JP6403532B2 - 攪拌羽根および歯科技工用攪拌装置 - Google Patents

攪拌羽根および歯科技工用攪拌装置 Download PDF

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Description

本発明は、攪拌羽根および歯科技工用攪拌装置に関する。
従来、印象材、石膏、埋没材等の歯科用材料と水等の液体とを攪拌する歯科技工用攪拌装置が存在する。歯科技工用攪拌装置では、例えば攪拌容器内に設けられた攪拌羽根を回転させることにより、攪拌容器内に収容された被攪拌材料を攪拌する。
特許文献1には、棒体又は棒体を曲折した形状の攪拌具を回転させることにより、攪拌容器内に収容された被攪拌材料を攪拌する歯科技工用攪拌装置が開示されている。
また、特許文献2には、複数の貫通穴が左右翼に段違いに交互に設けられた攪拌翼を回転させることにより、攪拌容器内に収容された被攪拌材料を攪拌する歯科技工用攪拌装置が開示されている。
実用新案登録第3170624号 特開平10−328208号公報
ところで、歯科技工用攪拌装置では、例えば攪拌羽根の形状の違い等によって、攪拌容器内に収容する被攪拌材料が少量の場合に、被攪拌材料の攪拌が十分に行われない場合がある。この場合、被攪拌材料に含まれる粉末材料と液体材料とが十分に混合されずに、攪拌後の被攪拌材料にムラが生じるおそれがある。
本発明は、攪拌容器内の被攪拌材料が少量である場合に、攪拌後の被攪拌材料にムラが生じることを抑制することを目的とする。
本発明が適用される攪拌羽根は、歯科技工用攪拌装置において回転しながら被攪拌材料を攪拌する攪拌羽根であって、回転軸が接続され当該回転軸と垂直な方向へ延びる第1縁部と、当該第1縁部に対向し当該第1縁部に平行に延びる第2縁部と、当該第1縁部と当該第2縁部とを接続する第3縁部とを有し、当該回転軸に平行な面において所定の領域を囲む周縁部と、前記第2縁部における前記回転軸の延長上に設けられる連結部に一端が接続されるとともに他端が前記第1縁部に接続され、当該連結部側から当該第1縁部側に向かうに従い互いの距離が大きくなるように伸びる2つの辺部とを備える。
ここで、前記周縁部は、前記第2縁部の幅が前記第3縁部の幅と比較して狭いことを特徴とすることができる。
さらに、他の観点から捉えると、本発明が適用される歯科技工用攪拌装置は、底面と当該底面の周囲から上方に延びる側面とを有し、当該側面と当該底面とに囲まれる空間に被攪拌材料を収容する攪拌容器と、前記攪拌容器に収容された被攪拌材料を回転しながら攪拌する攪拌羽根とを有し、前記攪拌羽根は、前記攪拌容器の前記底面に沿って延びる下縁部と、前記下縁部に対向する上縁部と、前記攪拌容器の前記側面に沿って延び前記下縁部と前記上縁部とを接続する側縁部と、前記下縁部の中心に設けられる連結部に一端が接続されるとともに他端が前記上縁部に接続され、当該連結部側から当該上縁部側に向かうに従い互いの距離が大きくなるように伸びる2つの辺部とを備えることを特徴とする。
ここで、前記攪拌容器の前記底面と前記攪拌羽根の前記下縁部との距離は、当該攪拌容器の前記側面と当該攪拌羽根の前記側縁部との距離と比較して小さいことを特徴とすることができる。
また、前記下縁部の幅は、前記側縁部の幅と比較して狭いことを特徴とすることができる。
さらに、前記攪拌容器の前記底面と対向して設けられ、当該攪拌容器の開口を塞ぐ蓋部をさらに有し、前記蓋部と前記攪拌羽根の前記上縁部との距離は、前記攪拌容器の前記側面と当該攪拌羽根の前記側縁部との距離と比較して大きいことを特徴とすることができる。
本発明によれば、攪拌容器内の被攪拌材料が少量である場合に、攪拌後の被攪拌材料にムラが生じることを抑制することができる。
本実施の形態が適用される攪拌装置の全体構成を示す図である。 本実施の形態が適用される攪拌装置の内部構造を示す図である。 本実施の形態が適用される攪拌装置を攪拌軸の回転軸方向に沿って切断した断面図である。 本実施の形態が適用される攪拌装置の制御ブロックを示した図である。 本実施の形態が適用される攪拌羽根の形状の一例を示した図である。 本実施の形態が適用される攪拌部の構成を示した図である。 本実施の形態が適用される操作パネルの一例を示した図である。 本実施の形態の攪拌装置において制御部により行われる制御を示したフローチャートである。 本実施の形態の攪拌装置において制御部により行われる制御を示したフローチャートである。 本実施の形態の攪拌装置において制御部により行われる攪拌時間の設定時間を変更する制御について示したフローチャートである。 (a)〜(b)は、攪拌動作中の攪拌部の状態を示した図である。 (a)〜(b)は、攪拌羽根の形状の他の例を示した図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
(攪拌装置1の構成について)
図1は、本実施の形態が適用される攪拌装置1の全体構成を示す図である。また、図2は、本実施の形態が適用される攪拌装置1の内部構造を示す図であり、後述する筐体13を取り外した状態の攪拌装置1を示した図である。また、図3は、本実施の形態が適用される攪拌装置1を後述する攪拌軸11の回転軸方向に沿って切断した断面図である。また、図4は、本実施の形態が適用される攪拌装置1の制御ブロックを示した図である。
