JP6590346B2 - 削孔用アタッチメント、削孔機、トンネル内壁面削孔方法 - Google Patents

削孔用アタッチメント、削孔機、トンネル内壁面削孔方法 Download PDF

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Description

本発明は削孔用アタッチメント、削孔機、トンネル内壁面削孔方法に関する。
トンネルの補修を行うにあたりトンネル内壁面にロックボルトを打設する工事がある。トンネル内壁面にロックボルトを打設する際にはトンネル内壁面からトンネル内の地山に向かって削孔が必要になる。トンネルの断面が十分大きい場合には、ドリルジャンボに代表される削孔用大型建設機械を用いることができる。しかしながら、高さ寸法が人の背丈程度である水力発電用トンネル等のいわゆる小断面トンネルの補修工事においては、そのような削孔用大型建設機械を用いることができなかった。
そこで、このような小断面トンネルの補修工事において、削孔機であるドリフタを施工箇所まで容易に運搬するとともに、ドリフタの位置決め作業を容易に行うことを可能にしたトンネル用削孔装置が特許文献1等において提案されている。
特開2009−281046号公報
特許文献1に開示されている削孔装置は、車輪が装着された架台にガイドシェルが設けられ、このガイドシェル上を長手方向に移動可能なドリフタが設けられていて、集じん装置、操作部およびコンプレッサがエアホースで直列に接続されている。この削孔装置は複数の機材がエアホースを介して接続されているガイドシェルを架台に載せたままトンネル内を削孔位置まで移動させて作業を行うようにしたものである。
しかしながら、削孔装置にはドリフタをガイドシェルに沿って駆動させるための駆動が接続可能になっているものの、自走のための駆動源が備わっていないため、削孔装置およびこれに接続されている複数の機材の移動は人力で行わなければならず、多大な労力を要する。また、トンネル内壁面に固定装置を突き当てて架台を固定する必要があるため、ガイドシェルおよび架台の固定装置とトンネル内壁面との間隔が狭く移動中に削孔装置とトンネル内壁面とが干渉するおそれがある。
そこで本発明は上記課題を解決すべくなされたものであり、その目的とするところは次のとおりである。すなわち、自走可能な小型の建設機械に装着され、走行時と作業時とでガイドシェルの姿勢変更が可能な削孔用アタッチメントと、このアタッチメントを装着した削孔機と、この削孔機を用いたトンネル内壁面削孔方法を提供することにある。
上記課題を解決するため発明者が鋭意研究した結果、以下の構成に想到した。すなわち、本発明は、自走可能な建設機械の可動アームに回動可能に取り付けられた取付ベースと、前記取付ベースに前記可動アームへの取り付け位置に対して所定量オフセットして前記可動アームと平行に設けられた第1回転軸と、前記取付ベースに前記第1回転軸と直交して起立保持され、当該第1回転軸の軸線周りに回転可能に組み付けられた第2回転軸と、前記第2回転軸と一体に組み付けられ前記第1回転軸の軸線周りに回転可能に支持されたガイドシェルと、前記ガイドシェルの長手方向に往復動可能なドリフタと、を備え、前記ガイドシェルは前記取付べースに対して前記第2回転軸と共に回転させて、その長手方向が前記第1回転軸と直交する作業位置と前記第1回転軸と平行となる退避位置との間で姿勢変更可能に組み付けられている削孔用アタッチメントである。
これにより、建設機械に削孔用アタッチメントを着脱可能にすることができるため、ガイドシェルおよびドリフタの運搬を削孔機(建設機械)に行わせることができる。また、ガイドシェルを建設機械のアームに対して平行な状態にすることができるため、削孔用アタッチメントをアームに装着した状態の削孔機をトンネル内で容易に移動させることができる。
また、前記取付ベースに対して前記第2回転軸が前記第1回転軸の軸線周りに所定位置で回転規制され、前記ガイドシェルの前記第1回転軸を中心とする作業位置を位置決めする第1ストッパを備えていることが好ましい。
これにより、削孔位置まではガイドシェルを退避位置にした状態で削孔機をトンネル内で移動させた後、ガイドシェルを簡易な作業で作業位置に姿勢変更させることができる。
