JP7223335B2 - 乗員保護装置 - Google Patents

乗員保護装置 Download PDF

Info

Publication number
JP7223335B2
JP7223335B2 JP2019178712A JP2019178712A JP7223335B2 JP 7223335 B2 JP7223335 B2 JP 7223335B2 JP 2019178712 A JP2019178712 A JP 2019178712A JP 2019178712 A JP2019178712 A JP 2019178712A JP 7223335 B2 JP7223335 B2 JP 7223335B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
occupant
inflation
central
waist
completed
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019178712A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2021054250A (ja
Inventor
志幸 田中
丈樹 林
泰士 増田
祐司 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyoda Gosei Co Ltd
Original Assignee
Toyoda Gosei Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyoda Gosei Co Ltd filed Critical Toyoda Gosei Co Ltd
Priority to JP2019178712A priority Critical patent/JP7223335B2/ja
Priority to US17/017,994 priority patent/US11548468B2/en
Publication of JP2021054250A publication Critical patent/JP2021054250A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7223335B2 publication Critical patent/JP7223335B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Air Bags (AREA)

Description

本発明は、シートに着座した乗員を保護するための乗員保護装置に関する。
従来、乗員保護装置としては、シートベルトにおいて装着時に乗員の腰部を拘束するラップベルトの領域に配置されるエアバッグを、備える構成のものがあった(例えば、特許文献1参照)。この乗員保護装置では、エアバッグは、膨張完了時に、乗員の大腿部の上側から頭部の前面にかけてを覆う構成とされており、膨張完了時の上端側に、乗員の頭部の側方を覆うように左右両縁側から後方に突出する頭部保護部を、配設させ、膨張完了時の下端側に、乗員の大腿部の側方を覆うように左右両縁側から下方に突出する大腿部保護部を、配設させる構成であった。
特開2015-51744公報(図7~9)
しかし、従来の乗員保護装置では、エアバッグは、略板状に膨張する構成とされており、頭部保護部を配置させている領域と、大腿部保護部を配置させている領域と、の間で、屈曲して配置される構成であることから、シートベルトに拘束された状態の乗員が、上半身を、下半身に近づけるように大きく移動させる場合に、上半身と下半身との間に配置されるエアバッグが、上半身により前方に押されて圧縮されるような態様となり、エアバッグにより、乗員の上半身を的確に保護し難い場合があった。また、この従来の乗員保護装置では、膨張を完了させたエアバッグにより、乗員の腰部を保護することは何ら開示されていなかった。
本発明は、上述の課題を解決するものであり、膨張を完了させたエアバッグにより、乗員の上半身を的確に保護可能であり、かつ、上半身に加えて、腰部も的確に保護可能な乗員保護装置を提供することを目的とする。
本発明に係る乗員保護装置は、シートに着座した乗員を保護するための乗員保護装置であって、
シートベルトと、シートベルトにおいて装着時に乗員の腰部を拘束するラップベルトの領域に配置されるエアバッグと、を備える構成とされ、
エアバッグが、
可撓性を有したシート体から構成される袋状として、折り畳まれてラップベルトに設けられた収納部位内に収納され、内部に膨張用ガスを流入させて上側に向かって突出するように膨張する構成とされるとともに、
