JP7237618B2 - シート送り装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、シート送り装置及び複写機、複合機、プリンタ等の画像形成装置に関する。
複写機、複合機、プリンタ等の画像形成装置は、積載されるシート(原稿又は記録用紙)を呼込ローラ(ピックアップローラ)により呼び込み、呼込ローラにて呼び込んだシートを第1搬送ローラ(給紙ローラ)から第2搬送ローラ(例えばレジストローラ)に向けて搬送するシート送り装置を備えることが多い(例えば特許文献1参照)。
特開2003-128278号公報 特開2006-52041号公報
このようなシート送り装置では、従来、シートを搬送するにあたって、次のような不都合があった。以下、シートとして原稿Gを例にとって説明する。
図16A及び図16Bは、シート送り装置10Xにおいて原稿Gを搬送するにあたって生じる従来の不都合を説明するための模式図である。図16A及び図16Bにおいて、符号14X,15Xは、それぞれ、分離ローラ及びシート積載トレイを示している。
図16A及び図16Bに示すように、シート送り装置10Xでは、積載される原稿G~Gを呼込ローラ11X(ピックアップローラ)により呼び込み、呼込ローラ11Xにて呼び込んだ原稿Gを第1搬送ローラ12X(給紙ローラ)から第2搬送ローラ13X(例えばレジストローラ)に向けて1枚ずつ搬送する。ここで、複数の原稿G~Gを連続して搬送する搬送動作中においては、呼込ローラ11Xは、降下したままで(最上位の原稿Gに接触したままで)先行の最上位の原稿G(1)を呼び込んだ後もシート搬送方向Hの正回転方向R1に回転しており、直ぐに後続の最上位の原稿G(2)を呼び込むようになっている。
そして、先行の原稿G(1)が第1搬送ローラ12Xにて搬送されている状態で、後続の原稿G(2)が第1搬送ローラ12Xに向けて原稿(1)と分離ローラ14Xとの間に突入すると、その衝撃で斜め送り等の搬送不良が発生し、先行の原稿G(1)を適正に搬送することができないことがある。なお、図16B中の符号Q1,Q2,Lpass,Lminについては後述する。
そこで、本発明は、先行のシートが第1搬送ローラにて搬送されている状態で、後続のシートが第1搬送ローラに向けて突入しても先行のシートを適正に搬送することができるシート送り装置及び画像形成装置を提供することを目的とする。
なお、本発明に関連する技術として、特許文献2には、供給ローラ(給紙ローラ)の径を送出ローラ(ピックアップローラ)の径よりも大きくする点(ピックアップローラの径が給紙ローラの径の2分の1:段落[0064]参照)が開示されているものの、供給ローラ(給紙ローラ)と送出ローラ(ピックアップローラ)の周速度は同じ(給紙ローラに対するピックアップローラの減速比は2分の1:段落[0065]の末文参照)となっており、本発明の構成を開示するものではない。
前記課題を解決するために、本発明は、次のシート送り装置並びに画像形成装置を提供する。
(1)シート送り装置
本発明に係るシート送り装置は、積載されるシートを呼込ローラにより呼び込み、前記呼込ローラにて呼び込んだ前記シートを第1搬送ローラから第2搬送ローラに向けて搬送するシート送り装置であって、前記呼込ローラと前記第2搬送ローラとの間には搬送ローラとして前記第1搬送ローラのみが設けられており、前記呼込ローラが前記シートを呼び込む呼込位置と前記第2搬送ローラが前記シートを搬送する搬送位置との間の前記シートの搬送距離をLpassとし、複数種類のシートサイズのうちの最小サイズの前記シートの搬送方向における長さをLminとした場合、Lpass>Lminの関係を満たし、かつ、前記呼込ローラの周速度が前記第1搬送ローラの周速度よりも小さい構成とされ、前記第1搬送ローラの周速度よりも小さい前記呼込ローラの周速度は、先行の前記シートの先端が前記第2搬送ローラに到達した時点で後続の前記シートが前記第1搬送ローラに到達する周速度であることを特徴とする。
)画像形成装置
本発明に係る画像形成装置は、前記本発明に係るシート送り装置を備えたことを特徴とする。
本発明によると、先行のシートが第1搬送ローラにて搬送されている状態で、後続のシートが第1搬送ローラに向けて突入しても先行のシートを適正に搬送することが可能となる。
本実施の形態に係る画像読取装置を備えた画像形成装置を正面から視た概略断面図である。 図1に示すシート送り装置を示す斜視図である。 図1に示すシート送り装置の一部の外装カバーを取り外して搬送系を開放した状態を示す斜視図である。 図1に示すシート送り装置を示す断面図である。 図1に示すシート送り装置におけるシート供給部を示す平面図である。 図1に示すシート送り装置におけるシート供給部を示す底面図である。 図5及び図6に示すシート供給部の第1保持連結部材及び第2保持連結部材を取り外した状態を示す斜視図である。 図4に示すシート送り装置のシート供給部部分を示す断面図である。 シート送り装置の搬送制御系の概略構成を示すシステムブロック図である。 シート送り装置による原稿の搬送過程を示す状態遷移図である。 シート送り装置による原稿の搬送過程を示す状態遷移図である。 シート送り装置による原稿の搬送過程を示す状態遷移図である。 シート搬送方向に直交する方向の一方側に斜め送りとなっている原稿の搬送状態を示す平面図である。 シート搬送方向に直交する方向の他方側に斜め送りとなっている原稿の搬送状態を示す平面図である。 駆動タイミングプーリー及び従動タイミングプーリーを備えた駆動伝達機構を示す側面図である。 ギヤ列を備えた駆動伝達機構を示す側面図である。 実施例2の斜め送り量を比較例の斜め送り量と共に示すグラフである。 第2実施形態に係るシート送り装置の搬送制御系の概略構成を示すシステムブロック図である。 シート送り装置の普通紙モードでの原稿の搬送制御動作を示すタイミングチャートである。 第3実施形態に係るシート送り装置の原稿の搬送制御動作を示すタイミングチャートである。 シート送り装置においてシートを搬送するにあたって生じる従来の不都合を説明するための模式図である。 シート送り装置においてシートを搬送するにあたって生じる従来の不都合を説明するための模式図である。
