JP7222326B2 - モータ - Google Patents

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Description

本開示は、モータに関する。
近年、車両には様々な電子機器が多数搭載されている。そのため、電子機器への影響を考慮して、モータから放射される電磁ノイズを低減することが望まれている。例えば、特許文献1に記載されたモータは、回転される電機子を有するモータ部と、電機子の回転を外部に出力する出力部とを有する。モータ部は、電機子が内側に配置されるヨークハウジングと、電機子の整流子に摺接する給電用のブラシとを有する。出力部は、ブラシが内側に配置されるハウジングを有する。そして、ハウジングを金属製とすることにより、ブラシにおいて発生される電磁ノイズがモータの外部に漏れることを当該ハウジングによって抑制している。
特開2018-121420号公報
しかしながら、ハウジングを金属製とすると、ブラシにおいて発生される電磁ノイズがモータの外部に漏れることを抑制できるものの、ハウジングの重量が増大されるためにモータの重量が増大されてしまうという問題があった。また、ハウジングを金属製にした場合、ブラシ等の電機子に給電するための部品とハウジングとの絶縁を確保するために、例えば、ハウジングの内面と当該部品との間にクリアランスを設けることがある。すると、ハウジングが大型化されてしまい、その結果、モータの重量が増大されてしまうという問題が生じる。
本開示の目的は、重量の増大を抑制するとともにブラシで発生する電磁ノイズが漏れることを抑制できるモータを提供することにある。
本開示のモータは、導電性のヨークハウジング(11)と、整流子(17)を備え前記ヨークハウジングの内側に配置された電機子(13)と、前記整流子に摺接する給電用のブラシ(25)とを有するモータ部(10)と、前記ブラシが内側に配置されるハウジング(31,31A,31B)を有し前記電機子の回転を出力する出力部(30,30B)とを備え、前記ハウジングは、前記ブラシが内側に配置される外郭部(41,41B)と、前記外郭部の内側で前記ブラシの外周に位置する絶縁部(61,61B)とを有し、前記外郭部は、樹脂よりなる樹脂部(42,42B)と導電性を有する導電部(43,43B)とを有し、前記絶縁部は、絶縁性の樹脂よりなる。
上記態様によれば、ハウジングは、樹脂よりなる樹脂部を有する外郭部と、絶縁性の樹脂よりなる絶縁部とを有する。従って、当該ハウジングは、全体が金属材料よりなるハウジングに比べて、重量が少ない。また、外郭部は、導電性を有する導電部を有するため、ハウジングの内側に位置するブラシで発生する電磁ノイズがモータの外部に漏れることを導電部によって抑制できる。これらのことから、モータの重量の増大を抑制するとともにブラシで発生する電磁ノイズがモータの外部に漏れることを抑制できる。
一実施形態におけるモータの斜視図。 一実施形態におけるモータの模式図。 一実施形態におけるハウジングの斜視図。 一実施形態におけるモータの分解斜視図。 変更例におけるハウジングの分解斜視図。 変更例におけるモータの平面図。
以下、モータの一実施形態について説明する。
図1に示す本実施形態のモータ1は、例えば、車両に搭載されるパワーシート装置において、シートの着座部の前後方向の位置を調整する機構の駆動源に用いられるものである。モータ1は、回転力を発生させるモータ部10と、モータ部10に連結されてモータ部10で発生された回転力を出力する出力部30とを有する。
[モータ部の構成]
図1及び図2に示すように、モータ部10の外郭であるヨークハウジング11は、導電性の金属材料よりなる。ヨークハウジング11は、有底筒状をなしている。ヨークハウジング11は、同ヨークハウジング11の底部と反対側の開口端部から外周側に延びるフランジ部11aを有する。
