JP7229009B2 - プーリユニット - Google Patents

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Description

この発明は、プレス加工で形成されたプレスプーリと、このプレスプーリに取り付けられた転がり軸受とを備えるプーリユニットに関する。
エンジンで走行可能な自動車では、エンジンを駆動源とするオルタネータ、エアコンプレッサ、ウォータポンプ等の補機と、エンジンからの駆動力を補機に伝達するベルト伝動装置とが搭載されている。そのベルト伝動装置には、従来、プレスプーリと、プレスプーリに取り付けられた転がり軸受とを備えるプーリユニット(プーリ付軸受)が採用されている。そのプレスプーリは、外筒部と、外筒部の内方に位置する内筒部と、外筒部と内筒部とを繋ぐ繋ぎ部とを有する。その内筒部に転がり軸受が圧入されている。プーリユニットは、その転がり軸受を介して補機の軸に取り付けられる。その外筒部には、エンジンのクランクシャフトからの動力を摩擦力で伝達する摩擦伝動ベルト(補機駆動用のベルト)が接触する。摩擦伝動ベルトには、大別してVベルトと平ベルトがある。
補機駆動用のベルトにVベルトを用いた場合、通常、一つの補機の駆動に一本のVベルトが使用される。このため、複数の補機を駆動するにあたっては、複数本のVベルトが使用されることになる(多数本掛け方式)。
一方、近年の自動車分野では、自動車エンジンの軽量・コンパクト化への要求から、複数の補機の駆動に一本の平ベルトを使用するサーペンタイン方式が主流になっている。サーペンタイン方式で使用する平ベルトは、多数本掛け方式と比べて長く、かつ、多数の補機を駆動する。このため、当該平ベルトに加わる張力が大きくなる。
特許文献1のプーリユニットでは、図8に示すように、プレスプーリ70の外筒部71と内筒部72とを繋ぐ繋ぎ部73の内側面が、径方向に沿った平坦面73aと、平坦面73aと外筒部71に連続する曲面73bと、平坦面73aと内筒部72に連続する曲面73cとからなり、その内側の曲面73cの曲率半径が外側の曲面73bの曲率半径よりも大きい形状であるため、内筒部72の角隅に発生する応力を軽減することができる。
ところが、近年では、自動車エンジンのダウンサイジング化に伴う気筒数減少により、クランクの回転変動が増加しているため、補機駆動用ベルトの張力変動の増加も大きくなっている。また、補機類の電動化に伴うバッテリの大容量化が進み、オルタネータの負荷が増加して、ベルトの張力が更に高まる傾向にある。そのため、サーペンタイン方式で使用されるプーリユニットには、更なる高剛性や高負荷対応への対応が強く求められている。
特許文献1のプレスプーリでは、繋ぎ部73の径方向長さが大きいため、上述したベルトBの高張力化が進むと、その繋ぎ部73がモーメント荷重によって傾き易くなり、プレスプーリ70の剛性が不足する。また、外筒部71の外径を変更することなく内筒部72の径寸を大きくすることが困難なため、転がり軸受80の軸受サイズを大きくして高負荷に対応することが困難である。外筒部71の外径を変更すると、コンパクト化が進むサーペンタイン方式の自動車エンジンにおいて、時代に逆行することになり、好ましくない。一方、外筒部と内筒部が接触する程に繋ぎ部を小さく曲げると、繋ぎ部にクラックが発生するようになるので、製造が困難である。
これに対し、特許文献2のプレスプーリでは、繋ぎ部が、外筒部の外筒内径面の軸方向一端と内筒部の内筒外径面の軸方向一端に連続する単一の曲面を有し、その曲面の径方向断面における曲率半径が、素材の板厚1.6~4.0mmに比して0.2~0.5倍に設定されている。
特開2007-198402号公報 特開2017-166704号公報
しかしながら、特許文献2では、専らプレスプーリの断面形状のみに着目されているに過ぎず、プーリユニットの総合的な耐荷重性を向上させる観点から、プレスプーリに対してどのような転がり軸受を採用することが好ましいかまでは着目されていない。
そこで、この発明が解決しようとする課題は、プーリユニットの総合的な耐荷重性を向上させることである。
上記の課題を達成するため、この発明は、プレスプーリと、前記プレスプーリに取り付けられた転がり軸受とを備え、前記プレスプーリが、外筒部と、前記外筒部の内方に位置する内筒部と、前記外筒部と前記内筒部とを繋ぐ繋ぎ部とを有し、前記外筒部が、ベルトに接触する外筒外径面を有し、前記内筒部が、前記転がり軸受に嵌合する内筒内径面を有するプーリユニットにおいて、前記外筒外径面の外径が、前記転がり軸受のピッチ円径の1.8倍以上2.2倍以下である構成を採用した。ここで、転がり軸受のピッチ円径は、転がり軸受における転動体のピッチ円の直径のことをいう。