膨張完了時に、乗員の上半身を保護可能な中央膨張部と、
膨張完了時に、中央膨張部の上端側における左右両端側から乗員の頭部の側方を覆うように後方に突出する頭部保護部と、
膨張完了時に、中央膨張部の下端側における左右両端側から、腰部の側方を覆うように後方に突出する腰部保護部と、
を備え、
中央膨張部が、膨張完了時における頭部保護部と腰部保護部との間の領域において、乗員の上半身を略全面にわたって受け止め可能な幅寸法を有し、かつ、上半身受止時の上端側の前方への屈曲を抑制する屈曲変形抑制手段を、備える構成とされていることを特徴とする。
本発明の乗員保護装置では、エアバッグが、乗員の上半身を保護可能に膨張する中央膨張部の下端側に、乗員の腰部の左右方向側の両側方を覆って乗員の腰部を保護する腰部保護部を、配設させる構成とされていることから、膨張完了時において、乗員が、上半身を中央膨張部によって受け止められた際に、腰部保護部によって、腰部を左右両側から押えられることとなり、腰部は、左右方向側への移動を抑制されることとなる。そのため、腰部の左右方向側への移動を規制された状態の乗員の上半身を、中央膨張部によって保護することができる。そして、中央膨張部は、上端側の前方への屈曲を抑制する屈曲変形抑制手段を備えるとともに、乗員の上半身を略全面にわたって受け止め可能な幅寸法を有していることから、乗員が、上半身を、下半身に近づけるように大きく移動させることとなっても、上端側の屈曲変形を抑制される中央膨張部により、乗員の上半身を、下半身側への移動を規制して、的確に拘束することができる。また、このとき、乗員は、頭部も、中央膨張部の上端側における左右両端側に配設される頭部保護部によって、側方を覆われることとなり、頭部を含めた上半身全体から腰部にかけてを、エアバッグにより、的確に保護することができる。
したがって、本発明の乗員保護装置では、膨張を完了させたエアバッグにより、乗員の上半身を的確に保護可能であり、かつ、上半身に加えて、腰部も的確に保護することができる。
また、本発明の乗員保護装置において、中央膨張部を、膨張完了時の下面側に、乗員受止時に、乗員の大腿部により支持される被支持面を配設させることにより、屈曲変形抑制手段とする構成とすれば、中央側膨張部が、下面側の被支持面により、乗員の大腿部に安定して支持されることから、乗員の上半身受止時に、屈曲変形や倒れを安定して抑制可能となって、中央膨張部によって、乗員の上半身を、安定して拘束することができて、好ましい。
具体的には、上記構成の乗員保護装置において、屈曲変形抑制手段として、中央膨張部の膨張完了時の外形形状を、軸方向を左右方向に略沿わせた略三角柱形状とし、かつ、左右方向側から見た状態での膨張完了形状を、2つの頂点を後方側で上下に配置させ、残りの1つの頂点を2つの後側頂点よりも前側に配置させるように、構成すれば、エアバッグの膨張完了時に、乗員が、上半身を下半身に近づけるように大きく移動することとなっても、中央膨張部が、単に上下方向側で圧縮されるだけで、前方へ倒れることを的確に抑制することができて、略三角柱形状として、容積の増大も抑制される中央膨張部により、乗員の上半身を、安定して拘束することができる。
本発明の一実施形態である乗員保護装置を搭載させたシートの斜視図である。 図1のシートの側面図である。 図1のシートの正面図であり、シートベルトが装着された状態を示す。 図1の乗員保護装置において使用されるエアバッグを、単体で膨張させた状態を示す後方側から見た概略斜視図である。 図4のエアバッグの背面図である。 図4のエアバッグの概略縦断面図である。 図4のエアバッグの概略横端面図であり、頭部保護部の領域を示す。 図4のエアバッグの概略横断面図であり、腰部保護部の領域を示す。 実施形態の乗員保護装置において、エアバッグが膨張を完了させた状態のシートの正面図である。 実施形態の乗員保護装置において、エアバッグが膨張を完了させた状態のシートの側面図である。 実施形態の乗員保護装置において、エアバッグが膨張を完了させた状態のシートの平面図である。 実施形態の乗員保護装置において、膨張を完了させたエアバッグにより乗員を拘束する状態を示す側面図である。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。実施形態の乗員保護装置Sは、図1~3に示すように、車両のシート1に搭載されるもので、シートベルト7と、エアバッグ25と、インフレーター17と、を備える構成とされている。シート1は、背もたれ部2と座部3とを備えている。