ヨークハウジング11の内周面には永久磁石12が固定されている。また、ヨークハウジング11の内側には、永久磁石12よりも内側となる位置に電機子13が配置されている。電機子13は、回転軸14と、回転軸14に一体回転可能に固定された電機子コア15と、電機子コア15に巻回されたコイル16と、回転軸14に一体回転可能に固定された整流子17とを備えている。回転軸14の基端部は、ヨークハウジング11の底部中央に設けられた図示しない軸受に軸支されている。また、回転軸14の先端部は、ヨークハウジング11の開口部から出力部30の内部に突出している。整流子17は、回転軸14において電機子コア15よりも同回転軸14の先端側の部位に固定されている。本実施形態では、整流子17は、フランジ部11aよりも出力部30側に位置している。コイル16は、整流子17に電気的に接続されている。
ヨークハウジング11の開口部には、ブラシ装置20が配置されている。ブラシ装置20は、絶縁性の樹脂材料よりなるブラシホルダ21を有する。ブラシホルダ21は、ヨークハウジング11の開口部を略閉塞するブラシ保持部22と、回転軸14の軸方向X1と直交する方向においてフランジ部11aよりも外周側に位置するコネクタ部23と、ブラシ保持部22とコネクタ部23とを連結する連結部24とを有する。なお、「回転軸14の軸方向X1」は、回転軸14の回転軸線L1と平行な方向であり、以下、単に「軸方向X1」と記載する。
ブラシ保持部22は、軸方向X1から見てフランジ部11aの外形よりも一回り小さい外形を有する。回転軸14は、ブラシ保持部22を軸方向X1に貫通するとともに、ブラシ保持部22に保持された図示しない軸受にて軸支されている。ブラシ保持部22は、整流子17の外周面に摺接する複数の給電用のブラシ25を保持している。ブラシ装置20がヨークハウジング11の開口部に配置された状態においては、ブラシ保持部22にて保持されたブラシ25は、軸方向X1においてフランジ部11aよりも回転軸14の先端側に位置する。
図4に示すように、ブラシ装置20は、導電性の金属板材から形成された複数のターミナル26を有する。本実施形態の各ターミナル26は、インサート成形によりその一部がブラシホルダ21に埋設されることにより、同ブラシホルダ21にて保持されている。各ターミナル26の一端部は、コネクタ部23の内側に露出している。また、給電用の一対のターミナル26の他端側の部分は、ブラシ保持部22におけるヨークハウジング11と反対側の軸方向X1の端部よりもヨークハウジング11と反対側に突出している。当該一対のターミナル26の他端側の部分は、軸方向X1から見て、回転軸14を挟んだ両側に位置する。また、当該一対のターミナル26の他端側の部分は、軸方向X1から見て、ブラシ保持部22に対するコネクタ部23の突出方向X2と直交する方向に互いに離れて配置されるとともに、ブラシ保持部22における同突出方向X2と直交する方向の両端部に沿って配置されている。なお、ブラシ保持部22に対するコネクタ部23の突出方向X2は、軸方向X1と直交する方向である。以下、ブラシ保持部22に対するコネクタ部23の突出方向X2を、単に「突出方向X2」と記載する。
給電用の一対のターミナル26の他端側の部分には、ピッグテール27を介して対応するブラシ25が電気的に接続されている。ピッグテール27は、可撓性を有する電線よりなる。ピッグテール27は、その一端部がブラシ25に電気的に接続されるとともに、他端部が給電用のターミナル26に電気的に接続されている。各ピッグテール27は、軸方向X1においてフランジ部11aよりも回転軸14の先端側に位置する。
ブラシホルダ21は、ブラシ保持部22から延びる一対の固定爪28を有する。図4には、2つある固定爪28のうち1つのみを図示している。一対の固定爪28は、軸方向X1から見て、ブラシ保持部22における突出方向X2と直交する方向の両端部から軸方向X1に沿って回転軸14の先端側、即ち出力部30側に延びている。各固定爪28は、軸方向X1及び突出方向X2の両方と直交する方向に貫通した固定孔28aを有する。固定爪28は、同固定爪28の基端部に対して同固定爪28の先端部が軸方向X1及び突出方向X2の両方と直交する方向にずれるように弾性変形可能である。
