JP3924181B2 - セグメント供給装置及びトンネル掘削機 - Google Patents

セグメント供給装置及びトンネル掘削機 Download PDF

Info

Publication number
JP3924181B2
JP3924181B2 JP2002058268A JP2002058268A JP3924181B2 JP 3924181 B2 JP3924181 B2 JP 3924181B2 JP 2002058268 A JP2002058268 A JP 2002058268A JP 2002058268 A JP2002058268 A JP 2002058268A JP 3924181 B2 JP3924181 B2 JP 3924181B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
segment
frame
jack
supply device
suspension
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2002058268A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003253998A (ja
Inventor
道夫 古井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Heavy Industries Ltd filed Critical Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority to JP2002058268A priority Critical patent/JP3924181B2/ja
Publication of JP2003253998A publication Critical patent/JP2003253998A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3924181B2 publication Critical patent/JP3924181B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Lining And Supports For Tunnels (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、既設トンネルの内壁面にセグメントをリング状に組み立てるエレクタ装置へ前記セグメントを供給するセグメント供給装置、並びにこのセグメント供給装置を搭載したシールド掘削機やトンネルボーリングマシン等のトンネル掘削機に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、シールド掘削機は、円筒形状をなす掘削機本体の前部に駆動回転可能なカッタヘッドが回転自在に装着され、このカッタヘッドに多数のカッタビットが取付けられる一方、後部に掘削機本体を推進させる多数のシールドジャッキが装着されると共に、既設トンネルの内壁面にセグメントを組み付けるエレクタ装置が装着されて構成されている。従って、カッタヘッドを回転させながらシールドジャッキを伸長させると、既設セグメントからの掘削反力を得て掘削機本体が推進しカッタヘッドが前方の地盤を掘削する一方、エレクタ装置がトンネル内壁面にセグメントを組み付けることで、トンネルを連続して構築できる。
【0003】
このようなシールド掘削機にて、エレクタ装置は、掘削機本体の後部に旋回リングがトンネル周方向に沿って旋回可能に支持され、この旋回リングに昇降アームがトンネル径方向に沿って移動可能に支持され、この昇降アームの先端部にセグメントを保持可能な保持グリップが装着されて構成されている。従って、保持グリップは、まず、昇降して既設トンネル内に搬入されたセグメントを保持し、次に、所定の組み付け位置まで旋回し、再び昇降して保持したセグメントをトンネル内壁面に組み付ける。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述したようなエレクタ装置にあっては、保持グリップでセグメントを保持するにあたって、当該セグメントに予めねじ込まれた吊り金具に吊り用ピン(把持部材)を挿入するなどしてセグメントを保持していた。また、前記吊り用ピンの吊り金具に対する挿脱(着脱)を油圧ジャッキ(アクチュエータ)等で行ったりして自動化を図っている。
【0005】
そして、前記吊り金具に吊り用ピンを挿入する際には、従来、吊り金具の頭部に取り付けた反射板をカメラ等で認識して画像処理にて把持操作をしたり、セグメント自体を油圧ジャッキによりセンタリングするなどして行っていた。
【0006】