本実施の形態の攪拌装置1は、歯科技工用攪拌装置の一例であって、例えば歯科において用いられる埋没材、印象材、石膏等の被攪拌材料を攪拌・混練するために用いられる。
図1に示すように、本実施の形態が適用される攪拌装置1は、被攪拌材料を攪拌・混練する攪拌部2と、攪拌部2が取り付けられる装置本体部3とを有している。本実施の形態の攪拌装置1では、攪拌部2は、装置本体部3に対して取り付け・取り外しが可能に構成されている。そして、攪拌部2は、装置本体部3に取り付けられた状態で、被攪拌材料を攪拌・混練する。
本実施の形態の攪拌部2は、図1に示すように、被攪拌材料を内部に収容する攪拌容器30と、攪拌容器30に設けられた開口に対して装着される蓋部40とを有する。詳細については後述するが、本実施の形態の攪拌容器30は下部に底を有し上部が開口した有底円筒状の形状を有している。また、蓋部40は、円盤状の形状を有しており、装置本体部3に対向する上面が、平坦面となっている。
また、図3に示すように、蓋部40のうち攪拌容器30に対向する部分には、パッキン41が設けられている。これにより、攪拌容器30の開口に蓋部40が取り付けられることで、攪拌容器30と蓋部40との間が密閉される。
さらに、蓋部40には、蓋部40を厚さ方向に貫通する貫通孔42が設けられている。
攪拌部2は、図3に示すように、蓋部40の中心部にて蓋部40の厚さ方向に延び回転可能に設けられる攪拌軸11を有する。攪拌軸11の上端には、装置本体部3の後述する軸受部23に嵌合する嵌合部12が設けられている。
また、攪拌部2は、攪拌軸11の下部に取り付けられ、攪拌容器30に収容された被攪拌材料を攪拌する平板状の攪拌羽根50を有する。なお、攪拌羽根50の形状については、後段にて詳細に説明する。
本実施の形態の装置本体部3は、図1に示すように、装置本体部3の外表面を覆う筐体13を有する。また、装置本体部3は、筐体13の下方に設けられ、攪拌部2が吸着される吸着部20を有する。図3に示すように、吸着部20には、蓋部40の外径よりも小径のOリング21が設けられている。また、吸着部20には、攪拌部2が吸着部20に吸着した状態を検知する検知スイッチ22が設けられている。
また、装置本体部3は、攪拌部2の嵌合部12が嵌合する軸受部23を有する。軸受部23は、吸着部20の中央部に設けられる。
さらに、装置本体部3は、軸受部23に嵌合した嵌合部12を介して、攪拌部2の攪拌軸を回転駆動する攪拌モータ24を有する。
さらにまた、装置本体部3は、真空発生器29を内蔵する。真空発生器29は、攪拌装置1の外部に設けられたコンプレッサーから供給される圧縮空気により真空を発生する。また、装置本体部3は、吸着部20に攪拌部2が取り付けられた際に攪拌容器30内から吸気を行う吸気管25を有する。さらに、装置本体部3は、攪拌容器30内の減圧状態を測定する圧力センサ26(図4参照)を有する。
また、装置本体部3は、プログラム制御されたCPUにより構成され攪拌装置1の各部の制御を行う制御部90を有する。
(攪拌羽根50の形状について)
続いて、本実施の形態の攪拌羽根50の形状について説明する。図5は、本実施の形態が適用される攪拌羽根50の形状の一例を示した図である。図5は、攪拌羽根50を、攪拌軸11の回転軸方向と直交する方向から見た正面図に対応する。
図5に示すように、本実施の形態の攪拌羽根50は、全体として平板状の形状を有している。また、攪拌羽根50は、上述した攪拌軸11の下端が取り付けられる取り付け部58を有する。さらに、攪拌羽根50は、取り付け部58に接続され攪拌軸11の回転軸方向に沿った平面上に延び、所定の空間を囲む周縁部51と、周縁部51の内側に設けられ周縁部51に囲まれる空間を仕切る仕切部52とを有する。
なお、以下の説明において、攪拌軸11の回転軸を単に「回転軸」と呼ぶことがある。図5においては、攪拌軸11の回転軸を一点鎖線で示している。
図5に示すように、攪拌羽根50の周縁部51は、それぞれが攪拌軸11の回転軸方向(以下、Y方向とする)に沿って延び仕切部52を介して互いに対向する第3縁部の一例としての2つの側縁部511と、Y方向と直交する方向(以下、X方向とする)に延び取り付け部58が取り付けられるとともに2つの側縁部511との間に設けられる第1縁部の一例としての上縁部512と、X方向に延びるとともに仕切部52を介して上縁部512に対向し、2つの側縁部511との間に設けられる第2縁部の一例としての下縁部513と、を有する。
図5に示すように、本実施の形態では、それぞれの側縁部511、上縁部512および下縁部513は、直線状に延びた形状を有している。
さらに、周縁部51は、それぞれの側縁部511と上縁部512とを接続する第1接続部514と、それぞれの側縁部511と下縁部513とを接続する第2接続部515とを有している。第1接続部514および第2接続部515は、それぞれ湾曲した形状を有している。この例では、図5に示すように、第1接続部514の曲率と比較して第2接続部515の曲率が小さくなっている。
