JP7228428B2 - サーマルプリントヘッド - Google Patents
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Description
図1は、サーマルプリントヘッド1の模式平面図である。サーマルプリントヘッド1は、例えばバーコードシート及びレシートを作成するために感熱記録紙に対して印刷するサーマルプリンタに搭載される。図1に示すように、サーマルプリントヘッド1は、矩形板状に形成されたヘッド本体1Aと、ヘッド本体1Aに取り付けられたコネクタ1B,1Cとを備える。コネクタ1B,1Cは、サーマルプリントヘッド1をサーマルプリンタに組み込む際、サーマルプリンタ側のコネクタに接続される。
第1保護層51は、少なくとも抵抗体層40の発熱部41を覆っている。本実施形態では、第1保護層51は、電極層30の大部分を覆っている。具体的には、図3に示すように、第1保護層51は、副走査方向Yにおいて、基板10の下流側端縁の手前(例えば、副走査方向Yにおける基板10の下流側端縁よりも0.1mm~0.5mm上流側)からダイボンディンググレーズ22の中央付近までにわたる領域に形成されている。すなわち第1保護層51は、抵抗体層40及び電極層30を保護している。第1保護層51は、例えば非晶質ガラスからなる。第1保護層51の厚さは特に限定されないが、例えば6μm~8μm程度である。
図6に示すように、サーマルプリントヘッド1の製造方法は、ガラス層形成工程(ステップS10)、電極層形成工程(ステップS20)、温度検出部形成工程(ステップS30)、抵抗体層形成工程(ステップS40)、保護層形成工程(ステップS50)、駆動IC実装工程(ステップS60)、駆動IC封止工程(ステップS70)、及びコネクタ取付工程(ステップS80)を有する。
温度検出部として、チップ型のサーミスタが従来から用いられている。チップ型のサーミスタの高さ寸法は、例えば1.1mm程度である。このため、チップ型のサーミスタが基板10の主面11に実装される場合、基板10の主面11からチップ型のサーミスタの上面までの高さ寸法(板厚方向Zの寸法)は、保護層50のうちのグレーズ21の頂部21Aを覆う部分の基板10の主面11からの高さ寸法(板厚方向Zの寸法)よりも大きい。このため、チップ型のサーミスタは、副走査方向Yにおいてグレーズ21の近くに実装されると、感熱記録紙Pの搬送時に感熱記録紙Pと干渉してしまう場合がある。
(1-1)サーマルプリントヘッド1は、抵抗体層40の温度を検出するための温度検出部70を有する。温度検出部70の検出抵抗71及び接続配線72はそれぞれ、金属膜からなる。この構成によれば、チップ型の温度検出部と比較して、温度検出部70の高さ寸法(板厚方向Zの寸法)が小さくなるため、温度検出部70を抵抗体層40の近くに配置しても感熱記録紙Pとの干渉を抑制できる。その結果、温度検出部70が抵抗体層40の温度を精度よく検出できる。
図9及び図10を参照して、第2実施形態のサーマルプリントヘッド1について説明する。本実施形態のサーマルプリントヘッド1は、第1実施形態のサーマルプリントヘッド1と比較して、平面視における温度検出部70の形状が異なる。以下の説明において、第1実施形態のサーマルプリントヘッド1と同じ構成要素には同一符号を付し、その説明を省略する。
(2-1)検出抵抗71は、ヘッド本体1Aにおける抵抗体層40よりも副走査方向Yの下流側の部分に配置されている。この構成によれば、副走査方向Yにおいて検出抵抗71が例えば駆動IC61A~61Dと同じ位置に配置される場合と比較して、温度検出部70が抵抗体層40の近くに配置されることにより、温度検出部70の抵抗体層40の温度の検出精度が高くなる。また、検出抵抗71がヘッド本体1Aにおいて主走査方向Xに隣り合う個別電極群の間の部分に配置される場合と比較して、検出抵抗71を配置するための主走査方向Xのスペースを確保できる。
