JP7239127B2 - 新規エラジタンニンおよび口腔用剤 - Google Patents

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Description

特許法第30条第2項適用 1.日本薬学会第136年会 発表要旨の公開 ウェブサイト:http://nenkai.pharm.or.jp/136/pc/isearch.asp 掲載日:平成28年2月1日 刊行物:日本薬学会第136年会 要旨集2 発行日:平成28年3月5日 2.日本薬学会第136年会 ポスター発表 開催場所:パシフィコ横浜 発表日:平成28年3月28日
本発明は、新規エラジタンニン、ならびにアクアポリン5mRNA発現促進剤、アクアポリン3mRNA発現促進剤、プラーク形成抑制剤、セリンパルミトイルトランスフェラーゼmRNA発現促進剤、口腔用剤および飲食品に関するものである。
口腔乾燥症(Xerostomia)は、ドライマウスとも呼ばれ、唾液の分泌が低下する病気である。口腔乾燥症の原因は様々であり、例えば、加齢、ストレス、偏食、喫煙、唾液腺障害、シェーグレン症候群等の全身疾患の症状、薬剤の副作用などが挙げられる。口腔乾燥症に罹ると、初期には、口の中のネバネバ感、歯垢、舌苔、口臭の増加などが起こり、症状が重くなると、舌痛症、嚥下障害、口内炎、口角炎、重度の口臭、歯周病などを引き起こす。口腔乾燥症の治療には、含嗽剤、トローチ、口腔用軟膏、含嗽剤等が用いられているが、これらは一時的に口腔内を湿潤にすることができるのみである。
唾液成分の大部分を占める水は、唾液腺の上皮細胞から供給される。上皮細胞の細胞膜には、アクアポリン(AQP)と呼ばれる水チャネルが局在し、水の透過性を高めている。アクアポリンは、6つの膜貫通領域を有する膜タンパク質であり、ヒトでは、13種類のアクアポリン(AQP0~AQP12)の存在が知られている。このうち、AQP5は、唾液腺の腺房細胞における頂端膜に局在し、腺房への水の分泌に寄与しており、一方、AQP3は腺房細胞の基底側・側壁に局在し、腺房細胞への水の流入に寄与していることが知られている。
前述したシェーングレン症候群の患者の口腔乾燥症に対する治療薬として、塩酸セビメリンが知られている。塩酸セビメリンは、唾液腺細胞のムスカリン受容体を刺激し、AQP5を頂端膜に局在化させることが報告されており(非特許文献1参照)、AQP5の頂端膜への局在化を介して唾液分泌を促進していると考えられる。そのため、AQP5の発現を亢進することができれば、唾液の分泌を促進し、口腔乾燥症を治療または改善することができると考えられる。
また、AQP3の発現を促進することができれば、腺房細胞への水流入が促進されることで、腺房細胞の頂端膜から唾液腺の腺房への水の分泌が促進され、口腔乾燥症を治療または改善することができると考えられる。
AQP5の発現を促進する成分として、レチノイン酸(特許文献1参照)、パイナップルセラミド(特許文献2参照)等が知られている。また、AQP3の発現を促進する成分として、スターフルーツ葉部抽出物(特許文献3参照)、月桃抽出物(特許文献4参照)等が知られている。
う蝕の発生には、ストレプトコッカス・ミュータンス(Streptococcus mutans)等の口腔内の微生物が関与している。すなわち、口腔内に残った飲食物中のショ糖の一部が、水不溶性で付着性の強いグルカンに変化し、それが口腔内微生物と共に歯の表面に付着してプラーク(歯垢)を形成する。そして、歯垢内の微生物が飲食物中の糖を代謝して酸を生成し、この酸が歯のエナメル質を脱灰し侵食するのがう蝕である。
したがって、う蝕を防止するには、歯の表面に付着したプラーク(歯垢)を歯磨き等によって除去するだけでなく、プラークを形成させないことが最も有効である。プラーク形成を抑制する成分として、ピーナッツ渋皮の抽出物(特許文献5参照)、ノブドウ抽出物(特許文献6参照)等が知られている。
セラミドは、セリンとパルミトイル-CoAとを基に、セラミド合成の律速酵素として知られるセリンパルミトイルトランスフェラーゼ(SPT)をはじめとする酵素の働きにより生成される。セラミドは、皮膚最外層を覆う角質細胞間脂質の主成分として特異的に存在し、皮膚本来が持つ生体と外界とのバリア膜としての機能維持に重要な役割を果たしている。
様々な内的・外的要因による皮膚のバリア機能の低下は、経表皮水分蒸散量を増加させ、皮膚のかさつき、落屑、掻痒感等を惹き起こし、いわゆる乾燥肌に陥る。また、皮膚のバリア機能の低下は、皮膚の炎症を増大させ、外界からの様々な刺激に対する防御機能が低下するという悪循環に陥る。
そのため、セラミド産生能を高めるべく、例えばSPTの発現を促進することにより、皮膚のバリア機能を維持することが考えられる。SPTの発現を促進する成分として、前述したスターフルーツ葉部抽出物(特許文献4参照)のほか、イロハモミジ抽出物(特許文献7参照)などが知られている。
特開2007-332048号公報 特開2014-169238号公報 特開2009-191039号公報 特開2012-219031号公報 特開2000-178158号公報 特開2005-082568号公報 特開2011-068594号公報
Ishikawa Y. et al., FEBS Lett., vol.477, pp.253-257 (2000)
本発明は、各種作用を有する新規化合物、作用効果に優れたアクアポリン5mRNA発現促進剤、アクアポリン3mRNA発現促進剤、プラーク形成抑制剤、セリンパルミトイルトランスフェラーゼmRNA発現促進剤、口腔用組成物および飲食品を提供することを目的とする。
本発明者らは、甜茶抽出物から、アクアポリン5mRNA発現促進作用、アクアポリン3mRNA発現促進作用、またはセリンパルミトイルトランスフェラーゼmRNA発現促進作用を有する新規エラジタンニンを単離・同定することに成功した。また、甜茶抽出物に含まれる成分の中からアクアポリン5mRNA発現促進作用、アクアポリン3mRNA発現促進作用、プラーク形成抑制作用、またはセリンパルミトイルトランスフェラーゼmRNA発現促進作用を有する化合物を単離し、本発明を完成するに至った。
すなわち、第一に本発明は、下記式(I)で表される新規エラジタンニンを提供する(発明1~4)。
Figure 0007239127000001
式(I)中、HHDPは下記式(Ia)で表されるヘキサヒドロキシジフェノイル基であり、
Figure 0007239127000002

sangは下記式(Ib)で表されるサングイソルボイル基である。
Figure 0007239127000003
第二に本発明は、上記発明(発明1~4)に係るエラジタンニン、2,3-O-ヘキサヒドロキシジフェノイル-4,6-O-サングイソルボイルグルコース、ルブスアビインA、ブレビフォリンカルボン酸、イソストリクチニン、ルブソサイド、エラグ酸、または甜茶抽出物を有効成分として含有することを特徴とするアクアポリン5mRNA発現促進剤(発明5)、アクアポリン3mRNA発現促進剤(発明6)、プラーク形成抑制剤(発明7)、およびセリンパルミトイルトランスフェラーゼmRNA発現促進剤(発明8)を提供する。
第三に本発明は、上記発明(発明1~4)に係るエラジタンニン、2,3-O-ヘキサヒドロキシジフェノイル-4,6-O-サングイソルボイルグルコース、ルブスアビインA、ブレビフォリンカルボン酸、イソストリクチニン、ルブソサイド、エラグ酸、または甜茶抽出物が配合されたことを特徴とする口腔用組成物(発明9)および飲食品(発明10)を提供する。
本発明によれば、安全性の高い天然物から得られ、優れたアクアポリン5mRNA発現促進作用、アクアポリン3mRNA発現促進作用、プラーク形成抑制剤、およびセリンパルミトイルトランスフェラーゼmRNA発現促進作用を有する、上記式(I)で表される新規エラジタンニンが提供される。
また、本発明によれば、作用効果に優れたアクアポリン5mRNA発現促進剤、アクアポリン3mRNA発現促進剤、プラーク形成抑制剤、およびセリンパルミトイルトランスフェラーゼmRNA発現促進剤を提供することができる。さらに、本発明によれば、アクアポリン5mRNA発現促進作用、アクアポリン3mRNA発現促進作用、プラーク形成抑制作用、またはセリンパルミトイルトランスフェラーゼmRNA発現促進作用に優れた口腔用組成物および飲食品を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
〔新規エラジタンニン〕
本実施形態のエラジタンニンは、下記式(I)で表されるものである。
Figure 0007239127000004
式(I)中、HHDPは下記式(Ia)で表されるヘキサヒドロキシジフェノイル基であり、
Figure 0007239127000005

sangは下記式(Ib)で表されるサングイソルボイル基である。
Figure 0007239127000006
以下、上記式(I)中の1で表されるエラジタンニンを「ブランブリインA」(brambliin A)と、上記式(I)中の2で表されるエラジタンニンを「ブランブリインB」(brambliin B)と、上記式(I)中の3で表されるエラジタンニンを「ブランブリインC」(brambliin C)と、上記式(I)中の4で表されるエラジタンニンを「ブランブリインD」(brambliin D)と、それぞれ称する。
ブランブリインAが、上記式(I)中の1で表される1-O-galloyl-4,6-O-[3-[2,3-dihydroxy-5-[2,3-O-4,4',5,5',6,6'-hexahydroxybiphenyl-2,2'-diylbiscarbonyl-β-D-glucopyranosyloxycarbonyl]phenoxy]-4,4',5,5',6,6'-hexahydroxybiphenyl-2,2'-diylbiscarbonyl]-β-D-glucopyranoseの構造を取ることは、後述する実施例にて確認されている。
ブランブリインBが、上記式(I)中の2で表される1-O-galloyl-2,3-O-4,4',5,5',6,6'-hexahydroxybiphenyl-2,2'-diylbiscarbonyl-4,6-O-[3-[2,3-dihydroxy-5-[2,3-O-4,4',5,5',6,6'-hexahydroxybiphenyl-2,2'-diylbiscarbonyl-β-D-glucopyranosyloxycarbonyl]phenoxy]-4,4',5,5',6,6'-hexahydroxybiphenyl-2,2'-diylbiscarbonyl]-β-D-glucopyranoseの構造を取ることは、後述する実施例にて確認されている。
ブランブリインCが、上記式(I)中の3で表される1-O-galloyl-2,3-O-4,4',5,5',6,6'-hexahydroxybiphenyl-2,2'-diylbiscarbonyl-4,6-O-[3-[2,3-dihydroxy-5-[4,6-O-4,4',5,5',6,6'-hexahydroxybiphenyl-2,2'-diylbiscarbonyl-β-D-glucopyranosyloxycarbonyl]phenoxy]-4,4',5,5',6,6'-hexahydroxybiphenyl-2,2'-diylbiscarbonyl]-β-D-glucopyranoseの構造を取ることは、後述する実施例にて確認されている。
