JP7248535B2 - ロックボルトの打設方法並びにロックボルト打設装置およびこれを備えるロックボルト打設作業車 - Google Patents
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Description
そこで、本発明は、一のロックボルト孔に対してより深い位置にまでロックボルトによる補強を施すことが可能な、ロックボルトの打設方法並びにロックボルト打設装置およびこれを備えるロックボルト打設作業車を提供することを課題とする。
本発明によれば、一のロックボルト孔に対して、複数本のロックボルトを相互に接続してより深い位置にまで打設できる。そのため、より深い位置までロックボルトによる補強を施すことが可能になる。
これに対し、本発明によれば、第一のロックボルトの後端に、第二のロックボルトを機械によって接ぎ足すので、ロックボルトの打設位置付近に人が近づくことなく、ロックボルト接続工程を含むロックボルトの打設作業を安全に、効率良く且つ確実に施工できる。
また、以下に示す実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記の実施形態に特定するものではない。
台車1には、車体前側の上部にオペレータキャビン6が設けられ、車体後側の上部に駆動部2が設けられている。オペレータキャビン6は、ロックボルト孔のさく孔およびそのロックボルト孔へのロックボルト打設に必要な作業を行うための操作部(不図示)を有する。
また、各ブーム3A、3Bには、それぞれのガイドシェル5A、5Bを自在に旋回させるための旋回用アクチュエータが設けられ、各ブーム3A、3Bの移動とともに、対応するガイドシェル5A、5Bをトンネル内の所定の空間位置に移動可能になっている。
各ガイドシェル5A、5Bの先端側には、フートパット25および開閉式のセントラライザ17がそれぞれ装着されている。各ガイドシェル5A、5Bには、公知の油圧式のドリフタが、さく孔機用のドリフタ4Bおよび打設機用のドリフタ4Aとしてそれぞれ搭載されており、穿孔時および打設時に、対応するガイドシェル5A、5B上をフィードされる。
さく孔装置50は、穿孔用ロッド18先端のビット19でロックボルト孔を穿孔可能に構成され、通常のドリルジャンボ等の作業車両に搭載されるさく孔装置と同様のものである。そのため、詳細な説明は省略する。
詳しくは、ロックボルト打設装置30の、打設装置本体を構成するドリフタ4Aには、ガイドシェル5Aの長手方向に沿って延びる打設用ロッド21が、その基端側を回転可能に挿着される。打設用ロッド21の先端には、後述するロックボルト供給装置40により、所定長のロックボルトB1、B2がスリーブSを介して順に接続されるようになっている。
そして、打設装置本体は、ドリフタ4Aから打設用ロッド21を介して、接続されているロックボルトB1、B2に打撃力と回転力を伝達すると共に、送り機構でドリフタ4Aに送り力を付与してロックボルト孔にロックボルトB1、B2を押し込み可能になっている。
ここで、本実施形態のロックボルト打設装置30は、上記ロックボルト供給装置40が、ドリフタ4Aを搭載したガイドシェル5Aの左側部に、同じガイドシェル5Aに並行して設けられている。
ロックボルト供給装置40は、ドリフタ4Aを搭載したガイドシェル5Aの前後に互いに離隔して設けられたロックボルト受渡機構である一対のロックボルトキャリア48と、複数のロックボルトB1,B2を収容する一対のロックボルトマガジン41と、を備える。
そして、各ロックボルトキャリアブーム42は、自身の基端部に、ガイドシェル5Aに装着されたヨーク47側に向けて張り出す腕部42aを有し、この腕部42aの先端が、ヨーク47の中心に対してピン43でそれぞれ枢支されている。
さらに、各ロックボルトキャリア48は、図4に示すように、ロックボルトB1、B2を把持するためのクランプフック44と、そのクランプフック44を開閉する油圧シリンダ46とをそれぞれ有し、これにより、ロックボルトマガジン41に収容されたロックボルトB1,B2を、ドリフタ4A側に受け渡すロックボルト受渡機構が構成されている。
複数のロックボルトB1,B2の一連の打設作業を行なって、トンネルTの内周壁WにロックボルトBを打設する際は、まず、打設位置の近傍にロックボルト打設作業車10を移動させ、前後のアウトリガ9を張り出して台車1の安定を確保する。
次いで、さく孔装置50によってロックボルト孔Hを穿孔する。ロックボルト孔Hを穿孔する際は、台車1の右前側部から前方に張り出す穿孔用のブーム3Bを移動させ、同ブーム3Bのガイドシェル5BをトンネルTの内周壁Wに対向させ、ロックボルト孔Hの必要な位置に位置決めする。
これにより、穿孔用ロッド18先端のビット19でロックボルト孔Hの穿孔を行なうことができる。ロックボルト孔Hの穿孔が終わると、穿孔用のブーム3Bを短縮してブーム3Bのガイドシェル5Bを下げるとともに、これに替えて、台車1の左前側部から前方に張り出す打設作業用のブーム3Aを所望位置に伸長し、同ブーム3Aのガイドシェル5Aを持ち上げて、ロックボルト打設装置30をロックボルト孔Hの近傍に移動させる。