転がり軸受のピッチ円径は、転がり軸受のサイズに大きく影響しかつ負荷容量に相関するパラメータである。すなわち、転がり軸受のピッチ円径が大きい程、軸受内外径が大きく、転動体数や転動体径が大きくなって負荷容量に優れた転がり軸受となり、ピッチ円径が小さい程、軸受内外径が小さく、転動体数や転動体径が小さくなって負荷容量に劣る転がり軸受となる。外筒外径面の外径が転がり軸受のピッチ円径の2.2倍を超えると、サイズが小さい転がり軸受となり、負荷容量を増大させることが期待できない。一方、外筒外径面の外径が転がり軸受のピッチ円径の1.8倍未満であると、転がり軸受のサイズを大きくして負荷容量を増大させることは可能だが、繋ぎ部の小さい剛性に優れたプレスプーリをプレス加工するのに大きなプレス圧が必要となり、製造が困難となる。上記構成のように、外筒外径面の外径が転がり軸受のピッチ円径の1.8倍以上2.2倍以下であれば、転がり軸受の負荷容量を増大させると共に剛性に優れたプレスプーリとし、プーリユニットの総合的な耐荷重性を向上させることができる。
好ましくは、前記内筒部の前記内筒内径面に嵌合されたリングをさらに備え、前記プレスプーリが、前記内筒部から内側に曲がった内鍔部を有し、前記リングが、前記内筒内径面に対する前記転がり軸受の嵌合位置を前記内鍔部から軸方向に規定距離だけ離れた位置に定めるように配置されており、前記外筒部の前記外筒外径面に巻回されたベルトの幅の中央位置と、前記転がり軸受の幅の中央位置とが、同一の仮想ラジアル平面上に配置されており、前記外筒外径面が、前記巻回されたベルトから前記内鍔部側に位置する予備域を有するとよい。このようにすると、プレスプーリの外筒外径面に巻き付けられたベルトの幅の中央位置と、転がり軸受の幅の中央位置とが同一の仮想ラジアル平面上に配置されているため、プレスプーリの内筒内径面に対する転がり軸受の嵌合位置は、ベルトの張力を適切に負荷できる位置に定められている。その外筒外径面は、ベルトから内鍔部側に予備域を有する。このため、プレスプーリの位置を移すことなくベルトの幅の中央位置を内鍔部側へ変える仕様変更がなされる場合には、その予備域を利用してベルトを外筒外径面に巻き付けることが可能である。さらに、転がり軸受と同じ内筒内径面に嵌合されたリングのスペースは、転がり軸受の嵌合位置を内鍔部側へ調整するために利用可能である。このため、前述の仕様変更に応じてリングの採否や規定距離を変更することにより、プレスプーリを変更することなく、仕様変更後におけるベルトの幅の中央位置と、転がり軸受の幅の中央位置とが同一の仮想ラジアル平面上になるように調整して、転がり軸受の嵌合位置を適切に定めることができる。
より具体的には、前記プレスプーリの前記予備域が、前記巻回されたベルトの位置を軸方向に前記内鍔部側へ前記規定距離の等倍長だけ寄せた仮想位置と、前記巻回されたベルトの位置を軸方向に前記内鍔部側へ前記規定距離の2倍長だけ寄せた仮想位置とのうち、少なくとも一方の仮想位置に前記ベルトを巻き付け可能に設けられているとよい。このように規定距離の等倍長だけ内鍔部側へ寄せた仮想位置にベルトを巻き付け可能である場合には、ベルトの位置を規定距離と同等に内鍔部側へ変える仕様変更がなされるとき、リングを採用せずに転がり軸受の嵌合位置をプレスプーリの内鍔部で直接に定め、その仕様変更後のベルトの幅の中央位置と転がり軸受の幅の中央位置とを同一の仮想ラジアル平面上に配置することができる。また、規定距離の2倍長だけ内鍔部側へ寄せた仮想位置にベルトを巻き付け可能である場合には、ベルトの幅を内鍔部側へ規定距離の2倍長だけ拡大する仕様変更がなされるとき、リングを採用せずに転がり軸受の嵌合位置をプレスプーリの内鍔部で直接に定め、その仕様変更後におけるベルトの幅の中央位置と転がり軸受の幅の中央位置とを同一の仮想ラジアル平面上に配置することができる。
前記繋ぎ部が、前記外筒部と前記内筒部の軸方向一端同士を繋ぐ環状部からなり、前記外筒部が、前記外筒外径面に沿って軸方向に延びる外筒内径面を有し、前記内筒部が、前記内筒内径面に沿って軸方向に延びる内筒外径面を有し、前記繋ぎ部が、前記外筒内径面と前記内筒外径面の軸方向一端同士を繋ぐ単一の曲面を有することが好ましい。このようにすると、小さな繋ぎ部で外筒部と内筒部を繋いでプレスプーリの剛性を向上させることができる。
前記プレスプーリを形成する素材の板厚が、1.6mm以上4.0mm以下であるとよい。このようにすると、剛性に優れたプレスプーリとしつつ、プレスプーリの製造困難化を避けることができる。
この発明は、自動車エンジンの補機駆動用の前記ベルトが前記外筒外径面に巻回される用途に好適である。
上述のように、この発明は、上記構成の採用により、プーリユニットの総合的な耐荷重性を向上させることができる。
