JP3994319B2 - 撹拌装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、層流域から乱流域における広範囲の撹拌操作において、液−液混合、気−液混合、固−液混合、気−液−固混合、液−液・気−液・固−液・気−液−固系の反応および蒸留・濃縮、晶析、溶解、けん濁、分散等の操作を効率よく行うための撹拌装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の撹拌操作では、撹拌しようとする流体の粘度により撹拌翼種を使い分けており、例えば、低粘度流体の撹拌にはタービン翼やパドル翼といった小型翼を多段で使用することが一般的であり、また、高粘度流体の撹拌にはアンカー翼やヘリカルリボン翼といった大型翼を用いるのが一般的となっている。
【0003】
また、近年では、低粘度から高粘度までの広い粘度範囲で効率よい撹拌を行うことが可能な大型パドル翼が、国内の様々な撹拌機メーカーによって開発されている(特開昭61−200842号、特開平4−90839号、特開平5−49890号、特開平7−124456号、特開平9−75699号、特開平10−24230号、実開平07−34928号の各公報参照)。
【0004】
ところが、これらの撹拌翼は主に液−液系の撹拌混合に重点を置いており、液体に粉体を混合する際の操作性はほとんど考慮されていない。タービン翼やパドル翼といった小型多段翼は中・高粘度流体の混合性に欠けるため、中・高粘度流体中への粉体の混合は困難となる。また、アンカー翼やヘリカルリボン翼などの古くからある大型翼では、低粘度流体の混合性に欠ける。近年になり開発された大型パドル翼にも、撹拌翼・撹拌軸・撹拌槽内壁への粉体の付着・飛散等の問題点がある。
【0005】
例えば、特開平10−24230号公報には撹拌槽の槽底部に配設される幅広平板からなるパドル翼を最下段に、くし状の翼を中段および上段に装着すると共に、最下段に位置するパドル翼に対して、その上に隣接する中段のくし状の翼を90度未満の交差角で回転方向に対して先行させて配置し、かつ、最下段のパドル翼と上に隣接する中段のくし状の翼は軸方向に対して重なりを有し、かつ、中段に位置するくし状の翼に対して、その上に隣接する上段のくし状の翼を90度未満の交差角で回転方向に対して先行させて配置し、さらに中段のくし状の翼と上に隣接する上段のくし状の翼は軸方向に対して重なりを有した撹拌装置が開示されている。
【0006】
上記撹拌翼によれば、最下段に設置された幅広パドル翼により発生する吐出流と、中・上段に設置されたくし状翼から発生する吐出流とが、干渉しにくいため、低粘度から高粘度までの液体を低所要動力で効率よく混合することが可能となる。
【0007】
しかしながら、上段に設置されたくし状撹拌翼が発生した吐出流(撹拌槽中心部から槽壁へ向かう流れ)は、液面付近の槽壁から撹拌槽中心部に向かう流れと干渉する。このため、撹拌中の液体に粉体を投入した場合、粉体が撹拌槽中心部に移動しにくく、撹拌軸付近での下降流により粉体が液中に引き込まれにくくなるため、粉体がいつまでも液表面にとどまり、粉体の液中への混合特性を低下させることになる。また、撹拌しようとする流体の量が少ない場合、上段・中段のくし状翼に投入した粉体が付着する問題がある。さらに、上・中段のくし状翼が粉体を飛散させ、粉体の槽内壁面への付着を引き起こす問題も生じてしまう。
【0008】
