JPH11146599A - 小型モータ - Google Patents

小型モータ

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JPH11146599A
JPH11146599A JP30892097A JP30892097A JPH11146599A JP H11146599 A JPH11146599 A JP H11146599A JP 30892097 A JP30892097 A JP 30892097A JP 30892097 A JP30892097 A JP 30892097A JP H11146599 A JPH11146599 A JP H11146599A
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grommet
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hole
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Naoto Harada
田 直 人 原
Yuichi Takamura
村 有 一 高
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Jidosha Denki Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 外部回路のコネクタが異なる形状になったと
しても、複雑な防水構造を必要としない小型モータを提
供する。 【解決手段】 ギヤケース3のグロメット装着孔3e
に、グロメット11の下面11bに圧接するギヤケース
側グロメット圧接部3e3を形成し、ギヤケース3のコ
ネクタ孔3dに挿入されるコネクタ10に、グロメット
11の上面11aに圧接するコネクタ側グロメット圧接
部10a2を形成し、コネクタ10に結合されたグロメ
ット11に、グロメット装着孔3eの側壁3e1に圧接
する外周リップ11eを形成した小型モータ1。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、自動車のパワー
ウインド装置やサンルーフ装置に用いられる小型モータ
に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車のパワーウインド装置やサンルー
フ装置に用いる小型モータとしては、外部回路との接続
用のコネクタが、小型モータのホルダベースと一体に成
形され、このコネクタに外部回路のコネクタが装着され
ていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記した小型モータに
おいて、外部回路のコネクタが異なるものとなった場合
には、外部回路への接続用のコネクタの形状の変更が必
要となるため、それぞれ個別なホルダベースの成形品を
作成する必要があり、ホルダベースの共通化をし難くし
ているという問題点があった。
【0004】
【発明の目的】この発明に係わる小型モータは、外部回
路のコネクタが異なる形状になったとしても、ホルダベ
ースを新に作成する必要がないとともに、複雑な防水構
造を必要としないで、外部回路のコネクタとの接続を可
能とする小型モータを提供することを目的としている。
【0005】
【発明の構成】
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1に係
わる小型モータでは、モータケースと、モータケースの
端部に固定されたギヤケースと、モータケースの内側に
配置されたマグネットと、負荷に結合されるアーマチュ
アシャフトをもち、正方向の通電によりマグネットの内
周側で正回転し、逆方向の通電によりマグネットの内周
側で逆回転するアーマチュアと、アーマチュアに備えた
コンミュテータの外周側に配置されたブラシと、ブラシ
が取付けられ、ブラシをコンミュテータに対して電気的
に接続可能に支持するホルダベースと、ギヤケースに形
成されたコネクタ孔と、コネクタ孔に連設されたグロメ
ット装着孔と、ギヤケースの内側からグロメット装着孔
内まで連通形成された端子孔と、ブラシに電気的に接続
されてホルダベースに保持され、ギヤケースの端子孔に
対応した位置に接続部が配置されたホルダベース端子
と、ギヤケースのコネクタ孔に着脱可能に装着されるコ
ネクタ本体をもち、端子孔からホルダベース端子の接続
部に差し込まれることによりホルダベース端子に電気的
に接続されるコネクタ端子をコネクタ本体に保持し、且
つ、外部コネクタが装着される外部コネクタ接続部をも
つコネクタと、外側縁の全周にグロメット装着孔の側壁
に対して圧接可能な外周リップが形成されていてコネク
タに取付けられ、グロメット装着孔に嵌入されるグロメ
ットと、コネクタのグロメット装着孔側に配置され、コ
ネクタに保持されたコネクタ端子の回りに環状にしてグ
ロメットに向け突出形成され、グロメットに圧接可能な
コネクタ側グロメット圧接部と、コネクタ側グロメット
圧接部に対向してギヤケースのグロメット装着孔に配置
され、端子孔の回りに輪状にしてグロメットに向け突出
形成され、グロメットに圧接可能なギヤケース側グロメ
ット圧接部を備えている構成としたことを特徴としてい
る。
【0007】この発明の請求項2に係わる小型モータで
は、ギヤケースには、コネクタ孔の一部にコネクタの装
着方向にガイドが形成され、コネクタには、ギヤケース
のコネクタ孔に装着される際に、ギヤケースのガイドに
支持されるガイド挿入部が形成されている構成としたこ
とを特徴としている。
【0008】この発明の請求項3に係わる小型モータで
は、ギヤケースには、コネクタ孔に形成されたガイドの
対向位置にコネクタ支持部が形成され、コネクタには、
ギヤケースのコネクタ孔に装着される際に、ギヤケース
のコネクタ支持部に支持される受け部が形成されている
構成としたことを特徴としている。
【0009】この発明の請求項4に係わる小型モータで
は、ギヤケースには、コネクタ孔の外側にフックが形成
され、コネクタには、ギヤケースのフックに着脱可能に
嵌着されるフック止めが形成されている構成としたこと
