JP5013428B2 - 攪拌機 - Google Patents
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Description
攪拌翼5は、攪拌軸2から半径方向に突出する平板状のものからなり、攪拌軸2に上下に間隔をあけて2段に設けられている。
この攪拌機は、攪拌槽1に垂設した攪拌軸2に、該攪拌軸2側が上に傾斜する逆V字状の上部傾斜翼41を配設するとともに、該上部傾斜翼41を循環流を内側に巻き込む角度に設け、該上部傾斜翼41の下に、平板状のボトム翼3を配設している。
そして、上部傾斜翼41とボトム翼3の間に、攪拌軸2側を下として傾斜するV字状の下部傾斜翼42を配設するとともに、該下部傾斜翼42を、巻き込んだ循環流を外側に吐出する角度に設けている。
また、攪拌槽1は、保温又は冷却ジャケット(図示省略)を周囲に設けたり、側壁11や底壁12を透明にしたりすることができ、かつ数リットルから数万リットルの様々な容量に形成することができる。
このボトム翼3は、その回転により攪拌槽1の側壁11に向かう吐出流を生じ、この吐出流が転じた上昇流と、上昇流が液面で内向きに転じ、攪拌槽1の中心付近で下降する下降流とからなる循環流を発生させる。
ボトム翼3は、攪拌槽1の内径の約1/2の大きな回転径を有し、この大きなボトム翼3で強い吐出流を発生させることにより、水程度の低粘度の液体から1万cp以上の高粘度の液体までの幅広い粘度の液体に対応することができる。
上部傾斜翼41及び下部傾斜翼42は、本実施例では細長い平板状のものからなり、上部傾斜翼41は、循環流を内斜め下方に巻き込めるように、回転方向の前面が内側に約45度傾斜するように固定されている。
また、下部傾斜翼42は、上部傾斜翼41で巻き込んだ循環流を外斜め下方に吐出できるように、回転方向の前面が外側に約45度傾斜するように固定されている。
この連結部材51は、所要長さに設けられることにより、左右の傾斜翼に適切な間隔を与え、循環流の巻き込みを容易にしている。
なお、上部傾斜翼41と下部傾斜翼42は、ねじれ板状の左右の連結部材52で連結されているが、上部傾斜翼41と下部傾斜翼42は一体に形成することもできる。
また、図5に示すように、上部傾斜翼41と下部傾斜翼42の連結部に、略鉛直方向にスペーサロッド62を介設することにより、上部傾斜翼41と下部傾斜翼42の間に間隔をあけるようにしたり、図6に示すように、スペーサロッド62との連結部を補強ロッド61で連結したりすることができる。
なお、上部傾斜翼41や下部傾斜翼42、スペーサロッド62が区画する略菱形や略六角形の内部では、攪拌軸2を省略し、液の流動を促進させることもできる。
さらに、上部傾斜翼41と下部傾斜翼42を斜めに配設することにより、循環流の巻き込みと吐出を容易にするとともに、限られた範囲内に長尺の傾斜翼4を収めて高い剪断力が得られるようにしている。
攪拌槽1に液を入れて攪拌軸2を回転させると、ボトム翼3からの吐出流が上昇流へと変わり液面まで到達するとともに、回転による引き込みが発生し下降流となる。
そして、上部傾斜翼41が循環流の上部を内斜め下方に巻き込むとともに、対向する下部傾斜翼42が、巻き込まれた循環流を外斜め下方に吐出する。
これにより、攪拌槽1の側壁11に沿って盛り上がろうとする液面付近の流れを、上下部傾斜翼41、42による巻き込みにより解消するとともに、この流れを全体的な循環流として上下部傾斜翼41、42で順次剪断をかけ、効率的な混合攪拌が行われる。
攪拌試験は、水、粘性100mPa・sの液体、粘性1000mPa・sの液体のそれぞれについて実施したが、図9〜図10に示すように、本実施例の攪拌機は、いずれについても短時間で適切に混合攪拌することができた。
さらに、上部傾斜翼41とボトム翼3の間に、攪拌軸2側を下として傾斜するV字状の下部傾斜翼42を配設するとともに、該下部傾斜翼42を、巻き込んだ循環流を外側に吐出する角度に設けることから、上部傾斜翼41で内斜め下方に巻き込んだ循環流を、対向する下部傾斜翼42から外斜め下方に吐出することができ、これにより、循環流の巻き込み及び吐出を強く行うとともに、上部傾斜翼41と下部傾斜翼42とで順次剪断をかけ、効率的な混合攪拌を行うことができる。
この攪拌機は、攪拌槽1に垂設した攪拌軸2に、該攪拌軸2側が上に傾斜する逆V字状の上部傾斜翼41を配設するとともに、該上部傾斜翼41を循環流を内側に巻き込む角度に設け、該上部傾斜翼41の下に、平板状のボトム翼3を配設している。
左右の上部傾斜翼41は、平板状の連結部材51を介して攪拌軸2に固定されており、この連結部材51を所要長さに設けることにより、左右の上部傾斜翼41に適切な間隔を与え、循環流の巻き込みを容易にしている。
この場合、上部傾斜翼41とボトム翼3、あるいは上部傾斜翼41と補強ロッド61が区画する略三角形の内部では、攪拌軸2を省略し、液の流動を促進させることもできる。
なお、その他の構成は、第1実施例と同様であるため、同一符号を記すことによりその説明を省略する。
例えば、上部傾斜翼や下部傾斜翼を上下に複数段連設することにより、液深の大きな攪拌槽にも対応することができる。
11 側壁
12 底壁
2 攪拌軸
3 ボトム翼
41 上部傾斜翼
42 下部傾斜翼
51 上下の連結部材
52 左右の連結部材
61 補強ロッド
62 スペーサロッド
Claims (3)
- 攪拌槽に垂設した攪拌軸に、上部傾斜翼を、該上部傾斜翼の上方が攪拌軸側に傾斜するように逆V字状に配設するとともに、該上部傾斜翼を、循環流の上部を内斜め下方に巻き込むように回転方向の前面が攪拌軸を含む面に対して内側に傾斜させて設け、該上部傾斜翼の下に、平板状のボトム翼を配設したことを特徴とする攪拌機。
- 上部傾斜翼とボトム翼の間に、下部傾斜翼を、該下部傾斜翼の下方が攪拌軸側に傾斜するようにV字状に配設するとともに、該下部傾斜翼を、前記上部傾斜翼で内斜め下方に巻き込んだ循環流を対向する下部傾斜翼から外斜め下方に吐出するように回転方向の前面が攪拌軸を含む面に対して外側に傾斜させて設けたことを特徴とする請求項1記載の攪拌機。
- 上部傾斜翼又は下部傾斜翼の回転径をボトム翼の回転径以下にしたことを特徴とする請求項1又は2記載の攪拌機。
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