この発明の第一実施形態に係るプーリユニットを示す断面図 図1のプレスプーリを示す断面図 第一実施形態におけるプレスプーリの外筒外径面の外径と転がり軸受のピッチ円径の比例関係が及ぼす影響を示す図 この発明の第二実施形態に係るプーリユニットを示す断面図 第二実施形態の変更例に係るベルト及び外筒外径面を示す部分拡大断面図 この発明の第三実施形態に係るリングを示す部分拡大断面図 各実施形態に係るプーリユニットを備える補機駆動用のベルト伝動装置を示す正面図 従来例を示す断面図
この発明の一例としての第一実施形態にかかるプーリユニットを図1に示す。同図のプーリユニットは、鋼板製のプレスプーリ10と、プレスプーリ10に取り付けられた転がり軸受20とを備える。本実施形態では、ベルトBは、平ベルトである。なお、平ベルトは、Vリブドベルトを含む概念である。
プレスプーリ10と転がり軸受20は、同一の軸線O回りに一体に回転する。以下、「軸方向」は、その軸線Oに沿った方向のことをいい、図1において紙面左右方向に相当する。また、その軸線Oに直角な方向は、「径方向」といい、図1において紙面上下方向に相当する。また、その軸線O回りの円周方向は、「周方向」という。また、その軸線Oに直交する仮想平面のことを「仮想ラジアル平面」という。
図1、図2に示すように、プレスプーリ10は、外筒部11と、外筒部11の径方向内方に位置する内筒部12と、外筒部11と内筒部12の軸方向一端(図中右端)同士を繋ぐ繋ぎ部13と、内筒部12の軸方向他端(図中左端)から内側に曲がった内鍔部14とで構成されている。なお、プレスプーリ10は、図示の断面形状をもって周方向全周に連続している。プレスプーリ10は、例えば、ベルトBを各補機プーリに向けて案内するベルト用アイドラプーリである。
外筒部11は、ベルトBに接触する(ベルトBが巻回される)外筒外径面11aと、外筒外径面11aに対して径方向内側で当該外筒外径面11aに沿って軸方向に延びる外筒内径面11bとを有する。
外筒外径面11aは、外筒部11の軸方向他端(図中左端)まで軸方向に延びている。外筒外径面11aの幅は、ベルトBよりも十分に大きく設定されている。すなわち、外筒外径面11aの軸方向寸法は、ベルトBの幅よりも大きい。外筒外径面11aの外径Dは、プレスプーリ10の最大外径に一致している。外筒内径面11bも、外筒部11の軸方向他端(図中左端)まで軸方向に延びている。
内筒部12は、転がり軸受20(の外輪21)に嵌合する内筒内径面12aと、内筒内径面12aに沿って軸方向に延びる内筒外径面12bを有する。内筒内径面12aに対して転がり軸受20が図中右側から圧入されることによって、転がり軸受20がプレスプーリ10に取り付けられている。
繋ぎ部13は、外筒部11と内筒部12の軸方向一端(図中右端)同士を繋ぐ環状部からなる。繋ぎ部13は、外筒内径面11bと内筒外径面12bの軸方向一端(図中右端)同士を繋ぐ単一の曲面13aを有する。
曲面13aの径方向断面における曲率半径Riは、プレスプーリ10を形成する素材の板厚tの0.2倍以上0.5倍以下である。
内鍔部14は、外輪21の軸方向端面21aに当接している。内鍔部14は、外筒部11の軸方向他端よりも軸方向内方に位置している。なお、内鍔部14は、内筒部12に嵌合される転がり軸受20の軸方向位置を規制するためのものであり、省略してもよい。
図示断面形状のようなプレスプーリ10は、軸方向に二分割の金型を用いるプレス加工により、プレスプーリ10の全体を一体に形成することが可能である。その形成に用いる素材は、一般に、鋼板である。その鋼板素材の板厚tは、実質的に、外筒外径面11aの軸方向他端(図中左端)と外筒内径面11bの軸方向他端(図中左端)間の径方向厚さ(板厚)に相当する。これは、そのプレス加工において、外筒部11の軸方向他端部が実質的に変形しない板縁部となるためである。
素材の板厚tは、1.6mm以上4.0mm以下である。なお、図示例では、板厚tは、2.8mmを想定している。ここで、外筒内径面11bと内筒外径面12bとの間の径方向隙間は、プレスプーリ10の板厚tよりも小さい。
図1に示すように、転がり軸受20は、外輪21と、内輪22と、外輪21と内輪22との間に介在する複数の転動体23と、各転動体23を保持する保持器24とを有する。
転がり軸受20としては、基本的に、ベルトBからの純ラジアル荷重を受けるだけであること、また、軸受トルクが小さく省エネルギー化に有利であること、また、プーリユニットに有利な非分離形軸受であることから、呼び接触角90°の単列の深溝玉軸受が採用されている。
