぎると不均化反応による結晶成長が進行するおそれがある。一酸化ケイ素(SiO)ガスが蒸着する場合、この温度は、900℃以下であることが好ましく、150℃以上800℃以下の範囲内であることがより好ましく、150℃以上700℃以下の範囲内であることが特に好ましい。
スクレーパ141は、蒸着ドラム上に形成される薄膜を蒸着ドラム130から掻き取る役目を担う部材である。掻き落とされた薄膜片(活物質粒体)は、粒体ガイド143に落下する。また、このスクレーパ141の材質は活物質粒体の不純物汚染に影響する。その影響を抑制する観点から、スクレーパ141の材質はステンレス鋼やセラミックスであることが好ましく、セラミックスであることが特に好ましい。また、このスクレーパ141は、蒸着ドラム130の外周面に接触させないのがよい。回収される活物質粒体に、蒸着ドラム130とスクレーパ141との直接接触により生じ得る不純物汚染が混入することを防止することができるからである。
粒体ガイド143は、例えば、振動式の搬送部材であって、図1に示されるように、蒸着ドラム130の近傍からチャンバ150の回収部152に向かうに従って下方に傾斜するように配設されており、その上方に配設されるスクレーパ141により掻き落とされる薄膜片を受けてチャンバ150の回収部152へと送る。
チャンバ150は、図1に示されるように、主に、チャンバ本体部151、回収部152および排気管153から形成されている。チャンバ本体部151は、図1に示されるように内部に析出室RMを有する箱状部位であって、ルツボ110、ヒータ120、蒸着ドラム130、スクレーパ141および粒体ガイド143を収容している。なお、析出室RMには、析出室RM内の圧力を測定するための圧力計(図示せず)が配設されている。回収部152は、図1に示されるように、チャンバ本体部151の側壁から外方に突出する部位であって、チャンバ本体部151の析出室RMに連通する空間を有している。なお、上述の通り、この回収部152には、粒体ガイド143の先端部位が位置している。
原料供給ホッパ160は、一酸化ケイ素(SiO)ガス発生原料供給源であって、図1に示されるように、出口が原料導入管170に接続されている。すなわち、原料供給ホッパ160に投入された一酸化ケイ素(SiO)ガス発生原料Srは、適当なタイミングで原料導入管170を介してルツボ110に連続的に供給される。ルツボ110に供給された一酸化ケイ素(SiO)ガス発生原料Srは、一酸化ケイ素(SiO)ガスとなる。なお、一酸化ケイ素(SiO)ガス発生原料Srがルツボ110に連続的に供給される際に、不活性ガスタンク161から不活性ガス投入ライン162を介して原料供給ホッパ160に不活性ガスが流通する。
不活性ガスタンク161は、不活性ガス供給源であって、図1に示されるように、出口が不活性ガス投入ライン162に接続されている。上述の通り、原料供給ホッパ160内に投入された一酸化ケイ素(SiO)ガス発生原料Srがルツボ110に連続的に供給される際に、不活性ガスタンク161から不活性ガス投入ライン162を介して原料供給ホッパ160に不活性ガスが流通する。
不活性ガス投入ライン162は、不活性ガスタンク161内の不活性ガスを原料供給ホッパ160に流通させるための配管であって、原料供給ホッパ160と不活性ガスタンク161とを接続している。
原料導入管170は、原料供給ホッパ160に投入されている一酸化ケイ素(SiO)ガス発生原料Srをルツボ110に連続的に投入するための丸孔状のノズルであって、ルツボ110の天板部の中央部分において上方に口を向けるように配設されている。
回収容器180は、第1バルブVL1および第2バルブVL2を通過してきた薄膜片を回収するための容器である。
第1バルブVL1および第2バルブVL2は、開閉により回収容器180への薄膜片の回収量を調整するためのものであって、チャンバ150の回収部152と回収容器180とを繋ぐ回収管190に設けられている。
以下、本発明の実施の形態に係る一酸化ケイ素(SiO)ガス連続発生方法および上述の蒸着装置100を用いて、一酸化ケイ素(SiO)ガス発生原料Srからリチウムイオン二次電池用負極材に利用される酸化ケイ素粒体や金属元素含有酸化ケイ素粒体を最終的に製造する場合について説明する。
