JP7249609B1 - 着色清酒の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】香味に優れ、かつ、鮮やかに着色する高品質な着色清酒が製造可能であると共に、既存の設備や製造工程をそのまま利用して製造が可能な着色清酒の製造方法を提供する。【解決手段】本発明を適用した着色清酒の製造方法の一例では、有色米を蒸して製造した有色米蒸米を糖化させ、甘酒を製造する工程を有する。また、有色米由来の着色した甘酒を、発酵工程におけるもろみの最終の仕込みから、もろみを固液分離する上槽までの間の期間において、同期間中の半分より後のタイミングで、もろみに着色した甘酒を添加する工程を有する。【選択図】図1

Description

本発明は着色清酒の製造方法に関する。詳しくは、香味に優れ、かつ、鮮やかに着色する高品質な着色清酒が製造可能であると共に、既存の設備や製造工程をそのまま利用して製造が可能な着色清酒の製造方法に係るものである。
近年、消費者の嗜好が多様化しており、酒類において、色素を含有した酒類、いわゆる着色酒類が販売されており、特にリキュール類では様々な色のものが販売されている。
こうしたなか、清酒においても嗜好の多様化に対応するために、従来とは異なる色の清酒である着色清酒が製造されている。着色清酒を製造する場合、酒税法上の制約により、色素成分を添加することができないため、米麹、酵母、または、原料米といった製造原料に由来する色素を利用している。
より詳しくは、製造原料の一部を、酒税法上使用が可能であり、かつ、色素を含有する原料に替えて、着色清酒を製造する方法が提案されている。
こうした着色清酒の製造方法として、原料米の一部に、赤米または紫黒米等の有色米を用いて、有色米に由来する色素を用いて、清酒を着色する製造方法が存在する(例えば、特許文献1参照)。
ここで、特許文献1に記載の着色清酒の製造方法は、麹米として精米された白米を使用し、掛米として無精米の紫黒米を使用して、通常の清酒製造法に準じ製造することにより、無精米の紫黒米由来のアントシアニン系色素により着色した清酒を得る方法となっている。
この特許文献1に記載の着色清酒の製造方法では、もろみ作りに用いる掛米として、無精米の紫黒米を使用し、紫黒米の糠に含まれるアントシアニン系色素を、発酵中のもろみの液部に移行させ、赤紫色に呈色した清酒を製造する。
また、その他の従前の着色清酒の製造方法では、酵母として、赤色色素を生産可能な赤色酵母を利用する方法や、清酒製造に一般的に用いられる黄麹と共に、赤色色素を生産する紅麹菌を用いる方法等も用いられている。
特開2000-60528号公報
しかしながら、特許文献1に記載の着色清酒の製造方法では、もろみの発酵工程の初期段階から、無精米の紫黒米が添加されることで、以下のような不具合が生じる。
まず、発酵工程の初期段階から有色米が添加されることで、有色米に含まれる糠と、もろみとの接触期間が長くなり、有色米の糠部に由来する不快な糠臭が、清酒に移行しやすい問題があった。
より詳細には、有色米に含まれる糠部の油分がアルコールにより溶出する、または、糠部の油分が分解されることで、清酒中に脂肪酸(例えば、パルミチン酸、オレイン酸、リノール酸等)が増加することとなる。これらの脂肪酸や糠部の油分は、酒の香味に悪影響を及ぼしてしまう。
また、有色米の糠と、清酒またはアルコールの接触期間が長くなると、脂肪酸や糠部の油分あるいはアミノ酸、ビタミン類の溶出量が増え、これに伴い、清酒全体の色が黄色っぽくなり、本来得たいはずの、鮮やかな赤色や赤紫色に清酒を呈色させることが困難となる。
また、赤色酵母を利用する方法では、酵母の菌体外への色素の移行が小さく、呈色が不充分となることや、酵母の発酵力が弱く、低アルコールの清酒となる傾向が多かった。
また、紅麹菌を用いる方法では、製麹が特殊な条件になることや、紅麹菌のみでは清酒製造における各種分解酵素の力価が弱く、通常の麹菌(黄麹、白麹または黒麹)の併用が必要なことから、製造条件が複雑になる問題があった。
本発明は、以上の点に鑑みて創案されたものであり、香味に優れ、かつ、鮮やかに着色する高品質な着色清酒が製造可能であると共に、既存の設備や製造工程をそのまま利用して製造が可能な着色清酒の製造方法を提供することを目的とする。
上述した目的を達成するために、本発明の着色清酒の製造方法は、少なくとも、精米した白米を蒸して製造した蒸米、または、前記蒸米をα化したα米と、前記蒸米に種麹を付着させて製造した麹、または、前記麹を乾燥させた乾燥麹と、水と、酵母とを混ぜ合わせて発酵させ、もろみを仕込むと共に、所定の期間、前記もろみを発酵させる発酵工程と、有色米を蒸して製造した有色米蒸米と、前記麹、前記乾燥麹または酵素剤の少なくともいずれか1つと、水とを混ぜ合わせて、前記有色米蒸米を糖化させ、甘酒を製造する甘酒製造工程と、前記発酵工程における前記もろみの最終の仕込みから、前記もろみを固液分離する上槽までの間の期間において、同期間中の半分より後のタイミングで、前記もろみに前記甘酒を添加する甘酒添加工程と、前記甘酒添加工程の後、前記もろみの上槽を行うと共に、清澄化する清澄化工程とを備える。
ここで、発酵工程で、精米した白米を蒸して製造した蒸米、または、蒸米をα化したα米と、蒸米に種麹を付着させて製造した麹、または、麹を乾燥させた乾燥麹と、水と、酵母とを混ぜ合わせて発酵させ、もろみを仕込むと共に、所定の期間、もろみを発酵させることによって、精米した白米を原料として、もろみを仕込み、これを発酵させることができる。即ち、もろみの仕込み及び発酵の初期の段階から、有色米の糠部が含まれることなく、清酒を製造することが可能となる。また、本工程は、着色していない、通常の清酒の製造工程の一部を構成するものであり、既存の製造設備や、既存の製造方法をそのまま利用することができる。
また、甘酒製造工程で、有色米を蒸して製造した有色米蒸米と、麹、乾燥麹または酵素剤の少なくともいずれか1つと、水とを混ぜ合わせて、有色米蒸米を糖化させ、甘酒を製造することによって、有色米に含まれる色素で着色した甘酒を製造することができる。また、有色米は、例えば、紫黒米であれば糠部にアントシアニン系の色素が、赤米であれば糠部にタンニン系の色素がそれぞれ含まれるため、各色素に由来する赤紫色または赤色を、甘酒に付すことが可能となる。