シートベルト7は、シート1に着座した乗員MPを拘束するためのベルト本体8と、ベルト本体8に取り付けられるタングプレート12と、タングプレート12を連結させるためのバックル13と、を備える構成とされている。ベルト本体8は、背もたれ部2内に配置される図示しないリトラクタの巻取軸に、一端を係止され、他端側を、シート1における座部3の後端3b左方に配置されるアンカ部材14(図1,2参照)に係止されている。詳細には、ベルト本体8は、背もたれ部2の上端左縁側から外部に露出されるように配置されるもので、実施形態の場合、乗員の非着座状態においては、図1,2に示すように、エアバッグ25を配置させるラップベルト10を、背もたれ部2の前面に露出させるように、構成されている。ベルト本体8は、ラップベルト10と、背もたれ部2内に収納されたショルダーベルト9と、を有し、乗員着座時においてタングプレート12をバックル13に連結させた状態で、アンカ部材14とバックル13との間において左右方向に略沿うように配置されるラップベルト10によって乗員MPの下半身MD(腰部MW)を拘束し、背もたれ部2の上端左縁側から延びつつバックル13にかけて斜めに配置されるショルダーベルト9によって乗員MPの上半身MU(肩から胸部にかけて)を拘束する構成とされている(図3参照)。詳細には、ラップベルト10は、乗員MPの非着座状態においては、図1に示すように、背もたれ部2の左縁2a側において、上下方向に略沿うようにして、背もたれ部2の前面に露出されている。
インフレーター17は、実施形態の場合、シート1における座面3aより下方となる位置に、配設されている。実施形態の場合、インフレーター17は、図2に示すように、座部3より下方の背面側において軸方向を左右方向に略沿わせて配置される略円柱状のインフレーター本体18(詳細な図示省略)と、インフレーター本体18から延びてエアバッグ25に膨張用ガスを供給するパイプ部19と、を備えている。パイプ部19は、インフレーター本体18から延びて、先端を、シート1の左方において、座部3と背もたれ部2との境界部位付近に位置させるように、配設されるもので、この先端を、クランプ20を利用して、エアバッグ25における後述する導管部46と接続させる構成とされている。
エアバッグ25は、長尺状に折り畳まれて、シートベルト7の装着時におけるラップベルト10の上面側に、重ねられるようにして、ラップベルト10の領域に配置されている(図3参照)。すなわち、図1に示すような非装着状態においては、エアバッグ25は、ラップベルト10の背面側(背もたれ部2側)に、配置されている。実施形態の場合、エアバッグ25とラップベルト10とは、図3に示すように、周囲を、エアバッグ25の展開膨張時に破断可能なカバー22によって、覆われて、一体化されている。すなわち、実施形態では、ラップベルト10とカバー22との間の隙間が、エアバッグ25を収納させる収納部位を、構成している。
エアバッグ25は、図4~8に示すように、バッグ本体26と、インフレーター17と接続されてバッグ本体26に膨張用ガスを流入させる導管部46と、ラップベルト10を挿通させるベルト取付部50と、を備えている。エアバッグ25は、可撓性を有したシート体から構成されるもので、実施形態の場合、ポリエステル糸やポリアミド糸等からなる可撓性を有した織布から形成されている。
バッグ本体26は、中央膨張部28と、中央膨張部28から部分的に突出するように形成される頭部保護部42L,42R,腰部保護部44L,44Rと、を備えている。
中央膨張部28は、膨張完了時に乗員MPの上半身MUを保護可能とされるもので、膨張完了時の外形形状を、軸方向を左右方向に略沿わせた略三角柱形状とされている。また、中央膨張部28は、左右方向側から見た状態での膨張完了形状を、2つの頂点(後側頂点)RP1,RP2を後方側で上下に配置させ、残りの1つの頂点(前側頂点)FPを後側頂点RP1,RP2よりも前側に配置させるように、構成されている(図6,10参照)。具体的には、実施形態では、中央膨張部28は、左右方向側から見た状態での膨張完了形状を、前側に斜辺を有するような略直角三角形状として、構成されている。すなわち、実施形態では、中央膨張部28を左右方向側から見た状態で、上側の後側頂点RP1は、下側の後側頂点RP2の略直上となる位置に、配置され、前側頂点FPは、後側頂点RP2の前側となる位置に、配置されている(図6,10参照)。さらに、中央膨張部28は、前後方向側から見た状態での膨張完了形状を、下側にかけて僅かに幅広とした略台形状とするように、構成され(図5参照)、上下方向側から見た状態での膨張完了形状を、略長方形状として、構成されている(図11参照)。中央膨張部28は、膨張完了時に乗員MPから離れた前側に配置される前壁部29と、膨張完了時に乗員MP側に配置される後上壁部30及び後下壁部31と、膨張完了時に左右方向側で対向して配置される左壁部32及び右壁部33と、を備えている。