以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、見守り対象者が帰宅してからの行動を検出する帰宅後行動判定システムの構成を示す概略図であり、帰宅後行動判定システムは住宅10に設けられている。なお、本実施形態では、住宅10に、居住者として両親(父及び母)とその子(一人)とが居住していることを想定している。また、各居住者のうち、見守り対象者が子であり、母がその見守り対象者(子)を見守る保護者とされている。
図1に示すように、住宅10には、屋内空間(エリア)として、玄関部11と、洗面室12と、子供部屋13とが設けられている。なお、住宅10には、各エリア11~13の他、複数の居室、浴室、廊下、トイレ等の空間が設けられているが図示は省略する。
玄関部11には、出入口としての玄関口15が設けられており、その玄関口15に開閉体としての玄関ドア16が設けられている。この玄関ドア16により玄関口15が開閉されるようになっている。
玄関ドア16には、施錠装置21が取り付けられている。施錠装置21は通電により施解錠を行う電気錠からなる。施錠装置21は、住宅10の居住者が携帯する電子キー45によって施解錠されることが可能となっている。施錠装置21は、玄関ドア16の屋内側から操作可能なサムターン部21aを有している。施錠装置21は、サムターン部21aを回動操作することにより施解錠される。
玄関ドア16付近には、通信装置22が設けられている。通信装置22における無線通信用の通信エリアCAは、通信装置22を中心とする球形の所定範囲である。
施錠装置21には、施錠装置21の状態が施錠又は解錠のいずれであるかを検出するための施解錠センサ23が設けられている。
洗面室12には、洗面台24が設けられている。洗面台24には、水道の蛇口25が設けられている。蛇口25には蛇口センサ26が備えられている。蛇口センサ26は、蛇口25の下方(吐水口付近)における手の存在を検出する。すなわち、洗面台24で手洗いする場合には、蛇口25の下方に手を差し出して手洗いをすることになるため、手洗いが行われる場合には、蛇口センサ26により手の存在が検出される。蛇口センサ26としては、例えば、赤外線センサなどが使用される。
洗面台24の上面には、コップ置き場27が設けられている。コップ置き場27には、その上面にコップ28が置かれている。コップ置き場27の下にはコップ重量センサ29が備えられており、コップ置き場27上に置かれた物(コップ28)の重さを検出する。
子供部屋13には、勉強机31と、収納棚32とが備えられている。勉強机31には、デスクライト33が設けられている。デスクライト33には、そのライトのオンとオフとを切り換えるスイッチ33aが設けられている。スイッチ33aには、ライトセンサ34が設けられており、デスクライト33のスイッチ33aがオンかオフかを検出する。
収納棚32には、上段32aと下段32bとが設けられており、上段32aはランドセル35を収納するランドセル置き場として使用されている。上段32aの上面には、ランドセル重量センサ36が備えられており、上段32a上に置かれた物(ランドセル35)の重量を検出する。
続いて、帰宅後行動判定システムの電気的構成について説明する。
図1に示すように、帰宅後行動判定システムは、制御手段としてのコントローラ40を備える。コントローラ40は、CPU、ROM、RAM等からなる周知のマイクロコンピュータを含んで構成され、住宅10の屋内側(例えば、リビングの壁面等)に設けられている。
コントローラ40には、居住者認証のための情報(電子キー45のID情報)やセンサ等の各種機器からの検出結果等を記憶する記憶部41と、時間を計測する場合に用いられるタイマ42と、外部機器と無線通信を可能とする通信部43とを備えている。コントローラ40は通信部43によってネットワークNに接続可能となっている。
コントローラ40には、スピーカ44が接続されている。スピーカ44は、例えばリビング(図示略)の壁に取り付けられている。スピーカ44は、音声を出力可能とされており、コントローラ40によりその出力が制御されている。
ネットワークNには、ユーザの有する携帯端末46が接続可能となっている。この場合、コントローラ40は、通信部43を介して携帯端末46と通信可能とされている。