ところが、前記画像処理にて把持操作する方式は、吊り金具の方向性は認識できないため、吊り金具の方向如何によっては自動的に把持することができない場合があるという問題点があった。一方、セグメント自体をセンタリングする方式は、セグメントの幅、吊り用ピン取付精度の影響を受けセンタリング誤差が多いと共に、吊り金具の方向性も出ないという問題点があった。
【0007】
本発明はこのような問題を解決するものであって、セグメント及び吊り金具のセンタリングと吊り金具の方向付けを自動的に行えて自動エレクタに最適なセグメント供給装置と、自動エレクタを有効に活用して作業者の負担を軽減すると共に工期の短縮により施工コストの削減が図れるトンネル掘削機を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するための請求項1の発明に係るセグメント供給装置は、セグメントにねじ込まれた吊り金具に対し着脱可能な把持部材と該把持部材を吊り金具に対し着脱させるアクチュエータとを有する保持グリップを具え、前記セグメントを既設トンネルの内壁面にリング状に組み付けるエレクタ装置へ前記セグメントを供給する装置であって、架台上を前後方向へ移動可能な前後フレームと該前後フレーム上を左右方向へ移動可能な横行フレームとを有し、前記横行フレーム上に搬入された前記セグメントを押圧して前記吊り金具の前後位置を規制する前後位置規制手段と、前記横行フレーム上方に位置して前記吊り金具を直接挾圧して当該吊り金具の左右位置を規制する左右位置規制手段とを設けたことを特徴とする。
【0009】
請求項2の発明に係るセグメント供給装置は、前記前後位置規制手段は、前記セグメントの前端面が当接するストッパと同セグメントの後端面を押圧するヨーイング振れ止めジャッキとを前記横行フレーム上に有し、前記左右位置規制手段は、前記横行フレーム上方に横架された支持バーと該支持バーに横向きに対向配置された左右一対のセンタリングジャッキとを有することを特徴とする。
【0010】
請求項3の発明に係るセグメント供給装置は、前記センタリングジャッキの伸縮ロッド先端と吊り金具とは、互いに左右方向に直角な平面同士で当接し得るようになっていることを特徴とする。
【0011】
また、請求項4の発明に係るトンネル掘削機は、筒状の掘削機本体と、該掘削機本体を前進させる推進ジャッキと、前記掘削機本体の前部に駆動回転可能に装着されたカッタヘッドと、前記掘削機本体の後部に支持されてセグメントを既設トンネルの内壁面に組み付けるエレクタ装置とを具えたトンネル掘削機において、前記エレクタ装置は前記セグメントにねじ込まれた吊り金具に対し着脱可能な把持部材と該把持部材を吊り金具に対し着脱させるアクチュエータとを有する保持グリップを具えると共に、同エレクタ装置へ前記セグメントを供給するセグメント供給装置を設け、該セグメント供給装置は架台上を前後方向へ移動可能な前後フレームと該前後フレーム上を左右方向へ移動可能な横行フレームとを有し、前記横行フレーム上に搬入された前記セグメントを押圧して前記吊り金具の前後位置を規制する前後位置規制手段と、前記横行フレーム上方に位置して前記吊り金具を直接挾圧して当該吊り金具の左右位置を規制する左右位置規制手段とを具えたことを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るセグメント供給装置及びトンネル掘削機を実施例により図面を用いて詳細に説明する。
【0013】
図1は本発明の一実施例を示すシールド掘削機の概略側断面図、図2は図1のII−II線断面図、図3はエレクタ装置における保持グリップの正面図、図4は図3のIV−IV線断面図、図5は図3のV−V線断面図、図6は保持グリップにおけるセグメント吊り具の拡大断面図、図7はセグメント供給装置の側面図、図8は図7のVIII矢視図、図9はセグメント供給装置の作用説明図である。
【0014】
図1に示すように、泥水式シールド掘削機1の円筒形状をなす掘削機本体2の前部にはカッタヘッド3が回転自在に装着されており、このカッタヘッド3の前面部には多数のカッタビット4が取り付けられると共に周面部にはコピーカッタ5が装着されている。
【0015】
一方、このカッタヘッド3の後部にはリングギア6が固定される一方、掘削機本体2にはカッタ旋回モータ7が取り付けられ、このカッタ旋回モータ7の駆動ギア8がこのリングギア6に噛み合っている。従って、カッタ旋回モータ7を駆動して駆動ギア8を回転駆動すると、リングギア6を介してカッタヘッド3を回転することができる。
【0016】
また、掘削機本体2にはカッタヘッド3の後方に位置してバルクヘッド9が取り付けられており、カッタヘッド3とこのバルクヘッド9との間にチャンバ10が形成されている。そして、このチャンバ10には一端がシールド掘削機の外部に延設された送泥管11及び排泥管12の他端が臨入・開口しており、排泥管12の開口部分の近傍には掘削土砂と泥水とを攪拌、混合するアジテータ13が装備されている。
【0017】
