JP7255331B2 - カラーフィルタ用着色組成物、フィルタセグメント、およびカラーフィルタ - Google Patents
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Description
本発明は、顔料(A)、分散剤(B)、光重合性単量体(C)、および光重合開始剤を含み、
前記分散剤(B)は、直鎖状の酸性樹脂型分散剤(B1)、および櫛形の酸性樹脂型分散剤(B2)を含み、
前記光重合性単量体(C)は、3以下の重合性官能基を有する光重合性単量体(C1)、および3を超える重合性官能基を有する光重合性単量体(C2)を含む、カラーフィルタ用着色組成物に関する。
前記分散剤(B)は、直鎖状の酸性樹脂型分散剤(B1)、および櫛形の酸性樹脂型分散剤(B2)を含み、
前記光重合性単量体(C)は、3以下の重合性官能基を有する光重合性単量体(C1)、および3を超える重合性官能基を有する光重合性単量体(C2)を含む。
本発明の着色組成物は、顔料(A)を含む。
顔料(A)は、有機顔料、無機顔料であるところ、発色性の面から有機顔料が好ましい。以下、カラーフィルタ用途で好ましい顔料を説明する。
ただし、R4が-NHCOR12であり、A、R2、R3、R5、およびR6が水素原子、かつR1がハロゲン原子の場合は除く。]
着色組成物は、課題を解決できる範囲内であれば染料を併用できる。
染料は、例えば、アゾ系染料、アゾ金属錯体系染料、アントラキノン系染料、インジゴ系染料、チオインジゴ系染料、フタロシアニン系染料、メチン系染料、ジアリールメタン系染料、トリアリールメタン系染料、キサンテン系染料、チアジン系染料、カチオン系染料、シアニン系染料、ニトロ系染料、キノリン系染料、ナフトキノン系染料、オキサジン系染料、ペリレン系染料、ジケトピロロピロール系染料、キナクリドン系染料、アンサンスロン系染料、イソインドリノン系染料、イソインドリン系染料、インダンスロン系染料、クマリン系染料、キナクリドン系染料、ピランスロン系染料、フラバンスロン系染料、ペリノン系染料等が挙げられる。
本発明の着色組成物は、分散剤(B)を含む。
分散剤(B)は、直鎖状の酸性樹脂型分散剤(B1)、および櫛形の酸性樹脂型分散剤(B2)を含む。分散剤(B)は、顔料吸着部位(x)を有し、顔料(A)に吸着して分散体を形成する。分散剤(B)の顔料吸着部位(x)以外の部分は、立体障害部位として作用することで、顔料分散性が向上する。
顔料吸着部位(x)は、顔料(A)に吸着し、後述する顔料吸着剤の官能基との間で塩を形成可能な官能基を有する。顔料吸着部位(x)が酸性官能基を有する場合は、例えば、スルホン酸基、リン酸基、カルボキシル基が挙げられる。同じく塩基性官能基を有する場合は、例えば、1級、2級、3級アミノ基等が挙げられる。
直鎖状の酸性樹脂型分散剤(B1)の実施態様のひとつは、例えば、特開2009-251481号公報、特開2007-23195号公報、特開1996-143651号公報に記載された化合物が挙げられる。この直鎖状の酸性樹脂型分散剤(B1)は、例えば、水酸基含有モノマーの水酸基をトリメリット酸無水物に付加させて、カルボキシル基を有する直鎖状の酸性樹脂型分散剤(B1)を合成できる。直鎖状の酸性樹脂型分散剤(B1)は、それぞれ芳香族カルボン酸構造部分と、エチレン性不飽和単量体をラジカル重合してなるビニル重合体部分からなる。エチレン性不飽和単量体をラジカル重合してなるビニル重合体部分のガラス転移温度(以下、Tgという)は、-50℃以上が好ましく、-30℃以上がより好ましく、-10℃以上がさらに好ましい。ガラス転移温度が-10℃以上になると、現像後のカラーフィルタパターンの断面形状が大きく向上するため、より優れた高精細な微細画素パターンを形成できる。なお、Tgの上限は、100℃が好ましい。
櫛形の酸性樹脂型分散剤(B2)は、例えば、特開2009-251481号公報に記載された化合物が挙げられる。櫛形の酸性樹脂型分散剤(B2)は、例えば、カルボキシル基である分散剤は、片末端に2つの水酸基を有するビニル系重合体であるアルキレン鎖の水酸基をピロメリット酸無水物に付加させることで合成できる。
直鎖状の酸性樹脂型分散剤(B1)と櫛形の酸性樹脂型分散剤(B2)との好ましい質量比率は、5:95~95:5である。
本発明の着色組成物は、さらに塩基性樹脂型分散剤(S)を含むことができる。
塩基性樹脂型分散剤(S)としては、3級アミノ基を有するビニル樹脂が好ましい。3級アミノ基を有するビニル樹脂は、例えば、3級アミノ基含有単量体と、水酸基含有不飽和単量体と、その他単量体とを共重合して作製する。
チル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、及びラウリル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
環状のアルキル(メタ)アクリレートは、例えば、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、及びアダマンチル(メタ)アクリレート等の脂環式アルキル(メタ)アクリレート;テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、及び3-メチルオキセタニル(メタ)アクリレート等の複素環式(メタ)アクリレート;等が挙げられる。
芳香族(メタ)アクリレートは、例えば、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート;パラクミルフェノキシエチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート;等が挙げられる。
