JP6028702B2 - 酸化珪素の製造方法 - Google Patents
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Description
[1].酸化珪素ガスを発生させる反応室と、酸化珪素を基体表面に析出させる析出室とを備えた装置の上記反応室に、二酸化珪素粉末を含む混合原料粉末を供給し、この混合原料粉末を加熱して酸化珪素ガスを発生させ、発生した酸化珪素ガスを酸化珪素として基体表面に析出させる酸化珪素の製造方法であって、上記反応室内と析出室内との圧力差が、反応室内圧力>析出室内圧力であり、その圧力差が100〜800Paであることを特徴とする酸化珪素の製造方法。
[2].混合原料粉末が二酸化珪素粉末と金属珪素粉末との混合物である[1]記載の酸化珪素の製造方法。
[3].反応室内圧力が、10,000Pa以下の減圧雰囲気である[1]又は[2]記載の酸化珪素の製造方法。
[4].反応室温度が1,000〜1,600℃、析出室温度が400〜1,000℃である[1]〜[3]のいずれかに記載の酸化珪素の製造方法。
Si(s)+SiO2(s)→2SiO(g)
図1に示す装置を用いて、酸化珪素を製造した。原料は、二酸化珪素粉末と金属珪素粉末の等量モル混合粉末を用い、マッフル5の容積が1m3の反応室2内に100kg仕込んだ。次に真空ポンプ11(排気能力;900m3/hr)を用いて反応室2内を100Pa以下に減圧した後、ヒーター8を通電し、1,400℃の温度に昇温・保持した。発生した一酸化珪素ガスは内径φ250mmのガス搬送管3を通して析出室4内に配置してある析出基体9に冷却析出された。次に、排気バルブ10の開度を調整し運転を行った。その時の析出室4の温度は、析出量が多くなるのに伴い高くなり、約2時間後で850℃となり、その後は一定であった。また、反応室2内圧力は300Pa、析出室4内圧力は200Paであり、その圧力差は100Paであった。
上記運転を5時間行った後、冷却を開始した。冷却終了後に、析出室4内の析出基体9表面に析出した析出物を回収、炉内の状態観察を行った。反応残量は約2kg(反応率=約98%)、回収物は黒色塊状物であり、約95kg製造できた。また、装置内観察したところ、ガス搬送管3内への付着は殆ど無く、特に問題の無いことを確認した。
排気バルブ10の開度を調整し、反応室2内圧力と析出室4内圧力の圧力差を500Paとした他は、実施例1と同じ方法で、酸化珪素を製造した。その時の析出室2内温度は、析出量が多くなるのに伴い高くなり、約3時間後で800℃となり、その後は一定であった。また、反応室内圧力は800Pa、析出室内圧力は300Paであった。
上記運転を5時間行った後、冷却を開始した。冷却終了後に、析出室4内の析出基体9表面に析出した析出物を回収、炉内の状態観察を行った。反応残量は約6kg(収率(反応率)=約94%)、回収物は黒色塊状物であり、約92kg製造できた。また、装置内観察したところ、ガス搬送管内に約1kgの酸化珪素が付着していたが、特に問題とはならなかった。
排気バルブ10の開度を調整し、反応室2内圧力と析出室4圧力の圧力差を800Paとした他は、実施例1と同じ方法で、酸化珪素を製造した。その時の析出室2内温度は、析出量が多くなるのに伴い高くなり、約3時間後で780℃となり、その後は一定であった。また、反応室2内圧力は1,200Pa、析出室圧力は400Paであった。
上記運転を5時間行った後、冷却を開始した。冷却終了後に、析出室4内の析出基体9表面に析出した析出物を回収、炉内の状態観察を行った。反応残量は約10kg(収率=約90%)、回収物は黒色塊状物であり、約87kg製造できた。また、装置内観察したところ、ガス搬送管内に約2kgの酸化珪素が付着していたが、特に問題とはならなかった。
排気バルブを全開とした他は、実施例1と同じ条件で酸化珪素を製造した。析出室2内温度は、析出量が多くなるのに伴い高くなり、約3時間後で810℃となり、その後は一定であった。また、反応室内圧力は200Pa、析出室圧力は190Paであり、その圧力差は10Paであった。
上記運転を5時間行った後、冷却を開始した。冷却終了後に、析出室4内の析出基体9表面に析出した析出物を回収、炉内の状態観察を行った。反応残量は約12kg(収率=約88%)、回収物は黒色塊状物であり、約82kg製造できた。また、装置内観察したところ、ガス搬送管内へ約5kgの酸化珪素析出物が付着しており閉塞ぎみであることを確認した。運転終盤にガス搬送管3が閉塞ぎみとなり、発生した酸化珪素ガスが析出室3に移送されず、反応性、収量ともに低下したことが推測される。
ガス搬送管の内径をφ100mmとした他は、実施例1同じ条件で酸化珪素を製造した。析出室2内温度は、析出量が多くなるのに伴い高くなり、約2時間後で450℃であり、反応室内圧力は1,200Pa、析出室圧力は150Paであり、その圧力差は1,050Paであった。
上記運転を5時間行う予定であったが、運転開始2.5時間後に反応室内圧力が急激に上昇した為、運転を中断し、直ちに冷却を行った。冷却終了後に、析出室4内の析出基体9表面に析出した析出物を回収、炉内の状態観察を行った。反応残量は約40kg(反応率=約60%)、回収物は黒色塊状物であり、約48kg製造できた。また、装置内観察したところ、ガス搬送管内へ約8kgの酸化珪素析出物が付着しており完全閉塞していることが確認できた。以上、安定した運転を行うことができなかった。
2 反応室
3 ガス搬送管
4 析出室
5 マッフル
6 混合原料粉末
7 断熱材
8 ヒーター
9 析出基体
10 排気バルブ
11 真空ポンプ
12 反応室圧力計
13 析出室圧力計
Claims (4)
- 酸化珪素ガスを発生させる反応室と、酸化珪素を基体表面に析出させる析出室とを備えた装置の上記反応室に、二酸化珪素粉末を含む混合原料粉末を供給し、この混合原料粉末を加熱して酸化珪素ガスを発生させ、発生した酸化珪素ガスを酸化珪素として基体表面に析出させる酸化珪素の製造方法であって、上記反応室内と析出室内との圧力差が、反応室内圧力>析出室内圧力であり、その圧力差が100〜800Paであることを特徴とする酸化珪素の製造方法。
- 混合原料粉末が二酸化珪素粉末と金属珪素粉末との混合物である請求項1記載の酸化珪素の製造方法。
- 反応室内圧力が、10,000Pa以下の減圧雰囲気である請求項1又は2記載の酸化珪素の製造方法。
- 反応室温度が1,000〜1,600℃、析出室温度が400〜1,000℃である請求項1〜3のいずれか1項記載の酸化珪素の製造方法。
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