JP7219123B2 - モールド機器 - Google Patents

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Description

本発明は、モールド機器に関する。
静止器、遮断機、回転機といった電力機器においては小型化、軽量化が進行している。これに伴い、機器の配線や部品の高密度化、絶縁層の薄肉化が進行している。そのため、モールドワニスには狭小空間への絶縁材料の充填性を増すための低粘度化が求められている。また、金属やセラミック部品を被覆するモールドワニスの硬化物には、クラックを抑制するため高じん性化、低熱膨張化も求められる。更にモールドワニスには、ロスコストの削減を目的として優れた保存安定性も求められる。
エポキシ樹脂の硬化物は、耐熱性、接着性、耐薬品性、機械的強度などに優れており、静止器、遮断機、回転機といった電力機器のモールドワニスとして好ましく用いられる。しかしながら、エポキシ樹脂そのものは比較的粘度が高く、その硬化物は固くて脆い性質がある。これを改善するためにエポキシ樹脂に種々の添加剤を配合したモールドワニスが開発されてきた。
特許文献1には、エポキシ樹脂とその硬化剤である酸無水物に、低粘度化に寄与する多官能ビニルモノマーと無水マレイン酸、高熱伝導化と低熱膨張化に寄与する破砕状結晶質シリカと溶融シリカ、クラックの抑制に寄与する架橋アクリロニトリルブタジエンゴム粒子、コアシェルゴム粒子、耐熱性の改善に寄与する鱗片状フィラーを複合化したモールドワニスが開示されている。
特許第6310730号公報
特許文献1に記載のモールドワニスは、低粘度であり注型性に優れ、その硬化物は複数の有機、無機フィラー等の効果によって破壊じん性、低熱膨張性、耐熱性がともに優れ、各種モールド機器の絶縁体として好適であった。しかし、モールド機器の絶縁層を薄肉化して更に機器の小型、軽量化を推し進めるためには、絶縁層の破壊電圧を更に向上することが必要である。
本発明は、上記事情に鑑み、従来のモールドワニスの注型性、破壊じん性、低熱膨張性、耐熱性を損なうことなく、絶縁層の破壊電圧を向上したモールド機器を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための本発明のモールド機器の一態様は、モールド機器を構成する部品と、部品の表面に設けられたマイカを含むマイカ層と、マイカ層の表面に設けられたモールド層とを含み、マイカ層における前記マイカの含有率が10質量%以上90質量%以下であり、モールド層に含まれるエポキシ樹脂のエポキシ当量が200g/eq以下であることを特徴とする。
本発明のより具体的な構成は、特許請求の範囲に記載される。
本発明によれば、従来のモールドワニスの注型性、破壊じん性、低熱膨張性、耐熱性を損なうことなく、絶縁層の破壊電圧を向上したモールド機器を提供することができる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明のモールド機器の部品とその表面の構成を示す断面模式図 本発明のモールド機器の1例である固体絶縁開閉器の断面模式図 本発明のモールド機器の1例である変圧器の断面模式図 本発明の実施例のサンプルの作製手順を示す断面模式図
本発明者は、上述した本発明の目的を達成すべく、主に絶縁層中の無機粒子成分と耐電圧の関係を調査した。その結果、鱗片状フィラーであるマイカを所定の量添加することによって、モールド層の絶縁破壊電圧が向上することを見出した。しかし、モールドワニス中のマイカ濃度を単純に増してしまうとワニス粘度が増大し、モールドワニスの注型性が低下するという新たな課題が生じることも見出した。
そこで、本発明のモールド機器は、モールド機器を構成する部品と、この部品を覆うモールド層との間に、マイカを含有するマイカ層を設けることにした。すなわち、絶縁機能を有するモールド層と、モールド層の絶縁破壊電圧を向上するマイカ層とを独立した別の層とする。このようにすることで、モールド層の特性(モールドワニスの注型性、破壊じん性、低熱膨張性および耐熱性など)を損なうことなく、モールド層の絶縁破壊電圧を向上することができる。
