JP7252726B2 - 駆動装置、レンズ駆動装置及び電子機器 - Google Patents
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Description
固定部(7)と、
前記固定部に対して移動自在であって光学部材を保持する可動部(3F)と、
前記可動部と前記固定部との間に設けられる摺動部(4F)と、
前記固定部に対して前記可動部を移動させるボイスコイルモータ(8F)と、
前記可動部は、前記固定部へ付勢される、
駆動装置である。
前記可動部を、磁力によって前記摺動部を介して前記固定部へ付勢させる付勢部(吸引マグネット14FL,吸引マグネット14FR,42)をさらに備える。
前記固定部は、前記可動部の移動方向(z軸)に沿って延びる柱状部(48)を含み、
前記可動部は、前記柱状部と対向する対向部を有する。
前記対向部は、前記貫通孔の内面である。
前記貫通孔は、前記可動部が付勢される方向(y軸)に延びる長孔である。
前記摺動部は、ボールベアリング(31F)である。
前記駆動装置は、複数の前記可動部(3F,3B)を備える。
前記付勢部は、
前記可動部及び前記固定部のいずれか一方に設けられる第1の永久磁石(14FL,14FR)と、
他方に設けられる強磁性体(42L,42R)と、を含む。
前記固定部は、前記ボールベアリングと接触し、前記可動部の移動方向に沿って延びる前記強磁性体の板部を含み、
前記第1の永久磁石は、前記可動部に設けられ、前記板部との間で発生する引力により前記可動部を前記固定部に付勢する。
前記固定部は、
環状のヨーク(43F,45F)を含み、
前記ボイスコイルモータは、
前記可動部に設けられ、前記ヨークが挿通されたコイル(12F)と、
前記ヨークの内周面に固定された第2の永久磁石(44F)と、を含む。
1.本実施形態
(1)電子機器の構成例
(2)VCM(Voice Coil Motor)ユニットの構成例
2.発明の特徴
3.補足事項
<(1)電子機器の構成例>
本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。図1は、本実施形態のVCMユニットの正面図である。図2は、本実施形態のVCMユニットの平面図である。図3は、本実施形態のVCMユニットの背面図である。図4は、本実施形態のVCMユニットをシャフトガイド側から見た側面図である。図5は、本実施形態のVCMユニットをベース部材側から見た側面図である。図6は、本実施形態のVCMユニットの分解図である。
電子機器は、たとえば、スマートフォンもしくは携帯電話といった無線端末装置、カメラといった撮像装置、またはプロジェクタなどである。光学系は、たとえばレンズを格納する複数のレンズ鏡筒によって構成され、被写体からの光線を撮像素子に結像する。撮像素子は、被写体を撮像して画像を生成する。詳細には、撮像素子は、たとえば、CCD(Charge-Coupled Device)イメージセンサまたはCMOS(Complementary Metal-Oxide-Semiconductor)イメージセンサであり、基板に設けられる。基板は、本体に固定される。なお、撮像素子はCCDまたはCMOSに限定されるものではなく、光電変換素子として機能するその他のイメージセンサに置き換えられてもよい。レンズは、本発明でいう「光学部材」の一具体例である。
<固定部7>
主に図6に示されるように、固定部7は、専用固定部5F,5B、及び共用固定部6を含んで構成される。専用固定部5Fは、バックヨーク43F、鉄心45F、及び緩衝部材46Fを含んで構成される。専用固定部5Bは、バックヨーク43B、鉄心45B、及び緩衝部材46Bを含んで構成される。共用固定部6は、ベース部材41、ベアリングシート42R,42L、シャフトガイド47及びシャフト48を含んで構成される。ボイスコイルモータ8Fは、コイル12F及び駆動マグネット44Fを含んで構成される。ボイスコイルモータ8Bは、コイル12B及び駆動マグネット44Bを含んで構成される。
<ベース部材41>
図7は、本実施形態のVCMユニットの正面図である。図7は、図2の正面図にかくれ線を追加した図面である。図8~図11は、本実施形態のVCMユニットの断面図である。図8には、図7の切断線VIII-VIIIにおける断面図が示される。図9には、図7の切断線IX-IXにおける断面図が示される。図10には、図7の切断線X-Xにおける断面図が示される。図11には、図7の切断線XI-XIにおける断面図が示される。