ブランブリインDが、上記式(I)中の4で表される1-O-galloyl-2,3-O-[4,4',5,5',6,6'-hexahydroxybiphenyl-2,2'-diylbiscarbonyl]-4,6-O-[3-[2,3-dihydroxy-5-[2,3-O-[4,4',5,5',6,6'-hexahydroxybiphenyl-2,2'-diylbiscarbonyl]-4,6-O-[3-(5-carboxy-2,3-dihydroxyphenoxy)-4,4’,5,5’,6,6’-hexahydroxybiphenyl-2,2’-diylbiscarboxyl]-β-D-glucopyranosyloxycarbonyl]phenoxy]-4,4',5,5',6,6'-hexahydroxybiphenyl-2,2'-diylbiscarbonyl]-β-D-glucopyranoseの構造を取ることは、後述する実施例にて確認されている。
ブランブリインA~Dは、いずれも甜茶(学名:Rubus suavissimus)から単離された新規物質である。
ブランブリインA~Dは、甜茶から単離することができるが、甜茶以外の植物、例えば、甜茶と同じバラ科(Rosaceae)キイチゴ属(Rubus)に属するRubus coreanum、Rubus lambertianus、Rubus ulmifolius、Rubus coreanumにも存在する可能性がある。したがって、ブランブリインA~Dの単離源は、甜茶に限定されるものではなく、ブランブリインA~Dを含有するいずれの植物を用いてもよい。
ブランブリインA~Dは、例えば、甜茶抽出物に、液-液分配抽出、各種クロマトグラフィー、膜分離、再結晶等、エラジタンニンを単離するのに有効な精製操作を施した後、固定相としてオクタデシルシリル化シリカゲル(ODS)等を用いた液体クロマトグラフィー処理を行うことにより得ることができる。
ブランブリインA~Dは、具体的には、下記工程(a)~(c)により得ることができる。
工程(a)
工程(a)は、甜茶を水、親水性有機溶媒又はこれらの混合溶媒による抽出処理に供して、甜茶抽出物を得る工程である。
甜茶(Rubus suavissimus)は、バラ科キイチゴ属に属する灌木であって、中国南部で自生しており、これらの地域から容易に入手することができる。抽出原料として使用し得る部位としては、葉部、茎部、花部、果実部等の地上部、根部等の地下部などが挙げられ、特に限定されないが、中でも葉部が好適である。従来、甜茶抽出物は、抗アレルギー剤等として用いられている。
甜茶からの抽出物は、抽出原料を乾燥した後、そのまま又は粗砕機を用いて粉砕し、抽出溶媒による抽出に供することにより得ることができる。乾燥は天日で行ってもよいし、通常使用される乾燥機を用いて行ってもよい。また、ヘキサン等の非極性溶媒によって脱脂等の前処理を施してから抽出原料として使用してもよい。脱脂等の前処理を行うことにより、甜茶の極性溶媒による抽出処理を効率よく行うことができる。
抽出溶媒としては、極性溶媒を使用することが好ましく、例えば、水、親水性有機溶媒等が挙げられ、これらを単独で又は2種以上を組み合わせて、室温又は溶媒の沸点以下の温度で使用することが好ましい。
抽出溶媒として使用し得る水としては、純水、水道水、井戸水、鉱泉水、鉱水、温泉水、湧水、淡水等のほか、これらに各種処理を施したものが含まれる。水に施す処理としては、例えば、精製、加熱、殺菌、濾過、イオン交換、浸透圧調整、緩衝化等が含まれる。したがって、本実施形態において抽出溶媒として使用し得る水には、精製水、熱水、イオン交換水、生理食塩水、リン酸緩衝液、リン酸緩衝生理食塩水等も含まれる。
抽出溶媒として使用し得る親水性有機溶媒としては、メタノール、エタノール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール等の炭素数1~5の低級脂肪族アルコール;アセトン、メチルエチルケトン等の低級脂肪族ケトン;1,3-ブチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等の炭素数2~5の多価アルコール等が挙げられる。
2種以上の極性溶媒の混合液を抽出溶媒として使用する場合、その混合比は適宜調整することができる。例えば、水と低級脂肪族アルコールとの混合液を抽出溶媒として使用する場合には、水と低級脂肪族アルコールとの混合比が9:1~1:9(容量比)であることが好ましく、7:3~2:8(容量比)であることがさらに好ましい。また、水と低級脂肪族ケトンとの混合液を使用する場合には、水と低級脂肪族ケトンとの混合比が9:1~2:8(容量比)であることが好ましく、水と多価アルコールとの混合液を使用する場合には、水と多価アルコールとの混合比が5:5~1:9(容量比)であることが好ましい。
抽出処理は、抽出原料に含まれる可溶性成分を抽出溶媒に溶出させ得る限り特に限定はされず、常法に従って行うことができる。例えば、抽出原料の5~15倍量(質量比)の抽出溶媒に、抽出原料を浸漬し、常温又は還流加熱下で可溶性成分を抽出させた後、濾過して抽出残渣を除去することにより抽出液を得ることができる。得られた抽出液から溶媒を留去するとペースト状の濃縮物が得られ、この濃縮物をさらに乾燥すると乾燥物が得られる。
工程(b)
工程(b)は、工程(a)で得られた甜茶抽出物を吸着剤に吸着させた後、水、水溶性溶媒又はこれらの混合溶媒で溶出する工程である。工程(b)は、上記工程(a)で得られた甜茶抽出物におけるエラジタンニンの含量を高めるとともに、脱色、脱臭、活性向上等を目的として精製する工程である。
甜茶抽出物に含まれ得る親水性有機溶媒は、吸着剤に吸着させる前に、必要に応じて留去する。親水性有機溶媒を留去した抽出物は、例えば、水、水溶性溶媒又はこれらの混合溶媒に溶解又は懸濁させた後、吸着剤に吸着させる。吸着剤に甜茶抽出物を吸着させた後、水、水溶性溶媒又はこれらの混合溶媒に溶出させる。
溶解、懸濁又は溶出に使用し得る水溶性溶媒としては、上記した親水性有機溶媒が挙げられるが、上記した炭素数1~5の低級アルコール、この中でも特にメタノール、エタノール等を溶解液、懸濁液又は溶出液として使用するのが好ましい。水と水溶性溶媒との混合溶媒を使用する場合、その混合比は適宜調整することができる。例えば、水とエタノールとの混合溶媒を使用する場合、水とエタノールとの混合比を90:10~1:99(容量比)、好ましくは80:20~20:80(容量比)とすることができる。
吸着剤は、エラジタンニンを吸着し得る限り特に限定されるものではないが、イオン交換樹脂、合成吸着樹脂、活性炭、キレート樹脂、シリカゲル、アルミナゲル系吸着剤、多孔質ガラス等の公知の吸着剤を単独で又は組み合わせて用いることができる。好ましくは、多孔性合成吸着樹脂であるダイヤイオンHP-20(三菱化学社製)等の多孔性合成吸着剤を使用し、当該多孔性合成吸着剤を充填剤としたカラムクロマトグラフィーに甜茶抽出物を付し、溶出液により溶出させる。
工程(c)
工程(c)は、工程(b)で得られた溶出液を各種クロマトグラフィーに付して、その溶出液に含まれるブランブリインA~Dを単離する工程である。
溶出液からのブランブリインA~Dの単離は、例えば、逆相カラムクロマトグラフィー、順相カラムクロマトグラフィー、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)等の各種クロマトグラフィーによる処理を組み合わせて行うことができる。溶出液の各種クロマトグラフィーによる処理の順番は、特に限定されるものではない。
各種クロマトグラフィーにおける展開溶媒又は移動相としては、水、水溶性溶媒、低極性溶媒若しくはこれらの混合溶媒、又は無極性溶媒を使用することができる。水溶性溶媒としては、上記した親水性有機溶媒、アセトニトリル等を使用することができるが、上記した炭素数1~5の低級アルコールまたは低級脂肪族ケトン、この中でも特にメタノール、エタノール、アセトン等を使用することが好ましい。なお、順相カラムクロマトグラフィーにおいては、移動相として、クロロホルムと水とメタノールとの混合溶媒、n-ヘキサン等の無極性溶媒等を使用するのが好ましい。
各種クロマトグラフィーにおける充填剤としては、例えば、オクタデシル化シリカゲル(ODS)、フェニル化シリカゲル、シリカゲル、ヒドロキシプロピル化デキストラン、ポリビニルアルコール(PVA)系ポリマ等を使用することができる。なお、逆相カラムクロマトグラフィーにおいては、ODS又はフェニル化シリカゲルを使用するのが好ましく、順相カラムクロマトグラフィーにおいては、シリカゲルを使用するのが好ましく、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)においては、ヒドロキシプロピル化デキストラン又はPVA系ポリマを使用するのが好ましい。
各種クロマトグラフィーを利用してブランブリインA~Dを含有する画分を分画することにより、精製されたブランブリインA~Dを得ることができる。
〔その他の有効成分〕
本実施形態において、上記ブランブリインA~D以外に有効成分として用いる成分は、2,3-O-ヘキサヒドロキシジフェノイル-4,6-O-サングイソルボイルグルコース、ルブスアビインA、ブレビフォリンカルボン酸、イソストリクチニン、ルブソサイド、エラグ酸、および甜茶抽出物である。
2,3-O-ヘキサヒドロキシジフェノイル-4,6-O-サングイソルボイルグルコース(2,3-O-hexahydroxydiphenoyl-4,6-O-sanguisorboyl (α/β)-glucose)は、下記式(II)で表される化学構造を有するエラジタンニンである。
Figure 0007239127000007
ルブスアビインA(rubusuaviin A)は、下記式(III)で表される化学構造を有するエラジタンニンである。
Figure 0007239127000008
ブレビフォリンカルボン酸(brevifolincarboxylic acid)は、下記式(IV)で表される化学構造を有する没食子酸誘導体である。
Figure 0007239127000009
イソストリクチニン(isostrictinin)は、別名サングイインH-5(sanguiin H-5)とも呼ばれ、下記式(V)で表される化学構造を有するエラジタンニンである。
Figure 0007239127000010
ルブソサイド(rubusoside)は、下記式(VI)で表される化学構造を有するステビオール配糖体である。
Figure 0007239127000011
エラグ酸(ellagic acid)は、下記式(VII)で表される化学構造を有するポリフェノールである。
Figure 0007239127000012
2,3-O-ヘキサヒドロキシジフェノイル-4,6-O-サングイソルボイルグルコース、ルブスアビインA、ブレビフォリンカルボン酸、イソストリクチニン、ルブソサイド、およびエラグ酸は、合成により製造することもできるし、これらの化合物を含有する植物の抽出物から単離・精製することにより製造することもできる。かかる植物抽出物としては、例えば、次に述べる甜茶抽出物が挙げられる。
甜茶抽出物は、甜茶(学名:Rubus suavissimus)を抽出原料として得られる抽出物である。ここで、本実施形態において有効成分として使用する「甜茶抽出物」には、甜茶を抽出原料として得られる抽出液、当該抽出液の希釈液若しくは濃縮液、当該抽出液を乾燥して得られる乾燥物、又はこれらの粗精製物若しくは精製物のいずれもが含まれる。
甜茶抽出物は、例えば、ブランブリインA~Dの製造工程として前述した工程(a)により、抽出液、当該抽出液の希釈液若しくは濃縮液、当該抽出液を乾燥して得られる乾燥物等として得ることができる。また、さらに工程(b)または(c)に付すことにより、粗精製物または精製物としてもよい。
