JP7238264B2 - 包装袋 - Google Patents
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Description
しかしながら、傾斜内縁を円弧形状107にすると、特に、開封終端近くで、円弧形状107の接線方向Sと、易開封部110から延びる開封仮想直線112と平行な開封方向Tとの成す角度θが大きくなってしまう。このため、包装袋の開封時に、表及び裏フィルムの破断線のうち円弧形状107の傾斜内縁に先に到達した破断線が、他方の破断線と合流するまで、円弧形状に沿って進む間、特に開封終端近くで、破断片を引っ張る力のうち円弧形状に沿った方向Sに破断線を進める分力成分が小さくなる。その結果、開封時に破断片を引っ張る手指が引っ掛かりを感じることになる。
また、傾斜内縁は、曲線区間の開封終端側の端部に連続した直線区間を有するため、特に、開封終端近くで、傾斜内縁の接線方向と開封方向との成す角度が大きくなることが回避される。その結果、包装袋を開封始端側のシール部から収納部を通り開封終端側のシール部まで開封するときに、引っ掛かりを感じることなく破断片を一気に切り離すことができる。
(第1実施形態)
図1に、本発明の第1実施形態に係る包装袋1の正面図を示す。この包装袋1は、表フィルム1aと裏フィルム1bとを重ね合わせた平パウチである。
表フィルム1a及び裏フィルム1bは、例えば、ポリオレフィン層上にナイロン層を積層した積層フィルムである。
なお、表フィルム1a及び裏フィルム1bには、熱溶着可能な種々の材料及び構成を採用することができる。例えば、表フィルム1a及び裏フィルム1bは、熱溶着可能な熱可塑性樹脂からなる単層フィルムにより構成してもよいし、溶着面をヒートシール性樹脂とする積層フィルムにより構成してもよい。積層フィルムは、中間層としてアルミニウム層のようなバリア層を設けた積層構造としてもよいし、表層にバリア層を設けた積層構造としてもよい。また、積層フィルムは、樹脂層を基材としてもよいし、紙を基材としてもよい。
傾斜内縁5は、包装袋1の外縁に向かって凸状に湾曲した曲線区間51と、曲線区間51の開封終端側の端部5bに連続した直線区間52とを有する。曲線区間51は、例えば、円弧形状を有する。また、直線区間52は、曲線区間51の端部5bでの接線方向に延長されている。
本実施形態では、曲線区間51は、開封仮想直線12よりも上側に配置され、直線区間51は、開封仮想直線12よりも下側に配置されている。曲線区間51の開封終端側の端部5bは、開封仮想直線12上に位置している。
なお、曲線区間51の開封終端側の端部5bは、開封仮想直線12よりも上側に位置してもよいし、下側に位置してもよい。
さらに、トップシール部6の下縁6aに、傾斜内縁5の始端5aから曲線区間51が連続しているため、易開封部10と傾斜内縁5の開封始端側の始端5aとを結ぶ直線と、始端5aにおける傾斜内縁5の接線との成す角度θ1が、傾斜内縁5を始端5aと終端5cとを結ぶ直線のみとした場合よりも小さくなる。その結果、易開封部10から進んできた破断線が傾斜内縁5に沿って容易に誘導される。好ましくは、角度θ1は0°~60°、より好ましくは、0°~45°、更により好ましくは、0°~30°である。
好ましくは、開封方向Tに沿った開封仮想直線12と、傾斜内縁5の開封終端側の終端5cにおける傾斜内縁5の接線との成す角度θ2は、10°~50°である。
包装袋1を開封する際には、易開封部10が形成された開封始端側シール部2から収納部3を通り開封終端側シール部4まで開封される。
具体的には、まず、易開封部10よりも上側の部分を手指で開封終端側シール部4に向かって引っ張ることにより、易開封部10から開封始端側シール部2が破断する。そして、易開封部10よりも上側の部分が破断片となる。
次いで、表破断線10aが、傾斜内縁5上の点A2で、傾斜内縁5に沿って進んできた裏破断線10bと合流する。さらに、点A2から破断線10cが終端側シール部4を進み、破断片が切り離される。