また、前記取付ベースに対して前記ガイドシェルが前記第2回転軸の軸線周りに回転規制され、前記ガイドシェルの前記第2回転軸を中心とする姿勢を位置決めする第2ストッパを備えていることが好ましい。
これにより、ガイドシェルの作業位置を位置決めした後は、位置決めされた作業位置を維持することができ、かつガイドシェルの姿勢変更も簡単な操作により行うことが可能になる。
また、前記第1回転軸は油圧アクチュエータであり、前記建設機械に備えた油圧ユニットの油圧駆動により前記第2回転軸が前記油圧アクチュエータの中心軸線周りに回転して前記ガイドシェルの前記油圧アクチュエータを中心とする作業位置が変更されることが好ましい。
これにより、削孔用アタッチメントの装着先である建設機械にあらかじめ備えられている油圧アクチュエータを利用して、より効率的にガイドシェルの作業位置の位置決め作業や作業位置および退避位置の切り替え作業を行うことができる。
また、前記第2回転軸は外周面が円錐台状に末広がりの拡径部を有しており、前記拡径部が前記取付ベースと前記取付ベースに設けられたガイドブロックによって前記外周面がガイドされたまま回転可能に組み付けられていることが好ましい。
これにより、重量物であるガイドシェルおよびドリフタを安定した状態で第2回転軸の軸線周りに回転可能に保持することができる。
また、上記いずれかに記載の削孔用アタッチメントが自走可能な建設機械の可動アームの先端に組み付けられている削孔機とすることもできる。
この構成を採用することにより、ガイドシェルおよびドリフタの運搬を建設機械に行わせることができる。また、ガイドシェルを建設機械の可動アームに対して平行な状態にすることができるため、削孔用アタッチメントを可動アームに装着したまま、トンネル内壁面と干渉することなく削孔機を容易に移動させることができる。
また、上記の削孔機を用いてトンネル内壁面に地山に向かって削孔するトンネル内壁面削孔方法であって、前記取付ベースに対して前記第2回転軸を中心として前記ガイドシェルを回転させて前記第1回転軸と平行となる退避位置へ姿勢変更させる工程と、前記ガイドシェルが退避位置を維持したまま前記削孔機をトンネル内の削孔位置まで自走させ、前記第1回転軸を前記トンネル内の延長方向における中心軸線に位置決めする工程と、前記第2回転軸を中心として前記ガイドシェルを回転させて前記第1回転軸と直交する作業位置へ姿勢変更させる工程と、前記ドリフタを作動させて前記トンネル内壁面から前記地山に向かって掘削ロッドを進入させて削孔する削孔工程と、を含むことを特徴とするトンネル内壁面削孔方法とすることもできる。
この方法を採用することにより、ガイドシェルおよびドリフタの運搬からドリフタによるトンネル内壁面から地山に向かっての削孔作業までの一連の工程のほとんどを建設機械に行わせることができる。作業員(オペレータ)は削孔機である建設機械の操作をするだけでよいため、トンネル内壁面の削孔作業の効率を大幅に向上させることができる。
また、前記ガイドシェルの前記退避位置への姿勢変更は、第2ストッパを緩めて前記ガイドシェルを前記第2回転軸を中心として回転させて行うことが好ましい。さらには、前記ガイドシェルの前記作業位置の姿勢変更は、第1ストッパを緩めて前記第2回転軸を前記第1回転軸の軸線周りに次の削孔位置まで順次回転させて行うことが好ましい。
このような簡素な構成の削孔用アタッチメントを利用することにより、削孔用アタッチメントの故障を低減させることができることに加え、削孔位置におけるオペレータによるガイドシェルの姿勢変更を容易に行うことができる。
また、前記削孔工程が完了する度に、前記ガイドシェルの姿勢を維持した状態で削孔機を次の作業位置まで自走させた後、前記削孔工程を行うことが好ましい。
これにより、トンネル内壁面の削孔作業が可能な範囲内において、削孔機をトンネルの延長方向に移動させながら順次削孔作業を行うことができるため、ドリフタの姿勢変更回数を最小限に抑えることができ、作業効率を大幅に向上させることができる。