を特徴としている。
【0010】この発明の請求項5に係わる小型モータで
は、コネクタには、コネクタ端子を支持するとともにギ
ヤケースのグロメット装着孔内に配置されるコネクタ凸
部が形成され、グロメットには、内側縁の全周にコネク
タのコネクタ凸部に圧接可能な内周リップが形成され、
グロメットは、コネクタ凸部の外側に嵌付けられている
構成としたことを特徴としている。
【0011】
【発明の作用】この発明の請求項1に係わる小型モータ
において、グロメットを取付けたコネクタがギヤケース
のコネクタ孔に装着されると、コネクタ端子がギヤケー
スの端子孔からホルダベース端子の接続部に差し込まれ
てホルダベース端子に電気的に接続される。そして、グ
ロメットがグロメット装着孔に嵌入されると、グロメッ
トの外周リップがグロメット装着孔の側壁に対して圧接
するとともに、コネクタのコネクタ側グロメット圧接部
がグロメットに圧接し、さらに、ギヤケースのグロメッ
ト装着孔内でコネクタ側グロメット圧接部に対向配置さ
れたギヤケース側グロメット圧接部がグロメットに圧接
することによって、ギヤケースの端子孔に対する防水が
図られる。それ故、コネクタがホルダベースと別体にな
っていても、シール剤を塗布する必要がなくなるから、
設備面や管理面により組立て作業が複雑になることがな
い。また、防水構造が主にコネクタ側に形成されるた
め、形状の異なるコネクタを用いる場合でも、工数の増
加が少ない。
【0012】この発明の請求項2に係わる小型モータに
おいて、グロメットを取付けたコネクタがギヤケースの
コネクタ孔に装着される際、コネクタのガイド挿入部が
ギヤケースのガイドに支持されながら装着される。その
際、コネクタが間違った方向でギヤケースのコネクタ孔
に装着されようとすると、コネクタのガイド挿入部がガ
イドに挿入されないので、コネクタの挿入が阻止されて
コネクタの装着方向が間違っていることが促される。そ
れ故、請求項1の作用に加え、コネクタの装着がガイド
によって誘導されるから、コネクタの誤組込みが防止さ
れる。
【0013】この発明の請求項3に係わる小型モータに
おいて、グロメットを取付けたコネクタがギヤケースの
コネクタ孔に装着される際、コネクタのガイド挿入部が
ギヤケースのガイドに支持され、同時に、コネクタの受
け部がギヤケースのコネクタ支持部に支持されながら装
着される。それ故、請求項2の作用に加え、コネクタ
は、ガイドとコネクタ支持部とによってギヤケースにが
たつきなく装着される。
【0014】この発明の請求項4に係わる小型モータに
おいて、グロメットを取付けたコネクタがギヤケースの
コネクタ孔に装着される際、コネクタのフック止めがギ
ヤケースのフックに係止する。それ故、請求項3の作用
に加え、コネクタは、ガイドとコネクタ支持部とによっ
てギヤケースにがたつきなく装着され、さらに、フック
によって、ギヤケースから抜け落ちせずに装着される。
【0015】この発明の請求項5に係わる小型モータに
おいて、コネクタのコネクタ凸部に嵌付けられたグロメ
ットは、外周リップがグロメット装着孔の側壁に圧接す
るとともに内周リップがコネクタ凸部に圧接してグロメ
ット装着孔に装着される。それ故、請求項1または4の
作用に加え、コネクタ端子は、コネクタ本体およびコネ
クタ凸部によって保持されてギヤケースの端子孔に差し
込まれるから、ホルダベース端子の接続部にずれなく差
し込まれる。
【0016】
【実施例】図1ないし図8には、この発明に係わる小型
モータの第1実施例が示されている。
【0017】図示する小型モータ1は、主として、モー
タケース2、ギヤケース3、第1のマグネット4、第2
のマグネット5、アーマチュア6、第1のブラシ7、第
2のブラシ8、ホルダベース9、コネクタ10、グロメ
ット11から構成されている。
【0018】モータケース2は、導電性のある金属を素
材として成形されており、このモータケース2には、円
筒形状をなすモータケース本体2aの一端部が開放さ
れ、モータケース本体2aの他端部に閉塞状のケースエ
ンド2bが形成され、このケースエンド2bの内側に第
1の軸受12が固定されている。
【0019】モータケース2には、開放されたモータケ
ース本体2aの一端部がギヤケース3にビス13、13
によってねじ止められている。また、モータケース2に
は、開放されたモータケース本体2aの一端部寄りに、
内周側に小突起状に突出した第1のターミナル接続部2
c、第2のターミナル接続部2dが一対で形成されてい
るとともに、第1、第2のターミナル接続部2c、2d
からずれた位置に、内周側に小突起状に突出した第1の
ホルダベース支持部2e、第2のホルダベース支持部2
fが一対で形成されている。第1、第2のターミナル接
続部2c、2d、第1、第2のホルダベース支持部2
e、2fは、モータケース本体2aの外側から加圧成形
されることによって突状に形成されている。第1、第2
のターミナル接続部2c、2dは、後述するホルダベー
ス9上で第1、第2のモータケース接続用ターミナル1
4、15に電気的に接続される。第1、第2のホルダベ
ース支持部2e、2fは、後述するホルダベース9に当
接することによってこのホルダベース9をギヤケース3
内に支持する。
【0020】モータケース2は、モータケース本体2a
の内側に、第1のマグネット4、第2のマグネット5が
対向して取付けられている。第1、第2のマグネット
4、5は内周側にそれぞれ相反する磁力を発生してい
る。
【0021】第1、第2のマグネット4、5の内側に
は、アーマチュア6が配置されている。アーマチュア6
には、アーマチュアシャフト16、アーマチュアコア1
7、コンミュテータ18、アーマチュアコイル19が備
えられている。
【0022】アーマチュアシャフト16は、シャフト本
体16aの他端側が第1の軸受12内に挿通され、シャ
フト本体16aの一端側が後述するギヤケース3に取付
けた第2の軸受20に挿通されており、ギヤケース3内
に突出した一端部にウオーム16bが形成されている。
【0023】アーマチュアシャフト16には、シャフト
本体16aのほぼ中央にアーマチュアコア17が固定さ
れている。アーマチュアコア17には、スロット数に対
