JP7225726B2 - 食品加熱装置および食品加熱方法 - Google Patents
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Description
本発明の食品加熱方法は、未シール状態の容器内に充填された食品に対して蒸気を噴出して加熱する食品加熱方法であって、容器ホルダの受容凹部によって容器本体を受容するとともに前記容器ホルダの環状のフランジ支持部によって容器本体の外周において容器フランジを支持した状態の容器をコンベアによって搬送し、前記コンベアの処理搬送路上の容器内の食品に対して蒸気を噴出することにより、前記課題を解決するものである。
なお、本明細書における用語「環状」は、全体形状が円形状の円環状の意味に限定されるものではなく、無端状に一周繋がった状態のことを意味し、例えば、全体形状が矩形状の矩形環状や、全体形状が楕円状の環状や、その一部がくびれたり突出したりした異形状の環状のことも含んでいる。
本請求項3に係る発明によれば、コンベアが、容器ホルダに保持された状態の容器を搬送する処理搬送路と、処理搬送路の下流端から上流端へ移動体を復帰させる復帰路とから成る無端状のコンベア軌道を有していることにより、コンベアによる容器の搬送を効率的に行うことができる。
本請求項4に係る発明によれば、蒸気噴出器が、処理搬送路の上方に設置され下方に向けて蒸気を噴出する蒸気噴出ノズルを有し、容器ホルダが、処理搬送路において受容凹部が上方に開口するとともに、処理搬送路の下方に配置された下方復帰領域において受容凹部が下方に開口するように、移動体に取り付けられていることにより、下方復帰領域において容器ホルダの受容凹部を下方に向けることで、容器ホルダの内面に付着した水滴を落下させて除去することができる。すなわち、蒸気噴出器による加熱処理が行われる処理搬送路を、容器を保持していない状態の容器ホルダを通過させ通過させた場合には、容器ホルダの内面に水分が付着することになるが、本請求項4に係る発明では、下方復帰領域において容器ホルダの受容凹部を下方に向けることで、容器ホルダの内面に付着した水滴を落下させて除去することができる。
本請求項5に係る発明によれば、復帰路において容器ホルダに対して乾燥処理を施すように設置された乾燥手段を更に備えていることにより、復帰路において容器ホルダを乾燥させることが可能であるため、容器ホルダの衛生状態を良好に維持することができる。
本請求項6に係る発明によれば、処理搬送路と復帰路との間に設置され、処理搬送路側と復帰路側とを仕切る仕切り部材を更に備えていることにより、処理搬送路側において蒸気噴出器から噴出された蒸気が、復帰路側の空間に移動することを抑制することが可能であるため、復帰路側に設置された各種機器に蒸気が付着することを防止でき、また、復帰路において容器ホルダを良好に乾燥させることができる。
本請求項7に係る発明によれば、コンベアが、移動体として、複数の容器ホルダが取り付けられたホルダ支持部材を有していることにより、複数の容器ホルダが取り付けられた状態のホルダ支持部材をコンベアから取り外してまとめて洗浄・交換することができる等、メンテナンス負担を軽減することができる。
本請求項8、10に係る発明によれば、容器内の食品に対して噴出される蒸気が過熱水蒸気であることにより、容器や容器ホルダの外面に水分が付着することを抑制することが可能であるため、容器の外面に付着した水分が下流工程に持ち込まれることを抑制できるとともに、容器ホルダの衛生状態を良好に維持することができる。
また、フランジ支持部22は、容器本体Cbの外周において容器フランジCfを下方から環状に密着して支持するものであり、本実施形態では、図1に示すように、容器ホルダ20の開口部側の端縁部がフランジ支持部22として機能する。
また、容器ホルダ20の表面(特に受容凹部21の内面)には、付着した水滴を除去し易くするブラスト加工等の加工が施されている。
復帰路36は、図2に示すように、処理搬送路35の下方に配置された下方復帰領域36aと、処理搬送路35の下流端および下方復帰領域36aの上流端と処理搬送路35の上流端および下方復帰領域36aの下流端とをそれぞれ接続する接続領域36bとを有している。
本実施形態では、図2に示すように、仕切り部材60が、処理搬送路35と復帰路36の下方復帰領域36aとの間に設置され、処理搬送路35側の空間と下方復帰領域36a側の空間とを仕切るように構成されている。なお、このように、処理搬送路35と下方復帰領域36aとの間のスペースを利用して仕切り部材60を設置することにより、装置構成の大型化を回避できる。
