JP2005220957A - プーリ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 使用時の温度上昇に拘らず合成樹脂製のプーリと外輪7aとの間でクリープが発生する事を防止し、プーリの動力伝達機能とプーリ装置の耐久性とを十分に確保する。
【解決手段】 上記外輪7aの軸方向中間部の外周面の断面形状を、三角形以上の多角形状、又はこの多角形状の頂部を丸めた非円形状に形成する。この外輪7aの外周面に上記プーリを固設すると共に、この外周面とこのプーリの内周面とを、断面非円形の嵌合部により嵌合させる。これにより、上記課題を解決する。
【選択図】 図3

Description

この発明に係るプーリ装置は、例えば、無端ベルトにより、自動車用のエアコンディショナに使用するコンプレッサ、発電機であるオルタネータ等の補機を駆動する機構や、タイミングベルトにより、クランクシャフトの端部に固定したクランクプーリとカムシャフトの端部に固定したカムプーリとの間で回転力を伝達する機構等のベルト伝動機構に組み込んで使用される、ガイドプーリやテンションプーリ等のプーリ装置として使用する。
ベルト伝動機構に組み込まれて使用されるガイドプーリやテンションプーリ等のプーリ装置として、重量軽減及びコスト低減を図る為に、転がり軸受の外輪に合成樹脂製のプーリを固設したプーリ装置が従来から使用されている。図17〜18は、例えば特許文献1に記載されて従来から知られた、合成樹脂製のプーリを組み込んだプーリ装置1の従来構造の第1例を示している。このプーリ装置1は、外周面にベルトを掛け渡す為の合成樹脂製のプーリ2と、このプーリ2を支持軸等に回転自在に支持する為の、単列深溝型のラジアル玉軸受である転がり軸受3とから構成している。このうちの転がり軸受3は、外周面に単列深溝型の内輪軌道4を有する内輪5と、内周面に単列深溝型の外輪軌道6を有する外輪7と、これら内輪軌道4と外輪軌道6との間に転動自在に設けられた複数個の転動体(玉)8とを備える。又、上記内輪5の両端部外周面と、上記外輪7の両端部内周面との間に密封板9、9を設け、上記各転動体8を設置した空間に充填したグリースが外部に漏れるのを防止すると共に、外部の塵芥等がこの空間内に入り込む事を防止している。そして、この様に構成される上記転がり軸受3の外輪7の外周面に、上記プーリ2を固設している。
上記プーリ2は、互いに同心に設けられた内径側円筒部10及び外径側円筒部11を有する。この内径側円筒部10の中間部外周面と外径側円筒部11の中間部内周面とは、円輪状の連結部12により連結しており、この連結部12の両側面にそれぞれ複数本ずつの補強リブ13、13を、それぞれ放射状に設けている。この様なプーリ2は、上記内径側円筒部10を上記転がり軸受3を構成する外輪7の周囲に、射出成形により固設している。即ち、この外輪7の外周寄り部分を上記プーリ2の内周側にモールドすべく、金型内に設けた、このプーリ2の外形に対応した内形を有するキャビティ内に、溶融した熱可塑性樹脂を注入する。そして、この熱可塑性樹脂が冷却・固化した後に上記金型を開いて、上記プーリ2を上記転がり軸受3と共に、上記キャビティ内から取り出す。
上述の様に構成されるプーリ装置1は、例えば、自動車の補機等を駆動するベルト伝動機構に組み込まれる、ガイドプーリやテンションプーリとして使用される。即ち、エンジンのシリンダブロック等の固定の部分に固設した支持軸に、上記転がり軸受3を構成する内輪5を外嵌固定する。そして、上記プーリ2の外周面に無端ベルトを掛け渡す。この状態で、この無端ベルトの走行に伴いこのプーリ2が回転し、この無端ベルトの巻き付け角度を確保したり、或はこの無端ベルトの張力を確保する。
