JP7243824B2 - 背圧制御弁 - Google Patents

背圧制御弁 Download PDF

Info

Publication number
JP7243824B2
JP7243824B2 JP2021525452A JP2021525452A JP7243824B2 JP 7243824 B2 JP7243824 B2 JP 7243824B2 JP 2021525452 A JP2021525452 A JP 2021525452A JP 2021525452 A JP2021525452 A JP 2021525452A JP 7243824 B2 JP7243824 B2 JP 7243824B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pressure control
back pressure
control valve
resin coating
internal space
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2021525452A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2020250316A5 (ja
JPWO2020250316A1 (ja
Inventor
智尋 ▲高▼良
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shimadzu Corp
Original Assignee
Shimadzu Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shimadzu Corp filed Critical Shimadzu Corp
Publication of JPWO2020250316A1 publication Critical patent/JPWO2020250316A1/ja
Publication of JPWO2020250316A5 publication Critical patent/JPWO2020250316A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7243824B2 publication Critical patent/JP7243824B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16KVALVES; TAPS; COCKS; ACTUATING-FLOATS; DEVICES FOR VENTING OR AERATING
    • F16K7/00Diaphragm valves or cut-off apparatus, e.g. with a member deformed, but not moved bodily, to close the passage ; Pinch valves
    • F16K7/12Diaphragm valves or cut-off apparatus, e.g. with a member deformed, but not moved bodily, to close the passage ; Pinch valves with flat, dished, or bowl-shaped diaphragm
    • F16K7/14Diaphragm valves or cut-off apparatus, e.g. with a member deformed, but not moved bodily, to close the passage ; Pinch valves with flat, dished, or bowl-shaped diaphragm arranged to be deformed against a flat seat
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16KVALVES; TAPS; COCKS; ACTUATING-FLOATS; DEVICES FOR VENTING OR AERATING
    • F16K27/00Construction of housing; Use of materials therefor
    • F16K27/02Construction of housing; Use of materials therefor of lift valves
    • F16K27/0236Diaphragm cut-off apparatus
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16KVALVES; TAPS; COCKS; ACTUATING-FLOATS; DEVICES FOR VENTING OR AERATING
    • F16K25/00Details relating to contact between valve members and seats
    • F16K25/005Particular materials for seats or closure elements
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16KVALVES; TAPS; COCKS; ACTUATING-FLOATS; DEVICES FOR VENTING OR AERATING
    • F16K25/00Details relating to contact between valve members and seats
    • F16K25/04Arrangements for preventing erosion, not otherwise provided for
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16KVALVES; TAPS; COCKS; ACTUATING-FLOATS; DEVICES FOR VENTING OR AERATING
    • F16K31/00Actuating devices; Operating means; Releasing devices
    • F16K31/004Actuating devices; Operating means; Releasing devices actuated by piezoelectric means
    • F16K31/007Piezoelectric stacks
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N30/00Investigating or analysing materials by separation into components using adsorption, absorption or similar phenomena or using ion-exchange, e.g. chromatography or field flow fractionation
    • G01N30/02Column chromatography
    • G01N30/26Conditioning of the fluid carrier; Flow patterns
    • G01N30/28Control of physical parameters of the fluid carrier
    • G01N30/32Control of physical parameters of the fluid carrier of pressure or speed
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N30/00Investigating or analysing materials by separation into components using adsorption, absorption or similar phenomena or using ion-exchange, e.g. chromatography or field flow fractionation
    • G01N30/02Column chromatography
    • G01N30/26Conditioning of the fluid carrier; Flow patterns
    • G01N30/28Control of physical parameters of the fluid carrier
    • G01N30/32Control of physical parameters of the fluid carrier of pressure or speed
    • G01N2030/328Control of physical parameters of the fluid carrier of pressure or speed valves, e.g. check valves of pumps

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Valve Housings (AREA)

