JP7220610B2 - 露光装置の検査方法 - Google Patents

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本発明は、複数の空間光変調素子を用いて露光を行う露光装置の露光ヘッドにおける各空間光変調素子の配置角度誤差を検査する露光装置の検査方法に関する。
近年、デジタルマイクロミラーデバイス(Digital Micromirror Device、DMD)を始めとする空間光変調素子(Spatial Light Modulator:SLM)は、解像度が高く、微細なパターンの形成が可能であるため、画像形成素子として普及してきており、その一例として、空間光変調素子を露光エンジンに搭載した露光装置がフォトリソグラフィーの分野で既に実用化されている。この種の露光装置は、半導体素子、液晶ディスプレイパネル、プラズマディスプレイパネル等の回路パターンをフォトマスクを用いることなくフォトレジストに直接露光して形成することができるため、マスクレス露光装置と呼ばれる。また、フォトマスクの製造工程において、パターンの焼き付けを露光装置で行うことも行われている。
この種の露光装置は、図11(a)に示す如く、露光エンジンを内蔵した露光ヘッド(DMDタイプであれば、光源、DMD及び光学系で構成される)10と、露光ヘッド10からの出力が投射されるステージ11とを備える。ステージ11は、互いに直交するx方向とy方向とに可動なxyテーブルであり、ステージ11上に、表面にフォトレジスト層が積層された被露光材としての基板12が載置される。
基板12は、ステージ11が駆動して、y方向の主走査(スキャン)と、x方向の副走査(ステップ)とを繰り返すことにより、全面が露光され、所定のパターンが形成される。露光ヘッド10には、空間光変調素子を一つ備えるシングルヘッドタイプがあるほか、処理の高速化及びこれに伴う時間短縮を目的として、空間光変調素子を複数並べたマルチヘッドタイプがある。
複数の空間光変調素子の配置態様は、たとえば特許文献1に記載のとおり、各空間光変調素子をy方向と直交するx方向に対して平行に配置する態様(各空間光変調素子の画素列方向をy方向と直交するx方向に一致させて配置する態様)と、たとえば特許文献2に記載のとおり、各空間光変調素子をy方向と直交するx方向に対して所定角度で傾斜させて配置する態様(各空間光変調素子の画素列方向をy方向と直交するx方向に対して所定角度で傾斜させて配置する態様)とがある。前者であれば、図11に示す如く、露光は、y方向に延びる各ストライプ領域において、平行に行われる。後者であれば、図12に示す如く、露光は、y方向に延びる各ストライプ領域において、斜めに行われる。なお、空間光変調素子を斜めに配置する理由は、x方向に関する解像度を向上させるためである。
いずれの配置態様においても、図11(b)、図12(b)及び図13(a)に示す如く、露光に際し、隣り合うストライプ領域の側縁部をオーバーラップさせ、かつ、図13(b)及び(d)に示す如く、このオーバーラップ部において、側縁に向かうほど照度が減少する照度の線形変化(照度調整)が用いられる(たとえば特許文献3)。これにより、同図(c)及び(e)に示す如く、積算照度(積算露光量)は、全体的に均一になり、均一な露光が行われる。なお、オーバーラップの概念を視覚的に理解しやすくするため、図11及び図12において、オーバーラップ量は意図的に大きくして記載している。
特開2007-3934号公報 特開2006-30966号公報 特開2010-16404号公報
しかしながら、マルチヘッドタイプにおいて、露光ヘッドの組立精度等の問題により、図14(a)に示す如く、空間光変調素子の配置角度に誤差がある場合(図14では、右側に配置角度誤差がある)、同図(b)及び(d)に示す如く、オーバーラップ部にずれが生じるため、同図(c)及び(e)に示す如く、積算照度(積算露光量)は、オーバーラップ部で不均一が生じ、この結果、露光像に線幅変動やムラが生じ得る。したがって、高精度な露光像を得るためには、露光装置において空間光変調素子の配置角度誤差がないことを確認することが重要となる。
