JP2006307922A - 一方向クラッチ - Google Patents

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Abstract

【課題】 保持器の組み込み性を高めるための面取りを行うとともに、噛み込み性能の悪化の要因とならないようにころ長さを確保することができる一方向クラッチを提供する。
【解決手段】 外輪4cの一方の端面に、保持器の組み込みを容易とする面取り20が施されている。面取り20の内径が外輪4cの最小内径よりも大きくなされている。ころ13の長さは、ころ13の端面13aが面取り20の軸方向内側端20aよりも軸方向外側に位置させられるように決定されている。
【選択図】 図4

Description

この発明は、例えば、内燃機関の始動時および内燃機関による補機駆動時の回転力をベルトによって伝達するベルト伝動システムにおいて、ベルト駆動スタータなどに使用されるのに好適な一方向クラッチに関する。
内輪、外輪、両輪間に配されたころ、ころを噛み込み方向へ付勢する付勢部材およびころを保持する保持器を備え、ころを噛み込ませるカム面と噛み込み解除状態のころを保持するころ保持面とが外輪に形成されている一方向クラッチは、例えば、特許文献1に記載されているように、従来より知られている。
特開2003−156075号公報
上記の一方向クラッチでは、外輪に保持器を組み込む必要があり、保持器の圧入を容易にするために、外輪に面取りを施すことが好ましい。しかしながら、面取りをすると、その分だけころ長さが制限されることになり、噛み込み性能の悪化の要因となるという問題がある。
この発明の目的は、保持器の組み込み性を高めるための面取りを行うとともに、噛み込み性能の悪化の要因とならないようにころ長さを確保することができる一方向クラッチを提供することにある。
この発明による一方向クラッチは、内輪、外輪、両輪間に配されたころ、ころを噛み込み方向へ付勢する付勢部材およびころを保持する保持器を備え、ころを噛み込ませるカム面と噛み込み解除状態のころを保持するころ保持面とが外輪に形成されている一方向クラッチにおいて、外輪の一方の端面に、保持器の組み込みを容易とする面取りが施されており、面取りの内径が外輪の最小内径よりも大きくなされていることを特徴とするものである。
外輪の最小内径とは、径方向に凹凸を有している外輪内径に内接する円の直径をいうものとする。面取りの内径とは、径方向に凹凸を有している面取り内径の最小内径すなわち面取り内径に内接する円の直径をいうものとする。
ころを噛み込ませるカム面と噛み込み解除状態のころを保持するころ保持面とが外輪に形成されている一方向クラッチでは、外輪最大内径(径方向に凹凸を有している外輪内径に外接する円の直径)>外輪のころ保持面最大径>外輪のころ保持面最小径>外輪の最小内径とされており、面取りの内径は、例えば、外輪のころ保持面最大径近傍とされる。好ましくは、外輪のころ保持面最小径≦面取りの内径≦外輪のころ保持面最大径近傍とされるが、少なくとも、外輪の最大内径>面取りの内径>外輪の最小内径であればよい。
ころは、噛み込み解除位置においては、外輪と保持器とによって保持され、例えば、外輪のころ保持面であるころ保持用凹面部と保持器のころ保持面であるころ保持用傾斜面とによって、噛み込み解除方向に移動したころを受け止めて保持する横断面略ハの字状のころ保持部が形成される。
ころの長さは、ころの端面が面取りの軸方向内側端よりも軸方向外側に位置させられるように決定されていることが好ましい。すなわち、面取り後のカム面の軸方向長さについては、最大径における軸方向長さ>最小径における軸方向長さ=カム面の軸方向長さの最小値となるが、ころの長さは、カム面の軸方向長さの最小値に合わせて決定するのではなく、最大径におけるカム面の軸方向長さにに合わせて決定することが好ましい。ころの端面は、最大径におけるカム面の端の近傍かこれよりも軸方向内側に位置させられる。