その他のビニル単量体は、例えば、(メタ)アクリルアミド、N,N-ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジエチル(メタ)アクリルアミド、N-イソプロピル(メタ)アクリルアミド、ダイアセトン(メタ)アクリルアミド、アクリロイルモルホリン等の(メタ)アクリルアミド;(メタ)アクリレートメトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、及びエトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート等のアルコキシポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート;スチレン、α-メチルスチレン等のスチレン; エチルビニルエーテル、n-プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、n-ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル等のビニルエーテル;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等の脂肪酸ビニル;アクリル酸、メタクリル酸、ε-カプラロラクトン付加アクリル酸、ε-カプラロラクトン付加メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸等のカルボキシル基単量体が挙げられる。
本発明の着色組成物は、光重合性単量体(C)を含む。
光重合性単量体(C)は、3以下の重合性官能基を有する光重合性単量体(C1)、3を超える重合性官能基を有する光重合性単量体(C2)を含む。光重合性単量体(C1)、光重合性単量体(C2)はオリゴマーであってもよい。
3以下の重合性官能基を有する光重合性単量体(C1)は、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、β-カルボキシエチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンPO変性トリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンEO変性トリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、エステルアクリレート、メチロール化メラミンの(メタ)アクリル酸エステル、エポキシ(メタ)アクリレート、ウレタンアクリレート等の各種アクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸、スチレン、酢酸ビニル、ヒドロキシエチルビニルエーテル、エチレングリコールジビニルエーテル、ペンタエリスリトールトリビニルエーテル、(メタ)アクリルアミド、N-ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド、N-ビニルホルムアミド、アクリロニトリル等が挙げられるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。が挙げられる。
本発明の着色組成物は、顔料吸着剤を含むことができる。ただし、顔料吸着剤は、直鎖状の酸性樹脂型分散剤(B1)、櫛形の酸性樹脂型分散剤(B2)、塩基性樹脂型分散剤(S)である場合を除く。
着色組成物は、顔料吸着剤を含むと顔料分散性がより向上する。また、断面形状の向上に寄与することがある。顔料吸着剤は、顔料吸着基を有する化合物である。顔料吸着剤は、顔料(A)に吸着し、かつ分散剤(B)が顔料吸着剤に親和することで顔料の安定的な分散に寄与する。顔料吸着剤は、例えば、塩基性基を有する色素誘導体、酸性基を有する色素誘導体、顔料誘導体、アントラキノン誘導体、トリアジン誘導体、ベンズイミダゾロン誘導体、アクリドン誘導体が挙げられる。
塩基性基または酸性基を有する色素誘導体としては、有機顔料、アントラキノン系化合物、トリアジン系化合物、ベンズイミダゾロン系化合物、アクリドン系化合物等が挙げられる。
色素誘導体は、予め顔料と色素誘導体を処理して処理顔料とする際に用いることができる。また、顔料もしくは処理顔料と、色素誘導体とを混合して着色剤分散体とする際に用いることもできる。
有機色素としては、例えばジケトピロロピロール系顔料、アントラキノン系顔料、キナクリドン系顔料、ジオキサジン系顔料、ペリノン系顔料、ペリレン系顔料、チアジンインジゴ系顔料、トリアジン系顔料、ベンズイミダゾロン系顔料、ベンゾイソインドール等のインドール系顔料、イソインドリン系顔料、イソインドリノン系顔料、キノフタロン系顔料、ナフトール系顔料、スレン系顔料、金属錯体系顔料、アゾ、ジスアゾ、ポリアゾ等のアゾ系顔料、等が挙げられる。
具体的には、ジケトピロロピロール系色素誘導体としては、特開2001-220520号公報、WO2009/081930号パンフレット、WO2011/052617号
パンフレット、WO2012/102399号パンフレット、特開2017-156397号公報、フタロシアニン系色素誘導体としては、特開2007-226161号公報、WO2016/163351号パンフレット、特開2017-165820号公報、特許第5753266号公報、アントラキノン系色素誘導体としては、特開昭63-264674号公報、特開平09-272812号公報、特開平10-245501号公報、特開