上述の様に、外輪7の外周面に合成樹脂製のプーリ2を固設する、プーリ装置1の場合、外輪7とプーリ2との結合力が小さいと、上記無端ベルトに大きな荷重に基づく張力が加わった場合にこれら外輪7とプーリ2との間で相対的な滑り(クリープ)が発生する可能性がある。しかも、この外輪7が軸受鋼等の金属材料製である為、この外輪7と上記プーリ2との線膨張係数が異なる。従って、使用時の温度上昇により、これら外輪7とプーリ2との密着性が低下し、これら外輪7とプーリ2との間でクリープが生じ易い。この様に、クリープが発生すると、プーリ2の動力伝達機能が損なわれる。又、クリープの発生による異常発熱により、合成樹脂製のプーリ2が溶解したり、転がり軸受3が早期に焼き付き寿命に達する可能性がある。又、このプーリ2が溶解した場合には、この転がり軸受3に偏荷重が加わる事によりこの転がり軸受3の構成部材が破損する可能性もある。特に、図示の例の場合には、この転がり軸受3の外輪7とプーリ2との嵌合部を単なる円筒面としている為、これら外輪7とプーリ2との結合力を十分に大きくする事が難しい。この為、上述の様な問題を生じ易い。
又、自動車用空気調和装置に組み込んで冷媒を圧縮するコンプレッサ用のプーリや、自動車用発電機であるオルタネータ用のプーリは、転がり軸受により、固定の支持部分や回転軸に対し回転自在に支持する。この様なプーリ装置でも、転がり軸受を構成する外輪の外周面に合成樹脂製のプーリを固設した構造を使用する場合がある。図19は、この様なプーリ装置のうち、コンプレッサ用のプーリ2aを転がり軸受の外輪の外周面に固設した、従来構造の第2例のプーリ装置を示している。このプーリ装置を構成するプーリ2aは、互いに同心に設けられた内径側円筒部10及び外径側円筒部11aと、これら両円筒部10、11a同士を連結する円輪状の連結部12とを備える。又、図示の例の場合には、この連結部12の片側面(図19の右側面)に複数本の補強リブ13、13を、放射状に設けている。プーリ装置のその他の構造は、上述の図17〜18に示した従来構造の第1例のプーリ装置1の場合と同様である。この様な従来構造の第2例のプーリ装置は、コンプレッサを構成する図示しない固定の支持部分に対しプーリ2aを、回転自在に支持する。この様な従来構造の第2例の場合も、このプーリ2aの内周面と転がり軸受を構成する外輪7の外周面との間にクリープが発生すると、上述した従来構造の第1例の場合と同様な問題が生じる。
尚、本発明に関連する先行技術文献として、特許文献1以外に特許文献2〜3がある。
特開平10−122339号公報 実開昭58−35013号公報 実用新案登録第3063419号公報
本発明は、上述の様な事情に鑑みて、使用時の温度上昇に拘らず、合成樹脂製のプーリと外輪との間でクリープが発生するのを防止する事により、上述の様な従来構造で生じる問題をなくすべく発明したものである。
本発明のプーリ装置は何れも、前述した従来構造の各例と同様に、内輪と、外輪と、複数個の転動体と、合成樹脂製のプーリとを備える。
このうちの内輪は、外周面に内輪軌道を有する。
又、上記外輪は、内周面に外輪軌道を有する。
又、上記各転動体は、これら内輪軌道と外輪軌道との間に、転動自在に設けられている。
更に、上記プーリは、上記外輪の外周面に固設している。
特に、請求項1に記載したプーリ装置に於いては、上記外輪の外周面のうちの少なくとも軸方向一部の断面形状を三角形以上の多角形状、又はこの多角形状の頂部を丸めた非円形状に形成しており、この外輪の少なくとも軸方向一部の外周面と上記プーリの内周面とを断面非円形の嵌合部により嵌合させている。
又、請求項2に記載したプーリ装置に於いては、上記外輪の外周面のうちの少なくとも軸方向一部の円周方向一部に、この一部と円周方向に隣り合う他の部分に対し径方向に凹んだ凹部を形成しており、この凹部内に上記プーリの一部を進入させている。