Description

本発明は、背圧制御弁に関する。
超臨界流体クロマトグラフ(SFC)においては、超臨界流体が移動相として使用される。一般に、超臨界流体として、二酸化炭素が使用されている。超臨界流体クロマトグラフでは、分離カラムに供給される二酸化炭素を超臨界状態に保つために二酸化炭素の圧力および温度が制御される。二酸化炭素の圧力を制御するために背圧制御弁が用いられる。例えば、背圧制御弁により二酸化炭素の圧力が10MPa以上に制御される。特許文献1には、背圧制御弁である圧力制御弁が記載されている。
特許文献1に記載された圧力制御弁(以下、背圧制御弁と呼ぶ。)は、ステンレス等の硬質材料により形成された圧力制御ブロックを有する。圧力制御ブロックの1つの外面には開口部が設けられ、開口部の底部に平面状の圧力制御面が形成されている。圧力制御ブロックには、入口流路および出口流路が形成されている。入口流路の一端は超臨界流体クロマトグラフの流路に接続され、他端は圧力制御面で開口する。出口流路の一端は圧力制御面で開口し、他端は大気圧に開放される。
開口部内の圧力制御面の上方にシート状の弁体が配置されている。圧力制御面と弁体との間に隙間が形成される。アクチュエータにより弁体が上下動することにより圧力制御面と弁体との間の隙間量が調整される。それにより、入口流路内の圧力が調整される。
国際公開2017-130316号公報
超臨界流体クロマトグラフでは、試料の成分の分離度を調整するために、移動相に有機溶媒からなるモディファイアが混合される。背圧制御弁では、移動相の二酸化炭素を超臨界状態に保つために入口流路の圧力が10MPa以上と高くなり、出口流路の圧力は大気圧となる。それにより、圧力制御面と弁体との間の隙間において圧力が急激に降下する。
その結果、背圧制御弁内の移動相にキャビテーションが発生する。また、キャビテーションの発生に伴って、背圧制御弁の圧力制御面にエロージョン(壊食)が発生する。このようなエロージョンは、特に有機溶媒を含むモディファイアが用いられた場合に発生しやすい。
そこで、特許文献1には、背圧制御弁の圧力制御面を圧力制御ブロックの硬質材料よりも高い硬度を有するDLC(Diamond-Like Carbon)で被覆することが記載されている。それにより、圧力制御面のエロージョンの発生が低減される。
一方で、背圧制御弁の圧力制御面のエロージョンの発生をさらに抑制することにより、背圧制御弁の耐久性および寿命をさらに向上させることが望まれる。
本発明の目的は、耐久性および寿命が向上された背圧制御弁を提供することである。
本発明者は、種々の実験および検討を繰り返し行った結果、背圧制御弁の圧力制御面を硬質材料で形成するよりも、逆に軟質材料により形成することにより、キャビテーションによるエロージョンの発生を抑制することが可能であることを見出し、以下の発明を創作した。
本発明の一局面に従う背圧制御弁は、内部空間を有する本体部と、前記本体部の前記内部空間内に配置されるとともに、前記内部空間の一面に対向する対向面を有する弁体と、前記弁体の前記対向面と前記内部空間の前記一面との間の距離が変化するように前記弁体を移動させる駆動部と、前記内部空間内の前記一面および前記弁体の前記対向面のうち一方の面上に形成された樹脂被膜とを備え、前記本体部は、前記一面および前記弁体の前記対向面のうち他方の面と前記樹脂被膜との間に形成される圧力制御空間に流体を導く第1の流路および前記圧力制御空間から流体を排出する第2の流路を備える。
本発明によれば、耐久性および寿命が向上された背圧制御弁を提供することができる。
図1は、背圧制御弁の構造を断面的に表す図である。 図2は、超臨界流体クロマトグラフの構成の一例を示す模式図である。 図3は、背圧制御弁についての第1の耐久性試験の結果を示す画像である。 図4は、背圧制御弁についての第2の耐久性試験の結果を示す画像である。
以下、実施の形態に係る背圧制御弁およびそれを備える超臨界流体クロマトグラフについて図面を参照しながら詳細に説明する。
(1)背圧制御弁の構成及び動作
図1は背圧制御弁100の構成を示す模式的断面図である。図1の背圧制御弁100は、圧力制御ブロック10、樹脂被膜20、ダイアフラム30および駆動部80を備える。圧力制御ブロック10が本体部の一例であり、ダイアフラム30が弁体の例である。
圧力制御ブロック10は、金属材料等の硬質材料により形成される。金属材料が第1の材料の例である。本実施の形態では、圧力制御ブロック10はステンレスにより形成される。圧力制御ブロック10の材料は、これに限定されない。圧力制御ブロック10の上部には、凹部11が形成されている。凹部11は、平坦な底面12を有する。凹部11の上端は開放されている。本実施の形態では、凹部11は円柱形状を有する。凹部11は内部空間の例である。
圧力制御ブロック10の一方側の下部から凹部11へ斜め上方に延びる入口流路14が形成されている。また、圧力制御ブロック10の他方側の下部から凹部11へ斜め上方に延びるように出口流路15が形成されている。入口流路14は第1の流路の例であり、出口流路15は第2の流路の例である。