以上のようにして得られた抽出液、当該抽出液の濃縮物又は当該抽出液の乾燥物から2,3-O-ヘキサヒドロキシジフェノイル-4,6-O-サングイソルボイルグルコース、ルブスアビインA、ブレビフォリンカルボン酸、イソストリクチニン、ルブソサイド、およびエラグ酸を単離・精製する場合、その方法は、特に限定されるものではなく、常法により行うことができる。具体的な方法としては、例えば、ブランブリインA~Dの製造工程として前述した工程(b)または(c)が挙げられる。
〔アクアポリン5mRNA発現促進剤,アクアポリン3mRNA発現促進剤,プラーク形成抑制剤,セリンパルミトイルトランスフェラーゼmRNA発現促進剤〕
本実施形態のアクアポリン5(AQP5)mRNA発現促進剤、アクアポリン3(AQP3)mRNA発現促進剤、プラーク形成抑制剤、およびセリンパルミトイルトランスフェラーゼ(SPT)mRNA発現促進剤は、上記ブランブリインA~D、2,3-O-ヘキサヒドロキシジフェノイル-4,6-O-サングイソルボイルグルコース、ルブスアビインA、ブレビフォリンカルボン酸、イソストリクチニン、ルブソサイド、エラグ酸、または甜茶抽出物を有効成分として含有するものである。本実施形態のAQP5mRNA発現促進剤、AQP3mRNA発現促進剤、プラーク形成抑制剤、およびSPTmRNA発現促進剤は、医薬品、医薬部外品、後述する口腔用剤等の幅広い用途に使用することができる。
なお、本実施形態においては、ブランブリインA~D、2,3-O-ヘキサヒドロキシジフェノイル-4,6-O-サングイソルボイルグルコース、ルブスアビインA、ブレビフォリンカルボン酸、イソストリクチニン、ルブソサイド、エラグ酸、または甜茶抽出物のうちのいずれか一つを上記有効成分として用いてもよいし、これらの2種以上を混合して上記有効成分として用いてもよい。ブランブリインA~D、2,3-O-ヘキサヒドロキシジフェノイル-4,6-O-サングイソルボイルグルコース、ルブスアビインA、ブレビフォリンカルボン酸、イソストリクチニン、ルブソサイド、エラグ酸、または甜茶抽出物を混合して上記有効成分として用いる場合、その配合比は、ブランブリインA~D、2,3-O-ヘキサヒドロキシジフェノイル-4,6-O-サングイソルボイルグルコース、ルブスアビインA、ブレビフォリンカルボン酸、イソストリクチニン、ルブソサイド、エラグ酸、または甜茶抽出物が有するAQP5mRNA発現促進作用、AQP3mRNA発現促進作用、プラーク形成抑制作用、またはSPTmRNA発現促進作用の程度等により適宜調整すればよい。
本実施形態のAQP5mRNA発現促進剤、AQP3mRNA発現促進剤、プラーク形成抑制剤、またはSPTmRNA発現促進剤は、ブランブリインA~D、2,3-O-ヘキサヒドロキシジフェノイル-4,6-O-サングイソルボイルグルコース、ルブスアビインA、ブレビフォリンカルボン酸、イソストリクチニン、ルブソサイド、エラグ酸、および甜茶抽出物、ならびにこれらの混合物のみからなるものでもよいし、これらの有効成分を製剤化したものでもよい。
本実施形態のAQP5mRNA発現促進剤、AQP3mRNA発現促進剤、プラーク形成抑制剤、およびSPTmRNA発現促進剤は、デキストリン、シクロデキストリン等の薬学的に許容し得るキャリアーその他任意の助剤を用いて、常法に従い、粉末状、顆粒状、錠剤状、液状等の任意の剤形に製剤化することができる。この際、助剤としては、例えば、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、安定剤、矯味・矯臭剤等を用いることができる。AQP5mRNA発現促進剤、AQP3mRNA発現促進剤、プラーク形成抑制剤、およびSPTmRNA発現促進剤は、他の組成物(例えば、後述する口腔用剤)に配合して使用することができる。
本実施形態のAQP5mRNA発現促進剤、AQP3mRNA発現促進剤、プラーク形成抑制剤、またはSPTmRNA発現促進剤を製剤化した場合、ブランブリインA~D、2,3-O-ヘキサヒドロキシジフェノイル-4,6-O-サングイソルボイルグルコース、ルブスアビインA、ブレビフォリンカルボン酸、イソストリクチニン、ルブソサイド、エラグ酸、および甜茶抽出物、ならびにこれらの混合物の含有量は、特に限定されるものではなく、目的に応じて適宜設定することができる。
なお、本実施形態のAQP5mRNA発現促進剤、AQP3mRNA発現促進剤、プラーク形成抑制剤、またはSPTmRNA発現促進剤は、必要に応じて、AQP5mRNA発現促進作用、AQP3mRNA発現促進作用、プラーク形成抑制作用、またはSPTmRNA発現促進作用を有する他の天然抽出物等を、ブランブリインA~D、2,3-O-ヘキサヒドロキシジフェノイル-4,6-O-サングイソルボイルグルコース、ルブスアビインA、ブレビフォリンカルボン酸、イソストリクチニン、ルブソサイド、エラグ酸、および甜茶抽出物、ならびにこれらの混合物とともに配合して有効成分として用いることができる。
本実施形態のAQP5mRNA発現促進剤、AQP3mRNA発現促進剤、プラーク形成抑制剤、またはSPTmRNA発現促進剤の患者に対する投与方法としては、経皮投与、経口投与等が挙げられるが、疾患の種類に応じて、その予防・治療等に好適な方法を適宜選択すればよい。また、本実施形態のAQP5mRNA発現促進剤、AQP3mRNA発現促進剤、プラーク形成抑制剤、またはSPTmRNA発現促進剤の投与量も、疾患の種類、重症度、患者の個人差、投与方法、投与期間等によって適宜増減すればよい。
本実施形態のAQP5mRNA発現促進剤は、有効成分であるブランブリインA~D、2,3-O-ヘキサヒドロキシジフェノイル-4,6-O-サングイソルボイルグルコース、ルブスアビインA、ブレビフォリンカルボン酸、イソストリクチニン、ルブソサイド、および甜茶抽出物が有するAQP5mRNA発現促進作用を通じて、AQP5を介した唾液の分泌を促進し、口腔乾燥症を予防、治療または改善することができ、例えば、口腔の乾燥に起因する口臭の改善に特に有効である。また、AQP5は、涙腺の頂端膜に局在し涙腺分泌に寄与することが知られていることから、本実施形態のAQP5mRNA発現促進剤は、涙腺の分泌を促進し、例えばドライアイといった涙腺分泌が関与する症状を予防、治療または改善することもできる。ただし、本実施形態のAQP5mRNA発現促進剤は、これらの用途以外にもAQP5mRNA発現促進作用を発揮することに意義のあるすべての用途に用いることができる。
本実施形態のAQP3mRNA発現促進剤は、有効成分であるブランブリインA、イソストリクチニン、ルブソサイド、および甜茶抽出物が有するAQP3mRNA発現促進作用を通じて、唾液線腺房細胞からの唾液の分泌を促進し、口腔乾燥症を予防、治療または改善することができる。また、AQP3は、皮膚の表皮細胞で発現し皮膚の水分保持に寄与していることから、本実施形態のAQP3mRNA発現促進剤は、加齢による水分保持能やバリア機能等を改善することができる。ただし、本実施形態のAQP3mRNA発現促進剤は、これらの用途以外にもAQP3mRNA発現促進作用を発揮することに意義のあるすべての用途に用いることができる。
本実施形態のプラーク形成抑制剤は、有効成分であるブランブリインA~D、2,3-O-ヘキサヒドロキシジフェノイル-4,6-O-サングイソルボイルグルコース、ルブスアビインAおよびイソストリクチニンが有するプラーク形成抑制剤作用を通じて、プラークの形成を抑制し、う蝕を予防、治療または改善することができる。ただし、本実施形態のプラーク形成抑制剤は、これらの用途以外にもプラーク形成抑制作用を発揮することに意義のあるすべての用途に用いることができる。
本実施形態のSPTmRNA発現促進剤は、ブランブリインA、ブランブリインB、ブランブリインD、2,3-O-ヘキサヒドロキシジフェノイル-4,6-O-サングイソルボイルグルコース、ブレビフォリンカルボン酸、イソストリクチニン、ルブソサイド、エラグ酸、および甜茶抽出物が有するSPTmRNA発現促進作用を通じて、皮膚のバリア機能を強化し、肌荒れ、乾燥肌等のほか、乾燥性皮膚疾患(例えば、アトピー性皮膚炎、乾癬、魚鱗癬等)を予防、治療または改善することができる。ただし、本実施形態のSPTmRNA発現促進剤は、これらの用途以外にもSPTmRNA発現促進作用を発揮することに意義のあるすべての用途に用いることができる。
また、ブランブリインA~D、2,3-O-ヘキサヒドロキシジフェノイル-4,6-O-サングイソルボイルグルコース、ルブスアビインA、ブレビフォリンカルボン酸、イソストリクチニン、ルブソサイド、および甜茶抽出物は、そのAQP5mRNA発現促進作用、またはAQP3mRNA発現促進作用を利用して、口腔の乾燥を抑制することができるため、口腔乾燥抑制剤の有効成分として使用してもよく、さらに、口腔乾燥抑制作用を通じて口臭を予防、治療または改善できることから、口臭改善剤の有効成分として使用してもよい。
本実施形態のAQP5mRNA発現促進剤、AQP3mRNA発現促進剤、プラーク形成抑制剤、またはSPTmRNA発現促進剤は、優れたAQP5mRNA発現促進作用、AQP3mRNA発現促進作用、プラーク形成抑制作用、またはSPTmRNA発現促進作用を有するので、これらの作用機構に関する研究のための試薬としても好適に利用することができる。
〔口腔用剤〕
ブランブリインA~D、2,3-O-ヘキサヒドロキシジフェノイル-4,6-O-サングイソルボイルグルコース、ルブスアビインA、ブレビフォリンカルボン酸、イソストリクチニン、ルブソサイド、または甜茶抽出物は、優れたAQP5mRNA発現促進作用、AQP3mRNA発現促進作用、またはプラーク形成抑制作用を有するため、口腔用剤に配合するのに好適である。この場合に、ブランブリインA~D、2,3-O-ヘキサヒドロキシジフェノイル-4,6-O-サングイソルボイルグルコース、ルブスアビインA、ブレビフォリンカルボン酸、イソストリクチニン、ルブソサイド、もしくは甜茶抽出物、またはこれらの混合物をそのまま配合してもよいし、これらの成分から製剤化したAQP5mRNA発現促進剤、AQP3mRNA発現促進剤、またはプラーク形成抑制剤を配合してもよい。これらを配合することにより、口腔用剤にAQP5mRNA発現促進作用、AQP3mRNA発現促進作用、またはプラーク形成抑制作用を付与することができる。
ブランブリインA~D、2,3-O-ヘキサヒドロキシジフェノイル-4,6-O-サングイソルボイルグルコース、ルブスアビインA、ブレビフォリンカルボン酸、イソストリクチニン、ルブソサイド、もしくは甜茶抽出物、またはAQP5mRNA発現促進剤、AQP3mRNA発現促進剤、もしくはプラーク形成抑制剤を配合し得る口腔用剤の形態としては、特に限定されるものではなく、例えば、各種歯磨き類、マウスウォッシュ、トローチ、口腔用パスタ、歯肉マッサージクリーム、うがい剤、口中清涼剤等が挙げられる。
ブランブリインA~D、2,3-O-ヘキサヒドロキシジフェノイル-4,6-O-サングイソルボイルグルコース、ルブスアビインA、ブレビフォリンカルボン酸、イソストリクチニン、ルブソサイド、もしくは甜茶抽出物、またはAQP5mRNA発現促進剤、AQP3mRNA発現促進剤、もしくはプラーク形成抑制剤を口腔用剤に配合する場合、その配合量は、口腔用剤の種類に応じて適宜調整することができるが、好適な配合率は、約0.0001~10質量%であり、特に好適な配合率は、標準的な抽出物に換算して約0.001~1質量%である。
