JP7234663B2 - 燃料電池システムおよび燃料電池システムの運転方法 - Google Patents

燃料電池システムおよび燃料電池システムの運転方法 Download PDF

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Description

本開示は、燃料電池システムおよび燃料電池システムの運転方法に関する。
都市ガスを燃料として発電する燃料電池システムが普及し始めている。このような燃料電池システムは、燃料ガス供給部、水供給部、気化器、改質器、および、燃料電池本体を備える(例えば、特許文献1)。
燃料ガス供給部は、都市ガスを改質器に供給する。水供給部は、水を気化器に供給する。気化器は、水を気化させる。改質器は、気化器によって気化された水(水蒸気)によって都市ガスを水蒸気改質して水素を生成する。燃料電池本体は、改質器によって生成された水素を燃料として発電する。
特開2010-170900号公報
ところで、近年、燃料電池システムの燃料としてアンモニアが注目されている。アンモニアは、燃焼させても二酸化炭素が発生しない。また、アンモニアは、輸送が容易であり、かつ、水素密度が高い。そこで、上記特許文献1のような燃料電池システムに、アンモニアを燃料として供給する構成が検討されている。
しかし、上記特許文献1のような燃料電池システムに、そのままアンモニアを供給すると、燃料電池本体から窒素酸化物が排気されるおそれがある。
本開示は、このような課題に鑑み、窒素酸化物の排気を抑制することが可能な燃料電池システムおよび燃料電池システムの運転方法を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本開示の一態様に係る燃料電池システムは、燃料極、および、空気極を少なくとも有する燃料電池本体と、燃料極にアンモニアを供給するアンモニア供給部と、燃料極に窒素を供給する窒素供給部と、燃料極に水素を供給する水素供給部と、空気極に空気を供給する空気供給部と、燃料極から排気されるアノードオフガスと、空気極から排気されるカソードオフガスとを燃焼させるオフガス燃焼器と、オフガス燃焼器から排気された排気ガスの温度を調整する温度調整部と、オフガス燃焼器から排気された排気ガスが導入され、脱硝触媒が配される脱硝部と、を備え、アンモニア供給部は、脱硝部にアンモニアを供給する。
また、窒素供給部は、燃料電池本体の温度が、所定の発電下限温度未満である場合に、窒素を供給してもよい。
また、水素供給部は、燃料電池本体の温度が、所定の発電下限温度以上であり、発電下限温度より高い通常運転温度未満である場合に、水素を供給してもよい。
また、燃料電池システムは、空気を加熱する空気加熱器を備え、空気供給部は、空気加熱器によって加熱された空気を空気極に供給してもよい。
また、燃料電池システムは、燃料電池本体を収容する断熱容器を備えてもよい。
また、燃料電池システムは、オフガス燃焼器から排出される排気ガスが有する熱を回収する熱回収器を備えてもよい。
また、燃料電池システムは、オフガス燃焼器から排気された排気ガス、および、脱硝部から排気された排気ガスのいずれか一方または両方に含まれる窒素酸化物の濃度を測定する濃度測定部と、濃度測定部による測定結果に基づいて、アンモニア供給部が供給するアンモニアの量を制御するアンモニア制御部と、を備えてもよい。
上記課題を解決するために、本開示の一態様に係る燃料電池システムの運転方法は、燃料電池本体を構成する燃料極に窒素を供給し、燃料電池本体を構成する空気極に加熱された空気を供給する工程と、燃料電池本体の温度が、所定の発電下限温度以上であるか否かを判定する工程と、発電下限温度以上であると判定した場合に、燃料電池本体を構成する空気極に空気を供給し、燃料極へ供給するガスを窒素から水素に切り換える工程と、燃料電池本体の温度が、発電下限温度より高い通常運転温度以上であるか否かを判定する工程と、通常運転温度以上であると判定した場合に、燃料極へ供給するガスを水素からアンモニアに切り換える工程と、を含む。
上記課題を解決するために、本開示の一態様に係る他の燃料電池システムの運転方法は、燃料電池本体を構成する燃料極へ供給するガスをアンモニアから水素に切り換える工程と、燃料電池本体を構成する空気極へ供給するガスを第1温度の空気から第1温度未満の空気に切り換える工程と、燃料電池本体の温度が、所定の発電下限温度未満であるか否かを判定する工程と、発電下限温度未満であると判定した場合に、燃料極へ供給するガスを水素から窒素に切り換える工程と、を含む。
本開示によれば、窒素酸化物の排気を抑制することが可能となる。
第1の実施形態の燃料電池システムを説明する図である。 燃料電池システムの起動処理を説明するフローチャートである。 燃料電池システムの停止処理を説明するフローチャートである。 第2の実施形態の燃料電池システムを説明する図である。
以下に添付図面を参照しながら、本開示の実施形態について詳細に説明する。実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本開示を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。また本開示に直接関係のない要素は図示を省略する。
[第1の実施形態:燃料電池システム100]