本発明によれば小型の建設機械の可動アームに削孔用アタッチメントを回動可能に装着することができるため、ガイドシェルおよびドリフタの運搬作業を省力化することができる。また、ガイドシェルを小型の建設機械の可動アームに対して平行な状態に姿勢変更することができるため、削孔用アタッチメントがトンネル内壁面と干渉することなく削孔機をトンネル内で容易に移動させることができる。また、トンネル内壁面に沿ってガイドシェルを回転させる際の中心軸位置をトンネル内の高さ方向に変更する際は、従来技術のように手作業によるジャッキアップではなく、可動アームを上昇させればよいため効率的な作業が可能になる。
本実施形態における削孔用アタッチメントを装着した削孔機を示す正面図である。 本実施形態における削孔用アタッチメントを装着した削孔機を示す斜視図である。 削孔用アタッチメントの取付ベース部分の拡大正面図である。 第2回転軸の正面図である。 ガイドシェルを退避位置にした状態を示す削孔機の斜視図である。 本実施形態におけるトンネル内壁面削孔方法の概略工程を示すフロー図である。 トンネル内壁面削孔作業の削孔位置の順序の一例を示す説明図である。
本実施形態における削孔機100は、図1〜図5に示すように、可動アーム12を有する自走可能な建設機械としてのバックホー10と、バックホー10の可動アーム12の先端に着脱可能な削孔用アタッチメント20を有している。
本実施形態におけるバックホー10は、高さ寸法が(3000mm程度)である水力発電用トンネル内を移動可能ないわゆる小型のバックホー10であることが好ましい。このようなバックホー10としては、バケット容量が0.1立方メートル級程度であることが好ましい。なお、削孔用アタッチメント20を装着するバックホー10の大きさはトンネルの大きさに応じて適宜変更することができる。また、バックホー10は公知の構成であるため、その詳細な構造説明は省略する。
本実施形態におけるバックホー10は可動アーム12の先端から図示しない掘削バケットが取り外され、掘削バケットに替えて削孔用アタッチメント20が取り付けられる。削孔用アタッチメント20は、バックホー10の可動アーム12の先端に回動可能に取り付けられた取付ベース21と、取付ベース21に設けられた第1回転軸22と、第1回転軸22に直交して起立保持された第2回転軸23と、ガイドシェル30およびガイドシェルに30に搭載されたドリフタ40と、を有している。ドリフタ40はガイドシェル30に取り付けられたドリフタ移動機構50によりガイドシェル30の長手方向に沿って往復動可能である。
削孔用アタッチメント20の取付ベース21は、可動アーム12の先端に公知の方法で着脱可能である。取付ベース21の底面は平坦面に形成されており、削孔用アタッチメント20のメンテナンス時等において地表面に安定した状態で載置することができる。
第1回転軸22は、可動アーム12の長手方向の中心軸線12Aに対して直角方向(トンネルの幅方向)に所定量オフセットした状態で、可動アーム12の中心軸線12Aに対して第1回転軸22の中心軸線22Aが平行となるように取付ベース21に取り付けられている。本実施形態における第1回転軸22は円筒に形成されていて、第1回転軸22の外周面に沿って(第1回転軸22の中心軸線の軸線周りに)ガイドシェル30が回動(摺動)可能である。
また、第1回転軸22の外周面にはガイドシェル30の回動および固定(位置決め)の切り替えを可能にするための第1ストッパ24が設けられている。ここでは第1ストッパ24として第1回転軸22の外周面に沿って第1回転軸22を包み込むように保持すると共に、第1回転軸22の摺動および固定を可能にするΩ型に形成された一対の当接部材24Aと2本の締付ボルト24Bからなるクランプ機構が用いられている。
第1回転軸22を内包して一対の当接部材24Aを重ね合わせた状態で2本の締付ボルト24Bを締め付けることで、ガイドシェル30の第1回転軸22の中心軸線22Aの軸線周りの回転が固定される。このように、ガイドシェル30は、第1回転軸22の中心軸線22Aの軸線周りにおいて所定の姿勢(角度)になるまで回動された後、第1ストッパ24で固定することにより、ガイドシェル30の姿勢を位置決めすることができる。
第2回転軸23は、第1回転軸22の外周面に直交した状態で取付ベース21に起立保持され、第1回転軸22の中心軸線22Aの軸線周りに回転可能に設けられている。この第2回転軸23にはガイドシェル30が一体に組み付けられているので、ガイドシェル30は第2回転軸23と共に第1回転軸22の中心軸線22Aの軸線周りに回動可能である。