このように、本実施の形態の攪拌羽根50は、第1接続部514および第2接続部515により四隅が湾曲した形状を有している。これにより、例えば攪拌羽根50の四隅がとがっているような場合と比較して、攪拌終了後に攪拌羽根50に付着した付着物を攪拌羽根50から取り除きやすくなる。
また、攪拌羽根50の仕切部52は、図5に示すように、回転軸を挟んで対向する2つの辺部521と、2つの辺部521の下端部が連結される連結部522とを有する。
本実施の形態の仕切部52では、連結部522は、攪拌軸11の回転軸上に設けられる。また、連結部522は、周縁部51の下縁部513に隣接して設けられる。
図5に示すように、それぞれの辺部521は、直線状に延びた形状を有する。そして、それぞれの辺部521は、下端が連結部522に連結されるとともに、上端が周縁部51の上縁部512に接続されている。
そして、本実施の形態の仕切部52では、それぞれの辺部521は、回転軸に対して傾斜して設けられている。それぞれの辺部521は、連結部522に連結される下端から上縁部512に接続される上端に向かうに従い、側縁部511に近づくように回転軸に対して傾斜している。これにより、本実施の形態の仕切部52では、対向する辺部521同士の間隔が、下縁部513側から上縁部512側に向かうに従い大きくなっている。言い換えると、本実施の形態の仕切部52は、全体としてV字状の形状を有している。
本実施の形態の攪拌羽根50では、周縁部51により囲まれる空間が、仕切部52によりX方向に3つに分割されている。そして、攪拌羽根50には、図5に示すように、X方向に並ぶ3つの開口部55a、55b、55cが形成されている。
図5に示すように、本実施の形態の攪拌羽根50では、下縁部513の幅(Y方向に沿った幅)D2が、側縁部511の幅(X方向に沿った幅)D1と比較して小さくなっている(D2<D1)。
詳細については後述するが、下縁部513の幅D2および側縁部511の幅D1がこのような関係を有することで、例えば攪拌容器30内に収容される被攪拌材料の量が少ない場合であっても、被攪拌材料の攪拌・混合が不十分になることが抑制される。
また、本実施の形態の攪拌羽根50では、仕切部52の辺部521の幅D3が、下縁部513の幅D2と比較して大きくなっている(D3>D2)。
これにより、辺部521の幅D3が下縁部513の幅D2よりも小さい場合と比較して、攪拌羽根50を回転させた場合に仕切部52に被攪拌材料が当たりやすくなる。この結果、本構成を採用しない場合と比較して、被攪拌材料を効果的に攪拌・混合することができる。
また、本実施の形態の攪拌羽根50は、上述したように平板状の形状を有しており、表面が平坦面となっている。これにより、例えば攪拌羽根50の表面に凹凸が形成されている場合や、攪拌羽根50が折り曲がりを有している場合と比較して、攪拌終了後に攪拌羽根50に付着した付着物を攪拌羽根50から取り除きやすくなる。
攪拌羽根50を構成する材料としては、例えばステンレス等の金属材料や、ポリエチレン等の樹脂材料が挙げられる。強度や耐食性等を考慮すると、攪拌羽根50の材料としてステンレスを用いることが好ましい。
(攪拌容器30の形状について)
続いて、本実施の形態の攪拌容器30の形状について説明する。図6は、本実施の形態が適用される攪拌部2の構成を示した図である。図6では、装置本体部3(図1参照)に取り付けた状態の攪拌部2を示しており、回転軸方向に沿って切断した攪拌容器30の断面が表れている。
上述したように、本実施の形態の攪拌容器30は、有底円筒形状を有している。具体的に説明すると、図6に示すように、攪拌容器30は、円筒状の側面31と円形状の底面32とを有する。また、攪拌容器30は、側面31と底面32との間に、曲面からなり側面31と底面32とを接続する接続面33を有する。
(攪拌羽根50と攪拌容器30、蓋部40との関係について)
続いて、本実施の形態の攪拌部2における攪拌羽根50と攪拌容器30、蓋部40との関係について説明する。
図6に示すように、本実施の形態の攪拌部2では、攪拌羽根50は、攪拌容器30の内壁面に対して予め定めた間隙を有するように配置される。具体的に説明すると、攪拌部2では、攪拌羽根50の側縁部511が、攪拌容器30の側面31に間隙を介して対向している。また、攪拌羽根50の下縁部513が、攪拌容器30の底面32に間隙を介して対向している。さらに、攪拌羽根50の第2接続部515が、攪拌容器30の接続面33に間隙を介して対向している。
さらにまた、攪拌羽根50の上縁部512が、蓋部40に所定の間隙を介して対向している。
本実施の形態の攪拌部2では、図6に示すように、攪拌羽根50の下縁部513と攪拌容器30の底面32との距離T2が、攪拌羽根50の側縁部511と攪拌容器30の側面31との距離T1と比較して小さくなっている(T2<T1)。
詳細については後述するが、下縁部513と底面32との距離T2および側縁部511と側面31との距離T1がこのような関係を有することで、例えば攪拌容器30内に収容される被攪拌材料の量が少ない場合であっても、被攪拌材料の攪拌・混合が不十分になることが抑制される。