上述の様に構成する本発明のプーリ装置によれば、外輪の外周面と合成樹脂製のプーリの内周面とが円周方向に凹凸係合する為、これら外輪とプーリとの結合強度を十分に高くできる。この為、使用時の温度上昇に拘らず、これら外輪とプーリとの間でクリープが発生する事を防止でき、プーリの動力伝達機能とプーリ装置の耐久性とを十分に確保できる。
上述の請求項2の発明を実施する場合に好ましくは、請求項3に記載した様に、凹部を、外輪の外周面の円周方向に離隔した3個所以上の部分に形成したものとする。
この好ましい構成によれば、外輪とプーリとの円周方向の係合部を多くする事ができ、これら外輪とプーリとの結合強度をより高くできる。この為、プーリの動力伝達機能とプーリ装置の耐久性との更なる向上を図れる。
又、より好ましくは、請求項4に記載した様に、上述の請求項1〜3の何れかに記載したプーリ装置に於いて、外輪の外周面の軸方向一部に、この一部と軸方向に隣り合う他の部分に対し径方向に凹んだ凹部を形成すると共に、この凹部内に進入させたプーリの一部とこの凹部の内面とを軸方向に係合させる。
このより好ましい構成によれば、プーリに対する外輪の軸方向の位置決め精度を向上できる。更に、使用時に、無端ベルトからこのプーリに軸方向の力が加わった場合でも、この外輪の外周面に形成した凹部の内面とこのプーリの一部とが軸方向に係合する事により、このプーリが上記外輪に対し軸方向にずれ動く事を防止できる。
図1〜3は、請求項1、4に対応する、本発明の実施例1を示している。尚、本実施例の特徴は、使用時の温度上昇に拘らず、転がり軸受を構成する外輪7aと合成樹脂製のプーリ2bとの間でクリープが発生する事を防止して、このプーリ2bの動力伝達機能とプーリ装置の耐久性とを十分に確保すべく、上記外輪7a及びこのプーリ2bの固定部分の構造を工夫した点にある。その他のプーリ装置の構造は、前述の図17〜19に示した従来構造の第1〜2例の場合と同様である為、同等部分には同一符号を付して重複する説明及び図示は省略する。
本実施例のプーリ装置に組み込む外輪7aの場合、その軸方向中間部の外周面の円周方向等間隔3個所位置に、それぞれ凹部15、15を形成している。又、上記外輪7aの中心軸oに対して直交する仮想平面に関する、これら各凹部15、15の底面の断面形状を、図3に示す様に直線状としている。そして、これら各凹部15、15の底面の断面形状が、上記中心軸oを中心とする円αの円周方向等間隔3個所位置に外接する接線となっている。言い換えれば、この円αは、上記各凹部15、15の底面に接する内接円となっている。更に、上記外輪7aの中心軸oを含む仮想平面に関する、これら各凹部15、15の底面の断面形状を、図1、2に示す様に、内径側に向け凹となる円弧としている。
これに対して、上記外輪7aの軸方向中間部の外周面で、円周方向に隣り合う2個の凹部15、15同士の間に位置する円弧部14、14と、この外輪7aの軸方向両端部の外周面とは、上記中心軸oをその中心とする、単一の仮想円筒面上に位置している。この仮想円筒面の半径(=円弧部14、14を通る外接円の半径)R1 は、上記各凹部15、15の底面の内接円αの半径R2 よりも大きい(R1 >R2 )。
上記外輪7aの外周面をこの様な形状とする事により、この外輪7aのうちの上記各凹部15、15に対応する軸方向中間部の外周面の、中心軸oに対して直交する仮想平面に関する断面形状が、図3に示す様に、正三角形の各頂部を丸めた非円形状(トライローブ状)となる。そして、上記外輪7aの内周面に断面円形の外輪軌道6を形成する事と相俟って、この外輪7aの、中心軸oに対して直交する仮想平面に関する断面形状が、円周方向等間隔3個所位置で径方向寸法が大きくなった(厚さが大きくなった)略三つ葉状となる。尚、これら各凹部15、15の数は、図示の例の様な3個に限定するものではなく、何個であっても良い。