図1は、第1の実施形態の燃料電池システム100を説明する図である。図1に示すように、燃料電池システム100は、1または複数の燃料電池本体110と、アンモニア供給部120と、窒素供給部130と、水素供給部140と、空気供給ユニット150と、アノード排気管160と、カソード排気管162と、オフガス燃焼器170と、第1熱交換器180と、第2熱交換器182と、断熱容器190と、熱回収器200と、気液分離部210と、インバータ220と、操作部230と、中央制御部240と、筐体250と、換気部260とを含む。
なお、図1中、実線の矢印は、ガスおよび液体の流れを示す。図1中、破線の矢印は電力の流れを示す。また、理解を容易にするため、中央制御部240から、流量調整機構124、開閉弁134、144、ブロワ152c、流量調整弁152d、158、空気加熱器154、および、インバータ220への信号の流れを省略する。
燃料電池本体(セルスタック)110は、燃料極112、空気極114、および、電解質116を含む。燃料極(アノード)112は、NiおよびNi化合物(例えば、NiO)のいずれか一方または両方を含む。燃料極112には、供給マニホールド112aと、排気マニホールド112bとが接続される。供給マニホールド112aおよび排気マニホールド112bは、燃料電池本体110が生じる熱によって加熱される。
空気極(カソード)114は、電子伝導性を示す酸化物を含む。電子伝導性を示す酸化物は、例えば、LSM((La,Sr)MnO)、LSC((La,Sr)CoO)、または、LSCF((La,Sr)(Co,Fe)O)である。空気極114には、供給マニホールド114aと、排気マニホールド114bとが接続される。供給マニホールド114aおよび排気マニホールド114bは、燃料電池本体110が生じる熱によって加熱される。
電解質116は、燃料極112と空気極114との間に設けられる。電解質116は、酸化物イオン伝導性を有する固体酸化物を含む。酸化物イオン伝導性を有する固体酸化物は、例えば、YSZ(イットリア安定化ジルコニア)である。
アンモニア供給部120は、燃料極112にアンモニアを供給する。本実施形態において、アンモニア供給部120は、アンモニア供給管122と、流量調整機構124とを含む。アンモニア供給管122は、アンモニア供給源102と、燃料極112(供給マニホールド112a)とを接続する。アンモニア供給源102は、例えば、アンモニアを貯留する高圧容器(ボンベ)である。流量調整機構124は、アンモニア供給管122に設けられる。流量調整機構124は、例えば、マスフローコントローラ、または、ポンプ(例えば、ダイヤフラムポンプ、または、回転翼式ポンプ)である。
窒素供給部130は、燃料極112に窒素を供給する。本実施形態において、窒素供給部130は、燃料電池本体110の温度が、所定の発電下限温度未満である場合に、燃料極112に窒素を供給する。発電下限温度は、燃料電池本体110が発電する最低温度である。発電下限温度は、例えば、200℃以上400℃未満である。
本実施形態において、窒素供給部130は、窒素供給管132と、開閉弁134と、分岐管136とを含む。窒素供給管132は、アンモニア供給管122における流量調整機構124と供給マニホールド112aとの間と、窒素供給源104とを接続する。つまり、窒素供給管132は、アンモニア供給管122を介して、窒素供給源104と供給マニホールド112aとを接続する。窒素供給源104は、例えば、窒素を貯留する高圧容器(例えば、10kPaG以上)、または、窒素が流れるユーティリティ配管である。
開閉弁134は、窒素供給管132に設けられる。分岐管136は、窒素供給管132における開閉弁134の下流側から分岐され、後述するアノード排気管160に接続される。また、窒素供給管132における開閉弁134の下流側、および、分岐管136には、所定開度に設定された流量調整弁(例えば、ニードル弁)、または、オリフィスが設けられる。
水素供給部140は、燃料極112に水素を供給する。本実施形態において、水素供給部140は、燃料電池本体110の温度が、上記発電下限温度以上であり、所定の通常運転温度未満である場合に水素を供給する。通常運転温度は、発電下限温度を上回り、燃料電池本体110が効率よく発電する温度である。通常運転温度は、例えば、600℃以上800℃以下である。
水素供給部140は、水素供給管142と、開閉弁144とを含む。水素供給管142は、アンモニア供給管122における流量調整機構124と供給マニホールド112aとの間と、水素供給源106とを接続する。つまり、水素供給管142は、アンモニア供給管122を介して、水素供給源106と供給マニホールド112aとを接続する。水素供給源106は、例えば、水素を貯留する高圧容器(例えば、10kPaG以上)、または、水素が流れるユーティリティ配管である。
開閉弁144は、水素供給管142に設けられる。また、水素供給管142における開閉弁144の下流側には、所定開度に設定された流量調整弁(例えば、ニードル弁)、または、オリフィスが設けられる。
空気供給ユニット150は、空気供給部152と、空気加熱器154と、分岐管156と、流量調整弁158とを含む。空気供給部152は、空気極114に空気を供給する。空気供給部152は、空気供給管152aと、フィルタ152bと、ブロワ152cと、流量調整弁152dと、分岐管152eとを含む。空気供給管152aは、一端が開放され、他端が後述する分岐管152eに接続される。つまり、空気供給管152aは、分岐管152eを介して、空気供給源と供給マニホールド114aとを接続する。
