JP5340577B2 - 包装袋 - Google Patents

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Description

本発明は、開封性の容易化を図った包装袋に関する。
この種の包装袋に関する先行技術として、合掌シール部から袋本体を引き裂いて開口させるピロータイプの易開封性包装袋が知られている(例えば、特許文献1参照。)。この易開封性包装袋は、上下いずれか一方のエンドシール部に近い合掌シール部の側端に切込が形成されるとともに、この切込からエンドシール部の方向に斜めに広がる切目線が形成された構成である。特に、先行技術の袋本体は積層フィルムで構成されており、切目線は炭酸ガスレーザの照射によって積層フィルムの1層にミシン目状に形成されている。
先行技術の易開封性包装袋によれば、合掌シール部の切込の箇所から切目線に沿って積層フィルムを引き裂くことにより、袋本体の背面側で簡単に開口を形成することができるので、容易に内容物を取り出すことができると考えられる。
特開2001−31114号公報(第2頁、図1、図2)
しかしながら、先行技術の易開封性包装袋は、その包材として炭酸ガスレーザ吸収層を有した積層フィルムを使用する必要があり、包材の種類が限定されるばかりか、その材料が比較的高価なものになってしまう。加えて、実際の製袋過程では積層フィルム内の1層だけに切目線を形成するという複雑な加工技術を必要とするため、さらに製造コストの上昇が重なってしまう。
また、先行技術は開封の容易化に拘泥するあまり、開封した後で包装袋を使用する際の利便性を向上する観点に欠けている。例えば、内容物がコーヒー豆等の粉粒体であったり、スナック菓子類や小分けされた個装品等であったりする場合、開封した後の包装袋を仮に再封止(リクローズ)しておいたり、中身を少しずつ取り出しながら使用したりすることがある。これらの場合、開封時に包材を単に引き裂いただけでは包装袋の口が開きっぱなしになるため、これを再封止しようとしても容易ではない。また、スナック菓子類では中身を少しずつ取り出しやすくするため、包装袋の口を開いたままの姿勢で保持する必要があるが、包材を単に引き裂いて口を開いただけでは姿勢が不安定であるため、あまり使用に利便であるとはいえない。
そこで本発明は、単純な加工だけで開封性を容易化することができる包装袋の提供を課題とする。また本発明は、開封後の利便性をも備えた包装袋を提供しようとするものである。
本発明は、以下の手段により課題を解決する。
第1に本発明の包装袋は、フィルム状の包材を袋状に成形した袋本体と、この袋本体の縦方向に包材の合わせ目を合掌シールして形成された縦シール部と、縦シール部とほぼ直交して袋本体の周方向に延び、包材の一部を襞状に折り重ねた状態で少なくともその重なり合った根本部分が互いにシールして形成されることで、袋本体の開封時に根本部分に沿う方向に包材の破断の進行を誘導する開封誘導部と、縦シール部に開封誘導部の根本部分から先端とは反対側の位置に形成され、袋本体の開封時に縦シール部をその横断方向に引き裂き可能とすることで、縦シール部の裂け目を開封誘導部の根本部分に到達させる切れ目と、袋本体の両側縁部で折り重なった状態の包材を少なくとも開封誘導部を含む範囲にわたってシールすることで形成され、袋本体の開封時に開封誘導部に沿って進行する包材の破断を制止する開封制止部とを備えた構成である。
本発明の包装袋によれば、開封時に切れ目から縦シール部が引き裂かれると、その裂け目が開封誘導部の根本部分の近傍に到達し、そこから開封誘導部に沿って包材の裂け目が形成されていく。この結果、開封後の切り口が歪(いびつ)にならず、外観上も美麗な開封形態を得ることができる。また開封誘導部は、包材を折り重ねてシールしただけの簡易な構成であるため、特殊な種類の材料や複雑な加工技術を用いる必要はない。
さらに、本発明の包装袋によれば、開封時の包材の破断が開封制止部で食い止められるため、縦方向でみて袋本体の一部が切り離されてしまうことがない。この場合でも、開封後の切り口は両側の開封制止部の内側に形成されているため、この切り口を通じて内容物の取り出しを容易に行うことができる。
一方、開封後も袋本体の一部が切り離されずに残っていれば、例えば切り口の所で袋本体を折り返したり、切り口に袋本体の一部を挿入したりすることで袋本体を再封止することができる。これにより、内容物を少しずつ消費しながら包装袋を使用する際の利便性を向上することができる。
また開封制止部は、開封誘導部の両端位置にて、それぞれ袋本体の両側縁から中央に向かって先細となり、その先端が開封誘導部の根本部分上に位置する略三角形状の範囲をシールすることで形成されていることが好ましい。より詳細には、開封制止部(12)は、開封誘導部(8)の両端にて、それぞれ根本部分(8a)を挟んで縦方向の両側に拡がる袋本体(2)の両側縁を底辺とし、この底辺から袋本体(2)の中央方向に所定間隔をおいた位置で根本部分(8a)上の1箇所を頂点とする三角形(好ましくは二等辺三角形)状の範囲である。
上記のように開封制止部を三角形状とすることで、開封後に袋本体を再封止する際の利便性を向上することができる。具体的には、袋本体を開封した後、その切り口の所(開封誘導部の根本部分)から、縦シールが形成されている側を谷にして袋本体を折り畳むと、開封制止部は、開封誘導部の両端位置でその根本部分を境にして折り畳まれた状態にある。上記のように開封制止部における元の三角形の頂点が根本部分の上にあれば、このとき三角形は、ちょうど頂点の位置で半分に折り畳まれた状態にある。この状態から、三角形における斜辺の位置でそれぞれ開封制止部を袋本体の外面に向けて斜め(三角)に折り込むと、開封誘導部の両端部も一緒に斜めに折り込まれる。この状態で、縦シール部が形成されていない側から開封誘導部を根本部分で反転させるようにして折り返すと、最初に袋本体を折り曲げた所に開封誘導部が被さったようになるので、強固に袋本体を再封止することができる。この場合、内容物が残存していてもこぼれにくくなるので、それだけ包装袋の利便性が向上する。