また、特開平4−90839号公報に開示されている撹拌装置では、放射流型の槽底翼と、その上部に帯板上の縦翼を有する門型翼が、互いに回転方向に位相をずらし、かつ上下方向にオーバーラップするよう配置されている。該撹拌装置では、槽内全体にわたる循環流を形成するのに十分な大きさの槽底翼が設置されていないため、槽内全体にわたる循環流の形成が不十分となり、また、門型翼が発生する強い吐出流の作用により、槽底翼上端に発生する局所的循環流を阻害するのみならず、上昇流までも阻害し、結果として混合不良を起こしやすい状態となっている。さらに、上述の特開平10−24230号公報記載の撹拌装置と同様に、粉体の液面での滞留、門型翼・撹拌軸への粉体の付着、門型翼による粉体の飛散等の問題点を有している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、低粘度から高粘度まで、特に中粘度から高粘度の広い粘度範囲の流体中に比重の軽い粉体を混合する場合においても、粉体・液体の滞留を防止し、粉体の液中への巻き込みと固−液混合性を向上させると共に、粉体の撹拌軸・撹拌層壁への付着を防止する撹拌翼を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、撹拌槽内中心部に設けられた撹拌軸に幅広パドル翼を槽底部に近接するように配置し、さらに該幅広パドル翼上部の該撹拌軸上に1段以上のH型パドル翼を配置し、該H型パドル翼を回転方向に対し上下に隣接する下段の撹拌翼よりも0〜90°の交差角で先行させ、かつ、上下に隣接する撹拌翼の一部に重なりを持たせることにより、流体を効率的に撹拌させることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0011】
すなわち本発明は、竪形円筒状の撹拌装置内中心部に撹拌軸を設け、撹拌軸に幅広パドル翼を槽底部に近接するように配置し、さらに該幅広パドル翼上部の撹拌軸上に1段以上のH型パドル翼を配置し、H型パドル翼を回転方向に対し上下に隣接する下段の撹拌翼よりも0〜90°の交差角で先行させ、かつ、上下に隣接する撹拌翼の一部に重なりを持たせたことを特徴とする撹拌装置を提供するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明を詳細に説明する。
図1は、本発明による撹拌装置の一実施形態を示す模式図である。
撹拌槽1の槽底部に、撹拌軸2上に配置した幅広パドル翼3と、その上部で同一撹拌軸上に配置したH型のパドル翼4よりなる撹拌装置で、幅広パドル翼3は、下端部を撹拌槽の底壁面に近接させて槽底部に配置し、翼先端部が回転方向に対して後退した形状であり、上端中央に凹部を有する構造となっている。
【0013】
幅広パドル翼3は、中−高粘度流体においても、槽内全体にわたる循環流を形成するのに十分な大きさの形状とすることが好ましいので、槽内径に対する翼径の比(d/D)は0.6から0.8の範囲としている(例えば、図1では0.77であり、図2では0.6である)。
【0014】
さらに、この幅広パドル翼3の槽直胴部長さに対する翼高さの比(h/L)としては0.2から0.5の範囲が好ましいが、一般に翼高さは槽内径に対する比として表現されることが多く、この表現に従えば、槽内径に対する翼高さの比(h/D)として0.3から0.5が好ましい(例えば、図1ではh/D=0.3であり、図2では0.45である)。
【0015】
H型パドル翼4は状況に応じ、1段もしくは複数段使用するが、本実施形態においては1段のH型パドル翼4を使用した場合を示している。H型パドル翼4が1段の場合、回転方向に対し、30°〜60°の範囲の交差角で、槽底部に設置した幅広パドル翼3よりも先行させて配置し、かつ、幅広パドル翼3とH型パドル翼4とは軸方向に対して重なりを有する。
【0016】
また、上述した各部材の位置関係を有した撹拌装置として、図2に示すような他の実施の形態や、図3に示すように翼の強度を確保するためにH型パドル翼が連結したような変形のH型パドル翼4であってもよい。
