JP2013195629A - ブレ補正装置および光学機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】ブレ補正精度の劣化を抑制することのできるブレ補正装置および光学機器を提供する。
【解決手段】本発明のブレ補正装置40は、ブレ補正光学系L3を保持する保持部材42と、前記保持部材42を前記ブレ補正光学系L3の光軸と交差する方向に移動可能に支持する支持部材41と、前記保持部材42を前記支持部材41に向けて異なる箇所で付勢する3つ以上の付勢部材43と、前記保持部材42を前記支持部材41に対して移動駆動する駆動手段45X,45Yと、を備え、前記各付勢部材43うち少なくとも1つは、前記支持部材41を付勢する箇所と前記ブレ補正光学系L3を含む前記保持部材42の重心との距離が、他の前記付勢部材43と異なり、前記支持部材41を付勢する箇所と前記ブレ補正光学系L3を含む前記保持部材42の重心との距離に応じて、前記各付勢部材43の付勢力が設定されていること、を特徴とする。
【選択図】図6

Description

本発明は、ブレ補正装置および光学機器に関する。
カメラ等の光学機器において、結像光学系の光軸に直交する方向に変位する補正光学系を用いて手ブレ等による像振れを補正する装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平11−95276号公報
ところで、近時、小型軽量化の要求等から、補正光学系を保持する保持部材の形状や他の構成部品の配置が補正光学系の光軸に対して偏り、補正光学系を含む保持部材全体の重心が光軸からずれたものとなることがある。このように保持部材全体の重心が光軸からずれていると、ブレ補正作用時における駆動の際に回転の共振が発生し、その結果、ブレ補正精度の劣化を招く可能性がある。
本発明の課題は、ブレ補正精度の劣化を抑制することのできるブレ補正装置および光学機器を提供することである。
本発明は、以下のような解決手段により前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。
請求項1に記載の発明は、ブレ補正光学系(L3)を保持する保持部材(42)と、前記保持部材(42)を前記ブレ補正光学系(L3)の光軸と交差する方向に移動可能に支持する支持部材(41)と、前記保持部材(42)を前記支持部材(41)に向けて異なる箇所で付勢する3つ以上の付勢部材(43)と、前記保持部材(42)を前記支持部材(41)に対して移動駆動する駆動手段(45X,45Y)と、を備え、前記各付勢部材(43)うち少なくとも1つは、前記支持部材(41)を付勢する箇所と前記ブレ補正光学系(L3)を含む前記保持部材(42)の重心との距離が、他の前記付勢部材(43)と異なり、前記支持部材(41)を付勢する箇所と前記ブレ補正光学系(L3)を含む前記保持部材(42)の重心との距離に応じて、前記各付勢部材(43)の付勢力が設定されていること、を特徴とするブレ補正装置(40)である。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のブレ補正装置(40)であって、前記複数の付勢部材(43)の付勢力は、前記ブレ補正光学系(L3)を含む前記保持部材(42)の重心からの距離が最も近い前記付勢部材(43)が最も大きく設定されていること、を特徴とするブレ補正装置(40)である。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載のブレ補正装置であって、前記複数の付勢部材(43)の付勢力の違いは、前記付勢部材(43)のバネ定数の違いによって設定されていること、を特徴とするブレ補正装置(40)である。
請求項4に記載の発明は、請求項1または2に記載のブレ補正装置であって、前記複数の付勢部材(43)の付勢力の違いは、前記付勢部材(43)の装着状態における変位量の違いによって設定されていること、を特徴とするブレ補正装置(40)である。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載のブレ補正装置であって、前記付勢部材(43)は、引っ張り変形の弾性復帰力によって付勢力を生ずるコイルスプリングであること、を特徴とするブレ補正装置(40)である。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか1項に記載のブレ補正装置(40)であって、前記複数の付勢部材(43)のうち、付勢力が異なる付勢部材(43)は、異なる色で形成されていること、を特徴とするブレ補正装置(40)である。