そこで、本発明は、かかる事情に鑑みてなされたもので、複数の空間光変調素子を用いて露光を行う露光装置の露光ヘッドにおける各空間光変調素子の配置角度誤差を比較的簡単な方法で精度良く検査することができる露光装置の検査方法を提供することを課題とする。
本発明に係る露光装置の検査方法は、
複数の空間光変調素子を備える露光ヘッド及びステージの相対位置を変化させて主走査及び副走査を行うことで複数の空間光変調素子を用いて露光を行う露光装置の検査方法であって、
ステージに検査用の被露光体を配置する配置工程と、
互いに平行関係にある対向辺をそれぞれ有する一対の検査用パターンのいずれか一方を、複数の空間光変調素子のうちの一の空間光変調素子を用いて被露光体に露光するとともに、一対の検査用パターンのいずれか他方を、別の空間光変調素子を用いて被露光体に露光することを含む露光工程と、
露光された一対の検査用パターンを可視化する可視化工程と、
一対の検査用パターンの一対の対向辺の平行度を確認することを含む確認工程とを備える
ものである。
かかる構成によれば、確認工程において一対の検査用パターンの一対の対向辺が平行を示している場合は、一の空間光変調素子と別の空間光変調素子との間に相対的な配置角度誤差はないと判断し、他方、一対の対向辺が平行を示していない場合は、一の空間光変調素子と別の空間光変調素子との間に相対的な配置角度誤差があると判断する。そして、配置角度誤差があるということであれば、その空間光変調素子の配置角度(取付角度)を調整する作業を行うか、この調整作業が困難ということであれば、露光ヘッドを交換し、あるいは、配置角度誤差をソフト的に補正する補正処理を加えて露光を行う。
ここで、本発明に係る露光装置の検査方法の一態様として、
露光工程は、一対の対向辺間の少なくとも一部に隙間が形成されるように一対の対向辺を近接させて一対の検査用パターンを露光することを含む
との構成を採用することができる。
かかる構成によれば、一対の対向辺が平行を示している場合は、一対の対向辺間の隙間は矩形状を呈し、他方、一対の対向辺が平行を示していない場合は、一対の対向辺間の隙間は三角形状又は台形状を呈する。矩形状と三角形状は視覚的に十分に識別可能であるため、一対の対向辺が平行を示しているか否か、すなわち、一の空間光変調素子と別の空間光変調素子との間に相対的な配置角度誤差がないか否かを簡単に判断することができる。
また、本発明に係る露光装置の検査方法の他態様として、
露光工程は、一対の対向辺の近接度合を異ならせて複数の一対の検査用パターンを露光することを含む
との構成を採用することができる。
かかる構成によれば、一対の対向辺の隙間が異なる複数の一対の検査用パターン(一対の対向辺部がオーバーラップして隙間がないものも含み得る)が得られ、この中から、確認しやすいものを選んで確認工程を行えばよい。
また、本発明に係る露光装置の検査方法の別の態様として、
露光工程は、一対の対向辺間の隙間の一端側及び他端側の少なくとも一方に一対のスケールパターンを露光することを含み、
確認工程は、スケールパターンを用いて読み取った一対の対向辺間の隙間の数値情報に基づき、一対の対向辺間の角度を求めることを含む
との構成を採用することができる。
かかる構成によれば、スケールパターンを用いて一対の対向辺間の隙間を定量的に把握することで、空間光変調素子の配置角度誤差を定量的に確認することが可能となる。
また、本発明に係る露光装置の検査方法のさらに別の態様として、
一の空間光変調素子と別の空間光変調素子は、互いに隣り合う領域に露光を行う関係にある二つの空間光変調素子である
との構成を採用することができる。
また、本発明に係る露光装置の検査方法のさらに別の態様として、
空間光変調素子は、光源から照射された光を反射して出力するデジタルマイクロミラーデバイス(DMD)であり、
一対の検査用パターンは、DMDの面露光によるものである
との構成を採用することができる。