ここで、本発明とは別の解決手段として、以下に第2の包装袋を開示する。すなわち第2包装袋は、フィルム状の包材を袋状に成形した袋本体と、この袋本体の縦方向に包材の合わせ目を合掌シールして形成された縦シール部と、袋本体の縦方向でみた両端部にて包材を所定の幅で縦シール部とほぼ直交する方向にシールして形成された横シール部と、縦シール部とほぼ直交して袋本体の周方向に延び、包材の一部を横シール部の幅よりも広い幅を有する襞状に折り重ねた状態で少なくともその重なり合った根本部分が互いにシールして形成された開封誘導部と、開封誘導部と縦シール部とが互いに交差する範囲内に形成され、袋本体の開封時に開封誘導部を介して縦シール部の把持を可能とする把持領域と、縦シール部に開封誘導部から所定間隔をおいた位置に形成され、袋本体の開封時に縦シール部をその横断方向に引き裂き可能とする切れ目とを備えた構成である。
2の包装袋についても、開封時に切れ目から縦シール部が引き裂かれると、その裂け目が開封誘導部の根本部分の近傍に到達し、そこから開封誘導部に沿って包材の裂け目が形成されていく。この結果、開封後の切り口が歪にならず、外観上も美麗な開封形態を得ることができる。また開封誘導部は、包材を折り重ねてシールしただけの簡易な構成であるため、特殊な種類の材料や複雑な加工技術を用いる必要はない。
加えて第2の包装袋では、開封誘導部の幅が横シール部の幅よりも広くなっており、この広い幅を利用して、縦シール部と開封誘導部とが交差する箇所に把持領域が形成されている。開封誘導部は縦シール部の外面に重なって形成されていることから、包装袋の使用者(開封者)が把持領域を把持すると、開封誘導部を介して縦シール部を一緒に把持することができる。この状態で使用者(開封者)によって縦シール部が引っ張られると、開封誘導部も一緒に引っ張られるため、包材の破断を開封誘導部に沿ってスムーズに進行させることができる。したがって、包材の破断が開封誘導部を超えて進行してしまうことがなく、最後まで美麗に切り口を形成することができる。
また第2の包装袋は、その使用時の利便性を以下のように向上することができる。すなわち、その開封時に袋本体の一部を切り離して使用する場合、切り口の周囲に広幅の開封誘導部が襞状に残存していることから、この開封誘導部を袋本体の再封止に使用することができる。例えば、切り口を平たく閉じた状態で袋本体の片面側に位置する開封誘導部を反対面側に折り返し、この折り返した開封誘導部を切り口に被せることで、袋本体を再封止することができる。この場合、開封後の袋本体を強固に再封止しておくことができるので、使用者が包装袋を持ち歩いたとしても、その内容物がこぼれ落ちにくくなる。
なお、第2の包装袋に第1の包装袋の「開封制止部」の構成を組み合わせてもよい。この場合、開封時に袋本体を切り離すのではなく、第1の包装袋と同様の開封形態を実現することができ、その再封止の形態も第1の包装袋と同様にすることができる。
次に、本発明として開示する第3の包装袋は、フィルム状の包材を袋状に成形した袋本体と、この袋本体の縦方向に包材の合わせ目を合掌シールして形成された縦シール部と、袋本体の縦方向に間隔をおいた複数の箇所に配置されてそれぞれ縦シール部とほぼ直交して袋本体の周方向に延び、かつ、包材の一部を襞状に折り重ねた状態で少なくともそれぞれの重なり合った根本部分が互いにシールして形成された複数の開封誘導部と、縦シール部に個々の開封誘導部からそれぞれ所定間隔をおいた複数の位置に形成され、それぞれの位置で袋本体の開封時に縦シール部をその横断方向に引き裂き可能とする複数の切れ目とを備えた構成である。
第3の包装袋によれば、複数の箇所に開封誘導部と切れ目がセットで形成されているため、使用者(開封者)は、いずれか1箇所の開封誘導部と切れ目を用いて開封動作を行うことができる。この場合も同様に、開封時にいずれか1箇所の切れ目から縦シール部が引き裂かれると、その裂け目が開封誘導部の根本部分の近傍に到達し、そこから開封誘導部に沿って包材の裂け目が形成されていく。この結果、開封後の切り口が歪にならず、外観上も美麗な開封形態を得ることができる。また開封誘導部は、包材を折り重ねてシールしただけの簡易な構成であるため、特殊な種類の材料や複雑な加工技術を用いる必要はない。
また、既に1箇所で袋本体が開封された後であっても、その他の箇所に形成されている開封誘導部と切れ目を用いれば、袋本体に別の切り口を形成することができる。すなわち、開封誘導部が複数の箇所に形成されているため、それぞれの位置で袋本体を切り離すことにより、段階的に切り口を袋本体の底に近付けていくことができる。このため、内容物の残量に合わせて切り口の位置を段階的に変更していけば、その都度、内容物を取り出しやすくすることができる。
さらに第3の包装袋は、1箇所で袋本体を開封した後であっても、その他の箇所に形成されている開封誘導部を用いることで、袋本体の再封止を実現することができる。例えば、切り口を平たくつぶした状態で、これよりも下方の位置(他の開封誘導部より上方)で縦シール部が形成されていない側へ袋本体を折り曲げ、さらに、揃えた切り口部分を巻き込むように上方へ折り返して開封誘導部と袋本体表面との間に差し込む。この場合、縦シール部に邪魔されることなく切り口部分を差し込むことができ、容易に袋本体の再封止を行うことができる。
本発明において、第3の包装袋の「開封誘導部」を第2の包装袋の「開封誘導部」と同一の構成として、さらに第2の包装袋の「横シール部」と、「把持領域」とを備えてもよい。この場合、複数の箇所で袋本体を切り離しつつ、第2の包装袋と同様に再封止の形態を実現することができる。
