JP7217744B2 - 加硫ゴム組成物、タイヤトレッド及びタイヤ - Google Patents
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Description
そのため、かかる問題を解決するタイヤ用のゴム組成物として、例えば特許文献1には、天然ゴム及びブタジエンゴムからなるゴム成分100重量部に対して、チタン酸カリウム繊維を0.5~20重量部、ならびにヨウ素吸着量が100~300mg/gであるカーボンブラックを5~200重量部配合したゴム組成物が開示されており、該ゴム組成物を、キャップトレッド及びベーストレッドからなる2層構造のトレッドのキャップトレッドに使用することで、耐摩耗性の低下を抑制しつつ、氷上性能(氷雪上性能)が向上することが知られている。
また、本発明は、氷上性能と耐摩耗性との両方に優れるタイヤトレッド及びタイヤを提供することを目的とする。
本発明の加硫ゴム組成物は、ゴム成分が、共役ジエン単位と、非共役オレフィン単位と、芳香族ビニル単位とを含有する多元共重合体を含む、加硫ゴム組成物であって、該加硫ゴム組成物が、複数の空隙を有し、該空隙の平均径が、10~300μmであることを特徴とする。
上記構成を具えることで、本発明の加硫ゴム組成物をタイヤに用いた際、氷上性能と耐摩耗性とを高いレベルで両立できる。
上記構成を具えることで、本発明のタイヤトレッドは、氷上性能及び耐摩耗性の両方に優れる。
上記構成を具えることで、本発明のタイヤは、氷上性能及び耐摩耗性の両方に優れる。
また、本発明によれば、氷上性能と耐摩耗性との両方に優れるタイヤトレッド及びタイヤを提供することができる。
本発明の加硫ゴム組成物は、ゴム成分が、共役ジエン単位と、非共役オレフィン単位と、芳香族ビニル単位と、を含有する多元共重合体を含む加硫ゴム組成物であって、図1に示すように、加硫ゴム組成物10が、複数の空隙20を有し、該空隙20の平均径が、10~300μmであることを特徴とする。
そして、本発明の加硫ゴム組成物10では、図1に示すように、上述した多元共重合体を含むとともに、特定の大きさ(平均径:10~300μm)の空隙20を複数有することによって、タイヤに適用した際、氷上性能を高めることができることに加え、局所的に大きな歪みがかかることから、上述した融解エネルギーに起因したエネルギー散逸を効果的に発揮できる。
その結果、本発明の加硫ゴム組成物をタイヤとして用いた際にかかる摩擦エネルギーを分散できることに加えて、タイヤと氷面との接触面積を大きくできるため、内部に空隙を有する場合であっても、氷上性能と耐摩耗性との高いレベルでの両立が可能になる。
前記空隙の平均径については、本発明の加硫ゴム組成物中に存在する空隙20の径Dの平均値である。本発明では、デジタルマイクロスコープ(株式会社キーエンス製 「VHX-100」)によって、加硫ゴム組成物の断面を観察し、一つの視野(2.5mm×2.5mm)に存在する全ての空隙の径の平均値としている。なお、本発明の加硫ゴム組成物では、前記空隙の形状や大きさが、一つの加硫ゴム組成物の中で大きく変わることがないため、一視野における空隙の平均値を、空隙の平均径とすることができる。
前記空隙率は、本発明の加硫ゴム組成物における前記空隙の体積の割合(体積%)のことである。前記空隙率の測定方法については、特に限定はされず、例えば、比重計(新光電子株式会社製ViBRA比重計「DMA-220」)等を用いて測定できる。
例えば、後述するように、加硫前のゴム組成物中に、発泡剤、親水性短繊維、硫酸金属塩、熱膨張性マイクロカプセル、多孔質セルロース粒子等を配合することによって、加硫ゴム組成物中に空隙を設ける方法が挙げられる。
本発明の加硫ゴム組成物の元となる、未加硫のゴム組成物(以下、単に「ゴム組成物」ということがある。)について、以下に説明する。
ここで、前記多元共重合体(a1)は、共役ジエン単位と、非共役オレフィン単位と、芳香族ビニル単位と、を少なくとも含有し、共役ジエン単位と、非共役オレフィン単位と、芳香族ビニル単位のみからなってもよいし、さらに他の単量体単位を含有することもできる。
なお、芳香族ビニル単位における芳香族環は、隣接する単位と結合しない限り、多元共重合体の主鎖には含まれない。
ここで、前記融点は、実施例に記載の方法で測定した値である。
ここで、前記吸熱ピークエネルギーは、実施例に記載の方法で測定した値である。
ここで、前記ガラス転移温度は、実施例に記載の方法で測定した値である。
ここで、前記結晶化度は、実施例に記載の方法で測定した値である。
ここで、前記多元共重合体(a1)の製造においては、触媒存在下で、共役ジエン化合物を添加せずに非共役オレフィン化合物及び芳香族ビニル化合物のみを添加し、これらを重合させることが好ましい。特に後述の重合触媒組成物を使用する場合には、非共役オレフィン化合物及び芳香族ビニル化合物より共役ジエン化合物の反応性が高いことから、共役ジエン化合物の存在下で非共役オレフィン化合物及び/又は芳香族ビニル化合物を重合させることが困難となり易い。また、先に共役ジエン化合物を重合させ、後に非共役オレフィン化合物及び芳香族ビニル化合物を付加的に重合させることも、触媒の特性上困難となり易い。
また、前記共役ジエン化合物の重合工程においては、メタノール、エタノール、イソプロパノール等の重合停止剤を用いて、重合を停止させてもよい。
なお、第2単量体原料が、共役ジエン化合物以外に非共役オレフィン化合物及び芳香族ビニル化合物よりなる群から選択される少なくとも1つを含む場合には、予めこれらの単量体原料を溶媒等と共に混合した後に重合混合物に導入してもよく、各単量体原料を単独の状態から導入してもよい。また、各単量体原料は、同時に添加してもよく、逐次添加してもよい。第2工程において、重合混合物に対して第2単量体原料を導入する方法としては、特に制限はないが、各単量体原料の流量を制御して、重合混合物に対して連続的に添加すること(所謂、ミータリング)が好ましい。ここで、重合反応系の条件下で気体である単量体原料(例えば、室温、常圧の条件下における非共役オレフィン化合物としてのエチレン等)を用いる場合には、所定の圧力で重合反応系に導入することができる。
また、第2工程においては、メタノール、エタノール、イソプロパノール等の重合停止剤を用いて、重合反応を停止させてもよい。