フィルタ152bは、空気供給管152aに設けられる。フィルタ152bは、後述する筐体250内から空気供給管152a内に導入される空気を除塵する。ブロワ152cは、空気供給管152aにおけるフィルタ152bの下流側に設けられる。ブロワ152cは、例えば、10kPaG以上の圧力で空気を空気極114(供給マニホールド114a)に供給する。流量調整弁152dは、空気供給管152aにおけるブロワ152cの下流側に設けられる。分岐管152eは、空気供給管152aにおけるブロワ152cと流量調整弁152dとの間から分岐され、空気極114に接続される。
空気加熱器154は、例えば、電気ヒータで構成される。空気加熱器154は、空気供給管152aにおける流量調整弁152dの下流側に設けられる。空気加熱器154は、空気を、例えば、900℃程度に加熱する。したがって、空気供給部152は、空気加熱器154によって加熱された空気を空気極114に供給する。空気加熱器154は、燃料電池本体110の起動処理の際に駆動される。
分岐管156は、空気供給管152aにおけるブロワ152cと分岐管152eの分岐箇所との間から分岐され、後述するカソード排気管162に接続される。流量調整弁158は、分岐管156に設けられる。
上記したように、アンモニア供給部120によって、アンモニア供給管122にアンモニアが供給されると、アンモニア供給管122、後述する第1熱交換器180、および、供給マニホールド112aの通過過程で、アンモニアの一部が分解されて、水素が生成される(下記反応式(1))。また、燃料極112上においてもアンモニアが分解されて、下記反応式(1)に示すように水素が生成される。
NH → 3/2H + 1/2N …反応式(1)
したがって、燃料極112に水素が供給されることになり、燃料極112において、下記反応式(2)に示す酸化反応が進行する。
+ O2- → 2HO + 2e …反応式(2)
また、上記したように、空気供給ユニット150によって空気極114に空気が供給されることにより、空気極114において、下記反応式(3)に示す還元反応が進行する。そして、酸化物イオン(O2-)が電解質116を伝導(移動)することにより、燃料電池本体110が発電する。燃料電池本体110は、発電を開始すると、ジュール熱によって自体の温度が上昇する。
1/2O + 2e → O2- …反応式(3)
そして、反応式(2)に示す酸化反応が進行した結果生じるアノードオフガス(水(水蒸気)、水素、および、アンモニアを含む)は、排気マニホールド112bを通じて排気される。また、反応式(3)に示す反応が進行した結果生じるカソードオフガス(酸素、窒素を含む)は、排気マニホールド114bを通じて排気される。
アノード排気管160は、排気マニホールド112bと後述するオフガス燃焼器170を接続する。カソード排気管162は、排気マニホールド114bとオフガス燃焼器170とを接続する。
オフガス燃焼器170は、燃料極112から排気されるアノードオフガスと、空気極114から排気されるカソードオフガスとを燃焼させる。オフガス燃焼器170は、例えば、ハニカム形状の触媒を含む。触媒は、水素の酸化(燃焼)を促進させる。オフガス燃焼器170は、空間速度(SV値)が数千hr-1から数万hr-1程度となるように設計される。
第1熱交換器180は、アンモニア供給管122を通過するアンモニアと、アノード排気管160を通過するアノードオフガスとを熱交換させる。第1熱交換器180は、アンモニアを加熱する。第1熱交換器180は、アノードオフガスを冷却する。
第2熱交換器182は、分岐管152eを通過する空気と、カソード排気管162を通過するカソードオフガスとを熱交換させる。第2熱交換器182は、空気を加熱する。第2熱交換器182は、カソードオフガスを冷却する。
断熱容器190は、燃料電池本体110、第1熱交換器180、第2熱交換器182を収容する。断熱容器190は、燃料電池本体110から外部への伝熱を抑制する。断熱容器190は、断熱材で構成された容器、または、真空容器である。
熱回収器200は、オフガス燃焼器170から排出される排気ガスが有する熱(顕熱)を回収する。熱回収器200は、例えば、ラジエータで構成される。熱回収器200によって回収された熱(温水)は、不図示の温水利用設備に供給されたり、不図示の熱交換器によって空冷されたりする。
気液分離部210は、熱回収器200から排出された混合物を気液分離する。気液分離部210によって分離された廃液(ドレン)は外部に排出される。また、気液分離部210によって分離された気体は、外部に排気される。
インバータ220は、燃料電池本体110の燃料極112および空気極114に接続される。インバータ220は、燃料電池本体110から出力された直流電流を交流電流に変換して負荷に供給する。インバータ220は、燃料電池本体110におけるセルスタックの積層数、燃料電池本体110の数、負荷の接続方式(直列、または、並列)、負荷の電圧(100V、200V等)に基づいて、設計される。なお、燃料電池本体110から出力される電圧が負荷の電圧より低い場合、インバータ220の前段に昇圧器(DC-DCコンバータ)が設けられる。