本システムでは、見守り対象者が帰宅後に所定の帰宅後行動を所定時間内に行ったか否かが判定される。具体的には、見守り対象者が帰宅したと判定された場合、住宅10内で見守り対象者の帰宅後行動が検出される。本実施形態では、帰宅後行動として、(1)施錠装置21の施錠、(2)うがい、(3)手洗い、(4)宿題の取りかかり、(5)明日の準備、が検出される。そして、(1)~(5)の各帰宅後行動が、それぞれにおいて定められた所定時間内に行われたか否かが判定される。すなわち、本システムでは、各帰宅後行動について帰宅後どの程度の時間をおいて行われるべきかの指標となる目標時間が定められているため、その目標時間に基づいて、各帰宅後行動の実施を評価することができる。帰宅後行動の判定後は、その結果が見守り対象者の保護者であるユーザ(本実施形態では母)に通知される。
まず、本システムでは、見守り対象者の帰宅を判定(検出)する。以下、この帰宅判定に関する構成について説明する。
コントローラ40には、施錠装置21と通信装置22とが接続されている。通信装置22は、通信エリアCA内で住宅10に居住する各居住者の携帯する電子キー45とそれぞれ無線通信が可能とされている。この場合、コントローラ40は、通信装置22を介して各居住者の電子キー45と無線通信が可能とされている。
電子キー45は、電子キー45毎に固有のID情報を記憶するメモリ(図示略)を備えており、コントローラ40からの要求に応じてID情報を送信する。ここで、通信装置22は、リクエスト信号を所定の時間周期(例えば0.5秒ごとに)で送信するのに対し、電子キー45は、通信装置22の通信エリアである通信エリアCAに進入してリクエスト信号を受信すると、そのリクエスト信号に応答してID情報を通信装置22に送信する。そして、ID情報が通信装置22により受信されると、当該ID情報が通信装置22からコントローラ40に入力される。コントローラ40は、通信装置22を介して電子キー45からのID情報が入力されると、当該ID情報と予め記憶部41に登録されたID情報との一致判定を行い、正規の電子キー45であるか否かの認証を行う。
そして、ID情報によって正規の電子キー45であると認証された場合(すなわち、電子キー45が正規認証された場合)、コントローラ40は施錠装置21の施錠又は解錠を行う。例えば、施錠装置21が施錠されている状態の場合は施錠装置21を解錠する。
ここで、本実施形態では、各居住者の携帯する電子キー45にそれぞれ電子キー45固有(換言すると居住者固有)のID情報が記憶されている。そして、記憶部41には、各居住者の携帯する電子キー45のID情報がそれぞれ、各居住者と紐付けされて記憶されている。電子キー45による施解錠において、コントローラ40は、記憶部41に記憶された各居住者のID情報を参照して、上記施解錠の際に認証されたID情報に基づいて、どの居住者が施解錠を行ったかを判定するようになっている。これにより、見守り対象者(子)の携帯する電子キー45(ID情報)により解錠された場合、コントローラ40は、見守り対象者が帰宅したと判定する。よって、コントローラ40が帰宅判定手段に相当する。
本システムでは、見守り対象者が帰宅したと判定された後、各帰宅後行動が検出(判定)される。以下、各帰宅後行動の判定方法について説明する。
コントローラ40には、施解錠センサ23が接続されている。コントローラ40には、施解錠センサ23の検出信号(施錠検出信号又は解錠検出信号)が入力される。見守り対象者が屋内側からサムターン部21aを回動することにより施錠装置21が施錠されると、コントローラ40には施解錠センサ23により施錠検出信号が入力される。よって、見守り対象者が帰宅したと判定された後、施解錠センサ23により施錠検出信号が入力された場合、コントローラ40は、見守り対象者により施錠されたと判定する。
コントローラ40には、蛇口センサ26が接続されている。コントローラ40には、蛇口センサ26からの手検出信号が逐次入力される。一般に石鹸や液体ハンドソープ等を用いて手洗いをする場合、手をすすぐ際に所定時間以上かけてすすぐことが考えられる。また、手をすすぐ際には、手を蛇口25の下方に差し出してすすぐことになる。よって、本実施形態では、見守り対象者が帰宅したと判定された後、蛇口センサ26から手が検出された旨の検出信号(以下、手検出信号という)が所定時間以上継続して入力されると、コントローラ40は、見守り対象者が手洗いをしたと判定する。なお、本実施形態では、所定時間が15秒間に設定されている。
コントローラ40には、コップ重量センサ29が接続されている。コントローラ40には、コップ重量センサ29により検出された重量が逐次入力される。見守り対象者はコップ28を用いてうがいをすることが想定されており、コントローラ40にはコップ28の重量が記憶されている。コップ重量センサ29によりコップ28の重量未満の重量(例えば、0の重量)がコントローラ40に入力された場合、コントローラ40はコップ28が使用状態と判断する。よって、本実施形態では、見守り対象者が帰宅したと判定された後、コップ重量センサ29によりコップ28の重量未満の重量が入力されると、コントローラ40は、見守り対象者がうがいを行ったと判定する。