以下、図面に基づいて本発明のモールド機器の構成について、より詳細に説明する。図1は本発明のモールド機器の部品とその表面の構成を示す断面模式図である。図1に示すように、本発明のモールド機器100は、モールド機器を構成する部品(被モールド品)1の表面にマイカを含むマイカ層2が設けられ、マイカ層2が設けられた部品がモールド層3によって覆われている。すなわち、本発明は、絶縁機能を有するモールド層3と、モールド層3の絶縁破壊電圧を向上するマイカ層2との機能を分離して独立した層としている。言い換えると、部品1の表面に、それぞれ異なる機能を発揮するマイカ層2とモールド層3からなる複合絶縁層を設けている。このような構成とすることで、上述したように、モールド層3の特性(モールドワニスの注型性、破壊じん性、低熱膨張性および耐熱性など)を損なうことなく、モールド層3の絶縁破壊電圧を向上することができる。
以下、マイカ層2について説明する。先に述べたように、液状のエポキシ樹脂や酸無水物にマイカを高濃度で分散させた場合、モールドワニスの粘度が高くなり、ワニスの脱泡や注型が困難になる。これを避けるため、マイカ層2は、モールドワニスとは独立して、溶媒を含む塗料にマイカを分散した塗料を、部品1の表面に塗布して形成する。塗料は、結着剤を溶解させた有機溶剤にマイカを分散することによって調整することができる。塗料の粘度は、有機溶剤の添加量を調整することによって、任意に調整することができる。また、塗料を乾燥した後には極めて高濃度なマイカ層を形成できる。
結着剤は、一般的な塗料に用いられる高分子量成分を使用することが好ましい。高分子量成分を用いることで、硬化反応をともなうことなく、低温の乾燥でマイカ層2を形成することが出来る。結着剤は、より具体的には、後述するモールド層を構成する成分(エポキシ樹脂、酸無水物およびラジカル重合性モノマー)と化学的に結合可能な官能基を有する、常温で固体のフェノキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミドイミド樹脂および不飽和ポリエステル樹脂などを用いることが好ましい。これらの樹脂成分を結着剤とすることで、マイカ層2とモールド層3との間に化学結合が生じて、マイカ層2とモールド層3とが一体化される。これによって、マイカ層2とモールド層3との剥離等の欠陥を防止することができる。
さらに、結着剤には熱硬化性の低分子量成分であるエポキシ樹脂やラジカル重合性モノマーを配合しても良く、化学的に変性して側鎖にビニル基を導入して硬化性を付与しても良い。結着剤への熱硬化性の付与は、モールドワニスを硬化する際の加熱によって、マイカ層2とモールド層3との化学的結合数を増やし、接合力を一層増す効果がある。
マイカ層2は、さらに部品1と異なる色の着色剤を含有していることが好ましい。マイカ層2に着色剤を添加することによって、マイカ層2の視認性を向上できる。これによって、モールド機器の製造過程においてマイカ層2の塗り忘れを防止できる。さらに、色濃度によって、マイカ層2の膜厚を管理することが可能となる。着色剤の例としては、ラピルラズリ(紫)、アタカマイト(紫)、石黄(赤)、赤鉄鋼(赤)、カーボンブラック(黒)などから、下地となる部品1を構成する金属やセラッミクスとは異なる着色剤を選定して用いることが視認性向上の観点から好ましい。
マイカ層2の厚さは、任意に選定できるものであるが、塗装の効率性、着色による色濃度を用いた膜厚管理の容易性を考慮すると、1層当たり10μm以上100μm以下が好ましい。
また、マイカ層2は、マイカの濃度が異なる複数の層で構成されていてもよい。マイカ層2を複数の層とする場合、全てのマイカ層の膜厚が上記範囲(10μm以上100μm以下)を満たしていればよい。
次に、モールド層3について説明する。高濃度マイカ層と複合化するモールド層3を構成するモールドワニスは、その硬化物が高靭性、高耐熱、低熱膨張を有する低粘度モールドワニスであることがモールド機器の信頼性の観点から好ましい。そのようなモールドワニスの例を以下にて説明する。
本発明では、常温で液状のエポキシ樹脂の当量が200g/eq以下であるエポキシ樹脂とラジカル重合開始剤とを含有する主剤Aと、常温で液状の酸無水物と、エポキシ樹脂と酸無水物との硬化反応を促進するエポキシ樹脂硬化触媒を含有する硬化剤Bと、ラジカル重合禁止剤を含有するスチレンと、常温で液状の酸無水物と、N-フェニルマレイミドを含有する反応誘起剤Cの3液からなるモールドワニスを好ましく用いることができる。さらに、本モールドワニスはコアシェルゴム粒子と、破砕状結晶質シリカと、溶融シリカと、分散剤、カップリング剤等を含有してもよい。以下、モールドワニスの構成材料について説明する。
(1)エポキシ樹脂