本実施形態の口腔用剤は、ブランブリインA~D、2,3-O-ヘキサヒドロキシジフェノイル-4,6-O-サングイソルボイルグルコース、ルブスアビインA、ブレビフォリンカルボン酸、イソストリクチニン、ルブソサイド、または甜茶抽出物が有するAQP5mRNA発現促進作用、AQP3mRNA発現促進作用、またはプラーク形成抑制作用を妨げない限り、通常の口腔用剤の製造に用いられる主剤、助剤又はその他の成分を併用することができ、例えば、リン酸水素カルシウム、炭酸カルシウム、不溶性メタリン酸ナトリウム、アルミノシリケート、無水ケイ酸、レジン等の研磨剤;長鎖アルキル硫酸ナトリウム、ラウリルスルホ酢酸ナトリウム、ラウリルジエタノールアマイド、ショ糖脂肪酸エステル等の界面活性剤;カルボキシメチルセルロース(CMC)、ヒドロキシエチルセルロース、アルギン酸塩、カラゲナン、アラビアガム、ポリビニルアルコール等の粘結剤;ポリエチレングリコール、ソルビトール、グリセリン、プロピレングリコール等の粘稠剤;サッカリン、ステビオサイド類、グリチルリチン酸、ソーマチン等の甘味剤;デヒドロ酢酸、デヒドロ酢酸ナトリウム等の防腐剤;メントール、カルボン、オイゲノール、アネトール、ハッカ油、スペアミント油、ペパーミント油、ユーカリ油、ジンジャー油、アニス油等の香料;各種色素等を併用することができる。このように併用することで、口腔用剤をより一般性のある製品とすることができる。
また、本発明の口腔用剤を製造する場合、他のAQP5mRNA発現促進剤、AQP3mRNA発現促進剤、またはプラーク形成抑制剤を併用してもよい。また、例えば、任意の抗炎症剤、抗菌剤、消臭剤等を添加してもよく、これらの抗炎症剤、抗菌剤、消臭剤等を添加することにより、口腔用剤として一層すぐれたものを提供することもできる。
添加可能な抗炎症剤としては、例えば、アセンヤク、カンゾウ、ウワウルシ、オウゴン、コウキ、サイコ、サンザシ、シソ、シャクヤク、ソウハクヒ、キョウニン、タイソウ、チョウジ、トウニン、ニクズク、ボタンピ、クワの葉等の抽出物;アズレン、アラントイン、ウルソール酸、オレアノール酸、グリチルリチン酸、グリチルレチン酸又はその誘導体;トコフェロール、トラネキサム酸等が挙げられる。また、添加可能な抗菌剤としては、例えば、ゴバイシ、サイシン、サンショ、ショウキョウ、ディル、タイム、ローズマリー、油溶性甘草エキス等の抽出物;アスコルビン酸、ムタスティン、フミン酸、リノール酸、リノレン酸等が挙げられる。さらに、添加可能な消臭剤としては、例えば、アマチャ、ウイキョウ、ウラジロガシ、ケイヒ、コショウ、メース、セージ、シソ、イチョウ、カキ葉、緑茶、ウーロン茶、トウガラシ、タマリンドハスク等の抽出物;ロジン、カキ渋、アクチゾル、クロロフィリン誘導体、クロルヘキシジン、メイラード反応物等が挙げられる。
本実施形態の口腔用剤は、ブランブリインA~D、2,3-O-ヘキサヒドロキシジフェノイル-4,6-O-サングイソルボイルグルコース、ルブスアビインA、ブレビフォリンカルボン酸、イソストリクチニン、ルブソサイド、または甜茶抽出物が有するAQP5mRNA発現促進作用、またはAQP3mRNA発現促進作用を通じて、口腔乾燥症の予防、治療または改善;口臭の予防、治療または改善;をすることができる。また、本実施形態の口腔用剤は、ブランブリインA~D、2,3-O-ヘキサヒドロキシジフェノイル-4,6-O-サングイソルボイルグルコース、ルブスアビインAまたはイソストリクチニンが有するプラーク形成抑制剤作用を通じて、プラークの形成を抑制し、う蝕を予防、治療または改善することができる。
〔飲食品〕
ブランブリインA~D、2,3-O-ヘキサヒドロキシジフェノイル-4,6-O-サングイソルボイルグルコース、ルブスアビインA、ブレビフォリンカルボン酸、イソストリクチニン、ルブソサイド、エラグ酸、または甜茶抽出物は、優れたAQP5mRNA発現促進作用、AQP3mRNA発現促進作用、プラーク形成抑制作用、またはSPTmRNA発現促進作用を有しているため、飲食品に配合するのに好適である。この場合、ブランブリインA~D、2,3-O-ヘキサヒドロキシジフェノイル-4,6-O-サングイソルボイルグルコース、ルブスアビインA、ブレビフォリンカルボン酸、イソストリクチニン、ルブソサイド、エラグ酸、もしくは甜茶抽出物、またはこれらの混合物をそのまま配合してもよいし、これらの成分から製剤化したAQP5mRNA発現促進剤、AQP3mRNA発現促進剤、プラーク形成抑制剤、またはSPTmRNA発現促進剤を配合してもよい。
ここで、飲食品とは、人の健康に危害を加えるおそれが少なく、通常の社会生活において、経口又は消化管投与により摂取されるものをいい、行政区分上の食品、医薬品、医薬部外品等の区分に制限されるものではない。したがって、本実施形態における「飲食品」は、経口的に摂取される一般食品、健康食品、機能性食品、保健機能食品(特定保健用食品,機能性表示食品、栄養機能食品)、医薬部外品、医薬品等を幅広く含むものである。本実施形態に係る飲食品は、当該飲食品またはその包装に、ラベンダーセージ抽出物が有する好ましい作用を表示することのできる飲食品であることが好ましく、保健機能食品(特定保健用食品,機能性表示食品、栄養機能食品)、医薬部外品および医薬品であることが特に好ましい。
ブランブリインA~D、2,3-O-ヘキサヒドロキシジフェノイル-4,6-O-サングイソルボイルグルコース、ルブスアビインA、ブレビフォリンカルボン酸、イソストリクチニン、ルブソサイド、エラグ酸、もしくは甜茶抽出物、またはAQP5mRNA発現促進剤、AQP3mRNA発現促進剤、プラーク形成抑制剤、もしくはSPTmRNA発現促進剤を飲食品に配合する場合、それらにおける有効成分の配合量は、使用目的、症状、性別等を考慮して適宜変更することができるが、添加対象となる飲食品の一般的な摂取量を考慮して、成人1日あたりの抽出物摂取量が約1~1000mgになるようにするのが好ましい。なお、添加対象飲食品が顆粒状、錠剤状又はカプセル状の飲食品の場合、ブランブリインA~D、2,3-O-ヘキサヒドロキシジフェノイル-4,6-O-サングイソルボイルグルコース、ルブスアビインA、ブレビフォリンカルボン酸、イソストリクチニン、ルブソサイド、エラグ酸、もしくは甜茶抽出物、またはこれらの成分から製剤化したAQP5mRNA発現促進剤、AQP3mRNA発現促進剤、プラーク形成抑制剤、またはSPTmRNA発現促進剤の添加量は、添加対象飲食品に対して通常0.1~100質量%であり、好ましくは5~100質量%である。
本実施形態の飲食品は、ブランブリインA~D、2,3-O-ヘキサヒドロキシジフェノイル-4,6-O-サングイソルボイルグルコース、ルブスアビインA、ブレビフォリンカルボン酸、イソストリクチニン、ルブソサイド、エラグ酸、または甜茶抽出物をその活性を妨げないような任意の飲食品に配合したものであってもよいし、これらの成分を主成分とする栄養補助食品であってもよい。
本実施形態の飲食品を製造する際には、例えば、デキストリン、デンプン等の糖類;ゼラチン、大豆タンパク、トウモロコシタンパク等のタンパク質;アラニン、グルタミン、イソロイシン等のアミノ酸類;セルロース、アラビアゴム等の多糖類;大豆油、中鎖脂肪酸トリグリセリド等の油脂類などの任意の助剤を添加して任意の形状の飲食品にすることができる。
ブランブリインA~D、2,3-O-ヘキサヒドロキシジフェノイル-4,6-O-サングイソルボイルグルコース、ルブスアビインA、ブレビフォリンカルボン酸、イソストリクチニン、ルブソサイド、エラグ酸、または甜茶抽出物を配合し得る飲食品は特に限定されないが、その具体例としては、菓子、パン、キャンディー、チューインガム、グミ、ゼリー、チョコレート、錠菓、清涼飲料、その他種々の形態の健康・栄養補助食品、錠剤、カプセル剤、ドリンク剤などが挙げられる。これらの飲食品にブランブリインA~D、2,3-O-ヘキサヒドロキシジフェノイル-4,6-O-サングイソルボイルグルコース、ルブスアビインA、ブレビフォリンカルボン酸、イソストリクチニン、ルブソサイド、エラグ酸、または甜茶抽出物を配合するときには、通常用いられる補助的な原料や添加物を併用することができる。
なお、本実施形態のAQP5mRNA発現促進剤、AQP3mRNA発現促進剤、プラーク形成抑制剤およびSPTmRNA発現促進剤、口腔用剤および飲食品は、ヒトに対して好適に適用されるものであるが、それぞれの作用効果が奏される限り、ヒト以外の動物(例えば,マウス,ラット,ハムスター,イヌ,ネコ,ウシ,ブタ,サル等)に対して適用することもできる。
以下、試験例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の各例に何ら制限されるものではない。
〔製造例〕甜茶由来化合物の製造
甜茶葉部の熱水抽出物(丸善製薬社製,甜茶エキスM)55.5gを蒸留水に溶解させ、ダイヤイオンHP-20(三菱化学社製)で分画を行い、未吸着部(26g)、20%EtOH溶出部(8.5g)、40%EtOH溶出部(7.0g)、60%EtOH溶出部(2.3g)、MeOH回収部(11g)を得た。このうち、20%EtOH溶出部(8.5g)を、CHROMATOREX-DIOLシリカゲル(富士シリシア化学社製)を用いて分画し(移動相 CHCl:MeOH=3:1→1:2)、Fr.1(490mg)、Fr.2(790mg)、Fr.3(1.6g)、Fr.4(2.3g)、およびFr.5(3.6g)を得た。
Fr.3(1.4g)について、SEPHADEX LH-20(GEヘルスケア社製)を用いて分画を行った(移動相 MeOH:HO=2:8→acetone:HO=1:1)。得られた50%アセトン溶出画分のうち一部(750mg)について、分取HPLC(カラム:Develosil RPAQUEOUS AR-5(野村化学社製),移動相 MeOH:HO=28:72)により精製し、精製物a(23mg,試料1)を単離した。
また、Fr.5(3.6g)について、SEPHADEX LH-20(GEヘルスケア社製)を用いて分画を行った(移動相 MeOH:HO=2:8→acetone:HO=1:1)。このうち、50%アセトン溶出画分(1.4g)について、分取HPLC(カラム:Develosil RPAQUEOUS AR-5(野村化学社製),移動相 MeOH:HO=28:72)により精製し、精製物b(44mg,試料2)、精製物c(24mg,試料3)、および精製物d(16mg,試料4)を得た。
Fr.3をSEPHADEXで分画して得られた20%MeOH溶出画分(270mg)について、分取HPLC(カラム:Develosil RPAQUEOUS AR-5(野村化学社製),移動相 MeOH:HO=20:80)により精製し、精製物e(94mg,試料5)を得た。
また、Fr.3をSEPHADEXで分画して得られた50%アセトン溶出画分の一部(210mg)について、分取HPLC(カラム:Develosil RPAQUEOUS AR-5(野村化学社製),移動相 MeOH:HO=25:75)にて精製を行い、精製物f(14mg,試料6)を得た。
前述のCHROMATOREX-DIOLシリカで分画したFr.2(760mg)について、さらにToyopearl HW-40(東ソー社製)を用いて分画を行った(移動相 MeOH:HO=2:8→acetone:HO=1:1)。このうち、20%MeOH溶出画分(100mg)について、分取HPLC(カラム:Develosil RPAQUEOUS AR-5(野村化学社製),移動相 MeOH:HO=35:65)により精製し、精製物g(47mg,試料7)を得た。
また、Toyopearlでの分画で得られた50%アセトン溶出画分(130mg)について、分取HPLC(カラム:Develosil RPAQUEOUS AR-5(野村化学社製),移動相 MeOH:HO=20:80)により精製を行い、精製物h(33mg,試料8)を得た。
前述のHP-20で分画したMeOH回収部(11g)について、CHROMATOREX-ODS(富士シリシア化学社製)(移動相 MeOH:HO=6:4)、シリカゲル60N(関東化学社製)(移動相 CHCl:MeOH:HO=10:5:1)で順次分画した後、メタノールを用いて再結晶し、精製物i(2.4g,試料9)を得た。