触媒成分としては、例えば、(A)~(F)の成分が挙げられ、各成分を1種以上用いることができ、下記(A)~(F)成分の2種以上を組み合わせて、触媒組成物として用いることがより好ましい。
(A)成分:希土類元素化合物又は該希土類元素化合物とルイス塩基との反応物
(B)成分:有機金属化合物
(C)成分:アルミノキサン
(D)成分:イオン性化合物
(E)成分:ハロゲン化合物
(F)成分:置換又は無置換のシクロペンタジエン(シクロペンタジエニル基を有する化合物)、置換又は無置換のインデン(インデニル基を有する化合物)、及び、置換又は無置換のフルオレン(フルオレニル基を有する化合物)から選択されるシクロペンタジエン骨格含有化合物(以下、単に「シクロペンタジエン骨格含有化合物」と称することがある。)
前記希土類元素化合物又は該希土類元素化合物とルイス塩基との反応物((A)成分)としては、希土類元素-炭素結合を有する、希土類元素化合物又は該希土類元素化合物とルイス塩基との反応物(以下、「(A-1)成分」ともいう。)、希土類元素-炭素結合を有しない、希土類元素化合物又は該希土類元素化合物とルイス塩基との反応物(以下、「(A-2)成分」ともいう。)が挙げられる。
前記(A-1)成分としては、例えば、下記一般式(I):
からなる群より選択される少なくとも1種類の錯体を含む。
一般式(III)において、Xが表すアミノ基としては、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基等の脂肪族アミノ基;フェニルアミノ基、2,6-ジ-tert-ブチルフェニルアミノ基、2,6-ジイソプロピルフェニルアミノ基、2,6-ジネオペンチルフェニルアミノ基、2-tert-ブチル-6-イソプロピルフェニルアミノ基、2-tert-ブチル-6-ネオペンチルフェニルアミノ基、2-イソプロピル-6-ネオペンチルフェニルアミノ基、2,4,6-トリ-tert-ブチルフェニルアミノ基等のアリールアミノ基;ビストリメチルシリルアミノ基等のビストリアルキルシリルアミノ基が挙げられ、これらの中でも、ビストリメチルシリルアミノ基が好ましい。
また、上記一般式(I)及び(II)で表されるメタロセン錯体、並びに上記一般式(III)で表されるハーフメタロセンカチオン錯体は、単量体として存在していてもよく、二量体又はそれ以上の多量体として存在していてもよい。
さらに、別の(A-1)成分としては、
下記一般式(V):
RaMXbQYb・・・(V)
(式中、Rは、それぞれ独立して無置換もしくは置換インデニルを示し、該RはMに配位しており、Mは、ランタノイド元素、スカンジウム又はイットリウムを示し、Xは、それぞれ独立して炭素数1~20の一価の炭化水素基を示し、該XはM及びQにμ配位しており、Qは、周期律表第13族元素を示し、Yは、それぞれ独立して炭素数1~20の一価の炭化水素基又は水素原子を示し、該YはQに配位しており、a及びbは、2である)で表されるメタロセン系複合触媒が挙げられる。
上記メタロセン系重合触媒を用いることで、多元共重合体を製造することができる。また、上記メタロセン系複合触媒、例えば予めアルミニウム触媒と複合させてなる触媒を用いることで、多元共重合体合成時に使用されるアルキルアルミニウムの量を低減したり、無くしたりすることが可能となる。なお、従来の触媒系を用いると、多元共重合体合成時に大量のアルキルアルミニウムを用いる必要がある。例えば、従来の触媒系では、金属触媒に対して10モル当量以上のアルキルアルミニウムを用いる必要があるところ、上記メタロセン系複合触媒であれば、5モル当量程度のアルキルアルミニウムを加えることで、優れた触媒作用が発揮される。
置換インデニルとして、具体的には、2-フェニルインデニル、2-メチルインデニル等が挙げられる。なお、式(VI)における二つのCpRは、それぞれ互いに同一でも異なっていてもよい。
(A-2)成分は、希土類元素化合物又は該希土類元素化合物とルイス塩基との反応物であり、ここで、希土類元素化合物及び該希土類元素化合物とルイス塩基との反応物は、希土類元素と炭素との結合を有さない。該希土類元素化合物及び反応物が希土類元素-炭素結合を有さない場合、化合物が安定であり、取り扱い易い。ここで、希土類元素化合物とは、希土類元素(M)、即ち、周期律表中の原子番号57~71の元素から構成されるランタノイド元素、又はスカンジウム若しくはイットリウムを含有する化合物である。
なお、ランタノイド元素の具体例としては、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、プロメチウム、サマリウム、ユウロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム、ルテチウムを挙げることができる。なお、上記成分は、一種単独で用いてもよいし、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
M11X11 2・L11 w ・・・ (VIII)
M11X11 3・L11 w ・・・ (IX)
(それぞれの式中、M11は、ランタノイド元素、スカンジウム又はイットリウムを示し、X11は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、チオラート基、アミノ基、シリル基、アルデヒド残基、ケトン残基、カルボン酸残基、チオカルボン酸残基又はリン化合物残基を示し、L11は、ルイス塩基を示し、wは、0~3を示す)で表されることが好ましい。