[出力部の構成]
図2及び図4に示すように、出力部30は、ブラシ25が内側に配置されるハウジング31を有し電機子13の回転を出力する。ハウジング31の内側には、回転軸14の先端部が配置される。また、出力部30は、ハウジング31に収容されるとともに回転軸14の先端部に一体回転可能に設けられる連結部材32を有する。
図2~図4に示すように、ハウジング31は、ブラシ25が内側に配置される外郭部41と、外郭部41の内側でブラシ25の外周に位置する絶縁部61とを有する。図3及び図4では、理解を促すために絶縁部61にドットを付して図示している。
外郭部41は、出力部30の外郭を構成している。外郭部41は、樹脂よりなる樹脂部42と、導電性を有する導電部43とを有する。
樹脂部42は、金属めっきが可能な樹脂よりなる。本実施形態では、樹脂部42は、絶縁性の樹脂よりなる。樹脂部42は、例えば、ポリプロピレンよりなる。樹脂部42は、ヨークハウジング11側に開口した有底筒状をなしている。
樹脂部42は、軸方向X1に延びる略四角筒状をなす側壁44と、側壁44におけるヨークハウジング11と反対側の端部に一体に設けられた底部45とを有する。底部45の中央部には、同底部45を軸方向X1に貫通する出力孔46が設けられている。
側壁44は、一体に設けられた4つの壁部44a,44b,44c,44dを有する。本実施形態では、壁部44a~44dのうちコネクタ部23と隣り合う壁部を壁部44aとする。また、壁部44aに対してブラシ保持部22を挟んだ向かい側に位置する壁部を壁部44bとする。更に、壁部44aと壁部44bとの間でブラシ装置20の両側に位置する2つの壁部を壁部44c,44dとする。
壁部44aには、ブラシホルダ21の連結部24が貫通する貫通凹部47が設けられている。貫通凹部47は、壁部44aにおける底部45と反対側の端部から底部45側に向けて凹設されるとともに、壁部44aを同壁部44aの厚さ方向に貫通している。なお、壁部44aの厚さ方向は、軸方向X1から見て、突出方向X2と平行な方向である。
樹脂部42は、複数の接地凸部48を有する。本実施形態では、樹脂部42は4つの接地凸部48を有する。接地凸部48は、壁部44c,44dにおける底部45と反対側の端部に1つずつ、壁部44bと壁部44cとの角部における底部45と反対側の端部に1つ、壁部44bと壁部44dとの角部における底部45と反対側の端部に1つ設けられている。各接地凸部48は、側壁44における底部45と反対側の端部から軸方向X1に延びている。各接地凸部48の先端面である接地面49は、本実施形態では、軸方向X1と直交する平面状をなしている。
また、樹脂部42は、同樹脂部42の外周面に固定凸部51を有する。固定凸部51は、固定爪28を係止するためのものである。本実施形態では、壁部44cの外側面と壁部44dの外側面とに一つずつ設けられている。各固定凸部51は、壁部44c,44dの外側面からハウジング31の外周側に突出している。
導電部43は、導電性の金属よりなる金属膜である。導電部43は、樹脂部42に導電性を付与する。本実施形態では、導電部43は、樹脂部42の外側面全体を覆っている。導電部43の材料としては、例えば、銅と錫の合金が用いられる。導電部43は、樹脂部42の外側面に金属めっきを施すことにより形成されている。
導電部43は、樹脂部42の各接地面49を覆う接地部43aを有する。接地部43aは、導電部43において側壁44の外周面を覆う部分と連続して設けられている。また、接地部43aは、各接地面49の全体を覆っている。そして、接地部43aは、軸方向X1と直交する平面状をなす接地面49に沿った平らな形状をなしている。
ハウジング31は、ブラシ保持部22におけるフランジ部11aよりもヨークハウジング11の外側に位置する部分を外郭部41の内側に収容した状態でモータ部10に固定されている。具体的には、ハウジング31は、2つの固定爪28の固定孔28aにそれぞれ固定凸部51が嵌ることによりブラシホルダ21に対して固定されている。