コントローラ40には、ライトセンサ34が接続されている。ライトセンサ34は、デスクライト33がオンの場合はオン検出信号を出力し、デスクライト33がオフの場合はオフ検出信号を出力する。コントローラ40には、ライトセンサ34からの検出信号(オン検出信号又はオフ検出信号)が逐次入力される。見守り対象者が宿題に取りかかった場合、デスクライト33をオン状態にすることが考えられる。よって、本実施形態では、コントローラ40は、見守り対象者が帰宅したと判定された後、ライトセンサ34によりオン検出信号が入力されると、見守り対象者が宿題に取りかかったと判定する。
コントローラ40には、ランドセル重量センサ36が接続されている。コントローラ40には、ランドセル重量センサ36により検出された重量が逐次入力される。例えば、見守り対象者は、帰宅後、ランドセル35を勉強机31上又は収納棚32上に置き、その置いた状態で、明日の授業に必要な教科者等をランドセル35内に入れるといった明日の準備作業を行う。そして、明日の準備が終了した後、ランドセル35をランドセル置き場である収納棚32の上段32aに置くことが想定されている。コントローラ40にはランドセル35の重量が記憶されている。本実施形態では、コントローラ40は、見守り対象者が帰宅したと判定された後、ランドセル重量センサ36によりランドセル35の重量以上の重量が入力されると、見守り対象者が明日の準備を行った(終了した)と判定する。
以上のように、本システムでは、各センサ23,26,29,34,36により入力された検出結果に基づいて、コントローラ40が、(1)~(5)の各帰宅後行動を見守り対象者が行ったことをそれぞれ判定(検出)するようになっている。よって、コントローラ40が行動検出手段に相当する。また、コントローラ40は行動判定手段にも相当する。
次に、コントローラ40により実行される帰宅後行動判定処理について図2に示すフローチャートに基づいて説明する。本処理は、コントローラ40により所定周期で繰り返し実施される。
図2において、ステップS11では、見守り対象者が帰宅したか否かを判定する。ここでは、見守り対象者の電子キー45による解錠が行われていない場合には、見守り対象者が帰宅していないとして本処理を終了する。見守り対象者の電子キー45による解錠が行われた場合には、見守り対象者が帰宅したとしてステップS12へ進む。
ステップS12では、見守り対象者が帰宅した帰宅時刻を記憶部41に格納する。本実施形態では、図8に示すように、記憶部41に、見守り対象者の帰宅に関する帰宅情報をまとめたテーブルが予め用意されている。この帰宅情報テーブルには、日ごとに見守り対象者の帰宅情報が記憶されるようになっている。そして、本ステップでは、この帰宅情報テーブルの帰宅時刻の項目に見守り対象者の帰宅時刻を記憶する。
続くステップS13では、施錠判定処理を実行する。施錠判定処理では、図3に示すように、まず、ステップS21で、見守り対象者が施錠したか否かを判定する。ここでは、施解錠センサ23から施錠検出信号が入力されたか否かに基づいて、帰宅した見守り対象者により施錠装置21が施錠されたか否かを判定する。施錠検出信号が入力された場合、見守り対象者が施錠したとしてステップS22へ進む。施錠検出信号が入力されていない場合、見守り対象者が施錠していないとしてステップS26へ進む。
ステップS22では、施錠装置21を施錠した施錠時刻を記憶部41へ格納する。具体的には、帰宅情報テーブルにおける帰宅後行動の施錠の項目に、施錠時刻を格納する(図8参照)。また、本ステップでは、さらに、施錠時刻から帰宅時刻(ステップS12で記憶部41に記憶した帰宅時刻)を差し引きすることにより、見守り対象者の帰宅から施錠までにかかった時間ΔTaを算出する。そして、その算出した時間ΔTaを帰宅情報テーブルの時間ΔTaの欄に記憶する。
なお、ステップS22において施錠された時刻がすでに格納されている場合には、そのままの状態とすればよい。この場合、後述のステップS24,S25においても判定結果フラグがすでに設定されているため、判定結果フラグもそのままの状態とすればよい。