一方、掘削機本体2の後部内周辺にはシールドジャッキ14が周方向に沿って複数並設されており、このシールドジャッキ14は掘進方向後方に伸長してスプレッダ15を既設セグメントSに押し付けることで、その反力により掘削機本体2を前進することができる。
【0018】
また、図2にも示すように、掘削機本体2の後部には支持壁16によって支持筒17が形成され、この支持筒17にセグメントSを組立てるエレクタ装置18が設けられている。このエレクタ装置18は、前記支持筒17にトンネル周方向に沿って旋回可能に支持された旋回リング19と、該旋回リング19にトンネル径方向に沿って移動可能に支持された昇降体としての昇降アーム20と、該昇降アーム20に装着されて前記セグメントSを吊り金具Wを介して保持可能な保持グリップ21とから概ね構成される。
【0019】
前記旋回リング19は、その外周面部が前記支持筒17の内周面に周方向へ所定間隔離間して複数組(図示例では4組)配設されたガイドローラ群22により支持される。そして、各ガイドローラ群22のローラは前後一対設けられ、この前後一対のローラ間に位置して前記旋回リング19の外周面にはリングギア23が付設される。このリングギア23に前記支持筒17の点対称位置に固設した二つの駆動モータ24の駆動ギア25がそれぞれ噛み合っている。従って、二つの駆動モータ24を同期駆動してそれらの駆動ギア25を回転駆動すると、リングギア23を介して旋回リング19を旋回(回転)することができる。
【0020】
また、前記旋回リング19には、左右一対の外筒(ガイド筒)26が略平行をなしてブラケット27を介して固定され、この各外筒26にはそれぞれ内筒(ガイドロッド)28が移動自在に支持されており、各内筒28の下端部は前述した昇降アーム20を介してその中央に位置する保持グリップ21に連結されている。また、各外筒26にはそれぞれ昇降ジャッキ29が取り付けられ、そのロッド先端が各昇降アーム20に連結されている。従って、昇降ジャッキ29を伸縮駆動すると、各昇降アーム20を介して保持グリップ21をトンネル径方向に沿って移動することができる。
【0021】
前記保持グリップ21は、図3乃至図5にも示すように、前記昇降アーム30に取り付けられた第1グリップボックス31内に第2グリップボックス32がピッチングジャッキ33により上下に揺動動自在に支持され、この第2グリップボックス32内に第3グリップボックス34がスライドジャッキ35及びスライドガイド36によりトンネル長手方向に沿って移動自在に支持されている。そして、前記第3グリップボックス34の中央にセグメント吊り具37が微調整可能に水平揺動自在に支持され、その両側にそのロッド先端にセグメントサポート38が付設されたサポートジャッキ39がサポート外筒40及びサポート内筒41に支持されて伸縮自在に取り付けられている。尚、図3及び図4中42はセグメント吊り具ガイドで、図5中43は第2グリップボックス32の揺動支点ピンである。
【0022】
前記セグメント吊り具37は、図6に示すように、筒状ケーシング51の上端部が球面軸受44を介して前記第3グリップボックス34の支持ブラケット45にピン46により支持される。筒状ケーシング51内には、回転軸52の上半部が伸縮自在に収装されて引張りスプリング53により常時は伸び側に付勢されると共に、筒状ケーシング51に組み付けられた回転モータ54、駆動ピニオン55、リングギア56、及びリングギア56と回転軸52間に設けられたキー57等からなる回転装置により回転可能に収装される。そして、回転軸52の下半上部には同回転軸52の回転は許容するが自らは非回転状態でロータリジョイント58が嵌装されると共に、同回転軸52の下半下部に配管ブロック59が嵌着される。この配管ブロック59に油圧ジャッキ(アクチュエータ)60により連結棒61を介して駆動されて吊り金具Wの係合孔Wa に横方向から抜き差し可能な吊り用ピン(把持部材)62が組み付けられる。
【0023】
そして、前記油圧ジャッキ60には、ロータリジョイント58の給,排ポートPa,Pbから回転軸52内部の油通路52a,52b、配管ブロック59の給,排ポートTa,Tb及び油圧ホースHa,Hbを通って、図示しない油圧供給源からの油圧が給,排されるようになっている。
【0024】
また、図1に示すように、既設トンネル内には掘削機本体2の後方に位置してセグメント供給装置70が設置され、ホイストビーム71上を移動するホイスト71aにより同装置部に搬送されたセグメントSを前述したエレクタ装置18に供給し得るようになっている。そして、前記セグメント供給装置70は、前記セグメントSにねじ込まれた吊り金具Wの前後位置を規制する前後位置規制手段としての前後位置規制装置部70Aと、同吊り金具Wの左右位置を規制する左右位置規制手段としての左右位置規制装置部70Bとを具える。尚、前記ホイスト71aはセグメントSを吊り上げる吊具を有しており、図示しない搬送台車により既設トンネル内のセグメント置場に搬入・集積されたセグメントSを前記セグメント供給装置70まで搬送することができる。そして、この場合、セグメントSには前述した吊り金具Wがねじ結合により着脱自在となっており、この吊り金具Wを介して前記ホイストがセグメントSを吊り上げ支持し得ると共に、エレクタ装置18が前記セグメント供給装置70からセグメントSを受け取ることができるようになっている。