上述の様に外周面の軸方向中間部の断面形状を非円形状とした外輪7aの周囲には、前述した従来構造の第1、2例の場合と同様に、合成樹脂製のプーリ2bを射出成形する。即ち、上記外輪7aを、その外周面をキャビティの内周面部分に露出させた状態で、合成樹脂の射出成形用の金型にセットし、このキャビティ内に合成樹脂を送り込む。この結果、このキャビティ内に送り込まれた合成樹脂で、内径側円筒部10を構成する部分の内周面が、上記外輪7aの外周面に沿った形状になる。即ち、この内周面の軸方向中間部の断面形状が、三角形の各頂部を丸めた非円形状になる。又、上記合成樹脂で、上記内径側円筒部10を構成する部分の一部が、上記外輪7aの外周面に形成した各凹部15、15内に入り込んで、これら各凹部15、15内で冷却されて固化し、突条16となる。この様にして上記外輪7aの外径側に合成樹脂製のプーリ2bが固設された状態で、これら外輪7aの外周面とプーリ2bの内周面とは断面非円形の嵌合部により嵌合する。即ち、この外輪7aの上記各凹部15、15に対応する軸方向中間部の外周面と、このプーリ2bの内周面とが、これら各凹部15、15の底面に接する内接円αの半径R2 と、各円弧部14、14に外接する円(外接円)の半径R1 との差(R1 −R2 )等に基づき、円周方向に係合する。又、上記各凹部15、15の内面と上記各突条16、16とが、上記外輪7aの軸方向に係合する。この様に、外径側に合成樹脂製のプーリ2aを固設した上記外輪7aは、複数の転動体8、8及び内輪5(図17参照)と組み合わせて、プーリ装置とする。
上述の様に構成する本実施例のプーリ装置の場合には、上記外輪7aの各凹部15、15に対応する軸方向中間部の外周面の断面形状を、三角形の各頂部を丸めた非円形状に形成しており、この外輪7aの軸方向中間部の外周面と合成樹脂製のプーリ2bの内周面とが円周方向に凹凸係合する為、これら外輪7aとプーリ2bとの結合強度を十分に高くできる。この為、使用時の温度上昇に拘らず、これら外輪7aとプーリ2bとの間でクリープが発生する事を防止でき、プーリ2bの動力伝達機能とプーリ装置の耐久性とを十分に確保できる。又、本実施例の場合には、上記外輪7aの外周面の円周方向3個所位置に形成した凹部15、15に、上記プーリ2bの一部を進入させており、これら各凹部15、15の内面とプーリ2bの内周面に設けた突条16、16とが、上記外輪7aの軸方向に係合している。この為、このプーリ2bに対するこの外輪7aの軸方向の位置決め精度を向上できる。更に、使用時に、図示しない無端ベルトからこのプーリ2bに軸方向の力が加わった場合でも、上記各凹部15、15の内面と各突条16、16とが軸方向に係合する事により、上記プーリ2bが上記外輪7に対し軸方向にずれ動く事を防止できる。
次に、図4は、やはり請求項1、4に対応する、本発明の実施例2を示している。本実施例の場合には、外輪7bの軸方向両端部の外周面の、中心軸oに対し直交する仮想平面に関する断面形状も、正三角形の各頂部を丸めた非円形状に形成し、これら各頂部に対応する位置に円弧部14a、14aを設けている。そして、上記外輪7bの軸方向両端部の外周面の、円周方向に隣り合う2個の円弧部14a、14aの間に位置する部分に、断面直線状の凹部15a、15aを設けている。更に、本実施例の場合には、上記外輪7bの外周面の軸方向中間部に1個の断面円弧形の凹部26を、全周に亙り形成している。そして、上記中心軸oに対し直交する仮想平面に関するこの凹部26の断面形状を、正三角形の各頂部を丸めた非円形状に形成している。即ち、上記凹部26の底面の円周方向に関して上記円弧部14a、14aと対応する等間隔3個所に、円弧部14b、14bを設けると共に、円周方向に関して隣り合う2個の円弧部14b、14bの間に位置する部分に凹部15b、15bを設けている。又、上記中心軸oを含む仮想平面に関する上記凹部26の断面形状を、内径側に向け凹となる円弧形としている。そして、上記外輪7bの外周面に合成樹脂製のプーリ2b(図1参照)を固設した状態で、このプーリ2bの内周面の中間部に内径側に全周に亙り突出する1個の突条(図示せず)を形成している。そして、この突条を上記凹部15a内に進入させ、この凹部15aの内面と軸方向に係合させている。