操作部230は、タッチパネル、または、ハードスイッチで構成される。操作部230は、ユーザによる操作入力を受け付けると、受け付けた操作入力の種類に応じた信号を中央制御部240に出力する。操作入力は、例えば、運転(発電)開始、運転停止等である。
中央制御部240は、CPU(中央処理装置)を含む半導体集積回路(制御基板、または、PLC(programmable logic controller))で構成される。中央制御部240は、ROMからCPU自体を動作させるためのプログラムやパラメータ等を読み出す。中央制御部240は、ワークエリアとしてのRAMや他の電子回路と協働して燃料電池システム100全体を管理および制御する。
本実施形態において、中央制御部240は、操作部230から出力された信号に基づき、流量調整機構124、開閉弁134、144、ブロワ152c、流量調整弁152d、158、および、インバータ220を制御する。
中央制御部240は、所定の流量のアンモニアが燃料極112に供給されるように、流量調整機構124を制御する。中央制御部240は、操作部230から出力された信号および燃料電池本体110の温度に基づいて、開閉弁134を開閉制御する。中央制御部240は、燃料電池本体110の温度に基づいて、開閉弁144を開閉制御する。中央制御部240は、オフガス燃焼器170が触媒の活性温度(または、耐熱温度)に維持されるように、流量調整弁158の開度を調整する。中央制御部240は、燃料電池本体110が通常運転温度に到達するように、空気加熱器154を駆動し、流量調整弁152dの開度を調整する。中央制御部240は、燃料電池本体110の発電出力、および、負荷に基づいて、インバータ220を制御する。
筐体250は、燃料電池本体110、アンモニア供給部120、窒素供給部130、水素供給部140、空気供給ユニット150、アノード排気管160、カソード排気管162、オフガス燃焼器170、第1熱交換器180、第2熱交換器182、断熱容器190、熱回収器200、気液分離部210、インバータ220、中央制御部240、換気部260を収容する。つまり、アンモニア供給源102、窒素供給源104、水素供給源106、および、操作部230は、筐体250外に配される。
筐体250は、吸気口252および排気口254が形成される。吸気口252には、フィルタ252aが設けられる。フィルタ252aは、大気中のダストを除塵する。
換気部260は、例えば、ファンで構成される。換気部260は、筐体250内の空気を、排気口254を通じて外部に排気する。これにより、吸気口252を通じて外部から筐体250内に大気(空気)が導入される。つまり、換気部260は、筐体250内を換気する。換気部260は、筐体250内の温度が所定の温度(例えば、50℃程度)になるように、筐体250内を換気する。
続いて、燃料電池システム100の運転方法について説明する。以下、まず、燃料電池システム100の起動処理について説明し、続いて、燃料電池システム100の停止処理について説明する。
[燃料電池システム100の運転方法:起動処理]
図2は、燃料電池システム100の起動処理を説明するフローチャートである。起動処理は、ユーザによって為される、運転開始に対応した操作入力を受け付けると開始される。図2に示すように、起動処理は、窒素供給工程S110、第1判定工程S120、水素切換工程S130、第2判定工程S140、アンモニア切換工程S150を含む。以下、各工程について説明する。
[窒素供給工程S110]
中央制御部240は、開閉弁134を開弁する。また、中央制御部240は、ブロワ152cおよび空気加熱器154の駆動を開始する。これにより、燃料電池本体110を構成する燃料極112に窒素が供給(パージ)され、燃料電池本体110を構成する空気極114に加熱された空気が供給される。
[第1判定工程S120]
中央制御部240は、燃料電池本体110の温度を測定する不図示の温度測定部による測定結果に基づき、燃料電池本体110の温度が、発電下限温度以上であるか否かを判定する。そして、中央制御部240は、発電下限温度以上ではないと判定した場合には第1判定工程S120を繰り返す。一方、中央制御部240は、発電下限温度以上であると判定した場合には水素切換工程S130に処理を移す。
[水素切換工程S130]
中央制御部240は、開閉弁134を閉弁する。また、中央制御部240は、開閉弁144を開弁する。これにより、燃料極112へ供給するガスが窒素から水素に切り換わる。
[第2判定工程S140]
中央制御部240は、温度測定部による測定結果に基づき、燃料電池本体110の温度が、通常運転温度以上であるか否かを判定する。そして、中央制御部240は、通常運転温度以上ではないと判定した場合には第2判定工程S140を繰り返す。一方、中央制御部240は、通常運転温度以上であると判定した場合にはアンモニア切換工程S150に処理を移す。
[アンモニア切換工程S150]
中央制御部240は、開閉弁144を閉弁する。また、中央制御部240は、流量調整機構124を駆動させ、所定の流量のアンモニアが燃料極112に供給されるように流量調整機構124を制御する。つまり、アンモニア切換工程S150は、燃料極112へ供給するガスを水素からアンモニアに切り換える工程である。また、中央制御部240は、空気加熱器154を停止して、流量調整弁152dを閉弁する。
このように、起動処理が実行されることにより、通常運転が開始される。
[燃料電池システム100の運転方法:停止処理]