上記一方向クラッチは、軸とこれの周囲に同心状に配されたプーリとの間にこの一方向クラッチを配するとともに、その両側に転がり軸受を配置した一方向クラッチ付きプーリユニットとして使用するのに好適である。この場合に、一方向クラッチは、プーリとは別部材の外輪および中空軸とは別部材の内輪を有していることがあり、また、プーリの中間部が一方向クラッチの外輪とされているとともに、中空軸の中間部が一方向クラッチの内輪とされていることがある。前者(一方向クラッチの外輪および内輪がプーリまたは中空軸と別部材)の場合、例えば、プーリの内径は、密封シール用の環状溝部分を除いて同じ径とされ、軸受の外輪は、圧入時に一方向クラッチの外輪に当接することによってその軸方向の位置決めが行われる。そして、中空軸の外径は、密封シール用の環状溝部分を除いて同じ径とされ、軸受の内輪は、圧入時に一方向クラッチの内輪に当接することによってその軸方向の位置決めが行われる。後者(プーリが一方向クラッチの外輪を兼ね、中空軸が同内輪を兼ねる)の場合、例えば、プーリの内径は、両端部が中間部よりも大径となる段付き状に形成され、軸受の外輪は、プーリの段差部によって位置決めされ、軸受の内輪の位置決めは、外輪が位置決めされることによって行われる。
この発明の一方向クラッチによると、外輪の一方の端面に、保持器の組み込みを容易とする面取りが施されているので、保持器の圧入が容易であり、しかも、面取りの内径が外輪の最小内径よりも大きくなされているので、噛み込み性能の悪化の要因とならないようにころ長さを確保することができる。
この発明の実施の形態を、以下図面を参照して説明する。以下の説明において、左右は、図1の左右をいうものとする。
図1および図2は、この発明による一方向クラッチを一方向クラッチ付きプーリユニットに適用した実施形態を示している。
一方向クラッチ付きプーリユニット(1)は、エンジンの駆動部とスタータモータの回転軸とを連結する部分に配置されるもので、スタータモータの回転軸(2)に嵌められた中空軸(3)とこれと同心に配置されたプーリ(4)との間に、一方向クラッチ(5)が設けられている。プーリ(4)の外周には、Vリブドベルトが掛け渡されるベルト掛け渡し部が設けられている。一方向クラッチ(5)は、中空軸(3)の軸方向中間部とプーリ(4)の軸方向中間部との間に設けられており、中空軸(3)の左端寄り部分とプーリ(4)の左端寄り部分との間および中空軸(3)の右端寄り部分とプーリ(4)の右端寄り部分との間に、それぞれ転がり軸受(6)(7)が設けられている。プーリ(4)の中間部の内径部分は、一方向クラッチ(5)の外輪を兼ねており、中空軸(3)の中間部の外径部分は、一方向クラッチ(5)の内輪を兼ねている。
プーリ(4)の内径は、左右端部(大径部)(4a)(4b)が中間部(小径部)(4c)よりも大径となる段付き状に形成されており、中空軸(3)の外径は、密封シール(10)用の環状溝部分を除いて同じ径とされている。
一方向クラッチ(5)は、図2に示すように、プーリ(4)の中間部の内周面に設けられたカム面(11)と、カム面(11)と中空軸(3)の中間部の外周面とによって形成された楔状空間(12)内に配置され、中空軸(3)とプーリ(4)とが一の方向(ロック方向)に相対回転することにより中空軸(3)とプーリ(4)との間に噛み込み、他の方向(フリー方向)に相対回転したとき噛み込みを解除する複数の噛み込み部材としてのころ(13)と、ころ(13)を噛み込み方向(楔状空間(12)の狭い側)に付勢する付勢部材としてのコイルばね(14)と、ころ(13)を楔状空間(12)内に位置させる保持器(15)とを備えている。
左右の転がり軸受(6)(7)は、それぞれ、外輪(6a)(7a)、内輪(6b)(7b)、玉(6c)(7c)および保持器(6d)(7d)からなる玉軸受とされている。
左右の転がり軸受(6)(7)の外輪(6a)(7a)は、その外径がプーリ(4)の左右端部(4a)(4b)の内径に等しくされて、同部(4a)(4b)に圧入され、内輪(6b)(7b)は、その内径が中空軸(3)の外径に等しくされて、中空軸(3)の左右端部に圧入されている。
各転がり軸受(6)(7)は、片側シール軸受とされており、左の転がり軸受(6)の左端部および右の転がり軸受(7)の右端部には、芯金(8a)(9a)およびこれに保持された弾性シール(8b)(9b)からなる密封シール(8)(9)がそれぞれ配置されている。密封シール(8)(9)は、外輪(6a)(7a)の軸方向外側の端部の内径に設けられた環状溝に芯金(8a)(9a)の外周縁部が圧入されており、弾性シール(8b)(9b)の内周縁部が内輪(6b)(7b)に摺接させられている。プーリユニットの自由端側(図の左端側)には、プーリユニット内部に泥水等の侵入を防止するために、さらに別の密封シール(10)が中空軸(3)の左端部とプーリ(4)の左端部との間に配置されている。