請求項7に記載の発明は、請求項1〜6に記載のブレ補正装置であって、前記駆動手段(45X,45Y)は、前記保持部材(42)を前記光軸と直交する第1軸方向に駆動する第1の駆動手段(45Xまたは45Y)と、前記保持部材(42)を前記光軸と直交すると共に前記第1軸と交差する第2軸方向に駆動する第2の駆動手段(45Yまたは45X)と、を備え、前記複数の付勢部材(43)の内の一つは、前記第1の駆動手段(45Xまたは45Y)と前記第2の駆動手段(45Yまたは45X)との間の前記光軸を中心として狭角が小さい領域に配置され、当該付勢部材(43B)の付勢力が他の付勢部材(43A,43C)に比して大きく設定されていること、を特徴とするブレ補正装置(40)である。
請求項8に記載の発明は、請求項1〜7に記載のブレ補正装置を備える光学機器(1)である。
本発明によれば、ブレ補正精度の劣化を抑制することのできるブレ補正装置および光学機器を提供できる。
本発明に係るブレ補正装置の一実施形態であるカメラの概略斜視図である。 レンズ鏡筒の外観斜視図である。 レンズ鏡筒の縦断面図である。 ブレ補正ユニットの分解斜視図である。 ブレ補正ユニットの縦断面図である。 図5のA矢視図である。 図6のB−B断面図である。 可動枠42を背面側から見た図6と対応する図である。 引張ばねの付勢力を異なる設定とする構成の説明図である。
以下、図面等を参照して、本発明の実施形態を説明する。
図1は、本発明に係るブレ補正装置を用いる光学機器の一実施形態であるカメラ1の概略斜視図である。図2は、レンズ鏡筒10の外観斜視図である。図3は、レンズ鏡筒10の縦断面図である。
なお、以下の各図には、説明と理解を容易にするために、XYZ直交座標系を設けた。この座標系では、撮影者が光軸OAを水平として横長の画像を撮影する場合のカメラの位置(以下、正位置という)において撮影者から見て左側に向かう方向をXプラス方向とし、正位置において上側に向かう方向をYプラス方向とする。また、正位置において被写体に向かう方向をZプラス方向とする。このZプラス方向を前面側、Zマイナス方向を背面側ともいう。
図1に示すカメラ1は、レンズ鏡筒10と、このレンズ鏡筒10を内蔵したカメラボディ20とで構成された、いわゆるコンパクトカメラである。カメラボディ20の上部には、電源ボタン21とシャッタボタン22とが配置されている。
カメラ1は、電源がオフの非撮影状態においては、レンズ鏡筒10がカメラボディ20の内部に収縮収容された状態であり、ユーザにより電源ボタン21が操作されて電源がオンすると、レンズ鏡筒10がカメラボディ20の前面側に伸長して撮影状態(図1の状態)となる。そして、ユーザによるシャッタボタン22の押下操作によって、レンズ鏡筒10が被写体画像を後述する撮像素子51(図3参照)によって電気信号に変換し、図示しない記録媒体に記録(撮影)する。
つぎに、図2および図3に示すレンズ鏡筒10について説明する。
レンズ鏡筒10は、図2および図3に示すように、基部11と、カム筒12と、移動外筒13と、焦点距離可変の結像光学系を構成する複数のレンズ群(第1レンズ群L1,第2レンズ群L2,第3レンズ群L3,第4レンズ群L4)と、シャッタユニット30と、ブレ補正ユニット40と、撮像素子ユニット50と、を備えている。
基部11は、一方(前面側)に開放する短筒状であって、その背面側の底部には、撮像素子ユニット50が装着されている。
カム筒12は、基部11に回転可能且つ光軸OA方向には移動不能として支持されており、基部11に設けられた図示しない駆動モータによって回転駆動されるようになっている。
移動外筒13は、カム筒12に摺動移動可能に外挿されると共に、その内周に突設されたカムフォロア13Aがカム筒12の外周に形成されたヘリコイド溝12Aに嵌合しており、カム筒12の回転によって光軸OA方向に移動操作されるようになっている。
第1レンズ群L1は、移動外筒13の前端部に保持されている。第1レンズ群L1は、カム筒12の回転による移動外筒13の光軸OA方向の移動によって、前面側の広角端位置へ、さらにより前面側の望遠側位置へと移動する。