【0017】
また、図4に示すように、H型パドル翼を複数段使用する場合は(図4においてはH型パドル翼4とH型パドル翼4’の2段使用)、上に位置するH型パドル翼4’を下に位置するH型パドル翼4よりも回転方向に対して30°〜60°の範囲の交差角で先行させて配置し、かつ、上下方向に隣接する撹拌翼と軸方向に対して重なりを有するとともに、下に位置するH型パドル翼4を幅広パドル翼3よりも回転方向に対して30°〜60°の範囲の交差角で先行させて配置させる。
【0018】
この場合、回転軸がバランス良く回転するように各翼の交差角を選択することが好ましく、例えば図4に示すように2つのH型パドル翼を使用する場合には、上段のH型パドル翼4を下段のH型パドル翼4’より45°の交差角で先行させ、下段のH型パドル翼4’を幅広パドル翼3よりも45°の交差角で先行させる配置とすればよい。
【0019】
H型パドル翼4又は4’は、翼径の半径(翼スパンdsの1/2)よりも軸方向の長さ(翼高さ:hs)が長い方が好ましく、また、撹拌装置の寸法上の制約や複数段のH型パドル翼を使用することを考慮すると、1/2・ds≦hs≦4・dsの範囲とすることが好ましい。
なお、翼スパンとは一般的には翼の最も広い部分をいう。
また、翼先端部の撹拌軸上下方向に延びる縦長ブレードは、撹拌軸に対して平行か、もしくは若干の角度を有した構造が好ましい。
【0020】
H型パドル翼と幅広パドル翼は、図5に示すように種々の形状を有していてもよい。すなわちH型パドル翼は、完全なH型でも、略ハの字型でも、テーパーを有するH型でもよい。
【0021】
そして、H型パドル翼の幅方向に対する先端部にある縦長ブレードは、上下方向の辺と撹拌軸との成す角度をθとすると、0°(軸と平行)≦θ≦30°の範囲が好ましく、縦長ブレードの幅が平行でない場合には、0°≦θin(内側の辺の角度)≦θout(外側の辺の角度)≦30°の範囲にあることが好ましい。
【0022】
H型パドル翼の翼径(翼スパン:ds)は、最下段に設置された幅広パドル翼の翼径(翼スパン:d)よりも小さいことが好ましく、1/3・d≦ds≦3/4・dの範囲とされている。
【0023】
さらに、H型パドル翼の先端部にある縦長ブレードの撹拌軸に隣接する上下方向の辺(内側の辺)と撹拌軸との距離は、撹拌効率を考慮した場合には、撹拌槽内径Dの2%以上とすることが好ましく、15%以下とすることが好ましい。
【0024】
また、縦長ブレードを支えるパドル部は、撹拌軸付近で下降流を生じるように傾斜させてもよい。
さらに、撹拌槽の内壁面に流体の旋回(いわゆる供回り)を阻害する整流手段5(ジャマ板)を設置してもよい。
この整流手段5としては、撹拌槽内径Dの2〜15%程度の幅を有する平板形状の部材や丸棒形状の部材を使用することができる。
【0025】
なお、本発明による撹拌装置は、粘度が2〜20Pa・s、特に好ましくは粘度が5〜15Pa・sの液中に粉体を混合する際に好適な装置である。
また、粉体・液体の飛散等の防止、モーター容量・消費電力等の経済上の観点から、運転条件として撹拌動力は、0.3〜6.0kWm-3 、特に1.0〜2.0kWm-3 とすることが好ましい。
【0026】
次に、図6に基づいて液体中に粉体を投入した場合の流体の動きを説明する。
撹拌槽内投入された粉体は、液面に浮いたままの状態で液体の流れにのって、液面を螺旋を描いて撹拌軸近傍まで引き寄せられる。
【0027】
撹拌軸近傍では下降流が発生しており、この下降流により粉体は液中に引き込まれる。この際、粉体は撹拌軸に沿って液中に引き込まれるが、撹拌軸に密着したまま引き込まれることはなく、撹拌軸からは若干の距離を置き、H型パドル翼の縦長ブレード上下方向の内側の辺に渡る広がりを持って、螺旋を描いて引き込まれる。