本実施形態における第2回転軸23は、図4に示すように外周面が円錐台状に末広がり形状をなす拡径部23Aを有している。この拡径部23Aの底面23Bには取付ベース21が当接していると共に、拡径部23Aの側周面23Cには取付ベース21に設けられたガイドブロック21Aが当接している。ガイドブロック21Aの第2回転軸23との当接面にはベアリングを配設してもよい。また、第2回転軸23には第2回転軸23の外周面に当接および離反可能な第2ストッパ25が配設されている。ここでは第2ストッパ25として第1ストッパ24で用いた締付ボルト24Bと同寸法の締付ボルトを用いている。このような構成を採用することで、第2回転軸23の軸線周りに重量物であるガイドシェル30を安定した状態で回動可能に支持させることができるのである。
ここでは、図5に示すようにバックホー10の可動アーム12の中心軸線12Aに対してガイドシェル30を平行にした状態の位置を退避位置といい、図1、図2に示すように可動アーム12の中心軸線12Aに対してガイドシェル30を水平方向に直交させた状態の位置を作業位置ということにする。オペレータは、第2ストッパ25を緩めてガイドシェル30を第2回転軸23の軸線周りに回動させ、第2ストッパ25を締め付けることにより、ガイドシェル30を作業状態に応じて取付ベース21に対して姿勢変更可能に組み付けられている(退避位置と作業位置に適宜切り替えることができる)。
本実施形態のガイドシェル30には、ガイドスライドシリンダ32とドリフタ40とドリフタ移動機構50が搭載されている。ガイドスライドシリンダ32はトンネル内壁面に対して作業位置にしたガイドシェル30の先端をトンネル内壁面に押圧固定するためのものである。ドリフタ40はドリフタ移動機構50によってガイドシェル30の長手方向に沿って往復動する。ここではガイドシェル30の長手方向に循環可能に配設されたチェーン50Aとチェーン50Aを循環させるためのスプロケット50Bおよびスプロケット50Bを回転駆動させる駆動用モータ50Cによりドリフタ移動機構50を構成している。
ドリフタ40には、駆動源供給部が設けられており、水供給部から供給された水とコンプレッサ(いずれも図示せず)から供給された圧縮エアとの混合体が供給されている。ドリフタ40には掘削ロッド42が取り付け可能であり、ドリフタ40に取り付けられた掘削ロッド42は、駆動源供給部から供給された圧縮エアと水との混合体により回転駆動し、トンネル内壁面から地山にむけて進入させることで削孔を行うことができる。
掘削ロッド42には長手方向に貫通させた貫通孔が穿設されている。これにより、駆動源供給部から供給された圧縮エアと水が掘削ロッド42の内部を通過し、掘削ロッド42の先端部(掘削ビット)から切羽に噴射され、水と共に掘削ずりを掘削ロッド42により穿設された掘削孔から排出することができる。このような掘削ずりの排出方法によれば、トンネル内に微細な掘削ずりの浮遊を防ぐことができる点において好都合である。
以上に説明した削孔機100によれば、いわゆる小断面のトンネルの補修作業をする際に、重量物であるガイドシェル30とドリフタ40を削孔機100(バックホー10)に取り付けた状態で削孔位置まで運搬させることができる。また削孔位置においては、オペレータによる極めて簡単な操作によりガイドシェル30の姿勢を変更させることができる。このような削孔機100によれば、トンネルの補修作業を効率的にしかも安全に行うことができる点で好都合である。また、ガイドシェル30のトンネル内壁面の周方向における回転中心軸の位置がトンネルの高さ方向において複数ある場合においては、削孔機100の可動アーム12を上昇させればガイドシェル30の回転中心軸の位置変え作業をすることができ更なる省力化が可能である。
次に以上に説明した削孔機100を用いたトンネル内壁面削孔方法について説明する。本実施形態においては、既設トンネルの補修工事において、掘削ロッド42をロックボルトとしてそのまま地山に残すいわゆる自穿孔式ロックボルト工法におけるトンネル内壁面削孔方法について説明を行うものとする。図6は、本実施形態におけるトンネル内壁面削孔方法の概略工程を示すフロー図である。