第2レンズ群L2および第4レンズ群L4は、詳細な説明は省略するが、カム筒12と連繋機構(カムフォロアおよびカム溝等)を介して連繋しており、カム筒12の回転によってそれぞれ所定の関係で光軸OA方向に移動操作されるようになっている。
第3レンズ群L3は、光軸OAと直交する方向に移動して手振れ等に起因する結像面における像移動を補正するブレ補正光学系であって、ブレ補正ユニット40に保持されている。
シャッタユニット30は、光路を開閉して露光量を調整する部材であり、ブレ補正ユニット40の前面側に装着されている。
ブレ補正ユニット40は、第3レンズ群L3を光軸OAと直交する方向に移動可能に保持しており、第3レンズ群L3を手振れ等に起因する結像面における像移動を補正するように移動操作する。ブレ補正ユニット40は、外周に備えるフォロアピン40Aが、カム筒12に形成されたカム溝12Bに摺動移動可能に嵌合し、カム筒12の回転によって所定の関係で光軸OA方向に移動操作されるようになっている。このブレ補正ユニット40については、後に詳述する。
撮像素子ユニット50は、光電変換素子であるCCD等の撮像素子51を備え、前述したように基部11の底部に、受光面が光軸OAと直交する姿勢で装着されている。撮像素子51は、その撮像面に結像された画像を電気信号に変換して出力する。
上記のように構成されたレンズ鏡筒10は、カム筒12の回転によって、レンズ群(L1〜L4)が光軸OA方向にそれぞれ所定の関係で移動する。そして、沈胴状態から伸長して焦点距離が広角側の撮影待機状態となり、さらに、伸長して焦点距離が望遠側へと変化する。
つぎに、図4〜図9を参照して、ブレ補正ユニット40について詳細に説明する。
図4は、シャッタユニット30を含むブレ補正ユニット40の分解斜視図である。図5は、ブレ補正ユニット40の縦断面図である。図6は、図5のA矢視図である。図7は、図6のB−B断面図である。図8は、可動枠42を背面側から見た図6と対応する図である。図9は、引張ばね43の付勢力を異なる設定とする構成の説明図である。
ブレ補正ユニット40は、固定枠41と、ブレ補正光学系である第3レンズ群を保持する可動枠42と、3本の引張ばね43(43A,43B,43C)と、3個のボール44と、一対のボイスコイルモータ45X,45Yと、背面カバー46と、により構成されている。なお、ボイスコイルモータは、以下、VCMと略記する。
図6に示すように、背面側(Z軸マイナス側)から見て、ブレ補正ユニット40における一対のVCM45X,45Yの配設位置は、光軸OAを中心とするプラス側のX軸上とマイナス側のY軸上のそれぞれ光軸OAから等距離の位置に設定されている。
また、引張ばね43(43A,43B,43C)は、光軸OAを中心としてVCM45X,45Yから周方向にそれぞれ45°離れた、光軸OAから等距離の位置に配設されている。
VCM45X,45Yは、光軸OAを中心として周方向に90°離間しているため、引張ばね43Aと引張ばね43Cは光軸OAを通る1直線上に位置し、引張ばね43BはVCM45X,45Yの中間に位置している。さらに、ボール44は、引張ばね43の配設位置の内周側となる光軸OAから等距離の位置にそれぞれ配設されている。
固定枠41は、略円形の基板41Aの背面側周囲に所定高さの縁部を備えた略短筒状であって、その内部に可動枠42を収容可能となっている。
基板41Aには、その中央に後述する可動枠42の保持筒部42Aが嵌入可能な開口部41Bが形成されており、また、引張ばね43を係止する3箇所の係止部41Cと、ボール44を収容する3箇所のボール収容凹部41Dと、を備えている。
係止部41Cは、前面側に開放し背面側に向かう方向で係合する形状であって、前述した引張ばね43の配設位置と対応する位置に設けられている。
ボール収容凹部41Dは、所定径の円形で所定深さの凹部であって、前述したボール44の配設位置と対応する位置に形成されている。
基板41Aの背面側には、VCM45X,45Yを構成するコイル45Xc,45Ycが装着されている。
また、固定枠41の外周部には、前述したカム筒12(図3参照)によって移動操作されるフォロアピン40Aが、周方向に等角度間隔(120°間隔)で3箇所突設されている。