図2に示すように、一方向クラッチのカム面(11)は、軸心を挟んで対向するカムの各面(11a)が周方向に複数組設けられることによって構成されている。各面(11a)は、ころ(13)の中心および軸心を通る法線に対して直角ではなく、直角よりも若干小さい鋭角とされている。
カムの各面(11a)の楔状空間(12)の広い側の端部には、横断面が円弧状で遠心力を受けたころ(13)を停止させる保持用凹面部(16)が設けられている。
コイルばね(14)は、横断面内に中心軸を有し、長径の方向が一方向クラッチ(5)の軸方向に一致させられた楕円形のものとされている。そして、その短径の長さしたがってばねのころに当接している部分の径方向寸法は、ころ(13)の直径よりも小さくなされている。
保持器(15)は、合成樹脂製で、カム面(11)にほぼ沿った外周形状と中空軸(3)外周面に沿った内周形状を有しており、カム面(11)内に圧入されている。保持器(15)の内径と中空軸(3)の外径との間には若干の間隙が設けられており、保持器(15)と中空軸(3)とが接触することが防止されている。保持器(15)には、コイルばね(14)を位置決めするばね受け凹所(17)が設けられている。ばね受け凹所(17)には、噛み合い性能(特に低温噛み合い性能)に優れたグリース、例えば、基油がエステル系で基油動粘度90mm/s−40℃以上でありかつ増ちょう剤がウレア系のグリースが封入されている。
ばね受け凹所(17)は、カム面(11)のころ保持用凹面部(16)に連なってプーリ(4)の内周に設けられたばね位置決め面(18)とによってコイルばね(14)の中心軸方向を一定に保っている。コイルばね(14)の中心軸は、コイルばね(14)に遠心力が作用した際にころ(13)に対する付勢力を減少させる方向に変形させられるように、中空軸(3)の外周面の接線方向に対して傾斜させられている。プーリ(4)のばね位置決め面(18)は、カム面(11)と同様に、一方向クラッチ(5)の軸心を挟んで対向して形成された2面が周方向に複数組設けられることによって構成されている。
ばね受け凹所(17)は、コイルばね(14)がばね軸方向へ移動することを阻止するばね端部位置決め面(17a)と、コイルばね(14)がばね軸に直交する内向きに移動することを阻止するばね内側位置決め面(17b)とを有しており、プーリ(4)のばね位置決め面(18)は、コイルばね(14)がばね軸に直交する外向きに移動することを阻止するばね外側位置決め面となっている。これらのばね位置決め面(17a)(17b)(18)によって、コイルばね(14)の中心軸は、ころ(13)の中心軸と直交するように保たれている。
ばね受け凹所(17)のばね内側位置決め面(17b)に連なって、ころ保持用傾斜面(17c)が設けられている。この傾斜面(17c)の他端は、中空軸(3)の外周面に対してわずかに間隙を有するようになされている。プーリ(4)のころ保持面であるころ保持用凹面部(16)と保持器(15)のころ保持面であるころ保持用傾斜面(17c)とによって、噛み込み解除方向に移動したころ(13)を受け止めて保持する横断面略ハの字状のころ保持部が形成されている。
図2に二点鎖線で示されているころ(13)は、遠心力が働いていないときの状態を示しており、この状態で中空軸(3)が反時計方向に回転させられると、ころ(13)が中空軸(3)とプーリ(4)との間に噛み込み、中空軸(3)とプーリ(4)とは、一体となって回転する。コイルばね(14)の中心軸がころ(13)の中心軸と直交するように保たれていることにより、噛み込みは確実に行われる。そして、プーリ(4)が高速回転となり、中空軸(3)の回転が停止させられると、ころ(13)に働く遠心力の方向ところ(13)がカムの各面(11a)と接触している点における法線方向とがずれていることにより、ころ(13)にはカムの各面(11a)に沿った方向の力が掛かり、これにより、ころ(13)は、楔状空間(12)の広い側に移動する。