入口流路14の一端は圧力制御ブロック10の外面で開口し、入口流路14の他端は底面12で開口している。出口流路15の一端は、圧力制御ブロック10の外面で開口し、出口流路15の他端は底面12で開口している。
凹部11の底面12には、樹脂被膜20が形成されている。樹脂被膜20は、金属材料に比べて低い硬度を有する樹脂により形成される。本実施の形態では、樹脂材料としては、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)が用いられる。後述する理由により、樹脂被膜20の厚みは、50μm以下であることが好ましい。樹脂被膜20の厚みは、例えば、10μm以上50μm以下である。また、樹脂被膜20の厚みは、10μm以上30μm以下であることがより好ましい。以下、樹脂被膜20の上面を圧力制御面21と呼ぶ。樹脂被膜20には、入口流路14の他端および出口流路15の他端に連通する孔21a,21bが形成される。
圧力制御ブロック10の凹部11内において、圧力制御面21に対向するように平板状のダイアフラム30が配置されている。ダイアフラム30は、凹部11内で上下動可能に設けられる。本実施の形態では、ダイアフラム30は、PBT(ポリブチレンテレフタレート)により形成されるが、ダイアフラム30の材料はこれに限定されない。ダイアフラム30が他の樹脂材料により形成されてもよい。樹脂材料が第2の材料の例である。ダイアフラム30の下面(以下、対向面31と呼ぶ。)と圧力制御面21との間に圧力制御空間SPが形成される。
このように、圧力制御空間SPは、樹脂材料により形成されるダイアフラム30の対向面31と樹脂被膜20の圧力制御面21とにより形成される。このような構成では、圧力制御面21および対向面31の両方が金属材料に比べて軟質の樹脂材料により形成される。高精度の圧力制御を行うためには、圧力制御面21および対向面31の一方の硬度が高いことが好ましい。そのため、樹脂被膜20の厚みは小さいことが好ましい。したがって、上記のように、樹脂被膜20の厚みは、50μm以下であることが好ましい。
ダイアフラム30は、駆動部80により上下方向に駆動される。駆動部80は、ステッピングモータ40、可動部材50、ピエゾ素子60および弁棒70により構成される。ステッピングモータ40の回転軸には、可動部材50が取り付けられている。ダイアフラム30の上面には、弁棒70が上下方向に延びるように取り付けられている。可動部材50と弁棒70との間にピエゾ素子60が取り付けられている。
ステッピングモータ40の回転軸が回転することにより、可動部材50が上下方向に移動する。したがって、ステッピングモータ40の回転によりダイアフラム30の上下方向の位置を粗調整することができる。また、ピエゾ素子60の厚みは、印加される電圧に応じて変化する。したがって、ピエゾ素子60への印加電圧を変化させることにより、ダイアフラム30の上下方向の位置を微調整することができる。それにより、駆動部80の動作により圧力制御面21とダイアフラム30の対向面31との間の隙間量を調整することができる。すなわち、圧力制御空間SPの容積を調整することができる。
背圧制御弁100の動作時には、矢印A1で示すように、入口流路14および孔21aを通して圧力制御空間SPに供給される。圧力制御空間SP内の移動相は、矢印A2で示すように、孔21bおよび出口流路15を通して圧力制御ブロック10の外部に排出される。この場合、駆動部80が圧力制御面21とダイアフラム30の対向面31との間の隙間量を調整することにより、入口流路14を通して供給される移動相の圧力を制御することができる。出口流路15の下流は大気圧に開放されている。
このとき、圧力制御空間SP内の移動相の上流の圧力は10MPa~40MPaと高い。これに対して、圧力制御空間SP内の移動相の下流の圧力は、大気圧に近い。そのため、圧力制御空間SP内にキャビテーションが発生しやすい。本実施の形態では、圧力制御面21が樹脂被膜20の上面により形成されている。それにより、後述するように、圧力制御面21にキャビテーションによるエロージョンが発生することが抑制される。
(2)超臨界流体クロマトグラフ
図2は図1の背圧制御弁100を用いた超臨界流体クロマトグラフの構成の一例を示す模式図である。図2の超臨界流体クロマトグラフ1は、COポンプ110、モディファイアポンプ120、ミキサ130、オートサンプラ140、分離カラム150、検出器160、圧力センサ170、制御部180および背圧制御弁100を備える。
COポンプ110は、ボンベ111から二酸化炭素(CO)を加圧しつつ引き出す。モディファイアポンプ120は、モディファイア容器112からモディファイアを引き出す。本実施の形態では、モディファイアとしてメタノールが用いられる。ミキサ130は、COポンプ110により引き出された二酸化炭素およびモディファイアポンプ120により引き出されたモディファイアを混合し、混合液を移動相としてオートサンプラ140を通して分離カラム150に供給する。
