JP7017124B2 - 圧力制御バルブ及び超臨界流体クロマトグラフ - Google Patents

圧力制御バルブ及び超臨界流体クロマトグラフ Download PDF

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Description

本発明は、超臨界流体クロマトグラフの圧力制御に使用する圧力制御バルブに関し、特にその圧力制御バルブを駆動するアクチュエータに関するものである。
近年、超臨界流体クロマトグラフィー(以下、SFC:Supercritical Fluid Chromatography)が注目されている。SFCは、二酸化炭素などに一定の温度及び圧力をかけて超臨界流体とし、その超臨界流体を溶媒として行なうクロマトグラフィーである。超臨界流体は液体と気体の両方の性質をもち、液体よりも拡散性が高く粘性が低いという特徴がある。かかる超臨界流体を溶媒として用いることで、高速・高分離・高感度での分析が可能となる。
溶媒を超臨界状態に保つためには、一般的に流量を3ml/min以下の微少流量とし、流路系の圧力を10MPa以上にする必要がある。このため、SFC装置には、流路系を10MPa以上の一定圧力で保つための圧力制御バルブが分離カラムの後段側に設けられている。
圧力制御バルブとして様々な構造を有するものが提案されているが、ダイアフラムからなる弁体をステッピングモータとピエゾ素子の組合せからなるアクチュエータによって駆動して、流路と流路とを連通させる隙間量を微小に制御し、流路内の圧力を高精度に制御することが提案され、実施もなされている(特許文献1参照。)。
国際公開第2015/029253号明細書
上記のような圧力制御バルブでは、一般的に、樹脂製のダイアフラムとダイアフラムを固定するための金属ブロックなどによってバルブ機構が構成されるが、バルブ機構が常に圧力差が激しく生じる環境下にあるため、弁体などバルブ機構を構成する部品が摩耗する。バルブ機構を構成する部品の摩耗が大きくなると、流路内の圧力を制御するための隙間量を十分に小さくすることができなくなり、弁体をステッピングモータやピエゾ素子で押し込んでも流路内の圧力を設定値に到達させることができなくなる。そのような状態に陥った場合、分析流路内の流体を超臨界状態に維持することができなくなるため、期待した分析結果を得ることができない。
そこで、本発明は、圧力制御バルブのバルブ機構の摩耗を検知できるようにすることを目的とするものである。
本発明に係る圧力制御バルブは、上流側流路と下流側流路の間に介在する圧力制御空間と、前記上流側流路と前記下流側流路との間を連通させるための前記圧力制御空間内の隙間量を変化させる方向に駆動される弁体を有するバルブ機構と、前記上流側流路内の圧力を計測する圧力センサと、前記弁体を駆動するためのアクチュエータであって、ピエゾ素子を有し、該ピエゾ素子への印加電圧の大きさによって前記弁体を前記隙間量が変化する方向へ変位させるピエゾ機構と、ステッピングモータを有し、前記ステッピングモータによって前記ピエゾ機構よりも粗い制御分解能と広いダイナミックレンジで前記ピエゾ素子を前記隙間量が変化する方向へ変位させるステッピング機構を有するアクチュエータと、前記圧力センサの計測値が設定された値になるように前記ピエゾ素子への印加電圧をフィードバック制御するように構成されたピエゾ制御部と、前記ピエゾ素子への印加電圧が所定範囲内に収まるように前記ステッピングモータを回転させるように構成されたステッピングモータ制御部と、前記上流側流路を流れる流体が所定の流量で流れ、かつ前記圧力センサの計測値が所定値である特定条件下での前記ステッピングモータの回転位置に基づいて、前記バルブ機構の摩耗を検知するように構成された摩耗検知部と、を備えているものである。