【0025】
前記前後位置規制装置部70Aは、図7及び図8に示すように、前述した掘削機本体2側の支持筒17に架構フレーム88を介して吊設された架台72上を左右一対の前後リニアガイド73を介して左右一対の供給ジャッキ74により前後方向(掘削方向)へ移動可能な前後フレーム75と、この前後フレーム75上を前後一対の横行リニアガイド76を介してロックジャッキ77により左右方向へ横行可能な横行フレーム78と、この横行フレーム78上に設置されて同フレーム上に載置されたセグメントSのヨーイングをストッパ79と協働で防止する左右一対のヨーイング振れ止めジャッキ80とを備える。従って、前記ホイスト71aにより横行フレーム78の左右一対のパッド78a上に搬入されたセグメントS及び吊り金具Wは、供給ジャッキ74によりエレクタ装置18に供給されるのに先立って、ストッパ79とヨーイング振れ止めジャッキ80により前記エレクタ装置18の保持グリップ21(セグメント吊り具37)に対応した前後方向に位置決めされる。
【0026】
一方、前記左右位置規制装置部70Bは、前記横行フレーム78の上方に位置して前記架台72の左,右両フレーム72a(図1参照)間に横架された支持フレーム82と、この支持フレーム82に各々ブラケット83を介して前後方向に揺動自在に枢支されたベルクランク状のアーム84と、これらのアーム84を揺動させる夫々のアームジャッキ85と、前記アーム84の下端間に横架された支持バー86と、この支持バー86に横向きに対向配置された左右一対のセンタリングジャッキ87とを備える。従って、図中実線で示すセンタリングジャッキ87の作動位置で、両センタリングジャッキ87を伸長させてその伸縮ロッド87a先端で前記吊り金具Wを直接挾圧することで、前記横行フレーム78の左右一対のパッド78a上に搬入されたセグメントS及び吊り金具Wは前記エレクタ装置18の保持グリップ21(セグメント吊り具37)に対応した左右方向に位置決めされる。
【0027】
そして、本実施例では、前記センタリングジャッキ87の伸縮ロッド87a先端と吊り金具Wとは、互いに左右方向に直角な平面同士で当接し得るようになっている。即ち、前述したセグメント吊り具37の配管ブロック59における二股状部59a内に吊り金具Wのピン孔部Waが嵌入し、同ピン孔部Waのピン孔内に吊り用ピン62が油圧ジャッキ60の縮み作動で円滑に挿入されるように、前記吊り金具Wの方向付けがより確実になされるのである(図6参照)。
【0028】
そして、前記前後位置規制装置部70Aの前後フレーム75の前端部にはブラケット81を介して吊り金具回収箱90が取り付けられ、組付後のセグメントSから吊り金具Wがエレクタ装置18により自動的に回収されるようになっている。つまり、前述したセグメント吊り具37における回転軸52の回転により取り外された吊り金具Wが、前記前後フレーム75の図8に示した位置(セグメント吊り具37の直下に吊り金具回収箱90が位置する)において、セグメント吊り具37における油圧ジャッキ60の伸び作動で吊り金具Wの係合孔Wa から吊り用ピン62が抜け出ることで、吊り金具Wが吊り金具回収箱90内に自動的に落下・回収されるのである。
【0029】
尚、図1中91は前後フレーム75の前方移動時にその前端部を支持する支持ジャッキである。また、図示しないが、掘削機本体2の後部には、前記架構フレーム88に支持されるなどして、リング状に組み付けられたセグメントS同士を締結するための作業足場と、リング状のセグメントSを所定形状(例えば、真円形状)に矯正して保持する形状保持装置が設けられている。
【0030】
ここで、このように構成された本実施例の泥水式シールド掘削機によるトンネル掘削作業について説明する。
【0031】
図1に示すように、まず、カッタ旋回モータ7によりカッタヘッド3を回転させながら、複数のシールドジャッキ14伸長してスプレッダ15を既設セグメントSへ押し付け、その反力によって掘削機本体2を前進させる。すると、カッタヘッド3のカッタビット4が前方の地盤を掘削し、掘削土砂がチャンバ10内に取り込まれて排泥管12から外部に排出される一方、エレクタ装置18がセグメントSを継続して組み立てていく。
【0032】