本発明で用いられるエポキシ樹脂としては、好ましくは、ビスフェノールA型またはビスフェノールF型エポキシ樹脂である。より好ましいエポキシ樹脂としては、エポキシ当量が200g/eq以下のものが、ワニス粘度の低減の観点から好ましい。
具体的には、DIC(株)製EPICLON840(エポキシ当量180~190g/eq、粘度9000~11000mP・s/25℃)、EPICLON850(エポキシ当量183~193g/eq、粘度11000~15000mP・s/25℃)、EPICLON830(エポキシ当量165~177g/eq、粘度3000~4000mP・s/25℃)三菱化学(株)製jER827(エポキシ当量180~190g/eq、粘度9000~11000mP・s/25℃)、jER828(エポキシ当量184~194g/eq、粘度12000~15000mP・s/25℃)、jER806(エポキシ当量160~170g/eq、粘度1500~2500mP・s/25℃)、jER807(エポキシ当量160~175g/eq、粘度3000~4500mP・s/25℃)等が挙げられる。
耐熱性の観点からはビスフェノールA型エポキシ樹脂を用いることが好ましく、低粘度化の観点からはビスフェノールF型エポキシ樹脂の使用が好ましい。また、両特性バランスをとるため、これらのエポキシ樹脂はブレンドして用いることもできる。
(2)酸無水物
酸無水物としては、常温で液状である酸無水物を用いる事が好ましい。その例としては、日立化成工業(株)製HN-2000(酸無水物当量166g/eq、粘度30~50mPa・s/25℃)、HN-5500(酸無水物当量168g/eq、粘度50~80mPa・s/25℃)、MHAC-P(酸無水物当量178g/eq、粘度150~300mPa・s/25℃)、DIC(株)製EPICLON B-570H(酸無水物当量166g/eq、粘度40mPa・s/25℃)等を挙げることができる。
(3)反応誘起剤C
反応誘起剤Cとしては、重合禁止剤を10~100ppm含有するスチレンと、N-フェニルマレイミドと、(2)に記載した酸無水物との混合物が好ましい。特に該スチレンが14~18wt%、N-フェニルマレイミドが24~30wt%、該酸無水物が53~61wt%であり、該スチレンとN-フェニルマレイミドとのモル比が等モルないしは、誤差5モル%の範囲で混合することが好ましい。本範囲で混合することによって、N-フェニルマレイミドは該スチレン及び該酸無水物の混合溶液に溶解し、室温が低い冬季保管時にもN-フェニルマレイミドの析出を防止できるほか、室温が高い夏季保管時の自己重合も抑制できるので保存安定性に優れた反応有機剤Cを製造することができる。
主剤A、硬化剤B、反応誘起剤Cの配合比率について説明する。採取した主剤Aに含まれるエポキシ樹脂の当量数を1とした際には、酸無水物の当量数が0.95~1の範囲となるように硬化剤B及び反応誘起剤Cを採取し、配合する。これによってエポキシ樹脂と酸無水物間の硬化反応の不足を防止することができる。また、反応誘起剤Cの配合量は、主剤Aが含有するエポキシ樹脂と、硬化剤Bが含有する酸無水物と、反応誘起剤Cが含有する該スチレンと、該酸無水物と、N-フェニルマレイミドの総量に対して5~15質量%の範囲とすることが高じん性化の観点から好ましい。
(4)エポキシ樹脂硬化触媒
本発明のエポキシ樹脂と酸無水物との硬化反応を促進するエポキシ樹脂硬化触媒の例としては、トリメチルアミン,トリエチルアミン,テトラメチルブタンジアミン,トリエチレンジアミン等の3級アミン類,ジメチルアミノエタノール,ジメチルアミノペンタノール,トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、N-メチルモルフォリン等のアミン類、又、セチルトリメチルアンモニウムブロマイド,セチルトリメチルアンモニウムクロライド,セチルトリメチルアンモニウムアイオダイド,ドデシルトリメチルアンモニウムブロマイド,ドデシルトリメチルアンモニウムクロライド,ドデシルトリメチルアンモニウムアイオダイド,ベンジルジメチルテトラデシルアンモニウムクロライド,ベンジルジメチルテトラデシルアンモニウムブロマイド,アリルドデシルトリメチルアンモニウムブロマイド,ベンジルジメチルステアリルアンモニウムブロマイド,ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド,ベンジルジメチルテトラデシルアンモニウムアセチレート等の第4