以上の如く、本発明に係る露光装置の検査方法によれば、複数の空間光変調素子を用いて露光を行う露光装置の露光ヘッドにおける各空間光変調素子の配置角度誤差を比較的簡単な方法で精度良く検査することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る空間光変調素子の配置角度誤差を検査する検査方法の露光工程の説明図である。 図2は、図1の続きの説明図である。 図3は、図2の続きの説明図である。 図4は、同検査方法の確認工程の説明図であって、空間光変調素子の配置角度誤差がない場合の説明図である。 図5は、同検査方法の確認工程の説明図であって、空間光変調素子の配置角度誤差がある場合の説明図である。 図6(a)は、同検査方法の追加的な露光工程の説明図であり、図6(b)は、その確認工程の説明図であって、空間光変調素子の配置角度誤差がある場合の説明図である。 図7は、他実施形態に係る検査方法の露光工程の説明図である。 図8は、同検査方法の確認工程の説明図であって、空間光変調素子の配置角度誤差がある場合の説明図である。 図9(a)は、同検査方法の追加的な露光工程の説明図であり、図9(b)は、その確認工程の説明図であって、空間光変調素子の配置角度誤差がある場合の説明図である。 図10は、別の実施形態に係る検査方法の露光工程の説明図である。 図11は、従来の露光装置の説明図である。 図12は、別の従来の露光装置の説明図である。 図13は、従来のオーバーラップに係る露光処理の説明図であって、空間光変調素子の配置角度誤差がない場合の説明図である。 図14は、同従来のオーバーラップに係る露光処理の説明図であって、空間光変調素子の配置角度誤差がある場合の説明図である。
以下、本発明に係る露光装置の検査方法及び露光装置の一実施形態について、図面を参酌して説明する。なお、本実施形態に係る露光装置の基本構成は、従来の露光装置(図11及び図12参照)と同様なので、その説明は割愛する。また、図面において、説明の理解を視覚的に容易にするために、配置角度誤差は、実際の値よりも大きな角度で記載している。
本実施形態に係る露光装置の検査方法は、複数のDMDを備える露光ヘッド10及びステージ11の相対位置を変化させて主走査及び副走査を行うことで複数のDMDを用いて露光を行う露光装置の検査方法であって、
ステージ11に検査用の被露光材12を配置する配置工程と、
互いに平行関係にある対向辺をそれぞれ有する一対の検査用パターンのいずれか一方を、複数のDMDのうちの一のDMDを用いて被露光材12に露光するとともに、一対の検査用パターンのいずれか他方を、別のDMDを用いて被露光体12に露光することを含む露光工程と、
被露光材12を現像して一対の検査用パターンを可視化する可視化工程と、
一対の検査用パターンの一対の対向辺の平行度を確認することを含む確認工程とを備える。
露光ヘッド10は、それぞれDMDを内蔵する1から7までの番号が付された露光ヘッドからなるマルチヘッドタイプであり、一列目に番号1,3,5,7の露光ヘッドが間隔をあけて配置され、二列目に番号2,4,6の露光ヘッドが一列目の露光ヘッド間を埋めるように配置される。これにより、番号1と番号2、番号2と番号3、番号3と番号4、番号4と番号5、番号5と番号6、番号6と番号7の各ストライプ領域が隣り合う。検査対象は、隣り合うストライプ領域に露光を行う関係にある二つのDMDである。本例では、番号1と番号2のDMDを用いて説明する。番号2のDMDを「一方のDMD2」といい、これに関する要素の符号に「-(ハイフン)2」を付し、他方、番号1のDMDを「他方のDMD1」といい、これに関する要素の符号に「-(ハイフン)1」を付する。
露光工程においては、まず、図1(a)に示す如く、適当な主走査ラインの適当な位置で一方のDMD2を用いて所定の検査用パターンを面露光(ショット露光)する(一方の第1露光20-2)。次に、図1(b)に示す如く、他方のDMD1の露光位置がx方向において一方の第1露光20-2の領域の隣となるまで、ステージ11を+y方向に移動させ、その位置でステージ11の動作を停止させて、当該位置で他方のDMD1を用いて所定の検査用パターンを面露光(ショット露光)する(他方の第1露光20-1)。これら一方の第1露光20-2及び他方の第1露光20-1により、「一対の第1検査用パターン」が露光される。