可動枠42は、第3レンズ群L3を保持する保持筒部42Aの周囲に、2箇所のマグネット保持部42Bと、3箇所のフック42Cと、ボール座42Dと、を備えている。
保持筒部42Aは、光軸OA方向に所定長さの円筒状であって、第3レンズ群L3を保持する。なお、図4〜図8では、第3レンズ群L3は省略してある。
マグネット保持部42Bは、所定厚さの矩形の板状であって、その板面が光軸OAと直交する姿勢で、保持筒部42AのX軸方向マイナス側とY軸方向マイナス側にそれぞれ突設されている。このマグネット保持部42Bの前面側には、VCM45X,45Yを構成するマグネット45Xm,45Ymがそれぞれ装着されている。
フック42Cは、背面側に開放し前面側に向かう方向で係合する形状であって、前述した引張ばね43の配設位置と対応する位置に設けられている。
ボール座42Dは、ボール44の配設位置と対応する位置に、所定径の円形で前面側に所定高さに突設されており、前面が所定精度の平面として形成されている。
引張ばね43は、引っ張り変形によって弾性復帰力を生ずるコイルスプリングであって、固定枠41の係止部41Cと可動枠42のフック42Cとの間に架け渡されて光軸OAと平行に張設され、その弾性復帰力で可動枠42を固定枠41に対して近接する側に付勢する。
ここで、図6に示すように、上記構成の可動枠42は、第3レンズ群L3を含む全体の重心GCが、第3レンズ群L3の中心(光軸OA)と一致していない。このため、本実施形態では、光軸OAを中心として(光軸OAから等距離に)配設された引張ばね43の設置状態における付勢力を、可動枠42の重心GCとの関係で異なる設定としているが、これについては後に詳述する。
ボール44は、ステンレス合金鋼やセラミックス等によって形成された所定径の球体である。ボール44は、固定枠41のボール収容凹部41Dに配置されて可動枠42のボール座42Dとの間に介設されている。
これにより、ボール44は、引張ばね43によって近接付勢された可動枠42と固定枠41との距離を規定すると共に、その転動によって可動枠42を固定枠41に対して光軸OAと直交する方向に移動可能に支持する。
上記のように、引張ばね43とボール44とを介して固定枠41に装着された可動枠42は、固定枠41に対する光軸OA方向における移動は引張ばね43の付勢力によって規制される。
一方、光軸OAと直交する方向にはボール44の転動によって円滑に移動可能となっている。つまり、可動枠42は、固定枠41に対して、光軸OA方向にはボール44によって規定される一定の距離を保ちつつ光軸OAと直交する面内において移動可能となっている。
VCM45X,45Yは、詳細な説明は省略するが、コイル45Xc,45Ycとマグネット45Xm,45Ymとが対向配置されて構成されている。
コイル45Xc,45Ycは、固定枠41の背面側に設けられ、マグネット45Xm,45Ymは可動枠42に設けられている。そして、コイル45Xc,45Ycに電流を流すことによって生ずる電磁力で、可動枠42を光軸OAと直交する面内で移動駆動する。
前述したように、一方のVCM45XはX軸上に配設されており、その駆動によって可動枠42を固定枠41に対してX軸方向に移動操作する。また、他方のVCM45YはY軸上に配設されており、その駆動によって可動枠42を固定枠41に対してY軸方向に移動操作する。
これにより、VCM45X,45Yの駆動を組み合わせることで、可動枠42(すなわち第3レンズ群L3)を光軸OAと直交する平面(X軸およびY軸を含む平面)内における任意の位置に移動駆動することができるようになっている。
背面カバー46は、図4に示すように(図5〜図8には示さず)、固定枠41と対応する略円盤状の部材であって、可動枠42を収容した固定枠41の背面側を覆って固定されている。
この背面カバー46のVCM45X,45Yと対応する位置には、それぞれ可動枠42の固定枠41に対する位置を検知するためのホール素子47が設けられている。
ホール素子47は、VCM45X,45Yのマグネット45Xm,45Ymの位置変化に起因する磁界の変化によって出力が変化し、これによってマグネット45Xm,45Ym(すなわち可動枠42)の位置を検出する。この検出信号は、VCM45X,45Yを制御する図示しない制御装置に出力され、可動枠42をフィードバック制御するための情報となる。