外輪21、内輪22は、それぞれ単列の軌道輪からなる。転動体23は、玉からなる。すなわち、本実施形態の転がり軸受20は、玉軸受である。また、外輪21、内輪22間は、外部からの異物侵入を防止するために一対のシール25,26によって密封されている。転がり軸受20の内部は、グリースによって潤滑される。
転がり軸受20のピッチ円径PCDは、外輪21と内輪22に正規に接触する各転動体23の中心を通る仮想円周の直径に相当する。
プレスプーリ10の外筒外径面11aの外径Dは、転がり軸受20のピッチ円径PCDの1.8倍以上2.2倍以下である。ここで、転がり軸受20のピッチ円径PCDに対する外筒外径面11aの外径Dの倍率をnとしたとき、そのnの値が転がり軸受20の負荷容量とプレスプーリ10の製造性に及ぼす影響について、図3に星取表で示す(以下、適宜、図1、図2参照)。同星取表において、項目:負荷容量の評価○は、外筒外径面の外径を拡大することなくプレスプーリの繋ぎ部を小さくして転がり軸受のサイズアップ(負荷容量の増大)が図れることを示し、評価×は、そのサイズアップが図れないことを示す。また、項目:製造の評価○は、プレスプーリの繋ぎ部のクラックや寸法管理に問題が生じないことを示し、評価×は、そのクラック等の問題が生じることを示す。同星取表の項目:負荷容量の評価結果に示されるように、外筒外径面11aの外径Dが転がり軸受20のピッチ円径PCDの2.2倍を超えると、サイズが小さい転がり軸受20となり、転がり軸受20の負荷容量を増大させることが期待できない。一方、同星取表の項目:製造の評価結果に示されるように、外筒外径面11aの外径Dが転がり軸受20のピッチ円径PCDの1.8倍未満であると、転がり軸受20のサイズを大きくして転がり軸受20の負荷容量を増大させることは可能だが、繋ぎ部13の小さい剛性に優れたプレスプーリ10をプレス加工するのに大きなプレス圧が必要となり、プレスプーリ10の製造が困難となる。
すなわち、第一実施形態に係るプーリユニットは、外筒外径面11aの外径Dが転がり軸受20のピッチ円径PCDの1.8倍以上2.2倍以下であるので、転がり軸受20の負荷容量を増大させると共に、板厚tが1.6mm以上4.0mm以下で繋ぎ部13の小さい剛性に優れたプレスプーリ10として、プーリユニットの総合的な耐荷重性を向上させることができる。
また、第一実施形態に係るプーリユニットでは、外筒外径面11aの外径Dが転がり軸受20のピッチ円径PCDの1.8倍以上2.2倍以下に設定されることにより、プーリユニット全体の断面高さに対してプレスプーリ10の断面高さが占める割合を小さくすることができ、転がり軸受20をサイズアップすることができる。また、プレスプーリ10の板厚tを1.6mm以上4.0mm以下として当該板厚を厚くすることでプレスプーリ10の負荷容量を増大させることができる。よって、同一の取付寸法のまま、プレスプーリ10と転がり軸受20双方の負荷容量を増大させることができる。
第一実施形態のようなプーリユニットは、自動車エンジンのクランクシャフトとカムシャフトの回転を同期させるベルト伝動装置や、クランクシャフトからの駆動力をオルタネータ、エアコンプレッサ等の補機の駆動軸に伝達するベルト伝動装置において、アイドラプーリやテンショナプーリとして採用することができる。ここで、アイドラプーリやテンショナプーリは、そのタイミングベルトの張力、補機駆動用ベルトの張力を適正に保つ他、カムプーリ、補機プーリ等の各プーリを駆動させるために必要な巻き角を確保するため、固定軸に取り付けられるものである。一般に、アイドラプーリやテンショナプーリとするプレスプーリは、転がり軸受を介して軸に支持される。その軸は、転がり軸受の内輪に嵌合する対向面部と、その内輪を軸方向に支持する軸肩部とを一体に有する。プレスプーリの内鍔部と軸肩部は、転がり軸受に対して同側に配置されている。外輪と、プレスプーリの内筒内径面とは圧入嵌合によって固定されている。その際の嵌合位置は、プレスプーリの内鍔部と接する位置に定められている。軸の対向面部に対する内輪の嵌合位置は、軸肩部と接する位置に定められている。
第一実施形態のプーリユニットでは、前提とするベルトの幅の中央位置が予め定められ、その前提の条件下で使用できるように設定されている。したがって、ベルトの幅の中央位置が前提の位置と異なる場合、プレスプーリ10の内鍔部14の位置や軸(図示省略)の軸肩部の位置を変更することにより、ベルトの張力を転がり軸受20にバランスよく負荷することが可能である。
具体的には、ベルトの位置を内鍔部14(軸肩部)側へ変更する、又はベルトの幅を内鍔部14側へ拡大する場合、ベルトの幅の中央位置を前提の位置から内鍔部14側へ移すことになる。このような仕様変更がなされる場合において、プレスプーリ10及び軸の位置を同様に移すことが許されるときは、内鍔部14及び軸肩部の各位置を変更することなく、その仕様変更に対応することが可能である。