また、甘酒添加工程が、発酵工程におけるもろみの最終の仕込みから、もろみを固液分離する上槽までの間の期間において、同期間中の半分より後のタイミングで、もろみに甘酒を添加することによって、もろみの液部と、甘酒の液部が混ざり、甘酒の液部に含まれる色素を、もろみの液部に移行させることができる。即ち、甘酒由来の色で、清酒を着色することが可能となる。また、もろみの最終の仕込みから、もろみを固液分離する上槽までの間の期間中の、半分より後のタイミングでもろみに甘酒を添加することによって、甘酒に含まれる有色米の糠部と、もろみまたはアルコールとが接触する期間を短くすることができる。これにより、有色米の糠部に由来する不快な糠臭の、もろみの液部への移行を低減できる。また、発酵工程の初期から、有色米の糠部が添加される態様と比べて、糠部に由来する脂肪酸や、糠部の油分の含有量を少なくすることができ、着色清酒の香味を良好なものにできる。さらに、脂肪酸や糠部の油分あるいはアミノ酸、ビタミン類の溶出を低減できることにより、着色清酒の発色を鮮やかにすることができる。また、甘酒の添加が、発酵工程の後半の期間中になるため、もろみの発酵具合や、上槽のタイミングにより決まる清酒の酒質設計(アルコール度数、酸度、日本酒度)において、甘酒添加による変化を制御することができ、任意の酒質設計が行いやすくなる。
なお、ここでいう、もろみの最終の仕込みとは、例えば、二段仕込みにおける二段目、または、三段仕込みにおける三段目だけでなく、一段で仕込み(1回で原料を仕込む)をする際の仕込みも含まれている。
また、清澄化工程で、甘酒添加工程の後、もろみの上槽を行うと共に、清澄化することによって、発酵させたもろみを固液分離して、もろみの液部を得て、清澄化することにより、混濁物質等を除去した着色清酒を製造することができる。
また、上述した目的を達成するために、本発明の着色清酒の製造方法は、少なくとも、精米した白米を蒸して製造した蒸米、または、前記蒸米をα化したα米と、前記蒸米に種麹を付着させて製造した麹、または、前記麹を乾燥させた乾燥麹と、水と、酵母とを混ぜ合わせて発酵させ、もろみを仕込むと共に、所定の期間、前記もろみを発酵させる発酵工程と、有色米を蒸して製造した有色米蒸米と、前記麹、前記乾燥麹または酵素剤の少なくともいずれか1つと、水とを混ぜ合わせて、前記有色米蒸米を糖化させ、甘酒を製造する甘酒製造工程と、前記発酵工程の前記もろみの最終の仕込みから、前記もろみを固液分離する上槽までの間の期間において、同期間中の半分より後のタイミングで、前記もろみに前記甘酒を添加する甘酒添加工程と、前記甘酒添加工程の後、前記もろみの上槽を行うと共に、清澄化する清澄化工程と、前記清澄化工程を経て得られた清酒に対して、所定の炭酸ガス溶解装置を用いて、炭酸ガスを溶解させて瓶詰する工程である、または、前記発酵工程で、前記清澄化工程の前に、前記もろみの一部を抜き取り、前記清澄化工程を経て得られた清酒と前記もろみの一部を混合して瓶詰し、または、酵母を含んだ上槽後の清酒を瓶詰し、瓶内で発酵させて、炭酸ガスを溶解させる工程である、発泡性付与工程とを備える。
ここで、甘酒製造工程で、有色米を蒸して製造した有色米蒸米と、麹、乾燥麹または酵素剤の少なくともいずれか1つと、水とを混ぜ合わせて、有色米蒸米を糖化させ、甘酒を製造することによって、有色米に含まれる色素で着色した甘酒を製造することができる。
また、甘酒添加工程が、発酵工程におけるもろみの最終の仕込みから、もろみを固液分離する上槽までの間の期間において、同期間中の半分より後のタイミングで、もろみに甘酒を添加することによって、もろみの液部と、甘酒の液部が混ざり、甘酒の液部に含まれる色素を、もろみの液部に移行させることができる。即ち、甘酒由来の色で、清酒を着色することが可能となる。また、もろみの最終の仕込みから、もろみを固液分離する上槽までの間の期間中の、半分より後のタイミングでもろみに甘酒を添加することによって、甘酒に含まれる有色米の糠部と、もろみまたはアルコールとが接触する期間を短くすることができる。これにより、有色米の糠部に由来する不快な糠臭の、もろみの液部への移行を低減できる。また、発酵工程の初期から、有色米の糠部が添加される態様と比べて、糠部に由来する脂肪酸や、糠部の油分の含有量を少なくすることができ、着色清酒の香味を良好なものにできる。さらに、脂肪酸や糠部の油分あるいはアミノ酸、ビタミン類の溶出を低減できることにより、着色清酒の発色を鮮やかにすることができる。また、甘酒の添加が、発酵工程の後半の期間中になるため、もろみの発酵具合や、上槽のタイミングにより決まる清酒の酒質設計(アルコール度数、酸度、日本酒度)において、甘酒添加による変化を制御することができ、任意の酒質設計が行いやすくなる。
また、甘酒添加工程で、もろみに甘酒を添加することによって、発酵中のもろみに甘酒の糖分を付与することができる。このことは、後の工程である、瓶内での発酵を伴う発泡性付与工程において、次のような利点となる。まず、従前の、瓶内での発酵を伴う発泡性清酒を製造する方法では、発泡を生じる瓶内での発酵に利用する糖分を残すため、もろみの上槽のタイミングを早めなければならず、発酵工程で、もろみのアルコール度数を、目標の数値まで充分に高められないことがあった。一方、本発明では、発酵中のもろみに甘酒を添加することで、甘酒由来の糖分を発酵に利用可能となる。そのため、もろみの上槽のタイミングを早めることなく、上槽を行うことが可能となる。この結果、発酵工程でもろみのアルコール度数を高めやすく、任意の酒質設計が行いやすくなる。
また、発泡性付与工程が、清澄化工程を経て得られた清酒に対して、所定の炭酸ガス溶解装置を用いて、炭酸ガスを溶解させて瓶詰する工程であることによって、発泡性を有する着色清酒とすることができる。
また、発泡性付与工程が、発酵工程で、清澄化工程の前に、もろみの一部を抜き取り、清澄化工程を経て得られた清酒ともろみの一部を混合して瓶詰し、瓶内で発酵させて、炭酸ガスを溶解させる工程であることによって、発泡性を有する着色清酒とすることができる。また、上述したように、発泡を生じる、瓶内でのもろみの発酵において、甘酒由来の糖分を発酵に利用可能となる。
