JP7249118B2 - 撹拌翼および撹拌装置 - Google Patents

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Description

本発明は、撹拌翼および撹拌装置に関する。
従来、タンク内の流動物に加えられた被混合物を撹拌する撹拌翼として、主翼と補助翼とを備えたものが知られている(例えば、特許文献1、2参照)
実開平7-34928号公報 特開2013-141635号公報
特許文献1、2に記載されたような従来の撹拌翼は、流動物の液面近傍からタンク底部側への被混合物の取り込みが不十分で、撹拌に時間が掛かるという問題がある。また、回転数を上げれば、流動物の液面近傍からタンク底部側への被混合物の取り込みは可能となるが、過剰なせん断応力により被混合物の損傷が大きくなるという問題がある。
本発明の目的は、過剰にせん断応力を生じさせることなく被混合物を速やかにタンク底部側に引き込むことができ、撹拌に要する時間を短縮できる撹拌翼および撹拌装置を提供することにある。
本発明の撹拌翼は、回転軸に支持された平板状の主翼と、前記主翼および前記回転軸から離間した位置に設けられた補助翼とを備え、前記主翼は、前記回転軸の一端側の当該主翼の端縁から前記回転軸の他端側に向かって前記回転軸から離間する方向に傾斜した第1傾斜縁を備え、前記補助翼は、前記回転軸を回転させたときに前記第1傾斜縁がなす軌跡よりも前記回転軸の前記一端側に延設されていることを特徴とする。
本発明によれば、撹拌翼を回転軸の一端側を上側にし、回転軸の他端側を下側にしてタンクに収容すれば、上方側の端縁から下方側に向かって回転軸から離間する方向に傾斜した第1傾斜縁を有する主翼によって、流動物が回転軸の径方向に押し出され、この流動物の体積を補うように液面近傍からタンク底部側に向かって発生する下降流と、主翼の回転による周方向の流れとが合成された旋回流が生じる。補助翼は、回転軸を回転させたときに主翼の第1傾斜縁がなす軌跡よりも上方側に延設されているため、主翼によって生じる旋回流を第1傾斜縁の軌跡よりも上方側から促進し、旋回流を構成する下降流を増幅する。したがって、過剰にせん断応力を生じさせることなく被混合物を速やかにタンク底部側に引き込むことができ、撹拌に要する時間を短縮することができる。
本発明の撹拌翼において、前記補助翼は、前記回転軸の軸方向からみて当該補助翼の位置でその回転方向の接線に対して傾斜して配置されていることが好ましい。
本発明によれば、補助翼は、回転軸の軸方向からみてその回転方向の接線に対して傾斜して配置されているため、流動物を補助翼の回転方向に効率よく移動させることができ、撹拌に要する時間をより短縮することができる。
本発明の撹拌翼において、前記主翼は、前記回転軸の前記他端側の当該主翼の端縁から前記回転軸の前記一端側に向かって前記回転軸から離間する方向に傾斜した第2傾斜縁を備えていることが好ましい。
本発明によれば、主翼は、回転軸の前記他端側である下方側の端縁から回転軸の前記一端側である上方側に向かって回転軸から離間する方向に傾斜した第2傾斜縁を備えているため、タンク底部側から液面側に向かう上昇流を増幅することができ、タンク底部側の撹拌を促進することができる。
本発明の撹拌装置は、流動物を収容可能に設けられたタンクと、前記タンクに収容される前述した撹拌翼と、前記撹拌翼を回転駆動する駆動部と、前記タンクに被混合物を供給する供給部とを備えていることを特徴とする。
本発明によれば、前述した撹拌翼の効果を奏し得る撹拌装置を得ることができる。
本発明の撹拌装置において、前記供給部は、前記被混合物として固形物を供給することが好ましい。
本発明によれば、供給部が被混合物として固形物を供給するため、流動物中に固形物を取り込んで撹拌することができる。