一方、プレスプーリ10と軸の一方の位置を移すことが許されないときは、その一方側である内鍔部14又は軸肩部の位置を変更した新たなプレスプーリ又は軸を用意すれば、対応側の外輪21又は内輪22を適切に配置することが可能である。
さらに、プーリユニットに予め前述の仕様変更への対応性をもたせておけば、前述の新たなプレスプーリや軸が不要となり、コスト面で有利となる。その一例としての第二実施形態を図4に示す。なお、以下では、第一実施形態との相違点を述べるに留める。
第二実施形態に係るプーリユニットは、プレスプーリ30の外筒部31の外筒外径面31aに巻回されたベルトBと、プレスプーリ30の内筒部32の内筒内径面32aに嵌合された転がり軸受20との位置関係を調整するために採用されたリング40をさらに備える。
第二実施形態に係るプーリユニットでは、コスト面を考慮し、転がり軸受20として、日本工業規格で規定された主要寸法と寸法系列に準拠した標準的なものが採用されている。このため、外輪21の幅と内輪22の幅は、同幅に設定されており、転がり軸受20の幅と実質的に同一である。ここで、幅は、その対象の軸方向の長さである。なお、このプーリ支持構造では、非分離形の転がり軸受20として、両シール付の深溝玉軸受を例示したが、これに限定されず、転がり軸受をアンギュラ玉軸受、円筒ころ軸受等に変更することも可能である。
ベルトBは、プレスプーリ30の外筒部31の外筒外径面31aに所定の巻き付け角で掛けられる伝動ベルトであり、例えば、補機駆動用ベルト、タイミングベルトである。補機駆動用ベルトとしては、軸方向に一定ピッチで並ぶV形のリブを有するVリブドベルトが挙げられる。タイミングベルトとしては、歯付きベルトが挙げられる。
プレスプーリ30の外筒外径面31aは、ベルトBのベルト面に対応の形状を有し、そのベルト面を外筒外径面31aの任意の範囲に巻き付け可能な外周部位である。
プレスプーリ30の外筒外径面31aに巻回されたベルトの幅Wの中央位置と、転がり軸受20の幅Wの中央位置とは、同一の仮想ラジアル平面Vp上に配置されている。ここで、幅の中央位置は、その対象の幅を軸方向に二等分する位置のことをいう。
リング40は、プレスプーリ30の内筒内径面32aに対して繋ぎ部33側から内鍔部34側に向かって嵌合される。リング40は、内筒内径面32aに対する外輪21の嵌合位置を内鍔部34から軸方向に規定距離Lだけ離れた位置に定める環状部品として構成されている。
その規定距離Lは、プレスプーリ30の外筒外径面31aに巻回されたベルトBの幅の中央位置と、内筒内径面32aに圧入された外輪21の幅の中央位置とを同一の仮想ラジアル平面Vp上に配置可能な長さに設定されている。
リング40と内筒内径面32aとの嵌め合いは、リング40を内筒内径面32aの径方向支持により外輪21と内鍔部34間に維持できればよく、すきま嵌めでもよいし、圧入(しまり嵌め)でもよい。このプーリユニットの組み立てに際して、又はこのプーリユニットの組み立てに用いるプレスプーリ30及び転がり軸受20のユニット化に際して、リング40の採否を選択することができる。
内筒内径面32aの幅は、外輪21を径方向に受ける接触部の幅と、リング40を径方向に受ける接触部の幅との合計幅よりも大きく設定されている。
転がり軸受20の外輪21が内鍔部34に向かって内筒内径面32aに圧入され、その外輪21がリング40に接すると、外輪21が内鍔部34から規定距離Lのところで停止させられ、外輪21の圧入が完了する。内筒内径面32aに対する外輪21の嵌合位置(すなわち転がり軸受20の嵌合位置)は、リング40及び内鍔部34によって定められる。リング40を採用しない場合、外輪21が内鍔部34に接するまで圧入されると、外輪21の圧入が完了し、外輪21の嵌合位置が内鍔部34によって定められる。
なお、この例では、規定距離Lを一個のリング40の幅で規定したが、複数のリングの合計幅で規定することも可能である。
プレスプーリ30の外筒外径面31aは、巻回されたベルトBに対して内鍔部34側(図において左側)に位置する予備域31bを有する。その予備域31bは、巻回されたベルトBの位置を軸方向に内鍔部34側へ規定距離Lの等倍長だけ寄せた仮想位置(図中に一点鎖線のベルトBの位置で示す)と、巻回されたベルトの位置を軸方向に内鍔部34側へ規定距離Lの2倍長だけ寄せた仮想位置(図中に二点鎖線のベルトBの位置で示す)とのいずれの仮想位置においてもベルトBを巻き付け可能であるように冗長に設けられている。
