本発明を以下に詳細に記載する前に、本明細書に記載される特定の方法論、プロトコール及び試薬は異なってもよいので、本発明はこれらに限定されないことが理解されるべきである。本明細書において使用される学術用語は、特定の実施形態を記載する目的のためのものに過ぎず、本発明の範囲を限定することは意図されず、本発明の範囲は添付の特許請求の範囲によってのみ限定されることも理解されるべきである。別段の定義がなければ、本明細書において使用される全ての科学技術用語は、当業者により一般に理解されるものと同じ意味を有する。
特に、本明細書において使用される用語は、「A multilingual glossary of biotechnological terms: (IUPAC Recommendations)」、Leuenberger, H.G.W, Nagel, B. and Kolbl, H. eds. (1995), Helvetica Chimica Acta, CH-4010 Basel, Switzerland)に記載されるように定義される。
本明細書及びそれに続く特許請求の範囲の全体を通じて、そうでないことを文脈が必要としなければ、「含む」(comprise)並びに「含む」(comprises)及び「含む」(comprising)のような変形の語は、記載される整数、組成物又はステップ又は整数若しくはステップの群を含めることを含意し、任意の追加の整数、組成物又はステップ又は整数、組成物若しくはステップの群もまた任意選択で存在してもよく、これには、追加の整数、組成物又はステップ又は整数、組成物若しくはステップの群が存在しない実施形態が含まれることが理解される。そのような後者の実施形態では、「含む」という用語は、「からなる」と完全に重なり合うように使用される。
いくつもの文献が本明細書のテキストの全体を通じて参照される。本明細書において参照される各文献(全ての特許、特許出願、科学刊行物、製造者の仕様書、説明書、GenBankアクセッション番号配列提出物などを含む)は、上掲のものであれ下記で挙げるものであれ、各々の特許法の下で可能な程度まで、参照により全体が本明細書に援用される。
本発明をこれよりさらに記載する。以下の記載において、発明の異なる態様がより詳細に定義される。そのように定義される各態様は、明らかにそうでないことを指し示さない限り、任意の他の1つ又は複数の態様と組み合わせることができる。特に、特定の関連性又は有益性があるものとして指し示される任意の特徴は、特定の関連性又は有益性があるものとして指し示される任意の他の1つ又は複数の特徴と組み合わせることができる。
本発明は、異なる有利な要素及び特徴の組合せに基づき、特に、ラトジャドンのアミノ置換誘導体は特に安定であると同時に、標的細胞中で高度に毒性であるという予想外の観察に基づく。
我々は、例えば、発酵手順若しくは化学合成により製造されたラトジャドンA[45;72]、ラトジャドンB又はC[37;72]、又は報告された手順[44~48]にしたがって合成されるこれらの誘導体から開始する、新規のアミノ置換ラトジャドン誘導体、特にラトジャドンA誘導体の半合成のための手順を開発し、細胞外標的化薬物コンジュゲートにおける細胞傷害性ペイロードとしてのそれらの使用を実証した。
ラトジャドンの合成される誘導体は、生物学的に活性のキャリア分子への生体直交性又は直交性の連結を可能とする、ケトン、アミノ基、末端アルキン、シクロオクチン部分又は反応性ジスルフィドのような異なるRM機能性を示す。したがって、これらの化合物は、がんの標的化療法のための新たな作用モードを有する細胞傷害性ペイロードとしてラトジャドン誘導体を使用する細胞外標的化薬物コンジュゲートの開発及び構築を可能とする。
本発明の文脈において、「保護基」という用語は、RMに存在する官能基が、式Iの化合物を合成及び/又はさらに機能化するために使用される他の反応物と反応することを遮断するために前記官能基に取り付けられる基を指す。当業者は、官能基を保護するために必要とされる時に対応する官能基に取り付けることができ、かつその後、そのような保護がもはや必要とされない時に切断除去することができる、当該技術分野において利用可能な異なる保護基に充分に精通している。RMに存在する官能基がアミノ基である特定の実施形態では、そのアミノ基は、N-アシル化試薬を使用することによりN保護されてもよい。したがって、そのような実施形態では、RM’は、保護基としてN-アシル基を有するアミノ基含有部分RMである。特定の他の実施形態では、N保護にはN-アルキル化試薬が使用される。したがって、そのような実施形態では、RM’は、保護基としてN-アルキル基を有するアミノ基含有部分RMである。
葉酸-ラトジャドンコンジュゲート並びにキャリアペプチド-ホルモンゴナドリベリン及びゴセレリン(goserellin)の新規の誘導体とのラトジャドンのコンジュゲートの合成により細胞外標的化薬物コンジュゲートを開発及び構築するためのこの能力を我々は実証した(図2を参照)。同様に、これらの誘導体は、抗体-、プロボディ-又はナノボディ-ラトジャドンコンジュゲートにおいて使用することができる。
「標的化部分」(targeting moiety)又は「標的結合部分」という用語は、本明細書において使用される場合、標的分子又は標的エピトープに特異的に結合することができる任意の分子又は分子の部分を指す。本出願の文脈における好ましい標的結合部分は、(i)抗体又はその抗原結合断片;(ii)抗体様タンパク質;及び(iii)核酸アプタマーである。本発明において使用するために好適な「標的結合部分」は、典型的に、40000Da(40kDa)又はより大きい分子量を有する。
本明細書において使用される場合、第1の化合物(例えば、抗体)は、該化合物が、100μM又はそれ未満、特に50μM又はそれ未満、特に30μM又はそれ未満、特に20μM又はそれ未満、特に10μM又はそれ未満、特に5μM又はそれ未満、より特には1μM又はそれ未満、より特には900nM又はそれ未満、より特には800nM又はそれ未満、より特には700nM又はそれ未満、より特には600nM又はそれ未満、より特には500nM又はそれ未満、より特には400nM又はそれ未満、より特には300nM又はそれ未満、より特には200nM又はそれ未満、よりいっそう特には100nM又はそれ未満、よりいっそう特には90nM又はそれ未満、よりいっそう特には80nM又はそれ未満、よりいっそう特には70nM又はそれ未満、よりいっそう特には60nM又はそれ未満、よりいっそう特には50nM又はそれ未満、よりいっそう特には40nM又はそれ未満、よりいっそう特には30nM又はそれ未満、よりいっそう特には20nM又はそれ未満、及びよりいっそう特には10nM又はそれ未満の第2の化合物(例えば、標的タンパク質のような抗原)への解離定数KDを有する場合に、前記第2の化合物に「特異的に結合する」と考えられる。
本出願の文脈において、「標的分子」及び「標的エピトープ」という用語はそれぞれ、標的結合部分が特異的に結合するそれぞれ抗原及び抗原のエピトープを指す。特に、標的分子は、腫瘍関連抗原、特に、非腫瘍細胞の表面と比較して増加した濃度及び/又は異なる立体配置で1つ又は複数の腫瘍細胞種の表面上に存在する抗原又はエピトープである。特に、前記抗原又はエピトープは、1つ又は複数の腫瘍細胞種の表面上に存在するが、非腫瘍細胞の表面上に存在しない。
「抗体又はその抗原結合断片」という用語は、本明細書において使用される場合、免疫グロブリン分子及び免疫グロブリン分子の免疫学的活性部分、すなわち、抗原に免疫特異的に結合する抗原結合部位を含有する分子を指す。したがって、「その抗原結合断片」という用語は、少なくとも機能的な抗原結合ドメインを含む抗体の断片を指す。例えば、標的分子に特異的に結合するファージディスプレイなどの技術を通じて選択される免疫グロブリン様タンパク質も含まれる。本発明の免疫グロブリン分子は、任意の種類(例えば、IgG、IgE、IgM、IgD、IgA及びIgY)、クラス(例えば、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA1及びIgA2)又はサブクラスの免疫グロブリン分子であってもよい。本発明において使用するために好適な「抗体及びその抗原結合断片」としては、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、一価抗体、二重特異的抗体、ヘテロコンジュゲート抗体、多重特異的抗体、ヒト抗体、ヒト化抗体(特に、CDRグラフト抗体)、脱免疫化抗体、又はキメラ抗体、単鎖抗体(例えば、scFv)、Fab断片、F(ab’)2断片、Fab発現ライブラリーにより製造される断片、ダイアボディ又はテトラボディ(Holliger P. et al., Proc Natl Acad Sci USA. 90 (1993) 6444-8)、ナノボディ、抗イディオタイプ(抗Id)抗体(例えば、本発明の抗体に対する抗Id抗体を含む)、及び上記のいずれかのエピトープ結合断片が挙げられるがこれらに限定されない。
一部の実施形態では、抗原結合断片は、本発明のヒト抗原結合抗体断片であり、Fab、Fab’及びF(ab’)2、Fd、単鎖Fv(scFv)、単鎖抗体、ジスルフィド結合Fv(dsFv)及びVL又はVHドメインのいずれかを含む断片が挙げられるがこれらに限定されない。単鎖抗体などの抗原結合抗体断片は、単独で又は以下:ヒンジ領域、CL、CH1、CH2、及びCH3ドメインの全体若しくは部分と組み合わせて(1つ又は複数の)可変ドメインを含んでもよい。ヒンジ領域、CL、CH1、CH2、及びCH3ドメインとの(1つ又は複数の)可変ドメインの任意の組合せも含む抗原結合断片もまた本発明に含まれる。
本発明において使用可能な抗体は、鳥及び哺乳動物などの任意の動物起源のものであってもよい。特に、抗体は、ヒト、齧歯動物(例えば、マウス、ラット、モルモット、又はウサギ)、ニワトリ、ブタ、ヒツジ、ヤギ、ラクダ、ウシ、ウマ、ロバ、ネコ、又はイヌ起源のものである。抗体はヒト又はマウス起源のものであることが特に好ましい。本明細書において使用される場合、「ヒト抗体」としては、ヒト免疫グロブリンのアミノ酸配列を有する抗体が挙げられ、ヒト免疫グロブリンライブラリーから単離される抗体、又は例えばKucherlapati & Jakobovitsにより米国特許第5,939,598号明細書に記載されるように、1つ若しくは複数のヒト免疫グロブリンについての動物トランスジェニックから単離され、内因性免疫グロブリンを発現しない抗体が挙げられる。
「抗体様タンパク質」という用語は、標的分子に特異的に結合するように(例えば、ループの突然変異生成により)操作されているタンパク質を指す。典型的に、そのような抗体様タンパク質は、タンパク質スキャフォールドに両末端において取り付けられる少なくとも1つの可変ペプチドループを含む。この二重の構造的制約は、抗体と同等のレベルまで抗体様タンパク質の結合親和性を大きく増加させる。可変ペプチドループの長さは、典型的に、10~20アミノ酸からなる。スキャフォールドタンパク質は、良好な溶解特性を有する任意のタンパク質であってもよい。特に、スキャフォールドタンパク質は小さい球状タンパク質である。抗体様タンパク質としては、アフィボディ、アンチカリン、及び設計されたアンキリンリピートタンパク質が挙げられるがこれらに限定されない(総説についてBinz et al. (2005) Nat Biotechnol, 1257-68を参照)。抗体様タンパク質は突然変異体の大きいライブラリーに由来することができ、例えば、大きいファージディスプレイライブラリーからパニングすることができ、通常の抗体と同様に単離することができる。また、抗体様結合タンパク質は、球状タンパク質において表面に露出される残基のコンビナトリアル突然変異生成により得ることができる。
「核酸アプタマー」という用語は、標的分子への結合についての反復ラウンドのin vitro選択又はSELEX(systematic evolution of ligands by exponential enrichment;指数関数的濃縮によるリガンドの体系的進化)を通じて操作された核酸分子を指す(総説についてBinz et al. (2005) Nat Biotechnol, 1257-68を参照)。核酸アプタマーはDNA又はRNA分子であってもよい。アプタマーは、修飾、例えば、2’-フッ素置換ピリミジンのような修飾ヌクレオチドを含有してもよい。
本発明の文脈における「リンカー」は、2つの成分を、それぞれをリンカーの1つの末端に取り付けて接続する構造物を指す。リンカーが結合である場合、抗体への毒性化合物の直接的な連結は、毒性化合物が細胞内でその分子標的と相互作用する能力を減少させることがある。特定の実施形態では、リンカーは、本発明の場合には抗体と毒性化合物との間のように、2成分間の距離を増加させ、これらの成分間の立体障害を軽減する。特定の実施形態では、リンカーは、その骨格中に1~30個の原子(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、又は30個の原子)の連続的な鎖を有し、すなわち、リンカーの長さは、毒性化合物部分と抗体との間の原子又は結合の数により測定される最短の接続として定義され、リンカー骨格の片側は毒性化合物と反応しており、他の側は抗体との反応のために利用可能であるか、又は反応している。本発明の文脈において、リンカーは、特に、任意選択で置換されている、C1~20-アルキレン、C1~20-ヘテロアルキレン、C2~20-アルケニレン、C2~20-ヘテロアルケニレン、C2~20-アルキニレン、C2~20-ヘテロアルキニレン、シクロアルキレン、ヘテロシクロアルキレン、アリーレン、ヘテロアリーレン、アラルキレン、又はヘテロアラルキレン基である。リンカーは、カルボキサミド、エステル、エーテル、チオエーテル、ジスルフィド、尿素、チオ尿素、炭化水素部分及び同種のもののような1つ又は複数の構造要素を含有してもよい。リンカーはまた、これらの構造要素のうちの2つ又はそれより多くの組合せを含有してもよい。これらの構造要素のそれぞれは、1回より多く、例えば、2回、3回、4回、5回、又は6回、リンカーに存在してもよい。一部の実施形態では、リンカーはジスルフィド結合を含んでもよい。リンカーは、単一のステップ又は2つ若しくはそれより多くのその後のステップのいずれかにおいて毒性化合物及び抗体に取り付けられる必要があることが理解される。そのために、リンカーは、特に近位及び遠位末端において、2つの基を有し、これらの基は、(i)連結される成分の1つに存在する基、特に、毒性化合物若しくは標的結合ペプチド上の活性化された基と共有結合を形成することができ、又は(ii)活性化されており若しくは活性化されることができ、それにより毒性化合物上の基と共有結合を形成する。したがって、化学基は、リンカーの遠位及び近位末端にあることが好ましく、これは、例えば、エステル、エーテル、ウレタン、ペプチド結合などのような連結反応の結果である。
特定の実施形態では、リンカーLは、C、O、N及びSから独立して選択される1~20個の原子、特に2~18個の原子、より特には5~16個の原子、よりいっそう特には6~15個の原子の直鎖状の鎖である。特定の実施形態では、直鎖状の鎖中の原子の少なくとも60%はC原子である。特定の実施形態では、直鎖状の鎖中の原子は単結合により連結されている。
特定の実施形態では、リンカーLは、N、O、及びSから選択される1~4個のヘテロ原子を含む、アルキレン、ヘテロアルキレン、アルケニレン、ヘテロアルケニレン、アルキニレン、ヘテロアルキニレン、シクロアルキレン、ヘテロシクロアルキレン、アリーレン、ヘテロアリーレン、アラルキレン、又はヘテロアラルキレン基であり、前記リンカーは任意選択で置換されている。
「アルキレン」という用語は、1~20個の炭素原子を有する二価の直鎖飽和炭化水素基、例えば、1~10個の炭素原子を有する基を指す。ある特定の実施形態では、アルキレン基は低級アルキレン基であってもよい。「低級アルキレン」という用語は、1~6個の炭素原子、及びある特定の実施形態では、1~5個又は1~4個の炭素原子を有するアルキレン基を指す。アルキレン基の例としては、メチレン(-CH2-)、エチレン(-CH2-CH2-)、n-プロピレン、n-ブチレン、n-ペンチレン、及びn-ヘキシレンが挙げられるがこれらに限定されない。
「アルケニレン」という用語は、2~20個の炭素原子を有する二価の直鎖基であって、炭素-炭素結合の少なくとも1つが二重結合であり、他の結合は単結合又はさらなる二重結合であってもよいものを指す。本明細書において「アルキニレン」という用語は、2~20個の炭素原子を有する基であって、炭素-炭素結合の少なくとも1つが三重結合であり、他の結合が、単結合、二重結合又はさらなる三重結合であってもよいものを指す。アルケニレン基の例としては、エテニレン(-CH=CH-)、1-プロペニレン、2-プロペニレン、1-ブテニレン、2-ブテニレン、3-ブテニレン及び同種のものが挙げられる。アルキニレン基の例としては、エチニレン、1-プロピニレン、及び2-プロピニレンなどが挙げられる。
本明細書において使用される場合、「シクロアルキレン」は、任意の安定な単環系又は多環系の部分である二価の環であって、そのような環が3~12個の炭素原子を有するがヘテロ原子を有さず、かつ、そのような環が完全に飽和しているものを指すことが意図され、「シクロアルケニレン」という用語は、任意の安定な単環系又は多環系の部分である二価の環であって、そのような環が3~12個の炭素原子を有するがヘテロ原子を有さず、かつ、そのような環が少なくとも部分的に不飽和である(但し、任意のアリーレン環を除く)ものを指すことが意図される。シクロアルキレンの例としては、シクロプロピレン、シクロブチレン、シクロペンチレン、シクロヘキシレン、及びシクロへプチレンが挙げられるがこれらに限定されない。シクロアルケニレンの例としては、シクロペンテニレン及びシクロヘキセニレンが挙げられるがこれらに限定されない。
本明細書において使用される場合、「ヘテロシクロアルキレン」及び「ヘテロシクロアルケニレン」という用語は、任意の安定な単環式又は多環式の環系の部分である二価の環であって、そのような環が3~約12個の原子を有し、かつ、そのような環が、炭素原子並びに少なくとも1つのヘテロ原子、特に、N、O及びSからなる群から独立して選択される少なくとも1つのヘテロ原子からなるものを指すことが意図され、ヘテロシクロアルキレンは、完全に飽和したそのような環を指し、ヘテロシクロアルケニレンは、少なくとも部分的に不飽和の環(但し、任意のアリーレン又はヘテロアリーレン環を除く)を指す。
「アリーレン」という用語は、任意の安定な単環系又は多環系の部分である二価の環又は環系であって、そのような環又は環系が3~20個の炭素原子を有するがヘテロ原子を有さず、環又は環系が、「4n+2」π電子則により定義される芳香族部分からなるものを意味することが意図され、例えばフェニレンである。
本明細書において使用される場合、「ヘテロアリーレン」という用語は、任意の安定な単環系又は多環系の部分である二価の環又は環系であって、そのような環又は環系が3~20個の原子を有し、環又は環系が、「4n+2」π電子則により定義される芳香族部分からなり、かつ炭素原子並びに1つ又は複数の窒素、硫黄、及び/又は酸素ヘテロ原子を含有するものを指す。
本発明の文脈において、「置換されている」という用語は、リンカーの骨格に存在する1つ又は複数の水素が、(1つ又は複数の)指し示される基から選択されるもので置換されており、但し、指し示される原子の通常の価数、又は置換される基の適切な原子の通常の価数を超えておらず、かつ、置換が安定な化合物を結果としてもたらすことを指し示すことが意図される。「任意選択で置換されている」という用語は、リンカーが、非置換であるか、又は、本明細書において定義されるような1つ又は複数の置換基で、本明細書において定義されるように置換されていることを意味することが意図される。置換基がケト(又はオキソ、すなわち、=O)基である場合、リンカー骨格原子上のチオ又はイミノ基又は同種のもの、次に2つの水素が置換されている。例示的な置換基としては、例えば、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、アシル、アロイル、ヘテロアロイル、カルボキシル、アルコキシ、アリールオキシ、アシルオキシ、アロイルオキシ、ヘテロアロイルオキシ、アルコキシカルボニル、ハロゲン、(チオ)エステル、シアノ、ホスホリル、アミノ、イミノ、(チオ)アミド、スルフヒドリル、アルキルチオ、アシルチオ、スルホニル、スルフェート、スルホネート、スルファモイル、スルホンアミド、ニトロ、アジド、ハロアルキル、例えば、ペルフルオロアルキル(例えば、トリフルオロメチル)、ハロアルコキシ、アルキルスルファニル、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、アルキルスルホニルアミノ、アリールスルホンアミノ(arylsulfonoamino)、ホスホリル、ホスフェート、ホスホネート、ホスフィネート、アルキルカルボキシ、アルキルカルボキシアミド、オキソ、ヒドロキシ、メルカプト、アミノ(任意選択で、例えば、アルキル、アリール、又はヘテロアリールにより一又は二置換されている)、イミノ、カルボキサミド、カルバモイル(任意選択で、例えば、アルキル、アリール、又はヘテロアリールにより一又は二置換されている)、アミジノ、アミノスルホニル、アシルアミノ、アロイルアミノ、(チオ)ウレイド、(アリールチオ)ウレイド、アルキル(チオ)ウレイド、シクロアルキル(チオ)ウレイド、アリールオキシ、アラルコキシ、又は-O(CH2)n-OH、-O(CH2)n-NH2、-O(CH2)nCOOH、-(CH2)nCOOH、-C(O)O(CH2)nR、-(CH2)nN(H)C(O)OR、又は-N(R)S(O)2Rが挙げられ、nは1~4から選択される整数であり、Rは、水素、-アルキル、-アルケニル、-アルキニル、-シクロアルキル、-シクロアルケニル、-(C連結ヘテロシクロアルキル)、-(C連結ヘテロシクロアルケニル)、-アリール、及び-ヘテロアリールから独立して選択され、複数の置換度が可能である。ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキルなどのような置換基、又は-OH、-NHRなどのような官能基は、適切な場合、それ自体が置換されていてもよいことが当業者により理解されるであろう。適切な場合、置換される部分自体もまた、置換されていてもよいことも当業者により理解されるであろう。
特定の実施形態では、リンカーLは、以下の部分:ジスルフィド(-S-S-)、エーテル(-O-)、チオエーテル(-S-)、アミン(-NH-)、エステル(-O-C(=O)-又は-C(=O)-O-)、カルボキサミド(-NH-C(=O)-又は-C(=O)-NH-)、ウレタン(-NH-C(=O)-O-又は-O-C(=O)-NH-)、及び尿素部分(-NH-C(=O)-NH-)のうちの1つから選択される部分を含む。
本発明の特定の実施形態では、リンカーLは、リスト:アルキレン、アルケニレン、アルキニレン、シクロアルキレン、ヘテロアルキレン、ヘテロアルケニレン、ヘテロアルキニレン、ヘテロシクロアルキレン、アリーレン、ヘテロアリーレン、アラルキレン、及びヘテロアラルキレン基から選択されるm個の基を含み、各基は、任意選択で独立して置換されていてもよく、リンカーは、以下の部分:ジスルフィド(-S-S-)、エーテル(-O-)、チオエーテル(-S-)、アミン(-NH-)、エステル(-O-C(=O)-又は-C(=O)-O-)、カルボキサミド(-NH-C(=O)-又は-C(=O)-NH-)、ウレタン(-NH-C(=O)-O-又は-O-C(=O)-NH-)、及び尿素部分(-NH-C(=O)-NH-)のうちの1つから独立して選択されるn個の部分をさらに含み、m=n+1である。特定の実施形態では、mは2であり、かつnは1であるか、又は、mは3であり、かつnは2である。特定の実施形態では、リンカーは、2つ又は3つの非置換アルキレン基、及びそれぞれ1つ又は2つの、非置換アルキレン基を連結するジスルフィド、エーテル、チオエーテル、アミン、エステル、カルボキサミド、ウレタン又は尿素部分を含む。
特定の実施形態では、安定なリンカーは、(i)酵素切断可能な部分構造、及び/又は(ii)ジスルフィド基を含有しない。特定のそのような実施形態では、リンカーは、12個までの原子、特に2~10個、より特には4~9個、最も特には6~8個の原子の長さを有する。
ある特定のそのような実施形態では、リンカーは、還元により切断可能である。本発明の文脈において、「還元により切断可能」という用語は、細胞内の還元性環境により内部移行後に標的結合部分に共役した毒素カーゴの細胞内放出を結果としてもたらす、細胞内の還元性環境中で切断できるリンカー、特に、ジスルフィド基を含有するリンカーを指す(Shen et al., (1985) J. Biol. Chem. 260:10905-10908を参照)。
ある特定の他のそのような実施形態では、リンカーは、化学的切断により、特に、加水分解又はタンパク質加水分解により切断可能であり、特に、そのような化学的切断は酵素により触媒される。
本発明の文脈において、「化学的切断は酵素により触媒される」という用語は、酵素、特にカテプシンBのようなリソソームペプチダーゼにより切断されて、内部移行後に標的化抗体に共役した毒素カーゴの細胞内放出を結果としてもたらすことができるリンカーを指す(Dubowchik et al., (2002) Bioconjug Chem. 13:855-69を参照)。特定の実施形態では、切断可能なリンカーは、Phe-Lys、Val-Lys、Phe-Ala、Val-Ala、Phe-Cit及びVal-Citから選択されるジペプチド、特にVal-Citを含む。
本発明の文脈において、「自壊性リンカー」という用語は、切断可能な結合を含むリンカーであって、切断後に断片化が起こり、断片化により、前記切断後に毒素に依然として取り付けられているリンカーの部分が除去されるものを指す。ある特定の実施形態では、リンカーは、-(切断可能な結合)-X-フェニル-CH2-O-C(=O)-の基を含み、カルボニル基が、本発明の化合物中のラトジャドン部分に取り付けられているアミノ基に取り付けられており、切断可能な結合の切断後に、遊離アミノ基-NR6H=-NH2を有する本発明の化合物が放出される。特定のそのような実施形態では、自壊性リンカーは、切断可能なジペプチドと毒性ペイロードとの間のp-アミノベンジル(PAB)スペーサーを含む。
第5の態様では、本発明は、本発明の毒性化合物-リンカー-標的化部分化合物を合成する方法であって、本発明の毒性化合物-リンカー-反応性部分化合物を標的化部分と反応させるステップを含む、方法に関する。
標的化部分への共役は、標的化部分に存在する遊離アミノ基への毒素-L-RM構築物の連結を介して達成することができる。そのような場合、基RMは、N-ヒドロキシスクシンイミドエステルのような活性化カルボン酸誘導体、又はイソチオシアネートのような活性化炭酸誘導体から選択することができる。
標的化部分への共役はさらに、標的化部分に存在する遊離チオール基への毒素-L-RM構築物の連結を介して達成することができる。そのような場合、基RMは、ハロアセチル基;アクセプター置換アルケン(マイケル系)、特にマレイミド基又はプロペノイル基を含むRM基(Badescu et al., (2014) Bioconjugate Chem. 25:460-469を参照);脱離基Xにより3位で置換されているか又は3,4位で二置換されているマレイミド基、特に、Xが、Cl、Br、及びアリール-S-から選択され、特にPh-S-である該マレイミド基から選択することができる。
ある特定のそのような実施形態では、チオール基は、野生型標的化部分に存在する単一の、連結されていないシステイン残基の部分である。ある特定の他のそのような実施形態では、チオール基は、野生型標的化部分から生成された、特に組換え遺伝子操作により、例えば、野生型配列への挿入により、野生型標的化部分中の第1のシステイン残基とジスルフィド架橋を形成する第2のシステインを除去することにより、又は非システイン残基を置換することにより生成された、単一の、連結されていないシステイン残基の部分である。ある特定の他のそのような実施形態では、チオール基は、野生型標的化部分に存在する2つのシステインの間のジスルフィド結合の還元により生成される。
標的化部分への共役はさらに、標的化部分に存在する2つの遊離チオール基への毒素-L-RM構築物の連結を介して達成することができる。そのような場合、基RMは、脱離基Xにより3,4位において二置換されているマレイミド基であってもよく、特に、Xが、Cl、Br、及びアリール-S-から選択され、特にPh-S-である該マレイミド基であってもよい。
ある特定のそのような実施形態では、2つのチオール基は、野生型標的化部分に存在する単一の、連結されていないシステイン残基の各部分である。ある特定の他のそのような実施形態では、チオール基は、野生型標的化部分から生成された、特に組換え遺伝子操作により、例えば、野生型配列への挿入により、野生型標的化部分中の第1のシステイン残基とジスルフィド架橋を形成する第2のシステインを除去することにより、又は非システイン残基を置換することにより生成された、2つの単一の、連結されていないシステイン残基の部分である。特定の実施形態では、2つのチオール基は、野生型標的化部分に存在する2つのシステインの間のジスルフィド結合の還元により生成される。二置換マレイミドとのそのような2つのチオール基の反応により、チオール基は架橋されて、元々存在するジスルフィド架橋を模倣する。
ある特定の他の実施形態では、遊離チオール基は、標的化部分に存在する遊離アミノ基のチオール化により、特に、2-イミノチオラン(Still et al., (1984) Can. J. Org. Chem. 62:586を参照)及び活性化アシルチオ酢酸誘導体(X-C(=O)-CH2-SAcyl)、例えば、アセチルチオ酢酸のN-ヒドロキシスクシンイミドエステルから選択されるチオール化試薬とのそのような遊離アミノ基の反応により生成することができる。
標的化部分への共役はさらに、遺伝子操作により、例えば、p-アセチルフェニルアラニンの導入及びその後のオキシムライゲーションにより導入される非天然アミノ酸への連結により達成することができる(Kazane et al., (2012) Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A, 109:3731-3736を参照)。
標的化部分への共役はさらに、標的化部分中のチロシン残基のフェニル環への環状ジアゾジカルボキサミドの連結により達成することができる(Ban et al., (2010) J Am. Chem. Soc. 13:1523-5を参照)。
ある特定のそのような実施形態では、標的化部分は二重又は三重結合を含み、かつ、毒素-L-RM構築物は1,3-双極子、特にアジド基を含む。ある特定のそのような実施形態では、標的化部分を最初にジベンゾシクロオクチン-N-ヒドロキシスクシンイミドエステル又はアザジベンゾシクロオクチン-N-ヒドロキシスクシンイミドエステルと反応させる(例えば、Zhou et al., (2013) J Am Chem Soc. 135:12994-7を参照)。
ある特定の他のそのような実施形態では、標的化部分は1,3-双極子、特にアジド基を含み、かつ、毒素-L-RM構築物は二重又は三重結合を含む。ある特定のそのような実施形態では、標的化部分は、酵素触媒反応によりアジド含有分子に最初に連結されるグリコシル化抗体である(商標名SiteClick;Zeglis et al., (2013) Bioconjug Chem. 24:1057-67を参照)。ある特定の他の実施形態では、アジド基は、非天然アミノ酸p-アジド-フェニルアラニンを介して組み込まれる(Kazane et al., (2012) Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A, 109:3731-3736を参照)。
第6の態様では、本発明は、本発明の毒性化合物-リンカー-標的化部分化合物又は本発明にしたがって合成される毒性化合物-リンカー-標的化部分化合物を含む医薬組成物に関する。
本明細書において使用される場合、疾患若しくは障害を「治療する」(treat)、「治療する」(treating)又は疾患若しくは障害の「治療」は、以下の1つ又は複数を達成することを意味する:(a)障害の重篤度の低減;(b)治療されている(1つ又は複数の)障害に特徴的な症状の発生の制限又は予防;(c)治療されている(1つ又は複数の)障害に特徴的な症状の悪化の阻害;(d)以前に(1つ又は複数の)障害を有していた患者における(1つ又は複数の)障害の再発の制限又は予防;及び(e)以前に(1つ又は複数の)障害の症状を示していた患者における症状の再発の制限又は予防。
本明細書において使用される場合、治療は、本発明によるコンジュゲート又は医薬組成物を患者に投与することを含んでもよく、「投与すること」としては、in vivo投与の他に、ex vivoの組織への直接的な投与、例えば静脈グラフトが挙げられる。
「治療有効量」は、意図する目的を達成するために充分な治療剤の量である。所与の治療剤の有効量は、剤の性質、投与経路、治療剤を与えられる動物のサイズ及び種、並びに投与の目的のような要因により変化する。各個々の症例における有効量は、当該技術分野において確立された方法にしたがって当業者により経験的に決定され得る。
「薬学的に許容される」は、動物、より特にはヒトにおける使用について連邦若しくは州政府の規制機関により承認されているか、又は米国薬局方若しくは他の一般に認識される薬局方に列記されていることを意味する。
特定の実施形態では、医薬組成物は、全身投与される医薬の形態で使用される。これには、特に注射可能液及び注入液を含む、非経口剤が含まれる。注射可能液は、アンプルの形態で、又はいわゆる使用準備済み(ready-for-use)注射可能液、例えば、使用準備済み(ready-to-use)シリンジ若しくは使い捨てシリンジとして、及びこれ以外に複数回採取のためのパンクチャラブルフラスコとして配合される。注射可能液の投与は、皮下(s.c.)、筋肉内(i.m.)、静脈内(i.v.)又は皮内(i.c.)適用の形態であり得る。特に、結晶の懸濁液、溶液、ナノ粒子又は例えばヒドロゾルのようなコロイド分散系として好適な注射用配合物をそれぞれ製造することができる。
注射用配合物はさらに濃縮物として製造することができ、濃縮物は、水性の等張希釈剤を用いて溶解又は分散させることができる。注入液はまた、等張溶液、脂肪エマルション、リポソーム配合物及びマイクロエマルションの形態で調製することができる。注射可能液と同様に、注入用配合物はまた、希釈するための濃縮物の形態で調製することができる。注射用配合物はまた、例えばミニポンプにより、入院療法及び外来療法の両方で永久的な注入液の形態で適用することができる。
例えば、アルブミン、血漿、増量剤、表面活性物質、有機希釈剤、pH調整物質、複合体形成物質若しくはポリマー物質を、特に、タンパク質若しくはポリマーへの本発明の標的結合部分毒性化合物コンジュゲートの吸着に影響を及ぼす物質として、非経口薬物配合物に加えることができ、又はそれらを、注射器具若しくは包装材料、例えば、プラスチック若しくはガラスのような材料への本発明の標的結合部分毒性化合物コンジュゲートの吸着を低減させることを目的としても加えることができる。
標的結合部分を含む本発明の毒性化合物(ペイロード)は、非経口剤中のマイクロ担体又はナノ粒子に結合していてもよく、例えば、ポリ(メタ)アクリレート、ポリラクテート、ポリグリコレート、ポリアミノ酸又はポリエーテルウレタンに基づく微分散された粒子に結合していてもよい。非経口配合物はまた、本発明のコンジュゲートがそれぞれ微分散、分散及び懸濁形態で導入される場合、例えば「複数単位原理」(multiple unit principle)に基づいてデポー調製物として、又は、本発明のコンジュゲートがその後埋め込まれる配合物中、例えば、錠剤若しくは棒剤(rod)中に封入される場合、「単一単位原理」(single unit principle)に基づいて、若しくは医薬中の結晶の懸濁液として改変することができる。単一単位及び複数単位配合物でのこれらのインプラント又はデポー医薬は、多くの場合、いわゆる生分解性ポリマー、例えば、乳酸及びグリコール酸のポリエステル、ポリエーテルウレタン、ポリアミノ酸、ポリ(メタ)アクリレート又は多糖からなる。
非経口剤として配合される本発明の医薬組成物の製造中に加えられる補助剤及び担体は、特に、滅菌水、pH値調整物質、例えば、有機又は無機の酸又は塩基の他にこれらの塩、pH値を調整するための緩衝化物質、等張化用の物質、例えば、塩化ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、グルコース及びフルクトース、それぞれ界面活性剤(tensides)及び界面活性剤(surfactants)、並びに乳化剤、例えば、ポリオキシエチレンソルビタンの脂肪酸の部分エステル(例えば、Tween(登録商標))又は、例えば、ポリオキシエチレンの脂肪酸エステル(例えば、Cremophor(登録商標))、脂肪油、例えば、ピーナッツ油、大豆油又はヒマシ油、脂肪酸の合成エステル、例えば、オレイン酸エチル、ミリスチン酸イソプロピル及び中性油(例えば、Miglyol(登録商標)の他に、高分子補助剤、例えば、ゼラチン、デキストラン、ポリビニルピロリドン、有機溶媒の溶解度を増加させる添加物、例えば、プロピレングリコール、エタノール、N,N-ジメチルアセトアミド、プロピレングリコール又は複合体形成物質、例えば、クエン酸塩及び尿素、防腐剤、例えば、安息香酸ヒドロキシプロピルエステル及びメチルエステル、ベンジルアルコール、酸化防止剤、例えば、亜硫酸ナトリウム及び安定化剤、例えばEDTAである。
懸濁液として本発明の医薬組成物を配合する場合、好ましい実施形態では、本発明のコンジュゲートの硬化を防止するための増粘剤、又は沈殿物の再懸濁を確実にするための界面活性剤及び多価電解質、並びに/又は、例えばEDTAのような複合体形成剤が加えられる。様々なポリマーとの活性成分の複合体を達成することもできる。そのようなポリマーの例は、ポリエチレングリコール、ポリスチレン、カルボキシメチルセルロース、Pluronics(登録商標)又はポリエチレングリコールソルビット脂肪酸エステルである。本発明のコンジュゲートはまた、例えばシクロデキストリンを用いた封入化合物の形態で液体配合物中に組み込むことができる。特定の実施形態では、分散剤をさらなる補助剤として加えることができる。凍結乾燥物の製造のために、マンニット、デキストラン、サッカロース、ヒトアルブミン、ラクトース、PVP又は多様なゼラチンのようなスキャフォールド剤(scaffolding agents)を使用することができる。
第8の態様では、本発明は、がんの治療方法であって、本発明の毒性化合物-リンカー-標的化部分化合物又は本発明の医薬組成物をそのような治療を必要とする患者に投与するステップを含む、方法に関する。
本発明を実例を挙げて説明するために、以下の実施例を含める。しかしながら、これらの実施例は本発明を限定せず、本発明を実施する方法を示唆することのみを目的とすることが理解されるべきである。
実施例1:毒素単位ICQO-1の生成及び合成
実験の詳細
概略の材料及び機器
別段の記載がなければ、全ての試薬は商用供給業者から購入し、さらなる精製なしに使用した。検査及び精製のために使用した全ての溶媒はHPLCグレードであった。水分感受性反応は、乾燥したガラス器具中アルゴン雰囲気下で行った。反応をTLC、LCMS又はNMRによりモニターした。
フラッシュクロマトグラフィーは、シリカゲル(Merck、Silicagel 60、1.15111.1000、15~40μm)で満たした適切なガラスカラムを使用して手動で、又は、Buchi社のReveleris(登録商標)X2フラッシュクロマトグラフィーシステム及び充填済みカートリッジ(Reveleris(登録商標)Flash Cartridges Silica 40μm)を使用して行った。
Thermo Fisher Scientific Dionex Ultimate 3000 HPLC systemを使用して、Phenomenex Gemini C18 RP-column 00G-4436-NO、10μm、110A、250×10.00mm(5ml/分)又はPhenomenex Gemini C18 RP-column 00G-4435-PO-AX、5μm、110A、250×21.20mm(9ml/分)又はThermo Fisher Scientific BDS Hypersil C18 RP-column 28105-259370、5μm、250x30mm、(25ml/分)又はMacherey-Nagel Nucleosil 100-7 VP C18 RP column 715691-1116949、250×40mm(45ml/分)で分取逆相高圧力液体クロマトグラフィー(分取HPLC RP)を行った。溶出液、勾配及び添加物を括弧内に与える。生成物含有画分を合わせ、蒸留H2O(最小1:1/溶媒:H2O)で希釈し、冷凍及び凍結乾燥した。
薄層クロマトグラフィー(TLC)は、予めコーティングしたガラスプレート(Merck TLC Silicagel 60 F254、1.15341.0001、2.5x7.5cm)上で行い、UV光(λ=254nm[UV254]又はλ=366nm[UV366])下の観察、ヨウ素チャンバー中での展開プレートの処理又はTLC染色溶液(調製について以下のリストを参照)でプレートを処理した後の加熱により、成分を可視化した。使用した溶出液又は溶出液混合物を括弧中に報告する。
KMnO
4
染色溶液[KMnO
4
]:200mLのH2O中の1.5gのKMnO4、10gのK2CO3、及び1.25mLの10% NaOH。
PMA染色溶液[PMA]:100mLの無水EtOH中の10gのリンモリブデン酸。
CAM染色溶液[CAM]:100mLの10% H2SO4中の1gのCe(IV)(SO4)2、2.5gの(NH4)6Mo4O7
アニスアルデヒド染色溶液[AA]:135mLの無水EtOH、5mLの濃H2SO4、1.5mLのHOAc及び3.7mLのp-アニスアルデヒド。
ニンヒドリン染色溶液[ニンヒドリン]:100mLの無水EtOH及び3.0mLのHOAc中の1.5gのニンヒドリン。
バニリン染色溶液[Van]:250mLの無水EtOH及び2.5mLの濃H2SO4中の15gのバニリン。
分取薄層クロマトグラフィーは、予めコーティングしたガラスプレート(Merck TLC Silicagel 60 F254、1.05715.0001、20x20cm、最大10~15mg/プレート及びAnaltech Uniplate Silica gel GF Z51305-9、20×20cm×2mm、最大100~150mg/プレート)上で行った。使用した溶出液又は溶出液混合物及び展開数を括弧内に報告する。UV光(λ=254又は366nm)下での観察により化合物を可視化した。化合物含有シリカゲル画分を外科用メスを用いてプレートから剥がし、小片に圧砕し、化合物を適切な溶剤混合物により溶出した。
クライオプローブシステムを用いてBruker Avance III又はBruker Avance III HDでNMRスペクトルを記録した。1H NMRスペクトルは500MHz及び700MHzにおいて記録した。13C NMRスペクトルは126MHz及び176MHzにおいて記録した。化学シフトを溶媒シグナルに対するppmとして報告する。多重度を以下の通りに指し示す:s(シングレット);bs(ブロードシングレット);d(ダブレット);t(トリプレット);q(カルテット);m(マルチプレット);dd(ダブレットのダブレット)など。
光学回転値をPerkin-Elmer 241 MCで決定し、ランバート-ベールの式により算出した。
IRスペクトルをATR技術を用いてBruker ALPHA FT IR分光計で記録した。観察された吸収ピークの波数のみを与える。
低分解能質量分析(LRMS)データは、電子スプレーイオン化(ESI)(ACN-H2O+0.05%のTFA)を伴うDAD検出器及びAPI 150 EX四重極型質量検出器を備えたAgilent 1100 HPLCシステム又は電子スプレーイオン化(ESI)を伴うDAD検出器及びBruker amazonイオントラップ質量検出器を備えたDionex Ultimate 3000 HPLCシステムを使用して記録した。
高分解能質量分析(HRMS)データは、電子スプレーイオン化(ESI)を伴うDAD検出器及びBruker maXis HD QTOF質量検出器を備えたDionex Ultimate 3000 HPLCシステムを使用して記録した。
発酵及びラトジャドンAの単離
ラトジャドンA(1) - (R)-6-((1E,3Z,5R,7E,9E,11R)-11-ヒドロキシ-11-((2S,4R,5S,6S)-4-ヒドロキシ-5-メチル-6-((E)-プロパ-1-エン-1-イル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-3,5,7-トリメチルウンデカ-1,3,7,9-テトラエン-1-イル)-5,6-ジヒドロ-2H-ピラン-2-オンの単離
発酵及びラトジャドンAの単離は、報告された手順[35、36、56]にしたがって行うことができる。
ラトジャドンA(1):TCL (CH2Cl2:MeOH/95:5) Rf: 0.35 [UV254, CAM], IR (ATR) [cm-1]: 3417, 2962, 2921, 2871, 1715, 1653, 1625, 1451, 1438, 1380, 1344, 1295, 1245, 1149, 1121, 1056, 1011, 963, 916, 881, 814, 732, 660. 1H-NMR (500 MHz, CDCl3) δ [ppm]: 6.88 (ddd, J = 9.7, 4.6, 3.9 Hz, 1H), 6.70 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 6.45 (ddd, J = 15.2, 10.9, 1.3 Hz, 1H), 6.09 - 5.99 (m, 1H), 5.76 (d, J = 11.0 Hz, 1H), 5.72 - 5.69 (m, 1H), 5.68 - 5.66 (m, 1H), 5.54 - 5.47 (m, 1H), 5.46 - 5.37 (m, 1H), 5.21 (d, J = 9.5 Hz, 1H), 5.03 - 4.93 (m, 1H), 4.44 (d, J = 6.2 Hz, 1H), 4.32 (dd, J = 6.0, 2.8 Hz, 1H), 3.98 (q, J = 2.8 Hz, 1H), 3.85 (dt, J = 12.2, 2.8 Hz, 1H), 2.79 (dq, J = 9.6, 6.9 Hz, 1H), 2.50 - 2.39 (m, 2H), 1.98 (d, J = 7.2 Hz, 2H), 1.86 (ddd, J = 14.9, 12.3, 2.9 Hz, 1H), 1.77 (d, J = 1.2 Hz, 3H), 1.70 (s, 6H), 1.70 - 1.68 (m, 2H), 1.65 - 1.58 (m, 2H), 1.43 - 1.34 (m, 1H), 0.90 (d, J = 6.6 Hz, 3H), 0.89 (d, J = 7.2 Hz, 3H). 13C-NMR (126 MHz, CDCl3) δ [ppm]: 164.34, 144.95, 139.55, 137.70, 130.81, 130.37, 129.45, 128.61, 128.51, 127.10, 126.08, 125.52, 121.84, 78.84, 74.97, 74.91, 74.57, 70.42, 47.97, 39.82, 30.74, 30.26, 26.98, 21.20, 20.60, 18.16, 17.29, 11.34. LRMS (ESI-Quad) [m/z]: 479.2 [M+Na]+, 421.3 [M-H2O+H]+, HRMS (ESI-IT) [m/z]: 479.277556, C28H40NaO5 [M+Na]+の計算値479.276795, err [ppm] 1.588.