左壁部32,右壁部33には、余剰の膨張用ガスを排気させるためのベントホール36が、形成されている。後上壁部30は、膨張完了時に乗員MPの前方に配置されて乗員MPの上半身MUを拘束可能な上半身拘束面39を、構成している。詳細には、後上壁部30(上半身拘束面39)は、膨張完了時に、図10に示すように、乗員MPの上半身MUに近接した位置において、上下方向に略沿うように配設される構成である。後下壁部31は、膨張完了時に、乗員MPの大腿部MTに略沿うように、前後方向に略沿って配設される構成とされている(図10参照)。また、中央膨張部28は、後下壁部31の後端31aの下面側に、導管部46と連通される連通孔35を配設させて、導管部46からの膨張用ガスを内部に流入可能に構成されている(図6,8参照)。そして、実施形態の中央膨張部28では、膨張完了時の後下壁部31において、導管部46より前側に配置される領域が、乗員受止時に、図12に示すように、乗員MPの大腿部MTと当接されて大腿部MTにより支持される被支持面38を、構成している。
この中央膨張部28における後上壁部30側の領域(上半身拘束面39)は、膨張完了時の上下方向側の幅寸法を、乗員MPの上半身MUを頭部MHを含めて上下の略全長にわたって覆い可能な寸法とし、かつ、膨張完了時の左右方向側の幅寸法を、乗員MPの上半身MUを左右の略全面にわたって(実施形態の場合、図9に示すように、腕部の一部を除いた領域を全面にわたって)覆い可能な寸法として、構成されている。すなわち、実施形態では、中央膨張部28は、膨張完了時における頭部保護部42L,42Rと腰部保護部44L,44Rとの間の領域において、乗員MPの上半身MUを略全面にわたって受け止め可能な幅寸法を有している。また、中央膨張部28における後下壁部31側の領域(被支持面38)は、膨張完了時の前後方向側の幅寸法を、乗員MPの大腿部MTを、膝の近傍まで覆い可能な寸法として、構成されている(図10参照)。この実施形態の中央膨張部28では、軸方向を左右方向に略沿わせた略三角柱状の膨張完了形状が、乗員MPの上半身MU受止時の上端28aの前方への屈曲を抑制する屈曲変形抑制手段を構成している。すなわち、実施形態では、中央膨張部28は、乗員MPにおける下半身MD(大腿部MT)と上半身MU(胸部MBや頭部MH)との間の隙間を埋めつつ、略三角柱状に膨張することから、乗員MPが、上半身MUを、下半身MDに近づけるように大きく移動させることとなっても、上半身MUを受け止めた後上壁部30が、下半身MD側に配置される後下壁部31側に向かって倒れ込むことを抑制でき、中央膨張部28の屈曲変形を、的確に規制できて、上半身MUを、中央膨張部28によって、的確に拘束することができる。
頭部保護部42L,42Rは、エアバッグ25の膨張完了時に、乗員MPの頭部MHの近傍において、頭部MHの側方を覆うもので、中央膨張部28の上端28a側における左右両端側から、後方に突出するように、形成されている(図7,9参照)。換言すれば、頭部保護部42L,42Rは、上半身拘束面39(後上壁部30)の上端側における左右両縁側から、後方に突出するように、形成されている。この頭部保護部42L,42Rは、図7に示すように、前端側の部位で、中央膨張部28と連通され、中央膨張部28を経て、内部に膨張用ガスを流入させて膨張する構成とされている。各頭部保護部42L,42Rは、外形形状を略同一として構成されている。実施形態の場合、各頭部保護部42L,42Rは、車内外方向側で対向する内壁部42a,外壁部42bから構成され、膨張完了形状を、左右の側方から見た状態において、前後方向側の幅寸法を上下方向側の幅寸法よりも大きく設定される略長方形板状として構成されている(図6参照)。各頭部保護部42L,42Rは、膨張完了時に、図10に示すように、乗員MPの頭部MHの側方を、前後上下の全面にわたって覆うこととなる。この頭部保護部42L,42Rは、シート1に対して側方や斜め前方からの衝撃力が作用した際に、左右の外方あるいは斜め前方に向かって移動する乗員MPの頭部MHを受け止めて保護するためのものであり、膨張完了時の厚さ寸法(厚み)を、移動する乗員MPの頭部MHを的確に拘束可能な寸法に、設定されている。