該基(配位子)として、具体的には、水素原子;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、n-ブトキシ基、イソブトキシ基、sec-ブトキシ基、tert-ブトキシ基等の脂肪族アルコキシ基;フェノキシ基、2,6-ジ-tert-ブチルフェノキシ基、2,6-ジイソプロピルフェノキシ基、2,6-ジネオペンチルフェノキシ基、2-tert-ブチル-6-イソプロピルフェノキシ基、2-tert-ブチル-6-ネオペンチルフェノキシ基、2-イソプロピル-6-ネオペンチルフェノキシ基;チオメトキシ基、チオエトキシ基、チオプロポキシ基、チオn-ブトキシ基、チオイソブトキシ基、チオsec-ブトキシ基、チオtert-ブトキシ基等の脂肪族チオラート基;チオフェノキシ基、2,6-ジ-tert-ブチルチオフェノキシ基、2,6-ジイソプロピルチオフェノキシ基、2,6-ジネオペンチルチオフェノキシ基、2-tert-ブチル-6-イソプロピルチオフェノキシ基、2-tert-ブチル-6-チオネオペンチルフェノキシ基、2-イソプロピル-6-チオネオペンチルフェノキシ基、2,4,6-トリイソプロピルチオフェノキシ基等のアリールチオラート基;ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基等の脂肪族アミノ基;フェニルアミノ基、2,6-ジ-tert-ブチルフェニルアミノ基、2,6-ジイソプロピルフェニルアミノ基、2,6-ジネオペンチルフェニルアミノ基、2-tert-ブチル-6-イソプロピルフェニルアミノ基、2-tert-ブチル-6-ネオペンチルフェニルアミノ基、2-イソプロピル-6-ネオペンチルフェニルアミノ基、2,4,6-トリ-tert-ブチルフェニルアミノ基等のアリールアミノ基;ビストリメチルシリルアミノ基等のビストリアルキルシリルアミノ基;トリメチルシリル基、トリス(トリメチルシリル)シリル基、ビス(トリメチルシリル)メチルシリル基、トリメチルシリル(ジメチル)シリル基、トリイソプロピルシリル(ビストリメチルシリル)シリル基等のシリル基;フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子等が挙げられる。
該基(配位子)として、さらには、サリチルアルデヒド、2-ヒドロキシ-1-ナフトアルデヒド、2-ヒドロキシ-3-ナフトアルデヒド等のアルデヒドの残基;2’-ヒドロキシアセトフェノン、2’-ヒドロキシブチロフェノン、2’-ヒドロキシプロピオフェノン等のヒドロキシフェノンの残基;アセチルアセトン、ベンゾイルアセトン、プロピオニルアセトン、イソブチルアセトン、バレリルアセトン、エチルアセチルアセトン等のケトン残基(特には、ジケトンの残基);イソ吉草酸、カプリル酸、オクタン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、シクロペンタンカルボン酸、ナフテン酸、エチルヘキサン酸、ピバル酸、バーサチック酸[シェル化学(株)製の商品名、C10モノカルボン酸の異性体の混合物から構成される合成酸]、フェニル酢酸、安息香酸、2-ナフトエ酸、マレイン酸、コハク酸等のカルボン酸の残基;ヘキサンチオ酸、2,2-ジメチルブタンチオ酸、デカンチオ酸、チオ安息香酸等のチオカルボン酸の残基;リン酸ジブチル、リン酸ジペンチル、リン酸ジヘキシル、リン酸ジヘプチル、リン酸ジオクチル、リン酸ビス(2-エチルヘキシル)、リン酸ビス(1-メチルヘプチル)、リン酸ジラウリル、リン酸ジオレイル、リン酸ジフェニル、リン酸ビス(p-ノニルフェニル)、リン酸ビス(ポリエチレングリコール-p-ノニルフェニル)、リン酸(ブチル)(2-エチルヘキシル)、リン酸(1-メチルヘプチル)(2-エチルヘキシル)、リン酸(2-エチルヘキシル)(p-ノニルフェニル)等のリン酸エステルの残基;2-エチルヘキシルホスホン酸モノブチル、2-エチルヘキシルホスホン酸モノ-2-エチルヘキシル、フェニルホスホン酸モノ-2-エチルヘキシル、2-エチルヘキシルホスホン酸モノ-p-ノニルフェニル、ホスホン酸モノ-2-エチルヘキシル、ホスホン酸モノ-1-メチルヘプチル、ホスホン酸モノ-p-ノニルフェニル等のホスホン酸エステルの残基;ジブチルホスフィン酸、ビス(2-エチルヘキシル)ホスフィン酸、ビス(1-メチルヘプチル)ホスフィン酸、ジラウリルホスフィン酸、ジオレイルホスフィン酸、ジフェニルホスフィン酸、ビス(p-ノニルフェニル)ホスフィン酸、ブチル(2-エチルヘキシル)ホスフィン酸、(2-エチルヘキシル)(1-メチルヘプチル)ホスフィン酸、(2-エチルヘキシル)(p-ノニルフェニル)ホスフィン酸、ブチルホスフィン酸、2-エチルヘキシルホスフィン酸、1-メチルヘプチルホスフィン酸、オレイルホスフィン酸、ラウリルホスフィン酸、フェニルホスフィン酸、p-ノニルフェニルホスフィン酸等のホスフィン酸の残基等を挙げることもできる。
なお、これらの基(配位子)は、一種単独で用いてもよいし、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
M-(AQ1)(AQ2)(AQ3) ・・・ (X)
[式中、Mは、スカンジウム、イットリウム又はランタノイド元素であり;AQ1、AQ2及びAQ3は、同一であっても異なっていてもよい官能基であり;Aは、窒素、酸素又は硫黄であり;但し、少なくとも1つのM-A結合を有する]で表される化合物が好ましい。ここで、ランタノイド元素とは、具体的には、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、プロメチウム、サマリウム、ユウロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム、ルテチウムである。該化合物は、反応系における触媒活性を向上させることができ、反応時間を短くし、反応温度を高くすることが可能な成分である。
アミノ基としては、例えば、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基等の脂肪族アミノ基;フェニルアミノ基、2,6-ジ-tert-ブチルフェニルアミノ基、2,6-ジイソプロピルフェニルアミノ基、2,6-ジネオペンチルフェニルアミノ基、2-tert-ブチル-6-イソプロピルフェニルアミノ基、2-tert-ブチル-6-ネオペンチルフェニルアミノ基、2-イソプロピル-6-ネオペンチルフェニルアミノ基、2,4,6-トリ-tert-ブチルフェニルアミノ基等のアリールアミノ基;ビストリメチルシリルアミノ基等のビストリアルキルシリルアミノ基が挙げられ、特に、脂肪族炭化水素及び芳香族炭化水素に対する溶解性の観点から、ビストリメチルシリルアミノ基が好ましい。上記アミノ基は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記構成によれば、(A-2)成分を3つのM-N結合を有する化合物とすることができ、各結合が化学的に等価となり、化合物の構造が安定となるため、取り扱いが容易となる。
また、上記構成とすれば、反応系における触媒活性をさらに向上させることができる。そのため、反応時間をさらに短くし、反応温度をさらに高くすることができる。
(RO)3M ・・・ (XI)
で表される希土類アルコラートや、下記一般式(XII):