化合物の合成
ラトジャドンAの誘導体化
1.1.1.1 16-アミノ-ラトジャドンの合成
16-オキソ-ラトジャドン(8) - (R)-6-((R,1E,3Z,7E,9E)-11-((2S,4R,5S,6S)-4-ヒドロキシ-5-メチル-6-((E)-プロパ-1-エン-1-イル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-3,5,7-トリメチル-11-オキソウンデカ-1,3,7,9-テトラエン-1-イル)-5,6-ジヒドロ-2H-ピラン-2-オン、19-オキソ-ラトジャドン(9) - (R)-6-((1E,3Z,5R,7E,9E,11R)-11-ヒドロキシ-3,5,7-トリメチル-11-((2S,5R,6S)-5-メチル-4-オキソ-6-((E)-プロパ-1-エン-1-イル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)ウンデカ-1,3,7,9-テトラエン-1-イル)-5,6-ジヒドロ-2H-ピラン-2-オン及び16,19-ジオキソ-ラトジャドン(10) - (R)-6-((R,1E,3Z,7E,9E)-3,5,7-トリメチル-11-((2S,5R,6S)-5-メチル-4-オキソ-6-((E)-プロパ-1-エン-1-イル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-11-オキソウンデカ-1,3,7,9-テトラエン-1-イル)-5,6-ジヒドロ-2H-ピラン-2-オンの合成
750μLのDMSO中の33.7mg(0.1205mmol、1.1eq)のIBX1の溶液を23℃で16hの期間の期間にわたり滴下(シリンジポンプ)で750μLのDMSO中に溶解した55mg(0.1095mmol、1.0eq)のラトジャドンA 1の撹拌溶液に加えた(1IBXは、Santagostino及び共同研究者ら[68]の手順にしたがって2-ヨード安息香酸から新たに調製した。)。その後、混合物を23℃でさらに24h撹拌した。反応をHPLC-MSによりモニターした。混合物をCH2Cl2(15mL)で希釈し、IBAが白色固体として沈殿し、セルロースフィルターを使用して濾過できるようになるまで30分間撹拌した。濾液をH2O(3x15mL)で洗浄2し、無水Na2SO4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した(2生成物のクロマトグラフィー分離に強い負の影響を有するDMSOの跡形を取り除くことが重要である。)。残留物を分取薄層クロマトグラフィー(CH2Cl2:MeOH/98:2、2xの展開)により精製して、薄黄色の固体泡として34.5mg(0.076mmol、69%、75% brsm)の16-オキソラトジャドン8、薄黄色の固体泡として3.7mg(8.1μmol、7%、8% brsm)の19-オキソラトジャドン9、薄黄色の固体泡として6.9mg(15.2μmol、14%、15% brsm)の16,19-ジオキソラトジャドン10及び4.0mg(8%)の再単離されたラトジャドンA 1を得た。反応は10~600mgのスケールで行い、類似の生成物分布及び収率を得た。
16-オキソ-ラトジャドン(8):TCL (CH2Cl2:MeOH/98:2) Rf: 0.26 [UV254, CAM], IR (ATR) [cm-1]: 3456, 2970, 2922, 2883, 1723, 1682, 1620, 1581, 1451, 1437, 1380, 1362, 1307, 1247, 1218, 1126, 1084, 1056, 1013, 968, 914, 884, 783, 732, 700. 1H-NMR (700 MHz, CDCl3) δ [ppm]: 7.61 (dd, J = 15.1, 11.7 Hz, 1H), 6.88 (ddd, J = 9.8, 5.3, 3.1 Hz, 1H), 6.70 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 6.50 (d, J = 15.2 Hz, 1H), 6.04 (ddd, J = 9.8, 2.3, 1.3 Hz, 1H), 5.99 (d, J = 11.7 Hz, 1H), 5.77 - 5.70 (m, 1H), 5.73 - 5.67 (m, 1H), 5.50 (ddq, J = 15.4, 6.1, 1.6 Hz, 1H), 5.19 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 5.00 (dddd, J = 10.2, 6.3, 5.2, 1.1 Hz, 1H), 4.47 - 4.45 (m, 1H), 4.43 (dd, J = 11.1, 3.7 Hz, 1H), 4.01 (q, J = 2.7 Hz, 1H), 2.86 (ddq, J = 13.8, 9.7, 6.8 Hz, 1H), 2.51 - 2.39 (m, 2H), 2.10 (dd, J = 7.1, 2.2 Hz, 2H), 1.85 (d, J = 1.1 Hz, 3H), 1.78-1.73 (m, 2H), 1.77 (d, J = 1.2 Hz, 3H), 1.71 (dt, J = 6.5, 1.3 Hz, 3H), 1.68 (dtt, J = 6.7, 2.7, 1.5 Hz, 1H), 0.93 (d, J = 0.8 Hz, 3H), 0.92 (d, J = 1.5 Hz, 3H). 13C-NMR (176 MHz, CDCl3) δ [ppm]: 199.85, 164.29, 150.49, 144.94, 140.32, 138.65, 130.24, 130.13, 129.89, 127.14, 126.05, 125.99, 122.96, 121.84, 78.54, 75.09, 70.23, 48.47, 39.30, 30.87, 30.76, 30.23, 29.92, 21.26, 20.60, 18.17, 18.13, 11.44. LRMS (ESI-Quad) [m/z]: 477.6 [M+Na]+, 455.2 [M-H2O+H]+, HRMS (ESI-IT) [m/z]: 455.279347, C28H39O5 [M+H]+の計算値455.279201, err [ppm] - 0.321.
19-オキソ-ラトジャドン(9):TCL (CH2Cl2:MeOH/98:2) Rf: 0.36 [UV254, CAM], IR (ATR) [cm-1]: 3450, 2970, 2923, 2857, 1713, 1653, 1452, 1419, 1380, 1353, 1302, 1245, 1140, 1093, 1030, 1014, 967, 915, 882, 815, 732, 653. 1H-NMR (500 MHz, CDCl3) δ [ppm]: 6.90 (dt, J = 9.8, 4.2 Hz, 1H), 6.71 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 6.50 (ddd, J = 15.2, 11.0, 1.3 Hz, 1H), 6.07 (dt, J = 9.8, 1.8 Hz, 1H), 5.82 - 5.74 (m, 2H), 5.71 (dd, J = 15.6, 6.9 Hz, 1H), 5.54 - 5.41 (m, 2H), 5.23 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 5.04 - 4.95 (m, 1H), 4.46 (s, 1H), 4.19 (ddt, J = 6.1, 2.6, 1.1 Hz, 1H), 3.74 (dt, J = 11.8, 3.0 Hz, 1H), 2.85 - 2.76 (m, 1H), 2.75 (dd, J = 14.9, 11.9 Hz, 1H), 2.48 (ddd, J = 6.7, 3.8, 1.9 Hz, 2H), 2.39 (qdd, J = 7.0, 2.5, 1.1 Hz, 1H), 2.16 (ddd, J = 14.9, 2.9, 1.3 Hz, 1H), 2.02 (d, J = 7.2 Hz, 2H), 1.80 (d, J = 1.2 Hz, 3H), 1.75 (ddd, J = 6.5, 1.6, 1.0 Hz, 3H), 1.73 (d, J = 1.1 Hz, 3H), 1.13 (d, J = 7.2 Hz, 3H), 0.93 (d, J = 6.6 Hz, 3H). 13C-NMR (126 MHz, CDCl3) δ [ppm]: 211.63, 164.07, 144.67, 139.22, 138.44, 130.73, 129.41, 129.36, 128.84, 127.42, 127.00, 125.67, 125.39, 121.70, 79.58, 79.33, 78.72, 73.88, 50.12, 47.86, 37.51, 30.52, 30.09, 21.03, 20.42, 17.94, 17.06, 11.13. LRMS (ESI-Quad) [m/z]: 477.3 [M+Na]+, 455.4 [M+H]+, HRMS (ESI-IT) [m/z]: 477.261253, C28H38NaO5 [M+Na]+の計算値477.261145, err [ppm] -0,225.
16,19-ジオキソ-ラトジャドン(10):TCL (CH
2Cl
2:MeOH/98:2) R
f: 0.44 [UV
254, CAM], IR (ATR) [cm
-1]: 2968, 2923, 2855, 1717, 1684, 1620, 1582, 1451, 1419, 1381, 1333, 1305, 1245, 1186, 1148, 1100, 1059, 1013, 968, 932, 915, 883, 862, 814, 787, 732, 662.
1H-NMR (500 MHz, CDCl
3) δ [ppm]: 7.68 (dd, J = 15.1, 11.7 Hz, 1H), 6.89 (ddd, J = 9.7, 5.2, 3.2 Hz, 1H), 6.72 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 6.55 (d, J = 15.1 Hz, 1H), 6.09 - 6.01 (m, 2H), 5.86 - 5.77 (m, 1H), 5.72 (dd, J = 15.6, 6.3 Hz, 1H), 5.52 (ddd, J = 15.4, 6.0, 1.7 Hz, 1H), 5.22 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 5.06 - 4.97 (m, 1H), 4.27 - 4.22 (m, 2H), 2.88 (dtd, J = 13.7, 6.9, 3.3 Hz, 1H), 2.66 (dd, J = 15.0, 12.0 Hz, 1H), 2.52 - 2.40 (m, 4H), 2.14 (d, J = 7.3 Hz, 2H), 1.91 - 1.87 (m, 3H), 1.79 (d, J = 1.1 Hz, 3H), 1.76 (dt, J = 6.4, 1.2 Hz, 3H), 1.15 (d, J = 7.2 Hz, 3H), 0.95 (d, J = 6.6 Hz, 3H).
13C-NMR (126 MHz, CDCl
3) δ [ppm]: 209.87, 196.26, 164.03, 151.67, 144.70, 141.39, 138.36, 129.95, 129.09, 127.30, 126.07, 125.98, 122.31, 121.82, 84.92, 80.42, 80.20, 78.31, 50.21, 48.60, 39.92, 30.70, 30.19, 21.13, 20.52, 18.07, 18.00, 11.34. LRMS (ESI-Quad) [m/z]: 475.2 [M+Na]
+, 453.3 [M+H]
+, HRMS (ESI-IT) [m/z]: 453.263800, C
28H
37O
5 [M+H]
+の計算値47453.263600, err [ppm] - 0.7.
16R-アミノ-ラトジャドン(11) - (R)-6-((1E,3Z,5R,7E,9E,11R)-11-アミノ-11-((2S,4R,5S,6S)-4-ヒドロキシ-5-メチル-6-((E)-プロパ-1-エン-1-イル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-3,5,7-トリメチルウンデカ-1,3,7,9-テトラ-エン-1-イル)-5,6-ジヒドロ-2H-ピラン-2-オン、16S-アミノ-ラトジャドン(12) - (R)-6-((1E,3Z,5R,7E,9E,11S)-11-アミノ-11-((2S,4R,5S,6S)-4-ヒドロキシ-5-メチル-6-((E)-プロパ-1-エン-1-イル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-3,5,7-トリメチルウン-デカ-1,3,7,9-テトラエン-1-イル)-5,6-ジヒドロ-2H-ピラン-2-オン、化合物13 - メチル(5R,6E,8Z,10R,12E,14E,16R)-3,16-ジアミノ-5-ヒドロキシ-16-((2S,4R,5S,6S)-4-ヒドロキシ-5-メチル-6-((E)-プロパ-1-エン-1-イル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-8,10,12-トリメチルヘキサデカ-6,8,12,14-テトラエノエート及び化合物14 - メチル(5R,6E,8Z,10R,12E,14E,16S)-3,16-ジアミノ-5-ヒドロキシ-16-((2S,4R,5S,6S)-4-ヒドロキシ-5-メチル-6-((E)-プロパ-1-エン-1-イル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-8,10,12-トリメチルヘキサデカ-6,8,12,14-テトラエノエートの合成
36.6mg(0.475mmol、10eq)の酢酸アンモニウムを23℃で950μLの乾燥MeOH中の21.6mg(47.5μmol、1.0eq)の16-オキソラトジャドン8の溶液に加えて3分間撹拌した後、5.9mg(95.0μmol、2.0eq)のシアノ水素化ホウ素ナトリウムを加え、混合物を23℃で14h撹拌した。次に混合物を40℃に2h加熱した後、400μLのACN:H2O+TFA/30:70+0.05%の添加により反応を停止させた。この混合物をRP分取HPLC(Phenomenex Gemini C18 RP-column 00G-4435-PO-AX、5μm、110A、250×21.20mm、流速:9ml/分、ACN:H2O+TFA/10:90+0.1%→95:5+0.1%、90分)により直接精製して、凍結乾燥後に薄黄色の固体泡として6.9mg(15.1μmol、32%、34% brsm)の16R-アミノ-ラトジャドン11、薄黄色の固体泡として4.3mg(9.4μmol、20%、21% brsm)の16S-アミノラトジャドン12、黄色の固体泡として1.5mg(3.3μmol、7%、8% brsm)の化合物13、黄色の固体泡として0.4mg(0.9μmol、2%、2.4% brsm)の化合物14及び1.6mg(7%)の再単離された16-オキソラトジャドン8を得た。化合物11及び12は純粋な化合物として得られた一方、化合物13及び14は二TFA塩として得られた。反応は10~100mgのスケールで行い、類似の生成物分布及び収率を得た。
16R-アミノ-ラトジャドン(11):IR (ATR) [cm-1]: 3403, 2961, 2923, 1674, 1522, 1452, 1436, 1382, 1345, 1253, 1201, 1160, 1134, 1058, 1014, 967, 918, 883, 816, 800, 722, 661. 1H-NMR (500 MHz, CDCl3) δ [ppm]: 8.05 (s, 2H), 6.92 (dt, J = 9.7, 4.2 Hz, 1H), 6.64 (dd, J = 24.0, 15.5 Hz, 1H), 6.51 (dd, J = 15.1, 10.9 Hz, 1H), 6.03 (dt, J = 9.8, 1.7 Hz, 1H), 5.72 (d, J = 10.7 Hz, 1H), 5.70 - 5.61 (m, 2H), 5.58 (dd, J = 15.2, 9.2 Hz, 1H), 5.36 (ddt, J = 15.5, 3.9, 1.6 Hz, 1H), 5.20 (d, J = 9.5 Hz, 1H), 5.02 - 4.90 (m, 1H), 4.38 (d, J = 5.1 Hz, 1H), 4.17 (d, J = 12.2 Hz, 1H), 3.96 - 3.91 (m, 1H), 3.80 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 2.78 (dt, J = 15.2, 8.3 Hz, 1H), 2.48 (ddd, J = 7.2, 3.8, 1.6 Hz, 2H), 2.00 (ddt, J = 22.4, 14.1, 6.7 Hz, 2H), 1.81 - 1.76 (m, 3H), 1.72 (s, 3H), 1.66 (d, J = 6.4 Hz, 3H), 1.69 - 1.53 (m, 2H), 1.40 (d, J = 14.0 Hz, 1H), 0.96 (d, J = 6.6 Hz, 3H), 0.81 (d, J = 7.1 Hz, 3H).13C-NMR (126 MHz, CDCl3) δ [ppm]: 164.94, 145.51, 140.31, 139.44, 134.67, 132.19, 129.79, 129.66, 126.71, 125.03, 124.99, 121.45, 120.81, 79.55, 74.77, 71.57, 69.49, 57.54, 47.51, 38.93, 30.57, 30.06, 28.99, 21.55, 20.41, 17.99, 17.48, 11.13. LRMS (ESI-Quad) [m/z]: 456.3 [M+H]+, HRMS (ESI-IT) [m/z]: 456.311233, C28H42NO4 [M+H]+の計算値456.310835, err [ppm] - 0.872.
16S-アミノ-ラトジャドン(12):IR (ATR) [cm-1]: 3342, 2956, 2925, 1675, 1522, 1436, 1382, 1305, 1254, 1202, 1180, 1136, 1056, 1017, 966, 912, 883, 800, 722, 651. 1H-NMR (500 MHz, CDCl3) δ [ppm]: 8.07 (s, 2H), 6.98 - 6.87 (m, 1H), 6.69 (d, J = 15.5 Hz, 1H), 6.56 (dd, J = 15.0, 10.9 Hz, 1H), 6.04 (d, J = 9.8 Hz, 1H), 5.75 (d, J = 10.8 Hz, 1H), 5.68 (dd, J = 15.5, 7.7 Hz, 1H), 5.70 - 5.60 (m, 1H), 5.45 - 5.34 (m, 2H), 5.20 (d, J = 9.9 Hz, 1H), 5.02 - 4.91 (m, 1H), 4.41 (d, J = 5.5 Hz, 1H), 4.04 - 3.91 (m, 2H), 3.81 (s, 1H), 3.64 (t, J = 9.0 Hz, 1H), 2.80 (dh, J = 13.0, 6.3 Hz, 1H), 2.56 - 2.43 (m, 2H), 2.10 (dd, J = 13.8, 5.6 Hz, 1H), 1.90 (dd, J = 13.8, 8.7 Hz, 1H), 1.78 (s, 3H), 1.69 (s, 3H), 1.68 (d, J = 6.5 Hz, 3H), 1.67 - 1.64 (m, 1H), 1.57 (d, J = 14.0 Hz, 1H), 1.49 (t, J = 11.8 Hz, 1H), 0.96 (d, J = 6.5 Hz, 3H), 0.86 (d, J = 7.1 Hz, 3H). 13C-NMR (126MHz, CDCl3) δ [ppm]: 165.16, 145.67, 141.69, 139.23, 135.04, 132.47, 129.78, 129.55, 127.42, 124.94, 124.78, 121.42, 120.45, 79.55, 75.20, 71.61, 69.48, 59.36, 47.40, 39.25, 31.49, 30.22, 29.95, 21.44, 20.44, 18.07, 17.99, 11.16. LRMS (ESI-Quad) [m/z]: 456.3 [M+H]+, HRMS (ESI-IT) [m/z]: 456.310562, C28H42NO4 [M+H]+の計算値456.310835, err [ppm] 0.598.
化合物13:1H-NMR (500 MHz, CDCl3) δ [ppm]: 8.35 - 8.08 (m, 2H), 7.96 - 7.72 (m, 2H), 6.55 (dd, J = 15.0, 11.2 Hz, 1H), 6.21 (d, J = 15.3 Hz, 1H), 5.67 (dd, J = 15.3, 6.6 Hz, 1H), 5.57 (d, J = 11.0 Hz, 1H), 5.46 (ddd, J = 23.5, 15.2, 8.4 Hz, 2H), 5.38 (dd, J = 15.4, 4.5 Hz, 1H), 5.05 (d, J = 9.5 Hz, 1H), 4.38 (d, J = 4.6 Hz, 1H), 4.26 (t, J = 10.0 Hz, 1H), 4.12 (d, J = 11.0 Hz, 1H), 3.95 (s, 1H), 3.77 (s, 2H), 3.71 (s, 3H), 2.87 - 2.78 (m, 1H), 2.69 (dd, J = 17.5, 5.0 Hz, 1H), 2.67 - 2.57 (m, 2H), 2.04 (d, J = 11.6 Hz, 1H), 2.02 - 1.93 (m, 1H), 1.87 - 1.79 (m, 1H), 1.78 (s, 3H), 1.74 (s, 3H), 1.69 (d, J = 6.1 Hz, 3H), 1.73 - 1.60 (m, 2H), 1.41 (s, 1H), 1.04 (d, J = 6.5 Hz, 3H), 0.83 (d, J = 7.1 Hz, 3H). 13C-NMR (126 MHz, CDCl3) δ [ppm]: 207.14, 171.48, 162.84, 162.47, 162.23, 161.97, 140.63, 137.42, 135.75, 130.88, 129.59, 129.44, 127.16, 125.32, 119.95, 74.90, 73.15, 71.35, 69.62, 62.95, 57.40, 52.49, 47.99, 39.08, 37.08, 31.24, 31.09, 29.85, 29.21, 22.65, 20.57, 17.98, 17.66, 11.16. LRMS (ESI-Quad) [m/z]: 505.4 [M+H]+, HRMS (ESI-IT) [m/z]: 505.363758, C28H42NO4 [M+H]+の計算値505.363599, err [ppm] -0.315.
化合物14:
1H-NMR (700 MHz, CDCl
3) δ [ppm]: 8.44 - 8.17 (m, 2H), 8.15 - 7.85 (m, 2H), 6.56 (dd, J = 15.0, 11.0 Hz, 1H), 6.38 (d, J = 15.4 Hz, 1H), 5.85 (d, J = 10.9 Hz, 1H), 5.66 (ddd, J = 15.5, 6.5, 1.2 Hz, 1H), 5.52 (dd, J = 15.4, 8.0 Hz, 1H), 5.42 - 5.38 (m, 1H), 5.37 (dd, J = 14.9, 9.3 Hz, 1H), 5.08 (d, J = 10.1 Hz, 1H), 4.43 (d, J = 6.1 Hz, 1H), 4.26 (s, 1H), 3.99 - 3.91 (m, 2H), 3.86 (s, 1H), 3.72 (s, 3H), 3.59 (t, J = 9.4 Hz, 1H), 2.79 - 2.71 (m, 2H), 2.65 (dd, J = 17.4, 5.0 Hz, 1H), 2.30 (d, J = 10.4 Hz, 1H), 2.02 - 1.94 (m, 1H), 1.73 (d, J = 1.1 Hz, 3H), 1.69 (s, 1H), 1.68 (s, 3H), 1.66 - 1.65 (m, 2H), 1.63 (s, 3H), 1.57 (d, J = 14.1 Hz, 1H), 1.48 (ddd, J = 14.3, 12.0, 2.7 Hz, 1H), 1.00 (d, J = 6.4 Hz, 3H), 0.87 (d, J = 7.2 Hz, 3H).
13C-NMR (176MHz, CDCl
3) δ [ppm]: 207.11, 171.64, 162.76, 162.56, 162.35, 162.15, 143.94, 136.83, 135.91, 130.72, 130.21, 129.58, 129.26, 127.33, 124.62, 119.50, 75.04, 73.72, 71.63, 69.60, 52.54, 46.74, 39.47, 39.38, 36.96, 34.38, 31.09, 30.48, 29.86, 22.06, 20.38, 19.90, 17.97, 11.18. LRMS (ESI-Quad) [m/z]: 505.4 [M+H]
+, HRMS (ESI-IT) [m/z]: 505.363803, C
28H
42NO
4 [M+H]
+の計算値505.363599, err [ppm] -0.404.
1.1.1.2 16-アミノ-ラトジャドンのC16における絶対立体配置の決定
[57~59]
モッシャーアミド15 - (R)-3,3,3-トリフルオロ-N-((1R,2E,4E,7R,8Z,10E)-1-((2S,4R,5S,6S)-4-ヒドロキシ-5-メチル-6-((E)-プロパ-1-エン-1-イル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-5,7,9-トリメチル-11-((R)-6-オキソ-3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-2-イル)ウンデカ-2,4,8,10-テトラエン-1-イル)-2-メトキシ-2-フェニルプロパンアミド、モッシャーアミド16 - (S)-3,3,3-トリフルオロ-N-((1R,2E,4E,7R,8Z,10E)-1-((2S,4R,5S,6S)-4-ヒドロキシ-5-メチル-6-((E)-プロパ-1-エン-1-イル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-5,7,9-トリメチル-11-((R)-6-オキソ-3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-2-イル)ウンデカ-2,4,8,10-テトラエン-1-イル)-2-メトキシ-2-フェニルプロパンアミド、モッシャーアミド17 - (R)-3,3,3-トリフルオロ-N-((1S,2E,4E,7R,8Z,10E)-1-((2S,4R,5S,6S)-4-ヒドロキシ-5-メチル-6-((E)-プロパ-1-エン-1-イル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-5,7,9-トリメチル-11-((R)-6-オキソ-3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-2-イル)ウンデカ-2,4,8,10-テトラエン-1-イル)-2-メトキシ-2-フェニルプロパンアミド及びモッシャーアミド18 (S)-3,3,3-トリフルオロ-N-((1S,2E,4E,7R,8Z,10E)-1-((2S,4R,5S,6S)-4-ヒドロキシ-5-メチル-6-((E)-プロパ-1-エン-1-イル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-5,7,9-トリメチル-11-((R)-6-オキソ-3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-2-イル)ウンデカ-2,4,8,10-テトラエン-1-イル)-2-メトキシ-2-フェニルプロパンアミドの合成
10μLの乾燥CH2Cl2中の1.85mg(7.896μmol、1.2eq)の(R)-3,3,3-トリフルオロ-2-メトキシ-2-フェニルプロパン酸の溶液に10μLの乾燥THF中の0.91mg(7.896μmol、1.2eq)のN-ヒドロキシスクシンイミドの溶液及び10μLの乾燥CH2Cl2中の1.63mg(7.896μmol、1.2eq)のDCCの溶液を加え、混合物を23℃で15h撹拌した後、4.4μL(39.50μmol、6.0eq)のNMM及び3mg(6.58μmol、1.0eq)の16(R)-アミノ-ラトジャドン11の溶液を加え、混合物をさらに30h撹拌した。反応混合物を200μLのCH2Cl2で希釈し、分取薄層クロマトグラフィー(CH2Cl2:MeOH/98:2、1xの展開)により直接的に精製して、黄色の固体泡として2.3mg(3.42μmol、52%)のモッシャーアミド15を得た。
同様に、16S-アミノ-ラトジャドン12の存在下の反応によりモッシャーアミド17を形成させ、それを黄色の固体泡として52%(2.3mg)で単離した。
化合物15及び17の両方は、不純物としてDCU及び微量のシリコングリースをわずかに含有した。
モッシャーアミド15:TCL (CH2Cl2:MeOH/98:2) Rf: 0.46 [UV254, CAM], IR (ATR) [cm-1]: 3421, 2961, 2924, 2854, 1722, 1693, 1625, 1506, 1451, 1380, 1260, 1164, 1080, 1056, 1015, 966, 918, 880, 802, 767, 735, 717, 698, 661. 19F-NMR (471 MHz, CDCl3) δ [ppm]: -68.80 (s, 3F). 1H-NMR (500 MHz, CDCl3) δ [ppm]: 7.55 - 7.51 (m, 2H), 7.39 - 7.34 (m, 3H), 7.20 (d, J = 9.1 Hz, 1H), 6.94 - 6.84 (m, 1H), 6.71 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 6.32 (ddd, J = 15.2, 10.9, 1.0 Hz, 1H), 6.06 (dt, J = 9.8, 1.8 Hz, 1H), 5.74 (d, J = 11.0 Hz, 1H), 5.70 (dd, J = 15.6, 6.5 Hz, 1H), 5.64 (ddd, J = 15.4, 6.5, 1.4 Hz, 1H), 5.57 (dd, J = 15.2, 7.6 Hz, 1H), 5.42 (ddd, J = 15.4, 5.7, 1.7 Hz, 1H), 5.22 (d, J = 9.1 Hz, 1H), 5.05 - 4.93 (m, 1H), 4.53 (td, J = 8.1, 3.7 Hz, 1H), 4.37 (d, J = 5.5 Hz, 1H), 4.02 (s, 1H), 3.98 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 3.96 - 3.91 (m, 1H), 3.46 (d, J = 1.3 Hz, 3H), 2.80 (dq, J = 9.7, 7.0 Hz, 1H), 2.50 - 2.41 (m, 2H), 2.02 - 1.96 (m, 2H), 1.97 - 1.90 (m, 2H), 1.79 (d, J = 1.2 Hz, 3H), 1.71 (dt, J = 6.5, 1.4 Hz, 3H), 1.63 (d, J = 1.1 Hz, 3H), 1.60 - 1.57 (m, 1H), 0.92 (d, J = 6.6 Hz, 3H), 0.86 (d, J = 7.1 Hz, 3H). 13C-NMR (126 MHz, CDCl3) δ [ppm]: 165.29, 164.20, 144.87, 139.34, 137.84, 133.22, 130.39, 130.27, 130.25, 129.52, 129.41, 128.56, 127.78, 126.42, 125.91, 125.80, 125.59, 121.77, 78.55, 74.68, 74.05, 70.31, 55.22, 54.67, 53.58, 49.35, 47.96, 39.59, 34.12, 25.77, 25.10, 21.02, 20.54, 18.10, 17.11, 11.28. LRMS (ESI-Quad) [m/z]: 672.9 [M+H]+, HRMS (ESI-IT) [m/z]: 694.332582, C38H48F3NNaO6 [M+Na]+の計算値694.332594, err [ppm] 0.017.