上記各実施形態は本開示に関するサーマルプリントヘッドが取り得る形態の例示であり、その形態を制限することを意図していない。本開示に関するサーマルプリントヘッドは上記各実施形態に例示された形態とは異なる形態を取り得る。その一例は、上記各実施形態の構成の一部を置換、変更、もしくは、省略した形態、又は上記各実施形態に新たな構成を付加した形態である。以下の変更例において、上記各実施形態の形態と共通する部分については、上記各実施形態と同一の符号を付してその説明を省略する。
・上記第1実施形態において、平面視における検出抵抗71の形状は任意に変更可能である。一例では、図11に示すように、検出抵抗71は、第1抵抗部71Aが副走査方向Yに沿って延び、第2抵抗部71Bが主走査方向Xに沿って延びる構成であってもよい。この場合、第1抵抗部71Aは、主走査方向Xに間隔をあけて配列されている。第2抵抗部71Bは、主走査方向Xにおいて隣り合う第1抵抗部71Aの副走査方向Yの上流側の端部同士、又は主走査方向Xにおいて隣り合う第1抵抗部71Aの副走査方向Yの下流側の端部同士を接続している。図11では、検出抵抗71が形成される領域RDの副走査方向YのサイズSYが主走査方向XのサイズSXよりも大きい。
・上記各実施形態では、グレーズ21として部分グレーズが形成されているが、グレーズ21の種類はこれに限定されない。グレーズ21は、例えば、薄グレーズ、ダブルパーシャルグレーズ、ファイングレーズ、及びスーパーファイングレーズのいずれかとして形成されてもよい。
<付記>
[付記1]
主面を有する基板と、
前記基板の主面上に形成されたガラス層と、
前記ガラス層上に形成された電極層と、
前記ガラス層上に主走査方向に延びるように形成され、前記電極層と電気的に接続された抵抗体層と、
前記基板の主面側に形成され、前記抵抗体層の温度を検出する温度検出部と、
を備え、
前記温度検出部は、検出抵抗及び接続配線を有し、
前記検出抵抗及び前記接続配線はそれぞれ、金属膜によって形成されている
サーマルプリントヘッド。
[付記2]
前記抵抗体層よりも副走査方向の上流側には、前記電極層への通電を制御する駆動ICが前記抵抗体層と間隔をあけて配置され、
前記検出抵抗は、前記駆動ICよりも前記副走査方向の下流側に配置されている
付記1に記載のサーマルプリントヘッド。
[付記3]
前記検出抵抗は、前記副走査方向において前記駆動ICよりも前記抵抗体層寄りに配置されている
付記2に記載のサーマルプリントヘッド。
[付記4]
前記電極層は、
副走査方向に延び、前記主走査方向において互いに間隔をあけて配置されている複数の第1帯状部、及び前記主走査方向に延び、前記複数の第1帯状部を接続している連結部を有する共通電極と、
前記駆動ICに接続された複数の個別電極からなる個別電極群と、
を備え、
前記個別電極は、前記副走査方向に延びる第2帯状部を有し、
前記主走査方向からみて、前記第1帯状部と前記第2帯状部とが重なるように配置され、かつ、前記主走査方向において前記第1帯状部及び前記第2帯状部が交互に配置されている
付記2又は3に記載のサーマルプリントヘッド。
[付記5]
前記駆動ICは、前記主走査方向において間隔をあけて複数個設けられ、
前記個別電極群は、前記主走査方向において間隔をあけて複数個設けられ、
前記検出抵抗は、前記主走査方向に隣り合う前記個別電極群の間に配置されている
付記4に記載のサーマルプリントヘッド。
[付記6]
前記温度検出部は、複数個設けられ、
前記各温度検出部の検出抵抗は、前記主走査方向に隣り合う前記個別電極群の間ごとに配置されている
付記5に記載のサーマルプリントヘッド。
[付記7]
前記検出抵抗は、帯状で蛇行した形状として形成されている
付記1~6のいずれか1つに記載のサーマルプリントヘッド。