ハウジング31がブラシホルダ21に固定された状態においては、ブラシ保持部22に保持されたブラシ25は、外郭部41の内側に配置される。また、同状態においては、ブラシホルダ21の連結部24は、軸方向X1から貫通凹部47に挿入されている。更に、連結部材32は、出力孔46からハウジング31の外部に露出する。そして、連結部材32は、シートの着座部を車両の前後方向に移動させるための図示しない駆動機構に連結可能である。また、同状態においては、接地部43aが軸方向X1からフランジ部11aに当接する。そのため、導電部43は、接地部43aにおいてヨークハウジング11に接地される。
絶縁部61は、樹脂部42の内側に設けられている。絶縁部61は、同絶縁部61の表面に金属膜が形成されない樹脂よりなる。本実施形態では、絶縁部61は、金属めっきがつかない絶縁性の樹脂よりなる。絶縁部61は、例えば、ポリカーボネートよりなる。また、本実施形態では、樹脂部42と絶縁部61とは一体成形品である。樹脂部42と絶縁部61とは、二色成形により一体に形成されている。なお、図4では、一体成形品である樹脂部42と絶縁部61とを分解して図示している。
絶縁部61は、ブラシ25と樹脂部42との間に位置する。更に、絶縁部61は、ハウジング31の内周面において、ブラシ25までの電流経路になる部品、即ち、ピッグテール27及びターミナル26と近接する部分に設けられている。このため、本実施形態では、絶縁部61は、軸方向X1から見て突出方向X2と直交する方向の両側の壁部44c,44dの内側面と、コネクタ部23と反対側の壁部44bの内側面に設けられている。そして、絶縁部61は、壁部44c,44dの内側面全体を覆っている。更に、絶縁部61は、壁部44bの内側面において底部45と反対側の端部付近を除く部分を覆っている。また、絶縁部61における壁部44c,44dの内側面を覆う部分は、絶縁部61における壁部44bの内側面を覆う部分によって連結されている。そのため、絶縁部61は、軸方向X1から見た形状がコネクタ部23側に開口する矩形字状をなしている。
絶縁部61において、壁部44c,44dの内側面を覆う部分は、ブラシホルダ21から露出したターミナル26と近接して対向する。また、絶縁部61において、壁部44cと壁部44bとの角部付近を覆う部分、並びに、壁部44dと壁部44bとの角部付近を覆う部分は、ピッグテール27と近接して対向する。なお、本実施形態のモータ1においては、コネクタ部23と隣り合う壁部44aは、ハウジング31をモータ部10に組み付ける際や、ハウジング31がモータ部10に固定された状態において、ブラシ25までの電流経路になる部品が内側面に接触する可能性が低い。
また、本実施形態のハウジング31においては、樹脂部42において内側面に絶縁部61が形成される部分には、調整凹部52が設けられている。そのため、樹脂部42の側壁44において内周面に絶縁部61が形成される部分は、絶縁部61が形成されない部分に比べて厚さが若干薄くなっている。これにより、絶縁部61を設けたことによるハウジング31の大型化が抑制されている。また、ハウジング31の厚さが厚くなることを抑制しつつ絶縁部61の厚さを調整することができる。因みに、本実施形態のハウジング31は、例えば1種類の樹脂でハウジングを形成した場合と同程度の厚さを有する。
ここで、ハウジング31の製造方法について説明する。
まず、図示しない成形型のキャビティに金属めっきがつかない絶縁性の樹脂が充填された後に、当該樹脂が固化されることにより絶縁部61が形成される。その後、図示しない別の成形型のキャビティに絶縁部61が配置される。そして、当該別の成形型のキャビティに樹脂部42を形成するための樹脂が充填された後に、当該樹脂が固化されることにより樹脂部42が形成される。これにより、絶縁部61と樹脂部42との一体成形品が形成される。
