JP7257399B2 - 多嚢胞性卵巣症候群に罹患している女性患者における胚着床率を高める方法 - Google Patents

多嚢胞性卵巣症候群に罹患している女性患者における胚着床率を高める方法 Download PDF

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Description

本発明は、胚着床を高める方法および多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の症状の治療の分野に関する。
多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)は、代謝の問題を伴う婦人科障害が共存する、複雑で異質な疾患である。PCOSの診断は、欧州ヒト生殖・発生学会および米国生殖医学会のロッテルダム合意を得ており、臨床的および/または生化学的なアンドロゲン過剰症、乏排卵症または無排卵症、ならびに超音波による多嚢胞性卵巣の3つの基準の中から2つを必要とする(Rotterdam ESHRE/ASRM-Sponsored PCOS Consensus Workshop Group 2004)。しかしながら、ロッテルダム基準を使用すると、PCOSの高有病率を高める可能性があり、現在、PCOSは女性における最も一般的な内分泌障害であり、世界中の妊娠可能年齢の女性の7~14%に影響を与えている(Bozdag et al.,Hum Reprod.2016 Dec;31(12):2841-2855)。
アンドロゲン過剰症(にきび、脂漏症、多毛症およびアンドロゲン性脱毛症)ならびに肥満(通常はアンドロイド型)の発現は、PCOSならびに子宮内膜増殖症による希発月経、続発性無月経および機能不全性子宮出血の臨床発現である。また、心血管リスク、卵巣ホルモンのデレギュレーション(嚢胞の出現に起因する)およびインスリン抵抗性の増加に関連するパラメータを高めることがPCOSの女性の特徴である。
治療の目的は、インスリン抵抗性および高インスリン症に伴う、アンドロゲン過剰症、慢性無排卵症および代謝変化の是正である。この点について、インスリン抵抗性を改善するために、メトホルミン、トログリタゾンおよびイノシトール(D-chiro-イノシトール(DCI)またはMyo-イノシトール(MI))などの化合物が使用されている。
MIの場合、PCOSの治療にも有効であったが、必要とされる投与量はDCIで使用される投与量の最大4倍である。MIは体内で最も豊富なイノシトールであり、インスリン依存性エピメラーゼによってMIから合成されるDCIの前駆体である。変換レベルは各臓器に固有であることから、MI/DCI比は臓器ごとに異なる。
生殖レベルでは、イノシトールは卵胞で検出されており、卵母細胞減数分裂にも介入していると思われる。PCOSの女性の卵巣内では、他のすべての組織とは異なり、DCIの割合の増加を伴うMI欠損がある。MIによる栄養補給と排卵および自然妊娠とには関連性があることが観察されている。実際、無作為化臨床研究では、脂質プロファイルおよび過体重の改善のほか、不妊治療を受けているPCOS患者のFSH要件、成熟卵母細胞の数および胚品質などの生殖変数がMI治療後に改善されている(Papaleo E.et al.,Fertik Steru 2009;91:1750-4;Ciotta K.et al.,Eur Rev Med Pharma Col Sci 2011;15509-14)。MI補給がDCI補給よりも体外受精においてより効果的であることが示されている(De Leo V.et al.,Minerva Ginecol 2012;64(6):531-8)。これは、卵母細胞の品質におけるMIの主要な役割と一致している。実際のところ、DCIが高濃度であると、卵母細胞の品質に悪影響を与える可能性があると報告されている(Isabelle et al,Journal of Ovarian Research 2012,5:14)。
PCOSに関連する受胎能の問題についてMI/DCIの組み合わせで実施された研究は、40:1の比率で実施されていた。著者は、立体異性体の血漿比に基づくこの比の使用を推奨している(Unfer V.et al.,Expert Rev Clin Pharmacol.2014;7(5):623-31)。PCOSの卵巣はMIが欠損しており、エピメラーゼ活性の調節不全のためにDCIの過剰産生を有しているので、DCIの割合は低いことが推奨されている。さらに、以前の研究では、投与量の増加が卵母細胞の品質に悪影響を及ぼすことが確認された(Isabella R.et al.,J Ovarian Res.2012 May 15;5(1):14)。この研究では、PCOSに罹患している女性にDCIを投与すると、未熟な卵母細胞が増加し、成熟MII卵母細胞の数およびグレードI胚の数が減少することが示された。
したがって、PCOSに罹患している女性患者において、受胎能の問題の代替的かつ効果的な治療および胚着床率を高める方法を提供することが、当該技術分野において依然として必要とされている。
本発明者らは、意外なことに、PCOSに罹患している女性にMI/DCIの組み合わせを1:1~9:1の重量比で投与することにより、MIに対するDCIの割合が高いにもかかわらず、胚着床期の改善により妊娠率が有意に改善されることを見出した。さらに、別の関連する所見は、PCOSに罹患しており、かつ生殖補助医療を受けている女性が、1:1~9:1の重量比でMI/DCIを組み合わせて治療した場合、卵巣過剰刺激症候群に罹患するリスクがより低いことを示している。
したがって、第1の態様において、本発明は、子宮内の胚着床率を高める方法であって、多嚢胞性卵巣症候群に罹患している女性患者に、myo-イノシトールおよびD-chiro-イノシトールをそれぞれ1:1~9:1の重量比で含む組成物を投与することを含む方法に関する。
本発明はまた、多嚢胞性卵巣症候群に罹患している女性患者における胚着床不全を予防する方法であって、myo-イノシトールおよびD-chiro-イノシトールを1:1~9:1の重量比で含む組成物を上記女性に投与することを含む方法に関する。
別の態様において、本発明は、妊娠率を改善する方法であって、多嚢胞性卵巣症候群に罹患している女性患者に、myo-イノシトールおよびD-chiro-イノシトールをそれぞれ1:1~9:1の重量比で含む組成物を投与することを含む方法に関する。別の態様において、本発明は、多嚢胞性卵巣症候群に罹患している女性患者における妊娠を促進する方法であって、myo-イノシトールおよびD-chiro-イノシトールをそれぞれ1:1~9:1の重量比で含む組成物を上記女性患者に投与することを含む方法に関する。
別の態様において、本発明は、女性患者における多嚢胞性卵巣症候群の治療または予防に使用するための、myo-イノシトールおよびD-chiro-イノシトールをそれぞれ1:1~9:1の重量比で含む組成物に関する。
別の態様において、本発明は、多嚢胞性卵巣症候群に罹患している女性患者における不妊症の治療または予防に使用するための、myo-イノシトールおよびD-chiro-イノシトールをそれぞれ1:1~9:1の重量比で含む組成物に関する。
別の態様において、本発明は、多嚢胞性卵巣症候群に罹患しており、かつ卵巣刺激治療を受けた女性患者における卵巣過剰刺激症候群のリスクの予防または低減に使用するための、myo-イノシトールおよびD-chiro-イノシトールをそれぞれ1:1~9:1の重量比で含む組成物に関する。
別の態様において、本発明は、
a)ソフトカプセルシェルと、
b)myo-イノシトールおよびD-chiro-イノシトールをそれぞれ1:1~9:1の重量比で含む医薬組成物と
を含む、ソフトカプセルに関する。
本研究のフローチャートを示す図である。
方法
一つの態様において、本発明は、子宮内の胚着床率を高める方法であって、多嚢胞性卵巣症候群に罹患している女性患者に、myo-イノシトールおよびD-chiro-イノシトールをそれぞれ1:1~9:1の重量比で含む組成物を投与することを含む方法に関する。
本発明はまた、多嚢胞性卵巣症候群に罹患している女性患者における胚着床不全を予防する方法であって、myo-イノシトールおよびD-chiro-イノシトールを1:1~9:1の重量比で含む組成物を上記女性に投与することを含む方法に関する。
予防とは、臨床症状、特に胚着床不全に対する感受性の低下を指す。
本明細書において「胚」に言及するときは、胞胚、胚盤胞、受精卵、またはその発達の早期段階にある生物、特に女性のレシピエントに着床される特徴的な見分けのつく形態に達する前の生物を含むことを意図している。
「着床」という用語は、胎盤動物において、胚盤胞(受胎産物)が子宮内膜に付着して浸潤するプロセスを説明するのに使用される。
「着床率」とは、所定の期間に移植された胚の数と比較した、着床に成功した胚の割合である。実際には、一般的に、経膣超音波検査で観察された子宮内胎嚢の数を、移植された胚の数で割ったものとして計算される。実例として、体外受精(IVF)での着床率は、母体年齢が35歳未満で37%、35歳から37歳で30%、38歳から40歳で22%、41歳から42歳で12%と報告されている。