モッシャーアミド17:TCL (CH2Cl2:MeOH/98:2) Rf: 0.41 [UV254, CAM], IR (ATR) [cm-1]: 3418, 2961, 2925, 2854, 1721, 1696, 1625, 1506, 1451, 1360, 1260, 1164, 1081, 1054, 1017, 965, 918, 877, 802, 767, 734, 718, 698, 668. 19F-NMR (471 MHz, CDCl3) δ [ppm]: -68.95 (s, 3F). 1H-NMR (500 MHz, CDCl3) δ [ppm]: 7.60 (dd, J = 6.4, 3.0 Hz, 2H), 7.40 - 7.35 (m, 3H), 7.04 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 6.90 (ddd, J = 9.8, 4.5, 3.9 Hz, 1H), 6.67 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 6.43 (ddd, J = 15.2, 10.9, 1.2 Hz, 1H), 6.06 (dt, J = 9.8, 1.8 Hz, 1H), 5.74 (d, J = 10.8 Hz, 1H), 5.71 (dd, J = 15.8, 6.6 Hz, 1H), 5.61 (dd, J = 6.5, 1.3 Hz, 1H), 5.58 (dd, J = 6.5, 1.4 Hz, 1H), 5.36 (ddq, J = 15.3, 5.6, 1.4 Hz, 1H), 5.22 (d, J = 9.8 Hz, 1H), 5.04 - 4.95 (m, 1H), 4.42 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 4.35 (d, J = 5.8 Hz, 1H), 4.02 (s, 1H), 3.91 (dt, J = 12.1, 2.7 Hz, 1H), 3.86 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 3.47 (d, J = 1.3 Hz, 3H), 2.78 (dq, J = 9.7, 6.8 Hz, 1H), 2.47 (ddd, J = 7.1, 3.5, 1.6 Hz, 2H), 1.99 (d, J = 7.1 Hz, 2H), 1.93 (dt, J = 12.1, 3.8 Hz, 2H), 1.79 (d, J = 1.2 Hz, 3H), 1.70 (d, J = 1.2 Hz, 3H), 1.70 - 1.68 (m, 3H), 1.60 (dt, J = 13.1, 3.9 Hz, 1H), 0.93 (d, J = 6.6 Hz, 3H), 0.60 (d, J = 7.2 Hz, 3H). 13C-NMR (126 MHz, CDCl3) δ [ppm]: 165.79, 164.15, 144.74, 139.22, 137.41, 133.05, 130.53, 130.17, 129.35, 129.32, 128.73, 128.40, 128.10, 127.52, 126.20, 125.87, 125.34, 121.61, 78.76, 77.18, 74.39, 73.91, 70.19, 55.09, 54.58, 53.41, 49.19, 47.79, 39.21, 33.96, 25.61, 24.94, 20.98, 20.36, 17.95, 16.97, 10.67.LRMS (ESI-Quad) [m/z]: 672.9 [M+H]+, HRMS (ESI-IT) [m/z]: 694.332578, C38H48F3NNaO6 [M+Na]+の計算値694.332594, err [ppm] 0.022.
LRMS (ESI-Quad) [m/z]: 672.9 [M+H]
+, HRMS (ESI-IT) [m/z]: 694.332399, C
38H
48F
3NNaO
6 [M+Na]
+の計算値694.332594, err [ppm] 0.280.
10μLの乾燥CH2Cl2中の1.85mg(7.896μmol、1.2eq)の(S)-3,3,3-トリフルオロ-2-メトキシ-2-フェニルプロパン酸の溶液に10μLの乾燥THF中の0.91mg(7.896μmol、1.2eq)のN-ヒドロキシスクシンイミドの溶液及び10μLの乾燥CH2Cl2中の1.63mg(7.896μmol、1.2eq)のDCCの溶液を加え、混合物を23℃で15h撹拌した後、4.4μL(39.50μmol、6.0eq)のNMM及び3mg(6.58μmol、1.0eq)の16(R)-アミノ-ラトジャドン11の溶液を加え、混合物をさらに30h撹拌した。反応混合物を200μLのCH2Cl2で希釈し、分取薄層クロマトグラフィー(CH2Cl2:MeOH/98:2、1xの展開)により直接的に精製して、黄色の固体泡として2.2mg(3.27μmol、50%)のモッシャーアミド16を得た。
同様に、16S-アミノ-ラトジャドン12の存在下の反応によりモッシャーアミド18を形成させ、それを黄色の固体泡として52%(2.3mg)で単離した。
化合物16及び18の両方は、不純物としてDCU及び微量のシリコングリースをわずかに含有した。
モッシャーアミド16:TCL (CH2Cl2:MeOH/98:2) Rf: 0.42 [UV254, CAM], IR (ATR) [cm-1]: 3417, 2960, 2925, 2854, 1721, 1693, 1552, 1511, 1451, 1380, 1335, 1321, 1260, 1102, 1061, 1056, 1015, 966, 918, 880, 866, 801, 767, 734, 717, 698, 668. 19F-NMR (471 MHz, CDCl3) δ [ppm]: -69.05 (s, 3F). 1H-NMR (500 MHz, CDCl3) δ [ppm]: 7.56 (dd, J = 6.1, 3.2 Hz, 1H), 7.39 (tt, J = 3.5, 2.3 Hz, 1H), 6.91 (ddd, J = 9.8, 5.1, 3.3 Hz, 1H), 6.72 (d, J = 15.7 Hz, 1H), 6.44 (ddd, J = 15.1, 10.9, 1.1 Hz, 1H), 6.06 (ddd, J = 9.8, 2.2, 1.4 Hz, 1H), 5.78 (d, J = 10.8 Hz, 1H), 5.71 (dd, J = 15.2, 6.5 Hz, 1H), 5.62 (dd, J = 6.5, 1.5 Hz, 1H), 5.59 (dd, J = 6.5, 1.5 Hz, 1H), 5.39 (ddq, J = 15.5, 5.1, 1.6 Hz, 1H), 5.22 (d, J = 9.3 Hz, 1H), 5.02 (dt, J = 10.8, 5.4 Hz, 1H), 4.52 (td, J = 8.1, 4.0 Hz, 1H), 4.31 (d, J = 3.0 Hz, 1H), 4.02 (s, 1H), 3.96 (q, J = 2.6 Hz, 1H), 3.93 - 3.87 (m, 1H), 3.37 (d, J = 1.2 Hz, 3H), 2.81 (dq, J = 9.5, 6.9 Hz, 1H), 2.55 - 2.41 (m, 2H), 2.00 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 1.94 (dd, J = 12.6, 3.5 Hz, 2H), 1.79 (d, J = 1.2 Hz, 3H), 1.71 (d, J = 1.1 Hz, 3H), 1.70 (dt, J = 6.5, 1.4 Hz, 3H), 1.64 - 1.60 (m, 1H), 0.93 (d, J = 6.6 Hz, 3H), 0.85 (d, J = 7.1 Hz, 3H). 13C-NMR (126 MHz, CDCl3) δ [ppm]: 165.38, 164.24, 144.93, 139.29, 137.94, 132.68, 130.40, 130.30, 130.23, 129.52, 129.48, 128.65, 128.03, 126.22, 125.94, 125.61, 125.52, 121.75, 78.55, 74.46, 73.64, 70.29, 55.03, 54.92, 53.58, 49.35, 47.98, 39.51, 34.12, 25.77, 25.10, 21.11, 20.50, 18.10, 17.16, 11.26. LRMS (ESI-Quad) [m/z]: 672.9 [M+H]+, HRMS (ESI-IT) [m/z]: 694.332531, C38H48F3NNaO6 [M+Na]+の計算値694.332594, err [ppm] 0.090.
モッシャーアミド18:TCL (CH2Cl2:MeOH/98:2) Rf: 0.42 [UV254, CAM], IR (ATR) [cm-1]: 3419, 3328, 2926, 2852, 1722, 1654, 1624, 1577, 1534, 1503, 1450, 1380, 1343, 1260, 1245, 1164, 1104, 1088, 1056, 1020, 966, 917, 905, 892, 814, 801, 767, 733, 713, 697, 662. 19F-NMR (471 MHz, CDCl3) δ [ppm]: -68.80 (s, 3F). 1H-NMR (500 MHz, CDCl3) δ [ppm]: 7.56 - 7.50 (m, 2H), 7.40 - 7.33 (m, 3H), 7.22 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 6.89 (dt, J = 9.8, 4.2 Hz, 1H), 6.68 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 6.33 (ddd, J = 15.1, 10.9, 1.2 Hz, 1H), 6.05 (dt, J = 9.8, 1.8 Hz, 1H), 5.72 (d, J = 12.1 Hz, 1H), 5.71 (dd, J = 14.7, 6.1 Hz, 1H), 5.65 (ddd, J = 15.4, 6.5, 1.3 Hz, 1H), 5.57 (dd, J = 15.3, 7.1 Hz, 1H), 5.43 (ddq, J = 15.5, 6.1, 1.6 Hz, 1H), 5.22 (d, J = 9.5 Hz, 1H), 4.99 (q, J = 6.9 Hz, 1H), 4.48 - 4.41 (m, 1H), 4.41 (d, J = 6.1 Hz, 1H), 4.02 (s, 1H), 4.00 (s, 1H), 3.96 (dt, J = 12.2, 2.7 Hz, 1H), 3.45 (d, J = 1.3 Hz, 3H), 2.78 (dq, J = 9.9, 6.8 Hz, 1H), 2.49 - 2.43 (m, 2H), 1.98 (dd, J = 7.1, 4.4 Hz, 2H), 1.96 - 1.89 (m, 3H), 1.79 (d, J = 1.2 Hz, 3H), 1.70 (dt, J = 6.5, 1.3 Hz, 3H), 1.63 (d, J = 1.1 Hz, 3H), 0.92 (d, J = 9.0 Hz, 3H), 0.90 (d, J = 9.5 Hz, 3H). 13C-NMR (126 MHz, CDCl3) δ [ppm]: 165.95, 164.28, 144.90, 139.39, 137.47, 132.91, 130.69, 130.32, 129.56, 129.48, 128.83, 128.62, 128.39, 127.89, 126.55, 126.00, 125.53, 121.77, 78.91, 74.79, 73.95, 70.45, 55.31, 54.86, 53.58, 49.35, 47.93, 39.53, 34.12, 25.77, 25.10, 21.06, 20.54, 18.08, 17.11, 11.07.
図3は、モッシャーアミド18を介する16位における配置の決定を示す。
1.1.1.3 短い非切断可能リンカーを介して取り付けられた末端アルキンを有する16-アミノ-ラトジャドンの合成
16R-アミノ-ラトジャドンメチルカルバメート(19) - メチル((1S,2E,4E,7R,8Z,10E)-1-((2S,4R,5S,6S)-4-ヒドロキシ-5-メチル-6-((E)-プロパ-1-エン-1-イル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-5,7,9-トリメチル-11-((R)-6-オキソ-3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-2-イル)ウンデカ-2,4,8,10-テトラエン-1-イル)カルバメート及び16S-アミノ-ラトジャドンメチルカルバメート(20) - メチル((1R,2E,4E,7R,8Z,10E)-1-((2S,4R,5S,6S)-4-ヒドロキシ-5-メチル-6-((E)-プロパ-1-エン-1-イル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-5,7,9-トリメチル-11-((R)-6-オキソ-3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-2-イル)ウンデカ-2,4,8,10-テトラエン-1-イル)カルバメートの合成
66μLの乾燥CH2Cl2中の1.5mg(3.29μmol、1.0eq)の16R-アミノ-ラトジャドン11の溶液に1.0μL(7.24μmol、2.2eq)のEt3N及び0.28μL(3.62μmol、1.1eq)のクロロギ酸メチル(乾燥CH2Cl2中のストック溶液)を加え、混合物を23℃で3h撹拌した。混合物を0.1mLのCH2Cl2で希釈し、分取薄層クロマトグラフィー(CH2Cl2:MeOH/98:2、1xの展開)により直接精製することにより、薄黄色の固体泡として0.91mg(1.752μmol、54%)の化合物19を得た。
同様に、16S-アミノ-ラトジャドン12の存在下の反応により化合物20を形成させ、それを薄黄色の固体泡として74%(2.4mg)で単離した。
16R-アミノ-ラトジャドンメチルカルバメート(19):TCL (CH2Cl2:MeOH/98:2) Rf: 0.21 [UV254, CAM], LRMS (ESI-Quad) [m/z]: 536.4 [M+H]+, HRMS (ESI-IT) [m/z]: 536.298150, C38H48F3NNaO6 [M+Na]+の計算値536.298260, err [ppm] 0.205.
16S-アミノ-ラトジャドンメチルカルバメート(20):TCL (CH
2Cl
2:MeOH/98:2) R
f: 0.21 [UV
254, CAM], LRMS (ESI-Quad) [m/z]: 536.4 [M+Na]
+, HRMS (ESI-IT) [m/z]: 536.298223, C
38H
48F
3NNaO
6 [M+Na]
+の計算値536.298260, err [ppm] 0.069.
N-ヒドロキシスクシンイミドエステル(21)の合成
3(
3Galibert et al.
[60]の手順にしたがって合成した。)
乾燥EtOAc及び乾燥ジオキサンの64mLの1:1混合物中の500mg(5.096mmol、1.0eq)の3-ブチン酸(butynic acid)及び587mg(5.096mmol、1.0eq)のN-ヒドロキシスクシンイミドの溶液に0℃で1ポーションで1.051g(5.096mmol、1.0eq)のDCCを加えた。混合物を0℃で5h及び23℃でさらに15h撹拌した後に濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残留物をCH2Cl2/ペンタンから再結晶化して、白色の非晶性固体として800mg(4.100mmol、80%)の21を得た。
N-ヒドロキシスクシンイミドエステル(21):
1H-NMR (500 MHz, CDCl
3) δ [ppm]: 2.86 (dd, J = 8.2, 6.7 Hz, 2H), 2.82 (s, 4H), 2.60 (ddd, J = 8.6, 6.7, 2.7 Hz, 2H), 2.03 (t, J = 2.7 Hz, 1H).
13C-NMR (126 MHz, CDCl
3) δ [ppm] 169.27, 167.39, 81.23, 70.43, 30.70, 25.97, 14.49.
化合物22 - N-((1R,2E,4E,7R,8Z,10E)-1-((2S,4R,5S,6S)-4-ヒドロキシ-5-メチル-6-((E)-プロパ-1-エン-1-イル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-5,7,9-トリメチル-11-((R)-6-オキソ-3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-2-イル)ウンデカ-2,4,8,10-テトラエン-1-イル)ペンタ-4-インアミドの合成
167μLの乾燥CH2Cl2中の9.5mg(16.67μmol、1.0eq)の16R-アミノ-ラトジャドン11の溶液に5.5μL(50.03μmol、3.0eq)のNMM及び3.6mg(18.34μmol、1.1eq)の4-ペンチン酸N-ヒドロキシスクシンイミドエステル[60]を加え、混合物を23℃で1.5h撹拌した。混合物を0.25mLのCH2Cl2で希釈し、分取薄層クロマトグラフィー(CH2Cl2:MeOH/98:2、1xの展開)により直接精製して、薄黄色の固体泡として5.8mg(10.82μmol、65%)の化合物22を得た。
化合物22:TCL (CH
2Cl
2:MeOH/98:2) R
f: 0.12 [UV
254, CAM],
1H-NMR (700 MHz, CDCl
3) δ [ppm]: 6.91 (ddd, J = 9.7, 4.9, 3.6 Hz, 1H), 6.70 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 6.41 (d, J = 11.8 Hz, 1H), 6.39 (dd, J = 10.4, 3.8 Hz, 1H), 6.07 (dt, J = 9.8, 1.7 Hz, 1H), 5.76 (d, J = 10.9 Hz, 1H), 5.70 (dd, J = 15.4, 6.7 Hz, 1H), 5.69 - 5.63 (m, 1H), 5.61 (dd, J = 15.2, 8.0 Hz, 1H), 5.43 (ddt, J = 13.8, 5.9, 1.7 Hz, 1H), 5.22 (d, J = 9.7 Hz, 1H), 5.04 - 4.94 (m, 1H), 4.43 (td, J = 8.3, 3.5 Hz, 1H), 4.37 - 4.26 (m, 1H), 3.96 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 3.87 (dt, J = 12.4, 2.7 Hz, 1H), 2.80 (dq, J = 9.5, 6.9 Hz, 1H), 2.55 - 2.45 (m, 4H), 2.42 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 1.99 (dd, J = 7.0, 2.0 Hz, 2H), 1.97 (t, J = 2.6 Hz, 1H), 1.78 (d, J = 1.1 Hz, 3H), 1.72 (dt, J = 6.7, 1.3 Hz, 3H), 1.71 - 1.70 (m, 3H), 1.66 - 1.60 (m, 2H), 1.38 (d, J = 14.2 Hz, 1H), 0.93 (d, J = 6.6 Hz, 3H), 0.86 (d, J = 7.1 Hz, 3H).
13C-NMR (176 MHz, CDCl
3) δ [ppm] 169.94, 164.26, 144.89, 139.46, 137.22, 130.88, 130.54, 130.02, 129.43, 126.74, 126.30, 126.18, 125.39, 121.77, 83.26, 78.79, 74.56, 74.28, 70.36, 69.43, 54.83, 47.88, 39.63, 35.63, 30.57, 30.54, 30.17, 21.15, 20.52, 18.06, 17.26, 15.07, 11.30. LRMS (ESI-Quad) [m/z]: 536.9 [M+H]
+, HRMS (ESI-IT) [m/z]: 558.318041, C
33H
45NNaO
5 [M+Na]
+の計算値558.3189994, err [ppm] 1.707.
ブタ-3-イン-1-イル(4-ニトロフェニル)カーボネート(23)の合成
4(
4合成はDommerholt et al.の手順に基づいた。)
71mLの乾燥CH2Cl2中の200mg(2.853mmol、1.0eq)のホモアリルアルコールの溶液に0.58mL(7.134mmol、2.5eq)のピリジン及び719mg(3.567mmol、1.25eq)のクロロギ酸パラ-ニトロフェニルを加え、混合物を23℃で40分間撹拌した。90mLの飽和NH4Cl溶液の添加により混合物をクエンチし、CH2Cl2(3x90mL)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルを通じたフラッシュ-クロマトグラフィー(石油エーテル:EtOAc/95:5-9:1)により精製して、白色の非晶性固体として570mg(2.423mmol、85%)の22を得た。
ブタ-3-イン-1-イル(4-ニトロフェニル)カーボネート(23):TCL (石油エーテル:EtOAc/9:1) R
f: 0.24 [UV
254],
1H-NMR (500 MHz, CDCl
3) δ [ppm]: 8.55 - 7.98 (m, 2H), 7.48 - 7.32 (m, 2H), 4.40 (t, J = 6.7 Hz, 2H), 2.68 (td, J = 6.7, 2.7 Hz, 2H), 2.08 (t, J = 2.7 Hz, 1H).
13C-NMR (126 MHz, CDCl
3) δ [ppm] 155.55, 152.39, 145.62, 125.48, 121.89, 79.06, 70.81, 66.81, 19.13.
化合物24 - ブタ-3-イン-1-イル((1R,2E,4E,7R,8Z,10E)-1-((2S,4R,5S,6S)-4-ヒドロキシ-5-メチル-6-((E)-プロパ-1-エン-1-イル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-5,7,9-トリメチル-11-((R)-6-オキソ-3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-2-イル)ウンデカ-2,4,8,10-テトラエン-1-イル)カルバメートの合成
88μLの乾燥CH2Cl2中の4.0mg(8.77μmol、1.0eq)の16R-アミノ-ラトジャドン11の溶液に2.9μL(26.34μmol、3.0eq)のNMM及び2.3mg(9.657μmol、1.1eq)のブタ-3-イン-1-イル(4-ニトロフェニル)カーボネート23を加え、混合物を23℃で24h撹拌した。混合物を0.25mLのCH2Cl2で希釈し、分取薄層クロマトグラフィー(CH2Cl2:MeOH/98:2、1xの展開)により直接精製して、薄黄色の固体泡として4.4mg(7.90μmol、90%)の化合物24を得た。
化合物24:TCL (CH
2Cl
2:MeOH/98:2) R
f: 0.15 [UV
254, CAM], IR (ATR) [cm
-1]: 3442, 3309, 3034, 2963, 2923, 1718, 1653, 1605, 1566, 1497, 1437, 1361, 1335, 1291, 1246, 1136, 1081,. 1056, 1013, 967, 937, 918, 883, 816, 776, 722, 683, 651.
1H-NMR (500 MHz, CDCl
3) δ [ppm]: 6.94 - 6.87 (m, 1H), 6.72 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 6.39 (dd, J = 15.1, 10.8 Hz, 1H), 6.07 (dt, J = 9.8, 1.8 Hz, 1H), 5.78 (d, J = 10.9 Hz, 1H), 5.76 - 5.67 (m, 1H), 5.66 (ddd, J = 15.4, 6.5, 1.4 Hz, 1H), 5.59 (dd, J = 15.1, 8.2 Hz, 1H), 5.49 - 5.36 (m, 2H), 5.23 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 5.09 - 4.97 (m, 1H), 4.35 (d, J = 5.5 Hz, 1H), 4.16 (t, J = 6.7 Hz, 2H), 4.08 (s, 1H), 3.99 - 3.95 (m, 1H), 3.91 (dt, J = 12.3, 2.7 Hz, 1H), 3.49 (s, 1H), 2.88 - 2.70 (m, 1H), 2.55 - 2.45 (m, 4H), 2.10 - 1.94 (m, 3H), 1.79 (d, J = 1.2 Hz, 3H), 1.74 - 1.69 (m, 6H), 1.65 - 1.58 (m, 1H), 1.51 (s, 1H), 1.36 (d, J = 13.9 Hz, 1H), 0.92 (d, J = 6.6 Hz, 3H), 0.85 (d, J = 7.1 Hz, 3H).
13C-NMR (126 MHz, CDCl
3) δ [ppm] 164.06, 155.38, 144.70, 139.28, 137.31, 130.35, 130.20, 129.71, 129.20, 126.75, 126.27, 125.93, 125.37, 121.61, 78.50, 74.34, 70.15, 69.70, 62.52, 56.81, 47.78, 39.51, 30.37, 30.22, 30.00, 20.88, 20.36, 19.39, 17.88, 16.99, 11.14. LRMS (ESI-Quad) [m/z]: 552.4 [M+H]
+, HRMS (ESI-IT) [m/z]: 552.332090, C
33H
46NO
6 [M+H]
+の計算値552.331965, err [ppm] -0.228.
化合物25 - ブタ-3-イン-1-イル((1S,2E,4E,7R,8Z,10E)-1-((2S,4R,5S,6S)-4-ヒドロキシ-5-メチル-6-((E)-プロパ-1-エン-1-イル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-5,7,9-トリメチル-11-((R)-6-オキソ-3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-2-イル)ウンデカ-2,4,8,10-テトラエン-1-イル)カルバメートの合成
110μLの乾燥CH2Cl2中の5.0mg(10.97μmol、1.0eq)の16S-アミノ-ラトジャドン11の溶液に7.2μL(65.82μmol、6.0eq)のNMM及び2.84mg(12.07μmol、1.1eq)のブタ-3-イン-1-イル(4-ニトロフェニル)カーボネート23を加え、混合物を23℃で20h撹拌した。混合物を0.25mLのCH2Cl2で希釈し、分取薄層クロマトグラフィー(CH2Cl2:MeOH/98:2、1xの展開)により直接精製して、薄黄色の固体泡として4.4mg(7.90μmol、90%)の化合物25を得た。
化合物25:TCL (CH
2Cl
2:MeOH/98:2) R
f: 0.16 [UV
254, CAM],
1H-NMR (500 MHz, CDCl
3) δ [ppm] 6.90 (dt, J = 9.7, 4.2 Hz, 1H), 6.67 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 6.38 (dd, J = 14.7, 11.1 Hz, 1H), 6.10 - 6.00 (m, 1H), 5.74 (d, J = 11.0 Hz, 1H), 5.72 - 5.68 (m, 1H), 5.65 (dd, J = 14.8, 7.2 Hz, 1H), 5.59 (dd, J = 15.2, 7.5 Hz, 1H), 5.40 (dd, J = 15.4, 4.0 Hz, 1H), 5.25 (s, 1H) 5.22 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 4.99 (q, J = 7.3 Hz, 1H), 4.39 (s, 1H), 4.23 - 4.12 (m, 2H), 4.05 (s, 1H), 4.02 - 3.96 (m, 1H), 3.88 (d, J = 12.0 Hz, 1H), 2.77 (dt, J = 13.7, 6.9 Hz, 1H), 2.52 (td, J = 6.7, 2.6 Hz, 2H), 2.49 - 2.44 (m, 2H), 2.04 - 1.94 (m, 3H), 1.87 - 1.80 (m, 1H), 1.79 (s, 3H), 1.73 - 1.68 (m, 6H), 1.67 - 1.59 (m, 1H), 1.45 (d, J = 14.2 Hz, 1H), 0.92 (d, J = 6.6 Hz, 3H), 0.88 (d, J = 7.1 Hz, 3H).
13C-NMR (126 MHz, CDCl
3) δ [ppm] 164.31, 156.17, 144.89, 139.45, 137.17, 130.76, 130.34, 129.52, 129.47, 128.28, 126.32, 126.16, 125.47, 121.78, 80.60, 78.96, 74.53, 74.09, 70.47, 69.85, 62.70, 56.99, 47.97, 39.58, 30.63, 30.58, 30.23, 21.12, 20.52, 19.56, 18.07, 17.13, 11.36.LRMS (ESI-Quad) [m/z]: 552.4 [M+H]
+, HRMS (ESI-IT) [m/z]: 552.332174, C
33H
46NO
6 [M+H]
+の計算値552.331965, err [ppm] 0.038.
1.1.1.4 細胞内切断可能なVal-Citリンカーを介して取り付けられた末端アルキン及びシクロオクチンを有する16-アミノ-ラトジャドンの合成
Fmoc-Cit-PABOH(26) - (9H-フルオレン-9-イル)メチル(S)-(1-((4-(ヒドロキシメチル)フェニル)アミノ)-1-オキソ-5-ウレイドペンタン-2-イル)カルバメートの合成
[61]
アルゴン雰囲気下-40℃で維持した20mLの乾燥THF中の1.0g(2.516mmol、1.0eq)のFmoc-Cit-OHの溶液に304μL(2.768mmol、1.1eq)のNMM及び358μL(2.768mmol、1.1eq)のイソ-クロロギ酸ブチルを加えた。混合物を-40℃で3h撹拌した後、さらに332μL(3.019mmol、1.2eq)のNMM及び372mg(3.019mmol、1.2eq)のパラ-アミノベンジルアルコールを加えた。混合物を-40℃でさらに1h撹拌した後、20hの期間にわたり23℃に温めた。反応混合物を減圧下で濃縮し、シリカゲルを通じたフラッシュクロマトグラフィー(CH2Cl2:MeOH/95:5-9:1-8:2)により固体残留物を精製して、非晶性の薄黄色の固体として1.264g(2.515mmol、100%)のFmoc-Cit-PABOH 26を得た。
Fmoc-Cit-PABOH(26)
5:TCL (CH
2Cl
2:MeOH/95:5) R
f: 0.10 [UV
254, CAM], IR (ATR) [cm
-1]: 3280, 3128, 3063, 2923, 2864, 1689, 1653, 1600, 1568, 1532, 1478, 1450, 1414, 1387, 1334, 1281, 12551, 1231, 1164, 1153, 1116, 1103, 1085, 1044, 1033, 1016, 989, 938, 823, 797, 778, 756, 737, 701, 674, 662, 640, 610.
1H-NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ [ppm]: 9.98 (s, 1H), 7.89 (d, J = 7.5 Hz, 2H), 7.75 (t, J = 6.5 Hz, 2H), 7.67 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.56 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.42 (t, J = 7.4 Hz, 2H), 7.33 (q, J = 6.8 Hz, 2H), 7.24 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 5.99 (t, J = 5.5 Hz, 1H), 5.43 (s, 2H), 5.10 (t, J = 5.7 Hz, 1H), 4.43 (d, J = 5.6 Hz, 2H), 4.30 - 4.25 (m, 2H), 4.25 - 4.20 (m, 1H), 4.20 - 4.13 (m, 1H), 3.11 - 2.99 (m, 1H), 3.01 - 2.87 (m, 1H), 1.74 - 1.63 (m, 2H), 1.65 - 1.54 (m, 2H), 1.53 - 1.44 (m, 2H), 1.43 - 1.34 (m, 2H).
13C-NMR (126 MHz, DMSO-d
6) δ [ppm]: 170.98, 158.90, 156.10, 143.88, 143.79, 140.70, 137.57, 137.39, 127.64, 127.64, 127.08, 127.06, 126.91, 125.36, 120.10, 120.10, 118.85, 66.05, 65.67, 62.60, 55.03, 54.95, 46.66, 46.07, 29.34, 26.93. LRMS (ESI-Quad) [m/z]: 503.3[M+H]
+, HRMS (ESI-IT) [m/z]: 503.2294, の計算値503.2289 C
28H
31N
4O
5 [M+H]
+, err [ppm] -1.00.(
5得られた分析データは、以前に刊行されたデータ
[61]と完全に一致した。)
H
2N-Val-Cit-PABOH(27) - (S)-2-((S)-2-アミノ-3-メチルブタンアミド)-N-(4-(ヒドロキシメチル)フェニル)-5-ウレイドペンタンアミドの合成
3.9mLの乾燥DMF中の100mg(0.199mmol、1.0eq)のFmoc-Cit-PABOH 26の溶液に318μL(1.6mL/mmolの26)のピペリジンを加え、混合物を23℃で3h撹拌した後(TCL(CH2Cl2:MeOH/9:1)Rf:0.05[Nin])、混合物を10mLのトルエンで希釈し、減圧下で濃縮し、10mLのトルエンと3回共蒸発させた。未加工の固体H2N-Cit-PABOHを900μLの乾燥DMFに再溶解させ、142μL(0.7956mmol、4.0eq)のDiPEAと共に23℃で900μLの乾燥DMF中の101mg(0.199mmol、1.0eq)のFmoc-Val-OPfpの溶液に加えた。混合物を23℃で24h撹拌した後(TCL(CH2Cl2:MeOH/8:2)Rf:0.15[UV254、CAM])、318μL(1.6mL/mmolの26)のピペリジンを加え、混合物を23℃で1h撹拌した。混合物を10mLのトルエンで希釈し、減圧下で濃縮し、10mLのトルエンと3回共蒸発させた。結果として得られた残留物をシリカゲルを通じたフラッシュクロマトグラフィー(CH2Cl2:MeOH/1:0-95:5-9:1-8:2)により精製して、非晶性の薄黄色の固体として70mg(0.185mmol、93%)のH2N-Val-Cit-PABOH 27を得た。
H
2N-Val-Cit-PABOH(27):TCL (CH
2Cl
2:MeOH/8:2) R
f: 0.05 [UV
254, CAM],
1H-NMR (500 MHz, MeOD-d
4) δ [ppm]: 7.54 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 7.30 (d, J = 8.7 Hz, 2H), 4.56 (s, 2H), 4.58 - 4.51 (m, 1H), 3.27 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 3.21 (dt, J = 13.8, 7.0 Hz, 1H), 3.16 - 3.08 (m, 1H), 2.08 - 1.96 (m, 1H), 1.94 - 1.84 (m, 1H), 1.83 - 1.68 (m, 2H), 1.69 - 1.50 (m, 2H), 1.00 (d, J = 6.9 Hz, 3H), 0.94 (d, J = 6.8 Hz, 3H).
13C-NMR (126 MHz, MeOD-d
4) δ [ppm]: 175.88, 172.35, 162.33, 138.74, 138.65, 128.60, 121.20, 64.82, 61.19, 54.83, 33.19, 30.68, 27.86, 19.68, 17.78. LRMS (ESI-Quad) [m/z]: 380.3 [M+H]
+, HRMS (ESI-IT) [m/z]: 380.229231, C
18H
30N
5O
4 [M+H]
+の計算値380.229231, err [ppm] -0.071.
BCN-O(CO)O(4-NO
2-Ph)(28) - ((1R,8S,9s)-ビシクロ[6.1.0]ノナ-4-イン-9-イル)メチル(4-ニトロフェニル)カーボネートの合成
16.6mLの乾燥CH2Cl2中の100mg(0.666mmol、1.0eq)の((1R,8S,9S)-ビシクロ[6.1.0]ノナ-4-イン-9-イル)メタノールの溶液に134μL(1.664mmol、2.5eq)のピリジン及び168mg(0.831mmol、1.25eq)のクロロギ酸4-ニトロフェニルを加え、混合物を23℃で20分間攪拌した後、20mLの飽和塩化アンモニウム溶液の添加によりクエンチした。混合物をCH2Cl2(3x20mL)で抽出し、合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルを通じたフラッシュクロマトグラフィー(PE:EtOAc/95:5-9:1)により精製して、高粘性液として196mg(0.6215mmol、93%)の28を得、それをゆっくり固化させて非晶性の白色固体を得た。
BCN-O(CO)O(4-NO
2-Ph)(28):TCL (PE:EtOAc/9:1) R
f: 0.50 [UV
254, CAM], IR (ATR) [cm
-1]: 2918, 2852, 1760, 1616, 1595, 1523, 1492, 1470, 1440, 1354, 1340, 1323, 1247, 1203, 1164, 1139, 1108, 1056, 1027, 1013, 989, 944, 921, 859, 817, 776, 733, 703, 670, 628.
1H-NMR (700 MHz, CDCl
3) δ [ppm]: 8.29 - 8.24 (m, 2H), 7.44 - 7.35 (m, 2H), 4.38 (d, J = 8.3 Hz, 2H), 2.36 - 2.26 (m, 4H), 2.25 - 2.19 (m, 2H), 1.64 - 1.54 (m, 2H), 1.49 (p, J = 8.6 Hz, 1H), 1.09 - 0.99 (m, 2H).
13C-NMR (176 MHz, CDCl
3) δ [ppm]: 155.73, 152.70, 145.49, 125.45, 121.91, 98.85, 68.16, 29.18, 21.50, 20.65, 17.38.
BCN-O(CO)HN-Val-Cit-PABOH(29) - (S)-2-((S)-2-アミノ-3-メチルブタンアミド)-N-(4-(ヒドロキシメチル)フェニル)-5-ウレイドペンタンアミドの合成
2.65mLの乾燥DMF中の100mg(0.264mmol、1.0eq)のH2N-Val-Cit-PABOH 27の溶液に87μL(0.791mmol、3.0eq)のNMM及び2.65mLの乾燥DMF中の87mg(0.277mmol、1.05eq)のBCN-O(CO)O(4-NO2-Ph)28の溶液を加え、混合物を23℃で24h撹拌した後、50mLの飽和塩化アンモニウム溶液の添加により反応を停止させた。混合物をEtOAc(3x20mL)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ、減圧下で濃縮し、10mLのトルエンと2回共蒸発させた。結果として得られた固体残留物をシリカゲルを通じたフラッシュクロマトグラフィー(CH2Cl2:MeOH/95:5-9:1-8:2)により精製して、非晶性の白色固体として132mg(0.238mmol、90%)のBCN-O(CO)HN-Val-Cit-PABOH 29を得た。
BCN-O(CO)HN-Val-Cit-PABOH(29):TCL (CH
2Cl
2:MeOH/9:1) R
f: 0.21 [UV
254, CAM], IR (ATR) [cm
-1]: 3444, 3271, 2925, 2853, 2604, 2468, 1694, 1637, 1516, 1439, 1417, 1381, 1335, 1301, 1238, 1172, 1139, 1120, 1090, 1027, 911, 864, 825, 770, 734, 696, 670, 582, 554.