本発明の一実施形態に係る撹拌翼を備えた撹拌装置の側面図。 図1の撹拌翼の主翼を正面とした状態の撹拌装置の側面図。 図2の撹拌装置の平面図。 撹拌装置で発生する流れの様子を回転軸に沿った平面に投影した図。 本発明の変形例に係る撹拌装置の側面図。 本発明の変形例に係る撹拌装置の側面図。 本発明の変形例に係る撹拌翼を備えた撹拌装置の平面図。 本発明の変形例に係る撹拌翼を備えた撹拌装置の平面図。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1において、撹拌装置1は、タンク2内に収容された流動物中に被混合物を取り込み、当該被混合物を撹拌して流動物に混合するものである。
ここで、流動物とは、ニュートン流体や非ニュートン流体等の粘性流体、また粘弾性を有するレオロジー流体、スラリー状流動物、溶融状態の金属やプラスティックなど、流動する粘性物質全般を意味し、特定の物質のものに限定されない。本実施形態では、見掛け粘度が少なくとも100mPa・s以上の粘性を有する中粘度または高粘度の流動物が用いられる。
また、被混合物とは、流動物であっても固形物であってもよく、例えば、中・高粘性の流動物や低粘性流体、レオロジー流体やスラリー、粉末、小固形物、ゾル状もしくはゲル状物、ファイバー状物、気泡、乳化物、あるいは、これらの混合物であってもよいし、特に、せん断応力により損傷しやすい小固形物であってもよい。
図1から図3において、撹拌装置1は、タンク2、供給部3、駆動部4、および撹拌翼5を備えている。
タンク2は、上部が開口した有底円筒形状を有し、流動物を収容可能に設けられている。タンク2は、円筒状の側面部21と、側面部21の下端に連なる底部22とを備えている。底部22は、下方に向かって次第に縮径した傾斜面221を備え、下に凸の略円錐台状とされている。
供給部3は、タンク2に被混合物を供給可能に設けられている。本実施形態の場合、供給部3は、被混合物として固形物を供給する。
駆動部4は、モータ等の駆動源41と、駆動源41によって軸回りに回転される回転軸42とを備え、回転軸42で撹拌翼5を回転駆動する。
駆動源41は、タンク2の上方に設けられ、回転軸42の上端部に直接的に、または図示しないギヤ等の駆動力伝達手段を介して間接的に接続されている。
回転軸42は、タンク2の軸方向に沿って配置されている。
撹拌翼5は、回転軸42に支持され、タンク2内に収容されている。撹拌翼5は、被混合物が撹拌翼5に付着することを防止するために、全体がタンク2内の流動物の液面下に位置するように収容されている。また、撹拌翼5は、上端縁513が液面近傍に位置し、下端縁514がタンク2の底部22内に位置している。
撹拌翼5は、回転軸42に支持された平板状の主翼51と、主翼51および回転軸42から離間した位置に設けられた補助翼52とを備えている。
主翼51は、回転軸42に装着される装着部511と、装着部511に支持された翼部512とを備えている。
装着部511は、回転軸42を挿入可能な貫通孔を有する円筒状に形成され、回転軸42に溶接されている。
翼部512は、回転軸42を含む平面に沿って設けられている。本実施形態の場合、翼部512は、回転軸42を挟んだ両側に対をなして設けられ、この対を全体としてみたときに、回転軸42の一端側である上方側が上端縁513を上底とする上に凸の略台形を構成し、回転軸42の他端側である下方側が下端縁514を上底とする下に凸の略台形を構成する。また、翼部512は、撹拌翼5の洗浄性を向上させるため、回転軸42との間に若干の隙間が設けられている。
翼部512は、上端縁513、下端縁514、第1傾斜縁515、側端縁516、および第2傾斜縁517を備えている。
上端縁513は、上方側の主翼51の端縁であり、下端縁514は、下方側の主翼51の端縁である。上端縁513および下端縁514は、それぞれ翼部512に沿って回転軸42に直交する幅方向(以下、単に幅方向という)に延びている。
第1傾斜縁515は、上端縁513の幅方向外側の端部と側端縁516の上端部とを接続する直線で構成され、上端縁513から下方側に向かって回転軸42から離間する方向に傾斜している。
側端縁516は、第1傾斜縁515の下端部と第2傾斜縁517の上端部とを接続し、回転軸42に平行に延びている。