級アンモニウム塩、2-メチルイミダゾール、2-エチルイミダゾール、2-ウンデシルイミダゾール、2-ヘプタデシルイミダゾール、2-メチル-4-エチルイミダゾール、1-ブチルイミダゾール、1-プロピル-2-メチルイミダゾール、1-ベンジル-2-メチルイミダゾール、1-シアノエチル-2-フェニルイミダゾール、1-シアノエチル-2-メチルイミダゾール、1-シアノエチル-2-ウンデシルイミダゾール、1-アジン-2-メチルイミダゾール、1-アジン-2-ウンデシル等のイミダゾール類、アミンとオクタン酸亜鉛やコバルト等との金属塩、1,8-ジアザ-ビシクロ(5,4,0)-ウンデセン-7、N-メチル-ピペラジン,テトラメチルブチルグアニジン,トリエチルアンモニウムテトラフェニルボレート、2-エチル-4-メチルテトラフェニルボレート、1,8-ジアザ-ビシクロ(5,4,0)-ウンデセン-7-テトラフェニルボレート等のアミンテトラフェニルボレート,トリフェニルホスフィン,トリフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート,アルミニウムトリアルキルアセトアセテート,アルミニウムトリスアセチルアセトアセテート,アルミニウムアルコラート,アルミニウムアシレート,ソジウムアルコラート等が挙げられる。
エポキシ硬化触媒の添加量は、エポキシ樹脂100質量部に対して0.2質量部以上、2.0質量部以下の範囲とすることが好ましく、これにより高速硬化が可能になる。
(5)ラジカル重合開始剤
ラジカル重合触媒の例としては、ベンゾイン、ベンゾインメチルのようなベンゾイン系化合物、アセトフェノン、2、2-ジメトキシ-2-フェニルアセトフェノンのようなアセトフェノン系化合物、チオキサントン、2、4-ジエチルチオキサントンのようなチオキサンソン系化合物、4、4’-ジアジドカルコン、2、6-ビス(4’-アジドベンザル)シクロヘキサノン、4、4’-ジアジドベンゾフェノンのようなビスアジド化合物、アゾビスイソブチロニトリル、2、2-アゾビスプロパン、m、m’-アゾキシスチレン、ヒドラゾン、のようなアゾ化合物、2、5-ジメチル-2、5-ジ(t-ブチルパーオキシ)ヘキサン、2、5-ジメチル-2、5-ジ(t-ブチルパーオキシ)ヘキシン-3、ジクミルパーオキシド、t-ブチルパーオキシマレイン酸、n-ブチル-4,4-ビス(t-ブチルパーオキシ)バレラート、2、5-ジメチル-2、5-ジ(t-ブチルパーオキシ)ヘキシン、ジクミルパーオキシサイドのような有機過酸化物等が挙げられる。中でも保存安定性の観点からは10時間半減期温度が100℃以上であるラジカル重合開始剤を好ましく用いるものである。
ラジカル重合触媒の添加量は、該スチレンとN-フェニルマレイミドの総量を100質量部として、0.3質量部以上、1.0質量部以下の範囲とすることが、硬化反応時のゲル化時間の調整の観点から好ましい。
(6)シリカ
本発明の主剤A及び硬化剤Bには破砕状結晶質シリカ及び溶融シリカを含むことが樹脂硬化物の耐クラック性、高熱伝導性、低熱膨張性の観点から好ましい。
破砕状結晶質シリカは、低熱膨張性、高熱伝導性を有し、価格も安価であることから複合微粒子のとして好ましい。その好ましい平均粒径は5μm以上、25μm以下である。そのようなシリカの例としては、林化成(株)製SQ-H22、SQ-H18、(株)龍森製CRYSTALITEシリーズ等がある。
溶融シリカは、破砕状結晶質シリカに比べて、熱伝導率が小さく、熱膨張率が小さく、モールドワニスへの増粘効果も小さい。したがってモールドワニスに求める特性を考慮して破砕状結晶性シリカと併用することが好ましい。溶融シリカの好ましい平均粒径は5μm以上、25μm以下である。そのようなシリカの例としては、電気化学工業(株)製FD-5D、FB-12D、FB-20D等がある。
(7)コアシェルゴム粒子
コアシェルゴム粒子はクラックの進展を最小限に抑制するものである。また、コアシェルゴム粒子はエポキシ樹脂に対して分散性が優れていることも選択の基準になっている。
コアシェルゴム粒子の例としては、Rohm&Haas社製、商品名パラロイドEXL2655(平均粒径200nm)、ガンツ化成(株)製、商品名スタフィロイドAC3355(平均粒径0.1~0.5μm)、ゼフィアックF351(平均粒径0.3μm)等が挙げられる。このように、コアシェルゴム粒子の平均粒径を0.1μmm以上、1μm以下とすることが好ましい。