本実施形態では、シャフトガイド47は、たとえば、樹脂または金属などによって形成され、ベース部材41のz軸-側の端部に固定される。シャフトガイド47は、z軸に平行な貫通孔47cを有する。貫通孔47cは、シート格納部41hR,41hLよりy軸+側の位置であってベース部材41の貫通孔41cと対向する位置に設けられ、シャフト48を挿通することが可能である。
シャフト48は、可動部3の移動方向に沿って延びる柱状の部材である。本実施形態では、シャフト48は、たとえば、樹脂または金属などによって形成され、z軸に平行に延びる円柱形状の部材である。シャフト48は、両端がそれぞれ貫通孔41c及び貫通孔47cに挿通されて固定されることで、凸部41d及びシャフトガイド47によってz軸に平行に支持される。つまり、シャフト48は、シート格納部41hR,41hLに対するy軸+側に位置し、z軸に平行である。シャフト48は、本発明でいう「柱状部」の一具体例である。
ベアリングシート42は、可動部3の移動方向に沿って延びる板状の部材である。本実施形態では、ベアリングシート42は、たとえば、鉄などの強磁性体の金属であり、z軸に平行に延びる略矩形の断面を有する板状の部材である。ベアリングシート42Rは、長手方向がz軸方向と平行になるようにシート格納部41hRの凹部41fRに固定される。ベアリングシート42Lは、長手方向がz軸方向と平行になるようにシート格納部41hLの凹部41fLに固定される。本実施形態では、ベアリングシート42R,42Lは、接着することでそれぞれ凹部41fR,41fLと密着する。なお、ベアリングシート42R,42Lは、それぞれ凹部41fR,41fLにインサート成型されてもよい。また、ベアリングシート42を柔らかい材料により形成することで、グリスなどの潤滑剤を用いた共振対策などと同様の効果を実現することができる。ベアリングシート42は、本発明でいう「板部」、「付勢部」及び「強磁性体」の一具体例である。
専用固定部5Fは専用固定部5Bと同じ部品であるため、ここでは、専用固定部5Fについて代表的に説明し、専用固定部5Bについての説明を省略する。
<バックヨーク43F>
本実施形態では、バックヨーク43Fは、たとえば、鉄などの強磁性体の金属であり、主板部43Fa、側板部43Fb及び側板部43Fdを含んで構成される。主板部43Faは、略矩形の断面を有する板状の部材であり、y軸+側に向いた第1面と、y軸-側に向いた第2面と、を有する。側板部43Fbは、主板部43Faのz軸+側に設けられ、y軸+側に延びる板状の部材である。側板部43Fbのy軸+側の端部には、y軸+側に開いたコの字状の溝43Fcがz軸に平行に形成される。側板部43Fdは、主板部43Faのz軸-側に設けられ、y軸+側に延びる板状の部材である。側板部43Fdのy軸+側の端部には、y軸+側に開いたコの字状の溝43Feがz軸に平行に形成される。
本実施形態では、鉄心45Fは、鉄によって形成された部材であり、主板部45Fa及び嵌め合い部45Fb、45Fcを含んで構成される。主板部45Faは、略矩形の断面を有し、z軸に平行に延びる板状の部材である。嵌め合い部45Fbは、主板部45Faのz軸+側の端部からz軸+側に延びる板状の部材であり、バックヨーク43Fの側板部43Fbにおける溝43Fcと嵌め合わすことが可能である。嵌め合い部45Fcは、主板部45Faのz軸-側の端部からz軸-側に延びる板状の部材であり、バックヨーク43Fの側板部43Fdにおける溝43Feと嵌め合わすことが可能である。なお、鉄心45Fは必ずしも純粋な鉄で形成されなくてもよく、合金で形成されてもよいし、鉄以外の磁性体で形成されてもよい。
本実施形態では、駆動マグネット44Fは、たとえば、y軸方向に着磁された板状の永久磁石であり、y軸+側に向いた第1面と、y軸-側に向いた第2面と、を有する。第1面及び第2面は、それぞれN磁極及びS磁極に磁化される。なお、第1面及び第2面は、それぞれS磁極及びN磁極に磁化されてもよい。駆動マグネット44は、本発明でいう「第2の永久磁石」の一具体例である。