第2傾斜縁517は、側端縁516の下端部と下端縁514の幅方向外側の端部とを接続する直線で構成され、側端縁516から下方側に向かって回転軸42に接近する方向、すなわち下端縁514から上方側に向かって回転軸42から離間する方向に傾斜している。本実施形態の場合、第2傾斜縁517は、タンク2の底部22内に配置されている。また、翼部512の第2傾斜縁517側の領域の軸方向長さは、第1傾斜縁515側の領域の軸方向長さよりも短くなっている。
補助翼52は、回転軸42を挟んだ両側に設けられ、アーム521を介して装着部511に支持されている。補助翼52は、回転軸42と平行な平板状とされ、回転軸42を回転させたときに第1傾斜縁515がなす軌跡よりも下方側から、当該軌跡よりも上方側にかけて延設されている。また、補助翼52は、回転軸42の軸方向(以下、単に軸方向ということがある)からみて当該補助翼52の位置でその回転方向の接線TL(図3参照)に対して、すなわち回転軸42を中心とする仮想円CRの補助翼52の位置での接線TLに対して傾斜して配置され、回転方向の前方側が仮想円CRの内側に向き、後方側が仮想円CRの外側に向いている。
以上の撹拌装置1において、流動物中に被混合物を取り込み、当該被混合物を撹拌して流動物中に混合する手順について説明する。
先ず、タンク2内に流動物を収容した状態で、駆動源41によって回転軸42を回転駆動し、撹拌翼5を回転させる。この際、流動物が主翼51によって回転軸42に直交する径方向(以下、単に径方向という)に押し出されるため、この流動物の体積を補うように、上下両方向から流動物の流れが発生する。すなわち、図4に示すように、回転軸42の近傍において、液面付近からタンク2の底部22側に向かう軸下降流DFと、タンク2の底部22から液面側に向かう軸上昇流UFとが生じる。
軸下降流DFおよび軸上昇流UFは、互いに衝突する位置で方向を変え、互いの境界面をタンク2の径方向外側に向かう流れを形成する。この流れが主翼51の回転領域から噴き出す位置を噴出し点BPという。噴出し点BPから径方向外側に噴出した流動物は、タンク2の内周面付近において、噴出し点BPより上方では上昇流を、下方では下降流を形成し、それぞれ図4に示すような循環流を発生させる。なお、これらの流れはあくまで回転軸42と平行な面に投影された流れ成分であって、実際の流れはこれらの流れ成分と、主翼51の回転によって発生する円周方向の流れが合成された旋回流となる。この状態で、供給部3からタンク2内に被混合物を供給すると、被混合物が流動物中に取り込まれて撹拌され、流動物に混合される。すなわち、液面から被混合物を流動物中に引き込むことができるので、流動物中の被混合物の分布を均一にでき、流動物に対する被混合物の混合性を向上させることができる。
ここで、タンク2の底部22側への被混合物の移送力は、回転軸42から径方向外側に向かう流動物の排斥流量を、底部22に向かって逓増させることで強くできる。すなわち、撹拌翼5を底部22に向かって排斥流量が逓増するように形成することで、強い軸下降流DFを発生させ、強い引き込み効果を持たせることができる。このため、主翼51における回転軸42から側端縁516までの幅を上端縁513の長さよりも広くし、主翼51の回転半径を下方側で大きくすることで、タンク2の底部22側の排斥流量を大きくしている。そして、上端縁513から側端縁516までを第1傾斜縁515によって連続する形状とすることで、底部22に向かって排斥流量を逓増させている。これにより、軸下降流DFをより下方に到達させることができ、底部22側への被混合物の移送力を強くすることができる。
タンク2の底部22側への被混合物の移送力の強さは、噴出し点BPの高さ(撹拌翼5に対する相対位置)と相関がある。すなわち、撹拌翼5の回転により強い軸下降流DFが発生し、底部22側への被混合物の移送力が強くなると、噴出し点BPは、撹拌翼5のより低い領域に位置する。噴出し点BPの高さは、撹拌翼5の第1傾斜縁515が回転軸42となす角度(以下、第1傾斜縁515の傾斜角度という)θ1(図2参照)によって設定することができる。翼部512の軸方向長さが同一の場合、第1傾斜縁515の傾斜角度がθ1大きくなるほど、より強い軸下降流DFが発生し、噴出し点BPは、タンク2の底部22側に移動する。第1傾斜縁515の傾斜角度θ1を大きくするには、上端縁513の長さを短くするか、回転軸42から側端縁516までの幅を広くすればよいが、回転軸42から側端縁516までの幅は、タンク2の内径よりも小さくなければならない。また、上端縁513については、液面付近の主翼51の回転半径が小さすぎると、被混合物を流動物中に取り込むために十分な軸下降流DFを発生させることが難しくなる。