応した数の巻回部17aが形成されている。
【0024】アーマチュアコア17の近傍には、コンミ
ュテータ18が固定されている。コンミュテータ18の
外周部には、アーマチュアコア17の巻回部17aと同
数のコンミュテータ片18aがそれぞれ設けられてい
る。そして、アーマチュアコイル19は、コンミュテー
タ18のコンミュテータ片18aにそれぞれ電気的に接
続されたうえで、アーマチュアコア17の巻回部17a
にそれぞれ巻回されている。アーマチュア6のコンミュ
テータ18の外周にはホルダベース9が配置されてい
る。
【0025】ホルダベース9には、図5に示されるよう
に、小判形に形成されたホルダベース本体9aの中央に
コンミュテータ18の外径寸法よりも大きい内径寸法の
コンミュテータ孔9bが形成されており、このコンミュ
テータ孔9b内にアーマチュアシャフト16、コンミュ
テータ18が挿入される。
【0026】ホルダベース9には、図5に示されるよう
に、ホルダベース本体9a上に、第1のブラシケース9
c、第2のブラシケース9d、第1のチョークコイル収
容部9e、第2のチョークコイル収容部9f、第1のコ
ンデンサ収容部9g、第2のコンデンサ収容部9h、第
1のモータケース接続用ターミナル取付部9i、第2の
モータケース接続用ターミナル取付部9j、サーキット
ブレーカ収容部9kがそれぞれ備えられている。
【0027】第1、第2のブラシケース9c、9dは、
コンミュテータ孔9bを中心に対向配置されている。第
1のブラシケース9c内には、第1のピグテイル21が
電気的に接続された第1のブラシ7と第1のブラシばね
22とがそれぞれ収容され、コンミュテータ孔9bとは
反対の側に第1のストッパ23が嵌着されることによっ
て、第1のブラシ7がコンミュテータ孔9bの中心に向
け押動可能に配置されている。これとは異なり、第2の
ブラシケース9d内には、第2のピグテイル24が電気
的に接続された第2のブラシ8と、第2のブラシばね2
5がそれぞれ収容され、コンミュテータ孔9bとは反対
の側に第2のストッパ26が嵌着されることによって、
第2のブラシ8がコンミュテータ孔9bの中心に向け押
動可能に配置されている。第1のピグテイル21は第1
のチョークコイル27の一端部27aに電気的に接続さ
れ、第2のピグテイル24は第2のチョークコイル28
の一端部28aに電気的に接続されている。
【0028】第1、第2のチョークコイル収容部9e、
9fは、コンミュテータ孔9bを中心に対向配置されて
いる。
【0029】第1のチョークコイル収容部9eは円筒形
状をなし、内側に第1のチョークコイル27が収められ
ている。第1のチョークコイル27は、他端部27bが
ホルダベース本体9aの裏面側で図6に示される第1の
ホルダベース端子29に電気的に接続されている。第1
のホルダベース端子29はホルダベース本体9aの裏面
側で保持されており、この第1のホルダベース端子29
の端部にコネクタ端子接続部(雌)29aが形成されて
いる。
【0030】第2のチョークコイル収容部9fは第1の
チョークコイル収容部9eと同様にして円筒形状をな
し、内側に第2のチョークコイル28が収められてい
る。第2のチョークコイル28は、他端部28bがホル
ダベース本体9aの裏面側で図6に示される第2のホル
ダベース端子30に電気的に接続されている。
【0031】第1、第2のコンデンサ収容部9g、9h
は、コンミュテータ孔9bを中心に対向配置されてい
る。
【0032】第1のコンデンサ収容部9gは矩形の穴状
に形成されており、この第1のコンデンサ収容部9g内
に第1のコンデンサ31が収められている。第1のコン
デンサ31は、図5に示されるように、一方のリード部
31aがホルダベース本体9aの裏面側で第1のチョー
クコイル27の他端部27bとともに第1のホルダベー
ス端子29に電気的に接続され、他方のリード部31b
が第1のモータケース接続用ターミナル14に形成され
た第1のコンデンサ接続部14aに電気的に接続されて
いる。
【0033】第2のコンデンサ収容部9hは第1のコン
デンサ収容部9gと同様にして矩形の穴状に形成されて
おり、この第2のコンデンサ収容部9h内に第2のコン
デンサ32が収められている。第2のコンデンサ32
は、図5に示されるように、一方のリード部32aがホ
ルダベース本体9aの裏面側で第2のチョークコイル2
8の他端部28bとともに第2のホルダベース端子30
に電気的に接続され、他方のリード部32bが第2のモ
ータケース接続用ターミナル15に形成された第2のコ
ンデンサ接続部15aに電気的に接続されている。
【0034】ホルダベース本体9aの第1、第2のモー
タケース接続用ターミナル取付部9i、9jは、コンミ
ュテータ孔9bを中心に対向配置されている。
【0035】第1のモータケース接続用ターミナル取付
部9iには、第1のモータケース接続用ターミナル14
が固定されている。第1のモータケース接続用ターミナ
ル14には、ホルダベース本体9aの裏面側に配置され
た第1のコンデンサ接続部14aと、第1のコンデンサ
接続部14aからホルタベース本体9aの表面側まで折
曲げられて形成された第1のモータケース接続部14b
とが備えられており、第1のコンデンサ接続部14aが
ホルダベース本体9aの裏面側で第1のコンデンサ31
の他方のリード部31bに電気的に接続され、第1のモ
ータケース接続部14bがホルダベース本体9aの表面
側で、このホルダベース本体9aの表面と平行の面上に
配置されている。第1のモータケース接続部14bは、
図5に示されるように、ホルダベース本体9aの外縁の
一方の頂部に配置されるため、モータケース2がギヤケ
ース3に固定されることによってモータケース2の第1
のターミナル接続部2cに接触して電気的に接続され
る。
【0036】第2のモータケース接続用ターミナル取付
部9jには、第2のモータケース接続用ターミナル15
が固定されている。第2のモータケース接続用ターミナ
ル15には、ホルダベース本体9aの裏面側に配置され
た第2のコンデンサ接続部15aと、第2のコンデンサ
接続部15aからホルタベース本体9aの表面側まで折
曲げられて形成された第2のモータケース接続部15b
とが備えられており、第2のコンデンサ接続部15aが