また、発泡性付与工程が、酵母を含んだ上槽後の清酒を瓶詰し、瓶内で発酵させて、炭酸ガスを溶解させる工程であることによって、発泡性を有する着色清酒とすることができる。また、上述したように、発泡を生じる、瓶内でのもろみの発酵において、甘酒由来の糖分を発酵に利用可能となる。
また、ガスクロマトグラフ分析において、白米のみを用いて製造したコントロール清酒における、リノール酸由来のピーク面積値を1.00とした際に、清澄化工程を経て得られた着色清酒における、リノール酸由来のピーク面積値が、1.00~1.50の範囲内である場合には、掛米として有色米を用いる着色清酒の製造方法と比べて、リノール酸の量が少ない着色清酒とすることができる。
なお、ここでいう「コントロール清酒」とは、白米のみを用いて、本発明の工程のうち、甘酒製造工程及び甘酒添加工程を除いて、その他の工程は同様に行って製造した清酒のことを意味する。
また、ガスクロマトグラフ分析において、コントロール清酒における、オレイン酸由来のピーク面積値を1.00とした際に、清澄化工程を経て得られた着色清酒における、オレイン酸由来のピーク面積値が、0.90~1.50の範囲内である場合には、掛米として有色米を用いる着色清酒の製造方法と比べて、オレイン酸の量が少ない着色清酒とすることができる。
また、甘酒添加工程は、上槽の1~15日前の間に、もろみに甘酒を添加する場合には、発酵工程の全期間の後半、特に、もろみの末期に、甘酒を添加するものとなる。この場合、もろみの発酵が進行しており、アルコールや日本酒度の変動が少なく、これらの数値が安定した時期に、甘酒を添加することができる。これにより、より一層、清酒の酒質設計において、甘酒添加による変化を制御することができ、任意の酒質設計が行いやすくなる。
また、発酵工程におけるもろみの仕込みが三段仕込みであり、甘酒添加工程が、もろみに対する四段目の仕込みとなる場合には、着色していない、通常の清酒の製造工程における四段仕込みと同じ工程で、もろみに着色した甘酒を添加可能となる。即ち、既存の製造設備や、既存の製造方法をそのまま利用することができる。
本発明に係る着色清酒の製造方法は、香味に優れ、かつ、鮮やかに着色する高品質な着色清酒が製造可能であると共に、既存の設備や製造工程をそのまま利用して製造が可能なものとなっている。
本発明の第1の実施の形態における着色清酒の製造方法の工程の概略図である。 着色した甘酒をもろみに添加するタイミングと、もろみの発酵に伴う各成分の濃度変化を示す概略図である。 本発明の第2の実施の形態における発泡性を有する着色清酒の製造方法の工程の概略図である。 比較例1の清酒を試料とした分析結果を示すクロマトグラムである。 比較例1の清酒に米由来の糠を浸漬させたものを試料とした分析結果を示すクロマトグラムである。 比較例2の清酒を試料とした分析結果を示すクロマトグラムである。 実施例1の清酒を試料とした分析結果を示すクロマトグラムである。 比較例3の着色清酒(8カ月保管品)を例に、分光透過率のグラフの見方を示す図である。 (a)は、製造直後の実施例2と、比較例1、比較例3及び比較例4の試料の測定結果のグラフであり、(b)は、8カ月保管後の実施例2と、比較例1、比較例3及び比較例4の試料の測定結果のグラフである。 (a)は、比較例1の製造直後(上のグラフ)及び8カ月保管後(下のグラフ)の試料の測定結果のグラフであり、(b)は、比較例3の製造直後(上のグラフ)及び8カ月保管後(下のグラフ)の試料の測定結果のグラフである。 (a)は、比較例4の製造直後(上のグラフ)及び8カ月保管後(下のグラフ)の試料の測定結果のグラフであり、(b)は、実施例2の製造直後(波長380nm~480nmで上のグラフ)及び8カ月保管後(波長380nm~480nmで下のグラフ)の試料の測定結果のグラフである。
以下、本発明の実施の形態(以下、「実施の形態」と称する)について図面を参照しながら内容を説明し、本発明の理解に供する。本発明を適用した着色清酒の製造方法の一例である清酒の製造方法における製造工程について説明する。
なお、以下に示す清酒の製造方法は本発明の一例であり、本発明の内容がこれに限定されるものではない。
[本発明の第1の実施の形態]
本発明の第1の実施の形態である着色清酒の製造方法は、有色米を蒸して製造した有色米蒸米を糖化させ、甘酒を製造すること、及び、有色米由来の着色した甘酒を、発酵工程におけるもろみの最終の仕込みから、もろみを固液分離する上槽までの間の期間において、同期間中の半分より後のタイミングで、もろみに着色した甘酒を添加することに特徴がある。
図1に示すように、本発明の第1の実施の形態である着色清酒の製造方法は、以下の工程を有する。
工程1(S1):甘酒製造用の原料処理工程。
工程2(S2):麹製造用の原料処理工程。
工程3(S3):発酵工程における三段仕込みのための原料処理工程。
工程4(S4):麹を作るための製麹工程。
工程5(S5):四段仕込みでの発酵工程
工程6(S6):四段目の仕込みに用いる甘酒の製造工程。
工程7(S7):着色した甘酒をもろみに添加する工程。
工程8(S8):発酵工程を経たもろみを上槽して、清澄化する工程。
工程9(S9):清澄化した着色清酒を殺菌・瓶詰する工程。
工程1(S1)では、後の工程6(S6)で製造する甘酒の原料となる蒸米を製造する処理を行う。ここでは、有色米を原料として、洗米、浸漬、水切、及び、蒸煮を行い、有色米由来の蒸米を製造する。
有色米は、精米されておらず、紫黒米であれば糠部にアントシアニン系の色素が、赤米であれば糠部にタンニン系の色素がそれぞれ含まれている。
また、工程1(S1)では、有色米のみを原料とするだけでなく、これらの有色米と共に、精米した白米を含めて、甘酒の原料となる蒸米を製造することもできる。
工程2(S2)では、後の工程4(S4)で製造する麹の原料となる蒸米を製造する処理を行う。ここでは、精米した白米を原料として、洗米、浸漬、水切、蒸煮、及び、放冷を行い、白米由来の蒸米を製造する。