本発明の第4の包装袋は、フィルム状の包材を袋状に成形した袋本体と、この袋本体の縦方向に包材の合わせ目を合掌シールして形成された縦シール部と、袋本体の縦方向でみた両端部にて包材を縦シール部とほぼ直交する方向にシールして形成された一対の横シール部と、袋本体の縦方向でみて横シール部のいずれか一方に近接した位置で縦シール部とほぼ直交して袋本体の周方向に延び、包材の一部を襞状に折り重ねた状態で少なくともその重なり合った根本部分が互いにシールして形成されることで、袋本体の開封時に根本部分に沿う方向に包材の破断の進行を誘導する開封誘導部と、縦シール部に開封誘導部の根本部分から先端とは反対側の位置に形成され、袋本体の開封時に縦シール部をその横断方向に引き裂き可能とすることで、縦シール部の裂け目を開封誘導部の根本部分に到達させる切れ目と、袋本体の縦方向でみて開封誘導部とその近接する横シール部との間に所定の幅を確保して形成され、袋本体の開封時に開封誘導部に沿って包材の破断を進行させる破断進行帯とを備えた構成である。
第4の包装袋においても同様に、開封時に切れ目から縦シール部が引き裂かれると、その裂け目が開封誘導部の根本部分の近傍に到達し、そこから開封誘導部に沿って包材の裂け目が形成されていく。この結果、開封後の切り口が歪にならず、外観上も美麗な開封形態を得ることができる。また開封誘導部は、包材を折り重ねてシールしただけの簡易な構成であるため、特殊な種類の材料や複雑な加工技術を用いる必要はない。
その上で第4の包装袋によれば、開封時に破断進行帯の領域内だけで包材の破断を進行させることができるため、袋本体の切り口が開封誘導部から大きくずれてしまうことがなく、容易に美麗な開封形態を得ることができる。
第4の包装袋において、開封誘導部は、袋本体の縦方向でみて横シール部の端から3mm〜5mmの間隔をおいた位置に根本部分が位置しており、破断進行帯は、横シール部の端から開封誘導部の根本部分までの間隔に相当する幅を有するものである。
例えば、一般的な縦型製袋充填機を用いて第4の包装袋を製袋する場合、予め開封誘導部が形成された包材を充填チューブの外面に沿って筒状に成形し、その合わせ目を合掌シールした後に横シール部を形成する。このとき、横シール部の位置が開封誘導部から3mm以上離れていれば、横シーラの構造上、問題なく横シール部を形成することができる。
また、破断進行帯としての幅が最大で5mm程度であれば、開封誘導部からの切り口のずれが5mm以内で収まるため、見た目上も美麗な切り口を形成することができる。
なお本発明において、第4の包装袋に第1の包装袋の「開封制止部」の構成を組み合わせてもよい。あるいは、第4の包装袋に第2の包装袋の「開封誘導部」、「横シール」及び「把持領域」の構成を組み合わせてもよい。
本発明の第2から第4の包装袋において、上記の袋本体は、その幅方向でみて両側縁部にガセットが形成されており、開封誘導部は、ガセットを含む袋本体の全周にわたって形成されていてもよい。
この場合、両側縁部のガセットを拡げることで袋本体の胴回りが角筒状に膨らみ、それだけ内容物を効率よく収容することができる。一方、開封時に袋本体の一部を切り離すと、その切り口の周囲に比較的幅の広い開封誘導部が残存した状態となる。このとき、開封誘導部は包材を折り重ねて襞状に形成されたものであるため、切り口の周縁部分の包材は、開封誘導部によって3枚重ねに補強された状態となっている。また開封誘導部は、少なくともその根本部分がシールされているため、その分、切り口の周縁部分の補強が強化されている。このため、袋本体を開封した後も切り口を自然に開いた状態で保持しやすくなり、これに伴って袋本体の形態を角筒状のままで安定させることができる。また、開封後も袋本体が自立しやすくなるので、その使用時の利便性を大幅に向上することができる。
本発明の包装袋は、特に弱め線や開封テープ等を用いなくても、簡単な構成だけで開封の容易性を実現することができる。また、開封時の切り口を縦シール部の横断方向に安定して形成することができるので、外観上も美麗な開封形態を得ることができる。また本発明の包装袋は開封後の使用においても利便であり、工業製品としての実用性や使用価値を大きく向上することができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、「第2実施形態」については、本発明とは別の解決手段である「第2の包装袋」に対応するものとして図面とともに開示した。
〔第1実施形態〕
図1は、第1実施形態の包装袋1を示す斜視図である。図1中(A)は包装袋1の表面を示したものであり、図1中(B)は包装袋1の裏面を示したものである。
包装袋1は、例えば縦ピロー型の袋本体2を有している。この袋本体2は、例えばその製袋過程で長尺なフィルム状の包材を充填チューブの外面に沿って筒状に成形し、包材を長手方向に繰り出しながら両側縁部の合わせ目を合掌シールした後、充填チューブを通じて内容物(被包装物)を充填した状態で、その上下の両端をそれぞれエンドシール及び切断することで形成されている。使用する包材には、例えば袋本体2の内面に位置する片面に熱溶着性のシーラント層を有したフィルムが適しており、袋本体2の外面には印刷面(意匠面)とそのコーティング層が向けられている。この製袋過程で、袋本体2の背面には縦方向に延びる縦シール部4が形成され、その上下端部には一対の横シール部6が形成される。なお、縦シール部4は包材の合わせ目を合掌シールした形態(いわゆるフィンシール)であるため、袋本体2の外面から剥離することができる。