オペレータはトンネルの外において削孔機100の第2ストッパ25を緩め、ガイドシェル30を第2回転軸23を中心として回転させ、ガイドシェル30をバックホー10の可動アーム12の長手方向の中心軸線12Aと平行な退避位置にして、第2ストッパ25を締める(S1)。ガイドシェル30を退避位置に姿勢変更させた後、その状態を維持(回転規制)したままトンネル内の削孔位置まで削孔機100を自走させる(S2)。削孔機100が掘削位置に到達したら、削孔機100の位置を微調整し、第1回転軸22の中心軸線をトンネル内における作業位置を決定する基準位置としての回転中心(ここではトンネルの延長方向に延びる中心線とした)と一致させるよう位置決めする(S3)。
第1回転軸22の中心軸線22Aがトンネル内の回転中心に位置決めされた後、オペレータが第2ストッパ25を緩め、ガイドシェル30を第2回転軸23を中心として回転させ、ガイドシェル30を第1回転軸22と水平方向に直交する作業位置に姿勢変更させる(S4)。ガイドシェル30の作業位置への姿勢変更ができたら、オペレータが第1ストッパ24(ここでは締付ボルト24B)を緩め、ガイドシェル30を第1回転軸22の中心軸線22Aの軸線周りに回転させ、ガイドシェル30を削孔位置のトンネル内壁面に対して直交させた状態にして第1ストッパ24を締め付けてガイドシェル30の位置決め(ガイドシェル30の回転規制)を行う(S5)。次にオペレータは、ガイドスライドシリンダ32を作動させて、作業位置に位置決めされたガイドシェル30の先端をトンネル内壁面に押圧固定する(S6)。
続いてオペレータは削孔機100の操作レバーによりドリフタ移動機構50を作動させてドリフタ40に装着した掘削ロッド42の先端(掘削ビット)をトンネル内壁面に当接させる(S7)。続いてオペレータはオペレータが削孔機100の操作レバーによりドリフタ40を駆動させ、トンネル内壁面から地山に向かって削孔する削孔工程を行う(S8)。掘削ロッド42は長手方向に連結可能になっているので掘削ロッド42を継ぎ足しながら所定の掘削深さになるまでドリフタ40による削孔が行われる。
ドリフタ40および掘削ロッド42によるトンネル地山の削孔深さが所定深さまで到達した後、オペレータはドリフタ40から掘削ロッド42を分離し、ドリフタ40をトンネル内壁面から離間させる(S9)。そしてガイドシェル30とドリフタ40をトンネル内壁面から離間させただけの状態で、削孔機100を次の削孔位置まで移動させる(S10)。トンネル内壁面にロックボルトを打設する際には、トンネル内の同じ高さ位置に所要間隔をあけて複数のロックボルトを打設することが多い。このため、ガイドシェル30の作業位置を維持したままの状態で削孔機100をトンネルの延長方向における次の削孔位置に移動させることで、ガイドシェル30の位置決め作業の一部を省略することができ、作業効率を高めることができるのである。
削孔機100が次の削孔位置に到達したら、オペレータは削孔機100の第1回転軸22の中心軸線22Aの平面位置をトンネルの延長方向の中心線の平面位置に位置合わせし(S11)、掘削ロッド42をドリフタ40に装着する(S12)。以降、トンネルの延長方向においてロックボルト打設可能範囲(削孔可能な範囲)内においては(S6)から(S12)の工程を繰り返し行えばよい。
トンネル延長方向におけるロックボルト打設可能範囲の端部位置において、トンネル内の同じ高さ位置における全ての削孔位置の削孔が完了した後、オペレータはその位置において第1ストッパ24(締付ボルト24B)を緩めてガイドシェル30を第1回転軸22の中心軸線22Aの軸線周りに順次回転させ、直前に削孔をしたトンネルの延長方向の位置においてトンネル内壁面の周方向に異なる削孔位置に対してガイドシェル30を直立させた状態にする(S13)。オペレータは掘削ロッド42を装着したドリフタ40をトンネル内壁面に接近させ、トンネル内壁面から地山に向かって掘削ロッド42を進入させることで削孔を行う(S14)。以降の動作は、トンネル内における同じ高さ位置でトンネルの延長方向における位置が異なる削孔位置において削孔を行う動作を繰り返し行えばよいため省略する。