本発明で使用される「着床率の増加」は、本発明に従って治療された患者において着床に成功した胚の割合が、未治療の患者において着床に成功した胚の割合と比較して、より高い割合であることに関する。好ましい実施形態において、着床率は、少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも100%、少なくとも110%、少なくとも120%、少なくとも130%、少なくとも140%、少なくとも150%、少なくとも160%、少なくとも170%、少なくとも180%またはそれ以上に増加する。
本発明による着床は、自然着床であってもよいし、人工授精もしくは生殖補助医療(ART)、体外受精(IVF)、卵細胞質内精子注入(ICSI)などの生殖補助医療に続く着床、または新鮮な胚もしくは凍結された胚もしくはそれ以外の方法で保存された胚および配偶子の移植、配偶子卵管内移植(GIFT)または接合子卵管内移植(ZIPT)の後の着床であってもよい。好ましい実施形態において、着床は体外受精(IVF)によるものである。好ましい実施形態において、生殖補助医療はICSIである。
本明細書で使用される「着床不全」は、良質な胚が、自然妊娠または複数の体外受精(IVF)治療サイクルの後に着床しなかった場合に考慮される。現在のIVF治療の成功率および各サイクルで移植される胚の平均数を考慮すると、着床不全は、通常、少なくとも3回の連続したIVFの試みにおいて、各サイクルで1~2個の高グレードの胚が移植される着床不全と定義される。
本明細書で使用される「体外受精(IVF)」は、体外(in vitro)で卵子を精子と結合させる受精のプロセスに関する。IVFの手順は、公知の方法において実施される。卵巣内の卵胞からの卵母細胞の除去、単離された卵母細胞の培養、使用される培地、精子との受精、および卵管への胚の移植についての詳細は、文献、例えば米国特許第5,693,534号明細書に記載されている。
本発明の方法の結果として、妊娠率が改善される。したがって、本発明はまた、妊娠率を改善する方法であって、多嚢胞性卵巣症候群に罹患している女性患者に、myo-イノシトールおよびD-chiro-イノシトールをそれぞれ1:1~9:1の重量比で含む組成物を投与することを含む方法に関する。胚着床を高める方法の好ましい実施形態のすべては、胚着床不全を予防する方法および妊娠率を改善する方法にも適用される。
妊娠率を改善する方法の好ましい実施形態において、myo-イノシトールおよびD-chiro-イノシトールをそれぞれ1:1~9:1の重量比で含む組成物は、葉酸を含まない。
「妊娠率の改善」とは、処理された精液を用いた人工授精もしくは自然授精の後、または新鮮な胚もしくは凍結された胚もしくはそれ以外の方法で保存された胚の移植後の、好ましい妊娠アウトカムまたは周産期の生存率もしくは一般的な生存能の改善を含むことを意図している。妊娠率は、さまざまな手法で定義されてもよく、例示的な非限定的な例では、超音波検査で観察された胎児の心臓の動きに基づいてもよい。好ましい実施形態において、妊娠率は、少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも100%、少なくとも110%、少なくとも120%、少なくとも130%、少なくとも140%、少なくとも150%、少なくとも160%、少なくとも170%、少なくとも180%またはそれ以上に増加する。より好ましい実施形態において、本発明の方法は、妊娠率を少なくとも50%に改善する方法に関する。
別の好ましい実施形態において、本発明の方法は、IVFの結果としての妊娠率を改善する方法に関する。
本発明の方法によれば、組成物は、多嚢胞性卵巣症候群に罹患している女性患者に投与される。
「メスの被験体」という用語は、メスの哺乳類を指し、マウスなどのネズミ目;ウサギなどのウサギ目;より具体的には、ネコ科(ネコ)およびイヌ科(イヌ)を含むネコ目;さらにより具体的には、ウシ目、ウシ属(ウシ)およびブタ科(ブタ);ならびにウマ科(ウマ)を含むウマ目;ならびに最も具体的には、サル目、セボイド科およびシモイド科(サル)および類人猿類(ヒトおよび類人猿)を含むがこれらに限定されない。好ましい実施形態の哺乳類はヒトである。
本明細書で使用される「多嚢胞性卵巣症候群」とは、生殖ホルモンの不均衡によって引き起こされる一般的な健康問題に関するものである。PCOSの徴候および症状として、月経異常または無月経、重い月経、過剰な体毛および顔の毛、にきび、骨盤の痛み、妊娠することの難しさ、および厚く、より黒い、ビロード状の皮膚のパッチが挙げられる。関連する病的状態として、2型糖尿病、肥満、閉塞性睡眠時無呼吸、心臓病、気分障害および子宮内膜癌が挙げられる。
好ましい実施形態において、女性患者は、月経と閉経との間の生殖年齢にある。別の好ましい実施形態において、女性患者は、卵巣刺激および卵母細胞産生のために治療される。別の好ましい実施形態において、女性患者はヒトの女性患者である。別の好ましい実施形態において、ヒトの女性患者は、30kg/m未満のBMIを示し、したがって、女性患者は肥満を示さない。別の好ましい実施形態において、女性患者は葉酸で治療される。
別の好ましい実施形態において、女性患者は、本発明の方法に従って組成物を投与した後、卵巣刺激治療を受ける。
本明細書で使用される「卵巣刺激治療」とは、1つまたは複数の卵胞の成長を刺激するための薬物の使用に関するものである。クエン酸クロミフェン、ゴナドトロピン(FSHおよびLH)またはヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)などの種々の薬物を使用することができる。好ましい実施形態において、卵巣刺激治療は、ゴナドトロピン放出ホルモン拮抗薬およびFSHである。
本発明の方法において使用される組成物は、myo-イノシトールおよびD-chiro-イノシトールをそれぞれ1:1~9:1の重量比で含む。本発明は、1:1~9:1の範囲内のすべての可能な比を包含する。
本発明で使用される「組成物」とは、本発明の成分、すなわちmyo-イノシトールおよびD-チオ-イノシトールを含む任意の組成物に関するものである。組成物は、単一成分として処方されてもよく、または代替的に、別個の製剤としてそれらをまとめて投与するために組み合わせて提供されてもよいことが理解されるであろう。本発明の組成物はまた、各成分が別個に処方されているが、単一の容器に包装されているキット・オブ・パーツとして提供されてもよい。組成物という用語には、本発明によれば、あらゆるタイプの固体、半固体および流体組成物が含まれる。組成物という用語にはまた、栄養組成物および栄養補助食品が含まれる。
本発明の「栄養組成物」という用語は、それを摂取する患者に栄養素を提供するかどうかにかかわらず、生物の1つまたは複数の機能に有益な効果をもたらし、より良好な健康およびウェルネスを提供する食品を指す。したがって、そのような栄養組成物は、疾患もしくは疾患誘発因子の予防および/もしくは治療のために、または本発明の方法において使用され得る。したがって、本発明の「栄養組成物」という用語は、機能性食品または特定の医療食品もしくは栄養目的の食品の同義語として使用することができる。栄養組成物は、従来の食品と同様の外観を有しており、通常の食事の一部として消費される。
「栄養補助食品」とは、栄養および医薬品に由来する言葉で、食品から作られた製品を意味するが、通常は食品と関連付けられておらず、疾患の治療および/または予防に有益な特性を有する丸剤形、粉末および他の剤形に見出すことができる。
「Myo-イノシトール(MI)」、以前の名前はメソイノシトールもしくはi-イノシトール、または本明細書で使用されるシス-1,2,3,5-トランス-4,6-シクロヘキサンヘキソールとは、自然界のイノシトールの最も広範な立体異性体の形態に関するものである。
本明細書で使用される「D-chiro-イノシトール(DCI)」、1D-chiro-イノシトールとは、インスリンの体内での働きを高めるイノシトールホスホグリカンの成分であるシス-1,2,4-トランス-3,5,6-シクロヘキサンヘキソール、1D-1,2,4/3,5,6-シクロヘキサンヘキソールに関するものである。
好ましい実施形態において、胚着床率を高める方法に従って投与される組成物は、myo-イノシトール:D-chiro-イノシトールを1:1~3:1の重量比の範囲、より好ましくは1:1、1.5:1、2:1、2.5:1または3:1で含む。別の参照される実施形態において、myo-イノシトール:D-chiro-イノシトールは、3:1~5:1の重量比の範囲にあり、より好ましくは3:1、3.5:1、4:1、4.5:1または5:1である。別の参照される実施形態において、myo-イノシトール:D-chiro-イノシトールは、5:1~7:1の重量比の範囲にあり、より好ましくは5:1、5.5:1、6:1、6.5:1または7:1である。別の参照される実施形態において、myo-イノシトール:D-chiro-イノシトールは、7:1~9:1の重量比の範囲にあり、より好ましくは7:1、7.5:1、8:1、8.5:1または9:1である。