また袋本体2には、その胴回りを1周するようにして開封誘導部8が形成されている。この開封誘導部8は、例えば袋本体2の製袋過程のうち、充填チューブの外面に包材を沿わせる前の位置で包材をその全幅にわたって折り重ね(又は折り曲げ)、その重ね合わせ部分を全体的にヒートシールすることで襞(タック)状に形成されている。このとき襞状に折れた部分(開封誘導部8となる予定の部分)は、その根本部分8aから包材の繰出方向でみて下流側に先端を向けた状態に折り込まれる。このため袋本体2の製袋が完了すると、開封誘導部8は袋本体2の外面に密着するようにして根本部分8aから折り込まれているが、縦シール部4と同様に、袋本体2の外面からは剥離可能な状態にある。また開封誘導部8は、縦シール部4に対してほぼ直交する方向に延びている。なお開封誘導部8は、少なくともその根本部分8aがヒートシールされていれば足り、その重ね合わせ部分が全体的にシールされていなくてもよい。
上記の縦シール部4には、開封用の切れ目10が形成されている。この切れ目10は、袋本体2の開封時に縦シール部4をその横断方向に引き裂き可能とするものである。なお、切れ目10は縦シール部4の長手方向でみて、開封誘導部8から上方(根本部分8aから先端とは反対側)へ僅かに間隔(例えば数mm程度)をおいた位置に形成されている。ここでは切れ目10がV字形状(又はU字形状)のノッチとして描かれているが、切れ目10は単に切込線だけで形成されていてもよい。
また袋本体2の幅方向でみて、その両側縁部にはそれぞれ開封制止部12が形成されている。この開封制止部12は、袋本体2の両側縁部で折り重なった状態の包材を互いにヒートシールすることで形成されている。図1に示される例では、上側の横シール部6から開封誘導部8までの間で開封制止部12が形成されているが、開封誘導部8を超えてさらに下方にまで開封制止部12が延びていてもよい。なお、開封制止部12は少なくとも開封誘導部8を含む領域に形成されていれば足り、必ずしも上側の横シール部6にまで達している必要はない。
図2は、開封制止部12を含む袋本体2の構造を示す断面図(図1中のII−II断面)である。上記のように、開封制止部12は上側の横シール部6から開封誘導部8までの間で包材をシールすることにより形成されている。図2に示される断面から明らかなように、袋本体2の外面に対して開封誘導部8が重なっている部分についても、袋本体2の内側では包材同士がシールされている。
〔開封時〕
次に図3は、第1実施形態の包装袋1について、その袋本体2が開封された状態を示す斜視図である。第1実施形態では、例えば以下の手順で袋本体2を開封することができる。
(1)包装袋1の使用者は、切れ目10を挟んで縦シール部4の上下二箇所の適当な位置をそれぞれ片方の手で把持する。
(2)この状態から、使用者は両手を引き離すようにして力を加え、切れ目10から縦シール部4をその横断方向に引き裂いていく。縦シール部4が引き裂かれると、その裂け目は開封誘導部8の根本部分8aの近傍に到達する。
(3)開封誘導部8は少なくもとその根本部分8aがヒートシールされており、通常、シールの剥離に要する力の大きさは、包材を引き裂くのに要する力の大きさを上回っている。したがって、使用者がさらに両手を引き離すようにして力を加えると、開封誘導部8のシールが剥離するより先に包材が引き裂かれ、この後、包材の裂け目は開封誘導部8の根本部分8aに沿ってスムーズに進行していく。
(4)使用者のさらなる引き裂き動作に伴い、包材の破断は縦シール部4を中心として袋本体2の両側縁部に向かってそれぞれ進行していく。
(5)やがて包材の破断が両側縁部に達すると、今度は開封制止部12のシールの剥離に要する力の大きさが包材を引き裂くのに要する力の大きさを上回る。このため、それまでと同程度の力で使用者が引き裂き動作を続けようとしても、開封制止部12でシールの剥離には至らなくなり、そこで包材の破断の進行が制止されることになる。
上記のように第1実施形態の包装袋1によれば、使用者が包材を引き裂くのに必要な力を加えるだけで容易に開封作業を行うことができる。特に、横シール部6を剥離させる程度の大きな力を必要としないことから、誰でも容易に開封作業を行うことができる。また、開封過程で包材の裂け目が開封誘導部8に沿ってスムーズに進行していくため、その切り口が不用意に蛇行することなく、見た目上も美麗な開封形態となる。
さらに第1実施形態の包装袋1は、開封時にできる切り口を開封制止部12で食い止めることができる。このとき開封制止部12は包材をシールして形成されているため、切り口は袋本体2の幅一杯にまで拡がらず、開封制止部12の内側で止まっている。このため、袋本体2の切り口がばたついたり、不用意に開きっぱなしになったりするのを抑えることができる。
〔再封止形態1〕
第1実施形態の包装袋1は、その袋本体2のうち開封誘導部8から上方の部分が切り離されてしまうことがないことから、例えば以下のような再封止(リクローズ)形態を実現することができる。
図4は、包装袋1の再封止形態1を示す斜視図である。以下、再封止の手順について説明する。
図4中(A):包装袋1の開封後、未だ中身(例えば個装品)が残っている状態で、袋本体2の下半分を上方へ向けて折り返す。このとき、折り返した所よりも上方に中身を留まらせておく。
図4中(B):折り返した下半分のうち、その下端部分を切り口から上方へ差し込む。このとき、下端部分の両側縁部を折りたたみ、切り口の幅に合わせて下端部分の幅を狭めることが好ましい。切り口に差し込んだ部分は、袋本体2のうち開封誘導部8よりも上方の部位に収容された状態で仮止めされるので、この状態で袋本体2の再封止を実現することができる。このような再封止形態1は、内容物の残りが僅かになった場合に適している。
〔再封止形態2〕
次に図5は、包装袋1の再封止形態2を示す斜視図である。この場合、以下の手順で再封止を行うことができる。
図5中(A):包装袋1の開封後、未だ中身(例えば個装品)が残っている状態で、袋本体2のうち開封誘導部8から上方の部分を下方へ向けて折り返す。このとき、折り返す方向は袋本体2の裏面(縦シール部4が形成されている面)である。