また、容器Cが容器ホルダ20に供給された状態では、図4に示すように、受容凹部21内に容器本体Cbが受容され、また、環状のフランジ支持部22によって容器フランジCfが支持されている。
なお、当該加熱処理では、各蒸気噴出ノズル41から噴出される蒸気によって、搬送方向に沿って並んだ容器Cに対して加熱処理がまとめて施される。
ここで、図2に示すように、下方復帰領域36aにおいては、容器ホルダ20の受容凹部21が下方に開口しているため、エアー噴出器51による乾燥処理は、主に、受容凹部21の内面に対して施される。
ここで、図2に示すように、下方復帰領域36aにおいては、容器ホルダ20の受容凹部21が下方に開口しているため、赤外線照射器52による乾燥処理は、主に、受容凹部21の内面に対して施される。
また、上述した実施形態では、各容器ホルダ20が、カップ状の部材として形成されているものとして説明したが、容器ホルダ20の具体的態様は、容器本体Cbを受容可能な受容凹部21と容器本体Cbの外周において容器フランジCfを支持する環状のフランジ支持部22とを有しているものであれば、如何なるものでもよい。
また、上述した実施形態では、容器ホルダ20が(2mm厚の)アルミ等の金属から形成されているものとして説明したが、容器ホルダ20の具体的材料は合成樹脂等の如何なるものでもよい。
また、上述した実施形態では、容器ホルダ20が一体形成された部材として構成されているものとして説明したが、容器ホルダ20を複数の部材を組み合わせて構成してもよい。
また、上述した実施形態では、容器ホルダ20が、コンベア30の移動体(ホルダ支持部材33)に固定状態で取り付けられているものとして説明したが、コンベア30から分離した状態の容器ホルダ20を容器Cと共にコンベア30によって搬送してもよい。なお、この場合、蒸気噴出器40(蒸気噴出ノズル41)よりも下流側、例えば、食品加熱装置10の下流工程において、容器ホルダ20を回収すればよい。
また、上述した実施形態では、コンベア30がチェーンコンベアから構成されているものとして説明したが、コンベア30の具体的態様は、容器ホルダ20に保持された状態の容器Cを搬送可能なものであれば如何なるものでもよく、例えば、ベルトとスプロケットから成るベルトコンベアから構成してもよい。
また、上述した実施形態では、コンベア30が、処理搬送路35と復帰路36とから成る無端状のコンベア軌道34を有しているものとして説明したが、コンベア30の具体的態様はこれに限定されず、例えば、容器ホルダ20がコンベア30の移動体(ホルダ支持部材33)に取り付けられていない場合には、ローラコンベア等のように、容器ホルダ20に保持された状態の容器Cを一方向のみに搬送するように、コンベア軌道34を構成する、言い換えれば、コンベア軌道34を処理搬送路35のみから構成してもよい。
また、上述した実施形態では、復帰路36が、処理搬送路35の下方側を通してホルダ支持部材33や容器ホルダ20を処理搬送路35の上流端に復帰させるように構成されているものとして説明したが、復帰路36の具体的態様はこれに限定されず、例えば、処理搬送路35の上方側や(左右方向における)側方側を通してホルダ支持部材33や容器ホルダ20を処理搬送路35の上流端に復帰させるように、復帰路36を構成してもよい。
また、上述した実施形態では、コンベア30が、図1や図2に示すように、搬送方向に並んだ容器Cが蒸気噴出ノズル41の下方位置に搬送された時点で一旦搬送を止める間欠走行で走行するものとして説明したが、コンベア30の設定は上記に限定されず、例えば、連続走行するようにコンベア30を構成してもよい。
また、上述した実施形態では、蒸気噴出器40が、図1や図2に示すように、コンベア30によって搬送方向に並んだ容器Cが蒸気噴出ノズル41の下方位置に搬送された時に、連続的に噴出されている蒸気により加熱処理されるように設定されているが、蒸気噴出器40の設定は上記に設定されず、例えば、蒸気を間欠的に噴出する、すなわち、容器Cが蒸気噴出ノズル41の下方位置に搬送されたタイミングで蒸気を噴出するように、蒸気噴出器40を設定してもよい。
また、蒸気噴出器40から噴出する蒸気の具体的態様は如何なるものでもよく、例えば、蒸気噴出器40から過熱水蒸気(沸点以上に加熱された蒸気であって、温度が多少下がっても水に戻らない性質を有したドライな蒸気)を噴出するように構成した場合、容器Cや容器ホルダ20の外面に水分が付着することを抑制することができる。
また、上述した実施形態では、乾燥手段50としてエアー噴出器51および赤外線照射器52が設置されているものとして説明したが、乾燥手段50の具体的態様は、復帰路36において容器ホルダ20に対して乾燥処理を施すことが可能なものであれば、如何なるものでもよく、例えば、エアー噴出器51および赤外線照射器52のいずれか一方のみを設置してもよい。また、乾燥手段50自体を設置しなくてもよい。