工程3(S3)では、後の工程5(S5)の発酵工程で、三段仕込みを行う際の原料となる蒸米を製造する処理を行う。ここでは、精米した白米を原料として、洗米、浸漬、水切、蒸煮、及び、放冷を行い、白米由来の蒸米を製造する。
なお、工程1(S1)~工程3(S3)における蒸米の製造は、通常の清酒製造法に準じ製造することができる。また、工程1(S1)、工程3(S3)で使用する蒸米の代わりに、白米をα化したα米を用いることもできる。
工程4(S4)では、後の工程5(S5)の発酵工程で、三段仕込みを行う際に用いる麹の製造を行う。工程4(S4)では、工程2(S2)で製造した白米由来の蒸米に、種麹を混ぜ込み、蒸米に種麹を付着させて麹を作る。なお、工程4(S4)の製麹工程は、通常の清酒製造法に準じ製造することができる。
工程5(S5)では、蒸米、麹、水、酵母を混ぜ合わせ、もろみを造ると共に、もろみを発酵させ、アルコールを製造する。また、工程5(S5)では、蒸米、麹、水、酵母の原料の他に、通常の清酒製造法と同様に、酵素剤を添加することができる。
また、工程5(S5)の前半では、原料を3回に分けて投入し、もろみを造る三段仕込みを行う。工程5(S5)の後半では、最終の仕込みから一定期間かけて、目的の酒質(アルコール度、ボーメ・日本酒度、酸度・アミノ酸度)となるように、もろみの発酵を進める。また、工程5(S5)の後半では、工程6(S6)で製造した着色した甘酒をもろみに添加する。工程5(S5)の詳細な説明の前に、工程6(S6)の内容を説明する。
工程6(S6)では、工程1(S1)で製造した有色米由来の蒸米と、水と、麹を混ぜて、撹拌し、一晩程度かけて甘酒を製造する。工程6(S6)では、麹由来の酵素を介して蒸米に含まれるデンプンが糖化され、甘味のある甘酒が製造される。
また、工程6(S6)では、有色米由来の蒸米に、色素を有する糠部が含まれるため、有色米の糠部の色素を、甘酒の液部に移行させ、着色した甘酒を製造することができる。なお、工程6(S6)の甘酒の製造工程は、既知の甘酒の製法を用いることができる。また、工程6(S6)では、麹の代わりに糖化酵素を用いることもできる。
工程5(S5)の前半では、工程4(S4)で製造した麹と水を混合したものに酵母を添加し、培養することで酒母を調製する。このとき、雑菌汚染の防止のために乳酸を添加してもよい。また、酒母に対して、工程4(S4)で製造した麹(麹米)、工程3(S3)で製造した蒸米(掛米)、及び、水を、三回に分けて仕込み(三段仕込み)、もろみを造り、本発酵させる。
また、三段仕込みでは、初添(添)、仲添(仲)、留添(留)の三段階に分けて原料を入れる仕込みを行う。三段仕込みは、通常4日間をかけて行うが、1日目の初添の翌日に、1日休み(踊り)を入れ、3日目に仲添、4日目に留添の仕込みを行う。三段階に分けて仕込みを行うことで、酵母の増殖、酸の生成及び汚染菌の繁殖を制御する。
また、4日間の三段仕込みの工程が終わった後は、温度を調節しながら、もろみを発酵させていく。発酵工程では、最終の仕込みである留添から、発酵を終えたもろみを固液分離する上槽まで、25~40日程度もろみを発酵させる。なお、工程5(S5)の三段仕込みは、通常の清酒製造法に準じて行うことが可能である。
また、発酵工程の後半では、留添から上槽までの期間の半分より後のタイミングで、工程7(S7)として、工程6(S6)で製造した着色した甘酒を、発酵中のもろみに添加する。即ち、例えば、留添から上槽までの期間が30日間であれば、上槽の15日前より後のタイミング(後半の15日間のいずれかの時期)で、着色した甘酒を添加することとなる。
工程7(S7)で、もろみに着色した甘酒を添加すると、甘酒の液部と、もろみの液部が混ざり、後に清酒となるもろみの液部が有色米由来の色素で着色され、着色した液部とすることができる。
また、工程7(S7)で、留添から上槽までの期間の半分より後のタイミングで、着色した甘酒を、発酵中のもろみに添加することで、甘酒に含まれる有色米の糠部と、もろみまたはアルコールとが接触する期間を短くすることができる。
これにより、有色米の糠部に由来する不快な糠臭の、もろみの液部への移行を低減できる。また、発酵工程の初期から、有色米の糠部が添加される態様と比べて、糠部に由来する脂肪酸や、糠部の油分の含有量を少なくすることができ、着色清酒の香味を良好なものにできる。さらに、脂肪酸や糠部の油分あるいはアミノ酸、ビタミン類の溶出を低減できることにより、着色清酒の発色を鮮やかにすることができる。
また、本発明の第1の実施の形態においては、上槽の1~15日前の間に、着色した甘酒を、発酵中のもろみに添加することが好ましい。この上槽の1~15日前の範囲であれば、発酵が充分に進んだ、もろみの末期に甘酒を添加することになる。
この場合、もろみの発酵が進行しており、アルコールや日本酒度の変動が少なく、これらの数値が安定した時期(図2参照)に、甘酒を添加することになるため、清酒の酒質設計において甘酒添加による変化を制御することができ、任意の酒質設計が行いやすくなる。
また、発酵工程で、三段仕込みの後、甘酒を添加する工程は、もろみに対する四段目の仕込みとなる。即ち、通常の清酒の製造工程における四段仕込みとして、もろみに、着色した甘酒を添加することができる。
工程8(S8)では、発酵工程を経たもろみを上槽して、清澄化を行う。工程8(S8)では、まず、発酵後のもろみを遠心分離や圧搾機等で、清酒と酒粕に固液分離する。
また、工程8(S8)では、清澄化の工程として、上槽したての清酒に含まれる、未消化の米粒破片や酵母、麹菌菌糸等の微細な浮遊物を沈殿させるため、タンク内で数日程度、静置する澱下げを行う。また、澱下げした清酒をろ過する。
また、工程8(S8)では、清澄化のために、澱下げ剤や活性炭等を使用して、清酒を清澄化することも可能である。
工程9(S9)では、ろ過した清酒に火入れ(加熱操作)して、殺菌と残存酵素の不活化を行い、原酒が製造される。原酒は貯蔵され、割り水や再度の火入れ等を経て瓶詰され、製品の清酒となる。
なお、工程8(S8)~工程9(S9)における清澄化及び火入れ等は、通常の清酒製造法に準じて行うことが可能である。