ここで、攪拌羽根50の側縁部511と攪拌容器30の側面31との距離T1は、例えば1mm以上3mm以下の範囲とすることができ、2mmとすることが好ましい。
側縁部511と側面31との距離T1が3mmよりも大きいと、攪拌羽根50を回転させた場合に被攪拌材料が側縁部511と側面31との間隙を通って攪拌容器30の上方に舞い上がりやすい。この場合、被攪拌材料の攪拌・混合が不十分になるおそれがある。
また、側縁部511と側面31との距離が1mmよりも小さいと、攪拌羽根50を回転させた場合に側縁部511と側面31との間隙を通過する被攪拌材料の量が少なくなり、被攪拌材料の流動性が低下する。この場合、被攪拌材料の攪拌・混合が不十分になるおそれがある。
また、攪拌羽根50の下縁部513と攪拌容器30の底面32との距離T2は、例えば0.2mm以上1mm以下の範囲とすることができ、0.5mmとすることが好ましい。
下縁部513と底面32との距離T2が過度に大きい場合、例えば攪拌容器30に収容される被攪拌材料の量が少ない場合に、下縁部513と被攪拌材料とが当たりにくくなり、被攪拌材料の攪拌・混合が不十分になるおそれがある。
また、下縁部513と底面32との距離T2が過度に小さい場合、攪拌羽根50を回転させた場合に下縁部513と底面32とが接触し、攪拌羽根50の回転が妨げられたり、攪拌羽根50が破損したりするおそれがある。
さらに、本実施の形態の攪拌部2では、図6に示すように、攪拌羽根50の上縁部512と蓋部40との距離T3が、攪拌羽根50の側縁部511と攪拌容器30の側面31との距離T1、および攪拌羽根50の下縁部513と攪拌容器30の底面32との距離T2と比較して大きくなっている(T3>T1、T3>T2)。これにより、本構成を採用しない場合と比較して、攪拌羽根50を回転させて被攪拌材料を攪拌・混合する場合に、被攪拌材料が蓋部40に付着したり、蓋部40の貫通孔42から攪拌容器30の外部に出たりすることが抑制される。
(操作パネル60について)
続いて、本実施の形態の操作パネル60について説明する。図7は、本実施の形態が適用される操作パネル60の一例を示した図である。
本実施の形態の操作パネル60は、図7に示すように、時間表示部61と、攪拌部2の攪拌容器30内の減圧状態を表示する状態表示部62とを有する。また、操作パネル60は、攪拌部2における攪拌時間を設定するための時間設定部63を有する。さらに、操作パネル60は、攪拌部2における攪拌の開始および停止を行う場合にユーザにより押圧される攪拌開始/停止ボタン64を有する。さらにまた、操作パネル60は、攪拌部2での減圧を停止し装置本体部3から攪拌部2を取り外す際にユーザにより押圧されるリリースボタン65を有する。
図7に示すように、本実施の形態の時間表示部61は、例えば7セグメント表示器で構成される。そして、時間表示部61には、攪拌部2における攪拌時間の残り時間や、時間設定部63にて設定される攪拌時間の設定時間等が表示される。
状態表示部62は、横方向に順に並ぶ第1表示部621、第2表示部622および第3表示部623を有する。詳細については後述するが、第1表示部621、第2表示部622および第3表示部623は、互いに異なる表示色に点灯する。そして、状態表示部62は、圧力センサ26にて検知される攪拌容器30内の圧力(真空圧)に応じて第1表示部621、第2表示部622および第3表示部623のいずれかが点灯することで、攪拌容器30内の状態をユーザに対し表示する。
なお、状態表示部62による状態表示については、攪拌装置1による攪拌動作と併せて後段にて詳細に説明する。
時間設定部63は、横方向に順に並ぶ第1時間設定ボタン631、第2時間設定ボタン632および第3時間設定ボタン633を有する。本実施の形態では、第1時間設定ボタン631、第2時間設定ボタン632および第3時間設定ボタン633は、互いに同様の機能を有している。
なお、時間設定部63による攪拌時間の設定操作に関しては、後段にて詳述する。
(攪拌装置1の攪拌動作について)
続いて、本実施の形態の攪拌装置1で行われる攪拌動作について説明する。図8−1、図8−2は、本実施の形態の攪拌装置1において制御部90により行われる制御を示したフローチャートである。
まず、攪拌装置1において被攪拌材料を攪拌する際には、攪拌容器30に被攪拌材料を収容した状態で、ユーザにより攪拌部2が装置本体部3の吸着部20に取り付けられる。具体的には、ユーザにより吸着部20に設けられた軸受部23に対して、攪拌部2の嵌合部12に押し込まれ、嵌め合わされる。
また、軸受部23に嵌合部12が嵌め合わされるのに伴い、攪拌部2の蓋部40が吸着部20に押し付けられる。これにより、蓋部40の上面と、吸着部20のOリング21とが接触する。また、蓋部40の上面によって、吸着部20に設けられた検知スイッチ22が押される。
なお、本実施の形態では、攪拌部2を装置本体部3に取り付ける前に、攪拌容器30に収容した被攪拌材料を予備攪拌することが好ましい。