この様な本実施例の場合も、上述の実施例1の場合と同様に、プーリ2bに対する外輪7bの軸方向の位置決め精度の向上を図れると共に、使用時に、このプーリ2bがこの外輪7bに対し軸方向にずれ動く事を防止できる。又、上記外輪7bの外周面の各円弧部14a、14bの外接円の半径と各凹部15a、15bの底面の内接円の半径との差等に基づき、外輪7bの外周面とプーリ2bの内周面とを円周方向に係合させる事ができる為、これら外輪7aとプーリ2bとの結合強度を十分に高くできる。
その他の構成及び作用に就いては、上述した実施例1と同様である為、同等部分には同一符号を付して、重複する説明は省略する。
次に、図5は、やはり請求項1、4に対応する、本発明の実施例3を示している。本実施例の場合には、外輪7cの軸方向両端部の外周面の、中心軸oに対して直交する仮想平面に関する断面形状を、正方形の各頂部を丸めた非円形状に形成している。そして、この外輪7cの軸方向両端部の外周面でこれら各頂部と対応する円周方向4個所位置に円弧部17、17を設けると共に、この軸方向両端部の外周面で円周方向に隣り合う2個の円弧部17、17の間に断面直線状の凹部15c、15cを設けている。更に、上記外輪7cの外周面で上記各円弧部17、17に対応する円周方向4個所位置の軸方向中間部に、それぞれ凹部18、18を形成している。これら各凹部18、18の底面の、上記外輪7cの中心軸oに対して直交する仮想平面に関する断面形状は、上記中心軸oをその中心とする円弧形である。又、上記各凹部18、18の底面の軸方向中央部は、円周方向に関して連続している。そして、この軸方向中央部の、上記中心軸oに対して直交する仮想平面に関する断面形状が、上記各凹部15c、15cに内接する内接円となっている。又、上記外輪7cの外周面の軸方向中間部に設けた各凹部18、18の底面の、上記中心軸oを含む仮想平面に関する断面形状を、内径側に向け凹となる円弧形としている。
上述の様な、軸方向中央部を除く部分の断面形状を非円形とした外輪7cの外周面には、合成樹脂製のプーリ2b(図1参照)を固設している。又、この外輪7cの外径側にプーリ2bを固設した状態で、この外輪7cの外周面とこのプーリ2bの内周面とを断面非円形の嵌合部により嵌合させている。更に、このプーリ2bの内周面の円周方向4個所位置に、上記各凹部18、18内に進入する状態で内径側に突出形成した突条(図示せず)と、上記各凹部18、18の内面とを、軸方向に係合させている。
この様な本実施例の場合も、外輪7cの外周面の断面形状が非円形となり、この外周面がプーリ2bの内周面と凹凸係合する。即ち、これら外周面と内周面とが、各円弧部17、17に外接する円(外接円)β1 の半径R1 と各凹部15c、15cの底面に接する内接円β2 の半径R2 との差(R1 −R2 )等に基づき、円周方向に係合する。この為、上記外輪7cとプーリ2bとの結合強度を十分に高くでき、使用時の温度上昇に拘らず、これら外輪7cとプーリ2bとの間でクリープが発生する事を防止でき、プーリ2bの動力伝達機能とプーリ装置の耐久性とを十分に確保できる。
その他の構成及び作用に就いては、前述の図1〜3に示した実施例1と同様である為、同等部分には同一符号を付して、重複する説明は省略する。