オートサンプラ140は、ミキサ130から分離カラム150に供給される移動相に試料を導入する。分離カラム150には、移動相および試料が導入される。分離カラム150は、導入された試料の成分を分離する。分離カラム150から導出された移動相および試料は検出器160のフローセルを流れる。検出器160は、フローセルを流れる移動相中の試料の成分を検出する。
検出器160のフローセルから導出される移動相および試料は、図1の背圧制御弁100の入口流路14に流入し、出口流路15から流出する。圧力センサ170は、背圧制御弁100の上流側の圧力を検出する。制御部180は、圧力センサ170により検出された圧力に基づいて、背圧制御弁100の駆動部80を制御する。それにより、背圧制御弁100の上流側の圧力が設定値に調整される。COポンプ110により引き出される二酸化炭素は、背圧制御弁100による圧力制御および冷却装置(図示せず)による温度制御により超臨界状態の液体に保たれる。
(3)実施例および比較例
本実施の形態に係る背圧制御弁100の耐久性を評価するために図2の超臨界流体クロマトグラフ1を用いて以下に示す耐久性試験を行った。実施例では、図1の背圧制御弁100を用いた。比較例では、圧力制御ブロック10の凹部11の底面12に樹脂被膜20の代わりにDLC被膜が形成されている点を除いて図1の背圧制御弁100と同じ構成を有する背圧制御弁を用いた。なお、参考例についても耐久性試験を行った。参考例では、圧力制御ブロック10の凹部11の底面12が露出している点を除いて図1の背圧制御弁100と同じ構成を有する背圧制御弁を用いた。参考例の背圧制御弁では、圧力制御面は、圧力制御ブロックのステンレスにより形成されている。
まず、実施例、比較例および参考例の背圧制御弁を用いて第1の耐久性試験を行った。第1の耐久性試験では、背圧制御弁に比較的大きな流量で移動相を供給した。また、実施例および比較例の背圧制御弁を用いて第2の耐久性試験を行った。第2の耐久性試験では、背圧制御弁に比較的小さな流量で移動相を供給した。
第1の耐久性試験では、実施例、比較例および参考例の背圧制御弁に入口流路から移動相を流量80mL/minで供給し、背圧制御弁の上流の圧力を15MPaに設定した。移動相には、モディファイアとしてメタノールを混合した。移動相のモディファイア濃度は20%である。
図3は比較例、実施例および参考例の背圧制御弁についての第1の耐久性試験の結果を示す画像である。図3には、第1の耐久性試験の前後における圧力制御面の画像が示される。
図3の左上に比較例における試験前の圧力制御面の画像が示され、左下に比較例における試験後の圧力制御面の画像が示される。比較例では、背圧制御弁に406Lの移動相が供給された後に、DLC被膜からなる圧力制御面に既にエロージョンが生じていた。
図3の中央上に実施例における試験前の圧力制御面の画像が示され、中央下に実施例における試験後の圧力制御面の画像が示される。実施例では、背圧制御弁に488Lの移動相が供給された後でも、樹脂被膜からなる圧力制御面にほとんどエロージョンが生じなかった。
図3の右上に参考例における試験前の圧力制御面の画像が示され、右下に参考例における試験後の圧力制御面の画像が示される。参考例では、背圧制御弁に694Lの移動相が供給された後に、ステンレスにより形成される圧力制御面の広い範囲にエロージョンが生じていた。
次に、第2の耐久性試験では、実施例および比較例の背圧制御弁に入口流路14から移動相を流量1.5mL/minで供給し、背圧制御弁の上流の圧力を10MPaに設定した。移動相には、モディファイアとして、トリフルオロ酢酸が0.1%添加されたメタノールを混合した。移動相中のモディファイア濃度は40%である。
図4は比較例および実施例の背圧制御弁についての第2の耐久性試験の結果を示す画像である。図4には、第2の耐久性試験の前後における圧力制御面の画像が示される。
図4の左上に比較例における試験前の圧力制御面の画像が示され、左下に比較例における試験開始から68時間後の圧力制御面の画像が示される。比較例では、背圧制御弁への移動相の供給開始から約68時間後に、DLC被膜からなる圧力制御面にエロージョンが生じていた。それにより、圧力制御面で入口流路の孔と出口流路の孔とがつながった。その結果、背圧制御弁の上流側の圧力を設定値に制御することが困難となった。
図4の右上に実施例における試験前の圧力制御面の画像が示され、右下に実施例における試験開始から約222時間後の圧力制御面の画像が示される。実施例では、背圧制御弁への移動相の供給開始から約222時間後でも、樹脂被膜からなる圧力制御面にエロージョンが生じなかった。それにより、試験後も精密な圧力制御が可能であった。