図5中(B):袋本体2の上部分を折り返すと、ちょうど開封誘導部8の根本部分8aが天辺に位置する。この状態で、袋本体2の表面側に位置していた開封誘導部8をその根本部分8aから反転させるようにして折り返し(開封誘導部8の両端を少し内側へねじるようにするとよい)、天辺に被せてしまう。こうすると、袋本体2の上部分は、その折り目の位置に開封誘導部8が被さった状態で仮止めされるので、この状態で袋本体2の再封止を実現することができる。このような再封止形態2は、ある程度の内容物が残存している場合に適している。
〔再封止形態3〕
次に図6は、包装袋1の再封止形態3を示す部分的な斜視図である。この再封止形態3は、開封制止部12を三角形状にシールすることで実現することができる。先ず、開封制止部12の形態について説明する。
図6中(A):ここでは、袋本体2の右側縁部が部分的に示されている。開封制止部12は、開封誘導部8の両端位置でそれぞれ袋本体2の両側縁から中央に向かって先細となる三角形状の範囲をヒートシールすることで形成されている。ここでいう三角形の先端は、開封誘導部8の根本部分8a上に位置している。また三角形は、例えば直角二等辺三角形であることが好ましい。なお、このような開封制止部12が袋本体2に形成されている場合、開封したときの切り口は三角形の頂点の位置までで制止されるが、特に内容物の取り出しには問題とならない。
ここから再封止を行うには、上記の再封止形態2と同様の手順で、先ず袋本体2の上部分を折り返す。折り返した状態は特に図示していないが、このとき開封制止部12は、開封誘導部8の根本部分8aを境にして、ちょうど半分に折り畳まれた状態となっている。
図6中(B):この状態から、開封制止部12を三角形の斜辺の位置で斜め(三角)に折り込むと、図示のように開封誘導部8の両端部も一緒になって斜めに折り込まれる。この後は、上記の再封止形態2の手順と同様に、袋本体2の表面側に位置していた開封誘導部8をその根本部分8aから反転させるようにして折り返し、同じく天辺に被せれば、袋本体2の再封止を実現することができる。このような再封止形態3では、先に開封誘導部8の両端部が斜めに折り込まれているため、開封誘導部8を折り返す際、両端部を強くねじる必要がなく、それだけ容易に再封止を行うことができる。
以上のように第1実施形態の包装袋1は開封性が容易である上、その開封後の利便性が高い。
〔第2実施形態〕
図7は、第2実施形態の包装袋20を示す斜視図である。図7中(A)は包装袋20の表面を示したものであり、図7中(B)は包装袋20の裏面を示したものである。
第2実施形態の包装袋20は、開封誘導部28の構成が第1実施形態と異なっている。その他の構成は第1実施形態の包装袋1と同じであるため、図中で共通する構成については第1実施形態と同一の符号を付し、その重複した説明を省略するものとする。以下、開封誘導部28の構成を中心として説明する。
第2実施形態において開封誘導部28は、その幅(図中の符号W)が例えば20mm〜40mm程度に設定されている。この幅(W)は、例えば一般的なピロー型包装における横シール部6の幅に比較して充分に広い。
第1実施形態と同様に、開封誘導部28は少なくともその根本部分28aがヒートシールされていれば足り、その重ね合わせ部分が全体的にシールされていなくてもよい。この例では、根本部分28aから幅(W)の約3分の1〜2分の1程度までの範囲(図中ハッチングを付した部分)にシール領域28bが形成されている。
さらに開封誘導部28には、縦シール部4と交差する範囲内に把持領域28c(図中ハッチングを付した部分)が形成されている。この把持領域28cは、開封時に使用者が開封誘導部28を介して縦シール部4を把持可能とする。このため上記の幅(W)は、使用者による把持が充分に可能であることを考慮して適正な値に設定されている必要がある。
図8は、袋本体2のうち開封誘導部28と縦シール部4とが交差する箇所の構造を示す断面図(図7中のVIII−VIII断面)である。図8に示される断面でみて、上記のシール領域28bは開封誘導部28の幅全域に拡がっておらず、シール領域28bから先端寄りの部分は、単に折り重ね部分となっている。ただし、上記のように開封誘導部28の幅が広く設定されていることから、使用者は開封誘導部28と縦シール部4とが交差する箇所で、把持領域28cを介して縦シール部4を把持することが可能である。
〔開封時〕
図9は、第2実施形態の包装袋20について、その袋本体2の開封時と再封止時の形態をそれぞれ示す斜視図である。第2実施形態では、例えば以下の手順で袋本体2を開封することができる。
(1)まず包装袋20の使用者は、切れ目10を挟んで縦シール部4の上下二箇所をそれぞれ片方の手で把持する。このとき、上記のように開封誘導部28の幅が充分に広く設定されていることから、使用者は切れ目10の下方位置で把持領域28cを自然に把持することができる。
(2)この状態から、使用者は両手を引き離すようにして力を加え、切れ目10から縦シール部4をその横断方向に引き裂いていく。縦シール部4が引き裂かれると、その裂け目は開封誘導部28の根本部分28aの近傍に到達する。
(3)第1実施形態と同様に、開封誘導部28は少なくもとその根本部分28aがヒートシールされており、このシールの剥離に要する力の大きさは、包材を引き裂くのに要する力の大きさを上回っている。したがって、使用者がさらに両手を引き離すようにして力を加えると、開封誘導部28のシールが剥離するより先に包材が引き裂かれる。さらにこのとき、使用者は開封誘導部28を介して縦シール部4を一緒に把持しているため、開封誘導部28を超えて包材が引き裂かれてしまうことはない。したがって、この後は包材の裂け目を開封誘導部28の根本部分28aに沿ってスムーズに進行させることができる。
(4)使用者のさらなる引き裂き動作に伴い、包材の破断は縦シール部4を中心として袋本体2の両側縁部に向かってそれぞれ進行していく。なお使用者は、包材の破断が包装袋2の両側端に達したところで開封作業を終了してもよいが、さらに開封作業を続ける場合は、以下の手順を実行すればよい。