工程9(S9)で製造された原酒は、着色した甘酒から移行した色素が移行することで、鮮やかに呈色した、着色清酒となる。
また、本発明の第1の実施の形態で製造した着色清酒は、白米のみを用いて製造したコントロールの清酒を基準として、リノール酸及びオレイン酸の含有量が、一定の量に抑えられた清酒とすることができる。即ち、もろみ作りに用いる掛米として有色米を用いる、従前の着色清酒の製造方法の清酒と比べて、脂肪酸(リノール酸及びオレイン酸)の含有量の少ない清酒にすることができる。
具体的には、ガスクロマトグラフ分析において、白米のみを用いて製造したコントロールの清酒を基準として、コントロールの清酒における、リノール酸由来のピーク面積値を1.00とした際に、本発明の第1の実施の形態で製造した着色清酒は、リノール酸由来のピーク面積値が、1.00~1.50の範囲内となり、掛米として有色米を用いる着色清酒の製造方法と比べて、リノール酸の量が少ない着色清酒とすることができる。
また、ガスクロマトグラフ分析において、白米のみを用いて製造したコントロールの清酒を基準として、コントロールの清酒における、オレイン酸由来のピーク面積値を1.00とした際に、本発明の第1の実施の形態で製造した着色清酒は、オレイン酸由来のピーク面積値が、0.90~1.50の範囲内となり、掛米として有色米を用いる着色清酒の製造方法と比べて、オレイン酸の量が少ない着色清酒とすることができる。
また、工程5(S5)の発酵工程では、必ずしも、三段仕込みで、もろみの仕込みが行われる必要はない。製造する清酒の製造量、種類、原料等に応じて、全ての原料を1回で仕込む態様や、二段仕込みを行う態様であってもよい。また、本発明では、着色した甘酒をもろみに添加する際の「最終の仕込みから上槽までの期間」での「最終の仕込み」とは、全ての原料を1回で仕込む態様では、1回の仕込みが「最終の仕込み」となる。また、二段仕込み以上の、複数回の仕込みを行う態様では、複数回の最後に行う仕込みが「最終の仕込み」となる。
また、本発明の第1の実施の形態での着色清酒の製造方法では、通常の清酒製造と同様に、麹歩合、汲水歩合、使用酵母、発酵温度、醸造期間は任意に設定することが可能である。また、紫黒米または赤米の使用量、甘酒製造における麹歩合、汲水歩合についても任意に設定することができる。
以上で説明した本発明の第1の実施の形態では、有色米の糠部と、清酒またはアルコールの接触期間を短くでき、酒の香味が良好な着色清酒を製造することができる。また、鮮やかな着色清酒を製造することができる。
また、本発明の第1の実施の形態では、大部分の工程を、通常の清酒製造法に準じて行うことができ、既存の設備や製造工程をそのまま利用して製造が可能な製造方法となっている。
[本発明の第2の実施の形態]
続いて、本発明の第2の実施の形態である発泡性を有する着色清酒の製造方法について、以下説明する。以下に示す本発明の第2の実施の形態では、製造工程の大部分は、上述した本発明の第1の実施の形態と共通しており、異なる点は、清澄化した後、清酒に対して、人工的に、または、瓶内でもろみを再発酵させ、炭酸ガスを溶解させて発泡性を付与する点にある。また、以下では、本発明の第1の実施の形態と重複する工程については説明を省略し、異なる工程について説明を行う。
図3に示すように、本発明の第2の実施の形態である発泡性を有する着色清酒の製造方法は、以下の工程を有する。
工程1(S1):甘酒製造用の原料処理工程。
工程2(S2):麹製造用の原料処理工程。
工程3(S3):発酵工程における三段仕込みのための原料処理工程。
工程4(S4):麹を作るための製麹工程。
工程5(S5):四段仕込みでの発酵工程
工程6(S6):四段目の仕込みに用いる甘酒の製造工程。
工程7(S7):着色した甘酒をもろみに添加する工程。
工程8(S8):発酵工程を経たもろみを上槽して、清澄化する工程。
工程9(S9):清澄化した着色清酒を殺菌・瓶詰する工程。
工程10(S10):殺菌して瓶詰した清酒に、炭酸ガス溶解装置を用いて炭酸ガスを封入する工程。
工程11(S11):発酵工程に由来する酵母を含むもろみ、または、清酒と上槽後の清酒を混合して、混合物を瓶内で発酵させる工程。
本発明の第2の実施の形態では、工程10(S10)の内容、または、工程5(S5)の途中から進む工程11(S11)の内容が、上述した本発明の第1の実施の形態の内容と相違している。工程10(S10)の内容、または、工程5(S5)の途中から進む工程11(S11)の内容は、着色清酒に発泡性を付与する工程であり、いずれかの工程を採用することができる。
工程10(S10)は、工程9(S9)で、ろ過した清酒に火入れして瓶詰した清酒に、炭酸ガス溶解装置を介して、清酒に、人工的に炭酸ガスを溶解させて、発泡性の清酒とする工程である。
この工程10(S10)では、既知の炭酸ガス溶解装置(カーボネーター)を用いることができ、通常の発泡性の清酒の製造法に準じて行うことが可能である。工程10(S10)を経て、発泡性を有する着色清酒を製造することができる。
また、工程10(S10)の代わりに、工程11(S11)を介して、清酒に発泡性を付与することができる。この場合、工程5(S5)の発酵工程の後半に、発酵工程に由来する酵母を含むもろみ、または、清酒と、発酵工程を経たもろみを上槽して得られた清酒を添加・混合して瓶詰し、瓶内でもろみを再度、発酵させる(瓶内二次発酵)。
工程11(S11)では、一定の期間が経過する、または、一定のガスボリュームとなる時点まで瓶内発酵を継続して行い、その後、澱引きまたは火入れを行い、発泡性を有する着色清酒の製品とすることができる。
また、工程11(S11)における瓶内二次発酵では、工程7(S7)でもろみに添加された着色した甘酒の糖分(グルコース等の分解糖)を、もろみの発酵に利用できる。これにより、工程11(S11)では、糖分が枯渇することなく、もろみの発酵が進行し、発酵により生じる炭酸ガスを清酒に溶解させ、発泡性の清酒とすることができる。
即ち、従前の、瓶内での二次発酵を伴う発泡性清酒を製造する方法のように、二次発酵に利用する糖分を残すため、もろみの上槽のタイミングを早める必要がなくなる。そのため、本発明の方法では、もろみの発酵を充分に進めた上で、もろみの上槽を行うことができる。この結果、発酵工程でもろみのアルコール度数を高めやすく、任意の酒質設計が行いやすくなる。