別の好ましい実施形態において、myo-イノシトール:D-chiro-イノシトールは、2:1~5:1の重量比の範囲にあり、より好ましくは、2:1、2.5:1、3:1、3.5:1、4:1、4.5:1~5:1である。別の好ましい実施形態において、myo-イノシトール:D-チオイノシトールの重量比は、3.1:1、3.2:1、3.3:1、3.4:1、3.5:1、3.6:1、3.7:1、3.8:1または3.9:1である。より好ましい実施形態において、myo-イノシトール:D-chiro-イノシトールの重量比は3.66:1である。
別の好ましい実施形態において、本発明の方法に従って投与される組成物は、活性成分として、それぞれ1:1~9:1の重量比でmyo-イノシトールおよびD-chiro-イノシトールからなる。
本明細書で使用される「活性成分または有効成分」とは、薬学的に効果を発揮する医薬品製剤中の薬物または化学物質に関するものであって、医薬品添加剤または担体を含まない。
当業者であれば、myo-イノシトールおよびD-chiro-イノシトールの量を変えてmyo-イノシトール:D-chiro-イノシトールの望ましい重量比を得ることができることを理解し得るように、それらのすべてが本発明に包含される。本発明の方法の好ましい実施形態において、組成物中のmyo-イノシトールおよびD-chiro-イノシトールの含有量は、myo-イノシトール550mgおよびD-chiro-イノシトール150mg、またはmyo-イノシトール1100mgおよびD-chiro-イノシトール300mgである。別の好ましい実施形態において、myo-イノシトールの含有量は1000~2000mgであり、D-chiro-イノシトールの含有量は300~500mgである。
別の好ましい実施形態において、本発明の方法に従って投与される組成物は、myo-イノシトール1000mg~2000mgを含む。別の好ましい実施形態において、本発明の方法に従って投与される組成物は、D-chiro-イノシトール300mg~500mgを含む。別の好ましい実施形態において、組成物中のmyo-イノシトールおよびD-chiro-イノシトールの含有量は、myo-イノシトール1000mgおよびD-chiro-イノシトール150mgである。別の好ましい実施形態において、組成物中のmyo-イノシトールおよびD-chiro-イノシトールの含有量は、myo-イノシトール2000mgおよびD-chiro-イノシトール300mgである。
本発明に従った方法において投与される組成物は、医薬組成物を得るために薬学的に許容される添加剤および/または担体とともに処方された、myo-イノシトール:D-chiro-イノシトールをそれぞれ1:1~9:1の重量比の範囲で含む医薬組成物の形態であり得る。
本明細書で使用される「医薬組成物」とは、生理学的に許容され、かつヒトまたは動物に投与した場合、典型的にはアレルギー反応、または胃障害、めまいなどのような類似の好ましくない反応をもたらさない組成物および分子実体に関するものである。
「添加剤または担体」という用語は、有効成分とともに投与される賦形剤、希釈剤またはアジュバントを指す。好ましくは、「薬学的に許容される」という用語は、州政府もしくは連邦政府の規制機関によって承認されていること、ならびに/または動物における、より好ましくはヒトにおける使用のために米国薬局方および/もしくは他の一般的に認められた薬局方に含まれていることを意味する。
適切な薬学的に許容される添加剤として、例えば、水、塩水溶液、アルコール、油であって、石油、動物性、植物性油または合成由来の油、例えばピーナッツ油、大豆油、鉱物油、ヒマワリ油、ゴマ油およびこれらに類するものを含む油;ポリエチレングリコール、ゼラチン、ラクトース、アミロース、ステアリン酸マグネシウム、タルク、界面活性剤、ケイ酸、粘性パラフィン、グリセリン、香料油、脂肪酸のモノグリセリドおよびジグリセリド、脂肪酸エステルペトロエトラール(fatty acid esters petroetrals)、ヒドロキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドンおよびこれらに類するもの;ソフチザン、ワックス、例えばミツバチクローバーの黄色ワックス、レシチン、例えばヒマワリレシチンが挙げられる。
本発明の方法において使用される栄養組成物または栄養補助食品は、経口組成物または食品サプリメントのための通常の添加剤およびアジュバント、例えば、限定されないが、脂肪成分、水性成分、保湿剤、防腐剤、テクスチャー化剤、フレーバー、酸化防止剤および食品分野で一般的な顔料を用いて処方することができる。
myo-イノシトール:D-chiro-イノシトールをそれぞれ1:1~9:1の重量比で含む組成物、または医薬組成物は、選択された投与経路に適していると考えられる任意の医薬的形態の投与、例えば、全身投与(例えば、静脈内、皮下、筋肉内注射)、経口投与、非経口投与または局所投与によって生ずることができ、そのために、所望の投与方法の処方に必要な薬学的に許容される添加剤を含むであろう。好ましい送達経路は経口である。別の好ましい実施形態において、送達経路は膣内である。さらに、上記で定義される本発明の組成物を、非侵襲的な投与様式により全身投与を可能にする経鼻的または舌下的に投与することも可能である。さらに、組成物を膣内投与により投与することも可能である。好ましい投与形態は、膣坐薬、膣錠、膣坐剤、膣リング、または半固形膣製剤、例えば軟膏、クリームもしくはゲルである。
静脈内投与以外の場合、組成物は、少量の湿潤剤もしくは乳化剤、またはpH緩衝剤を含むことができる。組成物は、液状溶液、懸濁液、乳濁液、ゲル、ポリマーまたは徐放性製剤であり得る。組成物は、当該技術分野で知られているように、従来の結合剤および担体を用いて処方することができる。製剤は、標準的な担体、例えば医薬グレードのマンニトール、ラクトース、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、糖化ナトリウム、セルロース、炭酸マグネシウムなど、医薬品の製造において十分に確立された機能を有する不活性担体を含むことができる。リポソーム、微粒子、マイクロカプセルなどへのカプセル化を含む、さまざまな送達システムが知られており、本発明の組成物を投与するために使用することができる。
必要に応じて、組成物は、可溶化剤および注射部位での任意の痛みを改善するための局所麻酔薬も含む組成物で構成される。一般的に、成分は、例えば、有効薬剤の量を示すアンプルまたはサッシェなどの密封容器に、凍結乾燥粉末または水を含まない濃縮物として、単位剤形の形態で別個にまたは一緒に混合して供給される。組成物が注入によって投与される場合、それは、滅菌された医薬グレードの水または生理食塩水を含む注入ボトルを用いて投薬することができる。組成物が注射によって投与される場合、投与前に成分が混合され得るように、注射用滅菌水または生理食塩水のアンプルを提供することができる。
経口投与用の固形剤形として、従来のカプセル剤、徐放性カプセル剤、従来の錠剤、徐放性錠剤、調節放出錠剤、チュアブル錠剤、舌下錠剤、発泡性錠剤、丸剤、懸濁剤、粉末、顆粒およびゲルを挙げることができる。これらの固体剤形では、有効化合物は、スクロース、ラクトースまたはデンプンなどの少なくとも1つの不活性の添加剤と混合することができる。そのような剤形はまた、通常の慣行のように、不活性の希釈剤以外の追加の物質、例えば、ステアリン酸マグネシウムなどの潤滑剤を含むことができる。カプセル剤、錠剤、発泡性錠剤および丸剤の場合、剤形は緩衝剤を含んでいてもよい。錠剤および丸剤は、腸管コーティングを施して調製することができる。さらに、本発明の方法で使用される栄養組成物または栄養補助食品の経口投与用の剤形は、栄養飲料、プディング、菓子(例えばキャンディ)、アイスクリーム、冷凍菓子、または非焼成押出食品の形態であってもよい。栄養サプリメントは、食事の一部として摂取されるようにスナックに処方することができる。
経口投与用の液体剤形として、当該技術で一般に使用される不活性希釈剤、例えば水を含む、薬学的に許容される乳濁液、溶液、懸濁液、シロップおよびエリキシルを挙げることができる。それらの組成物はまた、アジュバント、例えば湿潤剤、乳化剤および懸濁化剤ならびに甘味剤、香味剤および着香剤を含んでいてもよい。
注射可能な製剤、例えば、水性懸濁液または油性懸濁液、滅菌注射剤は、適切な分散剤、湿潤剤および/または懸濁剤を用いて公知の技術に従って処方されてもよい。使用可能な賦形剤および溶媒として、水、リンガー液および等張性塩化ナトリウム溶液が挙げられる。滅菌油も溶媒または懸濁化媒体として従来から使用されている。
局所投与用に、本発明の組成物は、クリーム、ゲル、ローション、液体、ポマード、スプレー溶液、分散液、固形バー、乳濁液、マイクロ乳濁液および類似物として処方することができ、これらは、例えば、乳化剤、界面活性剤、増粘剤、着色剤、およびそれらの2種以上の組み合わせなどの適切な添加剤を使用する従来の方法に従って処方することができる。