例えば、流動物の表面張力が比較的小さい場合や、流動物の比重よりも被混合物の比重の方が大きい場合は、求められる軸下降流DFの強さが比較的弱いため、上端縁513の長さは短くてもよい。一方、流動物の表面張力が大きい場合や、流動物の比重よりも被混合物の比重の方が小さく、被混合物が流動物の液面に浮遊する傾向がある場合は、上端縁513を長くして、取り込み力を強化する必要がある。このため、上端縁513の長さは、タンク2の内径の10%以上60%以下の長さであることが好ましい。また、第1傾斜縁515の傾斜角度θ1は、10度以上であることが好ましく、10度以上50度以下の範囲がより好ましい。回転軸42から側端縁516までの幅は、上記の傾斜角度θ1を実現する範囲において上端縁513よりも広く設定することができるが、タンク2の内径の40%以上100%未満の長さが好ましい。第2傾斜縁517が回転軸42となす角度(以下、第2傾斜縁517の傾斜角度という)θ2(図2参照)は、第1傾斜縁515の傾斜角度θ1よりも大きく、タンク2の傾斜面221が回転軸42となす角度(以下、傾斜面221の傾斜角度という)θ3(図2参照)と略同じか、傾斜面221の傾斜角度θ3よりも小さくなっている。
ここで、タンク2のように、底部22が平坦でなく下に凸の形状を有している場合、底部22内の流動物が滞留しやすくなる。このため、主翼51の下端部を底部22内に配置することで、底部22内の流動物に流れをより生じやすくしている。さらに、主翼51の第2傾斜縁517によって、下端縁514から側端縁516にかけて主翼51の回転半径を次第に大きくすることで、底部22に向かって流動物の排斥流量を逓増させ、底部22からの軸上昇流UFを増幅させている。これにより、底部22内の流動物を噴出し点BPの位置に向けて移動させ、被混合物をより均一に撹拌して流動物に混合させている。
また、翼部512の第1傾斜縁515側の領域の軸方向長さと、第2傾斜縁517側の領域の軸方向長さとが同じ場合、軸下降流DFと軸上昇流UFとの強さのバランスが釣り合ってしまい、噴出し点BPの高さ位置において、軸下降流DFと軸上昇流UFとが互いの境界面を上下に通過することなく、独立したままタンク2の径方向外側に流れてしまう。このため、翼部512の第1傾斜縁515側の領域と第2傾斜縁517側の領域とで異なる軸方向長さにし、軸下降流DFと軸上昇流UFとの強さのバランスが釣り合わないようにすることで、噴出し点BPの高さ位置において、軸下降流DFと軸上昇流UFとの境界面を上下に通過するような流れを形成している。これにより、この境界面を流動物が上下に行き来できるようになるので、被混合物を均一に撹拌して流動物に混合することができる。
さらに、撹拌翼5には、補助翼52が設けられていて、液面付近の軸下降流DFを促し、主翼51によって生じた旋回流を促進するようになっている。すなわち、第1傾斜縁515がなす軌跡の下方側から当該軌跡よりも上方側にかけて補助翼52を延設することで、第1傾斜縁515の軌跡よりも上方側、すなわち主翼51の回転領域よりも液面側の流動物を排斥し、液面付近の軸下降流DFを促進する。これにより、旋回流を構成する軸下降流DFを増幅して旋回流を促進するとともに、噴出し点BPの高さ位置において、回転軸42から径方向外側に向かう流動物の流れを促すようにしている。
加えて、補助翼52をその回転方向の接線TL(図3参照)に対して傾斜して配置することで、流動物が補助翼52の回転方向に効率よく移動して旋回流がより促進されることになる。補助翼52の接線TLに対する傾斜角度θ4は、10度以上80度以下であることが好ましく、15度以上45度以下であることがより好ましい。