以下、本発明に係る実施の形態について図面を参照しながら説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称及び機能も同じである。従って、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
[画像形成装置]
図1は、本実施の形態に係る画像読取装置200を備えた画像形成装置100を正面から視た概略断面図である。図において、符号Xは幅方向を、符号Yは左右方向を、符号Zは上下方向(鉛直方向)を、符号Hは原稿G(シートの一例)の搬送方向をそれぞれ表している。
本実施の形態に係る画像形成装置100は、モノクロ画像形成装置である。画像形成装置100は、画像読取装置200により読み取られた画像データ、又は、外部から伝達された画像データに応じて、画像形成処理を行う。なお、画像形成装置100は、用紙Pに対して多色及び単色の画像を形成するカラー画像形成装置であってもよい。
画像形成装置100は、原稿送り装置(シート送り装置300)と、画像形成装置本体110とを備えている。画像形成装置本体110には、画像形成部102と用紙搬送系103とが設けられている。
画像形成部102は、露光ユニット1、現像ユニット2、静電潜像担持体として作用する感光体ドラム3、クリーニング部4、帯電装置5及び定着ユニット7を備えている。また、用紙搬送系103は、給紙トレイ81、手差し給紙トレイ82、排出ローラ31及び排出トレイ14を備えている。
画像形成装置本体110の上部には、原稿Gの画像を読み取るための画像読取装置200が設けられている。画像読取装置200は、原稿Gが載置される原稿載置台221(具体的には原稿載置ガラス)と、原稿読取板222(具体的には原稿読取ガラス)とを備えている。また、原稿載置台221及び原稿読取板222の上側にはシート送り装置300が設けられている。画像形成装置100では、画像読取装置200で読み取られた原稿Gの画像は、画像データとして画像形成装置本体110に送られ、用紙P上に画像が記録される。
画像形成装置本体110には用紙搬送路W1が設けられている。給紙トレイ81又は手差し給紙トレイ82は、用紙Pを用紙搬送路W1に供給する。用紙搬送路W1は、用紙Pを転写ローラ10及び定着ユニット7を経て排出トレイ14に導く。定着ユニット7は、用紙P上に形成されたトナー像を用紙Pに加熱定着する。用紙搬送路W1の近傍には、ピックアップローラ11a,11b、搬送ローラ12a、レジストローラ13、転写ローラ10、定着ユニット7におけるヒートローラ71及び加圧ローラ72、排出ローラ31が配設されている。
画像形成装置100では、給紙トレイ81又は手差し給紙トレイ82にて供給された用紙Pはレジストローラ13まで搬送される。次に、用紙Pはレジストローラ13により用紙Pと感光体ドラム3上のトナー像とを整合するタイミングで転写ローラ10に搬送される。感光体ドラム3上のトナーは転写ローラ10により用紙P上に転写される。その後、用紙Pは定着ユニット7におけるヒートローラ71及び加圧ローラ72に通過し、搬送ローラ12a及び排出ローラ31を経て排出トレイ14上に排出される。用紙Pの表面だけでなく、裏面に画像形成を行う場合は、用紙Pは排出ローラ31から反転用紙搬送路W2へ逆方向に搬送される。用紙Pは反転搬送ローラ12b~12bを経て用紙Pの表裏を反転してレジストローラ13へ再度導かれる。そして、用紙Pは、表面と同様にして、裏面にトナー像が形成されて定着された後、排出トレイ14へ向けて排出される。
[画像読取装置]
画像読取装置200は、原稿Gを走査して原稿Gの画像を読み取る画像読取部400(具体的には画像読取ユニット)を備えている。画像読取装置200は、画像読取部400を原稿載置台221の下面に沿って原稿Gの左右方向Yの一方側に移動させながら原稿載置台221上に載置された原稿Gを走査する。こうして、画像読取装置200は、原稿載置台221上に載置された原稿Gの画像を縮小型イメージセンサ410で読み取る。また、画像読取装置200は、画像読取部400を原稿読取板222の下方の位置に停止させて、原稿送り装置(シート送り装置300)により搬送されて原稿読取板222上を通過する原稿Gを走査する。こうして、画像読取装置200は、シート送り装置300により搬送される原稿Gの画像を縮小型イメージセンサ410で読み取る。
画像読取部400は、原稿載置台221及び原稿読取板222の下方において、画像読取装置200の筐体201に対して左右方向Yに沿って往復移動自在に設けられている。画像読取部400は、図示しない駆動部(駆動モーター)により駆動される。
[シート送り装置]
図2は、図1に示すシート送り装置300を示す斜視図である。図3は、図1に示すシート送り装置300の一部の外装カバー307,308を取り外して搬送系を開放した状態を示す斜視図である。図4は、図1に示すシート送り装置300を示す断面図である。図5及び図6は、それぞれ、図1に示すシート送り装置300におけるシート供給部310を示す平面図及び底面図である。図7は、図5及び図6に示すシート供給部310の第1保持連結部材314a及び第2保持連結部材314bを取り外した状態を示す斜視図である。図8は、図4に示すシート送り装置300のシート供給部310部分を示す断面図である。
シート送り装置300は、積載トレイ301と、一対のガイド部材302,302と、シート供給部310と、シート搬送部320とを備えている。