このため、粉体の多くは撹拌軸に接触することなく液中に引き込まれて粉体の撹拌軸への付着を低減できる。
【0028】
液中に引き込まれた粉体は、撹拌軸に接触することなく撹拌軸に沿って螺旋を描きながら撹拌槽底部に設置された幅広パドル翼上端付近まで移動すると、幅広パドル翼上端中央の凹部をすり抜け、幅広パドル翼の回転方向に対して裏側の最も負圧となる部分に引き込まれ、さらに幅広パドル翼が生み出す吐出流により撹拌槽壁面方向に吐出される。
【0029】
幅広パドル翼により液体と共に撹拌槽壁面方向に吐出された粉体は、液体の流れが上昇流に変換されることによって壁面に沿って撹拌槽上部まで上昇し、さらに液面付近で液体の流れが撹拌槽中心方向に変換することで、撹拌槽中心部まで循環する。
【0030】
このような撹拌槽全域にわたる上下方向の大きな循環流に加え、H型パドル翼により発生する水平方向への吐出流と、H型パドル翼及び幅広パドル翼の剪断混合により、投入した粉体が液中に均一に分散される。
【0031】
本発明の撹拌装置では、最下段槽底部に設置される幅広パドル翼が主撹拌翼として、また、幅広パドル翼上段に設置されるH型パドル翼が補助翼として作用している。
【0032】
主翼である幅広パドル翼は、撹拌槽内全域にわたる上下方向の大きな循環流を発生させる。幅広パドル翼が流体中で回転すると、必ず回転方向に対し表側の面では正圧が、裏側の面では負圧が発生する。幅広パドル翼の表側の面では、流体は翼の回転方向に押し出されると共に、遠心力の影響で撹拌槽壁面方向に吐出される。
【0033】
さらに、翼前面に生じる正圧の影響により、流体は上下方向にも押し出されることになり、これにより翼上端および下端から翼裏側の負圧部分に向かって流体の回り込みが発生する。
この際、幅広パドル翼が撹拌槽底部壁面に摺接するように設置されることから、翼下端から翼裏側にかけての流体の回り込みは、翼上端から翼裏側への流体の回り込みよりも少なくなる。
【0034】
翼裏面の負圧部分では、翼の上端及び下端からの流体の回り込みに加え、回転方向後方からの翼裏面近傍負圧部への流体の引き込みが生じている。上端と下端、および翼後方の負圧部に向かって引き込まれた流体は、翼裏面近傍で合流し、遠心力の作用により撹拌槽壁面方向に吐出される。
【0035】
すなわち、槽底部に設置された幅広パドル翼の生み出す吐出流の多くは、この翼裏側の負圧の影響により作り出されることになる。
また、幅広パドル翼が回転することによって生じる流体の水平方向の旋回流も、翼が流体を回転方向に押し出すことによって生じていると考えるよりはむしろ、回転に伴い流体を翼裏面近傍の負圧部に引き込むことによって生じていると考えることができる。
【0036】
さらに、幅広パドル翼裏側の負圧部分だけに注目しても、そこには圧力勾配が生じていると考えられる。
すなわち、撹拌軸付近と翼先端付近とでは、翼先端付近の方がより負圧になっていると言える。
したがって、流体の回り込み、引き込みに伴う負圧部での流れの合流は、翼先端付近で最も密になると考えられる。このため、翼裏側の先端部により多くの流体を流し込み、流れの合流を効率的に生じさせるため、幅広パドル翼上端の軸付近に凹部を設けて翼上端からの流体の回り込みをより多くすることが特に好ましい。
【0037】
この多くの流れが合流した状態を「流線が密な状態」という言葉で表現すると、流線が密な状態では多くの流れが合流することにより、1つの大きな流れ(川に例えると本流)が生じており、この流れが撹拌槽内全域にわたる循環流を形成するもととなる。
この本流の向きは、上述したように翼上端からの流体の回り込みの方が下端からの回り込みよりも多いことの影響を受け、撹拌槽壁面方向で水平よりもやや下向きとなる。