このエレクタ装置18によるセグメントSの組立作業においては、先ず、ホイスト71aがセグメントSをセグメント置場から吊り下げてセグメント供給装置70に搬送する。次いで、セグメント供給装置70は、セグメントSを前述したように前後,左右方向に位置固定する。つまり、前記前後位置規制装置部70Aにより、横行フレーム78上に搬入されたセグメントS及び吊り金具Wは、ストッパ79とヨーイング振れ止めジャッキ80により前記エレクタ装置18の保持グリップ21に対応した前後方向に移動・位置決めされ、その後ヨーイング振れ止めジャッキ80を若干緩める。この状態で、今度は前記左右位置規制装置部70Bにより、アームジャッキの縮み作動でアーム84を退避位置(図7中鎖線位置)から作動位置(図7中実線位置)に移動させた後、両センタリングジャッキ87を伸長させてその伸縮ロッド87a先端で前記セグメントSにねじ込まれた吊り金具Wを挾圧すれば、横行フレーム78上のセグメントS及び吊り金具Wは前記エレクタ装置18の保持グリップ21に対応した左右方向に移動・位置決めされると共に、吊り金具Wのピン孔部Waがセグメント吊り具37の配管ブロック59における二股状部59aに対応した方向に回転・方向付けがなされる。次いで、前記ヨーイング振れ止めジャッキ80を伸ばすと共にロックジャッキ77をロック状態にした後、待機位置(セグメント把持位置)にいるエレクタ装置18の保持グリップ21直下にセグメントSを供給する。つまり、供給ジャッキ74の伸び作動で前後フレーム75を前方移動させ、その前端部を支持ジャッキ91で支持させるのである。
【0033】
ここで、図3及び図4に示すように、ピッチングジャッキ33やスライドジャッキ35の伸縮作動でセグメントSにねじ込まれた吊り金具Wに対するセグメント吊り具37の前後方向の位置決めを行った後、昇降ジャッキ29の伸び作動で昇降アーム30を伸ばして保持グリップ21を下降する。その後、セグメント吊り具37の油圧ジャッキ60の縮み作動で吊り用ピン62を吊り金具Wの係合孔Wa に挿入すると共に(図4の(b)参照)、サポートジャッキ39の伸び作動でセグメントサポート38をセグメントSの押し当ててセグメントSを保持する(図3参照)。
【0034】
次いで、昇降ジャッキ29の縮み作動で昇降アーム30を縮ませて保持グリップ21を上昇させた後、駆動モータ24を駆動して旋回リング19を旋回し、保持グリップ21が保持したセグメントSをトンネル内の所定の組付位置まで移送したら、昇降ジャッキ29の伸び作動で昇降アーム30を伸ばしてセグメントSを組み付ける。
【0035】
当該セグメントSの組付終了後、セグメント吊り具37における回転モータ54を駆動して回転軸52及び配管ブロック59を回転させてセグメントSから吊り金具Wを取り外す(図4の(a)参照)。この際、前記回転軸52は同回転軸を支持する筒状ケーシング51に対して伸縮自在に収装され、引張りスプリング53により常時伸び側に付勢されているので、前記吊り金具Wを回転させて緩める際の回転軸52等の後退(縮み)移動を簡単な構造で効果的に許容することができる。その後、昇降アーム30を縮めると共にサポートジャッキ39を縮めるなどして旋回リング19を旋回させ、保持グリップ21を前述した待機位置に戻す。
【0036】
この待機位置には、図9に示すように、前記セグメントSの組付作業中に、次に組み付けられるセグメントSを予め搭載した前後位置規制装置部70Aの前後フレーム75が前方移動して、吊り金具回収箱90が前記保持グリップ21の直下に位置し得るように予め位置決めされている。
【0037】
ここで、セグメント吊り具37の油圧ジャッキ60の伸び作動で吊り用ピン62を吊り金具Wの係合孔Wa から抜けば、吊り金具Wは前記吊り金具回収箱90内に落下して収納される。その後、前後フレーム75をさらに前方移動して次に組み立てられるセグメントSの吊り金具Wを保持グリップ21の直下に位置させれば、セグメントSの組立が続行される。一方、吊り金具回収箱90内の吊り金具Wは、セグメント供給装置70の前後フレーム75の後方移動(後退)後に、適宜作業者により吊り金具回収箱90内から取り出されて回収される。また、複数個収納した時点で空の吊り金具回収箱90と交換されるようにしても良い。そして、その回収にはホイスト71aを利用しても良い。
【0038】
このように本実施例では、ホイスト71aで搬入されたセグメントSを、エレクタ装置18に供給するのに先立って、セグメント供給装置70により、セグメントS及び吊り金具Wを前述したように前記エレクタ装置18の保持グリップ21に対応した前後,左右方向に自動的に位置決めすることができる。また、エレクタ装置18の保持グリップ21において、セグメント吊り具37における吊り用ピン62のセグメントSにねじ込まれた吊り金具Wに対する挿脱(着脱)を油圧ジャッキ60の伸縮で自動的に行うことができると共に、セグメント組付後に、筒状ケーシング51に組み付けられた回転モータ54、駆動ピニオン55、リングギア56、及びリングギア56と回転軸52間に設けられたキー57等からなる回転装置によりセグメントSから吊り用ピン62を自動的に取り外すことができる。従って、セグメントSの位置決め供給→セグメントSの保持→セグメント組立後の吊り金具Wの取外しまでの一連の作業を完全に自動的に行うことができ、作業者の負担を軽減することができると共に、工期の短縮により施工コストが削減できる。