積載トレイ301は、複数の原稿G~Gを積載する。一対のガイド部材302,302は、積載トレイ301に積載された原稿G~Gが幅方向Xにおける移動を規制する。ガイド部材302は、原稿Gにサイズに応じて原稿Gを案内できるように積載トレイ301に対して幅方向Xに移動自在(スライド自在)に設けられている。ガイド部材302は、原稿Gの幅方向Xにおける中央を基準に幅方向Xに往復移動する。
シート供給部310は、呼込ローラ311(ピックアップローラ)と、分離搬送部312と、一対の第2搬送ローラ313と、連結保持部材314と、駆動伝達機構315と、供給駆動部316(ステッピングモーター)(図3参照)(第1駆動手段)と、搬送駆動部317(ステッピングモーター)(図3参照)(第2駆動手段)とを備えている。駆動伝達機構315は、駆動タイミングプーリー315a、従動タイミングプーリー315b及びタイミングベルト315cを備えている。
呼込ローラ311は、積載トレイ301に積載された複数の原稿G~Gのうち最上位の原稿Gを呼び込む。分離搬送部312は、呼込ローラ311にて呼び込んだ原稿Gを1枚ずつ分離搬送する。分離搬送部312は、第1搬送ローラ3121(給紙ローラ)と、分離部材〔分離ローラ又は分離パッド(この例では分離ローラ3122)〕とを備えている。第1搬送ローラ3121は、呼込ローラ311にて呼び込んだ原稿Gを分離ローラ3122と共に1枚ずつ第2搬送ローラ313に向けて搬送する。第2搬送ローラ313は、この例では、レジストローラ(レジストローラ対)であり、分離搬送部312から送られてきた原稿Gを下流側に設けられた下流側部材の動作タイミング(画像読取部400の画像読み取りタイミング)に合わせて下流側部材(画像読取部400)に向けて搬送する。
第2搬送ローラ313は、シート供給部310とは独立して回転駆動される。第2搬送ローラ313は、搬送駆動部317により回転駆動される駆動ローラ313aと、駆動ローラ313aに対して圧接される(ニップを形成する)従動ローラ313bとからなる。供給駆動部316は、回転軸3121aに設けられた連結ギヤ303(図5及び図6参照)を含む駆動伝達機構304を介してシート供給部310における第1搬送ローラ3121を回転駆動する。搬送駆動部317(図3参照)は、図示を省略した駆動伝達機構を介して第2搬送ローラ313を回転駆動する。
図5及び図6に示すように、連結保持部材314は、呼込ローラ311の回転軸311a及び第1搬送ローラ3121の回転軸3121aを軸線回りに回転自在に保持して所定の間隔をおいて左右方向Yに並ぶように連結する。連結保持部材314は、第1保持連結部材314a及び第2保持連結部材314bを備える。第1保持連結部材314aは、幅方向Xにおける一方側X1(前側)において呼込ローラ311の回転軸311aと第1搬送ローラ3121の回転軸3121aとの間を回転自在に連結する。第2保持連結部材314bは、幅方向Xにおける他方側X2(奥側)において呼込ローラ311の回転軸311aと第1搬送ローラ3121の回転軸3121aとの間を回転自在に連結する。
第1搬送ローラ3121の回転軸3121aには、所定数の歯数を有する駆動タイミングプーリー315aが設けられている。呼込ローラ311の回転軸311aには、所定数の歯数を有する従動タイミングプーリー315bが設けられている。タイミングベルト315cは、無担状のものであり、駆動タイミングプーリー315a及び従動タイミングプーリー315bに巻き掛けられている。これにより、第1搬送ローラ3121の回転軸3121aがシート搬送方向Hの正回転方向R1に回転駆動されることで、駆動タイミングプーリー315a、タイミングベルト315c及び従動タイミングプーリー315bを介して呼込ローラ311の回転軸311aを正回転方向R1に回転させることができる。
第1搬送ローラ3121と回転軸3121aとの間には第1ワンウェイクラッチ3121bが設けられている。第1ワンウェイクラッチ3121bは、回転軸3121aの正回転方向R1への回転に対して第1搬送ローラ3121と回転軸3121aとを連結して回転軸3121aの正回転方向R1への回転に伴って第1搬送ローラ3121を正回転方向R1に回転させる。一方、第1ワンウェイクラッチ3121bは、回転軸3121aの回転の停止時において第1搬送ローラ3121の正回転方向R1への回転軸3121aに対する回転を許容する。
呼込ローラ311と回転軸311aとの間には第2ワンウェイクラッチ311bが設けられている。第2ワンウェイクラッチ311bは、回転軸311aの正回転方向R1への回転に対して呼込ローラ311と回転軸311aとを連結して回転軸311aの正回転方向R1への回転に伴って呼込ローラ311を正回転方向R1に回転させる。第2ワンウェイクラッチ311bは、回転軸311aの回転の停止時において呼込ローラ311の正回転方向R1への回転軸311aに対する回転を許容する。
このように、第1ワンウェイクラッチ3121b及び第2ワンウェイクラッチ311bを用いることで、原稿Gの先端が第2搬送ローラ313(ローラニップ位置)に到達した後に第1搬送ローラ3121の回転軸3121aへの回転駆動を停止しても第1搬送ローラ3121及び呼込ローラ311を共に正回転方向R1へ回転させることができる。