1H-NMR (500 MHz, MeOD-d
4) δ [ppm]: 7.56 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.30 (d, J = 8.7 Hz, 2H), 4.56 (s, 2H), 4.52 (dd, J = 8.9, 5.1 Hz, 1H), 4.17 (dd, J = 8.1, 1.5 Hz, 2H), 3.95 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 3.20 (dt, J = 13.8, 7.0 Hz, 1H), 3.11 (dt, J = 13.5, 6.7 Hz, 1H), 2.33 - 2.19 (m, 3H), 2.19 - 2.10 (m, 2H), 2.10 - 2.03 (m, 1H), 1.92 (td, J = 14.3, 6.1 Hz, 1H), 1.75 (ddp, J = 14.1, 9.7, 4.9 Hz, 1H), 1.58 (dtd, J = 16.1, 10.9, 9.8, 6.8 Hz, 4H), 1.40 (p, J = 8.4 Hz, 1H), 0.99 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 0.96 (d, J = 6.8 Hz, 2H).
13C-NMR (126 MHz, MeOD-d
4) δ [ppm]: 174.50, 172.14, 162.31, 159.17, 138.74, 128.57, 121.20, 120.41, 99.47, 64.83, 64.15, 62.30, 54.87, 40.30, 31.83, 30.50, 30.13, 27.84, 21.92, 21.42, 19.79, 18.92, 18.66. LRMS (ESI-Quad) [m/z]: 556.4 [M+H]
+, HRMS (ESI-IT) [m/z]: 556.313070, C
29H
42N
5O
6 [M+H]
+の計算値556.312961, err [ppm] -0.197.
BCN-O(CO)HN-Val-Cit-PABO(CO)O(4-NO
2-Ph)(30) - ((1R,8S,9s)-ビシクロ[6.1.0]ノナ-4-イン-9-イル)メチル((S)-3-メチル-1-(((S)-1-((4-((((4-ニトロフェノキシ)カルボニル)オキシ)メチル)フェニル)アミノ)-1-オキソ-5-ウレイドペンタン-2-イル)アミノ)-1-オキソブタン-2-イル)カルバメートの合成
420μLの乾燥DMF中の70mg(0.126mmol、1.0eq)のBCN-O(CO)HN-Val-Cit-PABOH 29の溶液に32μL(0.189mmol、1.5eq)のDiPEA及び77mg(0.252mmol、2.0eq)のビス-4-ニトロフェニルカーボネートを加え、混合物を23℃で16h撹拌した。反応混合物を300μLのCH2Cl2で希釈し、シリカゲルを通じたフラッシュクロマトグラフィー(CH2Cl2:MeOH/95:5)により直接精製して、非晶性の白色固体として78.1mg(0.108mmol、86%)のBCN-O(CO)HN-Val-Cit-PABO(CO)O(4-NO2-Ph)30を得た。
BCN-O(CO)HN-Val-Cit-PABO(CO)O(4-NO
2-Ph)(30):TCL (CH
2Cl
2:MeOH/9:1) R
f: 0.62 [UV
254],
1H-NMR (500 MHz, MeOD-d
4) δ [ppm]: 8.33 - 8.26 (m, 2H), 7.68 - 7.60 (m, 2H), 7.50 - 7.43 (m, 2H), 7.43 (s, 2H), 5.26 (s, 2H), 4.54 (dt, J = 9.1, 3.9 Hz, 1H), 4.17 (dd, J = 8.1, 6.2 Hz, 2H), 3.95 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 3.20 (dq, J = 15.0, 8.1, 7.5 Hz, 1H), 3.11 (dt, J = 13.5, 6.6 Hz, 1H), ), 2.29 - 2.00 (m, 7H), 1.98 - 1.86 (m, 0H), 1.75 (dqd, J = 14.2, 9.3, 4.9 Hz, 1H), 1.67 - 1.49 (m, 4H), 1.39 (p, J = 8.6 Hz, 1H), 0.99 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 0.96 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 0.94 - 0.89 (m, 1H).
13C-NMR (126 MHz, MeOD-d
4) δ [ppm]: 202.71, 200.46, 190.48, 187.35, 185.31, 182.15, 175.05, 168.38, 160.13, 158.69, 154.41, 151.45, 149.34, 127.64, 99.74, 92.31, 90.51, 83.05, 68.43, 59.97, 58.59, 58.31, 58.28, 56.02, 50.08, 49.57, 47.95, 47.07, 46.85. LRMS (ESI-Quad) [m/z]: 721.4 [M+H]
+, HRMS (ESI-IT) [m/z]: 721.3198819, C
36H
45N
6O
10 [M+H]
+の計算値721.319168, err [ppm] -0.903.
BCN-O(CO)HN-Val-Cit-PABO(CO)NH-ラトジャ(31) - ((1R,8S,9s)-ビシクロ[6.1.0]ノナ-4-イン-9-イル)メチル((S)-1-(((S)-1-((4-(((((1R,2E,4E,7R,8Z,10E)-1-((2S,4R,5S,6S)-4-ヒドロキシ-5-メチル-6-((E)-プロパ-1-エン-1-イル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-5,7,9-トリメチル-11-((R)-6-オキソ-3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-2-イル)ウンデカ-2,4,8,10-テトラエン-1-イル)カルバモイル)オキシ)メチル)フェニル)アミノ)-1-オキソ-5-ウレイドペンタン-2-イル)アミノ)-3-メチル-1-オキソブタン-2-イル)カルバメートの合成
237μLの乾燥DMF中の16.2mg(35.48μmol、1.0eq)の16R-アミノ-ラトジャドン11の溶液に23.4μL(0.212mmol、6.0eq)のNMM及び28.1mg(39.03μmol、1.1eq)のBCN-O(CO)O(4-NO2-Ph)28を加え、混合物を23℃で26h撹拌した。反応混合物を1.0mLのCH2Cl2で希釈し、分取薄層クロマトグラフィー(CH2Cl2:MeOH/95:5、3xの展開)により直接精製して、非晶性の白色固体として28.0mg(26.99μmol、76%)のBCN-O(CO)HN-Val-Cit-PABO(CO)NH-ラトジャ31を得た。
BCN-O(CO)HN-Val-Cit-PABO(CO)NH-ラトジャ(31):TCL (CH
2Cl
2:MeOH/95:5) R
f: 0.21 [UV
254, CAM], IR (ATR) [cm
-1]: 3316, 2963, 2927, 1697, 1657, 1609, 1517, 1451, 1415, 1381, 1311, 1248, 1141, 1057, 1018, 967, 912, 819, 777, 732, 656.
1H-NMR (700 MHz, CDCl
3) δ [ppm] 9.24 (s, 1H), 7.57 - 7.47 (m, 2H), 7.24 (d, J = 7.2 Hz, 2H), 6.91 (s, 1H), 6.71 (d, J = 15.4 Hz, 1H), 6.43 - 6.30 (m, 1H), 6.06 (d, J = 9.5 Hz, 1H), 5.77 (d, J = 10.8 Hz, 1H), 5.69 (dd, J = 15.7, 6.8 Hz, 1H), 5.67 - 5.55 (m, 3H), 5.39 (dd, J = 15.4, 4.6 Hz, 1H), 5.23 (d, J = 9.1 Hz, 1H), 5.01 (dq, J = 29.5, 13.4, 11.7 Hz, 3H), 4.69 (s, 1H), 4.33 (s, 1H), 4.20 - 4.12 (m, 1H), 4.08 (s, 2H), 3.92 (s, 1H), 3.88 (d, J = 11.7 Hz, 1H), 3.26 (s, 1H), 3.09 (s, 1H), 2.79 (s, 1H), 2.48 (d, J = 5.8 Hz, 2H), 2.30 - 2.13 (m, 7H), 2.13 - 2.06 (m, 1H), 2.03 - 1.94 (m, 2H), 1.92 - 1.83 (m, 1H), 1.78 (s, 3H), 1.72 - 1.58 (m, 10H), 1.51 (s, 4H), 1.40 - 1.27 (m, 3H), 0.95 (d, J = 5.9 Hz, 3H), 0.92 (d, J = 6.5 Hz, 9H), 0.83 (d, J = 7.1 Hz, 3H).
13C-NMR (176 MHz, CDCl
3) δ [ppm]: 172.47, 170.40, 164.57, 161.98, 161.76, 160.52, 157.27, 155.96, 145.30, 139.64, 137.87, 137.40, 132.91, 130.83, 130.44, 129.74, 129.35, 128.91, 127.00, 126.31, 126.11, 125.39, 121.60, 120.20, 120.10, 98.96, 78.96, 74.54, 70.18, 66.37, 63.57, 60.67, 57.03, 53.02, 48.02, 39.48, 31.24, 30.50, 30.38, 30.18, 29.14, 21.55, 21.10, 20.51, 20.31, 19.45, 18.10, 18.05, 17.78, 17.07, 11.31. LRMS (ESI-Quad) [m/z]: 1038.5 [M+H]
+, HRMS (ESI-IT) [m/z]: 1037.5958, C
58H
80N
6O
11 [M+H]
+の計算値1037.5958, err [ppm] 0.0.
ホモプロパルギル-O(CO)HN-Val-Cit-PABOH(32) - ブタ-3-イン-1-イル((S)-1-(((S)-1-((4-(ヒドロキシメチル)フェニル)アミノ)-1-オキソ-5-ウレイドペンタン-2-イル)アミノ)-3-メチル-1-オキソブタン-2-イル)カルバメートの合成
13mLの乾燥DMF中の495mg(1.304mmol、1.0eq)のH2N-Val-Cit-PABOH 27の溶液に430μL(3.913mmol、3.0eq)のNMM及び2.65mLの乾燥DMF中の310mg(1.318mmol、1.01eq)のブタ-3-イン-1-イル(4-ニトロフェニル)カーボネート23の溶液を加え、混合物を23℃で16h撹拌した後、220mLの飽和塩化アンモニウム溶液の添加により反応を停止させた。混合物をEtOAc(3x220mL)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ、減圧下で濃縮し、60mLのトルエンと2回共蒸発させた。結果として得られた固体残留物をシリカゲルを通じたフラッシュクロマトグラフィー(CH2Cl2:MeOH/95:5-8:2-1:1)により精製して、非晶性の白色固体としてとして409.2mg(0.861mmol、66%)のホモプロパルギル-O(CO)HN-Val-Cit-PABOH 32を得た。
ホモプロパルギル-O(CO)HN-Val-Cit-PABOH(32):TCL (CH
2Cl
2:MeOH/9:1) R
f: 0.17 [UV
254, CAM], IR (ATR) [cm
-1]: 3267, 2960, 2925, 2871, 1690, 1639, 1602, 1535, 1465, 1445, 1415, 1386, 1339, 1295, 1248, 1184, 1136, 1117, 1094, 1075, 1035, 1015, 924, 823, 803, 774, 697, 661, 651, 606.
1H-NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ [ppm]: 9.96 (s, 1H), 8.06 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.54 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 7.23 (d, J = 8.6 Hz, 3H), 5.99 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 5.41 (s, 2H), 5.09 (t, J = 5.7 Hz, 1H), 4.42 (d, J = 5.6 Hz, 3H), 4.43 - 4.36 (m, 1H), 4.08 - 3.96 (m, 3H), 3.89 (dd, J = 8.6, 7.0 Hz, 1H), 3.01 (dt, J = 13.0, 6.5 Hz, 1H), 2.94 (dq, J = 13.0, 6.4 Hz, 1H), 2.86 (t, J = 2.6 Hz, 1H), 2.47 (dt, J = 6.6, 3.4 Hz, 3H), 1.97 (dq, J = 13.5, 6.7 Hz, 1H), 1.77 - 1.63 (m, 1H), 1.58 (dtd, J = 13.5, 9.5, 4.8 Hz, 2H), 1.51 - 1.27 (m, 4H), 0.87 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 0.83 (d, J = 6.8 Hz, 3H).
13C-NMR (126 MHz, MeOD-d
4) δ [ppm]: 171.13, 170.38, 158.85, 155.94, 137.50, 137.43, 126.92, 118.84, 81.16, 72.48, 62.58, 62.10, 60.07, 53.04, 39.52, 39.35, 39.19, 39.02, 38.57, 30.38, 29.50, 26.77, 19.19, 18.78, 18.18. LRMS (ESI-Quad) [m/z]: 476.3 [M+H]
+, HRMS (ESI-IT) [m/z]: 476.250842, C
23H
34N
5O
6 [M+H]
+の計算値476.250360, err [ppm] -1.012
ホモプロパルギル-O(CO)HN-Val-Cit-PABO(CO)O(4-NO
2-Ph)(33) - ブタ-3-イン-1-イル((S)-3-メチル-1-(((S)-1-((4-((((4-ニトロフェノキシ)カルボニル)オキシ)メチル)フェニル)アミノ)-1-オキソ-5-ウレイドペンタン-2-イル)アミノ)-1-オキソブタン-2-イル)カルバメートの合成
350μLの乾燥DMF中の50mg(0.105mmol、1.0eq)のホモプロパルギル-O(CO)HN-Val-Cit-PABOH 32の溶液に27μL(0.158mmol、1.5eq)のDiPEA及び63.5mg(0.210、2.0eq)のビス-4-ニトロフェニルカーボネートを加え、混合物を23℃で6h撹拌した。反応混合物を300μLのCH2Cl2で希釈し、シリカゲルを通じたフラッシュクロマトグラフィー(CH2Cl2:MeOH/95:5)により直接精製して、非晶性の薄黄色の固体として43mg(0.067mmol、64%)のホモプロパルギル-O(CO)HN-Val-Cit-PABO(CO)O(4-NO2-Ph)33を得た。
ホモプロパルギル-O(CO)HN-Val-Cit-PABO(CO)O(4-NO
2-Ph)(33):TCL (CH
2Cl
2:MeOH/95:5) R
f: 0.32 [UV
254],
1H-NMR (700 MHz, DMSO-d
6) δ [ppm]: 10.12 (s, 1H), 8.38 - 8.23 (m, 2H), 8.11 (dd, J = 15.3, 8.3 Hz, 1H), 7.64 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.59 - 7.50 (m, 2H), 7.41 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.24 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 5.97 (d, J = 5.1 Hz, 1H), 5.41 (s, 2H), 5.24 (s, 1H), 4.48 - 4.35 (m, 1H), 4.02 (tdd, J = 10.5, 6.6, 3.9 Hz, 2H), 3.92 - 3.85 (m, 1H), 3.03 (dq, J = 13.0, 6.6 Hz, 1H), 2.95 (dq, J = 12.9, 6.3 Hz, 1H), 2.86 (t, J = 2.5 Hz, 1H), 2.30 - 2.09 (m, 1H), 1.97 (dq, J = 13.6, 6.8 Hz, 1H), 1.69 (dt, J = 15.3, 7.7 Hz, 1H), 1.58 (dd, J = 13.5, 4.8 Hz, 1H), 1.44 (ddd, J = 17.4, 12.6, 7.6 Hz, 2H), 1.35 (dd, J = 8.4, 4.7 Hz, 1H), 0.87 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 0.83 (d, J = 6.7 Hz, 3H).
13C-NMR (176 MHz, DMSO-d
6) δ [ppm]: 171.17, 170.71, 158.84, 155.92, 155.26, 151.93, 145.15, 139.34, 129.47, 129.27, 126.16, 125.38, 122.60, 122.58, 119.00, 115.77, 98.93, 81.14, 72.46, 70.22, 67.60, 62.07, 60.00, 53.55, 53.10, 30.36, 29.36, 28.49, 26.77, 20.77, 19.91, 19.16, 18.76, 18.16, 18.06, 16.92, 16.72, 12.45. LRMS (ESI-Quad) [m/z]: 641.7 [M+H]
+.
ホモプロパルギル-O(CO)HN-Val-Cit-PABO(CO)NH-ラトジャ(34) - ブタ-3-イン-1-イル((S)-1-(((S)-1-((4-(((((1R,2E,4E,7R,8Z,10E)-1-((2S,4R,5S,6S)-4-ヒドロキシ-5-メチル-6-((E)-プロパ-1-エン-1-イル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-5,7,9-トリメチル-11-((R)-6-オキソ-3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-2-イル)ウンデカ-2,4,8,10-テトラエン-1-イル)カルバモイル)-オキシ)メチル)フェニル)アミノ)-1-オキソ-5-ウレイドペンタン-2-イル)アミノ)-3-メチル-1-オキソブタン-2-イル)カルバメートの合成
123μLの乾燥DMF中の7.0mg(12.28μmol、1.0eq)の16R-アミノ-ラトジャドン11の溶液に8.1μL(73.7μmol、6.0eq)のNMM及び8.7mg(13.51μmol、1.1eq)のホモプロパルギル-O(CO)O(4-NO2-Ph)33を加え、混合物を23℃で30h撹拌した。反応混合物を1.0mLのCH2Cl2で希釈し、分取薄層クロマトグラフィー(CH2Cl2:MeOH:EtOAc/9:1:1、2xの展開)により直接精製して、非晶性の白色固体として7.8mg(8.104μmol、66%)のホモプロパルギル-O(CO)HN-Val-Cit-PABO(CO)NH-ラトジャ34を得た。
ホモプロパルギル-O(CO)HN-Val-Cit-PABO(CO)NH-ラトジャ(34):TCL (CH
2Cl
2:MeOH/9:1) R
f: 0.49 [UV
254, CAM],
1H-NMR (700 MHz, MeOD-d
4) δ [ppm] 7.57 (dd, J = 8.8, 2.2 Hz, 2H), 7.36 - 7.25 (m, 2H), 7.02 (ddd, J = 9.8, 5.6, 2.8 Hz, 1H), 6.78 (d, J = 15.7 Hz, 1H), 6.37 (dd, J = 15.2, 10.8 Hz, 1H), 6.01 (ddd, J = 9.8, 2.5, 1.2 Hz, 1H), 5.77 (d, J = 10.9 Hz, 1H), 5.74 (dd, J = 15.6, 6.4 Hz, 1H), 5.67 (ddd, J = 15.4, 6.5, 1.5 Hz, 1H), 5.59 (dd, J = 15.2, 6.9 Hz, 1H), 5.42 (ddd, J = 15.4, 5.6, 1.7 Hz, 1H), 5.22 (d, J = 9.8 Hz, 1H), 5.10 - 5.06 (m, 1H), 5.05 (s, 2H), 4.51 (dd, J = 9.1, 5.2 Hz, 1H), 4.33 (ddt, J = 5.7, 2.8, 1.5 Hz, 1H), 4.18 - 4.08 (m, 3H), 3.96 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 3.86 (q, J = 3.0 Hz, 1H), 3.78 (dd, J = 12.4, 5.5 Hz, 1H), 3.23 - 3.16 (m, 1H), 3.11 (dt, J = 13.4, 6.7 Hz, 1H), 2.89 (dt, J = 16.0, 6.9 Hz, 1H), 2.57 - 2.53 (m, 0H), 2.52 (td, J = 6.7, 2.5 Hz, 3H), 2.45 (ddt, J = 18.5, 10.7, 2.7 Hz, 1H), 2.31 (t, J = 2.7 Hz, 1H), 2.11 - 2.03 (m, 2H), 1.99 (dd, J = 13.3, 8.1 Hz, 1H), 1.94 - 1.87 (m, 2H), 1.79 (d, J = 1.3 Hz, 2H), 1.78 - 1.74 (m, 1H), 1.71 (s, 2H), 1.69 (dt, J = 6.5, 1.5 Hz, 3H), 1.65 - 1.53 (m, 6H), 1.43 (d, J = 14.3 Hz, 1H), 0.98 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 0.95 (d, J = 6.9 Hz, 3H), 0.94 (d, J = 6.6 Hz, 3H), 0.90 (t, J = 7.1 Hz, 0H), 0.84 (d, J = 7.2 Hz, 3H).
13C-NMR (176 MHz, MeOD-d
4) δ [ppm]:
13C NMR (176 MHz, MeOD) δ 174.33, 172.24, 166.71, 162.31, 158.58, 158.30, 147.99, 139.98, 139.32, 138.01, 134.36, 131.81, 131.25, 130.90, 129.51, 128.92, 127.27, 127.08, 126.87, 126.24, 123.27, 121.51, 121.09, 81.09, 80.04, 75.72, 71.07, 70.91, 67.06, 64.21, 62.15, 58.17, 54.94, 40.39, 31.92, 31.56, 30.92, 30.74, 30.46, 30.09, 29.53, 27.84, 21.72, 21.42, 20.60, 19.98, 19.77, 18.59, 18.07, 17.05, 11.55. LRMS (ESI-Quad) [m/z]: 958.2 [M+H]
+, HRMS (ESI-IT) [m/z]: 957.532547, C
52H
72N
6O
11 [M+H]
+の計算値957.533184, err [ppm] 0.662.
1.1.1.5 細胞内切断可能なジスルフィドリンカーを介して取り付けられた末端アルキン及びシクロオクチンを有する16-アミノ-ラトジャドンの合成
2-PySS(CH
2)
2(CO)NH-ラトジャ(35) - N-((1R,2E,4E,7R,8Z,10E)-1-((2S,4R,5S,6S)-4-ヒドロキシ-5-メチル-6-((E)-プロパ-1-エン-1-イル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-5,7,9-トリメチル-11-((R)-6-オキソ-3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-2-イル)ウンデカ-2,4,8,10-テトラエン-1-イル)-3-(ピリジン-2-イルジスルファネイル(yldisulfaneyl))プロパンアミドの合成
MeCN及びPBSの126μLの1:2混合物(100mM、pH=7.45)中の2.4mg(4.215μmol、1.0eq)の16R-アミノ-ラトジャドン11の溶液に1.5mg(4.64μmol、1.1eq)の3-(2-ピリジルジチオ)プロピオン酸N-ヒドロキシスクシンイミドエステルを加え、混合物を23℃で3.5h撹拌した後、1mLのH2Oで希釈し、CH2Cl2(3x1.5mL)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残留物を分取薄層クロマトグラフィー(CH2Cl2:MeOH/95:5)により精製して、非晶性の白色固体として2.7mg(4.135μmol、98%)の2-PySS(CH2)2(CO)NH-ラトジャ35を得た。
2-PySS(CH
2)
2(CO)NH-ラトジャ(35):TCL (CH
2Cl
2:MeOH/95:5) R
f: 0.22 [UV
254, CAM],
1H-NMR (500 MHz, ベンゼン-d
6) δ [ppm] 8.33 (ddd, J = 4.8, 1.8, 0.9 Hz, 1H), 7.42 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 6.98 (ddd, J = 8.1, 7.5, 1.9 Hz, 1H), 6.83 (d, J = 9.1 Hz, 1H), 6.72 (ddd, J = 15.2, 10.9, 1.0 Hz, 1H), 6.64 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 6.48 (ddd, J = 7.4, 4.8, 1.0 Hz, 1H), 5.99 (dd, J = 15.2, 7.3 Hz, 1H), 5.94 - 5.88 (m, 2H), 5.80 (ddd, J = 9.8, 2.5, 1.0 Hz, 1H), 5.73 - 5.62 (m, 1H), 5.52 - 5.42 (m, 2H), 5.12 (d, J = 9.7 Hz, 1H), 4.90 (td, J = 8.0, 4.1 Hz, 1H), 4.56 (d, J = 5.8 Hz, 1H), 4.45 - 4.36 (m, 1H), 4.07 (ddd, J = 12.3, 3.9, 2.4 Hz, 1H), 3.57 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 2.92 (t, J = 6.6 Hz, 2H), 2.84 - 2.71 (m, 2H), 2.27 (td, J = 6.6, 3.2 Hz, 2H), 1.98 - 1.85 (m, 2H), 1.68 (d, J = 1.1 Hz, 3H), 1.68 - 1.67 (m, 3H), 1.57 (dt, J = 6.5, 1.2 Hz, 3H), 1.56 - 1.53 (m, 1H), 1.52 - 1.48 (m, 2H), 1.26 (d, J = 14.1 Hz, 2H), 0.91 (d, J = 6.6 Hz, 3H), 0.82 (d, J = 7.2 Hz, 3H).
13C-NMR (126 MHz, ベンゼン-d
6) δ [ppm]: 169.79, 163.67, 161.09, 150.27, 144.23, 139.44, 137.10, 136.84, 131.75, 130.88, 130.33, 129.96, 127.34, 126.61, 126.20, 122.12, 120.86, 120.07, 78.44, 75.42, 75.28, 70.47, 55.59, 48.34, 40.07, 36.19, 35.80, 31.38, 31.18, 30.57, 30.19, 21.77, 20.86, 18.35, 17.66, 11.76. LRMS (ESI-Quad) [m/z]: 653.9 [M+H]
+, HRMS (ESI-IT) [m/z]: 653.3077, C
36H
48N
2O
5S
2 [M+H]
+の計算値653.3077, err [ppm] 0.0.
2-PySS(CH
2)
2NH
2(36) - 2-(ピリジン-2-イルジスルファネイル)エタン-1-アミン塩酸塩の合成
6(
6合成はVu et al.
[70]の手順に基づいた。)
アルゴン雰囲気下5.3mLの脱気した乾燥MeOH中の1.0g(8.802mmol、1.0eq)の2-アミノチオエタノール塩酸塩の溶液にシリンジポンプを使用して23℃で1hの期間にわたり10.6mLの脱気した乾燥MeOH中の5.0g(22.695mmol、2.5eq)の2,2’-ジピリジルジスルフィドの溶液を加えた。結果として得られた混合物を23℃で24h撹拌した。氷冷したEt2O(300mL)を混合物に加えたところ、白色沈殿が形成され、これを回収し、氷冷したEt2Oで洗浄し、HV中で乾燥して、白色固体として1.478g(6.634mmol、75%)の36を得た。
2-PySS(CH
2)
2NH
2(36):
1H-NMR (700 MHz, MeOD-d
4) 8.54 (ddd, J = 4.9, 1.8, 0.9 Hz, 1H), 7.95 - 7.72 (m, 1H), 7.65 (dt, J = 8.1, 0.9 Hz, 1H), 7.31 (ddd, J = 7.4, 4.9, 1.0 Hz, 1H), 3.30 (t, J = 6.2 Hz, 2H), 3.14 (t, J = 6.2 Hz, 2H). δ [ppm]
13C-NMR (176 MHz, MeOD-d
4) δ [ppm]: 159.48, 150.91, 139.14, 123.30, 122.86, 38.72, 36.85. LRMS (ESI-Quad) [m/z]: 187.3 [M+H]
+.
2-PySS(CH
2)
2NH-(CO)(CH
2)
2CCH(37) - N-(2-(ピリジン-2-イルジスルファネイル)エチル)ペンタ-4-インアミドの合成
15.4mLの乾燥CH2Cl2中の300mg(1.537μmol、1.0eq)の4-ペンチン酸N-ヒドロキシスクシンイミドエステル[60]の溶液に803μL(4.611mmol、3.0eq)のDiPEA及び342mg(1.537mmol、1.0eq)の2-PySS(CH2)2NH2 36を加え、混合物を23℃で7h撹拌した後、減圧下で濃縮し、結果として得られた残留物をシリカゲルを通じたフラッシュクロマトグラフィー(EtOAc:MeOH/30:1-15:1-10:1)により精製して、薄黄色の非晶性固体として271.4mg(1.019mmol、66%)の37を得た。
2-PySS(CH
2)
2NH-(CO)(CH
2)
2CCH(37):TCL (EtOAc:MeOH/9:1) R
f: 0.77 [UV
254, CAM],
1H-NMR (500 MHz, CDCl
3) δ [ppm] 8.54 - 8.44 (m, 1H), 7.60 (td, J = 7.9, 1.8 Hz, 1H), 7.49 (dt, J = 8.1, 0.9 Hz, 1H), 7.13 (ddd, J = 7.3, 4.9, 0.8 Hz, 1H), 3.56 (q, J = 5.9 Hz, 2H), 2.95 - 2.86 (m, 2H), 2.53 (tdd, J = 7.2, 2.6, 0.9 Hz, 2H), 2.45 - 2.38 (m, 2H), 1.98 (t, J = 2.6 Hz, 1H).
13C-NMR (126 MHz, CDCl
3) δ [ppm]: 171.00, 159.25, 149.95, 137.12, 121.51, 121.36, 83.13, 69.42, 39.10, 37.40, 35.68, 15.07. LRMS (ESI-Quad) [m/z]: 267.4 [M+H]
+, HRMS (ESI-IT) [m/z]: 267.062375, C
12H
15N
2OS
2 [M+H]
+の計算値267.062032, err [ppm] -1.287.
HO
2C(CH
2)
2SS(CH
2)
2NH-(CO)(CH
2)
2CCH(38) - 3-((2-(ペンタ-4-インアミド)エチル)-ジスルファニル)プロパン酸の合成
アルゴン雰囲気下3.75mLの乾燥MeOH中の50mg(0.1877mmol、1.0eq)の2-PySS(CH2)2NH-(CO)(CH2)2CCH 37の溶液に16.4μL(0.1877mmol、1.0eq)の3-メルカプトプロピオン酸を加え、混合物を23℃で19h撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、残留物を400μLのMeOHに溶解させ、分取HPLC(Phenomenex Gemini C18 RP-column 00G-4435-PO-AX、5μm、110A、250×21.20mm(9ml/分)、ACN:H2O+TFA/5:95+0.1%→95:5+0.1%、15分)により精製して、凍結乾燥後に白色の非晶性固体として37.3mg(0.1427mmol、76%)の38を得た。
HO2C(CH2)2SS(CH2)2NH-(CO)(CH2)2CCH(38):TCL (EtOAc:MeOH/98:2 + 1% HOAc) Rf: 0.65 [CAM], 1H-NMR (500 MHz, MeOH-d4) 3.49 (t, J = 6.7 Hz, 2H), 2.93 (t, J = 7.1 Hz, 2H), 2.82 (t, J = 6.7 Hz, 2H), 2.69 (t, J = 7.1 Hz, 2H), 2.49 - 2.44 (m, 2H), 2.41 - 2.36 (m, 2H), 2.26 (t, J = 2.6 Hz, 1H). LRMS (ESI-Quad) [m/z]: 262.4 [M+H]+, HRMS (ESI-IT) [m/z]: 262.056032, C10H16NO3S2 [M+H]+の計算値262.056612, err [ppm] 2.213.
HCC(CH
2)
2(CO)-NH-(CH
2)
2SS(CH
2)
2(CO)-NH-ラトジャ(39) - N-(2-((3-(((1R,2E,4E,7R,8Z,10E)-1-((2S,4R,5S,6S)-4-ヒドロキシ-5-メチル-6-((E)-プロパ-1-エン-1-イル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-5,7,9-トリメチル-11-((R)-6-オキソ-3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-2-イル)ウンデカ-2,4,8,10-テトラエン-1-イル)アミノ)-3-オキソプロピル)ジスルファネイル)-エチル)ペンタ-4-インアミドの合成
131μLの乾燥DMF中の6.9mg(26.346μmol、1.0eq)のHO2C(CH2)2SS(CH2)2NH-(CO)(CH2)2CCH 38の溶液に14.5μL(131.73μmol、5.0eq)のNMM及び7.9mg(26.346μmol、1.0eq)のTSTUを加えた。結果として得られた混合物を23℃で30分間攪拌した後、131μLの乾燥DMF中の12.0mg(26.346μmol、1.0eq)の16R-アミノ-ラトジャドン11の溶液を加え、混合物を23℃で16h撹拌した。混合物を20mLのH2Oに注ぎ、CH2Cl2(3x10mL)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残留物を分取薄層クロマトグラフィー(CH2Cl2:MeOH/98:2)により精製して、薄黄色の非晶性固体として12.0mg(17.12μmol、65%)の39を得た。
HCC(CH
2)
2(CO)-NH-(CH
2)
2SS(CH
2)
2(CO)-NH-ラトジャ(39):TCL (CH
2Cl
2:MeOH/95:5) R
f: 0.69 [UV
254, CAM],
1H-NMR (700 MHz, ベンゼン-d
6) δ [ppm] 6.90 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 6.72 - 6.68 (m, 1H), 6.66 (d, J = 15.5 Hz, 1H), 6.42 (t, J = 5.9 Hz, 1H), 6.04 (dd, J = 15.2, 7.2 Hz, 1H), 5.95 (ddd, J = 9.8, 5.7, 2.7 Hz, 1H), 5.93 - 5.90 (m, 1H), 5.80 (ddd, J = 9.7, 2.6, 1.1 Hz, 1H), 5.77 (ddd, J = 15.4, 6.5, 1.5 Hz, 1H), 5.53 - 5.51 (m, 1H), 5.50 - 5.46 (m, 1H), 5.13 (dd, J = 9.9, 1.5 Hz, 1H), 4.90 (dddd, J = 8.8, 7.2, 4.5, 1.2 Hz, 1H), 4.64 (ddd, J = 5.7, 2.8, 1.5 Hz, 1H), 4.43 (dddd, J = 11.2, 7.2, 4.2, 1.1 Hz, 1H), 4.14 (ddd, J = 12.2, 4.7, 2.4 Hz, 1H), 3.75 (d, J = 2.9 Hz, 1H), 3.50 (dq, J = 13.9, 6.1 Hz, 1H), 3.46 - 3.40 (m, 1H), 2.95 - 2.85 (m, 2H), 2.82 (td, J = 9.1, 4.5 Hz, 1H), 2.72 - 2.63 (m, 2H), 2.53 - 2.44 (m, 3H), 2.41 - 2.31 (m, 2H), 2.27 - 2.22 (m, 2H), 1.98 (dd, J = 14.0, 5.5 Hz, 1H), 1.92 (dd, J = 14.0, 8.6 Hz, 1H), 1.86 (t, J = 2.7 Hz, 1H), 1.81 - 1.72 (m, 2H), 1.72 (d, J = 1.3 Hz, 3H), 1.71 (d, J = 1.3 Hz, 3H), 1.61 (dt, J = 6.5, 1.5 Hz, 3H), 1.58 - 1.54 (m, 2H), 1.52 - 1.48 (m, 1H), 0.93 (d, J = 6.6 Hz, 3H), 0.87 (d, J = 7.2 Hz, 3H).
13C-NMR (176 MHz, ベンゼン-d
6) δ [ppm]: 171.08, 170.35, 163.75, 144.34, 139.48, 136.41, 131.59, 131.34, 129.93, 129.30, 128.69, 126.89, 126.04, 125.66, 121.63, 83.71, 78.54, 74.99, 74.95, 70.17, 69.60, 55.47, 47.93, 39.75, 38.90, 38.72, 36.61, 35.32, 35.07, 31.17, 30.84, 29.79, 21.59, 20.53, 18.06, 17.41, 15.18, 11.49. LRMS (ESI-Quad) [m/z]: 699.9 [M+H]
+, HRMS (ESI-IT) [m/z]: 699.3490, C
38H
54N
2O
6S
2 [M+H]
+の計算値699.3496, err [ppm] -0.857.
1.1.1.6 短い非切断可能リンカーを介して取り付けられた末端アルキンを有する19-アミノ-ラトジャドンの合成
19-アミノ-ラトジャドン(40) - (6R)-6-((1E,3Z,5R,7E,9E,11R)-11-((2S,5S,6S)-4-アミノ-5-メチル-6-((E)-プロパ-1-エン-1-イル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-11-ヒドロキシ-5,7-ジメチルウンデカ-1,3,7,9-テトラエン-1-イル)-5,6-ジヒドロ-2H-ピラン-2-オンの合成
2.9mg(39.595μmol、2.0eq)の酢酸アンモニウムを23℃で396μLの乾燥MeOH中の9.0mg(19.797μmol、1.0eq)の19-オキソラトジャドン9の溶液に加え、15分間撹拌した後、2.5mg(39.595μmol、2.0eq)のシアノ水素化ホウ素ナトリウムを加え、混合物を23℃で4h撹拌した後、200μLのACN:H2O+TFA/30:70+0.05%の添加により反応を停止させた。この混合物をRP分取HPLC(Phenomenex Gemini C18 RP-column 00G-4435-PO-AX、5μm、110A、250×21.20mm、流速:9ml/分、ACN:H2O+TFA/10:90+0.1%→95:5+0.1%、90分)により直接精製して、凍結乾燥後に薄黄色の固体泡として6.9mg(15.1μmol、68%)の19-アミノ-ラトジャドン40を2つのジアステレオ異性体の分離不可能な1:2混合物として得た。
19-アミノ-ラトジャドン(40):LRMS (ESI-Quad) [m/z]: 456.3 [M+H]
+, HRMS (ESI-IT) [m/z]: 456.310615, C
28H
42NO
4 [M+H]
+の計算値456.310835, err [ppm] - 0.043.