【0039】
また、前記セグメント吊り具37において、回転部である配管ブロック59に組み付けられた油圧ジャッキ60へ非回転部である油圧供給源から油圧を給,排するにあたって、ロータリジョイント58を用いているので、油圧配管等の絡み合いを回避して、その損壊を未然に防止することができる。
【0040】
また、本実施例では、前記セグメントSから取り外した吊り金具Wをセグメント供給装置70に付設された吊り金具回収箱90内に自動的に落下、収納させて回収できるようにしたので、取り外した吊り金具Wを吊り金具回収箱90まで搬送する特別な搬送手段は必要なく、装置の簡略化が図れると共に、吊り金具回収箱90内に落下、収納させた吊り金具Wを適当な場所まで自動的に移動させて回収でき、作業者の負担をより一層軽減することができる。
【0041】
尚、本発明は上記実施例に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で各種変更が可能であることはいうまでもない。例えば、吊り用ピンを駆動するアクチュエータとして、油圧ジャッキに代えてエアーシリンダや電動モータ等を用いてもよい。また、本発明のトンネル掘削機を泥土圧式シールド掘削機としてもよく、この場合、送水管、排水管、アジテータに代えてスクリューコンベヤを用いればよい。更に、本発明のトンネル掘削機をトンネルボーリングマシンに適用することもできる。
【0042】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように請求項1の発明に係るセグメント供給装置によれば、セグメントにねじ込まれた吊り金具に対し着脱可能な把持部材と該把持部材を吊り金具に対し着脱させるアクチュエータとを有する保持グリップを具え、前記セグメントを既設トンネルの内壁面にリング状に組み付けるエレクタ装置へ前記セグメントを供給する装置であって、架台上を前後方向へ移動可能な前後フレームと該前後フレーム上を左右方向へ移動可能な横行フレームとを有し、前記横行フレーム上に搬入された前記セグメントを押圧して前記吊り金具の前後位置を規制する前後位置規制手段と、前記横行フレーム上方に位置して前記吊り金具を直接挾圧して当該吊り金具の左右位置を規制する左右位置規制手段とを設けたので、セグメント及び吊り金具のセンタリングと吊り金具の方向付けを自動的に行えて自動エレクタに最適なセグメント供給装置を提供できる。
【0043】
請求項2の発明に係るセグメント供給装置によれば、前記前後位置規制手段は、前記セグメントの前端面が当接するストッパと同セグメントの後端面を押圧するヨーイング振れ止めジャッキとを前記横行フレーム上に有し、前記左右位置規制手段は、前記横行フレーム上方に横架された支持バーと該支持バーに横向きに対向配置された左右一対のセンタリングジャッキとを有するので、簡単なジャッキ構造でセグメント及び吊り金具のセンタリングと吊り金具の方向付けを自動的に行える。
【0044】
請求項3の発明に係るセグメント供給装置によれば、前記センタリングジャッキの伸縮ロッド先端と吊り金具とは、互いに左右方向に直角な平面同士で当接し得るようになっているので、吊り金具の方向付けが簡単な構造で確実に行える。
【0045】
請求項4の発明に係るトンネル掘削機によれば、筒状の掘削機本体と、該掘削機本体を前進させる推進ジャッキと、前記掘削機本体の前部に駆動回転可能に装着されたカッタヘッドと、前記掘削機本体の後部に支持されてセグメントを既設トンネルの内壁面に組み付けるエレクタ装置とを具えたトンネル掘削機において、前記エレクタ装置は前記セグメントにねじ込まれた吊り金具に対し着脱可能な把持部材と該把持部材を吊り金具に対し着脱させるアクチュエータとを有する保持グリップを具えると共に、同エレクタ装置へ前記セグメントを供給するセグメント供給装置を設け、該セグメント供給装置は架台上を前後方向へ移動可能な前後フレームと該前後フレーム上を左右方向へ移動可能な横行フレームとを有し、前記横行フレーム上に搬入された前記セグメントを押圧して前記吊り金具の前後位置を規制する前後位置規制手段と、前記横行フレーム上方に位置して前記吊り金具を直接挾圧して当該吊り金具の左右位置を規制する左右位置規制手段とを具えたので、自動エレクタを有効に活用して作業者の負担を軽減すると共に工期の短縮により施工コストの削減が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すシールド掘削機の概略側断面図である。
【図2】図1のII−II線断面図である。
【図3】エレクタ装置における保持グリップの正面図である。
【図4】図3のIV−IV線断面図である。