平10-265697号公報、特開2007-079094号公報、WO2009/025325号パンフレット、キナクリドン系色素誘導体としては、特開昭48-54128号公報、特開平03-9961号公報、特開2000-273383号公報、ジオキサジン系色素誘導体としては、特開2011-162662号公報、チアジンインジゴ系色素誘導体としては、特開2007-314785号公報、トリアジン系色素誘導体としては、特開昭61-246261号公報、特開平11-199796号公報、特開2003-165922号公報、特開2003-168208号公報、特開2004-217842号公報、特開2007-314681号公報、ベンゾイソインドール系色素誘導体としては、特開2009-57478号公報、キノフタロン系色素誘導体としては、特開2003-167112号公報、特開2006-291194号公報、特開2008-31281号公報、特開2012-226110号公報、ナフトール系色素誘導体としては、特開2012-208329号公報、特開2014-5439号公報、アゾ系色素誘導体としては、特開2001-172520号公報、特開2012-172092号公報、酸性置換基としては、特開2004-307854号公報、塩基性置換基としては、特開2002-201377号公報、特開2003-171594号公報、特開2005-181383号公報、特開2005-213404号公報、などに記載の公知の色素誘導体が挙げられる。なおこれらの文献には、色素誘導体を誘導体、顔料誘導体、分散剤、顔料分散剤若しくは単に化合物などと記載している場合があるが、前記した有機色素残基に酸性基、塩基性基、中性基などの置換基を有する化合物は、色素誘導体と同義である。
これら色素誘導体は、単独又は2種類以上を混合して用いることができる。中でも本発明の感光性組成物は、色素誘導体としてキノフタロン系色素誘導体を含むことが好ましい。色素誘導体(Q)は顔料表面に吸着し、顔料の一次粒子をより微細化することができる。
X1は、直接結合、-SO2-、-CO-、-CH2-、-CH2NHCOCH2-、-CONHC6H4CO-、又は-CONHC6H4-を表す。
Y1は、直接結合、-NR170SO2-、-SO2NR170-、-CONR170-、-NR170CO-、又は-CH2NR170COCH2NR170-を表す。
Y2は、直接結合、置換基を有してもよいアリーレン基、又は置換基を有してもよい複素芳香環を表し、これらの基は、-NR170-、-O-、-SO2-又はCO-から
選ばれる2価の連結基で相互に結合されていてもよい。
Y3は、直接結合、-NR170-又は-O-を表す。
oは、0~20の整数を表す。
M1は、水素原子、銅原子、亜鉛原子、マンガン原子、ニッケル原子、コバルト原子、鉄原子を表す。
M2は、水素原子、カルシウム原子、バリウム原子、ストロンチウム原子、マンガン原子又はアルミニウム原子を表す。
iは、M2の価数を表す。
R150及びR151はそれぞれ独立に、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルケニル基、置換基を有してもよいフェニル基又はR150とR151とで一体となって更なる窒素、酸素若しくは硫黄原子を含む、置換基を有してもよい複素環を表す。
R152~R156、R159~R162は、それぞれ独立に、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルケニル基、置換基を有してもよいフェニル基又はポリオキシアルキレン基を表す。
R157及びR158は、それぞれ独立に、下記一般式(156)若しくは(157)で表される基、-O-(CH2)o-R171、-OR172、-NR173R174、-Cl、-F又はY3-Y2-Y1-Qを表し、R157及びR158のいずれか一方は、下記一般式(156)若しくは(157)で表される基、-O-(CH2)o-R171、-OR172、又はNR173R174である。
R170は、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルケニル基又は置換基を有してもよいフェニル基を表す。
R171は、置換基を有してもよい複素環残基を表し、R172~R174はそれぞれ独立に、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルケニル基又は置換基を有してもよいフェニル基を表し、Qは有機色素残基を表す。
R150及びR151はそれぞれ独立に、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルケニル基、置換基を有してもよいフェニル基、又はR150とR151とで一体となって更なる窒素、酸素若しくは硫黄原子を含む、置換基を有してもよい複素環を表す。
-Z4-SO2-、-NR175-Z4- SO2NR176-、-O-Z4-CO-、
-O-Z4-CONR175-、-O-Z4-SO2-、又はO-Z4-SO2NR175-を表し、R175及びR176は、それぞれ独立に、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルケニル基又は置換基を有してもよいフェニル基を表し、Z4は、置換基を有してもよいアルキレン基、置換基を有してもよいアルケニレン基又は置換基を有してもよいアリーレン基を表す。
R152~R156は、それぞれ独立に、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルケニル基、置換基を有してもよいフェニル基又はポリオキシアルキレン基を表す。
置換基を有してもよいフタルイミドアルキル基は、アルキル基としては炭素数が1から3のアルキル基が好ましく、有してもよい置換基としては水素若しくはハロゲン基が好ましい。
置換基を有してもよいアシル基は、アルキル基としては炭素数が1から10のアシル基が好ましく、有してもよい置換基としては水素若しくはハロゲン基が好ましい。
置換基を有してもよいアルコキシ基は、アルキル基としては炭素数が1から5の直鎖アルコキシ基が好ましく、有してもよい置換基としては水素若しくはハロゲン基が好ましい。置換基を有してもよいアルケニル基又はアルケニレン基は、有してもよい置換基としては水素、炭素数1から10の直鎖アルキル基が好ましい。
置換基を有してもよいフェニル基は、有してもよい置換基としては水素、ハロゲン基、炭素数1から10の直鎖アルキル基、アルコキシ基が好ましい。