続いてステップS23では、帰宅してから所定の時間T1が経過したか否かを判定する。ここで、所定の時間T1は、帰宅してから施錠装置21を施錠するまでにかかる望ましい時間が設定されている。例えば、30秒~4分であり、本実施形態では3分とする。帰宅してから所定の時間T1が経過していない場合、すなわち、帰宅から施錠までにかかった時間ΔTaが所定の時間T1以下の場合(時間ΔTa≦T1の場合)には、ステップS24へ進む。帰宅してから所定の時間T1が経過している場合、すなわち、帰宅から施錠までにかかった時間ΔTaが所定の時間T1を超えている場合(時間ΔTa>T1の場合)には、ステップS25へ進む。
ステップS24では、判定結果フラグに「OK」を設定する。判定結果フラグを設定した後は、施錠判定処理を終了し、図2のフローチャートに戻る。
ステップS25では、判定結果フラグに「NG」を設定する。ここで、図8の帰宅情報テーブルでは、判定結果フラグがNGの場合、時間ΔTaの欄にドットハッチが付けられている(この点については後述する時間ΔTb~ΔTeも同様)。例えば、3月7日の時間ΔTaの欄にドットハッチが付けられている。判定結果フラグを設定した後は、施錠判定処理を終了し、図2のフローチャートに戻る。
先のステップS21において見守り対象者が施錠していないと判定された場合、ステップS26へ進み、帰宅してから所定の時間T1が経過したか否かを判定する。ここで、所定の時間T1は、ステップS23における所定の時間T1と同じであり、帰宅してから施錠装置21を施錠するまでにかかる望ましい時間が設定されている(本実施形態では3分)。
ステップS26において帰宅してから所定の時間T1が経過していない場合、すなわち、帰宅から現時点までの時間が所定の時間T1以下の場合には、施錠判定処理を終了し、図2のフローチャートに戻る。
ステップS26において帰宅してから所定の時間T1が経過している場合、すなわち、帰宅から現時点までの時間が所定の時間T1を超えている場合には、ステップS27へ進み、施錠を促す通知処理を実行する(第1報知手段に相当)。具体的には、スピーカ44に対して通知要求を送信し、通知要求を受信したスピーカ44は、「施錠してください」と音声を出力する。スピーカ44により音声出力後、ステップS25へ進む。この場合、帰宅してから所定の時間T1内に施錠されていないため、ステップS25において判定結果フラグに「NG」が設定された後、施錠判定処理を終了し、図2のフローチャートに戻る。
施錠判定処理を終了し、図2のフローチャートに戻ると、ステップS14に進み、手洗い判定処理を実行する。手洗い判定処理では、図4に示すように、まず、ステップS31で、見守り対象者が手洗いをしたか否かを判定する。ここでは、蛇口センサ26から15秒間継続して手検出信号が入力されたか否かに基づいて、帰宅した見守り対象者により手洗いがされたか否かを判定する。手検出信号が15秒間継続して入力された場合、見守り対象者が手洗いをしたとしてステップS32へ進む。手検出信号が15秒間継続して入力されていない場合、見守り対象者が手洗いをしていないとしてステップS36へ進む。
ステップS32では、手洗いをした手洗い時刻を記憶部41へ格納する。具体的には、帰宅情報テーブルにおける帰宅後行動の手洗いの項目に、手洗い時刻を格納する(図8参照)。また、本ステップでは、さらに、手洗い時刻から帰宅時刻(ステップS12で記憶部41に記憶した帰宅時刻)を差し引きすることにより、見守り対象者の帰宅から手洗いまでにかかった時間ΔTbを算出する。そして、その算出した時間ΔTbを帰宅情報テーブルの時間ΔTbの欄に記憶する。なお、ステップS32において手洗い時刻がすでに格納されている場合には、そのままの状態とすればよい。この場合、後述のステップS34,S35においても判定結果フラグがすでに設定されているため、判定結果フラグもそのままの状態とすればよい。
続いてステップS33では、帰宅してから所定の時間T2が経過したか否かを判定する。ここで、所定の時間T2は、帰宅してから手洗いをするまでにかかる望ましい時間が設定されている。例えば、1~6分であり、本実施形態では5分とする。帰宅してから所定の時間T2が経過していない場合、すなわち、帰宅から手洗いまでにかかった時間ΔTbが所定の時間T2以下の場合(時間ΔTb≦T2の場合)には、ステップS34へ進む。帰宅してから所定の時間T2が経過している場合、すなわち、帰宅から手洗いまでにかかった時間ΔTbが所定の時間T2を超えている場合(時間ΔTb>T2の場合)には、ステップS35へ進む。
ステップS34では、判定結果フラグに「OK」を設定する。判定結果フラグを設定した後は、手洗い判定処理を終了し、図2のフローチャートに戻る。
ステップS35では、判定結果フラグに「NG」を設定する。判定結果フラグを設定した後は、手洗い判定処理を終了し、図2のフローチャートに戻る。