まず、一酸化ケイ素(SiO)ガス発生原料Srは、原料供給ホッパ160に投入される。そして、一酸化ケイ素(SiO)ガス発生原料Srは、原料供給ホッパ160から原料導入管170を介して析出室RM内のルツボ110に連続的に投入される。この際、不活性ガスタンク161から不活性ガス投入ライン162を介して原料供給ホッパ160に不活性ガスを乱流、層流または渦流で流通させる。なお、一酸化ケイ素(SiO)ガス発生原料Srの連続投入が終了して一酸化ケイ素(SiO)ガスが析出室RM内で発生しなくなるまで、析出室RM内の圧力が0Pa以上100Pa以下の範囲内になるように、不活性ガスの流通量が制御される。上述の通り、析出室RM内の圧力は、析出室RMに配設された圧力計で測定される。なお、不活性ガスとして、アルゴン(Ar)が使用されることが好ましい。
次に、析出室RM内のルツボ110に投入された一酸化ケイ素(SiO)ガス発生原料Srは、ヒータ120によって加熱される。析出室RM内の温度は一酸化ケイ素(SiO)の反応速度に影響し、同温度が低すぎると反応速度が遅くなり、同温度が高すぎると一酸化ケイ素(SiO)ガス発生原料Srの融解による副反応進行や、エネルギー効率低下等が懸念される。また、同温度がルツボ110の損傷につながることも懸念される。この観点から、析出室RM内の温度は、1000℃以上1600℃以下の範囲内であることが好ましく、1100℃以上1500℃以下の範囲であることがより好ましく、1100℃以上1400℃以下の範囲内であることが特に好ましい。
以上の通り、一酸化ケイ素(SiO)ガス発生原料Srを加熱処理することで、ルツボ110内の一酸化ケイ素(SiO)ガス発生原料Srから一酸化ケイ素(SiO)ガスが連続的に発生する。一酸化ケイ素(SiO)ガスは、ガスガイドGgを通って蒸着ドラム130に供給される。そして、この際、蒸着ドラム130が、駆動源によって回転駆動されている。なお、蒸着ドラム130の外周面の温度は、析出室RM内の温度より低く設定されている。より詳しくは、同温度は、一酸化ケイ素(SiO)ガスの凝縮温度より低く設定されている。この設定により、ルツボ110から生じる一酸化ケイ素(SiO)ガスが、回転する蒸着ドラム130の外周面に蒸着し析出して堆積する。そして、蒸着ドラム130上に薄膜が形成される。そして、蒸着ドラム130上の薄膜とスクレーパ141とが接触することで、蒸着ドラム130から薄膜が掻き取られる。なお、掻き取られた薄膜の欠片(活物質粒体)は蒸着ドラム130の外周面に沿って粒体ガイド143に落下していく。
このように、本発明の実施の形態に係る一酸化ケイ素(SiO)ガス連続発生方法および上述の蒸着装置100を用いて、一酸化ケイ素(SiO)ガス発生原料Srから活物質粒体を最終的に製造することができる。
なお、一酸化ケイ素(SiO)ガス発生原料Srの含水率が高い(例えば、0.6重量%超)場合、一酸化ケイ素(SiO)ガス発生原料Srを加熱処理する際に多量の水蒸気(H0)および多量の水素(H)ガス等が発生することがある。多量の水蒸気(H0)および多量の水素(H)ガス等が発生すると、析出室RM内の圧力が上昇するおそれがある。このため、本実施の形態において、一酸化ケイ素(SiO)ガス発生原料Srは、あらかじめ乾燥処理されていてもよい。乾燥処理後の一酸化ケイ素(SiO)ガス発生原料Srの含水率は、0.6重量%以下であることが好ましく、0.3重量%以下であることが好ましく、0.1重量%以下であることがより好ましい。なお、乾燥処理方法として、加熱乾燥や減圧乾燥等が挙げられる。そして、一酸化ケイ素(SiO)ガス発生原料Srは、例えば加熱乾燥による乾燥処理される場合においては、1時間以上240時間以下の範囲内、100℃以上400℃以下の範囲内で乾燥処理されることが好ましく、4時間以上120時間以下の範囲内、200℃以上350℃以下の範囲内で乾燥処理されることがより好ましい。そして、一酸化ケイ素(SiO)ガス発生原料Srは、例えば減圧乾燥による乾燥処理される場合においては、12時間以上120時間以下の範囲内、10Pa以上100Pa以下の範囲内となるように真空ポンプで圧力が管理された減圧下で乾燥処理されることが好ましく、12時間以上240時間以下の範囲内、0.1Pa以上100Pa以下の範囲内となるように真空ポンプで圧力が管理された減圧下で乾燥処理されることがより好ましい。なお、乾燥処理後の一酸化ケイ素(SiO)ガス発生原料Srは密閉、もしくは真空下で保管されることが好ましい。