(R-CO2)3M・・・ (XII)
で表される希土類カルボキシレート等が挙げられる。ここで、上記一般式(XI)及び(XII)中、Rは、同一であっても異なっていてもよく、炭素数1~10のアルキル基である。
なお、(A-2)成分としては、希土類元素と炭素との結合を有しないことが好ましいため、上述した化合物(XI)又は化合物(XII)を好適に使用できる。
(RS)3M ・・・ (XIII)
で表される希土類アルキルチオラートや、下記一般式(XIV):
(R-CS2)3M ・・・ (XIV))
で表される化合物、等が挙げられる。ここで、上記一般式(XIII)及び(XIV)中、Rは、同一であっても異なっていてもよく、炭素数1~10のアルキル基である。
前記(B)成分については、下記一般式(XV):
YR1 aR2 bR3 c ・・・ (XV)
(式中、Yは、周期律表第1族、第2族、第12族及び第13族から選択される金属であり、R1及びR2は炭素数1~10の一価の炭化水素基又は水素原子であり、R3は炭素数1~10の一価の炭化水素基であり、R1、R2、R3はそれぞれ互いに同一又は異なっていてもよく、また、Yが周期律表第1族から選択される金属である場合には、aは1で且つb及びcは0であり、Yが周期律表第2族及び第12族から選択される金属である場合には、a及びbは1で且つcは0であり、Yが周期律表第13族から選択される金属である場合には、a、b及びcは1である)で表される有機金属化合物であり、下記一般式(XVI):
AlR1R2R3 ・・・ (XVI)
(式中、R1及びR2は炭素数1~10の一価の炭化水素基又は水素原子であり、R3は炭素数1~10の一価の炭化水素基であり、R1、R2、R3はそれぞれ互いに同一又は異なっていてもよい)で表される有機アルミニウム化合物であることが好ましい。
前記(C)成分は、有機アルミニウム化合物と縮合剤とを接触させることによって得られる化合物である。
(C)成分を用いることによって、重合反応系における触媒活性をさらに向上させることができる。そのため、反応時間をさらに短くし、反応温度をさらに高くすることができる。
一方、縮合剤としては、例えば、水等が挙げられる。
-(Al(R7)O)n- ・・・ (XVII)
(式中、R7は、炭素数1~10の炭化水素基であり、ここで、炭化水素基の一部はハロゲン及び/又はアルコキシ基で置換されてもよく;R7は、繰り返し単位間で同一であっても異なっていてもよく;nは5以上である)で表されるアルミノキサンを挙げることができる。
上記アルミノキサンの分子構造は、直鎖状であっても環状であってもよい。
また、上記式(XVII)中のR7に関して、炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソブチル基等が挙げられ、特に、メチル基が好ましい。該炭化水素基は、1種でもよいし、2種以上を組み合わせでもよい。式(XVII)中のR7に関して、炭化水素基としては、メチル基とイソブチル基との組み合わせが好ましい。
ここで、脂肪族炭化水素とは、ヘキサン、シクロヘキサン等が挙げられる。
-(Al(CH3)x(i-C4H9)yO)m- ・・・ (XVIII)
(式中、x+yは1であり;mは5以上である)で表される修飾アルミノキサン(以下、「TMAO」ともいう)としてもよい。TMAOとしては、例えば、東ソー・ファインケミカル社製の製品名「TMAO341」が挙げられる。
-(Al(CH3)0.7(i-C4H9)0.3O)k- ・・・ (XIX)(式中、kは5以上である)で表される修飾アルミノキサン(以下、「MMAO」ともいう)としてもよい。MMAOとしては、例えば、東ソー・ファインケミカル社製の製品名「MMAO-3A」が挙げられる。
-[(CH3)AlO]i- ・・・ (XX)
(式中、iは5以上である)で表される修飾アルミノキサン(以下、「PMAO」ともいう)としてもよい。PMAOとしては、例えば、東ソー・ファインケミカル社製の製品名「TMAO-211」が挙げられる。
前記(D)成分は、非配位性アニオンとカチオンとからなる。該(D)成分を上述の(A)成分と共に用いる場合、(D)成分としては、前記(A)成分と反応してカチオン性遷移金属化合物を生成できるイオン性化合物等を挙げることができる。
一方、カチオンとしては、カルボニウムカチオン、オキソニウムカチオン、アミンカチオン、ホスホニウムカチオン、シクロヘプタトリエニルカチオン、遷移金属を有するフェロセニウムカチオン等を挙げることができる。カルボニウムカチオンの具体例としては、トリフェニルカルボニウムカチオン、トリ(置換フェニル)カルボニウムカチオン等の三置換カルボニウムカチオン等が挙げられ、トリ(置換フェニル)カルボニルカチオンとして、より具体的には、トリ(メチルフェニル)カルボニウムカチオン、トリ(ジメチルフェニル)カルボニウムカチオン等が挙げられる。アミンカチオンとしては、アンモニウムカチオンが挙げられ、アンモニウムカチオンの具体例としては、トリメチルアンモニウムカチオン、トリエチルアンモニウムカチオン、トリプロピルアンモニウムカチオン、トリブチルアンモニウムカチオン(例えば、トリ(n-ブチル)アンモニウムカチオン)等のトリアルキルアンモニウムカチオン;N,N-ジメチルアニリニウムカチオン、N,N-ジエチルアニリニウムカチオン、N,N-2,4,6-ペンタメチルアニリニウムカチオン等のN,N-ジアルキルアニリニウムカチオン;ジイソプロピルアンモニウムカチオン、ジシクロヘキシルアンモニウムカチオン等のジアルキルアンモニウムカチオン等が挙げられる。ホスホニウムカチオンの具体例としては、トリフェニルホスホニウムカチオン、トリ(メチルフェニル)ホスホニウムカチオン、トリ(ジメチルフェニル)ホスホニウムカチオン等のトリアリールホスホニウムカチオン等が挙げられる。これらカチオンの中でも、N,N-ジアルキルアニリニウムカチオン又はカルボニウムカチオンが好ましく、N,N-ジアルキルアニリニウムカチオンが特に好ましい。
前記(E)成分は、ルイス酸であるハロゲン含有化合物(以下、「(E-1)成分」ともいう)、金属ハロゲン化物とルイス塩基との錯化合物(以下、「(E-2)成分」ともいう)及び活性ハロゲンを含む有機化合物(以下、「(E-3)成分」ともいう)のうち少なくとも一種からなり、例えば、上記(A)成分である希土類元素化合物又はそのルイス塩基との反応物と反応して、カチオン性遷移金属化合物やハロゲン化遷移金属化合物や遷移金属中心が電荷不足の化合物を生成することができる。