図6は、やはり請求項1、4に対応する、本発明の実施例4を示している。本実施例の場合には、前述の図4に示した実施例2と上述の図5に示した実施例3とを組み合わせた如き形状を有する。即ち、本実施例の場合には、外輪7dの外周面の軸方向中間部に1個の凹部26aを、円周方向全長に亙り形成している。この凹部26aの底面の、円周方向に関して軸方向両端部に設けた各円弧部17、17と対応する等間隔4個所位置に円弧部17a、17aを設けると共に、円周方向に隣り合う2個の円弧部17a、17aの間に位置する部分に凹部15d、15dを設けている。そして、この構成により、中心軸oに対し直交する仮想平面に関する上記凹部26aの底面の断面を、非円形状としている。又、この凹部26aの底面の、この外輪7dの中心軸oを含む仮想平面に関する断面形状を、内径側に向け凹となる円弧としている。そして、この外輪7dの外周面に合成樹脂製のプーリ2b(図1参照)を固設した状態で、このプーリ2bの内周面に内径側に全周に亙り突出する状態で形成された突条(図示せず)を、上記凹部18aの内側に進入させている。
その他の構成及び作用に就いては、前述の図4に示した実施例2及び上述の図5に示した実施例3の場合と同様である為、重複する説明は省略する。
図7〜8は、やはり請求項1、4に対応する、本発明の実施例5を示している。本実施例の場合には、前述の図1〜3に示した実施例1の構造で、外輪7eの外周面の円周方向複数個所に形成した凹部15eの底面の、この外輪7eの中心軸oを含む仮想平面に関する断面形状を、コ字形としている。そして、この外輪7eの外周面にプーリ2bを固設した状態で、このプーリ2bの内周面の円周方向複数個所に内径側に突出する状態で形成された突条16aと、上記各凹部15eの内面とを、軸方向に係合させている。
その他の構成及び作用に就いては、前述の図1〜3に示した実施例1の場合と同様である為、同等部分には同一符号を付して重複する説明は省略する。
図9〜10は、やはり請求項1、4に対応する、本発明の実施例6を示している。本実施例の場合には、上述の図7〜8に示した実施例5の構造で、外輪7fの外周面の軸方向中間部に形成した複数の凹部15eと円周方向に関する位相が一致する、この外輪7fの外周面の円周方向複数個所の軸方向両端部に、それぞれ外側凹部19、19を形成している。又、これら各外側凹部19、19の軸方向外端を、上記外輪7fの軸方向両端面に開口させている。そして、この外輪7fの外周面に合成樹脂製のプーリ2bを固設した状態で、このプーリ2bを構成する内径側円筒部10の内周面の円周方向複数個所の軸方向両端部に内径側に突出する状態で形成された外側突条20、20の軸方向内側面と、上記各外側凹部19、19の軸方向側面とを、軸方向に係合させている。
この様な本実施例の場合には、プーリ2bの内周面の軸方向中間部に形成した突条16aと外輪7fの外周面の軸方向中間部に形成した凹部15eとを軸方向に係合させる事と相俟って、上記プーリ2bと外輪7fとの軸方向の係合個所が多くなる。この為、使用時に、このプーリ2bがこの外輪7fに対し軸方向にずれ動く事を、より効果的に防止できる。
その他の構成及び作用に就いては、上述の図7〜8に示した実施例5の場合と同様である為、同等部分には同一符号を付して重複する説明は省略する。
図11〜12は、やはり請求項1、4に対応する、本発明の実施例7を示している。本実施例の場合には、前述の図1〜3に示した実施例1の構造で、外輪7gが、外周面の円周方向複数個所に形成した凹部15の内側を断面円弧形の突部21により仕切った如き形状を有する。即ち、上記外輪7gの外周面の円周方向複数個所に、それぞれ互いに軸方向に離隔した第一、第二の凹部22a、22bを形成している。これら各第一、第二の凹部22a、22bの円周方向中間部の底面は、軸方向中央寄りに向かう程深くなる方向に傾斜した傾斜面としている。そして、上記外輪7gの外周面に合成樹脂製のプーリ2bを固設した状態で、このプーリ2bを構成する内径側円筒部10の内周面の円周方向複数個所毎に、上記各第一、第二の凹部22a、22b内に進入する状態で突出形成した第一、第二の突条23a、23bと、これら各第一、第二の凹部22a、22bの内面とを、軸方向に係合させている。