今、プレスプーリ30の位置を図4において左側へ移すことなくベルトBの幅の中央位置をプレスプーリ30の左側へ移す仕様変更の一例として、図4のプレスプーリ30に対するベルトBの位置を規定距離Lの等倍長だけ左側へ移す仕様変更がなされる場合を考える。この場合、仕様変更後のベルトBにおける幅の中央位置は、図4の仮想ラジアル平面Vp上の位置から軸方向に規定距離Lの等倍長だけ左側に寄った位置(一点鎖線の仮想位置)となる。そこで、リング40を採用せず、内筒内径面32aに対する外輪21の嵌合位置を内鍔部34に接する位置(つまり図1の外輪21の嵌合位置相当)に変更すれば、外輪21の幅の中央位置を図4の位置から左側へ規定距離Lの等倍長だけ移す調整を行うことができる。これにより、一点鎖線の仮想位置に巻回された仕様変更後のベルトBの幅の中央位置と、転がり軸受20の幅の中央位置とが、同一の仮想ラジアル平面上に配置されることになる。
次に、プレスプーリ30の位置を図4において左側へ移すことなくベルトBの幅の中央位置をプレスプーリ30の左側へ移す仕様変更の別例として、図4のプレスプーリ30に巻回されるベルトを変更し、図4のベルトBに比して規定距離Lの2倍長だけ左側へ幅を拡大した広幅ベルトに変更する仕様変更がなされる場合を考える。この場合、その広幅ベルトにおける幅の左端は、二点鎖線の仮想位置における左端に移り、その広幅ベルト幅の中央位置は、幅拡大分の半分(つまり規定距離Lの等倍長)だけ左側へ移ることになる。したがって、この場合も、リング40を採用せず、内筒内径面32aに対する外輪21の嵌合位置を内鍔部34に接する位置に変更すれば、広幅ベルトの幅の中央位置と、転がり軸受20の幅の中央位置とが、同一の仮想ラジアル平面上に配置されることになる。
なお、図4の転がり軸受20の嵌合位置を図1の位置へ移すには、内輪22の位置も外輪21と同じく規定距離Lの等倍長だけ左側へ移す必要がある。内輪22に嵌め合う嵌合部S1と軸肩部S2とを一体に有する軸Sの変更を行うことなく軸Sの位置を規定距離Lの等倍長だけ左側へ移すか、軸の位置を移さずに内輪22の嵌合位置を規定距離Lの等倍長だけ変更する(例えば、軸肩部の位置を左側へ移した軸に変更する)ことにより、図4の内輪22の位置を図1の位置へ変更することが可能である。
上述のように、第二実施形態に係るプーリユニットは、プレスプーリ30の外筒外径面31aに巻回されたベルトBの幅の中央位置と、転がり軸受20の幅の中央位置とが同一の仮想ラジアル平面Vp上に配置されているため、内筒内径面32aに対する転がり軸受20の嵌合位置がベルトBの張力を適切に負荷できる位置に定められている。また、プレスプーリ30の外筒外径面31aがベルトBから内鍔部34側に予備域31bを有するため、プレスプーリ30の位置を移すことなくベルトBの幅の中央位置を内鍔部34側へ変える仕様変更がなされる場合、その予備域31bを利用してベルトBをプーリ10の外筒外径面31a~31bに巻き付けることが可能である。さらに、外輪21と同じく内筒内径面32aに嵌合されたリング40のスペースを外輪21の嵌合位置を調整するために利用可能であるため、前述の仕様変更に応じてリング40の採否や規定距離Lを変更することにより、プレスプーリ30を変更することなく、仕様変更後におけるベルトの幅の中央位置と、外輪21の幅の中央位置とが同一の仮想ラジアル平面上になるように調整して、外輪21の嵌合位置を適切に定めることができる。
したがって、第二実施形態に係るプーリユニットは、プレスプーリ30の位置を内鍔部34側へ移すことなくベルトの幅の中央位置を規定距離Lに基づいて内鍔部34側へ変える仕様変更に対応のプーリユニットとする際、プレスプーリ30を変更することなく外輪21の嵌合位置を適切に定めることができ、ひいては、その仕様変更の前後で同一仕様のプレスプーリ30を採用することが可能になるから、プレスプーリ30のコストを抑えてプーリユニットを安価にすることも可能になる。
また、第二実施形態に係るプーリユニットは、図4のベルトBの位置を規定距離Lの等倍長だけ内鍔部34側へ寄せた仮想位置(一点鎖線の仮想位置参照)にベルトBを巻き付け可能であるから、ベルトBの位置を規定距離Lと同等に内鍔部34側へ変える仕様変更がなされるとき、リング40を採用せずに外輪21の嵌合位置を内鍔部34で直接に定め、その仕様変更後におけるベルトBの幅の中央位置と転がり軸受20の幅の中央位置とを同一の仮想ラジアル平面上に配置することができる。
また、第二実施形態に係るプーリユニットは、図4のベルトBの位置を規定距離Lの2倍長だけ内鍔部34側(左側)へ寄せた仮想位置(二点鎖線の仮想位置参照)にベルトBを巻き付け可能であるから、ベルトBの幅を内鍔部34側へ規定距離の2倍長だけ拡大する仕様変更がなされるときも、リング40を採用せずに外輪21の嵌合位置を内鍔部34で直接に定め、その仕様変更後におけるベルトの幅の中央位置と転がり軸受20の幅の中央位置とを同一の仮想ラジアル平面上に配置することができる。