上記ルイス酸であるハロゲン含有化合物として、具体的には、メチルアルミニウムジブロマイド、メチルアルミニウムジクロライド、エチルアルミニウムジブロマイド、エチルアルミニウムジクロライド、ブチルアルミニウムジブロマイド、ブチルアルミニウムジクロライド、ジメチルアルミニウムブロマイド、ジメチルアルミニウムクロライド、ジエチルアルミニウムブロマイド、ジエチルアルミニウムクロライド、ジブチルアルミニウムブロマイド、ジブチルアルミニウムクロライド、メチルアルミニウムセスキブロマイド、メチルアルミニウムセスキクロライド、エチルアルミニウムセスキブロマイド、エチルアルミニウムセスキクロライド、ジブチル錫ジクロライド、アルミニウムトリブロマイド、トリ(ペンタフルオロフェニル)アルミニウム、トリ(ペンタフルオロフェニル)ボレート、三塩化アンチモン、五塩化アンチモン、三塩化リン、五塩化リン、四塩化錫、四塩化チタン、六塩化タングステン等が挙げられ、これらの中でも、ジエチルアルミニウムクロライド、エチルアルミニウムセスキクロライド、エチルアルミニウムジクロライド、ジエチルアルミニウムブロマイド、エチルアルミニウムセスキブロマイド、エチルアルミニウムジブロマイドが特に好ましい。
上記(E-1)成分は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、上記(E-2)成分を構成するルイス塩基としては、リン化合物、カルボニル化合物、窒素化合物、エーテル化合物、アルコール等が好ましい。具体的には、リン酸トリブチル、リン酸トリ-2-エチルヘキシル、リン酸トリフェニル、リン酸トリクレジル、トリエチルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、ジエチルホスフィノエタン、ジフェニルホスフィノエタン、アセチルアセトン、ベンゾイルアセトン、プロピオニトリルアセトン、バレリルアセトン、エチルアセチルアセトン、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、アセト酢酸フェニル、マロン酸ジメチル、マロン酸ジエチル、マロン酸ジフェニル、酢酸、オクタン酸、2-エチル-ヘキサン酸、オレイン酸、ステアリン酸、安息香酸、ナフテン酸、バーサチック酸、トリエチルアミン、N,N-ジメチルアセトアミド、テトラヒドロフラン、ジフェニルエーテル、2-エチル-ヘキシルアルコール、オレイルアルコール、ステアリルアルコール、フェノール、ベンジルアルコール、1-デカノール、ラウリルアルコール等が挙げられ、これらの中でも、リン酸トリ-2-エチルヘキシル、リン酸トリクレジル、アセチルアセトン、2-エチルヘキサン酸、バーサチック酸、2-エチルヘキシルアルコール、1-デカノール、ラウリルアルコールが好ましい。
上記ルイス塩基は、上記金属ハロゲン化物1mol当り、0.01~30mol、好ましくは0.5~10molの割合で反応させる。このルイス塩基との反応物を使用すると、ポリマー中に残存する金属を低減することができる。
上記(E-2)成分は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
前記カップリング工程において、重合反応が100%に達した際にカップリング反応を行うことが好ましい。
前記カップリング反応に用いるカップリング剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ビス(マレイン酸-1-オクタデシル)ジオクチルスズ(IV)等のスズ含有化合物;4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート等のイソシアネート化合物;グリシジルプロピルトリメトキシシラン等のアルコキシシラン化合物、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、ビス(マレイン酸-1-オクタデシル)ジオクチルスズ(IV)が、反応効率と低ゲル生成の点で、好ましい。
なお、カップリング反応を行うことにより、数平均分子量(Mn)の増加を行うことができる。
この洗浄工程により、共重合体中の触媒残渣量を好適に低下させることができる。
前記発泡助剤の配合量は、特に限定されるものではないが、前記ゴム成分100質量部に対して1~30質量部の範囲が好ましい。
前記被覆層に用いる低融点樹脂の融点は、ゴム組成物の加硫の最高温度よりも低いことが好ましい。なお、加硫の最高温度とは、ゴム組成物の加硫時にゴム組成物が達する最高温度を意味する。例えば、モールド加硫の場合には、上記ゴム組成物がモールド内に入ってからモールドを出て冷却されるまでに該ゴム組成物が達する最高温度を意味し、かかる加硫最高温度は、例えば、ゴム組成物中に熱電対を埋め込むこと等により測定することができる。低融点樹脂の融点の上限としては、特に制限はないものの、以上の点を考慮して択することが好ましく、一般的には、ゴム組成物の加硫最高温度よりも、10℃以上低いことが好ましく、20℃以上低いことがより好ましい。なお、ゴム組成物の工業的な加硫温度は、一般的には最高で約190℃程度であるが、例えば、加硫最高温度がこの190℃に設定されている場合には、低融点樹脂の融点としては、通常190℃未満の範囲で選択され、180℃以下が好ましく、170℃以下がより好ましい。
前記低融点樹脂としては、ポリオレフィン系樹脂が好ましく、例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリスチレン、エチレン-プロピレン共重合体、エチレン-メタクリル酸共重合体、エチレン-エチルアクリレート共重合体、エチレン-プロピレン-ジエン三元共重合体、エチレン-酢酸ビニル共重合体、並びにこれらのアイオノマー樹脂等が挙げられる。
またマイクロカプセルの殻材中に内包する熱膨張性物質は、熱によって気化又は膨張する特性を有するものであり、例えば、イソアルカン、ノルマルアルカン等の炭化水素からなる群から選ばれる少なくとも1種類が例示される。イソアルカンとしては、イソブタン、イソペンタン、2-メチルペンタン、2-メチルヘキサン、2,2,4-トリメチルペンタン等を挙げることができ、ノルマルアルカンとしては、n-ブタン、n-プロパン、n-ヘキサン、n-ヘプタン、n-オクタン等を挙げることができる。これらの炭化水素は、それぞれ単独で使用しても複数を組み合わせて使用してもよい。熱膨張性物質の好ましい形態としては、常温で液体の炭化水素に、常温で気体の炭化水素を溶解させたものがよい。このような炭化水素の混合物を使用することにより、未加硫タイヤの加硫成形温度域(150℃~190℃)において、低温領域から高温領域にかけて十分な膨張力を得ることができる。