腰部保護部44L,44Rは、エアバッグ25の膨張完了時に、乗員MPの腰部MWの近傍において、腰部MWの側方を覆うもので、中央膨張部28の下端28b側における左右両端側から、後方に突出するように、形成されている(図8,9参照)。すなわち、腰部保護部44L,44Rは、上半身拘束面39(後上壁部30)の下端側における左右両縁側から、後方に突出するように、形成されている。実施形態の場合、詳細には、腰部保護部44L,44Rは、後上壁部30の下端側から後方に突出しつつ、下方に延びるように構成されている。この腰部保護部44L,44Rは、図8に示すように、前端側の部位で、中央膨張部28と連通され、中央膨張部28を経て、内部に膨張用ガスを流入させて膨張する構成とされている。各腰部保護部44L,44Rは、外形形状を略同一として構成されている。実施形態の場合、各腰部保護部44L,44Rは、車内外方向側で対向する内壁部44a,外壁部44bから構成され、膨張完了形状を、左右の側方から見た状態において、前後方向側の幅寸法を上下方向側の幅寸法よりも小さく設定される略長方形板状として構成される(図6参照)。各腰部保護部44L,44Rは、膨張完了時に、乗員MPの腰部MWの側方を上下で広く覆い可能に、構成されている(図10参照)。この腰部保護部44L,44Rは、エアバッグ25の膨張完了時に、乗員MPの腰部MWを拘束しているラップベルト10よりも左右の外方となる位置に配設されるもので、左右の側方から見た状態における後方への突出量を、乗員MPの頭部MHの側方を略全面にわたって覆っている頭部保護部42L,42Rよりも、小さくして、構成されている(図9,10参照)。この腰部保護部44L,44Rは、シート1に対して側方や斜め前方からの衝撃力が作用した際に、左右の外方に向かって移動する乗員MPの腰部MWを拘束するためのものであり、膨張完了時の厚さ寸法(厚み)を、移動する乗員MPの腰部MWを的確に拘束可能な寸法に、設定されている。
導管部46は、インフレーター17のパイプ部19と接続されるもので、バッグ本体26に連結される先端46b側を閉塞させ、元部46a側を、パイプ部19と接続可能に開口させて構成されるもので、エアバッグ25の膨張完了時に、ラップベルト10に略沿うように左右方向に沿って配置される構成である(図11参照)。また、この導管部46は、図5,6,8に示すように、先端46b側の領域を、膨張完了時のバッグ本体26における中央膨張部28の下面側に配置させており、この先端46b側において、連通孔35により、中央膨張部28と、連通されている。
ベルト取付部50は、導管部46の下面側に取り付けられるもので、ラップベルト10を挿通可能に、ラップベルト10に略沿うように左右方向に略沿って配置される略筒状とされている(図5,6,8参照)。このベルト取付部50に、ラップベルト10を挿通させることにより、エアバッグ25は、ラップベルト10に対して、左右方向側に移動可能なある程度の自由度を有して、ラップベルト10に取り付けられる構成である。
実施形態の乗員保護装置Sでは、車両に搭載した状態で、インフレーター17が作動すれば、インフレーター17から吐出される膨張用ガスが、導管部46を経てバッグ本体26内に流入することとなり、バッグ本体26が、カバー22を破断させるようにして、ラップベルト10から前上方に突出しつつ、図3の二点鎖線及び図9~11に示すように、膨張を完了させることとなる。
そして、実施形態の乗員保護装置Sでは、エアバッグ25が、乗員MPの上半身MUを保護可能に膨張する中央膨張部28の下端28b側に、乗員MPの腰部MWの左右方向側の両側方を覆って乗員MPの腰部MWを保護する腰部保護部44L,44Rを、配設させる構成とされていることから、膨張完了時において、乗員MPが、上半身MUを中央膨張部28によって受け止められた際に、腰部保護部44L,44Rによって、腰部MWを左右両側から押えられることとなり、腰部MWは、左右方向側への移動を抑制されることとなる。そのため、腰部MWの左右方向側への移動を規制された状態の乗員MPの上半身MUを、中央膨張部28によって保護することができる。そして、中央膨張部28は、上端28a側の前方への屈曲を抑制する屈曲変形抑制手段を備えるとともに、乗員MPの上半身MUを略全面にわたって受け止め可能な幅寸法を有していることから、乗員MPが、図12に示すように、上半身MUを、下半身MDに近づけるように大きく移動させることとなっても、上端28a側の屈曲変形を抑制される中央膨張部28により、乗員MPの上半身MUを、下半身MD側への移動を規制して、的確に拘束することができる。また、このとき、乗員MPは、頭部MHも、中央膨張部28の上端28a側における左右両端側に配設される頭部保護部42L,42Rによって、側方を覆われることとなり、頭部MHを含めた上半身MU全体から腰部MWにかけてを、エアバッグ25により、的確に保護することができる。
したがって、実施形態の乗員保護装置Sでは、膨張を完了させたエアバッグ25により、乗員MPの上半身MUを的確に保護可能であり、かつ、上半身MUに加えて、腰部MWも的確に保護することができる。