上記のようにして得られた精製物a~iについて、13C-NMR分析、H-NMR分析、質量分析等を行い、得られた値を文献値と比較した。
精製物a
<マススペクトル>
m/z:1265(M-H)
m/z:1265.1356(M-H)(HR-MS)
13C-NMR(methanol-d)δ
61.89(glc-6’-C),64.0(glc-6-C),67.9(glc-4’-C),73.4(glc-5-C),73.6(glc-4-C),74.5(glc-2-C),76.1(glc-2’-C),76.3(glc-3-C),79.4(glc-5’-C),81.0(glc-3’-C),92.9(glc-1’-C),96.1(glc-1-C),107.7(HHDP-3-C),107.9(HHDP-3’-C),108.5(sang-3-C),110.4(galloyl-2,6-C,sang-6’’-C),110.6(sang-2’’-C),112.1(HHDP-1-C),115.4(HHDP-1’-C),115.4(sang-1-C),116.3(sang-1’-C),116.5(galloyl-1-C),120.0(sang-2’-C),120.3(sang-1’’-C),121.0(HHDP-2-C),126.0(HHDP-2’-C),126.2(sang-2-C),126.8(sang-3’-C),135.6(HHDP-5-C),137.3(HHDP-5’-C),137.4(sang-5-C),137.5(sang-5’-C),138.9(sang-4’-C),139.7(galloyl-4-C),140.5(sang-4’’-C),141.0(sang-6’-C),142.6(HHDP-6-C),144.7(sang-6-C),145.2(HHDP-4-C),145.7(HHDP-4’-C),145.9(HHDP-6’-C),146.0(sang-4-C),146.5(galloyl-3,5-C),146.8(sang-5’’-C),149.2(sang-3’’-C),166.2(galloyl-7-C),167.0(sang-7’-C),167.6(sang-7-C),169.5(HHDP-7’-C),170.1(sang-7’’-C),171.1(HHDP-7-C)
H-NMR(methanol-d)δ>
3.24(1H,t,J=8.5 Hz,glc-3-H),3.36(1H,t,J=8.5 Hz,glc-2-H),3.48(1H,dd,J=10.1,6.2Hz,glc-5-H),3.59(1H,m,glc-5’-H),3.68(1H,m,glc-6-H),3.73(1H,m,glc-6’-H),3.76(1H,m,glc-4’-H),3.80(1H,m,glc-6’-H),4.60(1H,t,J=9.5 Hz,glc-4-H),5.09(1H,dd,J=9.5,8.5 Hz,glc-2’-H),5.16(1H,dd,J=10.1,6.2 Hz,glc-3’-H),5.21(1H,dd,J=13.3,6.2 Hz,glc-6-H),5.39(1H,d,J=8.0 Hz,glc-1-H),6.09(1H,d,J=8.5 Hz,glc-1’-H),6.43(1H,s,HHDP-3’-H),6.51(1H,s,HHDP-3-H),6.65(1H,s,sang-3-H),7.00(1H,d,J=2.0 Hz,sang-2’’-H),7.09(2H,s,galloyl-2,6-H),7.25(1H,d,J=2.0 Hz,sang-6’’-H)
以上の分析結果から、甜茶抽出物から得られた精製物aは、下記式(I-1)で表される新規エラジタンニンであると確認された。かかる新規化合物をブランブリインA(brambliin A)と命名した。
Figure 0007239127000013
精製物b
<マススペクトル>
m/z:1567(M-H)
m/z:1567.1427(M-H)(HR-MS)
13C-NMR(acetone-d+DO)>
60.7(glc-6’-C),62.3(glc-6-C),66.7(glc-4’-C),68.6(glc-3-C),73.1(glc-5-C),74.8(glc-2’-C),75.1(glc-2-C),75.8(glc-4-C),77.8(glc-5’-C),79.5(glc-3’-C),91.5(glc-1,1’-C),106.5[HHDP(glc-2)-3-C],106.6[HHDP(glc-2’)-3-C],106.7[HHDP(glc-3’)-3’-C],107.3[HHDP(glc-3)-3’-C],107.5[sang(glc-6)-3-C],109.6[sang(glc-1’)-2’’-C,galloyl-2,6-C],111.7[sang(glc-1’)-6’’-C],113.7[HHDP(glc-3)-1’-C],113.8[HHDP(glc-3’)-1’-C],114.3[HHDP(glc-2’)-1-C,HHDP(glc-2)-1-C],114.7[sang(glc-4)-1’-C,sang(glc-6)-1-C],118.5[galloyl-1-C,sang(glc-1’)-1’’-C],120.0[sang(glc-4)-2’-C],124.6[HHDP(glc-2)-2-C],125.0[HHDP(glc-2’)-2-C],125.2[HHDP(glc-3)-2’-C],125.3[HHDP(glc-3’)-2’-C],125.9[sang(glc-6)-2-C],134.5[sang(glc-4)-3’-C],135.5[HHDP(glc-3’)-5’-C],135.6[HHDP(glc-3)-5’-C],135.7[HHDP(glc-2’)-5-C],135.8[HHDP(glc-2)-5-C],135.9[sang(glc-6)-5-C],137.3[sang(glc-4)-5’-C],137.6[sang(glc-4)-4’-C],139.5(galloyl-4-C),140.5[sang(glc-1’)-4’’-C],141.4[sang(glc-4)-6’-C],143.4[HHDP(glc-2)-6-C],143.6[HHDP(glc-2’)-6-C],143.7[sang(glc-6)-6-C],144.2[HHDP(glc-3)-4’-C],144.3[HHDP(glc-2’)-4-C],144.4[HHDP(glc-3)-6’-C,HHDP(glc-2)-4-C],144.5[HHDP(glc-3’)-6’-C,HHDP(glc-3’)-4’-C],144.8[sang(glc-6)-4-C],145.3[sang(glc-1’)-5’’-C],145.5(galloyl-3,5-C),147.4[sang(glc-1’)-3’’-C],164.8[sang(glc-1’)-7’’-C],165.0(galloyl-7-C),165.7[sang(glc-4)-7’-C],167.6[HHDP(glc-3)-7’-C],167.8[sang(glc-6)-7-C],168.1[HHDP(glc-2)-7-C],168.3[HHDP(glc-2’)-7-C],169.2[HHDP(glc-3’)-7’-C]
H-NMR(acetone-d+DO)>
3.68(1H,m,glc-5’-H),3.74(1H,dd,J=13.5,5.1 Hz,glc-6’-H),3.81(1H,t,J=9.0 Hz,glc-4’-H),3.89(2H,brd,J=13.5 Hz,glc-6,6’-H),3.91(1H,m,glc-5-H),4.90(1H,m,glc-3-H)4.94(1H,m,glc-4-H),4.99(1H,t,J=9.0 Hz,glc-2’-H),5.04(1H,t,J=8.6 Hz,glc-2-H),5.13(1H,t,J=9.0 Hz,glc-3’-H),5.56(1H,dd,J=13.5,6.2 Hz,glc-6-H),5.99(1H,d,J=8.6 Hz,glc-1-H),6.07(1H,d,J=9.0 Hz,glc-1’-H),6.18(1H,s,HHDP(glc-3)-3’-H),6.32(1H,s,HHDP(glc-2)-3-H),6.45(1H,s,HHDP(glc-2’)-3-H),6.66(1H,s,HHDP(glc-3’)-3’-H),6.70(1H,s,sang(glc-6)-3-H),7.01(1H,d,J=1.8 Hz,sang(glc-1’)-2’’-H),7.05(1H,d,J=1.8 Hz,sang(glc-1’)-6’’-H),7.09(2H,s,galloyl-2,6-H)
以上の分析結果から、甜茶抽出物から得られた精製物bは、下記式(I-2)で表される新規エラジタンニンであると確認された。かかる新規化合物をブランブリインB(brambliin B)と命名した。
Figure 0007239127000014
精製物c
<マススペクトル>
m/z:1567(M-H)
m/z:1567.1436(M-H)(HR-MS)
13C-NMR(methanol-d4)>
62.5(glc-6-C),63.2(glc-6’-C),68.3(glc-4-C),72.0(glc-4’-C),72.5(glc-5’-C),72.7(glc-2’-C),72.9(glc-5-C),74.5(glc-3’-C),74.5(glc-2-C),76.1(glc-3-C),91.3(glc-1-C),95.0(glc-1’-C),106.2[HHDP(glc-3)-3’-C],106.8[HHDP(glc-6’)-3-C],107.0[HHDP(glc-4’)-3’-C],107.3[HHDP(glc-2)-3-C],107.6[sang(glc-6)-3-C],109.1(galloyl-2,6-C),110.4[sang(glc-1’)-2’’-C],111.7[sang(glc-1’)-6’’-C],113.9[HHDP(glc-4’)-1’-C],114.1[HHDP(glc-3)-1’-C,HHDP(glc-4’)-1’-C],114.4[sang(glc-4)-1’-C],114.5[sang(glc-6)-1-C],115.0[HHDP(glc-6’)-1-C],115.6[HHDP(glc-2)-1-C],117.9[sang(glc-6)-2-C],118.3(galloyl-1-C),120.0[sang(glc-1’)-1’’-C],124.4[sang(glc-4)-2’-C],124.6[HHDP(glc-2)-2-C],124.8[HHDP(glc-6’)-2-C],124.9[HHDP(glc-3)-2’-C],125.7[HHDP(glc-4’)-2’-C],134.9[sang(glc-4)-3’-C],135.8[HHDP(glc-6’)-5-C],136.0[sang(glc-4)-5’-C],136.1[HHDP(glc-3)-5’-C,HHDP(glc-4’)-5’-C],136.2[sang(glc-6)-5-C],136.4[HHDP(glc-2)-5-C],137.6[sang(glc-4)-4’-C],137.8[sang(glc-4)-6’-C],139.3[HHDP(glc-2)-6-C],140.9[sang(glc-1’)-4’’-C],141.0[galloyl-4-C],143.1[HHDP(glc-6’)-6-C],143.4[sang(glc-6)-6-C],144.1[HHDP(glc-4’)-4’-C],144.3[HHDP(glc-6’)-4-C],144.4[HHDP(glc-4’)-6’-C,HHDP(glc-3)-4’-C],144.6[HHDP(glc-3)-6’-C,HHDP(glc-2)-4-C],144.8[sang(glc-6)-4-C],145.2(galloyl-3,5-C),145.5[sang(glc-1’)-5’’-C],147.0[sang(glc-1’)-3’’-C],164.5[galloyl-7-C],165.5[sang(glc-4)-7’-C],165.6[sang(glc-1’)-7’’-C],167.8[sang(glc-6)-7-C],168.0[HHDP(glc-4’)-7’-C],168.3[HHDP(glc-2)-7-C],168.6[HHDP(glc-3)-7’-C],168.7[HHDP(glc-6’)-7-C]