このような熱膨張性マイクロカプセルとしては、例えば、スウェーデン国エクスパンセル社製の商品名「EXPANCEL 091DU-80」または「EXPANCEL 092DU-120」等、或いは松本油脂製薬社製の商品名「マツモトマイクロスフェアー F-85D」または「マツモトマイクロスフェアー F-100D」等を使用することができる。
なお、多孔性セルロース粒子の空隙率は、一定質量の試料(即ち、多孔性セルロース粒子)の体積をメスシリンダーで測定し、嵩比重を求めて、下記式から求めることができる。
空隙率[%]={1-(試料の嵩比重[g/ml])/(試料の真比重[g/ml])}×100
なお、セルロースの真比重は1.5である。
多孔性セルロース粒子の平均粒径と、長径/短径の比は、例えば、多孔性セルロース粒子を顕微鏡で観察した画像から得ることができる。観察画像では、粒子の長径と短径(長径と短径が同じ場合には、ある軸方向の長さとこれに直交する軸方向の長さ)を100個の粒子について測定し、その平均値を算出することで平均粒径が得られ、また、長径を短径で割った値の平均値により長径/短径の比が得られる。
このような多孔性セルロース粒子は、例えば、レンゴー社から「ビスコパール」として市販されており、また、特開2001-323095号公報や特開2004-115284号公報等に記載されており、それらを好適に用いることができる。
これら天然樹脂の中でも、加硫ゴム組成物の耐摩耗性の観点から、重合ロジン、テルペンフェノール樹脂、水素添加テルペン樹脂が好ましい。
ここで、樹脂成分(c)のSP値は、ハンセン(Hansen)の数式を用いて算出される溶解度パラメータを意味し、より具体的には、ハンセンの3つのパラメータのうち分子間の双極子相互作用エネルギーと水素結合によるエネルギーから算出した数値を意味する。
ここで、前記樹脂成分(c)の重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定した、ポリスチレン換算の値である。
ここで、ナフテン系オイルとアスファルトとの混合物において、ナフテン系オイルは、水添ナフテン系オイルであってもよく、該水添ナフテン系オイルは、予め高温高圧水素化精製技術によりナフテン系オイルを水素化精製することにより得ることができる。一方、アスファルトは、ゴム成分(a)との相溶性や、軟化剤としての効果の点から、アスファルテン成分が5質量%以下であることが好ましい。なお、アスファルテン成分は、JPI法(日本石油学会法)に準拠して測定した組成分析より定量する。
ここで、軟化剤(d)のSP値は、ハンセン(Hansen)の数式を用いて算出される溶解度パラメータを意味し、より具体的には、ハンセンの3つのパラメータのうち分子間の双極子相互作用エネルギーと水素結合によるエネルギーから算出した数値を意味する。
ここで、軟化剤(d)の重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定した、ポリスチレン換算の値である。
また、前記シリカとしては、例えば、湿式シリカ(含水ケイ酸)、乾式シリカ(無水ケイ酸)、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム等が挙げられ、これらの中でも、湿式シリカが好ましい。
また、前記水酸化アルミニウムとしては、ハイジライト(登録商標、昭和電工製)等を用いることが好ましい。
前記架橋剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記ゴム成分(a)100質量部に対し、0.1~20質量部が好ましい。
本発明のタイヤトレッドは、上述した本発明の加硫ゴム組成物を用いたことを特徴とする。かかる本発明のタイヤトレッドは、上述した加硫ゴム組成物を用いているため、タイヤに適用した際、タイヤの氷上性能と耐摩耗性との両方に優れる。
本発明のタイヤは、上述した本発明のタイヤトレッドを備えることを特徴とする。かかる本発明のタイヤは、上述したタイヤトレッドを用いているため、氷上性能と耐摩耗性との両方に優れる。なお、本発明のタイヤは、氷上性能と耐摩耗性との両方に優れるため、スタッドレスタイヤ等の冬用タイヤとして特に有用である。
本発明のタイヤは、適用するタイヤの種類や部材に応じ、未加硫のゴム組成物を用いて成形後に加硫して得てもよく、又は予備加硫工程等を経た半加硫ゴムを用いて成形後、さらに本加硫して得てもよい。なお、タイヤに充填する気体としては、通常の或いは酸素分圧を調整した空気の他、窒素、アルゴン、ヘリウム等の不活性ガスを用いることができる。
以下の方法で、後述のようにして合成した共重合体の数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)及び分子量分布(Mw/Mn)、ブタジエン単位、エチレン単位及びスチレン単位の含有量、融点、吸熱ピークエネルギー、ガラス転移温度、結晶化度を測定し、主鎖構造を確認した。
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー[GPC:東ソー社製HLC-8121GPC/HT、カラム:東ソー社製GMHHR-H(S)HT×2本、検出器:示差屈折率計(RI)]で単分散ポリスチレンを基準として、共重合体のポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)及び分子量分布(Mw/Mn)を求めた。なお、測定温度は40℃である。
共重合体中のブタジエン単位、エチレン単位、スチレン単位の含有量(mol%)を、1H-NMRスペクトル(100℃、d-テトラクロロエタン標準:6ppm)の各ピークの積分比より求めた。
示差走査熱量計(DSC、ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン社製、「DSCQ2000」)を用い、JIS K 7121-1987に準拠して、共重合体の融点を測定した。