第1の耐久性試験の結果から、試料成分の分取時のように比較的流量が大きい場合に、樹脂被膜により形成される圧力制御面において、DLC被膜により形成される圧力制御面に比べて、十分にエロージョンの発生が抑制されることがわかった。また、第2の耐久性試験の結果から、試料成分の分析時のように比較的流量が小さい場合には、DLC被膜により形成される圧力制御面にはエロージョンが発生するが、樹脂被膜により形成される圧力制御面ではエロージョンの発生が抑制されることがわかった。
(4)実施の形態の効果
本実施の形態に係る背圧制御弁100においては、圧力制御ブロック10の凹部11の底面12に樹脂被膜20が形成される。この場合、樹脂被膜20の上面により圧力制御面21が形成される。それにより、圧力制御面21とダイアフラム30の対向面31との間に長期間にわたって有機溶剤を含む超臨界流体が移動相として供給された場合でも、圧力制御面21においてキャビテーションによるエロージョンの発生が抑制される。その結果、背圧制御弁100の耐久性および寿命が向上する。
(5)他の実施の形態
上記実施の形態では、圧力制御ブロック10が金属材料により形成され、ダイアフラム30が樹脂材料により形成され、樹脂被膜20が圧力制御ブロック10の底面12に形成されているが、圧力制御ブロック10が樹脂材料により形成され、ダイアフラム30が金属材料により形成され、樹脂被膜20がダイアフラム30の対向面31に形成されてもよい。
上記実施の形態では、樹脂被膜20がPEEKにより形成されているが、樹脂被膜20がPEEK以外のケトン系樹脂により形成されてもよい。また、樹脂被膜20として、PEEKと類似する機械的性質(圧縮応力および引っ張り強さ等)を有しかつ比較的高い硬度を有する他の樹脂を用いてもよい。例えば、樹脂被膜20がPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等のフッ素系樹脂により形成されてもよい。さらに、樹脂被膜20がPPS(ポリフェニレンサルファイド)またはPBT(ポリブチレンテレフタレート)等の他の樹脂により形成されてもよい。
上記実施の形態では、背圧制御弁100が超臨界流体クロマトグラフに用いられる例が説明されているが、背圧制御弁100が超臨界流体抽出装置(SPE)に用いられてもよい。
(6)態様
上述した複数の例示的な実施の形態は以下の態様の具体例であることが当業者により理解される。
(第1項)一態様に係る背圧制御弁は、
内部空間を有する本体部と、
前記本体部の前記内部空間内に配置されるとともに、前記内部空間の一面に対向する対向面を有する弁体と、
前記弁体の前記対向面と前記内部空間の前記一面との間の距離が変化するように前記弁体を移動させる駆動部と、
前記内部空間内の前記一面および前記弁体の前記対向面のうち一方の面上に形成された樹脂被膜とを備え、
前記本体部は、前記一面および前記弁体の前記対向面のうち他方の面と前記樹脂被膜との間に形成される圧力制御空間に流体を導く第1の流路および前記圧力制御空間から流体を排出する第2の流路を備えてもよい。
第1項に記載の背圧制御弁によれば、本体部の内部空間の一面と弁体の対向面との間に長期間にわたって有機溶剤を含む超臨界流体が移動相として供給された場合でも、樹脂被膜においてキャビテーションによるエロージョンの発生が抑制される。その結果、背圧制御弁の耐久性および寿命を向上させることができる。
(第2項)第1項に記載の背圧制御弁において、
前記本体部は、第1の材料により形成され、
前記弁体は前記第1の材料よりも軟質の第2の材料により形成され、
前記樹脂被膜は、前記内部空間の前記一面上に形成されてもよい。
第2項に記載の背圧制御弁によれば、弁体よりも硬質の本体部の一面に形成された樹脂被膜と弁体の対向面との間に圧力制御空間が形成される。この圧力制御空間においてキャビテーションが発生した場合でも、樹脂被膜のエロージョンの発生を抑制することができる。
(第3項)第一項に記載の背圧制御弁において、
前記第1の材料は金属材料であり、前記第2の材料は樹脂材料であり、前記樹脂被膜は、前記金属材料よりも低い硬度を有していてもよい。
第3項の記載によれば、金属材料により形成される本体部の一面におけるエロージョンの発生を抑制することができる。
(第4項)第一項に記載の背圧制御弁において、
前記樹脂被膜は、ケトン系樹脂により形成されていてもよい。
第4項の記載によれば、ケトン樹脂により形成される樹脂被膜におけるエロージョンの発生を抑制することができる。
(第5項)第一項に記載の背圧制御弁において、
前記樹脂被膜は、ポリエーテルエーテルケトンにより形成されていてもよい。
第5項の記載によれば、ポリエーテルエーテルケトンにより形成される樹脂被膜におけるエロージョンの発生を十分に抑制することができる。
(第6項)第一項に記載の背圧制御弁において、
前記樹脂被膜は、50μm以下の厚みを有していてもよい。
第6項の記載によれば、高精度な圧力制御が可能となる。