図3は、燃料電池システム100の停止処理を説明するフローチャートである。停止処理は、ユーザによって為される、運転停止に対応した操作入力を受け付けると開始される。図3に示すように、停止処理は、水素切換工程S210、判定工程S220、窒素切換工程S230、停止判定工程S240、停止工程S250を含む。以下、各工程について説明する。
[水素切換工程S210]
中央制御部240は、開閉弁144を開弁する。また、中央制御部240は、流量調整機構124の駆動を停止する。これにより、燃料極112へ供給されるガスがアンモニアから水素に切り換わる。
[判定工程S220]
中央制御部240は、温度測定部による測定結果に基づき、燃料電池本体110の温度が、発電下限温度未満であるか否かを判定する。そして、中央制御部240は、発電下限温度未満ではないと判定した場合には判定工程S220を繰り返す。一方、中央制御部240は、発電下限温度未満であると判定した場合には窒素切換工程S230に処理を移す。
[窒素切換工程S230]
中央制御部240は、開閉弁134を開弁する。また、中央制御部240は、開閉弁144を閉弁する。これにより、燃料極112へ供給されるガスが水素から窒素に切り換わる。また、中央制御部240は、ブロワ152cの駆動を停止する。
[停止判定工程S240]
中央制御部240は、燃料電池本体110の温度が所定の停止温度以下であるか否かを判定する。停止温度は、例えば、常温(25℃)である。そして、中央制御部240は、停止温度以下ではないと判定した場合には停止判定工程S240を繰り返す。一方、中央制御部240は、停止温度以下であると判定した場合には停止工程S250に処理を移す。
[停止工程S250]
中央制御部240は、開閉弁134を閉弁し、ブロワ152cの駆動を停止する。
以上説明したように、本実施形態の燃料電池システム100および燃料電池システム100の運転方法は、燃料電池本体110の燃料としてアンモニアを用いる。これにより、燃料として炭化水素を用いる従来技術と比較して、水素を生成するための吸熱量を低減することができる。炭化水素を用いる従来技術では、オフガス燃焼器において、アノードオフガスおよびカソードオフガスに加えて、燃料を添加して燃焼させることで得られた熱を、燃料電池本体110の熱源としていた。しかし、燃料電池システム100は、燃料としてアンモニアを用いるため、オフガス燃焼器170に燃料を添加する必要がなくなる。これにより、オフガス燃焼器170において二酸化炭素および窒素酸化物(NOx)が発生する事態を回避することが可能となる。
また、炭化水素を用いる従来技術と比較して、燃料電池システム100は、水蒸気が不要となる。このため、炭化水素を用いる従来技術とは異なり、気化器および水蒸気改質器が不要となる。
また、燃料電池システム100は、窒素供給部130を備える。これにより、燃料電池システム100および燃料電池システム100の運転方法において、窒素供給部130は、燃料電池本体110が常温以上であり発電下限温度未満の間に燃料極112に窒素を供給することができる。したがって、常温以上であり発電下限温度未満の間に燃料極112に空気を供給する従来技術と比較して、燃料電池システム100は、燃料極112の劣化(酸化)を防止することが可能となる。
また、燃料電池システム100は、水素供給部140を備える。これにより、燃料電池システム100および燃料電池システム100の運転方法において、水素供給部140は、燃料電池本体110が発電下限温度以上であり通常運転温度未満の間に燃料極112に水素を供給することができる。したがって、アノードオフガスにアンモニアが残存してしまう事態を回避することが可能となる。このため、燃料電池本体110が発電下限温度以上であり通常運転温度未満の間に燃料極112にアンモニアを供給する比較例と異なり、燃料電池システム100は、オフガス燃焼器170から窒素酸化物(NOx)が発生してしまう事態を回避することができる。
また、燃料電池システム100は、空気加熱器154を備える。これにより、燃料電池本体110を内部から昇温することが可能となる。したがって、燃料電池本体110の起動処理を短時間で行うことができる。
また、燃料電池システム100は、オフガス燃焼器170を備える。これにより、アノードオフガスに残存する水素を酸化(燃焼)させることができる。また、熱回収器200は、オフガス燃焼器170で生じた燃焼排ガス(排気ガス)の顕熱を回収することが可能となる。
また、水素供給部140によって燃料電池本体110に水素が供給されている間(発電下限温度以上であり通常運転温度未満の間)、燃料電池本体110は、アンモニアが供給されている間よりも発電量が少ない。このため、燃料電池本体110に水素が供給されている間、アノードオフガスに含まれる水素量は、アンモニアが供給されている間より多い。そこで、燃料電池システム100は、流量調整弁158および中央制御部240を備える。中央制御部240は、オフガス燃焼器170において、混合ガス(アノードオフガス、カソードオフガス、および、空気)が爆発範囲外となるように、流量調整弁158の開度を調整する。これにより、オフガス燃焼器170において、混合ガスが爆発してしまう事態を回避することが可能となる。