先のステップS31において手洗いしていないと判定された場合、ステップS36へ進み、帰宅してから所定の時間T2が経過したか否かを判定する。ここで、所定の時間T2は、ステップS33における所定の時間T2と同じであり、帰宅してから手洗いをするまでにかかる望ましい時間が設定されている(本実施形態では5分)。
ステップS36において帰宅してから所定の時間T2が経過していない場合、すなわち、帰宅から現時点までの時間が所定の時間T2以下の場合には、手洗い判定処理を終了し、図2のフローチャートに戻る。
ステップS36において帰宅してから所定の時間T2が経過している場合、すなわち、帰宅から現時点までの時間が所定の時間T2を超えている場合には、ステップS37へ進み、手洗いを促す通知処理を実行する(第1報知手段に相当)。具体的には、スピーカ44に対して通知要求を送信し、通知要求を受信したスピーカ44は、「手洗いをしてください」と音声を出力する。スピーカ44により音声出力後、ステップS35へ進む。この場合、帰宅してから所定の時間T2内に手洗いされていないため、ステップS35において判定結果フラグに「NG」が設定された後、手洗い判定処理を終了し、図2のフローチャートに戻る。
手洗い判定処理を終了し、図2のフローチャートに戻ると、ステップS15に進み、うがい判定処理を実行する。うがい判定処理では、図5に示すように、まず、ステップS41で、見守り対象者がうがいをしたか否かを判定する。ここでは、コップ重量センサ29によりコップ28の重量未満の重量が入力されたか否かに基づいて、帰宅した見守り対象者によりうがいがされたか否かを判定する。コップ重量センサ29によりコップ28の重量未満の重量が入力された場合、見守り対象者がうがいをしたとしてステップS42へ進む。コップ重量センサ29によりコップ28の重量未満の重量が入力されていない場合、見守り対象者がうがいをしていないとしてステップS46へ進む。
ステップS42では、うがいをしたうがい時刻を記憶部41へ格納する。具体的には、帰宅情報テーブルにおける帰宅後行動のうがいの項目に、うがい時刻を格納する(図8参照)。また、本ステップでは、さらに、うがい時刻から帰宅時刻(ステップS12で記憶部41に記憶した帰宅時刻)を差し引きすることにより、見守り対象者の帰宅からうがいまでにかかった時間ΔTcを算出する。そして、その算出した時間ΔTcを帰宅情報テーブルの時間ΔTcの欄に記憶する。なお、ステップS42においてうがい時刻がすでに格納されている場合には、そのままの状態とすればよい。この場合、後述のステップS44,S45においても判定結果フラグがすでに設定されているため、判定結果フラグもそのままの状態とすればよい。
続いてステップS43では、帰宅してから所定の時間T3が経過したか否かを判定する。ここで、所定の時間T3は、帰宅してからうがいをするまでにかかる望ましい時間が設定されている。例えば、1~6分であり、本実施形態では5分とする。帰宅してから所定の時間T3が経過していない場合、すなわち、帰宅からうがいまでにかかった時間ΔTcが所定の時間T3以下の場合(時間ΔTc≦T3の場合)には、ステップS44へ進む。帰宅してから所定の時間T3が経過している場合、すなわち、帰宅からうがいまでにかかった時間ΔTcが所定の時間T3を超えている場合(時間ΔTc>T3の場合)には、ステップS45へ進む。
ステップS44では、判定結果フラグに「OK」を設定する。判定結果フラグを設定した後は、うがい判定処理を終了し、図2のフローチャートに戻る。
ステップS45では、判定結果フラグに「NG」を設定する。判定結果フラグを設定した後は、うがい判定処理を終了し、図2のフローチャートに戻る。
先のステップS41においてうがいをしていないと判定された場合、ステップS46へ進み、帰宅してから所定の時間T3が経過したか否かを判定する。ここで、所定の時間T3は、ステップS43における所定の時間T3と同じであり、帰宅してからうがいをするまでにかかる望ましい時間が設定されている(本実施形態では5分)。
ステップS46において帰宅してから所定の時間T3が経過していない場合、すなわち、帰宅から現時点までの時間が所定の時間T3以下の場合には、うがい判定処理を終了し、図2のフローチャートに戻る。
ステップS46において帰宅してから所定の時間T3が経過している場合、すなわち、帰宅から現時点までの時間が所定の時間T3を超えている場合には、ステップS47へ進み、うがいを促す通知処理を実行する(第1報知手段に相当)。具体的には、スピーカ44に対して通知要求を送信し、通知要求を受信したスピーカ44は、「うがいをしてください」と音声を出力する。スピーカ44により音声出力後、ステップS45へ進む。この場合、帰宅してから所定の時間T3内にうがいされていないため、ステップS45において判定結果フラグに「NG」が設定された後、うがい判定処理を終了し、図2のフローチャートに戻る。