翼先端部から吐出された流体の多くは、撹拌槽壁面近傍で、壁面に沿った上昇流に変換され、壁面に沿って液面近傍まで上昇する。
液面付近で流体は、撹拌槽中心方向に流れの向きを変え、撹拌軸付近に生じるボルテックスの影響で下降流へと変換される。
【0038】
補助翼としてのH型パドル翼は、主翼である幅広パドル翼裏側の負圧部に、より多くの流体を導く役割を担っている。
H型パドル翼も幅広パドル翼と同様に、回転方向の前面に正圧が、裏面に負圧が生じる。したがって、幅広パドル翼に隣接するH型パドル翼の下端部でも、翼前面から裏面への流体の回り込みが生じる。この回り込み効果により、H型パドル翼の回転方向前方では、翼下端付近にある流体をH型パドル翼の裏側へ持ち上げることになる。
【0039】
本発明による撹拌装置では、主翼の幅広パドル翼に隣接するH型パドル翼は、主翼と上下方向に幅広パドル翼の撹拌軸方向高さhに対して1%以上、特に5%以上の重なりを有することが好ましく、H型パドル翼下端で翼裏側に回り込んだ流体を、幅広パドル翼上端で生じる回り込みの流れに合流させることができる(図7参照)。
【0040】
もちろん、回り込みの流れに合流させるためにはその流路を塞ぐまでに至るような重なりではその効果が低減するため、50%以下、特に40%以下の範囲とすることが好ましい。
【0041】
なお、H型パドル翼と幅広パドル翼との重なりは、幅広パドル翼の最上端を基準にしている。幅広パドル翼の上端中央部には凹部があるため、実際には、H型パドル翼と幅広パドル翼との重なりは、略三角形もしくは台形の形状となる(図8参照)。このように重なり具合を軸付近は薄く、軸から離れたところで厚くすることで、H型翼と幅広パドル翼とが作る回り込み流れが斜め下向きとなり、下降流を本流まで効率よく導くことができる(図8(A)参照)。
【0042】
H型パドル翼の翼径(翼スパン)が小さく、比較的撹拌軸に近い部分で流体の回り込みを生じさせる場合、流線が粗な領域(川に例えると上流域)に流れを合流させることになる(図8(A)参照)。
【0043】
この場合は、H型翼の下端部裏側に持ち上げた流体を幅広パドル翼裏側の負圧部へ落とし込むことになる。
すなわち、H型パドル翼の翼径が小さい場合には、撹拌軸付近の下降流を強める作用をする。
また、主翼上端の回り込み流れに合流したH型パドル翼下端の回り込み流れは、主翼裏側で撹拌槽壁面方向に移動し、主翼裏側に発生する吐出流(本流)に合流することになるため、結果的には主翼である幅広パドル翼の吐出流(本流)をも強めることになる。
【0044】
そして、回り込み流れとの合流を効率的に生じさせるために、幅広パドル翼の上端中央に凹部を形成させることが特に好ましいのである。
【0045】
H型パドル翼の翼径(翼スパン)が大きく比較的撹拌軸から離れたところに流体の回り込みを生じさせる場合も同様に、H型パドル翼下端の回り込み流れを幅広パドル翼上端の回り込み流れと合流させることができる(図8(B)参照)。
【0046】
この場合、主翼裏側の流線が密になっている部分(本流)にH型パドル翼下端で発生した回り込み流れを合流させることになるため、H型パドル翼下端の回り込み流れは下降流に変換された直後に吐出流に変換される。
このため、H型翼の翼径が大きい場合、主翼の吐出流を強めることにはなるが、軸付近の下降流を強める効果はほとんど期待できない。
例えば、特開平4−90839号公報に記載の門型翼では、門型翼と槽底部に設置された翼とがほぼ同径(同スパン)であるため、下降流(軸流)を強める作用は得られない。これに対し本発明では、H型パドル翼が幅広パドル翼よりも小スパンに設計されているため、下降流(軸流)を強めることができる。
【0047】
さらにH型パドル翼には、撹拌軸への粉体の付着を防止する作用がある。