ころ(13)が楔状空間(12)の広い側に移動した状態では、プーリ(4)のころ保持面である凹面部(16)がころ(13)の外周面の半径とほぼ同じ半径の横断面円弧状の凹面とされているので、ころ(13)は、図2に実線で示されているように、その外周部分がこの凹面部(16)にちょうど収まり、また、径方向内側からは、保持器(15)のころ保持面である傾斜面(17c)があてがわれるので、ころ(13)が傾くようなことはなく、中空軸(3)外周ところ(13)との間隙が確保され、中空軸(3)ところ(13)との非接触状態が達成される。
保持器(15)は、左右対称状に形成されており、その外径がプーリ中間部(4c)に圧入されることにより、径方向への移動が阻止されるとともに、その左端面が左の玉軸受(6)の外輪(6a)の右端面に隙間が実質的にない状態で対向することにより、また、その右端面が右の玉軸受(7)の外輪(7a)の左端面に隙間が実質的にない状態で対向することにより、軸方向への移動が阻止されている。保持器(15)の軸方向の長さは、プーリ中間部(4c)の軸方向の長さと同じとされている。
保持器(15)の左右端部に位置する柱には、左右の転がり軸受(6)(7)の内輪(6b)(7b)の内側端面に接触しないように、径方向内方突出部(15a)(15b)が設けられており、この径方向内方突出部(15a)(15b)は、内輪(6b)(7b)の内側端部との間にラビリンスシールを形成している。径方向内方突出部(15a)(15b)は、その軸方向外側の面が柱の本体部分の外側の面よりも内寄りに位置させられており、ラビリンスシールは、この径方向内方突出部(15a)(15b)が内輪(6b)(7b)の内側端面に臨まされることにより得られている。
このプーリユニット(1)を組み立てる際には、例えば、右の転がり軸受(7)、一方向クラッチ(5)、左の転がり軸受(6)の順に圧入されるが、プーリ(4)の内径が段付き状であるので、各転がり軸受(6)(7)の外輪(6a)(7a)は、プーリ(4)の中間部(4c)の両端にある段差部によって、それ以上の移動が阻止され、これにより、保持器(5)の変形および保持器(5)と転がり軸受(6)(7)との干渉が防止される。
図3に示すように、プーリ(4)の中間部(4c)すなわち一方向クラッチ外輪相当部分の端面には、保持器(15)の組み込みを容易とする面取り(20)が施されている。ここで、面取り(20)の外径および内径については、通常であれば、その外径がプーリ(4)大径部(4a)の内径に等しくされ、その内径が外輪最小内径(点Pcの径)とされるのに対し、この実施形態では、その外径(Dco)がプーリ(4)大径部(4a)の内径に等しくされている点は同じであるが、その内径(Dci)は、点Paの径とされて、外輪最小内径(点Pcの径)よりも大きくかつ外輪最大内径(点Pdの径)よりも小さい値とされている。なお、一方向クラッチ外輪の内径の寸法については、外輪最大内径(点Pdの径)>外輪のころ保持面(16)最大径>外輪のころ保持面(16)最小径>外輪の最小内径(点Pcの径)の関係が成り立っており、面取り(20)の内径(Dci)は、例えば、ころ保持面最大径以下で外輪のころ保持面最小径以上の値とすればよいが、この範囲から多少ずれてもよく、少なくとも外輪の最小内径より大きければよい。また、面取りの外径(Dco)は、外輪の最大内径より若干小さくてもよい。
面取り後のカム面(11)の軸方向長さについては、径が小さい箇所ほど軸方向の面取り量が大きくなることから、その大きさについては、最大径における軸方向長さ>最小径における軸方向長さ=カム面の軸方向長さの最小値となる。
図3のA−A断面を示す図4の(a)において、図3にPaで示す位置における外輪の内径が面取りの内径(Dci)に等しくなっているので、この部分では全面が面取りされている。同図に(20a)で示す位置が面取りの端であり、同図にLcで示す長さが面取り後のカム面の軸方向長さの最小値である。
図3のB−B断面を示す図4の(b)においては、図3にPbで示す位置における外輪の内径(D1)が面取りの内径(Dci)より大きくなっているので、この部分では全面が面取りされている。ころ(13)の長さは、通常であれば、ころ(13)の端面(13a)が面取りの端(20a)に合わされるように決定されるが、この実施形態では、ころの端面(13a)が面取りの端(20a)よりも軸方向外側に位置させられることにより、同図にL1で示す分だけころ(13)の長さが大きくなされている。ころ(13)の端面(13a)は、外輪の内径が最大となっている位置における面取り(20)の端よりは、軸方向内側に位置させられる。