また、第1傾斜縁515がなす軌跡よりも上方側に補助翼52を延設することで、図4に示すように、第1傾斜縁515がなす軌跡よりも上方側の液面近傍の領域において、当該液面近傍の領域内を循環する循環流を発生させることができる。
これらの結果、被混合物をタンク2のほぼ全域で均一に撹拌して流動物に混合することができる。
以上のような実施形態によれば、上端縁513から下方側に向かって傾斜した第1傾斜縁515を有する主翼51によって、流動物が回転軸42の径方向に押し出されるため、この流動物の体積を補うように液面近傍からタンク2の底部22側に向かって発生する軸下降流DFと、主翼51の回転による周方向の流れとが合成された旋回流が生じる。補助翼52は、回転軸42を回転させたときに主翼51の第1傾斜縁515がなす軌跡よりも上方側に延設されているため、主翼51によって生じる旋回流を第1傾斜縁515の軌跡よりも上方側から促進し、旋回流を構成する軸下降流DFを増幅する。したがって、過剰にせん断応力を生じさせることなく被混合物を速やかにタンク2の底部22側に引き込むことができ、撹拌混合に要する時間を短縮することができる。
したがって、例えば、中粘度または高粘度の流動物を比較的低せん断の撹拌条件(例えば、回転速度が約30~300RPM程度で、撹拌翼5の先端速度が約1~5m/s程度)で撹拌した場合でも、被混合物を迅速に、かつ均一に撹拌して流動物に混合することができる。
また、被混合物が、例えば、流動物に浮きやすいものや、タンク2の内壁や撹拌翼5に付着しやすいものや、膨潤により凝集しやすいものである場合でも、被混合物をタンク2の底部22側に引き込むことができるので、被混合物が液面に浮遊したり、タンク2の内壁や撹拌翼5に付着したり、流動物中に取り込まれない被混合物が浮いたまま固化したり、被混合物が流動物中で十分に分散せず局所的に塊状物を形成したりすることを防止できる。
また、補助翼52は、回転軸42の軸方向からみてその回転方向の接線TLに対して傾斜して配置されているため、流動物を補助翼52の回転方向に効率よく移動させることができ、撹拌混合に要する時間をより短縮することができる。
また、主翼51は、下端縁514から上方側に向かって回転軸42から離間する方向に傾斜した第2傾斜縁517を備えているため、タンク2の底部22側から液面側に向かう軸上昇流UFを増幅することができ、タンク2の底部22側の撹拌を促進することができる。
なお、本発明は前述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想および目的を達成できる範囲での形状、材質、数量、その他の構成の変形、改良等は本発明に含まれる。
例えば、タンク2は、底部22の形状が下に凸のものに限られず、図5や図6に示すように、底部22Aが平坦なものであってもよい。この場合、撹拌翼5は、図5に示すように、主翼51Aに第2傾斜縁517が設けられていなくてもよいし、図6に示すように、第2傾斜縁517が設けられていてもよい。
供給部3は、回転軸42の軸方向からみたときに、回転軸42を中心として上端縁513を半径とする円形の領域内に被混合物を供給してもよい。
駆動部4は、タンク2の下方に設けられてもよい。また、駆動部4は、タンク2の側方に設けられてもよく、この場合、ギヤ、プーリ、ベルト等の駆動力伝達手段を介して、駆動部4を回転軸42の上端または下端に接続すればよい。
撹拌翼5は、装着部511を設けずに、翼部512を回転軸42に直接支持させたり、補助翼52をアーム521で回転軸42に支持させたりしてもよい。
撹拌翼5は、装着部511に回転軸42を挿抜可能に設けられ、回転軸42に着脱自在に構成されてもよい。
翼部512は、2つに限られず、1つでもよいし、3つ以上設けられてもよい。複数の翼部512が設けられる場合、各翼部512が等角度で配置されることが好ましい。
翼部512は、回転軸42との間に隙間が設けられなくてもよい。