なお、乾燥処理後の一酸化ケイ素(SiO)ガス発生原料Srが大気に暴露しないように原料供給ホッパ160に投入されることが好ましい。大気中の水分が乾燥処理後の一酸化ケイ素(SiO)ガス発生原料Srに吸着するおそれがあるからである。ここで、乾燥処理後の一酸化ケイ素(SiO)ガス発生原料Srが大気に暴露しないように、例えば、「一酸化ケイ素(SiO)ガス発生原料Srを乾燥させるための乾燥機構」および「乾燥処理後の一酸化ケイ素(SiO)ガス発生原料Srを原料供給ホッパ160に供給するための供給管」が蒸着装置100に構成されてもよい。
なお、一酸化ケイ素(SiO)ガス発生原料Srの連続投入が終了して一酸化ケイ素(SiO)ガスが析出室RM内で発生しなくなるまで、析出室RM内の圧力が0Pa以上100Pa以下の範囲内になるように、不活性ガスの流通量が制御されているが、不活性ガスの流通量および不活性ガスの流速の少なくとも一方が制御されてもよい。
<本発明の実施の形態に係る一酸化ケイ素(SiO)ガス連続発生方法の特徴>
(1)
本発明の実施の形態に係る一酸化ケイ素(SiO)ガス連続発生方法では、一酸化ケイ素(SiO)ガス発生原料Srは、原料供給ホッパ160から原料導入管170を介して析出室RM内のルツボ110に連続的に投入される。この際、不活性ガスタンク161から不活性ガス投入ライン162を介して原料供給ホッパ160に不活性ガスを流通させる。このため、この一酸化ケイ素(SiO)ガス連続発生方法では、一酸化ケイ素(SiO)ガスが原料導入管170内に、場合によっては原料供給ホッパ160内まで逆流して蒸着することを防止することができる。このため、一酸化ケイ素(SiO)ガス発生原料Srが原料導入管170等で滞留することを防止することができる。したがって、この一酸化ケイ素(SiO)ガス連続発生方法では、一酸化ケイ素(SiO)ガス発生原料Srの歩留りの低下を防止することができる。
(2)
本発明の実施の形態に係る一酸化ケイ素(SiO)ガス連続発生方法では、一酸化ケイ素(SiO)ガス発生原料Srの連続投入が終了して一酸化ケイ素(SiO)ガスが析出室RM内で発生しなくなるまで、析出室RM内の圧力が0Pa以上100Pa以下の範囲内になるように、不活性ガスの流通量が制御される。このため、この一酸化ケイ素(SiO)ガス連続発生方法では、一酸化ケイ素(SiO)ガスが発生する反応が阻害されず、一酸化ケイ素(SiO)ガスを連続的に発生させることができる。
<実施例および比較例>
以下、本発明をより詳細に説明するために実施例および比較例を示すが、本発明がこの実施例に限定されることはない。
二酸化ケイ素(SiO)とケイ素(Si)とを含有する一酸化ケイ素(SiO)ガス発生原料Sr(重量:500g、含水率:0.05重量%)を用いた。そして、図1に示される蒸着装置100を用いて、この一酸化ケイ素(SiO)ガス発生原料Srを原料供給ホッパ160に投入した後、析出室RM内(温度1300℃)のルツボ110に4g/分の投入速度で連続的に投入した。この際、不活性ガスタンク161から不活性ガス投入ライン162を介して原料供給ホッパ160にアルゴン(Ar)を流通させた。そして、一酸化ケイ素(SiO)ガス発生原料Srの連続投入が終了して一酸化ケイ素(SiO)ガスが発生しなくなるまで、析出室RM内の圧力が0Pa以上100Pa以下の範囲内になるように、アルゴン(Ar)の流通量を制御した。なお、このとき、原料供給ホッパ160内の圧力は、5Pa以上120Pa以下の範囲内であった。そして、酸化ケイ素粒体が製造されなくなった時、回収容器180内の酸化ケイ素粒体の重量は470gであった。以上より、反応率(製造された酸化ケイ素粒体の重量/一酸化ケイ素ガス発生原料Srの重量×100)は94%となった。また、原料導入管170の内側の状態を目視で確認したところ、蒸着物はほとんど観察されなかった。