図3のC−C断面を示す図4の(c)においては、図3にPcで示す位置における外輪の内径(D2)が面取りの内径(Dci)より小さくなっているので、径にしてD2からDciまでの間の面は面取りされていない。通常の面取りであれば、同図に符号(20b)で示す部分が面取りされ、ころ(13)の端面がこの面取り(20b)の端に合わされる結果、ころ長さが短くなることになるが、この実施形態では、同図にL2で示す分だけころ(13)の長さを大きくすることができる。このL2は、(外輪のころ保持面最大径位置における面取り長さ−外輪のころ保持面最小径位置における面取り長さ)にほぼ相当する。
この一方向クラッチは、次のように動作する。
まず、始動時においては、スタータモータの回転軸(2)と一体の中空軸(3)が反時計回りに回転させられる。これにより、一方向クラッチ(5)の中空軸(3)が反時計回りに回転し、一方向クラッチ(5)の楔状空間(12)の狭い側にころ(13)が噛み込まれ、駆動力が伝達されて、一方向クラッチ(5)の中空軸(3)とプーリ(4)とが一体となって回転する。プーリ(4)はベルトを介してクランクシャフトに接続されており、プーリ(4)の回転によってエンジンが始動する。エンジンが始動すると、スタータが停止し、プーリ(4)は反時計方向の回転を続ける。これにより、ころ(13)の噛み込みが解除され、プーリ(4)だけが回転する状態が継続される。特にエンジンの高速回転時、ころ(13)は、ころ(13)とほぼ同じ曲率の凹面部(16)によって位置決めされ、中空軸(3)と非接触状態となる。こうして、始動時においては、ころ(噛み込み部材)(13)およびコイルばね(付勢部材)(14)がプーリ(4)と一体となって回転し、その後、プーリ(4)が所定回転速度以上になると、プーリ(4)だけが回転することになり、エンジンの駆動に寄与しない部分が回転することに伴うエネルギロスを抑えることができる。一旦エンジンが始動すると、プーリ(4)だけが回転する空転時間が数十分から数時間続き、この間、各転がり軸受(6)(7)の外輪(6a)(7a)は、高速回転させられる。
なお、上記実施形態においては、一方向クラッチ(5)の外輪がプーリ(4)と一体とされ、同内輪が中空軸(3)と一体とされているが、一方向クラッチ(5)の外輪をプーリ(4)とは別体の部材としてもよく、同内輪を中空軸(3)とは別体の部材としてもよい。また、ころ(13)を付勢する手段として、コイルばね(14)を示したが、コイルばね(14)に代えて板ばね等を用いることも可能である。また、一方向クラッチの用途としては、例示したベルト駆動スタータ用の他に、オルタネータ用やその他のプーリユニットに使用されてももちろんよい。
図1は、この発明による一方向クラッチの1実施形態を示す縦断面図である。 図2は、同横断面の部分拡大図である。 図3は、この発明による一方向クラッチの面取り形状を示すための軸方向から見た図である。 図4は、同断面図であり、(a)は、図3のA-A線に沿う方向のもの、(b)は、図3のB-B線に沿う方向のもの、(c)は、図3のC-C線に沿う方向のものである。
符号の説明
(1) 一方向クラッチ付きプーリユニット
(3) 中空軸(一方向クラッチ内輪)
(4) プーリ
(4c) プーリ中間部(一方向クラッチ外輪)
(5) 一方向クラッチ
(6)(7) 転がり軸受
(11) カム面
(13) ころ
(14) コイルばね(付勢部材)
(15) 保持器
(16) ころ保持面
(20) 面取り

Claims (3)

  1. 内輪、外輪、両輪間に配されたころ、ころを噛み込み方向へ付勢する付勢部材およびころを保持する保持器を備え、ころを噛み込ませるカム面と噛み込み解除状態のころを保持するころ保持面とが外輪に形成されている一方向クラッチにおいて、
    外輪の一方の端面に、保持器の組み込みを容易とする面取りが施されており、面取りの内径が外輪の最小内径よりも大きくなされていることを特徴とする一方向クラッチ。
  2. ころの長さは、ころの端面が面取りの軸方向内側端よりも軸方向外側に位置させられるように決定されている請求項1の一方向クラッチ。
  3. 請求項1または2の一方向クラッチと、一方向クラッチの軸方向少なくとも一側に設けられた転がり軸受とを備えている一方向クラッチ付きプーリユニット。
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