第1保持連結部材314aと回転軸3121aとの間にはトルクリミッター3121cが設けられている。トルクリミッター3121cは、回転軸3121aの回転に対して第1保持連結部材314aが所定の負荷以下では、回転軸3121aに対する第1保持連結部材314aの回転を規制する。一方、回転軸3121aの回転に対して第1保持連結部材314aが所定の負荷を超えると、回転軸3121aに対する第1保持連結部材314aの回転を許容する。これにより、回転軸3121aの回転に対して第1保持連結部材314aが所定の負荷以下では、第1保持連結部材314aを旋回させて正回転方向R1への回転により呼込ローラ311を降下させる一方、逆回転方向R2への回転により呼込ローラ311を上昇させることができる。また、回転軸3121aの回転に対して第1保持連結部材314aが所定の負荷を超えると、第1保持連結部材314aに対して回転軸3121aを回転させることができる。これにより、回転軸3121aが正回転方向R1に回転したときに、回転軸3121aを旋回軸とする呼込ローラ311の正回転方向R1への旋回により呼込ローラ311を積載トレイ301に積載される複数の原稿G~Gの上から押さえることができる。さらに、回転軸3121aの正回転方向R1の回転に伴い回転軸311aが正回転方向R1に回転したときに、呼込ローラ311の正回転方向R1の回転により最上位の原稿Gをシート搬送方向Hに送ることができる。
分離ローラ3122は、第1搬送ローラ3121に対向して配設されている。分離ローラ3122と回転軸3122aとの間には、トルクリミッター3122b(図8参照)が設けられている。トルクリミッター3122bは、回転軸3122aの回転に対して分離ローラ3122が所定の負荷以下では、回転軸3122aに対する分離ローラ3122の回転を規制する。一方、回転軸3122aの回転に対して分離ローラ3122が所定の負荷を超えると、回転軸3122aに対する分離ローラ3122の回転を許容する。これにより、積載トレイ301に積載される複数の原稿G~Gのうちの上から2枚目以降の原稿Gのシート搬送方向Hへの搬送を規制すると共に最も下(最終の原稿G)のシート搬送方向Hへの搬送を許容することができる。
図9は、シート送り装置300の搬送制御系の概略構成を示すシステムブロック図である。
図9に示すように、シート送り装置300は、制御部330を備えている。制御部330は、CPU(Central Processing Unit)等のマイクロコンピュータからなる処理部331と、ROM等の不揮発性メモリ、RAM等の揮発性メモリを含む記憶部332とを有している。制御部330は、処理部331が記憶部332のROMに予め格納された制御プログラムを記憶部332のRAM上にロードして実行することにより、各種構成要素の作動制御を行う。これにより、制御部330は、シート搬送制御を行うことができる。
シート送り装置300は、シート有無検知部305(図3参照)と、シートタイミング検知部306(図3、図4、図8参照)とをさらに備えている。シート有無検知部305は、積載トレイ301に原稿Gが載置されているか否かを検知する。シート有無検知部305は、制御部330の入力系に電気的に接続されている。これにより、制御部330は、積載トレイ301に原稿Gが載置されているか否かを検出(認識)することができる。シートタイミング検知部306は、第1搬送ローラ3121から送られてきた原稿Gの先端が第2搬送ローラ313(ローラニップ位置)よりも上流側の所定位置を通過する通過タイミングを検知する。シートタイミング検知部306は、制御部330の入力系に電気的に接続されている。これにより、制御部330は、第1搬送ローラ3121から送られてきた原稿Gの先端が第2搬送ローラ313(ローラニップ位置)に到達するまでの通過タイミングを検出(認識)することができる。供給駆動部316及び搬送駆動部317は、制御部330の出力系に電気的に接続されている。これにより、制御部330は、供給駆動部316を作動制御して第1搬送ローラ3121を回転駆動すると共に第1搬送ローラ3121の回転に伴い呼込ローラ311を従動回転することができる。また、制御部330は、搬送駆動部317を作動制御して第2搬送ローラ313を回転駆動することができる。
制御部330は、シート有無検知部305にて積載トレイ301に原稿Gが載置されていることを検出して原稿Gの送り指示命令がなされると、供給駆動部316を回転駆動する。また、制御部330は、シートタイミング検知部306にて第1搬送ローラ3121から送られてきた原稿Gの先端が第2搬送ローラ313(ローラニップ位置)よりも上流側の所定位置を通過する通過タイミングを基準にして搬送駆動部317を回転駆動する。
(シート送り装置のシート搬送動作)
図10Aから図10Cは、シート送り装置300による原稿Gの搬送過程を示す状態遷移図である。
シート送り装置300は、図10Aに示すように、呼込ローラ311が原稿Gを呼び込む呼込位置Q1(呼込ローラ311が原稿Gに接触する位置)と第2搬送ローラ313が原稿Gを搬送する搬送位置Q2(第2搬送ローラ313における駆動ローラ313aと従動ローラ313bとのニップ位置)との間の原稿Gの搬送距離をLpassとし、複数種類のシートサイズのうちの最小サイズ(この例では名刺サイズ)の原稿G(この例では名刺)のシート搬送方向Hにおける長さをLminとした場合、Lpass>Lminの関係を満たしている。
シート送り装置300は、積載される原稿G~Gを呼込ローラ311により呼び込み、呼込ローラ311にて呼び込んだ原稿Gを第1搬送ローラ3121(給紙ローラ)から第2搬送ローラ313(この例ではレジストローラ)に向けて1枚ずつ搬送する。ここで、複数の原稿G~Gを連続して搬送する搬送動作中においては、呼込ローラ311は、降下したままで(最上位の原稿Gに接触したままで)先行の最上位の原稿G(1)を呼び込んだ後もシート搬送方向Hの正回転方向R1に回転しており、直ぐに後続の最上位の原稿G(2)を呼び込むようになっている。
そして、先行の原稿G(1)が第1搬送ローラ3121にて搬送されている状態で、後続の原稿G(2)が第1搬送ローラ3121に向けて突入する。
図11A及び図11Bは、それぞれ、シート搬送方向Hに直交する方向の一方側及び他方側に斜め送りとなっている原稿Gの搬送状態を示す平面図である。図11A及び図11Bにおいて、破線は原稿Gの斜め送り量|±m|が0の状態(斜め送りされていない状態)を示している。また、一方側の斜め送り量を(+m)とし、他方側の斜め送り量を(-m)としている。