また、上述した実施形態では、エアー噴出器51が、赤外線照射器52の上流側に設置されているものとして説明したが、エアー噴出器51を赤外線照射器52の下流側に設置してもよい。
また、上述した実施形態では、復帰路36のうち下方復帰領域36aの下方に乾燥手段50を設置するものとして説明したが、乾燥手段50の具体的な設置位置は、これに限定されず、復帰路36において容器ホルダ20に対して乾燥処理を施すものであれば、如何なるものでもよく、例えば、乾燥手段50を、復帰路36の接続領域36bの側方に設置し、接続領域36bにおいて容器ホルダ20に対して乾燥処理を施すように構成してもよい。
また、上述した実施形態では、仕切り部材60が、処理搬送路35と下方復帰領域36aとの間に設置された平板状の部材であるものとして説明したが、仕切り部材60の具体的態様や設置位置は、処理搬送路35側の空間と復帰路36側の空間とを仕切るものであれば、如何なるものでもよい。また、仕切り部材60自体を設置しなくてもよい。
20 ・・・ 容器ホルダ
21 ・・・ 受容凹部
22 ・・・ フランジ支持部
30 ・・・ コンベア
31 ・・・ チェーン
32 ・・・ スプロケット
33 ・・・ ホルダ支持部材(移動体)
34 ・・・ コンベア軌道
35 ・・・ 処理搬送路
36 ・・・ 復帰路
36a ・・・ 下方復帰領域
36b ・・・ 接続領域
40 ・・・ 蒸気噴出器
41 ・・・ 蒸気噴出ノズル
50 ・・・ 乾燥手段
51 ・・・ エアノズル
52 ・・・ 赤外線照射器
60 ・・・ 仕切り部材
C ・・・ 容器
Cb ・・・ 容器本体
Cf ・・・ 容器フランジ
Claims (10)
- 未シール状態の容器内に充填された食品に対して蒸気を噴出して加熱する食品加熱装置であって、
容器を保持する容器ホルダと、前記容器ホルダに保持された状態の容器を搬送するコンベアと、前記コンベアの処理搬送路上の容器内の食品に対して蒸気を噴出するように設置された蒸気噴出器とを備え、
前記容器ホルダは、容器本体を受容可能な受容凹部と、容器本体の外周において容器フランジを支持する環状のフランジ支持部とを有していることを特徴とする食品加熱装置。 - 前記コンベアは、コンベア軌道に沿って移動可能な移動体を有し、
前記容器ホルダは、前記移動体に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の食品加熱装置。 - 前記コンベアは、前記容器ホルダに保持された状態の容器を搬送する前記処理搬送路と、前記処理搬送路の下流端から上流端へ前記移動体を復帰させる復帰路とから成る無端状のコンベア軌道を有していることを特徴とする請求項2に記載の食品加熱装置。
- 前記復帰路は、前記処理搬送路の下方に配置された下方復帰領域を有し、
前記蒸気噴出器は、前記処理搬送路の上方に設置され下方に向けて蒸気を噴出する蒸気噴出ノズルを有し、
前記容器ホルダは、前記処理搬送路において前記受容凹部が上方に開口するとともに、前記下方復帰領域において前記受容凹部が下方に開口するように、前記移動体に取り付けられていることを特徴とする請求項3に記載の食品加熱装置。 - 前記復帰路において前記容器ホルダに対して乾燥処理を施すように設置された乾燥手段を更に備えることを特徴とする請求項3または請求項4に記載の食品加熱装置。
- 前記処理搬送路と前記復帰路との間に設置され、前記処理搬送路側と前記復帰路側とを仕切る仕切り部材を更に備えることを特徴とする請求項3乃至請求項5のいずれかに記載の食品加熱装置。
- 前記コンベアは、前記移動体として、複数の前記容器ホルダが取り付けられたホルダ支持部材を有していることを特徴とする請求項2乃至請求項6のいずれかに記載の食品加熱装置。
- 前記蒸気噴出器は、過熱水蒸気を噴出するように構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の食品加熱装置。
- 未シール状態の容器内に充填された食品に対して蒸気を噴出して加熱する食品加熱方法であって、
容器ホルダの受容凹部によって容器本体を受容するとともに前記容器ホルダの環状のフランジ支持部によって容器本体の外周において容器フランジを支持した状態の容器をコンベアによって搬送し、
前記コンベアの処理搬送路上の容器内の食品に対して蒸気を噴出することを特徴とする食品加熱方法。 - 前記容器内の食品に対して噴出される蒸気は、過熱水蒸気であることを特徴とする請求項9に記載の食品加熱方法。
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