その後、絶縁部61と樹脂部42との一体成形品に金属めっきが施されることにより、導電部43が形成される。例えば、絶縁部61と樹脂部42との一体成形品が、めっき槽内に貯留されためっき液に浸漬されることにより、樹脂部42の外表面全体を覆う金属膜である導電部43が形成される。このとき、絶縁部61は、金属めっきがつかない樹脂よりなるため、絶縁部61の表面には金属膜が形成されない。そして、導電部43が形成されることにより、ハウジング31が完成する。
本実施形態の作用について説明する。
上記のように構成されたモータ1では、コネクタ部23に図示しない外部コネクタが接続されることにより、外部の電源装置からモータ1に給電可能になる。そして、外部コネクタを介して供給された電流は、ターミナル26、ピッグテール27及びブラシ25を介して電機子13に供給される。すると、電機子13が回転する。電機子13の回転、即ち回転軸14の回転は、回転軸14と一体回転する連結部材32から外部に出力される。
電機子13の回転に伴って整流子17と摺接するブラシ25において、整流子17との摺接部分で発生した電磁ノイズは、ブラシ25の外周に位置するハウジング31の導電部43によってモータ1の外部に漏れることが抑制される。
本実施形態の効果について説明する。
(1)ハウジング31は、樹脂よりなる樹脂部42を有する外郭部41と、絶縁性の樹脂よりなる絶縁部61とを有する。従って、当該ハウジング31は、全体が金属材料よりなるハウジングに比べて、重量が少ない。また、外郭部41は、導電性を有する導電部43を有するため、ハウジング31の内側に位置するブラシ25で発生する電磁ノイズがモータ1の外部に漏れることを導電部43によって抑制できる。これらのことから、モータ1の重量の増大を抑制するとともにブラシ25で発生する電磁ノイズがモータ1の外部に漏れることを抑制できる。
(2)樹脂部42と絶縁部61とは、一体成形品である。そのため、ハウジング31の製造が容易になる。
(3)一般的に、樹脂製のハウジングにシールド機能を持たせるには、同ハウジングの表面に導電性の金属膜を形成することが考えられる。この場合、ブラシまでの電流経路になる部品とハウジングに形成される金属膜とを絶縁する必要がある。
例えば、ハウジングの表面全体に金属膜を形成した後に、更にハウジングの内面に絶縁処理を施すことにより、ブラシまでの電流経路になる部品と当該金属膜とを絶縁することが考えられる。ところで、ハウジングとモータ部とを組み付ける際には、ハウジングの内側に配置される部品がハウジングの内面に接触することにより、ハウジングの内面が傷付けられるおそれがある。すると、ハウジングの内面において絶縁処理が施された部分が傷付けられることにより、金属膜が露出する可能性がある。そのため、ブラシまでの電流経路になる部品とハウジングとの間の絶縁性を高めるために、例えば、ブラシまでの電流経路になる部品とハウジングの内面との間のクリアランスを拡大することになる。すると、ハウジングが大型化され、その結果、モータが大型化されるという問題が生じる。
また例えば、ハウジングの表面に金属膜を形成する前に、ハウジングの内面にマスキングを施して所望の部位に金属膜が形成されないようにすることにより、ブラシまでの電流経路になる部品とハウジングとを絶縁することが考えられる。しかしながら、ハウジングは、凹凸を有する複雑な形状であったり、微細な形状であったりするため、マスキングを施すことが困難な場合が多い。そのため、モータを製造するための工数が増大したり、モータの製造コストが増大したりするという問題が生じる。
これに対し、本実施形態のハウジング31においては、導電部43は、樹脂部42の外表面を覆う金属膜である。更に、絶縁部61は、絶縁部61の表面に金属膜が形成されない樹脂よりなる。そのため、樹脂部42と絶縁部61とが一体化された状態で樹脂部42の表面に導電部43を形成したとしても、金属膜である導電部43は絶縁部61の表面に形成されない。従って、金属膜を形成する前にハウジングの内面にマスキングを施す工程を行わなくてよいため、モータ1を製造するための工数が増大したり、モータ1の製造コストが増大したりすることを抑制しつつ、樹脂製のハウジング31に金属膜である導電部43を設けることができる。