H-NMR(methanol-d)>
3.70(1H,t,J=9.0 Hz,glc-3’-H),3.85(1H,t,J=9.0 Hz,glc-2’-H),3.93(1H,dd,J=9.3,6.8 Hz,glc-5-H),4.01(2H,brd like,J=13.4 Hz,glc-6,6’-H),4.04(1H,dd,J=9.0,6.3 Hz,glc-5’-H),4.62(1H,t,J=9.3 Hz,glc-3-H),4.84(1H,m,glc-4-H),5.02(1H,t,J=9.3 Hz,glc-4-H),5.09(1H,t,J=9.3 Hz,glc-2-H),5.15(1H,dd,J=13.4,6.3 Hz,glc-6’-H),5.74(1H,dd,J=13.4,6.8 Hz,glc-6-H),5.75(1H,d,J=9.3 Hz,glc-1-H),5.79(1H,d,J=9.0 Hz,glc-1’-H),6.32[1H,s,HHDP(glc-3)-3’-H],6.40[1H,s,HHDP(glc-4’)-3’-H],6.45[1H,s,HHDP(glc-6’)-3-H],6.68[1H,s,HHDP(glc-2)-3-H],6.73[1H,s,sang(glc-6)-3-H],6.98(2H,s,galloyl-2,6-H),7.23[1H,s,sang(glc-1’)-2’’-H],7.27[1H,s,sang(glc-1’)-6’’-H]
以上の分析結果から、甜茶抽出物から得られた精製物cは、下記式(I-3)で表される新規エラジタンニンであると確認された。かかる新規化合物をブランブリインC(brambliin C)と命名した。
Figure 0007239127000015
精製物d
<マススペクトル>
m/z:2037(M-H)
m/z:2037.1512(M-H)(HR-MS)
13C-NMR(methanol-d)>
62.3(glc-6-C,glc-6’-C),68.6(glc-4-C,glc-4’-C),73.1(glc-5’-C),73.3(glc-5-C),74.7(glc-2-C),74.8(glc-2’-C),76.0(glc-3-C,glc-3’-C),91.3(glc-1-C),91.5(glc-1’-C),106.2[HHDP(glc-2)-3-C],106.5[HHDP(glc-2’)-3-C],107.2[HHDP(glc-3)-3’-C,HHDP(glc-3’)-3’-C,sang(glc-6)-3-C],107.5[sang(glc-6’)-3-C],108.3(sang-2’’-C),109.1[sang(glc-1’)-2’’-C,galloyl-2,6-C],111.2(sang-6’’-C),111.5[sang(glc-1’)-6’’-C],113.8[HHDP(glc-2)-1-C],114.2[HHDP(glc-3’)-1’-C],114.3[HHDP(glc-3)-1’-C,HHDP(glc-2’)-1-C],114.7[sang(glc-6)-1-C,sang-(glc-6’)-1-C],115.3[sang(glc-4)-1’-C,sang(glc-4’)-1’-C],117.6[sang(glc-6)-2-C,sang(glc-6’)-2-C],118.3[sang(glc-4)-2’-C,sang(glc-4’)-2’-C,galloyl-1-C],119.8[sang(glc-1’)-1’’-C],120.4(sang-1’’-C),124.5[HHDP(glc-2’)-2-C],124.6[HHDP(glc-2)-2-C],124.7[HHDP(glc-3)-2’-C],124.8[HHDP(glc-3’)-2’-C],134.0[sang(glc-4’)-3’-C],134.6[sang(glc-4)-3’-C],136.0[HHDP(glc-2)-5-C,HHDP(glc-2’)-5-C],136.2[HHDP(glc-3)-5’-C,sang(glc-6)-5-C],137.6[HHDP(glc-3’)-5’-C],137.8[sang(glc-6’)-5-C],138.1[sang(glc-4)-5’-C,sang(glc-4’)-5’-C],138.9[sang(glc-4’)-4’-C],139.4[sang(glc-4)-4’-C],140.8(galloyl-4-C,sang-4’’-C),141.1[sang(glc-1’)-4’’-C],141.4[sang(glc-4’)-6’-C],143.0[sang(glc-4)-6’-C],143.1[HHDP(glc-2’)-6-C],143.3[HHDP(glc-2)-6-C],143.4[sang(glc-6’)-6-C],144.0[sang(glc-6)-6-C],144.1[HHDP(glc-3)-4’-C],144.2[HHDP(glc-3’)-4’-C],144.3[HHDP(glc-3)-6’-C,HHDP(glc-2)-4-C],144.7[HHDP(glc-3’)-6’-C,HHDP(glc-2’)-4-C],144.8[sang(glc-6)-4-C,sang(glc-6’)-4-C],145.1(sang-5’’-C),145.3(galloyl-3,5-C),145.5[sang(glc-1’)-5’’-C],147.1(sang-3’’-C),147.2[sang(glc-1’)-3’’-C],164.7[galloyl-7-C,sang(glc-1’)-7’’-C],165.7[sang(glc-3)-7’-C,sang(glc-3’)-7’-C,sang(glc-4)-7’-C,sang(glc-4’)-7’-C],167.8[sang(glc-6’)-7-C],167.9[sang(glc-6)-7-C],168.2[HHDP(glc-2’)-7-C],168.6[HHDP(glc-2)-7-C],169.3(sang-7’’-C)
H-NMR(methanol-d)>
3.79(1H,m,glc-5-H),3.86(1H,m,glc-5’-H),3.93(2H,dd,J=13.0,6.0 Hz,glc-6,6’-H),4.89(3H,m,glc-3,3’,4,-H),4.96(1H,m,glc-4’-H),5.07(1H,t,J=8.7 Hz,glc-2-H),5.13(1H,t,J=8.4 Hz,glc-2’-H),5.39(1H,dd,J=13.0,6.0 Hz,glc-6-H),5.55(1H,dd,J=13.0,6.0 Hz,glc-6’-H),5.85(1H,d,J=8.7 Hz,glc-1-H),5.95(1H,d,J=8.4 Hz,glc-1’-H),6.15[1H,s,HHDP(glc-3)-3’-H],6.29[1H,s,HHDP(glc-3’)-3’-H],6.32[1H,s,HHDP(glc-2)-3-H],6.35[1H,s,HHDP(glc-2’)-3-H],6.63[1H,s,sang(glc-6)-3-H],6.71[1H,s,sang(glc-6’)-3-H],6.92(1H,d,J=1.7 Hz,sang-2’’-H),7.20(2H,s,galloyl-2,6-H),7.07[1H,s,sang(glc-1’)-2’’-H],7.09(1H,d,J=1.7 Hz,sang-6’’-H),7.15[1H,s,sang(glc-1’)-6’’-H]
以上の分析結果から、甜茶抽出物から得られた精製物dは、下記式(I-4)で表される新規エラジタンニンであると確認された。かかる新規化合物をブランブリインD(brambliin D)と命名した。
Figure 0007239127000016
精製物e
<マススペクトル>
m/z:951(M-H)
13C-NMR(acetone-d+DO)δ
62.7(glc-6α-C,glc-6β-C),66.8(glc-5α-C),69.1(glc-4α-C),69.6(glc-4β-C),72.1(glc-5β-C),74.5(glc-2α-C),74.8(glc-3β-C),76.3(glc-3α-C),77.2(glc-2β-C),90.7(glc-1α-C),94.5(glc-1β-C),106.4(HHDP-3α-C),106.9(HHDP-3’α-C,HHDP-3’β-C),107.1(sang-3α,β-C),107.3(HHDP-3β-C),109.4(sang-1’α,6’’α-C),109.8(sang-1’β,6’’β-C),111.1(sang-2’’α-C),111.2(sang-2’’β-C),113.6(sang-1β-C),114.1(sang-1α-C),114.5(HHDP-1α-C),114.6(HHDP-1β-C),120.2(sang-2’α,2’β-C),120.3(sang-6’α-C),120.5(sang-6’β-C),125.2(sang-2α-C),125.3(sang-2β-C),125.8(HHDP-1’β-C),125.8(HHDP-1’α-C),125.9(HHDP-2α,2’α-C),126.0(HHDP-2β,2’β-C),134.4(HHDP-5α-C),134.6(HHDP-5β-C),135.5(HHDP-5’α,5’β-C),135.6(sang-3’β,5β-C),136.1(sang-3’α,5α-C),137.8(sang-5’α,5’β-C),139.1(sang-4’α-C),139.3(sang-4’β-C),141.3(sang-1’’α-C),143.1(sang-1’’β-C),143.2(HHDP-3’α-C),143.3(HHDP-3’β-C),144.1(HHDP-3α,3β-C),144.1(sang-6β,6β-C),144.7(sang-4α,4β-C),145.2(sang-5’α,5’β-C),145.3(sang-5’’α,5’’β-C),147.2(sang-3’’α,3’’β-C)165.3(sang-7’α-C),165.4(sang-7’β-C),167.2(sang-7α,7β-C),167.4(HHDP-7’α,7’β-C),167.5(sang-7’’α,7’’β-C),168.0(HHDP-7α-C),168.2(HHDP-7β-C)
H-NMR(acetone-d+DO)δ>