そして、上記のように構成されたブレ補正ユニット40は、VCM45X,45Yが、図示しない制御装置によって図示しない振れ検出センサから入力されるX軸およびY軸回りの角速度の加速度成分に基づいて制御される。そして、第3レンズ群L3を撮像素子51に対して撮影者の手ブレ等に起因する被写体像の像ブレを打ち消す方向に移動させて、像ブレを補正するように作用する。
つぎに、可動枠42の重心位置と、引張ばね43の設置状態における付勢力の関係について説明する。
前述したように、ブレ補正ユニット40における可動枠42は、第3レンズ群L3を保持する保持筒部42Aの周囲に不均等にマグネット保持部42Bが突設され、ここにVCM45X,45Yのマグネット45Xm,45Ymがそれぞれ装着されている。
このため、図8中に示すように、可動枠42の第3レンズ群L3を含む全体の重心GCは、第3レンズ群L3の中心(光軸OA)から、2箇所のマグネット保持部42Bが成す角を二等分する図中矢印Wで示す方向に所定量(SW)変位している。
その結果、光軸OAから等距離に配設された3箇所の引張ばね43が、それぞれ等しい力で可動枠42を固定枠41に対して付勢すると、VCM45X,45Yによって可動枠42を移動駆動する際に回転の共振が発生し、その結果、制御誤差の増大やステップ応答性および微小振動応答性の劣化を招く可能性がある。
そこで、本実施形態では、可動枠42の重心GCを基準として略均等に可動枠42を固定枠41に対して付勢するように、3箇所の引張ばね43の付勢力を重心GCからの距離に応じて異なるように設定している。
すなわち、図8において、ボイスコイルモータ45Xから時計回り方向45°の位置にある引張ばね43Aと、ボイスコイルモータ45Yから反時計回り方向45°の位置にある引張ばね43Cと、は、重心GCから等距離S1にあり、ボイスコイルモータ45X,45Yの中間に位置する引張ばね43Bの重心GCからの距離S2はこれらより近い。
このため、引張ばね43Bの付勢力を、その重心GCからの距離に応じて他の引張ばね43A,43Cより強くする。
たとえば、
重心からの距離:S
引張ばね43の付勢力:F
として
F×S≒一定
となるように、引張ばね43の付勢力を設定する。
これにより、重心GCを基準として略均等に可動枠42を固定枠41に対して付勢することができ、可動枠42を移動駆動する際における自由な動きの妨げを抑制できる。
なお、上記式は概念であって実際には各種条件が影響するため、引張ばね43の付勢力は実験結果に基づいて最終的に決定する。
つぎに、引張ばね43の付勢力を異なる設定とする構成について、図9を参照して説明する。
図9は、引張ばね43の配置箇所の概念断面図であり、(a)は、引張ばね43A,43Cを、(b)は引張ばね43Bをそれぞれ示す。また、(c)は、引張ばね43Bの他の例を示す。
図9(b)は、(a)とバネ常数の異なる引張ばね43Bを用い、変位量が同一でも異なる付勢力とする例である。この例は、線径,コイルの巻径は等しく、巻数が異なるものである。この場合、引張ばね43A,43Cと引張ばね43Bは別部品となるため、誤装着を防ぐように色分けする等して区別を容易とすることが好ましい。なお、線径やコイルの巻径を変えてバネ常数を異なる設定としても良い。
図9(c)は、同一の引張ばね43を用い、装着状態における変位量を変えることで異なる付勢力とする例である。
すなわち、引張ばね43A,43Cの装着部位における固定枠41における係止部41Cと可動枠42におけるフック42Cの光軸OA方向における間隔:D1に対して、引張ばね43Bの装着部位における固定枠41における係止部41Cと可動枠42におけるフック42Cの光軸OA方向における間隔:D2を大きく設定する。
これにより、引張ばね43Bは変位量が大きくなり、同一の引張ばね43を用いても付勢力を大きく設定することができる。
このように、本明細書において付勢力の設定とは、バネ常数の異なるばねを用いることによって付勢力を変更すること、また、変位量を変えることによって付勢力を変更することを含むものである。
以上、本実施形態によると、以下の効果を有する。
カメラ1におけるブレ補正ユニット40は、ブレ補正光学系である第3レンズ群L3を保持する可動枠42を固定枠41に対して付勢する3箇所の引張ばね43の付勢力が、可動枠42の重心GCからの距離によって異なる。そして、重心GCに最も近い引張ばね43Bの付勢力が他の引張ばね43A,43Cの付勢力より強く設定されている。