また、工程7(S7)でもろみに添加する甘酒の量を調製することで、工程11(S11)の二次発酵に利用する糖分量を調整することが可能となり、清酒中の炭酸ガスが、所望のガス圧になるように制御することができる。
また、本発明の第2の実施の形態での発泡性を有する着色清酒の製造方法では、必ずしも、工程9(S9)の殺菌の工程が、工程10(S10)または工程11(S11)の前に行われる必要はない。例えば、先に工程10(S10)の清酒に炭酸ガス溶解装置を用いて炭酸ガスを封入する工程を行い、その後に、工程9(S9)の着色清酒を殺菌・瓶詰する工程を行うこともできる。また、先に、工程11(S11)の発酵工程に由来する酵母を含むもろみ、または、清酒と上槽後の清酒を混合して、混合物を瓶内で発酵させる工程を行い、その後に、工程9(S9)の着色清酒を殺菌・瓶詰する工程を行うこともできる。さらに、工程9(S9)と、工程10(S10)を順番に行い、その後再度、2回目の工程9(S9)の着色清酒を殺菌・瓶詰する工程を行うこともできる。
また、本発明の第2の実施の形態での発泡性を有する着色清酒の製造方法では、通常の清酒製造と同様に、麹歩合、汲水歩合、使用酵母、発酵温度、醸造期間は任意に設定することが可能である。また、有色米の使用量、甘酒製造における麹歩合、汲水歩合についても任意に設定することができる。さらに、発泡性を付与する工程では、炭酸ガス溶解装置を用いた炭酸ガスの封入や、瓶内での二次発酵の条件を任意に設定することができる。
以上で説明した本発明の第2の実施の形態では、有色米の糠部と、清酒またはアルコールの接触期間を短くでき、酒の香味が良好な発泡性の着色清酒を製造することができる。また、鮮やかに呈色した発泡性を有する着色清酒を製造することができる。
また、本発明の第2の実施の形態では、大部分の工程を、通常の清酒製造法に準じて行うことができ、既存の設備や製造工程をそのまま利用して製造が可能な製造方法となっている。
以上のとおり、本発明に係る着色清酒の製造方法は、香味に優れ、かつ、鮮やかに着色する高品質な着色清酒が製造可能であると共に、既存の設備や製造工程をそのまま利用して製造が可能なものとなっている。
以下、本発明の実施例を説明する。
本発明を適用した着色清酒の製造方法の一例である実施例及び比較例で着色清酒を製造して、以下の評価を行った。
(1)実施例及び比較例
以下の内容の清酒仕込み(小仕込)を行った。仕込み配合は、総米100g、汲水歩合130%、麹歩合20%とした。α米(徳島製麹(株)製)、清酒用乾燥麹(黄麹;徳島製麹(株)製)と水道水を用い、全量を1回で仕込んだ。酵母は、協会9号酵母を、麹汁培地で培養したものを用いた。調製の際に、雑菌汚染防止のために乳酸を添加した。もろみは20℃のインキュベータで20~30日発酵させた。もろみの発酵の終了後、遠心分離にて固液分離し、清酒を製造した。なお、麹汁培地とは、麹の糖化液を濾過したもので、麹1に対して水4を入れて、60℃で一晩静置し、これを濾過し、加熱滅菌したものである。
上記の仕込み内容により、α米、麹米、及び、掛米に、白米のみ(紫黒米を含まない)を使用して製造した清酒を、比較例1とした。また、α米及び麹米に白米を使用し、掛米の一部に紫黒米を使用して製造した清酒を、比較例2とした。
また、α米、麹米、及び、掛米に、白米のみ(紫黒米を含まない)を使用しもろみを造ると共に、麹米に白米を使用し、かつ、掛米に紫黒米を使用して製造した甘酒を、発酵中のもろみ(発酵:20日目)に添加して、製造した清酒を、実施例1とした。実施例1では、清酒用乾燥麹(黄麹:徳島製麹(株)製)と、破砕した紫黒米(玄米)を用い、洗米・吸水・蒸煮した紫黒米を用い、原料に対して、1.6倍量の水を加え、60℃のインキュベータで一昼夜(約22時間)糖化し、甘酒を製造した。もろみに甘酒を添加して、翌日、遠心分離にて固液分離し、清酒を製造した。
実施例1と、比較例1及び比較例2における仕込み配合は、下記の表1のとおりである。なお、比較例2及び実施例1における紫黒米の使用量は、全原料(米)の重量比10%とした。
(表1)
Figure 0007249609000002
(2)脂肪酸の分析
上記の実施例1と、比較例1及び比較例2の清酒を用いて、ガスクロマトグラフによる脂肪酸の分析を行った。脂肪酸の分析の詳細は以下のとおりである。
脂肪酸の分析では、脂肪酸メチル化キット(ナカライテスク(株)製)及びメチル化脂肪酸精製キット(ナカライテスク(株)製)を用いた。試料は、実施例1の清酒、比較例1の清酒、比較例1の清酒に米由来の糠(0.5g)を浸漬させたもの、比較例2の清酒とした。試料3mlを凍結乾燥機にて乾燥濃縮し、このサンプルに対して上記各キットの定法に従って、脂肪酸のメチル化、精製を行った。得られた3mlの精製された脂肪酸メチル生成物を、真空乾燥機にて乾燥濃縮し、これを100μLのヘキサンに溶解し、ガスクロマトグラフにより分析を行った。
ガスクロマトグラフの分析条件は以下のとおりである。
クロマトグラフシステム:Agilent 7890B(Agilent 7693A (ALS))
カラム:J&W Scientific DB-WAX 30m×0.25mm×0.25μm
オーブン:50℃、1min→200℃(25℃/min)→250℃(3℃/min)、5min
検出器:FID(280℃)
注入口:3μL、Split 50:1、250℃
キャリアガス:He、Constant Pressure 53kPa
図4は比較例1の清酒を試料とした分析結果を示すクロマトグラムであり、図5は比較例1の清酒に米由来の糠を浸漬させたものを試料とした分析結果を示すクロマトグラムであり、図6は比較例2の清酒を試料とした分析結果を示すクロマトグラムであり、図7は実施例1の清酒を試料とした分析結果を示すクロマトグラムである。