また、アンモニア供給部120によって燃料電池本体110にアンモニアが供給されている間(通常運転温度である間)、燃料電池本体110からの放熱によってオフガス燃焼器170の温度が触媒の活性温度を上回るおそれがある。そこで、燃料電池システム100は、流量調整弁158および中央制御部240を備える。中央制御部240は、オフガス燃焼器170が触媒の活性温度(または、耐熱温度)に維持されるように、流量調整弁158の開度を調整する。これにより、オフガス燃焼器170において、触媒の劣化を抑制することが可能となる。
また、燃料電池システム100は、第1熱交換器180を備える。これにより、アンモニアの分解専用の加熱器を備えずとも、アンモニアを水素に分解することが可能となる。
また、燃料電池システム100は、第2熱交換器182を備える。これにより、空気加熱器154に投入されるエネルギーを削減することができる。
また、燃料電池システム100は、断熱容器190を備える。これにより、燃料電池本体110で生じた熱の外部への流出を抑制することができる。また、第1熱交換器180は、アノードオフガスの顕熱のみならず、燃料電池本体110の輻射熱をアンモニアに伝達することが可能となる。同様に、第2熱交換器182は、カソードオフガスの顕熱のみならず、燃料電池本体110の輻射熱を空気に伝達することができる。
また、燃料電池システム100は、筐体250を備える。これにより、風雨、塵などから燃料電池本体110等を保護することができる。
[第2の実施形態:燃料電池システム300]
図4は、第2の実施形態の燃料電池システム300を説明する図である。図4に示すように、燃料電池システム300は、1または複数の燃料電池本体110と、アンモニア供給部320と、窒素供給部130と、水素供給部140と、空気供給ユニット150と、アノード排気管160と、カソード排気管162と、オフガス燃焼器170と、第1熱交換器180と、第2熱交換器182と、断熱容器190と、熱回収器200と、気液分離部210と、インバータ220と、操作部230と、中央制御部340と、筐体250と、換気部260と、脱硝部350と、温度調整部360と、濃度測定部370とを含む。
なお、図4中、実線の矢印は、ガスおよび液体の流れを示す。図4中、破線の矢印は電力の流れを示す。また、理解を容易にするため、中央制御部240から、流量調整機構124、324、開閉弁134、144、ブロワ152c、流量調整弁152d、158、空気加熱器154、インバータ220、および、温度調整部360への信号の流れを省略する。
また、なお、上記燃料電池システム100と実質的に等しい構成要素については、同一の符号を付して説明を省略する。
アンモニア供給部320は、燃料極112および脱硝部350にアンモニアを供給する。アンモニアは、脱硝部350において還元剤として機能する。本実施形態において、アンモニア供給部320は、アンモニア供給管122、322と、流量調整機構124、324とを含む。アンモニア供給管322は、アンモニア供給源102と脱硝部350とを接続する。詳細に説明すると、アンモニア供給管322は、アンモニア供給源102と、オフガス燃焼器170と脱硝部350とを接続する配管172(温度調整部360の下流側)とを接続する。流量調整機構324は、アンモニア供給管322に設けられる。流量調整機構324は、例えば、マスフローコントローラ、または、ポンプ(例えば、ダイヤフラムポンプ、または、回転翼式ポンプ)である。
脱硝部350は、配管172を介して、オフガス燃焼器170に接続される。脱硝部350は、オフガス燃焼器170から排気された排気ガスが導入される。脱硝部350には、脱硝触媒が配される。脱硝触媒は、例えば、担体が酸化チタンであり、活性金属がバナジウム(V)である。脱硝触媒は、例えば、商用のガス焚用脱硝触媒である。脱硝部350は、ハニカム形状である。これにより、脱硝部350は、圧力損失を低減することができる。脱硝部350における脱硝触媒の充填率は、空間速度が5000hr-1から20000hr-1程度となるように設計される。
上記したように、脱硝部350には、アンモニアが供給される。したがって、脱硝部350は、下記反応式(4)~反応式(6)に示すように、アンモニアによって窒素酸化物を還元することができる。
4NO + 4NH + O → 4N + 6HO …反応式(4)
2NO + 4NH + O → 3N + 6HO …反応式(5)
NO + NO + 2NH → 2N + 3HO …反応式(6)
温度調整部360は、オフガス燃焼器170から排気された排気ガスの温度を調整する。温度調整部360は、配管172に設けられる。温度調整部360は、熱交換器(冷却器)で構成される。熱交換器は、例えば、ラジエータである。本実施形態において、温度調整部360は、中央制御部340によって、脱硝部350が所定の活性温度となるように排気ガスの温度を調整する。なお、活性温度は、活性金属に応じて決定される温度である。活性温度は、200℃以上600℃以下であり、例えば、300℃以上400℃以下の所定の温度である。
濃度測定部370は、脱硝部350から排気された排気ガスに含まれる窒素酸化物の濃度を測定する。本実施形態において、濃度測定部370は、脱硝部350と気液分離部210とを接続する配管352における熱回収器200の上流側を流れる排気ガスに含まれる窒素酸化物の濃度を測定する。