(5)すなわち、図9中(A)に示されているように、袋本体2の裏側で包材の破断が両側端に達した後、表側でも開封誘導部28に沿って包材を引き裂くと、開封誘導部28よりも上方の部分を切り取ることができる。この場合、袋本体2の切り口を大きく開くことができるため、内容物を取り出しやすくなる。
上記のように第2実施形態の包装袋20によれば、第1実施形態と同様に、使用者が包材を引き裂くのに必要な力を加えるだけで容易に開封作業を行うことができる。また、横シール部6を剥離させる程度の大きな力を必要としないことから、誰でも容易に開封作業を行うことができる。また、開封過程で包材の裂け目が開封誘導部28に沿ってスムーズに進行していくため、その切り口が不用意に蛇行することなく、見た目上も美麗な開封形態となる。
通常、袋全体がある程度の大きなサイズになると、第1実施形態の場合は使用者が開封誘導部8よりも下方の箇所で縦シール部4を把持する傾向にある。この場合、使用者の開封動作のやり方が極端に不適切であると、開封誘導部8を超えて包材が引き裂かれてしまい、切り口が歪になってしまう可能性がある。
これに対し第2実施形態では、予め開封誘導部28の幅が充分に広く設定されているため、ごく自然に使用者が把持領域28cを把持しやすい。これにより、開封誘導部28を超えて包材が引き裂かれるのを確実に防止し、その切り口を美麗にすることができる。
また第2実施形態の包装袋20は、充分に広い幅の開封誘導部28を利用して、例えば以下のような再封止(リクローズ)形態を実現することができる。
〔再封止形態〕
図10は、図9に続く再封止の手順を示す斜視図である。以下、図9及び図10を参照して再封止の手順について説明する。
図9中(A):上記のように、袋本体2のうち開封誘導部28よりも上方の部分を切り取ると、切り口の周りに幅広の開封誘導部28が残存した状態となる。
図9中(B):例えば、未だ内容物が残っている状態で切り口を平たくつぶし、袋本体2の幅方向でみて両側の上隅部分を開封誘導部28ごと斜めに折り返す。このとき折り返す方向は、袋本体2の裏面(縦シール部4が形成されている面)である。また、縦方向でみて折り返す範囲は、開封誘導部28の幅程度とする。
図10中(C):袋本体2の上隅部分を斜めに折り返すと、その分、切り口の幅が狭くなる。この状態で、袋本体2の表面に位置していた開封誘導部28をその根本部分28aから反転させるようにして折り返すと、幅が狭くなった切り口に対して開封誘導部28を容易に被せることができる。
図10中(D):折り返した開封誘導部28の形を整えると、袋本体2の切り口が開封誘導部28の折り返しによってキャップされた状態になり、袋本体2の再封止を強固なものとすることができる。
〔第2実施形態の変形〕
特に図示していないが、第1実施形態で挙げた開封制止部12を第2実施形態に導入してもよい。この場合、第1実施形態と同様の再封止形態を実現することができる。
〔第3実施形態〕
図11は、第3実施形態の包装袋40を示す斜視図である。図11中(A)は包装袋40の表面を示したものであり、図11中(B)は包装袋40の裏面を示したものである。
第3実施形態の包装袋40は、複数の開封誘導部8を有する点が第1実施形態と異なっている。その他の構成は第1実施形態の包装袋1と同じであるため、図中で共通する構成については第1実施形態と同一の符号を付し、その重複した説明を省略するものとする。
すなわち、包装袋40には、その縦方向に間隔をおいて複数箇所(この例では2箇所)に開封誘導部8が形成されている。また縦シール部4には、個々の開封誘導部8に対応して複数(この例では2つ)の切れ目10が形成されている。
第3実施形態について、その袋本体2の開封作業は第1実施形態と同様に行うことができる。ただし、袋本体2に複数の開封誘導部8が形成されている特徴を利用して、以下の開封形態を実現することができる。
(1)使用者が最初に袋本体2を開封する場合、その縦方向でみて最も上段に位置する開封誘導部8から上方の部分を切り離し、袋本体2に切り口を形成する。この開封形態によれば、当初からフルに充填されている内容物(スナック菓子、個装品等)を上から順番に取り出しやすい。なお、この段階では下段に位置する開封誘導部8は残存している。
(2)残量が減っていくにしたがい、次第に切り口から内容物を取り出しにくくなってくると、使用者は、下段に位置する開封誘導部8から上方の部分を切り離し、最初より一段下がった位置に新たな切り口を形成する。この開封形態によれば、内容物が残り少なくなった状態でも、新たな切り口から内容物を容易に取り出すことができる。
〔第1,第2実施形態との組み合わせ〕
なお、図11には第1実施形態で挙げた開封誘導部8の形態が示されているが、これに代えて第2実施形態で挙げた開封誘導部28の形態を採用してもよいし、これらを混在させてもよい。また、開封誘導部8(28)を形成する総数は2段だけでなく、袋本体2のサイズや内容物の容量、種類等に応じて適宜に変更可能である。
〔再封止形態〕
なお、特に図示していないが、第3実施形態では、1箇所(例えば最上段)で袋本体2を開封した後であっても、その他の箇所(2段目以降)に形成されている開封誘導部8(28)を用いることで、以下のように袋本体2の再封止を実現することができる。
例えば、最初に最上段の開封誘導部8(28)の位置で開封したとすると、その切り口を平たくつぶした状態で、これよりも下方の位置(2段目以降開封誘導部8(28)より上方)で縦シール部4が形成されていない側へ袋本体2を折り曲げ、さらに、揃えた切り口部分を巻き込むように上方へ折り返して開封誘導部8(28)と袋本体2の表面との間に差し込む。この場合、縦シール部4に邪魔されることなく切り口部分を差し込むことができるので、容易に袋本体2の再封止を行うことができる。
〔第4実施形態〕