ホルダベース本体9aの裏面側で第2のコンデンサ32
の他方のリード部32bに電気的に接続され、第2のモ
ータケース接続部15bがホルダベース本体9aの表面
側で、このホルダベース本体9aの表面と平行の面上に
配置されている。第2のモータケース接続部15bは、
図5に示されるように、ホルダベース本体9aの外縁の
他方の頂部に配置されるため、モータケース2がギヤケ
ース3に固定されることによってモータケース2の第2
のターミナル接続部2dに接触して電気的に接続され
る。このとき、第1のモータケース接続部14bがホル
ダベース本体9aの表面側で、ホルダベース本体9aの
表面と平行の面上に配置され、第2のモータケース接続
部15bがホルダベース本体9aの表面側で、ホルダベ
ース本体9aの表面と平行の面上に配置されるので、モ
ータケース2がギヤケース3に組付けられる際に、モー
タケース2の第1、第2のターミナル接続部2c、2d
によって第1、第2のモータケース接続用ターミナル1
4、15がギヤケース3側に押圧され、それによって、
ホルダベース9がギヤケース3およびモータケース2に
対して位置決めされる。
【0037】ホルダベース本体9aのサーキットブレー
カ収容部9kは、図5に示されるように、第1のコンデ
ンサ収容部9gと第2のブラシケース9dとのあいだに
角孔状に形成されており、このサーキットブレーカ収容
部9k内にサーキットブレーカ33が収められている。
サーキットブレーカ33の一方のリード部33aは、図
6に示されるように、第2のホルダベース端子30に電
気的に接続され、サーキットブレーカ33の他方のリー
ド部33bは、第3のホルダベース端子34に電気的に
接続されている。第3のホルダベース端子34はホルダ
ベース本体9aの裏面側で保持されており、この第3の
ホルダベース端子34の端部にコネクタ端子接続部
(雌)34aが形成されている。
【0038】ホルダベース9では、第1のホルダベース
端子29、第1のチョークコイル27、第1のピグテイ
ル21、第1のブラシ7に通ずるコンミュテータ18へ
の通電経路が形成されるとともに、第1のブラシ7、第
1のチョークコイル27、第1のコンデンサ31、第1
のモータケース接続用ターミナル14、モータケース2
に通ずる電波経路が形成される一方、第3のホルダベー
ス端子34、サーキットブレーカ33、第2のホルダベ
ース端子30、第2のチョークコイル28、第2のピグ
テイル24、第2のブラシ8に通ずるコンミュテータ1
8への通電経路が形成されるとともに、第2のブラシ
8、第2のチョークコイル28、第2のコンデンサ3
2、第2のモータケース接続用ターミナル15、モータ
ケース2に通ずる電波経路が形成される。そのため、第
1、第2のブラシ7、8がコンミュテータ18のコンミ
ュテータ片18aに対して接触したり離間する際に発生
する電波雑音(ラジオノイズ)は、モータケース2によ
ってシールドされるとともに、雑音電流がモータケース
2を経由して流れ、発生源に戻される。
【0039】そして、ホルダベース9には、ホルダベー
ス本体9aの裏面側に輪形の弾性部材35が嵌付けられ
ている。この弾性部材35は、ギヤケース3に形成した
ホルダベース収容部3aの外側に配置されるため、モー
タケース2がギヤケース3に組付けられた際に、モータ
ケース2の筒方向の幅寸法が小さくなるように弾性変形
し、弾性復元力によってホルダベース本体9aをモータ
ケース2の第1、第2のターミナル接続部2c、2d側
に押圧する。それにより、ホルダベース9上の第1、第
2のモータケース接続用ターミナル14、15をモータ
ケース2の第1、第2のターミナル接続部2c、2dに
押圧接触させて確実に電気的な接続をさせる機能をも
つ。
【0040】一方、ギヤケース3には、中央に丸孔のシ
ャフト孔3bが形成されており、このシャフト孔3bの
モータケース2側に第2の軸受20が取付けられ、シャ
フト孔3bの端部に第3の軸受36が取付けられてい
る。シャフト孔3b内にはアーマチュアシャフト16が
挿入されているため、第2、第3の軸受20、36によ
ってアーマチュアシャフト16が回転可能に支持されて
いる。
【0041】ギヤケース3では、シャフト孔3bにホイ
ールギヤ収容部3cが連設されており、このホイールギ
ヤ収容部3cのほぼ中央に枢支軸37が固定されてい
る。枢支軸37には、ホイールギヤ38が回転可能に挿
通支持されており、ホイールギヤ38に形成されたダン
パ収容部38a内にゴム製のダンパ39がホイールギヤ
38に対して回転不能に嵌入れられ、このダンパ39に
ハブ40が固定されている。ホイールギヤ38はアーマ
チュアシャフト16のウオーム16bに噛合されてい
る。
【0042】ハブ39の外側にはホイールギヤ収容部3
cを覆う形状のギヤケースカバー41がギヤケース3に
嵌付けられており、ハブ39には、ギヤケースカバー4
1の外側に露出した出力部42が形成され、この出力部
42が負荷であるウインドガラスやサンルーフリッドに
結合される。
【0043】ギヤケース3のモータケース2側の上部に
は、角孔状のコネクタ孔3dが形成されているととも
に、このコネクタ孔3dに連通していてコネクタ孔3d
の内径寸法よりも小さい内径のグロメット装着孔3eが
形成されている。グロメット装着孔3eの底部のほぼ中
央には、端子孔3f、3fが形成されており、端子孔3
f、3fは、ギヤケース3のホルダベース収容部3aに
連通されている。このとき、ホルダベース9がギヤケー
ス3に組付けられると、ホルダベース9の裏面に配置さ
れた第1のホルダベース端子29のコネクタ端子29a
および第3のホルダベース端子34のコネクタ端子34
aが端子孔3f、3fにそれぞれ対応して配置される。
【0044】ギヤケース3のコネクタ孔3dには、ギヤ
ケース3の一端側に、このコネクタ孔3dの孔方向に沿
って上端部から下端部に向け溝状をなすガイド3d1が
形成されている一方、ギヤケース3の他端側に、コネク
タ10の挿入方向に対向して板状に突出したコネクタ支
持部3d2が形成されている。ガイド3d1には、コネ
クタ10がコネクタ孔3dに装着される際に、コネクタ
10に形成されたガイド挿入部10bが挿入され、コネ