[付記8]
前記検出抵抗は、前記抵抗体層よりも副走査方向の下流側に配置されている
付記1~4のいずれか1つに記載のサーマルプリントヘッド。
[付記9]
前記検出抵抗は、前記主走査方向に延びる直線として形成されている
付記8に記載のサーマルプリントヘッド。
[付記10]
前記検出抵抗は、前記主走査方向に離間して複数個配置され、
前記複数の検出抵抗は、直列に接続されている
付記8又は9に記載のサーマルプリントヘッド。
[付記11]
前記接続配線は、前記主走査方向において前記抵抗体層よりも一方側及び他方側の少なくとも一方をとおり前記副走査方向の上流側に延びている
付記8~10のいずれか1つに記載のサーマルプリントヘッド。
[付記12]
前記検出抵抗及び前記接続配線はそれぞれ、前記ガラス層上に形成されている
付記1~11のいずれか1つに記載のサーマルプリントヘッド。
[付記13]
前記抵抗体層を覆う保護層をさらに備え、
前記検出抵抗は、前記保護層によって覆われている
付記12に記載のサーマルプリントヘッド。
[付記14]
前記検出抵抗は、銅、ニッケル、又は白金によって形成されている
付記1~13のいずれか1つに記載のサーマルプリントヘッド。
[付記15]
前記接続配線は、金を含む
付記1~14のいずれか1つに記載のサーマルプリントヘッド。
[付記16]
前記検出抵抗は、ペーストを厚膜印刷した後、厚膜印刷された前記ペーストを焼成することによって形成されている
付記1~15のいずれか1つに記載のサーマルプリントヘッド。
[付記17]
前記接続配線は、ペーストを厚膜印刷した後、厚膜印刷された前記ペーストを焼成することによって形成されている
付記1~16のいずれか1つに記載のサーマルプリントヘッド。
[付記18]
前記基板の主面に取り付けられたコネクタをさらに備え、
前記接続配線は、前記検出抵抗と前記コネクタとを電気的に接続している
付記1~17のいずれか1つに記載のサーマルプリントヘッド。
1B,1C…コネクタ
10…基板
11…主面
20…ガラス層
30…電極層
31…共通電極
32A,32B,32C,32D…個別電極群
32x…個別電極
33…第1帯状部
34…連結部
35…第2帯状部
40…抵抗体層
50…保護層
61A,61B,61C,61D…駆動IC
70,70X,70Y,70Z…温度検出部
71,71W,71X,71Y,71Z…検出抵抗
72…接続配線
76A,76B,76C…接続配線
X…主走査方向
Y…副走査方向
Claims (15)
- 主面を有する基板と、
前記基板の主面上に形成されたガラス層と、
前記ガラス層上に形成された電極層と、
前記ガラス層上に主走査方向に延びるように形成され、前記電極層と電気的に接続された抵抗体層と、
前記基板の主面側に形成され、前記抵抗体層の温度を検出する温度検出部と、
前記抵抗体層よりも副走査方向の下流側に配置されておらず、かつ前記抵抗体層よりも前記副走査方向の上流側において前記主走査方向に間隔をあけて複数配置され、前記電極層への通電を制御する駆動ICと、
を備え、
前記温度検出部は、検出抵抗及び接続配線を有し、
前記検出抵抗及び前記接続配線はそれぞれ、金属膜によって形成されており、
前記検出抵抗は、前記副走査方向において、前記抵抗体層よりも上流側、かつ前記駆動ICよりも下流側であって、前記複数の駆動ICの前記主走査方向の間に配置されている
サーマルプリントヘッド。 - 前記電極層は、
前記副走査方向に延び、前記主走査方向において互いに間隔をあけて配置されている複数の第1帯状部、及び前記主走査方向に延び、前記複数の第1帯状部を接続している連結部を有する共通電極と、
前記駆動ICに接続された複数の個別電極からなる個別電極群と、
を備え、
前記個別電極は、前記副走査方向に延びる第2帯状部を有し、