うがい判定処理を終了し、図2のフローチャートに戻ると、ステップS16に進み、宿題判定処理を実行する。宿題判定処理では、図6に示すように、まず、ステップS51で、見守り対象者が宿題に取りかかったか否かを判定する。ここでは、ライトセンサ34によりオン検出信号が入力されたか否かに基づいて、帰宅した見守り対象者が宿題に取りかかったか否かが判定されている。ライトセンサ34によりオン検出信号が入力された場合、見守り対象者が宿題に取りかかったとしてステップS52へ進む。ライトセンサ34によりオン検出信号が入力されていない場合、見守り対象者が宿題に取りかかっていないとしてステップS56へ進む。
ステップS52では、宿題に取りかかった宿題時刻を記憶部41へ格納する。具体的には、帰宅情報テーブルにおける帰宅後行動の宿題の取りかかりの項目に、宿題時刻を格納する(図8参照)。また、本ステップでは、さらに、宿題時刻から帰宅時刻(ステップS12で記憶部41に記憶した帰宅時刻)を差し引きすることにより、見守り対象者の帰宅から宿題に取りかかるまでにかかった時間ΔTdを算出する。そして、その算出した時間ΔTdを帰宅情報テーブルの時間ΔTdの欄に記憶する。なお、ステップS52において宿題時刻がすでに格納されている場合には、そのままの状態とすればよい。この場合、後述のステップS54,S55においても判定結果フラグがすでに設定されているため、判定結果フラグもそのままの状態とすればよい。
続いてステップS53では、帰宅してから所定の時間T4が経過したか否かを判定する。ここで、所定の時間T4は、帰宅してから宿題に取りかかるまでにかかる望ましい時間が設定されている。例えば、15~45分であり、本実施形態では30分とする。帰宅してから所定の時間T4が経過していない場合、すなわち、帰宅から宿題の取りかかりまでにかかった時間ΔTdが所定の時間T4以下の場合(時間ΔTd≦T4の場合)には、ステップS54へ進む。帰宅してから所定の時間T4が経過している場合、すなわち、帰宅から宿題の取りかかりまでにかかった時間ΔTdが所定の時間T4を超えている場合(時間ΔTd>T4の場合)には、ステップS55へ進む。
ステップS54では、判定結果フラグに「OK」を設定する。判定結果フラグを設定した後は、宿題判定処理を終了し、図2のフローチャートに戻る。
ステップS55では、判定結果フラグに「NG」を設定する。判定結果フラグを設定した後は、宿題判定処理を終了し、図2のフローチャートに戻る。
先のステップS51において宿題に取りかかっていないと判定された場合、ステップS56へ進み、帰宅してから所定の時間T4が経過したか否かを判定する。ここで、所定の時間T4は、ステップS53における所定の時間T4と同じであり、帰宅してから宿題に取りかかるまでにかかる望ましい時間が設定されている(本実施形態では30分)。
ステップS56において帰宅してから所定の時間T4が経過していない場合、すなわち、帰宅から現時点までの時間が所定の時間T4以下の場合には、宿題判定処理を終了し、図2のフローチャートに戻る。
ステップS56において帰宅してから所定の時間T4が経過している場合、すなわち、帰宅から現時点までの時間が所定の時間T4を超えている場合には、ステップS57へ進み、宿題を促す通知処理を実行する(第1報知手段に相当)。具体的には、スピーカ44に対して通知要求を送信し、通知要求を受信したスピーカ44は、「宿題をしてください」と音声を出力する。スピーカ44により音声出力後、ステップS55へ進む。この場合、帰宅してから所定の時間T4内に宿題に取りかかっていないため、ステップS55において判定結果フラグに「NG」が設定された後、宿題判定処理を終了し、図2のフローチャートに戻る。
宿題判定処理を終了し、図2のフローチャートに戻ると、ステップS17に進み、準備判定処理を実行する。準備判定処理では、図7に示すように、まず、ステップS61で、見守り対象者が明日の準備を行ったか否かを判定する。ここでは、ランドセル重量センサ36によりランドセル35の重量以上の重量が入力されたか否かに基づいて、帰宅した見守り対象者が明日の準備を行ったか否かを判定する。ランドセル重量センサ36によりランドセル35の重量以上の重量が入力された場合、見守り対象者が明日の準備をしたとしてステップS62へ進む。ランドセル重量センサ36によりランドセル35の重量以上の重量が入力されていない場合、見守り対象者が明日の準備を行っていないとしてステップS66へ進む。