クタ支持部3d2には、コネクタ10がコネクタ孔3d
に装着される際に、コネクタ10に形成された受け部1
0cが挿入されるため、ガイド3d1とコネクタ支持部
3d2とによってコネクタ孔3dに対するコネクタ10
の装着を誘導する。このとき、コネクタ10が間違った
方向でコネクタ孔3dに装着されようとすると、コネク
タ10のガイド挿入部10bがガイド3d1に挿入され
ずにコネクタ10の装着を阻止することによってコネク
タ10が誤組付けされたことを促すため、コネクタ10
の誤組付けの防止が図られる。また、コネクタ10は、
ガイド3d1とコネクタ支持部3d2とによってギヤケ
ース3にがたつきなく装着される。
【0045】ギヤケース3のグロメット装着孔3eに
は、コネクタ孔3dに連設された側壁3e1の底部に底
壁3e2が形成されており、端子孔3f、3fはこの底
壁3e2のほぼ中央に配置されている。そして、底壁3
e2には、図8に示されるように、片方の断面形状が半
円形であって端子孔3f、3fの回りに輪状に突出した
ギヤケース側グロメット圧接部3e3が形成されてい
る。ギヤケース側グロメット圧接部3e3は、コネクタ
10がコネクタ孔3dに装着されることによってグロメ
ット11の下面11bに食い込んで圧接する。
【0046】そして、ギヤケース3のコネクタ孔3dの
2方を形成する側部3g、3gには、小突起状に外側に
突出したフック3i、3iが形成されている。フック3
i、3iには、コネクタ10に形成されたフック止め1
0d、10dが係止されるため、コネクタ10がギヤケ
ース3に抜け落ちせずに取付けられる。
【0047】コネクタ10には、図7に示されるよう
に、矩形のコネクタ本体10aのモータケース2側に略
円筒形状の外部コネクタ接続部10fが形成されてお
り、コネクタ本体10aには、図1中下方に突出する一
方、外部コネクタ接続部10d内に突出した第1、第2
のコネクタ端子43、44がそれぞれ絶縁されて保持さ
れている。外部コネクタ接続部10fには、図1に示さ
れる外部コネクタ45が嵌着されるため、外部コネクタ
45に保持された図示しない2個の外部端子が第1、第
2のコネクタ端子43、44にそれぞれ電気的に接続さ
れる。
【0048】コネクタ10のコネクタ本体10aには、
ギヤケース3のコネクタ孔3dに形成されたガイド3d
1の溝径よりもわずかに小さい棒状にしてガイド3d1
側に突出したガイド挿入部10bが形成されているとと
もに、ギヤケース3のコネクタ支持部3d2の外形より
もわずかに大きい溝状をなしてガイド挿入部10bの反
対側に配置された受け部10cが形成されている。
【0049】そして、コネクタ10のコネクタ本体10
aの下面10a1から第1、第2のコネクタ端子43、
44がそれぞれ突出しており、コネクタ本体10aの下
面10a1には、第1、第2のコネクタ端子43、44
の回りに輪状に突出したコネクタ側グロメット圧接部1
0a2が形成されている。コネクタ側グロメット圧接部
10a2は、コネクタ10がコネクタ孔3dに装着され
ることによってグロメット11の上面11aに食い込ん
で圧接する。
【0050】コネクタ10には、コネクタ本体10aの
上部の両側に、下方に向けて延出したフック止め10
d、10dが形成されている。フック止め10d、10
dは、コネクタ本体10aから離れる側および近付く側
に弾性的に変形可能なため、ギヤケース3のフック3
i、3iに対して押し込むと、コネクタ本体10aから
離れる側に弾性変形し、フック3i、3iを乗り越えて
から近付く側に弾性変形することによってフック3i、
3iに係止する。これとは異なり、フック3i、3iに
係止しているフック止め10d、10dをコネクタ本体
10aから離れる側に弾性変形させると、フック止め1
0d、10dがフック3i、3iから外れるのでコネク
タ10を抜き出すことができる。
【0051】コネクタ10のコネクタ本体10aの下面
10a1から突出した第1、第2のコネクタ端子43、
44にはグロメット11が取付けられている。グロメッ
ト11は、弾性のある樹脂を素材としてギヤケース3の
グロメット装着孔3eの内径寸法よりもわずかに小さい
外径の矩形に形成されている。グロメット11には、第
1、第2のコネクタ端子43、44の外径にほぼ等しい
内径の端子孔11c、11cがそれぞれ形成されてお
り、これら端子孔11c、11cに第1、第2のコネク
タ端子43、44が嵌入れられている。
【0052】グロメット11の側部には、図8に示され
るように、断面形状が半円形にして側部の全周から外側
に突出した外周リップ11eが形成されている。外周リ
ップ11eが形成する外径寸法は、グロメット装着孔3
eの内径寸法よりもわずかに大きいため、グロメット1
1がグロメット装着孔3eに装着された際に、外周リッ
プ11eがグロメット装着孔3eの側壁3e1に圧接す
る。
【0053】コネクタ本体10aの下面10a1から突
出した第1、第2のコネクタ端子43、44にグロメッ
ト11の端子孔11c、11cが取付けられたコネクタ
10がギヤケース3のコネクタ孔3dに装着されるに際
し、コネクタ10のガイド挿入部10bがギヤケース3
のガイド3d1によって支持されるとともにコネクタ1
0の受け部10cがギヤケース3のコネクタ支持部3d
2によって支持されながらコネクタ10がコネクタ孔3
dに誘導される。
【0054】そして、第1、第2のコネクタ端子43、
44がギヤケース3の端子孔3f、3fに挿入されると
ともに、グロメット11がグロメット装着孔3eに挿入
され、コネクタ10がコネクタ孔3dに対して押し込ま
れることによって、コネクタ10のフック止め10d、
10dがギヤケース3のフック3i、3iに係止され
る。このとき、ギヤケース3の端子孔3f、3fの下方
に第1、第2のホルダベース端子29、34のコネクタ
端子接続部29a、34aが配置されているため、第
1、第2のコネクタ端子43、44が第1、第2のホル
ダベース端子29、34のコネクタ端子接続部29a、
34aに差し込まれて電気的に接続され、グロメット1
1がグロメット装着孔3eに押し込まれることによっ
て、グロメット11の外周リップ11eがグロメット装
着孔3eの側壁3e1に圧接し、コネクタ10のコネク