これにより、可動枠42をボイスコイルモータ45X,45Yによって移動駆動する際において、可動枠42に作用する回転の共振の発生を抑えることができ、制御誤差の増大やステップ応答性および微小振動応答性の劣化によるブレ補正精度の劣化を抑制できる。
(変形形態)
以上、説明した実施形態に限定されることなく、以下に示すような種々の変形や変更が可能であり、それらも本発明の範囲内である。
(1)本実施形態では、引っ張り変形によって弾性復帰力を生ずるコイルスプリングである引張ばね43によって、可動枠42を固定枠41に付勢している。しかし、可動枠42を固定枠41に付勢する付勢手段は、これに限るものではなく、圧縮スプリングや、板バネ等、適宜変更可能なものである。また、付勢手段の数も、3箇所に限らず4箇所以上としても良い。
(2)本実施形態は、本発明をレンズ非交換式のデジタルカメラに適用したものである。しかし、本発明はこれに限らず、レンズ交換式カメラの交換レンズや、望遠鏡等他の光学機器にも適用可能である。
なお、実施形態及び変形形態は、適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。また、本発明は以上説明した実施形態によって限定されることはない。
1:カメラ、10:レンズ鏡筒、L3:第3レンズ群、40:ブレ補正ユニット、41:固定枠、42:可動枠、43(43A,43B,43C):引張ばね、44:ボール、45X,45Y:ボイスコイルモータ

Claims (8)

  1. ブレ補正光学系を保持する保持部材と、
    前記保持部材を前記ブレ補正光学系の光軸と交差する方向に移動可能に支持する支持部材と、
    前記保持部材を前記支持部材に向けて異なる箇所で付勢する3つ以上の付勢部材と、
    前記保持部材を前記支持部材に対して移動駆動する駆動手段と、
    を備え、
    前記各付勢部材うち少なくとも1つは、前記支持部材を付勢する箇所と前記ブレ補正光学系を含む前記保持部材の重心との距離が、他の前記付勢部材と異なり、
    前記支持部材を付勢する箇所と前記ブレ補正光学系を含む前記保持部材の重心との距離に応じて、前記各付勢部材の付勢力が設定されていること、
    を特徴とするブレ補正装置。
  2. 請求項1に記載のブレ補正装置であって、
    前記複数の付勢部材の付勢力は、前記ブレ補正光学系を含む前記保持部材の重心からの距離が最も近い前記付勢部材が最も大きく設定されていること、
    を特徴とするブレ補正装置。
  3. 請求項1または2に記載のブレ補正装置であって、
    前記複数の付勢部材の付勢力の違いは、前記付勢部材のバネ定数の違いによって設定されていること、
    を特徴とするブレ補正装置。
  4. 請求項1または2に記載のブレ補正装置であって、
    前記複数の付勢部材の付勢力の違いは、前記付勢部材の装着状態における変位量の違いによって設定されていること、
    を特徴とするブレ補正装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のブレ補正装置であって、
    前記付勢部材は、引っ張り変形の弾性復帰力によって付勢力を生ずるコイルスプリングであること、
    を特徴とするブレ補正装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のブレ補正装置であって、
    前記複数の付勢部材のうち、付勢力が異なる付勢部材は、異なる色で形成されていること、
    を特徴とするブレ補正装置。
  7. 請求項1〜6に記載のブレ補正装置であって、
    前記駆動手段は、前記保持部材を前記光軸と直交する第1軸方向に駆動する第1の駆動手段と、前記保持部材を前記光軸と直交すると共に前記第1軸と交差する第2軸方向に駆動する第2の駆動手段と、を備え、
    前記複数の付勢部材の内の一つは、前記第1の駆動手段と前記第2の駆動手段との間の前記光軸を中心として狭角が小さい領域に配置され、当該付勢部材の付勢力が他の付勢部材に比して大きく設定されていること、
    を特徴とするブレ補正装置。
  8. 請求項1〜7に記載のブレ補正装置を備える光学機器。
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