ステップS62では、準備を行った準備終了時刻を記憶部41へ格納する。具体的には、帰宅情報テーブルにおける帰宅後行動の明日の準備の項目に、準備終了時刻を格納する(図8参照)。また、本ステップでは、さらに、準備終了時刻から帰宅時刻(ステップS12で記憶部41に記憶した帰宅時刻)を差し引きすることにより、見守り対象者の帰宅から明日の準備が終了するまでにかかった時間ΔTeを算出する。そして、その算出した時間ΔTeを帰宅情報テーブルの時間ΔTeの欄に記憶する。なお、ステップS62において準備終了時刻がすでに格納されている場合には、そのままの状態とすればよい。この場合、後述のステップS64,S65においても判定結果フラグがすでに設定されているため、判定結果フラグもそのままの状態とすればよい。
続いてステップS63では、帰宅してから所定の時間T5が経過したか否かを判定する。ここで、所定の時間T5は、帰宅してから明日の準備を終えるまでにかかる望ましい時間が設定されている。例えば、30~120分であり、本実施形態では90分とする。帰宅してから所定の時間T5が経過していない場合、すなわち、帰宅から明日の準備を終えるまでにかかった時間ΔTeが所定の時間T5以下の場合(時間ΔTe≦T5の場合)には、ステップS64へ進む。帰宅してから所定の時間T5が経過している場合、すなわち、帰宅から明日の準備を終えるまでにかかった時間ΔTeが所定の時間T5を超えている場合(時間ΔTe>T5の場合)には、ステップS65へ進む。
ステップS64では、判定結果フラグに「OK」を設定する。判定結果フラグを設定した後は、準備判定処理を終了し、図2のフローチャートに戻る。
ステップS65では、判定結果フラグに「NG」を設定する。判定結果フラグを設定した後は、準備判定処理を終了し、図2のフローチャートに戻る。
先のステップS61において明日の準備を行っていないと判定された場合、ステップS66へ進み、帰宅してから所定の時間T5が経過したか否かを判定する。ここで、所定の時間T5は、ステップS63における所定の時間T5と同じであり、帰宅してから明日の準備を終えるまでにかかる望ましい時間が設定されている(本実施形態では90分)。
ステップS66において帰宅してから所定の時間T5が経過していない場合、すなわち、帰宅から現時点までの時間が所定の時間T5以下の場合には、準備判定処理を終了し、図2のフローチャートに戻る。
ステップS66において帰宅してから所定の時間T5が経過している場合、すなわち、帰宅から現時点までの時間が所定の時間T5を超えている場合には、ステップS67へ進み、明日の準備を促す通知処理を実行する(第1報知手段に相当)。具体的には、スピーカ44に対して通知要求を送信し、通知要求を受信したスピーカ44は、「明日の準備をしてください」と音声を出力する。スピーカ44により音声出力後、ステップS65へ進む。この場合、帰宅してから所定の時間T5内に明日の準備を終えていないため、ステップS65において判定結果フラグに「NG」が設定された後、準備判定処理を終了し、図2のフローチャートに戻る。
準備判定処理を終了し、図2のフローチャートに戻ると、ステップS18に進む。ステップS18では、見守り対象者が帰宅してから所定の時間T6が経過したか否かを判定する。ここで、所定の時間T6は、見守り対象者が帰宅してから(1)~(5)の各帰宅後行動を終えるのに十分な時間が設定されている。所定の時間T6は、各帰宅後行動の所定の時間T1~T5のいずれよりも長い時間に設定され、本実施形態では120分に設定されている。帰宅してから所定の時間T6が経過していない場合、ステップS13へ戻り、ステップS13~18の各処理を繰り返す。帰宅してから所定の時間T6が経過している場合、ステップS19へ進む。
ステップS19では、(1)~(5)の各帰宅後行動の判定結果を保護者(母)に通知する(第2報知手段に相当)。すなわち、本ステップでは、見守り対象者が各帰宅後行動を帰宅してから所定の時間以内に行ったか否かの結果を保護者に対して通知する。この通知は、各帰宅後行動ごとに設定された判定結果フラグ(「OK」又は「NG」)に基づいて行う。また、この通知は、保護者の携帯端末46に判定結果を送信することにより行う。なお、この場合、保護者が見守り対象者を見守る者に相当する。
携帯端末46により各帰宅後行動の判定結果が受信されると、携帯端末46(詳しくはそのディスプレイ)にはその判定結果が表示される。この場合、携帯端末46では、例えば、図9に示すように、各帰宅後行動の判定結果が◎×の評価で表示される。すなわち、帰宅後行動が所定時間内に行われた場合には◎の評価で、所定時間内に行われなかった場合には×の評価で表示される。また、帰宅後行動が所定時間内に行われなかった場合には、帰宅してから帰宅後行動が行われるまでに要した時間が併せて携帯端末46に表示される。通知処理後は本処理を終了する。