化合物41 - ブタ-3-イン-1-イル((2S,3S,6S)-6-((1S,2E,4E,7R,8Z,10E)-1-ヒドロキシ-5,7,9-トリメチル-11-((R)-6-オキソ-3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-2-イル)ウンデカ-2,4,8,10-テトラエン-1-イル)-3-メチル-2-((E)-プロパ-1-エン-1-イル)テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)カルバメートの合成
70μLの乾燥CH2Cl2中の4.0mg(7.02μmol、1.0eq)の19-アミノ-ラトジャドン40の溶液に2.31μL(21.06μmol、6.0eq)のNMM及び1.82mg(7.72μmol、1.1eq)のブタ-3-イン-1-イル(4-ニトロフェニル)カーボネート23を加え、混合物を23℃で36h撹拌した。混合物を0.25mLのCH2Cl2で希釈し、分取薄層クロマトグラフィー(CH2Cl2:MeOH/98:2、1xの展開)により直接精製して、薄黄色の固体泡として2.4mg(4.35μmol、65%)の化合物41を得た。
化合物41:TCL (CH
2Cl
2:MeOH/98:2) R
f: 0.21 [UV
254, CAM], LRMS (ESI-Quad) [m/z]: 552.9 [M+H]
+, HRMS (ESI-IT) [m/z]: 574.312547, C
33H
45NNaO
6 [M+Na]
+の計算値574.313909, err [ppm] 1.675.
N-プロパルギル-19-アミノ-ラトジャドン(42) - (6R)-6-((1E,3Z,5R,7E,9E,11R)-11-ヒドロキシ-3,5,7-トリメチル-11-((2S,5S,6S)-5-メチル-6-((E)-プロパ-1-エン-1-イル)-4-(プロパ-2-イン-1-イルアミノ)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)ウンデカ-1,3,7,9-テトラエン-1-イル)-5,6-ジヒドロ-2H-ピラン-2-オンの合成
2.54μL(39.595μmol、2.0eq)のプロパルギルアミン及び2.2μL(39.595μmol、2.0eq)の酢酸を23℃で396μLの乾燥MeOH中の9.0mg(19.797μmol、1.0eq)の19-オキソラトジャドン9の溶液に加え、15分間撹拌した後、2.5mg(39.595μmol、2.0eq)のシアノ水素化ホウ素ナトリウムを加え、混合物を23℃で4h撹拌した後、200μLのACN:H2O+TFA/30:70+0.05%の添加により反応を停止させた。この混合物をRP分取HPLC(Phenomenex Gemini C18 RP-column 00G-4435-PO-AX、5μm、110A、250×21.20mm、流速:9ml/分、ACN:H2O+TFA/10:90+0.1%→95:5+0.1%、90分)により直接精製して、凍結乾燥後に薄黄色の固体泡として9.7mg(19.648μmol、99%)のN-プロパルギル-19-アミノ-ラトジャドン42を2つのジアステレオ異性体の分離不可能な1:2混合物として得た。
N-プロパルギル-19-アミノ-ラトジャドン(42):LRMS (ESI-Quad) [m/z]: 494.7 [M+H]
+, HRMS (ESI-IT) [m/z]: 494.3268, C
31H
44NO
4 [M+H]
+の計算値494.3265, err [ppm] - 0.6.
適切なキャリア分子の合成
1.1.1.7 溶液中の葉酸誘導体の合成
メチルN
2-(((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)-N
6-(tert-ブトキシカルボニル)-L-リジネート(43)の合成
10.7mLの乾燥DMF中の1.0g(2.134mmol、1.0eq)のN2-(((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)-N6-(tert-ブトキシカルボニル)-L-リジンの溶液に590mg(4.268mmol、2.0eq)のK2CO3及び200μL(3.201mmol、1.5eq)のヨウ化メチルを加え、混合物を23℃で3.5h撹拌した。反応液をEt2O(30mL)で希釈し、混合物を飽和した水性NH4Cl溶液(2x150mL)及びH2O(2x50mL)で洗浄した。有機層をNa2SO4上で乾燥させ、減圧下で濃縮し、HV中で乾燥させて、薄黄色の固体として885mg(1.835mmol、86%)の43を得た。
N
2-(((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)-N
6-(tert-ブトキシカルボニル)-L-リジネート(43):TCL (CH
2Cl
2:MeOH/95:5) R
f: 0.90 [UV
254], IR (ATR) [cm
-1]: 3343, 2976, 2951, 2932, 2866, 1653, 1609, 1510, 1478, 1450, 1392, 1366, 1341, 1248, 1211, 1166, 1106, 1081, 1044, 1005, 909, 865, 780, 755, 728, 674, 646, 621.
1H-NMR (700 MHz, CDCl
3) δ [ppm]: 7.74 (d, J = 7.4 Hz, 2H), 7.62 - 7.55 (m, 2H), 7.38 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 7.29 (t, J = 6.9 Hz, 2H), 5.42 (s, 1H), 4.58 (s, 1H), 4.38 (dt, J = 17.8, 8.6 Hz, 3H), 4.20 (t, J = 6.5 Hz, 1H), 3.73 (s, 3H), 3.09 (s, 2H), 1.83 (s, 1H), 1.68 (s, 1H), 1.41 (s, 9H), 1.52 - 1.29 (m, 5H).
13C-NMR (176 MHz, CDCl
3) δ [ppm]: 173.04, 156.18, 156.09, 144.00, 143.85, 141.40, 127.80, 127.17, 125.20, 120.08, 79.26, 67.10, 53.82, 52.52, 47.27, 40.15, 32.22, 29.70, 28.53, 22.47. LRMS (ESI-Quad) [m/z]: 483.2 [M+H]
+, HRMS (ESI-IT) [m/z]: 483.2493, C
27H
34N
2O
6 [M+H]
+の計算値483.2490, err [ppm] -0.600.
メチルN
2-((S)-4-((((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)アミノ)-5-(tert-ブトキシ)-5-オキソペンタノイル)-N
6-(tert-ブトキシカルボニル)-L-リジネート(44)の合成
4.1mLのCH2Cl2中の100mg(0.207mmol、1.2eq)のメチルN2-(((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)-N6-(tert-ブトキシカルボニル)-L-リジネート43の溶液に332μL(1.6mL/mmol)のピペリジンを加え、出発材料が消費されるまで混合物を23℃で3h撹拌した。混合物をトルエン(10mL)で希釈し、濃縮し、減圧下トルエン(3x10mL)と共蒸発させた。遊離アミンを含有する残留物を1.2mLの乾燥DMFに溶解させ、57mL(0.517mmol、3.0eq)のNMM、74mg(0.1725mmol、1.0eq)の(S)-4-((((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)アミノ)-5-(tert-ブトキシ)-5-オキソペンタン酸及び28.2mg(0.207mmol、1.0eq)のHOAtを加え、混合物を0℃に冷却した。39.7mg(0.207mmol、1.0eq)のEDCIを加え、混合物を23℃で12h撹拌した後、5mLのH2Oに注ぎ、EtOAc(3x15mL)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルを通じたフラッシュクロマトグラフィー(PE:EtOAc/8:2-1:1-0:1)により精製して、無色の非晶性固体として80mg(0.1197mmol、58%)の44を得た。
メチルN
2-((S)-4-((((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)アミノ)-5-(tert-ブトキシ)-5-オキソペンタノイル)-N
6-(tert-ブトキシカルボニル)-L-リジネート(44):TCL (PE:EtOAc/1:1) R
f: 0.16 [UV
254], IR (ATR) [cm
-1]: 3329, 2977, 2952, 2931, 2868, 171 1663, 1525, 1479, 1451, 1392, 1367, 1346, 1249, 1158, 1105, 1082, 1052, 912, 848, 760, 738, 647, 621, 591, 575, 526.
1H-NMR (500 MHz, CDCl
3) δ [ppm]: 7.77 (d, J = 7.6 Hz, 2H), 7.61 (d, J = 7.3 Hz, 2H), 7.40 (td, J = 7.4, 2.9 Hz, 2H), 7.35 - 7.30 (m, 2H), 6.40 (d, J = 6.4 Hz, 1H), 5.56 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 4.64 (s, 1H), 4.58 (q, J = 7.6 Hz, 1H), 4.48 - 4.35 (m, 2H), 4.23 (q, J = 7.7, 7.0 Hz, 2H), 3.72 (s, 3H), 3.09 (d, J = 5.7 Hz, 2H), 2.29 (t, J = 6.8 Hz, 2H), 2.26 - 2.18 (m, 1H), 1.94 - 1.80 (m, 2H), 1.70 (q, J = 13.4 Hz, 1H), 1.47 (s, 9H), 1.42 (s, 9H), 1.52 - 1.28 (m, 3H), 0.94 - 0.75 (m, 2H)..
13C-NMR (126 MHz, CDCl
3) δ [ppm]: 172.97, 171.86, 171.23, 156.50, 156.21, 144.06, 143.83, 141.47, 127.87, 127.23, 125.31, 125.25, 120.14, 120.12, 82.73, 79.24, 67.15, 53.97, 52.52, 52.23, 47.36, 40.16, 32.40, 32.04, 29.69, 29.16, 28.57, 28.15, 22.56. . LRMS (ESI-Quad) [m/z]: 668.4 [M+H]
+, HRMS (ESI-IT) [m/z]: 668.354552, C
36H
50N
3O
9 [M+H]
+の計算値668354157, err [ppm] -0.592
メチルN
2-(((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)-N
5-((S)-6-(4-アジドベンズアミド)-1-メトキシ-1-オキソヘキサン-2-イル)-L-グルタミン(45)の合成
2.99mLの乾燥CH2Cl2中の100mg(0.149mmol、1.0eq)のメチルN2-((S)-4-((((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)アミノ)-5-(tert-ブトキシ)-5-オキソペンタノイル)-N6-(tert-ブトキシカルボニル)-L-リジネート44の溶液に23℃で344μL(4.492mmol、30eq)のTFAを加え、出発材料が完全に消費されるまで混合物を23℃で22h撹拌した。反応混合物をトルエン(20mL)で希釈し、濃縮し、減圧下トルエン(3x10mL)と共蒸発させ、HV中で乾燥させた。遊離アミンを含有する残留物を83μL(0.749mmol、5.0eq)のNMMと共に499μLの乾燥DMFに溶解させ、499μLの乾燥DMF中の26.9mg(0.165mmol、1.0eq)の4-アジド安息香酸、83μL(0.749mmol、5.0eq)のNMM、22.4mg(0.165mmol、1.0eq)のHOAt及び62.6mg(0.165mmol、1.0eq)のHATUの予備活性化7させた溶液に加えた(7予備活性化のために混合物を23℃で30分間攪拌した。)。結果として得られた溶液を23℃で3h撹拌した後、トルエン(20mL)で希釈し、濃縮し、減圧下トルエン(3x20mL)と共蒸発させた。残留物をシリカゲルを通じたフラッシュクロマトグラフィー(CH2Cl2:MeOH:HOAc/95:4.75:0.25)により精製し、生成物含有画分を減圧下トルエンと共蒸発させ、HV中で乾燥させて、黄色の非晶性固体として86mg(0.131mmol、88%)の45を得た。
メチルN
2-(((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)-N
5-((S)-6-(4-アジドベンズアミド)-1-メトキシ-1-オキソヘキサン-2-イル)-L-グルタミン(45):TCL (PE:EtOAc/1:1) R
f: 0.16 [UV
254], IR (ATR) [cm
-1]: 3415, 2931, 2860, 2123, 1686, 1641, 1604, 1573, 1537, 1500, 1450, 1281, 1205, 1160, 1132, 1064, 1053, 992, 910, 840, 801, 761, 741, 724, 689, 647, 621.
1H-NMR (500 MHz, MeOD-d
4) δ [ppm]: 7.85 - 7.79 (m, 1H), 7.78 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 7.66 (t, J = 7.4 Hz, 1H), 7.38 (t, J = 7.5 Hz, 1H), 7.30 (td, J = 7.5, 1.0 Hz, 1H), 7.14 - 7.05 (m, 1H), 4.39 (dd, J = 9.1, 5.0 Hz, 1H), 4.38 - 4.26 (m, 1H), 4.20 (t, J = 6.9 Hz, 1H), 4.11 (dd, J = 8.6, 4.6 Hz, 1H), 3.85 - 3.76 (m, 2H), 3.68 (s, 2H), 3.36 (t, J = 6.9 Hz, 1H), 3.01 (s, 2H), 2.32 (t, J = 7.4 Hz, 1H), 2.17 (td, J = 13.0, 8.0 Hz, 1H), 1.97 - 1.81 (m, 2H), 1.72 (dtd, J = 14.2, 9.3, 5.7 Hz, 1H), 1.62 (dhept, J = 13.6, 6.9 Hz, 2H), 1.51 - 1.38 (m, 2H)..
13C-NMR (126 MHz, MeOD-d
4) δ [ppm]: 177.07, 175.41, 174.25, 169.13, 158.42, 145.39, 145.20, 144.73, 142.55, 132.24, 130.14, 128.76, 128.17, 126.27, 126.24, 120.89, 119.95, 67.91, 65.84, 56.03, 55.09, 53.70, 52.64, 48.42, 44.67, 40.63, 33.15, 32.12, 29.95, 29.55, 24.28. LRMS (ESI-Quad) [m/z]: 657.3 [M+H]
+, HRMS (ESI-IT) [m/z]: 657.267199, C
34H
36N
6O
8 [M+H]
+の計算値657.266739, err [ppm] -0.700.
Fa-N
3-1 - N
2-(4-(((2-アミノ-4-ヒドロキシプテリジン-6-イル)メチル)アミノ)ベンゾイル)-N
5-((S)-4-(((S)-6-(4-アジドベンズアミド)-1-メトキシ-1-オキソヘキサン-2-イル)アミノ)-1-カルボキシ-4-オキソブチル)-L-グルタミンの合成
456μLの乾燥DMF中の60mg(0.091mmol、1.0eq)のメチルN2-(((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)-N5-((S)-6-(4-アジドベンズアミド)-1-メトキシ-1-オキソヘキサン-2-イル)-L-グルタミン45の溶液に146μL(1.6mL/mmol)のジエチルアミンを加え、混合物を23℃で20h撹拌した後、トルエン(20mL)で希釈し、濃縮し、減圧下トルエン(3x10mL)と共蒸発させ、HV中で乾燥させて、遊離アミンを含有する残留物を得た。
並行して、63mg(0.548mmol、6.0eq)のN-ヒドロキシスクシンイミド及び113mg(0.548mmol、6.0eq)のDCCを2.7mLの乾燥DMSO中の242mg(0.548mmol、6.0eq)の葉酸の溶液に加え、混合物を光排除下23℃で24h撹拌して白色懸濁液中の対応するFA-NHSエステルを形成させた。この懸濁液を次に濾過し、濾液を遊離アミンを含有する残留物(上記)に注いだ。90μL(0.823mmol、9.0eq)のNMMを加え、混合物を23℃で14h撹拌した。混合物を1.2mLのH2Oで希釈し、Whatman(登録商標)フィルター(45μm)に通して濾過し、RP分取HPLC(Phenomenex Gemini C18 RP-column 00G-4435-PO-AX、5μm、110A、250×21.20mm、流速:9ml/分、ACN:H2O+TFA/10:90+0.1%→95:5+0.1%、60分)で直接精製して、凍結乾燥後に濃黄色固体として35.3mg(41.1μmol、45%)のFa-N3-1を得た。
Fa-N
3-1:LRMS (ESI-Quad) [m/z]: 858.3 [M+H]
+, HRMS (ESI-IT) [m/z]: 858.327991, C
38H
44N
13O
11 [M+H]
+の計算値858.327776, err [ppm] -0.25
メチルN
2-(((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)-N6-(4-アジドベンゾイル)-L-リジネート(46)の合成
1.2mLの乾燥THF中の40.5mg(0.248mmol、1.2eq)の4-アジド安息香酸及び29.8mg(0.258mmol、1.25eq)のN-ヒドロキシスクシンイミドの溶液に53.4mg(0.258mmol、1.25eq)のDCCを加え、混合物を23℃で9h撹拌して白色懸濁液中の対応する4-アジド安息香酸NHSエステルを形成させた。並行して、237μL(3.108mmol、15eq)のTFAを4.2mLのCH2Cl2中の100mg(0.207mmol、1.0eq)のメチルN2-(((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)-N6-(tert-ブトキシカルボニル)-L-リジネート43の溶液に加え、出発材料が消費されるまで混合物を23℃で3h撹拌した。混合物をトルエン(20mL)で希釈し、濃縮し、減圧下トルエン(3x10mL)と共蒸発させた。対応する遊離アミンを含有する残留物を0.9mLの乾燥THFに溶解させ、136.5μL(1.242mmol、6.0eq)のNMMを加え、4-アジド安息香酸NHSエステルを含有する懸濁液の濾液を加えた。結果として得られた混合物を23℃で20h撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、残留物をシリカゲルを通じたフラッシュクロマトグラフィー(CH2Cl2:MeOH/1:0-97.5:2.5)により精製して、非晶性の黄色固体として98mg(0.186mmol、90%)の46を得た。
メチルN
2-(((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)-N
6-(4-アジドベンゾイル)-L-リジネート(46):
1H-NMR (500 MHz, CDCl
3) δ [ppm]: 7.78 - 7.74 (m, 4H), 7.56 (d, J = 7.4 Hz, 2H), 7.40 (td, J = 7.4, 3.1 Hz, 2H), 7.32 - 7.26 (m, 2H), 6.95 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 6.36 (s, 1H), 5.54 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 4.43 - 4.34 (m, 2H), 4.30 (dd, J = 10.5, 7.3 Hz, 1H), 4.18 (t, J = 7.1 Hz, 1H), 3.75 (s, 3H), 3.44 (q, J = 6.4 Hz, 2H), 1.93 - 1.84 (m, 1H), 1.80 - 1.59 (m, 4H), 1.46 (dt, J = 16.3, 7.9 Hz, 2H), 1.32 - 1.24 (m, 1H).
13C-NMR (126 MHz, CDCl
3) δ [ppm]: 173.02, 166.78, 156.30, 143.91, 143.75, 143.28, 141.40, 131.07, 128.82, 127.87, 127.19, 125.15, 120.14, 119.00, 67.22, 53.55, 52.63, 47.24, 39.71, 32.84, 32.54, 28.86, 25.22, 24.51, 22.62. LRMS (ESI-Quad) [m/z]: 528.2 [M+H]
+, HRMS (ESI-IT) [m/z]: 528.224467, C
29H
30N
5O
5 [M+H]
+の計算値528.224146, err [ppm] -0.608.
Fmoc-(Asp(OtBu))
3-OH(47) - (5S,8S,11S)-5,8,11-トリス(2-(tert-ブトキシ)-2-オキソエチル)-1-(9H-フルオレン-9-イル)-3,6,9-トリオキソ-2-オキサ-4,7,10-トリアザドデカン-12-酸の合成
トリペプチドFmoc-(Asp(OtBu))3-OH 47の固相合成を、フリットガラスペプチド合成容器を使用してRapp 2-クロロトリチル樹脂(Rapp Polymere、Tubingen、Germany、0.91mmol/g)上で100μmolのスケールで手動で実行した。樹脂への第1のアミノ酸のローディングのために、4mLの乾燥DMF中の41.2mg(100μmol、1.0eq)のFmoc-Asp(OtBu)-OH及び110μL(1.0mmol、10eq)のNMMの溶液を樹脂と23℃で24h振盪して反応させた。溶媒を樹脂から除去し、樹脂を4mLの乾燥DMF中の1mLのMeOH及び220μL(2.0mmol、20eq)のNMMの溶液と23℃で1h振盪して反応させた。樹脂をDMF、CH2Cl2及びDMF(各3x4mL、2分)で洗浄した。DMF中のピペリジンの混合物(Pip:DMF/1:4、3x4mL、10分)との樹脂の振盪しながらの繰返しの反応並びにDMF、CH2Cl2及びDMF(各3x4mL、2分)での樹脂のその後の洗浄によりFmocの切断を達成した。アミノ酸の連結は、23℃で4hの連結時間で4mLの乾燥DMF中の84.4mg(200μmol、2.0eq)のFmoc-Asp(OtBu)-OH、27.2(200μmol、2.0eq)のHOAt、55μL(600μmol、6.0eq)のNMM及び165mg(200μmol、2.0eq)のHATUの予備活性化させた溶液を用いて振盪して行った。その後に樹脂をDMF、CH2Cl2及びDMF(各3x4mL、2分)で洗浄した。樹脂からのトリペプチドの切断は、CH2Cl2:HFIP/4:1(3x4mL、10分)の混合物での樹脂の繰返しの処理により行った。合わせた切断溶液を減圧下で濃縮し、残留物をシリカゲルを通じたフラッシュクロマトグラフィー(PE:EtOAc/8:2-1:1)により精製して、白色の非晶性固体としてFmoc-(Asp(OtBu))3-OH 47を得た。
Fmoc-(Asp(OtBu))
3-OH(47):LRMS (ESI-Quad) [m/z]: 776.3 [M+Na]
+, HRMS (ESI-IT) [m/z]: 776.3395 , C
23H
34N
5NaO
6 [M+Na]
+の計算値776.3365, err [ppm] 3.86
(7S,10S,13S,16S)-16-((((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)アミノ)-1-(4-アジドフェニル)-10,13-ビス(カルボキシメチル)-7-(メトキシカルボニル)-1,9,12,15-テトラオキソ-2,8,11,14-テトラアザオクタデカン-18-酸(48)の合成
1.6mLのCH2Cl2中の53mg(99.5μmol、1.5eq)のメチルN2-(((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)-N6-(4-アジドベンゾイル)-L-リジネート46の溶液に159μL(1.6mL/mmol)のジエチルアミンを加え、混合物を23℃で9h撹拌した。混合物をトルエン(5mL)で希釈し、濃縮し、減圧下トルエン(3x5mL)と共蒸発させ、HV中で乾燥させた。残留物を201μLの乾燥DMFに溶解させ、結果として得られた溶液を50mg(60.3μmol、1.0eq)のFmoc-(Asp(OtBu))3-OH 47、9.9mg(72.5μmol、1.2eq)のHOAt、437μl(0.397mmol、6.0eq)のNMM及び13.9mg(72.5μmol、1.2eq)のHATUの予備活性化8させた混合物に加え、混合物を23℃で5.5h撹拌した(8予備活性化のために混合物を23℃で15分間攪拌した)。混合物を50mLのH2Oに注ぎ、Et2O(3x20mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をNa2SO4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルを通じたフラッシュクロマトグラフィー(PE:EtOAc/9:1-7:3-1:1-0:1)により精製して、薄黄色の非晶性固体として35.6mg(34.1μmol、52%)の48を得た。
(7S,10S,13S,16S)-16-((((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)アミノ)-1-(4-アジドフェニル)-10,13-ビス(カルボキシ-メチル)-7-(メトキシカルボニル)-1,9,12,15-テトラオキソ-2,8,11,14-テトラアザオクタデカン-18-酸(48):TCL (PE:EtOAc/1:1) R
f: 0.19 [UV
254, Ninhydrin], LRMS (ESI-Quad) [m/z]: 895.3 [M+Na]
+.
FA-N
3-2 - N
2-(4-(((2-アミノ-4-ヒドロキシプテリジン-6-イル)メチル)アミノ)ベンゾイル)-N
5-((S)-1-(((S)-1-(((S)-1-(((S)-6-(4-アジドベンズアミド)-1-メトキシ-1-オキソヘキサン-2-イル)アミノ)-3-カルボキシ-1-オキソプロパン-2-イル)アミノ)-3-カルボキシ-1-オキソプロパン-2-イル)アミノ)-3-カルボキシ-1-オキソプロパン-2-イル)-L-グルタミンの合成
466μLの乾燥CH2Cl2中の20mg(0.0233mmol、1.0eq)の(7S,10S,13S,16S)-16-((((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)アミノ)-1-(4-アジドフェニル)-10,13-ビス(カルボキシメチル)-7-(メトキシカルボニル)-1,9,12,15-テトラオキソ-2,8,11,14-テトラアザオクタデカン-18-酸48の溶液に89μL(1.166mmol、50.0eq)のTFAを加え、混合物を23℃で28h撹拌した。反応液をトルエン(5mL)で希釈し、濃縮し、減圧下トルエン(3x5mL)と共蒸発させた。結果として得られた残留物をHV中で乾燥させ、466μLのCH2Cl2に再溶解させ、75μL(3.2mL/mmol)のジエチルアミンを加え、反応混合物を23℃で20h撹拌した。混合物をトルエン(5mL)で希釈し、濃縮し、減圧下トルエン(3x5mL)と共蒸発させた。未加工の(7S,10S,13S,16S)-16-アミノ-1-(4-アジドフェニル)-10,13-ビス(カルボキシメチル)-7-(メトキシカルボニル)-1,9,12,15-テトラオキソ-2,8,11,14-テトラアザオクタデカン-18-酸を含有する結果として得られた残留物をHV中で乾燥させた。
並行して、16mg(0.1398mmol、6.0eq)のN-ヒドロキシスクシンイミド及び29mg(0.1398mmol、6.0eq)のDCCを699μLの乾燥DMSO中の62mg(0.1398mmol、6.0eq)の葉酸の溶液に加え、混合物を光排除下23℃で24h撹拌して、白色懸濁液中の対応するFA-NHSエステルを形成させた。この懸濁液を次に濾過し、濾液を(7S,10S,13S,16S)-16-アミノ-1-(4-アジドフェニル)-10,13-ビス(カルボキシメチル)-7-(メトキシカルボニル)-1,9,12,15-テトラオキソ-2,8,11,14-テトラアザオクタデカン-18-酸を含有する残留物(上記)に注いだ。23μL(0.209mmol、9.0eq)のNMMを加え、混合物を23℃で20h撹拌した。混合物を600μLのH2O:ACN/70:30+0.05%のTFAで希釈し、Whatman(登録商標)フィルター(45μm)に通して濾過し、RP分取HPLC(Phenomenex Gemini C18 RP-column 00G-4435-PO-AX、5μm、110A、250×21.20mm、流速:9ml/分、ACN:H2O+TFA/10:90+0.1%→95:5+0.1%、60分)で直接精製して、凍結乾燥後に濃黄色固体として8.0mg(7.45μmol、32%)のFA-N3-2を得た。
Fa-N
3-2:LRMS (ESI-Quad) [m/z]: 1074.4 [M+H]
+, HRMS (ESI-IT) [m/z]: 1074.36278, C
45H
51N
15O
17 [M+H]
+の計算値1074.36601, err [ppm] -3.006.
1.1.1.8 固相合成による葉酸誘導体の合成
N
2-(((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)-N
6-(4-アジドベンゾイル)-L-リジン(49)の合成
64mLのCH2Cl2中の1.5g(3.201mmol、1.0eq)のN2-(((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)-N6-(tert-ブトキシカルボニル)-L-リジンの溶液に3.68mL(48.020mmol、15eq)のTFAを加え、混合物を23℃で3h撹拌した。混合物をトルエン(25mL)で希釈し、濃縮し、減圧下トルエン(2x25mL)と共蒸発させた。遊離アミンを含有する残留物をHV中で乾燥させた。
並行して、278μL(3.841mmol、1.2eq)のチオニルクロリド及び20μLの乾燥DMFを0℃で10.7mLのCH2Cl2中の523mg(3.201mmol、1.0eq)の4-アジド安息香酸の溶液に加え、混合物を23℃で4h撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、HV中で乾燥させた。残留物を2.6mLの乾燥ジオキサンに再溶解させ、13.3mLのジオキサン中の遊離アミン(上記)及び13.3mLの水性25w% K2CO3溶液の混合物に滴下で加えた。混合物を次に23℃で41h撹拌した。混合物をtert-ブチルメチルエーテル(3x25mL)で洗浄し、水層を濃HClでpH=2に酸性化させ、CHCl3(3x25mL)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルを通じたフラッシュクロマトグラフィー(CH2Cl2:MeOH/1:0-95:5-9:1)により精製して、白色の非晶性固体として1.214g(2.365mmol、74%)の49を得た。
N2-(((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)-N6-(4-アジドベンゾイル)-L-リジン(49):1H-NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ [ppm]: 12.56 (s, 1H), 8.47 (t, J = 5.6 Hz, 1H), 7.93 - 7.83 (m, 4H), 7.71 (d, J = 7.5 Hz, 2H), 7.63 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.41 (t, J = 7.5 Hz, 2H), 7.31 (t, J = 7.4 Hz, 2H), 7.22 - 7.11 (m, 2H), 4.32 - 4.13 (m, 3H), 3.98 - 3.86 (m, 1H), 3.24 (q, J = 6.5 Hz, 2H), 1.79 - 1.69 (m, 1H), 1.64 (dtd, J = 14.2, 9.6, 5.2 Hz, 1H), 1.51 (dhept, J = 13.0, 6.7 Hz, 2H), 1.38 (dt, J = 15.8, 8.1 Hz, 2H). 13C-NMR (126 MHz, DMSO-d6) δ [ppm]: 173.96, 165.07, 156.13, 143.79, 142.03, 140.67, 131.19, 129.00, 127.60, 127.03, 125.24, 120.09, 118.79, 65.58, 53.74, 46.63, 30.45, 28.68, 23.16. LRMS (ESI-Quad) [m/z]: 514.3 [M+H]+, HRMS (ESI-IT) [m/z]: 514.2076, の計算値514.2085 C28H28N5O5 [M+H]+, err [ppm] -1.750.
1.1.1.8.1 FA-N
3
の固体支持合成の概略手順
FA-N3-3-11の固相合成は、フリットガラスペプチド合成容器及びFmoc保護されたアミノ酸を使用してRapp 2-クロロトリチル樹脂(Rapp Polymere、Tubingen、Germany、1.09mmol/g)上で218μmolのスケールで手動で実行した。アミノ酸の側鎖保護は以下の通りであった:Lys:Boc及びAsp:OtBu。さらに、Fmoc-アジドオルニチン、(S)-4-((((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)アミノ)-5-(tert-ブトキシ)-5-オキソペンタン酸及びN2-(((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)-N6-(4-アジドベンゾイル)-L-リジン49を利用した。樹脂のローディングのために4mLの乾燥DMF中の第1のFmoc保護されたアミノ酸(218μmol、1.0eq)Fmoc-Cys(Trt)-OH及び497μL(4.36mmol、20eq)のNMMの溶液を樹脂と23℃で24h振盪して反応させた。溶媒を樹脂から除去し、樹脂を4mLの乾燥DMF中の1mLのMeOH及び497μL(4.36mmol、20eq)のNMMの溶液と23℃で1h振盪して反応させた。樹脂をDMF、CH2Cl2及びDMF(各3x4mL、2分)で洗浄した。DMF中のピペリジンの混合物(Pip:DMF/1:4、3x5mL、10分)との樹脂の振盪しながらの繰返しの反応並びにDMF、CH2Cl2及びDMF(各3x4mL、2分)での樹脂のその後の洗浄によりFmocの切断を達成した。アミノ酸の連結は、23℃で4hの連結時間で4mLの乾燥DMF中のFmoc保護されたアミノ酸(436μmol、2.0eq)、59mg(436μmol、2.0eq)のHOAt、144μL(1.308mmol、6.0eq)のNMM及び166mg(436μmol、2.0eq)のHATUの予備活性化させた溶液を用いて振盪して行った。その後に樹脂をDMF、CH2Cl2及びDMF(各3x4mL、2分)で洗浄した。Fmocの切断は、DMF中のピペリジンの混合物(Pip:DMF/1:4、3x5mL、10分)との樹脂の振盪しながらの繰返しの反応並びにDMF、CH2Cl2及びDMF(各3x4mL、2分)での樹脂のその後の洗浄により達成した。
最後のアミノ酸連結と並行した葉酸単位の取付けのために、150mg(1.308mmol、6.0eq)のN-ヒドロキシスクシンイミド及び270mg(1.308mmol、6.0eq)のDCCを4mLの乾燥DMSO中の577mg(1.308mmol、6.0eq)の葉酸の溶液に加え、光排除下23℃で24h撹拌した。結果として得られた懸濁液を、Whatman(登録商標)フィルター(45μm)に通して遊離アミノ基を提示するペプチドロード樹脂(上記)に濾過し、光排除下23℃で24h振盪して反応させた。樹脂をDMF、CH
2Cl
2、DMF、CH
2Cl
2(各3x4mL、2分)で洗浄し、集合した葉酸誘導体をCH
2Cl
2:HFIPの4:1混合物(3x5mL、10分)での繰返しの処理により樹脂から切断した。切断溶液を減圧下で濃縮し、残留物を23℃でTFA:TIPS:H
2O:nPrSH/100:3:3:3のアルゴン流脱気した混合物(2x5mL、1h)で処理した。氷冷したEt
2O(20mL)で処理したところ黄色の沈殿が形成され、これを回収し、DMSO:H
2O/1:3に再溶解させ、Whatman(登録商標)フィルター(45μm)に通して濾過し、RP分取HPLC(Phenomenex Gemini C18 RP-column 00G-4435-PO-AX、5μm、110A、250×21.20mm、流速:9ml/分、ACN:H
2O+TFA/10:90+0.1%→95:5+0.1%、60分)により精製して、凍結乾燥後に濃黄色の非晶性固体として対応するFA-N
3-3-11を得た。
FA-N
3-3 - N
2-((S)-4-(4-(((2-アミノ-4-ヒドロキシプテリジン-6-イル)メチル)アミノ)ベンズアミド)-4-カルボキシブタノイル)-D-アスパルチル-L-アスパルチル-L-アスパルチル-N
6-(4-アジドベンゾイル)-L-リジン
概略手順Aにしたがって、114mgのFA-N3-3を濃黄色の非晶性TFA塩として得た。
FA-N
3-3:LRMS (ESI-Quad) [m/z]: 1060.4 [M+H]
+, HRMS (ESI-IT) [m/z]: 530.678558, C
44H
51N
15O
17 [M+2H]
2+の計算値530.678819, err [ppm] 0.491
FA-N
3-4 - N
2-N
2-((S)-4-(4-(((2-アミノ-4-ヒドロキシプテリジン-6-イル)メチル)アミノ)ベンズアミド)-4-カルボキシブタノイル)-D-アスパルチル-D-アスパルチル-N
6-(4-アジドベンゾイル)-L-リジル-L-アスパルチル-L-アスパルチル-N
6-(4-アジドベンゾイル)-L-リジン
概略手順Aにしたがって、90mgのFA-N3-4を濃黄色の非晶性ポリTFA塩として得た。
FA-N
3-4:LRMS (ESI-Quad) [m/z]: 1448.7 [M+H]
+, HRMS (ESI-IT) [m/z]: 724.7536, の計算値724.7536 C
61H
71N
21O
22 [M+2H]
2+, err [ppm] 0.00.
FA-N
3-5 - N
2-(4-(((2-アミノ-4-ヒドロキシプテリジン-6-イル)メチル)アミノ)ベンゾイル)-N5-((R)-1-(((R)-1-(((R)-1-(((R)-1-(((R)-1-(((S)-4-アジド-1-カルボキシブチル)アミノ)-3-カルボキシ-1-オキソプロパン-2-イル)アミノ)-3-カルボキシ-1-オキソプロパン-2-イル)アミノ)-3-カルボキシ-1-オキソプロパン-2-イル)アミノ)-3-カルボキシ-1-オキソプロパン-2-イル)アミノ)-3-カルボキシ-1-オキソプロパン-2-イル)-L-グルタミン
概略手順Aにしたがって、85mgのFA-N3-5を濃黄色の非晶性TFA塩として得た。
FA-N
3-5:LRMS (ESI-Quad) [m/z]: 1157.3 [M+H]
+, HRMS (ESI-IT) [m/z]: 579.179534, C
44H
54N
16O
22 [M+2H]
2+の計算値579.179380, err [ppm] -0.266.
