JP7277278B2 - 攪拌羽根組立体および攪拌槽 - Google Patents
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Description
前記底部に設けられ、鉛直方向と平行な回転軸回りに回転可能に支持され、回転した際に前記液体に対して、前記回転軸から遠ざかる方向に向かってから前記側壁部に沿って上側に向かう第1流れを生じさせる第1攪拌羽根と、
前記第1攪拌羽根よりも上側に設けられる第2攪拌羽根と、を備え、
前記第2攪拌羽根は、前記回転軸回りに回転可能に支持され、回転した際に前記液体に対して、前記回転軸から遠ざかりつつ、鉛直下方に向かい、かつ、前記第1流れを阻害しない第2流れを生じさせることを特徴とする。
前記タンク内に設置して、前記液体の攪拌に用いられる上記一つの態様の攪拌羽根組立体と、を備えることを特徴とする。
<第1実施形態>
図1は、本発明の攪拌槽の第1実施形態を示す部分鉛直断面側面図である。図2は、図1中のA-A線断面図である。図3は、図2中のB-B線断面図である。図4は、図1中のC-C線断面図である。図5は、図1中のD-D線断面図である。図6は、図1に示す攪拌槽を作動させたときのタンク内の流れの状態を示す図である。なお、以下では、説明の都合上、図1、図3、図4および図6中の上側を「上(または上方)」、下側を「下(または下方)」と言う(図7~図9についても同様)。
また、タンク9は、バッフル(邪魔板)を有していてもよい。この場合、攪拌羽根組立体10が作動して回転した際に、液体Q1の共回りを防止することができる。
駆動部12は、回転軸11を、第1攪拌羽根1、第2攪拌羽根2A、第2攪拌羽根2Bごと矢印α方向に回転させる駆動源であり、例えば、モータを有する構成となっている。なお、駆動部12による回転軸11の回転数は、例えば、30rpm以上300rpm以下であるのが好ましく、40rpm以上250rpm以下であるのがより好ましい。これにより、後述する第1流れFL1、第2流れFL2を過不足なく生じさせることができる。
また、各板状部材4は、鉛直方向と平行に配置された平板状をなす。
このような板状部材4により、第1攪拌羽根1が回転した際には、液体Q1に対して、回転軸11から遠ざかる方向に向かってから、側壁部92に衝突して当該側壁部92に沿って上側に向かう第1流れFL1(図6参照)を生じさせることができる。
第2攪拌羽根2Aおよび第2攪拌羽根2Bは、配置箇所が異なること以外は、同じ構成であるため、第2攪拌羽根2Aについて代表的に説明する。
また、各第1突出部6は、平板状をなす第1板状部材で構成されている。図4に示すように、各第1突出部6は、水平方向に対して傾斜角度θ6で傾斜している。これにより、第2攪拌羽根2が回転した際には、液体Q1に対して、鉛直下方に向かう流れFL2-1(図6参照)を生じさせることができる。なお、傾斜角度θ6は、特に限定されないが、例えば、15°以上75°以下であるのが好ましく、30°以上60°以下であるのがより好ましい。これにより、流れFL2-1を過不足なく生じさせることができる。
各第1突出部6は、本実施形態では平板状をなす部材で構成されているが、これに限定されず、角柱状をなす部材で構成されていてもよい。
なお、第1流れFL1、第2流れFL2、流れFL2-1、流れFL2-2は、それぞれ、例えば、数値流体力学(computational fluid dynamics、略称:CFD)を利用した各種の流体シミュレーションや、その他、流体実験等により、可視化して確認をすることができる。
図7は、本発明の攪拌槽の第2実施形態を示す側面図である。
以下、この図を参照して本発明の攪拌羽根組立体および攪拌槽の第2実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
本実施形態は、第2攪拌羽根の配置数が異なること以外は前記第1実施形態と同様である。
なお、第2攪拌羽根2Dを省略した場合は、比H/D92が1.2以上1.7以下の範囲にあるタンク9に適している。
図8は、本発明の攪拌槽(第3実施形態)が備える攪拌羽根組立体を示す側面図である。
以下、この図を参照して本発明の攪拌羽根組立体および攪拌槽の第3実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
本実施形態は、第2攪拌羽根の構成が異なること以外は前記第2実施形態と同様である。
第2攪拌羽根2Aおよび第2攪拌羽根2Cの第1突出部6の突出方向は、同じ方向となっている。
このような攪拌羽根組立体10は、前記第2実施形態での攪拌羽根組立体10に比べて、同じ回転数であっても、第2流れFL2の大きさを抑えることができ、例えば、粒Q2が崩れ易い場合に有効な構成となる。
図9は、本発明の攪拌槽(第4実施形態)が備える攪拌羽根組立体を示す鉛直断面図である。