第二実施形態では、平面プーリを想定したが、リブ付きプーリにする場合、前述の規定距離Lは、リブ及び溝のピッチとの関係に基づいて設定すればよいだけのことである。その変更例を図5に示す。
図5に示すベルトB´は、プレスプーリの外筒外径面51に対面するベルト面において、軸方向に一定ピッチで並ぶV形のリブB1を有する。一方、外筒外径面51は、軸方向に一定の溝ピッチPで形成された複数の溝51a、52b・・・を有する。溝51a等は、リブB1に対応のV形である。外筒外径面51が有する溝数は、ベルトB´のリブ数よりも多く設定されている。
溝51a等は、図4の外筒外径面に対してプレス加工されている。
図5においてベルトB´から左側に位置する溝51a,51bは、外筒外径面51の予備域を形成している。図5のベルトB´の位置を軸方向に左側へ溝ピッチPの1倍だけ寄せた仮想位置は、図4の一点鎖線の仮想位置に相当する。また、ベルトBの位置を左側へ溝ピッチPの2倍分だけ寄せた仮想位置は、図4の二点鎖線の仮想位置に相当する。
前述の規定距離Lは、溝ピッチPの整数n倍又はn/2倍の長さに設定すればよい。また、外筒外径面51の予備域には、n本又は2n本以上の溝51a等が位置すればよい。
このように規定距離Lが溝ピッチPのn倍の長さであって、n本以上の溝51a,51bが予備域に位置する場合には、プレスプーリの位置を移すことなくベルトB´の位置を左側(内鍔部側相当)へnピッチ分変える仕様変更への対応性をもたせたプーリユニットにすることができる。また、規定距離Lが溝ピッチPのn倍の長さであって、2n本以上の溝51a,51bが外筒外径面51の予備域に位置する場合には、リブ数を左側へn本増やした比較的広幅のVリブドベルトに変更する仕様変更への対応性をもたせたプーリユニットにすることができる。また、規定距離Lが溝ピッチのn/2倍の長さであって、n本以上の溝が外筒外径面51の予備域に位置する場合も、リブ数を左側へn本増やした比較的広幅のVリブドベルトに変更する仕様変更への対応性をもたせたプーリユニットにすることができる。なお、図5例では、溝ピッチPが規定距離Lの等倍長であるn=1の場合を例示している。
図4に示すリング40は、単純な円環体のものを例示したが、リング40は、ダストカバーを兼ねるものであってもよい。その一例としての第三実施形態を図6に示す。
第三実施形態に係るリング60は、外輪21と内鍔部34とで軸方向に挟まれた嵌合環部から内方へ延びる形状である。リング60のうち、内鍔部34よりも内方に位置するダストカバー部分は、軸肩部S2の外径面に向かって内鍔部34側へ傾斜した形状である。これにより、軸肩部S2の外径面とリング60との間の隙間を小さくしている。その隙間は、例えば、1.5mm以下に設定される。リング60が内筒部32及び外輪21と一体に回転するため、リング60のダストカバー部分に付着した泥水等の異物は、遠心力により、外部へ排出され易い。このように、第三実施形態に係るプーリユニットは、外部からの異物浸入を防止するダストカバーを兼ねたリング60を採用しているので、内鍔部34側(軸肩部S2)側の耐水性をリング60で向上させることができる。
図1に示すプーリユニットを自動車エンジンのサーペンタイン方式のベルト伝動装置に採用した一例を図7に模式的に示す。
図7に示すベルト伝動装置は、クランク軸101に取り付けられた駆動プーリユニット102と、オルタネータ等の複数の補機の回転軸103,104にそれぞれ取り付けられた補機用プーリユニット105,106と、テンションプーリユニット107と、油圧式オートテンショナ108と、プーリアーム109とを備える。
駆動プーリユニット102、補機用プーリユニット105,106のそれぞれにベルトBが巻回され、その1本のベルトBによって複数の補機が同時に駆動される。
テンションプーリユニット107には、ベルトBが接触する。プーリアーム109は、テンションプーリユニット107を回転自在にすると共に、揺動可能になっている。油圧式オートテンショナ108は、プーリアーム109に連結されている。
油圧式オートテンショナ108は、テンションプーリユニット107がベルトBを押圧する方向にプーリアーム109を付勢すると共に、ベルトBの張力変化を吸収してベルトBの張力を一定に保つようになっている。補機用プーリユニット105,106、テンションプーリユニット107は、図1に示すプーリユニットに該当するものである。アイドラプーリユニット110は、図4に示すプーリユニットに該当するものである。これらプーリユニット105~107,110は、総合的な耐荷重性を向上させたものなので、ベルトBの張力が高まることを許容することができ、サーペンタイン方式のベルト伝動装置を備える自動車エンジンのダウンサイジング化に伴う更なる気筒数減少や、補機類の電動化に伴うオルタネータの更なる負荷増大にも対応することができる。