【図5】図3のV−V線断面図である。
【図6】保持グリップにおけるセグメント吊り具の拡大断面図である。
【図7】セグメント供給装置の側面図である。
【図8】図7のVIII矢視図である。
【図9】セグメント供給装置の作用説明図である。
【符号の説明】
1 泥水式シールド掘削機
2 掘削機本体
3 カッタヘッド
4 カッタビッド
5 コピーカッタ
6 リングギア
7 カッタ旋回モータ
8 駆動ギア
9バルクヘッド
10 チャンバ
11 送泥管
12 排泥管
13 アジテータ
14 シールドジャッキ
15 スプレッダ
16 支持壁
17 支持筒
18 エレクタ装置
19 旋回リング
20 昇降アーム
21 保持グリップ
22 ガイドローラ群
23 リングギア
24 駆動モータ
25 駆動ギア
26 外筒(ガイド筒)
27 ブラケット
28 内筒(ガイドロッド)
29 昇降ジャッキ
30 昇降アーム(昇降体)
31 第1グリップボックス
32 第2グリップボックス
33 ピッチングジャッキ
34 第3グリップボックス
35 スライドジャッキ
36 スライドガイド
37 セグメント吊り具
38 セグメントサポート
39 サポートジャッキ
40 サポート外筒
41 サポート内筒
42 セグメント吊り具ガイド
43 揺動支点ピン
44 球面軸受
45 支持ブラケット
46 ピン
51 筒状ケーシング
52 回転軸
52a,52b 油通路
53 引張りスプリング
54 回転モータ
55 駆動ピニオン
56 リングギア
57 キー
58 ロータリジョイント
59 配管ブロック
60 油圧ジャッキ(アクチュエータ)
61 連結棒
62 吊り用ピン(把持部材)
70 セグメント供給装置
70A 前後位置規制装置部
70B 左右位置規制装置部
71 ホイストビーム
72 架台
73 前後リニアガイド
74 供給ジャッキ
75 前後フレーム
76 横行リニアガイド
77 ロックジャッキ
78 横行フレーム
79 ストップ
80 ヨーイング振れ止めジャッキ
81 ブラケット
82 支持フレーム
83 ブラケット
84 アーム
85 アームジャッキ
86 支持バー
87 センタリングジャッキ
90 吊り金具回収箱
S セグメント
W 吊り金具
Pa,Pb 給,排ポート
Ta,Tb 給,排ポート
Ha,Hb 油圧ホース

Claims (4)

  1. セグメントにねじ込まれた吊り金具に対し着脱可能な把持部材と該把持部材を吊り金具に対し着脱させるアクチュエータとを有する保持グリップを具え、前記セグメントを既設トンネルの内壁面にリング状に組み付けるエレクタ装置へ前記セグメントを供給する装置であって、架台上を前後方向へ移動可能な前後フレームと該前後フレーム上を左右方向へ移動可能な横行フレームとを有し、前記横行フレーム上に搬入された前記セグメントを押圧して前記吊り金具の前後位置を規制する前後位置規制手段と、前記横行フレーム上方に位置して前記吊り金具を直接挾圧して当該吊り金具の左右位置を規制する左右位置規制手段とを設けたことを特徴とするセグメント供給装置。
  2. 請求項1記載のセグメント供給装置において、前記前後位置規制手段は、前記セグメントの前端面が当接するストッパと同セグメントの後端面を押圧するヨーイング振れ止めジャッキとを前記横行フレーム上に有し、前記左右位置規制手段は、前記横行フレーム上方に横架された支持バーと該支持バーに横向きに対向配置された左右一対のセンタリングジャッキとを有することを特徴とするセグメント供給装置。
  3. 請求項2記載のセグメント供給装置において、前記センタリングジャッキの伸縮ロッド先端と吊り金具とは、互いに左右方向に直角な平面同士で当接し得るようになっていることを特徴とするセグメント供給装置。
  4. 筒状の掘削機本体と、該掘削機本体を前進させる推進ジャッキと、前記掘削機本体の前部に駆動回転可能に装着されたカッタヘッドと、前記掘削機本体の後部に支持されてセグメントを既設トンネルの内壁面に組み付けるエレクタ装置とを具えたトンネル掘削機において、前記エレクタ装置は前記セグメントにねじ込まれた吊り金具に対し着脱可能な把持部材と該把持部材を吊り金具に対し着脱させるアクチュエータとを有する保持グリップを具えると共に、同エレクタ装置へ前記セグメントを供給するセグメント供給装置を設け、該セグメント供給装置は架台上を前後方向へ移動可能な前後フレームと該前後フレーム上を左右方向へ移動可能な横行フレームとを有し、前記横行フレーム上に搬入された前記セグメントを押圧して前記吊り金具の前後位置を規制する前後位置規制手段と、前記横行フレーム上方に位置して前記吊り金具を直接挾圧して当該吊り金具の左右位置を規制する左右位置規制手段とを具えたことを特徴とするトンネル掘削機。