タ側グロメット圧接部10a2がグロメット11の上面
11aに食い込んで圧接し、ギヤケース3のギヤケース
側グロメット圧接部3e3がグロメット11の下面11
bに食い込んで圧接する。
【0055】よって、ギヤケース3のギヤケース側グロ
メット圧接部3e3とグロメット11の下面1bとの圧
接、グロメット11の外周リップ11eとギヤケース3
のグロメット装着孔3eの側壁3e1との圧接、コネク
タ10のコネクタ側グロメット圧接部10a2とグロメ
ット11の上面11aとの圧接により、ギヤケース3の
端子孔3f、3fの回りの防水が図られる。
【0056】この場合、コネクタ10には、コネクタ本
体10aのモータケース2側に略円筒形状の外部コネク
タ接続部10fが形成されているが、外部コネクタ45
の形状が略円筒形状でない場合等には、この小型モータ
1が接続される制御回路の外部コネクタ45に適用した
形状のコネクタ10を作成することになる。そして、そ
の際に作成するコネクタ10にコネクタ側グロメット圧
接部10a2が形成されるとともに、外周リップ11e
が形成されたグロメット11がコネクタ10に取付けら
れればよいから、ギヤケース3には、グロメット装着孔
3eにギヤケース側グロメット圧接部3e3を形成して
おくだけでよく、コネクタ10の第1、第2のコネクタ
端子43、44と第1、第3のホルダベース端子29、
34のコネクタ端子接続部29a、34aとの接合部分
にシール剤を塗布する必要がない。よって、ギヤケース
3側での防水に係わる構造が簡略になる。
【0057】このような構造をなす小型モータ1は、パ
ワーウインド装置に用いられる場合、出力部42がウイ
ンドガラス昇降器に結合されてギヤケース3がウインド
ガラス昇降器にねじ止めされ、コネクタ10の外部コネ
クタ接続部10fに車両側のパワーウインド制御回路の
外部コネクタ45が装着されることによって、第1、第
2のコネクタ端子43、44がパワーウインド制御回路
に電気的に接続される。これとは異なり、サンルーフ装
置に用いられる場合は出力部42がサンルーフリッドワ
イヤに噛合されてギヤケース3が車体側にねじ止めさ
れ、コネクタ10に車両側のサンルーフ制御回路の外部
コネクタ45が装着される。
【0058】パワーウインド装置の場合、パワーウイン
ドスイッチが開側にオン切換えされると、第1のホルダ
ベース端子29が電源に接続され、第3のホルダベース
端子34が接地されるため、第1のホルダベース端子2
9、第1のチョークコイル27、第1のピグテイル2
1、第1のブラシ7、第1のブラシ7に電気的に接続さ
れているコンミュテータ片18aのひとつ、アーマチュ
アコイル19、コンミュテータ片18aの他のひとつ、
そのコンミュテータ片18aに電気的に接続されている
第2のブラシ8、第2のピグテイル24、第2のチョー
クコイル28、第2のホルダベース端子30、サーキッ
トブレーカ33、第3のホルダベース端子34に電源の
電流が流れることによって、アーマチュア6が正回転す
る。
【0059】アーマチュア6が正回転することによっ
て、アーマチュアシャフト16のウオーム16bを介し
てホイールギヤ38が正回転するため、ダンパ39が弾
性変形しつつ、ダンパ39を介してホイールギヤ38の
回転力がハブ40に伝わって出力部42が正回転し、ウ
インドガラス昇降器によりウインドガラスが開く。この
とき、第1のブラシ7、第1のチョークコイル27、第
1のコンデンサ31、第1のモータケース接続用ターミ
ナル14、モータケース2に通ずる電波経路と、第2の
ブラシ8、第2のチョークコイル28、第2のコンデン
サ32、第2のモータケース接続用ターミナル15、モ
ータケース2に通ずる電波経路が形成されているため、
第1、第2のブラシ7、8がコンミュテータ18のコン
ミュテータ片18aに対して接触したり離間する際に発
生する電波雑音(ラジオノイズ)がモータケース2によ
ってシールドされるとともに、雑音電流がモータケース
2を経由して流れ、発生源に戻るため、電波雑音のモー
タ外への放射が有効的に防止される。
【0060】また、パワーウインドスイッチが閉側にオ
ン切換えされると、第3のホルダベース端子34が電源
に接続され、第1のホルダベース端子29が接地される
ため、第3のホルダベース端子34、サーキットブレー
カ33、第2のホルダベース端子30、第2のチョーク
コイル28、第2のピグテイル24、第2のブラシ8、
第2のブラシ8に電気的に接続されているコンミュテー
タ片18aのひとつ、アーマチュアコイル19、コンミ
ュテータ片18aの他のひとつ、そのコンミュテータ片
18aに電気的に接続されている第1のブラシ7、第1
のピグテイル21、第1のチョークコイル27、第1の
ホルダベース端子29に電源の電流が流れることによっ
て、アーマチュア6が逆回転する。
【0061】アーマチュア6が逆回転することによっ
て、アーマチュアシャフト16のウオーム16bを介し
てホイールギヤ38が逆回転するため、ダンパ39が弾
性変形しつつ、ダンパ39を介してホイールギヤ38の
回転力がハブ40に伝わって出力部42が逆回転し、ウ
インドガラス昇降器によりウインドガラスが閉る。この
とき、第2のブラシ8、第2のチョークコイル28、第
2のコンデンサ32、第2のモータケース接続用ターミ
ナル15、モータケース2に通ずる電波経路と、第1の
ブラシ7、第1のチョークコイル28、第1のコンデン
サ31、第1のモータケース接続用ターミナル14、モ
ータケース2に通ずる電波経路が形成されているため、
第2、第1のブラシ8、7がコンミュテータ18のコン
ミュテータ片18aに対して接触したり離間する際に発
生する電波雑音(ラジオノイズ)がモータケース2を経
由して流れ、発生源に戻るため、電波雑音のモータ外へ
の放射が有効的に防止される。
【0062】図9には、この発明に係わる小型モータの
第2実施例が示されており、コネクタ回りの断面図のみ
を示している。
【0063】この場合、コネクタ10の形状と、ギヤケ
ース3のグロメット装着孔3eの形状と、グロメット1
1の形状が第1実施例のものと比べて異なり、他の部位
は第1実施例と同様になっている。
【0064】ギヤケース3のグロメット装着孔3eの内