破砕状結晶質シリカ、溶融シリカ、コアシェルゴム粒子で構成する有機・無機フィラーの配合量は、主剤A、硬化剤Bに対して、それぞれ73~89質量%の範囲で用いることが好ましい。73質量%以下では有機・無機フィラーの効果である熱伝導性、靭性、冷熱衝撃性、低熱膨張性、耐熱性等の特性が低下する。一方、その配合量が89質量%を超えるとワニス粘度の著しい増大を招く。
有機・無機フィラー中の成分構成は、破砕状結晶質シリカが33質量%~97質量%、溶融シリカが0~65質量%、コアシェルゴム粒子が1~3質量%の範囲が好ましく用いられる。これらフィラーの組成範囲は目的とする物性に合わせて調整することが好ましい。また、モールドワニス全量に対して5質量%以下であればマイカを添加しても良い。本範囲であれば、ワニスの増粘を抑制しつつ、モールド層の耐熱性を改善できる。
(8)カップリング剤
カップリング剤としては、各種のシラン系、チタネート系カップリング剤が使用できる。そのようなカップリング剤の例としては、シラン系カップリング剤としては、信越化学工業(株)製KBM-402、KBM-403、KBM-502、KBM-504等のエポキシシラン、ビニルシランが好ましい例として挙げられる。チタネート系カップリング剤としては、日本曹達(株)製S-151、S-152、S-181等を挙げる事が出来る。
(9)分散剤
分散剤としては、各種のノニオン系界面活性剤が好ましく、その例としてはビックケミージャパン(株)製、BYK-W903、BYK-W980、BYK-W996、BYK-W9010等を挙げる事が出来る。
これらのカップリング剤、分散剤は、有機・無機フィラーの表面に化学結合または吸着してその表面を改質することによってワニス粘度の低減に寄与する。従って過剰に配合しても、有機・無機フィラーの表面に化学結合または吸着できず、更なる低粘度効果は期待できない。また、過剰な配合は樹脂硬化物のガラス転移温度、熱分解開始温度を低下させることから好ましくない。以上のことからカップリング剤、分散剤の配合量は、有機・無機フィラー総量100質量部に対して、それぞれ0.2~1質量部の範囲で用いることが好ましい。
図2は本発明のモールド機器の1例である固体絶縁開閉器の断面模式図である。図1に示す本発明の構成が適用されるモールド機器に特に制限は無く、例えば図2に示す固体絶縁開閉機に適用することができる。図2に示す固体絶縁開閉器100aは、部品として金属電極4、アルミナ製の真空バルブ5、固定電極6、可動電極7、ベローズ8、電界緩和シールド9、表面接地層10およびブッシング12を含み、モールド層3の表面の一部が表面保護層(塗料層)11によって覆われている。上記部品のうち、表面接地層10と、モールドに被覆された電極4、真空バルブ5、電界緩和シールド9との間に電界がかかるため、本内蔵部品の表面に、マイカ層2を設置することが好ましい。
マイカ層の設置を簡略化する場合は、特に強い電界が発生する真空バルブ5および電界緩和シールド9のみにマイカ層2を設置することが好ましいい。高電界部分にマイカ層2を設置することによってモールド機器の絶縁破壊を防止することが出来る。
図3は本発明のモールド機器の1例である変圧器の断面模式図である。図3に示すモールド変圧器100bは、部品として1次コイル15、2次コイル13、シールドコイル14およびポリエチレンナフタレートからなる絶縁フィルム16を含む。上記部品のうち、シールドコイル14および1次コイル15の表面や、コイル間に設置する絶縁フィルム16の表面にマイカ層2を設置することが好ましい。
上述したように、マイカ層2の設置箇所は、高電界部のみに選択的に設置しても良いし、内蔵部品全体に設置しても良い。
以下に、実施例および比較例を示して本発明を具体的に説明する。なお、以下の実施例は本発明の具体的な説明のためのものであって、本発明の範囲がこれに限定されるものではなく、特許請求の範囲の発明思想の範囲内において自由に変更可能である。なお、後述する表中の数値は質量部である。
[実施例1~4]
実施例1~4では、マイカ層の構成を変えたサンプルを作製し、絶縁破壊電圧を評価した。実施例1~4の試薬および評価方法を以下に示す。
(1)供試試料
jER828:三菱化学(株)製ビスフェノールA型エポキシ樹脂、エポキシ等量約190g/eq
jER807:三菱化学(株)製ビスフェノールF型エポキシ樹脂、エポキシ当量約170g/eq
HN-5500:日立化成(株)製3-又は4-メチル-ヘキサヒドロ無水フタル酸、酸無水物当量168g/eq