本実施形態では、緩衝部材46Fは、たとえば、略矩形の断面を有する板状の弾性体であり、x軸方向に延びる長孔46Faが略中央に形成される。本実施形態では、緩衝部材46Fは、たとえばゴムシートによって形成される。なお、緩衝部材46Fは、ゲルなどの弾性体や、エラストマー(ゴム状の弾性体)などで形成されてもよい。長孔46Faは、鉄心45Fの主板部45Faを挿通することが可能である。
主に図6に示されるように、可動部3Fは、駆動枠11F、検出マグネット13F、及び吸引マグネット14FR,14FLを含んで構成される。可動部3Bは、駆動枠11B、検出マグネット13B、及び吸引マグネット14BR,14BLを含んで構成される。
駆動枠11Fは駆動枠11Bと同じ部品であるため、ここでは、駆動枠11Fについて代表的に説明し、駆動枠11Bについての説明を省略する。
<駆動枠11F>
主に図6~図11に示されるように、駆動枠11Fは、枠板部11Fa、外側支持部11Fb,11Fc、中央側支持部11Fd,11Fe、突出部11Ff,11Fg、コイルボビン部11Fp、及び凹部11Fl,11Fmを含んで構成される。本実施形態では、駆動枠11Fは、たとえば、樹脂または金属などによって形成される。
枠板部11Faは、シャフト48の中心を通る面であってyz面に平行な面である対称面(図示しない。)に対して対称な形状を有する。詳細には、枠板部11Faは、y軸方向に延びた板状の部材であり、z軸+側に向いた第1面と、z軸-側に向いた第2面と、を有する。枠板部11Faでは、レンズ収容孔11Fn及び長孔11Foが、z軸+側から第1面を見て、y軸+側からy軸-側にこの順で形成される(図10及び図11参照)。レンズ収容孔11Fnは、シャフト48に対するy軸+側に位置し、y軸方向に長い貫通孔である。レンズ収容孔11Fnは、レンズ鏡筒を収容することが可能である。長孔11Foは、可動部3Fが付勢される方向すなわちy軸方向に延び、シャフト48を挿通することが可能な貫通孔である。長孔11Foでは、x軸方向の径がシャフト48の直径より所定の公差だけ大きく、y軸方向の径がx軸方向の径より大きい。つまり、長孔11Foにシャフト48を挿通した状態においてy軸方向に隙間が生ずるため、枠板部11Faをy軸方向に当該隙間分移動させることが可能である。長孔11Foの内面は、本発明でいう「対向部」の一具体例である。
コイルボビン部11Fpは、長孔11Foに対するy軸-側に位置する(図8及び図10参照)。コイルボビン部11Fpは、枠板部11Faの第1面からz軸+側に向かって突出し、長孔11Fqを有する筒状の部材である。長孔11Fqは、x軸方向に延び、鉄心45Fの主板部45Faを挿通することが可能な貫通孔である。
外側支持部11Fcは、枠板部11Faの第1面からz軸+側へ向かって延びる四角柱状の部材であり、コイル12F及びシャフト48に対するx軸+側に位置する。外側支持部11Fcのy軸-側の面では、y軸-側に開いた逆V字状の溝部11Fiがz軸に平行に形成される(図7、図9及び図10参照)。溝部11Fiのz軸方向の長さは、ボールベアリング31Fの直径より大きい。溝部11Fiの開口部のy軸方向の幅は、ボールベアリング31Fの直径より小さい。外側支持部11Fcは、ボールベアリング31Fのy軸+側の一部が溝部11Fiに嵌ることで、ボールベアリング31Fによって支持される。
外側支持部11Fbは、シャフト48の中心を通る面であってyz面に平行な対称面(図示しない。)に対して外側支持部11Fcと対称な部材である。具体的には、外側支持部11Fbは、枠板部11Faの第1面からz軸+側へ向かって延びる四角柱状の部材であり、コイル12F及びシャフト48に対するx軸-側に位置する。外側支持部11Fbのy軸-側の面では、y軸-側に開いた逆V字状の溝部11Fhがz軸に平行に形成される(図7及び図10参照)。溝部11Fhのz軸方向の長さは、ボールベアリング31Fの直径より大きい。溝部11Fhの開口部のy軸方向の幅は、ボールベアリング31Fの直径より小さい。外側支持部11Fbは、ボールベアリング31Fのy軸+側の一部が溝部11Fhに嵌ることで、ボールベアリング31Fによって支持される。