H型パドル翼を設置せず幅広パドル翼のみを用いた場合、高粘度流体を撹拌中に撹拌槽内に投入された粉体は、流体表面から撹拌軸に沿って撹拌軸にほぼ密着した状態で液中に引き込まれる。
【0048】
これに対しH型パドル翼を設置した場合、翼先端の上下方向に延びた縦長ブレード裏面に生じた負圧の影響により、液中に引き込まれた粉体はこの負圧部の引力を受けながら螺旋を描き、主翼である幅広パドル翼上端付近まで引き込まれる(図6参照)ので、撹拌軸への粉体の付着を防止する効果があるのである。
【0049】
【実施例】
以下、実施例を用いて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例の範囲に限定されるものではない。
【0050】
(実施例1)
中粘度の溶液中に粉体を混合撹拌した場合の効果を確認するため、粘度8Pa・sの水飴水溶液1.2リットルと顆粒糖1gを用意した。
なお、これらの材料を使用して混合撹拌状態を確認することは簡便な方法で好適である。
【0051】
また、図1に示すような構造を有する撹拌装置として、10%皿形の下鏡を有する内径D=130mm、直胴部長さL=1.4Dのガラス製セパラブルフラスコを用意した。
H型パドル翼は、翼径ds=0.40D、槽内径に対する翼高さhs=0.38Dである。
幅広パドル翼は、翼径d=0.77D、槽内径に対する翼高さh=0.30Dである。
なお、H型パドル翼の重なりを、幅広パドル翼の撹拌軸方向高さに対して27%とした。
また、槽内径に対して5%幅の丸棒バッフルを2本使用した。
この撹拌装置の回転速度を100min-1とした(撹拌動力は1.7kWm-3)。
【0052】
H型パドル翼を幅広パドル翼よりも45°の交差角で回転方向に対して先行させて配置し、顆粒糖の分散状態を目視にて確認し、均一に分散されるまでの時間を測定したところ、1.3分であった。
【0053】
(比較例1)
H型パドル翼を幅広パドル翼よりも90°の交差角で回転方向に対して先行させて配置した以外は、実施例1と同様にして、顆粒糖の分散状態を目視にて確認し、均一に分散されるまでの時間を測定したところ、14分であった。
【0054】
(比較例2)
H型パドル翼と幅広パドル翼を交差角−45°とした以外は、実施例1と同様にして、顆粒糖の分散状態を目視にて確認し、均一に分散されるまでの時間を測定したところ、22分であった。
【0055】
実施例1、比較例1、2の結果から、H型パドル翼を幅広パドル翼よりも回転方向に対して先行させることにより、分散時間を大幅に短縮できることがわかる。
なお、いずれの場合にも撹拌軸への顆粒糖の付着は認められなかった。
【0056】
(実施例2)
高粘度の溶液中に粉体を混合撹拌した場合の効果を確認するため、粘度15Pa・sの水飴水溶液1.8リットルと顆粒糖1gを用意した。
また、図2に示すような構造を有する撹拌装置として、10%皿形の下鏡を有する内径D=130mm、長さL=1.4Dのガラス製セパラブルフラスコを用意した。
H型パドル翼は、翼径ds=0.40D、槽内径に対する翼高さhs=0.38Dである。
幅広パドル翼は、翼径d=0.60D、槽内径に対する翼高さh=0.45Dである。
なお、H型パドル翼の重なりを、幅広パドル翼の撹拌軸方向高さに対して15%とした。
また、槽内径に対して10%幅の平板バッフルを2本使用した。
この撹拌装置の回転速度を80min-1とした(撹拌動力は1.5kWm-3)。
【0057】
H型パドル翼を幅広パドル翼よりも45°の交差角で回転方向に対して先行させて配置し、顆粒糖の分散状態を目視にて確認し、均一に分散されるまでの時間を測定したところ、6分であった。
なお、撹拌軸への顆粒糖の付着は認められなかった。
【0058】
(比較例3)