本発明に係る圧力制御バルブは、バルブ機構の弁体を駆動するためのアクチュエータとして、高い制御分解能をもつピエゾ機構と広いダイナミックレンジをもつステッピング機構を組み合わせたものを用い、ステッピング機構によってピエゾ機構の駆動量が所定範囲を外れないようにピエゾ素子を変位させることで、広いダイナミックレンジと高い制御分解能の両立が図られている。このような圧力制御バルブでは、弁体などバルブ機構の部品が摩耗すると、摩耗していないときに比べて、同じ流量及び圧力の条件下でも、ステッピングモータの回転位置がピエゾ素子を押し込んで圧力制御空間内の隙間量を小さくする方向へ変位する。したがって、一定の流量及び圧力の条件下でのステッピングモータの回転位置に基づいて、バルブ機構の部品が摩耗しているか否かを検知することが可能である。
本発明に係る圧力制御バルブは、摩耗検知部を備えており、上流側流路を流れる流体が所定の流量で流れ、かつ圧力センサの計測値が所定値である特定条件下でのステッピングモータの回転位置に基づいて、バルブ機構の摩耗を検知することができる。
本発明に係る圧力制御バルブの好ましい実施形態では、前記圧力制御バルブが、前記摩耗検知部が前記バルブ機構の摩耗を検知するための前記ステッピングモータの回転位置を示すステップ数の基準値を保持する基準値保持部をさらに備えており、前記摩耗検知部は、前記特定条件下での前記ステッピングモータのステップ数が前記基準値を超えたときに、前記バルブ機構の摩耗を検知するように構成されている。
本発明に係る超臨界流体クロマトグラフは、分析流路と、前記分析流路中で移動相を送液するための送液部と、前記分析流路中に試料を注入するための試料注入部と、前記分析流路上における前記試料導入部よりも下流に設けられ、前記試料注入部により前記分析流路中に注入された試料を分離するための分離カラムと、前記分析流路上における前記分離カラムよりも下流に設けられ、前記分離カラムで分離した試料成分を検出するための検出器と、前記分析流路上における前記検出器よりも下流に設けられた上述の圧力制御バルブと、を備えている。
本発明の圧力制御バルブでは、摩耗検知部を備えており、特定条件下でのステッピングモータの回転位置に基づいて、バルブ機構の摩耗を検知することができる。
本発明の超臨界流体クロマトグラフでは、バルブ機構の摩耗を検知する機能を有する圧力制御バルブが用いられているので、バルブ機構の摩耗が進行した状態で分析が実行されることを防止できる。
超臨界流体クロマトグラフの一実施例を概略的に示す流路図である。 圧力制御バルブの一実施例を示す断面図である。 同実施例のバルブ機構部分を拡大して示す断面図である。 同実施例の圧力制御バルブの凹部の形状を弁体部材及び押付部材を取り外した状態で示す断面図である。 圧力制御バルブに用いられるアクチュエータの一実施例を示す正面図である。 アクチュエータの制御系統の一例を示すブロック図である。 ピエゾ素子の動作制御の一例を示すフローチャートである。 ステッピングモータの動作制御の一例を示すフローチャートである。 バルブ機構の摩耗判定s動作の一例を示すフローチャートである。
図1は超臨界流体クロマトグラフの一実施例を概略的に示す流路図である。
液体状態の二酸化炭素をポンプ6により送液する二酸化炭素送液流路2と、モディファイアであるメタノールをポンプ10により送液するメタノール送液流路4がミキサ14に接続されている。ミキサ14には分析流路16が接続されている。分析流路16上には、上流側から順に試料注入部18、分離カラム20、検出器22及び圧力制御バルブ24が設けられている。
二酸化炭素とメタノールはミキサ14で混合され、移動相として分析流路16に導入される。二酸化炭素送液流路2、メタノール送液流路4及びミキサ14は移動相送液部を構成している。試料注入部18は、移動相送液部からの移動相が流れる分析流路16中に試料を注入するためのものである。分離カラム20は試料注入部18によって分析流路16中に注入された試料を分離するためのものである。検出器22は分離カラム20で分離された試料成分を検出するためのものである。圧力制御バルブ24は分析流路16内の圧力を、移動相が超臨界状態となる圧力(7MPa以上)に制御するためのものである。
試料注入部18により注入された試料は超臨界状態の移動相によって分離カラム20に搬送されて分離され、分離カラム20で分離された試料成分が検出器22及び圧力制御バルブ24を経て外部へ排出される。なお、圧力制御バルブ24の後段側に質量分析装置(MS)が接続されていてもよい。