翼部512は、第1傾斜縁515が上方に延長され、上端縁513が鋭角をなす形状であってもよいし、第2傾斜縁517が上方に延長され、下端縁514が鋭角をなす形状であってもよい。
翼部512は、側端縁516を設けずに、第1傾斜縁515と第2傾斜縁517とを直接接続した形状でもよい。
翼部512の第2傾斜縁517側の領域の軸方向長さは、第1傾斜縁515側の領域の軸方向長さより長くてもよい。この場合でも、軸下降流DFと軸上昇流UFとの強さのバランスが釣り合わなくなるので、噴出し点BPの高さ位置において、軸下降流DFと軸上昇流UFとの境界面を上下に通過するような流れを形成することができる。
側端縁516は、回転軸42に対して傾斜していてもよい。また、側端縁516は、直線のものに限られず、例えば、曲線や波形で構成されてもよい。
第1傾斜縁515や第2傾斜縁517は、回転軸42から離間する方向に傾斜していれば、曲線で構成されてもよいし、直線と曲線とで構成されてもよい。
補助翼52は、平板状のものに限られず、例えば、図7に示すように、回転軸42の軸方向からみて回転軸42側が外側となるように湾曲した板状のものや、図8に示すように、回転軸42の軸方向からみて半月状のものであってもよい。
補助翼52は、翼部512にアーム521を介して支持されてもよい。この場合であっても、補助翼52は、当該補助翼52の位置でその回転方向の接線TLに対して傾斜して配置されることが好ましい。
補助翼52は、翼部512と同じ数でなくてもよく、1つでもよいし、3つ以上設けられてもよい。複数の補助翼52が設けられる場合、補助翼52が等間隔で設けられてもよいし、異なる間隔で設けられてもよい。
補助翼52は、主翼51の側端縁516の高さ位置に達しないように延設されてもよいし、第2傾斜縁517の高さ位置まで延設されてもよい。
流動物としては、中粘度または高粘度の流動物に限られず、例えば、低粘度の流動物であってもよい。
撹拌装置1や撹拌翼5は、食品工業や医薬品工業、その他の産業分野において利用できる。
1…撹拌装置、2…タンク、3…供給部、4…駆動部、5…撹拌翼、42…回転軸、51…主翼、52…補助翼、511…装着部、512…翼部、513…上端縁(一端側の主翼の端縁)、514…下端縁(他端側の主翼の端縁)、515…第1傾斜縁、516…側端縁、517…第2傾斜縁。

Claims (5)

  1. 回転軸に支持された平板状の主翼と、
    前記回転軸を含む面内で前記主翼および前記回転軸から離間した位置に設けられ、前記主翼と対向する補助翼とを備え、
    前記主翼は、前記回転軸の軸方向の一端側の当該主翼の端縁から前記回転軸の前記軸方向の他端側に向かって前記回転軸から離間する方向に傾斜した第1傾斜縁を備え、
    前記補助翼は、前記回転軸を回転させたときに前記第1傾斜縁がなす軌跡と交わるように、当該軌跡よりも前記軸方向の他端側から、当該軌跡よりも前記軸方向の一端側に延設され、当該軌跡よりも前記軸方向の一端側の長さが他端側の長さよりも長いことを特徴とする撹拌翼。
  2. 前記補助翼は、前記回転軸の軸方向からみて当該補助翼の位置でその回転方向の接線に対して傾斜して配置されていることを特徴とする請求項1に記載の撹拌翼。
  3. 前記主翼は、前記回転軸の前記他端側の当該主翼の端縁から前記回転軸の前記一端側に向かって前記回転軸から離間する方向に傾斜した第2傾斜縁を備えていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の撹拌翼。
  4. 流動物を収容可能に設けられたタンクと、
    前記タンクに収容される請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の撹拌翼と、
    前記撹拌翼を回転駆動する駆動部と、
    前記タンクに被混合物を供給する供給部とを備えていることを特徴とする撹拌装置。
  5. 前記供給部は、前記被混合物として固形物を供給することを特徴とする請求項4に記載の撹拌装置。
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