特開平5−49890号記載の大型2段パドル翼を用いた装置に相当する撹拌装置(撹拌動力は1.5kWm-3)を使用した場合の分散時間は9分であった。
なお、撹拌軸への顆粒糖の付着は認められなかった。
【0059】
(比較例4)
特開昭61−200842号記載の1枚ゲート翼を用いた装置に相当する撹拌装置(撹拌動力は1.5kWm-3)を使用した場合の分散時間は12分であった。
なお、撹拌軸への顆粒糖の付着は認められなかった。
【0060】
(比較例5)
d=0.60Dのピッチドパドル翼(傾斜パドル翼)を2段で用いたとき(撹拌動力は1.5kWm-3)の分散時間は13分であった。
なお、撹拌軸への顆粒糖の付着が認められた。
【0061】
(比較例6)
d=0.5Dのフラットディスクタービンを2段で用いたとき(撹拌動力は1.5kWm-3)は、120分撹拌しても均一には分散しなかった。
なお、撹拌軸への顆粒糖の付着が認められた。
【0062】
以上の結果から、本発明における撹拌装置は、既存の撹拌装置と比べて高粘度液中への粉体の分散能力が高いことがわかる。
【0063】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明による撹拌装置により、特に中・高粘度の流体中に粉体を混合する場合において、粉体・液体の滞留を防止し、粉体の液中への巻き込みと固−液混合性を向上させると共に、粉体の撹拌軸への付着を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の撹拌装置の一実施形態を示す模式図。
【図2】 本発明の撹拌装置の他の実施形態を示す模式図。
【図3】 本発明の撹拌装置の他の実施形態を示す模式図。
【図4】 本発明の撹拌装置の他の実施形態を示す模式図。
【図5】 本発明の撹拌装置に使用するH型パドル翼と幅広パドル翼の組み合わせ例。
【図6】 本発明の撹拌装置で液体と粉体を混合したときの粉体流動を示す概念図。
【図7】 本発明の撹拌装置において、H型パドル翼と幅広パドル翼間での流体の流れを側面から見た概念図。
【図8】 本発明の撹拌装置において、H型パドル翼と幅広パドル翼間での流体の流れを正面から見た概念図。
【符号の説明】
1 撹拌槽
2 撹拌軸
3 幅広パドル翼
4 H型パドル翼
4’H型パドル翼
5 整流手段
Claims (4)
- 竪形円筒状の撹拌槽内中心部に撹拌軸を設けた撹拌装置において、
(1)該撹拌軸に、上端中央に凹部を有する幅広パドル翼を槽底部に近接するように配置し、
(2)該撹拌槽内径に対する該幅広パドル翼径比は0.6〜0.8の範囲であり、
(3)該幅広パドル翼上部の該撹拌軸上にH型パドル翼を配置し、
(4)該H型パドル翼の翼径は、該幅広パドル翼の翼径の1/3〜3/4の範囲であり、
(5)該H型パドル翼は、回転方向に対して該幅広パドル翼よりも30°〜60°の交差角で先行させ、
(6)該H型パドル翼と該幅広パドル翼とは、該幅広パドル翼の撹拌軸方向高さに対し、1%〜50%の重なりを持ち、
(7)該H型パドル翼と該幅広パドル翼との重なり具合は、該撹拌軸付近は薄く、該撹拌軸から離れたところで厚くするようにされている
ことを特徴とする撹拌装置。 - 該H型パドル翼の上下方向の長さが、該H型パドル翼の翼径の1/2〜4の範囲である請求項1に記載の撹拌装置。
- 該幅広パドル翼の先端部が回転方向に対して後退した形状である請求項1又は2に記載の撹拌装置。
- 該H型パドル翼の上部の該撹拌軸上に、更にH型パドル翼が下部の該H型パドル翼の回転方向に対して30°〜60°の交差角で先行して配置されている請求項1〜3のいずれかに記載の撹拌装置。」
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