さらに、上記で定義される本発明の組成物、または本発明に従って使用される薬学的に許容される組成物は、経皮パッチまたはイオントフォレーゼおよびエレクトロポレーション装置の形態で投与されてもよい。一つの実施形態において、本発明の組成物は、例えば、徐放性経皮パッチの形態で、経皮パッチとして投与される。適切な経皮パッチは、当該技術分野で知られている。
例えば、リポソーム、マイクロバブル、乳濁液、マイクロ粒子、マイクロカプセルおよび類似物へのカプセル化を含む、いくつかの薬物送達システムが知られており、本発明の組成物を投与するために使用することができる。必要とされる投与量は、単一ユニットとして、または徐放性形態で投与することができる。
徐放性形態およびそれらの調製のための適切な材料および方法は、例えば、「Modified-Release Drug Delivery Technology」,Rathbone,M.J.Hadgraft,J.and Roberts,M.S.(eds.),Marcel Dekker,Inc.,New York(2002),「Handbook of Pharmaceutical Controlled Release Technology」,Wise,D.L.(ed.),Marcel Dekker,Inc. New York,(2000)に記載されている。本発明の一つの実施形態において、本発明に従って使用される組成物の経口投与可能な形態は、徐放性形態であり、少なくとも1つのコーティングまたはマトリックスをさらに含む。コーティングまたは徐放性マトリックスとして、限定されないが、天然ポリマー、半合成もしくは合成の水不溶性の変性されたワックス、脂肪、脂肪アルコール、脂肪酸、天然の半合成もしくは合成の可塑剤、またはそれらの2種以上の組み合わせが挙げられる。腸溶性コーティングを、例えば、Johnson,J.L.,「Pharmaceutical tablet coating」,Coatings Technology Handbook(Second Edition),Satas,D.and Tracton,A.A.(eds),Marcel Dekker,Inc.New York,(2001),Carstensen,T.,「Coating Tablets in Advanced Pharmaceutical Solids」,Swarbrick,J.(ed.),Marcel Dekker,Inc.New York(2001),455-468に記載されているような、当業者に知られている従来のプロセスを使用して適用することができる。
好ましい実施形態において、本発明の方法において使用される組成物は、経口投与用の固形剤形である。
より好ましい実施形態において、本発明の方法において使用される組成物は、粉末、顆粒、粒状物、サッシェ剤、錠剤、カプセル剤、発泡性錠剤、チュアブル錠剤、丸剤、カシェ剤、即時放出錠剤および放出調節錠剤のほか、例えば、溶液、懸濁液、乳濁液、分散液および混合液などの流体または液体製剤の形態であってもよい。さらに、組成物は、例えば水性媒体などの液体媒体を添加して水性懸濁液を調製するのに適した粉末、分散性粉末または顆粒の形態であってもよい。さらにより好ましい実施形態において、本発明の方法において使用される組成物は、カプセルの形態であり、より具体的にはソフトカプセルの形態である。
「ソフトカプセル」という用語は、当該技術分野で周知であり、一体型の密封された弾性のある外側シェルに包まれた液体または半固体の充填物からなる単一ユニットの固形製剤を指す。カプセルは、硬いシェルで構成されているハードカプセルとは対照的に、ソフトカプセルのシェルを有する。シェルを形成するポリマーに応じて、それらは2つのカテゴリー、すなわちソフトゼラチンカプセルまたは「ソフトジェル」と非ゼラチンソフトカプセルとに細分化することができる。
ソフトカプセルのシェルは、一般的に、ゼラチン、水および可塑剤をさまざまに混合して作られており、壁(シェル)に弾力性および柔軟性を与える。ソフトカプセルは、通常、1つのピースで形成されているのに対し、ハードカプセルは、2つのピースを組み合わせたシェルで構成されている。
好ましい実施形態において、ソフトカプセルはゼラチンシェルを含む。
一つの実施形態において、ソフトカプセルシェルは、ゼラチンと、グリセロール、ソルビトール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、セバシン酸ジブチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジメチル、トリアセチン、クエン酸トリブチル、クエン酸トリエチル、およびそれらの混合物からなる群から選択される可塑剤、好ましくは、グリセロール、ソルビトール、およびそれらの混合物からなる群から選択される可塑剤を含む。
ソフトカプセルシェルの製造に使用されるゼラチンは、医薬品または栄養剤の用途として地元当局から認可されたものである。これらのゼラチンは、主にアルカリ性(Bタイプ)または酸性(Aタイプ)の2つの異なるタイプがあり、中程度のゲル強度(中程度のブルーム、例えば150~200ブルーム)を有する。両方のタイプを組み合わせて使用してもよいし、別個に使用してもよい。好ましくは、AタイプのゼラチンとBタイプのゼラチンの組み合わせが用いられる。Bタイプのゼラチンの例は、石灰化骨ゼラチン、石灰化皮ゼラチンである。Aタイプのゼラチンの例は、豚皮ゼラチン、酸皮ゼラチンおよび魚類ゼラチンである。
一つの実施形態において、ソフトカプセルシェルはさらに、薬学的に許容される不透明化剤および/または薬学的に許容される着色剤を含む。不透明化剤は、シェルを不透明にし、ひいてはソフトカプセル充填物、すなわち医薬組成物を光から保護するために、ソフトカプセルシェルに添加される。適切な不透明化剤は、当該技術分野で知られており、二酸化チタン、タルクなどを含む。着色剤は、シェルに所望の色を与えるために、ソフトカプセルシェルに添加される。適切な着色剤は、当該技術分野で知られており、サンセットイエローFCF(E-110)、インジゴカルミン(E-132)、エリスロシン(E-127)、キノリンイエロー(E-104)、酸化鉄E-172(黄色または褐色)、二酸化チタンE-171などを含む。
更なる実施形態において、本発明に従って使用される組成物は、カルシウムまたはその薬学的に許容される誘導体、好ましくはカルシウムイオン(Ca2+)をさらに含む。カルシウムおよびその薬学的に許容される誘導体は、任意のカルシウムまたはカルシウムイオンの薬学的に許容される供給源、例えば薬学的に許容されるカルシウム塩、水酸化カルシウムおよびヒドロキシアパタイトを指す。上記薬学的に許容されるカルシウム塩の例は、炭酸カルシウム、塩化物、塩化物六水和物、クエン酸塩、ギ酸塩、グリシン酸塩、ビスグリシン酸塩、グルコヘプトン酸塩、グルコン酸塩、グルコノラクト酸塩、グルタミン酸塩、グリセロリン酸塩、リン酸水素塩、乳酸塩、ラクトビオン酸塩、ラクトリン酸塩、レブリン酸塩、オレイン酸塩、一塩基性または三塩基性リン酸塩、ピドリン酸塩、硫酸塩である。好ましくは、カルシウムまたはカルシウムイオンは、グリシン酸カルシウム、ビスグリシン酸カルシウム、水酸化カルシウムまたはそれらの混合物として提供される。より好ましくは、カルシウムまたはカルシウムイオンは、グリシン酸カルシウム、ビスグリシン酸カルシウム、またはそれらの混合物として提供される。
更なる実施形態において、本発明の組成物はさらに、鉄もしくはその薬学的に許容される誘導体;ビタミンB12;ビタミンB9(葉酸もしくは葉酸塩としても知られる);ビタミンD、レボメ葉酸もしくはその薬学的に許容される塩;ならびに/または必須の不飽和脂肪酸もしくはそれらの混合物を含む。
鉄およびその誘導体とは、任意の薬学的に許容される鉄の供給源、例えば、薬学的に許容される鉄塩として提供されてもよい鉄イオン(Fe2+および/またはFe3+);ならびに金属タンパク質または配位錯体として提供されてもよい元素鉄を指し、ここで、鉄(Fe(III)またはFe(II))は、タンパク質または別の薬学的に許容される有機化合物のアミノ酸残基に属する窒素、酸素または硫黄中心によって配位されている。上記薬学的に許容される鉄塩の例は、第一鉄塩および第二鉄塩であり、好ましくは、例えばクエン酸第二鉄アンモニウム、リン酸第二鉄、ピロリン酸第二鉄、フェリチン、フェロコリネート、アスコルビン酸第一鉄、アスパラギン酸第一鉄、塩化第一鉄、硫酸第一鉄、酒石酸第一鉄、フマル酸第一鉄、グルコン酸第一鉄、グルセプト酸第一鉄、硫酸第一鉄グリシン、乳酸第一鉄、シュウ酸第一鉄およびコハク酸第一鉄である。上記鉄金属タンパク質または配位錯体の例は、鉄グリシン酸錯体、鉄グルコース錯体、鉄フルクトース錯体、鉄ポリマルトース錯体、および鉄スクロース錯体である。
本発明における使用のために、組成物が存在し、有効量で投与される。
薬物または薬学的に有効な薬剤の「有効」量または「治療有効量」という用語は、所望の効果を提供するために無毒ではあるが十分な量の薬物または薬剤を意味する。