置換基を有してもよいアリーレン基は、有してもよい置換基としては水素、ハロゲン基、炭素数1から10の直鎖アルキル基、アルコキシ基が好ましい。
置換基を有してもよい複素環は、複素環としてはアザシクロブタン、ピロリジン、ピペリジン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロチオピランが好ましく、有してもよい置換基としては水素、ハロゲン基、炭素数1から10の直鎖アルキル基、アルコキシ基が好ましい。
置換基を有してもよい複素芳香環は、複素芳香環としてはピロール、ピリジン、フラン、チオフェンが好ましく、有してもよい置換基としては水素、ハロゲン基、炭素数1から10の直鎖アルキル基、アルコキシ基が好ましい。
本発明の着色組成物は、光重合開始剤を含む。
光重合開始剤は、例えば、4-フェノキシジクロロアセトフェノン、4-t-ブチル-ジクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、1-(4-イソプロピルフェニル)-2-ヒドロキシ-2-メチルプロパン-1-オン、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2-メチル-1-[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルフォリノプロパン-1-オン、2-(ジメチルアミノ)-2-[(4-メチルフェニル)メチル]-1-[4-(4-モルフォリニル)フェニル]-1-ブタノン、または2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルフォリノフェニル)-ブタン-1-オン等のアセトフェノン系化合物;ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、またはベンジルジメチルケタール等のベンゾイン系化合物;ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4-フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、アクリル化ベンゾフェノン、4-ベンゾイル-4’-メチルジフェニルサルファイド、または3,3’,4,4’-テトラ(t-ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン等のベンゾフェノン系化合物;チオキサントン、2-クロルチオキサントン、2-メチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2,4-ジイソプロピルチオキサントン、または2,4-ジエチルチオキサントン等のチオキサントン系化合物;2,4,6-トリクロロ-s-トリアジン、2-フェニル-4,6-ビス(トリクロロメチル)-s-トリアジン、2-(p-メトキシフェニル)-4,6-ビス(トリクロロメチル)-s-トリアジン、2-(p-トリル)-4,6-ビス(トリクロロメチル)-s-トリアジン、2-ピペロニル-4,6-ビス(トリクロロメチル)-s-トリアジン、2,4-ビス(トリクロロメチル)-6-スチリル-s-トリアジン、2-(ナフト-1-イル)-4,6-ビス(トリクロロメチル)-s-トリアジン、2-(4-メトキシ-ナフト-1-イル)-4,6-ビス(トリクロロメチル)-s-トリアジン、2,4-トリクロロメチル-(ピペロニル)-6-トリアジン、または2,4-トリクロロメチル-(4’-メトキシスチリル)-6-トリアジン等のトリアジン系化合物;1,2-オクタンジオン,1-〔4-(フェニルチオ)-,2-(O-ベンゾイルオキシム)〕、またはO-(アセチル)-N-(1-フェニル-2-オキソ-2-(4’-メトキシ-ナフチル)エチリデン)ヒドロキシルアミン等のオキシムエステル系化合物;ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド、または2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド等のホスフィン系化合物;9,10-フェナンスレンキノン、カンファーキノン、エチルアントラキノン等のキノン系化合物; ボレート系化合物; カルバゾール系化合物;イミダゾール系化合物;チタノセン系化合物;等が挙げられる。これらの中でもカラーフィルタの薄膜化を進める上で高感度のオキシムエステル系化合物が好ましい。
本発明の着色組成物は、増感剤を含有できる。増感剤は、例えば、カルコン誘導体、ジベンザルアセトン等に代表される不飽和ケトン;ベンジルやカンファーキノン等に代表される1,2-ジケトン誘導体;ベンゾイン誘導体、フルオレン誘導体、ナフトキノン誘導体、アントラキノン誘導体、キサンテン誘導体、チオキサンテン誘導体、キサントン誘導体、チオキサントン誘導体、クマリン誘導体、ケトクマリン誘導体、シアニン誘導体、メロシアニン誘導体、オキソノ-ル誘導体等のポリメチン色素、アクリジン誘導体、アジン誘導体、チアジン誘導体、オキサジン誘導体、インドリン誘導体、アズレン誘導体、アズレニウム誘導体、スクアリリウム誘導体、ポルフィリン誘導体、テトラフェニルポルフィリン誘導体、トリアリールメタン誘導体、テトラベンゾポルフィリン誘導体、テトラピラジノポルフィラジン誘導体、フタロシアニン誘導体、テトラアザポルフィラジン誘導体、テトラキノキサリロポルフィラジン誘導体、ナフタロシアニン誘導体、サブフタロシアニン誘導体、ピリリウム誘導体、チオピリリウム誘導体、テトラフィリン誘導体、アヌレン誘導体、スピロピラン誘導体、スピロオキサジン誘導体、チオスピロピラン誘導体、金属アレーン錯体、有機ルテニウム錯体、またはミヒラーケトン誘導体、α-アシロキシエステル、アシルフォスフィンオキサイド、メチルフェニルグリオキシレート、ベンジル、9,10-フェナンスレンキノン、カンファーキノン、エチルアンスラキノン、4,4’-ジエチルイソフタロフェノン、3,3’4,4’-テトラ(t-ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、4,4’-ジエチルアミノベンゾフェノン等が挙げられる。