このとき、曲線区間51を直径118mm~186mmの内接円の円弧とすることで、表裏ずれが発生しても表破断線10a又は裏破断線10bのいずれかが必ず傾斜内縁5の曲線区間51上に到達するため、破断線が傾斜内縁5に沿って容易に誘導されるようになる。
図3に、本発明の第2実施形態に係る包装袋の正面図を示す。本実施形態の包装袋は、開封終端側シール部40の傾斜内縁50の配置及び形状を除き、第1実施形態の包装袋1と同一の鋼製を有する。このため、第1実施形態の包装袋1と同一の構成要素に、同一の符号を付し、それらの詳細な説明を省略する。
傾斜内縁50が包装袋の外縁に向かって凸状に湾曲した第1の曲線区間53を有するため、開封終端側シール部4に傾斜内縁50を設けることによる包装袋の容量の減少が抑制される。
第1の曲線区間53を設けたことにより、破断線が開封仮想直線12よりも上側にずれた場合であっても、傾斜内縁5上の破断線の到達点における破断線と傾斜内縁50との成す角度が小さくなる。その結果、図6に示した直線状の傾斜内縁105よりも、破断線が傾斜内縁50に沿いやすくなる。
第1の直線区間54を設けたことにより、第1の曲線区間53を端部5eよりも先に延ばした場合よりも、破断線を開封終端側へ誘導することができる。
また、第2の曲線区間55の円弧は、第1の曲線区間53の円弧の曲率半径よりも小さい曲率半径を有している。
第2の曲線区間55を設けたことにより、傾斜内縁50が、開封仮想直線12よりも図面下側まで延びるので、破断線が開封仮想直線12よりも下側にずれた場合にも、破断線が傾斜内縁50に到達する可能性を高くすることができる。
第2の直線区間56を設けたことにより、第2の曲線区間55の円弧を端部5gよりも先に延ばした場合よりも、特に、傾斜内縁50の終端5h近くで、傾斜内縁50の接線方向と開封方向との成す角度が大きくなることが回避される。その結果、包装袋を開封始端側シール部2から収納部3を通り開封終端側シール部4まで開封するときに、引っ掛かりを感じることなく破断片を一気に切り離すことができる。
なお、開封仮想直線12は、通常、対称軸線11と直交する。
1a 表フィルム
1b 裏フィルム
2 開封始端側シール部
3 収納部
4 開封終端側シール部
5,50 傾斜内縁
51,53,55 曲線区間
52、54、56 直線区間
6 トップシール部
6a トップシール部の下縁
10 易開封部
11 対称軸線
12 開封仮想直線
10a 表フィルムの破断線(表破断線)
10b 裏フィルムの破断線(裏破断線)
10c 開封終端側シール部の破断線
Claims (3)
- 易開封部が形成された開封始端側シール部から収納部を通り開封終端側シール部まで開封される包装袋であって、
前記開封終端側シール部は、前記易開封部から開封方向に延びる開封仮想直線と斜めに交差する傾斜内縁を有し、
前記傾斜内縁は、前記包装袋の外縁に向かって凸状に湾曲した曲線区間と、前記曲線区間の開封終端側の端部に連続した直線区間とを有し、
前記傾斜内縁の開封始端側の始端は前記曲線区間の始端であって、前記曲線区間の少なくとも一部分は前記開封仮想直線よりも上側に配置されており、
前記傾斜内縁の開封終端側の終端は直線区間の終端であって、前記直線区間の少なくとも一部分は前記開封仮想直線よりも下側に配置されている
ことを特徴とする、包装袋。 - 前記易開封部と前記傾斜内縁の開封始端側の始端とを結ぶ直線と、前記始端における前記傾斜内縁の接線との成す角度が、0°~60°である
ことを特徴とする、請求項1記載の包装袋。 - 前記開封仮想直線と、前記傾斜内縁の開封終端側の終端における前記傾斜内縁の接線との成す角度が、10°~50°である
ことを特徴とする、請求項1又は2に記載の包装袋。
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