従来のシート送り装置10Xでは、図16Bに示すように、その衝撃で斜め送り等の搬送不良が発生し、先行の原稿G(1)を適正に搬送することができないことがある。このことは、特に、呼込ローラ11Xが原稿Gを呼び込む呼込位置Q1と第2搬送ローラ13Xが原稿Gを搬送する搬送位置Q2(ローラニップ位置)との間の原稿Gの搬送距離をLpassとし、複数種類のシートサイズのうちの最小サイズ(例えば名刺サイズ)の原稿G(例えば名刺)のシート搬送方向Hにおける長さをLminとした場合、Lpass>Lminの関係を満たす場合に顕著となる。この場合、例えば、先行の原稿G(1)の後端が呼込ローラ11Xから離れても先行の原稿G(1)の先端が第2搬送ローラ13Xに到達していないため、先行の原稿G(1)は、第1搬送ローラ12Xで(シート搬送方向Hにおける1箇所で)搬送されることになる。そうすると、後続の原稿G(2)が第1搬送ローラ12Xに向けて突入する際の衝撃により、先行の原稿G(1)が斜め搬送し易く、さらには、先行の原稿G(1)が第2搬送ローラ13Xに向かうに従って先行の原稿G(1)の先端のシート搬送方向Hにおける一端と他端との送り量の差である斜め送り量±m(図11A及び図11B)の絶対値|±m|が大きくなり易い。従って、後続の原稿G(2)が第1搬送ローラ12Xに向けて突入する際に、先行の原稿G(1)が第2搬送ローラ13Xに遠ければ遠いほど先行の原稿G(1)の斜め送り量|±m|が大きくなる。
(第1実施形態)
この点、第1実施形態に係るシート送り装置300(1)は、シート供給部310において、呼込ローラ311の周速度V1が第1搬送ローラ3121の周速度V2よりも小さくなるように構成されている(V1<V2)。なお、符号300の括弧内の数字は、実施形態の番号を示しており、添え字のない符号300は、第1実施形態及び後述する第2実施形態から第4実施形態に共通する構成を意味している。
こうすることで、先行の原稿G(1)に対して後続の原稿G(2)を遅らせることができ、それだけ、後続の原稿G(2)の第1搬送ローラ3121に向けて突入する際に、先行の原稿G(1)の先端を第2搬送ローラ313に近くすることができる。これにより、先行の原稿G(1)の斜め送り量|±m|を低減させることができる。第1搬送ローラ3121の周速度V2よりも小さい呼込ローラ311の周速度V1としては、先行の原稿G(1)の先端が第2搬送ローラ313(ローラニップ位置)に到達した時点で後続の原稿G(2)が第1搬送ローラ3121に到達する周速度以上又は該周速度よりも大きい周速度を例示できる。
ここで、第1搬送ローラ3121で先行の原稿G(1)を搬送し、かつ、呼込ローラ311で後続の原稿G(2)を搬送するときには、呼込ローラ311の周速度V1が第1搬送ローラ3121の周速度V2よりも小さい。しかし、第1搬送ローラ3121及び呼込ローラ311の双方で1枚の原稿Gを搬送するときには、呼込ローラ311の周速度V1は呼込ローラ311が第2ワンウェイクラッチ311bによって空回りして第1搬送ローラ3121の周速度V2と同速度となる。
また、第1実施形態に係るシート送り装置300(1)において、原稿Gの種類は名刺を含んでいる。最小サイズは名刺サイズである。ところで、名刺は普通紙よりも厚みがあるため、第2搬送ローラ313(レジストローラ)により斜め送り量|±m|を確保し難く、斜め送りを矯正し難い。この点、第1実施形態では、原稿Gとして第2搬送ローラ313(レジストローラ)により斜め送りを矯正し難い名刺を用いた場合でも先行の原稿G(1)の斜め送り量|±m|を小さくすることができ、名刺を適正に搬送することができる。
呼込ローラ311の周速度V1を第1搬送ローラ3121の周速度V2よりも小さくする態様としては、次の態様を例示できる。
(a)呼込ローラ311の従動タイミングプーリー315bの歯数と第1搬送ローラ3121の駆動タイミングプーリー315aの歯数とを同じとし、第1搬送ローラ3121の呼込ローラ311の直径φbを第1搬送ローラ3121の直径φaよりも小さくする態様。
(b)呼込ローラ311の従動タイミングプーリー315bの歯数を第1搬送ローラ3121の駆動タイミングプーリー315aの歯数よりも多くし、第1搬送ローラ3121の呼込ローラ311の直径φbと第1搬送ローラ3121の直径φaとを同じとする態様。
(c)呼込ローラ311の従動タイミングプーリー315bの歯数を第1搬送ローラ3121の駆動タイミングプーリー315aの歯数よりも多くし、第1搬送ローラ3121の呼込ローラ311の直径φbを第1搬送ローラ3121の直径φaよりも小さくする態様。
第1実施形態に係るシート送り装置300(1)は、第1搬送ローラ3121からの回転駆動力を呼込ローラ311に伝達する駆動伝達機構315を備えている。呼込ローラ311の直径φb(図10B参照)が第1搬送ローラ3121の直径φa(図10B参照)よりも小さくなっている。こうすることで、呼込ローラ311の周速度V1を第1搬送ローラ3121の周速度V2よりも簡単な構成で小さくすることができる。
図12Aは、駆動タイミングプーリー315a及び従動タイミングプーリー315bを備えた駆動伝達機構315を示す側面図である。
第1実施形態に係るシート送り装置300(1)において、駆動伝達機構315は、第1搬送ローラ3121から呼込ローラ311へ駆動を伝達する。
図12Aに示すように、駆動伝達機構315は、駆動タイミングプーリー315aと、従動タイミングプーリー315bと、タイミングベルト315cとを備えている。駆動タイミングプーリー315aの歯数はZ1(18歯)とされ、従動タイミングプーリー315bの歯数はZ2(22歯)(>Z1)とされている。従って、第1搬送ローラ3121(歯数Z1)の呼込ローラ311(歯数Z2)に対する比(Z1/Z2)は、1より小さい値(18/22=0.82・・・)である。