着色組成物は、さらに紫外線吸収剤(E)を含有できる。これにより微細なフィルタセグメントを形成し易くなる。紫外線吸収剤(E)は、波長365nmにおける吸光度が0.4以上の化合物であり、例えば、ベンゾトリアゾール系化合物、ベンゾフェノン系化合物、トリアジン系化合物が挙げられる。なお吸光度は、次の方法で測定する。紫外線吸収剤(E)をクロロホルムなどの波長365nmに吸収のない溶媒に溶解させ、10mg/Lまで希釈した時の測定値である。この方法はLambert-Beerの法則として知られた溶液濃度と光吸収との関係を利用する。つまり、ある濃度の溶液を一定の厚みを持つ透明な容器に封入しその片面から強度I0の光を照射し、反対側の面から出てくる強度Iの光を観測すると入射した光は容器内部の溶液に吸収されその強度が弱まる。そして、その強度の弱まり方は、溶液の濃度に比例することが知られている。この法則を表す関係式はAを吸光度とすると、
A=-Log(I0/I)=abc
と表わされる。ここで、aは比例定数、bは溶液の厚さ、cは溶液濃度である。
本発明の着色組成物は、バインダー樹脂を含有できる。
バインダー樹脂は、従来公知の熱可塑性樹脂、および熱硬化性樹脂が挙げられる。バインダー樹脂の分光透過率は、可視光領域の400~700nmの全波長領域において80%以上が好ましく、95%以上がより好ましい。
なお、重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)は、東ソー株式会社製ゲルパーミエイションクロマトグラフィー「HLC-8120GPC」において、分離カラムを4本直列に繋ぎ、充填剤には順に東ソー株式会社製「TSK-GEL SUPER H5000」、「H4000」、「H3000」、および「H2000」を用い、移動相にテトラヒ
ドロフランを用いて測定したポリスチレン換算分子量である。
本発明の着色組成物は、アミン系化合物を含有できる。これにより着色組成物に含まれる溶存酸素を還元できるため、光反応時の酸素阻害が抑制できる。
アミン系化合物は、例えば、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、4-ジメチルアミノ安息香酸メチル、4-ジメチルアミノ安息香酸エチル、4-ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、安息香酸2-ジメチルアミノエチル、4-ジメチルアミノ安息香酸2-エチルヘキシル、及びN,N-ジメチルパラトルイジン等が挙げられる。
本発明の着色組成物は、レベリング剤を含有できる。これにより、被膜の表面平滑性がより向上する。レベリング剤は、主鎖にポリエーテル構造またはポリエステル構造を有するジメチルシロキサン、ポリアルキレンオキシ単位を有するジメチルポリシロキサン、界面活性剤が好ましい。主鎖にポリエーテル構造を有するジメチルシロキサンは、例えば、東レ・ダウコーニング社製FZ-2122、ビックケミー社製BYK-333が挙げられる。ポリエステル構造を有するジメチルシロキサンは、例えば、ビックケミー社製BYK-310、BYK-370が挙げられる。
ポリアルキレンオキシ単位を有するジメチルポリシロキサンのうち、ポリアルキレンオキシ単位は、例えば、ポリエチレンオキシ単位、ポリプロピレンオキシ単位が挙げられる。また、ポリアルキレンオキシ単位のジメチルポリシロキサンとの結合形態は、ポリアルキレンオキシ単位がジメチルポリシロキサンの繰り返し単位中に結合したペンダント型、ジメチルポリシロキサンの末端に結合した末端変性型、ジメチルポリシロキサンと交互に繰り返し結合した直鎖状のブロックコポリマー型のいずれであってもよい。ポリアルキレンオキし単位を有するジメチルポリシロキサンは、例えば、東レ・ダウコーニング社から市販されており、例えば、FZ-2110、FZ-2122、FZ-2130、FZ-2166、FZ-2191、FZ-2203、FZ-2207が挙げられる。
ム、ラウリル硫酸ナトリウム、スチレン-アクリル酸共重合体のモノエタノールアミン、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステルが挙げられる。
カオチン性界面活性剤は、例えば、アルキル4級アンモニウム塩、およびそのエチレンオキサイド付加物が挙げられる。ノニオン性界面活性剤は、例えば、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリエチレングリコールモノラウレートが挙げられる。両性界面活性剤は、例えば、アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン等のアルキルベタイン;アルキルイミダゾリンが挙げられる。
本発明の着色組成物は、熱硬化性樹脂を使用する場合、硬化剤、硬化促進剤を含有できる。
硬化剤は、フェノール系樹脂、アミン系化合物、酸無水物、活性エステル、カルボン酸系化合物、スルホン酸系化合物が挙げられる。これらの中でもフェノール系樹脂、アミン系化合物が好ましい。
本発明の着色組成物は、その他添加剤を含有できる。その他添加剤は、例えば、貯蔵安定剤、密着向上剤、重合禁止剤等が挙げられる。
貯蔵安定剤を含むと着色組成物は、経時で粘度が変化し難い。貯蔵安定剤は、例えば、ベンジルトリメチルクロライド、ジエチルヒドロキシアミンなどの4級アンモニウムクロライド;乳酸、シュウ酸などの有機酸およびそのメチルエーテル;t-ブチルピロカテコール、テトラエチルホスフィン、テトラフェニルフォスフィンなどの有機ホスフィン;亜リン酸塩等が挙げられる。
着色組成物は、溶剤を含有できる。溶剤を含むと粘度を調整しやすい。