示差走査熱量計(DSC、ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン社製、「DSCQ2000」)を用い、JIS K 7121-1987に準拠して、10℃/分の昇温速度で-150℃から150℃まで昇温し、その時(1st run)の0~120℃における吸熱ピークエネルギーを測定した。
示差走査熱量計(DSC、ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン社製、「DSCQ2000」)を用い、JIS K 7121-1987に準拠して、共重合体のガラス転移温度(Tg)を測定した。
100%結晶成分のポリエチレンの結晶融解エネルギーと、得られた共重合体の融解ピークエネルギーを測定し、ポリエチレンと共重合体とのエネルギー比率から、結晶化度を算出した。なお、融解ピークエネルギーは、示差走査熱量計(DSC、ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン社製、「DSCQ2000」)で測定した。
合成した共重合体について、13C-NMRスペクトルを測定した。
十分に乾燥した1000mLの耐圧ステンレス反応器に、スチレン160gと、トルエン600mLを加えた。
窒素雰囲気下のグローブボックス中で、ガラス製容器にモノ(ビス(1,3-tert-ブチルジメチルシリル)インデニル)ビス(ビス(ジメチルシリル)アミドガドリニウム錯体{1,3-[(t-Bu)Me2Si]2C9H5Gd[N(SiHMe2)2]2}0.25mmol、ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート[Me2NHPhB(C6F5)4]0.275mmol、及びジイソブチルアルミニウムハイドライド1.1mmolを仕込み、トルエン40mLに溶解させて触媒溶液とした。
該触媒溶液を、前記耐圧ステンレス反応器に加え、70℃に加温した。
次いで、エチレンを圧力1.5MPaで、該耐圧ステンレス反応器に投入し、更に1,3-ブタジエン20gを含むトルエン溶液80mLを8時間かけて該耐圧ステンレス反応器に投入し、70℃で計8.5時間共重合を行った。
次いで、2,2’-メチレン-ビス(4-エチル-6-t-ブチルフェノール)(NS-5)5質量%のイソプロパノール溶液1mlを、該耐圧ステンレス反応器に加えて反応を停止させた。
次いで、大量のメタノールを用いて共重合体を分離し、50℃で真空乾燥し、三元共重合体を得た。
得られた三元共重合体について、数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)、分子量分布(Mw/Mn)、ブタジエン単位、エチレン単位、スチレン単位の含有量、融点(Tm)、吸熱ピークエネルギー、ガラス転移温度(Tg)、結晶化度を、上記の方法で測定した。結果を表1に示す。
また、得られた三元共重合体について、上記の方法で主鎖構造を確認したところ、13C-NMRスペクトルチャートにおいて、10~24ppmにピークが観測されなかったことから、合成した三元共重合体は、主鎖が非環状構造のみからなることを確認した。
十分に乾燥した4Lステンレス反応器に、1,3-ブタジエン120g(2.22mol)を含むトルエン溶液2,000gを添加した後、エチレンを1.72MPaで導入した。一方、窒素雰囲気下のグローブボックス中で、ガラス製容器にビス(2-フェニルインデニル)ガドリニウムビス(ジメチルシリルアミド)[(2-PhC9H6)2GdN(SiHMe2)2]28.5μmol、ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート[Me2NHPhB(C6F5)4]28.5μmol、及びジイソブチルアルミニウムハイドライド2.00mmolを仕込み、トルエン40mlに溶解させて触媒溶液とする。その後、グローブボックスから触媒溶液を取り出し、ガドリニウム換算で25.0μmolとなる量をモノマー溶液へ添加し、50℃で90分間重合を行う。重合後、2,2’メチレン-ビス(4-エチル-6-t-ブチルフェノール)(NS-5)5質量%のイソプロパノール溶液5mlを加えて反応を停止させ、さらに大量のメタノールで共重合体を分離し、70℃で真空乾燥し二元共重合体を得る。
得られた二元共重合体について、数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)、分子量分布(Mw/Mn)、エチレン単位、ブタジエン単位の含有量、融点(Tm)、吸熱ピークエネルギー、ガラス転移温度(Tg)、結晶化度を、上記の方法で測定する。結果を表1に示す。
表2に示す配合処方に従い、通常のバンバリーミキサーを用いて、ゴム組成物を製造した。得られたゴム組成物を、160℃にて15分間加硫して、比較例1~5及び実施例1~5の加硫ゴム組成物のサンプルを作製した。
また、表2に示す配合処方に従い、通常のバンバリーミキサーを用いて、ゴム組成物を製造する。得られたゴム組成物を、160℃にて15分間加硫して、比較例6及び7の加硫ゴム組成物のサンプルを作製する。
得られた各サンプルに対して、下記の方法で、空隙の平均径及び空隙率を測定し、さらに、耐摩耗性及び氷上性能の評価を行った。結果を表2に示す。
比較例1~5及び実施例1~5の加硫ゴム組成物のサンプルについて、任意の箇所で切断した後、切断面について、デジタルマイクロスコープ(株式会社キーエンス製 「VHX-100」)を用いて、50倍で観察を行った。観察視野(2.5mm×2.5mm)内の全ての空隙について、径(最長径)を測定し、全ての空隙の径の平均を算出し、空隙の平均径とした。また、切断した加硫ゴム組成物の各サンプルについて、密電子天秤を用いて重量を測定し、理論重量との差異((理論重量-測定重量)×100)を空隙率(%)とした。
さらに、比較例6及び7の加硫ゴム組成物のサンプルについて、任意の箇所で切断した後、切断面について、デジタルマイクロスコープ(株式会社キーエンス製 「VHX-100」)を用いて、50倍で観察を行う。観察視野(2.5mm×2.5mm)内の全ての空隙について、径(最長径)を測定し、全ての空隙の径の平均を算出し、空隙の平均径とする。さらにまた、切断した加硫ゴム組成物の各サンプルについて、密電子天秤を用いて重量を測定し、理論重量との差異((理論重量-測定重量)×100)を空隙率(%)とする。