図12Bは、ギヤ列318cを備えた駆動伝達機構318を示す側面図である。
駆動タイミングプーリー315a及び従動タイミングプーリー315bを備えた駆動伝達機構315に代えてギヤ列318cを備えた駆動伝達機構318であってもよい。
図12Bに示すように、駆動伝達機構318は、駆動ギヤ318aと、従動ギヤ318bと、奇数個の中間ギヤ(318c1~318c3)を有するギヤ列318cとを備えている。駆動ギヤ318aは第1搬送ローラ3121の回転軸3121aに設けられ、従動ギヤ318bは呼込ローラ311の回転軸311aに設けられている。ギヤ列318cは、3つの中間ギヤ318c1~318c3で構成されている。中間ギヤ318c1は、駆動ギヤ318aに噛み合っている。中間ギヤ318c3は、従動ギヤ318bに噛み合っている。中間ギヤ318c3は、中間ギヤ318c1及び中間ギヤ318c3の双方に噛み合っている。駆動ギヤ318aの歯数はZ1(18歯)とされ、従動ギヤ318bの歯数はZ2(22歯)とされている。従って、第1搬送ローラ3121(歯数Z1)の呼込ローラ311(歯数Z2)に対する比(Z1/Z2)は、1より小さい値(18/22=0.82・・・)である。なお、駆動伝達機構318の減速比は、ギヤ列318cの歯数に依存しないため、ギヤ列318cの歯数は適宜設定することができる。
次に、実施例1,2として第1実施形態に係るシート送り装置300(1)において斜め送り量を調べたので、従来の構成で斜め送り量を調べた比較例と共に以下に説明する。
実施例1,2及び比較例では、呼込位置Q1と第1搬送ローラ3121が原稿Gを搬送する搬送位置Q3(図10A参照)との搬送距離を47.6mm、搬送位置Q3と搬送位置Q2との搬送距離を72.9mmとしてLpassを120.5mm(47.6mm+72.9mm)とし、第1搬送ローラ3121の直径φaを22mm、駆動タイミングプーリー315aの歯数を18歯、第1搬送ローラ3121の周速度V2を500mm/sとした。
そして、実施例1,2及び比較例では、それぞれ、呼込ローラ311の直径φbを20mm,20mm,22mm、従動タイミングプーリー315bの歯数を18歯,22歯,18歯、呼込ローラ311の周速度V1を454.5mm/s,371.9mm/s,500mm/sとし、原稿Gとして積載トレイ301に65枚の名刺(シート搬送方向Hにおける長さ91mm)を積載して通紙枚数Tに対して斜め送りとなった斜め送り枚数Sの比率である斜め送り率W〔=(S/T)×100%〕を調べた。その結果、斜め送り率Wが比較例に比べ実施例1では15.4%(実施例1:25.5%-比較例:10.1%)向上し、実施例2では43.3%(実施例2:53.4%-比較例:10.1%)向上した。また、1枚目の用紙Pの印刷開始時点から1枚目の用紙Pが排出されるまでの時間であるファーストコピー時間は比較例と比べてほとんど遅延することがなかった。
図13は、実施例2の斜め送り量±mを比較例の斜め送り量±mと共に示すグラフである。図13において、縦軸は、斜め送り量±m[mm]を表しており、横軸は、積載トレイ301に50枚の名刺を積載した通紙枚数を表している。
図13に示すように、実施例1では比較例に比べて斜め送り量|±m|を小さくでき、名刺サイズ(例えば91mm×55mm)の名刺を安定的に通紙できることが分かった。
(第2実施形態)
図14は、第2実施形態に係るシート送り装置300(2)の搬送制御系の概略構成を示すシステムブロック図である。
図14に示すように、第2実施形態に係るシート送り装置300(2)は、呼込ローラ311を回転駆動力する第1駆動部319a(ステッピングモーター)と、第1搬送ローラ3121を回転駆動力する第2駆動部319b(ステッピングモーター)とを備えている。第1駆動部319a及び第2駆動部319bは、供給駆動部319を構成する。
第1駆動部319a及び第2駆動部319bは、制御部330の出力系に電気的に接続されている。これにより、制御部330は、第1駆動部319a及び第2駆動部319bをそれぞれ独立して作動制御することができる。制御部330は、第1搬送ローラ3121の直径φaが呼込ローラ311の直径φbよりも大きいか等しいかに関わらず、また、駆動伝達機構315,318の減速比が1より小さいか等しいかに関わらず、先行の原稿G(1)を呼込ローラ311により送るときには、呼込ローラ311の周速度V1と第1搬送ローラ3121の周速度V2とを同一又は略同一となるように第1駆動部319a及び第2駆動部319bを作動制御する。制御部330は、先行の原稿G(1)の呼込ローラ311による送りが終了したら、呼込ローラ311の周速度V1が第1搬送ローラ3121の周速度V2よりも小さくなるように第1駆動部319a及び第2駆動部319bを作動制御する。このとき、制御部330は、第1搬送ローラ3121の周速度V2を維持しつつ呼込ローラ311の周速度V1を第1搬送ローラ3121の周速度V2よりも小さくしてもよいし、第1搬送ローラ3121の周速度V2を呼込ローラ311の周速度V1よりも大きくしつつ呼込ローラ311の周速度V1を維持してもよい。また、制御部330は、第1搬送ローラ3121の周速度V2を呼込ローラ311の周速度V1よりも大きくする一方、呼込ローラ311の周速度V1を第1搬送ローラ3121の周速度V2よりも小さくしてもよい。そして、制御部330は、先行の原稿G(1)の先端が第2搬送ローラ313(ローラニップ位置)に到達したら呼込ローラ311の周速度V1と第1搬送ローラ3121の周速度V2とを元の周速度に戻すように(同一又は略同一となるように)第1駆動部319a及び第2駆動部319bを作動制御する。