また、実施形態の乗員保護装置Sでは、中央膨張部28が、膨張完了時の下面側に、乗員受止時に、乗員MPの大腿部MTにより支持される被支持面38を、配設させることにより、屈曲変形抑制手段とされていることから、図12に示すように、中央側膨張部28が、下面側の被支持面38により、乗員MPの左右の大腿部MTに安定して支持されることから、乗員MPの上半身MU受止時に、屈曲変形や倒れを安定して抑制可能となって、中央膨張部28によって、乗員MPの上半身MUを、安定して拘束することができる。
具体的には、実施形態の乗員保護装置Sでは、中央膨張部28が、膨張完了時の外形形状を、軸方向を左右方向に略沿わせた略三角柱形状とし、かつ、左右方向側から見た状態での膨張完了形状を、2つの頂点(後側頂点)RP1,RP2を後方側で上下に配置させ、残りの1つの頂点(前側頂点)FPを2つの後側頂点RP1,RP2よりも前側に配置させるように、構成されていることから、エアバッグ25の膨張完了時に、乗員MPが、上半身MUを下半身MDに近づけるように大きく移動することとなっても、中央膨張部28が、単に上下方向側で圧縮されるだけで、前方へ倒れることを的確に抑制することができて、略三角柱形状として、容積の増大も抑制される中央膨張部28により、乗員MPの上半身MUを、安定して拘束することができる。
詳細には、実施形態の乗員保護装置Sでは、中央膨張部28において、乗員MPの上半身MUを拘束する上半身拘束面39(後上壁部30)が、乗員MPの前方において上下方向に略沿うように(上半身MUに略沿うように)配置されており、乗員MPが、上半身MUを下半身MDに近づけるように移動すると、上下の略全域にわたって上半身をMUを受け止めた後上壁部30が、上下の略全域にわたって、後下壁部31側に向かうように押圧されるような態様となり、また、この後下壁部31は、被支持面38として、左有の大腿部MTにより、前後左右で広く支持されることから、中央膨張部28は、圧縮されて、高いクッション性を有した状態となり、乗員MPの上半身MUを、的確に拘束することができる。
なお、実施形態の乗員保護装置Sでは、屈曲変形抑制手段として、中央膨張部28の膨張完了時の外形形状を、軸方向を左右方向に略沿わせた略三角柱形状としているが、屈曲変形抑制手段を構成する中央膨張部の膨張完了形状は、実施形態に限られるものではなく、下面側に被支持面を有し、後上壁部を乗員の頭部から大きく離隔させない位置に配置可能であれば、例えば、軸方向を上下方向に略沿わせた多角柱状や円柱状、半円柱状、軸方向を左右方向に略沿わせた多角柱状や円柱状、半円柱状としてもよい。また、実施形態では、中央膨張部28は、左右方向側から見た状態での膨張完了形状を、斜辺を前側に位置させた略直角三角形状として、上側の後側頂点RP1を下側の後側頂点RP2の直上に位置させ、前側頂点FPを下側の後側頂点RP2の前側に位置させるように、構成されているが、中央膨張部の左右方向側から見た状態での膨張完了形状は、実施形態に限られるものではなく、例えば、前側頂点を、後側頂点間の上下の中間部位の前側に位置させるように(後下壁部を、前下がりで傾斜させるように)配置させたり、上側の後側頂点を下側の後側頂点よりも前側に位置させるように(後上壁部を、上下方向に対して傾斜させるように)配置させるようにして、中央膨張部を、構成してもよい。
また、実施形態の乗員保護装置Sでは、腰部保護部44L,44Rを、中央膨張部28の下端28b側から後方に突出させつつ下方に延ばすように、構成しているが、勿論、腰部保護部は、乗員の腰部を的確に保護可能な構成であれば、単に、中央膨張部の下端から後方に突出させるようにして、構成してもよい。
実施形態の乗員保護装置Sでは、シートベルト7とインフレーター17とが、シート1に搭載される構成であることから、例えば、シート1を前後で大きくスライドさせたり回転させたりして、車両に対して移動させる場合にも、シート1に着座した乗員MPを的確に保護することができる。なお、このような点を考慮しなければ、通常の車両用シートに搭載されるシートベルトのごとく、リトラクタを車体側に設けたり、インフレーターを車両のボディ側に取り付ける構成としてもよい。
1…シート、7…シートベルト、8…ベルト本体、9…ショルダーベルト、10…ラップベルト、17…インフレーター、25…エアバッグ、28…中央膨張部、28a…上端、28b…下端、30…後上壁部、31…後下壁部、38…被支持面、39…上半身拘束面、42L,42R…頭部保護部、44L,44R…腰部保護部、FP…前側頂点(頂点)、RP1,RP2…後側頂点(頂点)、MP…乗員、MU…上半身、MH…頭部、MD…下半身、MW…腰部、MT…大腿部、S…乗員保護装置。