本実施の形態では、攪拌容器30に収容された被攪拌材料を予備攪拌した後に、攪拌部2を装置本体部3に取り付けることが好ましい。ここで、予備攪拌とは、例えばユーザが手動で嵌合部12を介して攪拌軸11を回転させることで、攪拌装置1にて攪拌動作を行う前に被攪拌材料を予め混合させることをいう。
ここで通常、被攪拌材料は、石膏等の粉末材料と水等の液体材料とにより構成される。本実施の形態では、攪拌部2を装置本体部3に取り付ける前に被攪拌材料の予備攪拌を行うことで、攪拌装置1にて攪拌モータ24により攪拌羽根50を回転させて被攪拌材料の攪拌を開始する際に、攪拌容器30内で粉末材料が飛散することが抑制される。
予備攪拌は、攪拌容器30に収容された被攪拌材料を、攪拌部2とは別体のヘラ等で混合することにより行ってもよい。
制御部90は、蓋部40の上面により検知スイッチ22が押された場合(ステップ101にてYES)、真空発生器29による減圧を開始する(ステップ102)。これにより、攪拌部2が吸着部20に吸着される。
具体的に説明すると、真空発生器29による減圧が開始されると、攪拌容器30内の空気が貫通孔42を通り、吸気管25を介して真空発生器29に吸入される。これにより、攪拌容器30の内部空間、および蓋部40と吸着部20との間に形成される空間が減圧される。この結果、蓋部40が吸着部20に吸着され、攪拌部2全体が装置本体部3に取り付けられる。本実施の形態では、攪拌部2が吸着部20に吸着されることで、ユーザが攪拌部2を把持しない場合であっても、攪拌部2が装置本体部3に取り付けられた状態が維持される。
なお、蓋部40の上面により検知スイッチ22が押されない場合(ステップ101にてNO)には、制御部90は、検知スイッチ22が押されるまで待機する。
続いて、制御部90は、圧力センサ26から攪拌容器30内の圧力Pに関する情報(圧力情報)を取得する(ステップ103)。
そして、制御部90は、ステップ103にて取得した攪拌容器30内の圧力Pを、予め定めた第1圧力値P1と比較する(ステップ104)。ここで、第1圧力値P1は、例えば、吸着部20に対して攪拌部2を吸着するために必要となる圧力値とすることができる。第1圧力値P1は、例えば−60kPaとすることができる。
攪拌容器30内の圧力Pが第1圧力値P1よりも大きい(P>P1)場合(ステップ104にてNO)、制御部90は、攪拌装置1が第1状態にあるとして操作パネル60の状態表示部62における第1表示部621を点灯させる(ステップ105)。ここで第1状態とは、例えば、真空発生器29の故障等により攪拌容器30内を十分に減圧することが困難な状態であり、攪拌動作を行った場合に攪拌部2の落下等の不具合が生じうる状態である。
さらに、攪拌装置1が第1状態にある場合、制御部90は、操作パネル60における攪拌開始/停止ボタン64の機能を制限する(ステップ106)。具体的には、制御部90は、ユーザにより攪拌開始/停止ボタン64が押圧された場合であっても、攪拌モータ24による攪拌軸11の回転駆動が開始されないように設定する。
一方、攪拌容器30内の圧力Pが第1圧力値P1以下(P≦P1)である場合(ステップ104にてYES)、制御部90は、圧力Pを、予め定めた第2圧力値P2と比較する(ステップ107)。なお、第2圧力値P2は、第1圧力値P1よりも小さい値である(P2<P1)。ここで、第2圧力値P2は、例えば、被攪拌材料への気泡の混入を抑制するために必要となる圧力値とすることができる。第2圧力値P2は、例えば−90kPaとすることができる。
攪拌容器30内の圧力Pが第2圧力値P2よりも大きい(P1≧P>P2)場合(ステップ107にてNO)、制御部90は、攪拌装置1が第2状態であるとして操作パネル60の状態表示部62における第2表示部622を点灯させる(ステップ108)。ここで第2状態とは、例えば、攪拌動作に支障はないものの、例えば攪拌終了後の被攪拌材料に気泡等が残存する可能性があり、攪拌装置1のメンテナンスが必要な状態である。
また、攪拌容器30内の圧力Pが第2圧力値P2以下(P≦P2)である場合(ステップ107にてYES)、制御部90は、攪拌装置1が第3状態であるとして操作パネル60の状態表示部62における第3表示部623を点灯させる(ステップ109)。
ここで第3状態とは、例えば、攪拌容器30内が十分に減圧された状態である。
なお、本実施の形態では、攪拌装置1が第2状態または第3状態にある場合には、攪拌装置1が第1状態にある場合とは異なり、攪拌開始/停止ボタン64の機能を制限しない。
続いて、制御部90は、操作パネル60の攪拌開始/停止ボタン64が押圧されたか否かを判定する(ステップ110)。
攪拌開始/停止ボタン64が押圧された場合(ステップ110にてYES)、制御部90は、攪拌モータ24により攪拌軸11を予め定めた方向に回転させる(ステップ111)。これにより、攪拌容器30内で攪拌羽根50が回転し、被攪拌材料の攪拌が開始される。
本実施の形態の攪拌装置1では、攪拌モータ24による攪拌軸11の回転速度は、例えば300rpm〜500rpmの範囲とすることができる。
ここで、本実施の形態の攪拌装置1では、攪拌軸11の回転を開始した後も、真空発生器29による吸気を継続して行い、攪拌容器30の内部空間を低圧状態(真空状態)に維持する。これにより、攪拌羽根50により被攪拌材料を攪拌している際に、被攪拌材料中に混入している気体(空気)が被攪拌材料から抜けるようになり、混練後の被攪拌材料に気泡が混入することが抑制される。