中央側支持部11Feは、枠板部11Faの第2面からz軸-側へ向かって延びる四角柱状の部材である。中央側支持部11Feの断面形状は、外側支持部11Fcの断面形状と略同じである。中央側支持部11Feのy軸-側の面では、y軸-側に開いた逆V字状の溝部11Fkがz軸に平行に形成される(図7及び図9参照)。溝部11Fkのz軸方向の長さは、ボールベアリング31Fの直径より大きい。溝部11Fkの開口部のy軸方向の幅は、ボールベアリング31Fの直径より小さい。中央側支持部11Feは、ボールベアリング31Fのy軸+側の一部が溝部11Fkに嵌ることで、ボールベアリング31Fによって支持される。
中央側支持部11Fdは、シャフト48の中心を通る面であってyz面に平行な対称面(図示しない。)に対して中央側支持部11Feと対称な部材である。具体的には、中央側支持部11Fdは、枠板部11Faの第2面からz軸-側へ向かって延びる四角柱状の部材である。中央側支持部11Fdの断面形状は、外側支持部11Fbの断面形状と略同じである。中央側支持部11Fdのy軸-側の面では、y軸-側に開いた逆V字状の溝部11Fjがz軸に平行に形成される(図7参照)。溝部11Fjのz軸方向の長さは、ボールベアリング31Fの直径より大きい。溝部11Fjの開口部のy軸方向の幅は、ボールベアリング31Fの直径より小さい。中央側支持部11Fdは、ボールベアリング31Fのy軸+側の一部が溝部11Fkに嵌ることで、ボールベアリング31Fによって支持される。
突出部11Fgは、外側支持部11Fcのシャフト48側において、外側支持部11Fcからy軸+側へ向かって延びる板状の部材である。突出部11Fgは、シャフト48に対するx軸+側に位置する(図10参照)。
突出部11Ffは、シャフト48の中心を通る面であってyz面に平行な対称面(図示しない。)に対して突出部11Fgと対称な部材である(図10参照)。具体的には、突出部11Ffは、外側支持部11Fbのシャフト48側において、外側支持部11Fbからy軸+側へ向かって延びる板状の部材である。突出部11Ffは、シャフト48に対するx軸-側に位置する。
凹部11Fmは、駆動枠11Fのy軸-側に設けられ、吸引マグネット14FLのy軸+側の一部を収容可能な穴である(図7、図9及び図11参照)。詳細には、凹部11Fmは、溝部11Fiと溝部11Fkとの間に設けられ、y軸+側に窪んだ略矩形状の穴である。
凹部11Flは、駆動枠11Fのy軸-側に設けられ、吸引マグネット14FRのy軸+側の一部を収容可能な穴である(図7及び図11参照)。詳細には、凹部11Flは、溝部11Fhと溝部11Fjとの間に設けられ、y軸+側に窪んだ略矩形状の穴である。凹部11Flの位置と凹部11Fmの位置とは、シャフト48の中心を通る面であってyz面に平行な対称面(図示しない。)について対称である。
本実施形態では、コイル12Fは、駆動枠11Fにおけるコイルボビン部11Fpを挿通可能な空芯部を有し、単一の線材が所定の巻回方向に巻回されて形成される(図8及び図10参照)。コイル12Fの外側の断面は、略矩形である。コイル12Fの線材にはたとえば自己融着線材が用いられており、製造時に加熱することで線材同士が接着され、コイル12Fの形状が保たれている。
本実施形態では、コイル12Bは、駆動枠11Bにおけるコイルボビン部11Bpを挿通可能な空芯部を有し、単一の線材が所定の巻回方向に巻回されて形成される(図8参照)。コイル12Bの外側の断面は、略矩形である。コイル12Bの線材にはたとえば自己融着線材が用いられており、製造時に加熱することで線材同士が接着され、コイル12Bの形状が保たれている。
本実施形態では、検出マグネット13Fは、x軸方向に着磁された板状の永久磁石であり、x軸-側に向いた第1面と、x軸+側に向いた第2面と、を有する。第1面及び第2面は、それぞれN磁極及びS磁極に磁化される。なお、第1面及び第2面は、それぞれS磁極及びN磁極に磁化されてもよい。検出マグネット13Fは、駆動枠11Fにおける外側支持部11Fbのy軸+側の面に取り付けられる。この際、検出マグネット13Fの第2面が突出部11Ffのx軸-側の面と密着し、検出マグネット13Fのz軸-側の面が枠板部11Faの第1面と密着する。
本実施形態では、検出マグネット13Bは、x軸方向に着磁された板状の永久磁石であり、x軸-側に向いた第1面と、x軸+側に向いた第2面と、を有する。第1面及び第2面は、それぞれN磁極及びS磁極に磁化される。なお、第1面及び第2面は、それぞれS磁極及びN磁極に磁化されてもよい。検出マグネット13Bは、駆動枠11Bにおける外側支持部11Bcのy軸+側の面に取り付けられる。この際、検出マグネット13Bの第2面が突出部11Bgのx軸-側の面と密着し、検出マグネット13Bのz軸+側の面が枠板部11Baの第1面と密着する。