圧力制御バルブ24の一実施例について図2A、図2B及び図2Cを用いて説明する。
圧力制御ブロック30の互いに対向する側面に配管を接続するための配管接続部31及び32が設けられている。両配管接続部31と32は圧力制御ブロック30内に設けられた1本の内部流路40によって互いに接続されている。圧力制御ブロック30の材質は耐薬品性及び耐圧力性に優れた材料、例えばステンレス(SUS316)である。内部流路40の内径は例えば0.1~0.3mm程度である。
配管接続部31には、分析流路の一部をなす配管33が挿入されてメイルナット34により固定されている。配管接続部32には、配管36が挿入されてメイルナット38により固定されている。配管33は圧力制御空間をなす内部流路40への入口流路であり、配管36は出口流路である。超臨界流体クロマトグラフの移動相は配管33から内部流路40に入り、配管36から外部へ排出される。
内部流路40と平行をなす圧力制御ブロック30の一平面の内部流路40上の位置に、該平面に対して垂直な方向に掘り込まれた掘込穴46が設けられている。掘込穴46の底面は内部流路40近傍に達している。図2Cの二点鎖線の円で示されているように、掘込穴46の底面47に凹部42が形成されている。凹部42はその開口48から底部に向かって収束する円錐形状に形成されている。凹部42は内部流路40を横切って2本の流路(上流側流路と下流側流路)に分断している。
掘込穴46の底部に弁体部材44が配置されている。弁体部材44は平面形状が掘込穴46の平面形状とほぼ同じ大きさの円形である封止部44aと、その封止部44aの一平面の中央部から突起して凹部42と嵌合する形状の突起部44bとを備えている。ここで、弁体部材44の突起部44b側の面(封止部44aの突起部44bが設けられている面)を前面、それとは反対側の面を背面とする。弁体部材44は前面が凹部42側を向き、突起部44bが凹部42に嵌め込まれている。封止部44aの突起部44aの周囲の面は掘込穴46の底面47に密着し、開口部48を封止している。
圧力制御ブロック30には、弁体部材44を掘込穴46の底面47に押し付ける押付部材50がネジ52により装着されている。押付部材50は、平面形状が掘込穴46よりも大きい円形のフランジ部50aと、フランジ部50aの一平面の中央部から突起して掘込穴46と嵌合する円柱形状の先端部50bを備えている。先端部50bは掘込穴46内に挿入され、フランジ部50aの周縁部はネジ52によって圧力制御ブロック30に固定されている。先端部50bの先端面は弁体部材44の背面に接し、ネジ52の締結具合によって弁体部材44を掘込穴46の底面47側へ押し付ける力が調節される。
押付部材50の中央部にフランジ部50a及び先端部50bを貫通する貫通孔51が設けられている。貫通孔51の内側を円柱形状の押圧棒54が貫通し、押圧棒54の先端が弁体部材44の背面中央部に接している。押圧棒54はアクチュエータ56によってその軸方向(図において上下方向)に駆動される。押圧棒54がアクチュエータ56によって駆動されることで、押圧棒54の先端面が弁体部材44を押圧して弁体部材44を変形させ、それによって突起部44bが凹部42内で変位する。凹部42内において突起部44bが変位することで、凹部42と突起部44bとの間の隙間量、すなわち上流側流路と下流側流路との間を連通させるための隙間量が調節される。弁体部材44、押付部材50及び押圧棒54はバルブ機構を構成している。
次に、アクチュエータ56の一例について図3を用いて説明する。
アクチュエータ56はステッピングモータ70とピエゾ素子72を備えている。ピエゾ素子72は鉛直下向きに配置された変位部72aを鉛直方向に変位させるものである。ピエゾ素子72のダイナミックレンジは10μm程度であるが、ナノメートル単位の制御分解能を有する。すなわち、0~100Vの間で印加される電圧の大きさに応じて変位部72aの位置をナノメートル単位で制御することができる。変位部72aの先端は押圧棒54に接しており、ピエゾ素子72への印加電圧制御により圧力制御ブロック30内の凹部42と突起部44bとの間の隙間をナノメートル単位で制御することができる。ピエゾ素子72、変位部72a及び押圧棒54はピエゾ機構を構成している。ピエゾ素子72はピエゾ保持部材76によって保持されている。