こうすることで、先行の原稿G(1)の呼込ローラ311による送りが終了してから先行の原稿G(1)の先端が第2搬送ローラ313(ローラニップ位置)に到達するまでの間の呼込ローラ311の周速度V1を第1搬送ローラ3121の周速度V2よりも小さくするのに必要な期間だけ呼込ローラ311の周速度V1を第1搬送ローラ3121の周速度V2よりも小さくすることができる。
(第3実施形態)
(シート送り装置のシート搬送動作)
図15Aは、シート送り装置の普通紙モードでの原稿Gの搬送制御動作を示すタイミングチャートである。図15Bは、第3実施形態に係るシート送り装置300(3)の原稿Gの搬送制御動作を示すタイミングチャートである。図15A及び図15Bにおいて、「α」は先行の原稿G(1)の先端が第2搬送ローラ313(ローラニップ位置)に到達した時点のタイミングを表している。また、「β」はシートタイミング検知部306による原稿Gの検知タイミングを示している。原稿Gの搬送制御は、シートタイミング検知部306による原稿Gの検知タイミングを基準に行っている。
ところで、シート送り装置では、Lpass>Lminの関係に関わらず、また、呼込ローラ311の周速度が第1搬送ローラ3121の周速度よりも小さいか等しいかに関わらず、複数の原稿G~Gを連続して搬送する搬送動作中においては、図15Aに示すように、先行の原稿G(1)が停止状態の第2搬送ローラ313(ローラニップ位置)に到達して(「α」参照)先行の原稿G(1)の先端を撓ましつつ(レジスト量を確保しつつ)第1搬送ローラ3121が停止することなくシート搬送方向Hの正回転方向R1に回転するようになっている。そして、第1搬送ローラ3121が回転しながら所定のタイミングで第2搬送ローラ313の回転が開始する(「δ」参照)。そうすると、先行の原稿G(1)に負荷がかかり、先行の原稿G(1)の先端のたわみ量(レジスト量)を安定的にかつ確実に確保することができない。従って、第2搬送ローラ313(レジストローラ)による斜め送り量|±m|の矯正度合が低下する。
この点、第3実施形態に係るシート送り装置300(3)は、図15Bに示すように、搬送される原稿G〔先行の原稿G(1)〕の先端が第2搬送ローラ313(ローラニップ位置)に到達した後に第1搬送ローラ3121の回転が停止するように第1搬送ローラ3121の供給駆動部316,319に対して駆動制御(パルス信号による停止制御)し(「ε」参照)、かつ、第1搬送ローラ3121の回転停止以降に第2搬送ローラ313の回転が開始するように(「δ」参照)第2搬送ローラ313の搬送駆動部317に対して駆動制御(パルス信号による開始制御)するシート搬送タイミング制御を行うように構成されている。
こうすることで、複数の原稿G~Gを連続して搬送する搬送動作中において、先行の原稿G(1)の先端が停止状態の第2搬送ローラ313(ローラニップ位置)に到達して先行の原稿G(1)の先端を撓ました(レジスト量を確保した)後、第1搬送ローラ3121の回転を停止させ、第1搬送ローラ3121の回転が停止した状態で、所定のタイミングで第2搬送ローラ313の回転を開始させることができる。これにより、先行の原稿G(1)への負荷を軽減させることができ、従って、先行の原稿G(1)の先端のたわみ量(レジスト量)を安定的にかつ確実に確保することができる。従って、第2搬送ローラ313(レジストローラ)による斜め送り量|±m|の矯正度合を向上させることができる。
ところで、第3実施形態に係るシート搬送タイミング制御において、第1搬送ローラ3121の回転が停止した時点で(「γ」参照)第2搬送ローラ313の回転を開始させる(「δ」参照)ことが好ましいが、シートタイミング検知部306の検知ばらつきや原稿Gの搬送ばらつき等の要因により先行の原稿G(1)の搬送タイミングに誤差が生じることがある。従って、設計上、第1搬送ローラ3121の回転が停止した時点で第2搬送ローラ313の回転を開始させるようにしていても、第1搬送ローラ3121の回転が停止するより前に第2搬送ローラ313の回転が開始してしまうことがある。
この点、第3実施形態に係るシート搬送タイミング制御は、図15Bに示すように、第1搬送ローラ3121の回転が停止してから(「γ」参照)所定時間td(例えば100ms)経過後に第2搬送ローラ313の回転が開始するように第2搬送ローラ313の搬送駆動部317に対して駆動制御(パルス信号による開始制御)する。こうすることで、シートタイミング検知部306の検知ばらつきや原稿Gの搬送ばらつき等の要因により先行の原稿G(1)の搬送タイミングに誤差が発生しても、第1搬送ローラ3121の回転停止以降に第2搬送ローラ313の回転を確実に開始させることができる。
また、第3実施形態に係るシート搬送タイミング制御では、図15Bに示すように、第1搬送ローラ3121の回転が減速するように第1搬送ローラ3121の供給駆動部316,319に対して駆動制御(パルス信号による減速制御)して(「ε」参照)第1搬送ローラ3121が減速してから第1搬送ローラ3121が停止するように第1搬送ローラ3121の供給駆動部316,319に対して駆動制御(パルス信号による停止制御)して(「γ」参照)第1搬送ローラ3121が停止するまでの間に原稿Gの先端が第2搬送ローラ313(ローラニップ位置)に到達するように(「α」参照)第1搬送ローラ3121の供給駆動部316,319に対して駆動制御(パルス信号による停止制御)する。こうすることで、可及的早期に第2搬送ローラ313の回転を開始させることができ、単位時間当たりの画像形成枚数を向上させることができる。
(第4実施形態)
ところで、シート搬送タイミング制御では、第1搬送ローラ3121の回転停止以降に第2搬送ローラ313の回転を開始させることから、単位時間当たりの画像形成枚数の低下が懸念される。また、シートの種類は、普通紙及び名刺を含んでおり、普通紙は名刺よりも薄いため、第2搬送ローラ313(レジストローラ)により斜め送り量|±m|を確保し易く斜め送りを矯正し易い。