吸引マグネット14FLは吸引マグネット14FR,14BL,14BRと同じ部品であるため、ここでは、吸引マグネット14FLについて代表的に説明し、吸引マグネット14FR,14BL,14BRについての説明を省略する。本実施形態では、吸引マグネット14FLは、y軸方向に着磁された板状の永久磁石であり、y軸+側に向いた第1面と、y軸-側に向いた第2面と、を有する。第1面及び第2面は、それぞれN磁極及びS磁極に磁化される。なお、第1面及び第2面は、それぞれS磁極及びN磁極に磁化されてもよい。吸引マグネット14は、本発明でいう「付勢部」及び「第1の永久磁石」の一具体例である。
摺動部4Fは、4つのボールベアリング31Fを含んで構成される。摺動部4Bは、4つのボールベアリング31Bを含んで構成される。以下、ボールベアリング31F,31Bの各々を、ベアリング31と称することがある。摺動部4Fは摺動部4Bと同じ部品であるため、ここでは、摺動部4Fについて代表的に説明し、摺動部4Bについての説明を省略する。
摺動部4Fは、可動部3Fを固定部7に対して摺動させる。本実施形態では、ボールベアリング31Fは、たとえば、表面に潤滑剤が塗布された球形の金属である。4つのボールベアリング31Fが、それぞれ、ベアリングシート42Rと溝部11Fhとの間、ベアリングシート42Rと溝部11Fjとの間、ベアリングシート42Lと溝部11Fiとの間、及びベアリングシート42Lと溝部11Fkとの間において転がることで、可動部3Fを支持しながら固定部7に対して滑らかに移動させる。なお、ボールベアリング31Fの表面には、潤滑剤が塗布されなくてもよい。また、たとえば、ボールベアリング31F、ベアリングシート42及びシャフト48に対して潤滑塗装、めっきまたはコーティング膜などの表面処理を行い、これらの表面に固体潤滑膜を形成してもよい。ボールベアリング31Fは、セラミックまたは樹脂によって形成されてもよい。
主に図3~図6に示されるように、FPC49は、2つのホールセンサ50F、及び2つのホールセンサ50Bを含んで構成される。FPC49は、駆動枠11のx軸-側に設けられ、2つのホールセンサ50F及び2つのホールセンサ50Bを含む電子部品が搭載されたフレキシブル基板である。詳細には、FPC49は、シート格納部41hRのx軸-側の面に取り付けられる。2つのホールセンサ50Fは、検出マグネット13Fの第1面と対向するように設けられる。各ホールセンサ50Fは、磁束密度を検出し、検出結果を示す信号をFPC49へ出力する。駆動枠11Fのz軸方向への移動によって検出マグネット13Fが位置を変えると、ホールセンサ50Fにおける磁束密度が変化するため、ホールセンサ50Fが出力する信号に基づき、駆動枠11Fのz軸方向における位置を検出することが可能となる。
主に図6、図8及び図10に示されるように、コイル12Fは、駆動枠11Fに固定される。詳細には、コイル12Fは、たとえば、巻回方向が所定の方向になるように、空芯部がコイルボビン部11Fpにz軸+側から差し込まれ、枠板部11Faの第1面に接着される。同様に、コイル12Bは、駆動枠11Bに固定される。詳細には、コイル12Bは、たとえば、巻回方向が所定の方向になるように、空芯部がコイルボビン部11Bpにz軸-側から差し込まれ、枠板部11Baの第1面に接着される。
ステッピングモータの高分解能化を目的としてギア機構が設けられる場合、ギア同士の噛み合わせによってガタが発生することがある。上記構成のVCMユニットでは、吸引マグネット14FL,FR及びベアリングシート42L,42Rは、磁力によって駆動枠11Fを、ボールベアリング31Fを介してベアリングシート42L,42Rへ付勢させるため、可動部3を固定部7に対して滑らかに移動させることができる。また、駆動枠11Fと固定部7とが吸引マグネット14FL,FR及びベアリングシート42L,42Rを介して物理的に連結されることなく駆動枠11Fを付勢することができるので、吸引マグネット14FL,FR及びベアリングシート42L,42Rによって駆動枠11Fの滑らかな移動が損なわれることを防ぐことができる。また、磁力を用いることで、駆動枠11Fの移動範囲が広い場合においても、均等に付勢することができる。