径寸法は第1実施例のものより大きくなっており、ギヤ
ケース側グロメット圧接部3e3は第一実施例のものよ
りも大きい半径に形成されている。コネクタ10には、
コネクタ本体10aの下方に突出したコネクタ凸部10
gが形成されており、コネクタ側グロメット圧接部10
a2はギヤケース側グロメット圧接部3e3に対向した
ものとして第一実指令のものよりも大きい半径に形成さ
れている。
【0065】グロメット11は、弾性のある樹脂を素材
としてギヤケース3のグロメット装着孔3eの内径寸法
よりもわずかに小さい外径の輪形に形成されている。
【0066】グロメット11には、外側部に、断面形状
が半円形にして側部の全周から外側に突出した外周リッ
プ11eが形成されているとともに、内側部に、断面形
状が半円形にして側部の全周から内側に突出した内周リ
ップ11fが形成されている。外周リップ11eが形成
する外径寸法は、グロメット装着孔3eの内径寸法より
もわずかに大きいため、グロメット11がグロメット装
着孔3eに装着された際に、外周リップ11eがグロメ
ット装着孔3eの側壁3e1に圧接する。内周リップ1
1fが形成する内径寸法は、コネクタ凸部10gの外径
寸法よりもわずかに大きいため、コネクタ凸部10gに
圧接してコネクタ10に一体的に結合される。
【0067】そして、グロメット11がコネクタ凸部1
0gに取付けられ、コネクタ凸部10gの下方に第1、
第2のコネクタ端子43、44が突出したコネクタ10
がギヤケース3のコネクタ孔3dに装着されるに際し、
コネクタ10のガイド挿入部10bがギヤケース3のガ
イド3d1によって支持されるとともにコネクタ10の
受け部10cがギヤケース3のコネクタ支持部3d2に
よって支持されながらコネクタ10がコネクタ孔3dに
誘導され、第1、第2のコネクタ端子43、44がギヤ
ケース3の端子孔3f、3fに挿入されるとともに、グ
ロメット11がグロメット装着孔3eに挿入され、コネ
クタ10がコネクタ孔3dに対して押し込まれることに
よって、コネクタ10のフック止め10d、10dがギ
ヤケース3のフック3i、3iに係止される。このと
き、ギヤケース3の端子孔3f、3fの下方に第1、第
2のホルダベース端子29、34のコネクタ端子接続部
29a、34aが配置されているため、第1、第2のコ
ネクタ端子43、44が第1、第2のホルダベース端子
29、34のコネクタ端子接続部29a、34aに差し
込まれて電気的に接続され、グロメット11がグロメッ
ト装着孔3eに押し込まれることによって、グロメット
11の外周リップ11eがグロメット装着孔3eの側壁
3e1に圧接し、コネクタ10のコネクタ側グロメット
圧接部10a2がグロメット11の上面11aに食い込
んで圧接し、ギヤケース3のギヤケース側グロメット圧
接部3e3がグロメット11の下面11bに食い込んで
圧接する。
【0068】よって、ギヤケース3のギヤケース側グロ
メット圧接部3e3とグロメット11の下面1bとの圧
接、グロメット11の外周リップ11eとギヤケース3
のグロメット装着孔3eの側壁3e1との圧接、グロメ
ット11の内周リップ11fとコネクタ凸部10gとの
圧接、コネクタ10のコネクタ側グロメット圧接部10
a2とグロメット11の上面11aとの圧接により、ギ
ヤケース3の端子孔3f、3fの回りの防水が図られ
る。また、コネクタ10にコネクタ凸部10gが形成さ
れているため、第1、第2のコネクタ端子43、44が
コネクタ本体10aに強固に保持されるから、第1、第
2のコネクタ端子43、44の曲りが防止される。
【0069】
【発明の効果】以上説明してきたように、この発明の請
求項1に係わる小型モータによれば、グロメットを取付
けたコネクタがギヤケースのコネクタ孔に装着される
と、コネクタ端子がギヤケースの端子孔からホルダベー
ス端子の接続部に差し込まれてホルダベース端子に電気
的に接続される。そして、グロメットがグロメット装着
孔に嵌入されると、グロメットの外周リップがグロメッ
ト装着孔の側壁に対して圧接するとともに、コネクタの
コネクタ側グロメット圧接部がグロメットに圧接し、さ
らに、ギヤケースのグロメット装着孔内でコネクタ側グ
ロメット圧接部に対向配置されたギヤケース側グロメッ
ト圧接部がグロメットに圧接することによって、ギヤケ
ースの端子孔に対する防水が図られる。それ故、コネク
タがホルダベースと別体になっていても、シール剤を塗
布する必要がなくなるから、設備面や管理面により組立
て作業が複雑になることがない。また、防水構造が主に
コネクタ側に形成されるため、形状の異なるコネクタを
用いる場合でも、工数の増加が少ない。よって、外部回
路のコネクタが異なる形状になったとしても、複雑な防
水構造を必要としないという優れた効果を奏する。
【0070】この発明の請求項2に係わる小型モータに
よれば、グロメットを取付けたコネクタがギヤケースの
コネクタ孔に装着される際、コネクタのガイド挿入部が
ギヤケースのガイドに支持されながら装着される。その
際、コネクタが間違った方向でギヤケースのコネクタ孔
に装着されようとすると、コネクタのガイド挿入部がガ
イドに挿入されないので、コネクタの挿入が阻止されて
コネクタの装着方向が間違っていることが促される。そ
れ故、請求項1の効果に加え、コネクタの装着がガイド
によって誘導されるから、コネクタの誤組込みが防止さ
れるという優れた効果を奏する。
【0071】この発明の請求項3に係わる小型モータに
よれば、グロメットを取付けたコネクタがギヤケースの
コネクタ孔に装着される際、コネクタのガイド挿入部が
ギヤケースのガイドに支持され、同時に、コネクタの受
け部がギヤケースのコネクタ支持部に支持されながら装
着される。それ故、請求項2の効果に加え、コネクタ
は、ガイドとコネクタ支持部とによってギヤケースにが
たつきなく装着されるという優れた効果を奏する。
【0072】この発明の請求項4に係わる小型モータに
よれば、グロメットを取付けたコネクタがギヤケースの
コネクタ孔に装着される際、コネクタのフック止めがギ
ヤケースのフックに係止する。それ故、請求項3の効果
に加え、コネクタは、ガイドとコネクタ支持部とによっ
てギヤケースにがたつきなく装着され、さらに、フック