なお、攪拌開始/停止ボタン64が押圧されない場合(ステップ110にてNO)には、制御部90は、攪拌開始/停止ボタン64が押圧されるまで待機する。
続いて、制御部90は、予め設定された攪拌時間が経過したか否かを判定する(ステップ112)。
ここで、本実施の形態の攪拌装置1では、操作パネル60における時間設定部63の第1時間設定ボタン631、第2時間設定ボタン632および第3時間設定ボタン633のそれぞれに対応して、攪拌を行う時間が制御部90にて記憶されている。そして、攪拌開始/停止ボタン64が押圧される前に予め第1時間設定ボタン631、第2時間設定ボタン632および第3時間設定ボタン633のいずれかがユーザに押圧されることで、攪拌装置1では、押圧されたボタンに対応する時間が攪拌時間として設定される。なお、時間設定部63による攪拌時間の設定については後述する。
予め定めた攪拌時間が経過していない場合(ステップ112にてNO)、制御部90は、攪拌開始/設定ボタン64が再度押圧されたか否かを判定する(ステップ113)。
そして、制御部90は、ステップ112にて予め定めた攪拌時間が経過したと判定した場合(ステップ112にてYES)、またはステップ113にて攪拌開始/停止ボタン64が再度押圧されたと判定した場合(ステップ113にてYES)、攪拌モータ24による攪拌軸11の回転駆動を停止する(ステップ114)。
なお、制御部90は、ステップ113にて攪拌開始/停止ボタン64が押圧されていないと判定した場合には、ステップ112に戻り、処理を継続する。
次いで、制御部90は、操作パネル60のリリースボタン65が押圧されたか否かを判定する(ステップ115)。リリースボタン65が押圧されたと判定した場合(ステップ115にてYES)、制御部90は、真空発生器29による攪拌容器30内の吸気を停止し(ステップ116)、一連の処理を終了する。これにより、攪拌容器30の内部空間の圧力が高まり、装置本体部3の吸着部20に対する攪拌部2の吸着が解除される。そして、装置本体部3から攪拌部2が取り外される。
なお、本実施の形態の制御部90は、攪拌モータ24による攪拌軸11の回転が行われている最中は、リリースボタン65の機能を制限している。すなわち、攪拌軸11が回転している際には、ユーザによりリリースボタン65が押圧された場合であっても、真空発生器29による吸気の停止動作が行われないようになっている。これにより、例えば攪拌羽根50が回転している状態で装置本体部3から攪拌部2が取り外されることが抑制される。
一方、リリースボタン65が押圧されていないと判定した場合(ステップ115にてNO)、制御部90は、リリースボタン65が押圧されるまで待機する。
ここで、攪拌容器30内が減圧されない場合、装置本体部3に対する攪拌部2の吸着が十分に行われないため、例えばユーザが攪拌部2から手を離した場合、装置本体部3から攪拌部2が外れるおそれがある。また、攪拌容器30内が十分に減圧されないまま攪拌羽根50により被攪拌材料を攪拌した場合、攪拌後の被攪拌材料に気泡等が残存する場合がある。
これに対し、本実施の形態の攪拌装置1では、上述したように、攪拌容器30内の減圧状態を操作パネル60の状態表示部62にて表示するとともに、攪拌容器30内の減圧状態に応じて攪拌動作を行っている。
具体的には、本実施の形態の攪拌装置1では、例えば攪拌容器30内の圧力が第1圧力値P1より高い第1状態では、第1表示部621の点灯によりユーザに警告がなされるとともに攪拌動作が行われないようにしている。これにより、攪拌部2が装置本体部3から外れて破損したり、被攪拌材料の攪拌・混合が不十分になって被攪拌材料が無駄になったりすることが抑制される。
また、本実施の形態の攪拌装置1では、攪拌容器30内の圧力が第1圧力値P1以下且つ第2圧力値P2より高い第2状態では、攪拌動作を実行可能にする一方で、第2表示部622の点灯によりメンテナンスが必要な旨がユーザに警告される。言い換えると、本実施の形態の攪拌装置1では、攪拌装置1が使用できない状態となる前に、攪拌装置1に不良が生じている旨が予めユーザに提示される。
これにより、例えばユーザが攪拌装置1を使用しようとした場合に、攪拌装置1が突然使用不能となることが抑制される。
なお、第1圧力値P1および第2圧力値P2の設定値や、第1圧力値P1および第2圧力値P2により定められる第1状態、第2状態および第3状態は、上述したものに限られない。すなわち、攪拌装置1として得たい能力等に応じて、第1状態、第2状態および第3状態を定義するとともに、定義された第1状態、第2状態および第3状態が実現されるように第1圧力値P1および第2圧力値P2を設定することができる。