2E4MZ-CN:四国化成工業(株)製1-シアノエチル-2-エチル-4-メチルイミダゾール、エポキシ硬化触媒
25B:日油(株)製1、2、5-ジメチル-2、5-ジ(t-ブチルパーオキシ)ヘキシン、ラジカル重合開始剤,10時間半減期温度128.4℃
XJ-7:(株)龍森製結晶性破砕状シリカ、粒径約6.3μm、破砕状結晶質シリカ
FB-20D:電気化学工業(株)製溶融シリカ、粒径約22μm、溶融シリカ
KBM-503:信越化学工業(株)製3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、カップリング剤
KBM-403:信越化学工業(株)製3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、カップリング剤
KS603:信越化学工業(株)製、シリコーン系消泡剤
コアシェルゴム粒子:ガンツ化成(株)製スタフィロイドAC3355平均粒径0.1~0.5μm
分散剤:ビックケミージャパン(株)製BYK-W-9010
スチレン:東京化成工業(株)製スチレン、ラジカル重合禁止剤として30ppmの4-tert-ブチルカテコールを含有する
N-フェニルマレイミド:東京化成工業(株)製N-フェニルマレイミド
マイカ1:(株)ヤマグチマイカ製B82(平均粒径180μm)
マイカ2:(株)ヤマグチマイカ製SJ005(平均粒径5μm)
YP-70:新日鉄住金化学(株)製フェノキシ樹脂、マイカ層2の結着剤として使用
メチルエチルケトン:富士フィルム和光純薬(株)製、マイカ層2を形成する塗料の溶媒として使用
2-イソシアナトエチルメタクリレート:昭和電工(株)製、YP-70の側鎖にメタクリレート基を導入する変性剤として使用
ウレタン化触媒:サンアプロ(株)製、Polycat8、YP-70の変性触媒に使用
着色剤:ナガセケムテックス(株)製WD06、ビスフェノールF型エポキシ樹脂に赤鉄鋼とカーボンブラックを添加した着色剤
(2)モールドワニスの調整
所定の配合比で上述した成分を配合し、(株)シンキー製AR-100型自転・公転式ミキサーで3分間攪拌してモールドワニスを作製した。モールドワニスrの組成を後述する表1に示す。なお、表中の数値は質量部を示す。
(3)ワニス粘度の測定
主剤(A)、硬化剤(B)および反応誘起剤(C)のワニスの粘度は、E型粘度計を用いて60℃における値を観測した。主剤(A)、硬化剤(B)および反応誘起剤(C)のそれぞれの粘度と、これらを含むワニスの測定結果を後述する表1に併記する。
Figure 0007219123000001
(4)マイカ層形成用塗料の調整
所定量のメチルエチルケトン、2-イソシアナトエチルメタクリレート、Polycat8、フェノキシ樹脂1gをサンプル瓶に採取し、室温で攪拌した。フェノキシ樹脂が溶解した後、所定量のKBM503とマイカをフェノキシ樹脂溶液に加えて攪拌してマイカ層形成用塗料を作製した。マイカ層中のマイカの濃度、マイカ層の膜厚を変えたサンプルを作製した(実施例1~4)。マイカ層の構成を後述する表2に記載する。
(5)破壊電圧試験用サンプルの作製
先に作製したモールドワニスを60℃に予熱した。厚さ1mm、幅140mm、長さ120mmの注型スペースを有する金型を80℃に予熱し、上述したモールドワニスを金型に流し込み、真空脱泡した。脱泡条件は80℃、1mmHgで10分とした。本金型を恒温槽に移動し、大気中で100℃/5時間、170℃/10時間の2段階加熱で硬化した。金型を解体して厚さ1mm、幅140mm、長さ約100mmの樹脂板を作製した。この樹脂板を、マイカ層のない破壊電圧試験用サンプルとした。
図4は本発明の実施例のサンプルの作製手順を示す断面模式図である。(a)金型17の構成部材であるSUS板に所定のマイカ層2をバーコーターによって塗布し、80℃で1時間乾燥した。(b)乾燥膜厚を確認した後、厚さ1mm、幅140mm、長さ120mmの注型スペースを有する金型18を組み、80℃に予熱した。(c)60℃に予熱したモールドワニス19を金型に注ぎ、80℃、1mmHgで10分間真空脱泡した。(d)金型を恒温槽に移動し、大気中で100℃/5時間、170℃/10時間の2段階加熱で硬化してマイカ層2とモールド層3を一体化した。(e)金型を解体してマイカ層2を有する厚さ1mm、幅140mm、長さ約100mmの樹脂板20を作製した。この樹脂板20を、マイカ層2を有する破壊電圧試験用サンプルとした。