この様な本実施例の場合には、前述の図1〜3に示した実施例1の場合に比べて、プーリ2bと外輪7gとの軸方向の係合個所が多くなる。この為、使用時に、このプーリ2bがこの外輪7gに対し軸方向にずれ動く事を、実施例1の場合よりも効果的に防止できる。
その他の構成及び作用に就いては、前述の図1〜3に示した実施例1の場合と同様である為、同等部分には同一符号を付して重複する説明は省略する。
図13〜15は、請求項2〜4に対応する、本発明の実施例8を示している。本実施例の場合には、外輪7hの外周面の全体の断面形状を円形としている。そして、この外輪7hの外周面の円周方向複数個所(図示の例の場合は3個所)の軸方向両端部に、それぞれ第一、第二の凹部24a、24bを形成している。又、これら各第一、第二の凹部24a、24bの軸方向外端は、上記外輪7hの軸方向両端面に開口させている。更に、これら各第一、第二の凹部24a、24bの底面を、この外輪7hの半径方向に対して直交する仮想平面上に位置させている。そして、この外輪7hの外周面に合成樹脂製のプーリ2bを固設した状態で、このプーリ2bを構成する内径側円筒部10の内周面の円周方向複数個所の軸方向両端部に、上記各第一、第二の凹部24a、24b内に進入させる第一、第二の突条25a、25bを突出形成すると共に、これら第一、第二の突条25a、25bと、これら各第一、第二の凹部24a、24bの内面とを、軸方向に係合させている。
この様な本実施例の場合も、上述した各実施例の場合と同様に、外輪7hの外周面とプーリ2bの内周面とが円周方向に凹凸係合する為、これら外輪7hとプーリ2bとの結合強度を十分に高くできる。この為、使用時の温度上昇に拘らず、これら外輪7hとプーリ2bとの間でクリープが発生する事を防止でき、このプーリ2bの動力伝達機能とプーリ装置の耐久性とを十分に確保できる。更に、図示の例の場合には、上記外輪7hの外周面の円周方向に離隔した3個所部分に、それぞれ第一、第二の凹部24a、24bを形成している為、外輪7hとプーリ2bとの円周方向の係合部を多くする事ができ、これら外輪とプーリとの結合強度をより高くできる。この為、プーリ2bの動力伝達機能とプーリ装置の耐久性との向上をより図れる。
その他の構成及び作用は、前述の図17〜19に示した従来構造の第1、2例の場合と同様である為、同等部分には同一符号を付して重複する説明は省略する。
尚、上述の図13〜15に示した実施例8の場合には、外輪7hの外周面の円周方向3個所位置の軸方向両端部に第一、第二の凹部24a、24bを形成しているが、請求項2、3に係る本発明のプーリ装置は、この様な構造に限定するものではない。例えば、図16に示す本発明の実施例9の様に、外輪7iの外周面の円周方向等間隔4個所位置の軸方向両端部に第一、第二の凹部24aを形成する事もできる。そして、実施例9の場合には、外輪7iの外周面に合成樹脂製のプーリ2b(図13参照)を固設した状態で、このプーリ2bを構成する内径側円筒部10(図13参照)の内周面の円周方向4個所の軸方向両端部に突出形成した第一、第二の突条と、上記各第一、第二の凹部24aの内面とを、軸方向に係合させる。