中央制御部340は、CPU(中央処理装置)を含む半導体集積回路(制御基板、または、PLC(programmable logic controller))で構成される。中央制御部340は、ROMからCPU自体を動作させるためのプログラムやパラメータ等を読み出す。中央制御部340は、ワークエリアとしてのRAMや他の電子回路と協働して燃料電池システム300全体を管理および制御する。
中央制御部340は、中央制御部240と同様に、操作部230から出力された信号に基づき、流量調整機構124、開閉弁134、144、ブロワ152c、流量調整弁152d、158、および、インバータ220を制御する。
また、本実施形態において、中央制御部340は、アンモニア制御部として機能する。具体的に説明すると、中央制御部340は、濃度測定部370による測定結果に基づいて、アンモニア供給部320が脱硝部350に供給するアンモニアの量を制御する。中央制御部340は、濃度測定部370によって測定された窒素酸化物の濃度が所定の閾値未満となるように、流量調整機構324を制御する。なお、閾値は、条例で定められる値である。閾値は、例えば、1ppm以上10ppm以下の所定の値である。
以上説明したように、本実施形態の燃料電池システム300は、脱硝部350を備える。したがって、燃料電池システム300は、燃料電池本体110の運転温度が低い(例えば、600℃未満)場合等のアノードオフガスにアンモニアが残存する際に、オフガス燃焼器170において生じる窒素酸化物を除去することができる。
また、上記したように、燃料電池システム300は、温度調整部360を備える。これにより、燃料電池システム300は、脱硝部350の温度を活性温度に維持することができる。したがって、脱硝部350は、窒素酸化物を効率よく分解(除去)することが可能となる。
また、上記したように、燃料電池システム300は、濃度測定部370および中央制御部340(アンモニア制御部)を備える。これにより、燃料電池システム300は、外部に排気される排気ガス中の窒素酸化物の濃度を閾値未満にすることができる。
以上、添付図面を参照しながら実施形態について説明したが、本開示は上記実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上記第1の実施形態および第2の実施形態において、燃料電池本体110が、排気マニホールド114bを備える構成を例に挙げて説明した。しかし、燃料電池本体110は、排気マニホールド114bを備えずともよい。
また、上記第1の実施形態および第2の実施形態において、空気供給部152が、ブロワ152cを備える構成を例に挙げて説明した。しかし、空気供給部152は、ブロワ152cに代えて、ポンプ(例えば、ダイヤフラムポンプ)、または、ファンを備えてもよい。
また、上記第1の実施形態および第2の実施形態において、1のブロワ152cが空気極114およびオフガス燃焼器170に空気を供給する構成を例に挙げて説明した。しかし、燃料電池システム100は、2台のブロワを備えてもよい。この場合、一方のブロワは、空気極114に空気を供給する。また、他方のブロワは、オフガス燃焼器170に空気を供給する。
また、上記第1の実施形態および第2の実施形態において、流量調整弁152d、158を備える構成を例に挙げて説明した。しかし、流量調整弁152d、158に代えて、マスフローコントローラを備えてもよい。
また、上記第1の実施形態および第2の実施形態において、空気加熱器154によって加熱された空気が供給マニホールド114aに供給される構成を例に挙げて説明した。しかし、空気加熱器154によって加熱された空気は、断熱容器190内に供給されてもよい。この場合、燃料電池本体110は外部から加熱(昇温)される。また、断熱容器190内に伝熱抵抗体(シースヒータ)を備えてもよい。
また、上記第1の実施形態および第2の実施形態において、オフガス燃焼器170は、ハニカム形状の触媒を含む構成を例に挙げて説明した。しかし、触媒の形状に限定はない。例えば、触媒は、粒状であってもよい。また、オフガス燃焼器170は、触媒を備えずともよい。
また、上記第1の実施形態および第2の実施形態において、熱回収器200が、水で熱を回収するラジエータで構成される場合を例に挙げて説明した。しかし、熱回収器200は、空気で熱を回収(空冷)する熱交換器で構成されてもよい。
また、上記第1の実施形態および第2の実施形態において、インバータ220が、筐体250内に設けられる構成を例に挙げて説明した。しかし、インバータ220は、筐体250外に設けられてもよい。
また、上記第1の実施形態の停止判定工程S240において、燃料電池本体110の温度が停止温度以下であるか否かを判定する場合を例に挙げて説明した。しかし、停止判定工程S240において、燃料電池本体110は、窒素切換工程S230を開始してから所定の冷却時間経過したか否かを判定してもよい。なお、冷却時間は、燃料電池本体110の温度が停止温度に到達するまでの時間である。
また、上記第2の実施形態において、アンモニア供給部320が流量調整機構324を含む場合を例に挙げた。しかし、オフガス燃焼器170から排気される排気ガス中の窒素酸化物の濃度が予め分かっている場合、アンモニア供給部320は、流量調整機構324に代えて、流量が固定されたバルブを備えてもよい。なお、この場合、バルブの開度は、脱硝部350から排気される排気ガスに含まれる窒素酸化物の濃度が閾値未満となるように設定されるとよい。