Claims (3)

  1. シートに着座した乗員を保護するための乗員保護装置であって、
    シートベルトと、該シートベルトにおいて装着時に前記乗員の腰部を拘束するラップベルトの領域に配置されるエアバッグと、を備える構成とされ、
    前記エアバッグが、
    可撓性を有したシート体から構成される袋状として、折り畳まれて前記ラップベルトに設けられた収納部位内に収納され、内部に膨張用ガスを流入させて上側に向かって突出するように膨張する構成とされるとともに、
    膨張完了時に、前記乗員の上半身を保護可能な中央膨張部と、
    膨張完了時に、該中央膨張部の上端側における左右両端側から前記乗員の頭部の側方を覆うように後方に突出する頭部保護部と、
    膨張完了時に、前記中央膨張部の下端側における左右両端側から、前記腰部の側方を覆うように後方に突出しつつ、下方に延びるように配置される腰部保護部と、
    を備え、
    前記中央膨張部が、膨張完了時における前記頭部保護部と前記腰部保護部との間の領域において、前記乗員の上半身を略全面にわたって受け止め可能な幅寸法を有し、かつ、前記上半身受止時の上端側の前方への屈曲を抑制する屈曲変形抑制手段を、備える構成とされていることを特徴とする乗員保護装置。

  2. 前記中央膨張部が、膨張完了時の下面側に、前記乗員受止時に、前記乗員の大腿部により支持される被支持面を配設させることにより、前記屈曲変形抑制手段として、構成されていることを特徴とする請求項1に記載の乗員保護装置。
  3. 前記中央膨張部が、前記屈曲変形抑制手段として、膨張完了時の外形形状を、軸方向を左右方向に略沿わせた略三角柱形状とし、かつ、左右方向側から見た状態での膨張完了形状を、2つの頂点を後方側で上下に配置させ、残りの1つの頂点を2つの前記後側頂点よりも前側に配置させるように、構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の乗員保護装置。
JP2019178712A 2019-09-30 2019-09-30 乗員保護装置 Active JP7223335B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019178712A JP7223335B2 (ja) 2019-09-30 2019-09-30 乗員保護装置
US17/017,994 US11548468B2 (en) 2019-09-30 2020-09-11 Occupant protection system