ステッピングモータ70は1パルスの正又は負の電圧が与えられると1ステップ分の角度だけ順方向に又は逆方向に棒ネジ74を回転させるものである。ピエゾ保持部材76は棒ネジ74と螺合しながら保持されており、棒ネジ74の回転に応じて上昇又は下降するようになっている。ステッピングモータ70、棒ネジ74及びピエゾ保持部材76はステッピング機構を構成している。ここで、ステッピングモータ70の回転方向を、ピエゾ保持部材76を下降させる方向を順方向、ピエゾ保持部材76を上昇させる方向を逆方向と定義する。
アクチュエータ56のステッピングモータ70及びピエゾ素子72の制御系統について図4を用いて説明する。
アクチュエータ56のステッピングモータ70及びピエゾ素子72は制御装置80によって制御される。制御装置80は、送液ポンプ6、10や試料注入部18など超臨界流体クロマトグラフ全体の動作管理を行なう専用のコンピュータ又は汎用のパーソナルコンピュータによって実現されるものである。移動相の流量や分析流路16内の圧力などの分析情報は分析者により入力部81を介して制御装置80に設定される。制御装置80は、入力部81を介して入力された流量や圧力の設定値に基づき、分析流路16を流れる移動相の流量や分析流路16内の圧力を制御する機能を有する。
制御装置80は、ピエゾ制御部80a、ステッピングモータ制御部80b、開始位置調節手段80c、摩耗検知部80d及び基準値保持部80eを備えている。ピエゾ制御部80a、ステッピングモータ制御部80b、開始位置調節手段80c及び摩耗検知部80dは制御装置80に設けられている演算素子が所定のプログラムを実行することによって得られる機能である。基準値保持部80eは制御装置80に設けられた記憶装置内に一部の記憶領域によって実現される機能である。
ピエゾ制御部80aは、分析流路16内の圧力が設定値になるようにピエゾ素子72への印加電圧を制御するように構成されている。図1において図示は省略されているが、分析流路16内の圧力を計測する圧力センサ82が設けられており、圧力センサ82の計測値は制御装置80に取り込まれる。ピエゾ制御部80aは圧力センサ82の計測値が設定値になるようにピエゾ素子72への印加電圧を出力する。
ステッピングモータ制御部80bは、ピエゾ素子72の駆動状況に応じてステッピングモータ70の位置を調整するように構成されている。ピエゾ素子72は圧力センサ82の計測値が設定値になるように制御されるが、環境温度や移動相の組成等が変化すると、圧力センサ82の計測値を設定値にするために必要なピエゾ素子72の駆動量が変化し、ピエゾ素子72のダイナミックレンジを外れることがある。ステッピングモータ制御部80bは、圧力センサ82の計測値を設定値にするために必要な駆動量が所定範囲、すなわちピエゾ素子72のダイナミックレンジから外れそうなときに、ステッピングモータ70を駆動してピエゾ素子72の位置を変更することで、ピエゾ素子72によって制御可能な変位量の範囲を変更する。
ステッピングモータ70を動作させるか否かは、ピエゾ素子72への印加電圧が予め設定された上限値(例えば70V)と下限値(例えば30V)の間にあるか否かにより判断する。ステッピングモータ制御部80bはピエゾ素子72への印加電圧を定期的にモニタし、ピエゾ素子72への印加電圧が上限値を超えている場合又は下限値を下回っている場合にステッピングモータ70を駆動し、ピエゾ素子72への印加電圧が常に上限値と下限値の間にあるように保つ。