3.65(dd,J=10.2,6.3,glc-5β-H),3.67(brd,J=12.9,glc-6β-H),3.75(brd,J=12.9,glc-6α-H),4.15(dd,J=9.4,6.4 Hz,glc-5α-H),4.67(m,glc-2β-H),4.69(m,glc-3β-H),4.71(m,glc-1β-H),4.76(t,J=9.4 Hz,glc-4α-H),4.78(t,J=10.2 Hz,glc-4β-H),4.89(dd,J=9.4,3.6 Hz,glc-2α-H),4.93(t,J=9.4 Hz,glc-3α-H),5.28(d,J=3.6 Hz,glc-1α-H),5.42(dd,J=12.9,6.4 Hz,glc-6β-H),5.48(dd,J=12.9,6.3 Hz,glc-6α-H),6.30(1H in total,s,sang-3-H),6.46,6.47(1H in total,each s,HHDP-3’-H),6.67,6.69(1H in total,each s,HHDP-3-H),7.06,7.08(1H in total,each d,J=1.8 Hz,sang-6’’-H),7.12,7.13(1H in total,each d,J=1.8 Hz,sang-2’’-H)
以上の分析結果を文献値(Hussein SAM et al., Phytochemistry, 63, 905-911 (2003))と比較した結果、甜茶抽出物から得られた精製物eは、下記式(II)で表される2,3-O-ヘキサヒドロキシジフェノイル-4,6-O-サングイソルボイルグルコース(2,3-O-hexahydroxydiphenoyl-4,6-O-sanguisorboyl (α/β)-glucose)であると確認された。
Figure 0007239127000017
精製物f
<マススペクトル>
m/z:1103(M-H)
13C-NMR(acetone-d+DO)δ
62.2(glc-6-C),68.6(glc-3-C),73.1(glc-5-C),74.9(glc-2-C),75.9(glc-4-C),91.3(glc-1-C),106.4(HHDP-3-C),107.2(HHDP-3’-C,sang-3-C),109.4(galloyl-2,6-C),109.6(sang-6’’-C),111.2(sang-2’’-C),113.8(HHDP-1-C),114.3(HHDP-1’-C),114.6(sang-1-C),114.7(sang-1’-C),118.5(galloyl-1-C),120.1(sang-2’-C),120.4(sang-1’’-C),124.7(HHDP-2-C),125.0(HHDP-2’-C),125.2(sang-2-C),134.7(sang-3’-C),135.6(HHDP-5-C),135.8(HHDP-5’-C),135.9(sang-5-C),137.2(sang-5’-C),137.8(sang-4’-C),139.2(galloyl-4-C),139.4(sang-4’’-C),141.4(sang-6’-C),143.4(HHDP-6-C),143.6(sang-6-C),144.2(HHDP-4-C),144.3(HHDP-4’-C),144.8(HHDP-6’-C),145.2(sang-4-C),145.5(galloyl-3,5-C,sang-5’’-C),147.2(sang-3’’-C),164.5(galloyl-7-C),165.6(sang-7’-C),167.5(sang-7-C),167.7(HHDP-7’-C),168.1(sang-7’’-C,HHDP-7-C)
H-NMR(acetone-d+DO)δ>
3.82(1H,m,glc-6-H),3.94(1H,m,glc-5-H),4.85(1H,m,glc-3-H),4.86(1H,m,glc-4-H),5.01(1H,t,J=8.5,glc-2-H),5.50(1H,dd,J=13.4,6.4 Hz,glc-6-H),5.89(1H,d,J=8.5 Hz,glc-1-H),6.28(1H,s,HHDP-3’-H),6.30(1H,s,HHDP-3-H),6.67(1H,s,sang-3-H),7.03(1H,d,J=1.9 Hz,sang-2’’-H),7.07(2H,s,galloyl-2,6-H),7.10(1H,d,J=1.9 Hz,sang-6’’-H)
以上の分析結果を文献値(Li H et al., Chem. Pharm. Bull., 55, 1325-1331 (2007))と比較した結果、甜茶抽出物から得られた精製物fは、下記式(III)で表されるルブスアビインA(rubusuaviin A)であると確認された。
Figure 0007239127000018
精製物g
13C-NMR(acetone-d+DO)δ
37.8(4-C),41.7(5-C),109.0(3’-C),114.1(1’-C),115.7(2’-C),140.5(3,5’-C),143.8(6’-C),146.3(4’-C),150.0(2-C),161.9(7’-C),175.2(6-C),195.5(1-C)
H-NMR(acetone-d+DO)δ>
2.47(1H,brd,J=19.1 Hz,5-H),3.00(1H,dd,J=19.1,6.5 Hz,5-H),7.26(1H,s,3’-H)
以上の分析結果を文献値(Saijo R et al., Chem. Pharm. Bull., 37, 2624-2630 (1989))と比較した結果、甜茶抽出物から得られた精製物gは、下記式(IV)で表されるブレビフォリンカルボン酸(brevifolincarboxylic acid)であると確認された。
Figure 0007239127000019
精製物h
13C-NMR(methanol-d)δ
60.4(glc-6-C),66.6(glc-4-C),74.6(glc-2-C),78.1(glc-5-C),79.6(glc-3-C),91.3(glc-1-C),106.1(HHDP-3’-C),106.6(HHDP-3-C),109.0(galloyl-2,6-C),114.0(HHDP-1-C),114.1(HHDP-1’-C),118.6(galloyl-1-C),124.9(HHDP-2-C),125.4(HHDP-2’-C),136.0(HHDP-5’-C),136.1(HHDP-5-C),139.3(galloyl-4-C),143.4(HHDP-4’-C),143.5(HHDP-4-C),144.5(HHDP-6-C),144.6(HHDP-4’-C),145.3(galloyl-3,5-C),164.9(galloyl-7-C),168.8(HHDP-7’-C),169.8(HHDP-7-C)
H-NMR(methanol-d)δ>
3.63(1H,m,glc-5-H),3.78(1H,m,glc-6-H),3.83(1H,m,glc-4-H),3.90(1H,dd,J=12.1,2.4 Hz,glc-6-H),5.06(1H,dd,J=9.6,8.5 Hz,glc-2-H),5.18(1H,t,J=9.6 Hz,glc-3-H),6.07(1H,d,J=8.5 Hz,glc-1-H),6.39(1H,s,HHDP-3’-H),6.68(1H,s,HHDP-3-H),7.08(1H,s,galloyl-2,6-H)
以上の分析結果を文献値(Latte KP et al., Phytochemistry, 54, 701-708 (2000))と比較した結果、甜茶抽出物から得られた精製物hは、下記式(V)で表されるイソストリクチニン(isostrictinin)であると確認された。
Figure 0007239127000020
精製物i
13C-NMR(pyridine-d)δ
15.4(20-C),19.3(2-C),20.5(11-C),22.0(6-C),28.2(18-C),37.1(12-C),38.1(3-C),39.6(10-C),40.5(1-C),41.5(7-C),42.2(8-C),43.8(4-C),44.3(14-C),47.6(15-C),53.7(9-C),57.1(5-C),61.8(6’’-C),62.9(6’-C),70.8(4’’-C),72.2(4’-C),73.8(2’’-C),75.3(2’-C),77.9(5’-C),78.6(3’’-C),78.9(3’-C),79.2(5’’-C),85.8(13-C),95.7(1’-C),99.6(1’’-C),104.3(17-C),154.4(16-C),176.8(19-C)
H-NMR(pyridine-d)δ>
1.24(3H,s,18-H),1.24(3H,s,20-H),4.98(1H,brs,17-H),5.50(1H,brs,17-H),5.09(1H,d,J=7.8 Hz,glc-1’-H),6.10(1H,d,7.7 Hz,glc-1-H)
以上の分析結果を文献値(Tanaka T, et al., Agric. Biol. Chem., 45, 2165-2166 (1981))と比較した結果、甜茶抽出物から得られた精製物iは、下記式(VI)で表されるルブソサイド(rubusoside)であると確認された。
Figure 0007239127000021
なお、以上で得られた試料1~9のほか、以下に示す試験例においては、エラグ酸(和光純薬社製,試料10)、および甜茶抽出物(丸善製薬社製,甜茶エキスM,試料11)を使用した。
〔試験例1〕アクアポリン5(AQP5)mRNA発現促進作用試験
製造例で得られたブランブリインA(試料1)、ブランブリインB(試料2)、ブランブリインC(試料3)、ブランブリインD(試料4)、2,3-O-ヘキサヒドロキシジフェノイル-4,6-O-サングイソルボイルグルコース(試料5)、ルブスアビインA(試料6)、ブレビフォリンカルボン酸(試料7)、イソストリクチニン(試料8)、およびルブソサイド(試料9)、ならびに甜茶抽出物(試料11)について、以下のようにしてAQP5mRNA発現促進作用を試験した。
マウス肺胞上皮細胞(MLE-12)を、4%FBS含有DMEM培地を用い、80cmフラスコで37℃・5%COにて前培養し、トリプシン処理により細胞を回収した。回収した細胞を45×10cells/mLの細胞密度になるように4%FBS含有DMEM培地で希釈した後、35mmシャーレ(FALCON社製)に2mLずつ播種し(90×10cells/シャーレ)、37℃・5%COにて24時間培養した。
培養後に培地を除去し、被験試料(試料1~9および11,試料濃度は下記表1を参照)を溶解させた4%FBS含有DMEM培地を各シャーレに2mLずつ添加し、37℃・5%COにて24時間培養した。なお、コントロールとして、試料無添加の4%FBS含有DMEM培地を用いて同様に培養した。培養後、培地を除去し、ISOGEN II(ニッポンジーン社製,Cat. No. 311-07361)にて総RNAを抽出し、それぞれのRNA量を分光光度計にて測定し、200ng/μLになるように総RNAを調製した。
この総RNAを鋳型とし、AQP5および内部標準であるGAPDHについて、mRNAの発現量を測定した。検出はリアルタイムPCR装置Smart Cycler(Cepheid社製)を用いて、TaKaRa SYBR PrimeScript RT-PCR kit(Perfect Real Time)(タカラバイオ社製,code No. RR063A)によるリアルタイム2Step RT-PCR反応により行った。AQP5mRNAの発現量は、「被験試料添加」および「試料無添加」にてそれぞれ培養した細胞から調製した総RNA標品を基にして、GAPDHの値で補正値を求めた。得られた値から、下記式によりAQP5mRNA発現促進率(%)を算出した。
AQP5 mRNA発現促進率(%)=A/B×100
式中の各項はそれぞれ以下を表す。
A:被験試料添加での補正値
B:試料無添加での補正値
結果を表1に示す。
Figure 0007239127000022