また、上記第2の実施形態において、濃度測定部370が、脱硝部350から排気された排気ガスに含まれる窒素酸化物の濃度を測定する場合を例に挙げた。しかし、濃度測定部370は、オフガス燃焼器170から排気された排気ガスに含まれる窒素酸化物の濃度を測定してもよい。この場合、アンモニア制御部として機能する中央制御部340は、アンモニアと窒素酸化物とのモル比(アンモニア/窒素酸化物)が0.8以上1.0以下の範囲内となるように流量調整機構324を制御するとよい。これにより、脱硝部350においてアンモニアが消費されずに外部に排気されてしまう事態を回避することが可能となる。
また、アンモニア供給管122、第1熱交換器180等、アンモニアの通過箇所であって、アンモニアの分解が為される温度範囲となる箇所には、上記反応式(1)に示す反応の進行を促進する触媒を備えてもよい。
また、直射日光に曝される場所に燃料電池システム100を設置する場合、筐体250における直射日光が曝される箇所に遮光板を設置してもよい。これにより、筐体250内の高温化を抑制することが可能となる。
本開示は、燃料電池システムおよび燃料電池システムの運転方法に利用することができる。
100 燃料電池システム
110 燃料電池本体
112 燃料極
114 空気極
120 アンモニア供給部
130 窒素供給部
140 水素供給部
152 空気供給部
154 空気加熱器
170 オフガス燃焼器
190 断熱容器
200 熱回収器
300 燃料電池システム
320 アンモニア供給部
340 中央制御部(アンモニア制御部)
350 脱硝部
360 温度調整部
370 濃度測定部

Claims (9)

  1. 燃料極、および、空気極を少なくとも有する燃料電池本体と、
    前記燃料極にアンモニアを供給するアンモニア供給部と、
    前記燃料極に窒素を供給する窒素供給部と、
    前記燃料極に水素を供給する水素供給部と、
    前記空気極に空気を供給する空気供給部と、
    前記燃料極から排気されるアノードオフガスと、前記空気極から排気されるカソードオフガスとを燃焼させるオフガス燃焼器と、
    前記オフガス燃焼器から排気された排気ガスの温度を調整する温度調整部と、
    前記オフガス燃焼器から排気された排気ガスが導入され、脱硝触媒が配される脱硝部と、
    を備え
    前記アンモニア供給部は、前記脱硝部にアンモニアを供給する燃料電池システム。
  2. 前記窒素供給部は、前記燃料電池本体の温度が、所定の発電下限温度未満である場合に、窒素を供給する請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記水素供給部は、前記燃料電池本体の温度が、所定の発電下限温度以上であり、前記発電下限温度より高い通常運転温度未満である場合に、水素を供給する請求項1または2に記載の燃料電池システム。
  4. 空気を加熱する空気加熱器を備え、
    前記空気供給部は、前記空気加熱器によって加熱された空気を前記空気極に供給する請求項1から3のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
  5. 前記燃料電池本体を収容する断熱容器を備える請求項1から4のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
  6. 前記オフガス燃焼器から排出される排気ガスが有する熱を回収する熱回収器を備える請求項1から5のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
  7. 前記オフガス燃焼器から排気された排気ガス、および、前記脱硝部から排気された排気ガスのいずれか一方または両方に含まれる窒素酸化物の濃度を測定する濃度測定部と、
    前記濃度測定部による測定結果に基づいて、前記アンモニア供給部が供給するアンモニアの量を制御するアンモニア制御部と、
    を備える請求項1から6のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
  8. 燃料電池本体を構成する燃料極に窒素を供給し、前記燃料電池本体を構成する空気極に加熱された空気を供給する工程と、
    前記燃料電池本体の温度が、所定の発電下限温度以上であるか否かを判定する工程と、
    前記発電下限温度以上であると判定した場合に、前記燃料電池本体を構成する空気極に空気を供給し、前記燃料極へ供給するガスを前記窒素から水素に切り換える工程と、
    前記燃料電池本体の温度が、前記発電下限温度より高い通常運転温度以上であるか否かを判定する工程と、
    前記通常運転温度以上であると判定した場合に、前記燃料極へ供給するガスを前記水素からアンモニアに切り換える工程と、
    を含む燃料電池システムの運転方法。
  9. 燃料電池本体を構成する燃料極へ供給するガスをアンモニアから水素に切り換える工程と、
    前記燃料電池本体を構成する空気極へ供給するガスを第1温度の空気から前記第1温度未満の空気に切り換える工程と、
    前記燃料電池本体の温度が、所定の発電下限温度未満であるか否かを判定する工程と、
    前記発電下限温度未満であると判定した場合に、前記燃料極へ供給するガスを前記水素から窒素に切り換える工程と、
    を含む燃料電池システムの運転方法。
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