次に図12は、第4実施形態の包装袋50を示す斜視図である。図12中(A)は包装袋50の表面を示したものであり、図12中(B)は包装袋50の裏面を示したものである。
第4実施形態の包装袋50は、開封誘導部8が上側の横シール部6に近接して形成されている点が第1実施形態と異なっている。また第1実施形態の開封制止部12は、第4実施形態では設けられていない。さらに、開封誘導部8と横シール部6との間の領域は、単なる包材としての位置づけではなく、所定の機能を有する部位として構成されている。以下、第4実施形態の特徴について説明する。
先ず開封誘導部8は、上側の横シール部6から所定の間隔Cをおいた位置に形成されている。このとき間隔Cは、横シール部6の下端と開封誘導部8の根本部分8aとの距離に等しい。そして間隔Cは、例えば3mm〜5mm程度の範囲内で設定されている。この程度の間隔Cが確保されていれば、包装袋50の製袋過程で横シール部6を良好に形成することができる。
また、この間隔Cをもって横シール部6と開封誘導部8との間に確保されている領域は、この第4実施形態において破断進行帯30として形成されている。この破断進行帯30は、袋本体2の開封時に開封誘導部8に沿って包材の破断を進行させる部分として機能するものである。また切れ目10は、破断進行帯30の領域内に形成されていることが好ましい。
〔開封時〕
次に図13は、第4実施形態の包装袋50について、その袋本体2が開封された状態を示す斜視図である。第4実施形態では、例えば以下の手順で袋本体2を開封することができる。
(1)包装袋50の使用者は、切れ目10を挟んで縦シール部4の上下二箇所の適当な位置をそれぞれ片方の手で把持する。このとき、切れ目10が破断進行帯30の領域内に形成されているため、使用者は縦シール部4と横シール部6とが交差する箇所を自然に把持することができる。
(2)この状態から、使用者は両手を引き離すようにして力を加え、切れ目10から縦シール部4をその横断方向に引き裂いていく。縦シール部4が引き裂かれると、その裂け目は破断進行帯30の領域内で進行し、そして開封誘導部8の根本部分8aの近傍に到達する。
(3)使用者がさらに両手を引き離すようにして力を加えると、開封誘導部8のシールが剥離するより先に包材が引き裂かれ、この後、包材の裂け目は開封誘導部8の根本部分8aに沿って進行していく。たとえ、包材の裂け目が横シール部6に近寄って進行したとしても、そのヒートシールを剥離させるには至らないことから、裂け目が横シール部6を超えてしまうことはない。
第4実施形態の包装袋50によれば、第1実施形態と同様に使用者が包材を引き裂くのに必要な力を加えるだけで容易に開封作業を行うことができる。また、包材の破断は破断進行帯30の領域内のみで良好に進行するため、その開封誘導部8からのずれを最小限に抑えることができ、それによって美麗な開封形態を実現することができる。
〔他の実施形態との組み合わせ〕
特に図示していないが、第2実施形態で挙げた幅広タイプの開封誘導部28を第4実施形態に採用してもよい。また、第1実施形態で挙げた開封制止部12を第4実施形態に導入することもできる。この場合、開封制止部12を破断進行帯30の領域内に形成することで、袋本体2の両側縁部で包材の破断を停止させることができる。
また、第3実施形態で挙げた開封誘導部8,28を複数段に形成するという手法は、第4実施形態にも適用可能である。
〔第5実施形態〕
図14は、第5実施形態の包装袋31を示す斜視図である。なお図14には、袋本体32がその表面を手前に向けた状態で示されている。第5実施形態の包装袋31は、袋本体32の構成が第2実施形態と異なっている。その他の構成は第2実施形態の包装袋20と同じであるため、図中に第2実施形態と共通する構成には同一の符号を付し、その重複した説明を省略するものとする。以下、袋本体32の構成を中心として説明する。
袋本体32は、いわゆるガセット型の形態を有するものである。すなわち袋本体32は、その幅方向でみて両側縁部にそれぞれガセット(襠)32aが形成されている。このため開封誘導部28は、袋本体32の両側縁部ではそれぞれガセット32aに沿って折れ曲がった形態をなしている。なお図14には示されていないが、袋本体32の裏面には縦シール部とともに第2実施形態と同様の把持部が形成されている。
〔使用例〕
第5実施形態の包装袋31に関して、その開封作業は第2実施形態で述べたものと同じである。ただし第5実施形態の場合、ガセット型の袋本体32を活用して以下の使用例を実現することができる。
図15は、第5実施形態の包装袋31について、その袋本体32を開封した後の使用例を示す斜視図である。ガセット型の特徴は、内容物を充填した状態で袋本体32が角筒状に膨らみ、ある程度の容量を確保できるところにある。また袋本体32の下端部を平たく折りたたむことで、その底を角形(いわゆる角底)に成形することができる。
このとき、切り口の周囲には比較的幅広の開封誘導部28が形成されているため、切り口の周縁部は、包材を3枚に折り重ねて補強された状態となっている。さらに、切り口の端縁から下方には全周にわたってシール領域28bが形成されているため、その分、切り口周りの補強は一層強固になっている。これにより、開封後の袋本体32の切り口が自然に開いた状態で保持されやすくなる。また、切り口の形態が安定することから、これに伴って袋本体32の胴回りを角筒状に膨らませたときの形態も安定しやすくなる。加えて、袋本体32の下端部を角底に折りたたんだ形態でも安定しやすくなり、全体として内容物を収容したまま袋本体32を自立姿勢で保持することが容易になる。
したがって使用者は、図15に示されるように、開封した後の袋本体32を立たせておき、その切り口を通じて内容物(図示されていない)を容易に取り出すことができる。このため、包装袋31を容器としても使用可能となり、それだけ包装袋31の実用性や利便性を向上することができる。
〔他の実施形態との組み合わせ〕