FA-N
3-6 - (3S,8S,13S)-1-(4-(((2-アミノ-4-ヒドロキシプテリジン-6-イル)メチル)アミノ)フェニル)-19-(4-アジドフェニル)-1,6,11,19-テトラオキソ-2,7,12,18-テトラアザノナデカン-3,8,13-トリカルボン酸
概略手順Aにしたがって、60mgのFA-N3-6を濃黄色の非晶性TFA塩として得た。
FA-N
3-6:LRMS (ESI-Quad) [m/z]: 844.3 [M+H]
+, HRMS (ESI-IT) [m/z]: 844.311777, C
37H
42N
13O
11 [M+H]
+の計算値844.312126, err [ppm] 0.413
FA-N
3-7 - N
2-(4-(((2-アミノ-4-ヒドロキシプテリジン-6-イル)メチル)アミノ)ベンゾイル)-N
5-((S)-4-(((S)-4-アジド-1-カルボキシブチル)アミノ)-1-カルボキシ-4-オキソブチル)-L-グルタミン
概略手順Aにしたがって、52mgのFA-N3-7を濃黄色の非晶性TFA塩として得た。
FA-N
3-7:LRMS (ESI-Quad) [m/z]: 711.3 [M+H]
+, HRMS (ESI-IT) [m/z]: 711.2589, C
29H
35N
12O
10 [M+H]
+の計算値711.2594, err [ppm] 0.600.
FA-N
3-8 - N
2-((S)-4-(4-(((2-アミノ-4-ヒドロキシプテリジン-6-イル)メチル)アミノ)ベンズアミド)-4-カルボキシブタノイル)-N
6-(4-アジドベンゾイル)-L-リジル-D-リジン
概略手順Aにしたがって、49mgのFA-N3-8を濃黄色の非晶性TFA塩として得た。
FA-N
3-8:LRMS (ESI-Quad) [m/z]: 843.4 [M+H]
+, HRMS (ESI-IT) [m/z]: 843.364120, C
38H
47N
14O
9 [M+H]
+の計算値843.364496, err [ppm] 0.445.
FA-N
3-9 -((S)-2-((S)-4-(4-(((2-アミノ-4-ヒドロキシプテリジン-6-イル)メチル)アミノ)ベンズアミド)-4-カルボキシブタンアミド)-5-アジドペンタノイル)-D-リジン
概略手順Aにしたがって、53mgのFA-N3-9を濃黄色の非晶性TFA塩として得た。
FA-N
3-9:LRMS (ESI-Quad) [m/z]: 710.3 [M+H]
+, HRMS (ESI-IT) [m/z]: 710.311272, C
30H
40N
13O
8 [M+H]
+の計算値710.311732, err [ppm] 0.647.
FA-N
3-10 -((S)-2-((R)-2-((R)-2-((R)-2-((S)-4-(4-(((2-アミノ-4-ヒドロキシプテリジン-6-イル)メチル)アミノ)ベンズアミド)-4-カルボキシブタンアミド)-3-カルボキシプロパンアミド)-3-カルボキシプロパンアミド)-3-カルボキシプロパンアミド)-5-アジドペンタノイル)-D-アスパルチル-D-アスパルチル-D-リジン
概略手順Aにしたがって、93mgのFA-N3-10を濃黄色の非晶性TFA塩として得た。
FA-N
3-10:LRMS (ESI-Quad) [m/z]: 1285.6 [M+H]
+, HRMS (ESI-IT) [m/z]: 643.226691, C
50H
66N
18O
23 [M+2H]
2+の計算値643.226862, err [ppm] 0.265.
FA-N
3-11 - N
2-(4-(((2-アミノ-4-ヒドロキシプテリジン-6-イル)メチル)アミノ)ベンゾイル)-N
5-((R)-1-(((R)-1-(((S)-5-アジド-1-(((R)-1-(((R)-1-(((S)-5-アジド-1-(((R)-1-(((R)-1-(((S)-4-アジド-1-カルボキシブチル)アミノ)-3-カルボキシ-1-オキソプロパン-2-イル)アミノ)-3-カルボキシ-1-オキソプロパン-2-イル)アミノ)-1-オキソペンタン-2-イル)アミノ)-3-カルボキシ-1-オキソプロパン-2-イル)アミノ)-3-カルボキシ-1-オキソプロパン-2-イル)アミノ)-1-オキソペンタン-2-イル)アミノ)-3-カルボキシ-1-オキソプロパン-2-イル)アミノ)-3-カルボキシ-1-オキソプロパン-2-イル)-L-グルタミン
概略手順Aにしたがって、53mgのFA-N3-11を濃黄色の非晶性TFA塩として得た。
FA-N
3-11:LRMS (ESI-Quad) [m/z]: 1552.5 [M+H]
+, HRMS (ESI-IT) [m/z]: 776.762091, C
58H
75N
25O
27 [M+2H]
2+の計算値776.762663, err [ppm] 0.736.
FA-SH-1 - N
2-(4-(((2-アミノ-4-ヒドロキシプテリジン-6-イル)メチル)アミノ)ベンゾイル)-N
5-((R)-1-カルボキシ-2-メルカプトエチル)-L-グルタミンの合成
FA-SH-1の固相合成は、フリットガラスペプチド合成容器を使用してRapp 2-クロロトリチル樹脂(Rapp Polymere、Tubingen、Germany、1.21mmol/g)上で484μmolのスケールで手動で実行した。樹脂のローディングのために7.5mLの乾燥DMF中の567mg(968μmol、2.0eq)のFmoc-Cys(Trt)-OH及び2.12mL(19.36mmol、20eq)のNMMの溶液を樹脂と23℃で24h振盪して反応させた。溶媒を樹脂から除去し、樹脂を7.5mLの乾燥DMF中の1mLのMeOH及び2.12mL(19.36mmol、20eq)のNMMの溶液と23℃で1h振盪して反応させた。樹脂をDMF、CH2Cl2及びDMF(各3x10mL、2分)で洗浄した。DMF中のピペリジンの混合物(Pip:DMF/1:4、3x10mL、10分)との樹脂の振盪しながらの繰返しの反応並びにDMF、CH2Cl2及びDMF(各3x10mL、2分)での樹脂のその後の洗浄によりFmocの切断を達成した。
並行して、220mg(1.94mmol、4.0eq)のN-ヒドロキシスクシンイミド及び400mg(1.94mmol、4.0eq)のDCCを7.5Mの乾燥DMSO中の853mg(1.94mmol、4.0eq)の葉酸の溶液に加え、光排除下23℃で24h撹拌した。結果として得られた懸濁液をWhatman(登録商標)フィルター(45μm)に通して遊離アミノ基を提示するCysロード樹脂(上記)に濾過し、光排除下23℃で24h振盪して反応させた。樹脂をDMF、CH2Cl2、DMF、CH2Cl2(各3x10mL、2分)で洗浄し、集合した葉酸誘導体を23℃でTFA:TIPS:H2O:nPrSH/100:3:3:3のアルゴン流脱気した混合物(2x5mL、1h)での繰返しの処理により樹脂から切断した。氷冷したEt2O(20mL)で処理したところ黄色の沈殿が形成され、これを回収し、DMSO:H2O/1:3に再溶解させ、Whatman(登録商標)フィルター(45μm)に通して濾過し、RP分取HPLC(Thermo Fisher Scientific BDS Hypersil C18 RP-column 28105-259370、5μm、250x30mm、流速:25ml/分、ACN:H2O+TFA/10:90+0.1%→95:5+0.1%、60分)により精製して、凍結乾燥後に濃黄色固体として155.0mg(285.6μmol、59%)のFA-SHを得た。
FA-SH-1:LRMS (ESI-Quad) [m/z]: 1086.5 [M+H]
+, HRMS (ESI-IT) [m/z]: 1086.441323, C
22H
24N
8O
7S [M+H]
+の計算値1086.442337, err [ppm] -0.933.
1.1.1.9 ゴナドリベリン誘導体の合成
1.1.1.9.1
ゴナドリベリン誘導体の固体支持合成のための概略手順B
ペプチドの固相合成は、Rapp S RAM樹脂(Rapp Polymere、Tubingen、Germany、0.8mmol/g)上でSyro Multiple Peptide Synthesizer(MultiSynTech、Witten、Germany)を用いて150μmolのスケールで実行した。5倍過剰のFmoc保護されたアミノ酸:TBTU:DiPEA/1:1:2及び23℃で1hの連結時間を使用して、Fmoc保護されたアミノ酸を樹脂に連結させた。アミノ酸の側鎖保護は以下の通りであった:Arg:Pbf;His:Trt;Ser及びTyr:t-Bu;Trp:Boc。23℃で3hにわたるTFA:TIPS:H
2O/95:3:2(樹脂1g当たり10mL)での処理によりペプチドを樹脂から切断し、脱保護した。t-ブチルメチルエーテルでの沈殿後、結果として得られた粗ペプチドを0.1%のTFAを含有する水/アセトニトリル勾配を用いた分取(reparative)HPLC(RP-18)により精製し、分析的HPLC及びMALDI-MSにより特徴付けた。
LHRH - (S)-N-(2-アミノ-2-オキソエチル)-1-(((S)-5-オキソピロリジン-2-カルボニル)-L-ヒスチジル-L-トリプトフィル-L-セリル-L-チロシルグリシル-L-ロイシル-L-アルギニル)ピロリジン-2-カルボキサミドの合成
概略手順Bにしたがって、68mgのLHRHを白色の非晶性TFA塩として得た。
LHRH:LRMS (MALDI) [m/z]: 1182.5 [M+H]
+, HRMS (ESI-IT) [m/z]: 1182.5802, C
55H
76N
17O
13 [M+H]
+の計算値1182.5803, err [ppm] 0.1.
L-N
3-Orn-LHRH - (S)-1-(((S)-2-((S)-2-((S)-2-((S)-2-((S)-3-(1H-イミダゾール-4-イル)-2-((S)-5-オキソピロリジン-2-カルボキサミド)プロパンアミド)-3-(1H-インドール-3-イル)プロパンアミド)-3-ヒドロキシプロパンアミド)-3-(4-ヒドロキシフェニル)プロパンアミド)-5-アジドペンタノイル)-L-ロイシル-L-アルギニル)-N-(2-アミノ-2-オキソエチル)ピロリジン-2-カルボキサミドの合成
概略手順Bにしたがって、78mgのL-N3-Orn-LHRHを白色の非晶性TFA塩として得た。
L-N
3-Orn-LHRH:LRMS (MALDI) [m/z]: 1256.6 [M+H]
+, HRMS (ESI-IT) [m/z]: 633.3182, C
58H
82N
20O
13 [M+2H]
2+の計算値633.3180, err [ppm] -0.300.
D-N
3-Orn-LHRH - (S)-1-(((R)-2-((S)-2-((S)-2-((S)-2-((S)-3-(1H-イミダゾール-4-イル)-2-((S)-5-オキソピロリジン-2-カルボキサミド)プロパンアミド)-3-(1H-インドール-3-イル)プロパンアミド)-3-ヒドロキシプロパンアミド)-3-(4-ヒドロキシフェニル)プロパンアミド)-5-アジドペンタノイル)-L-ロイシル-L-アルギニル)-N-(2-アミノ-2-オキソエチル)ピロリジン-2-カルボキサミドの合成
概略手順Bにしたがって、77mgのD-N3-Orn-LHRHを白色の非晶性TFA塩として得た。
D-N
3-Orn-LHRH:LRMS (MALDI) [m/z]: 1265.7 [M+H]
+, HRMS (ESI-IT) [m/z]: 633.3182, C
58H
82N
20O
13 [M+2H]
2+の計算値633.3180, err [ppm] -0.300.
D-N
3-Orn-ゴセレリン - (S)-N-((6S,9S,12R,15S,18S,21S,24S)-21-((1H-インドール-3-イル)メチル)-1-アミノ-12-(3-アジドプロピル)-6-((S)-2-(2-カルバモイルヒドラジン-1-カルボニル)ピロリジン-1-カルボニル)-15-(4-ヒドロキシベンジル)-18-(ヒドロキシメチル)-25-(1H-イミダゾール-4-イル)-1-イミノ-9-イソブチル-8,11,14,17,20,23-ヘキサオキソ-2,7,10,13,16,19,22-ヘプタアザペンタコサン-24-イル)-5-オキソピロリジン-2-カルボキサミドの合成
Rapp S RAM樹脂(100μmol、0.8mmol/g)を23℃でDMF中の20%のピペリジンで10分間処理してFmoc基を除去した後、DMF(5x5mL、2分)及びDCM(5x5mL、2分)で洗浄した。乾燥DCM(3mL)中の162mg(1.0mmol、10.0eq)のカルボニルジイミダゾールを加え、混合物を振盪しながら23℃で3hインキュベートした後、DCM(5x5mL、2分)及びDMF(5x5mL、2分)で洗浄した。樹脂を次に23℃でDMF(5mL、約2M)中のヒドラジン9で1h処理した10(95mLのヒドラジン-DMF溶液は、5mLのDMFを加え、20mmHg及び37℃での30分にわたるTHFの蒸発によりTHF中の10mLの1Mヒドラジン溶液から調製した;10合成は、Verhelst et al.[71]の手順に類似して設計した。)。その後に樹脂をDMF(5x5mL、2分)で洗浄し、概略手順Bに記載したようにペプチドをSyro Multiple Peptide Synthesizerで集合させ、切断し、精製し、特徴付けて、20mgのD-N3-Orn-ゴセレリンを得た。
D-N
3-Orn-ゴセレリン:LRMS (MALDI) [m/z]: 1266.8 [M+H]
+, HRMS (ESI-IT) [m/z]: 633.8156, C
57H
75N
21O
13 [M+ 2H]
2+の計算値633.8156, err [ppm] 0.0.
イメージングプローブの合成
1.1.1.10 クリック可能な蛍光染料の合成
BCN-FTIC - ((1R,8S,9s)-ビシクロ[6.1.0]ノナ-4-イン-9-イル)メチル(2-(3-(3’,6’-ジヒドロキシ-3-オキソ-3H-スピロ[イソベンゾフラン-1,9’-キサンテン]-5/6-イル)チオウレイド)エチル)カルバメートの合成
1.3mLの乾燥DMF中の50mg(128μmol、1.0eq)の5/6-フルオレセインチオイソシアネート(FTIC)の溶液に20.5mg(128μmol、1.0eq)のN-Boc-1,2-エチレンジアミンを加え、混合物を23℃で19h撹拌した。反応混合物をトルエン(5mL)で希釈し、濃縮し、減圧下トルエン(4x5mL)と共蒸発させた。残留物を130μLのTFAに入れ、23℃で1.5h撹拌した。混合物をトルエン(5mL)で希釈し、濃縮し、減圧下トルエン(3x4mL)と共蒸発させ、残留物をHV中で乾燥させた。残留物を次に1.3mLの乾燥DMFに溶解させ、43μL(384μmol、3.0eq)のNMM及び40mg(128μmol、1.0eq)の28を加え、混合物を23℃で48h撹拌した。反応混合物をトルエン(5mL)で希釈し、濃縮し、減圧下トルエン(5x5mL)と共蒸発させた。残留物を分取薄層クロマトグラフィー(CH2Cl2:MeOH/9:1)により精製して、濃橙色の非晶性固体として36.6mg(58.49μmol、46%)のBCN-FTICを得た。
BCN-FTIC:TCL (CH
2Cl
2:MeOH/9:1) R
f: 0.35 [UV
254, Vis],
1H-NMR (500 MHz, MeOD-d
4) δ [ppm]: 8.07 (s, 1H), 7.75 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.17 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 6.74 (d, J = 8.7 Hz, 2H), 6.68 (d, J = 2.4 Hz, 2H), 6.55 (dd, J = 8.7, 2.4 Hz, 2H), 4.10 (d, J = 8.1 Hz, 2H), 3.80 - 3.66 (m, 2H), 3.37 (t, J = 5.8 Hz, 1H), 3.35 (s, 1H), 2.17 (dq, J = 32.4, 14.9, 14.3 Hz, 6H), 1.53 (q, J = 8.5 Hz, 2H), 1.34 (dt, J = 14.5, 7.3 Hz, 1H), 0.93 - 0.82 (m, 2H).
13C-NMR (126 MHz, MeOD-d
4) δ [ppm]: 183.13, 171.18, 162.56, 159.80, 154.60, 141.86, 131.82, 130.55, 126.33, 120.97, 114.26, 111.85, 103.55, 99.50, 92.45, 66.78, 63.97, 55.78, 40.93, 30.15, 21.92, 21.40, 18.91. LRMS (ESI-Quad) [m/z]: 626.2 [M+H]
+, HRMS (ESI-IT) [m/z]: 626.194754, C
34H
32N
3O
7S [M+H]
+の計算値626.195548, err [ppm] 1.268.
ホモプロパルギル-FTIC - ブタ-3-イン-1-イル(2-(3-(3’,6’-ジヒドロキシ-3-オキソ-3H-スピロ[イソベンゾフラン-1,9’-キサンテン]-5/6-イル)チオウレイド)エチル)カルバメートの合成
1.3mLの乾燥DMF中の50mg(128μmol、1.0eq)の5/6-フルオレセインチオイソシアネート(FTIC)の溶液に20.5mg(128μmol、1.0eq)のN-Boc-1,2-エチレンジアミンを加え、混合物を23℃で19h撹拌した。反応混合物をトルエン(5mL)で希釈し、濃縮し、減圧下トルエン(4x5mL)と共蒸発させた。残留物を130μLのTFAに入れ、23℃で1.5h撹拌した。混合物をトルエン(5mL)で希釈し、濃縮し、減圧下トルエン(3x4mL)と共蒸発させ、残留物をHV中で乾燥させた。残留物を次に1.3mLの乾燥DMFに溶解させ、43μL(384μmol、3.0eq)のNMM及び30mg(128μmol、1.0eq)の23を加え、混合物を23℃で48h撹拌した。反応混合物をトルエン(5mL)で希釈し、濃縮し、減圧下トルエン(5x5mL)と共蒸発させた。残留物を分取薄層クロマトグラフィー(CH2Cl2:MeOH/9:1)により精製した後、RP分取HPLC(Phenomenex Gemini C18 RP-column 00G-4435-PO-AX、5μm、110A、250×21.20mm、流速:9ml/分、ACN:H2O/ 20:90→95:5、45分)により精製して、凍結乾燥後に濃橙色の非晶性固体として43.6mg(80.0μmol、63%)のホモプロパルギル-FTICを得た。
ホモプロパルギル-FTIC:TCL (CH
2Cl
2:MeOH/9:1) R
f: 0.20 [UV
254, Vis],
1H-NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ [ppm]: 8.13 (s, 1H), 7.80 - 7.66 (m, 1H), 7.17 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 6.73 - 6.63 (m, 4H), 6.55 (ddd, J = 8.7, 3.9, 2.4 Hz, 2H), 4.15 - 4.05 (m, 2H), 3.76 (d, J = 20.0 Hz, 2H), 3.38 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 2.81 (s, 10H), 2.48 (td, J = 6.8, 2.6 Hz, 1H). LRMS (ESI-Quad) [m/z]: 546.1 [M+H]
+, HRMS (ESI-IT) [m/z]: 546.132346, C
28H
24N
3O
7S [M+H]
+の計算値546.132948, err [ppm] 1.102.
BCN-PEG
2-CF - ((1R,8S,9s)-ビシクロ[6.1.0]ノナ-4-イン-9-イル)メチル(2-(2-(2-(3’,6’-ジヒドロキシ-3-オキソ-3H-スピロ[イソベンゾフラン-1,9’-キサンテン]-5/6-カルボキサミド)エトキシ)エトキシ)エチル)カルバメートの合成
1.23mLのDMF中の10mg(30.8μmol、1.0eq)の(5/6)-カルボキシフルオレセインチオイソシアネートNHSエステル及び12.8μL(92.4μmol、3.0eq)のNMMの溶液に14.6mg(30.8μmol、1.0eq)の((1R,8S,9s)-ビシクロ[6.1.0]ノナ-4-イン-9-イル)メチル(2-(2-(2-アミノエトキシ)エトキシ)エチル)カルバメートを加え、混合物を23℃で14h撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、残留物をトルエン(2x10mL)と共蒸発させた。残留物を分取薄層クロマトグラフィー(CH2Cl2:MeOH/9:1)により精製して、白色の非晶性固体として14.1mg(20.6μmol、67%)のBCN-PEG2-CFを5/6異性体の混合物として得た。
BCN-PEG
2-CF:TCL (CH
2Cl
2:MeOH/9:1) R
f: 0.55 [UV
254, Vis],
1H-NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ [ppm]:
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ 10.14 (s, 2H), 8.82 (dt, J = 68.1, 5.6 Hz, 1H), 8.46 - 8.20 (m, 1H), 8.19 - 8.05 (m, 1H), 7.73 - 7.35 (m, 1H), 7.07 (dt, J = 17.2, 5.6 Hz, 1H), 6.69 (dd, J = 3.7, 2.3 Hz, 2H), 6.59 (dd, J = 8.7, 1.7 Hz, 2H), 6.55 (ddd, J = 8.6, 6.0, 2.3 Hz, 2H), 4.01 (dd, J = 8.0, 3.3 Hz, 2H), 3.62 - 3.30 (m, 12H), 3.07 (dq, J = 23.0, 6.0 Hz, 2H), 2.21 (t, J = 13.1 Hz, 2H), 2.16 - 2.05 (m, 4H), 1.50 (d, J = 9.5 Hz, 1H), 0.89 - 0.79 (m, 2H).
13C-NMR (126 MHz, MeOD-d
4) δ [ppm]:
13C NMR (126 MHz, DMSO) δ 172.73, 168.01, 164.66, 164.54, 159.57, 156.38, 154.64, 151.79, 140.51, 136.12, 134.64, 129.22, 129.14, 128.17, 126.46, 124.84, 124.22, 123.27, 112.64, 109.12, 109.06, 102.22, 98.96, 83.24, 69.54, 69.50, 69.44, 69.39, 69.13, 69.06, 68.72, 68.59, 61.33, 54.90, 48.57, 28.55, 25.21, 20.82, 19.52, 17.62. . LRMS (ESI-Quad) [m/z]: 683.3 [M+H]
+, HRMS (ESI-IT) [m/z]: 683.259012, C
38H
39N
2O
10 [M+H]
+の計算値683.259922, err [ppm] 1.331.
ホモプロパルギル-CF - 3’,6’-ジヒドロキシ-3-オキソ-N-(プロパ-2-イン-1-イル)-3H-スピロ[イソベンゾフラン-1,9’-キサンテン]-5-カルボキサミドの合成
887μLの乾燥DMF中の10.5mg(22.18μmol、1.0eq)の(5/6)-カルボキシフルオレセインチオイソシアネートNHSエステル及び9.2μL(66.54μmol、3.0eq)のトリエチルアミンの溶液に1.46μL(22.18μmol、1.0eq)のプロパルギルアミンを加え、混合物を23℃で4h撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、残留物をトルエン(2x10mL)と共蒸発させた。残留物を分取薄層クロマトグラフィー(CH2Cl2:MeOH/95:5)により精製して、黄色の非晶性固体として6.6mg(15.6μmol、72%)のホモプロパルギル-CFを5/6異性体の混合物として得た。
ホモプロパルギル-CF:TCL (CH
2Cl
2:MeOH/9:1) R
f: 0.56 [UV
254, Vis],
1H-NMR (700 MHz, DMSO-d
6) δ [ppm]: PK-10.15 (s, 2H), 9.22 (dt, J = 109.3, 5.5 Hz, 1H), 8.49 - 8.22 (m, 1H), 8.20 - 8.06 (m, 1H), 7.71 - 7.34 (m, 1H), 6.69 (dd, J = 6.9, 2.4 Hz, 2H), 6.59 (dd, J = 8.7, 1.5 Hz, 2H), 6.56 (s, 2H), 4.11 (dd, J = 5.5, 2.5 Hz, 1H), 3.99 (dd, J = 5.5, 2.5 Hz, 1H), 3.17 - 3.16 (m, 1H).
13C-NMR (126 MHz, DMSO-d
6) δ [ppm]: 164.21, 159.62, 151.84, 139.85, 129.47, 129.23, 129.17, 124.99, 124.35, 123.44, 122.40, 112.73, 109.03, 102.24, 80.69, 73.10, 48.58, 28.73. LRMS (ESI-Quad) [m/z]: 414.2 [M+H]
+, HRMS (ESI-IT) [m/z]: 414.097870, C
24H
15NO
6 [M+H]
+の計算値414.097214, err [ppm] -1.585.
1.1.1.11 葉酸-フルオレセインコンジュゲートの合成
EC17
[62、63] - N
2-(4-(((2-アミノ-4-ヒドロキシプテリジン-6-イル)メチル)アミノ)ベンゾイル)-N
5-(2-(3-(3’,6’-ジヒドロキシ-3-オキソ-3H-スピロ[イソベンゾフラン-1,9’-キサンテン]-5-イル)チオウレイド)エチル)-L-グルタミンの合成
1.13mLの乾燥DMSO中の100mg(0.2265mmol、1.0eq)の葉酸及び26mg(0.2265mmol、1.0eq)のN-ヒドロキシスクシンイミドの溶液に47mg(0.2265mmol、1.0eq)のDCCを加え、混合物を23℃で15h撹拌した後、62μL(0.453mmol、2.0eq)のトリエチルアミン及び71μL(0.453mmol、2.0eq)のN-Boc-1,2-エチレンジアミンを加え、混合物を23℃で24h撹拌した。混合物を次にWhatman(登録商標)フィルター(45μm)に通して濾過し、H2O:ACN/70:30(500μL)で希釈し、RP分取HPLC(Phenomenex Gemini C18 RP-column 00G-4435-PO-AX、5μm、110A、250×21.20mm、流速:9ml/分、ACN:H2O+0.1%のTFA/10:90→95:5、35分)により直接精製して、凍結乾燥後に濃橙色の非晶性固体として84.6mg(0.165mmol、73%)のN2-(4-(((2-アミノ-4-ヒドロキシプテリジン-6-イル)メチル)アミノ)ベンゾイル)-N5-(2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)エチル)-L-グルタミンを得た。16mg(27.4μmol、1.0eq)のこの化合物を109μLのTFAに溶解させ、23℃で2h撹拌した後、混合物を濃縮し、CH2Cl2(3x2mL)と共蒸発させ、HV中で乾燥させた。残留物を137μLの乾燥DMSOに再溶解させ、27.1μL(0.246mmol、9.0eq)のNMM及び10.7mg(27.4μmol、1.0eq)のFITCを加え、混合物を23℃で1.5h撹拌した。反応混合物を100μLのH2Oで希釈し、RP分取HPLC(Phenomenex Gemini C18 RP-column 00G-4435-PO-AX、5μm、110A、250×21.20mm、流速:9ml/分、ACN:H2O+0.1%のTFA/10:90→95:5、35分)により精製して、凍結乾燥後に濃橙色の非晶性固体として17.9mg(20.55μmol、75%)のEC17を得た。
EC17:HRMS (ESI-IT) [m/z]: 873.2409, C42H37N10O10S [M+H]+の計算値873.2409, err [ppm] 0.0.
1.1.1.11.1 銅フリーのクリック反応を介した葉酸-フルオレセインコンジュゲートの合成のための概略手順C
対応するFA-N
3(1.1eq)をDMSO(0.2M)に溶解させ、DMSO(0.2M)中のBCN-FTIC(1.0eq)の溶液を加え、LCMSにより完全な変換がモニターされるまで混合物を光排除下23℃で4~20h撹拌した。反応混合物を100μLのMeOHで希釈し、Whatman(登録商標)フィルター(45μm)に通して濾過し、RP分取HPLC(Phenomenex Gemini C18 RP-column 00G-4435-PO-AX、5μm、110A、250×21.20mm、流速:9ml/分、ACN:H
2O+0.1%のTFA/10:90→95:5、45分)により直接精製して、凍結乾燥後に濃橙色の非晶性固体として葉酸-フルオレセインコンジュゲートを得た。
FA-4a-(FITC)
2 - N
2-N
2-((S)-4-(4-(((2-アミノ-4-ヒドロキシプテリジン-6-イル)メチル)アミノ)ベンズアミド)-4-カルボキシ-ブタノイル)-D-アスパルチル-D-アスパルチル-N
6-(4-(2-((5aR,6S,6aS)-6-((((2-(3-(3’,6’-ジヒドロキシ-3-オキソ-3H-スピロ[イソ-ベンゾフラン-1,9’-キサンテン]-5-イル)チオウレイド)エチル)カルバモイル)オキシ)メチル)-5,5a,6,6a,7,8-ヘキサヒドロシクロ-プロパ[5,6]シクロオクタ[1,2-d][1,2,3]トリアゾール-1(4H)-イル))-ベンゾイル)-L-リジル-L-アスパルチル-L-アスパルチル-N
6-(4-(2-((5aR,6S,6aS)-6-((((2-(3-(3’,6’-ジヒドロキシ-3-オキソ-3H-スピロ[イソベンゾフラン-1,9’-キサンテン]-5-イル)チオ-ウレイド)エチル)カルバモイル)オキシ)メチル)-5,5a,6,6a,7,8-ヘキサヒドロシクロプロパ[5,6]シクロオクタ[1,2-d][1,2,3]トリアゾール-1(4H)-イル))-ベンゾイル)-L-リジン
FA-N3-4を概略手順Cに適用して、1.4mg(0.518μmol、17%)のFA-4a-(FITC)2を濃橙色固体として得た。
FA-4a-(FITC)
2:LRMS (ESI-Quad) [m/z]: 1350.4 [M+2H]
2+, HRMS (ESI-IT) [m/z]: 898.61675, C
129H
128N
27O
36S
2 [M-3H]
3-の計算値898.61689, err [ppm] -0.155.
FA-3a-FITC - N
2-((S)-4-(4-(((2-アミノ-4-ヒドロキシプテリジン-6-イル)メチル)アミノ)ベンズアミド)-4-カルボキシブタノイル)-L-アスパルチル-L-アスパルチル-L-アスパルチル-N
6-(4-((5aR,6S,6aS)-6-((((2-(3-(3’,6’-ジヒドロキシ-3-オキソ-3H-スピロ[イソベンゾフラン-1,9’-キサンテン]-5-イル)チオウレイド)エチル)カルバモイル)オキシ)メチル)-5,5a,6,6a,7,8-ヘキサヒドロシクロプロパ[5,6]シクロオクタ[1,2-d][1,2,3]トリアゾール-1(4H)-イル)ベンゾイル)-L-リジン
FA-N3-3を概略手順Cに適用して、4.5mg(2.669μmol、30%)のFA-3a-FITCを濃橙色固体として得た。
FA-3a-FITC:LRMS (ESI-Quad) [m/z]: 1685.5 [M+H]
+, HRMS (ESI-IT) [m/z]: 841.25711, C
78H
78N
18O
24S [M-2H]
2-の計算値841.25840, err [ppm] -1.53.
FA-1a-FITC - N
2-(4-(((2-アミノ-4-ヒドロキシプテリジン-6-イル)メチル)アミノ)ベンゾイル)-N
5-((S)-1-カルボキシ-4-(((S)-6-(4-((5aS,6R,6aR)-6-((((2-(3-(3’,6’-ジヒドロキシ-3-オキソ-3H-スピロ[イソベンゾフラン-1,9’-キサンテン]-5-イル)チオウレイド)エチル)カルバモイル)オキシ)メチル)-5,5a,6,6a,7,8-ヘキサヒドロシクロプロパ[5,6]シクロオクタ[1,2-d][1,2,3]トリアゾール-1(4H)-イル)ベンズアミド)-1-メトキシ-1-オキソヘキサン-2-イル)アミノ)-4-オキソブチル)-L-グルタミン
FA-N3-1を概略手順Cに適用して、1.7mg(1.145μmol、25%)のFA-1a-FITCを濃橙色固体として得た。
FA-1a-FITC:LRMS (ESI-Quad) [m/z]: 1484.6 [M+H]+, HRMS (ESI-IT) [m/z]:742.2617, の計算値742.2617 C72H76N16O18S [M+2H]2+, err [ppm] 0.0.
1.1.1.11.2 銅媒介性のクリック反応を介した葉酸-フルオレセインコンジュゲートの合成のための概略手順D
対応するFA-N
3(1.1eq)及びホモプロパルギル-FTIC(1.0eq)をDMSO:H
2O:tBuOH/2:1:1(0.025M)の混合物に溶解させ、DiPEA(6.0eq)、TBTA(0.1eq、DMSO中のストック溶液からの10μL)、CuSO
4(0.05eq、H
2O中のストック溶液からの10μL)及びアスコルビン酸ナトリウム(0.5eq、H
2O中のストック溶液からの10μL)を加え、LCMSにより完全な変換がモニターされるまで混合物を光排除下23℃で4~24h撹拌した。反応混合物を100μLのMeOHで希釈し、Whatman(登録商標)フィルター(45μm)に通して濾過し、RP分取HPLC(Phenomenex Gemini C18 RP-column 00G-4435-PO-AX、5μm、110A、250×21.20mm、流速:9ml/分、ACN:H
2O+0.1%のTFA/10:90→95:5、45分)により直接精製して、凍結乾燥後に濃橙色の非晶性固体として葉酸-フルオレセインコンジュゲートを得た。
FA-9b-FITC - ((S)-2-((S)-4-(4-(((2-アミノ-4-ヒドロキシプテリジン-6-イル)メチル)アミノ)ベンズアミド)-4-カルボキシブタンアミド)-5-(4-(2-(((2-(3-(3’,6’-ジヒドロキシ-3-オキソ-3H-スピロ[イソベンゾフラン-1,9’-キサンテン]-5-イル)チオウレイド)エチル)カルバモイル)オキシ)エチル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)ペンタノイル)-D-リジン
FA-N3-9を概略手順Dに適用して、2.9mg(2.36μmol、65%)のFA-FITC-9bを濃橙色固体として得た。
FA-9b-FITC:LRMS (ESI-Quad) [m/z]: 1256.3 [M+H]
+, HRMS (ESI-IT) [m/z]: 628.22296, C
58H
64N
16O
15S [M+2H]
2+の計算値628.22234, err [ppm] 0.986.
FA-11b-(FITC)
3 - N
2-(4-(((2-アミノ-4-ヒドロキシプテリジン-6-イル)メチル)アミノ)ベンゾイル)-N
5-((R)-3-カルボキシ-1-(((R)-3-カルボキシ-1-(((S)-1-(((R)-3-カルボキシ-1-(((R)-3-カルボキシ-1-(((S)-1-(((R)-3-カルボキシ-1-(((R)-3-カルボキシ-1-(((S)-1-カルボキシ-4-(2-(4-(2-(((2-(3-(3’,6’-ジヒドロキシ-3-オキソ-3H-スピロ[イソベンゾフラン-1,9’-キサンテン]-5-イル)チオウレイド)エチル)カルバモイル)オキシ)エチル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル))ブチル)アミノ)-1-オキソプロパン-2-イル)アミノ)-1-オキソプロパン-2-イル)アミノ)-5-(2-(4-(2-(((2-(3-(3’,6’-ジヒドロキシ-3-オキソ-3H-スピロ[イソベンゾフラン-1,9’-キサンテン]-5-イル)チオウレイド)エチル)カルバモイル)オキシ)エチル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル))-1-オキソペンタン-2-イル)アミノ)-1-オキソプロパン-2-イル)アミノ)-1-オキソプロパン-2-イル)アミノ)-5-(2-(4-(2-(((2-(3-(3’,6’-ジヒドロキシ-3-オキソ-3H-スピロ[イソベンゾフラン-1,9’-キサンテン]-5-イル)チオウレイド)エチル)カルバモイル)オキシ)エチル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル))-1-オキソペンタン-2-イル)アミノ)-1-オキソプロパン-2-イル)アミノ)-1-オキソプロパン-2-イル)-L-グルタミン
FA-N3-11を概略手順Dに適用して、3.0mg(0.94μmol、25%)のFA-11b-(FITC)3を濃橙色固体として得た。
FA-11b-(FITC)
3:LRMS (ESI-Quad) [m/z]: 1064.32 [M+3H]
3+, HRMS (ESI-IT) [m/z]: 1063.9719, C
142H
145N
34O
48S
3 [M+3H]
3+の計算値1063.9715, err [ppm] 0.376.