によって、ギヤケースから抜け落ちせずに装着されると
いう優れた効果を奏する。
【0073】この発明の請求項5に係わる小型モータに
よれば、コネクタのコネクタ凸部に嵌付けられたグロメ
ットは、外周リップがグロメット装着孔の側壁に圧接す
るとともに内周リップがコネクタ凸部に圧接してグロメ
ット装着孔に装着される。それ故、請求項1または4の
効果に加え、コネクタ端子は、コネクタ本体およびコネ
クタ凸部によって保持されてギヤケースの端子孔に差し
込まれるから、ホルダベース端子の接続部にずれなく差
し込まれるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係わる小型モータの第1実施例の一
部縦断正面図である。
【図2】図1に示した小型モータの正面図である。
【図3】図1に示した小型モータの側面図である。
【図4】図1に示した小型モータの縦断側面図である。
【図5】図1に示した小型モータに用いたホルダベース
の正面図である。
【図6】図1に示した小型モータの電気回路の模式図で
ある。
【図7】図1に示した小型モータのコネクタ回りの外観
図である。
【図8】図1に示した小型モータのコネクタ回りの断面
図である。
【図9】この発明に係わる小型モータの第2実施例に用
いたコネクタ回りの断面図である。
【符号の説明】
1 小型モータ 2 モータケース 3 ギヤケース 3d コネクタ孔 3d1 ガイド 3d2 コネクタ支持部 3e グロメット装着孔 3e1 側壁 3e3 ギヤケース側グロメット圧接部 3f 端子孔 3i フック 4 (マグネット)第1のマグネット 5 (マグネット)第2のマグネット 6 アーマチュア 7 (ブラシ)第1のブラシ 8 (ブラシ)第2のブラシ 9 ホルダベース 10 コネクタ 10a コネクタ本体 10a2 コネクタ側グロメット圧接部 10b ガイド挿入部 10c 受け部 10d フック止め 10e フック止め 10f 外部コネクタ接続部 10g コネクタ凸部 11 グロメット 11e 外周リップ 11f 内周リップ 16 アーマチュアシャフト 18 コンミュテータ 29 (ホルダベース端子)第1のホルダベース端子 29a (接続部)コネクタ端子接続部 34 (ホルダベース端子)第3のホルダベース端子 34a (接続部)コネクタ端子接続部 43 (コネクタ端子)第1のコネクタ端子 44 (コネクタ端子)第1のコネクタ端子 45 外部コネクタ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モータケースと、 上記モータケースの端部に固定されたギヤケースと、 上記モータケースの内側に配置されたマグネットと、 負荷に結合されるアーマチュアシャフトをもち、正方向
    の通電により上記マグネットの内周側で正回転し、逆方
    向の通電により該マグネットの内周側で逆回転するアー
    マチュアと、 上記アーマチュアに備えたコンミュテータの外周側に配
    置されたブラシと、 上記ブラシが取付けられ、該ブラシを上記コンミュテー
    タに対して電気的に接続可能に支持するホルダベース
    と、 上記ギヤケースに形成されたコネクタ孔と、 上記コネクタ孔に連設されたグロメット装着孔と、 上記ギヤケースの内側から上記グロメット装着孔内まで
    連通形成された端子孔と、 上記ブラシに電気的に接続されて上記ホルダベースに保
    持され、上記ギヤケースの端子孔に対応した位置に接続
    部が配置されたホルダベース端子と、 上記ギヤケースのコネクタ孔に着脱可能に装着されるコ
    ネクタ本体をもち、上記端子孔から上記ホルダベース端
    子の接続部に差し込まれることにより該ホルダベース端
    子に電気的に接続されるコネクタ端子を該コネクタ本体
    に保持し、且つ、外部コネクタが装着される外部コネク
    タ接続部をもつコネクタと、 外側縁の全周に上記グロメット装着孔の側壁に対して圧
    接可能な外周リップが形成されていて上記コネクタに取
    付けられ、該グロメット装着孔に嵌入されるグロメット
    と、 上記コネクタのグロメット装着孔側に配置され、該コネ
    クタに保持されたコネクタ端子の回りに環状にしてグロ
    メットに向け突出形成され、該グロメットに圧接可能な
    コネクタ側グロメット圧接部と、 上記コネクタ側グロメット圧接部に対向してギヤケース
    のグロメット装着孔に配置され、上記端子孔の回りに輪
    状にしてグロメットに向け突出形成され、該グロメット
    に圧接可能なギヤケース側グロメット圧接部を備えてい
    ることを特徴とする小型モータ。
  2. 【請求項2】 ギヤケースには、コネクタ孔の一部にコ
    ネクタの装着方向にガイドが形成され、 コネクタには、ギヤケースのコネクタ孔に装着される際
    に、該ギヤケースのガイドに支持されるガイド挿入部が
    形成されていることを特徴とする請求項1に記載の小型
    モータ。
  3. 【請求項3】 ギヤケースには、コネクタ孔に形成され
    たガイドの対向位置にコネクタ支持部が形成され、 コネクタには、上記ギヤケースのコネクタ孔に装着され
    る際に、該ギヤケースのコネクタ支持部に支持される受
    け部が形成されていることを特徴とする請求項2に記載
    の小型モータ。
  4. 【請求項4】 ギヤケースには、コネクタ孔の外側にフ
    ックが形成され、 コネクタには、上記ギヤケースのフックに着脱可能に嵌
    着されるフック止めが形成されていることを特徴とする
    請求項3に記載の小型モータ。
  5. 【請求項5】 コネクタには、コネクタ端子を支持する
    とともにギヤケースのグロメット装着孔内に配置される
    コネクタ凸部が形成され、 グロメットには、内側縁の全周に上記コネクタのコネク
    タ凸部に圧接可能な内周リップが形成され、グロメット
    は、該コネクタ凸部の外側に嵌付けられていることを特
    徴とする請求項1または4に記載の小型モータ。
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