比較例1~5及び実施例1~5の加硫ゴム組成物のサンプルについて、JIS K 7218(1986年)の滑り摩耗試験のB法に準じて、摩耗量を測定した。なお、測定温度は室温(23℃)、荷重は16Nとした。
また、比較例6及び7の加硫ゴム組成物のサンプルについて、JIS K 7218(1986年)の滑り摩耗試験のB法に準じて、摩耗量を測定する。なお、測定温度は室温(23℃)、荷重は16Nとする。
評価は、比較例5の加硫ゴムの摩耗量の逆数を100として、指数表示した。指数値が大きい程、摩耗量が少なく、耐摩耗性が良好であることを示す。
比較例1~5及び実施例1~5の加硫ゴム組成物のサンプルについて、直径50mm、厚さ10mmの試験片に成形した後、固定した氷上に押しつけて回転させるときに発生する摩擦力をロードセルで検出し、動摩擦係数μを算出した。なお、測定温度は-2℃、面圧は12kgf/cm2、サンプル回転周速度は20cm/secとした。
また、比較例6及び7の加硫ゴム組成物のサンプルについて、直径50mm、厚さ10mmの試験片に成形した後、固定した氷上に押しつけて回転させるときに発生する摩擦力をロードセルで検出し、動摩擦係数μを算出する。なお、測定温度は-2℃、面圧は12kgf/cm2、サンプル回転周速度は20cm/secとする。
評価は、比較例5の動摩擦係数μを100として、指数表示した。指数値が大きい程、動摩擦係数μが大きく、氷上性能が良好であることを示す。
*2 ブタジエンゴム: JSR社製、商品名「BR01」
*3 三元共重合体: 上記の方法で合成した三元共重合体
*4 二元共重合体: 上記の方法で合成した二元共重合体
*5 カーボンブラック: SAF級カーボンブラック、旭カーボン社製、商品名「ASAHI#105」
*6 プロセスオイル: 石油系炭化水素プロセスオイル、出光興産社製、商品名「DAIANA PROCESS OIL NS-28」
*7 シリカ: 東ソー・シリカ工業社製、商品名「Nipsil AQ」
*8 シランカップリング剤: ビストリエトキシシリルプロピルポリスルフィド、信越化学工業社製
*9 ワックス: マイクロクリスタリンワックス、精工化学社製
*10 老化防止剤: 大内新興化学工業社製、商品名「ノクラック6C」
*11 樹脂: 脂肪族炭化水素樹脂、三井石油化学社製、商品名「HI-REZ G-100X」
*12 親水性短繊維: 以下の方法で作製した親水性短繊維
特開2012-219245号公報に開示の製造例3に従い、二軸押出機を2台用い、ホッパーにポリエチレン[日本ポリエチレン製、ノバテックHJ360(MFR5.5、融点132℃)]40質量部と、エチレン-ビニルアルコール共重合体[クラレ製、エバールF104B(MFR4.4、融点183℃)]40質量部とを投入し、ダイ出口から各々同時に押し出して、常法に従って得られた繊維を長さ2mmにカットして、エチレン-ビニルアルコール共重合体からなるコアの表面にポリエチレンからなる被覆層が形成された親水性短繊維を作製した。
*13 酸化亜鉛: ハクスイテック社製
*14 加硫促進剤CZ: N-シクロヘキシル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、大内新興化学工業社製、商品名「ノクセラーCZ」
*15 加硫促進剤MBTS: ジ-2-ベンゾチアゾリルジスルフィド、大内新興化学工業社製、商品名「ノクセラーDM-P」
*16 発泡剤: ジニトロソペンタメチレンテトラミン、三協化成社製、商品名「セルマイクAN」
また、本発明によれば、氷上性能と耐摩耗性との両方に優れるタイヤトレッド及びタイヤを提供することができる。
20 空隙
Claims (14)
- ゴム成分が、共役ジエン単位と、非共役オレフィン単位と、芳香族ビニル単位とを含有する多元共重合体を含む、加硫ゴム組成物であって、
該加硫ゴム組成物が、複数の空隙を有し、該空隙の平均径が、10~300μmであり、
前記多元共重合体は、前記非共役オレフィン単位がエチレン単位であることを特徴とする、加硫ゴム組成物。 - 前記加硫ゴム組成物の空隙率が、10~80%であることを特徴とする、請求項1に記載のゴム組成物。
- 前記多元共重合体は、前記共役ジエン単位の含有量が1~50mol%で、前記非共役オレフィン単位の含有量が40~97mol%で、且つ、前記芳香族ビニル単位の含有量が2~35mol%であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の加硫ゴム組成物。
- 前記多元共重合体は、示差走査熱量計(DSC)で測定した融点が30~130℃であることを特徴とする、請求項1~3のいずれか1項に記載の加硫ゴム組成物。
- 前記多元共重合体は、0~120℃における示差走査熱量計(DSC)で測定した吸熱ピークエネルギーが10~150J/gであることを特徴とする、請求項1~4のいずれか1項に記載の加硫ゴム組成物。
- 前記多元共重合体は、示差走査熱量計(DSC)で測定したガラス転移温度が0℃以下であることを特徴とする、請求項1~5のいずれか1項に記載の加硫ゴム組成物。
- 前記多元共重合体は、結晶化度が0.5~50%であることを特徴とする、請求項1~6のいずれか1項に記載の加硫ゴム組成物。
- 前記多元共重合体は、前記芳香族ビニル単位がスチレン単位を含むことを特徴とする、請求項1~7のいずれか1項に記載の加硫ゴム組成物。
- 前記多元共重合体は、前記共役ジエン単位が1,3-ブタジエン単位及び/又はイソプレン単位を含むことを特徴とする、請求項1~8のいずれか1項に記載の加硫ゴム組成物。
- 前記ゴム成分中の、前記多元共重合体の含有量が5~100質量%であることを特徴とする、請求項1~9のいずれか1項に記載の加硫ゴム組成物。
- 前記加硫ゴム組成物が、空隙導入剤をさらに含むことを特徴とする、請求項1~10のいずれか1項に記載の加硫ゴム組成物。
- 前記空隙導入剤が、発泡剤、親水性短繊維、硫酸金属塩、熱膨張性マイクロカプセル及び多孔質セルロース粒子からなる群より選択される少なくとも一種であることを特徴とする、請求項11に記載の加硫ゴム組成物。
- 請求項1~12のいずれか1項に記載の加硫ゴム組成物を用いたことを特徴とする、タイヤトレッド。
- 請求項13に記載のタイヤトレッドを備えることを特徴とする、タイヤ。
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