ケイ酸リチウム(LiSi)とケイ素(Si)とを含有する一酸化ケイ素(SiO)ガス発生原料Sr(重量:500g、含水率:0.05重量%)を用いた。そして、図1に示される蒸着装置100を用いて、この一酸化ケイ素(SiO)ガス発生原料Srを原料供給ホッパ160に投入した後、析出室RM内(温度1300℃)のルツボ110に4g/分の投入速度で連続的に投入した。この際、不活性ガスタンク161から不活性ガス投入ライン162を介して原料供給ホッパ160にアルゴン(Ar)を流通させた。そして、一酸化ケイ素(SiO)ガス発生原料Srの連続投入が終了して一酸化ケイ素(SiO)ガスが発生しなくなるまで、析出室RM内の圧力が0Pa以上100Pa以下の範囲内になるように、アルゴン(Ar)の流通量を制御した。なお、このとき、原料供給ホッパ160内の圧力は、5Pa以上125Pa以下の範囲内であった。そして、金属含有酸化ケイ素粒体が製造されなくなった時、回収容器180内の金属含有酸化ケイ素粒体の重量は462gであった。以上より、反応率(製造された金属元素含有酸化ケイ素粒体の重量/一酸化ケイ素ガス発生原料Srの重量×100)は92%となった。また、原料導入管170の内側の状態を目視で確認したところ、蒸着物はほとんど観察されなかった。
(比較例1)
二酸化ケイ素(SiO)とケイ素(Si)とを含有する一酸化ケイ素(SiO)ガス発生原料Sr(重量:500g、含水率:0.05重量%)を用いた。そして、図1に示される蒸着装置100を用いて、この一酸化ケイ素(SiO)ガス発生原料Srを原料供給ホッパ160に投入した後、析出室RM内(温度1300℃)のルツボ110に4g/分の投入速度で連続的に投入した。比較例1では、不活性ガスタンク161から不活性ガス投入ライン162を介して原料供給ホッパ160に不活性ガスを流通させない。そして、一酸化ケイ素(SiO)ガス発生原料Srの連続投入が終了して酸化ケイ素粒体が製造されなくなった時、回収容器180内の酸化ケイ素粒体の重量は201gであった。以上より、反応率(製造された酸化ケイ素粒体の重量/一酸化ケイ素ガス発生原料Srの重量×100)は40%となった。また、原料導入管170の内側の状態を目視で確認したところ、蒸着物が生じ、一酸化ケイ素(SiO)ガス発生原料Srのルツボ110への投入が妨げられていた。
(比較例2)
ケイ酸リチウム(LiSi)とケイ素(Si)とを含有する一酸化ケイ素(SiO)ガス発生原料Sr(重量:500g、含水率:0.05重量%)を用いた。そして、図1に示される蒸着装置100を用いて、この一酸化ケイ素(SiO)ガス発生原料Srを原料供給ホッパ160に投入した後、析出室RM内(温度1300℃)のルツボ110に4g/分の投入速度で連続的に投入した。比較例2では、不活性ガスタンク161から不活性ガス投入ライン162を介して原料供給ホッパ160に不活性ガスを流通させない。そして、一酸化ケイ素(SiO)ガス発生原料Srの連続投入が終了して金属含有酸化ケイ素粒体が製造されなくなった時、回収容器180内の金属含有酸化ケイ素粒体の重量は170gであった。以上より、反応率(製造された金属元素含有酸化ケイ素粒体の重量/一酸化ケイ素ガス発生原料Srの重量×100)は34%となった。また、原料導入管170の内側の状態を目視で確認したところ、蒸着物が生じ、一酸化ケイ素(SiO)ガス発生原料Srのルツボ110への投入が妨げられていた。
100 蒸着装置
110 ルツボ
120 ヒータ
130 蒸着ドラム
141 スクレーパ
143 粒体ガイド
150 チャンバ
151 チャンバ本体部
152 回収部
153 排気管
160 原料供給ホッパ(原料供給部)
161 不活性ガスタンク
162 不活性ガス投入ライン
170 原料導入管(原料供給部)
180 回収容器
190 回収管
Gg ガスガイド
OP 開口
RM 析出室(反応室)
Sr 一酸化ケイ素(SiO)ガス発生原料
VL1 第1バルブ
VL2 第2バルブ

Claims (1)

  1. 原料供給部内の一酸化ケイ素(SiO)ガス発生原料を反応室に連続的に投入する際に前記一酸化ケイ素(SiO)ガス発生原料の投入方向に向かうように不活性ガスを前記原料供給部に流通させ、
    前記不活性ガスの流通量は、前記反応室内の圧力が100Pa以下になるように制御される
    一酸化ケイ素(SiO)ガス連続発生方法。
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