以下、この図を参照して本発明の攪拌羽根組立体および攪拌槽の第4実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
本実施形態は、第2攪拌羽根の構成が異なること以外は前記第1実施形態と同様である。
また、本発明の攪拌羽根組立体および攪拌槽は、前記各実施形態のうちの、任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
また、第1攪拌羽根の回転数と第2撹拌羽根の回転数とは、前記各実施形態では同じであるが、これに限定されず、例えば、異なる場合もあってもよい。
また、複数の第2撹拌羽根は、前記各実施形態では同じ直径となっているが、これに限定されず、上方に向かって直径が段階的に小さくなっていてもよい。
10 攪拌羽根組立体
1 第1攪拌羽根
2A、2B 第2攪拌羽根
3 ボス
4 板状部材
41 傾斜部
42 湾曲部
5 ボス
51 雌ネジ
6 第1突出部
7 第2突出部
9 タンク
91 底部
92 側壁部
93 空間
11 回転軸
111 凹部
12 駆動部
13 溶接部
14 ネジ
CL 仮想円
CV 対流
φD1 直径
φD2 直径
φD92 内径
H 高さ
FL1 第1流れ
FL2 第2流れ
FL2-1 流れ
FL2-2 流れ
LS 液面
TA 接線
SD 離間距離
Q1 液体
Q2 粒
Q3 混合物
W4 幅(平均幅)
W6 幅(平均幅)
W7 幅(平均幅)
α 矢印
θ41 傾斜角度
θ6 傾斜角度
θ7-1 傾斜角度
θ7-2 傾斜角度
Claims (12)
- 底部と側壁部とを有し、液体を貯留するタンク内に設置して、前記液体の攪拌に用いられる攪拌羽根組立体であって、
前記底部に設けられ、鉛直方向と平行な回転軸回りに回転可能に支持され、回転した際に前記液体に対して、前記回転軸から遠ざかる方向に向かってから前記側壁部に沿って上側に向かう第1流れを生じさせる第1攪拌羽根と、
前記第1攪拌羽根よりも上側に設けられる第2攪拌羽根と、を備え、
前記第2攪拌羽根は、前記回転軸回りに回転可能に支持され、回転した際に前記液体に対して、鉛直下方に向かう流れと、前記回転軸から遠ざかってから前記回転軸側に向かう流れとの合成により、前記回転軸から遠ざかりつつ、鉛直下方に向かい、かつ、前記第1流れを阻害しない第2流れを生じさせることを特徴とする攪拌羽根組立体。 - 底部と側壁部とを有し、液体を貯留するタンク内に設置して、前記液体の攪拌に用いられる攪拌羽根組立体であって、
前記底部に設けられ、鉛直方向と平行な回転軸回りに回転可能に支持され、回転した際に前記液体に対して、前記回転軸から遠ざかる方向に向かってから前記側壁部に沿って上側に向かう第1流れを生じさせる第1攪拌羽根と、
前記第1攪拌羽根よりも上側に設けられ、前記回転軸回りに回転可能に支持された第2攪拌羽根と、を備え、
前記第2攪拌羽根は、前記回転軸と交差する方向に突出した第1突出部と、前記第1突出部の端部に配置され、斜め下方に突出した第2突出部とを有し、回転した際に前記液体に対して、前記回転軸から遠ざかりつつ、鉛直下方に向かう第2流れを生じさせることを特徴とする攪拌羽根組立体。 - 前記第2攪拌羽根は、ボスと、
前記ボスに片持ち支持され、前記回転軸と交差する方向に突出した第1突出部と、
前記第1突出部の前記ボスと反対側に片持ち支持され、下方に突出した第2突出部と、を有する請求項1に記載の攪拌羽根組立体。 - 前記第1突出部は、水平方向に対して傾斜した板状をなす第1板状部材で構成され、
前記第2突出部は、前記回転軸を中心とし、前記第2突出部を通る円の接線方向に対して傾斜した板状をなす第2板状部材で構成される請求項2または3に記載の攪拌羽根組立体。 - 前記第2板状部材の幅は、前記第1板状部材の幅よりも小さい請求項4に記載の攪拌羽根組立体。
- 前記第1突出部は、前記回転軸を介して2つ配置されており、該2つの第1突出部にそれぞれ前記第2突出部が配置されている請求項2~5のいずれか1項に記載の攪拌羽根組立体。
- 前記第2突出部同士の間隔は、鉛直下方に向かって漸増する請求項6に記載の攪拌羽根組立体。
- 前記第2攪拌羽根は、鉛直方向に沿って複数配置されている請求項1~7のいずれか1項に記載の攪拌羽根組立体。
- 前記第1攪拌羽根は、前記回転軸と交差する方向に突出し、鉛直方向と平行に配置された板状をなす板状部材を有する請求項1~8のいずれか1項に記載の攪拌羽根組立体。
- 前記板状部材は、前記回転軸と反対側の端部が前記回転軸に対して傾斜する請求項9に記載の攪拌羽根組立体。
- 前記第2攪拌羽根の直径は、前記第1攪拌羽根の直径よりも小さい請求項1~10のいずれか1項に記載の攪拌羽根組立体。
- 底部を有し、液体を貯留するタンクと、
前記タンク内に設置して、前記液体の攪拌に用いられる請求項1~11のいずれか1項に記載の攪拌羽根組立体と、を備えることを特徴とする攪拌槽。
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