溶剤は、例えば、1,2,3-トリクロロプロパン、1,3-ブタンジオール、1,3-ブチレングリコール、1,3-ブチレングリコールジアセテート、1,4-ジオキサン、2-ヘプタノン、2-メチル-1,3-プロパンジオール、3,5,5-トリメチル-2-シクロヘキセン-1-オン、3,3,5-トリメチルシクロヘキサノン、3-エトキシプロピオン酸エチル、3-メチル-1,3-ブタンジオール、3-メトキシ-3-メチル-1-ブタノール、3-メトキシ-3-メチルブチルアセテート、3-メトキシブタノール、3-メトキシブチルアセテート、4-ヘプタノン、m-キシレン、m-ジエチルベンゼン、m-ジクロロベンゼン、N,N-ジメチルアセトアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、n-ブチルアルコール、n-ブチルベンゼン、n-プロピルアセテート、N-メチルピロリドン、o-キシレン、o-クロロトルエン、o-ジエチルベンゼン、o-ジクロロベンゼン、p-クロロトルエン、p-ジエチルベンゼン、sec-ブチルベンゼン、tert-ブチルベンゼン、γ―ブチロラクトン、イソブチルアルコール、イソホロン、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノターシャリーブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジイソブチルケトン、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、シクロヘキサノール、シクロヘキサノールアセテート、シクロヘキサノン、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ダイアセトンアルコール、トリアセチン、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールジアセテート、プロピレングリコールフェニルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、ベンジルアルコール、メチルイソブチルケトン、メチルシクロヘキサノール、酢酸n-アミル、酢酸n-ブチル、酢酸イソアミル、酢酸イソブチル、酢酸プロピル、二塩基酸エステル等が挙げられる。
着色組成物は、その製造工程で酸化ジルコニウムや無機ガラスによるビーズ分散を行うことが好ましい。なお、ビーズ分散は、粒子径の異なるビーズを使用できる。また、上記
ビーズ分散を実施した後に、粗大粒子や塵を除去することが好ましい。前記除去は、例えば、遠心分離(例えば、重力加速度3000~25000G程度)、焼結フィルタ、メンブレンフィルタ等により5μm以上の粗大粒子、好ましくは1μm以上の粗大粒子、さらに好ましくは0.5μm以上の粗大粒子を取り除く。
本発明のフィルタセグメントは、着色組成物から形成されてなる。
また、本発明のカラーフィルタは、液晶表示装置に用いる場合、基板、および前記フィルタセグメントを備える。また、カラーフィルタは、ブラックマトリックスも備える。一般的なカラーフィルタは、少なくとも1つの赤色フィルタセグメント、少なくとも1つの緑色フィルタセグメント、および少なくとも1つの青色フィルタセグメントを備え、さらに少なくとも1つのマゼンタ色フィルタセグメント、少なくとも1つのシアン色フィルタセグメント、および少なくとも1つのイエロー色フィルタセグメントを備える場合がある。
また、カラーフィルタが固体撮像素子用途の場合、基板は、シリコンウエハーが好ましい。
入口から液晶を注入したのち注入口を封止し、必要に応じて偏光膜や位相差膜を基板の外側に張り合わせることにより、液晶表示パネルを製造できる。
<重量平均分子量(Mw)>
重量平均分子量(Mw)は、TSKgelカラム(東ソー社製)を用い、RI検出器を装備したGPC(東ソー社製、HLC-8120GPC)で、展開溶媒にTHFを用いたときのポリスチレン換算分子量である。また樹脂の不揮発分は、樹脂溶液0.5gを精秤し180℃乾燥機に20分間入れた時の乾燥減量から求めた不揮発分測定の値である。
アミン価は、サンプル固形1グラム中のアミノ基とモル当量となる水酸化カリウムのミリグラム数を指し、ASTM D2074の方法に準じて測定を行った値である。
本発明に用いる樹脂を合成する際に、用いるエチレン性不飽和単量体を選択することで、ガラス転移温度(以下Tgと略記する)が
本発明のアクリル樹脂のTgとは、共重合するエチレン性不飽和単量体それぞれの単独重合体のTgから、下記に示すFoxの式で算出した値を示している。
Foxの式
1/Tg=W1/Tg1+W2/Tg2+・・・+Wn/Tgn
W1からWnは、使用している単量体の重量分率を示し、Tg1からTgnは、単量体の単独重合体のガラス転移温度(単位は絶対温度「K」)を示す。
算出に使用する主な単量体の単独重合体のTg(ガラス転移温度)を下記に例示する。
エチルアクリレート:-22℃(251K)
ブチルアクリレート :-54℃ (219K)
t-ブチルアクリレート :41℃ (314K)
ベンジルメタクリレート:55℃(328K)
アクリル酸: 106℃ (379K)
メチルメタクリレート :105℃ (378K)
n-ブチルメタクリレート :20℃ (293K)
2-エチルヘキシルメタクリレート :-10℃ (263K)
ヒドロキシエチルメタクリレート :55℃ (328K)
メタクリル酸:130℃(403K)
3-(メタクリロイルオキシメチル)3-エチルオキセタン :105℃ (378K)
2-イソシアネートエチルメタクリレート:60℃(333K)
t-ブチルメタクリレート :107℃ (380K)
メタクリル酸ジメチルアミノエチルメチルクロライド塩:58℃ (331K)
(塩基性樹脂型分散剤(S-1))製造例