表1に示すように、ブランブリインA(試料1)、ブランブリインB(試料2)、ブランブリインC(試料3)、ブランブリインD(試料4)、2,3-O-ヘキサヒドロキシジフェノイル-4,6-O-サングイソルボイルグルコース(試料5)、ルブスアビインA(試料6)、ブレビフォリンカルボン酸(試料7)、イソストリクチニン(試料8)、ルブソサイド(試料9)、および甜茶抽出物(試料11)は、優れたAQP5mRNA発現促進作用を有することが確認された。
〔試験例2〕アクアポリン3(AQP3)mRNA発現促進作用試験
製造例で得られたブランブリインA(試料1)、イソストリクチニン(試料8)、およびルブソサイド(試料9)、ならびに甜茶抽出物(試料11)について、以下のようにしてAQP3mRNA発現促進作用を試験した。
正常ヒト新生児表皮角化細胞(NHEK)を、正常ヒト表皮角化細胞用増殖培地(KGM)を用い、80cmフラスコで37℃・5%COにて前培養し、トリプシン処理により細胞を回収した。回収した細胞を20×10cells/mLの細胞密度になるようにKGM培地で希釈した後、35mmシャーレ(FALCON社製)に2mLずつ播種し(40×10cells/シャーレ)、37℃・5%COにて24時間培養した。
培養後に培地を除去し、被験試料(試料1、8~9および11,試料濃度は下記表2を参照)を溶解させたKGM培地を各シャーレに2mLずつ添加し、37℃・5%COにて24時間培養した。なお、コントロールとして、試料無添加のKGM培地を用いて同様に培養した。培養後、培地を除去し、ISOGEN II(ニッポンジーン社製,Cat. No. 311-07361)にて総RNAを抽出し、それぞれのRNA量を分光光度計にて測定し、200ng/μLになるように総RNAを調製した。
この総RNAを鋳型とし、AQP3および内部標準であるGAPDHについて、mRNAの発現量を測定した。検出はリアルタイムPCR装置Smart Cycler(Cepheid社製)を用いて、TaKaRa SYBR PrimeScript RT-PCR kit(Perfect Real Time)(タカラバイオ社製,code No. RR063A)によるリアルタイム2Step RT-PCR反応により行った。AQP3mRNAの発現量は、「被験試料添加」および「試料無添加」にてそれぞれ培養した細胞から調製した総RNA標品を基にして、GAPDHの値で補正値を求めた。得られた値から、下記式によりAQP3mRNA発現促進率(%)を算出した。
AQP3 mRNA発現促進率(%)=A/B×100
式中の各項はそれぞれ以下を表す。
A:被験試料添加での補正値
B:試料無添加での補正値
結果を表2に示す。
Figure 0007239127000023
表2に示すように、ブランブリインA(試料1)、イソストリクチニン(試料8)、ルブソサイド(試料9)、および甜茶抽出物(試料11)は、優れたAQP3mRNA発現促進作用を有することが確認された。
〔試験例3〕プラーク形成抑制作用試験
製造例で得られたブランブリインA(試料1)、ブランブリインB(試料2)、ブランブリインC(試料3)、ブランブリインD(試料4)、2,3-O-ヘキサヒドロキシジフェノイル-4,6-O-サングイソルボイルグルコース(試料5)、ルブスアビインA(試料6)、およびイソストリクチニン(試料8)について、下記の試験法によりプラーク形成抑制試験を行った。
あらかじめ秤量した試験管に、ショ糖2%を含むブレインハートインフュージョンブロス(日水製薬社製)5.35mLを加え、加熱滅菌処理を行った。その試験管内に、被験試料(試料1~6および8,各試料の最終濃度は下記表3を参照)の溶液(溶媒:蒸留水)0.15mLおよびストレプトコッカス・ミュータンス6715の培養液0.5mLを添加し、37℃で19時間培養を行った。なお、コントロールとして、被験試料に代えて蒸留水のみを用い(試料無添加)、同様に培養した。培養終了後、上清を静かに除き、試験管壁のプラーク状付着物をそのまま蒸留水で3回洗浄した後、105℃で5時間乾燥した。最後に試験管ごと秤量して、管内のプラーク状付着物の乾燥質量を求めた。得られた値から、下記式によりプラーク形成抑制率(%)を算出した。
プラーク形成抑制率(%)=(1-w/W)×100
式中の各項はそれぞれ以下を表す。
w:被験試料添加でのプラーク状付着物の乾燥質量
W:試料無添加でのプラーク状付着物の乾燥質量
結果を表3に示す。
Figure 0007239127000024
表3に示すように、ブランブリインA(試料1)、ブランブリインB(試料2)、ブランブリインC(試料3)、ブランブリインD(試料4)、2,3-O-ヘキサヒドロキシジフェノイル-4,6-O-サングイソルボイルグルコース(試料5)、ルブスアビインA(試料6)、およびイソストリクチニン(試料8)は、優れたプラーク形成抑制作用を有することが確認された。
〔試験例4〕セリンパルミトイルトランスフェラーゼ(SPT)mRNA発現促進作用試験
製造例で得られたブランブリインA(試料1)、ブランブリインB(試料2)、ブランブリインD(試料4)、2,3-O-ヘキサヒドロキシジフェノイル-4,6-O-サングイソルボイルグルコース(試料5)、ブレビフォリンカルボン酸(試料7)、イソストリクチニン(試料8)、およびルブソサイド(試料9)、ならびにエラグ酸(試料10)、および甜茶抽出物(試料11)について、以下のようにしてSPTmRNA発現促進作用を試験した。
正常ヒト新生児表皮角化細胞(NHEK)を、正常ヒト表皮角化細胞用増殖培地(KGM)を用い、80cmフラスコで37℃・5%COにて前培養し、トリプシン処理により細胞を回収した。回収した細胞を20×10cells/mLの細胞密度になるようにKGM培地で希釈した後、35mmシャーレ(FALCON社製)に2mLずつ播種し(40×10cells/シャーレ)、37℃・5%COにて24時間培養した。
培養後、培地を除去し、被験試料(試料1~2,4~5および7~11,試料濃度は下記表4を参照)を溶解させたKGM培地を各シャーレに2mLずつ添加し、37℃、5%COにて24時間培養した。なお、コントロールとして、試料無添加のKGM培地を用いて同様に培養した。培養後、培地を除去し、ISOGEN II(ニッポンジーン社製,Cat. No. 311-07361)にて総RNAを抽出し、それぞれのRNA量を分光光度計にて測定し、200ng/μLになるように総RNAを調製した。
この総RNAを鋳型とし、SPTおよび内部標準であるGAPDHについて、mRNAの発現量を測定した。検出はリアルタイムPCR装置Smart Cycler(Cepheid社製)を用い、TaKaRa SYBR PrimeScript RT-PCR kit(Perfect Real Time)(タカラバイオ社製,code No. RR063A)によるリアルタイム2Step RT-PCR反応により行った。SPTの発現量は、「被験試料添加」および「試料無添加」にてそれぞれ培養した細胞から調製した総RNA標品を基にして、GAPDHの値で補正値を求めた。得られた値から、下記式によりSPT mRNA発現促進率(%)を算出した。
SPT mRNA発現促進率(%)=A/B×100
式中の各項はそれぞれ以下を表す。
A:被験試料添加での補正値
B:試料無添加での補正値
結果を表4に示す。
Figure 0007239127000025
表4に示すように、ブランブリインA(試料1)、ブランブリインB(試料2)、ブランブリインD(試料4)、2,3-O-ヘキサヒドロキシジフェノイル-4,6-O-サングイソルボイルグルコース(試料5)、ブレビフォリンカルボン酸(試料7)、イソストリクチニン(試料8)、ルブソサイド(試料9)、エラグ酸(試料10)、および甜茶抽出物(試料11)は、いずれも優れたSPTmRNA発現促進作用を有することが確認された。
〔配合例1〕
常法により、下記の組成を有する口腔乾燥予防用マウスウォッシュを製造した。
ブランブリインA 0.05質量部
ブランブリインB 0.05質量部
第二リン酸カルシウム 45.0質量部
カルボキシメチルセルロースナトリウム 1.0質量部
グリセリン 20.0質量部
ラウリル硫酸ナトリウム 2.0質量部
香料 1.0質量部
グリチルリチン 0.1質量部
精製水 30.0質量部
〔配合例2〕
常法により、下記の組成を有する口腔乾燥予防用飴を製造した。
ブランブリインC 0.05質量部
ルブスアビインA 0.05質量部
ブレビフォリンカルボン酸 0.05質量部
ショ糖 70.0質量部
水飴 30.0質量部
クエン酸 1.0質量部
香料 0.1質量部
水 20.0質量部
〔配合例3〕
常法により、下記の組成を有する口腔乾燥予防用チューインガムを製造した。
ブランブリインD 0.05質量部
ルブソサイド 0.05質量部
チューインガムベース 20.0質量部
ショ糖 55.0質量部
水飴 20.0質量部
軟化剤 4.0質量部
香料 0.8質量部
〔配合例4〕
常法により、下記の組成を有する口腔乾燥予防用チョコレートを製造した。
甜茶抽出物 0.1質量部
チョコレート 45.0質量部
ショ糖 15.0質量部
カカオバター 20.0質量部
全脂粉乳 25.0質量部
〔配合例5〕
常法により、下記の組成を有するう蝕予防用練り歯磨きを製造した。
イソストリクチニン 0.1質量部
2,3-O-ヘキサヒドロキシジフェノイル-
4,6-O-サングイソルボイルグルコース 0.1質量部
炭酸カルシウム 39.0質量部
ソルビトール 22.0質量部
カルボキシメチルセルロース 1.1質量部
ラウリル硫酸ナトリウム 1.3質量部
サッカリン 0.1質量部
香料 1.0質量部
塩酸クロルヘキシジン 0.01質量部
精製水 35.0質量部
本発明の新規エラジタンニンは、AQP5mRNA発現促進剤、AQP3mRNA発現促進剤、プラーク形成抑制剤もしくはSPTmRNA発現促進剤の有効成分として使用することができ、また口腔用組成物もしくは飲食品に配合することができる。
また、本発明のAQP5mRNA発現促進剤、AQP3mRNA発現促進剤、プラーク形成抑制剤およびSPTmRNA発現促進剤は、う蝕の予防、治療または改善;口腔乾燥症の予防、治療または改善;皮膚のバリア機能の改善などに大きく貢献できる。

Claims (8)

  1. 下記式(I-1)で表されるエラジタンニン。
    Figure 0007239127000026
  2. 下記式(I-2)で表されるエラジタンニン。
    Figure 0007239127000027
  3. 下記式(I-3)で表されるエラジタンニン。
    Figure 0007239127000028
  4. 下記式(I-4)で表されるエラジタンニン。
    Figure 0007239127000029
  5. 請求項1に記載のエラジタンニン、請求項2に記載のエラジタンニン、請求項3に記載のエラジタンニン、および、請求項4に記載のエラジタンニンからなる群より選択される1種または2種以上を有効成分として含有することを特徴とするアクアポリン5mRNA発現促進剤。
  6. 請求項1に記載のエラジタンニン有効成分として含有することを特徴とするアクアポリン3mRNA発現促進剤。
  7. 請求項1に記載のエラジタンニン、請求項2に記載のエラジタンニン、請求項3に記載のエラジタンニン、および、請求項4に記載のエラジタンニンからなる群より選択される1種または2種以上を有効成分として含有することを特徴とするプラーク形成抑制剤。
  8. 請求項1に記載のエラジタンニン、請求項2に記載のエラジタンニン、および、請求項4に記載のエラジタンニンからなる群より選択される1種または2種以上を有効成分として含有することを特徴とするセリンパルミトイルトランスフェラーゼmRNA発現促進剤。
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