原料に紫黒米が含まれない通常の清酒(比較例1)と、通常の清酒に米由来の糠を浸漬させた試料の分析結果を比較すると(図4及び図5参照)、米由来の糠が含まれることで、各種脂肪酸の大きなピークが確認された。なお、図4乃至図7では、符号P1がリノール酸に由来するピーク、符号P2がオレイン酸に由来するピークを示している。
また、比較例2と、実施例1の試料の分析結果を比較すると(図6及び図7参照)、比較例2の結果に比べて、実施例1の方が、リノール酸及びオレイン酸のピークが小さくなっていることが確認された。
また、原料に紫黒米が含まれない通常の清酒(比較例1)のクロマトグラム(図4参照)におけるリノール酸由来のピーク面積値を1.00とし、比較例2と実施例1のそれぞれのクロマトグラム(図6または図7)におけるリノール酸由来のピーク面積値を算出すると、以下の表2に示すように、比較例2のリノール酸由来のピーク面積値は2.55であり、実施例1のリノール酸由来のピーク面積値は1.14であった。
また、原料に紫黒米が含まれない通常の清酒(比較例1)のクロマトグラム(図4参照)におけるオレイン酸由来のピーク面積値を1.00とし、比較例2と実施例1のそれぞれのクロマトグラム(図6または図7)におけるオレイン酸由来のピーク面積値を算出すると、以下の表2に示すように、比較例2のオレイン酸由来のピーク面積値は1.76であり、実施例1のオレイン酸由来のピーク面積値は0.93であった。
(表2)
Figure 0007249609000003
即ち、実施例1では、比較例2に比べて、脂肪酸の含有量、特に、リノール酸及びオレイン酸の含有量が少なくなることが明らかとなった。
なお、別ロットで仕込みをした清酒にて、同様の試験を行った場合、実施例1のリノール酸由来のピーク面積値は、1.00~1.50の範囲内となる結果となった。また、実施例1のオレイン酸由来のピーク面積値は、0.90~1.50の範囲内となる結果となった。
ここで、上記の実施例1は、全原料を1回で仕込む態様(一段仕込み)であるが、製造した着色清酒において脂肪酸の含有量を低減できる点では、一段仕込みでも、三段仕込みでも同様である。
即ち、一段仕込みでも三段仕込みでも、着色した甘酒をもろみに添加する前の仕込みでは、白米由来の蒸米やα米を使用するため、甘酒を添加する前の段階では、糠部が除かれた白米由来の原料でもろみが造られ、発酵させることになる。
つまり、一段仕込みでも三段仕込みでも、甘酒が添加されるまでは、もろみ中のアルコールと糠部の接触がなく、甘酒を添加した後の、短い期間のみ、有色米由来の糠部が存在することになるため、いずれの方法においても、製造後の着色清酒における脂肪酸の含有量を低減することができる。
また、上記の実施例1では、有色米として紫黒米を用いたが、紫黒米の代わりに赤米を用いた場合でも、赤米がタンニン系色素を有しており、紫黒米と同様に、着色清酒の製造に利用することが可能である。
続いて、本発明を適用した着色清酒の製造方法の一例である実施例及び比較例で着色清酒を製造して、以下の評価を行った。
(3)実施例及び比較例
上記の実施例1、比較例1及び比較例2の製造と同様の方法で、実施例2、比較例1、比較例3、及び、比較例4について、清酒仕込み(小仕込)を行った。
麹米に白米を使用し、掛米に紫黒米のみ(紫黒米の総米比80%)を使用して製造した清酒を、比較例3とした。また、比較例3と同様の内容で、掛米の一部に紫黒米(紫黒米の総米比5%)を使用して製造した清酒を、比較例4とした。さらに、実施例1と同様の内容で、甘酒を製造する際の掛米に紫黒米のみ(紫黒米の総米比5%)を使用して製造した清酒を、実施例2とした。実施例2と、比較例1、比較例3及び比較例4における仕込み配合は、下記の表3のとおりである。
(表3)
Figure 0007249609000004
(4)色調の測定
上記の実施例2と、比較例1、比較例3及び比較例4における清酒を試料として、色調の確認を行った。着色清酒の製品においては、色調の鮮やかさと、保存安定性が重要となるため、下記試料について、製造直後の色調及び長期保存後の色調を確認した。色調の確認方法の詳細は以下のとおりである。
色調の確認では、分光色彩計(日本電色工業(株)製:SD 6000)を用いて、光路長1cmの石英セルを用いて、可視光波長範囲における分光透過率を測定した。測定機器における測定条件は、以下のとおりである。
測定方法:透過
ジオメトリ:di:0
正反射光処理:SCI
UV:UV IN
光源:D65
測定径:LAV
なお、各試料については、製造直後と、8カ月保管品(4℃保存)での比較を行った。
図8は、比較例3の着色清酒(8カ月保管品)を例に、分光透過率のグラフの見方を示す図である。図9(a)は、製造直後の実施例2と、比較例1、比較例3及び比較例4の試料の測定結果のグラフであり、図9(b)は、8カ月保管後の実施例2と、比較例1、比較例3及び比較例4の試料の測定結果のグラフである。図10(a)は、比較例1の製造直後(上のグラフ)及び8カ月保管後(下のグラフ)の試料の測定結果のグラフである。図10(b)は、比較例3の製造直後(上のグラフ)及び8カ月保管後(下のグラフ)の試料の測定結果のグラフである。図11(a)は、比較例4の製造直後(上のグラフ)及び8カ月保管後(下のグラフ)の試料の測定結果のグラフである。図11(b)は、実施例2の製造直後(波長380nm~480nmで上のグラフ)及び8カ月保管後(波長380nm~480nmで下のグラフ)の試料の測定結果のグラフである。
まず、比較例3及び比較例4の着色清酒は、α米及び麹米に白米を使用し、掛米に紫黒米を使用して製造した清酒であり、従前の着色清酒の製造方法で製造したものとなるが、比較例3は、紫黒米の総米比が80%であり、比較例4の紫黒米の総米比5%よりも紫黒米の含有量が大幅に高められた試料である。即ち、比較例3は、紫黒米由来の赤色を顕著に示すための試料であり、色調の測定での試料の比較は、同一の紫黒米の総米比(5%)である実施例2と比較例4によって行う。
また、図8に示すように、透過光の分光透過率のグラフでは、縦軸を透過率(%)、横軸を波長(nm)として、グラフの縦軸に沿った位置が、上に向かう程、その波長範囲における色が反射され(色が見える)、グラフの縦軸に沿った位置が、下に向かう程、その波長範囲における色が吸収される(色が見えない)ことを示す。