開始位置調節部80cは、入力部81を介して入力された分析条件と開始位置情報保持部88に保持されている開始位置情報に基づいてステッピングモータ70を適当な開始位置に調節するように構成されたものである。入力部81を介して入力された分析条件から、分析流路16内の圧力を設定圧力にするために必要な駆動部72aのおおよその変位量を割り出すことは可能であり、割り出した駆動部72aの変位量からステッピングモータ70の適切な位置(順方向又は逆方向へのステップ数)を割り出すことができる。開始位置情報保持部88には、設定される圧力や移動相の流量とステッピングモータ70の位置との関係に関する情報が開始位置情報として保持されており、開始位置調節部80cは入力された分析条件と開始位置情報保持部88からの開始位置情報に基づいてステッピングモータ70の開始位置を割り出し、ステッピングモータ70をその開始位置まで駆動する。
摩耗検知部80dは、分析流路16を流れる移動相の流量及び分析流路16内の圧力をそれぞれ所定値にしたときのステッピングモータ70の回転位置(順方向へのステップ数)に基づいて、バルブ機構を構成する弁体部材44等の摩耗を検知するように構成されている。バルブ機構が摩耗しているか否かは、分析流路16を流れる移動相の流量及び分析流路16内の圧力をそれぞれ所定値にしたときのステッピングモータ70の順方向へのステップ数が予め設定された基準値を超えているか否かによって判定することができる。バルブ機構の摩耗判定のための基準値は予め実験的に求められており、基準値保持部80eに保持されている。
ここで、ピエゾ素子72の制御について図5のフローチャートを用いて説明する。
ピエゾ素子72への印加電圧は、圧力センサ82の計測値が設定値と等しくなるように設定される。圧力センサ82の計測値を一定時間ごとに取り込み、取り込んだ圧力センサ82の計測値と設定値との差分をとる(ステップS1)。その差分が0であれば分析流路16内の圧力が設定値と一致しているため、その状態を維持する(ステップS2)。計測値と設定値とが異なっている場合には、その差に応じた電圧をピエゾ素子72に印加する(ステップS2、S3)。
次に、ステッピングモータ70の制御について図6のフローチャートを用いて説明する。
分析開始当初、設定された分析条件と開始位置情報保持部88の開始位置情報に基づいてステッピングモータ70の開始位置を割り出し(ステップS11)、ステッピングモータ70をその開始位置まで回転させる(ステップS12)。その後、ピエゾ駆動部84からピエゾ素子72への印加電圧を一定時間ごとに取り込む(ステップS13)。取り込んだ印加電圧が上限値を超えている場合はステッピングモータ70を1ステップ分だけ順方向へ回転させ(ステップS14、S15)、印加電圧が下限値を下回っている場合はステッピングモータ70を1ステップ分だけ逆方向へ回転させる(ステップS16、S17)。
次に、バルブ機構の摩耗判定の動作について、図7のフローチャートを用いて説明する。
バルブ機構の摩耗判定は、例えば分析システムを立ち上げた際に、又はユーザ入力に起因して分析実行中以外の任意のタイミングで、実行することができる。摩耗判定が開始されると、制御装置80は、移動相の流量の設定値と圧力の設定値を所定値に設定する(ステップS21)。これにより、送液ポンプ6、10は移動相の流量が所定値になるように動作するとともに、圧力制御バルブ24が分析流路16内の圧力が所定値になるように動作する(ステップS22)。摩耗検知部80dは、流量及び圧力がそれぞれ所定値に制御されているときのステッピングモータ70の回転位置(順方向へのステップ数)を読み取り(ステップS23)、そのステップ数を予め設定された基準値と比較する(ステップS24)。ステッピングモータ70のステップ数が基準値保持部80eに保持されている基準値以下の場合、摩耗検知部80dは、バルブ機構を構成する弁体部材44等の部品の摩耗がない(正常)と判定し(ステップS25)、ステッピングモータ70のステップ数が基準値を超えている場合、摩耗検知部80dは、バルブ機構を構成する弁体部材44等の部品が摩耗している(異常)と判定する(ステップS26)。