また、アイドラプーリユニット110は、ベルトBの走行位置を図中手前側(図4の左側相当)に移す仕様変更のとき、前述のリングの採否で転がり軸受とベルトBの互いの幅の中央位置を一致させるように調整し、その調整範囲内では、共通仕様のプレスプーリを採用し、低コスト化を図ることができる。
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。したがって、本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10,30 プレスプーリ
11,31 外筒部
11a,31a,51 外筒外径面
11b 外筒内径面
12,32 内筒部
12a,32a 内筒内径面
12b 内筒外径面
13,33 繋ぎ部
13a 曲面
14,34 内鍔部
20 転がり軸受
31b 予備域
40,60 リング
51a,51b 溝
105,106 補機用プーリユニット
107 テンションプーリユニット
110 アイドラプーリユニット
B,B´ ベルト
D 外径
L 規定距離
t 板厚
PCD ピッチ円径

Claims (6)

  1. プレスプーリ(10)と、前記プレスプーリ(10)に取り付けられた転がり軸受(20)とを備え、
    前記プレスプーリ(10)が、外筒部(11)と、前記外筒部(11)の内方に位置する内筒部(12)と、前記外筒部(11)と前記内筒部(12)とを繋ぐ繋ぎ部(13)とを有し、
    前記外筒部(11)が、ベルト(B)に接触する外筒外径面(11a)を有し、
    前記内筒部(12)が、前記転がり軸受(20)に嵌合する内筒内径面(12a)を有し、
    前記繋ぎ部(13)が、前記外筒部(11)の内径面(11b)と前記内筒部(12)の外径面(12b)の軸方向一端同士を繋ぐ単一の曲面(13a)を有するプーリユニットにおいて、
    前記外筒外径面(11a)の外径が、前記転がり軸受(20)のピッチ円径(PCD)の1.8倍以上2.2倍以下であることを特徴とするプーリユニット。
  2. 前記内筒部(32)の前記内筒内径面(32a)に嵌合されたリング(40,60)をさらに備え、
    前記プレスプーリ(30)が、前記内筒部(32)から内側に曲がった内鍔部(34)を有し、
    前記リング(40,60)が、前記内筒内径面(32a)に対する前記転がり軸受(20)の嵌合位置を前記内鍔部(34)から軸方向に規定距離(L)だけ離れた位置に定めるように配置されており、
    前記外筒部(31)の前記外筒外径面(31a,51)に巻回されたベルト(B,B´)の幅(W)の中央位置と、前記転がり軸受の幅(W)の中央位置とが、同一の仮想ラジアル平面(Vp)上に配置されており、
    前記外筒外径面(31a,51)が、前記巻回されたベルト(B,B´)から前記内鍔部(34)側に位置する予備域(31b)を有する請求項1に記載のプーリユニット。
  3. 前記プレスプーリ(30)の前記予備域(31b)が、前記巻回されたベルト(B,B´)の位置を軸方向に前記内鍔部(34)側へ前記規定距離(L)の等倍長だけ寄せた仮想位置と、前記巻回されたベルト(B,B´)の位置を軸方向に前記内鍔部(34)側へ前記規定距離(L)の2倍長だけ寄せた仮想位置とのうち、少なくとも一方の仮想位置に前記ベルト(B,B´)を巻き付け可能に設けられている請求項2に記載のプーリユニット。
  4. 前記繋ぎ部(13)が、前記外筒部(11)と前記内筒部(12)の軸方向一端同士を繋ぐ環状部からなり、
    前記外筒部(11)が、前記外筒外径面(11a)に沿って軸方向に延びる外筒内径面(11b)を有し、
    前記内筒部(12)が、前記内筒内径面(12a)に沿って軸方向に延びる内筒外径面(12b)を有し、
    前記繋ぎ部(13)が、前記外筒内径面(11b)と前記内筒外径面(12b)の軸方向一端同士を繋ぐ単一の曲面(13a)を有する請求項1から3のいずれか1項に記載のプーリユニット。
  5. 前記プレスプーリ(10)を形成する素材の板厚(t)が、1.6mm以上4.0mm以下である請求項1から4のいずれか1項に記載のプーリユニット。
  6. 自動車エンジンの補機駆動用の前記ベルト(B)が前記外筒外径面(11a)に巻回される請求項1から5のいずれか1項に記載のプーリユニット。
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