次に、図2(a)に示す如く、一方の第1露光20-2の領域と適当な間隔をあけて、ステージ11を+y方向に移動させ、その位置でステージ11の動作を停止させて、あるいは、他方の第1露光20-1を行う位置で、すでに一方の第1露光20-2の領域と適当な間隔があいているなら、ステージ11を移動させることなく、当該位置で一方のDMD2を用いて所定の検査用パターンを面露光(ショット露光)する(一方の第2露光21-2)。次に、図2(b)に示す如く、他方のDMD1の露光位置がx方向において一方の第2露光21-2の領域の隣となるまで、ステージ11を+y方向に移動させ、その位置でステージ11の動作を停止させて、当該位置で他方のDMD1を用いて所定の検査用パターンを面露光(ショット露光)する(他方の第2露光21-1)。これら一方の第2露光21-2及び他方の第2露光21-1により、「一対の第2検査用パターン」が露光される。
そして、同様にして、図3(a)に示す如く、「一対の第3検査用パターン」を面露光(ショット露光)し(一方の第3露光22-2、他方の第3露光22-1)、さらに、図3(b)に示す如く、「一対の第4検査用パターン」を面露光(ショット露光)する(一方の第4露光23-2、他方の第4露光23-1)。なお、本例は、一対の検査用パターンを4回露光したが、露光回数は特に限定されず、3回以下のいずれか又は5回以上のいずれかであってもよい。
図4は、可視化工程において、基板12を現像して露光像を可視化したものである。図4に示す如く、基板12上には、第1露光20-2,20-1により、第1検査用パターン30-2及び30-1からなる一対の第1検査用パターンが形成され、第2露光21-2,21-1により、第2検査用パターン31-2及び31-1からなる一対の第2検査用パターンが形成され、第3露光22-2,22-1により、第3検査用パターン32-2及び32-1からなる一対の第3検査用パターンが形成され、第4露光23-2,23-1により、第4検査用パターン33-2及び33-1からなる一対の第4検査用パターンが形成される。また、一対の第1検査用パターンないし一対の第4検査用パターンは、y方向に間隔をあけてy方向に並んで形成される。
また、一対の第1検査用パターン30-2,30-1は、各DMDの全画素をONにして露光したフル画素のパターンであり、対向辺部がオーバーラップしており、一体化している。一対の第2検査用パターン31-2,31-1は、各DMDの対向辺側の数ラインの画素をOFFにしてそれ以外の画素はONにして露光した、第1検査用パターン30よりx方向の幅が小さいパターンであるが、まだ対向辺部がオーバーラップしており、一体化している。一対の第3検査用パターン32-2,32-1は、さらに数ラインの画素をOFFにして露光した、第2検査用パターン31よりx方向の幅が小さいパターンであり、オーパーラップが解消されて、隙間が形成されるように一対の対向辺32a,32aが近接している。一対の第4検査用パターン33-2,33-1は、さらに数ラインの画素をOFFにして露光した、第3検査用パターン32よりx方向の幅が小さいパターンであり、一対の第3検査用パターン32-2,32-1よりも隙間が広がっている。このように、第1露光20ないし第4露光23により、被露光材12には、一対の対向辺の近接度合が異なる複数の一対の検査用パターンが形成される。なお、これらの露光においては、検査用パターンの対向辺の像を鮮明にするために、背景技術欄で説明した照度の線形変化は行わない。
ここで、一対の第3検査用パターン32-2,32-1の一対の対向辺32a,32a間の隙間及び一対の第4検査用パターン33-2,33-1の一対の対向辺33a,33a間の隙間は、矩形状を呈している。このため、一対の対向辺32a,32a及び一対の対向辺33a,33aは平行、すなわち、一方のDMD2と他方のDMD1との間に相対的な配置角度誤差はないと判断し得る。このような検査を、隣り合うストライプ領域に露光を行う関係にある二つのDMDのすべての組み合わせ、すなわち、番号1と番号2、番号2と番号3、番号3と番号4、番号4と番号5、番号5と番号6、番号6と番号7、そして、番号7と番号1のDMDについて行い、いずれも相対的な配置角度誤差がないということであれば、その露光装置において、DMDの配置角度は問題ないということになる。