個々のニーズが異なっていても、本発明の組成物の有効量の最適範囲を決定することは、当業者の共通の経験に属する。一般に、当業者によって調節され得るそのような化合物の有効量を提供するために必要な投与量は、システム薬物送達を使用する場合、および化合物が薬物の組み合わせの一部として投与される場合、年齢、健康、体力、性別、食事、体重、治療の頻度ならびに障害または病気の性質および程度、患者の病状、投与経路、薬理学的考慮事項、例えば、使用される特定の組成物の活性、有効性、薬物動態および毒性プロファイルに応じて変化するだろう。
本発明の組成物の有効量は、広い範囲内で変化することができ、一般には、適用の特定の状況、曝露の持続時間、および他の考慮事項に応じて変化するだろう。
好ましい実施形態において、組成物がmyo-イノシトール550mgおよびD-chiro-イノシトール150mgを含み、かつ女性患者がヒトである場合には、1日2回投与され、ここで、組成物がmyo-イノシトール1100mgおよびD-chiro-イノシトール300mgを含み、女性患者がヒトである場合には、組成物は1日1回投与される。
本発明の方法の好ましい実施形態において、組成物は少なくとも12週間投与される。
医学的利用
別の態様において、本発明は、女性患者における多嚢胞性卵巣症候群の治療または予防に使用するための、myo-イノシトールおよびD-chiro-イノシトールをそれぞれ1:1~9:1の重量比で含む組成物に関する(第1の医学的利用)。
あるいは、本発明は、多嚢胞性卵巣症候群を治療または予防する方法であって、治療を必要とする女性患者に、myo-イノシトールおよびD-chiro-イノシトールを含む組成物をそれぞれ1:1~9:1の重量比で投与することを含む方法に関する。
あるいは、本発明は、女性患者における多嚢胞性卵巣症候群の治療または予防のための医薬品を調製するための、myo-イノシトールおよびD-chiro-イノシトールをそれぞれ1:1~9:1の重量比で含む組成物に関する。
別の態様において、本発明は、多嚢胞性卵巣症候群に罹患している女性患者における不妊症の治療または予防における使用のための、myo-イノシトールおよびD-chiro-イノシトールをそれぞれ1:1~9:1の重量比で含む組成物に関する(第2の医学的利用)。
あるいは、本発明は、多嚢胞性卵巣症候群に罹患している女性患者の不妊症を治療または予防する方法であって、治療を必要とする女性患者に、myo-イノシトールおよびD-chiro-イノシトールを含む組成物をそれぞれ1:1~9:1の重量比で投与することを含む方法に関する。
あるいは、本発明は、多嚢胞性卵巣症候群に罹患している女性患者における不妊症の治療または予防のための医薬品の調製のための、myo-イノシトールおよびD-chiro-イノシトールをそれぞれ1:1~9:1の重量比で含む組成物に関する。
本明細書で使用される「不妊症」とは、女性が自然な方法で生殖することができないことに関するものである。特に、12ヶ月以上の定期的な無防備な性交渉の後に臨床妊娠を達成できない(および母乳育児または産後の無月経などの他の理由がない)ことによって定義される生殖系の疾患である。不妊症は、いくつかの理由によってもたらされ得る。好ましい実施形態において、治療される女性患者は、胚着床の不全を示す。
別の態様において、本発明は、多嚢胞性卵巣症候群に罹患しており、かつ卵巣刺激治療を受けた女性患者における卵巣過剰刺激症候群のリスクの予防または低減に使用するための、myo-イノシトールおよびD-chiro-イノシトールをそれぞれ1:1~9:1の重量比で含む組成物に関する(第3の医学的利用)。
あるいは、本発明は、多嚢胞性卵巣症候群に罹患しており、かつ卵巣刺激治療を受けた女性患者における卵巣過剰刺激症候群のリスクを予防または低減するための医薬品の調製における、myo-イノシトールおよびD-chiro-イノシトールをそれぞれ1:1~9:1の重量比で含む組成物の使用に関する。
あるいは、本発明は、多嚢胞性卵巣症候群に罹患しており、かつ卵巣刺激治療を受けた女性患者における卵巣過剰刺激症候群のリスクを予防または低減する方法に関するものであって、当該方法は、治療を必要とする患者に、myo-イノシトールおよびD-chiro-イノシトールをそれぞれ1:1~9:1の重量比で含む組成物を投与することを含む。
本明細書で使用される「卵巣過剰刺激症候群」またはOHSSとは、卵子の成長を刺激するために排卵誘発剤を服用している一部の女性に起こり得る病状に関するものである。OHSSは、卵巣肥大および二次性合併症につながる卵巣内の複数の黄体化嚢胞の存在によって特徴付けられている。臨床的に有意なOHSSの主要な特徴は、血管過透過性の進行およびその結果として生じる体液の第三空間への移行である。卵巣過剰刺激症候群は、特に、最終的な卵母細胞の成熟を誘導するためおよび/または卵母細胞の放出を誘発するために使用されるヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)と呼ばれるホルモンの注射と関連付けられている。排卵後にhCGを複数回服用し、この治療により妊娠に至った場合には、さらにこのリスクは高まる。
好ましい実施形態において、女性患者は、より好ましくは本発明の医学的利用の前に、卵巣刺激治療を受ける。より好ましい実施形態において、卵巣刺激治療は、ゴナドトロピン放出ホルモン拮抗薬および/またはFSHである。
本明細書で使用される「治療する」、「治療」、または「~の治療」という用語は、特定の疾患もしくは障害の可能性を低減すること、特定の疾患もしくは障害の発生を低減すること、および/または特定の疾患または障害の重症度を低減すること、好ましくは、患者がそのために不快感および/または機能の変化をもはや受けない程度まで低減することを指す。例えば、「治療する」とは、患者に投与した場合、特定の疾患もしくは障害の発生を防止すること、および/または特定の疾患の症状、徴候もしくは原因を治癒または緩和するための、本発明の組成物の能力を指すことができる。「治療」とはまた、少なくとも1つの臨床症状を緩和または減少させること、および/または状態の進行を抑制もしくは遅延させること、および/または疾患もしくは病気の発症を予防もしくは遅延させることを指す。したがって、「治療する(「treat」,「treating」)」または「~の治療」(または文法的に等価な用語)とは、予防的および治療的な治療計画の両方を指す。特に、本明細書で使用される「治療」とは、望ましくない生理学的な変化もしくは障害を予防するか、または遅らせる(軽減する)ことを目的とする、疾患の初期または早期段階での投与を含む、多嚢胞性卵巣症候群に罹患している女性患者に、本発明に従った組成物または本発明に従った医薬組成物を投与することに関するものである。
本開示は、一般的に治療上の有益性または所望の臨床結果を提供する方法および組成物を提供する。治療上の有益性は、必ずしも特定の疾患または障害の治療ではなく、むしろ、最も典型的には、疾患もしくは障害の軽減または生存率の増加、疾患もしくは障害の除去、疾患もしくは障害に伴う症状の減少もしくは軽減、一次的な疾患もしくは障害の発生に起因する二次的な疾患、障害もしくは状態の予防もしくは軽減、疾患の程度の減少、疾患の状態の安定化(すなわち、悪化しないこと)、疾患の進行の遅延もしくは減速、病状の改善もしくは緩和、および寛解(部分的もしくは全体的であるかどうかにかかわらず)、検出可能もしくは検出不能であるかどうかにかかわらず、および/または疾患もしくは障害の予防を含む結果を包含する。治療はまた、治療を受けていない場合に予想される生存期間と比較して、生存期間を延ばすことを意味する。好ましい実施形態において、「治療」という用語は、不妊症、インスリン抵抗性、多毛症、脱毛症、にきび、過体重からなる群から選択される疾患の少なくとも1つの症状の緩和に関するものである。別の好ましい実施形態において、この用語は、PCOSの2つ以上の症状の緩和を包含する。
本明細書で使用される「予防」、「予防する(「preventing」or「prevent」)」という用語は、投与時に多嚢胞性卵巣症候群または卵巣過剰刺激症候群を有する可能性があると診断されていないが、通常であれば上記疾患を発症することが予想されるか、または上記疾患のリスクが増大することが予想される女性患者に、本発明に従った組成物または本発明に従った医薬組成物を投与することに関するものである。予防は、上記疾患の出現を回避しようとするものである。予防は完全なものであってもよい(例えば、疾患の完全な消失)。予防はまた部分的なものであってもよく、例えば、患者における疾患の発生率が、本発明の組み合わせまたは組成物の投与がなければ発生したであろう疾患の発生率よりも少なくなる。予防とはまた、臨床状態に対する感受性の低下も指す。予防はまた、疾患に罹患するリスクを低減することを含む。「組成物」、「myo-イノシトール」、「D-chiro-イノシトール」およびその実施形態は、前に説明されており、本発明のこの態様にも同様に適用可能である。