例えば、攪拌部2における攪拌動作に支障はないものの、攪拌後の被攪拌材料に気泡等が残存する可能性があり、攪拌装置1のメンテナンスが必要な状態を第1状態とすることができる。また、例えば、何らかのトラブルにより攪拌装置1の装置本来の性能は発揮されていないものの、支障なく被攪拌材料の攪拌動作を行うことが可能な状態を第2状態とすることができる。さらに、例えば、攪拌装置1の装置本来の性能により攪拌容器30内が十分に減圧され、被攪拌材料の攪拌動作が良好に行われる状態を第3状態とすることができる。この場合、第1状態、第2状態および第3状態が上述した状態となるように、第1圧力値P1および第2圧力値P2を設定すればよい。
また、本実施の形態では、状態表示部62において第1表示部621、第2表示部622および第3表示部623のいずれかを点灯させることで、攪拌容器30の減圧状態を表示するものとしている。しかし、攪拌容器30の減圧状態を表示する形態としては、特に限定されるものではない。例えば複数色に表示可能な1つの表示部により、攪拌装置1が第1状態、第2状態および第3状態の何れの状態であるかを表示してもよい。
また、攪拌装置1が第1状態、第2状態および第3状態の何れの状態であるかを、例えばそれぞれの状態で異なる警告音を発生させることによりユーザに提示してもよい。
(操作パネル60の時間設定部63による攪拌時間の設定操作について)
続いて、本実施の形態の攪拌装置1において、攪拌時間を設定・変更する操作について説明する。なお、以下の説明では、操作パネル60の時間設定部63における第1時間設定ボタン631がユーザにより押圧された場合について説明するが、第2時間設定ボタン632および第3時間設定ボタン633が押圧された場合も同様の制御が行われる。
図9は、本実施の形態の攪拌装置1において制御部90により行われる攪拌時間の設定時間を変更する制御について示したフローチャートである。
まず、制御部90は、操作パネル60の時間設定部63(第1時間設定ボタン631)が押圧されたか否かの判定を行う(ステップ201)。
操作パネル60の第1時間設定ボタン631が押圧されたと判定した場合(ステップ201にてYES)、制御部90は、第1時間設定ボタン631に対応して攪拌時間として設定されている時間を、時間表示部61に表示する(ステップ202)。
なお、第1時間設定ボタン631が押圧されない場合(ステップ201にてNO)には、制御部90は、押圧されるまで待機する。
続いて、制御部90は、第1時間設定ボタン631の押圧時間Sが予め定めた設定時間S1に到達した否かの判定を行う(ステップ203)。
そして、第1時間設定ボタン631の押圧時間Sが設定時間S1に到達した場合(ステップ203にてYES)、言い換えると、第1時間設定ボタン631が設定時間S1以上、長押しされた場合、制御部90は、攪拌時間を変更するモードに移行する。
具体的には、制御部90は、時間表示部61に表示される時間を順次変化させる(ステップ204)。例えば、制御部90は、時間表示部61に表示される時間を、60→65→70→75→…のように、5秒単位で順次増加させる。
続いて、制御部90は、第1時間設定ボタン631の押圧が解除されたか否かを判定する(ステップ205)。第1時間設定ボタン631の押圧が解除されたと判定した場合(ステップ205にてYES)、制御部90は、時間表示部61にて表示される時間の変化を停止させる(ステップ206)。また、制御部90は、第1時間設定ボタン631の押圧が解除された時点で時間表示部61に表示される時間を、攪拌時間として、第1時間設定ボタン631に対応させて記憶する(ステップ207)。
以上より、攪拌時間の設定時間を変更するための処理を終了する。
このように、本実施の形態の攪拌装置1では、時間設定部63(第1時間設定ボタン631、第2時間設定ボタン632および第3時間設定ボタン633のいずれか)を押圧し、押圧を解除するという一連の動作により、攪拌時間を設定・変更することが可能になっている。言い換えると、本実施の形態では、攪拌時間を設定・変更するために、時間設定部63の押圧・解除以外の動作を行う必要がない。
したがって、例えばユーザが攪拌部2(図1参照)や他の道具等を持っている状態であっても容易に攪拌時間を設定・変更する操作を行うことができ、攪拌装置1の利便性が向上する。
(攪拌羽根50と被攪拌材料との関係について)
続いて、上述した攪拌動作において攪拌羽根50により被攪拌材料を攪拌している際の、攪拌羽根50と被攪拌材料との関係について説明する。図10(a)〜(b)は、攪拌動作中の攪拌部2の状態を示した図である。図10(a)は、攪拌容器30内に攪拌容器30の容積の70%程度の被攪拌材料Mを収容した場合の攪拌部2の状態を示している。また図10(b)は、図10(a)に示した例と比較して少量の被攪拌材料Mを収容した場合の攪拌部2の状態を示している。
攪拌容器30内に被攪拌材料Mを収容した状態で攪拌軸11を回転駆動した場合、攪拌羽根50の回転に伴い、攪拌羽根50と攪拌容器30との間隙、および攪拌羽根50に形成された開口部55a、55b、55cを被攪拌材料Mが通過し流動するようになる。これにより、被攪拌材料Mを構成する石膏等の粉末材料と水等の液体材料とが混練される。