ガス導入管、コンデンサー、攪拌翼、及び温度計を備え付けた反応槽に、メトキシプロピルアセテート133部を仕込み、窒素置換しながら100℃に昇温した。滴下槽にN,N-ジメチルアミノエチルメタクリレート40部、n-ブチルメタクリレート160部、メトキシプロピルアセテート61部、及び2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)を6部仕込み、均一になるまで攪拌した後、反応槽へ2時間かけて滴下し、その後同温度で3時間反応を継続した。室温まで冷却した後、樹脂溶液約2gをサンプリングして180℃、20分加熱乾燥して不揮発分を測定し、不揮発分が40質量%になるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを添加して、3級アミノ基を有する塩基性樹脂型分散剤(S-1)の溶液を得た。樹脂の不揮発分当たりのアミン価が61mgKOH/g、重量平均分子量は8700であった。
ガス導入管、コンデンサー、攪拌翼、及び温度計を備え付けた反応槽に、メトキシプロピルアセテート133部を仕込み、窒素置換しながら100℃に昇温した。滴下槽にN,N-ジメチルアミノエチルメタクリレート40部、メチルアクリレート80部、n-ブチルメタクリレート80部、メトキシプロピルアセテート61部、及び2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)を6部仕込み、均一になるまで攪拌した後、反応槽へ2時間かけて滴下し、その後同温度で3時間反応を継続し、室温まで冷却した後、樹脂
溶液約2gをサンプリングして180℃、20分加熱乾燥して不揮発分を測定し、不揮発分が40質量%になるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを添加して、3級アミノ基を有する塩基性樹脂型分散剤(S-2)溶液を得た。樹脂の不揮発分当たりのアミン価が69mgKOH/g、重量平均分子量は8500であった。
ガス導入管、温度、コンデンサー、攪拌機を備えた反応容器に、メタクリル酸10部、メチルメタクリレート20部、2-メトキシエチルメタクリレート90部、t-ブチルメタクリレート40部、n-ブチルアクリレート20部、tert-ブチルアクリレート20部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート50部を仕込み、窒素ガスで置換した。反応容器内を50℃に加熱し撹拌しながら、3-メルカプト-1,2-プロパンジオール12部を添加した。90℃に昇温し、2,2’-アゾビスイソブチロニトリル0.1部をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート90部に加えた溶液を添加しながら7時間反応した。不揮発分測定により単量体の95%が反応したことを確認した。
次いでトリメリット酸無水物35部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート50部、触媒として1,8-ジアザビシクロ-[5.4.0]-7-ウンデセン0.4部を追加し、100℃で7時間反応させた。酸価の測定で98%以上の酸無水物がハーフエステル化していることを確認し反応を終了し、不揮発分測定で不揮発分40%となるようプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを加えて、酸価62mgKOH/g、顔料吸着部位(x)の重量平均分子量8500、ガラス転移温度(Tg)-3℃の直鎖状の分散剤(B1-1)を得た。
表1に記載した原料と仕込み量を用いた以外は製造例1と同様にして合成を行い、トリメリット酸系直鎖状の酸性樹脂型分散剤(B1-2)~(B1-6)、および櫛形の酸性樹脂型分散剤(B2-1)~(B2-4)をそれぞれ得た。
金属錯体系黄色顔料(C.I.pigment yellow 150、ランクセス社製 「Yellow Pigment E4GN」)95部、色素誘導体(Q-1)5部、塩化ナトリウム1600部、及びジエチレングリコール190部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所社製)に仕込み、60℃で10時間混練した。つぎにこの混合物を3リットルの温水に投入し、約80℃に加熱しながらハイスピードミキサーで約1時間攪拌してスラリー状とし、濾過、水洗をくりかえして塩化ナトリウム及び溶剤を除いた後、80℃で1昼夜乾燥し、微細化黄色顔料1(PY150)を得た。
C.I.ピグメントイエロー185(BASF社製「パリオゲンイエローD1155」)95部、色素誘導体(Q-3)5部、ロジンマレイン酸樹脂(荒川化学工業社製「マルキード32」)10部、塩化ナトリウム1200部、およびジエチレングリコール120部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所社製)に仕込み、60℃で8時間混連した。次に、この混練物を温水8000部に投入し、約70℃に加熱しながら1時間撹拌してスラリー状として、濾過、水洗を繰り返して塩化ナトリウムおよびジエチレングリコールを除いた後、80℃で一昼夜乾燥し、黄色微細化顔料2(PY185)105部を得た。
<緑色顔料分散体1(GP-1)の調製>
下記の組成の混合物を均一に撹拌混合した後、直径0.5mmのジルコニアビーズを用いて、アイガーミルで10時間分散した後、1.0μmのフィルタで濾過し、緑色顔料分散体1(GP-1)を作製した
C.I.ピグメントグリーン58 :14.0部
(DIC社製「FASTOGEN GREEN A110」)
塩基性樹脂型分散剤(S-1) : 8.2部
直鎖状の酸性樹脂型分散剤(B1-1) : 3.4部
櫛型の酸性樹脂型分散剤(B2-1) : 3.4部
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート :72.5部
表3に表す材料に変更した以外は、緑色顔料分散体1(GP-1)と同様にして、緑色顔料分散体2~19(GP-2~19)を作製した。