また、グラフの縦軸上の位置が下側に位置する範囲(図8では波長380nmから波長530nmあたりの範囲)と、グラフの縦軸上の位置が上側に位置する範囲(図8では波長680nmから波長780nmあたりの範囲)との、縦軸上での差が大きいほど、呈色した色が濃い(鮮やか)ことを示す。一方、縦軸上での差が小さいほど、呈色した色が薄い(不鮮明)ことを示す。
上記の前提のもと、顕著な赤色を呈する、比較例3の着色清酒(8カ月保管品)のグラフを例とすると、同試料は、赤色または赤紫色(波長680nm以上)に呈色しており、かつ、鮮やかな発色を有していることを示している。
図10(a)に示すように、原料に紫黒米が含まれない通常の清酒(比較例1)では、製造直後及び8カ月保管後の両方の試料で、大部分の可視光の波長範囲(特に波長530nmから780nmの範囲)で、透過率が高く透明であることを示す結果となった。
また、図11(a)及び図11(b)を比較すると、比較例4と実施例2では、実施例2の方が比較例4よりも、黄色の波長範囲(波長580nm付近)の吸収が大きく、かつ、オレンジ(波長630nm付近)より赤み(波長680nm以上)が強くなっていた。また、実施例2の方が比較例4よりも、グラフの縦軸上の位置が下側に位置する範囲と、グラフの縦軸上の位置が上側に位置する範囲との差が大きく、鮮やかな色調を有していた。また、実施例2は、製造直後と8カ月保管後の試料では、グラフの縦軸上の位置の差において、少しなだらかなグラフとなるが、比較例4と比べて、色の鮮やかさが残る結果を示した。
(5)発泡性を有する着色清酒の製造
以下の内容で、発泡性を有する着色清酒の製造を行った。仕込み配合は、総米約1150kg、総汲水歩合140%、麹歩合14%、紫黒米比率5~20%とした。麹米(八鹿酒造(株)自社製造、黄麹)、米(精米歩合50%、五百万石(酒米))、酵母(熊本酵母)と水を用い、三段仕込みを行った。また、清酒製造工程における四段甘酒添加工程として、米(精米歩合50%、五百万石(酒米))、紫黒米を用い、甘酒を製造した。これを、もろみ中(発酵:10~15日目)に添加し、1~5日後に袋吊り(布袋にもろみを入れ自重でろ過)で、固液分離し、清酒とした。また、酵母を含む上槽した清酒(わずかに澱を含む)360~720mlを瓶詰めし、瓶内二次発酵を行った。瓶内二次発酵の期間は約3カ月、または、設計値のガスボリュームとなった時点で終了とし、澱引きを行った。以下、表4に原材料と仕込比率、各工程の期間を示している。
(表4)
Figure 0007249609000005
上記の内容で製造した発泡性を有する着色清酒は、鮮やかな赤色を有すると共に、充分なガス圧の発泡性を有していた。

Claims (6)

  1. 少なくとも、精米した白米を蒸して製造した蒸米、または、前記蒸米をα化したα米と、前記蒸米に種麹を付着させて製造した麹、または、前記麹を乾燥させた乾燥麹と、水と、酵母とを混ぜ合わせて発酵させ、もろみを仕込むと共に、所定の期間、前記もろみを発酵させる発酵工程と、
    有色米を蒸して製造した有色米蒸米と、前記麹、前記乾燥麹または酵素剤の少なくともいずれか1つと、水とを混ぜ合わせて、前記有色米蒸米を糖化させ、甘酒を製造する甘酒製造工程と、
    前記発酵工程における前記もろみの最終の仕込みから、前記もろみを固液分離する上槽までの間の期間において、同期間中の半分より後のタイミングで、前記もろみに前記甘酒を添加する甘酒添加工程と、
    前記甘酒添加工程の後、前記もろみの上槽を行うと共に、清澄化する清澄化工程とを備える
    着色清酒の製造方法。
  2. 少なくとも、精米した白米を蒸して製造した蒸米、または、前記蒸米をα化したα米と、前記蒸米に種麹を付着させて製造した麹、または、前記麹を乾燥させた乾燥麹と、水と、酵母とを混ぜ合わせて発酵させ、もろみを仕込むと共に、所定の期間、前記もろみを発酵させる発酵工程と、
    有色米を蒸して製造した有色米蒸米と、前記麹、前記乾燥麹または酵素剤の少なくともいずれか1つと、水とを混ぜ合わせて、前記有色米蒸米を糖化させ、甘酒を製造する甘酒製造工程と、
    前記発酵工程の前記もろみの最終の仕込みから、前記もろみを固液分離する上槽までの間の期間において、同期間中の半分より後のタイミングで、前記もろみに前記甘酒を添加する甘酒添加工程と、
    前記甘酒添加工程の後、前記もろみの上槽を行うと共に、清澄化する清澄化工程と、
    前記清澄化工程を経て得られた清酒に対して、所定の炭酸ガス溶解装置を用いて、炭酸ガスを溶解させて瓶詰する工程である、
    または、
    前記発酵工程で、前記清澄化工程の前に、前記もろみの一部を抜き取り、前記清澄化工程を経て得られた清酒と前記もろみの一部を混合して瓶詰し、または、酵母を含んだ上槽後の清酒を瓶詰し、瓶内で発酵させて、炭酸ガスを溶解させる工程である、発泡性付与工程とを備える
    着色清酒の製造方法。
  3. ガスクロマトグラフ分析において、白米のみを用いて製造したコントロール清酒における、リノール酸由来のピーク面積値を1.00とした際に、前記清澄化工程を経て得られた着色清酒における、リノール酸由来のピーク面積値が、1.00~1.50の範囲内である
    請求項1または請求項2に記載の着色清酒の製造方法。
  4. ガスクロマトグラフ分析において、前記コントロール清酒における、オレイン酸由来のピーク面積値を1.00とした際に、前記清澄化工程を経て得られた着色清酒における、オレイン酸由来のピーク面積値が、0.90~1.50の範囲内である
    請求項3に記載の着色清酒の製造方法。
  5. 前記甘酒添加工程は、前記上槽の1~15日前の間に、前記もろみに前記甘酒を添加する
    請求項1または請求項2に記載の着色清酒の製造方法。
  6. 前記発酵工程における前記もろみの仕込みが三段仕込みであり、
    前記甘酒添加工程は、前記もろみに対する四段目の仕込みとなる
    請求項1または請求項2に記載の着色清酒の製造方法。
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