即ち、金属膜である導電部43を有するハウジング31を容易に形成できる。また、ハウジング31とモータ部10とを組み付ける際に、ハウジング31の内側に配置される部品がハウジング31の内面に接触したとしても、ハウジング31の内側に導電部43が露出することは抑制される。従って、ブラシ25までの電流経路になる部品とハウジング31との間の絶縁性を高めるために、ブラシ25までの電流経路になる部品とハウジング31の内面との間のクリアランスを拡大しなくてもよいため、ハウジング31の大型化が抑制される。その結果、金属膜である導電部43を有するハウジング31を備えたモータ1であっても、モータ1を大型化することなく、ハウジング31とブラシ25との間の絶縁性を確保できる。
(4)導電部43は、ヨークハウジング11に当接する接地部43aを有する。そのため、接地部43aがヨークハウジング11に当接することにより、導電部43がヨークハウジング11に接地される。従って、ブラシ25で発生する電磁ノイズがモータ1の外部に漏れることを導電部43においてより良好に抑制できる。
(5)導電部43は、樹脂部42の外表面全体を覆っている。そのため、ブラシ25で発生する電磁ノイズは、外郭部41を通り抜けることがより困難になる。従って、ブラシ25で発生する電磁ノイズがモータ1の外部に漏れることをより抑制できる。
(6)外郭部41及び絶縁部61からなるハウジング31は、既存のモータに備えられる樹脂製のハウジングと同じ形状に形成することができる。そのため、既存のモータにおいて、既存のハウジングと、既存のハウジングと同じ形状に形成されたハウジング31とを単純に置き換えることができる。このようにすると、製造ラインにおいて組付け方法等を変更しなくてもよい。従って、導電部43及び絶縁部61を有するハウジング31を備えたことによるモータ1の製造コストの増大を抑制することができる。
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・上記実施形態では、導電部43は、樹脂部42の外表面全体を覆っている。しかしながら、導電部43は、必ずしも樹脂部42の外表面全体を覆っていなくてもよく、少なくとも樹脂部42の外表面の一部を覆うものであればよい。例えば、導電部43は、必ずしも底部45の外側面に設けられなくてもよい。また例えば、導電部43は、壁部44a~44dのうちの少なくとも1つの壁部44aの外側面のみに設けられてもよい。また、導電部43は、樹脂部42の外表面の少なくとも一部に加えて、樹脂部42の内側面において絶縁部61に覆われていない部分を覆うものであってもよい。
また、導電部43は、部分的に樹脂部42の外表面が露出する孔を有するものであってもよい。例えば、導電部43は、規則的にもしくは不規則に並んだ複数の円孔を有するものであってもよい。また例えば、導電部43は、樹脂部42の外表面の少なくとも一部に、格子状に設けられたものであってもよい。
・上記実施形態では、ハウジング31の接地面49が軸方向X1と直交する平面状をなすことにより、導電部43の接地部43aは、接地面49に沿った平らな形状をなしている。しかしながら、接地面49及び接地部43aの形状はこれに限らない。接地面49及び接地部43aは、ハウジング31がモータ部10に組み付けられた状態において、接地部43aがヨークハウジング11に接触する形状であればよい。例えば、接地面49は、球面状であってもよい。そして、接地部43aは、当該球面状の接地面49に沿った球面状をなすものであってもよい。
また、導電部43が有する接地部43aの数は、4つに限らず、3つ以下、もしくは5つ以上であってもよい。また、導電部43は、必ずしも接地部43aを備えなくてもよい。
・上記実施形態では、絶縁部61を形成した後に、当該絶縁部61と一体成形された樹脂部42を形成している。しかしながら、樹脂部42を形成した後に、当該樹脂部42と一体成形された絶縁部61を形成してもよい。