(6)絶縁破壊電圧の評価方法
上記(4)で作製した樹脂板20を用いてJIS規格(C2110)に準拠して絶縁破壊電圧を観測した。高電圧が印加される電極には直径20mmの真鍮製の球状電極、接地側の電極にはSUS製の平板電極を用いた。両電極に間に樹脂板20を挟み、電気絶縁油(フロリナート、FC-3283)中で東京変圧器(株)製、絶縁耐力試験装置(100kV/10kA、商用周波数50Hz)を用いて、昇圧速度2kV/秒、遮断電流8mAの条件で絶縁破壊電圧を観測した。実施例1~4の絶縁破壊電圧の評価結果を後述する表2に併記する。
Figure 0007219123000002
表1および表2に示すように、実施例1で用いたモールドワニスの粘度は60℃において11Pa・sであった。高マイカ層のマイカ濃度は20質量%であり、その膜厚は100μmとした。実施例1の絶縁破壊電圧は35kV/mmであった。後述するフィラーを含まないエポキシ樹脂やマイカ層2を含まないモールド樹脂に比べて高い絶縁破壊電圧が観測されたことから、マイカ層2の設置が絶縁層全体の耐電圧性を向上することが確認された。これにより、マイカ層2をモールド層内に有する複合絶縁構造がモールド機器の絶縁信頼性の向上可能であることが示された。
実施例2は、実施例1と同じモールドワニスを用いてマイカ層2のマイカ濃度を50質量%に増したサンプルである。マイカ層2の膜厚は実施例1と同様に100μmとした。絶縁破壊電圧は42kV/mmとなり、実施例1よりもさらに高い耐電圧性を示した。マイカ層2のマイカ濃度の上昇は耐電圧性の改善に寄与することが確認された。
実施例3は、実施例2と同じ材料を用いて高濃度マイカ層の膜厚を200μmに厚膜化した例である。表2より、絶縁破壊電圧は48kV/mmであった。この結果から、マイカ層2の厚膜化は耐電圧性の向上に寄与することが確認された。
実施例4は、マイカ層2のマイカ濃度を80質量%に増した例である。高濃度マイカ層の膜厚は100μmとした。表2から、絶縁破壊電圧は47kV/mmであった。実施例2よりも絶縁破壊電圧は高い値を示し、マイカ層2のマイカ濃度の増大が絶縁層の耐電圧性の向上に寄与することが確認された。
[比較例1]
比較例1は、フィラーを含まないエポキシ樹脂硬化物の絶縁破壊試験例である。モールドワニスの組成と硬化物の絶縁破壊電圧の関係を後述する表3に示す。フィラーを含まないエポキシ樹脂硬化物の絶縁破壊電圧は30kV/mmであり、上述したマイカ層2を有する実施例1~4に比べて低い絶縁破壊電圧を示した。
Figure 0007219123000003
[比較例2]
比較例2は、実施例1~4で使用したモールドワニスの絶縁破壊試験例である。評価結果を表1に併記した。比較例2の絶縁破壊電圧は32kV/mmであり、比較例1よりも高い絶縁破壊電圧を示したものの、マイカ層2を有する実施例1~4よりも耐圧性は低かった。この結果から、マイカ層2の設置が絶縁破壊電圧を向上していることが確認できた。
[比較例3]
比較例3は、モールドワニスにマイカを充填した例である。モールドワニス全量に対して16質量%のマイカを含有する高濃度マイカ含有のモールドワニスの例である。その組成と粘度、絶縁破壊電圧の評価結果を後述する表4に示す。マイカ含有率の高いモールドワニスの粘度は、60℃において113Pa・sと非常に高く、絶縁破壊電圧は34kV/mmと比較的低い値であった。これはモールドワニスの高粘度化の影響でモールド内部の脱泡が不十分となり、絶縁破壊電圧が十分に向上しなかったものと思われた。この結果から、モールドワニスへのマイカの高充填化の手法は、ワニス粘度を増してボイドの残留を助長することから、絶縁層の高耐圧化には不向きであると思われる結果を得た。
Figure 0007219123000004
[実施例5]
実施例5は着色剤を含有する高濃度マイカ層の色濃度と膜厚の関係を検討した例である。実施例5のマイカ層の構成を後述する表5に示す。マイカには平均粒径5μmのSJ005を用い、結着剤には日東シンコー(株)製エポキシ樹脂塗料N600(濃度40%)を用い、希釈剤には同社製のシンナーを用いた。着色剤には赤鉄鋼とカーボンブラックを含有するエポキシ系着色剤DW06を用いた。白色の真空バルブを模したアルミナ板上にスプレー塗布し、120℃で1時間乾燥して膜厚の異なるマイカ層を有する塗装サンプルを作製した。
表5に膜厚と色濃度の関係を示した。本検討結果では、膜厚が厚くなるにつれて高濃度マイカ層の色濃度が濃くなる関係が観察され、色濃度による膜厚管理の実現性が示唆された。