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019178712A JP7223335B2 (ja) 2019-09-30 2019-09-30 乗員保護装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021054250A JP2021054250A (ja) 2021-04-08
JP7223335B2 true JP7223335B2 (ja) 2023-02-16

Family

ID=75269558

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019178712A Active JP7223335B2 (ja) 2019-09-30 2019-09-30 乗員保護装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7223335B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7223336B2 (ja) * 2019-09-30 2023-02-16 豊田合成株式会社 乗員保護装置
US11498505B2 (en) * 2020-03-30 2022-11-15 Toyoda Gosei Co., Ltd. Occupant protection device
JP7342764B2 (ja) * 2020-03-31 2023-09-12 豊田合成株式会社 乗員保護装置

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006044614A (ja) 2004-08-09 2006-02-16 Nissan Motor Co Ltd 乗員保護装置および乗員保護方法
JP2014196014A (ja) 2013-03-29 2014-10-16 トヨタ自動車株式会社 側面衝突用乗員保護装置
JP2015051744A (ja) 2013-09-09 2015-03-19 トヨタ自動車株式会社 車両用乗員保護装置

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06199200A (ja) * 1993-01-06 1994-07-19 Nissan Motor Co Ltd エアバッグリッド取付構造

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006044614A (ja) 2004-08-09 2006-02-16 Nissan Motor Co Ltd 乗員保護装置および乗員保護方法
JP2014196014A (ja) 2013-03-29 2014-10-16 トヨタ自動車株式会社 側面衝突用乗員保護装置
JP2015051744A (ja) 2013-09-09 2015-03-19 トヨタ自動車株式会社 車両用乗員保護装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2021054250A (ja) 2021-04-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7243557B2 (ja) 乗員保護装置
JP7223336B2 (ja) 乗員保護装置
JP7223335B2 (ja) 乗員保護装置
JP4992790B2 (ja) 乗員保護装置
JP4992853B2 (ja) エアバッグ装置
JP6492366B2 (ja) 車両の乗員拘束装置
US7497462B2 (en) Occupant protection system
CN113459986B (zh) 乘员保护装置
JP5534673B2 (ja) エアバッグ装置
US20210094504A1 (en) Occupant protection system
JP2010036770A5 (ja)
CN114375267B (zh) 安全气囊装置及车辆用座椅
JP2011005908A (ja) サイドエアバッグ装置
JP2021160413A (ja) 乗員保護装置
KR20200003413A (ko) 사이드 에어백 장치
JP7428121B2 (ja) 乗員保護装置
KR20220075368A (ko) 에어백 장치 및 차량용 시트
JP7411115B2 (ja) エアバッグ装置
JP2023049578A (ja) 乗員保護装置
JP4143063B2 (ja) 腰部拘束装置および車両用シート
JP2021054252A (ja) 乗員保護装置
CN111655551A (zh) 侧向安全气囊和车辆乘客约束系统
CN112533798A (zh) 侧面安全气囊装置
JP2022151528A (ja) 乗員保護装置
CN115195657B (zh) 乘员保护装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210827

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220822

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220823

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20221014

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230106

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230119

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 7223335

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151