本発明の医学的利用の好ましい実施形態において、組成物はmyo-イノシトール:D-chiro-イノシトールを、1:1~3:1、より好ましくは1:1、1.5:1、2:1、2.5:1または3:1の重量比の範囲で含む。別の参照される実施形態において、myo-イノシトール:D-chiro-イノシトールは、3:1~5:1の重量比の範囲にあり、より好ましくは3:1、3.5:1、4:1、4.5:1または5:1である。別の参照される実施形態において、myo-イノシトール:D-chiro-イノシトールは、5:1~7:1の重量比の範囲にあり、より好ましくは5:1、5.5:1、6:1、6.5:1または7:1である。別の参照される実施形態において、myo-イノシトール:D-chiro-イノシトールは、7:1~9:1の重量比の範囲にあり、より好ましくは7:1、7.5:1、8:1、8.5:1または9:1である。
別の参照される実施形態において、myo-イノシトール:D-chiro-イノシトールは、2:1~5:1、より好ましくは2:1、2:5:1、3:1、3:5:1、4:1、4:5:1~5:1の重量比の範囲にある。別の好ましい実施形態において、myo-イノシトール:D-chiro-イノシトールの重量比は、3.1:1、3.2:1、3.3:1、3.4:1、3.5:1、3.6:1、3.7:1、3.8:1または3.9:1である。より好ましい実施形態において、myo-イノシトール:D-chiro-イノシトールの重量比は3.66:1である。
当業者であれば、myo-イノシトールおよびD-chiro-イノシトールの量を変えてmyo-イノシトール:D-chiro-イノシトールの望ましい重量比を得ることができることを理解し得るように、それらのすべてが本発明に包含される。本発明の医学的利用の好ましい実施形態において、組成物中のmyo-イノシトールおよびD-chiro-イノシトールの含有量は、myo-イノシトール550mgおよびD-chiro-イノシトール150mg、またはmyo-イノシトール1100mgおよびD-chiro-イノシトール300mgである。
別の好ましい実施形態において、本発明の医学的利用に従って投与される組成物は、myo-イノシトール1000mg~2000mgを含む。別の好ましい実施形態において、組成物中のmyo-イノシトールおよびD-chiro-イノシトールの含有量は、myo-イノシトール1000mgおよびD-chiro-イノシトール150mgである。別の好ましい実施形態において、組成物中のmyo-イノシトールおよびD-chiro-イノシトールの含有量は、myo-イノシトール2000mgおよびD-chiro-イノシトール300mgである。
別の好ましい実施形態において、組成物がmyo-イノシトール550mgおよびD-chiro-イノシトール150mgを含み、かつ女性患者がヒトである場合には、1日2回投与され、ここで、組成物がmyo-イノシトール1100mgおよびD-chiro-イノシトール300mgを含み、女性患者がヒトである場合には、組成物は1日1回投与される。本発明の方法の好ましい実施形態において、組成物は少なくとも12週間投与される。
好ましい実施形態において、本発明の方法において使用される組成物は、経口投与用の固体剤形にある。
より好ましい実施形態において、本発明の方法において使用される組成物は、粉末、顆粒、粒状物、サッシェ剤、錠剤、カプセル剤、発泡性錠剤、チュアブル錠剤、丸剤、カシェ剤、即時放出錠剤および放出調節錠剤のほか、例えば、溶液、懸濁液、乳濁液、分散液および混合液などの流体または液体製剤の形態であってもよい。さらに、組成物は、例えば水性媒体などの液体媒体を添加して水性懸濁液を調製するのに適した粉末、分散性粉末または顆粒の形態であってもよい。さらにより好ましい実施形態において、本発明の方法において使用される組成物は、カプセルの形態であり、より具体的にはソフトカプセルの形態である。好ましい実施形態において、ソフトカプセルはゼラチンシェルを含む。
本発明の医学的利用の好ましい実施形態において、組成物はさらに、多嚢胞性卵巣症候群の治療に適した化合物を含む。
処方された治療薬のほとんどは、PCOSの特定の発現に対処するものであり、疾患の根本的な原因に対処するものではない。多嚢胞性卵巣症候群、またはその兆候のいずれか、例えば、アンドロゲン過剰症および関連する症状(例えば、多毛症、にきび)を治療するのに適した化合物は、エストロゲン-プロゲスチン避妊薬、抗アンドロゲン薬、抗にきび治療薬、ならびにスピロノラクトン、フルラミン、フィナステリドまたはエフロルニチンなどの不要な毛の成長を除去または遅らせるための処方薬および市販の脱毛剤である。さらに、排卵誘発剤(例えば、クロミフェン、レトロゾール、または卵胞刺激ホルモン(FSH)注射)を用いて、無排卵症および受胎能の問題が治療される。他の治療薬は、高血圧(例えば、降圧薬)、高脂血症(例えば、スタチン、他のコレステロール低下剤)、およびインスリン抵抗性/2型糖尿病(例えば、メトホルミン、他の糖尿病薬)を有するPCOS患者のために処方される。
前に説明したすべての用語および実施形態は、本発明のこの態様にも同様に適用可能である。
ソフトカプセルおよびその調製方法
別の態様において、本発明は、
a)ソフトカプセルシェルと
b)myo-イノシトールおよびD-chiro-イノシトールをそれぞれ1:1~9:1の重量比で含む医薬組成物と
を含むソフトカプセルに関する。
「ソフトカプセル」、「医薬組成物」、「myo-イノシトール」、「D-chiro-イノシトール」という用語およびその実施形態は、胚着床を高める方法に関連して前に説明されており、本発明のこの態様にも同様に適用可能である。好ましい実施形態において、シェルはさらにゼラチンを含む。
本発明の好ましい実施形態において、組成物はmyo-イノシトール:D-chiro-イノシトールを、1:1~3:1、より好ましくは1:1、1.5:1、2:1、2.5:1または3:1の重量比の範囲で含む。別の参照される実施形態において、myo-イノシトール:D-chiro-イノシトールは、3:1~5:1の重量比の範囲にあり、より好ましくは3:1、3.5:1、4:1、4.5:1または5:1である。別の参照される実施形態において、myo-イノシトール:D-chiro-イノシトールは、5:1~7:1の重量比の範囲にあり、より好ましくは5:1、5.5:1、6:1、6.5:1または7:1である。別の参照される実施形態において、myo-イノシトール:D-chiro-イノシトールは、7:1~9:1の重量比の範囲にあり、より好ましくは7:1、7.5:1、8:1、8.5:1または9:1である。
別の参照される実施形態において、myo-イノシトール:D-chiro-イノシトールは、2:1~5:1、より好ましくは2:1、2:5:1、3:1、3:5:1、4:1、4:5:1~5:1の重量比の範囲にある。別の好ましい実施形態において、myo-イノシトール:D-chiro-イノシトールの重量比は、3.1:1、3.2:1、3.3:1、3.4:1、3.5:1、3.6:1、3.7:1、3.8:1または3.9:1である。より好ましい実施形態において、myo-イノシトール:D-chiro-イノシトールの重量比は3.66:1である。
当業者であれば、myo-イノシトールおよびD-chiro-イノシトールの量を変えてmyo-イノシトール:D-chiro-イノシトールの望ましい重量比を得ることができることを理解し得るように、それらのすべてが本発明に包含される。好ましい実施形態において、組成物中のmyo-イノシトールおよびD-chiro-イノシトールの含有量は、myo-イノシトール550mgおよびD-chiro-イノシトール150mg、またはmyo-イノシトール1100mgおよびD-chiro-イノシトール300mgである。
別の好ましい実施形態において、組成物は、myo-イノシトール1000mg~2000mgを含む。別の好ましい実施形態において、組成物は、D-chiro-イノシトール300mg~500mgを含む。別の好ましい実施形態において、組成物中のmyo-イノシトールおよびD-chiro-イノシトールの含有量は、myo-イノシトール1000mgおよびD-chiro-イノシトール150mgである。別の好ましい実施形態において、組成物中のmyo-イノシトールおよびD-chiro-イノシトールの含有量は、myo-イノシトール2000mgおよびD-chiro-イノシトール300mgである。
別の態様において、本発明は、本発明に従ってソフトカプセルを調製するための方法に関する。
本発明のソフトカプセルは、ソフトカプセルを調製するための当該技術分野で知られている任意の従来の製造プロセス(例えば、Gurava reddy,R.et al.,Int.J.Adv.Pharm.Gen.Res.2013,1,20-29)、例えばプレートプロセス、ロータリーダイプロセス、レシプロダイまたはアコジェルマシンによって調製することができる。ゼラチンカプセルの調製の例示的な非限定的な例として、プレートプロセスは、多数のダイポケットを含むダイプレートの上にゼラチンシートを置き、真空を適用してシートをダイポケットに引き込み、ポケットに液体またはペーストを充填し、充填されたポケットの上に別のゼラチンシートを置き、ダイプレスの下で挟み込み、そこでカプセルが形成され、切り離される。非限定的な例示的な例として、ロータリーダイプロセスでは、カプセル化される医薬組成物は重力によって流れ、ゼラチンシートは、ダイロールのダイポケットと並んだ小さなオリフィスを含むロールの上に供給される。可塑化された2本のゼラチンリボンに、回転ダイ機構のローラーの間で、液体またはペーストの充填物が連続的かつ同時に供給され、そこでカプセルが同時に充填され、成形され、密封され、ゼラチンリボンから切断される。カプセルの封止は、ダイロールの上の機械的圧力およびウェッジによるリボンの加熱(37~40℃)によって達成されてもよい。前に説明したすべての用語および実施形態は、本発明のこの態様にも同様に適用可能である。