Figure 0007219123000005
[実施例6]
実施例5に記載の高濃度マイカ層用ワニスを200g準備した。スプレー塗装によって約50μmの厚さになるように真空バルブおよび電界シールド、電極にマイカ層を塗布し、120℃で1時間乾燥した。その後、固体絶縁開閉器を成形する型に各種部品を組み付け、型を80℃に予熱した。実施例1で用いたモールドワニス25kgを60℃に予熱して、1mmHg、15分の条件で脱泡した後、上述した型にモールドワニスを3mmHg、80℃条件で真空注型した。その後、大気中で80℃/20時間、140℃/10時間の2段階で硬化し、1夜炉内で自然冷却した。
型をはずした模擬固体絶縁開閉器にはクラックは発生せず、マイカ層をモールド層内に設置することが可能であることが確認された。これに亜鉛溶射によって表面接地層を設け、更に塗装を施して、図2に示す固体絶縁開閉器のモールド部品を作製することができる。
以上、説明したように、本発明によれば、従来のモールドワニスの注型性、破壊じん性、低熱膨張性、耐熱性を損なうことなく、絶縁層の破壊電圧を向上したモールド機器を提供できることが示された。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かり易く説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
1…部品、2…マイカ層、3…モールド層、4…金属電極、5…真空バルブ、6…固定電極、7…可動電極、8…ベローズ、9…電界緩和シールド、10…表面接地層、11…表面保護層(塗料層)、12…ブッシング、13…2次コイル、14…シールドコイル、15…1次コイル、16…絶縁フィルム、17,18…金型、19…モールドワニス、20…樹脂板、100,100a,100b…モールド機器。

Claims (10)

  1. モールド機器を構成する部品と、
    前記部品の表面に設けられたマイカを含むマイカ層と、
    前記マイカ層の表面に設けられたモールド層とを含み、
    前記マイカ層における前記マイカの含有率が10質量%以上90質量%以下であり、
    前記モールド層に含まれるエポキシ樹脂のエポキシ当量が200g/eq以下であることを特徴とするモールド機器。
  2. 前記マイカ層は結着剤を含み、前記モールド層は硬化性樹脂を含み、
    前記マイカ層の前記結着剤は、前記モールド層の前記硬化性樹脂と化学結合可能な官能基を有することを特徴とする請求項1に記載のモールド機器。
  3. 前記結着剤が熱硬化性を有することを特徴とする請求項2に記載のモールド機器。
  4. 前記マイカ層が、前記部品と異なる色の着色剤を更に含むことを特徴とする請求項1に記載のモールド機器。
  5. 前記マイカ層が、濃度の異なる複数のマイカ層を有することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のモールド機器。
  6. 前記マイカ層の厚さが10μm以上100μm以下であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のモールド機器。
  7. 前記モールド機器が、前記部品として巻線を含む変圧器であり、
    前記巻線の表面に前記マイカ層が設けられ、前記マイカ層が設けられた前記巻線が前記モールド層によって覆われていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のモールド機器。
  8. 複数の前記巻線の間に絶縁フィルムが設けられており、絶縁フィルムの表面に前記マイカ層および前記モールド層が設けられていることを特徴とする請求項7に記載のモールド機器。
  9. 前記モールド機器が、前記部品として真空バルブを含む固体絶縁開閉機であり、
    前記真空バルブの表面に前記マイカ層が設けられていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のモールド機器。
  10. さらに、電界緩和シールドおよび内蔵電極を含み、
    前記電界緩和シールドおよび前記内蔵電極の表面に前記マイカ層が設けられていることを特徴とする請求項9に記載のモールド機器。
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