Claims (5)

  1. 内部空間を有する本体部と、
    前記本体部の前記内部空間内に配置されるとともに、前記内部空間の一面に対向する対向面を有する弁体と、
    前記弁体の前記対向面と前記内部空間の前記一面との間の距離が変化するように前記弁体を移動させる駆動部と、
    前記内部空間内の前記一面および前記弁体の前記対向面のうち一方の面上に形成された樹脂被膜とを備え、
    前記本体部は、前記一面および前記弁体の前記対向面のうち他方の面と前記樹脂被膜との間に形成される圧力制御空間に流体を導く第1の流路および前記圧力制御空間から流体を排出する第2の流路を有
    前記本体部は第1の材料により形成され、
    前記弁体は前記第1の材料よりも軟質の第2の材料により形成され、
    前記樹脂被膜は、前記内部空間の前記一面上に形成された、背圧制御弁。
  2. 前記第1の材料は金属材料であり、
    前記第2の材料は樹脂材料であり、
    前記樹脂被膜は、前記金属材料よりも低い硬度を有する、請求項記載の背圧制御弁。
  3. 前記樹脂被膜は、ケトン系樹脂により形成された、請求項1または2記載の背圧制御弁。
  4. 前記樹脂被膜は、ポリエーテルエーテルケトンにより形成された、請求項1または2記載の背圧制御弁。
  5. 前記樹脂被膜は、50μm以下の厚みを有する、請求項1または2記載の背圧制御弁。
JP2021525452A 2019-06-11 2019-06-11 背圧制御弁 Active JP7243824B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2019/023155 WO2020250316A1 (ja) 2019-06-11 2019-06-11 背圧制御弁

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JPWO2020250316A1 JPWO2020250316A1 (ja) 2020-12-17
JPWO2020250316A5 JPWO2020250316A5 (ja) 2022-02-09
JP7243824B2 true JP7243824B2 (ja) 2023-03-22