下記の組成の混合物を均一に撹拌混合した後、直径0.5mmのジルコニアビーズを用いて、アイガーミルで10時間分散した後、1.0μmのフィルタで濾過し、黄色顔料分散体1(YP-1)を作製した。
モノアゾ系顔料(C.I.ピグメントエロー150) :12.25部
色素誘導体(Q-1) : 1.75部
櫛形分散剤(B2-1) :10.00部
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート :76.00部
表4に示す材料に変更した以外は、黄色顔料分散体1(YP-1)と同様にして、黄色顔料分散体2~44(YP-2~44)を作製した。
[実施例1]
下記組成の混合物を均一になるように攪拌混合した後、0.6μmのフィルタで濾過して、緑色感光性着色組成物1(R-1)を得た。
緑色顔料分散体1(GP-1) :53.1部
黄色顔料分散体1(YP-1) :19.6部
光重合性単量体(C1-1) : 1.6部
光重合性単量体(C2-1) : 1.0部
光重合開始剤(D-1) : 0.3部
紫外線吸収剤(E-1) : 0.03部
レベリング剤溶液 : 4.0部
東レ・ダウコーニング社製「FZ-2122」
(PGMAcで不揮発分が1質量%に調整した溶液)
重合禁止剤溶液 : 1.0部
メチルハイドロキノン(PGMAcで不揮発分が1質量%に調整した溶液)
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート :19.3部
(PGMAc)
表5-1~表5-2の組成に変更する以外は、実施例1と同様に、実施例2~77、比較例1~6の緑色感光性着色組成物1(R-2~83)を得た。
<光重合性単量体(C)>
・光重合性単量体(C1-1):トリメチロールプロパンEO変性トリアクリレート(東亜合成社製「アロニックスM-350」)(重合性官能基数:3)
・光重合性単量体(C2-1):ペンタエリスリトールテトラアクリレート(新中村化学社製「A-TMMT」)(重合性官能基数:4)
・光重合性単量体(C2-2):ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(新中村化学社製「A-DPH」)(重合性官能基数:6)
(BASF社製「IRGACURE OXE 02」)
・紫外線吸収剤(E-1):(ベンゾトリアゾール系化合物) 2-(3-tブチル-5-メチル-2-ヒドロキシフェニル)-5-クロロベンゾトリアゾール
(BASF社製「TINUVIN 326」(吸光度0.5))
・紫外線吸収剤(E-2):(ベンゾフェノン系有機化合物) 2,2-ジ-ヒドロキシ-4,4-ジメトキシベンゾフェノン
(シプロ化成社製「シーソーブ 107」(吸光度0.6))
得られた感光性着色組成物を、100mm×100mm、0.7mm厚のガラス基板(基板1)上、及びTFT方式液晶駆動用基板の表面に窒化ケイ素膜を形成した基板(基板2)上に、スピンコーターを用いて加熱乾燥後の膜厚が3μmになる回転数で塗工した。減圧乾燥後、超高圧水銀ランプを用い、直径3~30μmの正六角形ホールと25μmの細線を含むフォトマスクを介して積算光量50mJ/cm2、照度30mW/cm2で紫外線露光を行った。その後、0.2質量%炭酸ナトリウム水溶液を現像液として用い、塗膜の未露光部分がなくなった所からさらに15秒間現像し、パターンを形成させた。その後、230℃で40分加熱乾燥し評価基板を作成した。
上記方法で形成されたフィルタセグメントのうち25μm細線パタ-ンの断面について、電子顕微鏡を用いて観察した。テーパーの長さを測定し、以下の基準で評価を行った。◎:テーパー長さ0~1μm 優れている
○:テーパー長さ2~5μm 良好
△:テーパー長さ5~10μm 実用可
×:テーパー長さ10μm以上、またはオーバーハング形状 実用不可
上記方法で形成されたフィルタセグメントのうち25μm細線パターンについて、光学顕微鏡を用いて観察して前記パターンの密着性を下記の基準で評価した。
○:パターンハガレが全く認められない 良好
△:パターンハガレがわずかに認められる 実用可
×:パターンハガレが認められる 実用不可
上記[フィルタセグメントのパタ-ン形成]で作製した評価基板を使用して、現像液で除去した部分について電子顕微鏡を用いて観察し残渣の有無を以下の基準で評価した。
○:残渣付着無し 良好
△:わずかに残渣の付着がある。実用可
×:残渣有り 実用不可
塗膜の表面粗さをデジタルインスツルメンツ社製 Nano Scope IIIa(AFM)装置を用いて10μm角のエリアを測定し、表面粗さ(Ra)を以下の基準で評価した。
○:5nm未満 良好
△:5nm以上~10nm未満 実用可
×:10nm以上 実用不可
Claims (6)
- 顔料(A)、分散剤(B)、光重合性単量体(C)、および光重合開始剤を含み、
前記分散剤(B)は、芳香族カルボン酸構造部分とビニル重合体部分とを有する直鎖状の酸性樹脂型分散剤(B1)、および芳香族カルボン酸構造部分とビニル重合体部分とを有する櫛形の酸性樹脂型分散剤(B2)を含み、
前記光重合性単量体(C)は、3以下の重合性官能基を有する光重合性単量体(C1)、および3を超える重合性官能基を有する光重合性単量体(C2)を含む、カラーフィルタ用着色組成物。 - さらに塩基性樹脂型分散剤(S)を含む、請求項1に記載のカラーフィルタ用着色組成物。
- さらに紫外線吸収剤(E)を含む、請求項1または2に記載のカラーフィルタ用着色組成物。
- さらに、顔料吸着剤を含む、請求項1~3いずれか1項に記載のカラーフィルタ用着色組成物。
- 請求項1~4いずれか1項に記載のカラーフィルタ用着色組成物から形成されてなる、フィルタセグメント。
- 基板、および請求項5に記載のフィルタセグメントを備える、カラーフィルタ。
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