前記主走査方向からみて、前記第1帯状部と前記第2帯状部とが重なるように配置され、かつ、前記主走査方向において前記第1帯状部及び前記第2帯状部が交互に配置されている
請求項1に記載のサーマルプリントヘッド。 - 前記個別電極群は、前記主走査方向において間隔をあけて複数個設けられ、
前記検出抵抗は、前記主走査方向に隣り合う前記個別電極群の間に配置されている
請求項2に記載のサーマルプリントヘッド。 - 主面を有する基板と、
前記基板の主面上に形成されたガラス層と、
前記ガラス層上に形成された電極層と、
前記ガラス層上に主走査方向に延びるように形成され、前記電極層と電気的に接続された抵抗体層と、
前記基板の主面側に形成され、前記抵抗体層の温度を検出する温度検出部と、
を備え、
前記温度検出部は、検出抵抗及び接続配線を有し、
前記検出抵抗及び前記接続配線はそれぞれ、金属膜によって形成されており、
前記抵抗体層よりも副走査方向の上流側には、前記電極層への通電を制御する駆動ICが前記抵抗体層と間隔をあけて配置され、
前記検出抵抗は、前記駆動ICよりも前記副走査方向の下流側に配置されており、
前記電極層は、前記駆動ICに接続された複数の個別電極からなる個別電極群を備え、
前記駆動ICは、前記主走査方向において間隔をあけて複数個設けられ、
前記個別電極群は、前記主走査方向において間隔をあけて複数個設けられ、
前記検出抵抗は、前記主走査方向に隣り合う前記個別電極群の間に配置されている
サーマルプリントヘッド。 - 前記電極層は、前記副走査方向に延び、前記主走査方向において互いに間隔をあけて配置されている複数の第1帯状部、及び前記主走査方向に延び、前記複数の第1帯状部を接続している連結部を有する共通電極を備え、
前記個別電極は、前記副走査方向に延びる第2帯状部を有し、
前記主走査方向からみて、前記第1帯状部と前記第2帯状部とが重なるように配置され、かつ、前記主走査方向において前記第1帯状部及び前記第2帯状部が交互に配置されている
請求項4に記載のサーマルプリントヘッド。 - 前記温度検出部は、複数個設けられ、
前記各温度検出部の検出抵抗は、前記主走査方向に隣り合う前記個別電極群の間ごとに配置されている
請求項3~5のいずれか一項に記載のサーマルプリントヘッド。 - 前記検出抵抗は、前記副走査方向において前記駆動ICよりも前記抵抗体層寄りに配置されている
請求項1~6のいずれか一項に記載のサーマルプリントヘッド。 - 前記検出抵抗は、帯状で蛇行した形状として形成されている
請求項1~7のいずれか一項に記載のサーマルプリントヘッド。 - 前記検出抵抗及び前記接続配線はそれぞれ、前記ガラス層上に形成されている
請求項1~8のいずれか一項に記載のサーマルプリントヘッド。 - 前記抵抗体層を覆う保護層をさらに備え、
前記検出抵抗は、前記保護層によって覆われている
請求項9に記載のサーマルプリントヘッド。 - 前記検出抵抗は、銅、ニッケル、又は白金によって形成されている
請求項1~10のいずれか一項に記載のサーマルプリントヘッド。 - 前記接続配線は、金を含む
請求項1~11のいずれか一項に記載のサーマルプリントヘッド。 - 前記検出抵抗は、ペーストを厚膜印刷した後、厚膜印刷された前記ペーストを焼成することによって形成されている
請求項1~12のいずれか一項に記載のサーマルプリントヘッド。 - 前記接続配線は、ペーストを厚膜印刷した後、厚膜印刷された前記ペーストを焼成することによって形成されている
請求項1~13のいずれか一項に記載のサーマルプリントヘッド。 - 前記基板の主面に取り付けられたコネクタをさらに備え、
前記接続配線は、前記検出抵抗と前記コネクタとを電気的に接続している
請求項1~14のいずれか一項に記載のサーマルプリントヘッド。
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