まず、図6(c)に示すように、一本目のロックボルトB1の後端をセントラライザ17でクランプし、打設作業用のドリフタ4Aを後退させてドリフタ4Aから一本目のロックボルトB1を切り離す。次いで、ロックボルト打設作業車10のオペレータは、図4(b)に示すように、クランプフック44を開いた状態で、ロックボルトキャリアブーム42をロックボルトマガジン41側に移動する。
オペレータは、ドリフタ側の装着位置では、打設作業用のドリフタ4Aの回転および送りを利用して、接続すべき二本目のロックボルトB2を打設用ロッド21に接続する。オペレータは、図4(b)に示すように、クランプフック44を開いて二本目のロックボルトB2の把持状態を開放し、図5に回動のイメージを示すように、ロックボルトキャリアブーム42をロックボルトマガジン41側(同図時計方向)に回動して退避させる。
次いで、オペレータは、同図6(e)から(f)に示すように、打設作業用のドリフタ4Aを前進させて、ジョイント式ロックボルトBJをロックボルト孔Hに押し込むことで、ロックボルト孔Hのより深い位置まで、第一のロックボルトB1の先端が位置するように打設する(第二の打設工程)。
このようにして、本実施形態のロックボルト打設装置30を備えるロックボルト打設作業車10は、厚い軟弱地盤層に対して、複数のロックボルトB1,B2を接続して深く打設する場合における、複数のロックボルトB1,B2の接ぎ工程を確実に行える。
なお、本発明に係るロックボルト打設装置並びにこれを備えるロックボルト打設作業車は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しなければ種々の変形が可能である。
また、本発明に係るロックボルト打設作業車の構成についても、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しなければ種々の変形が可能なことは勿論である。例えば、作業車は、トンネル工事におけるロックボルトの打設作業を行うための車両であれば、ドリルジャンボ等の種々の作業車に適用できる。
2 駆動部
3A、3B ブーム
4A、4B ドリフタ
5A、5B ガイドシェル
6 オペレータキャビン
7,8 車輪
9 アウトリガ
10 作業車(ロックボルト打設作業車)
17 セントラライザ
18 穿孔用ロッド
19 ビット
21 打設用ロッド
25 フートパット
30 ロックボルト打設装置
40 ロックボルト供給装置
41 ロックボルトマガジン
42 ロックボルトキャリアブーム
42a 腕部
43 ピン
44 クランプフック
45 マガジン駆動モータ
46 油圧シリンダ
47 ヨーク
48 ロックボルトキャリア
49 マガジン支持アーム
50 さく孔装置
BJ ジョイント式ロックボルト
B1、B2 ロックボルト
CX ロックボルト孔軸線
H ロックボルト孔
S スリーブ
T トンネル
W 内周壁
Claims (3)
- 作業用のブーム装置として二つのブーム装置を限って備え、一方のブーム装置にはさく孔専用のさく孔装置を装備するとともに、他方のブーム装置にはロックボルト打設専用のロックボルト打設装置を装備するロックボルト打設作業車を用い、前記さく孔装置でさく孔された一のロックボルト孔に対して複数のロックボルトを前記ロックボルト打設装置で打設するロックボルトの打設方法であって、
前記ロックボルト打設装置による打設工程は、
前記一のロックボルト孔に第一のロックボルトを打設する第一の打設工程と、
前記第一のロックボルトを打設後に、該第一のロックボルトの後端に第二のロックボルトを機械によって接ぎ足すロックボルト接続工程と、
前記ロックボルト接続工程で接続された状態の前記第一のロックボルトおよび前記第二のロックボルトを、前記一のロックボルト孔のより深い位置まで前記第一のロックボルトの先端が位置するように打設する第二の打設工程と、
を含むことを特徴とするロックボルトの打設方法。 - 請求項1に記載のロックボルトの打設方法に用いられる前記ロックボルト打設装置であって、
前記一のロックボルト孔の軸線に沿ってロックボルトを押し込むことで打設する打設機構と、該打設機構で打設された状態の一のロックボルトの後端に他のロックボルトを接続するロックボルト接続機構と、を有する打設装置本体と、
複数のロックボルトを収容するロックボルトマガジンと、該ロックボルトマガジンに収容されたロックボルトを前記打設装置本体に受け渡すロックボルト受渡機構と、を有するロックボルト供給装置と、
を備えることを特徴とするロックボルト打設装置。 - 作業用のブーム装置として二つのブーム装置を限って備え、一方のブーム装置にはさく孔専用のさく孔装置を装備するとともに、他方のブーム装置にはロックボルト打設専用のロックボルト打設装置を装備するロックボルト打設作業車であって、
前記ロックボルト打設装置として、請求項2に記載のロックボルト打設装置を備えることを特徴とするロックボルト打設作業車。
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