以上、詳述した本実施形態の構成によれば、以下の優れた効果が得られる。
・本実施形態によれば、見守り対象者が帰宅してから所定時間以内に帰宅後行動を行ったか否かを判定することができる。これにより、見守り対象者が帰宅後にすべき行動を速やかに行ったか否かを把握することができ、見守り対象者の帰宅後行動のしつけ等についてサポートを行うことができる。
・本実施形態によれば、帰宅後行動が所定時間以内に行われていないことが報知されることにより、見守り対象者に対してその帰宅後行動を促すことができる。
・本実施形態では、帰宅後行動として、複数の帰宅後行動が定められており、それぞれの帰宅後行動ごとに所定時間が定められている。帰宅後に行うべき行動としては、帰宅直後に行うべき行動(例えば、うがい、手洗い等)と、帰宅直後でなくてもよいが行うべき行動(明日の外出準備等)とがある。したがって、帰宅後行動ごとにその期間(時間)を定めることにより、帰宅直後に行うべき行動はその帰宅直後のタイミングで行われたか否か、帰宅直後でなくてもよいが行うべき行動は帰宅直後ではない所定のタイミングで行われたか否か、という判定が可能となる。すなわち、帰宅後行動ごとの個別のタイミングに基づいて、複数の帰宅後行動が行われたか否かを判定することができる。
・本実施形態では、帰宅後行動として、うがい及び手洗いを検出(判定)している。感染予防のために、帰宅後にうがい及び手洗いをすることは重要である。そのため、見守り対象者が帰宅してうがい手洗いを行ったか否かを検出することにより、保護者が見守り対象者によるうがい手洗いの実施状況を確認できる。見守り対象者がうがい手洗いを帰宅してから所定時間内に実施していない場合には、所定時間内にうがい手洗いを行うようユーザは見守り対象者の帰宅後行動を指導し、見守り対象者の帰宅後行動を改善に導くことができる。
・本実施形態では、帰宅後行動として、宿題の取りかかりと明日の準備を行ったかを検出(判定)している。共働き家庭の子供などは、帰宅後に宿題を行ったか否か、明日の準備を行ったか否かを確認することが難しい。本実施形態によれば、見守り対象者が帰宅して宿題に取りかかったか否か、明日の準備を行ったか否かを検出することにより、保護者が見守り対象者の生活態度を確認できる。見守り対象者が宿題と明日の準備とを帰宅してから所定時間内に実施していない場合には、所定時間内に宿題と明日の準備とを行うようユーザは見守り対象者の帰宅後行動を指導し、見守り対象者の帰宅後行動を改善に導くことができる。
・本実施形態によれば、帰宅後行動の実施状況の判定結果が保護者に報知される。これにより、保護者は、判定結果に基づいて見守り対象者の帰宅後行動の改善を検討することができる。
本発明は上記実施形態に限らず、例えば次のように実施されてもよい。
(1)上記実施形態では、見守り対象者は保護者と同居する子とされていたが、見守り対象者は同居状態や子に制限されない。例えば、見守り対象者が高齢になった親で、保護者がその子であってもよい。この場合、見守り対象者(親)と保護者(子)とが同居しておらず、それぞれ別の住宅で暮らしていてもよい。また、上記実施形態において、父を見守り対象者としてさらに追加してもよい。
(2)上記実施形態では、帰宅後行動として(1)~(5)が定められていたが、帰宅後行動としてはこれに制限されず、また検出方法も上記実施形態に制限されない。例えば、帰宅後行動として、制服や上着をハンガーにかけることや、洗濯をすること等を定めてもよい。
(3)帰宅後行動の検出方法及び判定方法は、上記実施形態に制限されず、その行動が検出及び判定できうる方法であればよい。例えば、上記実施形態では手洗いの検出を蛇口センサ26により検出したが、液体ハンドソープの重量を検出できる構成とし、重量変化により手洗いを検出(判定)してもよい。
(4)上記実施形態では、電子キー45を用いて見守り対象者の帰宅を判定したが、玄関ドア16付近にカメラを設け、帰宅してきた人の顔をカメラで撮影し、その顔画像に対して顔認証を行うことにより見守り対象者の帰宅を判定してもよい。
(5)上記実施形態では、各帰宅後行動の判定結果が保護者の携帯端末46に送信されているが、例えば、住宅10にディスプレイが設けられており、当該ディスプレイに結果が表示される構成でもよい。また、この場合、見守り対象者に対する帰宅後行動の促し通知を、スピーカ44による通知なしで、又はスピーカ44による通知と併せて、ディスプレイにおける表示による通知としてもよい。