しかし、一部のDMDに配置角度誤差があると、図5に示す如く、一対の第3検査用パターン32-2,32-1の一対の対向辺32a,32a及び一対の第4検査用パターン33-2,33-1の一対の対向辺33a,33aは、角度が付き、これにより、一対の対向辺32a,32a間の隙間及び一対の対向辺33a,33a間の隙間は、三角形状又は台形状を呈することとなる。したがって、本実施形態に係る検査方法によれば、視覚的な確認により、DMDの配置角度誤差を簡単に発見することができる。
図6(a)に示す如く、各一対の検査用パターンの一対の対向辺の両端近傍にいずれかのDMD又は他のDMDを用いて所定のスケールパターンを面露光(ショット露光)し(露光24)、図6(b)に示す如く、各スケールパターン34を用いて、たとえば一対の第3検査用パターン32-2,32-1の一対の対向辺32a,32a間の隙間の一端側の隙間量G1と他端側の隙間量G2を読み取ることにより、一対の対向辺32a,32a間の角度を求め、DMDの配置角度誤差を定量的に確認することができる。
なお、スケールパターンは種々のものを採用することができるが、本例では、ライン・アンド・スペースのデザイン、より詳しくは、たとえば、1μm幅のラインと1μm幅の隙間が繰り返される2μmピッチのライン・アンド・スペースのデザインからなるスケールパターンが採用される。一対の対向辺間の隙間の計測は、拡大鏡やCCD撮像装置で撮像した画像を拡大することで行うことができる。
このように、本実施形態に係る露光装置の検査方法によれば、互いに隣り合う領域に露光を行う関係にある二つのDMDを用いて、互いに平行関係にある対向辺をそれぞれ有する一対の検査用パターンの当該一対の対向辺の平行度を確認するという比較的簡単な方法で露光装置の露光ヘッドにおける各DMDの配置角度誤差を精度良く検査することができることができる。
そして、配置角度誤差があるということであれば、上述の如く、DMDの配置角度(取付角度)を調整する作業を行うか、この調整作業が困難ということであれば、露光ヘッドを交換し、あるいは、配置角度誤差をソフト的に補正する補正処理を加えて露光を行う。調整方法や補正処理は、公知になっているものを含め、種々のものを実施することができる。
たとえば、生成された配置角度誤差値に基づいて調整を行う場合、一のDMDと別のDMDとに関連付けられた配置角度誤差を記憶媒体等に記述してオフラインで用いてもよいし、あるいは、オンラインで演算手段等に伝達し、これにより配置角度の調整量を正確にフィードバックさせるようにしてもよい。そして、演算手段により算出された調整量で配置角度誤差を含んだDMDの中心座標を回転中心として1軸制御で回転させて調整してもよいし、あるいは、確認工程においてスケールパターンを用いて読み取った際の一対の対向辺間の中心点を回転中心として1軸制御で回転させて調整してもよい。ただし、特にこの手法に限定されるものではなく、たとえば複数軸制御で角度調整を行うようにしてもよい。
また、ソフト的に補正処理する際にも補正量を正確に算出することが可能となる。これにより、一のDMDと別のDMDとが関連付けられた配置角度誤差を含んだDMD側の対向辺に位置する一部のDMDから露光光が出力されないように個別制御することにより、一対の対向辺が平行になるように疑似的に補正してもよい。係る補正制御は、一のDMDと別のDMD間の制御だけではなく、X軸方向及び/又はY軸方向の制御としてもよい。このように補正することで、DMDの配置角度(取付角度)を調整する作業が困難な場合であっても、一のDMDと別のDMD間で角度誤差を修正された疑似的な露光が可能となる。ただし、特にこの手法に限定されるものではない。
なお、本発明に係る露光装置の検査方法及び露光装置は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