以上、本発明の実施形態についての具体的な説明を行った。上記説明では、あくまで一実施形態としての説明であって、本発明の範囲はこの一実施形態に留まらず、当業者が把握可能な範囲にまで広く解釈されるものである。
3F,3B…可動部
4F,4B…摺動部
5F,5B…専用固定部
6…共用固定部
7…固定部
8F,8B…ボイスコイルモータ
11F,11B…駆動枠
11Fa,11Ba…枠板部
11Fb~11Fc,11Bb~11Bc…外側支持部
11Fd~11Fe,11Bd~11Be…中央側支持部
11Ff~11Fg,11Bf~11Bg…突出部
11Fh~11Fk,11Bh~11Bk…溝部
11Fl~11Fm,11Bl~11Bm…凹部
11Fn,11Bn…レンズ収容孔
11Fo,11Bo…長孔
11Fp,11Bp…コイルボビン部
11Fq,11Bq…長孔
12F,12B…コイル
13F,13B…検出マグネット
14FR,14FL,14BR,14BL…吸引マグネット
31F,31B…ボールベアリング
41…ベース部材
41a…マグネット格納部
41b…シャフト支持部
41c…貫通孔
41d~41e…凸部
41fR,41fL…凹部
41g…溝
41hR,41hL…シート格納部
42R,42L…ベアリングシート
43F,43B…バックヨーク
43Fa,43Ba…主板部
43Fb,43Fd,43Bb,43Bd…側板部
43Fc,43Fe,43Bc,43Be…溝
44F,44B…駆動マグネット
45F,45B…鉄心
45Fa,45Ba…主板部
45Fb~45Fc,45Bb~45Bc…嵌め合い部
46F,46B…緩衝部材
46Fa,46Ba…長孔
47…シャフトガイド
47c…貫通孔
48…シャフト
49…FPC
50F,50B…ホールセンサ
Claims (9)
- 固定部と、
前記固定部に対して移動自在であって光学部材を保持する複数の可動部と、
前記可動部と前記固定部との間に設けられるボールベアリングと、
前記固定部に対して前記可動部を移動させるボイスコイルモータと、を備え、
前記可動部は、前記固定部に付勢され、
前記固定部は、前記可動部の移動方向に沿って延びる柱状部、及び前記ボールベアリングと接触し、前記可動部の移動方向に沿って延びる板部を含み、
前記可動部は、前記柱状部と対向する対向部を有し、
前記柱状部及び前記板部は、それぞれ複数の前記可動部に跨るよう配置される、
駆動装置。 - 前記可動部を、磁力によって前記ボールベアリングを介して前記固定部へ付勢させる付勢部をさらに備える、
請求項1に記載の駆動装置。 - 前記可動部は、前記柱状部が挿通される貫通孔を有し、
前記対向部は、前記貫通孔の内面である、
請求項1に記載の駆動装置。 - 前記貫通孔は、前記可動部が付勢される方向に延びる長孔である、
請求項3に記載の駆動装置。
- 前記付勢部は、
前記可動部及び前記固定部のいずれか一方に設けられる第1の永久磁石と、
他方に設けられる強磁性体と、を含む、
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の駆動装置。 - 前記固定部は、前記ボールベアリングと接触し、前記可動部の移動方向に沿って延びる前記強磁性体の板部を含み、
前記第1の永久磁石は、前記可動部に設けられ、前記板部との間で発生する引力により前記可動部を前記固定部に付勢する、
請求項5に記載の駆動装置。 - 前記固定部は、
環状のヨークを含み、
前記ボイスコイルモータは、
前記可動部に設けられ、前記ヨークが挿通されたコイルと、
前記ヨークの内周面に固定された第2の永久磁石と、を含む、
請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の駆動装置。 - 請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の駆動装置を備える、
レンズ駆動装置。 - 請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の駆動装置、または請求項8に記載のレンズ駆動装置を備える、
電子機器。
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