FA-8b-FITC - N
2-((S)-4-(4-(((2-アミノ-4-ヒドロキシプテリジン-6-イル)メチル)アミノ)ベンズアミド)-4-カルボキシブタノイル)-N
6-(4-(4-(2-(((2-(3-(3’,6’-ジヒドロキシ-3-オキソ-3H-スピロ[イソベンゾフラン-1,9’-キサンテン]-5-イル)チオウレイド)エチル)カルバモイル)オキシ)エチル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)ベンゾイル)-L-リジル-D-リジン
FA-N3-8を概略手順Dに適用して、1.7mg(1.25μmol、34%)のFA-8b-FITCを濃橙色固体として得た。
FA-8b-FITC:LRMS (ESI-Quad) [m/z]: 694.6 [M+2H]
2+, HRMS (ESI-IT) [m/z]: 694.7487, C
66H
71N
17O
16S [M+2H]
2+の計算値694.7487, err [ppm] 0.0.
FA-10b-FITC -((S)-2-((R)-2-((R)-2-((R)-2-((S)-4-(4-(((2-アミノ-4-ヒドロキシプテリジン-6-イル)メチル)アミノ)ベンズアミド)-4-カルボキシブタンアミド)-3-カルボキシプロパンアミド)-3-カルボキシプロパンアミド)-3-カルボキシプロパンアミド)-5-(4-(2-(((2-(3-(3’,6’-ジヒドロキシ-3-オキソ-3H-スピロ[イソベンゾフラン-1,9’-キサンテン]-5-イル)チオウレイド)エチル)カルバモイル)オキシ)エチル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)ペンタノイル)-D-アスパルチル-D-アスパルチル-D-リジン
FA-N3-10を概略手順Dに適用して、3.8mg(2.08μmol、57%)のFA-10b-FITCを濃橙色固体として得た。
FA-10b-FITC:LRMS (ESI-Quad) [m/z]: 915.9 [M+2H]
2+, HRMS (ESI-IT) [m/z]: 915.7897, C
78H
89N
21O
30S [M+2H]
2+の計算値915.7897, err [ppm] 0.0.
FA-7b-FITC - N
2-(4-(((2-アミノ-4-ヒドロキシプテリジン-6-イル)メチル)アミノ)ベンゾイル)-N
5-((S)-1-カルボキシ-4-(((S)-1-カルボキシ-4-(4-(2-(((2-(3-(3’,6’-ジヒドロキシ-3-オキソ-3H-スピロ[イソベンゾフラン-1,9’-キサンテン]-5-イル)チオウレイド)エチル)カルバモイル)オキシ)エチル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)ブチル)アミノ)-4-オキソブチル)-L-グルタミン
FA-N3-7を概略手順Dに適用して、3.8mg(2.08μmol、57%)のFA-FITC-7bを濃橙色固体として得た。
FA-7b-FITC:LRMS (ESI-Quad) [m/z]: 915.8 [M+2H]
2+, HRMS (ESI-IT) [m/z]: 1256.3869, C
57H
58N
15O
17S [M+H]
+の計算値1256.3850, err [ppm] -1.5.
FA-6b-FITC -(3S,8S,13S)-1-(4-(((2-アミノ-4-ヒドロキシプテリジン-6-イル)メチル)アミノ)フェニル)-19-(4-(4-(((2-(3-(3’,6’-ジヒドロキシ-3-オキソ-3H-スピロ[イソベンゾフラン-1,9’-キサンテン]-5-イル)チオウレイド)エチル)カルバモイル)オキシ)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)フェニル)-1,6,11,19-テトラオキソ-2,7,12,18-テトラアザノナデカン-3,8,13-トリカルボン酸
FA-N3-6を概略手順Dに適用して、3.8mg(2.08μmol、57%)のFA-FITC-6bを濃橙色固体として得た。
FA-6b-FITC:LRMS (ESI-Quad) [m/z]: 681.3 [M+2H]
2+.
FA-3b-FITC - N
2-((S)-4-(4-(((2-アミノ-4-ヒドロキシプテリジン-6-イル)メチル)アミノ)ベンズアミド)-4-カルボキシブタノイル)-L-アスパルチル-L-アスパルチル-L-アスパルチル-N
6-(4-(4-(2-(((2-(3-(3’,6’-ジヒドロキシ-3-オキソ-3H-スピロ[イソベンゾフラン-1,9’-キサンテン]-5-イル)チオウレイド)エチル)カルバモイル)オキシ)エチル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)ベンゾイル)-L-リジン
FA-N3-3を概略手順Dに適用して、2.0mg(1.24μmol、52%)のFA-3b-FITCを濃橙色固体として得た。
FA-3b-FITC:LRMS (ESI-Quad) [m/z]: 803.2 [M+2H]
2+, HRMS (ESI-IT) [m/z]: 803.2417, C
72H
74N
18O
24S [M+2H]
2+の計算値803.2417, err [ppm] 0.0.
FA-4b-(FITC)
2 - N
2-N
2-((S)-4-(4-(((2-アミノ-4-ヒドロキシプテリジン-6-イル)メチル)アミノ)ベンズアミド)-4-カルボキシブタノイル)-D-アスパルチル-D-アスパルチル-N
6-(4-(2-(4-(2-(((2-(3-(3’,6’-ジヒドロキシ-3-オキソ-3H-スピロ[イソベンゾフラン-1,9’-キサンテン]-5-イル)チオウレイド)エチル)カルバモイル)オキシ)エチル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル))ベンゾイル)-L-リジル-L-アスパルチル-L-アスパルチル-N
6-(4-フルオロベンゾイル)-L-リジン
FA-N3-4を概略手順Dに適用して、1.4mg(0.551μmol、27%)のFA-4b-(FITC)2を濃橙色固体として得た。
FA-4b-(FITC)
2:LRMS (ESI-Quad) [m/z]: 1270.3 [M+2H]
2+, HRMS (ESI-IT) [m/z]: 1269.8793, の計算値1269.8792 C
117H
117N
27O
36S
2 [M+H]
+, err [ppm] -0.078.
1.1.1.12 ゴナドリベリン-フルオレセインコンジュゲートの合成
D-Orn-LHRH-PEG
2-CF - ((5aR,6S,6aS)-1-((3S,6S,9S,12S,15R)-3-((1H-イミダゾール-4-イル)メチル)-6-((1H-インドール-3-イル)メチル)-15-(((S)-1-(((S)-1-((S)-2-((2-アミノ-2-オキソエチル)カルバモイル)ピロリジン-1-イル)-5-グアニジノ-1-オキソペンタン-2-イル)アミノ)-4-メチル-1-オキソペンタン-2-イル)カルバモイル)-12-(4-ヒドロキシベンジル)-9-(ヒドロキシメチル)-1,4,7,10,13-ペンタオキソ-1-((S)-5-オキソピロリジン-2-イル)-2,5,8,11,14-ペンタアザオクタデカン-18-イル)-1,4,5,5a,6,6a,7,8-オクタヒドロシクロプロパ[5,6]シクロオクタ[1,2-d][1,2,3]トリアゾール-6-イル)メチル(2-(2-(2-(3’,6’-ジヒドロキシ-3-オキソ-3H-スピロ[イソベンゾフラン-1,9’-キサンテン]-5-カルボキサミド)エトキシ)エトキシ)エチル)カルバメートの合成
27μLの乾燥DMSO中の4mg(2.678μmol、1.0eq)のD-N3-Orn-LHRHの溶液に27μLの乾燥DMSO中の2.0mg(2.946μmol、1.1eq)のBCN-PEG2-CFの溶液を加え、LCMSにより完全な変換がモニターされるまで混合物を光排除下23℃で16h撹拌した。反応混合物を100μLのMeOHで希釈し、RP分取HPLC(Phenomenex Gemini C18 RP-column 00G-4435-PO-AX、5μm、110A、250×21.20mm、流速:9ml/分、ACN:H2O+0.1%のTFA/10:90→95:5、45分)により直接精製して、凍結乾燥後に黄色の非晶性固体として3.6mg(1.847μmol、69%)のD-Orn-LHRH-PEG2-CFを得た。
D-Orn-LHRH-PEG
2-CF:HRMS (ESI-IT) [m/z]: 974.4443, C
90H
120N
22O
23 [M+2H]
2+の計算値974.4443, err [ppm] 0.0.
D-Orn-ゴセレリン-PEG
2-CF:CF - ((5aR,6S,6aS)-1-((3S,6S,9S,12S,15R)-3-((1H-イミダゾール-4-イル)メチル)-6-((1H-インドール-3-イル)メチル)-15-(((S)-1-(((S)-1-((S)-2-(2-カルバモイルヒドラジン-1-カルボニル)ピロリジン-1-イル)-5-グアニジノ-1-オキソペンタン-2-イル)アミノ)-4-メチル-1-オキソペンタン-2-イル)カルバモイル)-12-(4-ヒドロキシベンジル)-9-(ヒドロキシメチル)-1,4,7,10,13-ペンタオキソ-1-((S)-5-オキソピロリジン-2-イル)-2,5,8,11,14-ペンタアザオクタデカン-18-イル)-1,4,5,5a,6,6a,7,8-オクタヒドロシクロプロパ[5,6]シクロオクタ[1,2-d][1,2,3]トリアゾール-6-イル)メチル(2-(2-(2-(3’,6’-ジヒドロキシ-3-オキソ-3H-スピロ[イソベンゾフラン-1,9’-キサンテン]-5-カルボキサミド)エトキシ)エトキシ)エチル)カルバメートの合成
25μLの乾燥DMSO中の4mg(2.487μmol、1.0eq)のD-Orn-N3-ゴセレリンの溶液に25μLの乾燥DMSO中の1.9mg(2.735μmol、1.1eq)のBCN-PEG2-CFの溶液を加え、LCMSにより完全な変換がモニターされるまで混合物を光排除下23℃で16h撹拌した。反応混合物を100μLのMeOHで希釈し、RP分取HPLC(Phenomenex Gemini C18 RP-column 00G-4435-PO-AX、5μm、110A、250×21.20mm、流速:9ml/分、ACN:H2O+0.1%のTFA/10:90→95:5、45分)により直接精製して、凍結乾燥後に黄色の非晶性固体として3.4mg(1.744μmol、70%)のD-Orn-ゴセレリン-PEG2-CFを得た。
D-Orn-ゴセレリン-PEG
2-CF:CF:HRMS (ESI-IT) [m/z]: 974.9419, C
95H
119N
23O
23 [M+2H]
2+の計算値974.9419, err [ppm] 0.0.
L-Orn-LHRH-CF - ((S)-2-((S)-2-((S)-2-((S)-2-((S)-3-(1H-イミダゾール-4-イル)-2-((S)-5-オキソピロリジン-2-カルボキサミド)プロパンアミド)-3-(1H-インドール-3-イル)プロパンアミド)-3-ヒドロキシプロパンアミド)-3-(4-ヒドロキシフェニル)プロパンアミド)-5-(4-((3’,6’-ジヒドロキシ-3-オキソ-3H-スピロ[イソベンゾフラン-1,9’-キサンテン]-5-カルボキサミド)メチル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)ペンタノイル)-L-ロイシル-L-アルギニル-L-プロリルグリシンの合成
DMSO:pH=7リン酸緩衝液:tBuOH/2:2:1(133μL)の混合物中の5.0mg(3.34μmol、1.0eq)のL-N3-Orn-LHRH及び1.52mg(3.68μmol、1.1eq)のホモプロパルギル-CFの溶液に0.443μg(0.835μmol、0.25eq、DMSO中のストック溶液からの10μL)のTBTA、53μg(0.334μmol、0.1eq、H2O中のストック溶液からの10μL)のCuSO4、1.47mg(6.68mol、2.0eq)の酢酸亜鉛及び661μg(3.34μmol、0.5eq、H2O中のストック溶液からの10μL)のアスコルビン酸ナトリウムを加え、LCMSにより完全な変換がモニターされるまで混合物を光排除下23℃で24h撹拌した。反応混合物を100μLのMeOHで希釈し、RP分取HPLC(Phenomenex Gemini C18 RP-column 00G-4435-PO-AX、5μm、110A、250×21.20mm、流速:9ml/分、ACN:H2O+0.1%のTFA/10:90→95:5、45分)により直接精製して、凍結乾燥後に濃黄色の非晶性固体として4.0mg(2.09μmol、60%)のL-Orn-LHRH-CFを得た。
L-Orn-LHRH-CF:LRMS (ESI-Quad) [m/z]: 840.4 [M+2H]
2+, HRMS (ESI-IT) [m/z]: 560.5794, C
82H
97N
10O
20 [M+3H]
3+の計算値560.5724, err [ppm] 12.487.
キャリア分子へのラトジャドン誘導体の共役
1.1.1.13 ビオチン-ラトジャドンコンジュゲート
ビオチン-PEG
3-16S-アミノラトジャドン - 2-(1-(13-オキソ-17-((3aS,4S,6aR)-2-オキソヘキサヒドロ-1H-チエノ[3,4-d]イミダゾール-4-イル)-3,6,9-トリオキサ-12-アザヘプタデシル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)エチル((1S,2E,4E,7R,8Z,10E)-1-((2S,4R,5S,6S)-4-ヒドロキシ-5-メチル-6-((E)-プロパ-1-エン-1-イル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-5,7,9-トリメチル-11-((R)-6-オキソ-3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-2-イル)ウンデカ-2,4,8,10-テトラエン-1-イル)カルバメートの合成
DMSO:H2O:tBuOH/2:1:1の混合物中の3.6mg(6.53μmol、1.0eq)の16S-アミノラトジャドン誘導体25及び3.2mg(7.18μmol、1.1eq)のN-(2-(2-(2-(2-アジドエトキシ)エトキシ)エトキシ)エチル)-5-((3aS,4S,6aR)-2-オキソヘキサヒドロ-1H-チエノ[3,4-d]イミダゾール-4-イル)ペンタンアミドの溶液に9.5μL(19.6mol、3.0eq)のDiPEA、DMSO中のTBTAの10μL(0.345mg、0.1eq)のストック溶液(34.5mg/1mL)、H2O中のCuSO4の10μL(0.052mg、0.05eq)のストック溶液(5.2mg/1mL)及びH2O中のアスコルビン酸ナトリウムの10μL(0.646mg、0.1eq)のストック溶液(64.6mg/1mL)を加えた。混合物を23℃で24h撹拌した後、100μL及び200μLのDMSOで希釈し、RP分取HPLC(Phenomenex Gemini C18 RP-column 00G-4435-PO-AX、5μm、110A、250×21.20mm、流速:9ml/分、ACN:H2O+0.1%のTFA/10:90→95:5、60分)により精製して、凍結乾燥後に薄黄色の非晶性固体として2.5mg(2.51μmol、39%)のビオチン-PEG3-16S-アミノラトジャドンを得た。
ビオチン-PEG3~16S-アミノラトジャドン:LRMS (ESI-Quad) [m/z]: 996.5 [M+H]+, HRMS (ESI-IT) [m/z]: 996.546028, C51H78N7O11S [M+H]+の計算値996.547454, err [ppm] -1.431
1.1.1.14 葉酸-ラトジャドンコンジュゲート
1.1.1.14.1 銅フリーのクリック反応を介した葉酸-ラトジャドンコンジュゲートの合成のための概略手順E
対応するFA-N
3(1.1eq)をDMSO(0.2M)に溶解させ、DMSO(0.2M)中のBCN-O(CO)HN-Val-Cit-PABO(CO)NH-ラトジャ31(1.0eq)の溶液を加え、LCMSにより完全な変換がモニターされるまで混合物を光排除下23℃で4~20h撹拌した。反応混合物を100μLのMeOHで希釈し、Whatman(登録商標)フィルター(45μm)に通して濾過し、RP分取HPLC(Phenomenex Gemini C18 RP-column 00G-4435-PO-AX、5μm、110A、250×21.20mm、流速:9ml/分、ACN:H
2O+0.1%のTFA/10:90→95:5、45分)により直接精製して、凍結乾燥後に黄色の非晶性固体として葉酸-ラトジャドンコンジュゲートを得た。
FA-1-Val-Cit-PABA-16R-アミノラトジャドン - N
2-(4-(((2-アミノ-4-オキソ-3,4-ジヒドロプテリジン-6-イル)メチル)アミノ)ベンゾイル)-N
5-((S)-1-カルボキシ-4-(((S)-6-(4-((5aR,6S,6aS)-6-(((((S)-1-(((S)-1-((4-(((((1S,2E,4E,7R,8Z,10E)-1-((2S,4R,5S,6S)-4-ヒドロキシ-5-メチル-6-((E)-プロパ-1-エン-1-イル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-5,7-ジメチル-11-((R)-6-オキソ-3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-2-イル)ドデカ-2,4,8,10-テトラエン-1-イル)カルバモイル)オキシ)メチル)フェニル)アミノ)-1-オキソ-5-ウレイドペンタン-2-イル)アミノ)-3-メチル-1-オキソブタン-2-イル)カルバモイル)オキシ)メチル)-5,5a,6,6a,7,8-ヘキサヒドロシクロプロパ[5,6]シクロオクタ[1,2-d][1,2,3]トリアゾール-1(4H)-イル)ベンズアミド)-1-メトキシ-1-オキソヘキサン-2-イル)アミノ)-4-オキソブチル)-L-グルタミン
FA-N3-1を概略手順Eに適用して、3.4mg(17.49μmol、39%)のFA-1-Val-Cit-PABA-16R-アミノラトジャドンを黄色の非晶性固体として得た。
FA-1-Val-Cit-PABA-16R-アミノラトジャドン:LRMS (ESI-Quad) [m/z]: 1896.0 [M+H]
+, HRMS (ESI-IT) [m/z]: 948.46350, C
96H
125N
19O
22 [M+2H]
2+の計算値948.46328, err [ppm] 0.231.
FA-2-Val-Cit-PABA-16R-アミノラトジャドン - N
2-(4-(((2-アミノ-4-ヒドロキシプテリジン-6-イル)メチル)アミノ)ベンゾイル)-N
5-((S)-3-カルボキシ-1-(((S)-3-カルボキシ-1-(((S)-3-カルボキシ-1-(((S)-6-(4-((5aR,6S,6aS)-6-(((((S)-1-(((S)-1-((4-(((((1S,2E,4E,7R,8Z,10E)-1-((2S,4R,5S,6S)-4-ヒドロキシ-5-メチル-6-((E)-プロパ-1-エン-1-イル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-5,7-ジメチル-11-((R)-6-オキソ-3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-2-イル)ドデカ-2,4,8,10-テトラエン-1-イル)カルバモイル)オキシ)メチル)フェニル)アミノ)-1-オキソ-5-ウレイドペンタン-2-イル)アミノ)-3-メチル-1-オキソブタン-2-イル)カルバモイル)オキシ)メチル)-5,5a,6,6a,7,8-ヘキサヒドロシクロプロパ[5,6]シクロオクタ[1,2-d][1,2,3]トリアゾール-1(4H)-イル)ベンズアミド)-1-メトキシ-1-オキソヘキサン-2-イル)アミノ)-1-オキソプロパン-2-イル)アミノ)-1-オキソプロパン-2-イル)アミノ)-1-オキソプロパン-2-イル)-L-グルタミン
FA-N3-2を概略手順Eに適用して、1.7mg(0.805μmol、28%)のFA-2-Val-Cit-PABA-16R-アミノラトジャドンを黄色の非晶性固体として得た。
FA-2-Val-Cit-PABA-16R-アミノラトジャドン:LRMS (ESI-Quad) [m/z]: 2112.9 [M+H]
+, HRMS (ESI-IT) [m/z]: 1056.4847, C
103H
133N
21O
28 [M+2H]
2+の計算値1056.4825, err [ppm] 2.082.
FA-3-Val-Cit-PABA-16R-アミノラトジャドン - N
2-((S)-4-(4-(((2-アミノ-4-ヒドロキシプテリジン-6-イル)メチル)アミノ)ベンズアミド)-4-カルボキシブタノイル)-D-アスパルチル-L-アスパルチル-L-アスパルチル-N
6-(4-((5aR,6S,6aS)-6-(((((2S)-1-(((2S)-1-((4-(((((2E,4E,7R,8Z,10E)-1-((2S,4R,5S,6S)-4-ヒドロキシ-5-メチル-6-((E)-プロパ-1-エン-1-イル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-5,7-ジメチル-11-((R)-6-オキソ-3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-2-イル)ドデカ-2,4,8,10-テトラエン-1-イル)カルバモイル)オキシ)メチル)フェニル)アミノ)-1-オキソ-5-ウレイドペンタン-2-イル)アミノ)-3-メチル-1-オキソブタン-2-イル)カルバモイル)オキシ)メチル)-5,5a,6,6a,7,8-ヘキサヒドロシクロプロパ[5,6]シクロオクタ[1,2-d][1,2,3]トリアゾール-1(4H)-イル)ベンゾイル)-L-リジン
FA-N3-3を概略手順Eに適用して、3.3mg(1.573μmol、54%)のFA-3-Val-Cit-PABA-16R-アミノラトジャドンを黄色の非晶性固体として得た。
FA-3-Val-Cit-PABA-16R-アミノラトジャドン:LRMS (ESI-Quad) [m/z]: 1049.8 [M+2H]
2+, HRMS (ESI-IT) [m/z]: 1049.47480, C
102H
131N
21O
28 [M+2H]
2+の計算値1049.47475, err [ppm] 0.047.
FA-4-(Val-Cit-PABA-16R-アミノラトジャドン)
2 - N
2-N
2-((S)-4-(4-(((2-アミノ-4-ヒドロキシプテリジン-6-イル)メチル)アミノ)ベンズアミド)-4-カルボキシブタノイル)-D-アスパルチル-D-アスパルチル-N
6-(4-(2-((5aR,6S,6aS)-6-((5S,8S)-13-アミノ-8-((4-(((((2E,4E,7R,8Z,10E)-1-((2S,4R,5S,6S)-4-ヒドロキシ-5-メチル-6-((E)-プロパ-1-エン-1-イル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-5,7-ジメチル-11-((R)-6-オキソ-3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-2-イル)ドデカ-2,4,8,10-テトラエン-1-イル)カルバモイル)オキシ)メチル)フェニル)カルバモイル)-5-イソプロピル-3,6,13-トリオキソ-2-オキサ-4,7,12-トリアザトリデシル)-5,5a,6,6a,7,8-ヘキサヒドロシクロプロパ[5,6]シクロオクタ[1,2-d][1,2,3]トリアゾール-1(4H)-イル))ベンゾイル)-L-リジル-L-アスパルチル-L-アスパルチル-N
6-(4-(2-((5aR,6S,6aS)-6-((5S,8S)-13-アミノ-8-((4-(((((2E,4E,7R,8Z,10E)-1-((2S,4R,5S,6S)-4-ヒドロキシ-5-メチル-6-((E)-プロパ-1-エン-1-イル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-5,7-ジメチル-11-((R)-6-オキソ-3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-2-イル)ドデカ-2,4,8,10-テトラエン-1-イル)カルバモイル)オキシ)メチル)フェニル)カルバモイル)-5-イソプロピル-3,6,13-トリオキソ-2-オキサ-4,7,12-トリアザトリデシル)-5,5a,6,6a,7,8-ヘキサヒドロシクロプロパ[5,6]シクロオクタ[1,2-d][1,2,3]トリアゾール-1(4H)-イル))ベンゾイル)-L-リジン
FA-N3-4を概略手順E(修正:2.2eqのBCN-O(CO)HN-Val-Cit-PABO(CO)NH-ラトジャ31)に適用して、2.9mg(0.80μmol、36%)のFA-4-(Val-Cit-PABA-16R-アミノラトジャドン)2を黄色の非晶性固体として得た。
FA-4-(Val-Cit-PABA-16R-アミノラトジャドン)
2:LRMS (ESI-Quad) [m/z]: 1175.4 [M+3H]
3+, HRMS (ESI-IT) [m/z]: 1174.89793, C
177H
232N
33O
44 [M+3H]
3+の計算値1174.89827, err [ppm] -0.289.
FA-5-Val-Cit-PABA-16R-アミノラトジャドン - N
2-(4-(((2-アミノ-4-ヒドロキシプテリジン-6-イル)メチル)アミノ)-ベンゾイル)-N
5-((2R)-3-カルボキシ-1-(((2R)-3-カルボキシ-1-(((2R)-3-カルボキシ-1-(((2R)-3-カルボキシ-1-(((2R)-3-カルボキシ-1-(((1S)-1-カルボキシ-4-((5aR,6S,6aS)-6-(((((2R)-1-(((2R)-1-((4-(((((2E,4E,7R,8Z,10E)-1-((2S,4R,5S,6S)-4-ヒドロキシ-5-メチル-6-((E)-プロパ-1-エン-1-イル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-5,7-ジメチル-11-((R)-6-オキソ-3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-2-イル)ドデカ-2,4,8,10-テトラエン-1-イル)カルバモイル)オキシ)メチル)フェニル)アミノ)-1-オキソ-5-ウレイドペンタン-2-イル)アミノ)-3-メチル-1-オキソブタン-2-イル)カルバモイル)オキシ)メチル)-5,5a,6,6a,7,8-ヘキサヒドロシクロプロパ[5,6]シクロオクタ[1,2-d][1,2,3]トリアゾール-1(4H)-イル)ブチル)アミノ)-1-オキソプロパン-2-イル)アミノ)-1-オキソプロパン-2-イル)アミノ)-1-オキソプロパン-2-イル)アミノ)-1-オキソプロパン-2-イル)アミノ)-1-オキソプロパン-2-イル)-L-グルタミン
FA-N3-5を概略手順Eに適用して、3.9mg(1.78μmol、61%)のFA-5-Val-Cit-PABA-16R-アミノラトジャドンを黄色の非晶性固体として得た。
FA-5-Val-Cit-PABA-16R-アミノラトジャドン:LRMS (ESI-Quad) [m/z]: 1097.7 [M+2H]
2+, HRMS (ESI-IT) [m/z]: 1097.97430, C
102H
134N
22O
33 [M+2H]
2+の計算値1097.9753, err [ppm] -0.919
FA-6-Val-Cit-PABA-16R-アミノラトジャドン -(3S,8S,13S)-1-(4-(((2-アミノ-4-ヒドロキシプテリジン-6-イル)メチル)アミノ)フェニル)-19-(4-((5aR,6S,6aS)-6-((5S,8S)-13-アミノ-8-((4-(((((1R,2E,4E,7R,8Z,10E)-1-((2S,4R,5S,6S)-4-ヒドロキシ-5-メチル-6-((E)-プロパ-1-エン-1-イル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-5,7,9-トリメチル-11-((R)-6-オキソ-3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-2-イル)ウンデカ-2,4,8,10-テトラエン-1-イル)カルバモイル)オキシ)メチル)フェニル)カルバモイル)-5-イソプロピル-3,6,13-トリオキソ-2-オキサ-4,7,12-トリアザトリデシル)-5,5a,6,6a,7,8-ヘキサヒドロシクロプロパ[5,6]シクロオクタ[1,2-d][1,2,3]トリアゾール-1(4H)-イル)フェニル)-1,6,11,19-テトラオキソ-2,7,12,18-テトラアザノナデカン-3,8,13-トリカルボン酸
FA-N3-6を概略手順Eに適用して、2.2mg(1.17μmol、49%)のFA-6-Val-Cit-PABA-16R-アミノラトジャドンを黄色の非晶性固体として得た。
FA-6-Val-Cit-PABA-16R-アミノラトジャドン:LRMS (ESI-Quad) [m/z]: 1882.6 [M+H]
+, HRMS (ESI-IT) [m/z]: 940.9543, C
95H
123N
19O
22 [M+2H]
2+の計算値940.9540, err [ppm] 0.318.
FA-7-Val-Cit-PABA-16R-アミノラトジャドン - N
2-(4-(((2-アミノ-4-ヒドロキシプテリジン-6-イル)メチル)アミノ)ベンゾイル)-N
5-((S)-1-カルボキシ-4-(((S)-1-カルボキシ-4-((5aR,6S,6aS)-6-(((((S)-1-(((S)-1-((4-(((((1R,2E,4E,7R,8Z,10E)-1-((2S,4R,5S,6S)-4-ヒドロキシ-5-メチル-6-((E)-プロパ-1-エン-1-イル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-5,7,9-トリメチル-11-((R)-6-オキソ-3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-2-イル)ウンデカ-2,4,8,10-テトラエン-1-イル)カルバモイル)オキシ)メチル)フェニル)アミノ)-1-オキソ-5-ウレイドペンタン-2-イル)アミノ)-3-メチル-1-オキソブタン-2-イル)カルバモイル)オキシ)メチル)-5,5a,6,6a,7,8-ヘキサヒドロシクロプロパ[5,6]シクロオクタ[1,2-d][1,2,3]トリアゾール-1(4H)-イル)ブチル)アミノ)-4-オキソブチル)-L-グルタミン
FA-N3-7を概略手順Eに適用して、1.1mg(0.629μmol、26%)のFA-7-Val-Cit-PABA-16R-アミノラトジャドンを黄色の非晶性固体として得た。
FA-7-Val-Cit-PABA-16R-アミノラトジャドン:LRMS (ESI-Quad) [m/z]: 1748.6 [M+H]
+, HRMS (ESI-IT) [m/z]: 874.4274, C
87H
116N
18O
21 [M+2H]
2+の計算値874.4276, err [ppm] -0.228.
FA-8-Val-Cit-PABA-16R-アミノラトジャドン - N
2-((S)-4-(4-(((2-アミノ-4-ヒドロキシプテリジン-6-イル)メチル)アミノ)ベンズアミド)-4-カルボキシブタノイル)-N
6-(4-((5aR,6S,6aS)-6-(((((S)-1-(((S)-1-((4-(((((1R,2E,4E,7R,8Z,10E)-1-((2S,4R,5S,6S)-4-ヒドロキシ-5-メチル-6-((E)-プロパ-1-エン-1-イル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-5,7,9-トリメチル-11-((R)-6-オキソ-3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-2-イル)ウンデカ-2,4,8,10-テトラエン-1-イル)カルバモイル)オキシ)メチル)フェニル)アミノ)-1-オキソ-5-ウレイドペンタン-2-イル)アミノ)-3-メチル-1-オキソブタン-2-イル)カルバモイル)オキシ)メチル)-5,5a,6,6a,7,8-ヘキサヒドロシクロプロパ[5,6]シクロオクタ[1,2-d][1,2,3]トリアゾール-1(4H)-イル)ベンゾイル)-L-リジル-D-リジン
FA-N3-8を概略手順Eに適用して、1.3mg(0.691μmol、32%)のFA-8-Val-Cit-PABA-16R-アミノラトジャドンを黄色の非晶性固体として得た。
FA-8-Val-Cit-PABA-16R-アミノラトジャドン:LRMS (ESI-Quad) [m/z]: 940.6 [M+2H]
2+, HRMS (ESI-IT) [m/z]: 940.98325, C
96H
128N
20O
20 [M+2H]
2+の計算値940.98163, err [ppm] 1.76.
FA-9-Val-Cit-PABA-16R-アミノラトジャドン -((S)-2-((S)-4-(4-(((2-アミノ-4-ヒドロキシプテリジン-6-イル)メチル)アミノ)ベンズアミド)-4-カルボキシブタンアミド)-5-((5aR,6S,6aS)-6-(((((S)-1-(((S)-1-((4-(((((1R,2E,4E,7R,8Z,10E)-1-((2S,4R,5S,6S)-4-ヒドロキシ-5-メチル-6-((E)-プロパ-1-エン-1-イル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-5,7,9-トリメチル-11-((R)-6-オキソ-3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-2-イル)ウンデカ-2,4,8,10-テトラエン-1-イル)カルバモイル)オキシ)メチル)フェニル)アミノ)-1-オキソ-5-ウレイドペンタン-2-イル)アミノ)-3-メチル-1-オキソブタン-2-イル)カルバモイル)オキシ)メチル)-5,5a,6,6a,7,8-ヘキサヒドロシクロプロパ[5,6]シクロオクタ[1,2-d][1,2,3]トリアゾール-1(4H)-イル)ペンタノイル)-D-リジン
FA-N3-9を概略手順Eに適用して、1.0mg(0.572μmol、26%)のFA-9-Val-Cit-PABA-16R-アミノラトジャドンを黄色の非晶性固体として得た。
FA-9-Val-Cit-PABA-16R-アミノラトジャドン:LRMS (ESI-Quad) [m/z]: 1748.0 [M+H]
+, HRMS (ESI-IT) [m/z]: 873.9538, C
88H
121N
19O
19 [M+2H]
2+の計算値873.9538, err [ppm] 0.0.
FA-10-Val-Cit-PABA-16R-アミノラトジャドン -((S)-2-((R)-2-((R)-2-((R)-2-((S)-4-(4-(((2-アミノ-4-ヒドロキシプテリジン-6-イル)メチル)アミノ)ベンズアミド)-4-カルボキシブタンアミド)-3-カルボキシプロパンアミド)-3-カルボキシプロパンアミド)-3-カルボキシプロパンアミド)-5-((5aR,6S,6aS)-6-(((((S)-1-(((S)-1-((4-(((((1R,2E,4E,7R,8Z,10E)-1-((2S,4R,5S,6S)-4-ヒドロキシ-5-メチル-6-((E)-プロパ-1-エン-1-イル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-5,7,9-トリメチル-11-((R)-6-オキソ-3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-2-イル)ウンデカ-2,4,8,10-テトラエン-1-イル)カルバモイル)オキシ)メチル)フェニル)アミノ)-1-オキソ-5-ウレイドペンタン-2-イル)アミノ)-3-メチル-1-オキソブタン-2-イル)カルバモイル)オキシ)メチル)-5,5a,6,6a,7,8-ヘキサヒドロシクロプロパ[5,6]シクロオクタ[1,2-d][1,2,3]トリアゾール-1(4H)-イル)ペンタノイル)-D-アスパルチル-D-アスパルチル-D-リジン
FA-N3-10を概略手順Eに適用して、1.8mg(0.78μmol、24%)のFA-10-Val-Cit-PABA-16R-アミノラトジャドンを黄色の非晶性固体として得た。
FA-10-Val-Cit-PABA-16R-アミノラトジャドン:LRMS (ESI-Quad) [m/z]: 1162.1 [M+H]
+, HRMS (ESI-IT) [m/z]: 775.01786, の計算値775.01762 C
108H
147N
24O
34 [M+3H]
3+, err [ppm] 0.309.
FA-11-(Val-Cit-PABA-16R-アミノラトジャドン)
3 - N
2-(4-(((2-アミノ-4-ヒドロキシプテリジン-6-イル)メチル)アミノ)-ベンゾイル)-N
5-((R)-3-カルボキシ-1-(((R)-3-カルボキシ-1-(((S)-1-(((R)-3-カルボキシ-1-(((R)-3-カルボキシ-1-(((S)-1-(((R)-3-カルボキシ-1-(((R)-3-カルボキシ-1-(((S)-1-カルボキシ-4-(2-((5aR,6S,6aS)-6-((5S,8S)-13-アミノ-8-((4-(((((1R,2E,4E,7R,8Z,10E)-1-((2S,4R,5S,6S)-4-ヒドロキシ-5-メチル-6-((E)-プロパ-1-エン-1-イル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-5,7,9-トリメチル-11-((R)-6-オキソ-3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-2-イル)ウンデカ-2,4,8,10-テトラエン-1-イル)カルバモイル)オキシ)メチル)フェニル)カルバモイル)-5-イソプロピル-3,6,13-トリオキソ-2-オキサ-4,7,12-トリアザトリデシル)-5,5a,6,6a,7,8-ヘキサヒドロシクロプロパ[5,6]シクロオクタ[1,2-d][1,2,3]トリアゾール-1(4H)-イル))ブチル)アミノ)-1-オキソプロパン-2-イル)アミノ)-1-オキソプロパン-2-イル)アミノ)-5-(2-((5aR,6S,6aS)-6-((5S,8S)-13-アミノ-8-((4-(((((1R,2E,4E,7R,8Z,10E)-1-((2S,4R,5S,6S)-4-ヒドロキシ-5-メチル-6-((E)-プロパ-1-エン-1-イル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-5,7,9-トリメチル-11-((R)-6-オキソ-3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-2-イル)ウンデカ-2,4,8,10-テトラエン-1-イル)カルバモイル)オキシ)メチル)フェニル)カルバモイル)-5-イソプロピル-3,6,13-トリオキソ-2-オキサ-4,7,12-トリアザトリデシル)-5,5a,6,6a,7,8-ヘキサヒドロシクロプロパ[5,6]シクロオクタ[1,2-d][1,2,3]トリアゾール-1(4H)-イル))-1-オキソペンタン-2-イル)アミノ)-1-オキソプロパン-2-イル)アミノ)-1-オキソプロパン-2-イル)アミノ)-5-(2-((5aR,6S,6aS)-6-((5S,8S)-13-アミノ-8-((4-(((((1R,2E,4E,7R,8Z,10E)-1-((2S,4R,5S,6S)-4-ヒドロキシ-5-メチル-6-((E)-プロパ-1-エン-1-イル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-5,7,9-トリメチル-11-((R)-6-オキソ-3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-2-イル)ウンデカ-2,4,8,10-テトラエン-1-イル)カルバモイル)オキシ)メチル)フェニル)カルバモイル)-5-イソプロピル-3,6,13-トリオキソ-2-オキサ-4,7,12-トリアザトリデシル)-5,5a,6,6a,7,8-ヘキサヒドロシクロプロパ[5,6]シクロオクタ[1,2-d][1,2,3]トリアゾール-1(4H)-イル))-1-オキソペンタン-2-イル)アミノ)-1-オキソプロパン-2-イル)アミノ)-1-オキソプロパン-2-イル)-L-グルタミン
FA-N3-11を概略手順E(修正 3.3eqのBCN-O(CO)HN-Val-Cit-PABO(CO)NH-ラトジャ31)に適用して、4.7mg(1.007μmol、54%)のFA-11-(Val-Cit-PABA-16R-アミノラトジャドン)3を黄色の非晶性固体として得た。
FA-11-(Val-Cit-PABA-16R-アミノラトジャドン)3:LRMS (ESI-Quad) [m/z]: 1555.5 [M+3H]3+.