このように、トンネル内壁面から地山に向かって削孔を行うにあたり、重量物であるガイドシェル30およびドリフタ40をバックホー10の可動アーム12に回転可能な状態で取り付けていることで、ガイドシェル30とドリフタ40のトンネル内の移動が極めて容易になり、トンネル内壁面削孔工事の工期短縮に多大な貢献をする。
以上の実施形態においては、第1回転軸22を円筒体によって形成し第1回転軸22の中心軸線22Aの軸線周りにおける所定位置で第2回転軸23(ガイドシェル30)の回転を規制する第1ストッパ24を配した形態例について説明しているが、この形態に限定されるものではない。例えば、第1回転軸22をバックホー10に搭載されている油圧ユニットに接続された油圧アクチュエータ(図示せず)により第1回転軸22を構成させることもできる。この構成によれば、バックホー10の油圧ユニットの油圧駆動により油圧ユニット内の中心軸線周りに第2回転軸23(ガイドシェル30)を回転させることができると共に、第1ストッパ24の配設を省略することもできる点において好都合である。
また、以上の実施形態においては、第2回転軸23を回転の中心にしたガイドシェル30の回動動作は第2ストッパ25を緩めて人力で回動させる形態を採用しているが、この形態に限定されるものではない。例えば、バックホー10に搭載されている油圧ユニットに接続された油圧シリンダ(いずれも図示せず)により第2ストッパ25を構成させることもできる。この構成によれば、バックホー10の油圧ユニットの油圧駆動により第2回転軸23の軸線周りにガイドシェル30を回転させることができる点において好都合である。この他、電動モータと電動モータの出力軸に連結されたギヤを第2回転軸23に取り付けたギア(いずれも図示せず)に噛合させることで、第2回転軸23の軸線周りにガイドシェル30を回動させるようにしてもよい。
削孔機100のオペレータシートから削孔用アタッチメント20の第1回転軸22とトンネルの回転中心を一致させる際に、ガイドシェル30の第1回転軸22の中心軸線22Aの直上位置にその目印を配設してもよい。ガイドシェル30に第1回転軸22の中心軸線22Aに対応する位置を明示することで、オペレータシートから第1回転軸22の中心軸線22Aの平面位置が視認しやすくなるため、第1回転軸22の位置決めを短時間で行うことができる。
また、以上の実施形態においては、チェーン50Aとスプロケット50Bと駆動用モータ50Cによりドリフタ移動機構50を構成する形態について説明しているが、ガイドシェル30の長手方向に伸縮可能な流体シリンダによりドリフタ移動機構50を構成することも可能である。
また、本実施形態においては、第1回転軸22の中心軸線22Aをトンネルの回転中心に一致させるよう位置決めする工程を行っているが、第1回転軸22の中心軸線22Aはトンネル内に設けた所定の基準線に位置合わせするようにしてもよい。さらには、ガイドシェル30の作業位置を第1回転軸22の中心軸線(トンネルの延長方向における中心線)と直交させた状態としているが、必ずしも直交させた状態にしなくてもよい。
また、以上に説明したトンネル内壁面削孔方法においては、削孔機100に搭載されているドリフタ40にはあらかじめ掘削ロッド42が装着された状態について説明しているが、掘削ロッド42はトンネル内の削孔位置に到着してからドリフタ40に装着するようにしてもよい。これにより削孔機100のトンネル内移動中における作業安全性を高めることができる。
また、以上に説明したトンネル内壁面削孔方法においては、自穿孔式ロックボルト工法による既設トンネルの補修工事を一例として説明しているがこの形態に限定されるものではない。例えば、トンネル内壁面から地山に向かって掘削ロッド42による削孔を行った後に、掘削ロッド42を引き抜いた後の孔のセンターにロックボルトを打設する工法への適用も可能である。そして既設トンネルの他の工種におけるトンネル内壁面削孔工事はもちろんのこと、新設のトンネル工事におけるトンネル内壁面削孔工事にも本発明を適用させることが可能である。
そして以上に説明した変形例の他、実施形態において説明した変形例等を適宜組み合わせた形態を採用することも可能である。
10 バックホー(建設機械),
12 可動アーム,12A 中心軸線,
20 削孔用アタッチメント,