本発明の実施例1を示す、図19と同様の図。 図1から外輪のみを取り出して示す図。 図2のA−A断面図。 本発明の実施例2を示す、図3と同様の図。 同実施例3を示す、図3と同様の図。 同実施例4を示す、図3と同様の図。 同実施例5を示す、図1と同様の図。 図7から外輪のみを取り出して示す図。 本発明の実施例6を示す、図1と同様の図。 図9から外輪のみを取り出して示す図。 本発明の実施例7を示す、図1と同様の図。 図11から外輪のみを取り出して示す図。 本発明の実施例8を示す、図1と同様の図。 図13から外輪のみを取り出して示す図。 図14を左方から見た図。 本発明の実施例9を示す、図15と同様の図。 従来構造の第1例のプーリ装置の部分切断斜視図。 同第1例のプーリ装置を構成する外輪のみを取り出して示す断面図。 同第2例のプーリ装置を、内輪と転動体とを省略した状態で示す断面図。
符号の説明
1 プーリ装置
2、2a プーリ
3 転がり軸受
4 内輪軌道
5 内輪
6 外輪軌道
7、7a、7b、7a、7d、7e、7f、7g、7h、7i 外輪
8 転動体
9 密封板
10 内径側円筒部
11 外径側円筒部
12 連結部
13 補強リブ
14、14a、14b 円弧部
15、15a、15b、15c、15d、15e 凹部
16、16a 突条
17、17a 円弧部
18、18a 凹部
19 外側凹部
20 外側突条
21 突部
22a 第一の凹部
22b 第二の凹部
23a 第一の突条
23b 第二の突条
24a 第一の凹部
24b 第二の凹部
25a 第一の突条
25b 第二の突条
26、26a 凹部

Claims (4)

  1. 外周面に内輪軌道を有する内輪と、内周面に外輪軌道を有する外輪と、これら内輪軌道と外輪軌道との間に転動自在に設けられた複数個の転動体と、この外輪の外周面に固設した合成樹脂製のプーリとを備えたプーリ装置に於いて、この外輪の外周面のうちの少なくとも軸方向一部の断面形状を三角形以上の多角形状、又はこの多角形状の頂部を丸めた非円形状に形成しており、この外輪の外周面と上記プーリの内周面とを断面非円形の嵌合部により嵌合させた事を特徴とするプーリ装置。
  2. 外周面に内輪軌道を有する内輪と、内周面に外輪軌道を有する外輪と、これら内輪軌道と外輪軌道との間に転動自在に設けられた複数個の転動体と、この外輪の外周面に固設した合成樹脂製のプーリとを備えたプーリ装置に於いて、この外輪の外周面のうちの少なくとも軸方向一部の円周方向一部に、この一部と円周方向に隣り合う他の部分に対し径方向に凹んだ凹部を形成しており、この凹部内に上記プーリの一部を進入させた事を特徴とするプーリ装置。
  3. 凹部が、外輪の外周面の円周方向に離隔した3個所以上の部分に形成したものである、請求項2に記載したプーリ装置。
  4. 外輪の外周面の軸方向一部に、この一部と軸方向に隣り合う他の部分に対し径方向に凹んだ凹部を形成しており、この凹部内に進入させたプーリの一部とこの凹部の内面とを軸方向に係合させた、請求項1〜3の何れかに記載したプーリ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP1967766A3 (en) * 2007-03-07 2008-10-08 JTEKT Corporation Component comprising a ring-shaped metal member and a ring-shaped resin portion and manufacturing method thereof
JP2008249131A (ja) * 2007-03-07 2008-10-16 Jtekt Corp 樹脂巻き部品
TWI687602B (zh) * 2018-08-09 2020-03-11 已久工業股份有限公司 空氣壓縮機之防脫落的軸承結構

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