既述のように、圧力制御バルブ24は、ピエゾ素子72への印加電圧が所定範囲内に収まるように、ステッピングモータ70を順方向又は逆方向へ回転させる。バルブ機構を構成する弁体部材44等の部品に摩耗が発生していない場合、一定の流量条件下で圧力を所定値に制御する際のステッピングモータ70の回転位置は大きく変化しない。一方で、弁体部材44等の摩耗が進行すると、一定の流量条件下で圧力を所定値に制御する際のステッピングモータ70の回転位置は順方向へシフトするので、そのシフト量の大きさから弁体部材44等の摩耗を検知することができる。
摩耗判定の基準値として、バルブ機構の部品が完全に消耗しきる(圧力制御が不可能になる)前のステッピングモータ70の回転位置を設定しておくことで、バルブ機構の部品が消耗しきる前の適切なタイミングでバルブ機構の部品交換を行なうことが可能となる。
2 二酸化炭素送液流路
4 メタノール送液流路
6,10 ポンプ
8 二酸化炭素
12 メタノール(モディファイア)
14 ミキサ
16 分析流路
18 試料注入部
20 分離カラム
22 検出器
24 圧力制御バルブ
30 圧力制御ブロック
31,32 配管接続部
33,36 配管
34,38 メイルナット
40 内部流路
42 凹部
44 弁体部材
46 掘込穴
47 掘込穴の底面
48 開口部
50 押付部材
50a 押付部材のフランジ部
50b 押付部材の先端部
51 押付部材の貫通孔
52 ネジ
54 押圧棒
56 アクチュエータ
70 ステッピングモータ
72 ピエゾ素子
72a 変位部
74 棒ネジ
76 ピエゾ素子保持部
80 制御部
80a ピエゾ制御手段
80b ステッピングモータ制御手段
80c 開始位置調節手段
80d 摩耗検知部
80e 基準値保持部
81 入力部
82 圧力センサ
88 開始位置情報保持部

Claims (3)

  1. 上流側流路と下流側流路の間に介在する圧力制御空間と、
    前記上流側流路と前記下流側流路との間を連通させるための前記圧力制御空間内の隙間量を変化させる方向に駆動される弁体を有するバルブ機構と、
    前記上流側流路内の圧力を計測する圧力センサと、
    前記弁体を駆動するためのアクチュエータであって、ピエゾ素子を有し、該ピエゾ素子への印加電圧の大きさによって前記弁体を前記隙間量が変化する方向へ変位させるピエゾ機構と、ステッピングモータを有し、前記ステッピングモータによって前記ピエゾ機構よりも粗い制御分解能と広いダイナミックレンジで前記ピエゾ素子を前記隙間量が変化する方向へ変位させるステッピング機構を有するアクチュエータと、
    前記圧力センサの計測値が設定された値になるように前記ピエゾ素子への印加電圧をフィードバック制御するように構成されたピエゾ制御部と、
    前記ピエゾ素子への印加電圧が所定範囲内に収まるように前記ステッピングモータを回転させるように構成されたステッピングモータ制御部と、
    前記上流側流路を流れる流体が所定の流量で流れ、かつ前記圧力センサの計測値が所定値である特定条件下での前記ステッピングモータの回転位置に基づいて、前記バルブ機構の摩耗を検知するように構成された摩耗検知部と、を備えた圧力制御バルブ。
  2. 前記摩耗検知部が前記バルブ機構の摩耗を検知するための前記ステッピングモータの回転位置を示すステップ数の基準値を保持する基準値保持部をさらに備え、
    前記摩耗検知部は、前記特定条件下での前記ステッピングモータのステップ数が前記基準値を超えたときに、前記バルブ機構の摩耗を検知するように構成されている、請求項1に記載の圧力制御バルブ。
  3. 分析流路と、
    前記分析流路中で移動相を送液するための送液部と、
    前記分析流路中に試料を注入するための試料注入部と、
    前記分析流路上における前記試料注入部よりも下流に設けられ、前記試料注入部により前記分析流路中に注入された試料を分離するための分離カラムと、
    前記分析流路上における前記分離カラムよりも下流に設けられ、前記分離カラムで分離した試料成分を検出するための検出器と、
    前記分析流路上における前記検出器よりも下流に設けられた請求項1又は2に記載の圧力制御バルブと、を備えた超臨界流体クロマトグラフ。
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