ここで、攪拌容器30内に被攪拌材料Mを収容した状態で攪拌軸11を回転駆動した場合、攪拌羽根50の回転に伴って、被攪拌材料Mに遠心力が生じる。これにより、被攪拌材料Mは攪拌容器30の側面31に押し付けられるようになり、図10(a)に示すように、被攪拌材料Mの液面の高さが攪拌容器30の外周側に向かうほど高くなる。言い換えると、被攪拌材料Mの液面が、攪拌容器30の内周側から外周側に向かって傾斜した状態となる。
これに対し、本実施の形態の攪拌羽根50は、上述したように、仕切部52がV字状の形状を有している。言い換えると、仕切部52の辺部521は、攪拌羽根50の下縁部513側から上縁部512側に向かうに従い、攪拌容器30の外周側に傾斜した状態となっている。すなわち、仕切部52は、攪拌羽根50により攪拌されている被攪拌材料Mの液面に対応した形状を有している。
攪拌羽根50の仕切部52がこのような形状を有することで、被攪拌材料Mの液面が遠心力により変化した場合でも、攪拌羽根50の仕切部52が被攪拌材料Mを通過しやすくなり、被攪拌材料Mの攪拌を効果的に行うことができる。具体的には、被攪拌材料Mを構成する粉末材料と液体材料とが混合、練和され、被攪拌材料Mのムラの発生が抑制される。
さらに、攪拌羽根50の仕切部52がこのような形状を有することで、攪拌羽根50により被攪拌材料Mを攪拌した場合に、被攪拌材料Mに混入する気泡を低減することができる。
一方、図10(b)に示すように、攪拌容器30内に収容される被攪拌材料Mの量が少ない場合、攪拌羽根50を回転させた場合であっても、図10(a)に示した場合と比較して、被攪拌材料Mに遠心力は生じにくい。このため、被攪拌材料Mは、攪拌容器30の底面32上の回転軸に近い中央部に集まりやすい。
上述したように、本実施の形態では、攪拌羽根50における仕切部52の連結部522が、攪拌羽根50の下縁部513側であって回転軸上に設けられている。
したがって、攪拌容器30に収容される被攪拌材料Mが少量である場合であっても、攪拌羽根50を回転させた場合に、攪拌羽根50の仕切部52が被攪拌材料Mを通過しやすくなり、被攪拌材料Mの攪拌・混合を効果的に行うことができる。
なお、仕切部52の形状をV字状にするという観点から見ると、攪拌羽根50における仕切部52の形状は、図5に示したものに限られない。図11(a)〜(b)は、攪拌羽根50の形状の他の例を示した図である。
例えば、図11(a)に示すように、攪拌羽根50の仕切部52は、辺部521の上端が上縁部512ではなく側縁部511に接続された形状であってもよい。また、例えば、図11(b)に示すように、連結部522が上縁部512と下縁部513との間に設けられるとともに、連結部522から下縁部513に向かって延びる延伸部523をさらに有する形状であってもよい。
1…攪拌装置、2…攪拌部、3…装置本体部、20…吸着部、30…攪拌容器、40…蓋部、50…攪拌羽根、51…周縁部、52…仕切部、60…操作パネル、90…制御部

Claims (6)

  1. 歯科技工用攪拌装置において回転しながら被攪拌材料を攪拌する攪拌羽根であって、
    回転軸が接続され当該回転軸と垂直な方向へ延びる第1縁部と、当該第1縁部に対向し当該第1縁部に平行に延びる第2縁部と、当該第1縁部と当該第2縁部とを接続する第3縁部とを有し、当該回転軸に平行な面において所定の領域を囲む周縁部と、
    前記第2縁部における前記回転軸の延長上に設けられる連結部に一端が接続されるとともに他端が前記第1縁部に接続され、当該連結部側から当該第1縁部側に向かうに従い互いの距離が大きくなるように伸びる2つの辺部と
    を備える攪拌羽根。
  2. 前記周縁部は、前記第2縁部の幅が前記第3縁部の幅と比較して狭いことを特徴とする請求項1に記載の攪拌羽根。
  3. 底面と当該底面の周囲から上方に延びる側面とを有し、当該側面と当該底面とに囲まれる空間に被攪拌材料を収容する攪拌容器と、
    前記攪拌容器に収容された被攪拌材料を回転しながら攪拌する攪拌羽根とを有し、
    前記攪拌羽根は、
    前記攪拌容器の前記底面に沿って延びる下縁部と、
    前記下縁部に対向する上縁部と、
    前記攪拌容器の前記側面に沿って延び前記下縁部と前記上縁部とを接続する側縁部と、
    前記下縁部の中心に設けられる連結部に一端が接続されるとともに他端が前記上縁部に接続され、当該連結部側から当該上縁部側に向かうに従い互いの距離が大きくなるように伸びる2つの辺部とを備えることを特徴とする歯科技工用攪拌装置。
  4. 前記攪拌容器の前記底面と前記攪拌羽根の前記下縁部との距離は、当該攪拌容器の前記側面と当該攪拌羽根の前記側縁部との距離と比較して小さいことを特徴とする請求項3に記載の歯科技工用攪拌装置。
  5. 前記下縁部の幅は、前記側縁部の幅と比較して狭いことを特徴とする請求項3または4に記載の歯科技工用攪拌装置。
  6. 前記攪拌容器の前記底面と対向して設けられ、当該攪拌容器の開口を塞ぐ蓋部をさらに有し、
    前記蓋部と前記攪拌羽根の前記上縁部との距離は、前記攪拌容器の前記側面と当該攪拌羽根の前記側縁部との距離と比較して大きいことを特徴とする請求項3乃至5のいずれか1項に記載の歯科技工用攪拌装置。
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