JP2002058268A 2002-03-05 2002-03-05 セグメント供給装置及びトンネル掘削機 Expired - Fee Related JP3924181B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002058268A JP3924181B2 (ja) 2002-03-05 2002-03-05 セグメント供給装置及びトンネル掘削機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002058268A JP3924181B2 (ja) 2002-03-05 2002-03-05 セグメント供給装置及びトンネル掘削機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003253998A JP2003253998A (ja) 2003-09-10
JP3924181B2 true JP3924181B2 (ja) 2007-06-06

Family

ID=28668283

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002058268A Expired - Fee Related JP3924181B2 (ja) 2002-03-05 2002-03-05 セグメント供給装置及びトンネル掘削機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3924181B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5128520B2 (ja) * 2009-02-27 2013-01-23 ジャパントンネルシステムズ株式会社 シールド掘進機
CN107449383B (zh) * 2017-09-22 2023-08-01 中国铁建重工集团股份有限公司 一种管片自动识别抓取装置及方法
CN111561329B (zh) * 2020-05-11 2022-03-15 中铁十八局集团有限公司 一种铁路隧道仰拱下方水库爆顶透水窟窿修补方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2003253998A (ja) 2003-09-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN113508213B (zh) 用于将管道安装在地表中的设备、方法及钻机
JP4722220B1 (ja) 掘削機のカッタビット交換方法および交換装置
JP3924181B2 (ja) セグメント供給装置及びトンネル掘削機
JP3615965B2 (ja) エレクタ装置
JP3652810B2 (ja) セグメントエレクタ装置
JP3904779B2 (ja) 地盤改良型アンカー工法および地盤改良兼用型削孔機
JP4163965B2 (ja) トンネル掘削機
JP2003227300A (ja) エレクタ装置及びトンネル掘削機
JP3611286B2 (ja) エレクタ装置及びトンネル掘削機
JP3592818B2 (ja) セグメントエレクタ装置
JP2809371B2 (ja) シールド掘削機の搬送据付装置
JP2003227299A (ja) セグメント吊り金具の回収装置及び該回収装置を具えたトンネル掘削機
JP4138626B2 (ja) トンネル掘削機及びトンネル掘削機のカッタ交換方法
JP6590346B2 (ja) 削孔用アタッチメント、削孔機、トンネル内壁面削孔方法
US3859810A (en) Tunnel boring machine
JP2588458Y2 (ja) セグメント類の搬送据付装置
JP5566806B2 (ja) 覆工切替式トンネル掘削機及び覆工切替方法
JP3752099B2 (ja) トンネル掘削機
JP3595523B2 (ja) エレクタ装置
JPH0352879Y2 (ja)
JP2850302B2 (ja) セグメントエレクタ装置
JP3229130B2 (ja) セグメント供給装置
JP2003253997A (ja) セグメント保持方法及びエレクタ装置
JP7545787B2 (ja) 土木作業装置およびこれを備える土木作業車両
JP5090326B2 (ja) ロックボルト打設装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050221

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070130

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070206

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070223

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees