JP7234115B2 - 乗物シート用リクライニング装置 - Google Patents

Description

本発明は、乗物シート用リクライニング装置に関する。
より詳細には、本発明は、操作応答性および機能信頼性が改善された乗物シート用リクライニング装置に関する。

乗物シートは一般に、シートクッションを前方または後方に押すまたは引くためのスライド機能、シートクッションの高さを調節するための高さ調節機能、およびシートクッションに対するシート背もたれの傾きを調節するためのリクライニング機能を有する。

このリクライニング機能は一般に、シートクッションとシート背もたれとの間の結合部に配置されたリクライニング装置によって実行される。
リクライニング装置は、逆の場合もあるが、シートクッションに取り付けられ内歯車を含む第１のプレート、およびシート背もたれに取り付けられ外歯車を含む第２のプレートを備える技術から知られている。外歯車は、内歯車に対して偏心配置され、外歯車の外周の一部分の歯は、内歯車の内周のそれぞれの部分の歯と噛み合う。駆動部は、シートクッションに対するシート背もたれの傾きを修正するために、外歯車と内歯車を互いに対して回転させるように配置される。

外歯車と内歯車が互いに対して思いがけず望ましくなく回転することを防ぐために、内歯車のハブと外歯車の中心穴に取り付けられた軸受との間の空間に一対の楔要素が配置される。外歯車は内歯車に対して偏心配置されているので、内歯車の上記ハブと外歯車に一体の上記軸受との間に画定された空間は三日月形である。したがって、同じ構成で、互いに対して対称に配置された楔要素は広い部分と狭い部分を有する。広い方の部分は、三日月形の空間の中央部近くで互いに向き合い、一方、狭い方の部分は、上記三日月形の空間のそれぞれの反対側の方を向くように、楔要素は三日月形の空間に配置される。

リクライニング装置は楔ばねをさらに備え、楔ばねは、２つの平行なアームを端部とする円形部分を備えるオメガ形で、上記アームのそれぞれは、それぞれの楔要素と係合する。それぞれの楔要素はそれに対応して、ばねアームのための適切な座を備える。楔ばねは、楔要素を互いから引き離すように付勢し、その結果、楔要素は、三日月形の空間の反対側の端部の方へ押されて、内歯車のハブの表面、および外歯車に一体の軸受の表面を押圧し、したがって、楔効果を働かせて外歯車と内歯車が互いに対して回転することを防ぐ。

使用者が、シートクッションに対するシート背もたれの傾きを修正したいときは、駆動部に一体のカム状要素が第１または第２の楔要素に当接するまで、駆動部を時計回り、または反時計回りに回転する（どちらに当接するかは、回転方向による）。駆動部をさらに回転することによって、カム状要素は楔要素を押し、楔ばねの抵抗に打ち勝って、上記楔要素を三日月形の空間の端部から離れるように動かし（したがって、内歯車のハブおよび外歯車に一体の軸受への押圧を解き）、最終的に接触するまで他の楔要素に近づくことができる。駆動部をさらに回転すると、楔要素は他の楔要素を押し、したがって、内歯車に対して外歯車を回転させる。したがって、シートクッションに対するシート背もたれの傾きの調整がなされる。

上記の種類のリクライニング装置は、例えば、米国特許出願第２０１０／０３０８６３４号、欧州特許第２２７２７０７号、欧州特許第２５８６６５０号に示されている。
シート背もたれが、最初に設定した位置から異なる位置に変わる、またはずれることを防ぐために、リクライニング装置は係止ばねをさらに備えることがある。典型的には、このような係止ばねは薄い金属板として作られ、楔要素と楔ばねとの間に配置される。

米国特許第９１６７８９８号は、このような係止ばねを備えたリクライニング装置を開示している。
米国特許第９１６７８９８号に示すように、係止ばねは、楔要素と楔ばねとの間に挿入され、楔ばねアームが楔要素の対応する座に係合するために通る一対の窓を備える。

正常な状態では、係止ばねは係止状態にあり、リクライニング装置の回転は妨げられる。
係止ばねが係止状態のとき、楔ばねによって楔要素の望ましくない自己回転は制限され、楔ばねのアームは係止ばねの対応する窓の縁と係合する。しかしながら、このような構成は、主に、楔ばねと係止ばねとの間の機能的および操作的協働に主に関係したいくつかの関連した欠点を有する。

米国特許出願第２０１３／０３１９１４４号はまた、係止ばねを備えたリクライニング装置を開示している。
米国特許出願第２０１３／０３１９１４４号に開示されたリクライニング装置もまた、楔要素と楔ばねとの間に係止ばねが挿入される。

米国特許出願第２０１３／０３１９１４４号に開示されたリクライニング装置では、係止ばねは、楔要素の広い方の部分で、すなわち、上記楔要素を受け入れる三日月形の空間の中央部分で、楔要素のどちらかに直接係合するためのいかなる手段も備えておらず、このようにして、上記三日月形の空間の上記中央部分の方へ楔要素の望ましくない自己回転を防ぐ。

本発明の主な目的は、係止ばねの操作がより簡単でより信頼性のあるリクライニング装置を提供することによって、このような欠点を除くことである。
この目的および他の目的は、添付の特許請求項の範囲に請求されるようなリクライニング装置によって達成される。

本発明は、
－ 内歯車を含む第１のプレート、および外歯車を含む第２のプレートであって、上記外歯車は上記内歯車に対して偏心配置され、上記外歯車の歯は、上記歯車の周囲の一部で上記内歯車の歯と噛み合う、第１のプレートおよび第２のプレート
－ 上記外歯車と上記内歯車が互いに対して回転することを防ぐために楔効果を働かせるように構成された第１および第２の楔要素、ならびに上記楔効果を働かせる構成物に対して上記楔要素を付勢する楔ばね
－ 第１のプレートに対して第２のプレートの傾きを調節するために、外歯車と内歯車を互いに対して回転させるための駆動部
－ 選択的に、リクライニング装置の回転を防ぐ、または回転を可能にするために、係止状態から係止解除状態に切り替え可能であり、係止状態のときは駆動部と一体で回転し、係止解除状態のときは駆動部と一体では回転しない係止ばね
を備える乗物シート用リクライニング装置に関する。

本発明によれば、係止ばねは、第１または第２の楔要素に当接および係合するようにできる楔係合要素を備える。
本発明によれば、リクライニング装置の係止状態では、従来技術のように楔ばねのアームの一方によるのではなく、係止ばねによって上記楔係合要素を通じて楔要素の望ましくない自己回転が直接制限されることが有利である。

係止ばねと楔要素との間の直接的な相互作用は、運動の伝達の繋がりを簡単にし、係止ばねと楔要素との間の力および機能のいかなる低下も避け、したがってリクライニング装置により信頼性を与えることが有利である。

楔要素はそれに対応して、係止ばねの楔係合要素が当接および係合することができる係止ばね当接面を備える。
本発明によれば、楔ばねと楔要素との間に係止ばねを挿入する必要がないことが有利である。それどころか、係止ばねは、楔ばねに対向する楔要素の側に配置することができ、楔ばねおよび係止ばね両方と楔要素の協働を向上させる。

本発明の好ましい実施形態によれば、係止ばねは、薄板として作られた本体を有し、楔係合要素は、係止ばねの本体の平面に実質的に垂直となるように曲げられたタブとして作られる。

したがって、楔要素は、互いに向き合う広い方の端部に、係止ばねタブに実質的に平行で、係止ばねタブに実質的に垂直な当接面で端となる滑り面を備える。
本発明のさらなる態様によれば、楔要素のそれぞれは、広い方の端部から狭い方の端部に徐々に減少する幅を有し、楔要素の幅は一様には減少しない。

それどころか、楔要素の内面は、異なる曲率半径を有する少なくとも２つの区域に部分分割される。すなわち、広い方の端部に近い楔要素の内面の区域は、狭い方の端部に近い楔要素の内面の区域の曲率半径よりも小さな曲率半径を有する。

この構成のおかげで、楔要素の広い方の端部に近い内面の区域のみが内歯車のハブに接触し、一方、楔要素の狭い方の端部に近い内面の区域と上記ハブとの間には隙間が形成される。

楔要素とハブとの間の接触面積が小さいことは、摩擦が小さく、シートクッションに対するシート背もたれの傾きを調節するための労力が小さいことを伴うことは有利である。
本発明のさらなる態様によれば、楔要素は段付き輪郭形状を有し、それは、係止ばねの楔係合要素が、外歯車に結合された軸受の内面と接触することを防ぎ、したがって軸受面をこすることが避けられる。

本発明の好ましい実施形態では、外歯車の歯数は内歯車の歯数とは異なる、すなわち、内歯車の歯数より少ない。
異なる曲率半径を有する楔要素の内面と、内歯車よりも少ない歯数を有する外歯車を組み合わせることによって、新しいインボリュート歯すじを得ることができる。

本発明の別の態様によれば、リクライニング装置は、グリースを塗られたリクライニング装置の構成部品を塵や埃から保護するためにダストカバーをさらに含み、ダストカバーおよび駆動部は単一品として作られる。

これはリクライニング装置の部品数を減らし、リクライニング装置の組立を容易にするのに有利である。
本発明のさらなる特徴および利点は、添付の図を参照して非限定的な例として与えられた好ましい実施形態の詳細な説明からより明らかとなろう。

本発明によるリクライニング装置の斜視図である。 図１ａのリクライニング装置の分解図である。 図２ａは、図１ａ、１ｂのリクライニング装置の係止ばねと楔要素との間の係合の詳細図である。図２ｂは、図１ａ、１ｂのリクライニング装置の係止ばねと楔要素との間の係合の詳細図である。 図１ａ、１ｂのリクライニング装置の楔要素の詳細図である。 図１ａ、１ｂのリクライニング装置の楔要素と内歯車のハブとの間の係合の詳細図である。 図１ａ、１ｂのリクライニング装置の内歯車と外歯車のハブとの間の係合の詳細図である。 図６ａは、図１ａ、１ｂのリクライニング装置の駆動部とダストカバーとの間の係合の詳細図である。図６ｂは、図１ａ、１ｂのリクライニング装置の駆動部とダストカバーとの間の係合の詳細図である。

図１ａおよび１ｂを参照すると、本発明によるリクライニング装置１が示されている。
上記リクライニング装置１は、シートクッション（または、シート背もたれ）に取り付けることができ内歯車５を含む第１のプレート３、およびシート背もたれ（または、シートクッション）に取り付けることができ外歯車１１を含む第２のプレート９を備える。

外歯車１１は、内歯車５のハブ７を挿入することができる中心穴１３を備え、その結果、外歯車１１と内歯車５は協働することができる。
図５により良く示されているように、内歯車５と外歯車１１は互いに対して偏心配置され、外歯車１１の外周の一部分（上部）の歯は、内歯車５の内周のそれぞれの部分の歯と噛み合う。

内歯車５のハブ７と、外歯車１１の中心穴１３に取り付けられた軸受１５は、それらの間に第１および第２の楔要素１７ａ、１７ｂを受け入れる三日月形の空間を画定し、これらの楔要素は、上記三日月形の空間の中央部近くで互いに向き合う広い部分、および上記三日月形の空間のそれぞれの反対側端部の方を向く狭い部分を有して配置される。

楔ばね１９は、円形部分の端部に２つの平行なアームを備えるオメガ形を有し、そのアームで楔要素１７ａ、１７ｂと係合して、上記楔要素を互いから引き離すように付勢し、その結果、楔要素１７ａ、１７ｂは、三日月形の空間の反対側の端部の方へ押されて、内歯車５のハブ７の表面、および外歯車１１の中心穴に取り付けられた軸受１５の表面を押圧する。

図６ａ、６ｂにより良く示されているように、リクライニング装置は、外歯車と内歯車が互いに対して回転することを可能にするように楔要素１７ａ、１７ｂが動作するように配置された駆動部２３を含む。駆動部２３は、リクライニング装置の構成部品を一体化して、リクライニング装置の横方向の動きを制限するためにブッシング２７と係合するスナップリングを備える。

リクライニング装置１は、上記リクライニング装置の構成部品を塵や埃から保護するためにダストカバー２５をさらに備える。
図１ａ、１ｂに示されているように、第１および第２のプレート５、９は、それぞれのクリップ３１ａ、３１ｂを挿入して、溶接継手３３、好ましくは四辺形の溶接継手３３によってそれぞれのブラケット２９ａ、２９ｂに取り付けられる。

図１ａ、１ｂを参照すると常に、リクライニング装置１は係止ばね２１をさらに備える。
本発明によれば、図２ａ、２ｂにより良く示されているように、係止ばね２１は、楔要素１７ａ、１７ｂと直接協働するように構成される。

このために、薄板として作られた本体を有する係止ばね２１は、第１または第２の楔要素に当接および係合することができる楔係合要素３５を備える。
図示の実施形態では、楔係合要素は、係止ばね２１の本体の平面に実質的に垂直となるように曲げられたタブ３５として作られる。

それに対応して、楔要素１７ａ、１７ｂは、係止ばねの楔係合要素が当接および係合することができる、それぞれの係止ばね当接面３７ａ、３７ｂを備える。
図示の実施形態では、楔要素１７ａ、１７ｂは、向き合う広い方の端部にそれぞれの滑り面３９ａ、３９ｂを備え、滑り面３９ａ、３９ｂは、係止ばね２１の曲げたタブ３５に実質的に平行で、上記タブ３５に実質的に垂直なそれぞれの当接面３７ａ、３７ｂを端部とする。

リクライニング装置の係止状態では、楔要素１７ａ、１７ｂは、滑り面３９ａ、３９ｂが係止ばねタブ３５に対して動く範囲内でわずかに回転することができる。
より詳細には、図２ｂは、第１の楔要素１７ａが時計回り方向（すなわち、楔要素を受け入れる三日月形の空間の中央部分に向かう方向）に回転し、滑り面３９ａが係止ばねタブ３５に対して動いた状態を示す。

しかしながら、係止ばねタブ３５が第１または第２の楔要素の当接面３７ａ、３７ｂと当接して係合すると、楔要素のさらなる回転が妨げられる。
より詳細には、図２ｂで明瞭に見ることができるように、係止ばねタブ３５が第１の楔要素１７ａの当接面３７ａに当接すると、第１の楔要素の時計回り方向（すなわち、楔要素を受け入れる三日月形の空間の中央部分の方向）のさらなる回転が妨げられた。

荷重がかかった状態で楔要素が回転しようとする場合でも、（図２ｂに示されているように）係止ばねタブが楔要素の一方の当接面と当接および係合することによって、係止ばねは楔要素を止め、したがって、その回転を制限する。

係止ばね２１と楔要素１７ａ、１７ｂが直接相互作用することによって、係止ばねと楔要素との間の力および機能のいかなる低下も避けることができる。
さらに、図１ｂで分かるように、係止ばね２１を、楔ばね１９と楔要素１７ａ、１７ｂとの間に挿入する必要はないが、上記楔ばねに対向する上記楔要素の側に配置することができる。

図３は、本発明によるリクライニング装置の楔要素、すなわち第１の楔要素１７ａの詳細を示す。
図３では、係止ばね２１のタブ３５のための滑り面３９ａおよび当接面３７ａ、ならびに楔ばね１９のアームのための座４１ａが明瞭に見える。

本発明の図示の実施形態によれば、楔要素１７ａの幅は、広い方の端部から狭い方の端部まで一様には減少していない。
図３で分かるように、楔要素１７ａの外面４３ａは一定の曲率半径ｒ_ｅを有するが、一方、楔要素の内面は、楔要素の広い方の端部に近い、第１の曲率半径ｒ_ｉ’を有する第１の区域４５ａ’、および楔要素の狭い方の端部に近い、第２の曲率半径ｒ_ｉ’’を有する第２の区域４５ａ’’に部分分割され、第１の曲率半径は第２の曲率半径より小さい。

楔要素のこの構成似によって、リクライニング装置の操作中の摩擦労力を減らすことができる。
実際、図４に示されているように、楔要素の１７ａの内面の第１の区域４５ａ’のみが内歯車５のハブ７に接触するが、一方、楔要素の内面の第２の区域４５ａ’’と上記ハブとの間には隙間が形成される。

第２の楔要素１７ｂが、図３、４に示された第１の楔要素と同じ構成（すなわち、同じ有利な特徴）を有することは、当業者であれば明らかである。
図５は、内歯車５と外歯車１１の係合をより詳細に示している。

図示の実施形態では、外歯車１１の歯数は内歯車５の歯数よりも少ない。外歯車１１の歯数が内歯車５の歯数よりも１枚少ないことが好ましい。
図示の好ましい実施形態によれば、外歯車１１の歯数は３５で、一方、内歯車５の歯数は３６である。

このような特徴を図３に示した楔要素の形状と組み合わせることによって新しいインボリュート歯すじを得ることができることが有利である。
図３を参照すると常に、本発明の別の関連する態様を明らかにすることができる。

楔要素の段付輪郭のおかげで、すなわち、滑り面３９ａ、３９ｂを備える端部の存在のおかげで、係止ばねタブ３５と、外歯車１１の中心穴１３に取り付けられた軸受１５の内面の接触が常に防がれる。

（図２ｂにも示されているように）係止ばねタブは滑り面３９ａ、３９ｂに沿って動き、上記滑り面によって軸受１５の内面に近づかない。
係止ばねタブ３５が軸受１５の内面をこするいかなる危険性も効果的に防がれることが有利である。

図６ａ、６ｂには、リクライニング装置１の駆動部２３およびダストカバー２５がより詳細に示されている。
図示の実施形態では、上記駆動部２３と上記ダストカバー２５は単一品として作られている。駆動部２３は、駆動部の回転方向に応じて、第１の楔要素１７ａか、第２の楔要素１７ｂかのどちらかに作用するように構成されたカム状要素を含む。

前述のように、駆動部は、その遠位端に、ブッシング２７に係合するスナップリング４７を備える（図１ｂ参照）。
ダストカバー２５の内面には、リクライニング装置の係止状態において、係止ばね２１に係合して、駆動部３３と回転するように上記係止ばね２１を駆動するための係合手段４９もまた見ることができる。

本発明の好ましい実施形態のこの説明は、単なる一例として提供され、添付の特許請求の範囲によって規定された本発明の範囲から逸脱することなく、当業者はいくつかの変形および修正を思いつくことができる。

Claims (8)

1. 内歯車（５）を支える第１のプレート（３）、および外歯車（１１）を支える第２のプレート（９）を備えるリクライニング装置（１）であって、前記内歯車（５）がハブ（７）を備え、前記外歯車（１１）が、前記内歯車の前記ハブ（７）が挿入される中心穴（１３）を備え、前記外歯車の外周の一部分の歯が、前記内歯車（５）の内周のそれぞれの部分の歯と噛み合うように、前記内歯車（５）が前記外歯車（１１）に対して偏心配置され、軸受（１５）が前記外歯車（１１）の前記中心穴（１３）に取り付けられ、第１および第２の楔要素（１７ａ、１７ｂ）が前記ハブ（７）と前記軸受（１５）との間の空間に配置され、前記楔要素が、前記空間の中央部近くで互いに向き合う広い部分、および前記空間のそれぞれの反対側端部の方を向く狭い部分を有して配置され、楔ばね（１９）が、前記楔要素を互いから引き離すように付勢するように設けられ、前記リクライニング装置が、前記外歯車と前記内歯車が互いに対して回転することを可能にするように前記楔要素（１７ａ、１７ｂ）に働くように構成された駆動部（２３）をさらに備え、前記リクライニング装置が係止ばね（２１）をさらに備え、前記係止ばね（２１）が、前記駆動部と一体で回転する係止状態から、前記駆動部とは一体では回転しない係止解除状態に切り替え可能、およびその逆も切り替え可能である、リクライニング装置（１）において、前記係止ばね（２１）が、前記第１または前記第２の楔要素に当接および係合することができる楔係合要素（３５）を備え、前記第１および第２の楔要素（１７ａ、１７ｂ）がそれに対応して、前記係止ばねが当接および係合することができるそれぞれの係止ばね当接面（３７ａ、３７ｂ）を備え、
   前記係止ばね（２１）が薄板として作られた本体を有し、前記楔係合要素が、前記係止ばねの前記本体の平面に実質的に垂直となるように曲げられたタブ（３５）として作られ、
   前記楔要素（１７ａ、１７ｂ）のそれぞれが、広い方の端部に、前記係止ばね（２１）の前記タブ（３５）に実質的に平行で、前記係止ばねの前記タブ（３５）に実質的に垂直な前記当接面（３７ａ、３７ｂ）を端部とする滑り面（３９ａ、３９ｂ）を備え、
   これによりリクライニング装置の係止状態では、前記楔要素（１７ａ、１７ｂ）は、第１の楔要素（１７ａ）の滑り面（３９ａ）または第２の楔要素（１７ｂ）の滑り面（３９ｂ）が前記係止ばねのタブ（３５）に対して動く範囲内で回転することができ、前記係止ばねのタブ（３５）が前記第１の楔要素（１７ａ）の前記当接面（３７ａ）または前記第２の楔要素（１７ｂ）の前記当接面（３７ｂ）と当接して係合すると、前記楔要素（１７ａ、１７ｂ）のさらなる回転が妨げられることを特徴とする、リクライニング装置（１）。
2. 前記楔要素の前記滑り面（３９ａ、３９ｂ）が、前記係止ばねの前記タブ（３５）が前記軸受（１５）の内面と接触することを防ぐ、請求項１に記載のリクライニング装置（１）。
3. 前記楔要素（１７ａ、１７ｂ）のそれぞれが、前記楔要素の前記広い方の端部から前記狭い方の端部まで減少する幅を有し、前記楔要素の外面（４３ａ）が一定の曲率半径を有し、一方、前記楔要素の内面が異なる曲率半径を有する複数の区域に部分分割された、請求項１または２に記載のリクライニング装置（１）。
4. 前記楔要素の内面が、少なくとも、前記楔要素の前記広い方の端部の近くに、第１の曲率半径を有する第１の区域（４５ａ’）、および前記楔要素の前記狭い方の端部の近くに、第２の曲率半径を有する第２の区域（４５ａ’’）を備え、前記第１の曲率半径が前記第２の曲率半径よりも小さい、請求項３に記載のリクライニング装置（１）。
5. 前記外歯車（１１）の歯数が前記内歯車（５）の歯数より少ない、請求項１から４のいずれか一項に記載のリクライニング装置（１）。
6. 前記外歯車（１１）の歯数が前記内歯車（５）の歯数より１枚少ない、請求項５に記載のリクライニング装置（１）。
7. 前記リクライニング装置（１）がダストカバー（２５）をさらに備え、前記駆動部（２３）と前記ダストカバー（２５）が単一品として作られた、請求項１から６のいずれか一項に記載のリクライニング装置（１）。
8. 前記駆動部がスナップリング（４７）を備えた、請求項１から７のいずれか一項に記載のリクライニング装置（１）であって、前記スナップリングによって係合されるブッシング（２７）をさらに備えたリクライニング装置（１）。

Images