・ハウジング31において絶縁部61が設けられる範囲は上記実施形態の範囲に限らない。絶縁部61は、外郭部41の内側でブラシ25の外周に位置していればよい。従って、例えば、絶縁部61は、壁部44b,44c,44dの内側面に加えて壁部44aの内側に形成されてもよい。
・上記実施形態では、樹脂部42と絶縁部61とは一体成形品であるが、必ずしも一体成形品でなくてもよい。
例えば、図5に示すハウジング31Aは、別体で形成された樹脂部42と絶縁部61とを有する。絶縁部61は、樹脂部42の内側に組み付けられる。導電部43は、樹脂部42の内側に絶縁部61が組み付けられた後に同樹脂部42の外表面に形成される。
・上記実施形態では、樹脂部42は、ポリプロピレンよりなる。しかしながら、樹脂部42の材料はこれに限らない。例えば、樹脂部42は、ABS樹脂よりなるものであってもよい。
・上記実施形態では、絶縁部61は、ポリカーボネートよりなる。しかしながら、絶縁部61の材料はこれに限らず、表面に金属膜が形成されない絶縁性の樹脂であればよい。
・上記実施形態では、導電部43は、銅と錫の合金よりなる。しかしながら、導電部43の材料は、これに限らない。導電部43は、樹脂部42の外表面をコーティング可能な導電性の材料、即ち、樹脂部42の外表面に膜状に固着することが可能な導電性の材料であればよい。例えば、当該導電部43は、錫以外の金属と銅の合金よりなるものであってもよい。また例えば、当該導電部43は、銅よりなるものであってもよい。また、導電部43は、導電性エラストマ等の導電性樹脂よりなるものであってもよい。
・上記実施形態では、金属膜である導電部43は、めっきにより形成されている。しかしながら、当該導電部43を形成する方法はこれに限らない。例えば、導電部43は、樹脂部42の外表面に導電の金属を塗布することにより形成されてもよい。塗布の方法としては、例えば、刷毛塗布、吹付塗装、浸漬塗装等が挙げられる。
・上記実施形態では、ハウジング31は、樹脂部42及び同樹脂部42の外表面を覆う導電部43を備えた外郭部41と、同外郭部41の内側に設けられた絶縁部61とを有する。しかしながら、ハウジング31は、導電性樹脂よりなる外郭部と、当該外郭部の内側に設けられた絶縁部61とを有するものであってもよい。この場合、導電性樹脂よりなる外郭部は、樹脂よりなる樹脂部と導電性を有する導電部との両方を兼ねる。このようにすると、樹脂部と導電部とをそれぞれ形成しなくてもよいため、ハウジング31の製造が容易になる。なお、導電性樹脂よりなる外郭部と絶縁部61とは一体成形品であってもよいし、別々に形成されて組み付けられるものであってもよい。
・出力部30の構成は、上記実施形態の構成に限らない。即ち、ハウジング31の形状やハウジング31に収容される部品は、上記実施形態のものに限らない。
例えば、図6に示すモータ1Bは、モータ部10と出力部30Bとを備えている。出力部30Bは、ハウジング31Bと、ハウジング31Bに収容された減速機構71とを有する。なお、図6では、上記実施形態と同一の構成もしくは対応する構成に同一の符号を付している。
ハウジング31Bは、ブラシ保持部22におけるフランジ部11aよりもヨークハウジング11の外側に突出した部分を収容した状態で、螺子81によりフランジ部11aと固定されている。ブラシ25は、ハウジング31Bの内側に配置されている。また、回転軸14の先端部は、ハウジング31B内に突出している。
減速機構71は、回転軸14と同軸上に配置されるウォーム軸72と、同ウォーム軸72と噛合するウォームホイール73とを有する。ウォーム軸72は、ハウジング31B内に配置されたクラッチ等の連結部材82を介して回転軸14と連結されている。ウォームホイール73の軸中心には、同ウォームホイール73と一体回転する出力軸74が設けられている。出力軸74の先端部は、ハウジング31Bの外部に突出している。図6においては、出力軸74の先端部は紙面奥側に位置している。そして、モータ部10の駆動に伴って回転軸14から連結部材82を介してウォーム軸72に伝達された回転は、ウォーム軸72及びウォームホイール73にて減速されて出力軸74から出力される。なお、図6に示す例では、減速機構71は、ウォーム軸72及びウォームホイール73から構成されているが、ウォームホイール73の回転が伝達される減速ギヤを更に備えた構成であってもよい。この場合、出力軸74は、最終段の減速ギヤと一体回転可能に設けられる。