第5実施形態で挙げたガセット型の袋本体は、第2実施形態だけでなく、第3,第4実施形態にも適用することができる。また、第3実施形態で挙げた開封誘導部8,28を複数段に形成するという手法は、第5実施形態にも適用可能である。
本発明は上述した実施形態に制約されることなく、種々に変形して実施することができる。例えば、包装袋のサイズや各部の寸法は、特に明示したものを除いて適宜に調整することができる。
第1実施形態の包装袋を示す斜視図である。 図1中、II−II線に沿う袋本体の断面図である。 第1実施形態の包装袋について、その袋本体が開封された状態を示す斜視図である。 包装袋の再封止形態1を示す斜視図である。 包装袋の再封止形態2を示す斜視図である。 包装袋の再封止形態3を示す部分的な斜視図である。 第2実施形態の包装袋を示す斜視図である。 図7中、VIII−VIII線に沿う断面図である。 第2実施形態の包装袋について、その袋本体の開封時と再封止時の形態をそれぞれ示す斜視図である。 第2実施形態の包装袋について、図9に続く再封止の手順を示す斜視図である。 第3実施形態の包装袋を示す斜視図である。 第4実施形態の包装袋を示す斜視図である。 第4実施形態の包装袋について、その袋本体が開封された状態を示す斜視図である。 第5実施形態の包装袋を示す斜視図である。 第5実施形態の包装袋について、その袋本体を開封した後の使用例を示す斜視図である。
符号の説明
1,20,31,40,50 包装袋
2,32 袋本体
4 縦シール部
6 横シール部
8,28 開封誘導部
8a,28a 根本部分
10 切れ目
12 開封制止部
28c 把持領域
30 破断進行帯

Claims (6)

  1. フィルム状の包材を袋状に成形した袋本体と、
    前記袋本体の縦方向に包材の合わせ目を合掌シールして形成された縦シール部と、
    前記縦シール部とほぼ直交して前記袋本体の周方向に延び、包材の一部を襞状に折り重ねた状態で少なくともその重なり合った根本部分が互いにシールして形成されることで、前記袋本体の開封時に前記根本部分に沿う方向に包材の破断の進行を誘導する開封誘導部と、
    前記縦シール部に前記開封誘導部の前記根本部分から先端とは反対側の位置に形成され、前記袋本体の開封時に前記縦シール部をその横断方向に引き裂き可能とすることで、前記縦シール部の裂け目を前記開封誘導部の前記根本部分に到達させる切れ目と、
    前記袋本体の両側縁部で折り重なった状態の包材を少なくとも前記開封誘導部を含む範囲にわたってシールすることで形成され、前記袋本体の開封時に前記開封誘導部に沿って進行する包材の破断を制止する開封制止部と
    を備えたことを特徴とする包装袋。
  2. 請求項1に記載の包装袋において、
    前記開封制止部は、
    前記開封誘導部の両端位置にて、それぞれ前記袋本体の両側縁から中央に向かって先細となり、その先端が前記開封誘導部の根本部分上に位置する略三角形状の範囲をシールすることで形成されていることを特徴とする包装袋。
  3. フィルム状の包材を袋状に成形した袋本体と、
    前記袋本体の縦方向に包材の合わせ目を合掌シールして形成された縦シール部と、
    前記袋本体の縦方向に間隔をおいた複数の箇所に配置されてそれぞれ前記縦シール部とほぼ直交して前記袋本体の周方向に延び、かつ、包材の一部を襞状に折り重ねた状態で少なくともそれぞれの重なり合った根本部分が互いにシールして形成されることで、前記袋本体の開封時にそれぞれの前記根本部分に沿う方向に包材の破断の進行を誘導する複数の開封誘導部と、
    前記縦シール部に個々の前記開封誘導部の前記根本部分からそれぞれ先端とは反対側の複数の位置に形成され、それぞれの位置で前記袋本体の開封時に前記縦シール部をその横断方向に引き裂き可能とすることで、前記縦シール部の裂け目を前記各開封誘導部の前記根本部分に到達させる複数の切れ目と
    を備えたことを特徴とする包装袋。
  4. フィルム状の包材を袋状に成形した袋本体と、
    前記袋本体の縦方向に包材の合わせ目を合掌シールして形成された縦シール部と、
    前記袋本体の縦方向でみた両端部にて包材を前記縦シール部とほぼ直交する方向にシールして形成された一対の横シール部と、
    前記袋本体の縦方向でみて前記横シール部のいずれか一方に近接した位置で前記縦シール部とほぼ直交して前記袋本体の周方向に延び、包材の一部を襞状に折り重ねた状態で少なくともその重なり合った根本部分が互いにシールして形成されることで、前記袋本体の開封時に前記根本部分に沿う方向に包材の破断の進行を誘導する開封誘導部と、
    前記縦シール部に前記開封誘導部の前記根本部分から先端とは反対側の位置に形成され、前記袋本体の開封時に前記縦シール部をその横断方向に引き裂き可能とすることで、前記縦シール部の裂け目を前記開封誘導部の前記根本部分に到達させる切れ目と、
    前記袋本体の縦方向でみて前記開封誘導部とその近接する前記横シール部との間に所定の幅を確保して形成され、前記袋本体の開封時に前記開封誘導部に沿って包材の破断を進行させる破断進行帯と
    を備えたことを特徴とする包装袋。
  5. 請求項に記載の包装袋において、
    前記開封誘導部は、前記袋本体の縦方向でみて前記横シール部の端から3mm〜5mmの間隔をおいた位置に前記根本部分が位置しており、
    前記破断進行帯は、前記横シール部の端から前記開封誘導部の前記根本部分までの間隔に相当する幅を有することを特徴とする包装袋。
  6. 請求項3からのいずれかに記載の包装袋において、
    前記袋本体は、その幅方向でみて両側縁部にガセットが形成されており、
    前記開封誘導部は、前記ガセットを含む前記袋本体の全周にわたって形成されていることを特徴とする包装袋。
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