以下の実施例は、本発明を例示するものであり、本発明を限定するものと考えるべきではない。
材料および方法
研究デザイン
本研究は、二重盲検、2アーム、フェーズ2/フェーズ3;四重盲検(被験者、医療関係者従事者、治験担当医師および結果評価者)による多施設共同無作為化臨床研究(RCT)であった。本研究は、2016年2月から2017年4月までスペインの5つの施設で行われ、ヘルシンキ宣言(Declaration of Helsinki)および良き臨床上の基準(Good Clinical Practice)のガイドラインに従って実施されたもので、clinicaltrials.govに識別子NCT03201601で登録されている。
実験的治療での妊娠率が通常治療での妊娠率の2倍であることを検査する優越性試験において、検出力80%および有意水準5%の対照治療で妊娠率が30%と仮定すると、必要とされる1群あたりのサンプル数は1群あたり30人の患者数であった。それは治療群における妊娠率60%(30%のマージン)を検査するためのものであり、したがって、サンプルの必要数は1群あたり30人の患者数である。
被験者
細胞質内精子注入(ICSI)を受ける予定であったPCOSの女性を、研究に含められるかについてスクリーニングし、採卵および胚移植の前に登録した(募集期間は2016年2月から2017年4月、最後の被験者は2017年4月19日に無作為化した)。患者は、PCOSの診断が確定された後、適格性についてスクリーニングし、所期の臨床研究のためのインフォームドコンセントを提供した。
採用基準:研究に登録されたのは、ロッテルダム基準に則ったPCOSを有し、BMIが30未満、ベースラインFSHが10IU/l未満である18~40歳の女性であり、ICSIを受けており、研究への参加およびインフォームドコンセント文書の署名に進んで同意した人たちであった。すべての参加者は、正常な子宮腔を有している必要があった。
除外基準
ICSIの禁忌、先天性副腎過形成、高プロラクチン血症、甲状腺疾患、重度の子宮内膜症(IIIまたはIV期)、過去の不妊治療での反応不良、低いコンプライアンスおよび/または共同研究への期待、ならびに重度の男性因子(Cryptozoospermic)。
方法
この治験は、MYO/DCI(3.6:1)がICSIパラメータに関してMYO/DCI(40:1)よりも優れた治療であるかどうかを検査し、ICSIを受けているPCOSの女性の妊娠を達成するためにデザインした。
60人の被験者に、MYO550mg+DCI150mgを1日2回(3.6:1)(研究群-SG-)またはMYO550mg+DCI13.8mgを1日2回(40:1)(対照群-CG-)のいずれかを12週間にわたって無作為に経口投与した。DCIおよびMYOは、Biosearch Life(スペイン)から提供された。DCIは、Ceratonia siliqua L.(Caronositol(登録商標))から入手した。2つの治療薬は、同じ外観を有するソフトゼラチンカプセルで、それらのカプセルがどちらの群に属しているかボランティアと研究者のいずれにもわからないように、内容物に一切言及することなく投与した。各参加者は、毎日朝と夜に各治療薬を2カプセルずつ摂取し、食事や生活習慣に制限はなかった。研究中は、葉酸(400μg/日)を除いて、他のビタミンまたは酸化防止剤の摂取は認められなかった。患者は、妊娠検査(胚移植後2週間)まで研究薬を服用し続けた。
初回排卵刺激は、GnRHアンタゴニストサイクルおよび150単位の組換えFSHの5日間にわたる初回投与量を使用して、すべての参加センターで均一に実施した(Gonal-F,Merck Serono,Switzerland;Puregon,MSD;USA)。初回刺激の後、各患者をその反応(これは2日毎に膣超音波によって測定した)およびエストラジオールおよびLHレベルに応じて個別に治療した。すべてのケースで、トリプトレリン(デカペプチル;Ferring,Switzerland)0.2mgを用いてトリガーを実施した。トリガーの約36~37時間後に卵胞穿刺が予定されていた。胚移植は、各ボランティアの特徴および個々の反応に応じて個別に行われたが、3個を超えて胚は移植されなかった。胚移植が行われたすべてのケースで、黄体期サポートのために、微粒化天然プロゲステロン((Progeffik,Effik;Utrogestan,SEID)(毎日400mgの用量))による治療を処方した。
測定
スクリーニング時の訪問はすべての研究施設で標準化されており、各施設ではBiosearch社のデータ連携センターで作成した同一の症例報告様式が使用された。データ収集のための様式と手順は、両コホートで同一であった。
BMIは、スクリーニング訪問時に実施された身長と体重の測定値から計算した。参加者は、靴を履かずに薄手の服を着用した状態で体重を測定した。身長は、靴を履かずに測定した。多毛症を、全参加者についてFerriman-Gallwey多毛症スコアリングスケールを使用して評価した(Ferriman and Gallwey,1961)。
治療の開始時と終了時に、それぞれ7.5mlの2つの血液サンプルを採取した。抽出と献体は、対応するクリニックで分析した。本発明者らは、インスリン抵抗性(IR)の指標として、HOMA(インスリン感受性を評価するための恒常性モデル評価)を使用した(Majid et al 2017)。インスリンレベルは、化学発光イムノアッセイによって決定し、総血漿テストステロン濃度は、酵素結合蛍光アッセイ(ELFA)を使用して決定した。
結果
一次アウトカムは妊娠率であり、二次アウトカムは、卵母細胞の質、胚の質、テストステロンレベルおよびインスリン感受性であった。
卵母細胞の品質は、中期II(MII)卵母細胞の割合によって定義した。
胚の品質は、割球の数、断片化の程度、多核細胞化、および割球の大きさに応じて定義した:
・非常に良質(A):+2/3日目に同じ大きさの4/8単核割球、断片化が10%未満
・良質(B):発生段階に適した数と大きさの割球50%超;断片化が10~25%の単核細胞
・低品質(C):発生段階に適さない数と大きさの割球の50%超;断片化が25%超の多核細胞化
妊娠した参加者を、超音波検査で子宮内妊娠(胎児の心拍動)の証拠があるかについて臨床現場で追跡調査し、産科医療にまわした。妊娠経過および分娩結果に関する情報は、乳児および母体のカルテレビューによって入手した。妊娠結果は以下のように定義した:
・妊娠は、胚移植から2週間後に検査で陽性であることを定義した。
・臨床妊娠:1つまたは複数の妊娠嚢の超音波検査による可視化を伴う妊娠。
・進行中の妊娠:1つまたは複数の妊娠嚢と妊娠12週目以降の胎児心拍の超音波検査による可視化を伴う妊娠
・1サイクルあたりの臨床妊娠率:実施された刺激の1サイクルあたりに妊娠した患者の割合。
・胚移植による臨床妊娠率:胚移植により妊娠した患者の割合。
・着床率:移植後に子宮に着床した胚の割合。
倫理的承認
研究は各臨床現場で承認された。各患者には、分析値の機密性を確保するためのキーが割り当てられた。患者は、研究の手順と起こり得るリスクについて患者に通知するインフォームドコンセント文書に署名した。ICSIはすべてのケースで正常精子の状況で実施され、患者には、IVFに対してICSIでは胎児の異常がより高くなる可能性があることを知らせていた。
脱落者
研究の脱落者とは、治療と治験を中止し、研究のフォローアップができなくなった参加者を指す。脱落した女性は最終分析から除外した。
中止した理由に関して、治療群間に有意差はなかった。2つの治療群で、脱落者について同様の割合と理由が観察された。個人的な理由でSGの女性1人(3.45%);CGの女性2人、個人的な理由で1人、もう1人は事故のため(7.41%)。個人的な理由のほとんどは、これらの個人がICSIを受けないことを決めたためであった。
統計的方法論
まず、タバコの使用、アルコール消費、活動および病歴などの女性のサンプルおよび個人情報の説明が治療群から提供された。治療の取り組みにおいて与えられた個人的変数の二変量統計検定を実施して、治療群間の女性の特徴の均一性を決定した。頻度と割合を計算し、質的変数についてカイ二乗検定(頻度分布に応じて、正確または漸近)を実施した。量的変数については、平均、標準偏差(SD)および95%信頼区間が得られ、t検定の漸近t検定またはブートストラップ手法(正規性の仮定に応じて)を実施して各群を比較した。さらに、卵母細胞および胚についての情報を収集するための研究を終えた女性のサブセットについても同様の分析を行った。