この点、第4実施形態に係るシート送り装置300(4)は、普通紙を搬送する普通紙モードと、名刺を搬送する名刺モードとを切り替え可能とされている。名刺モードに切り替えたときに、第3実施形態に係るシート搬送タイミング制御を行う。この例では、普通紙モードは、図15Aに示すシート搬送タイミング制御を行い、名刺モードは、図15Bに示すシート搬送タイミング制御を行う。
こうすることで、単位時間当たりの画像形成枚数が所定枚数の普通紙モードから、原稿Gとして第2搬送ローラ313(レジストローラ)により斜め送りを矯正し難い名刺を用いる場合にのみ第3実施形態に係るシート搬送タイミング制御を行う名刺モードに切り替えることができ、これにより、普通紙モードにおいて単位時間当たりの画像形成枚数を確保することができる。
(その他の実施形態)
第1実施形態及び第2実施形態に係るシート送り装置300(1),300(2)と第3実施形態及び第4実施形態に係るシート送り装置300(3),300(4)とを組み合わせてもよい。
すなわち、第1実施形態及び第2実施形態に係るシート送り装置300(1),300(2)において、第3実施形態又は第4実施形態に係るシート搬送タイミング制御を行うようにしてもよい。
また、第1実施形態から第4実施形態では、シートを原稿Gとし、積載トレイ301に積載される原稿Gの搬送制御を行うようにしたが、シートを用紙Pとし、給紙トレイ81又は手差し給紙トレイ82に積載される用紙Pの搬送制御を行うようにしてもよい。
本発明は、以上説明した実施の形態に限定されるものではなく、他のいろいろな形で実施することができる。そのため、係る実施の形態はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には、なんら拘束されない。さらに、請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
100 画像形成装置
200 画像読取装置
221 原稿載置台
222 原稿読取板
300 シート送り装置
301 積載トレイ
302 ガイド部材
303 連結ギヤ
304 駆動伝達機構
305 シート有無検知部
306 シートタイミング検知部
307 外装カバー
310 シート供給部
311 呼込ローラ
312 分離搬送部
3121 第1搬送ローラ
3122 分離ローラ
313 第2搬送ローラ
314 連結保持部材
315 駆動伝達機構
316 供給駆動部
317 搬送駆動部
318 駆動伝達機構
319 供給駆動部
319a 第1駆動部
319b 第2駆動部
320 シート搬送部
330 制御部
331 処理部
332 記憶部
400 画像読取部
81 給紙トレイ
82 給紙トレイ
G 原稿
H シート搬送方向
P 用紙
Q1 呼込位置
Q2 搬送位置
Q3 搬送位置
R1 正回転方向
R2 逆回転方向
X 幅方向
Y 左右方向
Z 上下方向
td 所定時間
φa 直径
φb 直径

Claims (6)

  1. 積載されるシートを呼込ローラにより呼び込み、前記呼込ローラにて呼び込んだ前記シートを第1搬送ローラから第2搬送ローラに向けて搬送するシート送り装置であって、
    前記呼込ローラと前記第2搬送ローラとの間には搬送ローラとして前記第1搬送ローラのみが設けられており、
    前記呼込ローラが前記シートを呼び込む呼込位置と前記第2搬送ローラが前記シートを搬送する搬送位置との間の前記シートの搬送距離をLpassとし、複数種類のシートサイズのうちの最小サイズの前記シートの搬送方向における長さをLminとした場合、Lpass>Lminの関係を満たし、かつ、前記呼込ローラの周速度が前記第1搬送ローラの周速度よりも小さい構成とされ、
    前記第1搬送ローラの周速度よりも小さい前記呼込ローラの周速度は、先行の前記シートの先端が前記第2搬送ローラに到達した時点で後続の前記シートが前記第1搬送ローラに到達する周速度であることを特徴とするシート送り装置。
  2. 請求項1に記載のシート送り装置であって、
    前記シートの種類は名刺を含み、前記最小サイズは長辺の長さが91mmの名刺サイズであることを特徴とするシート送り装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のシート送り装置であって、
    前記第1搬送ローラからの回転駆動力を前記呼込ローラに伝達する駆動伝達機構を備え、
    前記呼込ローラの直径が前記第1搬送ローラの直径よりも小さいことを特徴とするシート送り装置。
  4. 請求項1から請求項3までの何れか1つに記載のシート送り装置であって、
    前記第1搬送ローラからの回転駆動力を前記呼込ローラに伝達する駆動伝達機構を備え、
    前記駆動伝達機構における前記第1搬送ローラに対する前記呼込ローラ減速比が1より大きいことを特徴とするシート送り装置。
  5. 請求項1から請求項4までの何れか1つに記載のシート送り装置であって、
    前記第1搬送ローラを回転駆動する第1駆動手段と、前記第2搬送ローラを回転駆動する第2駆動手段とを備え、
    搬送される前記シートが前記第2搬送ローラに到達した後に前記第1搬送ローラの回転が停止するように該第1搬送ローラの前記第1駆動手段に対して駆動制御し、かつ、該第1搬送ローラの回転停止以降に前記第2搬送ローラの回転が開始するように該第2搬送ローラの前記第2駆動手段に対して駆動制御するシート搬送タイミング制御を行うことを特徴とするシート送り装置。
  6. 請求項1から請求項までの何れか1つに記載のシート送り装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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