21 取付ベース,21A ガイドブロック,22 第1回転軸,
23 第2回転軸,23A 拡径部,23B 底面,23C側周面,
24 第1ストッパ,24A 当接部材,24B 締付ボルト,25 第2ストッパ,
30 ガイドシェル,32 ガイドスライドシリンダ,
40 ドリフタ,42 掘削ロッド,
50 ドリフタ移動機構,
50A チェーン,50B スプロケット,50C 駆動用モータ,
100 削孔機

Claims (10)

  1. 自走可能な建設機械の可動アームに回動可能に取り付けられた取付ベースと、
    前記取付ベースに前記可動アームへの取り付け位置に対して所定量オフセットして前記可動アームと平行に設けられた第1回転軸と、
    前記取付ベースに前記第1回転軸と直交して起立保持され、当該第1回転軸の軸線周りに回転可能に組み付けられた第2回転軸と、
    前記第2回転軸と一体に組み付けられ前記第1回転軸の軸線周りに回転可能に支持されたガイドシェルと、
    前記ガイドシェルの長手方向に往復動可能なドリフタと、を備え、
    前記ガイドシェルは前記取付べースに対して前記第2回転軸と共に回転させて、その長手方向が前記第1回転軸と直交する作業位置と前記第1回転軸と平行となる退避位置との間で姿勢変更可能に組み付けられている削孔用アタッチメント。
  2. 前記取付ベースに対して前記第2回転軸が前記第1回転軸の軸線周りに所定位置で回転規制され、前記ガイドシェルの前記第1回転軸を中心とする作業位置を位置決めする第1ストッパを備えた請求項1記載の削孔用アタッチメント。
  3. 前記取付ベースに対して前記ガイドシェルが前記第2回転軸の軸線周りに回転規制され、前記ガイドシェルの前記第2回転軸を中心とする姿勢を位置決めする第2ストッパを備えた請求項1又は2記載の削孔用アタッチメント。
  4. 前記第1回転軸は油圧アクチュエータであり、前記建設機械に備えた油圧ユニットの油圧駆動により前記第2回転軸が前記油圧アクチュエータの中心軸線周りに回転して前記ガイドシェルの前記油圧アクチュエータを中心とする作業位置が変更される請求項1〜3のうちのいずれか1項記載の削孔用アタッチメント。
  5. 前記第2回転軸は外周面が円錐台状に末広がりの拡径部を有しており、前記拡径部が前記取付ベースと前記取付ベースに設けられたガイドブロックによって前記外周面がガイドされたまま回転可能に組み付けられている請求項1〜請求項4のうちのいずれか1項記載の削孔用アタッチメント。
  6. 請求項1〜5のうちのいずれか1項記載の削孔用アタッチメントが自走可能な建設機械の可動アームの先端に組み付けられている削孔機。
  7. 請求項6記載の削孔機を用いてトンネル内壁面に地山に向かって削孔するトンネル内壁面削孔方法であって、
    前記取付ベースに対して前記第2回転軸を中心として前記ガイドシェルを回転させて前記第1回転軸と平行となる退避位置へ姿勢変更させる工程と、
    前記ガイドシェルが退避位置を維持したまま前記削孔機をトンネル内の削孔位置まで自走させ、前記第1回転軸を前記トンネル内の延長方向における中心軸線に位置決めする工程と、
    前記第2回転軸を中心として前記ガイドシェルを回転させて前記第1回転軸と直交する作業位置へ姿勢変更させる工程と、
    前記ドリフタを作動させて前記トンネル内壁面から前記地山に向かって掘削ロッドを進入させて削孔する削孔工程と、を含むことを特徴とするトンネル内壁面削孔方法。
  8. 前記ガイドシェルの前記退避位置への姿勢変更は、第2ストッパを緩めて前記ガイドシェルを前記第2回転軸を中心として回転させて行う請求項7記載のトンネル内壁面削孔方法。
  9. 前記ガイドシェルの前記作業位置の姿勢変更は、第1ストッパを緩めて前記第2回転軸を前記第1回転軸の軸線周りに次の削孔位置まで順次回転させて行う請求項7記載のトンネル内壁面削孔方法。
  10. 前記削孔工程が完了する度に、前記ガイドシェルの姿勢を維持した状態で削孔機を次の作業位置まで自走させた後、前記削孔工程を行う請求項7〜9のうちのいずれか1項記載のトンネル内壁面削孔方法。
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