次に、一次および二次アウトカムの記述分析を実施した。卵母細胞の数は、群内の計数データを考慮するとともに、1群あたりの平均値とSDでまとめ、各群の卵母細胞の発生率と95%信頼区間を有する発生率比(IRR)を提供した。胚の数をまとめるのにも同じ手法を用いた。成熟卵母細胞の数は、1群あたりの平均値とSDによって記述した。さらに、患者から得られる可能性のあるn個の卵母細胞の中から、nを卵母細胞の総数、pを成熟卵母細胞である確率とした二項分布を考慮した応答を、1群あたりの成熟卵母細胞の成功の確率およびOR(95%信頼区間)としてまとめた。同様のデータ計算が、患者からのすべての胚からのA型、B型またはC型の胚の数について得られた。さらに、各患者の成熟卵母細胞の比率を計算し、群間の比率の違いを確認し、試験した。妊娠の成功の主要アウトカムは、1群あたりの頻度と割合としてのほか、1群あたりの妊娠の確率、対応するORとその信頼区間とにより記述した。刺激の日数を10日以下と10日超に分類し、1群ごとに頻度と割合を求め、カイ二乗検定を行った。移植された胚に関して、応答は1、2または2を超える移植胚よりも低いかまたは等しいと分類した。1群あたりの応答の分布の違いの検定は、カイ二乗t検定を用いて実施した。カイ二乗検定を用いて群間で嚢の数も比較し、1つまたは複数の嚢がある確率を計算した。
成熟卵母細胞と妊娠の成功確率により治療の効果を結論付けるために、多変量一般化回帰モデルを適用した。モデルは個々の患者の特徴によって適合し、治療群の調整オッズ比を得た。
グルコース、インスリン、HOMAおよびテストステロンを、ベースライン時と研究終了時に群間で比較した。各時点で独立検定を使用して、群間の平均値の差を検定した。さらに、統計的多変量モデリングを適用して、パラメータの進化に関して群間の違いを確認し、これには多変量線形混合回帰モデルと被験者内ランダム効果を使用し、患者の特性に適合させた。
多変量モデルの選択手順については、変数を潜在的な交絡因子として調査し、モデルに導入された変数間の相互作用項を行うステップフォワード法での手動導入を使用した。記載される方法を使用した変数の選択が終了したら、手動で後方ステップワイズ法を使用して第2の手順を実施し、最初に破棄された変数の影響に起こり得る変化を確認した。個々の因子の有意な効果、変数が破棄された場合の推定パラメータの変化、ベイズ情報基準およびAIK情報基準をモデル選択のすべてのステップにわたって確認した。Rプロジェクト3.3.を使用した。
実施例1:
PCOSの女性60人をこの研究に含めるために無作為化した。無作為化後、個人的な理由(ICSIを受けないことを決めた)のために、または除外基準を満たしていたので、4人の女性を除外し、同意が完了した。最終的に、PCOSの女性56人(93.33%)が研究に参加した。ベースライン時には、2つの群間に違いはなかった(表1を参照)。
Figure 0007257399000001
Figure 0007257399000002
3人の患者が個人的な理由(各群に1人)のために研究を終えず、CGの1人の女性が事故のために研究を終えなかった。9人の別の被験者は卵巣穿刺に至らなかった:3人が自然妊娠のために研究から離脱し(SGに2人、CGに1人)、3人が卵巣過剰刺激症候群(OHSS)のリスクのために研究から除外された(SGに1人、CGに2人)。CGの別の3人の患者もまた、OHSSのリスクが原因で胚移植を受けなかった。世界的に見て、OSSHのリスクが原因で除外した割合はSGの方が低かった(3.44対18.5%、p=0.07)。参加者のフォローアップを図1に示す。
OSSHリスクが原因でTEが達成されなかった場合、卵巣穿刺時にインスリン検査、グルコース検査、テストステロン検査を実施した。
研究の終了時に、卵巣刺激の持続期間は両群で類似していた。同様に、テストステロン、グルコース、インスリンの合計レベル、HOMA、MII卵母細胞の数および良質な胚の割合も両群で類似していた(表2)。
Figure 0007257399000003
Figure 0007257399000004
Figure 0007257399000005
45人の患者が胚着床を受けた(SGで25人、CGで20人)。移植された胚の平均数や2つ以上の胚が移植された女性の割合にも違いは見られなかった。しかしながら、妊娠率と出生率はCGよりもSGの方が有意に高かった(65.5対25.9、p=0.003および55.2対14.8、p=0.002)。さらに、胚移植(ET)後の妊娠は、CGよりもSGの方が高かった(68%対31.6%、p=0.017)。各妊娠率のグローバルデータを表3に示す。
Figure 0007257399000006
多変量ロジスティック回帰モデルを妊娠の成功に適用した(可変妊娠率)。妊娠の結果には治療の有意な効果があり、SGの女性はCGの女性よりも妊娠する可能性が高くなる。特に、SGの妊娠率はCGに比べて5.43倍であった(OR=5.43;95%CI(1.75、18.61);p=0.022)。研究対象のいずれの因子も妊娠と有意に関連していなかった。さらに、ロジスティック回帰モデルを適用して、嚢を1つ以上有している確率を推定した(1人の患者だけが2つの嚢を有していたことに留意されたい)。有意な治療効果が認められ、CGで嚢を有している可能性は低下した(OR=0.23;95%CI(0.05、0.85);p=0.043)。考慮された他のいずれの因子も嚢に有意に関連していなかった。
研究の脱落者のためにサンプル数が減少した中で結果の精度を確認するために、検出力のポストホック計算を実行した。その結果、対照群で25.9%の妊娠率、実験群で65.5%の妊娠率が示され、5%有意水準でCGの患者は27人であり、SGの患者は29人であった。無調整OR0.19の検出力は、治療に対する制御では0.852、調整OR=0.102では0.980である。
テストステロンレベルに関して、被験者内ランダム効果を有する線形混合モデルをデータに適合させた。研究の終了時にベースライン値に調整された治療間の有意差は認められなかった(CG-SGの差=-0.007;95%CI(-0.13、0.12);p=0.904)。ベースラインから研究の終了時までに有意差が認められたが、その差は両群で類似していた(Dif=-0.13;95%(-0.17、-0.08);p値<0.001)。HOMAをパラメータとする多変量モデルを適用した結果、両群でベースラインから研究の終了時までの減少が観察されたが、治療の有意な効果p=0.875は認められなかった(Dif=-0.70;95%CI(-1.23、-0.16);p=0.011)。
結論として、高用量のDCIでのMYO-DCIの組み合わせにより、その生理的濃度に関して出生率(および他のすべての割合)が改善される。この同じ組み合わせにより、OHSSのリスクが軽減される。これらの結果は、ICSIを受けているPCOSの女性におけるDCI補充の重要性を強調している。

Claims (11)

  1. 多嚢胞性卵巣症候群に罹患している女性患者における胚着床不全を予防するための組成物であって、myo-イノシトールおよびD-chiro-イノシトールを1:1~9:1の重量比で含む、組成物。
  2. myo-イノシトールおよびD-chiro-イノシトールを2:1~5:1の重量比で含む、請求項1に記載の組成物。
  3. myo-イノシトールおよびD-chiro-イノシトールの重量比が3.66:1である、請求項2に記載の組成物。
  4. 経口投与用の固体剤形である、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の組成物。
  5. 前記経口投与用の固体剤形が、粉末、顆粒、粒状物、サッシェ剤、錠剤、カプセル剤、ソフトカプセル剤、ゼラチンシェルを含むソフトカプセル剤、発泡性錠剤、チュアブル錠剤、丸剤、カシェ剤、即時放出錠剤および放出調節錠剤からなる群から選択される、請求項4に記載の組成物。
  6. 前記組成物中のmyo-イノシトールおよびD-chiro-イノシトールの含有量が、myo-イノシトール550mgおよびD-chiro-イノシトール150mg、またはmyo-イノシトール1100mgおよびD-chiro-イノシトール300mgである、請求項3乃至5のいずれか一項に記載の組成物。
  7. 多嚢胞性卵巣症候群に罹患している女性患者における不妊症の治療に使用するための、myo-イノシトールとD-chiro-イノシトールを3.66:1の重量比で含む組成物。
  8. 多嚢胞性卵巣症候群に罹患しており、かつ卵巣刺激治療を受けた女性患者における卵巣過剰刺激症候群のリスクの予防または低減に使用するための、myo-イノシトールおよびD-chiro-イノシトールを1:1~9:1の重量比で含む組成物。
  9. 前記卵巣刺激治療がゴナドトロピン放出ホルモン拮抗薬およびFSHである、請求項に記載の組成物。
  10. 前記組成物がmyo-イノシトールおよびD-chiro-イノシトールを2:1~5:1の重量比で含む、請求項乃至のいずれか一項に記載の組成物。
  11. 前記myo-イノシトールおよびD-chiro-イノシトールが3.66:1の重量比である、請求項10に記載の組成物。
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