Family

ID=73782085

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021525452A Active JP7243824B2 (ja) 2019-06-11 2019-06-11 背圧制御弁

Country Status (4)

Country Link
US (1) US20220228667A1 (ja)
JP (1) JP7243824B2 (ja)
CN (1) CN114008361A (ja)
WO (1) WO2020250316A1 (ja)

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015029252A1 (ja) 2013-09-02 2015-03-05 株式会社島津製作所 圧力制御バルブ及び超臨界流体クロマトグラフ
JP2019507873A (ja) 2016-02-25 2019-03-22 アイデックス ヘルス アンド サイエンス エルエルシー モジュール式センサシステム

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5658562A (en) * 1979-10-18 1981-05-21 Toshiba Corp Manufacture of butterfly valve
US5178767A (en) * 1989-02-27 1993-01-12 Hewlett-Packard Company Axially-driven valve controlled trapping assembly
JP2582419Y2 (ja) * 1992-05-18 1998-10-08 長野計器株式会社 アキュムレータ
JP2616873B2 (ja) * 1993-04-13 1997-06-04 東陶機器株式会社 水 栓
JP4119275B2 (ja) * 2003-02-18 2008-07-16 忠弘 大見 真空排気系用のダイヤフラム弁
JP6030822B2 (ja) * 2010-09-28 2016-11-24 Ntn株式会社 斜板式コンプレッサの斜板および斜板式コンプレッサ
JP6123985B2 (ja) * 2012-12-25 2017-05-10 大豊工業株式会社 半割りスラスト軸受
JP6402314B2 (ja) * 2014-12-02 2018-10-10 株式会社テージーケー 膨張弁
CN115299642A (zh) * 2015-07-10 2022-11-08 尤尔实验室有限公司 无芯汽化装置及方法
WO2017130316A1 (ja) * 2016-01-27 2017-08-03 株式会社島津製作所 圧力制御バルブ及び超臨界流体クロマトグラフ

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015029252A1 (ja) 2013-09-02 2015-03-05 株式会社島津製作所 圧力制御バルブ及び超臨界流体クロマトグラフ
JP2019507873A (ja) 2016-02-25 2019-03-22 アイデックス ヘルス アンド サイエンス エルエルシー モジュール式センサシステム

Also Published As

Publication number Publication date
WO2020250316A1 (ja) 2020-12-17
CN114008361A (zh) 2022-02-01
US20220228667A1 (en) 2022-07-21
JPWO2020250316A1 (ja) 2020-12-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN105784856B (zh) 超临界流体-液相色谱仪及其分析方法
WO2014083639A1 (ja) 超臨界流体処理装置
US9421545B2 (en) Spring-less multi-position micro-fluidic valve assembly
WO2013089147A1 (ja) 送液ポンプ及び液体クロマトグラフ
JP7243824B2 (ja) 背圧制御弁
US8931519B2 (en) Pin valve assembly
US6893569B2 (en) Method and apparatus for high pressure liquid chromatography
JP6094679B2 (ja) 圧力制御バルブ及び超臨界流体クロマトグラフ
JP6090454B2 (ja) 圧力制御バルブ及び超臨界流体クロマトグラフ
US9765896B2 (en) Low volume, pressure assisted, stem and seat vent valve and associated methods
US9341277B2 (en) Method, system and apparatus for automatic calibration of a needle valve device in a pressurized flow system
JP6776271B2 (ja) 圧力制御バルブ及び超臨界流体クロマトグラフ
WO2015029251A1 (ja) 圧力制御バルブ及び超臨界流体クロマトグラフ
US20230194008A1 (en) Fluidic valve supporting additional movement in addition to opening and closing movement
JP7017124B2 (ja) 圧力制御バルブ及び超臨界流体クロマトグラフ
WO2013134485A1 (en) Modular solenoid valve kits and associated methods
JP5610092B2 (ja) 送液ポンプ及び液体クロマトグラフ
CN117396693A (zh) 具有球形加载元件的止回阀
JPH0566220A (ja) 超臨界流体クロマトグラフイと検出器とのインターフエース機構
JPS6385267A (ja) 溶媒給送装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20211111

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20211111

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20221206

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230124

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230207

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230220

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 7243824

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151