1.1.1.14.2 銅媒介性のクリック反応を介した葉酸-ラトジャドンコンジュゲートの合成のための概略手順F
対応するFA-N
3(1.1eq)及び対応するラトジャドンペイロード(22、24又は41)(1.0eq)をDMSO:H
2O:tBuOH/2:1:1の混合物に溶解させ、DiPEA(6.0eq)、TBTA(0.1eq、DMSO中のストック溶液からの10μL)、CuSO
4(0.05eq、H
2O中のストック溶液からの10μL)及びアスコルビン酸ナトリウム(0.5eq、H
2O中のストック溶液からの10μL)を加え、LCMSにより完全な変換がモニターされるまで混合物を光排除下23℃で4~24h撹拌した。反応混合物を100μLのMeOHで希釈し、Whatman(登録商標)フィルター(45μm)に通して濾過し、RP分取HPLC(Phenomenex Gemini C18 RP-column 00G-4435-PO-AX、5μm、110A、250×21.20mm、流速:9ml/分、ACN:H
2O+0.1%のTFA/10:90→95:5、45分)により直接精製して、凍結乾燥後に黄色の非晶性固体として葉酸-ラトジャドンコンジュゲートを得た。
FA-3-16R-アミノラトジャドン - N
2-((S)-4-(4-(((2-アミノ-4-ヒドロキシプテリジン-6-イル)メチル)アミノ)ベンズアミド)-4-カルボキシブタノイル)-D-アスパルチル-L-アスパルチル-L-アスパルチル-N
6-(4-(4-(2-((((1R,2E,4E,7R,8Z,10E)-1-((2S,4R,5S,6S)-4-ヒドロキシ-5-メチル-6-((E)-プロパ-1-エン-1-イル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-5,7,9-トリメチル-11-((R)-6-オキソ-3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-2-イル)ウンデカ-2,4,8,10-テトラエン-1-イル)カルバモイル)オキシ)エチル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)ベンゾイル)-L-リジン
FA-N3-3及び16R-アミノラトジャドン誘導体24を概略手順Fに適用して、2.7mg(1.58μmol、42%)のFA-3-16R-アミノラトジャドンを黄色の非晶性固体として得た。
FA-3-16R-アミノラトジャドン:LRMS (ESI-Quad) [m/z]: 1612.4 [M+H]
+, HRMS (ESI-IT) [m/z]: 806.3405, C
77H
96N
16O
23 [M+2H]
2+の計算値806.3412, err [ppm] -0.639.
FA-3-19-アミノラトジャドン - N
2-((S)-4-(4-(((2-アミノ-4-ヒドロキシプテリジン-6-イル)メチル)アミノ)ベンズアミド)-4-カルボキシブタノイル)-D-アスパルチル-L-アスパルチル-L-アスパルチル-N
6-(4-(4-((((2S,3S,6S)-6-((1R,2E,4E,7R,8Z,10E)-1-ヒドロキシ-5,7,9-トリメチル-11-((R)-6-オキソ-3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-2-イル)ウンデカ-2,4,8,10-テトラエン-1-イル)-3-メチル-2-((E)-プロパ-1-エン-1-イル)テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)メチル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)ベンゾイル)-L-リジン
FA-N3-3及び19-アミノラトジャドン誘導体41を概略手順Fに適用して、1.2mg(0.77μmol、10%)のFA-3-19-アミノラトジャドンを黄色の非晶性固体として得た。
FA-3-19-アミノラトジャドン:LRMS (ESI-Quad) [m/z]: 777.8 [M+2H]
2+, HRMS (ESI-IT) [m/z]: 777.3384, C
75H
94N
16O
21 [M+2H]
2+の計算値777.3384, err [ppm] 0.0.
FA-3b-16R-アミノラトジャドン - N
2-((S)-4-(4-(((2-アミノ-4-ヒドロキシプテリジン-6-イル)メチル)アミノ)ベンズアミド)-4-カルボキシブタノイル)-D-アスパルチル-L-アスパルチル-L-アスパルチル-N
6-(4-(4-(3-(((1R,2E,4E,7R,8Z,10E)-1-((2S,4R,5S,6S)-4-ヒドロキシ-5-メチル-6-((E)-プロパ-1-エン-1-イル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-5,7,9-トリメチル-11-((R)-6-オキソ-3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-2-イル)ウンデカ-2,4,8,10-テトラエン-1-イル)アミノ)-3-オキソプロピル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)ベンゾイル)-L-リジン
FA-N3-3及び16R-アミノラトジャドン誘導体22を概略手順Fに適用して、1.9mg(1.19μmol、17%)のFA-3b-16R-アミノラトジャドンを黄色の非晶性固体として得た。
FA-3b-16R-アミノラトジャドン:LRMS (ESI-Quad) [m/z]: 1596.7 [M+H]
+, HRMS (ESI-IT) [m/z]: 798.34173, C
77H
96N
16O
22 [M+H]
+の計算値798.34370, err [ppm] -2.41
FA-5-16R-アミノラトジャドン - N
2-(4-(((2-アミノ-4-ヒドロキシプテリジン-6-イル)メチル)アミノ)ベンゾイル)-N
5-((R)-3-カルボキシ-1-(((R)-3-カルボキシ-1-(((R)-3-カルボキシ-1-(((R)-3-カルボキシ-1-(((R)-3-カルボキシ-1-(((S)-1-カルボキシ-4-(4-(2-((((1R,2E,4E,7R,8Z,10E)-1-((2S,4R,5S,6S)-4-ヒドロキシ-5-メチル-6-((E)-プロパ-1-エン-1-イル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-5,7,9-トリメチル-11-((R)-6-オキソ-3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-2-イル)ウンデカ-2,4,8,10-テトラエン-1-イル)カルバモイル)オキシ)エチル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)ブチル)アミノ)-1-オキソプロパン-2-イル)アミノ)-1-オキソプロパン-2-イル)アミノ)-1-オキソプロパン-2-イル)アミノ)-1-オキソプロパン-2-イル)アミノ)-1-オキソプロパン-2-イル)-L-グルタミン
FA-N3-5及び16R-アミノラトジャドン誘導体24を概略手順Fに適用して、1.1mg(0.68μmol、18%)のFA-5-16R-アミノラトジャドンを黄色の非晶性固体として得た。
FA-5-16R-アミノラトジャドン:LRMS (ESI-Quad) [m/z]: 1709.9 [M+H]
+, HRMS (ESI-IT) [m/z]: 854.8417, C
77H
99N
17O
28 [M+2H]
2+の計算値854.8417, err [ppm] 0.0.
FA-6-16R-アミノラトジャドン -(3S,8S,13S)-1-(4-(((2-アミノ-4-ヒドロキシプテリジン-6-イル)メチル)アミノ)フェニル)-19-(4-(4-(2-((((1R,2E,4E,7R,8Z,10E)-1-((2S,4R,5S,6S)-4-ヒドロキシ-5-メチル-6-((E)-プロパ-1-エン-1-イル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-5,7,9-トリメチル-11-((R)-6-オキソ-3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-2-イル)ウンデカ-2,4,8,10-テトラエン-1-イル)カルバモイル)オキシ)エチル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)フェニル)-1,6,11,19-テトラオキソ-2,7,12,18-テトラアザノナデカン-3,8,13-トリカルボン酸
FA-N3-6及び16R-アミノラトジャドン誘導体24を概略手順Fに適用して、3.6mg(2.58μmol、64%)のFA-6-16R-アミノラトジャドンを黄色の非晶性固体として得た。
FA-6-16R-アミノラトジャドン:LRMS (ESI-Quad) [m/z]: 1396.3 [M+H]
+, HRMS (ESI-IT) [m/z]: 698.32208, C
70H
87N
14O
17 [M+2H]
2+の計算値698.32204, err [ppm] 0.057
FA-7-16R-アミノラトジャドン - N
2-(4-(((2-アミノ-4-ヒドロキシプテリジン-6-イル)メチル)アミノ)ベンゾイル)-N
5-((S)-1-カルボキシ-4-(((S)-1-カルボキシ-4-(4-(2-((((1R,2E,4E,7R,8Z,10E)-1-((2S,4R,5S,6S)-4-ヒドロキシ-5-メチル-6-((E)-プロパ-1-エン-1-イル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-5,7,9-トリメチル-11-((R)-6-オキソ-3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-2-イル)ウンデカ-2,4,8,10-テトラエン-1-イル)カルバモイル)オキシ)エチル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)ブチル)アミノ)-4-オキソブチル)-L-グルタミン
FA-N3-7及び16R-アミノラトジャドン誘導体24を概略手順Fに適用して、2.4mg(1.90μmol、48%)のFA-7-16R-アミノラトジャドンを黄色の非晶性固体として得た。
FA-7-16R-アミノラトジャドン:LRMS (ESI-Quad) [m/z]: 1263.8 [M+H]
+, HRMS (ESI-IT) [m/z]: 631.79626, C
62H
81N
13O
16 [M+2H]
2+の計算値631.79566, err [ppm] -0.949
FA-8-16R-アミノラトジャドン - N
2-((S)-4-(4-(((2-アミノ-4-ヒドロキシプテリジン-6-イル)メチル)アミノ)ベンズアミド)-4-カルボキシブタノイル)-N
6-(4-(4-(2-((((1R,2E,4E,7R,8Z,10E)-1-((2S,4R,5S,6S)-4-ヒドロキシ-5-メチル-6-((E)-プロパ-1-エン-1-イル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-5,7,9-トリメチル-11-((R)-6-オキソ-3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-2-イル)ウンデカ-2,4,8,10-テトラエン-1-イル)カルバモイル)オキシ)エチル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)ベンゾイル)-L-リジル-D-リジン
FA-N3-8及び16R-アミノラトジャドン誘導体24を概略手順Fに適用して、1.4mg(1.00μmol、28%)のFA-8-16R-アミノラトジャドンを黄色の非晶性固体として得た。
FA-8-16R-アミノラトジャドン:LRMS (ESI-Quad) [m/z]: 698.2 [M+2H]
2+, HRMS (ESI-IT) [m/z]: 697.84802, の計算値697.84823 C
23H
34N
5O
6 [M+H]
+, err [ppm] -0.288.
FA-9-16R-アミノラトジャドン -((S)-2-((S)-4-(4-(((2-アミノ-4-ヒドロキシプテリジン-6-イル)メチル)アミノ)ベンズアミド)-4-カルボキシブタンアミド)-5-(4-(2-((((1R,2E,4E,7R,8Z,10E)-1-((2S,4R,5S,6S)-4-ヒドロキシ-5-メチル-6-((E)-プロパ-1-エン-1-イル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-5,7,9-トリメチル-11-((R)-6-オキソ-3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-2-イル)ウンデカ-2,4,8,10-テトラエン-1-イル)カルバモイル)オキシ)エチル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)ペンタノイル)-D-リジン
FA-N3-9及び16R-アミノラトジャドン誘導体24を概略手順Fに適用して、1.6mg(1.26μmol、35%)のFA-9-16R-アミノラトジャドンを黄色の非晶性固体として得た。
FA-9-16R-アミノラトジャドン:LRMS (ESI-Quad) [m/z]: 1261.9 [M+H]
+, HRMS (ESI-IT) [m/z]: 613.3218, C
63H
86N
14O
14 [M+H]
+の計算値613.3218, err [ppm] 0.0.
FA-10-16R-アミノラトジャドン -((S)-2-((R)-2-((R)-2-((R)-2-((S)-4-(4-(((2-アミノ-4-ヒドロキシプテリジン-6-イル)メチル)アミノ)ベンズアミド)-4-カルボキシブタンアミド)-3-カルボキシプロパンアミド)-3-カルボキシプロパンアミド)-3-カルボキシプロパンアミド)-5-(4-(2-((((1R,2E,4E,7R,8Z,10E)-1-((2S,4R,5S,6S)-4-ヒドロキシ-5-メチル-6-((E)-プロパ-1-エン-1-イル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-5,7,9-トリメチル-11-((R)-6-オキソ-3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-2-イル)ウンデカ-2,4,8,10-テトラエン-1-イル)カルバモイル)オキシ)エチル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)ペンタノイル)-D-アスパルチル-D-アスパルチル-D-リジン
FA-N3-10及び16R-アミノラトジャドン誘導体24を概略手順Fに適用して、2.5mg(1.36μmol、34%)のFA-10-16R-アミノラトジャドンを黄色の非晶性固体として得た。
FA-10-16R-アミノラトジャドン:LRMS (ESI-Quad) [m/z]: 919.8 [M+2H]
2+, HRMS (ESI-IT) [m/z]: 918.89078, C
83H
111N
19O
29 [M+2H]
2+の計算値918.88920, err [ppm] 1.719.
FA-SS-16R-アミノラトジャドン - N
2-(4-(((2-アミノ-4-ヒドロキシプテリジン-6-イル)メチル)アミノ)ベンゾイル)-N
5-((R)-1-カルボキシ-2-((3-(((1R,2E,4E,7R,8Z,10E)-1-((2S,4R,5S,6S)-4-ヒドロキシ-5-メチル-6-((E)-プロパ-1-エン-1-イル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-5,7,9-トリメチル-11-((R)-6-オキソ-3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-2-イル)ウンデカ-2,4,8,10-テトラエン-1-イル)アミノ)-3-オキソプロピル)ジスルファネイル)エチル)-L-グルタミンの合成
アルゴン雰囲気下1.22mLのACN中の2.6mg(4.72μmol、1.1eq)のFA-SH-1の溶液に1.22mlのPBS緩衝液(pH=7.4)中の2.8mg(4.28μmol、1.0eq)の2-PySS(CH2)2(CO)NH-ラトジャ35の溶液を加え、混合物を23℃で4h撹拌した。ACNを窒素流により除去し、50μLのDMSOを加えた。混合物をWhatman(登録商標)フィルター(45μm)に通して濾過し、RP分取HPLC(Phenomenex Gemini C18 RP-column 00G-4435-PO-AX、5μm、110A、250×21.20mm、流速:9ml/分、ACN:H2O+0.1%のTFA/10:90→95:5、45分)により直接精製して、凍結乾燥後に黄色の非晶性固体として1.5mg(1.38μmol、32%)のFA-SS-16R-アミノラトジャドンを得た。
FA-SS-16R-アミノラトジャドン:LRMS (ESI-Quad) [m/z]: 1086.5 [M+H]
+, HRMS (ESI-IT) [m/z]: 1086.44132, C
53H
68N
9O
12S
2 [M+H]
+の計算値1086.44233, err [ppm] -0.929
1.1.1.15 ゴナドリベリン-ラトジャドンコンジュゲート
L-Orn-LHRH-16R-アミノラトジャドン - 2-(1-((3S,6S,9S,12S,15S)-3-((1H-イミダゾール-4-イル)メチル)-6-((1H-インドール-3-イル)メチル)-15-(((S)-1-(((S)-1-((S)-2-((2-アミノ-2-オキソエチル)カルバモイル)ピロリジン-1-イル)-5-グアニジノ-1-オキソペンタン-2-イル)アミノ)-4-メチル-1-オキソペンタン-2-イル)カルバモイル)-12-(4-ヒドロキシベンジル)-9-(ヒドロキシメチル)-1,4,7,10,13-ペンタオキソ-1-((S)-5-オキソピロリジン-2-イル)-2,5,8,11,14-ペンタアザオクタデカン-18-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)エチル((1R,2E,4E,7R,8Z,10E)-1-((2S,4R,5S,6S)-4-ヒドロキシ-5-メチル-6-((E)-プロパ-1-エン-1-イル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-5,7,9-トリメチル-11-((R)-6-オキソ-3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-2-イル)ウンデカ-2,4,8,10-テトラエン-1-イル)カルバメートの合成
DMSO:pH=7リン酸緩衝液(100nM):tBuOH/2:2:1(72μL)の混合物中の5.4mg(3.63μmol、1.0eq)のL-N3-Orn-LHRH及び2.0mg(3.63μmol、1.0eq)の16R-アミノラトジャドン誘導体24の溶液に0.48mg(0.9065μmol、0.25eq、DMSO中のストック溶液からの10μL)のTBTA、66μg(0.363μmol、0.1eq、H2O中のストック溶液からの10μL)のCuOAc、2.39mg(10.875μmol、3.0eq)の酢酸亜鉛及び718μg(3.63μmol、1.0eq、H2O中のストック溶液からの10μL)のアスコルビン酸ナトリウムを加え、LCMSにより完全な変換がモニターされるまで混合物を光排除下23℃で1h撹拌した。反応混合物を100μLのMeOHで希釈し、Whatman(登録商標)フィルター(45μm)に通して濾過し、RP分取HPLC(Phenomenex Gemini C18 RP-column 00G-4435-PO-AX、5μm、110A、250×21.20mm、流速:9ml/分、ACN:H2O+0.1%のTFA/10:90→95:5、45分)により直接精製して、凍結乾燥後に白色の非晶性固体として4.6mg(2.53μmol、70%)のL-Orn-LHRH-16R-アミノラトジャドンを得た。
L-Orn-LHRH-16R-アミノラトジャドン:LRMS (ESI-Quad) [m/z]: 909.6 [M+H]
+, HRMS (ESI-IT) [m/z]: 908.97884, C
23H
34N
5O
6 [M+H]
+の計算値908.98031, err [ppm] -1.617.
L-Orn-LHRH-Val-Cit-PABA-16R-アミノラトジャドン - 4-((S)-2-((S)-2-(((2-(1-((3S,6S,9S,12S,15S)-3-((1H-イミダゾール-4-イル)メチル)-6-((1H-インドール-3-イル)メチル)-15-(((S)-1-(((S)-1-((S)-2-((2-アミノ-2-オキソエチル)カルバモイル)ピロリジン-1-イル)-5-グアニジノ-1-オキソペンタン-2-イル)アミノ)-4-メチル-1-オキソペンタン-2-イル)カルバモイル)-12-(4-ヒドロキシベンジル)-9-(ヒドロキシメチル)-1,4,7,10,13-ペンタオキソ-1-((S)-5-オキソピロリジン-2-イル)-2,5,8,11,14-ペンタアザオクタデカン-18-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)エトキシ)カルボニル)アミノ)-3-メチルブタンアミド)-5-ウレイドペンタンアミド)ベンジル((1R,2E,4E,7R,8Z,10E)-1-((2S,4R,5S,6S)-4-ヒドロキシ-5-メチル-6-((E)-プロパ-1-エン-1-イル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-5,7,9-トリメチル-11-((R)-6-オキソ-3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-2-イル)ウンデカ-2,4,8,10-テトラエン-1-イル)カルバメート
DMSO:pH=7リン酸緩衝液:tBuOH/2:2:1(80μL)の混合物中の2.97mg(1.99μmol、1.0eq)のL-N3-Orn-LHRH及び2.0mg(2.09μmol、1.05eq)のホモプロパルギル-O(CO)HN-Val-Cit-PABO(CO)NH-ラトジャ34の溶液に0.443μg(0.835μmol、0.25eq、DMSO中のストック溶液からの10μL)のTBTA、36μg(0.199μmol、0.1eq、H2O中のストック溶液からの10μL)のCuOAc、1.31mg(5.97μmol、3.0eq)の酢酸亜鉛及び394μg(1.99μmol、1.0eq、H2O中のストック溶液からの10μL)のアスコルビン酸ナトリウムを加え、LCMSにより完全な変換がモニターされるまで混合物を光排除下23℃で2h撹拌した。反応混合物を100μLのMeOHで希釈し、Whatman(登録商標)フィルター(45μm)に通して濾過し、RP分取HPLC(Phenomenex Gemini C18 RP-column 00G-4435-PO-AX、5μm、110A、250×21.20mm、流速:9ml/分、ACN:H2O+0.1%のTFA/10:90→95:5、45分)により直接精製して、凍結乾燥後に白色の非晶性固体として2.2mg(0.898μmol、45%)のL-Orn-LHRH-Val-Cit-PABA-16R-アミノラトジャドンを得た。
L-Orn-LHRH-Val-Cit-PABA-16R-アミノラトジャドン:LRMS (ESI-Quad) [m/z]: 1112.3 [M+2H]
2+, HRMS (ESI-IT) [m/z]: 112.0826, C
110H
154N
26O
24 [M+2H]
2+の計算値1112.0827, err [ppm] -0.089.
D-Orn-LHRH-Val-Cit-PABA-16R-アミノラトジャドン - 4-((S)-2-((S)-2-(((((5aR,6S,6aS)-1-((3S,6S,9S,12S,15R)-3-((1H-イミダゾール-4-イル)メチル)-6-((1H-インドール-3-イル)メチル)-15-(((S)-1-(((S)-1-((S)-2-((2-アミノ-2-オキソエチル)カルバモイル)ピロリジン-1-イル)-5-グアニジノ-1-オキソペンタン-2-イル)アミノ)-4-メチル-1-オキソペンタン-2-イル)カルバモイル)-12-(4-ヒドロキシベンジル)-9-(ヒドロキシメチル)-1,4,7,10,13-ペンタオキソ-1-((S)-5-オキソピロリジン-2-イル)-2,5,8,11,14-ペンタアザオクタデカン-18-イル)-1,4,5,5a,6,6a,7,8-オクタヒドロシクロプロパ[5,6]シクロオクタ[1,2-d][1,2,3]トリアゾール-6-イル)メトキシ)カルボニル)アミノ)-3-メチルブタンアミド)-5-ウレイドペンタンアミド)ベンジル((1R,2E,4E,7R,8Z,10E)-1-((2S,4R,5S,6S)-4-ヒドロキシ-5-メチル-6-((E)-プロパ-1-エン-1-イル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-5,7,9-トリメチル-11-((R)-6-オキソ-3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-2-イル)ウンデカ-2,4,8,10-テトラエン-1-イル)カルバメート
54μLの乾燥DMSO中の4mg(2.678μmol、1.0eq)のD-N3-Orn-LHRHの溶液に54μLの乾燥DMSO中の3.0mg(2.946μmol、1.1eq)のBCN-O(CO)HN-Val-Cit-PABO(CO)NH-ラトジャ31の溶液を加え、LCMSにより完全な変換がモニターされるまで混合物を光排除下23℃で2h撹拌した。反応混合物を100μLのMeOHで希釈し、Whatman(登録商標)フィルター(45μm)に通して濾過し、RP分取HPLC(Phenomenex Gemini C18 RP-column 00G-4435-PO-AX、5μm、110A、250×21.20mm、流速:9ml/分、ACN:H2O+0.1%のTFA/10:90→95:5、45分)により直接精製して、凍結乾燥後に白色の非晶性固体として3.7mg(1.6μmol、60%)のD-Orn-LHRH-Val-Cit-PABA-16R-アミノラトジャドンを得た。
D-Orn-LHRH-Val-Cit-PABA-16R-アミノラトジャドン:HRMS (ESI-IT) [m/z]: 2302.2203, C
116H
161N
26O
24 [M+H]
+の計算値2302.2171, err [ppm] 1.389.
D-Orn-ゴセレリン-Val-Cit-PABA-16R-アミノラトジャドン - 4-((S)-2-((S)-2-(((((5aR,6S,6aS)-1-((3S,6S,9S,12S,15R)-3-((1H-イミダゾール-4-イル)メチル)-6-((1H-インドール-3-イル)メチル)-15-(((S)-1-(((S)-1-((S)-2-(2-カルバモイルヒドラジン-1-カルボニル)ピロリジン-1-イル)-5-グアニジノ-1-オキソペンタン-2-イル)アミノ)-4-メチル-1-オキソペンタン-2-イル)カルバモイル)-12-(4-ヒドロキシベンジル)-9-(ヒドロキシメチル)-1,4,7,10,13-ペンタオキソ-1-((S)-5-オキソピロリジン-2-イル)-2,5,8,11,14-ペンタアザオクタデカン-18-イル)-1,4,5,5a,6,6a,7,8-オクタヒドロシクロ-プロパ[5,6]シクロオクタ[1,2-d][1,2,3]トリアゾール-6-イル)メトキシ)カルボニル)アミノ)-3-メチルブタンアミド)-5-ウレイドペンタンアミド)ベンジル((1R,2E,4E,7R,8Z,10E)-1-((2S,4R,5S,6S)-4-ヒドロキシ-5-メチル-6-((E)-プロパ-1-エン-1-イル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-5,7,9-トリメチル-11-((R)-6-オキソ-3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-2-イル)ウンデカ-2,4,8,10-テトラエン-1-イル)カルバメート
25μLの乾燥DMSO中の4mg(2.487μmol、1.0eq)のD-N3-Orn-ゴセレリンの溶液に25μLの乾燥DMSO中の2.84mg(2.735μmol、1.1eq)のBCN-O(CO)HN-Val-Cit-PABO(CO)NH-ラトジャ31の溶液を加え、LCMSにより完全な変換がモニターされるまで混合物を光排除下23℃で16h撹拌した。反応混合物を100μLのMeOHで希釈し、Whatman(登録商標)フィルター(45μm)に通して濾過し、RP分取HPLC(Phenomenex Gemini C18 RP-column 00G-4435-PO-AX、5μm、110A、250×21.20mm、流速:9ml/分、ACN:H2O+0.1%のTFA/10:90→95:5、45分)により直接精製して、凍結乾燥後に白色の非晶性固体として3.9mg(1.69μmol、68%)のD-Orn-ゴセレリン-Val-Cit-PABA-16R-アミノラトジャドンを得た。
D-Orn-ゴセレリン-Val-Cit-PABA-16R-アミノラトジャドン:HRMS (ESI-IT) [m/z]: 768.4090, C115H162N27O24 [M+3H]3+の計算値768.4090, err [ppm] 0.0.
化合物の生物学的評価
細胞増殖アッセイ
表1に与える培地中37℃及び10%のCO
2で対応する細胞を培養した。試験化合物の段階希釈液60μLを96ウェルプレートのウェル中の懸濁細胞(50.000/mL)120μLに与えた。5日のインキュベーション後、MTTアッセイを使用して増殖阻害(IC
50)を決定した。
[64]
葉酸フリー条件下の細胞増殖アッセイ
10%のウシ胎仔血清(Gibco)を含む葉酸を含まないRMPI培地(Gibco)中37℃及び10%のCO
2でKB 3.1(DSMZ ACC 158)細胞を培養した。120μLの懸濁細胞(100.000/mL)を96ウェルプレートのウェルに播種し、37℃及び10%のCO
2での24h後、培地を除去し、細胞をPBSで洗浄し、葉酸を含まないRPMI培地(Gibco)+10%の透析したウシ胎仔血清(Sigma)を細胞に加えた後、37℃及び10%のCO
2でのさらなる24h後、試験化合物の段階希釈液60μLを細胞に与えた。1、2及び5日のインキュベーション後、MTTアッセイを使用して増殖阻害(IC
50)を決定した。
[64]
エクスポート阻害活性のモニタリング
化合物のエクスポート阻害能力を移行(translocation)バイオセンサーシステムを用いて評価した。この細胞アッセイは、核局在シグナル(SV40-NLS)、グルタチオンS-トランスフェラーゼ(GST)、緑色蛍光タンパク質(GFP)及び核外輸送シグナル(HIV1-RevNES)からなる組換え発現される融合タンパク質に依存する。2つの輸送シグナル(NLS/NES)に起因して、バイオセンサーは、核と細胞質との間で永久的に往復するが、比較的より強いNESに起因して主に細胞質に存在する。エクスポート阻害化合物は、GFPシグナルの核内蓄積を誘導する
[65、66]。10%のFBS(Thermo Fisher Scientific、Waltham、USA)を添加した5%のグルタミンを含有するDMEM(Thermo Fisher Scientific、Waltham、USA)中でAmerican Type Culture Collectionにより推奨されるように細胞株を維持した。核外輸送阻害効果を定量化するために、蛍光移行バイオセンサーを安定に発現するHeLa細胞(HeLa
RevBio)
[67]を黒色96ウェルマイクロ透明プレート(Greiner、Germany)に播種した。翌日(They next day)、適切な濃度範囲をカバーするように化合物を加えた。1hのインキュベーション後、細胞を4%のPFA中に10分間固定し、PBS中0.1%のTriton X100で5分間透過処理した。PBSでの洗浄後、核をHoechst H33342(30分、10μg/ml)で標識した。バイオセンサー依存性GFPシグナルの細胞内分布をハイコンテントイメージングシステムImageXpress MicroXLS(Molecular Devices、Sunnyvale、USA)を用いて定量的に評価した。移行促進応用モジュール(Molecular Devices、Sunnyvale、USA)を使用することにより、細胞質及び核内領域のGFP強度を定量化した。最終の読取り情報として、平均内部強度と平均外部強度との差異を算出した。4パラメーターロジスティック曲線回帰を用いるSigma Plot(Systat Software GmbH、Erkrath、Germany)を使用して核外輸送阻害のIC
50を算出した。共焦点顕微鏡法のために、細胞を0.2×10
5細胞/ウェルの密度で8ウェル顕微鏡法チャンバー(Ibidi GmbH、Martinsried、Germany)に播種した。翌日、化合物を125nMの最終濃度で加えた。1h後、UltraVIEW VoXスピニングディスク(Perkin Elmer、Waltham、US)を備えたECLIPSE Ti(Nikon)、ORCA-R2カメラ(Ham Hamamatsu Photonics、Japan)及びVolocityソフトウェア6.1.1(Perkin Elmer、Waltham、US)で細胞をイメージングした(図4及び図5を参照)。
フルオレセイン標識コンジュゲートを用いた細胞標識化の解析
10%のFBS(Thermo Fisher Scientific、Waltham、USA)を添加した5%のグルタミンを含有するDMEM又はRPMI(Thermo Fisher Scientific、Waltham、USA)中でAmerican Type Culture Collectionにより推奨されるように全ての細胞株を維持した。フローサイトメトリー(flow cytrometric)解析のために、細胞をトリプシンにより剥離し、密度を2×106細胞/mlに調整した。細胞懸濁液を1μMの最終濃度の化合物と37℃で30分間インキュベートした後、PBS中で2回の洗浄ステップを行った。フルオレセイン強度の解析のために、525/50nmバンドパスフィルターと組み合わせて488nmレーザーと共にFACSDiva(商標)ソフトウェアを含むLSRFortessa(商標)(BD Biosciences、Heidelberg、Germany)を使用した。FlowJoソフトウェア(FLOWJO LLC、Oregon、US)を使用してデータを評価した(図6及び図7を参照)。
共焦点顕微鏡法のために、細胞を0.2×105細胞/ウェルの密度で8ウェル顕微鏡法チャンバー(Ibidi GmbH、Martinsried、Germany)に播種した。翌日、化合物を1μMの最終濃度で加えた。指し示した時点の後に、UltraVIEW VoXスピニングディスク(Perkin Elmer、Waltham、US)を備えたECLIPSE Ti(Nikon)、ORCA-R2カメラ(Ham Hamamatsu Photonics、Japan)及びVolocityソフトウェア6.1.1(Perkin Elmer、Waltham、US)で細胞をイメージングした(図8~10を参照)。
ラトジャドン-ビオチンを用いたプルダウン
核外輸送受容体Crm1へのラトジャドンの結合を化学的プルダウンにおいて示した。HeLa細胞を0.1μg/mlの最終濃度のラトジャドン-ビオチン、ラトジャドン又は両方で5h処理した。細胞をこすることにより剥離し、PBS中で2回洗浄し、完全プロテアーゼ阻害剤(Roche、Mannheim、Germany)を添加したMPER緩衝液(Thermo Fisher、Waltham、USA)に溶解させた。氷上での5分のインキュベーション後、溶解液を遠心分離(20分、13000rpm、4℃)し、上清を高速ストレプトアビジンセファロース(GE healthcare、Freiburg、Germany)と終夜4℃でインキュベートした。翌日、ビーズをPBSで2回洗浄し、溶出緩衝液(Roth)に再懸濁し、95℃に10分間加熱した。ビオチン特異的抗体を用いてWesternBlotで5%を試験した(図11を参照)。タンパク質の同定のために溶出液をプロテオミクスプラットフォーム(J. Wissing)に与えた。図12は、標的同定のためのLC-MSプロテオームアプローチの結果を示す。合計で79のタンパク質が同定され、CRM1は最も高い面積を有していた。
血漿安定性アッセイ
FA-7-Val-Cit-PABA-16R-アミノラトジャドン(PK008a)、FA-SS-16R-アミノラトジャドン(PK026a)及びFA-3b-16R-アミノラトジャドン(PK058a)をDMSOに溶解させ、25μMの最終濃度となるようにマウス血漿(pH7.4、37℃)に加えた。加えて、プロカイン、プロポキシカイン及びプロカインアミド(DMSO中に溶解)を250μMの最終濃度となるようにマウス血漿(pH7.4、37℃)に加えた。プロカイン及びプロポキシカインは、マウス血漿中で不安定なことが公知であるので、陽性対照として働いた。プロカインアミドは、マウス血漿中で安定なことが公知であるので、陰性対照として働いた。試料を0分、15分、30分、60分、90分、120分、24h、48h及び72hにわたり37℃でインキュベートした。各時点において、内部標準を含有する22.5μlのメタノールを用いて2000rpmの振盪インキュベーター(Eppendorf)で5分間、7.5μlの各々の試料を抽出した。次に試料を13.000rpmで2分間遠心分離し、上清をHPLCガラスバイアルに移した。ダイオードアレイUV検出器を備え、AB Sciex QTrap 6500質量分光計に連結されたAgilent 1290 HPLCシステムを使用するHPLC-MSを介して全ての試料を解析した。HPLC条件は以下の通りであった:カラム:Agilent Zorbax Eclipse Plus C18、50x2.1mm、1.8μm;温度:30℃;注入体積:1μl;流速700μl/分;溶媒A:水+0.1%のHCOOH;溶媒B:アセトニトリル+0.1%のHCOOH;勾配:99%のA(0分)、99%~0%のA(0.1分~5.50分)、0%のA(6.00分まで)、次に99%のAのポストラン(2分間);UV検出190~400nm。質量分析条件は以下の通りであった:スキャンタイプ:Q1 MS;スキャン速度:1000Da/秒;スキャン開始:100Da;スキャン停止:1000Da。全ての化合物をポジティブスキャンモードで検出した。各化合物及び内部標準のピーク面積をMultiQuant 3.0ソフトウェア(AB Sciex)を使用して解析した。以下のm/zサーチウインドウ(表7)を使用してピークを定量化した。各々の化合物のピーク面積を0分の時点での各々のピーク面積に対して正規化した:B/A*100(A:0分の時点での各々の化合物のピーク面積、B:各々の時点での各々の内部標準のピーク面積)。あらゆる実験は独立して少なくとも3回繰り返した(図13及び図14を参照)。