たとえば、上記実施形態においては、検査用パターンは、DMDの画素列配置に対応してx方向に横長の矩形状であり、x方向における辺(短辺)を対向辺として検査をするものであった。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、検査用パターンのパターン形状は種々のものを採用することができ、また、対向辺をどのように設定するかも適宜定めることができる。一例として、図7及び図8に示す如く、一対の検査用パターンをy方向において対向させ、y方向における辺(長辺)を対向辺として検査をするようにしてもよく、また、このような形態に対し、図9に示す如く、スケールパターン34を付加して定量的な検査を行うようにしてもよい。
この場合、露光の順序は、一例として、一方のDMD2を用いて、第1露光20-2、第2露光21-2、第3露光22-2、第4露光23-2を行った後、あるいは、これらに先立ち、他方のDMD1を用いて、第1露光20-1、第2露光21-1、第3露光22-1、第4露光23-1を行う。そして、検査用パターンは、DMDの対向辺側の画素のラインを段階的に減らしていってy方向の幅を段階的に小さくするようにする。
また、複数のDMDの配置態様は、上記実施形態に限定されるものではなく、背景技術欄で説明したものを含むほか、その他の公知のすべての配置態様を採用することができる。一例として、図10に示す如く、DMDを横一列に配置する配置態様であってもよい。なお、かかる配置態様の露光ヘッド10にあっては、隣同士に配置したDMDの並びで露光するのではなく、物理的な配置と異なる並びで被処理材12を露光する場合がある。一例として、図10では、番号4のストライプ領域の隣に番号2のストライプ領域が設定される露光方法となっており、この場合、番号4のDMDと番号2のDMDという物理的な配置とは異なる、隣り合うストライプ領域に露光を行う関係にある二つのDMDについて検査を行う。
また、検査対象となる二つのDMDは、隣り合うストライプ領域に露光を行う関係にあるものに限定されるものではない。露光ヘッド10及びステージ11の相対位置を任意に変化させることができる構造を利用して、任意の二つのDMDについて検査をすることが可能である。一例として、一つのDMDを基準とし、このDMDと他の各DMDについて検査をするようにしてもよい。
また、上記実施形態においては、検査用パターンの対向辺は、連続した直線で構成した。しかし、一対の対向辺の平行度を確認することができるものであれば、対向辺の形態は特に限定されない。たとえば、対向辺に対応するDMDの画素の一部をOFFにして断続的な直線で構成するようにしてもよいし、DMDの画素のライン(x方向又はy方向)に対して傾斜する斜めの対向辺を設定するようにしてもよい。また、平行度を確認することができるのであれば、対向辺は直線には限定されない。
また、上記実施形態においては、被露光体として、表面にフォトレジスト層が積層された基板が用いられた。しかし、本発明はこれに限定されず、たとえば、感光材料を用いるようにしてもよい。また、これら被露光材以外に、CCDイメージセンサ等の撮像素子を用いた撮像デバイスであってもよい。この場合、DMDから出力される検査用パターンの画像を撮像デバイスで撮像し、この画像(二つの検査用パターンの画像、さらには選択的にスケールパターンの画像)を表示デバイスに表示させる等して、検査を行うことが可能である。
また、上記実施形態においては、一対の検査用パターンの一対の対向辺間の隙間を計測するために、隙間の一端側と他端側のそれぞれに対してスケールパターンを露光した。しかし、本発明はこれに限定されず、いずれか一方にだけスケールパターンを露光するようにしてもよい。たとえば、隙間の一端側及び他端側の一方は交点となっている場合、あるいは隙間の一端側及び他端側の一方を交点となるように検査用パターンを露光した場合、そこの隙間量はゼロなので、スケールパターンは不要となり、反対側の開いたところにだけスケールパターンを設ければ、一対の対向辺間の角度を求めることができる。
また、スケールパターンの露光は、本発明において必須ではない。一対の検査用パターンの一対の対向辺間の隙間を定規等のスケールを用いて読み取るようにしてもよいし、CCD撮像装置で撮像した画像を拡大表示して表示画面上で計測するようにしてもよい。