ハウジング31Bは、ブラシ25が内側に配置される外郭部41Bと、外郭部41Bの内側でブラシ25の外周に位置する絶縁部61Bとを有する。
外郭部41Bは、樹脂よりなる樹脂部42と、導電性を有する導電部43Bとを有する。樹脂部42Bは、回転軸14の先端部、ブラシ保持部22におけるフランジ部11aよりもヨークハウジング11の外側に位置する部分、及び減速機構71を収容可能な形状をなしている。樹脂部42Bは、上記実施形態の樹脂部42と同様の材料よりなる。導電部43Bは、樹脂部42の外表面全体を覆っている。導電部43Bは、上記実施形態の導電部43と同様の材料よりなる。
絶縁部61Bは、樹脂部42Bの内側に設けられている。図6では、絶縁部61を二点鎖線で図示している。絶縁部61Bは、上記実施形態の絶縁部61と同様の材料よりなる。絶縁部61Bは、樹脂部42の内側において、ブラシ保持部22との間に介在されている。更には、絶縁部61Bは、樹脂部42の内面において、ブラシ保持部22の外周に位置する部分に設けられている。即ち、絶縁部61Bは、ハウジング31Bの内面において、ピッグテール及びターミナル等のブラシ25までの電流経路になる部品と近接する部分に設けられている。
このようなモータ1Bにおいても、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。更に、ウォーム軸72から放射される電磁ノイズがモータ1Bの外部に漏れることを導電部43Bによって抑制できる。
・モータ1は、車両に搭載されるパワーシート装置以外の装置の駆動源に用いられてもよい。例えば、モータ1は、車両のウインドガラスを電動で昇降するパワーウインド装置の駆動源に用いられてもよい。また例えば、モータ1は、車両の天井部に設けられた開口部を開閉する開閉体を電動で作動させるサンルーフ装置の駆動源に用いられてもよい。
上記実施形態及び変更例から把握できる技術的思想について記載する。
(イ)前記導電部は、前記樹脂部の外表面全体を覆っている請求項3又は請求項3に従属する請求項4に記載のモータ。
1,1B…モータ、10…モータ部、11…ヨークハウジング、13…電機子、17…整流子、25…ブラシ、30,30B…出力部、31,31A,31B…ハウジング、41,41B…外郭部、42,42B…樹脂部、43,43B…導電部、43a…接地部、61,61B…絶縁部。

Claims (3)

  1. 導電性のヨークハウジング(11)と、整流子(17)を備え前記ヨークハウジングの内側に配置された電機子(13)と、前記整流子に摺接する給電用のブラシ(25)とを有するモータ部(10)と、
    前記ブラシが内側に配置されるハウジング(31,31A,31B)を有し前記電機子の回転を出力する出力部(30,30B)と
    を備え、
    前記ハウジングは、前記ブラシが内側に配置される外郭部(41,41B)と、前記外郭部の内側で前記ブラシの外周に位置する絶縁部(61,61B)とを有し、
    前記外郭部は、樹脂よりなる樹脂部(42,42B)と導電性を有する導電部(43,43B)とを有し、
    前記絶縁部は、前記樹脂部の材料とは異なる樹脂であって且つ絶縁性の樹脂よりなるものであり、
    前記導電部は、少なくとも前記樹脂部の外表面の一部を覆う金属膜であり、
    前記絶縁部は、前記絶縁部の表面に前記金属膜が形成されない樹脂よりなるモータ。
  2. 前記樹脂部と前記絶縁部とは、一体成形品である請求項1に記載のモータ。
  3. 前記導電部は、前記ヨークハウジングに当接する接地部(43a)を有する請求項1又は請求項に記載のモータ。
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