また、上記実施形態においては、空間光変調素子として、反射型の空間光変調素子であって、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)タイプの空間光変調素子であるDMDを用いた露光装置を対象とした。しかし、本発明においては、透過型の空間光変調素子を用いた露光装置であってもよく、また、反射型液晶素子、透過型液晶素子、電気光学効果により透過光を変調する光学素子(PLZT素子)等、MEMSタイプ以外の空間光変調素子を用いた露光装置であってもよい。また、MEMSタイプであっても、DMD以外に、反射回折格子型(GLV)、干渉型の空間光変調素子を用いた露光装置であってよい。
また、上記実施形態においては、ステージ11が可動することで、主走査及び副走査を行うものであった。しかし、本発明はこれに限定されず、露光ヘッドが動くタイプ、主走査は露光ヘッドが動き、副走査はステージが動くタイプ、主走査はステージが動き、副走査は露光ヘッドが動くタイプでもよい。
また、上記実施形態においては、露光ヘッドが隣の主走査に移る場合、原点復帰して、同じ方向に主走査するものであった。しかし、本発明はこれに限定されず、例えば、主走査方向が交互に切り替わるようにしてもよい。
このように、本発明においては、露光装置及び被露光体は、これまでに開示したものに限らず、公知の構成のものすべてが対象となる。
1…露光装置、10…露光ヘッド、11…ステージ、12…基板(被露光材)、20-1~23-1…他方の第1~第4露光、20-2~23-2…一方の第1~第4露光、24…露光、30-1~33-1…他方の第1~第4検査用パターン、30-2~33-2…一方の第1~第4検査用パターン、32a,33a…検査用パターンの対向辺、34…スケールパターン、G1…隙間の一端側の隙間量、G2…隙間の他端側の隙間量

Claims (6)

  1. 複数の空間光変調素子を備える露光ヘッド及びステージの相対位置を変化させて主走査及び副走査を行うことで複数の空間光変調素子を用いて露光を行う露光装置の検査方法であって、
    ステージに検査用の被露光体を配置する配置工程と、
    互いに平行関係にある対向辺をそれぞれ有する一対の検査用パターンのいずれか一方を、複数の空間光変調素子のうちの一の空間光変調素子を用いて被露光体に露光するとともに、一対の検査用パターンのいずれか他方を、別の空間光変調素子を用いて被露光体に露光することを含む露光工程と、
    露光された一対の検査用パターンを可視化する可視化工程と、
    一対の検査用パターンの一対の対向辺の平行度を確認することを含む確認工程とを備える
    露光装置の検査方法。
  2. 露光工程は、一対の対向辺間の少なくとも一部に隙間が形成されるように一対の対向辺を近接させて一対の検査用パターンを露光することを含む
    請求項1に記載の露光装置の検査方法。
  3. 露光工程は、一対の対向辺の近接度合を異ならせて複数の一対の検査用パターンを露光することを含む
    請求項2に記載の露光装置の検査方法。
  4. 露光工程は、一対の対向辺間の隙間の一端側及び他端側の少なくとも一方にスケールパターンを露光することを含み、
    確認工程は、スケールパターンを用いて読み取った一対の対向辺間の隙間の数値情報に基づき、一対の対向辺間の角度を求めることを含む
    請求項2又は請求項3に記載の露光装置の検査方法。
  5. 一の空間光変調素子と別の空間光変調素子は、互いに隣り合う領域に露光を行う関係にある二つの空間光変調素子である
    請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の露光装置の検査方法。
  6. 空間光変調素子は、光源から照射された光を反射して出力するデジタルマイクロミラーデバイス(DMD)であり、
    一対の検査用パターンは、DMDの面露光によるものである
    請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の露光装置の検査方法。
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